希「検証!矢澤ここあ研究会」 (29)

穂乃果「え?まだやるの?」

絵里「言っても無駄だと思うけど…なんで私は毎回参加なのよ」

凛「凛だって結構多いにゃ」

穂乃果「穂乃果達は比べものにならないよ」

海未「あなた達は文句ばっかりですね」

穂乃果「そりゃあ言いたくもなるよ」



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希「希パワーたっぷり注入!はーい、プシュッ!東條希です」

穂乃果「え?なに?」

絵里「これは私達もちゃんとやった方がいいの?」

凛「やるって頂きましたーってやるの?」

絵里「いや、そっちじゃなくて…」

希「皆さんが小学生だった頃って何年前なるかわかりますか?」

穂乃果「え?小学生?…1.2.3…」

海未「4,5年は経ちましたね」

希「小学生の頃楽しかったですよね?」

穂乃果「まあね」

凛「穂乃果ちゃんは今も毎日楽しそうだよね?って言うか小学生の頃からあまり変わってなさそうにゃ」

穂乃果「いや、変わってるよ」

海未「そうでしょうか?昔から寝坊はするし宿題はやらず遊んでばっかりで…変わってないのでは?」

穂乃果「変わったよ。それ以外は変わってるって」

絵里「そこは否定しないのね…」

希「毎日どろんこになって遊んだり」

穂乃果「うんうん」

希「息を殺してトンボを取ったり」

凛「よく捕まえたにゃ」

希「土手に座ってレンゲを編んだり」

海未「そんな事はしてませんけど」

希「今日は彼女を研究しながら童心に帰ってもらいたいと思います」

絵里「彼女?」

希「ヤンチャな彼女の素顔に迫れ!検証!矢澤ここあ研究会!」

穂乃果「え?ここあちゃん?」

絵里「嘘?ここあちゃんなの?」

穂乃果「うわぁ。アタリ回だね。前回の真姫ちゃんに続きアタリ回だよ」

海未「その言い方だと私の時がハズレ回と聞こえるのですが?」

凛「実質そうだったにゃ」

海未「はい?」

凛「いえ…なんでも…」

絵里「これは楽しみね」


希「と言うことで現役小学生の1日に密着しました。とりあえずVTRをどうぞ」

凛「今回はいきなりだね」

ピンポーン

にこ『はい』

『こんにちは』

にこ『…本当にやるの?』

『はい』

にこ『なんでにこじゃなくてここあなのよ…』

『今日は一日任せて下さい』


ここあ『こんにちは』

『あー、ここあちゃん。こんにちは、今日も可愛い~』

穂乃果「あー、ことりちゃんいいなぁ」

絵里「羨ましいわね」

『今日はここあちゃんをカメラで撮るけどいつも通りでいいからね?』

ここあ『うん』

にこ『それじゃあ、ことり。ここあの事よろしく』

ガチャ

ここあ『それじゃあ、行ってきます』

『どうやら遊びに行くみたいです』

穂乃果「見て絵里ちゃん?ほら、野球のバットとグローブ持ってるよ?」

絵里「スポーツ少女なのね?可愛いわぁ」

海未「しかし、ここら辺で野球が出来るところなんてありましたっけ?」

凛「え?小学校の校庭とかで出来るよ?」

海未「なるほど」

『これこら何処に行くのかな?』

ここあ『公園だよ?』

『そっか。公園で野球やるんだね』

ここあ『今日は別に野球はやらないよ?』

『え?じゃあ、なんでバットとグローブを持ってるのかな?』

ここあ『男の子と喧嘩になった時持ってた方がいいじゃーん』

『え?』

穂乃果「え?」

絵里「え?」

ここあ『まあ、私は喧嘩で道具なんて使わないけどね。卑怯でカッコ悪いもん』

凛「じゃあ、なんで持ってるのかな?」

『そ、そうだよね?使わないよね?』

ここあ『うん。持ってる方が強そうだから持ってるだけだよ』

凛「男の子と喧嘩になるんだね」

海未「穂乃果もよくしてましたよね?」

穂乃果「そうだっけ?」

海未「そうですよ」

絵里「まあ、小学生のうちはまだね」

凛「絵里ちゃんはあれだよね?男子静かにしてーとか言ってそうだよね?」

絵里「なっ」

凛「で、男子とケンカになって最終的に泣いちゃうんだよね?」

絵里「泣かないわよ」

穂乃果「その点海未ちゃんは六年生くらいになってから男子も逆らわなくなったよね?低学年の頃は全然気弱だったのに」

海未「別に逆らうも何も…そんな事はいいから映像を見ましょう」

到着した場所は近所の公園

男の子A『あっ、矢澤だ』

男の子B『本当だ』

『あの?お友達?』

ここあ『クラスの奴らだよ』

男の子A『女がバットなんて持って何しに来たんだよ』

ここあ『別に何だっていいじゃん』

男の子B『なんだと?女のくせに生意気なんだよ!』

男の子A『そう言えばお前の姉ちゃんこないだ変な事やってたぞ?にこにこなんとかーって』

男の子B『うわっ、お前の姉ちゃん変なのー』

穂乃果「うわぁ、いかにも小学生男子って感じだね」

絵里「気にする事ないのよ、ここあちゃん」

バシッ

男の子A『痛っ!な、殴ったな?』

ここあ『お姉ちゃんは皆んなを笑顔にする為にやってんだ』

男の子B『この、生意気だそ』

『ストップーーーー!』

男の子B『誰?』

『女の子に暴力を振るっちゃダメだよ?』

男の子A『だって、あっちが先に』

『それでもダメです』

ここあ『べーだ』

『ここあちゃんも喧嘩はダメだよ?』

ここあ『だってお姉ちゃんの事を…』

『ね?仲直りしましょう』

男の子A『悪かったよ』

ここあ『アタシこそ…ごめん』

男の子B『あっちでサッカーやるけど…お前もやる?』

ここあ『うん』

穂乃果「あー、良かった。仲直り出来たんだね」

絵里「ここあちゃんはにこの名誉の為に闘ったのね。暴力はよくないけど…良い子だわ」

凛「凛ずっと疑問だったんだけどここあちゃんはグローブは必要だったのかな?」

花陽「えーと…なんだろうね?」

『ここあちゃんはお友達とサッカーをしています』

穂乃果「うわっ、見たい見たい。ここあちゃんのサッカーやってる所見たい」

絵里「将来はサッカー選手かしら?」

ここあ『パスするから早く前に行ってよ~』

凛「凛知ってるよ?あれってオフサイドだよね?」

絵里「凛ちゃん?そう言うのは野暮ってものよ? 」

穂乃果「そうだよ。野暮?ん?野暮ってなんだっけ?」

凛「え?大事だと思うけど…」

ここあ『あっ!今手でボール触った』

男の子B『触ってねぇよ』

ここあ『そんなの反則だ』

男の子B『なんだとぉ』

『喧嘩はダメだよ』

凛「結局また喧嘩してるにゃ」

絵里「子供は喧嘩して成長するものなのよ。元気でいいじゃない」

穂乃果「そうだよ。絵里ちゃんの言う通りだよ」

間違い…花陽「えーと…なんだろうね?」

正解…海未「えーと…なんでしょうね?」

『サッカーが終わって次はどこに行くのかな?』

ここあ『ふ~んふふん~』

穂乃果「何の歌を歌ってるのかな?」

絵里「きっとμ’sの曲よ」

ここあ『あっ!』

穂乃果「どうしたのかな?」

ここあ『ドングリだ!』

絵里「可愛い~。ドングリ見つけて喜んでるわよ」

ここあ『虎太郎に持って帰ってあげようかな~でもな~怒られちゃうかなぁ』

穂乃果「怒られない。怒られないよ」

絵里「そうよ。ドングリ拾ったくらいで怒るようなら私がにこを怒っておくわ」

凛「にこちゃんもたまったもんじゃないね」

『怒られちゃうの?』

ここあ『前にセミの抜け殻をポケットに入れて帰ったら凄く怒られたんだ』

穂乃果「穂乃果だってセミの抜け殻くらい拾って帰ったよ。ね?絵里ちゃん?」

絵里「え?セミの抜け殻はちょっと…」

穂乃果「え?嘘でしょ?じゃあ、ここあちゃんがプレゼントって言ってくれたとして貰わないの?」

絵里「そ、それは…」

海未「ポケットから蝉の抜け殻が出てきた時の矢澤家の状況を想像すると…」

凛「すると何?」

海未「いえ…凛もどちらかと言うとそっち側ですものね」

凛「そっち側って何?」

ここあ『う~ん。まあ、怒られてから考えればいっか。とりあえず持って帰ろう』

穂乃果「なるほど。真理だね」

ここあ『さて、そろそろお昼だし一回家に帰ろうかな』

『お家に帰るの?』

ここあ『うん。お腹減ったらご飯を食べなきゃダメでしょ?アタシはまだ子供だから自分じゃご飯は買えないから帰らなきゃダメなんだよ』

凛「そりゃあ、そうだよね?」

絵里「いや、そうだけど。偉いじゃない。ちゃんとお家に帰って」

穂乃果「そうだよ」

凛「あのね、凛は何でも褒めれば良いってもんじゃないと思うよ」

絵里「ま、まあ…」

ここあ『ただいま~』

にこ『あら?おかえり。早かったわね?』

ここあ『うん。とりあえずお腹空いたから帰ってきたんだ』

にこ『へ~まだお昼には早いけどね』

穂乃果「にこちゃん…居るんだ」

海未「にこの家だから当たり前でしょ?始めの方も居たじゃないですか」

穂乃果「いや、まあ、うん。何となくにこちゃんっていつでも部室にいるのかなって」

凛「あっ、それ何となくわかるにゃ」

ここあ『とりあえず喉かわいた』

にこ『わかったから、とりあえず手を洗って来なさい』

ここあ『うん。あっ、お姉ちゃん』

にこ『何?』

ここあ『もし、カルピスなら自分で作るからいいよ?』

にこ『なんでよ?』

ここあ『だってお姉ちゃんが作ると薄いんだもん』

にこ『あのね…カメラに映ってるんだからいらんこと言うんじゃないの』

『だ、大丈夫だよ?』

にこ『ここ…編集で切っておきなさいよ?』

『う、うん』

ここあ『ねえ?今日のお昼ご飯なーに?』

にこ『焼きそばよ』

ここあ『また?』

にこ『美味しいじゃない。虎太郎も好きよね?』

虎太郎『好き~』

穂乃果「そう言えばこころちゃんはいないんだね?」

絵里「そうね。出かけてるのかしら?」

にこ『はい。焼きそばよ』

ここあ『お姉ちゃん、美味しい』

にこ『でしょ?』

ここあにとってお姉ちゃんはどんな存在?

ここあ『宇宙No.1アイドルだよ!』

お わ り

穂乃果「あ?終わりなの?」

絵里「もっと見てたかったわね」

海未「心温まるVTRでしたね」

凛「二人がもうちょっと静かだったら良かったよね」

希「続いてこのVTRをご覧ください」

穂乃果「あ?まだ何かあるの?」

凛「ずっと思ってたんだけど凛達必要なの?」

希「矢澤ここあ、はじめてのおつかい」

絵里「なるほど!これはここあちゃんならではね」

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