櫻子「服が縮んだー?」(19)

はじめまして
ゆるゆりの櫻子×向日葵のSSです
キャラ崩壊などあると思いますが宜しくです

 ――古谷家

櫻子「服が縮んだー?」

櫻子「ぷっくくく、そんなことあるわけないじゃん」ジタバタ

櫻子「あっ、もしかして、ド○えもんの見過ぎでスモールライトが夢に出て来たとか!」ドヤッ

向日葵「もう、そんなんじゃありません」

向日葵「これです」ジャン

櫻子「エンブ……洗剤?」

向日葵「はい。実は安くなっていたので新しく買ってみたのですが、どうもうちの服にあわないらしくて……」

櫻子「?????」

櫻子「え? 洗濯で服が縮むの?」

向日葵「……そんなことも知りませんの」

櫻子「うん。だって洗濯とかしたことないし」

向日葵(撫子さんと花子ちゃんの苦労が目に浮かびますわ)ゲッソリ

向日葵「まあとにかく、自分の分はともかくとして、楓のお気にいるのシャツも一緒に洗ってしまって……」

向日葵「うぅ、あの子がとっても気に行ってるやつだったのに」

向日葵「ほぼ毎日着ていくような、大切なものを……縮めて……」シクシク

櫻子「買えばいいじゃん」

向日葵「簡単に言わないで下さい。思い入れとかもあるのです」ビシッ

櫻子「そっか。じゃあ……どうしようもないね」

向日葵「どうしようもない……どうしようもない……」グサッ

向日葵「あの子が家に帰ってきて、服が縮んでしまったと知ったら……」

櫻子「怒るだろうね。私だったら電気ショックの刑」

向日葵(ピカチュウ? もうちょっと女の子らしい発想を……)

櫻子「で、どーすんの? 何か考えてあるの?」

向日葵「うぅ、どうしましょう……」

櫻子「(ピピピッ)ふーん。なんか調べてみたけど、熱を使ったら戻るらしいよ」

櫻子「ほら見て。熱と水を使って繊維を伸ばすと、元通りになるんだって」

向日葵「その方法では、元通りにはなりません。繊維がますます痛んでしまいますわ」

櫻子「じゃあこれは? 服が新品よりも綺麗になる方法10」

向日葵「この詳細を見るには別途、登録が必要になります」

櫻子「へー登録するだけでいいんだ」

向日葵「やめなさい。料金とか色々かかります」

櫻子「じゃあこっちは!? 新素材、服が元通りになる洗剤!」イラッ

向日葵「そんなオカルトありえません。また新しい洗剤で、失敗するだけです」

向日葵「だいたいネットの情報を鵜呑みにしてはいけません」

向日葵「世の中にはキュレーションといって、でっちあげの情報を上げる集団も……」クドクド

櫻子「あーもう! イチイチ否定するじゃん!」イライラ

櫻子「そんなに否定するんだったら、素直に謝りなよ!」

櫻子「楓ならそれぐらい、許してくれるでしょ!」

櫻子「もうそれしか方法ないじゃん!」

向日葵「……もちろん、謝ります。でもこの服は、楓にとって思い出深い服なんです」

向日葵「私は楓が大切にしているのを、一番近くで見て来たから……」

櫻子「向日葵って、本当に楓が好きなんだな」

向日葵「なっ/// お、おかしいですか?」

櫻子「うん。すっごい変。私は別に、花子のヨーグルト食べても気にしないし」

櫻子「お姉ちゃんがテレビ見てても、見たいテレビあったらチャンネル変えるし」

櫻子「花子の大事に取ってある牛乳飲んでも気にしない」

櫻子「でもさ、それは私も同じなんだよ」

櫻子「家族に遠慮とかされたくないし、いつでも自然体でいたい」

櫻子「撫子や花子に何をされても、本気で怒ることはないし、いつも笑顔でいたい」

櫻子「楓もきっとそう思ってるよ。向日葵と一緒にいれば、服が縮んだって気にしないよ」

櫻子「だ、だからその、私だって……だから/// 楓に変な気を使わない方がいいって!」テレッ

向日葵「櫻子……」

向日葵「あなたは謝ることを覚えた方がいいですわよ?」

櫻子イラッ

向日葵「くすっ。でもあなたの気持ちは伝わりましたわ」クスクス

向日葵「楓に一言謝って、それで終わるようにします」

櫻子「そうしろよ。きっと丸く収まるから」

 \ピーンポーン/

櫻子「宅急便? ピザ? カニ?」

向日葵「楓が帰ってくる時間です」

楓「お姉ちゃん、ただいま。櫻子お姉ちゃんも」

櫻子「おかえりー」

向日葵「あの、楓、実は」コソコソ

楓「その服……」

向日葵「っ!」

櫻子(おいおい、顔色真っ青になって……謝って終わりにするんじゃなかったのかよ)アセアセ

楓(どうして畳んでないんだろ)???

向日葵「あ、あの、楓……その、私、実はその……」

向日葵「あ、あの、あなたの……そのゴホっ!」

向日葵「ちょっ櫻……「あーもう見てらんねえ!」

櫻子「なんでこんなことでウジウジ悩んでんの! 楓は気にしないって言ってんじゃん!」

向日葵「だけど……」メソメソ

櫻子「さっきも言ったけど、向日葵がそんな風に悩んでる方が楓は気にするって。楓も超心配してんじゃん」

楓「お姉ちゃん……」

向日葵「ごめんなさい。本当にごめんね、楓」


櫻子「楓、ほら、この服!」

楓「?」

櫻子「向日葵が新しい洗剤使ったら、服が縮んじゃったんだって。それを気にして、謝りたいって。ほら」

向日葵「ごめんね、楓。私が新しい洗剤を不用心に使ったから」

楓「そんなこと……全然気にしないよ」ニコッ

向日葵「楓……」パァ

櫻子「ふっ」ニヤニヤ

楓「それにお姉ちゃん……この服、縮んでないよ?」

櫻子「ん?」

 シュルシュル

楓「ほら、普通に着れるよ」

櫻子「……」

向日葵「じゃあ、どうして私の服だけ、着た時にきつくなったのかしら」

櫻子(は? 自分の服を着た時にきつくなったって、それだけの理由で縮んだと思ったの???)

楓「ひょっとして、お姉ちゃんの胸がまた大きくなったんじゃない?」

向日葵「え?」

楓「ほら、前に下着のサイズが一つ大きくなったし、そのまま服を着て、縮んだように思ったんじゃないかなって」

向日葵「あら。じゃあちょっと測ってみますわね。櫻子はちょっと部屋の外に出てってね」

櫻子「……」

向日葵「あら本当、大きくなってる! ウエストとか変わってない!」キャッキャ

櫻子「……」

楓「わあ、良かったねお姉ちゃん」キャッキャ

向日葵「けど。これはこれで複雑ですわ」

楓「気にしなくていいと思うの。お姉ちゃんすらーっとしてて、スタイルいいの」ヨカッタネ

向日葵「そうかしら? ありがとう」ニコッ

櫻子「…………」

向日葵「この洗剤も捨ててしまおうかと思ってましたのに、無駄にならずに済みました」

楓「お姉ちゃん、この洗剤とってもいい匂いがするよ」

向日葵「あら。実は今一番流行ってる洗剤なんですって」

楓「なんだか、この服とっても気持ちいい」

向日葵「嬉しいわ。とっても良い洗剤なのね」

櫻子「………………」

櫻子(扉の外ではほのぼのとした姉妹の会話が繰り広げられている)

櫻子(私はこれだけ心配したのに、何の見返りもない)

櫻子(私の胸は、なぜ大きくならないのだろう)

櫻子(おっぱいの価値って、なんだろう)

櫻子(姉とは一体なんだろう)   
                      ―完―

 オマケ!

櫻子「もう、向日葵がおっぱい魔人なのが悪いんだ!」ウォォォ

櫻子「だからクダラナイことでウジウジ悩んだりするんだ!」

向日葵「な、こら! 櫻子どこを触って!」

櫻子「どこも何もおっぱいだよー! こんなイケナイのが惑わせるんだー!」

櫻子「あれ!? このコリっとしたのって……」

向日葵「やんっんあっ……」カァ///

櫻子「あ、いや、その……」カァ///

楓「……」

楓「お姉ちゃんたち、どうしてお顔が赤くなってるの?」

楓「楓に教えて欲しいの」

という感じで、ダイエット回から妄想が広がりました

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