提督「ストーカーになると怖い星座?」 (62)


『おうし座』





赤城「て、提督・・・?」

提督「ん? どうした?」

赤城「あ、あの・・・その・・・///」モジモジ

提督「(こ、これは・・・)」

赤城「きょ、今日もその・・・?///」

提督「・・・おいで」ギュ

赤城「・・・はい///」

提督「ん・・・」チュ

赤城「んっ・・・ふぅ・・・///」



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提督「(赤城とケッコンしてから数ヶ月)」

提督「(毎晩のように求められるとは思ってもいなかったな)」

提督「(赤城がこんなにスケベだったとは・・・)」

提督「(こうまで続くと、少し疲れてくるな・・・)」

赤城「提督?」

提督「ん?」

赤城「好きですよ」

提督「・・・俺もだ」

赤城「ふふ・・・提督は私のモノです」

赤城「私だけを愛して下さいね?」

提督「もちろんだ」

赤城「あぁ・・・幸せです・・・」

提督「(・・・・・・)」

提督「(赤城は少し変なことを言ったりするが)」

提督「(こんなにしっかりとした女性とケッコンできるとは)」

提督「(俺も幸せものだな・・・美人だし)」

提督「(アレがなければ・・・な)」

赤城「あの、提督」

提督「ん?」

赤城「明日は飲みに行きませんか?」

赤城「加賀さんと五航戦のお2人も来るんです」

提督「良いな、行こうか」

赤城「はい!」


―― 翌晩 ――


赤城「はい、提督あーん!」

提督「ん・・・」パク

赤城「美味しいですか?」

提督「あぁ、美味しいよ」

赤城「私にもして下さい!」

提督「ほら、あーん」スッ

赤城「あーん!」

翔鶴「ふふ、お2人は本当に仲が良ろしいのですね」クス

提督「まぁな」

赤城「そうですよ、翔鶴さんにはあげませんからね?」

翔鶴「まぁ・・・」クスクス

提督「(この面子で飲み始めてから、特に翔鶴と話す機会が増えたな)」

提督「(翔鶴にはたまに相談事をする)」

提督「(何より、俺と赤城の2人の仲を後押ししてくれたのも翔鶴だしな)」

提督「(俺は良い部下を持ったものだ・・・)」

加賀「ビール瓶6本でアル中ですって・・・!?」

加賀「冗談じゃありません」グビグビ

加賀「瑞鶴、もっと飲みなさい」

瑞鶴「か、かがひゃあん? も、もうにょめにゃひぃ・・・///」~☀

加賀「飲むと言ったら飲むのよ・・・ヒック///」グビグビ

赤城「あ・・・加賀さんまた日本酒1升空けて・・・」

翔鶴「大丈夫ですか?」

加賀「私は酔っていません、これっぽっちも酔っていません」

加賀「まだまだ飲み足りないくらいです・・・ヒック///」グビグビ

赤城「それは酔っ払いがよく言うセリフですよ?」

加賀「そんなことはありません」

加賀「・・・少々、お手洗いに」スッ

翔鶴「わっ!? か、加賀さんなんでここで下着を脱ぐんですか!」

翔鶴「ここはお手洗いではないですよ!?」

加賀「あっ・・・もう出r」

翔鶴「きゃああぁぁぁぁっ!?」

提督「ははっ、加賀は面白いな」

赤城「加賀さん! 控えて下さい!」

提督「(まったく・・・本当に楽しいものだ)」

提督「(・・・・・・)」

赤城「はぁ・・・なんだか私も催してきました」

赤城「提督、私はお手洗いに・・・」スッ

提督「あぁ」

提督「・・・・・・」

提督「なぁ、翔鶴」

翔鶴「なんでしょうか?」

提督「都合が良い日で良いんだが」

提督「今度、2人っきりで飲まないか?」

翔鶴「えっ!?///」

翔鶴「あ、あの・・・そ、そんな提督・・・///」

翔鶴「あ、赤城さんがいるのにそんな・・・私・・・///」

提督「いや・・・少し相談したいことがあってな?」

提督「出来れば2人が・・・な?」

翔鶴「わ、私そんなっ・・・そういうことしたことないですし・・・その・・・///」モジモジ

提督「翔鶴?」

翔鶴「トライアングルなんて・・・血を掻き立てられます・・・///」

提督「おい」

翔鶴「あっ、あっ・・・あぁっ///」ピクピク

提督「落ち着け」

翔鶴「はい」

加賀「濡れました」

加賀「・・・ヒック///」

瑞鶴「おほひひゃまいっぴゃあぁ~い!///」


―― 3日後 ――


提督「すまないな、翔鶴」

翔鶴「い、いえ、私は大丈夫です」

翔鶴「あの・・・赤城さん、不安にならないでしょうか?」

提督「大丈夫・・・なはずだ」

提督「それで・・・早速なんだが」

提督「その赤城のことでだな・・・」

翔鶴「・・・はい」

提督「なんというか・・・以前にも増して、俺への束縛がな・・・」

翔鶴「そうでしたか・・・」

提督「自分の目の行き届かないところに俺が行くと」

提督「必ず何処で何をしていたかを聞くんだ」

提督「そもそも鎮守府の外に出ていくことは稀だというのに」

提督「赤城は俺のことが信じられないのか・・・」

翔鶴「・・・赤城さん、すごく心配症なんだと思います」

翔鶴「提督は素敵な殿方ですし・・・」

翔鶴「・・・私から見ても///」ボソ

提督「ん? そんなことはないぞ?」

提督「後は・・・そうだな、廊下を歩いていたりするとな」

提督「誰かの視線を感じるようになってな?」

提督「最初は気の所為かもしれないと思っていたが」

提督「偶然見てしまったんだ・・・赤城が俺の後を着いていくところを」

提督「何故あんなことをしたのか問い詰めても」

提督「赤城はだんまりを決め込んでしまってな・・・」

翔鶴「ちょ、ちょっとエスカレートしていますね・・・」

提督「挙句の果てには、一度執務が終わって赤城が退室した後」

提督「し忘れていた書類を思い出してな?」

提督「夕食は取らずにそのまま続けて、大分経ってから寝室に行ったんだが・・・」

提督「何時間も前から待っていたかの如く、扉の前で赤城が立っていたんだ」

翔鶴「え・・・?」

提督「そしてどうしたのかと聞けば、あいつ・・・」

提督「私以外は誰も視界に入れないで下さい、それを伝えに」

提督「って言ったんだ・・・」

翔鶴「・・・・・・」

提督「あのときの赤城はまるで別人のようだった・・・」

提督「なぁ、赤城に何があったんだろうな?」

提督「俺が何かして悩ませているなら謝りたい」

提督「改善したい・・・だが、わからないんだ」

提督「俺はどうすれば良いんだ・・・」

翔鶴「提督・・・」

翔鶴「申し訳ございません、私もどうすれば良いか・・・」

翔鶴「私も協力しますので、赤城さんとゆっくり話す他はないかと・・・」

提督「そう・・・だよな」

提督「すまんな・・・情けない姿を見せてしまって・・・」

翔鶴「そ、そんな、良いんですよ!」

翔鶴「こ、ここはパァーッと飲みましょう!」

提督「・・・あぁ」


―― 3時間後 ――


翔鶴「あ? あえぇ~? ゆ、ゆえまふにぇ~?///」~☀

提督「おっとっと・・・しょ、翔鶴・・・しっかり歩けぇ?」ヨロヨロ

提督「(いかん・・・2人して飲み過ぎてしまった)」

提督「(俺も真っ直ぐ歩けないぞ・・・)」

提督「(翔鶴には申し訳ないことをした・・・すまん)」

提督「も、もう少しでお前の部屋だからなぁ?」

翔鶴「おしっこちーちー!///」~☀

提督「バ、バカ! 我慢しろ!」

提督「よ、よし・・・ほら、布団敷いたぞ」

翔鶴「ん~///」~☀

提督「こんなにさせるまで飲ませて・・・俺は一体何をしているんだ・・・」

提督「ゴメンな翔鶴、よいしょ」スッ

翔鶴「てーとくー!///」グイッ

提督「うわっ!?」

提督「こ、こら、何を・・・」

翔鶴「んむー///」ムチュゥ

提督「んっ!?」

提督「お、おい! 洒落にならんぞ!?」

翔鶴「ていとく・・・わたひ、おみゃたがうじゅいてもう・・・っ!///」スリスリ

提督「やめろバカッ! って力強っ!?」

提督「あぁもうっ!」グイッ

翔鶴「あひゃんっ!?///」

提督「翔鶴、もう寝なさい・・・な?」

翔鶴「しゅ、しゅこしごういんなのがこれまた・・・///」

翔鶴「」ピクッ

提督「・・・? どうした?」

翔鶴「・・・・・・」

翔鶴「・・・・・・ぉ゛」

提督「お・・・?」





翔鶴「・・・・・・え゛え゛え゛えぇぇぇぇぇぇぇ゛ぇ゛ぇ゛っっっ!!」ビチャビチャビチャ





提督「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁっ!?」

提督「・・・はぁ」

提督「掃除が大変だった・・・」

提督「今日のは見なかったことにしよう・・・」

提督「俺も早く部屋に戻ろう・・・」スタスタ

提督「」ガチャ










赤城「 お か え り な さ い 」










提督「!!」

提督「お、お前なんでそこに・・・!?」

提督「こんな暗い部屋で何やってんだ!?」

提督「いつからここに・・!?」

赤城「そんなことはどうでも良いんです」

赤城「今日は随分とお楽しみなようでしたねぇ?」

赤城「私を出し抜いて翔鶴さんと2人っきりでお酒ですか?」

赤城「へぇ? 私と飲むよりも量も多いし、何より楽しいと?」

赤城「あぁ、翔鶴さんの部屋に入ってから随分と後に出てきましたねぇ?」

提督「ま、まさかお前・・・全部見て・・・!?」

赤城「へぇ・・・他の女を抱いた感想は何ですか?」

赤城「良い肉付きでしたか? 興奮しましたか?」

赤城「良い匂いがして気持ちよかったですか?」

提督「あ、赤城違うんだ・・・!」

赤城「は? 何が違うんですか?」

赤城「今の私の気持ちが貴方にはわからないのですか?」

提督「・・・あぁもうっ! 俺の話を聞いてくれよ!」

提督「どうしてお前はそう思い込みが激しいんだ!」

提督「お前はいつもいつも俺の意見は無視する!」

提督「もういい加減ウンザリなんだよ! お前の束縛紛いの言動は!」

赤城「え・・・」

提督「・・・あ」

赤城「・・・どういうことですか?」

赤城「どうしてそんな冷たいことを言うんですか・・・?」

提督「あ、赤城、これは・・・」





赤城「 そ ん な こ と 言 う な ん て 絶 対 に 許 さ な い ! ! 」





提督「ひっ!?」ビクッ

赤城「やめておいた方が良いですよ!? 翔鶴さんなんて碌な女じゃないです!
真面目で誠実な提督を騙そうとしているんですよ! あぁきっとそうです!
そうに違いありません! なんて汚い女! 卑怯な女! そんな奴に貴方を穢させない!
渡さない! 提督は私のモノです! そう! 私だけのモノ! 他の誰かのモノに
なるなんて許さない! 許さない!」ガッ

提督「うわっ!?」

赤城「ねぇ・・・私の顔をよく見て下さい・・・?」

赤城「ちゃんと私の話を聞いて下さい・・・?」

提督「は、離してくれ・・・!」ガタガタ

赤城「ああぁぁぁ!? そんな顔しないで下さい!」

赤城「何も怖くないですよ? 私を拒否しないで下さい!」

赤城「私は・・・ただ貴方を守りたいだけなんですよぉ・・・?」

赤城「貴方を守りたいだけなんですよおぉぉ!!」

提督「お、落ち着け・・・っ!」

赤城「それなのに提督は、そうやって私を避けるばかり・・・」

赤城「どうして? どうしてなんですか?」

赤城「私の何処か気に入らないところがあるなら言って下さい!」

赤城「あああぁぁぁぁ!! やはり提督は翔鶴さんに騙されているだけなんです!」

赤城「そうでなければ優しい提督が私を避けるわけがない!」

赤城「こうなれば・・・身体に刻みこんであげますね・・・!!」ゴソゴソ

提督「や、やめろ! 乱暴しないでくれ!」

赤城「はぁはぁ・・・! 提督・・・提督・・・!!」ゴソゴソ

提督「あ・・・うぁ・・・!」ガタガタ










――――――――――――――――――――――――――――――――――――




提督「うわあああぁぁぁぁぁぁっ!?」ガバッ

提督「はぁ・・・はぁ・・・!」

提督「ゆ、夢・・・?」

提督「・・・なんて夢だ」

提督「(なんで赤城とケッコンしてることになってんだよ・・・)」

提督「(はぁ・・・最悪の目覚めだが、今日も頑張らねば・・・)」


『おとめ座』





春雨「あ、司令官・・・おはようございます」ニコ

提督「おぉ春雨、おはよう」

提督「はっはは、春雨は今日も可愛いな」

春雨「えっ!?///」

春雨「きゅ、急にその・・・なんですか・・・?」

提督「いやいや、なんというかその・・・だな?」

提督「同じ姉妹でも夕立とは違って、なんというかそのー・・・」

提督「女の子らしいというか、可愛いらしいというかな?」

春雨「そ、そんなことないですよ・・・?///」

春雨「それに、夕立姉さんの方が私なんかより・・・」

春雨「・・・・・・」

提督「?」

夕立「提督さんおはよー!!」

提督「おぉ夕立、おはよう」

春雨「・・・・・・」

夕立「春雨もおはよう!」

春雨「・・・おはよう、夕立姉さん」

提督「おい夕立、今日は仕事サボるなよ・・・?」

夕立「え゛っ・・・」

提督「なんだその顔は」

提督「今度変な真似をしたら服を剥いで外に放り出すからな?」

夕立「提督さん最低っぽい! 夕立が可哀想だと思わないの!?」

提督「いつも仕事を放り出して、何処かに遊びに行くのは何処の駄犬だ?」

夕立「ぽひぇひぇwww」

提督「ん゛ん゛っ! 実になっとらん!」

夕立「提督さん面白いっぽーい!」ダッ

提督「あっ! 待たんか!」ダッ





春雨「・・・・・・」


―― 執務室 ――


提督「・・・よし、何とか一区切りついたな」

夕立「提督さん夕立飽きたっぽーい!」スリスリ

提督「だからと言って何故擦り寄る」

夕立「ぽい? マ・・・マーキング・・・?///」

提督「・・・・・・」

夕立「な、何か反応してほしいっぽい・・・///」

提督「」グイ

夕立「ふぇっ!? て、提督さ・・・ん・・・」

提督「」ギュ

夕立「ん・・・ふ・・・は・・・ぁっ・・・///」

夕立「て、提督さ・・・こんな時間から・・・んっ・・・///」










春雨「・・・・・・」

春雨「(ありえない)」

春雨「(なんでなの? なんでこうなの?)」

春雨「(どうしよう・・・どうしよう?)」

春雨「(私が・・・私こそが司令官に相応しいはずなのに・・・)」

春雨「(なんで夕立姉さんが司令官と・・・?)」

春雨「(一体どうしてなの?)」

春雨「(司令官・・・私には理解できないです・・・)」

春雨「(私の方が絶対・・・)」

春雨「(私の方が絶対絶対絶対司令官のこと好きなのに・・・!!)」

春雨「(・・・・・・あ)」

春雨「(司令官、困ってるのかも)」

春雨「(夕立姉さんとは仕方なく付き合ってるだけ)」

春雨「(・・・そう、司令官は困ってるの)」

春雨「(司令官は何も悪くない、悪いのは全部夕立姉さん)」

春雨「(そう)」

春雨「(今のは何かの間違い)」

春雨「(違う)」

春雨「(違う違う全部違う)」

春雨「(ケッコンしてるのは私)」

春雨「(司令官とケッコンしてるのは・・・私)」

春雨「(私なの・・・!!)」

春雨「(私だけが・・・私だけが司令官の愛を受けてるの!)」

春雨「(・・・ふふ)」


―― 夜 ――


提督「ふぅ・・・今日も疲れたな」スタスタ

提督「ん・・・?」

提督「なんだこれは?」スッ

提督「小箱に・・・手紙?」

『貴方の好きなキャンディーを贈ります 喜んでくれたら嬉しいです』

提督「ん? おぉ、これは俺が好きな・・・」パカ

提督「しかし一体誰がこれを・・・?」

提督「(夕立・・・いや、あいつはこんなことしないか)」

提督「・・・んー、まぁ、ありがたく受け取っておくか」










春雨「・・・・・・」ニヤ

提督「(あの差出人不明の贈り物が来てから早2ヶ月)」

提督「(あのときは特に気にもしていなかった)」

提督「(誰が贈ってきたのかもわからなかった)」

提督「(何故毎度俺の好きなものをくれたのか)」

提督「(どうして知っていたのだろうか・・・?)」

提督「(嬉しいやら申し訳ないやらで・・・)」

提督「(実際、少し楽しみにしていた自分がいた)」

提督「(だが、あるときから・・・)」

提督「・・・・・・」

『こういうのはお好きですか? これで私を感じて下さいね』

提督「・・・・・・」

提督「(・・・何故下着が入っているんだ?)」スッ

提督「!?」バッ

提督「(あ、温かい・・・? どうして・・・?)」

提督「(ま、まさかつい先程まで・・・?)」

提督「(今日はいつもより早く戻ってきたというのに)」

提督「(ということは、俺がいつ自室に戻るかを把握している・・・?)」

提督「(・・・見られているのか?)」

提督「」ゾワ

提督「(い、いや! 考え過ぎだ!)」

提督「(も、もしかしたら年頃の娘はこういういたずらをしたがるのかもしれん!)」

提督「(第一俺以外何も得をしないじゃないか!)」

提督「(す、少し度が過ぎただけだ)」

提督「(あまり夕立のことは疑いたくはないが・・・はぁ)」

提督「(まったく、どうしたものか・・・)」

提督「とにかくこれは・・・」

提督「・・・・・・」

提督「・・・クローゼットの中にしまっておこう」ゴソゴソ

提督「いや、その前に洗濯しないと・・・」










「・・・・・・」


―― 翌晩 ――


提督「・・・今日もか」

提督「今日は・・・・・・!?」

『どうして使ってくれなかったんですか? 酷い酷い酷い
 私のこと大切だって言ったくせに』

提督「こ、これは・・・」スッ

提督「夕立との思い出の・・・」

提督「それにこの写真も・・・」

提督「夕立と一緒に写っている写真ばかりだ・・・」

提督「酷過ぎる・・・何故こんなに顔の部分だけ・・・!」

提督「おかしい・・・ちゃんとしまっておいたはずだ!」

提督「なのに何故・・・!?」

提督「(・・・誰かが)」

提督「(俺の部屋に入って盗み出したのか・・・?)」

提督「(そんな・・・! しっかりと鍵はかけているはずだ!)」

提督「(ど、どうなっているんだ・・・!)」ガタガタ


―― 翌日 ――


夕立「・・・え? 本当に良いっぽい?」

提督「あぁ・・・俺はもう少ししてから食堂に行く」

夕立「て、提督さん? どこか具合悪いっぽい?」

夕立「顔色すごい悪いよ・・・?」

提督「いや、大丈夫だ」

提督「心配かけてすまないな・・・」

夕立「い、良いけど・・・」

夕立「じゃあ、無理はしないでね?」

提督「あぁ」

提督「・・・・・・」

提督「(・・・俺はどうしたら良い?)」

提督「(単純に俺の命を狙ってやった工作ではないはずだ)」

提督「(俺に恨みを持ってやっている・・・?)」

提督「(わからない・・・)」





コンコン





提督「ん? どうぞ」

春雨「あの・・・司令官、私です・・・失礼します」

提督「おぉ、春雨か、どうしたんだ?」

春雨「はい、朝から司令官の体調が優れなかったようでしたので」

春雨「食べやすいスープを作ってきたのですが・・・」

提督「おぉ、助かるよ、ありがとうな?」

春雨「食べれ・・・ますよね?」ニコ

提督「あぁ、ありがたく頂くよ」

提督「それにしても、春雨はよく観察しているな」

提督「なんだか気を使ってもらって悪いな?」

春雨「いえ・・・そんな・・・///」

提督「春雨は本当に良い子だな」ナデナデ

春雨「///」

春雨「だって・・・ずっと貴方を見てましたから・・・・・・」ボソ

提督「?」

提督「(はぁ・・・自分が情けない)」

提督「(これしきのことでクヨクヨと悩むとは・・・)」

提督「(これ以上みんなに心配をかけるわけにはいかないな)」

提督「(俺1人でどうにかしよう)」

春雨「・・・・・・」

春雨「・・・司令官?」

提督「・・・っと、少し考え事をしてしまったよ」

提督「すまんすまん、では早速いただm」

春雨「司令官」

春雨「どうして食べてくれないんですか?」

提督「え」

春雨「食べられないんですか?」

春雨「違いますよね?」

春雨「司令官は食べてくれますよね?」

提督「い、今食べr」

春雨「司令官」

春雨「食べて下さい」

春雨「早く」

提督「ちょっ、まっt」

春雨「春雨のつくったものを」

春雨「早く食べて下さい」

春雨「食べて」

春雨「食べて」

春雨「食べて」





春雨「 食 べ て よ お お ぉ ぉ ぉ っ ! ! 」





提督「」ビクッ

提督「は・・・春雨・・・?」

春雨「!」ハッ

春雨「す、すいません! わ、私・・・!」

提督「い、いやいや、ボケっとしていた俺がいけないんだ」

提督「早速いただくよ!」

春雨「・・・はい」ニコ

提督「(い・・・今のは一体・・・?)」


―― 夜 ――


提督「(今日は何もなかったようだ)」

提督「(しかし、春雨には申し訳ないことをした・・・)」

提督「(まさか、あそこまで怒るとは・・・)」

提督「(上官がしっかりしなくては、部下に面目が立たん・・・)」

提督「(明日、春雨には謝っておこう・・・)」

提督「(夕立にも何か奢ってあげよう・・・)」

提督「はぁ・・・」

提督「・・・?」チラ

提督「ん? なんだこれは・・・?」

提督「(壁に穴が開いているのか・・・?)」

提督「(こんなの、以前からあっただろうか・・・?)」










提督「(隣は・・・確か空部屋だったはずだな)」スッ

提督「(・・・真っ暗で何も見えん)」

提督「(今度明石か夕張に補修を頼むか)」

提督「・・・・・・」

提督「(・・・誰もいないよな?)」

提督「(なんだ? 気配というか・・・甘い香りが・・・?)」




















提督「!!!!」


提督「うわあああぁぁぁぁぁっ!?」ドタッ

提督「だ、誰だ!? 誰だそこにいるのは!?」

提督「と、とにかく逃げないと・・・!」





コンコン





提督「!?」

「司令官」

「開けて下さい」

提督「そ、その声は・・・春雨・・・!?」

「そうです」

「春雨です」

「貴方の大切な大切な春雨ですよ?」

提督「(す、少し様子がおかしい・・・?)」

提督「春雨! 今すぐそこを離れるんだ!」

提督「不審者が隣室にいる! 早く!」

「司令官」

「夜分遅くに来たのは謝りますから」

「開けて下さい」

提督「春雨! 話を聞いているn」

「開けて」

「開けて下さい」

「開けて」

「開けて」ドンドンドン

提督「ひっ!?」ビク

「どうして開けてくれないんですか?」

「怒ってるんですか?」

「可愛いですね」

「でもそろそろ限界です」

「開けて」バンバンバン

「ここを開けて」ガチャガチャ

「ねぇ」バンッ

提督「(は、春雨はどうしてしまったんだ・・・?)」

提督「(まさか・・・さっきのは春雨・・・?)」

提督「(じゃあ・・・今までの贈り物は・・・?)」ガタガタ

提督「(・・・? 静かになったな)」

提督「(とにかく早く逃げなければ・・・!)」

提督「(このまま廊下に出たら危険だな、待ち伏せされていたら終わりだ)」

提督「(仕方がない、窓から外に出y)」





春雨「」ニコ





提督「うわああああぁぁぁぁぁぁぁ!?」





ガシャァァァァァァァン!!!!





提督「ひいいぃぃぃぃっ!?」

春雨「司令官? どうして?」

春雨「どうして開けてくれなかったんですか?」

春雨「酷い・・・」

提督「は、春雨、落ち着いて・・・!」

春雨「私を誰だと思ってるんですか?」

春雨「貴方とケッコンしているというのに・・・」

提督「は? な、何を言って・・・!?」

春雨「司令官、贈り物は気に入ってくれましたか?」

春雨「ちゃんと後で私のパンツ、使って下さいね?」

春雨「あ、あと執務中にエッチするのも良いですね?」

春雨「私、司令官に乱暴にされるの、好きなんです・・・///」

提督「な、何を言っているんだ!?」

提督「言っていることが滅茶苦茶だ!」

提督「やはり君があんな真似をしていたのか!」

提督「それに俺は夕立とケッコンしているんだ!」

提督「君じゃない!」

春雨「え?」

春雨「何を言ってるんですか?」

春雨「よく嫁艦にそんな酷いこと言えますね?」

春雨「そんな嘘を言わなくても良いのに・・・」スタスタ

提督「く、来るな・・・!」

春雨「ふふっ・・・司令官?」

春雨「最近夕立姉さんが調子に乗っているみたいで」

春雨「後で浴場の排水溝に詰めておきますね?」

提督「な、何を言って・・・!?」

春雨「やっぱり邪魔なものは邪魔なんです」

春雨「私が一番正しいんです」

春雨「司令官は夕立姉さんとは関わってはいけないんです」

春雨「好き」

春雨「好き、大好き」

春雨「司令官、愛してます・・・!」ニヤニヤ

提督「ば、化け物め・・・! 気持ち悪い!!」





春雨「 は ? 」





提督「」ビクッ

春雨「司令官? 今私に向かってなんて言ったんですか?」

春雨「化け物・・・?」

春雨「・・・・・・」

春雨「・・・ふふ」

春雨「ふふ・・・ふふふっ・・・!」ガバッ

提督「うわっ!?」

春雨「・・・・・・司令官の」










「 バ ・ カ ♡ 」










ギャアアアアアァァァァァァァァァァァッッッ!!!!










――――――――――――――――――――――――――――――――――――




提督「」ムク

提督「・・・・・・」

提督「(・・・ははっ)」

提督「(まさか一晩で悪夢を2回も連続で見るとは・・・)」

提督「(現実との境界線が崩れるところだった・・・)」

提督「(何を考えているんだ、俺は)」

提督「(俺がケッコンしたのは加賀じゃないか)」

提督「(まったく・・・)」


―― 執務室 ――


提督「」カキカキ

加賀「」カキカキ

提督「(はぁ・・・やっぱり落ち着くな)」

提督「(加賀は本当に良い女性だ)」

提督「(加賀に出会えて本当に良かった)」

提督「・・・・・・」

提督「・・・?」

提督「(なんだ・・・? あの夢を見たとき)」

提督「(何かがひっかかって・・・? あ・・・)」

提督「(そうだ、昨晩は雑誌にある下らない記事を読んで・・・)」

提督「(確か・・・『ストーカーになると怖い星座ベスト3』だったっけ?)」

提督「(3位がおうし座で、2位がおとめ座、1位は・・・?)」

提督「(思い出せんな・・・)」

提督「(あんなものを読むからこうなるんだな)」

提督「(はぁ・・・)」

提督「・・・・・・」

提督「(・・・加賀は何座なんだろうか?)」

提督「(少し気になるな)」

提督「なぁ、加賀」

加賀「?」

提督「加賀は星座何だったかな?」

加賀「何故唐突にそんなことを?」

提督「い、いやな? ふと気になってな?」

加賀「はぁ・・・執務中ですよ?」

加賀「仕事に集中して」

提督「す、すまん・・・」

加賀「まぁ、良いですけれど・・・」

加賀「私は・・・・・・」










「 さ そ り 座 で す 」










終わり

他にも射手座と魚座があったり・・・

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年05月14日 (日) 23:15:47   ID: vRuo7Awo

ストーカーってよりもヤンデレ?

2 :  SS好きの774さん   2017年05月15日 (月) 00:27:20   ID: JHwJqg2C

まあ正常ならストーカーなんかにならないし…

3 :  SS好きの774さん   2018年01月01日 (月) 20:13:34   ID: Pr1l6jsP

私はさそり座の女

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