ラル「大変だ先生」 ロスマン「どうかしましたか?」 (44)

 
ラル「ウィッチーズが子供になった」

ロスマン「は?」

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ロスマン「な、なんですか突然…?? 冗談を言うにしても、もう少し練習の必要があると思いますよ」

ラル「いや切実なんだエディータ。突然私の執務室が遊戯場と化してしまった、多分暖房が効いてるからだろう」

ロスマン「……。あの、まさか本当なんですか? 集団ヒステリー…?」

ラル「とにかく来てくれ、頼む」グイ

ロスマン「??」



――――
――




執務室


かんの「つるぎいっせーん!」ガシャーン

じょぜ「ぁ…」

ひかり「もぉー、また! なんでそういうことするの!?」プンプン

かんの「うるせー! ダメダメいもうとのくせに!」

もは「大丈夫ジョゼちゃん、もういっかいお城つくろ? このとがったパーツもつければもうパンチできないとおもう!」

さーしゃ「みんなもっと仲よくして!? おねーさんの言うこときいてー!」

ひかり「ダメダメじゃないもん! #」ポカポカ

かんの「うるせーのろまー!」ポカポカ



ロスマン「……」

ラル「御覧の通りだ」

 
ロスマン「精神後退とかではなくて、本当に子供化してますね」

ラル「ああ」

ロスマン「いったい何があったんですか? どうしてこんな…」

ラル「いや、ん……私にもさっぱり分からない。さっき突然“こいつら”が部屋に押しかけて来て、あわ食っている間にこれだ」

ロスマン「…玩具片手に押し寄せてきたんですか? そもそもこの子供達は本当にうちの隊員でしょうか?」

ラル「先生を探す間、他のウィッチには誰一人にも会わなかったんだ。痛む腰に鞭打って駆けずり回ったにも拘わらずな」

ロスマン「基地中走り回ったんですか…」

ラル「ああ。正直かなり混乱してた」

ロスマン「でしょうね」

 
ラル「…とにかく助けてくれエディータ。一先ずはこの部屋に静寂を取り戻したいんだ」スタスタ

ロスマン(それどころの問題じゃなさそうだけど、隊長も頭が追い付いてない様子ね…)



ラル「――ほらクルピンスキ―中尉、退くんだ。そこは私の椅子だぞ」ペシペシ

はくしゃく「あ、たいちょう。ぶどうジュース飲んでもいい?」

ラル「今の姿では許可できない。…なあ? お前が一番落ち着いているし、あいつらを連れ出ていってくれないか?」

はくしゃく「ん~、えんりょする。ボク子どもっぽい遊びは卒業したんだよね?」ピョン トタ

ラル(くっ、ませガキめ…)

はくしゃく「それよりもっと大人の“えすこーと”したいなぁ。せんせいどこにいるか知らない?」

ラル「今連れてきた所だ。ほら、行ってこい」

はくしゃく「――! いた、せんせ~い」トタタ


ラル「はぁ…………疲れた」

 
はくしゃく「せんせい、ボクとぶどうジュースのみに行こかない?」クイクイ

ロスマン「えっ、ちょ…? 貴方もしかしてクルピンスキ―中尉!?」

はくしゃく「やだなぁ、もう忘れちゃったの? それともイジワルでボクの気をひいてるのかな?」クスクス

ロスマン(…この軽薄さ、本物の偽伯爵だわ #)イラ



さーしゃ「!? せ、せんせい!」

ひかり「ろすまんせんせー! かんのちゃんがイジワルばっかりするーっ!」トタタ

かんの「わ!? ち、ちがう! ちがうっ!!」ダッ

もは「せんせー♪」トテテ

じょぜ「あっ…! しゃだちゃん、まってぇ…!?」

 
――



「せんせい、かんのちゃんが!」ヒシ

「ちがうオレはただ――」グイー

「せんせーお仕事おわったんですか?」クイクイ


ロスマン「…!?? あの、ちょっと……えぇ??」アタフタ

ラル「おぉ、大人気のようだな先生?」

ロスマン「ま、待って! 相変わらず話も見えないし、これは……どうしたらいいんですか!?」

ラル「意味不明なのは私もだ。とにかく状況確認をすべきだろうから、ここは役割分担をしよう」

ロスマン「はい?」

ラル「渦中のそいつらが君にくっついていてくれるなら好都合だ。先生は子供達を見張っていて欲しい、その間に私が情報を集めて何とかしてみる」

ロスマン「ぇ…私がこの子達の面倒を独りで引き受けるんですか?」

 
ラル「そうだ。私ではそんなに四方八方から引っ張られると脊椎が危ない」

ロスマン「……分かりました。じゃあ一先ず、ここから連れ出せばいいんですね…?」ガク

ラル「頼む。そこに二パも隠れているから忘れてないでくれ」

ロスマン「!」



にぱ「っ… //」ソー



ロスマン「…? 何してるの?」

ラル「シャイな年頃だったんだろう。人見知りだ」

 
――――
――



廊下


ロスマン「困ったわ……。数十分前までオラーシャの最前線を担うウィッチ部隊にいた筈なのに…」

ひかり「せんせー、どこいくの?」ギュー

ロスマン(いきなり面倒を見るといってもどうすれば…)モヤ

かんの「外であそぼーぜ! せんせっ!」

じょぜ「ぇ…、わたしさむいの……ゃだ」ボソ

はくしゃく「ふわぁ~…、お昼寝しない? せんせいのベッドで」

もは「でも夜ねれなくなっちゃう」

ロスマン(…こんな状態じゃ確かに、目を放して思い々々どこかに行かれても困るわね?)

さーしゃ「二パちゃんもこっち来て、迷子になっちゃうよ? 手つないであげるから」ス

にぱ「ぅ、うん……ありがと //」ニギ


ロスマン(今はとにかく全員目の届く範囲にいさせましょうか…)ハァ

 
ロスマン「えぇと、それじゃあ全員で何か…訓練でもしましょう」

かんの「かけっこか!?」

ひかり「おにごっこー♪」

ロスマン「えっ? いえ、遊びじゃなくて――」

かんの「よっしゃまけねぇー!」

はくしゃく「えー? なおちゃん、ひかりちゃんばかり追いかけて退屈なんだよねぇ」

かんの「んだよ…。じゃー雪合戦でいい」ムス

もは「あ! おままごとはどうかな?」

さーしゃ「ニパちゃんは何かしたいお遊びある?」チラ

にぱ「……そりとか。たのしいとおもう」モジ

じょぜ「せんせぃ、おなかすいてきた」クイクイ


ロスマン(うぅ…駄目だわこれ。もう遊びでも何でもいいから一つに纏めないと――)モヤモヤモヤ



安価下↓

1 かけっこ
2 雪合戦
3 昼寝
4 ままごと
5 ソリ
6 おやつ

 
ロスマン(――…アクティビティはしっちゃかめっちゃかになりそうな気がするわ)モヤモヤ

ロスマン(大人しく眠ってくれそうな気配もないし、おやつもまだ早い、となると…!)



ロスマン「はい、全員聞きなさい!」パシッ


さーしゃ「! みんな、しーっ! 先生がお話するから」

ひかり「はい!」

じょぜ「……」グゥー

ロスマン「皆それぞれに意見はあると思うけど、ここは公平に私が決めるわ。いいですね?」

かんの「……。あーい」ポリポリ

はくしゃく「せんせいに決められたんじゃ、しょうがないよねぇ」

もは「うん」

ロスマン(意外に聞き分けが良い…)

 
――――
――



レストルーム


もは「~とんとん、とん♪」

かんの「しもはら、それなにつくってんだ?」

ひかり「かんのちゃん! しもはらちゃんは今ちがうよ? おかあさんってよばなきゃ」ワンワン


もは「これは“カキのどてやき”の~、したごしらえ! いまニンジンきってるの♪」

ひかり「すごーい! じゃーわたしはタマゴやきつくる!」

かんの「ちょっとまて!? なんでイヌがごはんつくるんだよ、おかしいだろ?」

ひかり「かしこいイヌのやくだもん!」

かんの「!?」



ロスマン(ひかりさんはママゴトでもパワープレイなのね…)クス

さーしゃ「二パちゃんは好きなお料理ある?」

にぱ「と……トナカイの、おにくのやつとか」

 
さーしゃ「え、トナカイって食べられるの?」

にぱ「うん」コク

はくしゃく「へぇ、ぶどうジュースと合うかなぁ?」

ロスマン「まったく、偽伯爵は小さくなってもそんな事ばかり言って。…ほら貴方もちゃんと参加しなさい、その食器も並べて」


はくしゃく「やだなぁ、せんせい。これは“ばんしゃく”用のグラスだよ?」

ロスマン「あのね…、貴方は確かお父さん役でもないでしょう?」ジト

はくしゃく「ん~、どうせならボクはもう少しアダルトなオママゴトにちょうせんしたいなぁ」

ロスマン「は…?」

はくしゃく「せんせいがパパ役なら、ボクはその“あいじん”をやってみたい」

ロスマン「……。だったら家族と一緒に晩御飯を囲むのは変じゃないの」

はくしゃく「表むきは“きんじょ付き合いのある美人きぞく”というせっていだから」

ロスマン(この子もパワープレイ…。ママゴトすらブレイクする気…?)ガク

 
もは「できましたよ~♪」ニコニコ

ひかり「わんわん!」

かんの「おい! だからイヌが2ほんあしでメシはこぶなよ!?」

もは「きょうの夜ごはんは“カキのどてやき”と“おだしたまご”と“あなごおすし”と“あまいおマメ”です!」

ロスマン(なんか献立が増えてる気が…――)


もは「はい! めしあがれ♪」ドンッ

ロスマン「!?」


さーしゃ「わぁ! 本当のお料理みたい…!?」

にぱ「すごぃ…」

ロスマン「驚いた、流石下原さん。…ママゴトなりにも真剣さが違うわ。これはちょっとした工作ね?」

もは「えへへ //」

かんの「む…! ちくしょー、しもはらだけホメられてやがる」

ひかり「わんわん!」




じょぜ「……」
 

 
ロスマン「――! どうしたのジョゼさん、具合でも悪い?」チラ

もは「!」

じょぜ「ん…」フルフル

ロスマン「……。もしかして、眠い?」

じょぜ「ちがぃ…ましゅ…」フルフル

かんの「なんだ? おつやごっこかー?」

もは「じょぜちゃん? おりょうり、あんまり上手じゃなかったかな? …ごめんね」シュン

じょぜ「ちがうのしゃだちゃん!! ……すごいおいしそうだから、かなしいの」

ロスマン「??」ポカーン

さーしゃ「ジョゼちゃん…?」


じょぜ「おままごとは、ほんものがたべられないから……かなしいの」

もは「ぇ…!!」ガーンッ




じょぜ「……」ショボーン

にぱ「…げ、げんきだそう? わたちのぶんも、あげるから」

さーしゃ「あ、二パちゃんやさしい! そういうのえらいと思う!」ナデナデ


ロスマン「…………」

 
ロスマン(駄目だわ。これはもう切り上げて、別のことをした方がよさそうね…?)モヤモヤモヤ


安価下↓

1 かけっこ
2 雪合戦
3 昼寝
4 ラルの様子を見に行く
5 ソリ
6 おやつ

グンドュラって名記するの変かと思ったから…
ザクとは違う人も好きだけどこれストパンなのよね…

 
――――
――



食堂


じょぜ「~♪ //」モグモグ


ロスマン(無許可で趣向品を振舞うのはどうかと思うけど仕方ないわ。補給線も元に戻っているし、…ある意味非常事態だし)

にぱ「じょぜちゃん、げんきになってよかった。あたちのビスケットもいちまいあげる」ス

じょぜ「!」


さーしゃ「ニパちゃん、いいの…?」

にぱ「うん、だってさっきやくそくしたから。…あたちのビスケットより、じょぜちゃんかなしくない方がうれしい」エヘヘ

じょぜ「ぁ、ありがとぅ…」オズオズ

もは「よかったねジョゼちゃん?」ニコ

 
じょぜ「うん。……あの、にぱちゃん? あとでしゃだちゃんといっしょにあそぼ…?」

にぱ「!! ぅ、うん… //」モジ

もは「わぁ…! じゃあこれでニパちゃんも仲よしさんだね!?」

にぱ「… //」


さーしゃ「~♪ ニパちゃん良い子だから、わたしのビスケットを一枚あげます!」ヒョイ

にぱ「え? でもそれ、さーしゃさんのぶん…」

さーしゃ「遠りょしちゃダメよ、わたしはお姉さんだから大丈夫なんです!」

にぱ「……ありがと、さーしゃしゃっ…さん //」

 
かんの「あー、だったらオレにもくれよ~?」

さーしゃ「かんのちゃんは他の子にイジワルしたから…めっ! ひかりちゃんとケンカしなくなるまでお預けします」

かんの「い、いじわるじゃねーし!? こいつがいっつもオレをおちょくって、そのっ…! ///」

ひかり「かんのちゃんどうしたの? かおが赤くてへんだよ?」

かんの「!? う、うるせー! ///」ペチ

ひかり「いたぃ! …なんでぶつの!? #」ポコッ

かんの「って!? このやろ~~」



はくしゃく「あーあ。ホントは仲よしなのに、ひかりちゃんやり返せちゃうからねぇ? 泣かないし」モグモグ

ロスマン「はぁ……お子様がなに達観してるのよ」ガタ

はくしゃく「止めるの? せんせい」

ロスマン「ええ。年長者ですから」スタスタ

 

かんの「ぐ~! //」ポコポコ

ひかり「い~! #」ポコポコ


ロスマン「――はい止めなさい2人とも! 行儀が悪い!」ガッ

かんの「ッ…! だ、だってせんせい!? こいつが!」

ひかり「かんのちゃんが先にぶってきたんだもん!」

ロスマン「喧嘩両成敗、不当な行いは訳があっても悪いことよ。憶えておきなさい」キッ

ひかり&かんの「「ッ…!?」」ビクッ

 
ロスマン「どっちが先だからじゃないの。仲間を傷つけるのは一番やってはいけないことよ?」

ひかり&かんの「「……ごめんなさい」」

ロスマン「わかった? 仲間はぶたない、やるならもう少し上手に喧嘩しなさい」

ひかり&かんの「「はい…」」

ロスマン「ん、じゃあ今回は私に免じてもう仲直りしなさい? せっかくのお菓子なんだから、仲良くたべましょ」ポンポン

かんの「……ひかり。その…、ごめんな」ボソ

ひかり「ぅ、うん…。わたしもいっぱい叩いちゃって、…ごめんなさい」


ロスマン(子供って不器用なのね…。この2人同士は特に)フフ

はくしゃく「いやぁ、さすがせんせい! せんせいもボクにもっと素直になってほいいなぁ?」パチパチパチ

ロスマン(……まあ例外的な奴も、いるみたいだけど)

ロスマン(さてどうしようかしら? 隊長の方の進捗も気になるけど――)モヤモヤモヤ



安価下↓

1 もう少し遊ばせる
2 自分で状況を調べてみる
3 ラルの様子を見に行く
4 実は結構疲れた…

 
廊下


ロスマン(子供達が大人しくお茶しているうちに、隊長の様子を見に行ってしまおう)スタスタ

ロスマン「一瞬失念していたけどここは最前線軍事基地なのよ。ウィッチーズの大半が非戦闘状態なのは“ワライダケ事件”以来…、この状態が続くと本当に危険だわ」



――トテテテテッ

『ろすまんせんせ~い!』



ロスマン「…! ぇ?」クル



安価下↓が付いて来た!

1 好奇心旺盛“ひかり”
2 元気持て余す“かんの”
3 人恋しい“にぱ”
4 たいちょー“らる”(※コンマ00~79で失敗)

 
にぱ「せんせぃ…」トテテ

ロスマン「ニパさん! 付いて来たの?」

にぱ「……」ヒシ

ロスマン「!」

にぱ「……」ギュ

ロスマン「えぇっと…?」

にぱ「ぃ、いっしょにいてもいいですか?」


ロスマン「……」

にぱ「… //」ギュー


ロスマン(まあ、もう仕方ないわよね。…実際今は小さい子供だし、邪険に出来る筈もないわ)モヤ…

ロスマン「分かりました。それじゃあ、一緒に隊長の所へ行きましょう」

にぱ「…うん」

 
――



執務室



ラル「……」フキフキフキ


ラル「フゥ~…」




ロスマン「何をしているんですか、隊長…」

にぱ「……」

ラル「見れば分かるだろ、爪を磨いてる。…ほれ、ピカピカだ」ス

ロスマン「現実から目を背けないでください」

 
ラル「…………はぁ。いっそのこと、私も退化していれば責任を負わずに済むが…」ギコギコ

ロスマン「そんな事になったら私が現実逃避しますよ。しっかりしてください、子供達については何か情報はありましたか?」

ラル「何処彼処もさっぱりだ。…というより、誰も信じてくれやしない」ギコギコ

ロスマン「なんとなく予想していましたが、そうですか。けどこうして実際を目の当たりにしなければ無理もありませんね…」チラ

にぱ「?」


ラル「……。しかしよく懐いているな」

ロスマン「え? えぇ、まあ…。どういう訳か」

ラル「手まで繋いで、なかなか様になっているぞ先生?」

ロスマン「揶揄わないでください。私の立ち位置は保母教師ではなく訓練指導教官なのはお分かりでしょう…?」

ラル「フッ、ならさしずめこの基地は保育施設か」ギコギコ

ロスマン「~~っ! 爪やすり置いて!! #」ピョコ

にぱ「!?」

 
ラル「わ、わかった先生……もう止めるから怒るな。使い魔が出てるぞ?」

ロスマン「気持ちは解りますけど自棄にならないでください! 早く隊員達を元に戻さないと、今ネウロイに攻められたら大変な事になりますよ? #」フリフリフリフリッ

にぱ(わ、わっ…! しっぽ! せんせいのしっぽだ!?)


ラル「ん、んん……そうだな。打開策も無いが、取り敢えず出来る事だけでもやっておかないとな」ガタ

ロスマン「ええ。諦めるのはまだ早いです」

にぱ(しっぽつかまえた!)ハシ

 
ラル「となれば先生、コルセットの後ろを締め直してくれ」クル

ロスマン「…出撃るんですか?」

ラル「今日はまだ誰も哨戒していない、基地のレーダーだけでは不安だ。情報はその後にまた探してしてみる」

にぱ(せんせいのしっぽ、ふさふさしてる♪)モフモフモフ

ロスマン「でしたら私が行きますよ?」

ラル「いや私がやる。いざという時にも出撃なければ“温存”にならないからな」

ロスマン「……」



安価下↓


1 ラルに任せる
2 哨戒へ出撃る








にぱ(しっぽあったかぃ //)モフモフ

ロスマン「…首に巻かないの。止めなさいニパさん」シュルル

 
ラル「よし、では行ってくる。先生には悪いが引き続き――」

ロスマン「待ってください隊長。やはり私が哨戒へ出撃ます」

ラル「…こういう時くらい私にもやらせろ」

ロスマン「こういう事態だからこそです。今貴方が基地を空けるのは寧ろ軽率とも思えませんか?」

ラル「……」

ロスマン「一刻も早く元に戻す為にも、隊長は異変の原因を探ることに尽力すべきでしょう」


ロスマン「――ただ、その……申し訳ないですが私が留守の間は、時々子供達の様子を見てあげてください。放っておくとやはり危なそうですから」ナデリ

にぱ「?」

ラル「だが私には子育ての経験など無いぞ?」

ロスマン「ですから…、私だって経験ありません #」

ラル「……」

 
――――
――



ペテルブルグ上空


ロスマン「502コントロール、こちら帰投中のロスマン機。もう到着するから燃料補給の準備をしておいて」ブゥゥン

ロスマン「…………。そうじゃないけど念の為、いつでも出撃られるように直ぐ整備させて。宜しくお願い」


ロスマン「ふぅ…(幸いネウロイが侵攻してくる様子はなかったけど、まだ油断はできないわ)」

ロスマン「――…さてと、あの子達は大人しくしていたかしら? 隊長が上手くやれていればいいのだけど」


ガザザ


ラル『先生! 今どこにいる!?』ガザ

ロスマン「あ、隊長? …今もう帰投中で、基地の目前ですよ」

ラル『そうか、助かった!』

ロスマン「フフ、そんなに大変でしたか? 戻ったら私が代わりますから――」

ラル『いやそれもあるが、そうではない! 緊急だ!』

ロスマン「えっ?」

 
ラル『どうやらネウロイがこの基地周辺にいる、レーダーに掛からないタイプだ!』

ロスマン「!? どういうことですか?」

ラル『あれから調べて分かったのだが、ウィッチーズの退化現象はそのネウロイの仕業だ。“かくかくしかじか”ということだったらしい』

ロスマン「な、なるほど…! “まるまるくまぐま”という訳だったんですね?」

ラル『ああ、してやられた! 私も直ぐに出撃する。先生は周辺を――』


『たいちょー、せんせいとお話してるのー?』ガザザ

『オレにもかしてー!』

『ろすまんせんせーい!』

『あそこ! せんせい、お空とんでる!』

『かっこいいー!』

 
ラル『やめ…っ、こらお前達!?』

ロスマン「……」



ラル『飛びつくな! 引っ張るn――ぅぐッッ…!!?』


『ぁ、たいちょー…』

『みんなダメって言ってるでしょー!? 隊長はお腰がいたいんだからーっ!!』




ロスマン「…あの、ラル隊長? どうしました?」

ラル『 』

ロスマン(返事がない…)ザワ

 
さーしゃ『せ、先生どうしよう!? 隊長がお尻をついて動かなくなっちゃった!!』ガザ

ロスマン「そ、その声はサーシャさん?」

さーしゃ『ごめんなさい先生っ……みんな、わたしの言うことぜんぜん……エグ…聞いてくれなくて…』

ロスマン「えぇと……とりあえず大人の人を探して、医療班を呼んでもらいなさい。できる?」

さーしゃ『~グス、はぃ…』


『…いたいのいたいの、あっちいけ』

『ゃ、やめろニパ……今は私に…触る、な…』


ロスマン(これでラル隊長まで戦闘不能に、なんて恐ろしいネウロイなの…)ドヨーン

 
『しゃだちゃん、せんせいどこ?』

『あそこ、あっちの上にいるよ』

『いた! ろすまんせんせ~い!』


ロスマン(――でもこれは迎撃のチャンスよ! …私は今孤立している。ウィッチーズを弱体化させたなら、残った戦力を狙いにきっと現れる筈)


『せんせい、お仕ごと中なの?』

『うしろのネウロイやっつけるんじゃねーか?』

『そうなんだ! …がんばれ、せんせー!』



ロスマン(――えっ! 後ろ!?)チラ


ネウロイ「……」

 
ロスマン「いつのまに!?」


ネウロイ「~ー!」ビーム


ロスマン「くっ…!(危ない!!)」パァアッ



ネウロイ「……。……~…」ビュゥゥン



ロスマン「(やっぱり、戦闘力は弱い特殊型ね!?)…逃がさないわっ!!」ガションッ


バシュゥウウッッ



ネウロイ「~…」ヒラリ



ロスマン(ぅ…意外に速い。基地を後ろにされたら不味いし、フリーガーハマーだけだと厳しいわ)

『あっ、はずれた!』

『なーにやってんだよー、せんせー!?』

『がんばれ~!』

ロスマン(……なんか、緊張感が削がれてやり難い)モヤ

 

ネウロイ「ー! ~ー!!」ビビーッ



ロスマン「っ……! とにかく優位を確保しないと…!」ブゥゥンッ


『ェ、エディータ…戦闘中なのか……? こちらには…ッ、中てるな…?』

『たいちょー、あせすごぃ…』

ロスマン「わかっていますから、隊長は安静にしていてください!?」




ネウロイ「ー~!」ビィーー


ロスマン(この程度、不意打ちじゃなければ――)パァッ

ロスマン「…どうという事ないわ!」ガショッ


バシュシュゥウウゥゥ――


ネウロイ「!?」


ドゴォォオオッ



『わぁ! やったー!』

『すっげーばくはつ!?』

『せんせーい!』

ロスマン「……はぁー…、疲れた」ガク

 

―翌日―


ロスマン「――という感じで、本当に大変だったのよ。主に貴方達の面倒が」

ラル「あんなのは二度と御免だな」

ジョゼ「す、すみません… //」ポワワァ

伯爵「全然憶えてないねぇ?」

ニパ「あー…でも気づいたら隊長が疼痛で動けなくなってて、ビックリしたよね?」

菅野「おう、あの格好は正直笑ったぜ」

ラル「お前のせいだぞ、菅野… #」

菅野「えっ」

サーシャ「菅野さん? 正座」ニコ

菅野「ちょ、なんでだよ!? 俺はしらねーって!?」

ひかり「菅野さん、小さい時から“ブレイク”ウィッチーズだったんですね!」

菅野「てめ!? 喧嘩売ってんのか!!」

モハ「あはは…」


ロスマン(……。元に戻っても、騒がしさはあまり変わらないみたいね)ハァ



 飽きたのでおわり

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