男「大枚はたいて買ったラブドールが怪異だった件」メリー「もしもし、私メリーさん」 (69)

「ふと思いついた小ネタ(スレタイ含む)を書くスレinSSRその1」
ふと思いついた小ネタ(スレタイ含む)を書くスレinSSRその1 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1468086173/) より
67氏のアイデアを拝借します。制限によりタイトルやや改変させていただきました。
よろしくお願いします。

―駅前。アタッシュケースを握りしめた若者が一人。

男「(やった……)」

男「(俺はやりきったんだ……)」

男「(趣味の全てを絶ちきり、アルバイト漬けの日々を苦節一年……)」

男「(やっとのことで貯め込んだ、この札束……)」

男「(思わず、身が震える)」フルフル

男「(ガラスケース越しに見た君へ恋して、随分経った)」

男「今、迎えにいくからなぁぁっ」グッッ

ナニアノヒトー キモーイ キャハハハ

男「(おっと、街中で思わずはしゃいでしまった)」テヘペロ

男「(落ち着け……俺……)」

男「(良識ある大人だろ?もう少し紳士的に……)」

男「(それに……)」

男「(愛妻(ラブドール)は決して逃げない!)」

男「裏切らないッ」バッ

チョット…… ヤバクナイ? ヒクワー

…………

男「(あの後、妙な羞恥心が生まれてしまい)」

男「(迂回路を巡ったせいで)」

男「(道に迷ってしまった)」

男「(どこだここ……)」

男「(「オリエンタル工業のショールーム※ってどこにありますか?」なんて)」

男「(聞くわけにもいかないしなぁ……)」



※実在の企業・商品名とは一切関係ありません。

男「疲れた……」

男「大金を持ったままウロウロするのも危険だ」

男「一休みして、ちゃんと道を調べよう……」

男「……」ウロウロ

男「ここなら一息つけそうだ」フゥ……

…………

?「…………」

…………

?「…………」

男「(さっきから妙な視線を感じる)」

男「(見渡す限り、こちらを見つめる人などいないけれど……)」

男「(気のせい……だろうか)」

男「(場所を変えるか……)」

……

?「お困りですかな?」ススッ

男「ひっ」

>>6 盛大に独り言呟いちゃってますが、気のせいです

書いてくれる人がいるとは思わなかった……。
感謝&超絶期待

男(い、いつの間に隣へ?!)

?「……驚かせてしまったようで申し訳ありません。道に……迷っていらっしゃるようでしたのでお声掛けさせて頂きました」

男「は、はぁ……」

男(見た所、四、五十歳といったところだろうか。)

男(まるで中世の時代から来たみたいな、変わった格好をしている)

男(見た所、悪そうな人では無さそうだけれど……?)

?「ああ、申し遅れました。私、この辺りで人形技師をしているものです……」

?「貴方は、もしや……人形を……それもまるで生身の人間の様な……
  紅顔のものをお探しかな?」

男「……!」

?「ふふっ、図星のようですな」

男「な、なんで分かったんですか?!」

?「これでも永く人形を生業にしているものですから……
  ひとがたの心……人間の心も……
  ようく分かります。貴方の心が……まるで、見透すように……」

男(えっなにそれこわい)

?「……そうだ、私の……とっておきの作品をご覧になってはみませんか」

男「あ……そういうのは……間に合ってますんで……」

?「っふふ。なあに、別にどこかへ連れ込んで、ものを売りつけてやろう
  などといった狡辛い考えは持ってはおりません」

?「あなたは、ただ、待っていれば良いのですよ……」

?「気に入っていただければ、その時にお代を頂戴します」

男「えーと、それは……どうi「ああ、そうだ。貴方がお探しの人形店……
オリエンタル工業……ですかな?
  今日は休業のようですな。あきらめてお帰りなさい。はっはっは……」

男(行ってしまった……)

男(全て先読みされたみたいで、気味悪いな)

男(セールスか何かの類なのかなぁ?)

男(でも、何も売りつけられなかったし……変な人だったなぁ)

男(ところで、オリエンタル工業……休業とか言ってたけど)

男(一応電話してみるか)

男(……)プルルルル

オデンワアリガトウゴザイマス……ホンジツ……リンジキュウギョウ……

男(うーん、本当に休業中みたいだ)

男(出かける前にちゃんと調べたのになぁ)

男(仕方ない。帰ろう)

>>8
まさかコメント頂けるとは……!ありがとうございます。
できる限り頑張りますので、どうかよろしくお願いします。

↑ >>10です。失礼しました。

男(ただいまー)ガチャリ

男(はぁ、張り切って出かけた分)

男(独りの部屋が虚しいな……)

男(……まぁ、どちらにせよ今日、彼女がここに来ることは無かったんだ)

男(少しだけ到着が遅れるだけ……我慢だ!俺!)

男(……うん?何か部屋に違和感が……)

男(いつもと違うような……)

男(………………って)

男(………………な、な)

男「何だこれは?!!」

男(見慣れたワンルーム、の中央に)

男(見慣れない二メートルほどの黒い箱)

男(これ、棺……じゃないか?!)

男(誰が、何のために……)

男(…………)

男(……い、一応中身を確認して……)ギィイ

男「ひぇえええ」

男(思わず、情けない悲鳴が出てしまった)

男(ひ、ひと…………中に……っ)

パラリ

男「っ!次は何だよっ!!」

男(……ん?これは……棺に挟まれていたのか?)

男(何か書かれた紙が落ちてきた……)

男(なになに……)


『 例の"作品"をお届けに参りました。
 
  お気に召して頂ければ、幸いでございます。 』


男(何も頼んだ記憶はな……)

男(ん?)

男(さっき出会った人……人形がどうこう……って)

男(いやまさか、こんな短時間で届くはずないだろ……)

男(何より、住所すら教えてないんだぞ?!)

男(…………)

男(もう一度……見てみるか……)ギィイ

男(…………)

男(棺に納められていたのは)

男(10代前半ほどの形姿をした小柄な少女)

男(胸元まで伸びた鮮やかなブロンドの髪に、血管までうっすらと見える透き通った白い素肌)

男(薄い布に被われたその身体に、おもわず息を呑むほどで)

男(彼女が人形であると、まるで信じることができなかった)

男「失礼……します…………ッ?!」

男(彼女の首筋は、静かに脈を打っていた)

男(しかしそれは、人間のものとは明らかに違う)

男(歯車の回るような、規則的な音を立てながら)

男(ほ、本当に人形……なのか……)

男(何よりの証拠が、彼女の重さ)

男(抱き抱えた身体は、せいぜい十キロあればよいほどの軽さだった)

男「……ゴクリ」

男(これがラブドールだとしたら……)

男(……す、すごいぞッ!)

男(まるで、人間そのものじゃないか?!)

男(おまけに、俺の求めていたあの彼女※に似……いや、段違いのクオリティ!!)

男(……胸は、無いみたいだけれど)ムニムニ

?「………………」イラッ

男(ん?今、かすかに眉間が動いたような……?)

男(もしかして、他にも色々ギミックがあったりするのかな……?)

男(ムラム……いや、ワクワクしてきた)

男(……と、とりあえず適当な服を着せてみるか……)

男(とりあえず部屋着の甚平を……)スルリ

男(……うっ……この状況ものすごい犯罪臭……)

男(目を瞑りながら……)

男(肌が……触れ……や、柔らかい……)

男(…………)

男(よ、よし、なんとか着せられたぞ)

?「…………」ダラーン

男(ああっ、やっぱり大きすぎて隙間から色々見えてる……!)

男(ってか人形相手に何慌ててんだ、俺!)

男(あんな妄想、こんな妄想に色々と膨らませてた俺はどこへ行った!)

男(……焦るな!時間はたっぷりあるんだ!今日は疲れているし、ゆっくり寝て明日から楽しもう!そうだ!)

男(そもそもこの状況が、夢の中だった、なんてオチかもな)

男(……そ、添い寝くらいはいいよね)モギュ

男(…………)

男「おやすみ」

男(ほのかに暖かい、気がする…………)

男「ふあぁ…………」

?『男くんっ……逢いたかった……』ギュッ

男『ああ……俺も、君のことをずっと想っていたよ……』

男『あれだけ頑張った甲斐があったよ。ずっと側にいるからな……!』

?『ぐすっ……私……今、すごく幸せだよ?』

?『ねぇ、男くん……』

?『私のこと、好きにしていいよ……?』ウルウル

男『俺……もう……』ガバッ

?『きゃっ、いきなり……激し……っ、んっ!そんな……触っ……ひゃっ!』

男『すごく、綺麗だ……』

………………

?『あ、んっ、はぁ、んっ、男くんの……ッ、熱いよぉ!』

男『はぁ、はあ、もう……イキそうかも……』

男「……出す……ぞっ……」

男「……っ」

男「…………」

チュンチュン……

男「ん……夢か……」

男「あっ」ヌチャア……

男(やっちゃった)

男(俺はいつの間にか脱衣し、あの人形へと盛大に汚濁汁をぶちまけていた)

男(ぶっかけてからしばらく経っちゃってるみたいだし……表面が劣化したりとか、しないかな……とりあえず拭いて……)

男「あっ!」

男(やべ、もうこんな時間か!三限……授業入ってた!)

男(急ごう……)タタッ 

ゴソゴソ ガチャン

……

…………

……………………ムクリ

?「………………」

?「……何よぉ、この汚いの……っ!」フキフキ

?「……あの、下等生物……」

?「……できるだけ惨く……陰惨に……殺してあげるわ……」ゴゴゴ

―講堂内。

ホンライ……ニンギョウハ……ジョウリュウカイキュウ……ナンデスケレドモ……

男(…………)

男(人形って聞いただけで興奮するだろうがっ……)

男(……早く、帰りたい)

男(早く帰って、嫁と戯れたい……ッ!)

……

…………

リンゴーン

オット……ジカイハシケンハンイヲ……ヤスマナイヨウニキテクダサイネー

男(やっと終わった!)タタッ

男「帰りたい♡帰りたい♡あったかいあの娘が待っている♪」

ママーアノヒト…… シッ!ミチャイケマセン!

男(一人暮らしを始めて三年……)

男(寂しさに震える夜もあった)

男(しかし……ッ)

男(今の我が家には嫁がいるんだ!)

男(未だかつて、これほどまでに帰りたい日があっただろうか!いやない!)

…………

男(なんつってる間に家の前っすよ(笑))

男(……)ガチャッ

男「!?」

男(鍵が……空いてる)

男(閉め忘れてたかなぁ……)

男「ただいまー!っ、て?!」

男(…………)

男(やられた)

男(俺のマイルームは、無残にも荒らされていた)

男(ドールのコレクションボックス、本棚……)

男(その全てがなぎ倒され、中身ごと床へと散乱している)

男(もちろんのこと、札束を詰め込んだアタッシュケースは消え失せていた)

男(……いや、そんなことはどうでもいい)

男(何よりも、ベットですやすやと眠っていたはずの)

男(愛しの愛妻(ドール)が、いない)

男(…………)

男(と、とりあえず通報……)

男(ま、待て!ここで通報したら)

男(あの娘の事で色々と恥ずかしい目に遭うんじゃ……)

男(……何言ってんだ、俺)

男(お前の想いは、そんなものか?)

男(…………)ピッ、ピッ

男(ええと、110番で……)

…………

ポン↓ピロ↑ピンピロ↓リンロン♪

男(な、何だこんな時に……非通知?)

男(…………)

男「はい、男です」


『…………』


男(無言電話……?)

男「……どなたですか?」

『もしもし……わたし……メリーさん…………』

男「メリーさん?……はぁ」

『今……駅前にいるの……』ピッ

男「……切れた」

男(……今それどころじゃねーんだよ!えっと、早く通報……)

ポン↓ピロ↑ピンピロ↓リンロン♪

『……わたしメリーさん……』

男「すみません、人違いじゃ」

『今、あなたの家の下にいるの……』ピッ

男「こんな時にくだらんいたずらしやがって」

ポン↓ピロ↑ピンピロ↓リンロン♪

男「また非通知だ!」

『……わたしメリーさん……』

『今、あなたの部屋のまe「いい加減しつこいんだよ!!」ブチッ

男(何だか、猛烈にイライラしてきた)


ポン↓ピロ↑ピンピロ↓リンロン♪


男()ビキビキ

『……わたしメリーさ「おいてめぇ、空き巣の犯人か?それとも俺の知り合いか?え?!」

男「こちとら部屋荒らされるわ、大事なもの盗まれるわでお前の相手してる暇ねぇんだよ!!」

男「だいたいお前、女の子みたいな声出しやがって。それで可愛くなったつもりか?」

男「どうせボイスチェンジャーか何かの類だろ?気持ち悪いんだよ、この変態野郎!!」

男「おまけに俺の愛さ……ラブドールまで盗みやがって!あの子は昨晩俺がぶっかけた後だぜ!」

男「ざまぁみろこの!!お前は俺の……」クドクド

男「この変態野郎が!!」


『それは…………』

男「ああ?!聞こえねぇよ変態!すけべ!エッ『こっちのセリフじゃボケぇぇ!!』ボガァゴキッ

男「ぐぇっ」

男(気がつくと俺は、猛烈な力で床へと吹き飛ばされていた)

男(背中が猛烈に痛い……)

男(やっとの事で、体を天井の方へと向けると)

男(俺を蹴散らしたらしき人物が、マウントをかけてくる)

男(ん……?)

男「……っ、き、み……は……ッ」

男(こちらをきっと睨みつける金髪碧眼の美少女)

メリー「っ……コホン。」

メリー「ふふふっ、情けない顔ね……すぐに楽にしてあげるわ」

(すうっと、彼女の白く細い指先がが首に添えられる)

(ああ、俺はこの子に……短い人生だったなぁ)

メリー「ねぇ、苦しい?その表情……大好き……フフフッ……」

男(……それより……)

男(さっきから、下半身を覆う温かい太もも……)

男(俺の股間に当たる柔らかい感触……)

男(昨日着せた甚平の、しかもワンピースみたいな着方してるから……)

男(生の……まんm……ウヘヘ)

男(やべぇ、こんな時に……)ビンビン

メリー「そろそろ……て……ッ?!何この感触……//」グリグリ

男「き、君に殺されるなら……本望だよ……ウヘヘ」ギンッギン

メリー「~~~~ッ////」

メリー「な、何おっ立ててんのよぉ!!//」

メリー「こ、こんな……汚らわしい……ものっ」スタッ

男(急に立ち上がった彼女は、足を振り上げて……)

メリー「潰してあげるんだからッ!!」グニィィ

男「い、痛い痛い痛いっ!!」

メリー「このっ、変態っ!この場にっ!及んでっ!」グリグリィ

男「ほ、本当に潰れます!ちょ、ちょまっ」

メリー「あなたはっ!今から!死ぬのよっ!なのにっ!」グニッグニッ

男(あ、やべ、なんか気持ち良くなってきた)

男(それに……)

メリー「こんな!おち……っ//……硬くしてっ!恥ずかしくないわけ?!」ギュウ

男(なんというか、薄桃色の割れ目とか……色々丸見えです……)

メリー「こんなにっ!気持ち悪い相手っ!あんたが初めてだからっ!」

メリー「あんたが思ってるよりっ!ずっと酷い殺し方をっ!してあげるわっ!」ムニュウウウ

男(あ、本当にイキそうかも)

男「ちょ、メリーさんっ、ストップっ!その、やばいからっ」

メリー「はぁ?!やめろって言われて……やめるとでも思った?」グニュ

メリー「汚された恨みっ!絶対忘れないからっ!地獄で苦しめっ!」グニィイイイイ

男「あああっ、で、出るっ、あひぃ」ビュルッ ビュッ

メリー「えっ」ニチャァ……

…………

男「」

メリー「」

…………

男「てへっ、出ちゃった」ニヘラ

男(……そこから、俺の記憶は途切れた)

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