穂乃果「三人寄れば文殊の知恵」 (17)

絵里「どう言うことかしら?」

穂乃果「えっと…」

凛「その…」

にこ「あ、あの」

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長い間生きてれば壁にぶちあたる時だってあるよ。
穂乃果達は今がその時なんだ。でも…三人で力を合わせればどんな困難だって乗り越えていける。

絵里「部室のこの散らかり様はどういう事かしら?」

穂乃果「えっと…」

絵里「私言ったわよね?近々生徒会の審査が入るって」

凛「そ、そうだっけ?」

絵里「私と希は生徒会の方に顔出さなきゃいけないからくれぐれもよろしくねって」

穂乃果「あ、ああ…海未ちゃんに言ったんじゃない?」

絵里「いいえ。穂乃果?私、あなたに言ったわよ。にこも凛もその場に居たけど?」

にこ「えっと…」

絵里「何?このお菓子のゴミは?雑誌もこんなに散らかして…だいたい練習はどうしたのかしら?」

穂乃果「あ、雨降ってるし…三人しか居ないし…」

絵里「…私凄く恥かいたのよ?」

凛「そ、そうなの?」

絵里「そりゃそうよ。生徒会長が在籍している部室が一番汚かったんだもの。どんな顔して審査すればいいのよ?」

にこ「にこってやれば…」

絵里「そう。にこっとすれば良かったのね?…こうかしら?」
ニコリ

穂乃果「め、目が笑ってないけど?」

絵里「ねえ、教えてくれる?私が部室に来れなかった昨日から今日の間にどうすればこれだけ散らかせるの?」

穂乃果「ち、違うんだよ」

凛「え?」

にこ「ほ、穂乃果?」

絵里「何が?」

穂乃果「穂乃果が部室に来たらもうこの有様だったんだよ」

絵里「は?」

にこ「そ、そうなのよ。にこもびっくりしたわ。ね、凛?」

凛「う、うん」

絵里「なあに?あなた達が来る前からこうなってたって言うの?」

穂乃果「そ、そうなの。いくらなんでも穂乃果達だってここまで散らかさないよ」

にこ「う、うん。そうよ」

絵里「へえ。じゃあ、誰がやったのかしらね?他のメンバーかしら?」

穂乃果「そ、それは…」

凛「み、μ’sのメンバーは違うよ」

絵里「あら、何で?」

凛「そ、それは…」

絵里「じゃあ、他の生徒かしら?まさか部室荒らしがこの学校に居るなんて信じたくないけど…実際に…ね?」

穂乃果「ううん。違う。音ノ木坂の生徒はそんな事しないよ」

絵里「じゃあ、外部の人間がやったの?」

にこ「そ、そうじゃない?きっとそうよ。あー、悔しいけどそれじゃあ」

絵里「じゃあ、警察呼ばなきゃいけないかしら?」

穂乃果「そ、それはよした方がいいんじゃない?」

絵里「あら、どうして?だって外部の人なら不法浸入よ?」

穂乃果「よ、よく考えたら…って!?」

絵里「もしもし?あの…」

にこ「ストップ!携帯しまって。何電話してるのよ」

絵里「何よ?」

凛「け、警察に電話するのはまだ気が早いにゃ」

絵里「誰も警察になんて電話してないわよ」

穂乃果「ほ、本当?と、とりあえず携帯を置こうか?」

絵里「ねえ?μ’sのメンバーが犯人じゃない。音ノ木の生徒でもない。外部の人間でもない。じゃあ、他に誰がいるの?」

穂乃果「と、取り敢えず…穂乃果達じゃ…」

絵里「いい?あなた達にはアリバイがないの」

にこ「アリバイ?」

絵里「そう。そして散らかったこの部屋にあなた達は居たの」

凛「そ、それは…」

絵里「ね?分かるわよね?」

穂乃果「そ、それだけで穂乃果達と決めつけるのはじきそうしょう…じきしょうしょう…」

にこ「時期尚早よ」

穂乃果「だよ」

絵里「へえ」

穂乃果「穂乃果達がやってないって証拠はないけどやったって言う証拠もないんだからね?」

絵里「まあ…確かにね」

穂乃果「それに…穂乃果達にはアリバイがあるんだよ」

絵里「え?」

凛「!?」

にこ「!?」

穂乃果「穂乃果達は生徒会が部室に来るちょっと前までヒデコ達とお喋りしてたんだから。散らかす時間なんてなかったよ」

絵里「え?」

穂乃果「なんなら電話…して聞いてみてもいいよ?」

絵里「…」

穂乃果「もしもしヒデコ。うん。さっきはありがとうね、
うん、うん。でね、絵里ちゃんがあーでこーでね。うん。ちょっと替わるね?」

絵里「もしもし。ええ…そう。本当に一緒に居たの…」

にこ「ど、どういう事よ?」ボソボソ

穂乃果「穂乃果は嘘なんてついてないよ?さっきトイレに行った時にヒデコに会って少しお喋りしたんだよ」ボソボソ

凛「なるほど。穂乃果ちゃん頭良いにゃ~」ボソボソ

穂乃果「要は閃きだよ!もう、穂乃果達を3バカなんて呼ばせないよ」ボソボソ

にこ「えらい。えらいわよ、穂乃果」ボソボソ

絵里「穂乃果…ごめんなさい。まさか、本当に穂乃果達じゃないとは…私絶対にあなた達だと決めつけていたわ」

穂乃果「まあ、いいんだよ。疑いさえ晴れれば」

凛「そうだにゃ。罪を憎んで人を憎まずにゃ」

にこ「なんかそれは違くない?」

絵里「とりあえず…ごめんなさい。はい、携帯。まだ繋がってるから…」

穂乃果「あっ!もしもしヒデコ?うん。ありがとうね?へ~海未ちゃんと一緒なんだ?」

絵里「ん?」

穂乃果「はーい。じゃあねー」




にこ「さあ、皆んなで片しちゃいましょうか」

凛「そうだね」

穂乃果「うん。掃除しよっか」

絵里「ええ。あっ…」

穂乃果「ん?」

絵里「この少女漫画…続き気になってたのよね。今日発売だったの?」

穂乃果「うん。絵里ちゃんも読んでるの?いやぁ、穂乃果どうしても気になって学校に来る途中で買って来ちゃったよ。今日は珍しく寝坊しなかったんだよ?」

絵里「へえ…これ、穂乃果のなの?」

穂乃果「え?」

にこ「ば、ばか」

絵里「おかしいわね…ヒデコちゃん達とお話ししてたから部室で読む時間なんてなかったんじゃないのかしら?」

穂乃果「えっと…」

絵里「ん? 」

凛「で、でも現にさっき電話で…」

絵里「そうだ。私…さっきの電話で思い出したんだけど…私の携帯電話通話しっぱなしだったのよね」

穂乃果「だ、誰と?」

絵里「海未と」

にこ「だ、だから?」

スッ

絵里「もしもし海未?長い事ごめんね?ええ、ヒデコちゃん達と一緒だったんでしょ?あ~同じ教室に居ただけなのね。そう、穂乃果達は一切教室に来てないのね?ええ、そうね。じゃあ」

凛「え?どう言う事?」

絵里「海未…ずっと電話越しに聞いていたのよ?」

穂乃果「な、なんでそんな事を…」

絵里「言ったじゃない。絶対にあなた達だと思ってたからって」

にこ「えっと…どう言う状況?」

絵里「少なくとも私はこれから怒るつもりはないから」

穂乃果「あっ…」

絵里「でも、海未は怒ってるかもね。今から来るって」

凛「え?え?」

絵里「大丈夫じゃない?別にあなた達は怒られる筋合いないんだから」

穂乃果「ご、ごめんなさい。絵里ちゃん助けて」

絵里「もう遅いわ。嘘を吐いた罰よ」

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