死神「これはデスノートといって――」男「分かる分かる!人を殺せるノートだろ!?」 (25)

男「なんだこれ?」ヒョイッ

男「DEATH NOTE……直訳すると……」

男「……」

男「……」

男「死のノートか」

死神「ずいぶんかかったな」ヌッ

男「うわっ!?」

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男「なんだお前は!?」

死神「俺は死神だ」

男「死神!? おお、直訳すると死の神か!」

死神「どこらへんが直訳なのか分からんが、まあいい」

死神「これはデスノートといって――」

男「分かる分かる! 人を殺せるノートだろ!?」

死神「まあ、その通りなんだが……」

男「よぉぉぉし、やってやるぜぇっ!」

死神「聞けや」

不良「姉ちゃん、俺と遊ぼうぜぇ~!」

女「やめて下さい!」



男「お、俺はああいう奴は許せないんだよな!」

男「さっそくこのノートで始末してやる!」

死神「ならまずは、あの不良の名前を調べる必要が……」

男「死ねえっ!」シュッ


ズバッ!!!


不良「」ゴロン…

女「キャァァァァァッ!!!」

男「おほっ、すっげー切れ味! さすがデスノート!」

死神「なにいいいいいいい!?」

男「こいつぁすげえや!」

男「よし、俺は決めた!」

男「このノートで悪い奴とか、逆らう奴とか殺しまくって、世界を平和にしてやる!」

男「んでもって、新世界の神になる!!!」

男「いくぞ、死神!」タタタタタッ

死神「お前の使い方は間違って……おい、聞けよ!」

男「悪人ども、死ねええええええええ!!!」


ズバッ! ザクッ! ザシュッ!


男「たった一ヶ月で100人は殺ってやったぞ!」

男「デスノート……こいつはすげえや!」

死神「引くわ~」

警官「動くな! 逮捕する!」

男「警官隊か……」

男「悪人とはいえんが、俺の邪魔をするなら処分せねばならんな」

男「ノートを丸めて……」ギュッギュッ

男「撲殺してやるぅぅぅぅぅ!!!」


ドガッ! バキッ! ボゴッ!


男「ふぅ……俺もだいぶデスノートを使いこなせてきたな」

死神(使いこなせてねえ……)

機動隊員「無駄な抵抗はやめろ!」

男「お次は機動隊か」

男「ふん……このデスノートを投げて、まとめて片付けてやる!」ブンッ



ギュルルルルルルッ

ズババババババッ!!!



死神(トマホークじゃねえんだからさ……)

自衛隊員「あの男を怪獣かなにかだと思って、退治するのだ!」

男「とうとう自衛隊か」

自衛隊員「撃て撃てーっ!!!」



ガガガガガッ ズガガァァァァァン ドゴォォォォォン



男「無駄だぜ、デスノートを盾にすればどんな攻撃も効かない!」

死神(明らかに自力で耐えてるんですけど……)

男「そぉらぁぁぁぁぁ!!!」バッサバッサバッサ…


うわぁぁぁぁぁ……!


死神(ノートをあおいで強風を起こして、ふっ飛ばして全滅させやがった……)

男「クックック、これで日本は制圧した……」

男「んじゃ海外行くか」

死神「どうやって行くんだよ?」

男「このノートを投げて!」ブンッ

シュルルルルルッ

男「これに飛び乗れば!」ピョーンッ

男「どこにでも行ける!!!」ギュゥゥゥゥゥゥン

死神「……」

――

――――

男「世界中で悪を退治してたら、ついに世界連合軍なんてのがやってきたか……」

男「だが、何万人集まろうが、核兵器を使おうが、無駄だ!」

男「デスノートを持った俺を倒すことは誰にもできない!」

男「悪人と俺に逆らう者には……死あるのみ!」

男「お前ら、一人残らず裁いてやるぅぅぅぅぅ!」



ズバッ! ザクッ! ザシュッ!



死神「死神にもここまでできる奴はいねえよ……」

「あ、あなた様は神様ですぅぅぅ!」

「もう逆らいません!」

「どうか我々をお導き下さい!」



男「ついに全人類が俺の足元にひれ伏したぁ!」

男「俺は新世界の神となったのだ!」

男「いいか、悪さした奴は即デスノートで処刑してやるからな! いい子にするんだぞ!」

男「ハーッハッハッハッハッハ!!!」

死神「まさか本当に神になっちまうとは……」

死神「やり方はどうあれ、お前は神になった。おめでとう」

男「ありがとう」

男「これもお前が与えてくれたデスノートのおかげだ」

死神「そうかなぁ……」

男「――あ、そうだ」

男「俺を神に押し上げてくれたこの偉大なるノートに、俺の名前を書いておこう」カキカキ

死神「あっ」

男「うっ……」ドクンッ

男「俺の心臓が……! そ、そうか、これは死神……お前の仕業だな……」

死神「えっ、違――」

男「なるほど、本物の死神としては、人が“神”になるなど許せなかったというわけか……」

男「だが、お前に殺されるのなら本望……」ドサッ


死神「なんだったんだこいつは……」







― END ―

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