モバP「俺自身がママになる事だ」 (25)


これはモバマスssです

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P「ママってさ…なんなんだろうな?」

奈緒「…は?」

加蓮「ママって…お母さんの事でしょ?」

凛「プロデューサー、今私の事呼んだ?」

P「呼んでない。そうじゃなくってさ、最近小さい子達に対して母性を感じたりママって呼んだりする人達がいるらしいんだよ」

奈緒「あー…バブみってやつだっけ?」

凛「何それ?」

奈緒「小さい女の子の大人っぽい仕草や態度や純粋さ、全てを包み込んでくれそうなやさしさにお母さんっぽさを感じるんだとさ」

加蓮「へー、奈緒詳しいじゃん」

P「いい年した大人が、だぞ?」

凛「ちょっとよくは分からない思考だね」



P「そうだ。だけどな?流行るって事はそれなりに需要があるって事なんだよ」

加蓮「つまり…?」

P「これを解析して活用出来れば、例えばバブみとはいかなくてもそれを構成する要素を上手く取り入れればよりヒットすることが出来るんじゃないかな、って」

奈緒「なかなか真面目に考えてたんだな、プロデューサー」

凛「まぁ私のプロデューサーだからね」

P「そこで、だ。俺自身がママになってみようと思うんだ」

加蓮「…つまり?」

P「俺自身がママになってみようと思うんだ」

加蓮「二回も意味わからない事言わなくていいって」

奈緒「何も考えてないんだな、プロデューサー」

凛「ま、まぁ?私のプロデューサーだからね?普通の通常な一般人じゃ務まらないからね?」

奈緒「おい凛震えてるぞ落ち着けって」




加蓮「で、ママになるって言っても具体的にはどうするの?」

奈緒「なんでもう流れに乗れるんだよ加蓮は…」

P「まずはママになってみようと思う」

奈緒「頼むプロデューサー、日本語で喋ってくれ」

凛「とは言え男性のプロデューサーがママになるのは難しいよね。仕方ないから私がママになって」

P「よし凛、今から俺はお前のママだ」

凛「ママ、同性愛及び母子間の恋愛ってどう思う?」

加蓮「ぶっこむなー凛は」

P「いやダメだろ」

凛「じゃあプロデューサーをママとは認められないかな」

加蓮「奈緒、私ちょっとついていけないっぽい」

奈緒「安心しろ加蓮。あたしなんてちょっとどころか最初から置いてけぼりだ」



P「まったく凛は…お前が否定しようがどう思おうが、俺はお前のママなんだ。それは俺が腹を痛めて凛を産んだ時から決まってるんだよ」

凛「…トゥンク…ま、まぁママがそこまで言うなら…」

加蓮「一人落ちたよ、奈緒」

奈緒「最初から堕ちてただろ」

P「さあ凛、おいで。お前にどんな事があっても、俺に対してどんな感情を持っていようが…俺は、お前のママだよ」

凛「…ママ…!」

P「凛!」

凛「ママー!!」ギュウウウウウ

加蓮「…奈緒、トライアドプリムスが二人になったよ」

奈緒「…プロデューサーをママだと認めれば、あの抱擁力抜群の胸に…」

加蓮「…奈緒」

奈緒「ば、ばっか!あたしは別にプロデューサーをママだなんて…」



P「奈緒」

奈緒「あー聞こえない!やめろ!あたしを誘惑するな!」

加蓮「誘惑って…」

凛「…奈緒お姉ちゃん…」

奈緒「あたしもママの娘でいいかもしれないな」

加蓮「おい」

P「とは言え今のは若干反則気味だな。凛、少し眠っててくれ」

凛「ママが膝枕してくれるならいいよ」

P「…おいで」

凛「…うん、悪くないかな。おやすみママ…」

奈緒「あの凛が一瞬で…!」

加蓮「あんまり私達の前では隙を見せようとしない凛が逆らえなかった力…これが、ママ力」



P「さて、奈緒」

奈緒「な、なんだ?!あたしは絶対に屈しないぞ!」

加蓮「奈緒、それフラグ」

奈緒「ふっふっふ…加蓮、あたしはトライアドプリムスのツッコミ枠だぞ?不本意ながら。こんな簡単に変な状況に陥落する訳ないだろ」

加蓮「なんで連続でフラグたてちゃうかな…」

P「…奈緒、もういいんだぞ?」

奈緒「な、なにをっ」

P「お前が普段から頑張ってるのは分かってる…トライアドプリムスの最年長者だからな。でも俺は、それに甘えていたのかもしれないな…」

奈緒「…プロデューサー…」

P「今日くらいは、逆に俺に甘えてもいいんだ。だって俺は…ママなんだから」

奈緒「プロデュ…ううん。ママ…」



P「おいで、奈緒」

奈緒「あ…あ…」

P「もう、頑張らなくていいんだぞ?」

奈緒「マ……マ…」

P「あぁ、奈緒。俺はママだ」

奈緒「ママーーー!!!」

P「あぁ、良い子だ。奈緒は良い子だな…ありがとな、いつも」

奈緒「ママっ…!ママァーーー!!」

P「良い子良い子…さ、好きなだけ甘えてくれ」

奈緒「マッ!…うぅぅうぅぅぅ…ママーー!!」



加蓮「…帰っていい?」

P「加蓮、お前が帰るべき場所は…回帰(かえ)るべき場所は俺の胸だ」

加蓮「くっ…私を一人にする為に、先に奈緒を落としたんだね…!やるじゃん」

P「どこから崩せば折れるかくらいは分かってる。俺は、ママなんだから」

加蓮「ごめんまって、私の知ってるお母さんは娘の倒し方なんて考察しないから」

P「諦めてお前も俺の娘になれ」

加蓮「いや、だってさ…」

凛「…スー……スー…ママ……」

奈緒「…ママー……あー…うー…」

加蓮「ソッチ側にはなりたくないって」



P「まったく…加蓮はいつもワガママだな」

加蓮「勝手に何か始めないでって」

P「でもそれも、お前の愛情表現の裏返しなんだよな?」

加蓮「え、いや別に違うんだけど」

P「加蓮はしっかりとした女の子だ。トライアドプリムスの中でも特にな」

加蓮「それさっき奈緒に同じ様な事言ってなかったっけ」

P「でも、それだけ加蓮にとってトライアドプリムスは大切な場所なんだよな?」

加蓮「そ、それはもちろん…」

P「俺もトライアドプリムスが大好きだ。凛と、奈緒と、それから加蓮」

加蓮「鈴と小鳥とそれから私的なテンポ」

P「みんな大切な、俺の宝物なんだ。俺が徹夜して企画書死ぬ気で書いて、ようやくここまで辿り着いて、みんなの成長した姿を見れて」

加蓮「……」

P「これって、もう俺ママなんじゃないかな」

加蓮「そうかも…そう、だね」




P「なぁ、加蓮。俺はお前の成長を見て幸せを感じている」

加蓮「…プロデューサー…」

P「でもな、時たま寂しくなるんだよ。娘が成長して、俺の手元からどんどん遠ざかってく…いつかは、誰かと…」

加蓮「ちがう!私は!」

P「あぁ、これは俺の勝手な妄想だ。だけどな、やっぱり不安になるんだよ。安心したいんだよ」

加蓮「…あ…大丈夫、ママが育てたアイドルだよ」

P「だから、加蓮。ママを、安心させてくれないか…?」

加蓮「…ママ…」

P「お前の回帰ってくる場所はここなんだ、って。お互いに、確認させてくれ」

加蓮「…ママ……ママ…っ!!」ギュッ!!

P「…ありがとう、加蓮。俺は、ママでいいんだよな?」

加蓮「うん…うんっ!ママはママだよ!ママじゃなきゃママじゃないんだから!!」

P「これからも、ママでいさせてくれ。必ず加蓮の回帰ってくる場所であり続けるから」

加蓮「うん!ママっ!ママっ!!!」




~1時間後~

凛「…あれ?なんで私事務所で寝てたんだろ」

奈緒「…何かとんでもない夢を見てた気がするぞ…」

加蓮「…スー……ママ……」

凛「ふふっ、加蓮が寝てるね」

奈緒「いい夢見れてるといいな」

P「…なんか俺、凄くアホな事してた気がする」

凛「…私、凄く嫌な事思い出した気がする」

奈緒「奇遇だな凛、あたしもだ…」



P「なんだよ俺、なんだよママって…」

凛「プロデューサー、疲れてるんじゃない?」

奈緒「徹夜明けだったんだろ?仮眠室行って休んだらどうだ?」

P「そうだな…そうするか…いやほんとママってなんだよ…バブみってなんだよ無いよそんなもの…」

ガチャ

桃華「あら、プロデューサーちゃま凄く疲れている顔をしてましてよ?」

P「あ、桃華…悪いな、徹夜明けでさ」

桃華「あら…それはいけませんわ。わたくしが癒してあげませんと」

P「……あ…」

桃華「…いらっしゃい、プロデューサーちゃま。わたくしでよろしければ、包み込んで差し上げますわ」

P「マ……マ………」

桃華「少し、頑張りすぎてしまってますわね。いいんですのよ、今くらいは…いいえ、いつわたくしに甘えても」

P「マッ…!ママーーーッ!!」

凛「…ねぇ、奈緒」

奈緒「…加蓮起こして回帰るか」


ママと言う単語と真面目に向き合ういい機会になりました
お付き合い、ありがとうございました

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