【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう15」【リリカル】 (628)

・安価コンマスレです
・リリカルシリーズのニ次SSとなります
・システム現在改正中です
・戦闘中、取り返しのつかない行動(リミットブレイク。ブラスターなど)を選択された時。>>1の判断で状況や意見によって多数決による承認制を行う時があります。ご了承ください



前スレ
【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう14」【リリカル】


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1493555453

【プロフィール:主人公】


■総合魔力:【A】→【B-】(リンカーコア欠損による魔力低下)
■暫定魔導師ランク(戦闘力に限る):【S+】
■魔法体系:【古代ベルカ式】
■適正:  【空戦魔導師】
■デバイス:【アームドデバイス『槍型』 AI:『非人格型?』】
     :【ストレージ型の記憶媒体機能一部参考、搭載】
■希少技能:【脳内物質操作】
■容姿:全身に火傷跡。左目失明(平時:包帯着用)。左腕壊死(平時:義肢を接続)。25~歳
■後遺症:【定期的な手足の痺れ】【記憶障害の前兆】【色覚異常の前兆】【五感異常の前兆】

【技能1:戦闘コマンド】


【戦闘技能ーLv5】
■『近接戦闘』(ベルカ式)
┗A:コンマ補正+50
■『回避』:下記を参照してコンマ判定を行う
┣A:偶数時。回避成功(0ダメージ)
┗B:奇数時。回避失敗。その数値でコンマ判定を行う
       ┗回避失敗時。【雷速の模倣】が発動
【無銘の槍】
┣A:【希少技能】を任意の回数使用する(最大3回まで)
┣B:使用した【希少技能】の回数分【コンマ判定(+25)】を行う。その合計値がコンマ補正値となる
┗C:戦闘開始より【3ターン目以降】にのみ一度だけ選択出来る



【魔力放出技能ーLv5】
■『砲撃魔法(全体)』
┣A:コンマ補正+30
┗B:行動選択中の敵全てに対して判定
■『拘束魔法』
┣A:判定勝利。次のターンの相手の行動補正値を0にする
┗B:判定敗北。効果なし
■『障壁魔法』
┣A:コンマ補正+30
┗B:判定敗北後3ターン使用不可

□技能2:(任意で発動可能な技能)


①【脳内物質操作(希少技能)】
 耐久数値65以下時に任意の判断で発動可能
 A:コンマ偶数成功ーコンマ補正×3
 B:コンマ奇数失敗ー行動不能
 C:行動不能時にダメージを受けても必ず現在の耐久数値から一割残存確定
 二回目以降の奇数時では一割残存は発生しない。

②【カートリッジロード:装弾数3】【リロード】
 1ターンに1度、使用可能
 A:コンマ補正+15。デメリット補正-10(1ターン)
 ※『リロード』戦闘後に装弾数が全て再装填される。一度のみ

③【魔力伝導:高倍率】
 装弾数を任意の判断で消費することで使用可能
 A:使用した装弾数×15の数値がコンマ補正になる
 B:判定後に耐久数値ー【20】の自己ダメージ発生

④【肉体再編成:再生】
 A:耐久数値が『70以下』の時に一度だけ使用可能。コンマ判定を行う
 B:上記のコンマ判定結果『/2』の数値が耐久数値に加算される
 (戦闘後にも使用可能)(二回目以降の使用には生命判定)
 (耐久数値の上限は超えない)

⑤【リミットブレイク(肉体破損無視)】
 装弾数を任意の判断で消費することで使用可能(戦闘終了まで強制持続)
 A:使用した装弾数の数×15の数値を全ての行動補正値に加算する(戦闘終了まで)
 B:判定後に耐久数値-【50】の自己ダメージ発生(戦闘終了まで)
 (自己ダメージで耐久数値【0】になった場合『中枢神経麻痺』は発動する)
 (自己ダメージで【0】になる時、希少一回目と併用しててた場合。『1割』残存する)
 
⑥【Blaster System:鋼の撃鉄】
■『リロード』分のカートリッジを全弾消費することで使用可能
■戦闘終了後に生命判定
■コンマ判定を行う。下記を参照してコンマ判定結果の効果が反映される
 ブラスター1(01~30):全ての行動補正値にコンマ補正+30(三ターン)
 ブラスター2(31~60):『近接戦闘』に(全体)を付与。コンマ補正+50(一ターン)
 ブラスター3(61~90):『近接戦闘』に(全体)を付与。コンマ補正×2
 〝F〟ブラスター(コンマ範囲91~99):???



■技能3:(条件を満たすと自動で発動する技能)

①【中枢神経麻痺(痛覚)】
 耐久数値0になった時に自動で発動する
 A:1ターン行動猶予発生。次の判定後、相手の耐久数値が1以上の場合敗北する
 B:【希少一回目】と併用するとさらに1ターン行動猶予発生

②【雷速の模倣】【習得】
 『回避』失敗時に自動で発動する
 A:『回避』の再判定を行う
 B:戦闘中に『一度』だけ発動する

 【好感度表1】
(好感度は信頼度のようなもので高ければ高いほどはやく悩みや秘密を打ち明けてくれます)


【250:上限到達】ギンガ──(そうですよね。ずっと、ずっと。一緒ですよね)
【206】フェイト──(優しい人ですね、あなたは。でもその優しさが少し怖いです…)
【191】なのは──(本当の家族に)
【181】レジアス中将──(お前の優さは【諸刃】だ。だがそれよって誰かが救われてきたのだ)
【156】陸士隊員s──(久しぶりに会えて楽しかったぜ!今度皆で墓参りにでも行くか!)
【156】はやて──(楽しかったですね!またやりましょうか!?)(男「お断りします」)
【155】ティアナ──(ありがと…心配してくれて。ちょっと嬉しかった、かな?)
【149】ヴィヴィオ──(ありがとう、パパ。ずーっと一緒だよ!?)
【144】ルーテシア──(あの変態ドクター、変わんないなー。死ねばいいのに…)
【109】ゲンヤ──(ギンガも大きくなってきたし、いろいろお似合いかもな?なんてな!)
【108】シャリオ──(なのはさんといい…あなたといい。身体は大事にしてください!)
【94】スバル──(模擬戦楽しかったなぁ。またやりたい!陸士さんおねがいしますね!)


【83】カリム──(新しい同志が…いえ、友人が出来たようでとても嬉しいです…!)
【79】エリオ──(同じ槍使いの先達として…勉強させてもらいます!)
【75】ヴィータ──(なんか似た匂いがする…もしかして同郷か!?)
【74】シャマル──(今日みたいに傷付かない戦いがベストですね!)
【70】キャロ──(外見はちょっと怖いけど…、話してみると優しそうなだったなあ)
【67】ユーノ──(再生の補給はそちらの医務官さんに打診するといいよ!)
【65】シグナム──(久しぶりに猛り狂うような戦いが出来て楽しかったぞ?)
【44】ヴァイス──(礼儀正しいが無理してるように見えるぜ?もっと肩の力を抜いてきましょ!)
【28】ザフィーラ──(想像以上に傷だらけの男だ。…少しでも俺が盾になってやらねばな)

[好感度表2]


■『コミュ可能』
【233】ドゥーエ──(どうか、生きて帰ってきてください。約束ですよ?)
【132】ゼスト──(ありがとう。お前に救われた。今度は俺が力になってやりたい…だが)
【96】チンク──(ありがとう。正面から立ち向かってきてくれて)
【68】トーレ──(うむ。楽しかった。さて【自閉モード】にでも入るか。あとは任せたぞ【妹達】)
【32】クアットロ──(まだ、……まだ諦めないわ。あなたは必ずこの手で…!)

■『コミュ不可』
【122】スカリエッティ──(久しぶりに【彼】に会えてよかったよ!次はどうしてやろうか!?)

【あらすじ】


【空白期編】
1スレ目 【レジアス、直談判、入局、陸上部隊、銀行強盗事件】
2スレ目 【大きな特殊イベント 湖 ナンバーズ、長期リハビリ】
3スレ目 【大きな特殊イベント 病院 ナンバーズ】
4スレ目 【ドゥーエ 火災事故】
5スレ目 【大きな特殊イベント 護送任務】
6スレ目 【大きな特殊イベント 護送任務 第一級希少個体 運命の分かれ道】
7スレ目 【大きな特殊イベント 護送任務 転移デバイス 崩れる世界】
8スレ目 【大きな特殊イベント 護送任務 崩れる世界 未来へ】

【原作:Sts編】
9スレ目 【傷痕 機動六課】
10スレ目 【大きな特殊イベント ホテルアグスタ ゼスト】
11スレ目 【ティアナイベント ガジェット】
12スレ目 【大きな特殊イベント 休日  聖王】
13スレ目 【大きな特殊イベント 公開意見陳述会 ドゥーエの真実 因縁の決着】
14スレ目 【最後の特殊イベント 最終決戦 ゆりかご】

──【主人公:判定勝利二回目】

スカリエッティ「何故だ!? 何故そこまで出来るっ!?」

男「…っ、!、 」

 振り抜いた拳が奴の腹部に、肩に、顔面に突き刺さっていく。
 だが同時に一つ一つ撃ち込む度に、己の体が軋み上げていく。

スカリエッティ「結局君は【誰かの為】【仲間の為】と心の中で繰り返しながら【自分の正義感】を満たしてただけじゃないのか!? 君の後輩もそれで泣いていたな!?」

男「──、な、んだと、…」

 自分の拳の弾幕から逃れるべく、スカリエッティの蹴撃が己を振り払うように放たれる。
 それを大きく旋回して避け、追撃の構えで呼吸を整える。

スカリエッティ「ただの自己満足の暴走。他人の気持ちも碌にも理解しようとしない君が【誰かを救う】なんておこがましいにもほどがあるっ! ──無意味なのさ!」

男「──っ、」

 頭の奥から、また嫌なノイズが走った。
 ──確かにそうかもしれない。反論する気もないし。多分出来ない。
 

今見てたらフラグ乱立させまくってた……

>ギンガ──(そうですよね。ずっと、ずっと。一緒ですよね)
>なのは──(本当の家族に)
>陸士隊員s──(久しぶりに会えて楽しかったぜ!今度皆で墓参りにでも行くか!)
>ヴィヴィオ──(ありがとう、パパ。ずーっと一緒だよ!?)
>ドゥーエ──(どうか、生きて帰ってきてください。約束ですよ?)
>ゼスト──(ありがとう。お前に救われた。今度は俺が力になってやりたい…だが)


 自分は何故『誰かの為』に頑張れるのか。
 たぶんそれは、──ギンガの、陸士の先輩達の、ゲンヤさんの、みんなの、そして中将の。

 誰かの為に。平和の理想の為に命を尽くすみんなを見て、自分はそれに憧れた。
 自分はきっとみんなの『理想』を守りたかったんだ。


 空っぽだった自分に、中将は【理想】と【守る魔法】与えてくれた。
 命を賭けて、それらを守りたいと思えるほどの。


 ──失うことで。敗れることで。それをなかったことにはしたくなかっただけだ。
 ──最後まで貫きたかっただけなんだ。ただの自己満足。
 ──でも、それだけは嘘にしたくなかった。
 



スカリエッティ「なるほど君はただの馬鹿なんだな!? 手の打ちようもないほどにね!」

男「うるせえよ…っ! あんたにだけは言われたくねえんだよ、馬鹿野郎がっ!」

スカリエッティ「はははははははははははははは!!!」

 スカリエッティの姿が目の前から消えた。【再現】した動きでこちらに一瞬で詰め寄ってきた。
 その矛先はこちらの急所。──これで終わらせる気だ。

 こちらも後がない。最後の十秒。これで決める。


スカリエッティ「その頭蓋を砕き開いたら少しは君の考えが読めるかな!?」

スカリエッティ「もっと知りたいな! 君のことを!」

──【コンマ判定】


男の判定↓1 【近接攻撃+50】【リミットブレイク+45】
スカリエッティの判定↓2 【近接攻撃:+30】

(三回敗北したら生命判定ですね)
(次から負けるたびにです)

──【スカリエッティ:判定勝利】【主人公:判定敗北二回目】


スカリエッティ「──っ、はははっ、!」

男「ごはっ、──あ、」

 胸に狂手が叩き込まれた。
 痛覚などとうの昔に麻痺したはずなのに──痛くて痛くて。うずくまってしまいたくなる。
 
 ──これは確信だ。
 もう自分は『自分』を保てないだろう。
 次の攻撃を受けて消えてしまう。万一この肉体が残ったとしても、心は跡形も残らない



スカリエッティ「──このまま心臓を抉り取ってあげるよ」

スカリエッティ「今度こそさよならだ。本当に楽しかったよ、陸士君」

 ──もう、意識が、……■■■■■

   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


男「──自分は陸上警護第108部隊、嘱託魔導師です!」バッ

レジアス「! 敬礼を…」

男「不審だった自分を信じ、この部隊に配属させて頂き感謝します!」

レジアス「……」


男「自分はこれからも、──皆の為に、誰かの為に、そしてあなたの為に」

男「ゆっくり歩いていきます。レジアス中将」

レジアス「──」


   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■

   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


陸士隊員A「自分の命を諦めるのは…実は簡単なことなんだ」

陸士隊員A「思考放棄して…諦めない。これがどんなに難しいことかわからねえ」

陸士隊員A「それでも諦めないんだ。『俺達』は。──だっておまわりさんなんだから」

陸士隊員A「だから自分に負けるな…」


   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


男「、ぐ、あ──中、将、先輩っ……」

スカリエッティ「──!?」

 【右目】が過去の映像を映し出した気がした。
 ──忘れてた。大切なことだったのに。
 ──なんでこんな思い出を。自分は。

男「あ、──あ、■■■■■あ■■あああ!!」

スカリエッティ「──いい加減にしろっ! もう終わってもいいんだよ!!」


 絶対に、諦めない。
 そうだ。自分にはそれしか出来ないんだから。
 こんなところで、いちいち終わってなんかいられない。




──【次にコンマ判定になります】

──【コンマ判定】


男の判定↓1 【近接攻撃+50】【リミットブレイク+45】【希少技能:コンマ×3】
スカリエッティの判定↓2 【近接攻撃:+30】


 色んな出会いがあった
 様々な出来事があった
 その全てが、決して捨てられない大切な『もの』だから


 だからこれだけは胸を張って言える
 とても──辛かった。悲しかった。楽しかった。嬉しかった。

 ──そんな世界だった

 



スカリエッティ「君は【あそこ】で何を得た? 何を見た?」

スカリエッティ「何が君を支えていた?」


 ──あなたの持っていない【全て】だ。


スカリエッティ「羨ましいなぁ…、欲しかったなぁ」

 ──スカリエッティ。あなたも、きっと。




──【主人公:三回目の勝利】【最終戦闘②:終了】

(今日はここまでになります)
(見てくださってありがとうございます)
(次回は明日~明々後日20:30予定になります)

(多分【最終回】まであと二回です)

(ルートは三つありましたが一つ潰れて、残り二つです)
(正直悩んでますが、次までに決めておきます。ちなみに主人公が【死亡】するルートがこれで完全に潰れました)

(死亡してた場合バッドエンドですね)(詳しくは省きますが)
(三回の生命判定で80~99で【死亡】の項目があり、それを踏んだらこのルート)

(フラグが発生せずゆりかごはこのまま壊れて、スカリエッティも一緒に死にます)
(最後は主人公と親しい人たちの一人称で語って終わりです)

(崩壊する世界の時のように主人公が死んでも話が進む場合、死ぬ可能性は十分ありました)
(ここは死んでも進む場面でしたので、死ぬ可能性に怯えてました)

(今更気付いたのですが前スレのURLが上手く貼られてなかったですね…)
(遅れてすいませんが、貼っておきます)

前スレ
【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう14」【リリカル】
【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう14」【リリカル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492427935/)

──【艦隊:作戦会議室】


「ち、中将!? 何故こんなところに! お怪我で入院していたはずでは──」

レジアス「そんなことは…、どうだっていい! 一斉砲撃を止めろっ! まだ撃つな!」


「もう限界です! 【聖王のゆりかご】はもうすぐで軌道上に到達して…!」


レジアス「まだだ…っ。待ってくれ、あとほんの数分でいいんだ…!」

レジアス「あいつは、まだあそこで戦っている…!」


ゼスト「……」

オーリス「…父さん」

 
レジアス「──約束だろう、生きて帰ってきてくれっ」

 

生きてたのか

──【玉座の間】


 ──右腕の感覚が完全に消え去った。


男「……」

 これが一時的な麻痺なのか、永久的なものなのか。
 分からない。だが右腕が壊れてしまったことは事実なようだ。
 ──仮に後者ならば、自分はもう右手で無銘を握ることは二度と出来ないだろう。

 幸い、体を蝕む痛みもなくなった。
 気が狂いそうになるほどの激痛が、最後の【希少】を使った途端に消えたのだ。
 ──いまは好都合だ。痛みで倒れ伏してしまえば、二度と立ち上がれないという確信がある。

 一歩。また一歩。
 ゆっくりとした歩幅で目の前で倒れているスカリエッティの元へ。


男「……?」

 そういえば時間はどれくらい経過した?
 艦隊砲撃まで残り数分だったはずだが……、──なんでもいい、か。

   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


スカリエッティ「……な、ぜ」

 スカリエッティはまるで理解出来なかった。
 何故、己は彼に敗北したのか──ではない。


男「……、はあ…はっ、。…」

 何故、目の前のこいつは。
 この後に及んで自分を助けようとしているのか。


スカリエッティ「…何故…なんだ、陸士君…」

男「……っ、、■…」

 答えはなかった。恐らく言葉を紡ぐ力さえ残されていないのだろう。
 ただ無言で陸士はスカリエッティを確保した。
 ──半ばスカリエッティを引きずるように肩を貸し、共に出口に向かって歩き始めた。

スカリエッティ「なんで…、私を助けてくれるんだい…?」

スカリエッティ「恨んでないわけがないはずだ…、私は君の恩人を殺したも同然なんだよ?」

男「…、……──、……■■」


 答えはすぐには帰って来なかった。
 陸士の目の焦点が合っていない。意識があるのかどうかも怪しい。
 血が溢れている。出血が止まっていない。腕も足も麻痺しつつある。

 ──だがそれでも、彼は歩みは止めなかった。

男「…、──、■、…■…から、だ」

スカリエッティ「……?」



男「…死んで、欲しく…ないからだ。…」

男「108部隊で…誰かを助けるやり方は…学んだ。…でも…」



 ──目の前の誰かを。見殺しにするやり方なんて学んじゃいない。

 誰かを助けるために、自分は今までこの槍を振るってきたつもりだ。
 それが偽善だと言われても、自己満足だと言われても。
 それが最後まで自分を支えた。偽りのない【自分の心】だから。


スカリエッティ「……」



スカリエッティ「……負けだ」



スカリエッティ「──私の敗北だ。君の勝ちだよ、陸士君」


 


スカリエッティ「ふふ、言えるわけがないな…。こんなこと」

男「……、……?」


 このスカリエッティが。
 己が欲望に従い、好き勝手に人の心を弄び。
 己が欲望の為に、『生命』という禁忌に着手し。
 己が欲望の捌け口として、世界を崩壊に導こうとした。
 このスカリエッティが。




スカリエッティ「ありがとう、陸士君」


 【命を助けられて、嬉しかった】など。
 

改心フラグかな

──【玉座の間】


スカリエッティ「一つだけ、助かる方法がある」

スカリエッティ「君の首に掛かってあるもの。【転移デバイス】だね?」

男「…、…?」

 横からスカリエッティが語り始めた。
 意識が断続していたようだ。何を喋っていたのか覚えていない。

スカリエッティ「ドゥーエから貰ったのかな? 一度使用して壊れているよう見えるが──それは停止しているだけだ。コードを打ち直し、特定の波長のエネルギーを加えれば」

 ──あと一度くらいなら再使用できる。

男「…な、にを…?」

スカリエッティ「元々私はここで【禁忌兵器】や【ゆりかご】と共に朽ちる予定だったからね。だから転移手段は元より用意していない」

 あらゆる【ジャミング】を無視して対象者【一名】を数キロ転移させる。
 かつて後輩を。ギンガを救うために使われたものだ。



──【最終決戦:最後の安価になります】

このスレなら安価取るまでもないだろ

ギンガとドゥーエが残してくれた男への蜘蛛の糸・・・

──【重大な分岐点安価:先取り4つ】
──(どちらを選んでも【主人公】は死亡しません)(過程が大きく変化します)



①【スカリエッティ】が【主人公】に転移デバイスを強制的に使用する
──【Aルート:主人公がゆりかご脱出】【スカリエッティ:???】



②【主人公】が【スカリエッティ】に転移デバイスを強制的に使用する
──【Bルート:スカリエッティがゆりかご脱出】【主人公:???】
 

死ななければスカさんが治してくれるだろ

1選びたいが・・・ドゥーエはともかく、ギンガが助けに来れないのはもうこの二人が最終回で報われなさそうな未来にしか見えない

──【②【主人公】が【スカリエッティ】に転移デバイスを強制的に使用する】


スカリエッティ「君に借りを作ったままだと余りにも気味が悪いんでね。こういう性分なんだ」

スカリエッティ「──さあ、行け。みんなが君の帰還を待っている」

 ネックレスが光に満ちる。【転移】が近い。

 初めて。初めてスカリエッティの【笑顔】を見た気がする。
 それは歪んだ狂笑ではなく。誰かを貶める嘲笑ではなく。
 ただ、誰かの為に笑ったような。そんな笑顔だった。

 だから自分は──



男「──っ、■■、!」

スカリエッティ「なっ、!? 」

 最後の力を振り絞り、スカリエッティを地面に押し直した。
 ネックレスを力ずくで取り払い、スカリエッティの体に押し付けた。
 ──地上に帰るのはあんただ。スカリエッティ。

せっかく改心して助けようとしたのに


スカリエッティ「なんのつもりだい!? まさかゆりかご残る気か!?」

男「……っ、、」

スカリエッティ「なんで君はいつもそうなんだ。なんで私の思い通り動かない…っ」

スカリエッティ「──なんで、そこまで! 全く理解出来ないよ、陸士君っ」

 その笑顔は嫌いじゃないから。
 きっと【先輩】ならそうしたと思うから。
 ──それだけの理由だ。

 スカリエッティ──【先生】が犯した罪は余りにも大きいだろう。
 それを裁くのはミッドチルダの司法の仕事だ。自分の出る幕ではない。
 そんな権力の無い自分でも、目の前の誰かを助けることは出来る。


 ──なにより。

先輩(そこまでしろとは)


男「先生…、あなたが死んだら──二乃さんが。あなたの家族がきっと悲しむから」

スカリエッティ「……」


 かつてティアナに伝えたことが頭によぎる。
 ──理屈より体が先に動いた。
 ──理屈で考えていたんなら、きっと自分の足は竦んで『大切なもの』を取り零していた。
 ──最初から結論は出ていたのだ。『助けたい』と。



男「さよなら、先生。──【無銘】を譲り渡してくれて、ありがとう」

スカリエッティ「……どうしようもない、バカだよ。君は」

スカリエッティ「──敵わないな。何もかも」



 【転移】の光が玉座の間を満たした。

選択肢は完全に一貫してたからねぇ・・・自分が死んだら二乃さんやギンガが悲しむっていうのを本質的に後回しにするある意味狂ったものではあるけど

──【玉座の間】


男「……、■■。……」

 五感が灰になりそうだ。
 もう立っていられない。壁にもたれかかるように倒れ込み、ずるずると座り込んだ。

 視界が暗い。【右目】が遂に光を失ったようだ。
 【左目】は四年前に焼かれ、光を失った。
 【右目】も同様。残された最後の視覚が消し飛んだ。
 早くシャマル医務官の治療を受けなければ、永遠に光を失うだろう。
 


男「ごめんな、無銘。最後までワガママに付き合わせちゃって…」

『──』

男「俺に負けず劣らず、ボロボロだなお前。四年前はもっと酷くて、文字通り消し飛んでたけど」

『──Master』

 

ついに五感全部なくしたか


『──あなたは最高にクレイジーなマスターだと思います』

男「……」
男「……あ?、え?」

 どうやら聴覚まで完全に壊れてしまったらしい。
 無機質な機械音がこだました──気がする。
 

『──とても負担が掛かっています。機体の思考領域に大きな損傷が見られます』

男「……ごめん」

『──所有者権限を書き換えたいです』

 確か無銘は【ストレージデバイス】。
 簡単な応答なら出来るはずだが、ストレージでも特に無口な奴だったはず。
 ──でも案外。思ったよりも喋る奴だったらしい。

男「スカリエッティが何か改造してたのかな? なんで今まで喋らなかったの?」

『──』

 また黙った。気分屋なのだろうか。
 本当に簡単な応答しか出来ないのか。
 ──だけど最後に、ほんの少しでもこいつと話せてよかった。

 


『──あなたの全ての行動は【記憶】されています』

『──製作者。ドクター・スカリエッティが【ストレージの記憶媒体】を私に設置したため』

男「…、■そ、…■か…」



『──あなたが全ての記憶を失っても、私には【記憶】があります』

『──電子となって保存されています』

男「……、」



『──貼り付けることによって、欠けた【記憶】は戻る可能性があります』

『──身に覚えのない、日記帳を見るかのような感覚になるかもしれませんが』

  


『──だから忘れないでください』

『──あなたは一人で戦ってたわけではないと』

『──【私】という【無銘の槍】があったことを』


男「…■■、」

男「ああ…、約束する。──ありがとう。無銘」



『──思考領域に負荷発生。強制停止します』

『──おやすみ。最悪で、最高のマスター』

 



『──最後に、もう一度だけ頑張ってください』


『──あなたならきっと出来ます。今までと同じように』


『──私の為に。立ってください』



 

男は大勢の人を救ったけど、男を救ってくれる人はいなかったな


男「…、■■、…ぁ、」

 何も見えない。感じられない。聞こえない。
 本物の闇の中にいるようだ。

 指先が動かない。足が動かない。
 まるで血が通っていないかのように、冷たい。


男「…あ、…あああ」


 それでも諦めるな、と言われた。
 覚えている。忘れてたまるか。

 誰かの為に頑張れ、と。
 ならば立つしかない。後のことなど知らない。理由などどうでもいい。
 ──生きることを、諦めない。



男「ああああああああ!!!」



 ──ゆりかごの外から、魔力を感じる。
 ──【大きな魔力が三つ】

三つ?誰だ?

?「生きるのを諦めるなッ!」
?「生きるのを諦めないで」

ここで空戦でないギンガが来たら、他の隊長達が来るのと違って感慨深いと思う



なのは「──スターライト・ブレイカー!!」


はやて「──デアボリック・エミッション!」


フェイト「──雷光一閃。プラズマザンバー!!」





 魔力の激流が【玉座を間】を下から抉るように突き破ってきた。
 【聖王不在】が長く経過し、ゆりかご内の魔力の結合が弱まっていたのだろう。
 ゆりかごを落とせないまでも、一部を貫き得る魔力の柱が恐らく目の前に。


男「──■■っ、…■■ああ■■!!」

 ──見えない。だが駆ける。
 【外】へと開場されたであろう、その【穴】に向かってひたすら真っ直ぐ。
 

トリプルブレイカーきたあああああ

誰でもいい!キャッチしてくれ!

まぁこの三人っては思った()


男「──っ、」

 体の感覚などなかった。
 恐らく自分はゆりかごから落下している。

なのは「陸士さん! ヴィヴィオが待ってるんだよ! 私だって待ってる! だから死なないで!!」

フェイト「絶対にあなたを死なせない…っ! 助けるっ!」

はやて「あとでしこたまシャマルと一緒に叱ったるから死んだらあかんよ!!」


 誰かの声がたくさん聞こえた気がした。
 ──


 このまま身を任せて、落下していいのか?
 重力で体が引き裂かれそうだ。

 ──ただ闇雲に目の前へと手を伸ばした。





ギンガ「──先輩っ、手を!」

男「──ギン、ガ」


 

ギンガだと

多分最後の安価は二乃かギンガのヒロイン選択だったんだろうな

本当に最後の最後にその選択肢かよw


 伸ばした手のひらに、温かさを感じる。
 懐かしい感触に泣きそうになった。

 自分は触覚が、聴覚が僅かにでも残っていたことに感謝した。
 

 空で聞こえる。恐らく【ウイングロード】を伸ばしてここまで。
 近くでヘリの音もする。恐らくそこから助けに来てくれたのだろう。


 最後の力を振り絞って、ギンガの手を掴み返す。
 見えない。だけどきっと【この子】は。


 ──言葉にして伝えた。言いたかったことを。






男「──ただいま。ギンガ」

ギンガ「はいっ。おかえりなさい、先輩っ!」



 

(今日はここまでになります)
(見てくださってありがとうございます)
(次回は明日~明々後日20:30予定になります)

(次回で【最終回】予定です)
(長い間、このSSを見てくださってありがとうございます)

陸戦なのにここの空まで来てくれたのか・・・ギンガ

>>1 乙です

ちなみに男が転送されるルートだとどんな感じでしたか?

>>248
(スカリエッティが高笑いして陸士を半ば強引にしばいて転移させます)
(海に転移されて落ちるのですが、そこで色々走馬灯とデバイスの会話)

(最後に手を差し伸して助けてくれる108部隊のゲンヤ。陸士達。ギンガ。という図式でした)

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【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう13」【リリカル】
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【安価コンマ】男「時空管理局に入局して魔導師になろう14」【リリカル】
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乙 ギンガとのただいまとおかえりだけで今までやって来たことが報われた感じがするわ。

ギンガ「先輩を助けてください!お金は死んでも払いますから!」

スカリエッテ「その言葉が聞きたかった…」



男「直談判だ!」

男「いちいち学校に通って、試験受けて、卒業して、ようやく下っ端……」

男「ファックだね! 勉強すると蕁麻疹が出るんだよ!」

男「──」

男「というわけで、本局に向かおう」テクテク


ここからこんな終わりになると誰が予想できたであろうか

態度が完全にヤンキーで草しか生えない

(すいません…【最終回】更新は明日~明後日20:30予定になります)

──【上空】【ウイングロード】


男「ギン、ガ…ギンガ…」

ギンガ「はい、…ギンガです!  生きててよかった…本当にっ!」

 
ギンガ「先輩がゆりかごに引き返したって聞いて…、いても立ってもいられなくて。お父さんと陸士先輩達にヘリを飛ばしてもらって…レジアス中将も協力してくれたんですよ!」

男「……、そっか。みんなが…」

ギンガ「バカですよっ! 本当にバカ! 大バカです、先輩は!」

 ──でも帰ってきてくれてよかった。
 嗚咽のような小さな声を自分の耳元であげた。
 ギュッ、と少し痛いくらい抱きしめられている。
 もうどこにも行かないように、と。強く。



 で■それ■…、■う難しい願■。
 時間が──な、■。


男「…ごめんな、ギンガ」

ギンガ「…先輩? と、とにかくこのまま病院に向かいましょう! シャマ──」

男「…ありがとう、ギンガ。嬉しかったよ、こんなところまで迎えに来てくれて」

ギンガ「……、……」


なのは「──!」

ギンガ「なのはさんが…、呼んでますよ?」 

男「……、な■は?」

 聞き覚えのない【名前】が聞こえた。
 その名前はとても懐かしいような…、誇らしいような。

 ──思い出せない。だが【良い人】というのは確信出来た。
 ──それは勘だけど、なんとなく信用出来る【直感】だ。


ギンガ「せん──あっ」

 彼女を強く抱き返した。
 皮膚の感覚が機能していない。彼女の温度がまるで感じられない。
 それでも──

 言葉が喋れる内に。伝えたいことを伝えられる内に言わなければいけない。

男「ギ■、…ぎ、──ギンガ」

ギンガ「……っ」

 たどたどしくても。聞くに耐えない声でも。


男「──ありがとう、ギンガ」

男「──君が【後輩】で本当によかった」
 


 中将に──『絶対に帰ってこい』、と言われた。
 先輩に──『生きることを諦めるな』、と言われた。

 【自分】はその【約束】に支えられて戦ってこれた。生き延びてこれた。
 【自分】はその言葉を自分なりに守ろうとしてきた。

 だけど、その【自分】がもう消え失せてしまう。確信に近い予感があるのだ。
 それは【肉体の死】というより【自我の喪失】に近い。

 例え、万が一肉体が生き残ったとしても【知性】と【記憶】が残らない。
 それはもう【死】となんら変わりない、と。そう思った。

 【自分】でなくなった人間に【約束】は守れない。
 


 後悔はある。だが満足している自分もいる。
 
 失ったものもあるけれど、守れたものもあるんだ。
 苦しくて辛い【人生】だったけれど。
 それでも自分の生き方に嘘だけはつかなかった。
 自分の【生きた痕跡】は彼らの中に残っている。


 心残りがあるとするならば。
 最期に一目でいいから【会いたい人達】と会えなかったこと。

 ──でも自分は十分恵まれている。目の前に【ギンガ】がいてくれてるから。
 ──だからせめて。最期は笑って終わりにしたい。

 



男「──おやすみ、ギンガ」

男「──ばいばい」


 



ギンガ「……先輩?」

「……」

 腕の中で、少しずつ体温を失っていく【彼】を強く抱きしめ呼びかけた。
 だが返事が来ることはなかった。
 いつもの優しい声色で【名前】を呼んでくれなかった。

ギンガ「う、あ……あ」

 死んではいない。僅かだが呼吸はしている。
 ──だが決定的なモノが彼から欠け落ちていくのをギンガの肌は感じ取っていた。
 ──それは【恐ろしい予感】で。自分の【母】がいなくなった時のようなあの感覚が。



ギンガ「──!」

 悲痛な慟哭が、空に響き渡った。




──【JS事件(ジェイル・スカリエッティ事件):終結】

──【数週間後】【???】


 




「──本当にいいのかい? 私を信用して【彼】を託しても?」

「この件を私が承認するのは問題ない。むしろ、是非とも【手術】は私の手で行いたかった」

「むしろ強く心配してるのは君のキャリアなワケだが? 犯罪者にこんな要求──」

「ああ…、なるほど無粋だったね。君も覚悟の上というわけか」

「──」

「ま、実はどうでもよかったけどね! 君のことなんて!」



「【記憶媒体を参考にして脳に記憶転写】【脳組織の可能な限りの復元】。難しいなー」

「どれもこれも面倒+困難な術式になりそうだ。【プレシア・テスタロッサ】の資料も参考になりそうだ」

 



スカリエッティ「──こんな面倒な手続き踏んで、手術するんだ。死んでくれるなよ」

スカリエッティ「──絶対に【君】をこちら側に連れ戻す。もはや君の意思など関係ない」

スカリエッティ「──君がエゴで私を助けたように。私もエゴで君を助けてみせようじゃないか!」


スカリエッティ「──なあ、【陸士君】」


 
 

──【???】


 ここは、どこだろうか。
 身体の感覚はなく、意識だけが宙に揺蕩っている。

 だが何故かここに覚えがある──気がする。

 そうだ【四年前の事件】。そこで自分は昏睡していた。
 その時に見た【夢】とそっくりなんだ。

 前回と同じように視界が効かない。真っ白の空間。
 そのなにも映さないはずの瞳から【過去の映像】がまた走馬灯ように頭の中を巡る。


 ──だが記憶が穴だらけで半分も理解出来なかった。

 

   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


ギ■ガ「──私は■■な時でも前へ!先輩と戦う■はいつもそ■してます!」

陸士■員A「俺■■■■感じかな、──とにかく倒■■いこと。倒れる■■■■前のめりに、だ」

■■隊員■「──自分に■■■■■■に心掛■てる。どんなに強い相手■■うが、■■■■■■■──■■■■」

陸■隊員C「──常に勝つ■■の思考を働かせろ。思考を■■させたら後ろにいる人■■■■■、かな」



   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■

   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■


ギンガ「──私はどんな時でも前へ!先輩と戦う時はいつもそうしてます!」

陸士隊員A「俺もそんな感じかな、──とにかく倒れないこと。倒れるにしても前のめりに、だ」

陸士隊員B「──自分に負けないように心掛けてる。どんなに強い相手だろうが、臆せば相手というより自分に負けちまう。だから気持ちだけは切らさないように、だ」

陸士隊員C「──常に勝つための思考を働かせろ。思考を停止させたら後ろにいる人達を失うぞ、かな」



   □□□□□□⌘□□□□□□
   ■■■■■■〓■■■■■■



「──あ」


 思い出した。
 今まで忘れていた【みんなとの思い出】を。
 次々と過去のフィルムが流れてくる。


「──」


 目の前の【記憶】に手を差し伸ばした。
 確かに【自分】はそこにいたんだ。あったんだ。
 とても大切なことなのに、忘れてしまっていた。


「──みん、な」


 


 ──会いたい。みんなと。
 ──もう一度。


「もう二度と忘れないから」


 


──【JS事件(ジェイル・スカリエッティ事件):終結】


──【四年後】【ミッドチルダ:聖王教会】

 

──【ミッドチルダ:聖王教会】


カリム「──そうですか。ヴィヴィオが格闘技を始めた、と」

シャンテ「っぽいです。噂だけでまだ見てないけどね! でも陛下ってガシガシ殴り合うことは向いてなさそうな気もするんですが…」

カリム「きっと彼女なりの理由があるのでしょう。賢い子ですから、あの子は」


シャンテ「…それって、ほとんど毎日お見舞いに来てる【例の人】と関係あります?」

シャンテ「【イクス】と並んで、ずっっと!眠ってるらしいあの人と?」

カリム「……かもしれませんね」


 本当にすごい人だったんだー。詳しくは知らないけど!──とシャンテが笑う。


シャンテ「じゃあ、今日も二人のお世話してきまーす!」

カリム「ふふ。いつもありがとう、シャンテ」

──【聖王教会:一室】【主人公の病室】


シャンテ「ふんふーん。おはようございまーす! ──って返事なんてあるわけないか」

 おはようございます。
 君は、どちら様だろうか?



シャンテ「……?」

シャンテ「……え゛?」

 というかここはどこかな?
 【聖王のゆりかご】は? 【艦隊砲撃】は? 【ヴィヴィオ】は?

シャンテ「──」

シャンテ「へ、ヘループ!! シスターシャッハー! なんかえらいことになってるー!!」

 自分の顔を見るやいなや。
 シスター?の顔面蒼白になっていきドタドタと扉を開いて出ていってしまった。

 ……
 ……今の内に抜け出そうかな?

──【最後の安価になります】【順次特定のキャラと会っていきます】

──【『最後』に会う人物を『ギンガ』と『ドゥーエ』で安価によって決定します】
──【次に先取り4つで安価します】

(好感度100以上と一部キャラと最後の掛け合いが短いですがあります)

(安価で決定するのはその最後の人物ですね)
(では行います)

──【最後の君は:安価】【先取り4つになります】
──【選ばれなかった方は最後の手前となります】【恋愛関係などはまだ不明です】


【選択肢:↓】
①ギンガ 【好感度:250】【フラグ:発生のため】
②ドゥーエ 【好感度:233】【フラグ:発生のため】

 

──最後に会う人物は【②ドゥーエ】となります


(今日はここまでになります)(長くなってしまい終わりませんでした、はい)
(見てくださってありがとうございます)
(次回は【最終回:今度こそ】明日~明々後日20:30予定になります)

 

(【恋愛関係】に関しては恐らくどちらを安価で選んでも少し角が立ちそうなのと)
(基本的に信頼の延長として描いていて、明確にこのSS中に誰かと恋人になる予定は薄かったので)
(恐らく誰とも【明確な恋人】にはなりません。ご了承をお願いします)


(ただ【主人公に強い好意を示す描写】は特定の人物達からある【予定】です。ハーレムっぽいですが)
(なので、安価・コンマは完全に終了となります)

イッチに質問なんやが、男はここで終了としてvividで新キャラ作って新たにやるとかはありますか?

>>412
(構想は色々考えていたのですが、あらゆる理由で厳しそうなので続編は残念ながら予定していません)

(Vivid編、というより競技者or局員or冒険者(フリーター)のいずれかの道を選択して【大目標達成】でエンディング)(みたいなのを考えていたのですが、仕事が忙しいのでエタる可能性大なので…)

(すいません…、【最終回】の開始は【明日】もしくは【明後日】の20:30になります)
(ズレて申し訳ありません)

──【好感度108:シャリオ】


シャリオ「うひゃあ!? ちょ、ちょ…! ええっ!?」

 ──久しぶり、シャーリー。
 とこっそり後ろから挨拶したら、声をあげて椅子からひっくり返った。
 不謹慎だとおもうが、なんだかドッキリみたいで少し面白い。
 
シャリオ「そりゃあ驚きますよ! ていうか…ほんと、……マジですか!?」

シャリオ「起きたのいつです!? 頭は大丈夫ですか!?」

 むしろ色々と聞きたいのはこちらだ。
 自分はどれほどの間、眠っていたのか。
 その間。どんな出来事が起こったのか。

 ──あと【無銘】を持ってるとすれば、シャーリーだと思い、一番にここへ来たのだ。


シャリオ「…その様子では本当に起きたばかりみたいですね。まず一番重要な『あなた』の話からしましょうか」
 

  ■■■■■■〓■■■■■■


 そうか。あの戦いから【四年間】も眠っていたのか自分は。
 シャーリーから自分のこと、みんなのことを知ってる限り話をしてもらった。
 ──輝かしい道を歩む人達を。悲しい最期を迎えた人達のことを
 
シャーリー「はい。これが【無銘】です。──もうホントにズタボロだったんですからね!」

シャーリー「でもあなたの【記憶】が再現出来たのはこの子のおかげです!」

 シャーリーより待機状態の無銘を受け取った。
 この感触は昔と変わらない…気がする。

シャーリー「思考領域がほとんど全壊してて…、プログラムや機構のほとんどが替わってしまいした」

シャーリー「真っさらな状態なんです。以前のように【戦闘リソース】もありません」


 ──なのでこれからは【生活の補助】として使って欲しいです。と彼女はそう伝えてくれた。

 
 ありがとう、シャーリー。
 君には本当にお世話になった。無銘共々。




シャーリー「もうあなたが戦う日は来ないと思いますが、それでもこれからの人生。デバイスの点検は必要ですからね! このシャリオにいつでも連絡をください!」




──【シャーリー:コミュ終了】

──【好感度144:ルーテシア】


 次はどこに行こうか。行きたいところが一杯ある。
 【レジアス中将】に会うのは…、今は少し難しいだろうか。
 ──いやとりあえず手元の【無銘】を起こして挨拶すべきだな。


「見つ、──」

 ? 誰かがこちらに駆けてくる足音が聞こえてきた。
 誰だろうか、と後ろに振り向こうとした瞬間。

「──けた!」

「がふっ!?」

 ドボォ、と横腹に恐ろしい衝撃が発生した。
 地面に転倒しようとする刹那、ふわっと体が浮いた。【浮遊魔法】を掛けてくれたようだ。
 ……というか、いまのはすごく聞き覚えのある声で。


ルーテシア「なにをヘラヘラと街中ウロついてるんですか! 寝てなさい!」

ルーテシア「このバカ兄──、もとい陸士さん!」

 ルー、テシア…?


 自分に馬乗りになる形で、四年前よりとても成長してしたルーテシアが泣きそうな顔でポコポコ胸を叩いてくる。

メガーヌ「る、ルーテシア! そろそろ下りなさい! 病み上がりの方なんでしょう!?」

ルーテシア「この人はこれくらいしなきゃ聞き分けないんだって!」

 久しぶりに出会えたその懐かしい子の横に、少し困ったような顔をした【女性】もいた。
 とても顔つきが似ている。彼女はまさか──


メガーヌ「はい。ルーテシアの【母親】のメガーヌといいます。あなたのことはルーテシアからよく聞いてますよ、陸士さん。──ふふ、あなたの話をする時のこの子、とても嬉しそうで」

ルーテシア「べ、別に嬉しそうになんか喋ってないって…!」

 ゼストさんが。ルーテシアが助けたがっていた女性だ。
 スカリエッティのアジトから救出されるも意識不明状態だったと聞いていたが…。


 本当に、よかった。
 親子でとても幸せそうな日々を送っているようだ。



ルーテシア「教会から【陸士さんがいなくなった!】って連絡があってマークランから飛んできたの!」

ルーテシア「そしたら、なんかお母さんも付いてきたんだけど…」

メガーヌ「是非、直接会って陸士さんにお礼がしたかったんです」

 お礼は自分なんかでなく、ゼストさん。そしてシグナムさんにしてあげて欲しい。
 自分はこの件に関しては何も出来なかった。彼らがあなたを救ったんだ。

メガーヌ「…そんなことありません。【あなた達】が私を救ってくれたんです。私が眠っていた時の頃については言伝で聞いただけですが、あなたが命を懸けてくれたことを【彼】から聞いたんです」


 ──だけど、ゼストさんはもう。

ルーテシア「ゼストは【幸せ】だったよ。最期に、そう言ってた」

ルーテシア「嘘じゃないよ。レジアスのおじさんと笑って過ごしてたのを見てたから。──うん、絶対幸せだったよ」
 
 こちらの心の内を察するように、優しく声を掛けてくれた。
 慰めるように頭を撫でられた。




ルーテシア「だから今度は陸士さんが【幸せ】になる番なんだから!」

ルーテシア「まずはお礼に退院祝いでパーティ開いたげる! 六課のみんなやヴィヴィオ達も呼んでそれから──とにかく盛大に私の家で開くからね!」


ルーテシア「行くあてがないならそのままウチに住んじゃってもいいから! ね、お母さん!?」

ルーテシア「え、さすがにマズイって? 何が?」




──【ルーテシア:コミュ終了】

──【好感度156:はやて】
──【好感度155:ティアナ】


はやて「【レジアス中将と面会させて欲しい】? …久しぶりに会ったと思えば開口一番にそれですか。ホント変わへんね、陸士さんは。──執務官どのはどう思う?」

ティアナ「ある程度条件はつくと思いますが、30分くらいなら許可はすぐに出ると思います」


ティアナ「──そんなことより」

はやて「他に真っ先に言うべきことがあるんとちゃいます? 陸士さーん」

 ご心配とご迷惑を掛けて申し訳ありませんでした!と、二人に大きく頭を下げた。
 ……いや、本当にすいません。命令違反とか独断先行とか。


はやて「うんうん。久しぶりです、陸士さん! 陸士さんが起きたとなればシャマルも喜ぶやろうな」

ティアナ「全く! 起きて早々で悪いですが、反省してくださいね!? ゆりかご逆走とか正気とは思えない行動をかましたこと忘れてませんから!」

 も、申し訳ない。
 シャマル医務官はゆりかごの怪我の具合を見てぶっ倒れたらしい。
 ティアナもゆりかごまで迎えに来てくれたというのに、それを不意にしてしまった。


ティアナ「中将に関しては任されました。すぐにでも手配します」

ティアナ「今日中にはなんとかなります。連絡するので待機しててください。病院で検査でも受けながら」

はやて「治ったとはいえ、本当に文字通り瀕死やったんやから動き回るのはよくないで?」



はやて「それより、私が気になるのは陸士さん【進路】についてや」

はやて「陸士さんはこれからどうするんですか? 前線にはもう出られる体じゃないですし…」

ティアナ「……」

 よければ【融通の効くポスト】を紹介すると八神陸佐は勧めてくれた。
 だけどそれは丁重にお断りさせてもらった。まだもう少しゆっくり考えたい。
 ──自分に出来る、最後のことを。



はやて「そっか。あなたらしいと言えばあなたらしいですね」

はやて「なら機会があればまた【アレ】に行きましょうか!? 例のあれや! おっぱ──」

ティアナ「はいはい、上司の戯言はさておき」

ティアナ「──おかえりない、陸士さん。みんな待ってました」



──【ティアナ、はやて:コミュ終了】

──【好感度149:ヴィヴィオ】

 病院に向かえ、と二人に言われたが懐かしくなって公園へと足を踏み入れた。
 運動公園らしく様々な人達がジョギングや体操に励んでいる。
 ──四年ぶりとはいえ、公園は人あまり様変わりしていない。


「……っ、!? ……あ、」

 ──?
 後ろから息を呑む音がした。
 誰かのジョギングの邪魔をしてしまったのだろうか。

コロナ「ヴィヴィオ? どうかしたの、いきなり止まっちゃって」

リオ「むっ! チャンス! 先にゴールいただき! コロナ行くよー!」

コロナ「あっ、! 待ってよ、リオ!」

 自分の横を活発そうな女の子が走り去って行く。
 それに続くように【コロナ】と呼ばれた子が走っていく。


ヴィヴィオ「…ぱ、ぱ?」

男「ん。久しぶり、ヴィヴィオ──背伸びたかな?」


ヴィヴィオ「パパ…、パパっ!」

 胸にすがりつくように、ヴィヴィオはぎゅっと強く抱きしめてきた。
 嗚咽を押さえるように
 自分の腰に手を回して、決して離すまいと強く。強く。強っ…
 
 ──痛い痛い痛い。力強っ! 腕力が四年前の比じゃない!

ヴィヴィオ「わっ! ご、ごめんねパパ! つい思いっきり…!」

 頰を真っ赤に染めながら、慌てて手を離して距離を取る。

ヴィヴィオ「……っ」

 そして小さな沈黙が辺りを包んだ。
 もじもじと口をまごつかせて、何か自分に伝えたいことがあるようだ。



ヴィヴィオ「パパ。ずっと謝りたかったことがあるの…、」

ヴィヴィオ「わたし…、【ゆりかご】の中で、パパに酷いこと言った。いっぱい酷いことした。パパが四年間眠ってたのは、わたしが──」


 そんなどうでもいいことより、ヴィヴィオ。
 さっきのはヴィヴィオの友達かな? 利発そうな可愛い子達だったけど。

ヴィヴィオ「…えっ? あ、はい。リオとコロナって言って──あれ、どうでも?」

 今はヴィヴィオの話が聞きたい。これまでのことを。
 過去の怪我だとか。謝罪だとか。そんなのこの子が気にする必要は何もない。
 ──ヴィヴィオは、
 




男「──ヴィヴィオは、いま幸せかい?」

ヴィヴィオ「…っ、はい! 幸せです! パパ達のおかげでヴィヴィオは元気です!」


ヴィヴィオ「大好きだよ、パパ! これからずっと一緒にいようね!」



──【ヴィヴィオ:コミュ終了】

 

──【好感度191:なのは】
──【好感度206:フェイト】


 リンカーコアの損傷は酷く。その全体の70%が粉々砕け散った。
 それも四年の間である程度自然治癒したとはいえ、後遺症により全盛期の10%以上の魔力放出は出来なくなった。それでも【魔法】を完全に失っていないのは奇跡との話だ。

 壊れた筋組織は後遺症を背負い、激しい運動は難しくなった。
 戦闘などもってのほか。ありえないと。
 欠けて綻びた記憶は【ある人物】の手術により、修復された。

 ──少し違和感はあるけれど。昔のことはしっかり思い出せます。



なのは「…ホントにホントですか? 今度は嘘ついてませんか?」

 ジトーッと絶妙に恐ろしい表情で高町空尉が問い詰めくる。
 反射的に首を何度も縦に振る。

フェイト「な、なのは。そんなに怒ったら陸士さんが可哀想だよ…?」
 


なのは「別に怒ってません! 心配してるだけです! ──あとフェイトちゃんは陸士さんに優しすぎ! もっとはっきり言わないとわからないんだから、この人は!」

フェイト「あ、あはは…」


 ヴィヴィオの勧めで【高町家】へと招待された。
 今日は珍しく二人とも非番だから、と。半ば強引に押されて来たのだ。

フェイト「でも安心した。陸士さん、元気そうで」

フェイト「【ゆりかごの戦い】のあと。陸士さんが意識を失った時、みんな酷かったんですよ? ギンガも、ヴィヴィオも──ふふ、それになのはも。泣いてたんですから」

なのは「……! な、泣いてはいないよ? いや本当ですから!」

 ハラオウン執務官が微笑ましそうに高町空尉を眺めている。
 一軒家でヴィヴィオを含めて三人暮しらしい。とても仲が良いようだ。

フェイト「陸士さんはこれからどうする予定ですか?」

なのは「……」

 これからの展望はゆっくり考えています。
 いまはとにかくみんなに会いたい。


なのは「──あの、陸士さん。ちょっと手を出してくれますか?

フェイト「……?」

 そう言って高町空尉は右手を差し出してきた。
 どうやら【握手】を求めているらしい。
 意図が上手く掴めないが、彼女に応じるようにこちらも右手を差し出した。
 
なのは「…ボロボロですね、陸士さんの手。やっぱり男の人の手って大きいです」

 ギュッと握った彼女の手の温もりを感じる。
 ──小さな手だ。
 いつも強い彼女しか見たことなかったが、こうして触れ合うと見たことない彼女が見えてくる。


なのは「でもこの手がいつも【みんな】を助けてきたんですよね」

なのは「──私は好きですよ? 陸士さんの手」

 柔らかい微笑みで、優しく手を撫でながらそう言ってくれた。
 自分も高町空尉の【手】は好きだと、心からの真意を伝えた。



なのは「いつでもこの家に来てくださいね? 陸士さん一人養うくらい余裕の収入ですから!」

 えっ!? とハラオウン執務官と揃って高町空尉の発言に驚くと「冗談冗談!」といたずらっ子のように謝ってきた。心臓に悪すぎます。
 しかしおこがましと思うが──そういう未来もあったのかもしれない。



フェイト「ヴィヴィオも会いたがってますからね。また会いに来てあげてください!」

なのは「──またね、陸士さん」

男「ありがとう。──なのは。フェイト」


 自分の命の恩人で。戦いの師で。共に戦う仲間。
 二人に会えて本当によかった。



──【なのは、フェイト:コミュ終了】

 

(今日はここまでになります)(深夜を回りそうなペースなので少し中断します)
(見てくださってありがとうございます)
(次回は【最終回:マジで】明日~明々後日20:30予定になります)

(また長くなってすいません…もう少しだけ続きます)
(残りはゲンヤ、陸士隊員、レジアス、ギンガ、ドゥーエ)
(あとチンク、スカリエッティと少し会話がある予定です)

ちなみに「そういう未来」には好感度がどれくらい足りなかったんですか?

>>479
なのはは200越えしてれば明確に【好き】と言ってくれました。ただ大筋の描写はあまり変わりません

フェイトさんは…【公開意見陳述会】でなく【アジト】へ一緒に行ってればフラグが立ってたかもしれません。ただ好感度通り信頼度は非常に高いので、基本的になんでも許してくれます

(すいません。デスマーチで帰宅時間が遅くなりそうなのでしばらく更新は遅れます…)
(今週の土曜日か日曜日には必ず開始します)

(少し遅れて、21:00から開始します)

──【好感度156:陸士隊員s】
──【好感度109:ゲンヤ】


ゲンヤ「そんで、お前さんはこれからどうするんだい?」

陸士隊員A「教導官──とか絶対向いてないよな、お前!」

陸士隊員C「……局から手当も降りてるし、退職して誰かと結婚して静かに暮らせばいい」
 
 【霊園】の道を三人でゆっくり歩きながら、自分の未来の話をした。
 『魔法』がほとんど使えない現在の自分では以前と同じように働けない──まだ諦めたわけではないが──しかし老けましたね、三人とも。
 一応自分なり考えている【道】はあるのだが。


ゲンヤ「いっそギンガと結婚してみるか? お前さんくらい余裕で養えるぜ?」

 冗談めかしながらゲンヤさんが笑いかけてきた。
 自分の心はひとまず置いておいて、己の損得で彼女と結ばれたくはない。それはあまりに彼女に失礼だと思うから。
 なので今は丁重にお断りした。

ゲンヤ「そうか…、うーん。──頑張れ、ギンガ」
 


陸士隊員C「…こりゃあ、しばらく独り身でいそうだな」

陸士隊員A「もう三十路近いってのに…、いやこいつ合計八年寝てたから精神年齢は二十歳くらいなのか? もうこれわけわかんねーな!」

ゲンヤ「おっ、そろそろ見えてきたぞ」

 【先輩の墓】だ。こうして訪れるのも四年ぶりになるな。
 定期的に手入れはされてるらしく、墓石は一つ欠けもなくそこに佇んでいる。
 ──昔ここで誓ったことがある。【あなたのように頑張り続ける】と。


陸士隊員A「あいつに報告することいっぱいあるだろ? 待っててやるから済ませな」

ゲンヤ「──きっとあいつも待ってるよ。お前をな」
 



 あなたが亡くなってから起きた出来事。
 守れなかったもの。守れたもの。壊れたもの。直ったもの。
 一つ一つ心の中で紡いでいった。

 自分なりに精一杯、【あなたように】と頑張ってきたつもりです。
 そしてこれからも、それを変えるつもりはありません。

 だからこれからも自分を見守っていてください、先輩。

 

──【ゲンヤ:コミュ(終了)】
──【陸士隊員s:コミュ(終了)】

──【好感度96:チンク】
──【海上隔離施設】


チンク「久しぶりだな、陸士。ふふ、驚いてるな?」

チンク「レジアス中将への面会だろう? 刑務官──というわけではないんだが案内人の真似事でもしようと思ったんだ。久しぶりにお前と会いたかった」

 局員の制服に身を包む、銀色の彼女が微笑んだ。
 元ナンバーズの一人で、自分のライバルで、──今は【同僚】になる。
 

チンク「局に従事してるのは私だけではないぞ? 私の妹達も更生プログラムを経て外に出てる。──まあ完全に自由というわけではないがな」

チンク「【ドゥーエ】も出てきてるよ。意外だろう?」

チンク「局で繋がりのある【医療機関】の仕事に携わってるらしい、精力的にな」

 二乃さんが…、少し驚いた。
 最後の記憶では、局に対してはなかなかの反抗ぶりを見せていたはずだが。
 ──きっと思うところがあったのだろう。
 



チンク「都合のいいことだと思うが、我々のような罪を犯した者でも更生の機会を与えてくれた管理局にはとても感謝している。だから私はそれに報いたい。一人の局員として」

チンク「ドゥーエはどう思ってるか未だに読めないが、きっと悪いことは考えていないと思う──理由? あいつはお前の見舞いだけは毎日行ってたからかな?」



チンク「私もお前さえ良ければ、また会いたいな」

チンク「──今後は友として、一緒に語り合おう」




──【チンク:コミュ(終了)】

──【好感度181:レジアス中将】


レジアス「……四年も寝てた割には変化が薄いな、お前」

 開口一番からぶっきらぼうな言葉飛んできた。
 中将こそあまり変化が見られな──いや、少し表情が柔らかくなったかな?
 
レジアス「…驚いたか? 私がこんなところにいることが」

 中将は四年前のあのゆりかごの事件の日。
 自分が昏睡状態になった、まさにそのあと。

 【法官吏による不法行為】
 過去に犯した全ての罪を公の元に晒し、自分で刑に服した。
 ──現在もこの海上刑務所で拘留中だ。


レジアス「ふん。だが居心地はそんなに悪くない。むしろストレスから解放されて健康になってる節もあるわ! ──これからの【地上】が見れないのが最大の心残りだがな」
 


レジアス「ゼストは死んだ。元々長く生きられる体ではなかったようだ」

レジアス「だが【話す時間】はあったよ。そして全て話した。私の行なった罪を」

 ゼストさんの部下が死んだ事件。
 ギンガの母親【クイントさん】。ルーテシアの母親【メガーヌさん】
 その件に関して、レジアス中将も無関係ではなかった。

レジアス「結論から言えば、殴られたわけだがな。──【何故自分一人で抱え込んだんだ!】とな。痛かったよ本当に。久しぶりだ、喧嘩などしたのは」

レジアス「別にあいつに許されたわけではないと思う。だが」

 本心を伝え合う時間はお前から貰った。
 虚飾を剥ぎ捨てて、友とわかり合うことが出来た。
 


レジアス「ゼストは──最期に笑って逝ったよ」

レジアス「お前の目覚めまで【保たなかった】ことだけは悔いていたがな」
 


レジアス「お前が晴らしてくれたんだ。ゼストと私の曇った空を、な」

レジアス「──ありがとう、陸士。お前に出会えて本当によかった」

レジアス「私はお前を誇りに思う──最高の陸士だ」


 泣きそうになった。
 自分の行動は決して無駄ではなかった、と。

 そう真っ直ぐな瞳で伝えてくれた。

 違うんだ。本当に出会えてよかったと思ってるのは自分の方なのだ。
 あなたに出会えたから自分は【理想】と【守る魔法】を手に出来た。
 もし少しでも中将に恩返しが出来たのなら──自分は。


男「あなたと出会えて、本当によかった」


──【レジアス:コミュ(終了)】

──【好感度250:ギンガ】
──【夕刻】【公園】


ギンガ「先輩って昔からすごくイジワルですよね?」

ギンガ「だって昔から私との約束ろくに守ってくれないし…、一人で突っ走ってボロボロになって、私も付いて行こうとしたらいつも置いていくから……」

ギンガ「先輩だけのせいってわけじゃない。──というのは分かってるんですが」

 ギュッ、とギンガがさらに強く抱きしめてきた。
 再会した直後。無言で近づいてきて、無言で抱擁してきた。
 もう離さないと言わんばかりの力で物理的に離れられないので、そのままの状態で後輩と話をしてる。


ギンガ「先輩はこれからどうするんですか?」

 自分は──局員を続けるつもりだよ。
 


ギンガ「……」

 昔のように【無銘の槍】を振るい、第一線で戦闘するのはもはや難しいだろう。
 通常の【魔法】さえも厳しくなってる。──だけど可能生は0じゃない。

 それに【道】はそれだけじゃない。

 リンカーコアがなくても局員となって世界を支えてる人達がいる。
 街に点在する警邏部隊。シャマル医務官のような医学の道。シャーリーのようにデバイスに精通してるエンジニアの道。──今の自分にとってはどれも生半可な道ではないけれど。


男「──それでも【誰かの為に】自分が出来ることはまだ何か残ってるかもしれない」

 結局自分はどこまで行っても、自分の性質を変えられないらしい。
 これが正しいのか、正しくないのか。
 その答えはわからないけど──それでも自分は
 



ギンガ「──バカですよ。本当に先輩は大バカです」

ギンガ「もう自分だけの為に生きていいのに。肩の力を抜いて過ごしていいのに」

ギンガ「でもそんなバカで優しい先輩だから──私は好きになったんです」

 泣きそうな、嬉しそうな。寂しそうな。愛しそうな。
 あらゆる感情が篭った瞳で彼女は微笑んだ。

 
 

ギンガ「こうなったらもっと近くで、ずっと見張っておくしかないです!」

ギンガ「覚悟しておいてくださいね、先輩!」

 ──それでも自分は、目の前のこの後輩と一緒に歩いていきたいから。



──【ギンガ:コミュ(終了)】

──【好感度122:スカリエッティ】
──【夜】【公園】


『──それが君の答えなんだね、陸士君』

『相変わらず頑固なようだ。せっかく直してやったというのに、また無駄になるんじゃないか? 容易くはないよ、君の道は──こんなにも危険で満ち溢れた世界なんだから』

 一体どこから、どのようにして掛けて来てるのか。
 【無銘】が受信した【愉快そうに笑う声】。恐ろしく聞き覚えがある。
 ……この人、軌道刑務所の奥で引きこもってると聞いていたが。そこから?


『──【病院】に行くといい。覚えがあるだろう? そこだ』

『──私の娘が待ってる。恥をかかさないでくれよ? 大切な愛娘なんだ』

 ……ありがとう、スカリエッティ。

『あはははははは! 気にするな! 君と私の仲だろう!』
 



スカリエッティ「どうか君の選んだその道が──」

スカリエッティ「はははっ! 面白愉快な未来でありますように!」




──【スカリエッティ:コミュ(終了)】
 

──【好感度233:ドゥーエ】
──【先端技術医療センター】【夜:屋上】


ドゥーエ「──覚えてますか? この屋上から見る【星】は綺麗だと言ったこと」

 隣で二乃さんが星を掴むような仕草で満点の星空へ手を掲げた。
 ──覚えてます。結局二乃さんとこうやって【天体観測】出来ませんでしたが。

ドゥーエ「まあ…、あの時は只の【警告】のつもりでしたから」

ドゥーエ「──本当に、たくさんのことがありましたね」

 【自分達の出会い】から【ゆりかご事件】までの出来事を一つ一つ呟き始めた。
 懐しそうに、自分も思い出に浸る。──過去にあった出来事が映像となって瞳をよぎる。



ドゥーエ「正直に言うと、あなたと出会った時の初めての印象は【サンプルA】くらいの感覚だったんですよ。【人造魔導師】の適正がそれなりにあったから」

ドゥーエ「──この人もドクターのオモチャになって使われるんだなー。って漠然と思っていました。そこに挟む私情などなく、ただ役割をこなしてた」
 


ドゥーエ「そんなクールで通ってた私が現在ではこのザマですよ」

ドゥーエ「来る日も来る日も患者さん達を治療したり、励ましたり、感謝されたり──以前までの自分ならばなんの興味も抱かなかったはずなのに」

 【楽しい】と。【嬉しい】と感じる自分がいる。
 そう、微笑んだ。

 たぶん自分が初めて見る──【二乃さんが誰かを想って微笑んだ笑顔】
 ──すぐにいつもの冷静沈着な無表情に戻ったけど、これは二度と忘れないだろう。


ドゥーエ「あなたに心を乱されて、心の在り方を変えられてしまった」

ドゥーエ「これはとても面白くないことです。ええ、はい。間違いなく不公平」

 コツコツ、と足音を立てながらこちらに近づいてくる。
 その頰は気のせいでなければ少し赤くなっていて──



ドゥーエ「──お返しです。あなたもその心を乱してくださいね?」



 唇から彼女の温もりが伝わってくる。
 一瞬とても驚いたが、すぐに状況を理解した。

 そして、自分はそのまま彼女を抱きしめた。強く。



ドゥーエ「──愛してます。大好きです」

ドゥーエ「──これからもずっと、あなたのことを想ってます」


 満天の星空の下で、彼女の本当の笑顔を心に刻んだ。




──【ドゥーエ:コミュ(終了)】

   □□□□□□⌘□□□□□□





     【エピローグ】






   □□□□□□⌘□□□□□□

──【エピローグ】【最後の独白】


 レジアス中将。
 すごく時間が掛かったけど、ようやくわかったことがあります。


 ──自分がこの上ないほど、幸せ者だということを。


 自分が管理局に入局して、過ごした数年間。
 空っぽだった自分の心に、溢れるくらいみんなに注いでもらった【大切なもの】
 今、自分の心を満たしている温かい想い。

 みんなが届けてくれたように、自分も誰かに届けたいです。
 ──【誰かの為に戦い】【誰かの為に傷つき】【誰かの為に守りたい】

 その果ては【ハッピーエンド】かもしれないし【バッドエンド】かもしれない。
 それでも、この想いだけは決して嘘じゃないから。
 





男「じゃあ、そろそろ行こうか【無銘】」

男「今日も地上のパトロールだ!」


【──マスターは本当にデバイス使いが荒い人ですね】
【──先代もそうだったのでしょうか?】



 




男「中将、先輩、みんな──見ててください」


 雲ひとつない、晴天の元。
 みんなと共に晴らした空を誇りに。紡いだ絆を胸に抱いて。

 今日も【自分の物語】が始まる。






──【~END~】


(【男「時空管理局に入局して魔導師になろう」】完結となります)


(このSSを見てくださったみなさん。本当にありがとうごさいます!)
(最初はこんな長期スレになるとは思いませんでした…開始から半年と数ヶ月)
(一時期エタりかけてしまって申し訳ありません)
(ROMで見てくれてる人。レスしてくれたみなさん。とても励みになりました)


(次回作の予定は今のところありません)
(このSSはこれからHTML化依頼させてもらいます)

(──本当に今までありがとうございました)

せめてFブラスターと崩壊の詳細知りたいです

超絶>>1

質問です
最後にスカさん助けてなかったらどうなりましたか?
あと好感度の関係でかかれなかった他のキャラはどうなりましたか?

最後にずっと疑問に思っていたこと
...>>1ってF○te好き?

>>577

 〝F〟ブラスター(コンマ範囲91~99):『近接戦闘』に(全体)を付与。コンマ補正×3(2ターン)
 ※生命判定時【コンマ補正+30】
↑ Fは特に捻らず【Final】だったりします

 【記憶崩壊】はオート戦闘で
 【狂撃:コンマ補正+50(三回)】【惨劇:コンマ補正×5】【終劇:コンマ補正×3(三回)】
 筆のテンションにもよりますが使ってたら、結構エグい描写になってたとおもいます



ギンガの四年後ステータスもあったのですが、ゆりかごの戦闘が終わりもうしないと判断したので整理したときにみんなのステータスごと削除してしまいした…。すいません。
基本性能は主人公よりやや低く、機人に対して非常に
強い性能にしてました

>>588
もう一つのルートは、【スカリエッティ生死不明です】。でもたぶん生きてそうです、しぶといので。
ただ戻らない記憶もあるので少し物寂しいエンドになってたかもです
F◯te好きです。初代3ルートしかやってませんが、かなりリスペクトしてます!


ではこれで本当に最後になります
見てくださってありがとうございます!

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