中野有香「黙想」 (16)


・「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです



-----レッスンルーム-----

中野有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

前川みく「……あっ。有香チャン、やっぱりここにいたにゃ」

星輝子「き、今日もアレ、やってるのか」

みく「あの一件以来、ここでもちょくちょくやってるみたい。正座で瞑想」

みく「レッスンで行き詰ったときとか、ステージの前とか。精神を集中させるのにいいんだって」

輝子「へ、へぇ……」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

輝子「しかし、いつ見ても……座り姿が絵になるな……姿勢もいいし」

みく「姿勢の良さなら、みくも負けてない……って言いたいところだけど、有香チャンのあれはみくから見ても綺麗だにゃ……」ウンウン

輝子「フヒ……私は、つい猫背になりがちだからな……見習わなきゃ、な」

輝子「……うん? 猫、背……?」

輝子「な、なぁ、みくちゃん。みくちゃんは猫キャラ的に、猫背じゃなくても、いいのか……?」

みく「にゃっ!?」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

みく「だっ、だだだってアイドルたるもの、姿勢は大事だし! ……で、でもやっぱり猫チャン要素は押さえておくべき……? うにゃぁぁ! み、みくはどうしたら~!?」

輝子「お、落ち着いて……フヒ、みくちゃんも、また隣で瞑想しながら、考えてみたらどうだ?」

みく「う。……あの時足が痺れて暫く立ち上がれなかったのを思い出すにゃ……」

輝子「あれは、キツかったな……まるで、毒キノコを食べた時のような、感覚だった」

みく「……え? 輝子チャン、毒キノコ食べたことあるの?」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー




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*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

神谷奈緒「……お疲れー」ソローリ

奈緒「お、やってるやってる」

アナスタシア(以下アーニャ)「ナオ。ユカは、いましたか?」

奈緒「ああ。みく達に聞いてた通りだ」

アーニャ「ユカは、心を落ち着かせるとき、よくここに来ますね?」

奈緒「あぁ。精神統一、だってさ」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

アーニャ「……とても、静か、です。スニェーク……雪の降る、夜のように」

奈緒「……確かに。凄い集中力だよ……なんていうか、そう、凛としてるよな」

アーニャ「??? リンも、ここにいますか? 一緒に、アー……セイシン、トーイツ?」

奈緒「はぁ? ……あぁ、ごめん。その、渋谷の凛のことじゃなくってさ。えーと……」

奈緒「……え、待って。『凛とする』って、どう説明すりゃいいんだ?」

アーニャ「……シトー? ナオ、どうしましたか?」

奈緒「あ、あのな? なんかこう……キリッとしてて……落ち着いて、かつカッコいいというか……」

アーニャ「ンー……、スミェールイ? 凛々しい、ですね」

奈緒「そ、そうだよ! なんだ、分かってるんじゃん」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

奈緒「……けど、なんだろう。ああしてる時の有香は、ただクールなだけじゃなくって……、心の中で静かに、けど熱い炎を燃やしてるって感じがするよ」

アーニャ「ダー、ナオの言う通りです」

アーニャ「……今の言葉。ポエム、みたいでしたね?」

奈緒「えっ!? そ、そうかっ? ……あちゃー、誰かさんの蒼いカンジが、伝染っちゃったかなぁ……?」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

脇山珠美「…………」スー

珠美「…………」フー

浜口あやめ「……珠美殿、珠美殿」

あやめ「その、良いのでしょうか? 勝手に後ろで、修行をご一緒していても……?」

珠美「……大丈夫。空手と、剣道……共に、心技体を鍛える武道であることに代わりはありません」

珠美「であれば、道を同じくする同志であるも同然! 有香殿であれば、珠美のこの想い、分かってくれるはず……!」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

あやめ「ふぅむ、なるほど……言われてみれば有香殿の、あのご様子……何事にも動じぬ、強靭な精神力をお持ちのよう」

珠美「ええ。今の有香殿に竹刀を振り下ろしても、気配で悟られ、白刃取りされてしまうやもしれません」

あやめ「……有香殿は、忍にも向いているのでは? 普段のステージでのダンスを見るに、身体能力も申し分ありませんし」

珠美「いやいや、あの堂々とした立ち居振る舞いは、忍ではなく、まさしく武士そのものではないかと! 歴戦の剣客のような、並々ならぬオーラすら感じます!」

あやめ「むむっ」

珠美「むぅ……」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

珠美「……おっと、いけません……集中、集中」

あやめ「……無心になる、というのも、なかなか難しいものですね……」

珠美「……しかし、苦難を乗り越えてこそ、心も身体も大きく成長できるというもの……!」

あやめ「身体も……とは、珠美殿、やはり身長を気にして……」

珠美「むぐぐ……!」セスジノバシー

有香「…………珠美ちゃん」

珠美「はっ、はひっ!?」

有香「一応、お伝えしておきます……」

有香「黙想は、心は大いに鍛えられると思いますが……身長の方には、恐らく作用しないかと……」←149cm

珠美「……っ!!」←145cm

あやめ「……現実は、非情なり……」←154cm



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

五十嵐響子「……えぇと……あっ、有香さん。ここにいたんですね」

櫻井桃華「……でも、お取込み中のようですわ」

桃華「あれが、有香さんの仰る、瞑想……黙想、だったかしら?」

響子「ああやって、心を落ち着かせることで、迷いを無くすんですね……。なんだかすごいです」

桃華「いつもお仕事に真っ直ぐ、真剣に打ち込む有香さんらしいですわね」

響子「……お料理の時も、あれくらい落ち着いていれば……ハンバーグを破壊なんて、することも無かったのに……」

桃華「響子さん? 何なのです、その物騒な言葉は?」

響子「あっ……うふふ、こっちのお話ですっ」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

桃華「それにしても……」

響子「桃華ちゃん、どうかした?」

桃華「いえ、ああやってずっと同じ姿勢で……足が痺れることはないのでしょうか?」

桃華「わたくし、以前のお寺での合宿で、初めて座禅というものを体験しましたの。……終わった時は、あんなにも足の感覚を失うものかと、愕然としましたわ……」

響子「あはは、それは私もいっしょ……」

桃華「思えばあの時も、有香さんは涼しい顔をしていらしたような……。何か、コツのようなものでもあるのでしょうか?」

響子「うーん……有香さん、小さい頃から道場に通っていたみたいだから、慣れというか、身体に染み付いているのかも……?」

桃華「なるほど……継続は力なり、とも申しますものね」

響子「そういえば、私もアイドルになる前はあんまり運動とかしてなかったから、レッスンを始めた頃はよく筋肉痛になったりしたけど……」

響子「今ではそんなことも随分と減ったし、それと同じなのかな」

桃華「では、それだけ有香さんが常日頃から鍛錬を重ねてきている、ということですのね……!」

桃華「さすが、わたくし達の主将、ですわ」

響子「しゅしょう……?」

桃華「……あら。ふふっ、お気になさらないで下さいまし。こちらのお話です」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

一ノ瀬志希「……御覧になりまして? アンドレさん」ニュッ

宮本フレデリカ「バッチリですわよ。トリスメギ……トリスメナントカさん」ニュッ

志希「トリスメギストスですわ。アンドレさん」

フレデリカ「もう、もっと覚えやすい名前にしようよ~」

志希「そんなことよりほら、あちらに見えますのが、絶賛修行中の有香ちゃんでございまーす」

フレデリカ「わーお! キマってるー♪」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

フレデリカ「……返事が無い、ただのラブリーアイドルのようだ」

志希「にゃは。ちょっとしつれーい」ハスハス

有香「……」ピクッ

志希「へー、不思議ー。いつもの有香ちゃんと、ちょっと違う。澄んだ匂いがする」

フレデリカ「そうなの? んー、雨に濡れた、パリの石畳みたいなカンジ? 嗅いだことナイけど」

志希「被験者の精神状態によって、香りも変わる……? んふ、なんだか、俄然キョーミ出てきちゃったかもー?」

フレデリカ「おっ? シキちゃん、ノってきたかい? もうひとハス、いっとく?」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

志希「そうだねー、どうせやるなら、脳波とかもちゃんと計測して、数値として目に見えるカタチで証明したいかな~」

フレデリカ「ほほーぅ、脳波ってあの、ギザギザの波みたいに出るやつだよね? アタシ達みたいなアイドルがやったら、波形がハート型になったりする?」

有香「…………お二人とも」

フレデリカ「およ?」

志希「なーに?」

有香「…………お、し、ず、か、に、お願いします」

フレデリカ「ちぇー」

志希「ちぇー」



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

高垣楓「……」ジー

佐久間まゆ(……あら? あれは楓さんに……有香さん……?)

まゆ(有香さんは……瞑想、でしょうか? その様子を楓さんがじっと見つめて……どうしたんでしょう?)

楓(……正座、せいざ……正座して、星座を見る……)

楓「……」ジー

まゆ(二人とも……すごく真剣……。こちらまで緊張感が伝わってきます……!)ゴクリ

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

楓(……有香ちゃんが、床に座って、奥ゆかしい……)

楓「……」ジー

まゆ(楓さん……同じアイドルとして、有香さんになにか感じるものがあるのでしょうか)

まゆ(確かに、先日の有香さん達の新曲は、今までの有香さんのイメージとは違う、クールな曲でした……。楓さんもそれに一目置いたからこそ、こうしてレッスンの様子を見学に……?)

楓(…………なかなかの、中野さん……)

楓「……」

まゆ(……まゆも、楓さんに認めてもらえるように……いいえ、楓さんだけじゃない。他の皆さんにも……)

まゆ(何より、プロデューサーさんにもっともっと見てもらえるように、頑張らなくちゃ……!)

楓「……」フゥ

楓(……スランプ……)

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

椎名法子「ゆーかーちゃんっ♪」ヒョコ

水本ゆかり「お疲れ様です……あっ。有香さん、今日も精神統一をしているのですね」

法子「だねー。……ちょっと待ってよっか」

ゆかり「はい」

法子「空手をやってる有香ちゃんは何回か見たことあるけど、ああやって静かに集中してる有香ちゃんも、凛々しくてステキだよねー♪」

ゆかり「ええ……普段の有香さんとはまるで別人のようで……。少し、どきどきするといいますか……不思議な感覚です」

法子「かわいい有香ちゃんと、カッコいい有香ちゃん。半分ずつ生地の違うドーナツみたいに、ひとつで二度おいしいって感じ?」

ゆかり「そんなドーナツがあるのですか?」

法子「ふっふーん♪ よくぞ聞いてくれました!」ガサゴソ

法子「はい、どうぞ! 今月の新作だよ! こっち半分がもちもちドーナツで、そっち半分がさくさくドーナツなの」

ゆかり「なるほど……贅沢な一品ですね。……こちら、頂いても?」

法子「もちろん! 一緒に食べよー♪」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

ゆかり「……おいしいです。さすが、法子ちゃんが選ぶドーナツに外れはありませんね」モグモグ

法子「えへへ♪ そんなに褒めても、ドーナツしか出ないよー?」モグモグ

有香「」グキュルルルル

法子「……んむ? 何だろ、今の音」

ゆかり「さぁ……楽器の音色には、聞こえませんでしたが……?」

有香「…………///」カァァ

法子「ま、いっか♪ 残りのドーナツは、有香ちゃんが終わったら三人で一緒に……」

有香「……あの、法子ちゃん」

法子「ほぇ?」

ゆかり「有香さん?」

有香「……すみません……出来れば、今、頂けますか……? ドーナツ……」



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

遊佐こずえ「じー…………」

こずえ「……ふわぁ……」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

こずえ「……ゆかー……おねむなのー?」

有香「…………これは眠っているんじゃありませんよ」

こずえ「おめめとじるのはー……ねむたいときだよー……?」

有香「…………こうして、雑念を払い、集中することで、自身を見つめ直すんです」

こずえ「……ふぅーん……」

有香「……って、こずえちゃんには少し、難しかったですね」アハハ

こずえ「こずえもいっしょにやるー……」コロン

有香「えっ」

こずえ「…………」スゥー

有香「…………これは、単に膝枕でお昼寝しているだけ、では……」?

こずえ「…………」スヤァ

有香「……まぁ、いいか」ナデナデ



桐野アヤ「こずえー? どこに……あっ、あんなところにいた……!」

こずえ「…………」スヤァ

アヤ「こーら、駄目だろ? 人の邪魔しちゃ」ヨイショ

アヤ「ふぅ。まったく、しょうがないヤツだよ」

アヤ「悪いな、有香。レッスンの邪魔して。……レッスンっていうより、修行か?」

有香「………………」

有香「………………」

アヤ「……へぇ。これくらいじゃ、集中力は切らさないってワケか。前から思ってたけど、やっぱタダモンじゃないな」

有香「………………」

有香「………………」

アヤ「……あれ? ……お前……ひょっとして寝てる?」

有香「…………」スヤァ



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

フレデリカ「殿! 殿ぉ!」ダダダ

フレデリカ「申し上げます! 城門が突破されました! 敵の兵力はこちらのおよそ十倍!」

志希「我が軍の兵にも多数の負傷者が出ている模様であります、殿!」

フレデリカ「我々は命に代えても、一人でも多くの敵兵を斬る所存!」

志希「殿は我々が持ちこたえている間に、速やかにお逃げください!」

フレデリカ「さぁ!」ズイ

有香「…………」

有香「……いよいよ、潮時か……」

有香「全軍に、抵抗を止めるよう伝えよ。降伏するのだ」

志希「そんな! 我々はまだ負けてはおりませぬ、殿!」

有香「この状況、覆せるものでもあるまい。さすれば、無駄に命を散らすことも無かろう」

フレデリカ「殿……っ!」

有香「……って、誰が殿ですか、誰がっ!!」ダン

フレデリカ「やったー♪ ユカちゃんがノッてくれたー!」

志希「いぇーい! 志希フレちゃん大勝利ー♪」

有香「あぁっ、もう……! 結局釣られてしまった……っ!」

志希「有香ちゃん、なかなか様になってたよ? これは時代劇のオファー、来ちゃうかもねー?」

フレデリカ「おぉー! ユカちゃんが斬られて階段から転げ落ちるところ、見たいなー♪」

有香「はぁ……まったく、お二人には敵いませんよ……」アハハ



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

今井加奈「……」ジー

加奈「ふーむ、背筋を伸ばして……深呼吸をしながら……と」カキカキ

間中美里「……加奈ちゃん? 何してるのぉ?」

加奈「あっ、美里さん! お疲れさまですっ」

加奈「あのですね。わたし、もっと可愛いアイドルになるために、他のみんなをいろいろ参考にしようと思ってて」

加奈「まずは身近なユニット仲間の有香ちゃんから、観察しようと……」

美里「なるほどねぇ。……今の有香ちゃんは可愛いっていうより、カッコいいって感じだけど」

加奈「確かに……でも、普段の有香ちゃんはとっても可愛いですし。あの瞑想になにか秘密があるのかも……?」シンケン

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

美里「……ふふっ」

加奈「み、美里さん? わたし、何かおかしかったですか!?」

美里「うぅん。おかしくはないけどぉ、面白いなぁって」

加奈「面白い……?」

美里「有香ちゃんみたいに、ああして雑念を捨てて頭を真っ白にしようとする子がいればぁ」

美里「反対にぃ、白いメモ帳を埋め尽くすように、何でも吸収しようと頑張る加奈ちゃんみたいな子がいて。おんなじアイドルでもぉ、やり方は正反対だねぇ」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

加奈「うぅ……私みたいに、なんでもかんでもメモに頼ってちゃ、駄目なのかな……?」

美里「そんなことないと思うよぉ? 旅行だって、目的地が同じでも、人によって辿るルートは違うでしょぉ?」

加奈「なるほど……そうですよねっ! わたしはわたしなりに、頑張ってみますっ!」フンス

美里「……なんか、二人を見てると、私もちょっと自主レッスンしたくなっちゃったなぁ」

美里「加奈ちゃん、よかったら付き合ってくれなぁい?」

加奈「えっ、あ、はい! わたしでよければ……って、ちょっ、待ってください! 美里さん、早いですー!」タタタ

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

有香「……」クスッ



*****


有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

プロデューサー(以下P)「有香ー? 次の仕事についてなんだが……」

P「……っと、黙想の最中だったか。後にするか」

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

P(しかし……最近の有香の成長には、目を見張るものがあるな)

P(この間のMV撮影でも、可愛い路線の中野有香とはまた違う、新境地をうまく拓けたようだし)

P(あの黙想が切っ掛け、だと言っていたな。空手をやっていた頃を思い出していたとか)

P(……なんにせよ、あいつなりにうまいやり方を見付けられたようで、よかったよ)

有香「………………」スゥー

有香「………………」フゥー

P(……しかし、こうして改めて見ても……)ジー

P「やっぱ、有香は可愛いよなぁ」ボソ

有香「」ブフォ

P「うわ、びっくりした」

有香「びっ、びびびっくりしたのはこっちですよ! いきなりそんなっ、か、かわっ、可愛いだなんて!」

P「ん? 声に出てたか?」

有香「出てましたよっ!」

P「すまんすまん。つい本心が漏れてしまったみたいだ」

有香「本心って……! あぁもう、恥ずかしい……!」

P「だがお前、黙想してたんだろ? あの程度で動揺するなんて、まだまだ修行が足りないんじゃないのか?」

有香「いっ、今のは、あまりにも不意を突かれたので……!」

有香「もう、大丈夫ですとも! 何度言ってくれても構いません! 絶対に、無心を維持してみせますから!」フンス

P「……ほほう。つまり、何度でも『可愛い』と言ってほしい……と」

有香「……えぇ!?」

P「……♪」ニヤニヤ

有香「ちっ、違っ! そういう意味合いではなくてっ! はうぅ~……!」



おわり


Nothing but You のコミュを見た瞬間になにか降りてきたので

お付き合いありがとうございました。


前作
キャンディアイランドの一貫して毒にも薬にもならないおしゃべり

も、よければ暇潰しにどうぞ。

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