ジャン「修学旅行?」(94)

メガネ教官「本日諸君らは訓練兵を卒業する その中で特に成績の良かった上位10名、そして話の都合上加わる2名はウォールシーナ・トーキョー地区へ一泊二日の修学旅行へ出向いてもらう」

キース教官「アルミン・アルレルト! ユミル・ナントーカ! 貴様らは2人は10番以内にも入れなかった最低のクズ共だ! 話の都合上2名加える必要があったに過ぎん!巨人のエサになる前に最後の余興を楽しむといい」

エレン「やったな、アルミン 教官はああ言ってるがアルミンの頑張りを認めてくれたんだぜ!」


アルミン「そうかな…なんだか皆に申し訳無いよ」


ミカサ「アルミンは選ばれて当然」

ユミル「宿舎でゴロゴロしてたかったんだがなー クリスタがどうしてもって教官に頼んだなら仕方ない」

クリスタ「もう、素直に頑張りが認められたことを喜びなよ」

メガネ教官「なお12人での団体行動は避けろとの憲兵団からの指示があった そこで当日は4人1組の班に分かれてもらう」

これで良いのかな

※ネタバレあります

カップリングはあるのかな?

ミカサ「エレン!同じ班に」ガシッ

エレン「え?お、おう アルミンもな」

ジャン(早すぎて声掛けようと思い付く間もなかった)シュン

ユミル「クリスタぁ、もちろん私と行くよな?」

クリスタ「私だけで良いの?」

ユミル「!」ポカッ

ライナー「…(俺も一緒がいい)」ジーッ

>>3
あります

>>5
どんなカップリング?

>>7
エレンとミカサは暗黙の了解という設定にしてます もう2つはとりあえずは秘密ということで
そういうのも前置きで書いておいたほうが良いんでしょうか

メガネ教官「残念だが、班はこちらで決めてある できるだけトラブルが起きないようにとキースが決めたものだ」

ミカサ「…チッ」

アルミン「聞こえるよミカサ…」

ジャン「…(よし!俺にもチャンスが!)」

キース「まずは第一班! クリスタ・レンズ!」

ユミルライナー「!!」

キース「ミカサ・アッカーマン!」


ジャン「!」

キース「アニ・レオンハート!」


ジャン (残り一枠)ドキドキ

ライナー (誰が選ばれても)

ユミル (ああ、恨みっこ無しだ)

いやいいよみていくうちにああこいつら好きあってんだなってわかるのもいいしな

>>8
エレミカ暗黙の了解ならそれでいいけど

例えば

ジャンサシャとかのカップリングですとか説明した方が良いの後ジャンサシャが嫌いな人は見ないで下さいとか説明した方が良いかな。


キース「エレン・イェーガー!」

アルミン「ですよねー」ボソッ

ジャン「ふざけんなよてめえ…!!」ガシッ

エレン「ハァ? なんだよ!そんなに強く引っ張ったら服が破けちゃうだろうが!!」

ジャン「服なんかどうでもいいだろうが!うらやまっ「ふん!」ゴッ

ジャン「グッ…!!」ガクッ

キース「誰が座って良いと言った! こんな所でへこたれる者が、私の考えた『美女は好きか?イェーガー!チーム』になど選ばれるものか!!」

アルミン「そんなことだろうと思ったよ」ボソッ

>>10
まさしくそういう読み方をして欲しいなと思って書いたのでつもりなんですよね


ですが>>11さんのおっしゃる通り不快に思う方もいるようなので、カップリングが嫌な方は注意してください すみません

キース「続いて第二班!『座学は任せろ!真面目に修学旅行チーム』! アルミン・アルレルト! ライナー・ブラウン! マルコ・ボット! ベル…ベル…ベ…・フーバー!」

ライナー「いろいろ教えてくれよなアルミン(クリスタがいないのは残念だが俺はこっちもいける…)」

アルミン「そんな…内地のことはマルコのほうが詳しいんじゃないかな」

マルコ「あぁ、任してくれよ!」

これハーレム展開?
そこだけ聞きたい
自分みたいにハーレム苦手な人もいるから

キース「そして第三班!『厄介払い!私の休日チーム』!サシャ・ブラウス!コニー・スプリンガー!ジャン・キルシュタイン!ユミル・ナントーカ!」

サシャ「食べ歩きしましょう!それしかありません!」

コニー「なあ?『しゅーがくりょこー』ってなんだ?」

ジャン「…あぁ…クソが… 最悪だチクショウ こんな班なんて…」

ユミル「…」

小鹿「それでは伝達通りに各班ごと分かれ、トーキョー地区パンフレットを参照の下 当日の観光ルート・各場所の滞在時間などを決めてもらう 解散!!」

ワイワイガヤガヤマズハコノラーメンノミセニナアシューガクリョコウッテ

>>17
エレンを巡るミカサvsアニはありますが、1人にみんなが群がるのは無しです あとエロと下ネタあります

~当日~

コニー「おっ!サシャ!でっけーなその鞄!」

サシャ「はい!縦1メートル!横90センチ!」

ジャン「どうせ全部食いもんだろーが」

サシャ「はっ!何故わかったんです?」

コニー「おいおいマジかよ!なんでわかったんだよジャン!」

ジャン「ハァ…」チラッ

ミカサ「エレン、替えのパンツはちゃんと持った?タオルは何枚か多めのほうが良い それと」

エレン「だあああ!分かってるって言ってんだろうが… 俺はお前の弟でも子供でもねぇぞ!」

アルミン「大丈夫だよ、ミカサ 昨日僕と一緒に準備したから」

ジャン「…」フイッ

ユミル「おい、また嫉妬か?ジャン」

ジャン「うおっ!…なんだよお前こそまたかよ」

クリスタ「ちょっとユミル!ごめんね、ジャン おはよう」

ジャン「ああ、おはよう(なんだ、クリスタにもバレてるのか)」

クリスタ「班行動の時はユミルのこと宜しくね」

ジャン「ああ、仕方ねえからな」

ユミル「あ?ミカサにお熱のお前のお守りも任されてるから『厄介払いチーム』なんだろ」

クリスタ「もうユミル!旅先で会っても無視するよ?」

ユミル「ごめんよクリスタぁ」スリスリ

ジャン「しっかし…結局俺達の班はサシャの行きたい食いもんの店ばっかじゃねえか お前がシーナツリーを無理やり入れなかったら、トーキョーまで行く意味がなかったな」

クリスタ「そうなの?ユミル、トーキョーのことなんて何も知らないって言ってなかった?」

ユミル「パンフレットに人気の観光スポットって書いてあったから言っただけだ トーキョーのことなんて何も知らねえよ クリスタのことならなんでも知ってるがなぁ」ヨシヨシ

コニー「なあ~俺にもちょっと分けてくれよ 昨日ワクワクして眠れなくてよ…寝坊して朝飯食ってねえんだ」

サシャ「あげませんよ!寝坊するのが悪いんです!」

ジャン「ほんとうに最悪の班だ…」ガックシ

クリスタ「ははは…」

~超大型馬車内~
エレン「うぅ…きもちわりぃ」

アルミン「エレン、大丈夫? 乗り物に弱いのは昔からだね…」

ミカサ「教官!馬車を止めて下さい!」

キース「…とめろ」

ジャン「はっ!情けねえ奴だな」

アニ「これ」スッ

アルミン「これは…まさか酔い止め?すごく助かるよ アニってさ…実はけっこう優しいね」

アニ「別に(馬術の時も気分悪そうだから一応持ってきて良かった…!)」

ミカサ「ねえ、アニ それ私にも頂戴」

アニ「は?なんで?」

ミカサ「エレンがまた気分を悪くするなるかもしれない」

アニ「そしたら私が渡すさ 班も同じだしね」

ミカサ「私はミカサ エレンの家族 あなたは私よりエレンの為になってはいけない」

アニ「知ったこっちゃないね」

ミカアニ「「ゴゴゴゴ」」

~3時間後~
エレン「うぅ…またきた…(7回目」

ミカサ「教官!」

キース「とめろ」

ジャン「ふっざけんなよてめえ!いつまで経っても着かねえじゃねえか!」

キース「キルシュタイン!!」ギロッ

ジャン「!!…はっ」バッ

キース「貴様には団体行動は無理か?貴様だけシーナまで自力で走るか?」

ジャン「失礼…しました…」

ユミル「チッ…ばーか」ボソッ

クリスタ「やめなよユミル」

ミカサ「アニ、私が飲ませる」

アニ「これは私の薬なんだよ」

サシャ「コニーやめてください!これは旅館に着いた時用なんです!」

コニー「旅館に着いたら飯があるだろ?いいじゃねえか!」

ジャン(もう帰りてえ…)

~民宿 グレンノユミヤ~

カランカラン カーチクノアンネイ

ライナー「ようやく到着か」

アルミン「まだ初日なのに疲れたね…」チラッ

エレン「…」グッタリ

ミカアニ「「ゴゴゴゴ」」

オーナー「いらっしゃいませ 訓練兵団御一行様ですね お待ちしておりました」

ジャン(ド派手な格好にロン毛にグラサン?ミュージシャンみたいだなこの人 なんだか血が騒ぐぜ)

メガネ教官「さて、長旅御苦労だった 荷物は部屋に置いてまずは風呂に入るとしよう 部屋は男女それぞれ大部屋がある それでは解散」

~女湯~
カポーン

サシャ「ひゃっほぉーい!こんなに大きな浴槽初めて見ました!」

ユミル「泳ぐなよ芋女」

サシャ「むぐっ…よくわかりましたね… ふーむ、それにしても…」ジーッ

アニ「…なにさ」

サシャ「アニのお○ぱいはおっきいですねー」ジーッ

アニ「!///」バシッ

サシャ「…あいたた そんなに照れなくても女同士じゃないですか」

ミカサ「…私はデカい…あなた達より、デカい…はずだった…」ボソボソ

サシャ「私もよく食べるのでそれなりに、と思ってたんですが、二番はミカサみたいですね 一番小さいのはー…」チラッ

ユミル「おい芋女、今一瞬こっち見たよな?」

サシャ「そ、そんな訳ないじゃないですか…へへへ」

ユミル「じゃあ一番小さいのは誰だ?あ?クリスタか? まあ私は揉む側だからデカくなくたっていいのさ な、クリスタ」ツンツン

クリスタ「ちょっとつつかないでよユミルのエ○チ!///ペチャパイ///」

~男湯~
アニソノオ○パイヲワタシニワケルベキ
チョットユミルソコハダメーイヤーン

エレン「おい、お前ら湯船に浸かってから急に黙りこんでどうした? さっきまで騒いでたくせに」

アルミン「な、なんでかなぁ…はは」

マルコ「皆、変なことを考えるのはやめよう! 彼女達は大切な仲間じゃないか!」

ジャン「おいマルコ!言えよ本音を さっきから抑えて隠してるとこはどこだ?」

マルコ「なっ…お前…すくなくとも俺は実行に移したりは…」

エレン「?? 何言ってるんだお前ら」

アニハヤク! ヨシテヨトレチャウ!
クリスターモットモマセロヨー

コニー「もう我慢できねえ…」バシャッ

ライナー「同感だな」バシャッ

コニー「この塀を登ってちょっとだけ顔を出せば、あっちからはバレないよな?」

アルミン「そんな、この塀は10mだよ?」

ジャン「いつもは邪魔臭い立体起動装置も肝心な時にねーしな」

ライナー「問題ないね 俺が鎧の巨人で コイツが超大型巨人ってやつだ」

ライナー「俺が上半身だけ巨人化すればギリギリ塀から覗ける高さだ お前らを頭に載せることもできる」

ジャン「ミカサが強烈で忘れてたが…お前もずば抜けて優秀で頼りになるヤツだったな…」

マルコ「それで行くしかない 時間も無いし…もうこれ以上の案は出ないよ」

エレン「お前ら…この…裏切りもんがあああああああああああ」

ドーン!メシャァ アアッエレン!

ジャン「やれよライナー まずはお前だけ様子見だ」

鎧の巨人「あぁ…兵士には引けない状況がある 今がそうだ」

鎧の巨人(クリスタの裸!)




キース「……」ジーッ

鎧の巨人「」

~男部屋~

ライナー「」

アルミン「女湯との間にもう1つ浴室があったなんてね…」

コニー「死んでないよな…? ライナー」ツンツン

エレン「最低だなお前ら…」

ジャン「おいエレン!お前だって男だろ あいつらの裸を見たいとは思わなかったのか?」

エレン「お、俺は…ミカサ…だけで良い」ボソッ

ジャン「別に他の女のが見たくないわけじゃないだろ?だったらミカサの裸を覗けば良かっただろうが」

エレン「は?なんでわざわざ覗く必要があんだよ」

アルミン「エレン…」ハァ

ジャン「?何言って…」ハッ

ジャン「ふざけんなよてめえ!」ブンッ

コニー「おっ!枕投げってやつか?」

エレン「やめろよ枕が破けちゃうだろうが!」サッ

ジャン「枕なんてどーでも良いだろうが羨ましい!」ブンッ

エレン「いい加減に…」サッ

バシィッ!!!!

エレン(??後ろの扉は開いてたはずなんだが)クルッ



キース「…」

キース「今しがた私の顔に何か当たったようだが…」

キース「誰か説明してもらおうか…」ゴゴゴ

~女部屋~

ッギャアアアアアアアアア!!!!!

クリスタ「!」ビクッ

サシャ「お風呂でもそうでしたが男子のいるほうから凄まじい悲鳴が聞こえますね」ボリボリ

ユミル「粗方想像はつくだろ それより布団の上で菓子食うな」

ミカサ「アニ、私は諦めない」

アニ「しつこいねあんたも」

クリスタ「エレンはおっぱいが好きなの?」

ミカサ「…分からない でも男の子はそういうものだとアルミンが言っていた」

アニ(勝った…!)

サシャ「じゃあ私もちょっとはモテますかね?」ムナモトチラッ

ユミル「おい芋女 それは馬鹿なりの嫌みか?」

サシャ「ち、違いますよぉ…へへ というか好きな男子がいるんですか?」

ユミル「な…!」

クリスタ「ふふ、ユミルはー」

ガスッ!!!

クリスタ「~~~!!!!!」ジタバタ

サシャ「そ、そんなに強く殴らなくても…」

ユミル「うるせえよ さっさと食堂に行くぞ」

ミカサ「アニ、エレンなら胸の大きさだけで相手を選ばないかもしれない」

アニ「さあどうだろうね(ブラ付けずに行こ)」

一応明日続き貼ります

~食堂~

サシャ「この時を…待っていました!」クワッ

ユミル「お前さっきも食ってたろ…」

クリスタ「それだけ食べてそのスタイルって凄いよね」

ミカサ「アニ、胃に食べ物が入るとまたエレンが体調を崩すかもしれない さっきの薬を」

アニ「まだ言ってるのかい」

サシャ「男子はまだですかね 早く食べたいんですが…っと来たようですね!」

アルミン「エレン、ご飯は食べられそう?」

エレン「ああ、さっきの衝撃で完全に覚醒した」

サシャ「みなさん、早く座ってください!」

ライナー「ああ、待たせたな、すまない(クリスタの前、っと)」

ジャン(エレンが座る前にミカサの隣に!!…よっし!!)チラッ

ユミル「…」

ジャン「」

ユミル「おい、お前今残念な顔したよな?」

ジャン「え?いや、その、そうじゃなくてだな…」

ユミル「さしずめ後ろ姿でミカサと勘違いして隣に座ってみたらってとこか?髪が濡れてて見分けつきにくいからな」

ジャン「声がでけーよ…」

ミカサ「エレン、アルミン!こっちへ!」

アルミン「うん、ありがとう」ストッ

ミカサ「あっ」

アルミン「?」

ミカサ「いや、なんでもない (アルミンが目の前に座ってしまった…)」

アニ(フフフ…)

アニ「エレン、体調は大丈夫なの」

エレン「ん?あぁ、大丈夫だ アルミンも言ってたがお前意外と優しいんだな ありがとう」

バキッ キョウカンアタラシイハシヲクダサイ

アニ「気にしなくていいよ…それにしてもご飯遅いね、さっさと食べて寝たい…ふぁ~あ」ノビ

エレン(!!アニって胸でけーな…てか、透けてなかったか今 いや、ダメだダメだ俺はミカサが…)チラッ

エレン(や、やっぱ乳首だよなあれ…というかキャミソール一枚だと…腕とか鎖骨とかもやべぇ…髪も濡れてて余計に…)チラチラッ

アニ(嬉しいよエレン…一体いつから そんな目で私を見るようになったの//)

サシャ「肉!肉!肉ウウウウ!」

ユミル「うるせえぞ芋女 静かに食え」

サシャ「豚!牛!鳥!これが黙っていられますかああぁぁ!」

アルミン「確かに肉なんて久しぶりだね とっても美味しく感じるよ」

エレン「あ、あぁ…だな」

エレン(肉よりあっちをむさぼりてえ…)チラッ

アニ(視線がたまんないね…)セスジピーン

バキャァ!! キョウカンアタラシイコップヲ

ジャン(ミカサのことだから隣を空けているもんだと思ってたが…)

ジャン(というか全く見分けがつかなかった そういえばコイツも黒髪だったな)チラッ

ユミル「おい」

ジャン「…ビクッ なんだよ?」

ユミル「お前周りをよく見ろ 男子女子それぞれ一列に向かい合って座ってんのに、お前だけ女子に混じって座ってんだよ」

ジャン「」

全員「…」ジーッ

コニー「ぶはっ!ジャン!そりゃ俺でもやらねえぞ!」

マルコ「でもコニーも気付いてはなかったんだね…」

エレン「正直なのはお前の悪い癖だもんなジャン!」

ミカサ「…」ニガワライ

ジャン(~~!!! 今日は本当に散々だ…)

一同「ごちそうさまでした!」

メガネ教官「明日はいよいよトーキョー地区散策だ 気持ちはわからなくもないが、早めに寝て明日に備えるように」

キース「…」ギロリ

男子「」ガクブル

メガネ教官「それでは、解散」

ガタッガチャガチャ

アニ「エレン」ヒソ

エレン「う!?ど、どうしたよ、アニ」ヒソヒソ

アニ「後でちょっとおいでよ」サワッ

エレン(~~!!! その腕は今ポケットの中でアレを抑えてるんだよ 分かってんだな、分かってて触ってんだな)

アニ「あの薬渡しておきたいんだ 男子部屋に寝る訳にはいかないでしょ?」ヒソヒソ

エレン(ぐっ…うまい口実だな…それならミカサもごまかせ…ミカサ…くそっダメだ!俺はやっぱり…)

エレン「すまん、アニ 俺は食事中ずっとお前の胸を見てた 認める でも俺はやっぱりミカサが大事なんだ その気持ちのほうが…上なんだ」

アニ「大事な気持ちがあるなら大丈夫さ 男ってのは大事な気持ちとこういう欲望って別物でしょ?一回くらい過ちを犯したってミカサは離れない ね?どうにかなっちゃおうよ」ヒソヒソ

エレン(ぐっ…)

エレン「ミカサ!!!!!」

一同「!?」

アニ「え?」

ミカサ「エレン、なにが」

エレン「ミカサ、ずっと決めてた 訓練兵を卒業したら言おうって」

エレン「調査兵団になったら、お前はともかく俺なんていつ死ぬかわかんねえ それなのに今すぐ一緒になろうなんてデカい口は叩けない」

エレン「だからって何も伝えねえまま死ぬのは嫌だ! だから、だから…この世から巨人を駆逐して俺達の家に戻れたら! そしたら俺と結婚すると約束してくれ! 俺もそれまでお前以外の女を見ないと約束する!」

ミカサ「エレン…分かった 私もそれまでにアニよりおっぱいを大きくすると約束しよう 何カップにすれば良いと思う?」

エレン「そ、そんなこと皆の前で言うなよミカサ」アセアセ

アルミン「エレンもね…はは」

ユミル「だはははは!台無しだなぁおっぱいエレン!『約束してくれ!』腹いてえ!」

クリスタ「真剣な顔して聞いてたくせに…」ボソッ

アニ(私なに馬鹿なことしてたんだろ…今日は一人でしよう)

ユミル「なぁクリスタ~ 寝る前に二人きりで風呂に行かなくていいのか?」

クリスタ「ダメだよ 教官に怒られちゃう」

ユミル「どうせあのハゲは馬鹿男共に付きっ切りだろうよ」

クリスタ「それでもダメ!寝不足だと明日の大事な班行動だし…まぁ分かってて言ってるんだよね」ニマニマ

オーナー「そこの君たち」

ユミクリ「?」

~男子部屋~

イソゲ!キョウカンガクルマエニネシズマルゾ!
zzzzz…

ジャン(ふぅ…やれやれだ全く…)

ジャン(どうやら俺にはノーチャンスだったみてーだな…元は内に傷を秘めて我慢してるのを見てられなくて、支えてやりたかったんだが…その必要もなさそうだ)

ジャン「おいお前らちゃんと寝たか?」

シーン

エレン「んだよ、さっさと寝ろよ」

ジャン「エレンか お前ちゃんと先のことを考えてたんだな」

エレン「は? なんだよそれ」

ジャン「俺はな、ミカサに同情してたんだよ このままお前に振り回されたまま死に急がれて、報われないんじゃないかってな」

エレン「…」

ジャン「…おいなんとか言えよ」

エレン「…Zzz」

ジャン「マジかよコイツ…」

アルミン「ジャン」

ジャン「うおっ!?アルミンか? 起きてのか」

アルミン「今日は災難だったね…」

ジャン「ああ、主にお前のお友達のせいでな」

アルミン「はは、気持ちはわかるよ 僕なんか何年も前からあの2人といたわけだし…」

ジャン「確かにアイツらの扱いに慣れてるよな、お前」

アルミン「それで、その…ミカサのことは、これからどうするの?」

ジャン「なんだ、お前まで知ってたのか…」

アルミン「ジャンなら気づいてると思うけど、僕クリスタと付き合ってるんだ」ボソッ

ライナー「ガバッ…zzz

ジャン「あ?まあ確証があったわけじゃないが…そういや、クリスタも知ってるみたいだったな あいつのお友達も そんなに視線を送ってるつもりはなかったんだが鋭い奴はいるもんだな」

アルミン「僕もクリスタから聞くまで気付かなかったよ クリスタもそうだったみたい」

アルミン「それは良いとして…ジャンはこれからもミカサを想い続けるの?」

ジャン「いーや、もういい 今更あいつらの仲に割って入っていってお互いに大切な存在になれるとは思えねえ」

ジャン「今日確信したよ 出逢うのが遅すぎた タイミングってやつか 恋の3つのingの」

アルミン「ジャンがそんなことを心得てるなんて意外だね」

ジャン「お前の彼女も好きそうだよな、こういうの」

アルミン「そうだね こういう話をしてる時のクリスタの笑顔を見るのは幸せだよ」

ジャン「そりゃお熱いことで」

アルミン「ご、ごめん」

ジャン「あ?あぁ、すまんそういう意味じゃあねえんだ 俺は好きでもない女が誰とイチャつこうと知ったことじゃないからな むしろ幸せなら微笑ましいっつーか…」ガシガシ

アルミン「ふふ、ジャンって本当に本当は悪い奴じゃないんだよね 聞いてた通りだよ」

ジャン「ちっ…なんかお前と話すと調子狂うんだよな」

アルミン「ジャンにはさ、やっぱりジャンと同じレベルで物を考えられる人が良いと思うんだ ほら、ミカサってその…そんなに周りを見れて思慮深い訳じゃないから…」

ジャン「まあ確かにな そういうとこは死に急ぎ野郎と似てたから余計に嫉妬してたのかもしれねえ」

アルミン「うんうん、きっとジャンには合わないよミカサは」

アルミン「ジャンと同じくらい現実を見れて、不器用でもお互いがお互いをよく見てて、言いたいことも言い合える、そんな女の人を探したほうが良いと思うよ
ジャンは人から言われたことを鵜呑みにする人じゃないとも思うけど参考程度には」

ジャン「こんな冷めた女がいればいいんだがな 女ってのは夢見がちだからな」

アルミン「そうだね クリスタもそうだよ 僕はそういのも大事だと思うけどね」

ジャン「ま、内地に行けば育ちの良いお嬢様でもいんだろ それに期待しとく お前の意見もちゃんと心に留めておくさ、その、ありがとうな」

アルミン「いえいえ…それとね、ジャン 明日なんだけどーーー

*******

キース「…」クルッスタスタ

~女子部屋~

モットモナハナシダッタネ
ヨケイナオセワダッツノ ガチャ

サシャ「お願いしますよ~ミカサああぁぁ~」ユサユサ

ミカサ「…」フルフル

クリスタ「どうしたの?サシャ」

サシャ「窓側は…窓側で寝るのは怖いんですぅ…」

ユミル「は?なんで?」

サシャ「おばけですよぉ…小さい頃に見たんです みかんの皮だらけで窓の外に立っている女の人を…!」

ユミル「それ絶対お前が食い荒らした農家のおばさんだよな」

サシャ「とにかく!窓側だけは、窓側だけわぁ~」

ユミル「んで?なんでミカサは渋ってるんだ?」

ミカサ「怖いも私はおばけ」

ユミル「なんて?」

ミカサ「おばけも怖いは私」

ユミル「うん、わかった じゃあ、アニは?」

アニ「バッ…グーグー」

ユミル「この有り様も採点してもらいてえもんだな」

ユミル「仕方ねえサシャ、我慢して窓側で寝…」

サシャ「…スピー…フガッ」

ユミル「そこは私の布団なんだが…やれやれ」

クリスタ「ごめんね、ユミル 私は窓側で身体冷えると体調崩しちゃうんだ」

ユミル「わーってるよ ちっ、菓子屑だらけじゃねえか」

クリスタ「確かに、この状況も採点してもらいたいね 教官にじゃないけど」ニコッ

ユミル「うっせえよ おやすみ」

~二日目~

サシャ「さあーいよいよ食べ歩きですよ!みなさん!」

ジャン「いやトーキョー見学な…」

キース「日没までに此処に戻ってくること!遅れた奴は置いていく!ローゼまで自力で走るんだな!解散!」

エレン!ハグレナイヨウニテヲツナイデオコウ
ヤーメロハナセッテ!

クリスタ「ユミル、また後でね 似合ってるよ」ボソッ

ユミル「あぁまたな 汚さないようにするよ」

~トーキョー地区~

ユミル「んで、早速食ってるわけか」

サシャ「はひ!うほーひんぐあっふへす!(はい!ウォーミングアップです!)」

ユミル「よそ見しながら食いながら歩きながらしゃべるな」

コニー「なは!あへもくほうへ!あへ!(なあ!あれも食おうぜ!あれ!)」

ユミル「おい…今の聞いてたかハゲ… やれやれ」チラッ

ジャン「…」カンガエゴト

サシャ「あひまひた!あのみへでふ!(ありました!あの店です!)」

~ラーメン 壱六丸~

サシャ「無愛想な店長が作るサッパリした塩ラーメンだそうです!朝ご飯にはピッタリですよ!」

ユミル「朝飯は食ったろ…入るぞ」

カランカラン

??「ラッシャイ」ボソッ

コニー「ん?今どこから声がしたんだ?」

女性店員「あ、すいません だから客席と高さが同じカウンターはダメだって言ったじゃないですか店長」ボソッ

サシャ「あ、カウンターに隠れて見えなかったんですか…」ノゾキコミ

店長「おいそりゃどういう意味だ 芋女」ギロッ

サシャ「い、いやその…すいませんでしたああぁぁぁ」

店長「おい、さっさとしろグズ野郎共 てめーらの食いてえもんはなんだ?」

サシャ「塩ラーメン5つお願いします!」

ユミル「つっこまねーぞ」

店長「オルオ、お前が作れ」

男性店員「了解です!」

~五分後~

男性店員「待たせたな」ドン!

サシャ「わああぁぁ野菜たっぷり! いただきまーーー」

店長「待て」

女性店員「店長?」

店長「…」ズズズゴクッ

店長「オルオ」

男性店員「!」

店長「全然なってない 全てやり直せ」

男性店員「は、はいぃ!」

ユミル「最初から自分で作れよ」

~再び散策~

サシャ「いやぁ~絶品でしたね!」

ユミル「それはさっきのラーメンの話か?それとも今食ったアイスの話か?」

コニー「おいサシャ!苺味食べちゃったのかよ!俺と分けるって言ったじゃねーか!」

ユミル「どうでもいいが早く歩け 時間がなくなる」

ジャン「…」

ユミル「おい、お前も朝から黙りっぱなしだな 昨日のプロポーズがきいてミカサのことで頭が一杯か?」

ジャン「は?お前、人がせっかく…まあいい それとミカサはもういい」

ユミル「エッ!?」

ジャン「んだよ そんなに意外かよ 俺は普段から切り替えが早いつもりだったんだが」

ユミル「ああ意外だね 余計にエレンに突っかかるんじゃないかとクリスタと笑ってたんだ」

ジャン「好き放題言ってくれてんなお前ら」

ユミル「そうかそうか いつぞやの駄々こね野郎が成長したもんだ」

ユミル「おっ!?おいお前らちょっと止まれ!」

サシャコニ「?」

ジャン「なんだ?本屋かここ」

ユミル「あぁ追撃の山Dの最新巻が出てる そういえば今日発売だった」

ジャン「追撃の山D?なんだよそれ」

ユミル「知らねえのか?最近流行ってるんだ 山Dってアイドルいるだろ?イケメンの」

ジャン「ああ、ミーナが騒いでるやつだろ? この前トロスト区にもきてた」

ユミル「ああ、アイツが描いてる漫画だ 突如主人公のクラスに転校してきた超大型山Dと鎧の山D、要するに背の高い山Dと筋肉質の山Dによって不細工共は居場所をなくしちまうんだ」

ユミル「だけど、主人公も山D化できるようになったことから、実は超大型山Dと鎧の山Dも正体は不細工だってことが…」

ジャン「もういいもういい! なんだよそのくだらねえ話」

ユミル「そんなことねえよ 絵は荒いが山Dのイケメンさは表現できてるし、表情で心理描写するのが上手い それと戦闘シーンの迫力は他の人気漫画にも引けを取らない」

ジャン「戦闘なんかあんのかよ」

ユミル「話の構成も最初から最後までしっかりあって描いてるから、読み返すと細かい伏線に驚かされる そして何よりキャラが魅力的だ」

ジャン「お前がそこまで言うなら…ちょっと興味わくな」

ユミル「11巻好評発売中 毎月9日の別マガも忘れんなよ」

ユミル「時間くっちまったな 急ごう」

四時間後
~レストラン シーナ21~

ジャン「この店で最後か…?」

ユミル「そのようだな…」

コニー「流石に俺も限界だぜ…」

サシャ「『声までハンサムな元王宮シェフの作る絶品肉料理』だそうです! ここまで我慢してお腹空かせてきた甲斐があったってもんです! いきますよみなさん!」

カランカラン シーナ♪ニジューイチ♪

ハゲ「いらっしゃいませ 四名様ですね こちらへどうぞ」

ジャン「明らかに俺達には場違いな店だな…」

コニー「なんか緊張すんな」

サシャ「肉を求める者同士に身分の壁は存在しませんよ!」

ユミル「何言ってるかわからねえ」

ハゲ「私が諸君らに勧めるのはやはり『カラネス牛のステーキ』に他ならない」

ハゲ「ただ…カラネス牛のステーキを食べた後に他の肉を口にできなくなるリスクがある」

ハゲ「この4年間で客の9割以上が普通の肉を食えなくなった 4年で9割だ 正気の沙汰ではない数字だ」

ハゲ「隠したりはしない 新規の客が最初の一口で普通の肉を食えなくなる確率は5割といった所か」

ハゲ「この惨状を知った上で自分の舌を賭しても食うという者は注文してくれ」

ハゲ「もう一度言う カラネス牛を食うために注文したものは近々ほとんど普通の肉を食えなくなるだろう」

ハゲ「自分に聞いてみてくれ カラネス牛のために舌を捧げることが…」

ユミル「良いからさっさと出せ」

ハゲ「焼け!」バッ

~30分後~

ハゲ「これが本物の肉だ!舌を捧げよ!」

サシャ「う、うまい~村に持って帰りたい…」

コニー「あぁ…もうどうなってもいいや…」

ユミル「大袈裟な…」

サシャ「ユミル!食べないなら貰います!」

ユミル「おい!それとこれとは話がちがっ…うわっ!」

サシャ「あわわ! ソ、ソースが…服に…ユミルすいません…」

ユミル「ちっ…」ガタッ

コニー「お、おい!どこ行くんだよ!?」

サシャ「恐らくトイレに…」

ユミル(さっさと洗わないとシミが…くそっ!)

ドンッ!!

ユミル「ーーっ!」

女「痛ッて!なに下見て歩いてんだよ マジサイテー」

男「どうした?ヒッチ ぶつかったのか?」

ユミル「…すまなかった そこを通してくれ」

ヒッチ「はぁ?ぶつかってきたくせにさっさとここをどけって?何様なのあんた」

男「よせよヒッチ 服が汚れたんだ その汚れを気にしながら急いでたから前を見てなかっただけだろう」

ヒッチ「何?マルロ この子に一目惚れしたの?こんなそばかす不細工に マジウケる」

マルロ「そうじゃない これくらいのことで譲れなくて兵士としてどうなんだって話だ 見た所彼女も同い年くらいなのにちゃんと謝ったじゃないか もしかして他の地区の成績上位者?俺達も成績上位でトーキョー見学に来てるんだ」

ヒッチ「コイツが謝るのは当然でしょ ねぇ、あんた そこに土下座しなよ 『不細工のくせにぶつかってきてすいませんでした』ってさぁ」

ユミル「~~~!!!」

ユミル(くっ…ただでさえ時間ねえってのに)

ジャン「おいおい、何やってんだ?ユミル 膝なんか付いて」

ユミル「!…」

ヒッチ「おっとまさかの彼氏とーじょー?こんなブスに?かわいそー あんた彼氏にも土下座しなよ ブスですいませんって」

マルロ「いい加減にしろ!ヒッチ!」

ヒッチ「そもそもそんな服がなに? ピッチピチで全然サイズ合ってないじゃん あとそういうシンプルなのはネックレスとかちょっとした小物と合わせるものなんだよ ローゼとかマリア出身の田舎者はダサいねー」

ヒッチ「彼氏のほうは結構オシャレさんじゃん 話合いそう コイツにダサいよって教えてあげなよーアハハハ」

ジャン「そりゃ名案だ ダサいよあんた」

ヒッチ「は?」

ジャン「コイツは、口が悪いのはあんたと同じかもしんねぇが頭が良い上に人のことをよく観てる」

ジャン「相手にとって触れて良いことと、触れちゃいけないことを見透かしてるから口が悪くても人を傷つけたりはしないし、時には嫌な奴のフリして人の為に成るような奴だな」

ジャン(あれ?どうして俺はコイツのことこんなに詳しいんだ?)

ジャン「それに比べてあんたは相手の事情も察しないで、駄々こねて情けないもんだ あんたみたいなのがいくら着飾ってたって、俺は逆にちぐはぐで滑稽に見えるね 内地の女ってのは皆こうなのか? えっと、なんだっけ?『ビッチ』とか呼ばれてたっけ?」

マルロ「げっ、それは禁句…」

ヒッチ「…ぶっ殺してやる」スッ

ジャン「あぁあんたらも訓練兵だったんだっけか? 良いのか?俺は現実主義なんでね 女だろうが性根の腐った野郎には容赦しねえぞ」

ヒッチ「死にさらせ糞が!」ダッ

ジャン「やれやれ」

グルン ダンッ!!

マルロ(!すごい! あんな技を使える奴は俺達の訓練所にはいなかった)

ヒッチ「ーーって!なにしやがったてめえ!」

ジャン「うちの五番に格闘術だけは得意な奴がいてな 俺はそいつが大嫌いだったんだ」

ヒッチ「は?意味わかんねー とりあえず死ね」ヒュッ

ガシッ!


ハゲ「お客様、他のお客様のご迷惑となっておりますので」

ヒッチ「はあ?離せよ私だって客なんだけど?」グググ

ハゲ「では同じ兵士して言おう これ以上続けるのであれば、君の兵士としてあるまじき言動について報告しなければならない 君も世話になっていたはずだ 私と同じ頭をした教官に」

ヒッチ「…ちっ」

ヒッチ「あんたも成績上位なんだろ?絶対憲兵団にきなよ そして覚えとけ」

ジャン「俺ならまだ良いけどな トロスト区からきた無口な女には喧嘩売るなよ チビだからって舐めてると俺のようにはいかなそうだからな」

ジャン「いくぞ、ユミル」

ユミル「ふん、容赦しないとか言いつつエレンに食らわせてたのの半分くらいだったじゃねえか カッコつけやがって」

ジャン「冗談に決まってんだろ 女相手に本気で手を出すなんて馬鹿のやることだ」

コニー「おっ、戻ってきたか」

サシャ「ユミルううううう すみません、ユミルだけに謝っても仕方ないかもしれませんが…これからの水くみ全部やりますからああぁぁ」

ユミル「もう訓練兵は卒業したろうが」

サシャ「そ、そうでした!では憲兵団に入ってから…って、ユミルは…あああぁ何でもないです このステーキは私が奢ります奢らせてください!へへへ…」

ユミル「…馬鹿だなホント」

ジャン「というか結局服洗ってねえじゃねえか もう一回トイレに…」

ユミル「いや、良い どうせ許してくれるさ それに…」

ジャン「?」

ユミル「なんでもねえよ」


コニー「かなり余裕もって組んでた時間も完全になくなっちまったな」

ユミル「!」

コニー「もうシーナツリーはやめて早めに民宿に戻るか?」

サシャ「そうですね 迷子になった時の為にも早めに民宿に向かいたいです」

ユミル「いや、行く」

コニー「マジかよ 着いてもすぐ出発しなきゃいけないぜ?」

ユミル「とにかく行くんだよ トーキョーにきた意味がない」

コニー「わ、わかったよ」

~シーナツリー~

コニー「なんだこれめちゃくちゃたけぇ てっぺんが見えねえ…」

コニー「けどもう時間がない!走っても日没に間に合うかどうか…」

ユミル「土産くらい買えるだろ!入るぞ!」

コニー「お、おい!」

サシャ「ユミル、どうしたんでしょうか…」

ジャン「…」

サシャ「シーナツリー型のパァンですよ!コニー!」

コニー「う、うまそうだけどよ…もう馬車に乗っても間に合うかって時間だぞ」

サシャ「そ、それはマズいです せっかく買ったパァンが没収されます…」

ユミル「このリフトから一番上まで行けるらしい 行くぞ」

コニー「もう無理だ、ユミル 俺は先にいってるからな!」ダッ

サシャ「すいません、ユミル…絶対追い付いてくださいね!」ダッ

ユミル(ぐっ…諦めるしかないか…くそ)ダッ

ガシッ

ユミル「!?」

ユミル「は?おい、ちょっと離せジャン なにして…」

ウィィィーーン

ユミル「降りられなくなったじゃないか…」

~最上階~

チン!

ジャン「やっと着いたか…何十分リフトに乗ってたんだ」

ユミル「どういうつもりだ? 完全に日が暮れた 今頃キース教官があの馬鹿2人を拷問してるだろうな」

ジャン「来たかったんだろ?ここに、ここの最上階に」

ユミル「は?」

ジャン「今思えば今日の最初からやたらサシャとコニーを急かすのに違和感があった」

ジャン「そんで教官に絞られるかもしれねえのに、それでも行きたがるんで流石にピンときた お前、パンフレットを見た時からここに来るつもりだったな?やたらシーナツリーを推すんだなと思ったよ」

ユミル「…」

ジャン「すげえなこの景色…足元にも星空があるみてえだ」

ジャン「だが、あの境でちょうど星空が途絶えてる…あの境が『ローゼ』か…」

ジャン「あのずっと向こうにミカサやアルミンが住んでたシガンシナがあるのか そしてその向こう側はアイツに行きたがっている世界」

ユミル「…」

ジャン「教官の頭突き分の価値はあるな 来て良かったよ」

ユミル「…」

ジャン「…何でお前がここに来たかったのかは聞かねえよ」

ユミル「…」

ジャン「でもな、あんまり1人でなんでも抱え込むなよ お前何か隠して我慢してるだろ」

ジャン「せっかく人助けが生きがいみたいな奴がいつも側にいるんだ 何かあるなら言ってやれよ」

ジャン「今日だってお互い散々な1日だったんだ 帰ったらマルコにたっぷり聞いてもらうぜ」

ジャン「あと…ほらよ」スッ

ユミル「?」

ジャン「ネックレスだよ 朝から考えても思い付かなくて、さっき買ったばっかで悪いが…今日お前の誕生日なんだろ」

ユミル「…」

ジャン「アルミンに言われただけだからな まあそれでまたあのケバい女にあっても馬鹿にされないようになれよ」

ユミル「何が散々な1日だ…」

ジャン「は?」

ユミル「あんたと1日一緒にいて、あんたに守ってもらって、来たかった場所にきて、誕生日プレゼントまでもらって…何が…」

ジャン「お、おい…まさか泣いてんの…か?」

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オーナー「お嬢さん、今あなたは恋をしていますね?」

ユミル「あ?あぁ、コイツは彼氏がいるんだ ま、彼氏よりも私とのほうが親密な…」

オーナー「その子ではない 君だ」

ユミル「はぁ?」

オーナー「君は、彼に対して何もできない自分にイラついている それはなぜか」

オーナー「それは他に好きな人がいる者に対して行動を起こすことに疑問を感じる君の純粋さ それは自分が相手にされなかった場合を考えてしまう弱さ」

クリスタ「スゴい!全部当たって…」

ポカッ! イタイッ!

オーナー「だが、もし、彼があの女の子を諦めたとしたら 君の中の障害は君自身のプライドだけだ」

ユミル「…」

オーナー「何かを変えることができるのはね、何かを捨てることができる者だ 何一つリスク等背負わないままで 何かが変わるなんてことはーーーー」

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ユミル「暗愚の想定 唯の幻影 今は無謀な勇気も」ボソッ

ユミル(わかってんだよ…そんなこと…)

ジャン「?大丈夫か?」

ユミル「ジャン、本当にミカサは諦めたのか?」

ジャン「あ?あぁ…エレンとのことだけじゃない 昨日アルミンにも言われたんだ…俺とミカサは合わねえってな よくよく考えたらその通りかもなって」

ユミル「そうか、じゃあ私なんかどうだ?」

ジャン「は?なんだよそれ」

ユミル「私とは合うのかって聞いてんだよ あんたエレンのこと言えないじゃねえか」

ジャン「エレン?」

ユミル「…ジャン、レストランで言ってくれたよな 私は他人をよく観てて気を遣える奴だって」

ユミル「私もジャンを見てそう思っていたよ 言いたいことは言うけど、仲間を尊敬して大事に思っていると」

ユミル「そんなあんたの地味な良さに気付いてる奴は、ほとんどなかった ミカサでさえそうだ」

ユミル「そして、ミカサに何度もアピールして見向きもされずに落ち込んでいたのも、エレンとイチャついてんのを横目で見て悔しがっていたのも知ってる」

ユミル「それでも、あんたは諦めなかったよな 自分の、ミカサへの想いをぶつけようとしていた」

ユミル「まぶしかったよ 私にはそんな勇気はない うらやましかった」

ユミル「けどそれ以上に沸いてくる感情があった ジャン、あんたを愛おしく思う気持ちだ クリスタだってそうだ 純粋で、真っ直ぐで そんな人間を見ると、全身全霊で守りたくなる、支えたくなる」

ユミル「だから、私はあんたのそばにいたい」

ユミル(あぁ…やっちまった…)

ジャン(正気…なのか? まさかあのユミルが? いや、そういえば…)

ジャン(いつもの色気のないシャツと違って、おしゃれな服を着てると思ったが、まさかこれはクリスタの…今日1日俺と一緒だからって…)

ジャン(だから汚れた時にあんなに焦って…そして借りたことを知っていたからサシャはユミルにだけ謝っても仕方ないと…)

ジャン(今日だけじゃねえ エレンに妬く俺に毎度毎度目ざとく気付いて馬鹿にしてきたのもそういうことなのか…)

ジャン(本当に、コイツ…ずっと…)

ユミル「…」ウツムキ

ジャン(くそっ、こんな近くに、ちゃんといたじゃねえか…)

ジャン「…今度ちゃんとお前に合ったサイズの服、一緒に選んでやるよ」

ユミル「へ?」

ユミル「あっ…は?」

ジャン「そしていつか…あの死に急ぎが死に急がずに済んだら…アイツらと、それからアルミン達とも、外の世界を見に行こう」

ジャン「トリプルデートってやつか?なんか照れ臭いがな」

ユミル「それって…?」

ジャン「んだよ お前だって人のこと言えねぇじゃねえか それとも何か、乙女にはちゃんとハッキリ言えってか?」

ユミル(嘘だろ…?)

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クリスタ「今日も素直じゃなかったね、ユミル」

ユミル「別に私は本心を言ってるだけだ」

クリスタ「言ってることは本心だけど、言ってない本心もあるでしょ?」ニコニコ

ユミル「うるせえな」

クリスタ「でも大丈夫だよ ジャンならきっといつか気付いてくれる ユミルが自分と同じことを大事だと考えてる人間だってこと、そしてユミルが不器用に隠しながらぶつけてる気持ちにもね」

クリスタ「その時ジャンはユミルのことどう思うかな? ずっと一途に純粋な気持ちを抱えている人ってユミルから見たジャンでしょ?」

ユミル「うっせえつってんだよ!」

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ジャン「俺の彼女になってくれないか?」

ユミル「!」

ユミル(あぁそうか…私、ちゃんと頑張ってたんだな)

ユミル「本当に…ミカサじゃなくていいのか?」

ジャン「あぁ、今確信したよ 俺にとっちゃお前のほうが良い女だってな」

ユミル「ようやく気付いたか…」

ジャン「はは、悪かったよ」

ユミル「ふん、借りはデカいからな」

ジャン「だから一緒に服選んでやるって」

ユミル「…」

ジャン「…」

ユミル(…気まずい というかまだ)

ジャン「実感湧かねえってか?」

ユミル「!…うっせえよ」

ジャン「こんな時はおの馬鹿2人が居たらなんて思うよな」

ユミル「言えてるな」

ガタタ

ジャンユミ「?」

オイ!オスナッテ! バカトハナンデスカバントハ
シスガニシロブラウス キョウカンモオサナイデクダサイヨ

ジャン「…まさか」

キョウカンバッカリズルイデスヨ 
シズカニシロトイッタハズダイェーガー

ユミル「おい」

みんな「あ」

サシャ「ユミルうううううぅぅ!」

クリスタ「おめでとおおおおぉぉぉぉ!」

ユミル「おい、よせって離せよ というかなんで全員ここにいんだよ」

サシャ「私から没収したシーナツリーのパァンを見て」

コニー「教官が娘さんに頼まれてたのを思い出…ぐうっ?」

キース「言うなといったはずだスプリンガー 貴様の耳は左から右に抜けているのか?」ゴリゴリ

ミカサ「ユミル、私はエレンに夢中であっただけでジャンを蔑ろにしていたわけではない」

ユミル「あぁ、わかってるよ 私もその…ちょっとあんたに妬いてただけだ」

アニ「わかるよ」

ユミル「わかってねえよ 一緒にすんな」

クリスタ「本当に良かったね、ユミル」

ユミル「…クリスタのおかけだ クリスタが励ましてくれなかったら、私は自分の頑張りを自分で認められなかった あと一歩を踏み出せなかった」

クリスタ「そしたらジャンが迎えにきてくれたよ、きっと」ニコニコ

ユミル「ふん、どうかな」チラッ

イマココデウケテタッテモイインダゼ
デキタテノカノジョノマエデヤラレタイノカオマエ

ユミル(また1人守らなきゃならない奴が増えちまったな…)

ユミル(それでも私は頑張れる 大事なものを両腕に抱えたままこの世界を生き抜いてみせる)

ユミル(そしてきっといつか…コイツらに外の世界を案内してやるんだ)

これで全部です 読んでくれていた方ありがとうございました

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