志希「特性! 『ホンネイウーヨ(本音を言うよ)』を用意しておいたよ!」 (148)

志希「超新薬! 『スネオニナール(スネ夫になる)を開発したよ!」
志希「超新薬! 『スネオニナール(スネ夫になる)を開発したよ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1493851446/)

の続きです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494032477

(いつものラボ)
志希「はいこれ。新薬の『ホンネヲイウーヨ(本音を言うよ)』だよ。上手に使ってね」

P「…えらく淡白に渡してきたな」

志希「ん~、前フリで遊ぶのももう飽きちゃったんだよね~♪」

志希「志希ちゃん的には~、いままで続いていたことを褒めて欲しいくらいだよね~♪」

P「よーしよしよし」

志希「にゃはは~♪」

P「うん。薬ありがとう。有効活用するな」

志希「はーい。ちゃんと後で成果は報告してね~」

P「はいよ。じゃあ>>6のところに行ってみるか」

裕美

裕美了解です。
裕美に睨まれたい。

記念すべき15人目は「目つきが悪いからワタシカワイクナイ」とコンプレックスに苦しみがちな関裕美ちゃんです。選挙でのボイス獲得も視野に入る位置にいる有望株。そしておでこが可愛い。撫でたい。

「『スナオニナール』と『ホンネイウーヨ』の違いがよくわかんねー☆」というレスがあったので回答させていただきます。
結論から書くと『ストーリーの展開上ではどっちだろうと効果は大して変わりません』。

一応、分別いたしますと、『スナオニナール』は『自分の知ってほしい部分をぶちまけたくなる』効果のある薬です。「Target1. 橘ありす」(一ノ瀬志希「新薬! 『スナオニナール(素直になる)』を開発したよ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1493253254/))の回想で詳しくは説明してあるので、ありすのデレ具合を思い返しながら、そちらをご覧ください。

一方、『ホンネイウーヨ』は『損得関係なしに正直な気持ちを言っちゃえ☆』と文字通り本音を引き出す薬となります。
例えば、卯月が美穂のくまさんシャツを見た時に『ホンネイウーヨ』を使った場合「そのシャツのセンスは…ちょっとだけ奇抜ですよね…♪」と遠回しに「シャツがダサいぞ!」と言う可能性が出てきます。
『スナオニナール』ではこうしたことが起こりません。スナオニナールはあくまでも「自分のことを知ってもらう」ための素直さが引き出されるものだからです。

例えば、『スナオニナール』を美穂に使えば「このくまさんシャツ可愛いでしょう。前のと違ってくまさんの模様が違うんですよ♪」と満面の笑みで自慢してくることになります。
ようするに「自分は頑張ってくまさんシャツの柄を選んでいるんだ」ということをアピールしてくるわけですね。可愛らしいですが無駄な努力です。

と、まあ。長々と書きましたが、基本的には展開上もっとも重要視している「そのアイドルの良さ・魅力」を引き出すために薬をちょろっと利用しているだけなので、「薬の効果を適切に表現する」ことにはあまり気を払っていません。
自分の中で分別こそしていますが、展開上で薬の効能が都合よく変化しうるので「ストーリー上ではあまり効果が変わらない」という意味になります。
『スネオニナール』のありさ先生の展開などはまさにそうです。振り返ってみればスネ夫要素ほぼゼロです。完全にタイトルが出オチです。出オチかと思いきや案外続くんじゃないかな? という自分自身への期待を裏切っての出オチです。反省してます。


薬についての話は以上です。
それでは裕美ちゃんで書き始めます。

Target15.関裕美

裕美「…」(キッ)

P「…」(キリッ)

裕美「負けても…恨みっこなしだからね…?」

P「ふっ…裕美こそ覚悟はできたのか?」

裕美「言うまでもないわ…さっさとかかってきなさい…!」

P「じゃあ行くぞ…! せぇの!」

2人「「じゃーん! けーん!」」

P「ホイィィィ!!」(グー)

裕美「ぽいっ!」(パー)

P「…」

裕美「…やった♪」

P「ひぇぇ…俺の渾身のグーが…!」

裕美「プロデューサーさん。じゃんけん弱いんだね♪ じゃっ、約束通り私の言うことをひとつだけ聞いてもらおうかなーっ」

P「ぐふぅ。まあ勝負は勝負だーーー裕美に勝ってれば、裕美のフリフリドレス姿とブライダル衣装姿を撮影出来たのに…くそぅ…」

裕美「ぷ、プロデューサーさん!? そんなこと考えてたの!?」

P「うん。ドイツの城を撮影場所として押さえることも考えてた。残念だなぁ」

裕美「…」

裕美「そ、それだったら、じゃんけんなんかしなくてもさ…その…私だったら別に…」

P「うん?」

裕美「い、いやだから…その…撮影は嫌じゃないっていうか…」

P「え! 撮ってくれるのか!? ありがとう! 裕美うれしいぞ!」

裕美「ちょっ! そこまではまだーーー」

ピポパポ…トゥルルルル…ガチャ!

P「もしもし。俺です。はい。裕美が快諾してくれましたよ! というわけで、予定通りよろしくお願いします。はい。失礼しまーす」

ピッ

P「よし。来月に撮影だぞ?」

裕美「まだオッケーなんて言ってないのに!?」

P「ふはは。もう遅いわ。観念せい!」

裕美「っ! 卑怯よ! 卑怯よ~!」

P「楽しみだなぁ。裕美の新しい衣装」

裕美「…」

裕美「…もう♪ プロデューサーさんは仕方ないなあ」

(待合室)
P「はいよ。お茶」

裕美「ありがとう」

P「いや~、にしても本当に撮影が待ち遠しいなぁ。そう思わないか? 裕美?」

裕美「どうかしらねー。誰かさんが勝手に撮影を決めちゃったからね~♪」

裕美「~♪」

P「(口ではこんなこと言ってるけど、かなり上機嫌になってるな)」

裕美「ところでさ」

P「うん?」

裕美「じゃんけんの賭け…忘れてないよね?」(にっこり)

P「…」

P「ワ、ワスレテナイヨ」

P「それにしてもいやー、裕美は笑顔が上手になったなー」

裕美「話。誤魔化そうとしても無駄だよ?」(にこっ)

P「ひぇぇん」

P「まあ聞こう。何でもきたまえ」

裕美「うーん…じゃあ…さ…」

P「はい」

裕美「で…でー…」

P「うん? 『デ』?」

裕美「…」

裕美「で、デラックススタドリを奢ってほしいなー!」

裕美「…なんて」

P「はい?」

裕美「だから! デラックススタドリが飲みたいの! さ、最近ハマってるから…さ…」

裕美「…うん」

P「(なんか急に落ち込んじゃった感じだな…うつむいてるし…本当は何か言いたいことがあるんじゃないか…?)」

P「(よし。こんな時こそ『ホンネイウーヨ』で…!)」

P「裕美。顔上げて?」

裕美「…え?」

プシュッ!

裕美「きゃっ! な、何するの!? いきなり!? 香水!?」

P「リラックスした?」

裕美「はぁっ? あんなのでするわけないでしょっ」

P「うん。じゃあ、ともかくさ。もう一回だけ、じゃんけんの賭けで何してほしいか言ってくれる?」

裕美「は、はぁ? だからデラックススタド…」

裕美「…」

裕美「今度の休みデートしてほしいな」

P「OK」

今日は寝ます。
おやすみなさい。

奈緒とかしきにゃんはもう出てるからダメなん?

>>26
奈緒も志希もOKですよ

(遊園地)

ワーワー! キャーキャー!

裕美「…ふふふ。なんかこういうところくるの久しぶりかも」

P「そうなのか?」

裕美「うん。最近は仕事で忙しかったしね」

P「そっか。なら、せっかくのデートなんだ。楽しんでいこう」

裕美「そ、そうね」

裕美「…」

裕美「(なんであの時、『デート』なんて言っちゃったんだろ…いや、一緒に遊園地に来たかったのは本当だけど、『デート』なんて言い方しなくてもよかったよね…)」

裕美「(『遊びに連れて行ってよ。プロデューサーさん♪』みたいにかるーく言えば『その場限り』だったのに、真顔で『デートしてほしい』って…まるで本気みたいじゃない…)」

P「どうした。顔が赤いぞ」

裕美「な、なんでもないっ!」

P「んじゃ、まずは…あのジェットコーーー」

裕美「絶叫系以外でお願い」

P「はいよ」

(メリーゴーランド列並び中)

裕美「ーーーでね、そのチワワを抱っこしてたら、急に手を振り払って頭の上によじ登って来ちゃって。私、動くに動けなくなっちゃたのよ」

P「うんうん」

裕美「頭の上でプルプル震えるのがわかってね。『もう可愛いなぁ』って思いと、『落とすと怖いから早く降りてー!』っていう思いとで困っちゃって大変だったのよ」

P「あはは。それ見たかったなぁ」

裕美「降ろした後、もう一度抱っこしたらおでこもベトベトに舐められたし…可愛さ余って憎さ百倍、みたいな感じ」

P「憎むに憎めなさそうだなぁ」

裕美「でしょ~。それなのよ」

P「(1日中楽しそうに喋ってるなぁ。笑顔が可愛いからいいけど)」

係員「はい。次のカップルの方。どうぞー」

P「はーい」

裕美「!?」

(その後。園内カフェ)

裕美「…」

P「どうしたんだ。メリーゴーランドに乗った後からだんまりじゃないか」

P「酔った?」

裕美「酔ってない!」

P「ごめん」

ブーッ、ブーッ(注文品の完成を連絡してくる機械のブザー音)

P「ちょっと待ってろ。取ってくるわ」

裕美「う、うん」

裕美「…」

(レジ)
店員さん「どうぞこちらがケーキと紅茶のセットです」

P「はいはい」

P「よし、じゃあ裕美の分に『ホンネイウーヨ』を垂らして…と」

P「よし。戻るか」

裕美「おかえり」

P「ただいま。ほれ」

裕美「…ありがと」

P「少し疲れたみたいだな。ゆっくり休んでいこう。パレードまでまだ時間もあるしな」

裕美「うん」

くぴっ…

裕美「…」

P「それで。裕美。どうして急に機嫌を損ねたんだ?」

裕美「…」

裕美「機嫌が悪いわけじゃないわよ」(キッ)

P「うん?」

裕美「…ただ、係員さんが『カップル』って言った時に…その…プロデューサーさんが普通に返事してたのが気になってるだけ」

P「…」

裕美「あ、あれってどういう…意味なの?」

P「…」

P「(あー…否定するのもアレだからさらっと流したけど、裕美の中では引っかかってたわけね…)」

P「(さて、どう答えたものか…)」

P「(『深い意味は何もないぞ? 適当に返事しただけだ』とストレートに本当のことを伝えたら落ち込ませてしまいそうだし…)」

P「(けどまさか『俺たちは今からカップルだ! 付き合おうぜ。ひゃっはぁ』なんて言うわけにもいかんしなぁ…)」

P「(裕美はしっかりしてるけどまだ中学生だし、担当とアイドルの関係だし、手ぇ出したら緑色の人に殺されるし…)」

P「(うーん…悩ましい…)」

裕美「…」

P「(だが、しんなりしてる裕美を見てると本能に負けそうになる…手が出そうになるほど可愛い…だが、我慢だぞ。俺。頑張れ俺!)」

P「あー。裕美?」

裕美「な、何よ」

P「この話の続きはな。裕美がトップアイドルになったらするよ」

裕美「…!?」

P「それまで頑張れるか?」

裕美「…」

裕美「は、はい…///」

P「(とんでもないことを言ってしまったぞ…)」

P「(だが、言ってしまった手前。もう引けん…その時になったら腹をくくるしかないか)」

裕美「~♪」

P「(満面の笑顔かぁ…)」

(パレード終了後)

P「ん。そろそろ帰ろうか」

裕美「うん」

スタスタスタ…
スタスタスタ…

裕美「…ねぇ。プロデューサーさん」

P「うん?」

裕美「私ね。ちょっと前までは本当に自分のことが嫌いだったのよ」

P「…」

裕美「ほら、私って目つきが悪いでしょう?」

裕美「今ではそんなに気にしてないけど、前はこのことばっかり悩んでたんだよね」

裕美「鏡の前で笑ってみても胸がすごく苦しくなるだった」

裕美「『ぜんぜん可愛くない。女の子らしくない。笑顔なんて似合わない』ってさ」

P「…」

裕美「でもね。プロデューサーさんが『笑顔が素敵だ』って言ってくれたから…そのでもね私も自分のことを少し信じられるようになってきたんだよ?」

裕美「今は心から笑顔になれてるんだ」

裕美「だからね…その…色々とありがとう」

P「…裕美」

裕美「今日は本当に楽しかったよ。ずっと、私のことプロデュースしててね」

裕美「…信頼してるからね」

Target15. 関裕美 end

関ちゃんがただただ愛おしいです。しばらくおでこをさすり続けて怒られたい。睨まれて蔑まされたい。その後でイチャコラしたい。何が言いたいかというと、要は関ちゃんが天使だということです。関ちゃんKAWAI!








それでは次の安価>>45でよろしくお願いします。

幸子

幸子了解です。
フフーン!

Target16. 輿水幸子

幸子「いいですか! ここのところはボクのように可愛い笑顔のまま! 透き通る声で! しっとりと!」

幸子「めぐる~…季節は~…」

幸子「…このように歌うんです! でも、お腹にはしっかり力を込めるんですよ? よくわからないなら手をお腹に当ててみてください」

ニナ「はーい! わかりましたでごぜーます! 幸子おねーさん♪」

幸子「はい! では、せーので始めてみてください!」

ニナ「はーい! じゃあ、いくですよ…!」

ニナ「せーの…!」

ニナ「めぐるー…季節はー…」

~♪

幸子「…さすがニナちゃん! 上手ですよー! そして可愛いです! ボクの次にですけどね!」

ニナ「…! わぁい! 幸子おねーさんに褒められたでごぜーます!」

幸子「フフーン♪ ボクの教えのおかげですね! …でも、ニナちゃんの頑張りも認めてあげますよ!」

ニナ「ありがとうごぜーます! 幸子おねーさんは優しいでやがりますねー!」

幸子「わ、わわわ。に、ニナちゃん!? 急に来たら…!」

だきっ

幸子「…っ」

ニナ「あ…抱きついたらダメでやがりましたか…?」

幸子「い、いえ! そんなことはないですよ! ボクは心まで広くて可愛い美少女ですからね!」

幸子「フフーン! ボクに存分に甘えていいんですよ!」

ぎゅぅぅ!

ニナ「うわぁ…♪ 幸子おねーさん。大好きでごぜーます…!」

幸子「ふ、フフーン…っ…あ! そろそろ休憩終わりですね」

ニナ「あー…終わっちまったでごぜーますね…」

ニナ「…まだ。ニナ苦手なところあるでごぜーます…」

幸子「…」

幸子「…次の休み時間にまあ特別レッスンをしてあげてもいいですよ?」

ニナ「…! ホントでごぜーますか!?」

幸子「もちろんです! …あ、でも、特別ですよ? 特別」

幸子「…そもそも可愛いアイドルというのは、努力を他の人に見せちゃいけないものなんですからね?」

幸子「常に可愛いところだけを見せるのがアイドルなんです!」(ババーン)

ニナ「そういう…ものなのでごぜーますか?」

幸子「そうです!」

ニナ「はぁい! じゃあ、幸子おねーさん! 一緒に次のレッスンいくでごぜーます♪」

だきっ

幸子「…う、腕に抱きつくのはいいですけど、急に来たらボクも少し困ってしまうので、その~、ゆっくりお願いしますね?」

ニナ「はぁーい♪」

P「…」

(夜。帰り)

幸子「…ふぅ」

P「おす。お疲れ様」

幸子「あ。お疲れ様でした。プロデューサーさん。今日もボク、可愛かったでしょう!」

P「うむ。可愛かった。可愛かった」

幸子「なーんか。雑ですねぇ…」

P「そうか?」

幸子「そうですよ! プロデューサーさん! 労わり方が足りません! 誠意を込めてください! 誠意を!」(ババーン)

幸子「笑顔と! 大きな声で! 『可愛い!』ですよ!」

幸子「はい! せーの!」

P「…」

スゥゥゥ…

P「「「「可愛いー!!!!!」」」」

幸子「…!」(ビクゥ)

幸子「ぜ、全力ですね…どういう風の吹き回しですか?」

P「たまにはな」

P「…休み時間の時、ニナにボイスレッスンしてやってくれてたろ。ありがとうな」

幸子「み、見てたんですか…」

P「うん。見ちった。偶然」

P「『こいかぜ』の3人組ユニットを急に組んでもらった上に、忙しくてあんまり構ってやれないのは申し訳ないと思ってる」

P「センターの楓さんは打ち合わせで忙しい。ニナのことを幸子に面倒見てもらってるのは本当にありがたいよ。そしてすまないな」

幸子「…お礼も謝罪もいいです! いらないです!」

P「?」

幸子「代わりにもっと褒めてください! ボクが可愛いと言ってください!」(ババーン)

P「安心しろ。今さら言うまでもなく幸子は可愛いぞ」

幸子「そっ、そんな真顔で言わないでください! いや…ちがっ…もっと言ってください!」

P「可愛い。可愛い」

幸子「ざーつーでーすーよー!」

P「…でもまあ。人のことばっかり気にするんじゃなくて、自分のことも優先しろよな」

幸子「フフーン。大丈夫ですよ! ボクを誰だと思っているんですか! レッスンは完璧です!」

P「はいはい。それじゃあまた明日な。気をつけて帰れよ」

幸子「はい。それじゃあまた」

バタン

幸子「…頑張りますからね!」

(ダンスレッスン)

トレーナー「1、2、3。1、2、3…」

幸子「フッ! フッ! フフーン♪ フッ! フッ! フフーン♪」

幸子「…っ」

ニナ「ホッ、ホッ、フフーン♪ ホッ、ホッ、フフーン♪」

ニナ「はい!♪」

トレーナー「…お前ら。真剣に…はやってるんだな」

幸子「もちろん!」

ニナ「で、ごぜーます!」

トレーナー「まあいい、明日からは高垣も交えて全体の動きを整えていくぞ」

トレーナー「…ボイスレッスンも順調だし。お前たち2人ともなかなか頑張ってるようじゃないか」

幸子「褒めてください!」

トレーナー「馬鹿者! 本番が終わった後だ! ビシバシいくぞ!」

幸子「ひぃ…!」

(本番当日)

楓「幸子ちゃん。ニナちゃん。準備は…大丈夫ですか?」

幸子「もちろんです! ボクに抜かりはありませんよ!」

ニナ「ニナも大丈夫でごぜーますよ!」

楓「それじゃあ2人とも。頼りにしてますよ…ふふふ♪」

楓「…ステージに上がりましょう。ファンのみんなが待ってる場所へ…私たちの輝く場所へ…!」

幸子・ニナ「「はい!!」」

ワァァァァ…!!!

(Live終了後)

スタッフ「はやく救急車よべ!! 楽屋で『痛い痛い』って泣きながらうずくまってたんだよ! さっさとしろ! 馬鹿野郎!」

スタッフ「アイドルだ! アイドル! 違う! 高垣楓じゃない! もう1人の子だよ!」

スタッフ「裏口に回せ! すみません! 通ります!」

スタッフ「はい。ええ、名前は…輿水幸子です」

スタッフ「脚が痛いのかわからないですけど…ええ。ですが、ステージでは普通に踊っていました…本番後にあの子がいないことに気づいて呼びに行ってそれからーーー」

今日は寝ます。
おやすみなさい。

今から再開しますが、その前に謝罪すべきことがあります。

「可愛い」と「カワイイ」はまったくの別物でした。

幸子Pの皆様。
申し訳ございません。
そして幸子Pではないけど幸子が大好きだという皆様。
申し訳ございません。

日本語で「アイドル」が「歌や踊り、ビジュアルで観客を魅了する存在」を意味するのに対して、英語の「idol」が「偶像」を指すのと同じです。ニュアンスが違います。

輿水幸子は「カワイイ」であって「可愛い」ではないのです。

より簡単に言えば「プリン」と「ゼリー」の関係性と似ています。どちらも甘くてプルプルしてて美味しいですけれど「同じ」ではないのです。

今から「可愛い」を「カワイイ」に直した訂正版を挙げますが「すでに書いた分はスルーしてほしい!」とは言いません。
「誤った認識のまま輿水幸子の創作を書いた」という事実が存在する以上、不快感を抱いた方の感情までも訂正することはできないからです。

私自身はフリスクPです。
二次創作等でフリスクが登場する際、「こいつ。フリスクのこと何にもわかってねえな」という気持ちを抱くことがあります。

担当アイドルの扱いに対する不快感、言い難い怒り、そして「きちんとわかってもらえていない」という寂しさは、理解しているつもりです。

今後も安価でアイドルを決めて創作を続けていく予定ですが、こうした「アイドルを理解していない」ことによるミスや描写が起こらないように最大限の努力を払っていきます。

長くなって申し訳ございません。
それでは再開していきます。

Target16. 輿水幸子

幸子「いいですか! ここのところはボクのようにカワイイ笑顔のまま! 透き通る声で! しっとりと!」

幸子「めぐる~…季節は~…」

幸子「…このように歌うんです! でも、お腹にはしっかり力を込めるんですよ? よくわからないなら手をお腹に当ててみてください」

ニナ「はーい! わかりましたでごぜーます! 幸子おねーさん♪」

幸子「はい! では、せーので始めてみてください!」

ニナ「はーい! じゃあ、いくですよ…!」

ニナ「せーの…!」

ニナ「めぐるー…季節はー…」

~♪

幸子「…さすがニナちゃん! 上手ですよー! そしてカワイイです! ボクの次にですけどね!」

ニナ「…! わぁい! 幸子おねーさんに褒められたでごぜーます!」

幸子「フフーン♪ ボクの教えのおかげですね! …でも、ニナちゃんの頑張りも認めてあげますよ!」

ニナ「ありがとうごぜーます! 幸子おねーさんは優しいでやがりますねー!」

幸子「わ、わわわ。に、ニナちゃん!? 急に来たら…!」

だきっ

幸子「…っ」

ニナ「あ…抱きついたらダメでやがりましたか…?」

幸子「い、いえ! そんなことはないですよ! ボクは心まで広くて可愛い美少女ですからね!」

幸子「フフーン! ボクに存分に甘えていいんですよ!」

ぎゅぅぅ!

ニナ「うわぁ…♪ 幸子おねーさん。大好きでごぜーます…!」

幸子「ふ、フフーン…っ…あ! そろそろ休憩終わりですね」

ニナ「あー…終わっちまったでごぜーますね…」

ニナ「…まだ。ニナ苦手なところあるでごぜーます…」

幸子「…」

幸子「…次の休み時間にまあ特別レッスンをしてあげてもいいですよ?」

ニナ「…! ホントでごぜーますか!?」

幸子「もちろんです! …あ、でも、特別ですよ? 特別」

幸子「…そもそもカワイイアイドルというのは、努力を他の人に見せちゃいけないものなんですからね?」

幸子「常にカワイイところだけを見せるのがアイドルなんです!」(ババーン)

ニナ「そういう…ものなのでごぜーますか?」

幸子「そうです!」

ニナ「はぁい! じゃあ、幸子おねーさん! 一緒に次のレッスンいくでごぜーます♪」

だきっ

幸子「…う、腕に抱きつくのはいいですけど、急に来たらボクも少し困ってしまうので、その~、ゆっくりお願いしますね?」

ニナ「はぁーい♪」

P「…」

(夜。帰り)

幸子「…ふぅ」

P「おす。お疲れ様」

幸子「あ。お疲れ様でした。プロデューサーさん。今日も変わらずボクはカワイイでしょう」

P「うむ。カワイイ。カワイイ」

幸子「なーんか。雑ですねぇ…」

P「そうか?」

幸子「そうですよ! プロデューサーさん! 労わり方が足りません! 誠意を込めてください! 誠意を!」(ババーン)

幸子「笑顔と! 大きな声で! 『カワイイ!』ですよ!」

幸子「はい! せーの!」

P「…」

スゥゥゥ…

P「「「「カワイイー!!!!!」」」」

幸子「…!」(ビクゥ)

幸子「ぜ、全力ですね…どういう風の吹き回しですか?」

P「たまにはな」

P「…休み時間の時、ニナにボイスレッスンしてやってくれてたろ。ありがとうな」

幸子「み、見てたんですか…」

P「うん。見ちった。偶然」

P「『こいかぜ』の3人組ユニットを急に組んでもらったのに、忙しくてあんまり構ってやれないのは申し訳ないと思ってる」

P「センターの楓さんは打ち合わせで忙しい。ニナのことを幸子に面倒見てもらってるのは本当にありがたいよ。そしてすまないな」

幸子「…お礼も謝罪もいいです! いらないです!」

P「?」

幸子「代わりにもっと褒めてください! ボクがカワイイと言ってください!」(ババーン)

P「安心しろ。今さら言うまでもなく幸子はカワイイぞ」

幸子「そっ、そんな真顔で言わないでください! いや…ちがっ…もっと言ってください!」

P「カワイイ。カワイイ」

幸子「ざーつーでーすーよー!」

P「…でもまあ。人のことばっかり気にするんじゃなくて、自分のことも優先しろよな」

幸子「フフーン。大丈夫ですよ! ボクを誰だと思っているんですか! レッスンは完璧です!」

P「はいはい。それじゃあまた明日な。気をつけて帰れよ」

幸子「はい。それじゃあまた」

バタン

幸子「…」

(ダンスレッスン)

トレーナー「1、2、3。1、2、3…」

幸子「フッ! フッ! フフーン♪ フッ! フッ! フフーン♪」

幸子「…っ」

ニナ「ホッ、ホッ、フフーン♪ ホッ、ホッ、フフーン♪」

ニナ「はい!♪」

トレーナー「…お前ら。真剣に…はやってるんだな」

幸子「もちろん!」

ニナ「で、ごぜーます!」

トレーナー「まあいい、明日からは高垣も交えて全体の動きを整えていくぞ」

トレーナー「…ボイスレッスンも順調だし。お前たち2人ともなかなか頑張ってるようじゃないか」

幸子「褒めてください!」

トレーナー「馬鹿者! 本番が終わった後だ! ビシバシいくぞ!」

幸子「ひぃ…!」

(本番当日)

楓「幸子ちゃん。ニナちゃん。準備は…大丈夫ですか?」

幸子「もちろんです! ボクに抜かりはありませんよ!」

ニナ「ニナも大丈夫でごぜーますよ!」

楓「それじゃあ2人とも。頼りにしてますよ…ふふふ♪」

楓「…ステージに上がりましょう。ファンのみんなが待ってる場所へ…私たちの輝く場所へ…!」

幸子・ニナ「「はい!!」」

ワァァァァ…!!!

(Live終了後)

スタッフ「はやく救急車よべ!! 楽屋で『痛い痛い』って泣きながらうずくまってたんだよ! さっさとしろ! 馬鹿野郎!」

スタッフ「アイドルだ! アイドル! 違う! 高垣楓じゃない! もう1人の子だよ!」

スタッフ「裏口に回せ! すみません! 通ります!」

スタッフ「はい。ええ、名前は…輿水幸子です」

スタッフ「脚が痛いのかわからないですけど…ええ。ですが、ステージでは普通に踊っていました…本番後にあの子がいないことに気づいて呼びに行ってそれからーーー」

(病院)
幸子「ん…ここは…」

P「おはよう。幸子」

幸子「あれ…Liveは…こいかぜは…?」

P「うん。Live自体は無事に終わったよ。綺麗に踊れてた」

幸子「そうだったんですねぇ…プロデューサーさん。褒めてください…」

P「ああ、カワイかったよ。最高だった」

幸子「フフーン。そうでしょう、そうでしょう♪」

P「…」

P「幸子。ここがどこだかわかるか?」

幸子「あれ…そういえば…」

P「病院だよ」

幸子「…なるほど」

P「幸子。Liveは最高だった。レッスンの成果が完璧に出てたよーーーただな」

幸子「…」

P「脚を痛めてるのに頑張り続けたことは褒められないことだからな?」

幸子「…ごめんなさい」

P「謝るのは俺の方だよ」

P「痛いのに頑張ったんだよな」

P「Live成功させたかったんだよな」

P「ファンにカワイイところ見せたかったんだよな」

P「ーーーだから隠してたんだよな」

幸子「…」

P「…気づいてやれなくてごめん。全部俺の責任だよ」

P「…本当にごめん」

幸子「ふ、フフーン! らしくないですよ! プロデューサーさん!」

幸子「…だから頭を上げてください」

幸子「ボクが勝手にやったことですし…」

P「…」

P「幸い。脚に大きな異常はなかった」

P「けど、もしこれで歩けなくなったり、踊るのに支障が出ていたら、アイドル・輿水幸子はその時点で終わってたんだ」

P「そして2度と幸子を見れなくなったファンは悲しむはずだーーーもちろん俺も悲しい」

P「…幸子も2度とステージに立てないのは嫌だろ?」

幸子「…」

幸子「プロデューサーさん」

P「なんだ」

幸子「少し、1人にしてもらえますか?」

P「…」

幸子「またすぐに呼びますから。そんな顔しないでください。ボクは大丈夫ですから」

P「…ああ。わかった」

スッ…スタスタ…
パタン…

幸子「…」

(1時間後)

ガラッ
P「もういいのか?」

幸子「はい。そこの椅子に座ってください」

P「ああ」

ストン

幸子「…プロデューサーさんに出て行ってもらったのは、気持ちを整理する時間が欲しかったからなんです」

P「整理?」

幸子「このままだとプロデューサーさんがボクに対して『心配』ばかりしてしまいそうですからねーーーでも、それは嫌なんです」

幸子「プロデューサーさんはボクのことを『カワイイ!』と考えてればいいんです。もしくは、もっとボクのカワイイところを全世界にアピールするための方法ですね」

幸子「だから…その…『やりすぎた』理由をきちんと話します…」

P「…ああ。聴くよ」

幸子「まず、ボクの望みを特別に教えてあげましょう。ボクが望んでいるのはみんなにボクが『カワイイ』ということを知ってもらうことなんです」

P「うん。それは嫌になるほど知ってる」

幸子「ふ、ふざけてるわけじゃないですからね?」

P「わかってる」

幸子「…ボクはファンにカワイイ、って言われたいんです。たくさん。言われたかったんです。そこは本当です。でもーーー」

幸子「でも、1番はプロデューサーさんに褒めららたかったんですよ」

幸子「褒めてもらいたかった。カワイイって言ってもらいたかった。ボクの美声と、ダンスと、カワイイ姿を、プロデューサーさんに見て、もらいたかっ…たんです…」

P「…」

幸子「だから、ボクは…ボクは…」

P「…」

ぎゅむっ

幸子「ぷ、プロデューサーさん…急に抱きしめなくても…」

P「もうわかった。だからそんなに辛そうな顔をするな。さっきまでの笑顔が崩れてるぞ」

幸子「…」

P「こんなときまで笑顔でカワイイところを見せようとしてくれてるんだよな」

P「…大丈夫だ。笑顔じゃなくても、辛そうな顔をしていても、頑張りすぎてなくても、幸子はカワイイ。例えファンがカワイイと思わなくても、俺はちゃんと見てる」

P「幸子はカワイイーーーだから不安にならなくても大丈夫だ。辛い時はちゃんと言え」

幸子「…」

ズビッ

幸子「…ありがとうございます。プロデューサーさん」

P「俺こそ本当に悪かった…」

幸子「…」

幸子「…いえ、許しませんよ」

P「…」

幸子「さっきも言ったでしょう。プロデューサーさんはボクのことを『心配』しなくていいんです。ボクのことを考える時は」

幸子「『カワイイ』です」

P「…ははっ。わかったよ」

幸子「…そ、それから…あの…」

P「うん?」

幸子「も、もう少しだけ、抱きしめててください…」

P「…ん」

Target16. 輿水幸子 end

おまけ

P「ところで。そもそもどうして幸子は怪我をしたんだ?」

幸子「!」

幸子「そ、それは~、その~、まあ、なんでもいいじゃないですか!」

P「…」

P「…うん?」

幸子「…き、気にしないでいきましょう! 振り返ったら負けですよ!」

P「…ほーう」

P「幸子。幸子。コッチ向いて」

幸子「な、何ですか?」

プシュッ(ホンネイウーヨ噴射)

幸子「んっ!? いきなり何を!」

P「何で怪我したん?」

幸子「学校の平均台の上でダンスをして遊んでいたら、落ちてくじいてしまったんです!」(ババーン)

幸子「いやぁ、うっかりでし…た…ってアレ…」

P「…」

幸子「…い、今のはジョークですよ! ジョークです!」

P「幸子」

幸子「は、はい?」

P「…明日からレッスン増やそうか。体を柔らかくするレッスンと足腰を徹底的に鍛えるレッスンな」

幸子「え?」

プルルルル…ガチャ!

P「あ、トレーナーさんこんにちは。ええ。明日から幸子のメニューを『倍』でお願いします。本人もやる気満々なので。はい。よろしくお願いします」

幸子「ぎゃぁぁぁぁっ!!!」

P「頑張れよ」(にっこり)

Target16. 輿水幸子 end

では次の安価は>>78でよろしくお願いします。

比奈

荒木先生了解です。

Target17. 荒木比奈

カキカキカキカキ…

P「…暑くないか? 今日?」

比奈「…プロデューサー…それは言っちゃ駄目っスよ…。言ったら余計に暑くなるっス」

P「…はい」

カキカキカキカキ…

比奈「…続きをよろしくっス」

P「…はい」

カキカキカキカキ…

比奈「…」

P「…あの、先生? アイスなるものは冷蔵庫に入っていますでしょうか?」

比奈「…昨日の夜。全部食べちゃったっス」

P「…はい」

比奈「…続きをよろしくっス」

P「…はい」

カキカキカキカキ…

P「あぁぁ…もう、限界…!」

パタリ

比奈「…エアコン壊れてるのはやっぱりキツいっスよね…」

P「これは無理。熱い。外へ行こう。時代は外だよ。外」

P「サウナ状態だしこの部屋…」

比奈「…外っスかぁ…でも、締め切りがもう限界なんスよね…」

比奈「明後日が締め切りなんスけどね、明日はレッスンあるんで今日のうちに仕上げなきゃマズイんス」

P「なるほどなぁ…」

比奈「…プロデューサー。事務所って空いてーーー」

P「ない。無理矢理作業しようとしても、ちびっ子たちが騒ぐだろうからまともな作業はできないよ」

P「あと無言で黙々と漫画を描く比奈や俺の姿は教育に悪いのでNGです」

比奈「むむ…ここじゃない場所で漫画を描くとしたら…」

P「比奈の友達の家は? 漫画描く環境は整ってるんじゃないの?」

比奈「だ、駄目っス!」

P「なんで?」

比奈「なんでもっスよ!」

比奈「(プロデューサーを連れて行ったらどんな勘違いをされるかわかったもんじゃないっスから)」

P「んー…じゃあどうすっかね…」

比奈「…確かにプロデューサーの言う通り、このまま作業を続けるのは辛いかもしれないっスからねぇ…」

比奈「汗かきすぎてシャツがピッタリくっついちゃってまスし…」

パタパタパタパタ…

P「…」

比奈「ち、ちょい。プロデューサー。あんまりじっと見ないでほしいっス…」

比奈「じ、若干透けてて恥ずかしいんで…」

P「わ、悪い。つい」

比奈「つ、ついっスか。あはは…」

P「あ、あはは…」

比奈「…」

P「…」

比奈「そ、そうだ! プロデューサーの家はどうっスか?」

P「俺の家?」

比奈「私的にはエアコンと机さえあれば大丈夫なんスけど…駄目っスか?」

P「まあ…問題はないけど」

比奈「じ、じゃあ、決まりっス! 荷物まとめるんでちょっと待っててもらっていいっスか?」

P「あいよ。じゃあ、外出て車で待ってるわ」

比奈「よ、よろしくっス」

比奈「(勢いで言っちゃったんスけど…まあ、問題ないっスよね…?)」

(Pの家・深夜)

カキカキカキカキ…
カキカキカキカキ…

P「…」

比奈「…」

P「…」

比奈「…っ~! 終わった…っス…!」

P「…」

比奈「…プロデューサーの方はどうっスか?」

P「…あともうちょい」

比奈「…そっスか」

比奈「(なんか申し訳ないっスね。私の漫画なのに先に上がっちゃってると…)」

比奈「(でも。1ページ分の作業は分けられないっスし、待つしかないんスよね…)」

比奈「(待ってる時間、プロデューサーのために何かしてあげたいっスけど、部屋は綺麗スし…私。料理ができるわけでもないっスし…)」

比奈「そうだ。プロデューサー。私、外出て何か食べるもの買ってくるっスよ」

P「…了解」

カキカキカキカキ…
カキカキカキカキ…

比奈「じゃあ、行ってきまス」

P「…あ。やっぱストップ。比奈」

比奈「はい?」

P「比奈ん家で汗かいたままこっちきて作業してたろ?」

比奈「ええ」

P「 時間あるうちシャワー浴びちゃえよ。タオルと小さめのジャージは洗面所にあるからな」

比奈「し、シャワーっスか!?」

P「ん。奥に風呂があるから使っていいぞ。俺もうちょいで終わるから。そのあと何か食べに行こう」

比奈「…え、ええと」

比奈「は、はい。わかりましたっス。じゃあ、お言葉に甘えて…」

P「ん」

カキカキカキカキ…
カキカキカキカキ…

(洗面所)
比奈「(う、うわぁ…男の人の家でシャワー浴びるって…なんかイケナイことしてる雰囲気があるっスよ…!)」

比奈「(でも…プロデューサー自然な感じでしたし、問題ないんスかね…)」

比奈「(…ええい! もう、考えすぎても駄目っス! サッサとシャワー浴びて外に出るっス!)」

…ガラガラ…ピシャッ
シャァァァッ…

比奈「~♪」

比奈「(少しぬるめのお湯が気持ちいいっスね…)」

比奈「(汗と疲労が流れ落ちていくっス…)」

比奈「(あぁ…プロデューサーもシャワーを浴びて早く疲れを落とせばいいのに…って…)」

比奈「…」

比奈「(…そ、そういえば、この後、ぷ、プロデューサーもここでシャワーをあ、浴びるんスよね…!?)」

比奈「…」

比奈「(ぐぁぁっ…! な、な、なんか急に意識したらトンデモナイことをしでかしてる気になってきたっス…!!)」

比奈「(そりゃプールとか山とか一緒に行ったりしてるっスけど、お風呂になるとまたちょっと…やましさが湧いてくるっス…!)」

比奈「(わ、私が入った後で変な匂いになってたりしないっスかね…!? シャンプーとか使いすぎちゃいけないとか、決まったルールとかなかったんスかね…!?)」

比奈「(あー!! なんか色々考えてしまうっス…!! プロデューサーの馬鹿馬鹿…!!)」

ゴシゴシゴシゴシ…!

比奈「(…い、今は顔が赤くなっちゃってるんで…、す、少し落ち着いたら出ることにするっス…)」

比奈「(…)」

比奈「(そ、そういえば、き、着替えってプロデューサーのシャツとジャージを着るんスか!?)」

比奈「(下着は仕方ないっスからそのまま着るとして…し、シャツは借りるしかないっスし…)」

比奈「(あぁぁぁっ…でも、プロデューサー。『ジャージは貸してくれる』みたいなこと言ってたけど、シャツにまでは言及してなかったっスし…勝手に借りたらマズイ気が…!)」

比奈「(…シャツを着ないで直でジャージ?)」

比奈「(いやいや、ないっス! ないない! どんなプレイっスか!!)」

比奈「(あ。ていうか、このシャンプー。ほのかにプロデューサーの匂いが…)」

比奈「(…って何考えてるんスか! 私は!!)」

比奈「~~~///」

(40分後)
ガラガラ…ピシャッ
比奈「あ、上がったっス…」

P「おお。こっちも終わったぞ。ずいぶんシャワー長かったな?」

比奈「…い、いや、その…だって…」

P「どうした?」

比奈「な、なんでもないっスよ!」

P「?」

P「まあいいや。出かけるか」

比奈「うっス。でも、この時間だと…ご飯を食べられるところって…」

P「ファミレスがあるだろ」

比奈「っスよね~」

読んでくださっている方、レスくださった方、ありがとうございます。とても励みになっています。

こまめに更新していくつもりなので、以後もお付き合いいただけると嬉しいです。

とりあえず休憩です。

(ファミレス)

比奈「あぁ…やっぱり落ち着くっス。コンビニとファミレスは私のホームっスよ」

P「いいよな。ファミレス」

比奈「プロデューサーももうちょい若い頃はファミレスでだべってたりしてたんスか?」

P「してたなぁ」

比奈「へー、ちなみに何の話を?」

P「無論、アイドルの話。ノーパソ持ち込んで、ツレと好きなアイドルの動画を見て、徹夜で分析してた」

P「ボイスレッスン足りてないとか、ダンスのキレがいいとか、ユニットはこう組むべきだとか、ステージはこうしたほうがいいとか…」

比奈「なんか私の知ってる『だべり』と違うっス。それディスカッションっス」

比奈「プロデューサーは学生時代からプロデューサーだったんスねぇ…」

P「そうだな。誰かをプロデュースする妄想ばっかりしてたよ」

比奈「あはは。ちょっと危ない人っスよね」

P「でも、その妄想があったから比奈もプロデュース出来たわけだしな」

P「俺の学生時代の経験は無駄じゃなかったわけだ」

比奈「…」

ズズズ…

比奈「(プロデューサーはさら~っと嬉しいこと言ってくれるんスよねぇ…)」

P「…そういやこの前も飛鳥とここ来たな」

比奈「へー、飛鳥ちゃんとファミレスって珍しい組み合わせっスね」

P「いや、夜に街中で偶然会ってな」

比奈「ほうほう。その話キョーミあるっス。聞かせてください」

P「~~~」

比奈「~~~」

P「~~~」

比奈「~~~」


(5時間経過)

比奈「…zzz」

P「…」

チュン…チュン…

P「比奈。起きろ」

比奈「ううん…まだベタ塗りが3ページ分残ってるんスか…間に合わない…間に合わない…」

P「ひーなーおーきーろーよ~」

比奈「…」

比奈「…アレ。プロデューサーさんおはようございまス…」

P「おはよう。ホレ。目覚めのコーヒー」

P「(ホンネイウーヨを混ぜてあるやつな)」

比奈「ありがとうございまス…いい香りっスねぇ…」

ズズズ…

比奈「あぁ…美味しいっスね…」

P「この後レッスンだけど平気?」

比奈「バッチシっスよ…あ、でも、事務所着くまでプロデューサーの車の中で寝てていいっスか?」

P「はいよ」

比奈「ありがとうっス~…ふぁぁっ…今日も頑張るっスよ…!」

P「レッスンは午後からだからまだ少し寝ててもいいぞ。なんなら俺の方に来て、もたれかかるか?」

比奈「…はい?」

P「カモーン」

比奈「…」

比奈「じ、じゃあ…失礼しまス」

ストン。ぐでー…

P「…おぉぅ」

比奈「な、なんで怯んでるんスか。プロデューサーが誘ったんじゃないっスか…」

P「わ、悪い。不意打ちすぎて」

比奈「…私だって甘えたい時はあるんスよ。駄目なんスか?」

P「いや。ウェルカムっス」

比奈「口癖真似されるとムカつくっスねぇ…でも…あー…体制が楽っス…それに…安心感が…心地いい」

ぎゅー

P「…わぉ」

比奈「…プロデューサーの身体に抱きついてると抱き枕を抱きしめているような…それ以上のような…寝心地があるっス…」

P「そ、そうか」

P「(なかなかストレートな甘え方をしてくるな…)」

比奈「もういっそ、ウチに住んじゃってくださいよ…。抱き枕以上の対偶は約束するっスよ~…」

P「え?」

比奈「…」

比奈「…え!?」

P「…」

比奈「い、いや! 今のはナシっス!! そ、その~…ええと…冗談! 冗談っスよ!!」

P「…」

比奈「わ、わーすーれーてーくださいっスーーー!」

P「お、おぅ…」

(車の中)

比奈「…今日もレッスンっスねぇ」

P「嫌か?」

比奈「あ。今のは『レッスンかぁ。嫌だなぁ』ってニュアンスで言ったわけじゃないっスよ」

P「?」

比奈「私。アイドルとしてちゃんと活動してるんだなぁ…って改めて思ったんスよ」

P「…」

比奈「私は漫画描いて、読んで、友達とアニメ見て、喋ってだけの生活だけでも、結構楽しかったんス」

比奈「今でも、それだけあれば楽しい人生は送れたんじゃないかと思ってるっス」

P「…アイドル後悔してるのか?」

比奈「ふふっ。プロデューサーは馬鹿っスねぇ…」

比奈「そんなわけないじゃないっスか。アイドル、楽しいっスよ」

P「…」

比奈「私は『自分とは縁のない世界だ』って割り切っていたんスよ。オシャレとか、キラキラした世界から目を逸らしてたんス」

比奈「まぁ…今でも若干信じられないんスけどね…ははっ」

P「…」

比奈「でも。プロデューサーがいるから自分でもやれるって思えたんス」

比奈「やれるって思えて、やってみたら楽しかったんス。インドア趣味とは別の、今まで知らなかった『楽しい』があったんスよ」

比奈「だから…アイドルに誘ってくれたこと。ホントに感謝してるっスよ…」

P「うん」

比奈「…スミマセン。ちょい眠いっス…そろそろ落ちまスね…」

P「比奈」

比奈「…なんスか?」

P「こっちこそありがとう。これからも一緒に頑張っていこうな」

比奈「…はい。漫画の方もまた手伝ってくださいっス」

P「ああ。もちろん」

比奈「…」

比奈「…Zzz…Zzz…」

P「…少しゆっくり走ってくか」

Target17. 荒木比奈 end

超インドア派なのに不思議と夏が似合う荒木先生の可愛さよ。選挙で声付かないかな…付いたらちょっと気だるげな色っぽい声がいいな…


次の安価>>102でお願いします

にな

ニナ了解です。
ちょくちょく脇役でロリたちを登場させてたんで『久しぶり』という気はしないんですけど、何げに小学生以下のアイドルは最初のありすに続いて2人目ですね。

張り切って書いていきます。

Target18. 市原仁奈

ニナ「…Zzz」

ニナ「…」

ニナ「う、うわぁぁっ…!」

ガバッ!!

ニナ「ゆ、夢でごぜーますか…」

ニナ「…」

ニナ「…うっ…うっ…」

(事務所)
ニナ「…」

ぎゅぅぅ…

ちひろ「で。どうしてニナちゃんはプロデューサーさんの脚に抱きついたまま動かないんですか? なんだか『だっこちゃん人形』みたいになっていますけど」

P「わかりません。話してくれないんです。離してくれない理由を」

ちひろ「上手いこと言いますね」

P「はっはっは。そうでしょう。そうでしょう」

ニナ「…うぅ…プロデューサー!」

P「うん?」

ニナ「ニナを無視したら嫌でごぜーます!」

ニナ「ちゃんと見ててくだせー!!」

P「いや。無視してないよ。ういしょ…」(しゃがみこみ)

P「今日はどうしたんだ? よかったら話してくれるか?」

ニナ「…」

プイッ

P「おぅ…」

P「(ニナにそっぽを向かれると軽く傷つくなぁ…)」

ちひろ「あらあら。どうしたんでしょうね」

P「うーん…」

ニナ「…」

(事務所)
ニナ「…」

ぎゅぅぅ…

ちひろ「で。どうしてニナちゃんはプロデューサーさんの脚に抱きついたまま動かないんですか? なんだか『だっこちゃん人形』みたいになっていますけど」

P「わかりません。話してくれないんです。離してくれない理由を」

ちひろ「上手いこと言いますね」

P「はっはっは。そうでしょう。そうでしょう」

ニナ「…うぅ…プロデューサー!」

P「うん?」

ニナ「ニナを無視したら嫌でごぜーます!」

ニナ「ちゃんと見ててくだせー!!」

P「いや。無視してないよ。ういしょ…」(しゃがみこみ)

P「今日はどうしたんだ? よかったら話してくれるか?」

ニナ「…」

プイッ

P「おぅ…」

P「(ニナにそっぽを向かれると軽く傷つくなぁ…)」

ちひろ「あらあら。どうしたんでしょうね」

P「うーん…」

ニナ「…」

P「まぁ…今日はレッスンもありませんし。小学校も休みですし。1日ニナに付き合ってみますよ」(コソッ)

ちひろ「プロデューサーさん。仕事の方は大丈夫何ですか?」(コソッ)

P「ええ。昨日、全部済ませました」(コソッ)

ちひろ「仕事が早いですね…」(コソッ)

ちひろ「…わかりました。じゃあ、よろしくお願いします。頼みましたよ?」(コソッ)

P「任せてください」(コソッ)

ニナ「うぅ…プロデューサー! 内緒話も嫌でごぜーます!」

P「おお。ごめんな。ほれ、抱っこじゃよ」

ひょーい

ニナ「…! うわぁ…! たけーでごぜーます!」

P「はっはっは。ほれほれ~」

ひょーい、ひょーい

ニナ「すげー! ニナ、お空飛んでるみてーです! 鳥さんだー!」

P「もーっと高くいくぞー…ふんっ!!」

ひょーーーーん、ひょーーーーん

ニナ「あははは♪ プロデューサー力もちでごぜーますね~♪」

ちひろ「(相変わらず、子供の心を掴むのが上手いですねぇ…)」

ちひろ「(じゃあ、私は集金に行ってきますか)」

バタン

ニナ「プロデューサー! ニナ。今度のライブでタカさんの着ぐるみが着てーですよ!」

ニナ「ニナ、パタパタパターって、羽ばたきやがります!」

P「ほー、カッコいいの選んだなぁ。もちろん、着ぐるみはちゃんと用意するよ。約束だ」

ニナ「本当でごぜーますか!」(パァァァ…!)

P「でも、1つだけいいかな?」

ニナ「なんでやがりますか?」

P「今日はいつもより落ち込んでいるみたいだったけど、どうしたんだ? よかったら教えてもらえるか?」

ニナ「…」

P「ニナ。ヤクルト(ホンネイウーヨ入り)飲むか? これを飲むとな。すこーし勇気が出るんだぞ」

ニナ「え! そうなんでやがりますか!?」

P「ああ。それにお腹の調子もよくなる。身体にすごくいい飲み物なんだよ」

ニナ「すげー…! じゃあ、いただきます!」

ごくごく…

P「ん。じゃあ、話してくれるか?」

ニナ「…うぅ…ごめんなさい」

P「うん?」

ニナ「…ニナ。ちゃんとプロデューサーに言いてーんですが、む、難しくてよくわからねーですよ…」

ニナ「…昨日、なんだか急に悲しくなって…怖くなって…いまは夜でもねーのに…オバケもいねーのに…ニナ…」

ニナ「…プロデューサー…タカさんの着ぐるみはダメで、ごぜーますか…?」

ニナ「…」

P「そんな泣きそうな顔するなよ。大丈夫だからな…」

わしゃわしゃ

ニナ「だ、だって…ニナ…うまく言えなかったのに…」

P「でも、ニナが一生懸命言おうとしてくれたのは伝わったよ。安心しろ」

ニナ「プロデューサー…」

P「自分の気持ちを相手にちゃんと伝えたり、教えたりするのって少しだけ難しいんだ。けど『伝えたい』って気持ちがあるなら、ちょっとずつ上手になるからな」

P「それに、ニナが話したがってる時はちゃんと俺が話を聞くからさ。不安になることなんてないんだよ」

ニナ「…! ありがとうごぜーます! プロデューサー!」

ピョーン! ガシッ!

P「ぐぅ!」

P「(急に腹に飛びかかられるとやばいぜ…)」

ニナ「今はクワガタの気持ちでやがりますよー! プロデューサーをがっちり捕まえたぞー!」

ぎゅぅぅ…

P「よーしよしよし」

P「(さて、ニナの機嫌は元に戻ったが…『ホンネイウーヨ』が効かないのは困ったな)」

P「(おそらく、『薬が働かなかった』んじゃなくて、ニナが『自分の気持ち』をうまく言葉に変換できなかったのが理由だろうな)」

P「…博士に相談してみるか」

(ラボ)
志希「あ。プロデューサーだ。久しぶり~♪ 元気だった?」

P「いや、昨日も仕事で会ったじゃないか」

志希「でも、話的にはしばらくアタシの出番なかったしー、正直退屈だったにゃ~」

P「何の話をしているんだ?」

志希「んふふ~、気にしないで♪」

P「ふむ。まあ、とりあえず相談に乗って欲しいんだ。いま時間いいか?」

志希「うん。いいよ。新しい薬が欲しいの? 色々あるよ? 『ヌギタクナール』とか『アツクナール』とか『イロッポクナール』とか♪」

P「うん。新しい薬の話は後でじっくり聞かせてもらうが、今日のは別の案件なんだ。多分、志希的にもキョーミの持てる内容だと思う」

志希「ほほーう」

P「実はな…かくかくじかじか…」

志希「ふーん。要するにニナちゃんが『話したいコトを言語化できない』ことで悩んでいるわけなんだね~」

P「そういうことだな」

志希「プロデューサーはニナちゃんの悩みを解決したい。そのために『言語化されていないニナちゃんの感情を、他者が理解できる状態に変換させる薬。あるいは手段を用意してほしい』そういうことかにゃ~?」

P「どういうことだ!?」

志希「要するに『ニナちゃんの感情をきちんと理解するための方法を知りたいんですか?』ってこと」

P「はい。そういうことです」

志希「ん~、確かに小さい頃って『伝える』のに不自由するよね。そのキモチ、ちょっとだけわかるんだ~」

P「志希にもそういう経験があるのか?」

志希「うん。5歳までは知らない言葉がたくさんあってもどかしかったんだー。でも、6歳頃からはいろんなことを説明できるようになったよ♪」

P「ほほう」

志希「例えば、雨が降った時に漂ってくる独特の土の匂いがペトリコールとジオスミンが原因だって知った時は、幼稚園の先生とかにずぅっと話してて…」

P「あ、うん。ソレなんか俺の知ってる体験談と違う。レベル的な意味で違う」

志希「えぇ~、わかってもらえないのは悲しいにゃ~」

今日は寝ます。
おやすみなさい。

P「それより、何かいい薬はないのかい? 志希えもん?」

志希「ん~、もちろんあるよ~♪ では、キミにはこれをあげよう! …ええと…あった♪」

ちゃっちゃら~♪(新ドラえもん・道具を出す時のBGM)

志希「『キオクタドール(記憶辿る)』~♪」

P「ほっほーう。ナニやらまた危なげな薬を用意してくださったものですなぁ。液体じゃなくて、カプセルだし」

志希「んふふ~、この薬はね~、簡単に言えば『飲んだ人の記憶を見る』ことができるようにするものなんだ~♪」

P「記憶を見る?」

志希「正確には少し違うけどね」

志希「例えばさ、プロデューサーって『アタシと初めて出会った日』って聞いたら、その日の記憶が浮かんでくるでしょ?」

P「ああ。ばっちり覚えてる。思い出す」

志希「この薬はね。人がそうやって『思い出した記憶』を共有できるようになるものなんだよね~」

P「共有?」

志希「これは2つで1組になってるの。赤がメインカプセルで、青がサブカプセル。赤を飲んだ人がナニカを思い出すと、青を飲んだ人がそれを一緒に思い出す」

志希「つまり、『人の記憶を直接覗けるようになる』効果があるってわけ♪」

志希「使い方はシンプルで、『赤』を飲んだ人に『青』を飲んだ人が質問をするだけー」

P「…すごいなぁ」

P「でも、コレってもう『薬』の域を超えてない?」

志希「でも、できてしまったんですもの♪」

P「そうですか。おほほほほ」

志希「にゃはははー」

志希「はい。じゃあ、試しにプロデューサー赤いヤツ飲んでみてくれる?」

P「ん? 赤の方でいいのか?」

志希「うん。どうぞ、どうぞ♪」

P「んー…はいよ」

ゴクン…

志希「じゃあ…アタシも青を…♪」

ゴクン…

P「…何も起きないぞ?」

志希「プロデューサーが飲んだのは青。つまり『覗かれる側』だからね~」

P「うん?」

志希「では質問しまーす!」

P「うん?」

志希「プロデューサーは『最近、アイドルの誰かと何かやましいことをしましたか~?♪』」

P「え゛っ!?」

志希「♪」

P「そ、そ、そんなことは…ナニモシテナイヨ…?」

志希「…」

志希「へぇー…♪」

P「な、ナンデショウ?」

志希「おとといの夜に事務所でそんなコトしちゃったてたんだ~…♪」

P「!」

志希「遅くまで仕事で残ってたのは本当みたいだけど、まさかそこからアノ子と一緒に…」

P「ストップ!! ストォーップ!! ありがとうございました!!」

P「効果はよくわかりました!! わかったからーー!」

志希「わぉ。焦るとますますその時の記憶が浮かび上がってきちゃうよ?♪」

志希「…ほっほ~♪ なかなか濃厚な体験だったみたいだね~♪」

P「やーめーてーー!」

P「はい。では、行ってまいります」

志希「うん。ちなみに効果は2分しか続かないから安心してね~♪」

P「はいよ」

志希「それから~…あとでアタシにもよろしくね~…♪」

P「…」

志希「あ。マッサージの話ね? 薬代の代わりだから」

P「ちくしょう」

志希「にゃはは~♪」

休憩します

Target18. 市原仁奈 Take2

ニナ「うわぁぁ…! タカさんの着ぐるみでやがります…!!」

ぎゅー…

ニナ「ふかふかのふわふわだぁっー! ありがとうごぜーます!! プロデューサー!!」

ニナ「♪」

P「気に入ってくれたか?」(しゃがみこみ)

ニナ「もちろんでごぜーます!」

P「うんうん。それは良かった」

P「ところでニナ。この前の話をもう一度したいんだけど、いいかな?」

ニナ「この前の話ですか?」

P「そう。理由はわからないけど不安がってたろ?」

ニナ「…」

ニナ「…で、でも…ニナ。上手にできねーです…」

P「大丈夫だ! これを見ろ! ジャジャーン!」

ニナ「なんですか? それ?」

P「コレはな。魔法の薬だよ。ニナがこの薬を飲めばな、ニナが『どうして不安がっていたのか』を、俺が知ることができるんだ」

ニナ「そうなんですか…」

ニナ「…うぅ…でも、ニナ。苦いお薬は嫌いでごぜーます…」

P「大丈夫。カプセルだから噛まずに飲み込めば苦くないよ」

P「ちゃんとニナのことを知っておきたいんだ。だから頼めないかな?」

ニナ「…」

ニナ「…うぅ…! やるです! ニナ、ちゃんとお薬飲むですよ!」

P「ありがとう。じゃあ、カプセルを口の中に入れたら、すぐに水を飲んでな」

ニナ「はい!」

ニナ「いくですよー…」

ごくごくごく…ぷぅ!

ニナ「の、飲んだです!」

P「はいよ。俺も青い薬を飲んで…と」

ゴクッ…

P「ふぅ」

P「それじゃあ、ニナ。質問だ。この前、『どうしてニナは不安がってた』んだ?」

ニナ「…」

P「あ、口に出して言わなくてもいいからな?」

ニナ「は、はい」

P「(うっ…ニナの考えていることが頭の中に流れて…)」

P「(…これは夢かな?)」

ニナ「今日はニナのライブに来てくれてありがとうごぜーます! 着ぐるみライブだー!」

P「(…色んな着ぐるみを着て踊るニナ…Live会場もすごく広い…)」

P「(ただの『いい夢』に見えるけど…)」

ニナ「次はライオンのきもちになるですよー!」

P「…」

ニナ「みんなちゃんと見やがれー! 目を離したら嫌ですよー! 次はキリンでごぜーます! にょっきーん!」

P「(…何か違和感がある)」

P「…」

P「(ニナがきょろきょろしてる…何かを探してるのか?)」

ニナ「…プロデューサー。どこにいるですか? 次はパンダ! その次はかいじゅう! その後にはサメの着ぐるみで踊るんだー!」

P「…」

ニナ「ちゃんと見てくだせー! ほら! ニナはかっこよく踊れてるですよ! おりゃー!」

P「(わかった。Live会場に俺と他のアイドルが1人もいないんだ…)」

P「(会場は盛り上がってるし、ニナの好きな着ぐるみがたくさん用意されてるけど、ひとりぼっちだ…)」

P「(時々、すごく悲しそうだな表情になってるな…)」

P「…」

P「(『いい夢』と『悪夢』が混じったような夢を見たら、そら不安になるよな…)」

P「(『やりたかったこと』を実現させても、悲しさと苦しさがあるかもしれない。まだ小さいし、そんなことをキチンと整理して考えるのは難しいしなぁ…)」

ニナ「ぷ、プロデューサー! 大丈夫でごぜーますか!?」

P「…はっ」

ニナ「しっかりしてくだせー。遠くを見るみてーにぼーっとしてやがりましたよ?」

P「ごめん。平気だ」

P「ーーーそれよりニナ。怖い夢を見たんだな」

ニナ「怖い夢…? でも…ニナ。たくさん着ぐるみ着てライブ出てーです…それは本当なんでごぜーますよ…」

ニナ「…だから、あれは怖い夢じゃねーはずなんです…でも…ニナ…あれはあんまり楽しくなかったんです…」

P「…」

ニナ「…ニナ…よくわからねーんです…」

P「…」

P「…うりゃ!」

プニーン

ニナ「わっ…! プロデューサー。いきなりほっぺを摘んだらびっくりするでごぜーますよ…!」

P「ほれほれ。びょーん」

ニナ「むいー、むいー…」

ニナ「…へへっ♪」

ニナ「ニナのほっぺはぷにぷにでやがります…♪ だから、優しくつまんでくだせー」

P「ほいほいーーーやっと笑顔に戻ったな」

ニナ「え?」

P「暗い顔して落ち込まなくてもいいんだよ。ニナが見たのは『悪い夢』だったんだ」

ニナ「…着ぐるみライブは悪い夢ですか?」

P「そういうことじゃないよ。『ニナがひとりぼっち』で踊ってたことが悪いことなんだ」

P「ひとりだと寂しいし、悲しいだろ?」

ニナ「…そうですね」

P「どんなにやりたかったことでも、ひとりでやるとつまらない。当たり前のことだ」

ニナ「…」

P「だからもう夢のことは忘れていい。俺がニナをひとりぼっちにさせないからな。ライブでも寂しい思いはさせないよ」

ニナ「…プロデューサー!」

ガシーン!

P「うぐっ!」

ニナ「ニナ…頑張るですよ…!」

ニナ「だから、ずっとずーっと見ててくだせー!」

P「おう」

ニナ「そしたらプロデューサー! 大人になってからニナと結婚するですよー!」

P「おう」

P「…」

P「…おう?」

ニナ「ありがとうごぜーます! 絶対の約束だー!」

ニナ「~♪」

P「(…まぁ、いずれ忘れるんだろうな)」


P「それはそうと…なんか嫌な予感が…」

ガチャ…ギィィィ!

まゆ「…」

P「…」

Target18. 市原仁奈 end

千枝ちゃんは合法でも、ニナちゃんに手を出すのは違法だと思います。めいいっぱい甘やかしてやりたいし、1番幸せになってほしいアイドルかも。

では、次の安価は
>>133

でお願いします

文香

文香了解です

Target19. 鷺沢文香

ペラッ…ペラッ…

文香「…」

P「…」

文香「…」

P「…本。決まったか?」

文香「…」

文香「…候補は…いくつか…」

P「へぇ…」

文香「…選んだものが気になりますか?」

P「うん」

文香「…あちらに置いてあります」

ドサァ…

P「…」

P「何冊あるの? アレ」

文香「…何冊? プロデューサーは冊数が気になる方なのですか…?」

P「や、そうじゃないけど…」

文香「…?」

P「(…文香って本絡みだと『普通』の基準が少しズレてるんだよなぁ)」

文香「…」

ペラッ…
ペラッ…

文香「…」

P「(…まぁすごく嬉しそうだからいいか…)」

P「(表情はそんなに変わらないけど、夢中になってるのはわかってるぞ…)」

(夜・喫茶店)

ずずずっ…

文香「…美味しいですね…このコーヒー…」

P「だろ? 最近のオススメ」

文香「…プロデューサーさん。本を運ぶのを手伝ってもらった上…ご馳走になってしまって…ありがとうございます…」

P「いいよ。ライブ終わったら好きな本を好きなだけ買ってやるって付き合う約束だったろ」

P「俺はきっちり約束を守る人です」

文香「…プロデューサーさんが一方的に約束したものだと記憶していますが…」

P「そうだったっけ?」

文香「…ええ…本番直前の楽屋に突然やって来て…『Live終わったら本買ってやる! 本! 好きなだけ!』と…叫んでいましたよ」

P「約束したのは覚えてるけど、そんな言い方した覚えはないなー」

文香「…とぼけるのがお上手ですね…プロデューサーさんは…ふふふ…」

文香「…緊張で震えていた私を落ち着かせようとしてくださったんですよね…」

文香「…ありがとうございました」

P「…」

P「いいえ。どういたしまして」

文香「…」

文香「…あれは緊張をほぐそうとしたものだったと認めましたね…?」

P「…え? コレ誘導尋問か何か?」

文香「…いえ…ふふふ…」

~♪

文香「…店内に流れている音楽は…『白鳥の湖』ですね…」

P「だな」

ずずずっ…

文香「…」

P「…」

P「…今日は久しぶりに文香のプライベートを見れて楽しかったな」

文香「…アイドルの時とは違い…華も飾り気もない過ごし方だとは思いますが…」

P「文香が自分の生活をどう評価してるかはともかく、すごく楽しそうだったじゃないか」

文香「…わかるのですか」

P「うん。ウキウキしてた」

文香「…ウキウキ…という表現は…不適当な気がするのですが…私は浮き足立っているように見えていましたか…」

P「立ってた。立ってた。文香は気づかなかったかもしれないけど、本を選びながら鼻歌も唄ってたよ」

文香「…え…!?」

P「ごめん嘘」

P「…」

文香「…」

スッ…スタスタスタ…

P「…?」

文香「…」

P「どうした? 急に俺の隣に立って、おろおろして?」

文香「…いえ…あの…」

P「うん?」

文香「…私は…前に唯さんから少女漫画をお借りしました…」

P「へぇ、珍しい。それで?」

文香「…その中にあったワンシーンで…男性にからかわれた女性と…男性とのやりとりがとても印象的だったのです…」

文香「からかわれた女性は…ムッとした態度を示したり…男性を小突いたり…して『怒り』を表現していまして…」

文香「私もそれに倣(なら)ってみようかと考えたのですが…」

文香「…」

文香「いざ…プロデューサーさんのことを叩こうとしたりしてみると…とても難易度が高いものだったのだと…気づかされたのです…」

P「…つまり俺のことを叩こうとしたけど、踏ん切りがつかなくておろおろしてたってこと?」

文香「…」

文香「…な、慣れないことはしようとするものではないのかもしれませんね…」

スタスタスタ…スッ

P「おかえり」

文香「…た、ただいま…戻りました…」

文香「…き、急に席を立ったりして申し訳ありません…」

P「気にするな。ところで顔真っ赤だぞ」

文香「…言わないでください」

P「てか、そういうワンシーンが印象的だったってことはイチャコラすることに憧れてたの?」

文香「…イチャコラ?」

P「異性と親しげに過ごすこと」

文香「…異性?」

文香「あ、この場合はプロデューサーさんのことですね…」

P「そうだな」

P「というか、その反応だとイチャコラしたかったわけではなさそうだな」

文香「…」

ずずずっ…

文香「…はい。プロデューサーさんの言う『イチャコラ』とは少し違うかもしれませんね…」

P「はっきり言われると悲しいなぁ」

文香「…私自身の気持ち、を言葉に変えるのが難しいのですが…アイドルになった今も…『普通』に憧れているのかもしれません…」

P「普通?」

文香「…普通、という表現は適切ではありませんね…」

文香「『こうであるべき姿』になりたいという願望…というのでしょうか…堅苦しすぎない…しかし、望ましい姿…存在…」

P「…」

P「文香はどうしてそう思ったんだ?」

文香「どうして…ですか?」

P「うん」

文香「…」

文香「…ど、どうしてでしょうね…」

P「…なんか隠してない?」

文香「…何も?」

P「へぇ…」

P「(しれっとポーカーフェイス決めてるつもりだろうが、明らかに動揺してたぞ)」

P「文香。この香水(ホンネイウーヨ)嗅いでみてもらえる?」

文香「…? 突然…どうしたのですか?」

P「いいから、いいから」

文香「…はぁ」

プシュッ…くん…くん…

文香「…」

P「じゃあ、改めて聞くぞ。どうして文香は『望ましい姿』になりたいって考えたんだ?」

文香「…」

文香「…プロデューサーさんがそうしたやりとりを望んでいるのではないかと思いまして…」

P「俺?」

文香「…私はプロデューサーさんに多くのものをいただきました…」

文香「『前を向いて過ごせるようになった自分』…『きらびやかな世界』…そして…『アイドルとしての生き方』…」

文香「…私はプロデューサーさんに与えられてばかり…生まれたばかりの雛のように…」

文香「…ですが…いつまでも与えられてばかりではいけないと思いまして…せめて、日常のわずかな時間に『癒し』や『リラックス』をしていただけたらと…」

P「だから変わりたかったわけなのか?」

文香「…そうですね」

P「…俺のために?」

文香「…恩返しを、と」

P「…」

P「…文香。少し外へ出ないか? 本は車に置いて街を歩こう」

文香「はい…?」

スタスタスタ…
スタスタスタ…

P「…夜は風が気持ちいいな」

文香「…そうですね」

P「…」

P「さっきの話だけどな。文香」

文香「…はい」

P「俺にリラックスしてほしい、って考えてくれてたのは嬉しかったよ。ありがとう」

文香「…」

P「ただ、今のままでも十分だ」

文香「…」

P「文香は『プロデューサーに与えられてばかりだー』なんて言ってたけど、俺も文香からたくさんのものをもらってる」

文香「…たくさんのもの?」

P「うん。文香のことをプロデュースしてきた時間全部がそうだ」

文香「…?」

P「例えば、文香のいろんな笑顔が見れたこと。これも『もらったこと』だよ」

文香「…私の笑顔…ですか…?」

P「うん。あと、楽しそうに衣装着てるトコとか、他のアイドルと喋ってるトコとか。ファッションに興味持ってうーうー唸ってるトコを見れたこととかな」

文香「…ぷ、プロデューサーさんは…私が喜んでいるところを見て…その…楽しいのでしょうか…」

P「楽しい」

P「ーーーまぁ俺も不安だったしな」

文香「…不安…?」

P「うん。文香にアイドルの素質がありそうだってのは見てわかったけど、本人が『自分にあってない』って思ってたらどうしようもなかったから」

P「歌や踊りが上手くても、美人でも、つまらなそうにしてたら『アイドル』じゃないんだ」

P「ーーーその点、文香は最高のアイドルだったよ。すごく楽しそうで、輝いていく姿がさ」

文香「…」

P「文香。俺はプロデュースさせてくれてくれたことに感謝してる」

P「信じて付いてきてくれたことに感謝してる」

P「だからさ…申し訳ないとか…自分は何も返せていないとか…思わなくても大丈夫だよ」

文香「…」

文香「…プロデューサーさん」

P「うん?」

文香「…」

文香「…ありがとうございます」

ぺこり

P「こちらこそだってのー」

ぺこり

Target19. 鷺沢文香 end

休憩します。
安価>>146でお願いします~。

小梅

小梅了解です。
脇腹をつんつんされたい。

志希「『アンカデアソーブ(安価で遊ぶ)』を始めるよ~♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1495095362/)

次スレに移行しました。
小梅ちゃんの話はそちらで。

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