千歌「念能力…」 (325)

内浦、海岸


千歌「…」

ザザーン


千歌「『あなたたちのやってることはスクールアイドルへの侮辱です』、か」

千歌「…」はぁ…


千歌(初めはただの憧れだった…私もあんな風に輝きたいって思ってた)


千歌(結局私はスクールアイドルになれればそれで良かったのかな)


千歌「それじゃあ本気でやってる人たちからしたら舐めてるって思われても仕方ないよね」

千歌「…」ぽろぽろ


千歌「何やってるんだろ…私」


ザザーン


ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーー

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果南「結局、こうなったんだね」

ダイヤ「…ええ」


果南「あの『壁』に当たったらもう…諦めるか、乗り越えるしかない」

果南「でもあの『壁』は高すぎるよ、今の千歌たちには…」

ダイヤ「…」

ダイヤ「…私が止めるべきでした」

果南「ダイヤは悪くないよ。ごめん、そういうつもりじゃなかった」

ダイヤ「いえ、止めようはいくらでもありました。今まで1番近くで見てきたのは私ですから」

果南「…」

ダイヤ「…もしかしたら、彼女達に身勝手な期待を押し付けていたのかもしれません」

果南「ダイヤ…」

ダイヤ(ごめんなさい。結局、私たちと同じ目に合わせてしまいましたね)

鞠莉「ねぇ?」

ーーーー?!


鞠莉「仲間はずれは酷いんじゃない?」にやり

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーー
ザザーン

『千歌ちゃんは…、悔しくないの?』


悔しい、かあ

悔しいってなんだろ

そういえば私、今まで悔しいって思ったことあったかな

悔しさを感じるほど譲れない事もなかった

むしろ何かあったら他の人に譲ってきた

2人のお姉ちゃんに囲まれて育ってきた私は、昔から敵わない事だらけだったから

悔しい思いをしないように、そういう癖を作っちゃったのかもしれないね


でも、別にそれでも良かったんだ

だって、譲れない事も別になかったし

でも、どうしてだろ

千歌「うっ…うっ…」ポロポロ

どうして涙が止まらないんだろう


ーーーーーーーーーー

ザザーン


梨子「千歌ちゃーん?」

千歌(あっどうしよう梨子ちゃんだ…!)

千歌(こっちに来る…)

泣いてるなんて知れたら大変だ…!

私が、リーダーなのに

梨子「ねぇ千歌ちゃーん!」

ザッザッザッ

千歌(あ〜まずいよ、どうしよ)バッ

タタタタ

梨子「え」

バッシャーン

梨子「きゃああああ千歌ちゃん?!」


ーーーーーー
ーー

ーーーーーー
ーー

ダイヤ「…鞠莉さん」

果南「アンタ、いつから…?」

鞠莉「だってほら、私たちは一緒でしょ?」

果南「…答えになってないよ」

鞠莉「まあ2人が考えることはだいたい分かるからね〜♡」ズズズ

ダイヤ「…嫌ですね、それ」

鞠莉「うふふ♫」

果南「アンタ…なんで千歌たちを東京に行かせたの?」

鞠莉「彼女達が行きたいっていうから、私は理事長として生徒の自主性を重んじただけよ♫」

果南「こうなるとこを分かりきってたはずだよ。よりにもよっていきなり東京なんて…。千歌達はまだラブライブに出るって決めた訳でもないのに…!」

鞠莉「…果南」

果南「…何?」

鞠莉「憧れてしまったのよ、彼女たちは」

鞠莉「そしたらもう、高みを目指さずにはいられない」

果南(…!)

鞠莉「私達と同じようにね」くすっ

果南、ダイヤ「…」

鞠莉「あの子達は絶対に立ち向かうわ、あの『壁』に」

果南、ダイヤ「…」


鞠莉「彼女達の出す答えをゆっくり待ちましょう♫」



ーーーーーーーーー

梨子「なんで急に海に飛び込むのよ」ぐっしょり

千歌「私も何か見つからないかな〜って思って」えへへ

梨子「…何よ、その理由」はぁ…

千歌「それを梨子ちゃんが言うんだ」ボソ

梨子「あ、あれは別にいいでしょ!あの時はどうしても海の音が聴きたかったの!」

千歌「私もどうしても見つけたいものがあったんだよ」

梨子「はいはい。でもあなたの後ろ姿ね、まるで身投げしようとしてるようにしかみえなかったんだから」

千歌「だから〜、それを梨子ちゃんが言うの?」あはは

梨子「もぅ!、茶化さないでよ」

千歌「うーん、塩水は目にしみるな〜」ごしごし

梨子「…」

梨子「…確かに」

梨子「あれはおかしかったね」

千歌「…え?」

梨子「あの時は、正直追い詰められてから」

千歌「梨子ちゃん?」

梨子「追い詰められてて、1人じゃどうしようもできかった。とても不安だった」

千歌「…梨子ちゃん」

梨子「でもあの時、千歌ちゃんは一緒に飛び込んでくれた」

梨子「見ず知らずの私に、同じ目線で一緒に話をしてくれたし、聞いてくれた」

千歌「…そう、だったっけ…」

梨子「正直あの時は訳分からなかったよ、いきなりスクールアイドルの話始めたりして」

千歌「あ、あはは…」

梨子「ねぇ千歌ちゃん」

梨子「そんなに強がる必要ある?」

千歌「え」

梨子「リーダーだからって、無理する必要あるのかなって」

千歌「…そんな、無理なんてしてないよ」

梨子「確かに周りをグイグイ引っ張って行くリーダーなら、みんな安心して付いていけるよ。でも、みんなと一緒に悩んで、同じ目線で話してくれるリーダーも素敵だと思うの」

千歌「…でも、そんな頼りない私のせいでみんなに辛い思いをさせちゃったんだよ」

梨子「1番辛いのは、千歌ちゃんでしょ?」

千歌「…!」

梨子「千歌ちゃんが、1番やりたがってた事じゃない。今まで千歌ちゃんが必死に頑張ってきたの、私知ってるもん」

千歌(私が…やりたがってた…)

千歌(そうだ。スクールアイドルは私の…)

梨子「もう、無理しなくていいよ…千歌ちゃん」

千歌「梨子、ちゃん…」

曜「千歌ちゃんは肝心な所で弱みをみせないからね」

ーー!?

千歌「よ、曜ちゃん…!?どうしてここに」

曜「2人と一緒、やっぱ眠れなくてね。みんなもそうみたい」

千歌(ーーみんな!?)

ルビィ「千歌先輩、わたし達話し合ったんです!やっぱり諦めたくないって…」

花丸「わたし達もっともっと練習頑張りますっ!だから…」

善子「こんなところで諦めるなんて言わないでしょ、リーダー?」

千歌「…みんな」

曜「…だってさ」

梨子「千歌ちゃんは、どうしたいの?」にこっ

わたしは…

そうだ

千歌「曜ちゃん」

曜「…ん?」

千歌「私ね、悔しい。」

千歌「悔しいんだよ、曜ちゃん」

曜「…うん」にこ

千歌「私ね…、私なんかが悔しいなんて思うのおかしいって思ってた…!」ぽろぽろ

千歌「だって…、だって悔しいって思う権利がある人は、ちゃんと努力した人…譲れないものがある人だからっ…!」グスッ

千歌「なんの取り柄もない私が…、何もない私が悔しがるなんて…そんなの…おかしいじゃん」

曜「…」

千歌「でもね、どうしてもやっぱり悔しいんだよ…!!」

千歌「…私、スクールアイドルだけは譲れないみたい…」

千歌「これだけは…譲れない、譲りたくない…!!」グスッ

曜「…そっか」よしよし

千歌「うぅぅ…」


千歌「うわあああん、悔しいよおお」ボロボロ

千歌「悔しいよおうわあああん」

曜「うん…うん…」

ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー

翌日、理事長室

鞠莉「お帰りなさい、お疲れ様ね♫」

千歌「…いえ」

鞠莉「何か得るものはあった?」

千歌「やっぱり…東京はレベルが全然違いました。私たちじゃ手も足も出なかったです」

鞠莉「そう、考えの甘さに気付けたかしら?」

千歌「はい。私は馬鹿だったんだなって、そう思い知らされました」

鞠莉「そう」

千歌「でも」

鞠莉「ん?」

千歌「私、改めてスクールアイドルは凄いなって思ったんです…!みんな精一杯輝こうとしてて…、改めて惹きこまれました!私たちも負けたくないって、上を目指そうって…!」

千歌「そう決めたんです、みんなで!」

鞠莉「…」

千歌「私達は、ラブライブを目指そうと思ってます…!」

鞠莉「…」ふふっ

鞠莉(いい顔してるわね、みんな)

鞠莉「いい事ね。でもそれは…無理よ」

千歌「え?」

鞠莉「あなた達じゃラブライブには出られない」

曜「ど、どうして?!」

鞠莉「今のあなた達じゃ『壁』を超えられないから♡」

花丸(壁…?)

善子「だ、だから…今からたくさん練習して…」

鞠莉「いい心がけね。でも」

鞠莉「それだけじゃ、だ・め・な・の♡」ズズズ

ーーー!?

鞠莉「さて、私は今何をしているでしょう?」ニヤリ

ーーーーーー
ーーー

梨子「な、何って」

善子「何もしてないでしょ!?」

鞠莉「うーん、残念。あなたには見えないのね」

善子「?!、み、見えるわよ!」

花丸「善子ちゃん何がみえてるずら?」

善子「え、えーと…そう!!漆黒の翼が…!」

鞠莉「はずれ♫」

善子「なんでよ!私だって見えるんだからぁ」

曜「なんか」

鞠莉「…?」

曜「気のせいかもしれないんですけど、理事長の雰囲気が変わったような…」

鞠莉(…ふーん、なるほど。この娘はいい線いってるわね)

鞠莉「タイムアップ。残念〜、ここまでよ♡」

鞠莉「今、私は『念』をつかってまーす」ズズズ

曜「念…?」

善子(何言ってんの、この人…)

鞠莉「念ていうのは誰もが持ってる潜在能力みたいなものね、ざっくり言うと」

善子(私にも…そんな力があるのかしら…♫)わくわく

花丸(…)シラー

梨子「あ、あの、話が見えないんですが…」

鞠莉「うーん、じゃあそうね。千歌っちがスクールアイドルに憧れた理由ってなんだっけ?」

千歌「え?えーっと…秋葉原でμ'sの映像を見て…それが凄い輝いて見えて…憧れたからです」

鞠莉「グレイト!いってしまえばあなたはμ'sのオーラに惹かれたって訳ね」

千歌「μ'sの…オーラ…?」

鞠莉「オーラは人を惹きつける。程度の差こそあれ世間で活躍するアーティストや実業家はそれを使っていると言われているわ。それを意識しているかは別としてね」

梨子「…てことは」

鞠莉「昨今のスクールアイドルブームは、彼女たちの持つオーラがそうさせてるって事♡」

全員「…!?」

鞠莉「ラブライブの上位に入るスクールアイドルにもなれば、全員それを『意識して』使っているの」

梨子「…そんな」

花丸「じゃあ…ラブライブで上を目指すためにはオーラが使えることが前提ってことになるんですか…?」

鞠莉「イエス♡いわゆる裏の条件て奴ね。ラブライブは初代と二代目の優勝者があまりにも偉大だったせいで、当初想定してたパフォーマンスレベルを遥かに超える事になってしまったの。スクールアイドルの技術自体は当時と比べ物にならないほど進化した。でも未だに彼女たちは夢見る少女を惹き続けている…。一体どれほどの念能力者だったのかしら…♫」


全員「…」


鞠莉「ペラペラ喋ったけど早い話、ラブライブは念能力が使えないようじゃ通用しないってこと」

千歌「念能力…」

鞠莉「ええ、人を惹きつけると言われているオーラを念能力にまで昇華させる程の使い手になれれば取り敢えず勝負の舞台には立てるわね♫。そこから先になってやっとパフォーマンスの勝負ってところかしら。これで練習云々は2の次だって分かったでしょ?」

善子「じゃあ、早く念能力ってのを身につけなくちゃじゃない…!」

鞠莉「うーん、それは無理ね」

善子「ええー、なんでよ!」

鞠莉「言っとくけど念能力は1日、2日でなんとかなるものじゃ無いの。とても長い時間が必要よ?ラブライブ選考は9月から始まる、どう考えても間に合わないわ」

梨子「そんな…」

曜「鞠莉さんはそれ、どれくらいでものにしたんですか?」

鞠莉「うーん、だいたい3ヶ月ね。でもそれはただ使えるっていう状態よ。ものにしたって意味じゃ1年はかかったわ」

ルビィ「もう2ヶ月しかないのに…1年…」

鞠莉「残念だけどね。そこであなた達に提案があるの」

千歌「?」

鞠莉「今回のラブライブエントリーは、私達旧aqoursに譲ってくれないかしら」

全員『ーーー?!』

ーーーーーー
ーーー

千歌「旧aqours…」

曜「まさか果南ちゃんや生徒会長もスクールアイドルをやっていたなんて…」

ルビィ「お姉ちゃん…」

鞠莉「私達も2年前東京に行った。結果はあなた達と同じよ。今言った見えない壁に行く手を阻まれた」

鞠莉「私の留学もあって活動は有耶無耶になってしまったけど、私達は諦めたわけじゃ無い。この2年間、わたしはずっと念能力を磨いてきた。他の2人もそうよ。私達3人なら、ラブライブでも戦えるわ。」

善子「だから譲れと…?!」

鞠莉「あなた達はまだ来年があるじゃない。私達はこれが最後なの。」

曜「そ、それは」

鞠莉「もちろんこっちの勝手な都合です。そうね、じゃああなた達は名前を捨ててエントリーするのはどう?まぁ、あなた達が万が一地区予選まで残っていたとしてもそこで私達に負けるんでしょうけど」

千歌「そんな…!名前は…捨てられないです。この名前を呼んで、応援してきてくれた人達もたくさんいるから…!」

鞠莉「なら、今年は力を磨きなさい」

千歌「あ、あの…私達、一緒のグループでやっていく事はできないんですか…?」

鞠莉(…)

鞠莉「…無理ね。今のあなた達じゃ私達からしたらただの足枷よ。言っておくけど名前を捨てられないのはこっちも同じ。これは大切な名前だからね。ラブライブは私達の夢だから、絶対に譲れないわ」

千歌(…!)

譲れない…、そうだよ
それなら…私だって…!


千歌「譲れないのは…私達も同じです…」

曜(千歌ちゃん…)

鞠莉「…(ふふ」

鞠莉「困ったわねぇ。じゃこうするのはどうかしら♡まだ予選までは2ヶ月あります。そこまでにどちらが出場にふさわしいか勝負しない?どちらも折れないのなら、相手を折ってでも進むしかない…そうでしょ?これなら分かりやすくて良いと思うんだけど♫」

千歌「勝負…?」

鞠莉「もちろんカラオケバトルだとか、ダンスバトルだとか、男坂階段駆け上がり競争だとかじゃ無いわ。念能力を使った勝負。念とは言ってしまえば『その人の力そのもの』。才能、努力、気持ちーー全てがそこに集約される」

鞠莉「決着に相応しいと思わない?」うふふ

曜「そんな…理事長言ったじゃないですか、今日知って明日できるものじゃ無いって!」


鞠莉「フェアな勝負じゃないと?でもラブライブには暗黙のルールとして念の習得があるんだし、勝負の条件としては妥当じゃ無いかしら?もちろんハンデはつけるわ。勝負はこちら3人と、あなた達6人。単純計算で2対1。これでどう?私達に2人がかりで勝てないようなら、どちらにせよあなた達に先はない。」

鞠莉「…譲れないっていうなら、奪われないような『力』が必要だと思う。どうかしら…?」

千歌「…」

ーーーーーー
ーーー

浦女、屋上


ルビィ「…ど、どうしましょうか…」

千歌「…」

花丸「…3年生は今年が最後なんだよね」

みんな「…」

善子「…じゃあ今回は、先輩達に譲るってこと?」

花丸「いや…そういう訳じゃ…」

みんな「…」

千歌「…やだ」

梨子「千歌ちゃん…?」

千歌「…そんなの先輩達の勝手だよ、ワガママだよ」

曜「それはそうだけど…」

千歌「向こうがワガママいうなら私もワガママ言ってもいいよね」

千歌「…私は、ラブライブに出たい…!」

全員「…!」

千歌「私あの勝負、受けようって思うんだ」

千歌「って…ごめん。1人で熱くなっちゃった」あはは

梨子(…うふふ)

梨子「…いいよ、"リーダー"。やりましょ!」

千歌「梨子ちゃん…?」

ルビィ「私も…、ここまで来て譲るなんてできないです…!」

花丸「マルも、ルビィちゃんと同じズラ…!」

善子「楽勝よ。既に私は闇の力に目覚めているしね」

曜「だってさ。私も付き合うよ、千歌ちゃん♫」

千歌「ありがとう…ありがとう、みんな…!」

曜(千歌ちゃんも変わったね)

ーーーーーーーーーー
ーーー

ダイヤ「それで、あの子達はなんと?」

鞠莉「ふふ、乗って来たわよ。散々煽ったしね〜♫」

果南「前に進むって決めたんだね」

鞠莉「だからマリーの言った通りだったでしょ〜?」

果南「はいはい」

鞠莉「果南は素直じゃないんだから♡」

ダイヤ「それより、むしろ大変なのはここからですわね。念の習得といってももう2ヶ月しかありませんのよ」

鞠莉「ラブライブを目指すって言ったんだから、それくらいはやって貰わないとねえ…♫」

ダイヤ「努力でどうこうできる世界でもありませんが…」

鞠莉「ダーイーヤー?確かにあの子達は未熟だけど持ってるわよ、スクールアイドルに必要な『何か』を」

果南「うん…鞠莉の言う通りかもしれないね。体育館でのライブも、その後の動画のパフォーマンスでも…何か惹かれるものがあったよ、あの子たちには」

鞠莉「今度は素直になった♡」

果南「うっさいなぁ」

ダイヤ「じゃあ鞠莉さん、…本当にいいんですね?」

鞠莉「ええ…。いいわよ、2人もそう決めたんでしょ」

果南「…うん」

鞠莉「なら私達に出来ることはただ1つ、そうでしょ?」

ダイヤ「…ええ」

ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーー


千歌「夏休みに、合宿をします…!」

ーーー

回想

千歌『さっきのお話…受けようと思います』

鞠莉⦅…♡⦆

鞠莉『千歌っちはもっとおっとりとした子だと思ってたのにな~。先輩を立ててくれるような♡』

千歌『そう見えていたのなら…それは私が空っぽだったからです。でも今はもう、違う。』

鞠莉『…ふーん♪』

鞠莉『ok〜、分かったわ。それならまだ日を決てなかったわね。9月手前、夏休み最後の日。この日に決着をつけるのでどうかしら?その後のことを考えるならこの日あたりが限度よ。』

千歌『…分かりました』

鞠莉『うふふ、健闘を祈るわ。でも諦めるなら早く言ってね~、私たちも忙しいんだから。無理っていう’見当’は早めに付けることよ…♡』なんちゃって

千歌『あ、あはは…失礼します』

鞠莉『言っておくけどね…千歌』

千歌『はい…?』


鞠莉『手加減は、しないから』

今までに聞いたことのない、とても冷たい声だった


ーーー

千歌「…ということで向こうから提示された期日は夏休み最終日です…!」

千歌「夏休み最後の日までにここにいる全員に念能力を取得して貰います…」

全員「…」

千歌「…そして、勝つ。私達が、絶対に」

梨子「…うん!」

曜「そうだね!」

ルビィ「はい…!」

善子「当然よ…!」

花丸「ズラ…!」


千歌「これからが本当の始まりだよ…!私たちaquorsの!!」


千歌「私たちは絶対にラブライブに行く!アクアーーー!」


みんな『サンシャイン!!!』

―――その夜、黒澤家

念能力は精孔を開けることから始まる

ダイヤ(まずは精孔を開かないことにははじまりませんわよ)

精孔とは、オーラがあふれ出す穴のことで、通常の場合は閉じている
オーラ自体は誰もが持つものなので、非能力者は精孔から微弱なオーラが漏れている状態なのだが、まれに内在するオーラを精孔を閉じながらにあふれ出させいるものもいる

それがいわゆる「何故か気になる人」だとか、「原石」と呼ばれる人種である
昨今のブームで人を魅了し続けるスクールアイドル達もまたそんな存在だ

ルビィ「た、ただいま帰りました…」

ダイヤ「おかえりなさい、ルビィ」

ルビィ「…!お、お姉ちゃん…、ただいま…」

ダイヤ「…」

ルビィ「…あの」

ルビィ「鞠莉さんに聞いたよ…お姉ちゃんスクールアイドルやってたんだってね…」

ダイヤ「…ええ。それがどうかしましたか」

ルビィ「な、なんでルビィに教えてくれなかったの…!」

ダイヤ「あなたに教える必要があるのですか?」

ルビィ「…!」

ダイヤ「あなたには関係ないことです…が、もうそういう訳でもないのですね。いまや私たちは敵と味方」

ルビィ「そんな言い方って…!」

ダイヤ「私が勝負に出るという意味、あなたなら分るでしょう。敗北はないということです。内浦で小さく活動してればよかったものを」

ルビィ「だからあんなに東京に行くの反対してたの…?」

ダイヤ「…ええ、そうですわ」

ルビィ「ルビィは…お姉ちゃんと歌って踊ることが夢だったんだよ…?」

ダイヤ「…。私に妥協をしろと?それは無理な話です。夢を語るには力と覚悟が必要なのですよ、ルビィ。あなたにはそのどちらも欠落している…」

ルビィ「…!」

ダイヤ「夕飯は先にいただきました。私は部屋に戻ります。ちゃんとあたためて食べるのですよ」



ルビィ(わ、私だって…)

ーーーーーーーー
ーーー


帰り道、海沿いの通り

千歌「すっかり遅くなっちゃったな」てくてく

夏休みまでの2週間は、自分たちの中に眠るオーラを起こす事から始めることにした


千歌(オーラ、か)


千歌はオーラの存在を既に知っていた
「理解」はしていない
自らを「普通」の人間だと思いこむということは、相手を「特別」だと思うからにに他ならず、
それはつまり千歌が相手の持つオーラに敏感であるということを意味した


だからこそ千歌のもとには「普通」ではないメンバーが集まった
全員が高い潜在能力を有している

昔から人気者だった曜、素晴らしいピアノの才能を持つ梨子、一目見た時から気になっていた花丸とルビィ、普通ではない個性を持つ善子…

千歌(じゃあ私はどうなんだろう…)


鞠莉の言葉がよみがえる

鞠莉『念なんて、誰でもマスターは出来るわよ。ただね、そういうものこそーーーー』

――――才能の差がモロに出る♡


千歌(私はーーー)

果南「やっほ、千歌。今帰り?」

千歌「果南ちゃん…?!」

ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーー


果南「びっくりしたでしょ、私がスクールアイドルやってたなんて。」

千歌「うん…まあ」あはは

果南「柄じゃないしね」

千歌「そんなことないよ…!果南ちゃんはかわいいよ!」

果南「あはは、ありがと」

果南「…鞠莉から聞いたよ、私たちと闘り合うんだってね」

千歌「…!えーと、まあ…」あせあせ

果南「千歌にも大切なものができたんだね」

千歌「…うん!」

果南「で、どう?調子は」

千歌「…正直まだ何とも言えない。自分にそんな力があるなんてイメージ沸かないし」

でも負けたくはない

果南「そんなもんだよ、最初は」

千歌「果南ちゃんもそうだったの…?」

果南「まあね。ねえ千歌、今から実際に念ってものを見せてあげるよ」

ーーーーーーー

千歌「え…、いいのそんなことして…?」

果南「相手に能力知られるのは悪手中の悪手らしいけどね。でも油断とか手加減してるつもりはないよ」


果南「…今見せておけば、次会ったときは最初から全力で行けるからね」


ズズズズズ


千歌「ーーー?!」ぞっ


果南「言うなれば、気が済むからだよ。だからこれはただの、一方的な私の」

スッ


果南「厚意(行為)-----」

果南の姿は既に目前ない。
しかしそれは、消えたーーという訳ではなかった
千歌は、自身の横を果南が過ぎていくの目視できていた

しかし、目視できていただけに過ぎない
…反応が、まったくできなかった

果南はどうやら千歌の遥か後方にいるらしい

千歌「」へなへな


気が付くと、目前にポールが立っていた
錆びた、鉄の、いかにも重そうなポールが、である
果南もそこにいた

ズンッーーーー
千歌が膝を付いたのと同時に、ポールが地に突き刺さる音が聞こえた

【人魚雷(リトル・マーメイド)】
強化系能力。日ごろダイビング等で鍛えた最大酸素摂取量を極限まで高め効率よくエネルギーを摂取することで、持ち前の身体能力を120%発揮する。

千歌「あ…」

「全身」から鳥肌が立つような感覚

果南「これが、私の念能力」

この感じ、知ってる
私がはじめてμ’sを見た時と同じ
これが…


念----


果南「次会ったときは初っ端からこれでいくからね。」

ーーーーーーーー

鞠莉「怖いお姉さんね~、千歌っち腰抜かしてたじゃない」

果南「分かるんだよ妹みたいなもんだし、あの子なら大丈夫。のんびり屋さんの千歌にはいい刺激になったんじゃないかな。」

鞠莉「あれだけのオーラを生身に当てられちゃあね」

果南「てか見んなし」

鞠莉「私が見てること知ってて能力使ったんでしょ?成長してるのは体だけじゃなさそうね、この見せたがり屋さん♪」

果南「うっさいな」

鞠莉「でもさすがね、前見た時とは全然違う。オーラの総量も能力の練度も」

果南「そりゃどうも」

鞠莉(あらら、照れちゃって♡)

鞠莉「でもこれで向こうは果南の能力を把握したってことね。ハメられないよう気を付けてよ。向こうも果南の能力に合わせた念能力を開発してくる可能性が高いから…」

果南「大丈夫、私の能力は見られたからどうって能力じゃないから。単純ゆえの強みって奴」

鞠莉「そ♡、まあ果南ならそこらへんも上手くやるんでしょうね」


ーーーーーーーーー

千歌「…」ゾクゾク

布団に入っても、未だに鳥肌が収まらない
まるで、自分の中で「何か」が暴れているようなーーー

ーーー翌日、放課後


ルビィ「…」

花丸(ルビィちゃん…?)

梨子「それでどうだった、花丸ちゃん?」

花丸「あっはい!…えーとですね…やっぱりなかったです」

梨子「そっか…」

花丸「色々探してみたんですが、念に関しての本はいわゆる検閲にあっているんだと思います。使い方によってはいくらでも悪用できるものですし…」

善子「…ネットでもダメだったわ。どうやら自力でたどり着けってことみたいね…」

梨子(…)

曜「そのくらいやってのけるようじゃなきゃラブライブ上位にはいけないってことだろうね」

曜(3年生は、一体どれだけのーーーー)

千歌「…」

曜「そういえばどうしたの、千歌ちゃん。さっきからずっと黙ってるけど」

千歌「う、うん。昨日ちょっと眠れなくてね」

善子「まさか、言い出しっぺがしり込みしたんじゃないでしょうね~!」

千歌「ち、違うもん…!」

あのことは、まだ皆には言わない方がいい

善子「ならいいケド」

曜「まあまずは基礎的なことから始めるしかないね。その中で適宜情報を収集していくと」

花丸「…はい」

曜「じゃあ今日は基礎体力をつけようか」


『おー!』

ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーー

休憩時間①

花丸「う~疲れたずら…」

ルビィ「そうだね…」


花丸「…ルビィちゃん、ダイヤさんとなんかあったでしょ。」

ルビィ「花丸ちゃん…」

花丸「分かるよ。マルはルビィちゃんの親友だからね、よかったら話して」

ーーーーー
ーー
ーー
ーーーーー


花丸「そんなこと言われちゃったんだ」

ルビィ「…私は、ただ…お姉ちゃんと…」ぐすっ

花丸「…よしよし」

ルビィ「うっ…うっ…ありがとう…花丸ちゃん」

ーーーーーーー

花丸「それで、ルビィちゃんはどうしたいの?」

ルビィ「私は…」

『あなたには、力も覚悟もありませんわ』

ルビィ「スクールアイドルが好きなの…」

『今のあなた達じゃただの足枷よ』

ルビィ「大好きなの…!」

花丸「…うん」

ある日を境にスクールアイドルの話をしなくなったダイヤ
スクールアイドルを始める際、そんな姉への遠慮は勿論あった

でも結局私はスクールアイドルを始めた
だって、スクールアイドルが大好きだから

ルビィ「…今はそれだけでいいんだ、私。」

私のアイドル活動とお姉ちゃんは、関係ない
私は私がやりたいからラブライブを目指すんだ


花丸「…そっか」にこ

ルビィ「聞いてくれてありがとね…花丸ちゃん」えへへ

花丸「どういたしましてずら♪」

善子「…。」

善子「はー、あんたたちこんな所にいたのね!もう練習始めるそうよ」

花丸「あっもうそんな時間ずら?!、ありがとう、善子ちゃん!ルビィちゃん、行こっ!」

ルビィ「うんっ…!」

善子「善子ゆーな!」

ルビィ「あははは」


ーーー私はラブライブに出る

もう迷わない

ーーーーーーーーーー

休憩時間②

千歌「やっぱないな~」スマホ検索

曜「あはは、あの善子が見つけられなかったんだから私達じゃ見つけられないよ」

千歌「…困ったな~」

梨子「…ねえ、千歌ちゃん。合宿どこでするかはもう決めた?」

千歌「あー、それもまだなんだよね。夏休み中ずっとってなると結構厳しくてさ」

梨子「東京、なんてどうかな?」

千歌「東京…って、えー!1番初めに候補から外したよ!泊まる場所とか…、お金とか…いろいろ厳しいでしょ…!」

梨子「そこを含めて私に考えがあるの。合宿の件は私に任せてくれないかな」

千歌「…。分かった。梨子ちゃんに任せるよ」

梨子「休憩、まだ時間あるわよね。ちょっと水足してくる」

千歌「うん、いってらっしゃい~」

てってって


千歌「…」

曜「梨子ちゃんの考えってなんだろ?千歌ちゃんに任せるより全然安心できるけど今回は状況が状況だし…」

千歌「梨子ちゃんがああいってるんだしここは任せてみようよ」


てってって


梨子(…私も覚悟を決めなきゃ、ね)

ーーその夜


梨子「・・・。」


prrrrrrr…


梨子「もしもし…、『お姉ちゃん』…?」

梨子「うん…私。久しぶりだね。ちょっと声が聞きたくなっちゃって…」

梨子「あはは…そんなことないよ」


梨子「…うん、…うん…」


梨子「…実はちょっと話があって」


ーーーーーーーーー
ーーー
ーーー
ーーーーーーーーー


梨子「ごめんね突然…うん、ありがとう…」


梨子「…うん、忙しいもんね。じゃあ…切るね」

梨子「電話、待ってるから」

pi...


梨子「…」ボフッ



ーーーーーーーーーー

ーー時間ばかりが過ぎていく
日々の特訓は、着実に彼女たちを成長させていた

が、扉には未だにたどり着かない
焦りばかりが募ってゆく
夏休みは、あと3日にまで迫っていた


曜「それ、本当なの?善子」

善子「ヨハネよ。それは本当。IP偽装してやっと見れるような掲示板に書き込まれてた。無理やりに精孔を開く方法がね」

千歌「…なんて書いてあったの」

善子「能力者から念による攻撃を受ける事、らしいわ。そういう商売をやってる連中がいるみたい。1人300万円から依頼を受けるって書いてあったわ。正攻法はやっぱり自然と精孔が開くのを待つほかないようよ」

花丸「…念の攻撃を受ける、もちろん念に目覚めていない人の為の商売だから生身でってことだよね」

ルビィ「それって…」

善子「ええ、とても危険。そこじゃ外道と呼ばれていたわ。適格がない場合命を落とすこともあるから」

花丸「…それに金額も違法だよ」

善子「そこはあえて問題にしない。1人が覚醒に成功したら後はその人が全員にオーラをぶつければ300万円で済む話よ。時間を買うって意味なら今の私たちなら300万円でも安いくらいよ。」

曜「…その方法で精孔は開くんだね?」

善子「ええもうこの方法しかないわ。一応だけど信憑性もある。それに『やりよう』によってはお金もいらなくなるわ」


曜「…3年生か」

善子「そ、つまり問題はお金じゃない。外道をいく覚悟があるかって事よ。リスクを負う覚悟がね。正攻法は私達にとって余りに時間がない。」

曜「…千歌ちゃんは果南ちゃんの能力を1度見せて貰っているんだよね?」

千歌「…うん、見ただけ。受けてはいないよ。もしあんなのを生身で受けるとしたら…」

曜「…うん。千歌ちゃんの話を聞く限り果南ちゃんの能力は危険だね。やるなら相手はダイヤさんか鞠莉さんに絞ったほうがいいな。知らない相手の能力もしれて一石二鳥だしね」

花丸「ま、待ってください…本気なんですか?!。」


曜「うん。私が行くよ」

千歌「…よ、曜ちゃん?」


曜「私が行く。このままじゃもう時間がないし」

千歌「…!、だ、ダメだよ、そんなのーー」

曜「心配ないよ、千歌ちゃん!体慣らしならあれからもう十分やったしね。」

善子「私は曜に賛成。今はとにかく時間が欲しい。今1番適性があるのは曜よ。今までの特訓とか見てきた限りね」

曜「そういうこと♫。ここはできる子の曜ちゃんに任せて、千歌ちゃんーーー」


梨子「えっ、本当に!!!!」


ーーー!?ビクッ

梨子「…はい、はい…。本当に…いいの…ありがとう」


千歌「そ、そういえば梨子ちゃん電話で外してたね…」

善子「な、なんか一気に白けたわね」


千歌「…ねぇ、時間がないからって、2人ともちょっと焦りすぎだよ」

梨子「はい、はい…。お願い、します…」

pi…

たったったった…

千歌「どしたの?大きな声あげてたけど」

曜「あはは、雰囲気ぶち壊しだよ〜」

梨子「え、ごめんね…」

千歌「なんの電話だったの?」

梨子「合宿の話よ」

千歌「目処ついたの!?」

梨子「ええ、今になってやっとだけどね。遅くなってごめんなさい」

千歌「ううん全然。最悪繁盛期以外はうちでやればいいやって思ってたし…。満室になることは滅多にないからね…、あはは。まあ美渡ねえからはいろいろ文句言われそうだけど…。」


曜「でも東京で夏休み中ずっとなんでしょ…?宿泊費とか大丈夫なの?まさか野宿とかじゃないよね…?」

梨子「まさか。ちゃんと屋根付きだよ。お金も自分たちの生活費分だけでいいって」

花丸「す、すごい…」

善子「一体どんな手使ったのよ…」

梨子「あはは…秘密♡」

千歌「すごいよ、さすが梨子ちゃん♡」

梨子「ありがと。念の疑問に関しては、たぶんそこで解決できると思う。だからどうしても東京じゃなきゃダメだったの」

善子「そ、そんなおいしい話があるなんて…。本当に大丈夫なの…?」

梨子「まあ…そこは信じてとしか…」

花丸「なんにせよ、これで危険な方法は回避できるずら♪」

千歌「見せ場奪われて残念だったね、曜ちゃん♪」

曜「あはは…」


ルビィ「でもこうなった場合問題になるのは…」

善子「今度こそお金ね」



善子「…!いいこと思いついたわ♪こういうのはどうかしら…!」

ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー

ルビィ「あはは、それいい♪」

曜「こ、この後輩共は~」


千歌「こら~ダメだよ、後輩には優しくしなくちゃ。1人でかっこつけようとするからこういう目に合うの♪」

曜「ちぇっ、分かりました~。やればいいんでしょ~やれば。その代り善子も来ること」

善子「ヨハネよ!ってなんで私まで…!!」

曜「作戦には立案責任てものがあるの。それにわたしが1人で行こうとした時あんたしれっと賛成してたでしょ。勝手に突っ走った連帯責任。」

花丸「いってらっしゃい~善子ちゃん♪」


善子「善子いうな!あーもーどうしてこうなるのかしら」

ーーーーーーーーーー
ーーーーー

善子の考えとは、こうである


善子『募金を求めるの♪』


曜『え~。それはちょっと安易すぎじゃ…』

善子『失礼ね~。ちゃんと考えてるわよ!。考えてみて、募金はする上で大切なことはいくつもあるんでしょうけど、やっぱりまずは目立たないと始まらないじゃない?」

千歌「…そっか!日々の特訓に成果があるなら、溢れ出るオーラが人を引き付けるってことだね…?!」


善子「そういうこと…♪オーラを利用した募金活動よ。上手くいけば集金効率もよくて、特訓の成果も見ることができるの。まさに一石二鳥よ!」


花丸「善子ちゃん悪知恵はよく働くずら」

善子「善子ゆーな!悪知恵だけって何よ!」

曜「それじゃあ誰やる?」

善子「え、それは勿論『出来る子の曜ちゃん』しかいないでしょ。オーラに関しては自ら適任だと思ってさっきは立候補したんですよね…?」くすくす

曜「は、はぁ?」

花丸「曜先輩はファンの子からも1番人気があるしね!たくさんお金を集めてくれそうずら♪」

ルビィ「あはは、それいい♪」

ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー


曜「募金お願いしまーす!」

善子「活動にどうしても必要なんですー!」

曜(…こんなことして本当に集まるのかな)はぁ

…あ、あの

曜「は、はい!」びくっ

女子高生A「もしかしてスクールアイドルの方ですか…?」

善子「そ、そうです…!」

女子高生A「や、やっぱり!頑張ってください…!応援していますっ…!」チャリン

曜、善子「~っ!!ありがとうございます!!」


女子高生B「す、すいません、写真とってもいいですか?」

曜「もちろん!いですよ…!」にこり

チャリン


女子高生C「じゃあわたしたちと握手を…」

チャリン

女子高生D「サインを…」

チャリンチャリン


ワタシタチトワタシタチトワタシタチト…

チャリンチャリンチャリンチャリン…


曜、善子(う、うわ~~~~~!)

ーーーーーーーーー
ーーーー

曜「はぁ、はぁ…どうなった、募金の方は…?」

善子「はぁ、はぁ…やっとさばききった…。結構集まったんじゃないかしら…?」

曜「ちょっと確認してみようか…」


…。


曜、善子(ピー円~~~~~?!?!?!?)



善子「ちょっとでも足しになればいいかって程の考えだったけど…。これ…あと3日やれば、必要経費ほとんどまかなえるわよ…」


曜「こ、これは…さすが曜ちゃん、てとこかな…?」あはは…


・・・。


曜「これ法的にどーなのよ…」

善子「こ、細かいことはいいのよ。私的利用じゃないんだし」そもそも冒頭時点で決闘罪に抵触してるわ…

何はともあれ、特訓の成果はちゃんと出ていることが確認できた
このことは、メンバーに希望を持たせることになった


千歌(私たち、ちょっとずつだけど前に進めてるんだ…!)

私たちならきっとできる…!



曜と善子は
このあと夏休みまでの3日間、無茶苦茶募金活動した



ーーーーそして、夏が始まる

とりあえず導入編おしまい。。
次から夏休み編で
読んでくれてありがとう

マリーのなんとも言えないヒソカ感
これ念系統の振り分けはイメージ?それともヒソカ式性格判断のやつ?

>>68
だいたい性格判断からかな、一部イメージ
ラブライブキャラが念使うって時点で色々無理あるから別物見るくらいの気持ちで見て欲しい

ーー都内某所。ラブライブ運営局、事務室


カタカタカタ.....


奇抜な眼鏡のお姉さん「あー疲れた~」ノビ-

3月に開催されるラブライブに向けて、続々と応募が集まってきている

奇抜な眼鏡のお姉さん(まだ増えるだろうなぁ…各地の予選会場の備品も今からもう抑えとかなくちゃだな…)カタカタカタ......


??「お疲れ様ね」

奇抜な眼鏡のお姉さん「いえいえ、スクールアイドルの皆さんのお役に立てるんですから嬉しい話なんですけどね、あはは…」


奇抜な眼鏡のお姉さん「ーーーって!?」



ツバサ「お久しぶりです」にこり

奇抜な眼鏡のお姉さん「ツ、ツバサさん?!」

奇抜な眼鏡のお姉さん「こんな所に来るなんて珍しいじゃないですか…!」

ツバサ「たまたま近くを通ったので」

奇抜な眼鏡のお姉さん「…でしょうね~、A-rizeの皆さんはお忙しいですからね。今やあなたと統堂さんはソロで、優木さんはμ'sの矢澤さんや他の子達とユニット組んで本物のアイドル!毎日見ない日はないですよ」

ツバサ「今のあなたよりはよっぽど楽ですよ。すごい応募数ね。どう、最近の後輩たちは?」

奇抜な眼鏡のお姉さん「曲といいダンスといい例年レベルが上がってきてますよ。見ていて飽きないです!」

ツバサ「こうやって後に続いてくれる子達がいるって嬉しいわ」

奇抜な眼鏡のお姉さん「スクールアイドルの先駆けになったA-rizeのメンバーのあなたからすれば、感無量でしょうね。今やもうこれほどまでに大きな大会になったんですから。でもあなた達の代が見ていて1番楽しかったですよ」

ツバサ「ふふ、ありがとう。お世辞はいいですよ」

奇抜な眼鏡のお姉さん「お世辞じゃないですって。やっぱり、『オーラ』が違いましたよ。A-rizeも、μ'sも」


ツバサ「…今年は面白そうなグループいないの?」

奇抜な眼鏡のお姉さん「色んなイベントでも見て来ましたが、これといったのは今のところ見つかりませんね、私見ですが。大体もう出揃っちゃった感じです、今年は。伝説はまたお預けですかね」

ツバサ「そう?μ'sが伸びてきたのも夏以降よ?」


ツバサ「まだ分からないわ」ふふ

ーーー夏休み1日目、早朝、電車の中。


千歌「本当にいいの、いきなりみんなでお世話になっちゃって」

梨子「だいじょうぶよ、『お姉ちゃん』優しいし」

千歌「いちおうお母さんが菓子折り持たせてくれたけどこれで喜んでくれるかなぁ…。梨子ちゃんの親戚ってどんな人なの?」

梨子「まぁ、会えばすぐ分かるよ」

千歌「そう?」

梨子「…」

千歌「…?」

梨子「…ん、どうかした?」

千歌「いや…」

梨子「…」ぼー

千歌(…なんか最近様子がおかしいな)

ダイヤ「今日の朝早く、ルビィは東京へ行きました。合宿といっていましたわ。おそらくaqoursのみなさん全員ででしょう」

鞠莉「ふーん、こっちも寂しくなるわね♫」

果南「東京ねぇ、なにかいい方法でも見つけたのかな」

ダイヤ「そうでないと困りますわ」

鞠莉「おもしろそうね。ねぇ、私たちもどっか行かなーい?。あの子達だけズルいわ」

ダイヤ「遊びじゃないんですよ、鞠莉さん…!」

鞠莉「いいじゃない、こっちはただ待つだけなんだし。今年は高校最後の夏よ。夏は長いようで短いからね」


鞠莉「お互い悔いの残らない夏にしなくっちゃ」

ーーーーーーーー
ーーーー


ーー東京、駅構内

善子「着いたーー!」

花丸「何度来ても凄いね、東京は」

千歌「そうだねぇ」

曜「ちょっと早く着いちゃったね。どっかで座って待ってようか」

梨子「…うん」


ーーーー
ーー

ゾッ


『ーーーー?!』バッ


梨子を除いた全員が瞬時に振り返る
突如、背後に感じる圧倒的な存在感

間違いない、『彼女』だ


梨子「…」ガタン

ゆっくりと、振り返る



梨子「…久しぶりだね、『英玲奈お姉ちゃん』」


ルビィ「え」

ルビィ「えええ」

英玲奈「…久しぶりだな、梨子」


ルビィ「ビギィィィィィィィィ!!!!!!!」


統堂英玲奈ーーー
梨子の従姉である

千歌「も、もしかして…梨子ちゃんの言ってた親戚の人って…」

梨子「…そう。元A-rizeのメンバーで、今やトップアイドル…統堂英玲奈よ」

みんな「ええ~!!!」

周り「…」ジロジロ

英玲奈「はじめまして、君達がaqoursだね。梨子から話はよく聞いているよ。ここはちょっと目立つから場所変えようか。車呼んであるんだ」

みんな「は、はい…!」


梨子「…」


ーーーーーーー
ーーーー

車内

みんな「…」

英玲奈「後ろ、6人でキツくないかな?」

千歌「…!だ…だいじょうぶです…!」

ルビィ「あわ…わわわ…、夢かなこれ?まあ夢でもいいや…いいよね?サイン貰わなくちゃ…お姉ちゃんの分も…ってあれ?お姉ちゃん?英玲奈お姉ちゃん?梨子先輩の従姉?英玲奈さんが?!、あわわわわ…!」

花丸「ルビィちゃん落ち着いて…」


曜「ま、まさか親戚って言って統堂英玲奈が出てくるなんて…」

善子「思いもしなかったわよ…」

梨子「…統堂はいわゆる芸名だからね。本名は桜内英玲奈っていうの。公表してないけど。昔はよく遊んでたよね」

英玲奈「あはは、そうだな」



梨子「…」

梨子と英玲奈は家が、近く幼少期はよく2人で遊んでいた
とても仲が良くまるで本当の姉妹のようであった


しかし歳を重ね、モノが分かるようになるにつれ彼女と自分の間には大きな『壁』がある事に気付く
何をしても敵わない
彼女の存在は、梨子にとってのコンプレックスになっていった



私、地味だからーーー
梨子がよく口にするこの言葉は、そんな彼女の体験から来ている

絶対に敵わない人
しかもそれが身内にいる、というのがどれほど彼女に心的圧迫を与えていたか想像に難くない

周りは口にこそ出さないが、事あるごとに英玲奈と比べて見た
それは幼い梨子にもはっきりと分かっていた
一緒にいたから余計にそうだったのかもしれない

しかしそれはしかたがなかった
優れた人間というのは相対的な地位なのである
英玲奈がそうであるために、比べられる対象もまた不可欠で、それはもうどうしようもないことなのだ


自分の能力のなさを呪うほかなかった

いずれにしても、従姉という関係は英玲奈という存在にたいしてあまりにも近すぎた

2人は音楽という共通の趣味を持っていた
しかし同じ音楽といっても従姉はどちらかというとダンスや歌唱を好み、梨子はピアノを好んでいた

だからこそ『壁』を感じて以来、梨子はよりピアノに熱中していくようになる
英玲奈と交わらない道をゆくために


従姉はUTX学院に行きスクールアイドルというものを始めるという事を聞いたが、梨子にはもうどうでも良い事だった


自分にはピアノがある
だから、音乃木坂に進んだ

ーー千歌と梨子が初めて出会った日

梨子『スクールアイドル?なにそれ』

千歌『えっ、嘘知らないの?!』

梨子『…。初めて聞いた』

ーーーー
ーー


梨子は、英玲奈と同じ道に進むのを避けてきた
比べられることが、怖かったからである



しかし今、同じスクールアイドルとしてーー


ーー2人は再会する。

面白いけどA-RISEな

>>85
はずかしい気を付ける

英玲奈「着いたよ、ここだ。夏休み中は自由に使ってくれて構わんそうだ」

ルビィ「ここって…」

花丸「ええええ」

全員(すっごい豪邸~~~~~~!!)

英玲奈「じゃあ中に入ろうか」

ーーー


ルビィ「ひ、広い…」

花丸「何から何まで揃ってるズラ…」

善子「さ、さすがトップアイドル…」

曜「ここ、英玲奈さんの別荘なんですか…?」

英玲奈「これは私のモノじゃないよ、知り合いのだ。都内にまで別荘作る資力も悪趣味も私にはないよ」

千歌「…あの、見ず知らずの私たちが使って本当にいいんですか…?」

英玲奈「綺麗に使ってくれればそれでいいそうだ。ほとんど誰も使ってないから物置同然なんだよ、ここ」

善子「な、何者なのよ…」


千歌「あの、是非会ってお礼がしたいんですが…」

英玲奈「…。彼女も忙しいからな、今医学部にいるんだ。できれば引き合わせてあげたいんだけどね。私のほうからよろしく伝えておくよ」

千歌「そうですか…ありがとうございます…」


英玲奈「私が言うのもおかしいが、遠慮せず使ってくれ」

英玲奈「ああ、もう時間か…。すまないな、これから打ち合わせがあるんだ。何か困った事があったら連絡してくれ。今日ははバタバタしてて悪いな」

千歌「い、いえ!」

英玲奈「それじゃ、また」


花丸「か、かっこいい…」

ルビィ「本物はやっぱり全然ちがうよ…」


梨子「…私、見送ってくるね」


ーーーー
ーー

梨子「英玲奈おねえちゃん…!」


英玲奈「なんだ梨子、わざわざ出てこなくてもよかったのに」

梨子「…ありがとね、急な話だったのに」

英玲奈「私は何もしてないよ、ただ手を回しただけだ」

梨子「でも、すごく忙しいのに…」


英玲奈「ま、梨子のためだからな。でも梨子がスクールアイドルやってるって聞いたときは驚いたよ」

梨子「あはは…だよね」

英玲奈「いや、合ってると思ったんだ。梨子はかわいいからな、私よりよっぽど向いてるよ」

梨子「そ、そんなこと…」


英玲奈「これは本心だよ。もしどうしてもお礼がしたいっていうなら是非ステージ上で返してくれ。aqoursのステージ、楽しみにしているから。本当は私からもいろいろしてあげたいんだが、残念ながらそういう訳にもいかないんだ」


梨子「…うん。後は私たちでどうにかするよ」

英玲奈「ふふ、そうか。がんばってな」

梨子「…うん!」


ーーーーー
ーー

ルビィ「英玲奈さん、もう行っちゃいましたか?忙しいですもんね」

梨子「うん、がんばってだって」

ルビィ「はぁぁぁぁ、やっぱかっこいいなぁ…。」

善子「反則でしょー、親戚のお姉さんが統堂英玲奈なんて」

梨子「あはは、びっくりさせるつもりはなかったんだけどね」

花丸「…ここ、本当に自由にしていいのかな」

曜「いいんじゃないかな、正直もう誰かに遠慮してる暇もないよ」

千歌「そうだね、甘えられるものにはことごとく甘えさせてもらおう…!」

梨子「あはは…」


曜「じゃあ荷物置いてからぼちぼち特訓始めようか」

善子「ok~、ねぇ、荷物置きがてらちょっと中を探検してみない♫」

ルビィ「いくいく~♫」

千歌「こら、あんま変な事しちゃダメだよ~」

1年生『はーい♫』


梨子「ふふ…。ねえ千歌ちゃん、ちょっといい?」

千歌「うん?」

ーーーー
ーー

梨子「ごめんね、私嘘ついてた」

千歌「なんのこと?」

梨子「知ってたんだ、スクールアイドルのこと。」

千歌「ああ」

梨子「怒らないの?」

千歌「怒らないよ、そんな事で」えへへ


梨子「…ありがと。うん、でも知ってたどころじゃないな。多分、英玲奈お姉ちゃんがやってるの見て私は既にスクールアイドルに憧れていたんだと思う。必死に自分に嘘ついたけどね、そんな事ないって」

千歌「そっか」

梨子「千歌ちゃんにだけじゃなく、自分にも嘘ついてたんだ。最低だよ。大好きなピアノを逃げ道にしてさ。私はね、怖かったの。英玲奈お姉ちゃんと一緒の道を選んで比べられるのが」


千歌「…梨子ちゃん」


梨子「でもね。千歌ちゃんと出会って、みんなと出会って、変わった。もう嘘がつけなくなっちゃったの。スクールアイドルをやりたい気持ちに…!」

千歌「…」ギュ-

梨子「…千歌ちゃん?」

千歌「…うまく言えないけど、なんだか抱きしめたくなっちゃったんだよ」

梨子「あはは、何それ」うるっ


梨子(あれ?)


…そうか

梨子(私は私っていう存在をこうやって受け入れてもらう事を望んでいたんだ。こんな私でもいいんだっていうことを、誰かに認めて欲しかったんだーー。)


梨子「…ありがとね、千歌ちゃん」にこっ


ーーーーーー
ーーー

ツバサ「どうだった?、あなたの従妹がいるっていうaqoursは」

英玲奈「贔屓するつもりはないが…なかなか面白いよ、彼女達」


ツバサ「へぇ、それは楽しみね。でもお疲れ様、新曲控えてるんでしょ。ここ最近はかわいい従妹のためにずっと奔走してたじゃない」


英玲奈「これは私なりの礼さ、梨子を変えてくれたね。」

ツバサ「そ。別荘は真姫がいて都合がよかったわね。念に関してはどうするの?」


英玲奈「一応ちゃんと手は回しといたよ、でもこればかりは彼女達次第だ。こちらから何かしてやるってことはできないからな。」


ツバサ「舞台は整えた、踊るか踊らないかは君達次第ってところかしら?お手並み拝見て心情かしら、『お姉ちゃん』」くすくす

英玲奈「ツバサ、からかわんでくれ」


ツバサ「あはは、それじゃあ仕事に戻りましょうか」

ーーー


曜「さて、1日目だよ。何から始めようか」

千歌「やっぱり東京に来たからにはさ、まず神田明神にお参りしに行こうよ」

善子「誰かに遠慮してる余裕がないほど時間がないんじゃなかったの?遊びに来たんじゃないでしょ」

梨子(善子ちゃんはさっきノリノリで探検隊先導してたけどね)

千歌「そうだけど、私たちにとってお決まりみたいなものだし。今日まで向こうでも特訓詰めだったんだし気分転換に行ってみようよ。ここからも近いし」

ーーーーーー
ーーー

ーー神田明神、男坂


千歌「あれ、誰かいる」

梨子「ほんと?」

ルビィ「…!」

曜「行ってみよー!」ダッ

ルビィ(神田明神…と言えばあの人しかいない…けど)

善子「ま、待ちなさいよ~」ダッ

善子(…あれ、前来た時はこの階段で悶絶してたけど)はぁ、はぁ

梨子(なんか、体が軽い…!)はぁ、はぁ


ルビィ(まさかね?、英玲奈さんと来て…まさかそんな事ないよ…ないよね?)はぁ、はぁ

ーー


千歌「着いた~、やっぱ曜ちゃんは速いなあ」はぁ…はぁ…

梨子「ふー。結構楽に登ってこれたわね」はぁ…はぁ…

千歌「やっぱ来てよかったでしょ。同じ所走ってるとなかなか気付けない事もあるからね」はぁ…はぁ…

善子「走ることになったのは偶然でしょ…!」はぁ…はぁ…


曜「あっ、あなたは!!」


ルビィ「…?!」

ルビィ(まさか、まさか…!!?!)


ーーーー!


ルビィ「うん、やっぱりね」

理亞「…え、なんですか?」

聖良「こんにちは、aqoursの皆さん」

千歌「セイントスノーのお二人…!」

ーーーーー
ーーー


聖良「皆さんも東京に来ていたんですね。」

梨子「は、はい。私達、こっちで合宿するんです。」

理亞「それは奇遇、私達もです。こちらの方がいろいろ刺激が多いですから」

聖良「…へぇ」

千歌「…?」


聖良「…あなた達も本気でラブライブを目指す事にしたみたいですね。ふふ、多少はスクールアイドルらしくなったじゃないですか、少し見違えましたよ」

千歌「…」



ーーーーーー

理亞『馬鹿にしないで…!』


理亞『ラブライブは遊びじゃない。あなた達のやっていることはスクールアイドルへの侮辱です…!』

ーーーーーー

千歌「…そうです、私達はラブライブを本気で目指しています。その為にここに来ました。」

理亞「…ふうん、舐めた考えは捨てたんだ。でも大口叩くのは早すぎませんか、まだオーラも扱えてないように見えますが?」

曜「…やっぱり念の存在を知ってるんだ」


理亞「当たり前でしょう、念は『本気でラブライブを目指す』と言う人なら当然知っていてーー」


理亞「ーー使えるべきものよ」ズズズ

みんな「…!」

聖良「…あのステージで知らないのはあなた方だけでしたよ」

梨子「そんな…」


聖良「当時の私達がマスターしていたのは『練』と『纒』と『絶』。念においては決して高度な技術ではありません。それでも、『念』という存在を知って、オーラを使いこなせて初めて出来るものです。その私達が、あの場で9位でした。言ってる意味、分かりますよね」

みんな「…」

エタは無しで

聖良「あなた達がスクールアイドルに真摯に向き合って努力しているのはとても良いことだと思いますよ。私たちも負けてられません。でも、そういう『事実』があるという事は知っておいても良いかと」クス


曜(ほんと私たちは何も知らな過ぎる…。まさに田舎者だよ、未だに『壁』の外側にいる)


理亞「今思えばここに居たのが私達じゃなくて、東條希だったら良かったですよね。μ'sっていう旧世代の輝きだけを追いかけていられたんだから。いや、この場合誰にも会わなかった方が良かったのか」

千歌「…」

聖良「まああの日東京に来たことがあなた達の間違いだったんですよ。現実は、私達スクールアイドルは、甘くない。地元で虚構を追いかけてスクールアイドルごっこするだけなら楽しいだけで済んだでしょう」


千歌「でもそれは、あなた達に言わせればスクールアイドルへの侮辱なんですよね」

理亞「そうよ。勝負する事から逃げて、負ける事からも逃げた人達に、スクールアイドルを名乗って欲しくない」


聖良「だからって負けちゃ何も意味ないですけどね。残念ですが、ラブライブは勝たなくちゃ意味がないんです。今のあなた方がまさにそうですよ。確かに逃げはしなかったかもしれません。でもこのまま行けば十中八九負けます。意地悪を言っているのではありません、ただの事実です。」

千歌(勝たなくちゃ意味がない、か。…確かに)


千歌「その通りですね」

理亞「…へぇ。『この子馬鹿?』って言う準備もしてたのに結構物分かりいいですね。勝ち負けが全てじゃない、なんて言い出したらほんとどうしようかと思っちゃいました」

千歌「本気でラブライブを目指す、だからここに来たんだって…言いましたよね。私達は勝つためにここに居るんです…!」

理亞「…はぁ、やっぱり話通じてなかったみたい。いいですか。はっきり言いたくは無かったけど、あなた達にラブライブは無理ーー」

聖良「理亞、もういいよ。時間が勿体無い」

理亞「…はい、姉さま」


聖良「ふふ。お互い忙しいですからね、時間は限られていますし。まだオーラも使えないんじゃいくら時間あってもたりないでしょう。それではaqoursの皆さん。健闘を祈ってますよ」

ーーーーーー
ーーー

善子「なんなのよー!まったく、何でいつもああ突っかかってくるのかしら!」

曜「何か言い返してやりたい所だけどね。でも現状じゃ何も言い返せないよ。今の私たちじゃ何言ってもズレて聞こえるんだと思う」

梨子「…やっぱり凄いね、ラブライブって。上が全然見えない。決してなめているつもりはなかったけど」

千歌「勝ちたい」

みんな「…?」

千歌「でも勝ちたいよ。3年生にも、他のスクールアイドルにも。勝たなくちゃ、ラブライブじゃ意味はないんだ」

曜「…うん、そうだね」

ーーーーー
ーー

理亞「まったく、身の程をわきまえて欲しいわ。何がラブライブよ」テクテク

聖良「そうだね」テクテク

聖良(残念だよ、aqoursの皆さん。見違えたってのは決して嘘じゃない。あの短期間であそこまで成長するってのはなかなか出来ないことですよ。…でも、あなた達にはあまりに時間が足りない)

希「おっとごめんな」スイ~

聖良「あっ、いえ」ササッ

理亞「それじゃあ姉さま、今日は何からーー」

聖良「…」


理亞「姉さま?」

聖良(恐ろしく程よい『絶』。完全にオーラを断つのではなくあくまで一般のレベルに留めて放出している。この微妙で繊細な技術…素晴らしい。これならその後の彼女達の消息があまり明らかになっていない理由も頷けるよ)ゾクゾク

聖良「戻るよ、理亞」

理亞「え?」


聖良(私じゃなきゃ見逃しちゃうね)ニヤリ

ーーーー
ーー

希「こんにちは。君たちもお参りかな?」

千歌「あ、そうです」

梨子「あはは。そうだった、お参りに来たんだったね私達。すっかり忘れてた。すいません、今済ませます」

希「ふふ、ゆっくりでええよ」



ガラガラペコペコパンパンペコリ


千歌(え~と、お願いお願い…まずはやっぱり…)

曜(うん。オーラが使えるようになる、だろうね…)

善子(それで念能力も習得できますように、と。その後は3年生戦があるから…)

梨子(その勝負で勝てますようにってのもお願いしなくちゃダメだよね)

ルビィ(そもそもこの合宿が上手くいくかって心配もあるし…うーんなんてお願いしよう)

花丸(あんまり長すぎてもダメな気がするずら)

千歌(うーん、やっぱり…)


みんな((…ラブライブに出られますように!!))


千歌(これでしょ…!)

梨子(うまいこと全部のお願い組み込めてる…!)

善子(我ながら天才ね…)


ルビィ(あと、願わくばμ'sに会えますように…。なんちゃって)あは

ーーー
ーー

千歌「どうぞ、お待たせしてすいませんでした!」

希「いーえ、ちゃんとお願い出来たかな?」

千歌「はい!」

希「そう、よかったね」

善子「私のお願い完璧よ、一分の無駄もないの。聞きたい?ねぇ、聞きたい?」

花丸「お願いなんて口にするものじゃないよ、善子ちゃん」

善子「ヨハネよ!別に言うなんていってないじゃない。ちょっとは聞きたがりなさいよ!」

希「あはは、元気ええなあ」チャリーン

千歌「こら、恥ずかしいでしょー?騒がしくてすいません。それじゃあ私たち失礼しますね」

ルビィ(千歌先輩ちょくちょくお姉さんぶるな)くすり

希「はーい」ガラガラ

ーーー

理亞「姉さま待って!」はぁはぁ

梨子「あれ、セイントスノー?帰ったんじゃなかったの…?」

聖良「…あの」

ドクンドクン…


聖良「はじめまして、μ'sの東條希さんですよね?」

みんな「…え?」

希「…ブツブツ」

聖良「…あの」

希「…ブツブツ」ぺこぺこ


希「ふぅ。…あれ、ごめんなんか言った?」くるり

聖良(ガクッ)

理亞(ね、姉さまがペースを崩されてる…!)


聖良「あ…すいません、参拝中でしたね。これじゃあ常識のないファンと一緒でした。非礼を詫びます。あの…もしかしたらμ'sの東條希さんじゃないですか」

希「そうですよ」


聖良(嘘ついても無駄ですよ。私の目は誤魔化せないって…え?)

聖良(なんなの…!自分からオーラを断っておいてあっさり認めるって。今の彼女なら他人の空似で済ませられるのに。それほど絶妙な『絶』なのに…!)

曜「え、嘘だよね…?」

千歌「うん、あの人からは何も『感じない』よ…?」

花丸「勘違いじゃないの…」

ルビィ「し、心臓に悪い…」どきどきどきどき


ザワザワ


理亞「あ、あの、姉さま…本当なの?だってこの人からはオーラがーー」


あっーー!?

みるみるうちに
そこにいるただの1人の女の人は

ーー「ただの1人の女」ではなくなった


希「初めまして」ズズズズ



希「μ'sの、東條希です♫」あは


『絶』を解いた瞬間、本来希が持つオーラが彼女の体から溢れ出した

不思議な感覚だ
見た目は何1つ変わらないのに
目の前にいる人が別人に変わっていく


全員が、彼女を東條希だと確信する

ああ、この感じ
秋葉原で、初めてμ'sを見た時と…
同じだ

千歌「嘘…じゃないの…」


全ての始まりのμ's
あの日秋葉はーーー
ルビィ「ピギィィィィィィッッ!!!!(爆音)」


ルビィ「(失神)」バタン

花丸「ル、ルビィちゃん失神しちゃったずら…」

千歌「…。」

千歌「あはは…」

希「ごめん、少し驚かせすぎちゃったかな…」てへ

μ'sと出会ったことで始まったaqoursの物語

今ここ東京で彼女は再びμ'sと出会いーーー


物語は動き出す



夏休みはまだ、始まったばかりだ

ーーー
ーー
夏休み1日目、午後、境内


理亞(もう一種の能力ね…。変装も何もしてないのに本人だと気付かれないなんて。私の知ってる『絶』の範疇を超えている。これが第二回ラブライブの都大会でA-RIZEを下したμ’s…!)←A-RIZEファン


花丸「ルビィちゃんもう大丈夫ずら?」

ルビィ「うん…、今日一日でμ’sの希さんとA-RIZEの英玲奈さんに会えるだなんて…。ほんと夢みたいだよ…」

理亞「嘘…、あなた達統堂英玲奈にあったの…?」

曜「ここに来る前にね、ていうか英玲奈さん梨子ちゃんの従姉なんだよ。驚くよね」

梨子「あはは…」

理亞「!!」

理亞「ずるい…」ボソ

ルビィ「…え、何か言いました?」

理亞「何もいってないっ!」プイ

希(この子たちが英玲奈の言ってたaquorsやね、それでこの子らが…)

聖良「あの…私たちスクールアイドルやっているんです。セイントスノーといいます」

希(…セイントスノーな)


聖良「…突然で大変不躾なのですが、私ちの特訓を見てもらえないでしょうか」

希「構わんよ♪」

聖良「えっ本当に?。い、いいんですか?!」

希「うん、暇やしね」

希(もともと英玲奈とはそういう約束やったし)

千歌「!?。そ、それなら…!」

千歌「私たちもお願い…できませんか?」

希「ふふ、もちろんいいよ」にこ

みんな「…!!」パァァ

千歌「や…やったーーー!」

ーーー

希「で何見てあげたらいいの?ダンスとか?もういい歳やからなあウチも。体も動かなくなってきたし、センスも時代遅れとか言われちゃうんじゃないかなあ今の子たちからしたら。だいたいウチ、人に教えるってキャラじゃないんよ」あはは

ルビィ「そんなことないですよ!μ’sは未だにすべてのアイドルの憧れの的なんです!」

理亞「…A-RIZEもね」ぼそ

ルビィ「?」


聖良「私たちが見て欲しいのは…念です」

希「念…ね」

希(まぁそうだろうね)

曜「わ、私たちも、念について教えて欲しいです!」

希「うん、いいよ」

理亞「いいんですか…!」

千歌「本当に…!?」

希「うん」


曜(これで…やっと私たちも前に進める…!)グッ

聖良「でも…いいんですか?特定のスクールアイドルに、念という機密情報を教えて」

希「ふふ、頼んできたのは君たちでしょ。正直なところあんまり介入したくはないんよ?質問を質問で返すようだけど、ウチが断ったら君たちは引き下がってた?まあとりあえず1つ目の質問について。今日ここで出会ったのが別のスクールアイドルだったとしてもウチはちゃんと教えてあげます。」


聖良「はい。…もちろん引き下がりません」

千歌「私たちもです…!」


希(ふふ…)


希「そもそも念は教えた知識がそのまま実力になるって世界じゃないからね。できない人は何をしてあげてもできないし、出来る人は放っておいてもできるようになる。全部君たち次第ってことやな。そういう意味じゃ結局ウチはあなた達に対して何もしてあげられない。だからウチは何もしてないってことにならんかな。あはは、これはちょっと暴論やね。まあこれが2つ目の質問の答えや」


聖良「…ありがとうございます。希さんがそれでいいのなら、私たちはただこの機会を最大限活かぜるように努力するだけです」

千歌「希さん、お願いします」

希(スクールアイドル…やっぱりええな)


希「じゃあ始めようか」

希「じゃあ…始めようか」

千歌(…ごくり)

全員が緊張に包まれる
ようやく始まるんだ、私たちの物語が


希「うーん、…といっても1度に2グループは見てあげられんなあ。」

千歌(ガクッ)


理亞「じゃ、じゃあまずは私たちを見てください!!」

善子「あっズルいわよ!」

希「そうやね。まずは先にお願いしてきたセイントスノーから始めようか。aquosの皆は悪いけど、3時間たったらここに来て」


みんな『は、はーい…』がっくし

ーーーーーーーー
ーーー

ジョギング中

タッタッタッタッ…


ルビィ「ほんと夢みたいな1日だよ」

花丸「μ'sにA-RIZE…」

千歌「ホンモノは全然違うね」

曜「だね」


…。


梨子「…ついに始まるのね」

曜「怖気づいちゃった?」にやにや

梨子「ふふ…いいえ、待ち遠しかったよ」

千歌「…正攻法から外れるね、あとは希さんがOKしてくれるかどうか」

花丸「念による攻撃を生身で受けることですね?」

曜「意地でもやってもらうしかないよ、それしか方法がない。だからこれが最後の確認、気を抜かないでやろう。セイントスノーが言った通りオーラが扱えないようじゃいくら時間があっても足りないんだ。もう希さんにやってもらうしかない」

ーーーーーーーーー

3時間後


善子(はぁ~、今までこれほど長い3時間を過ごした事なかったわ…)

聖良・理亞「…ぜえ…ぜえ…」

花丸(相当絞られたみたいだね…)

ーーーー
ーー

希「本気?」

曜「はい」

希「特訓見てやるのはOKしたけどなあ…。神社やでここ。勘弁してほしいなあ、神様の前で外の道を使うなんて」

千歌「じゃあ場所変えましょうか?」

希「…っぷ、あはは。そういう問題じゃないよ、神社云々は冗談や。知ってるでしょ、適正ないと最悪死ぬんや。嫌だなあ千歌ちゃん」

曜「心配はいりません…、ここに来るまでに特訓は積みました。適性は…あるかと思います」

希(そのようやね)


希「はぁ、相当切羽詰まってるみたいやね。でも覚えておいて、これは本当に最後の手段ってことを」

みんな『はい…!!』


希「じゃあ皆、そこ並んで」


希「や っ て あ げ る か ら」

ゾゾゾゾ…!!

念が使えなくても痛い程感じる
希さんのオーラを…!


ーー鞠莉の言葉が思い出される

鞠莉『確かにスクールアイドルの技術レベルは当時と比べも飲みならない程進化した。でも未だに彼女たちは夢見る少女を惹き続けている…。一体どれほどの念能力者だったのかしら…♪』うふふ


千歌(…あ)ゾクゾク

…すごく、惹き込まれる
『全身から鳥肌が立つような感覚』


千歌(果南ちゃんに念能力を見せてもらった時にも感じた…。でもこれは、あの時以上の…!!)

希「じゃあ、いくで」

みんな『は、はい…!』


ドンッ




…と希に背を押されたその直後


希「成功やね、みんな♡」

千歌たちの体が、オーラに包まれた

ーーー
ーー

千歌「うわっ…うわっ…」

ゴオォォォ…!

梨子「何これ、凄い…!」


希「ふふ、おめでとう。それが君たちのオーラです」

曜「こ、これが…!」

花丸「私たちの、オーラ…!」

希「そ、たった今全身の精孔は開かた。もうオーラ視えてるでしょ?、目の精孔も開いたからね」


善子「ついに、やったんだ…私たち…」

ルビィ「やったね、善子ちゃん!!」

善子「ええ…!」

千歌「希さんのおかげです…!ありがとうございます!!」

希「大したことはしてないよ、ウチのしたことはあくまで1つの要因であって原因じゃない」

千歌「?」


希「ウチが残った最後のスイッチ押したってだけや。ほかはもう全部押されてる状態だったから、直列つなぎみたいな話。実はもうほとんど開きかかってたしな」

千歌「そうなんですか…?!」

希「うん」

希(それはもちろんこの子ら自身の努力の賜物なんだろうけど、こっちに来る前からオーラを浴びせられてきたような節がある。攻撃にならない程のを意図的に…。ふふ、まったくどこの誰なんやろな♪)


ーーー
ーー

3年生『はっくしょんッ!』

ダイヤ「嫌ですわ…夏風邪でしょうか」

果南「まさか、勘弁してよ」

鞠莉「うふふ、噂されてるのよ♡、人気者は困っちゃうわね」

シュゥゥゥ…

千歌「すごい、どんどんあふれてくるよ…!」

希「あはは、お喜びのところ悪いけどそれ、早くなんとかしないと明日以降動けなくなるよ」

みんな「へ?」

希「オーラって生命Eのことやからな?現在進行形で君たちの体からは生気が抜けて行ってるんやで」にやにや

曜「ど、どうすればいいんですか?!」

希「自然に開けた場合は勝手に出来るんだけどね。道外したら碌なことないってことやな。まず体をラクにして。そしたらオーラを体に纏うようにイメージするんや、できるかな」


希(まあ、最悪1日2日はおねんねやな)

曜「こう…かな?」ズズ…

希(お?、この子は筋がいいね…ってあれ?)

善子(う~ん)ズズ…

梨子(こんな、感じ…?)ズズズ…

シュ‥ゥ…ゥ…

…ピタッ

希(ふふ、見くびってたつもりは決してないけど…)

善子「止まった―!」

梨子「…ふぅ、よかった」

曜「やったね…ってあれ」


シュゥゥゥ…

千歌「え~、3人とももう止まったのお!」

曜「あはは、いえーい」

希「ほーら集中集中、そしてリラックス」

善子「うふふ♪、イメージするのよ、オーラの動きをね」ドヤッ


花丸(善子ちゃんはよく妄想してるからイメージとか得意なんだろうね)

花丸(うーん、こうかな…)ズズズ

ルビィ(うぅ…)ズズズ

千歌(…イメージ、イメージ)ズズズ←素直

ーーー
ーー

ピタッ

千歌「はぁ~、やっととまったぁ」へたり

ルビィ「つ、疲れた」


希「みんなお疲れさん♪」

希(…なかなかやるやん♡)

千歌「曜ちゃんたちと比べて結構時間かかっちゃったな…」

希(いやいや、上出来だよ)

希「落ち着いたところで見てみ、自分たちの体を」

千歌「…オーラを『纏』っているみたい。まるで服でも着てるみたいに」


希「これが『纏』、オーラにおける基本技術の1つや。オーラを纏うことで体が普通よりも丈夫になるね、オーラの拡散を防いぐから老化をおさえるとも言われてるな」

千歌(…!。確か聖良さんそんな事言ってたな、東京スクールアイドルワールドのステージの時既に覚えてたとかなんとか)

希「この他に、『練』『絶』『発』と呼ばれるものがあるんだけど、今みんなにやってもらってる『纏』と合わせて『四大行』なんて呼ばれているな。」

曜「それぞれどういったものなんですか?」


希「まあ簡単に説明していくと『練』は、精孔を拡げて通常以上のオーラを生み出すよう技術やね。『絶』はその逆、精孔を閉じて完全にオーラを閉ざす。疲労回復に有効やね。」

梨子「それ凄くいいですね!」

花丸「それで『発』は…?」


希「『発』は四大行の集大成や。オーラを自在に操って、『系統』に乗っ取った個別能力を使う技術。君たちスクールアイドルがおそらく目指してるところなんじゃないかな」


ーーー

鞠莉『人を惹き付けるというオーラを念能力にまで昇華させる程のつかいてになれば取り合えず勝負の舞台には立てるわね♪』

ーーー

千歌「はい…!」

希「系統の話はまあ後に譲るとして…。今後の修行の予定は『纏』の修行と並行しつつ『練』と『絶』を習得することやろうね。はじめは『練』かな」

みんな「はい!」

希「いい返事やね。それじゃあまだ時間もあるし『纏』をもっとスムーズに行えるように練習しようか」

みんな「はい!!」

希「ふふ」

ーーーーーーーーーーー
ーーーー

希(…ここに来るまでそうとう努力してきたんやろな)

「念」は「燃」
すなわち意志の強さ


―――全員が1つの目標に向かって「点」になり、

千歌『私たちは絶対にラブライブに行く!、アクアーーー!』

みんな『サンシャイン!!!』



ーーー「舌」で想いを口にする

千歌『私悔しいんだよ…!』ぽろぽろ

ルビィ『私はただスクールアイドルが大好きなの…!』

梨子『もう嘘がつけなくなっちゃったの…。スクールアイドルをやりたい気持ちに…!』

ーーーともに「練」習を重ねることで意志を高め

曜『確かに出てるよ、修行の成果!!』

善子『やったわね!』



ーーーそして「発」で行動に移す、と。




希(まぁ、これは詭弁だけどな)あはは


希(案外早く進むかもな、修行)


希「…そろそろ時間やな、みんなあがろうか」

ーーーー
ーー

ここまでで
連休中に完結させるとかいっておいてアレですがまだ終わりそうにない。。。

希「ウチも毎日来れるわけじゃないけど、しばらくは顔出すよ。君たちもまだ自分たちじゃ何したらいいか分からないでしょ」

ルビィ「あ、ありがとうございます!」

希「うん。帰ったら今日の復習ちゃんとしておくんだよ、いいね?」

花丸「はい…!」

希「よし、じゃあ今日のところはここまで。お疲れさん♪」


みんな『ありがとーございました!』

ーー帰り道


千歌「ここまで来るのに大分時間掛かっちゃったけど、やっとオーラまでたどり着いたね。長かったー」

曜「これで『壁』を超えたことになるのかな」ズ…

梨子「どうかな?でも希さんのおかげだよ、ほんと助かった」

ルビィ「やっぱ素敵だったなあ…」

善子「『結局は君たち次第』って希さんも言ってたでしょ?。実力よ、これが私たちの!今日くらいは調子に乗らせてもらってもいいでしょ♪」

花丸「善子ちゃんはいつでも調子いいでしょ」

善子「なっ、私は皆を盛り上げようと思って言ってるの…!。それにヨハネって呼びなさいよずら丸!!」

梨子「あはは、でもそうかも。慢心はいけないけど、自信持つことも大切だよね」

千歌「そうだね。よーし、ここまでみんなお疲れ様!そうだよ、ここまでこれたのは今までの頑張りがあってこそだよ!今日はーーー」

聖良「お疲れ様です、aquoursの皆さん」


千歌「…あ、お疲れ様です」

ーーーー
ーー

聖良「」ジ…


聖良「…ふふ、あなた達もオーラが使えるようになったみたいですね」

千歌「は、はい」

聖良「よかったですね。これで晴れて真のスクールアイドルの一員ですよ、おめでとうございます」

千歌「あ、ありがとうございます!」

聖良「でも『調子に乗らないこと』です」

千歌(…×)

聖良「オーラを扱えるスクールアイドルなんてごまんといるんですから」ズズズ…


曜(あはは…、こんなこと言うためにわざわざ待っててくれたのか)

曜(…でもオーラが見える今だからこそいえる。彼女たちのオーラ、大きさも練度も私たちの数段上だ。それでいてあのステージで9位だったなんて…)


理亞「私たちは今日希さんに『発』を見てもらいました。もっとも地元にいるときから修行は始めていましたから、あとはもう自分達に合った能力を開発して磨き上げている段階です」

みんな「…!」

梨子(『発』って確か念能力の集大成だよね…、セイントスノーはもうそんなところまで…!)

聖良「明日の修行はあなた達に譲りますよ。明日は今日教えてもらったことを自分たちで確かめたいんでね。今後はお互い見てもらう日をずらしましょう。そうした方がお互い効率がいいと思うんです」

千歌「は、はあ…、ありがとうございます」

聖良「同じ希さんの弟子どうし仲良くしましょう、aqoursの皆さん。それでは、お疲れさまでした」

理亞「…」ペコ



曜(あはは…。どう見ても仲良くしようとする人たちのする目じゃないよね、アレ…)

ーーー

別荘

善子「あー疲れた」ぼす

花丸「お腹すいたずら…」ぐぅぅぅ

曜「うーん、私はお風呂入りたいな」

千歌「そういえば何も決めってなかったね、そういうこと」

梨子「一日バタバタしっぱなしだったからね。当番とかちゃんと決めといたたほうがいいかも」

曜「そうだね。取り合えず現状食事係とお風呂係が必要だね。食事係は2人で大丈夫かな、お風呂係は…」

善子「お風呂、かなり広かったわよ」

曜「ありがとう隊長、じゃあお風呂係りも2人にしとこうか。後で足りないようなら増やせばいいしね。担当の組み合わせも毎回変えるとおもしろいかも♪、みんなどうかな?」

ルビィ「いいとおもいまーす♪」

千歌「よし、それじゃあ洗濯は…」

善子「ランドリーがあったわ。乾燥機付きでね」

梨子「あはは、凄いね。それなら交代で使おっか」

花丸「…炊事、洗濯ときたら後は掃除ですね」

曜「うーん、掃除は週末にみんなでまとめてでいいんじゃないかな。日中は外出てるんだしそんな散らからないと思うけど…」

善子「でもここ使わせてもらえる条件が綺麗に使うことでしょ?。週末に大掛かりな掃除するのは賛成だけど、やっぱり毎日掃除するべきだと思うわ」

曜「そうだね、それじゃあ掃除係もつくろっか、これも2人で。2、2、2でうまいこと分かれたね、いいんじゃないかな♪」

ぐぅ~~

花丸「す、すいません。お腹ペコペコでもう限界ずら…」

千歌「あー大変!、そうと決まったら早く決めちゃおっか。グーチョキパーで分けられるね」

曜「よーしじゃあいくよ」

みんな『グーチョキパーでわかれましょ!』

ーーーーーー
ーーー

千歌「あ~おいしかったねぇ」

花丸「ごちそうさまです、梨子さん、ルビィちゃん♪」

梨子「ふふ、気に入って貰えてよかったよ」

千歌「すごいね、あんな短時間で手際よく作れちゃうなんて。しかもおいしいし!」

ルビィ「私は何も…、梨子さんがいろいろ教えてくれたから」

梨子「違うよ、ルビィちゃんが手伝ってくれたからだよ。飲み込み早いから、すごい助かっちゃった」

ルビィ「えへへ…。もっといろいろ教えて欲しいな…♡」

千歌「梨子ちゃんは料理が趣味なんだっけ、私料理イマイチなんだよね。旅館の手伝いはするけど厨房には入れてもらったことないし。梨子ちゃんがずっと料理担当でいいんじゃないかなあ、もう」

曜「ダメだよそれじゃあ梨子ちゃんも大変でしょ」ジャー

千歌「だよね~。梨子ちゃん私にも教えて~」

梨子「私は毎日でも構わないけどね、いいよ教えてあげる」

善子「ルビィ、シャワー開いたわよ」

ルビィ「うん、分かった♪」ジャバッ

善子「ヨハネよ、まったく気をつけてよね…って」


善子「なんで6人全員でお風呂入ってるのよ!!」

千歌「へ?」

善子「何で当たり前のように会話してるの!、なんで誰一人ツッコまないの!。梨子さんなんていの一番に拒否しそうなのに…!」

梨子「あはは…、今日一日いろいろあったからいちいち反応するのも疲れちゃった☆」

善子「なっ?!」

曜「善子は元気だね」ワシャワシャ

善子「ヨハネッ!気を付けて下さいッ」

曜「ごめんね~」ザバー

千歌「だって1年生は先輩の私たちをたてようとしてくれて、私たちはここまでついてきてくれた1年生の皆にちょっとでも先に休んでもらいたくてお互い先を譲り合ってなかなか順番決まらなかったんじゃん」

善子「でもだからって全員で入ることないでしょ?!いくら広いとはいえキツキツじゃない!!」

千歌「一人ずつだったら最後に入った人が出るの2時間後になっちゃうんだよ?それに善子ちゃんは2人ずつ入るのも嫌なんでしょ?」

善子「当り前よ、さすがにこのお風呂でマンツーマンはハードル高すぎるでしょ!余計に恥ずかしいわよ!!」

千歌「ほらね。なら3人づつ入るとか中途半端なことするくらいなら全員で入った方がいいでしょ。時間の節約にもなるし。ほら、いつまでそこに立ってるの?こっちにおいでよ、湯冷めしちゃうよ」

善子(…そうなのかな)ざぶっ

曜「はー生き返った、やっぱご飯より先にお風呂がいいな。ねぇ今日は段取り悪くてこういう順番になっちゃったけど明日からお風呂先にしない?」キュッ

梨子「賛成~」

善子(私が…間違っているの…??)

ルビィ「~~なんて言うんですよ?」

千歌「あはは、なにそれおかしい~」

善子(私が…)


善子「間違っていたようね…!」フッ…

ーー後に判明するが

この風呂の想定収容人数わずか2人…ッ!


善子(なにを悩んでいたのかしら…、ああー凄いスッキリした。完全に目が覚めた、…いや解放されたって感じかな)

疲労は確実に彼女たちに蓄積していた


夏休み1日目、終了

…残り39日

ーーーーーー
ーーー

夏休み2日目、午前中


希「おはよ、みんなやっとるね」

千歌「あっ希さん、おはようございます!!」

希(あはは、早朝からずっとやっとるな)

希「じゃ、はじめよっか」



ーーーー
ーー

スゥゥ…

ーーーーピタッ



希(うん、いい『纏』やな。オーラの動きも静かでいて力強さも感じる)

曜「どうですか…?」

希「いい感じやね。もちろん2日目にしてはって意味だけど」

希(『点』は完璧ってとこかな)くすっ

千歌「やった…!」ブワワ…

希「ほら、集中切らしたらダメよ」

千歌「は、はい…!」

ーーー

希「うん、そこまで。良くなってきてるよ、ひとまず先に進んでみよっか。もっともより高度に使いこなす努力は怠っちゃダメやで」

花丸「はい!」


希「昨日あの後セイントスノーに会った?」

梨子「はい」

希「…どう思った?」

曜「…オーラの量も練度も私たちの比じゃありませんでした」

希「あの子達もいい『燃』を持ってるからね、まあ今はしかたないな。今は、ね。オーラはその時の状態や生まれつきの才能に左右される部分があるけど、総量は修行によって増やしていくことができるんや」

花丸「それが『練』ですね」

希「うん。念能力を使った戦闘じゃオーラの総量がかなりモノいうからね。総量で扱える能力も戦術も変わってくるし。もちろん経験やその時の体調も大切な要素だけどね。『練』が念において大きなウエイト占めてることが分かったかな」

ルビィ「はい…」ごくり

希「まあじっくりとやっていけばいいよ。…ていうか君らが誰かと闘う前提で話しててごめんね。戦闘が一番手っ取り早く念の妙を覚えられるから、非戦闘向けに能力を開発しようとする人も修行に取り入れることが多いんや」

曜(あ、そうだった。希さんには私たちと3年生のこと話してなかったな)

希「オーラってのは生命の根幹のエネルギーやからな。だから大目標の生存に直結する単純な『強さ』が求められる戦闘の場こそ、早くオーラを成長させるって訳や」にやり

千歌(…ん?)


希「あはは、話が横道行っちゃったね。じゃあお手本見せてあげるよ。」

千歌「お、お願いします!」


ーーーーーー
ーーー

夕方

…。

千歌「むむ…む…」


千歌「むずかしい~!」どさ

希「あはは。そんなすぐはできんよ、2週間は見ておいた方がいいかもね」

善子「に、2週間…!」

希「あくまで目安だよ。これよりもっと掛かるか、あるいは掛からないか…ぜんぶ『君たち次第』や」うふふ

千歌「あの…コツとかないんですか?アドバイスとか…」

希「オーラの感覚ってみんな同じじゃないからね。ウチがあんま口出すと余計に混乱するかもしれないよ?」

曜「まさに私たち次第ってことか…」あはは…


希「そ。それじゃあウチは帰るね。あんまり遅くならないようにね、お疲れ様♪」


『お、おつかれさまでーす…』


梨子「じゃあまた初めからやっていこうか…」

ーーーーーーー
ーーーー
ーー

その夜

鞠莉「ん~気持ちいい♡」ぱしゃ

…小原鞠莉の1日は風呂で始まり風呂で終わる


鞠莉「…けど一人じゃ寂しわね、2人も誘えばよかった」

ここは都内某所、小原家グループ系列のホテルである
鞠莉もまた、『ある目的』があり東京にいた


鞠莉(コネは上手く使わないとね…♡。あの子達は大丈夫かしら)

鞠莉「ふぅ…」ちゃぷ

それにしても

鞠莉(みんなはちゃんとやってるかしら…♡)

夏休みの終わりが、今から待ち遠しい


鞠莉「うふふ…♡」

ズズズ…

鞠莉「うふふふふふ」

ゾゾゾゾゾゾゾゾ…!!!


バシャバシャバシャバシャ


鞠莉「オウオウオウオウ、いっけなーい」


鞠莉「『お湯が溢れ』ちゃった♡」てへ

ーーーーーーー
ーーーー

夏休み7日目

希による修行開始から、早くも1週間が経とうとしていた


ズズズズ…

理亞「こんな感じです…。あくまでベースなんですが」

希「うん、いいと思うよ。理亞ちゃん自身にも合ってると思うし、単純であるが故に伸びしろが大きい能力だね。今後必要に応じてルールなんかで強化していけるし、『発』そのものが奥義になる強化系の強みやね」

理亞「ありがとうございます…!」



【踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)】
強化系能力。バック宙返りなどを軽々とこなすほど身体能力をオーラによってさらに強化。


希「よし、これで2人は四大行の一通りの修行は終えたことになるね」

聖良・理亞『ありがとうございました…!!』

希「ふふ、2人の努力あってこそだよ。これは基本やからね、これからもずっと続けていくこと」

聖良・理亞『はい!!』

希「しばらくは新しいことよりも確認に時間を割こうか」


聖良「…あの」

希「ん?」

聖良「aqoursの皆さんは、今どんな感じですか…?」

希「あはは、気になるん?」にやにや

聖良「そ、そういう訳では…!」

希「残念、実はしばらく放っておいてるんよ。成果待ちや」

聖良「そうですか…」

希(めっちゃ気にしてるやん…♡)

希「意外やなあ、そういうの聖良ちゃんは気にしないのかと思ってたわ」からかうような目

聖良「…ただ負けたくないだけですよ、どのスクールアイドルにも。それだけのことです」

希「ふぅん、まいいけど」


希(いいライバル関係になれればええんやけどね)

ーーーーーーーー
ーーーー

『練』の修行を始めて1週間
1番苦労しているのが、千歌だった


バシュゥゥ…

千歌「だ、だめだ~」

千歌(私がリーダーなのに…、皆から色々アドバイス貰っちゃったな)あはは…

焦りが募る

千歌(確かにみんなを引っ張っていくキャラじゃないけど…、足手まといだけは絶対に嫌だ)

やっぱりみんなを支えるリーダーでいたい

千歌「何が…いけないんだろう」

『体からオーラをかき集めて『纏』でとどめて一気に解き放つイメージや』

なんて希さんは言ってたけど、…ていうかそれしか言ってなかったけど

千歌「うーん」

千歌(『纏』…)スゥゥゥ…

…ピタッ

千歌(ふぅ…ここまではよし)

千歌(ルビィちゃんは、体にオーラを貯めるイメージ…って言ってたね)


目を閉じる

目を閉じると自然とこれまでのaqoursの活動が思い起こされた

千歌のオーラの源泉は、スクールアイドルに対する憧れからきている
だから、オーラの根源に迫る際にaqoursのことを考えてしまうのは自然の成り行きだった

曜ちゃん、梨子ちゃん、ルビィちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃん…

千歌(みんな、こんな私についてきてくれてる…)

皆をラブライブに連れて行ってあげたい

そしてもちろん私も行きたい


そのためにはまず念を覚えて3年生たちに勝たなくちゃいけない

そうだ、私のオーラはもう

千歌(私一人のモノじゃないんだ…!)

ズズズズズ…


みんながいて、今の私がいる

念は「燃」、心の力

『練』で意識を高めれば、『発』(結果)に至る


千歌「私はラブライブに…」

ズズズズズズズズ…!!

千歌「出たいんだ!!!」


ボッッ!!!



シュゥゥゥゥ…


…。

千歌「そりゃそうだ。世の中そんなに甘くはない」あはは

千歌「…また初めからやろう」


千歌、コツをつかむ


ーー夏休み、残り31日

ーーーーー
ーー

夏休み10日目


希「…うん、梨子ちゃんもいいでしょう♪」

梨子「やったあ!」

希「最後は千歌ちゃんやね」

千歌「…はい」

花丸「大丈夫だよ、千歌ちゃん」

千歌「うん」

…ごくり。

千歌「じゃあ…見ていて下さいね」

証明してやろう、こんな私でも

希「うん」


輝けるんだってことを…!

ズズズ…

『練』!!


ズオォォッ!!


希「…」


希(10日でここまできたか)くすっ

希「…うん、全員合格やね♪」


千歌「やった…」

千歌「やったぁぁぁ!」

ルビィ「やりましたね、千歌さん!」

千歌「うん!みんなのおかげだよー!」ギューッ

ルビィ「い、痛いですよぉ」


希(おもしろいオーラやな。千歌ちゃんのオーラの動きはaqours全員のいい特徴が表れている。みんなからいろいろアドバイス貰ったんやろうね。)

希(皆と一緒に進んでいくリーダー、か。それも素敵やね)うふふ

希「まぁ全然まだぎこちないけどな、もっとスムーズに行えないと実戦じゃ何の役にも立たないよ」

千歌「は、はーい」

希「今日までずっと根詰めてたんでしょ、ちょっと休憩しようか」

千歌「私なら大丈夫ですよ…!」

善子「ねぇ、千歌さん最近鏡見ました?」にやにや

千歌「えっ嘘、ひどい顔してる?!」

ルビィ「あはは」

千歌「か、顔を笑われた…!」

梨子「うふふ、ここはひとまず休憩させてもらおうよ」

希「休むことも大切な要素やからね。休憩のあと『絶』をおしえてあげる♡」

千歌「…はい!」

ーーーーー
ーー

夏休み14日目

初日から2週間が経過


希(ふふふ、おもしろいなぁ)

ズズズ…

希(この2人の能力が本当に威力を発揮するのは…)

聖良・理亞「…」ズズズズ!

希(2人合わせて使用したされた時みたいやな)

聖良「…ふぅ」

希「お疲れさん、おとといより凄くよくなってるよ」

理亞「ありがとうございます…!」


希(2人は決してお互いの能力に合わせようとして念能力は開発してない。でも何故かお互いがお互いの欠点を埋めるような能力になっている…。うーん、これが姉妹の愛かね)

希(ま、相当仲良くなくちゃ一緒にスクールアイドルなんかできないか)


prrrrr…

希「おっとごめんよ、2人は水でも飲んできて」


希「ほーい、どした」

希「うん、うん…分かった。じゃあ明日な。」



聖良「aqoursですか?」

希「も~、盗み聞き?聖良ちゃんのえっち!」

聖良「えっ…ち…、じゃないです!でなんて言ってました?!」

理亞(また姉さまがペースを崩されてる…)

希「『絶』を習得したから見て欲しいだって」

聖良・理亞「…!」

ーーーーーー
ーーー

夏休み15日目、aqours練習日

『絶』…

スッ


・・・。


希「うん、いいでしょう」にこ

ルビィ「やった!」

曜(これで一応は四大行のうちの3つをマスターしたことになる)

残すは『発』
念能力の集大成にして、ラブライブ入賞の最低条件…!!


善子「は、はやく『発』を…!」

希「こら、焦りすぎだよ」こつん

千歌「でも『練』は結構苦戦したけど、『絶』はあまり時間がかからなかったな…?」

希「『練』の時オーラを貯める予備動作で一瞬『絶』に近いことやってるからね。1つ1つの修行に素直に向き合ってきたおかげってこと。全部の修行が繋がってるんや。だから『発』に行く前にいままでの3つをより高度に使えるようにする」

善子「は、はーい」

梨子「でも大分前に進むことができたね」

千歌「うん。このままいけば、勝てるかもしれない…!」


希(勝つ、ね)

ーーーー

聖良「…『絶』って」

希(反応かわいいからついからかいたくなっちゃうんだよなぁ)

理亞「もう…そんなところまで…」

聖良(私たちは…1か月掛ったのに)

希「教え方がいいからだろうね」

聖良「あなたはあくまでただ『見ているだけ』ですよね…?!初めこそ精孔開いてましたが」

希「ウチのおかげじゃないとしたら…あの子たちの実力になるね」にやにや

聖良「!」

希「…なんてね。あの子達のはまだ付け焼刃だよ。ていうか君たちも身をもって分かってるででょ、そんなにホイホイ出来るものじゃないって。ま、君らもそういう意味じゃまだまだなんやけど。修行に終わりはないってことやね、今回の教訓は」

聖良・理亞「…」

希(ありゃ、反応悪いな)

聖良「…ラブライブじゃ、勝てなくちゃ意味がない」ボソ

理亞「希さん…、お願いします。私たちももっと先に進みたいです」

希(…)


ーーー


希(勝ちにこだわるのは決して悪いことじゃない。でも)

希(今のスクールアイドルはちょっと盲目的になりすぎてるな)


希「千歌ちゃんは…勝ちたいん?」

千歌「え?」

希「ううん、何でもない」


『私たちがまずは精一杯楽しもう、それでお客さんにも目一杯楽しんでもらおう!』


希(この子たちは気付いてくれるかな、穂乃果ちゃん)

ーー夏休み、残り26日


ーーーーーーーー
ーーーー
ーー


都内某所



あんじゅ「あー疲れたぁ、収録伸びすぎでしょ~。甘いもの食べたい」

にこ「上も力入ってるわね、英玲奈が新曲出すからかしら。まぁ望むところよ、私たちも負けてられないわ」

あんじゅ「…ぷっ」

にこ「何?」

あんじゅ「ツバサみたいなこと言うなって思ってね、まあいいの。次の仕事まで時間あるしそこの喫茶店入りましょ、もうヘトヘトなの」


ーーー

あんじゅ「にこってまだスクールアイドル追ってるの?」ズズ―

にこ「え、当たり前でしょ。あんじゅは?」

あんじゅ「デビューしてからは忙しくて最近の子たちは見れてないんだよね。まだ変わりなくドーム大会が開かれてるのは知ってるけど」

にこ「なんなら貸すわよー、ビデオ」ズズー

あんじゅ「あはは、ビデオはまた今度貸してもらうよ」

にこ「でも突然ね。どうしたの?」

あんじゅ「英玲奈の親戚の子がスクールアイドルやってるみたいで今こっちに来てるんだって。それ聞いたらなんだか懐かしくなっちゃってさ。聞いてよ、あの英玲奈が『お姉ちゃん』なんて呼ばれてるらしいの!」あはは


にこ「あー、aqoursでしょ。聞いてるわよ」

あんじゅ「えー誰に聞いたのー?はっ、もしかしてみんなの中で知らなかったの私だけとか?」


あんじゅ「あー…♡。そっかぁ、真姫ちゃんも一枚絡んでたね、そういえば」にやにや

にこ「べ、別にあの子は関係ないわよ…!」

あんじゅ「それにしても別荘貸出か、気前がいいことで。でも最近みんなで集まる機会も減ったわよね。真姫ちゃんは元気にしてる?大学大変そうよね」

にこ「しーらない」ズズ―


あんじゅ(あらら、スネちゃった)

あんじゅ「うーん、久しぶりにみんなで集まりたいなー。もう2、3年はそういう機会なかったんじゃない?にこはどう思う?」

にこ「いいわね、でも集まるなら今から声かけとかないとなかなか掴まらないわよアイツ等」

あんじゅ「そういう話が出てるってことにこからμ’sのみんなに伝えといて、日取りとかは考えとくから」

にこ「分かった」

~♪

にこ「電話だ…、こう休憩中を狙ったようにに電話掛けててくるのが…」

pi

にこ「…どうしたの希?」

ーーー

にこ「…それだけでいいの?…はいはいじゃあまたね」

…pi


あんじゅ「なんだって?」

にこ「…みんなで集まるの大賛成~♡だって」

あんじゅ「あはは…さすが特質」

にこ「英玲奈もかわいい従妹を希に預けていいのかしらね、私の方が心配なんだけど」

あんじゅ「にこはのんちゃんをなんだと思ってるのよ」


「お待たせしましたー、チョコレートパフェになります」

あんじゅ「わーい♡」

にこ「…あんたそれ何個目よ」

あんじゅ「んーおいしい♡」もぐもぐ

にこ「無視ね」

あんじゅ「でも今のスクールアイドルって聞いた話じゃ良くも悪くも別物に近いんでしょ。教えるにしても大変そう」


にこ「…まぁ電話かけてきた理由本当の理由はそれでしょうね。いろいろ今のスクールアイドルについて表面的な質問ばかりしてきて最後は自分の中で望んだ答えが得られたのか知らないけど、勝手に納得して切られたわ」

あんじゅ「かなりレベルが上がってるのよね?」


にこ「念能力習得がラブライブの裏条件、とまで言われてるからね。楽しもう、とは言ってられないでしょうね今の子たちは。ことごとくふるいにかけられるようになっちゃったんだもの」

あんじゅ「その責任、私たちにないと言えないのが嫌ね」もごもぐ


にこ「そうね、でも結局は『みんなで叶える物語』よ。見ている側もやっている側もそれが一番いいからこういう現状になってるのよね。ラブライブは得票で競われるものだから、もしかしたらお客さんに引っ張られた実力至上主義なのかもしれない。でも現実では参加者団体は年々増えているのよ」


あんじゅ「勝ちにこだわるからこその面白さだったり美しさがあるってことね。私たちとは違った考えだけど」

にこ「そういうこと。まぁでも現状は少し行き過ぎてるわね。私に言わせればそろそろこういう時代を変えるグループが出てくるわよ」

あんじゅ「へー、にこがいうのならそうなのかもね♪。あーなんかスクールアイドル熱が戻って来ちゃったかも。やっぱビデオ貸してよ」

にこ「もちろんいいわよ」

あんじゅ「ありがと♪、どこら辺注目して見るものなの」

にこ「そこから?!。まったくしょうがないわね~、教えてあげるわよ。スクールアイドルの見方って奴を」

あんじゅ(あ、もしかして聞き方間違えたかも…)

あんじゅ「に、にこ…そろそろ次の仕事の向かう準備しないとだからちょっと巻いて…」

にこ「ここ数年のスクールアイドルを語るうえで知っておかなくちゃいけないのはやっぱり…」ペラペラ


あんじゅ(あはは、止まらないや…)

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ーーーー
ーー

見てくれた人ありがとう
もしかしたらしばらく更新あくかも…
結局ビデオのままというね

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ーーーー
ーー


夏休み15日目、公園


希(あんま干渉するのもあれやけど)

千歌「あの…」

希「ん?」にこにこ

聖良「なんで…」


千歌・聖良『なんでaqours(セイントスノー)の皆さんがここにいるんですか!?』


希「aqoursもセイントスノーもウチが呼んだからだよ♪」



希(君たちがどういうスクールアイドルになっていくのか興味があるんや。『先輩』としてな)


希「えーごほん。突然ですがこれから3日間、aqoursセイントスノーによる第一回合同練習を開催したいと思いまーす」


みんな『だ、第一回合同練習~~~!?』



梨子(ほ、ほんと突然ね…)

理亞「第一回って…二回以降もあるの…」

善子「ていうか3日間って…」

曜「さ、さすがにちょっとそれは思いつきすぎませんか?」

希「それは今日に始まったことじゃないでしょ?」

善子(じ、自分で言うんだ…)

希「昨日の時点でここにいる全員が四大行のうち『絶』まで習得したことになりました。いい機会だしみんなで復習タイムをとろうと思ってな。セイントスノーもここ最近『発』ばっかでしょ」


聖良「確かにそうですけど…でも本当は今日私たちの練習日ですよね?次の練習日にはもっと高度なこと教えてくださるっておととい約束してくれたじゃないですか」


希「もちろん忘れてないよ。四大行を極めることでその先の『応用技』が使えるようになるからね。そういう意味じゃ今回の『復習タイム』はとても大きな意味を持つと思うよ」

千歌(『応用技』…?)

希「例えばそうやなぁ」

スラスラと希は宙に指を走らせる

希「今ウチは『隠』ていうオーラを見えなくする技術を使って念で文字を書きました。これを見るためには目にオーラを集中させる必要があります」



希「それが『凝』っていうだけど。おとといセイントスノーのみんなには教えといたよね、知識として。ちなみに今書いたのは…」

聖良「『聖良ちゃんのえっち』…ですね」ズズ…ズ…

希(もう出来るようになったんか。執『念』てやつやな)

理亞(姉さま、凄い…!)

希「うふふ、正解。やるね聖良ちゃん♪」

聖良「…はぁ…はぁ。変な…こと、書かないでくださいよ…!」


曜(ちょっとは距離を詰められたと思ってたけど、やっぱまだ遠いな。私たちも負けてられない…)



曜(…ていうかえっ…ち…って、何があったんだろ)あはは

希「じゃあここからが本題な。さっき見てもらった『凝』とか今までの基本編を合わせてどんなことができるかってことやね」



ーーーーッ!!!






みんな『!!!』ビリビリ

花丸(す、凄い…。希さんの『練』…!)

ルビィ(惹き込まれるってより…吸い込まれそう…!)ゾクゾク



希「今から見せるのは『硬』。元になる技は順に『練』『纏』『凝』『絶』やね」

希(応用編でも最多の必要技術を誇るいわば総集編やな、習得難易度はS。初見でこれ見せるのもなかなか意地悪いねうちも)あはは

希「まず増幅させたオーラを拡散させないよう『纏』で留めます」

曜(オーラの動きが…凄いスムーズ…)


希「そしたら次に『凝』でオーラを指先に集めます」



キ キ キ キ キ キ ! !


みんな「…!!」

希「ここ時並行して『絶』を使って他の箇所の精孔を閉じて、より一層指先にオーラを集中させる、と」



キィィィーー………ン


千歌(す、凄い…!!)

善子(何、これ…!?)



希「『硬』なります♡なんちゃって。ごめん、我慢できなかった」

みんな(ガクッ)

希「よっ」


‥と希は足元に転がる石をつまみ上げると


指先で容易にそれを砕いた


みんな「…!!」

花丸「…こんなこともできるんだ」

希「これが応用編やね、他にも『堅』とか『周』とかあるんやけど。アイディア次第でいろんなことができるようになるよ。今回の合同練習ではそんなことも考えながら復習してほしいの。聖良ちゃん納得してもらえたかな」


聖良「は、はい…」



希「じゃあさっそくみんなで鬼ごっこしようか」

ーーーーーー
ーーー

希「今から皆には、鬼ごっこをやってもらいます」

千歌(懐かしいなぁ鬼ごっこ。それなら私も簡単に出来そうだなぁ。だって曜ちゃん果南ちゃんと一緒に昔よくやってたし♪…ってえ?)


みんな『鬼ごっこぉ~~~!?』←希の『硬』からの呆然自失からやっと回復


希「そう。まぁより具体的に言うとケイドロやね。あっもしかして静岡と北海道じゃこの呼び方通じないかな?ドロケイとも言うけど…。知ってる?」

ルビィ「し、知ってますけど…」


希「簡単に言えば1度捕まっても仲間からタッチされれば復活出来るルールの鬼ごっこやな。捕まった泥棒は復活の機会を持ちながら牢につながれるだけで、鬼になったりゲームから除外されたりはしない」

理亞「…そ、それが一体念の修行の何に関係があるんですか?」

希「まぁまぁ、最後まで聞いて。普通に鬼ごっこするのも楽しいけど、それじゃあみんな納得しないよね。だから今からやるケイドロにはうちらだけのローカルルールを入れようと思うんや」

花丸「ローカルルール…?」


希「ローカルルールその1、『そのケイドロにおいて念能力の使用の一切を認める』」


みんな「…!?」


聖良(ケイドロで念の使用を認める…)


善子(それってつまり…)


希(何人かは気付いたみたいやな。今回の趣旨を)にやり

☆のぞみんルール☆


1、そのケイドロにおいて念能力の使用の一切を認める

2、泥棒側の勝利条件を警察が守る『お宝』を手にいれること、警察側の勝利条件を泥棒全員の捕縛ということとする

3、牢屋の位置は警察が任意に選ぶことができる


4、制限時間、逃走可能範囲ともに指定なし

5、『お宝』は東條希が指定する



希「ちなみにお宝はこれな」

千歌(…何もない?)

聖良(あ…、もしかして…『凝』)ズズズ…

聖良(やっぱり…)はぁ

希「うちが『隠』で隠したオーラ♡」

梨子「それって…泥棒側は『凝』が使えなきゃ勝つことができないってことじゃ…」

善子(『凝』は使えて当たり前ってことね…意地悪~)

希「…」にやにや


希「参加者は8人。警察3人の泥棒5人がいいバランスになるね。クジで決めよっか」

くじ引き結果


警察
千歌、曜、聖良


泥棒
ルビィ、梨子、花丸、善子、理亞

希「あ、そうそう忘れてた。ごめんね」

千歌「?」

希「負けた方には罰ゲームなきゃ盛り上がらないよね。それなりの考えとくからお楽しみにな♡」

みんな(…)ゾゾゾ~


曜(あはは…これは手抜けないね。別に抜くつもりもないけど)


希「じゃあ1時間後に始めよっか。それまでは各チーム作戦会議ということで。ああ、スタートの宣告はいちいちしないから勝手に始めていいよ。ゲームが終わったらまたチーム変えて再戦してな。後のことは皆に任せるよ」


梨子(あ~これは)

善子(まずいパターンね)

ーーーーー
ーー

警察サイド

希「じゃあ『お宝』ここに付けとくからね」ピタ

千歌「本当にここにあるんですか…?」じー

希「あるよ、心配しなくてもね。放出系じゃないから3日もオーラ切り離しとけるか分かんないけど、もし消えちゃったら連絡してね」

曜「希さんやっぱ帰っちゃうんですね…」

希「鬼ごっこしてる子供たちを見てるってそれもう保護者やしな、この歳でそれは勘弁や。それに皆にはいろいろ自分たちで試行錯誤してほしいからね。まぁ困ったことあったら連絡して」じゃあね~



ーーーー
ーー

聖良「…やられましたね」

曜「もう3日間は戻ってこないでしょうね、希さん」

千歌「えっ、どうして?」

聖良「この1戦がかなり長引くと踏んでいるからですよ。ルール4の時間無制限、逃走可能範囲を指定しない時点で長期戦にさせようとする意図が見えます。そして極め付けが…」


曜「ルール1、念能力の使用を認めるってところですね」


聖良「ええ、このルールのせいで単純なゲームが一気に複雑になった」


千歌「…長期戦かぁ。ってもしかして…?」

曜「うん、下手したら3日間の耐久鬼ごっこだよ…千歌ちゃん」あはは…

曜「…とりあえず、向こうに『凝』をつかえる人手が増えるまでゲームは動かないとみて間違いないですかね」

聖良「そうですね、向こうは確実に長期戦を狙ってくるでしょう。こちらは短期決戦に持ち込みたいところですが…まぁ逃走可能範囲がそれを許してくれないでしょう」


曜「『絶』なんて使われたら絶対に見つけられないだろうな…」


聖良「でもここで働くのがルール3です。むこうも来るべき決戦の前にこちらの牢の位置等を把握しておきたいでしょう。早い段階で理亞あたりが威力偵察にくるかと」

千歌「理亞ちゃん凄い運動神経いいですもんね。でも曜ちゃんも負けてないですよ」

聖良「たしかに渡辺さんの運動神経はいいです、でも理亞には敵わないでしょう」

千歌「ど、どうしてですか?」


聖良「…あんまり言いたくないんですけど、理亞には強化系の『発』があるからです」


千歌「あ」


千歌(強化系って確か…、果南ちゃんと同じ…)


千歌「それなら…止めようがないですね…」

聖良「まぁ『発』を使えるのは」


聖良「理亞だけじゃないですが」ズズズ…


千歌・曜『…!!』


聖良(希さんが何考えてるのかなんて知らないですが、やるからには負けるつもりはないですよ)


聖良「私の【たったひとりの最終決戦(プライベート・ワーズ)】があれば理亞を捕まえることが可能です。千歌さん、曜さん、作戦を練りましょう」ふふ

―――――――――
―――――


泥棒サイド


理亞「…」ズズ…ズ

理亞(ダメだ…、『凝』を使うにはかなりの集中力がいる。走りながら並行して使うのは不可能に近いな…)

梨子「当分は身をひそめながら『凝』の習得に時間を割くほかないね」

ルビィ「長期戦…になりますね」

花丸(復習タイム…なんて希さんは言ってたけどどう考えても応用編だよ…)

善子「『お宝』を盗まれない限り向こうは負けないし、こっちには『お宝』を盗む能力がないからね。極端な話お宝がら空きにして短期決戦なんてのも考えられる」

梨子「そうだね、とりあえず千歌ちゃんたちからもう少し離れようか」




―――
――

警察サイド



曜「むむむ…」ズズズ


『凝』!!



――


曜「はぁ…、はぁ…。キツーい、かなり集中力いるよこれ。『練』と『纏』、ひとつひとつならそれなりに扱えるつもりだったけど、並行して使うのがこんなに難しいなんて」ドサッ

千歌「aqoursいちモノ覚えのいい曜ちゃんでもかー。やっぱ長引きそうだね。…むむむ」ズズズ


千歌「…はぁ、…はぁ。ダメだー、すぐ目からオーラが拡散しちゃう。…あ」


聖良「…」ズズズズ



聖良(凄い…希さんのオーラ、全然消える様子がない。希さんは自分を『放出系』じゃないって言ってたけど…希さんの適性に合った能力って一体どれほどのものなんだろう…)

千歌「…」じー

聖良「な、なんですか…?、高海さん」はっ

千歌「ああごめんなさい!聖良さん凄いなって思って…。さっきみんなの前で見せた時よりスムーズに『凝』使えてるじゃないですか。グループのリーダーならそれくらいやれなくちゃですよね。」あはは


聖良「…あっさり自分が劣ってるって認めるんですね、あなたは」


千歌「?」



―――
――


夏休み初日、神田明神


聖良『ラブライブは勝たなくちゃ意味がないんです』

千歌『…その通りですね。私たちは勝つためにここにいるんです』


――
―――

聖良(あの目は本当に負ける気のない目だった。…いや、それは今も同じか。勝とうとする意地は私と同じ。でもどうしてかこの子は簡単に自分が劣っていることを認めてしまう。いや、認めることができるっていうべきなのかな)


千歌「うーん、もう一回やってみよ」ズズズ


聖良(まったく何考えているんだか。…て、いやそんなのどうでもいいことだ。私はラブライブで勝ち上がるために出来ることをするまで。他なんて関係ない)



聖良「…時間です、作戦通りまずは周囲を捜索しましょう」


千歌・曜『りょうかい!』



聖良(私は、絶対に負けない)

―――――――――
―――

電車の中

希(そろそろ始まる時間やね)


希「…。」




にこ『…そうよ、今のスクールアイドルは私たちの代とはベツモノよ。言ったじゃない、あんたが英玲奈から頼みを受けたあとアドバイス求めてきた電話で。…は聞いてなかった?やかましい!』


希(さて、どうなることやら)

にこ『勝つことへの執着、ね。…それを頭ごなしに否定するのは彼女たちの覚悟を侮辱することにもなるわよ?…うん、そうね。分かってるんでしょ?。…確かに、私だって出来ることならラブライブを楽しんで欲しいわよ?…でもしょうがないじゃない。私たちに出来ることはせいぜい見守ることくらいよ』


希(…そう、勝ちにこだわるのは決して悪いことじゃない。でも勝ちにだけこだわって終わっちゃうのは…、やっぱり寂しいよ)

にこ『…結局自分たちで気付くしかないのよね、そういうのって。受け売りとかじゃ意味がないの。難しいでしょうね、価値観を変えるのって。それこそ盲目的な憧れなんだもの』


希(だからこその合同練習。この3日間が、あの子達が何かに気付くきっかけになればええんやけど…)

にこ『でもね…。私は信じてるわよ。今に時代を変えるスクールアイドルが出てくる…って』


希(ふふ…うちも信じることにするよ、にこっち。私のかわいい教え子達をね)




ガタンゴトンガタンゴトン…


希(いや、もう確信に近いなこれは。ふふ…、この3日間『楽し』んでね、みんな♡)

話膨らませすぎかも…
3年生との念バトルになかなかたどり着かない
千歌たちの水見式すらまだだし

同刻


梨子「…もう時間ね。このあたりでいいかな」

花丸「橋の下が陰になってるし隠れるには丁度よさそうずら♪」

梨子「じゃあ最初は私が見張りに立つよ。みんなは修行に励んで」

善子「正直いろいろ突然すぎて先が見えないわ…」

理亞「やるからには勝つ、それだけですよ。足だけは引っ張らないでくださいね」

善子「…む。分かってるわよ」

梨子「罰ゲームも嫌だしね」あはは

梨子「…始まる。8、7、6…」



梨子のカウントダウンと共に

理亞のオーラがふつふつと、静かに充実していくのを

すぐ横にいるルビィだけが気付いていた


ルビィ(…確かに言葉はキツいけど、それだけ理亞さんは本気ってことなんだよね)


ダイヤ『あなたには、力も覚悟も足りませんわ』


ルビィ(『覚悟』…か。私も負けてられないな…!)


梨子「…1」




――ケイドロ、開始!!

―――――
―――



てくてく


千歌「う~ん」

曜「やっぱ近くには誰もいないね。一旦戻ろうか」

千歌「そうだね」


ーー


千歌「でも意外だったな」

曜「何が?」


千歌「聖良さん。私たちのこと結構信用してくれてるのかなって。ほら、自分たちの能力私たちに教えてくれたでしょ?」

【たったひとりの最終決戦(プライベート・ワーズ)】
具現化系能力。自分と自分に1番近い相手1人を念空間に強制入室させる。理亞と同じく未完成の能力であり、詳細なルール等はまだ決められていない。自分も同一の念空間に拘束されるのは1つの制約であるとも言えるが、この場合1対1なら誰にも負けないという聖良の自信を色濃く反映した結果というほうが正しいであろう。A-RIZEの曲名を冠したのは彼女のスクールアイドルに対する強い信念と憧れのあらわれである。

曜「あー確かにあっさり教えてくれたね。まぁ重要な情報はたぶん隠してると思うよ。情報を共有することで勝率を上げたかっただけかもしれないし、単純に相手にされてないのかも…。果南ちゃんみたいに」あはは


千歌「そうかー…。でもさ、聖良さん私たちのこと結構知っててくれてない?ほら、曜ちゃんが運動できることとか」

曜「ああ、あれは…。どうなんだろう?」

千歌「あれ聞いたらなんか嬉しくなっちゃった」あはは

曜「もー千歌ちゃんったら。…それに褒められたのは私でしょー?」

千歌「ほらー、曜ちゃんも嬉しいんじゃん」


聖良「遅いですよ」

千歌・曜「あ」

聖良「なんです?2人揃って私の顔みて」ジロ

千歌「あ、あはは。…す、すいません」

曜(目は口ほどにって言うけど、やっぱり聖良さんが私たちを見る目はそんな生易しいものじゃないね)あはは

聖良「やる気あるんですか?」

千歌「あ、ありますよ!」

聖良「ならちゃんとやってください」


千歌・曜「はーい…」

―――
――

聖良「この近辺にいないということは開始までの1時間を移動に使ったと考えられます。なので私たちは倍の2時間かけて足を延ばしましょう。そうしたら恐らく潜伏圏内にたどり着きます。」


曜「…すぐにでも『凝』の修行に取り組みたいでしょうからね。向こうもこっちに偵察に来ることを考えたらわざわざ公共交通機関は使わないでしょうし、せいぜい走って移動したとして10km圏内ってところですかね」


千歌「…今回は見つけて捕まえるのが目標じゃないんだよね」

聖良「プレッシャーを与えられれば十分ですよ。隠れている人たちを見つけるのは困難ですが、隠れている人たちが探している人間を見つけるのは案外簡単なんです。向こうが勝手に気付いてくれますよ」


千歌「簡単にいえばみんなの修行の邪魔、だよね」あはは…


聖良「本当はそんなことしたくないですけど、これはそうするように仕組まれたゲームなんです。まぁ理亞たちもそこらへんは上手くやるでしょう」


曜「そうだ。ただ探し回るのもつまらないですし『練』を維持しながら歩くってのはどうかな?こっちもいい修行になるし、向こうにも気付いてもらいやすそう!」



聖良「ふふ、おもしろいです。じゃあ行きましょうか」

ウォーズですね、素で間違えてた
恥ずいからあんま読み返さないけど他にもめちゃくちゃ誤字ありそう

―――――――――――
―――――――
―――


泥棒が潜む橋の上


梨子(…開始から1時間半か。この2週間、オーラを使えるようになってから確かにいろんなことを覚えてきたけど、それはあくまで練習の場の話であって実戦での話じゃない)


1年生組『ううう‥』ズズズ


梨子「…『覚える』、ってことと実戦で『使える』ってことの間にはやっぱりかなりの『壁』があるみたいね」


ズズ…

――!?



梨子「このオーラ…千歌ちゃん?!」バッ

千歌(凄い疲れる…。『念の戦闘においては常に『練』を保っておくことが基本』…なんて希さんは言ってたけど、『練』使いながらただ歩くだけでこんなにキツイのか…)てくてく

梨子「みんな…!」ザザザッ

花丸「ど、どうしました?」

梨子「千歌ちゃんが近くに来てる。橋の向こうのマンションの前」

みんな『!』

理亞「オーラが急に消えるのも不自然だけどまだ距離があるなら大丈夫だと思う、とりあえず全員『絶』を」


ルビィ「わ、分かりました…!」



フッーーー


千歌(筋トレが趣味の曜ちゃんらしい発想だよね。あはは、仮にみんなを見つけられたとしてもこれじゃあクタクタで追えないな)


千歌(もー限界!ここの辺で座って一休みしよー)ぽす



みんな(え~~~?!)



…。

千歌「~♪」


理亞(…いつまでいるの。早く修行に戻りたい…)ぼそ

善子(今『絶』解いたらそれこそ不自然すぎて見つかるでしょ。さすがに千歌さんでも気付くわよ)ぼそ


梨子(あ、あはは…)




千歌のファインプレーで、しばらく修行中断

――――――
――


開始から、既に5時間が経過

もちろん千歌はとっくに移動しており5人は再び修行に励んでいた

日は既に傾き始めている



理亞「ひどい目に会いました。そろそろこっちも反撃しましょう」

善子「拠点の偵察ね?いざ全員で動くってなったときも馬鹿正直に真正面から攻めるわけにはいかないし、作戦立てる上で情報はあるに越したこそはないけど」

ルビィ「1人で大丈夫なの…?」


理亞「私の念能力は、並みの人では捕まえられませんよ」

花丸「でも聖良さんは他人を拘束する念能力を持っているんでしょ?」

理亞「姉さまの能力の発動条件はある程度相手と距離を詰めていることが前提です。姉さまのことは私が一番よく知ってる」

梨子「…そうだね」

理亞「行ってきます。大丈夫ですよ、これはただの気分転換、散歩みたいなものです。」


―――


ルビィ「行っちゃったね…」

善子「今はあの子に任せるしかないわ。私たちは私たちに出来ることをしましょう」

梨子「…そうだね、修行を再開しよう」



梨子(チームプレイってより…、まだaqoursとセイントスノーの個人プレイって感じかな)

理亞(…)タッタッタ

理亞には1つ、試してみたいことがあった



理亞の念能力、【踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)】。

強化系オーラで自身の身体能力を強化する
単純な能力だが、希の言葉を借りれば『それ故に伸びしろが大きい』




自らの能力に『流』を組み込む
思いついたのはほんの数時間前であった

【『流』】
『凝』を利用した応用技。オーラの量を振り分けるという技術。この時の理亞はもちろんその名を知る由もない。


現状彼女の能力は体全体を強化系オーラで覆うことで発動しているが、たとえば高速で移動する際腕にまで均一にオーラを振り分けるのはあまり効率が良くない



理亞(まだ実戦で使えるとは思えない。でも時間はある。ゆっくりでいい、でも確実にものにしてみせる…!)

理亜(そのためにはまず『凝』を極めないと…!)



理亞は、『ダンス』という名を自身の能力に付けたのは単に自分が踊ることが好きだからだと思っていた

オーラによって強化された動きをダンス、と見立てたのも由来の一つである



しかし今、彼女は確信する…!

『流』によって流麗に移動する自身のオーラこそが『ダンス』なのであると!



理亞(そう、それが私の念能力…!!)




ーー『ダンス・ダンス・ダンス』だ

『絶』
全身の精孔を閉じ生命Eの漏れを断つことで、疲労回復を図ることができる


千歌「ふー、大分回復してきた」むくり

曜「どうだった?渡辺式スペシャルメニューは♪」

千歌「あはは、うつ伏せで倒れながら聞かないでよ」

聖良「くたくたで動けないって言いますけど2人とも口はよく動きますね」

千歌・曜「あははは」

聖良「まぁスペシャルメニューのおかげでなかなか有意義な時間が過ごせましたよ」

千歌「『練』をあんなに長い時間維持しようとすることなんて今までなかったから気付かなかったんだけど、…なんだろ、『纏』を部屋着だとするとあれは東京に来るとき着る一張羅くらいの安心感があったよね」

聖良「なんですか、その例え。でも、体が守られている感じはありましたね」

曜「これも応用技の1つなのかな」


【『堅』】
『練』と『纏』の複合技。スキのない防御を固める。



希が意図したように、実戦の中でオーラを使うことで
理亞の『流』、千歌たちの『堅』をはじめ、各々徐々に四大行の奥の扉にたどり着きはじめていた

ぐぅ~~


千歌「お腹すいた~。そういえばお昼から何も食べてないや」


曜「…希さんはどこまで想定してるのかな。普通に考えたらこのまま野宿だよね、女子高生たちが東京の空の下。まぁオーラが使える分そこら辺の人たちと比べればかなり強くなってるんだろうけど」あはは


聖良「そろそろ晩ごはんの時間ですしね。何か買ってきますよ」すくっ

千歌「聖良さんもう動けるんですか」


曜「せ、聖良さんはここにいてください、あとちょっと休めば私が動けますから。聖良さんと理亞ちゃんの能力が両陣営にとって抑止力的に働いてる現状で、聖良さんがここはなれるのはマズいでしょうし…。」


聖良「いいですよ、すぐ帰ってきますし。なにより日が暮れますし夜道は危険ですから」



千歌・曜(あああ、姉様…)

――――――――
――――


曜「…でも本当に聖良さん行かせちゃっていいのかな」

千歌「そうだね。こういう時に限って理亞ちゃんは」

理亞「どうも」

千歌・曜(来るんだよなぁ)

理亞「え、何ですか?」

理亞「姉様はいないみたいですね」

曜「さぁ、どこかに隠れて理亞ちゃんの背後を狙おうとしてるのかもしれないよ?」

理亞「それは口にした時点でブラフになりますよ」


ズズッ…


千歌「!」


千歌(『凝』を使うつもりだ…!聖良さんがいない今、理亞ちゃんにお宝の場所を把握されたら即ゲームオーバー…)

千歌「…曜ちゃん」

曜「まったくこれ見よがしに使って。誘ってるんだろうなぁ」

理亞「」ニヤリ

曜「千歌ちゃんいける?」

千歌「うん。さすがに何もできずにただ逃がすのも悔しいし…」




千歌「ちゃんとケイドロしよっか」ズズズ





―――――
―――

千歌・曜「」ダッ!!

理亞(来た)ㇲ…


理亞は、目に集まりつつあるオーラを何の躊躇もなく元の場所に帰した


曜(やっぱ挑発だったね。でも一番修行が進んでいるであろう理亞ちゃんがこの様子ならまだこっちに余裕がありそうだ…!)ダッ



加速する曜とは逆に、千歌は速度を緩めた
曜がとり逃した理亞をすぐ追うためである

理亞「…」

対する理亞はいわゆる棒立ちだった


曜(まったく動こうとする様子がない。どういうつもりなのか知らないけど…!!)


ダダダダダッ



曜「確保~~!!」ばっ!!





―――確実に触れた

と思った


が既に理亞は曜の目前にはいなかった


曜「?!!」


予備動作ほぼ0で、
初速が曜の全速力を優に超えていた

曜「何、今の…」

曜(果南ちゃんの話は聞いてたけど…、百聞は一見に何とやらって奴だね。これが『念能力』…!!)


理亞「」ザッ



曜をかわし、理亞は千歌の目前10mにたった


千歌「…」ゾクゾク

千歌(速い…。速度自体は果南ちゃんとほぼ同じ、か)ㇲッ

理亞を捉えるため、千歌の思考は無意識のうちに1つの正解にたどり着いていた


『円』、である

【『円』】
『練』で増幅したオーラを『纏』で自身から広範囲に留めることで、オーラに触れたモノの位置や形状を肌で感じ取ることができる。



理亞(…さて、牢の位置は)タッ


千歌(そうだ。反応できないなら…)

理亞は果南と同じ強化系
千歌は理亞をあの日の果南に重ねてみていた


千歌(オーラで感じ取ればいい…!)



ゾッ!!!

理亞「!?」ピタ!


ズズズズズズズ…!!!



ズズズ…


シュゥゥゥゥ



・・・。


千歌「…あれ?」







ズズズズズ


―――千歌の『円』、わずか20数cm…ッ!!

千歌(イメージだともっとぶわわわって広がってくはずだったんだけどなあ…。まあ今は これが限界)

※厳密な『円』とは、自分を中心にオーラを半径2m以上1分以上で維持する技術を指す



千歌(でもこれならオーラに触れたものすべてに反応できるよ。それに…)





千歌(これを極めれば果南ちゃんとも戦えるかもしれない…!!)ぐっ

千歌「よし来いっ!」ぱん

理亞「いや…。来いっていわれても」


くるっ

理亞「泥棒が警察に向かっていく訳ないでしょう」タッ



千歌「…!!」

これは…



うっかり…!!

理亞「…」ズズズ…


うなだれる千歌を横目に理亞は再び
『踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)』で移動しようと準備をした



…しかし



千歌「」にやり

『円』の予備動作を行った際放たれた千歌のオーラを警戒した理亞は
数秒にわたってその足を止めていた…!


バッ!!

曜「今度こそ、確保~~!!」

理亞(げ…)



…数秒は、曜が反転して理亞の背後をとるのには長すぎる時間である


千歌「今だぁ~~」ダダダダ

前方からは千歌も迫ってきている


理亞(どうしよう)







理亞は動揺していた

それは背後をとられたからではない


たとえ背後前方から挟み撃ちにされても今の曜と千歌相手なら『踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)』で容易に脱出できる

理亞(それよりも)



自分が『脱出しようとしていない事実』に
理亞は動揺していた

はじめてaqoursに会ったのは、東京スクールアイドルワールドのステージ前日だった

毎日血のにじむような努力を重ね、覚悟を決めて東京にやってきた理亞の目に
あの日の千歌たちがどう映ったのか想像に難くない

理亞((遊びでスクールアイドルやってて、東京には観光のつもりで来たんだろうな))


理亞『ラブライブは、遊びじゃない…!』




涙が滲むほど、許せなかった

しかし今、彼女たちはこうして私の前に立ちはだかっている
共に肩を並べて修行をしている


aqoursは見違えるようになっていた

今はもう彼女たちを何の疑問の余地なくスクールアイドルとして認めることが出来るようになっていた



だが、まだ敵(ライバル)ではない




『セイントスノーはaqoursをライバルとしてどう思っていますか?』

…なんて質問をされた日には、それこそ理亞は『動揺』するであろう

まだ『発』も使えない
言ってしまえば取るに足りない連中

理亞(…のはずなんだけど)





―――理亞は、『勝負』をしてみたくなっていた

もちろんこれはケイドロで、
泥棒が逃げるのは大前提

だが、そういうことではない



理亞(姉様だけ警戒しておけばいいと思っていましたがけっこう動けるみたいですね。それにさっきの『練』、なかなか良かったですよ、千歌さん)


ある程度の使い手になると、『練』を見るだけで相手の実力を推し量ることもできるようになる



ただ能力を使って脱出を図るのは『逃げ』だ


理亞「逃げるにしても、『逃げる』のは癪」



理亞(試してみよう)ズズズズ…



『あれ』を…!!

理亞(オーラを脚に集中!!)

ズズズズズズッ!!

やれるかどうかじゃない、やりたいんだ…!




曜「捕まえ…」


フッ…





今度こそ、理亞は文字通り『消えた』


曜「…てない?」


千歌「曜ちゃんどいてーーー!」タタタタ

曜「あー!!千歌ちゃんストップストッ…」



ゴツーーン☆




理亞「…」スタッ

と、理亞は『着地』した


オーラを『凝』で足に集め、垂直方向に飛んでいたのだ





理亞「あの、大丈夫ですか?」ニコッ

―――――
―――


曜「いたた…、千歌ちゃん大丈夫?」

千歌「ごめんね曜ちゃん、大丈夫だよ」

理亞「あの、大丈夫ですか?」ニコッ

千歌「あはは、ちょっと張り切りすぎちゃったみたい。大丈夫だよ~」

千歌(理亞ちゃんが笑ってる…、初めて見たな)




理亞「ならいいです」

理亞(一か八かだったけどイイ感じ…。もっとスムーズにオーラを動かせるようにしないと)

曜「じゃあ再開だね」さすさす

理亞「あ、もういいです」

曜「え?」

理亞「さっき飛んだ時あたりは一通り見渡せたので。偵察はひとまず終わりです」

千歌「えーー?!理亞ちゃんずるいよ」

理亞「ずるくなーーーー


…?!


理亞は瞬時に後方へ飛び下がった


聖良「残念、捕まえられると思ったのに」

千歌「姉さ…、じゃなくて聖良さん!!」



聖良「遅くなりました、もう大丈夫ですよ」

理亞「姉様…!」

聖良「…なんて登場するのはいいんですが、夕ご飯買い出しに行って遅れるのはかっこが付きませんね。第一もう終わっちゃったみたいですし」

千歌「うぅ~、理亞ちゃん相手に何もできなかったです」

聖良「こうなることははじめから想定していたでしょう、気にすることないですよ」

聖良(の割には結構いい顔してますけどね、理亞)

理亞「…では用も済んだしそろそろ帰りますね。また会いましょう、千歌さん、曜さん」

曜(『また』…か。そのときが本当の勝負になるね)

千歌「今度は絶対一泡吹かせてあげるから、覚悟してね!」

理亞「へぇ、楽しみにしてますよ」


理亞「…」

聖良「…」


この間も、聖良と理亞は互いに警戒を怠っていない


理亞「それじゃ姉様。理亞はこれで」

聖良「分かった、気を付けてね」

ズズズズ!!


聖良(…へぇ)






「はい」


…という理亞の返事を、聖良は背後で聞いた


聖良(前よりも全然速くなってる。何かいいヒント見つけたんだね)



理亞「理亞、姉様相手でも負けるつもりはないから」


聖良「…ふふ」

聖良(…理亞ったら。千歌さんたちから何か変な影響受けたみたい)


聖良はチラリと千歌に目をやる

千歌「?」にこっ


聖良(…まったく。どうも調子くるうな)



聖良(まぁ負ける気は私もさらさらないよ、理亞)





――こうして聖良たちは、理亞の背中を見送った

辺りには夏の夕方のにおい


ケイドロ開始から、既に7時間が経とうとしていた

――――――
――――


帰り道


梨子「おーい、理亞ちゃーーん!」

理亞「梨子…さん?」



梨子「よかったぁ、すれ違いにならなくて」

理亞「…どうしてここに?」

梨子「理亞ちゃんが心配で迎えに来ちゃいました。もうだいぶ暗いしね」あはは

理亞「そんな、わざわざいいのに…」

梨子「迷惑だったかな?」

理亞「い、いや…そんなことない…です…けど」

梨子「なら良かった♫」

理亞(…姉様みたいな事いうんだな)クスッ


ーーーー
ーー


梨子「~でね、〇〇だっていうの」あはは

理亞「そうなんですか」

梨子「…」

理亞「…」



梨子(会話が続かない…)ずーん

理亞「あの、…成果について何も聞かないんですか?」

梨子「あ、うん。理亞ちゃんなら絶対成功するって思ってたし♫そうなんでしょ?」


理亞「…まぁ」

梨子(…ふふ)


梨子「でも何もかも理亞ちゃん1人に任せっきりにはしておけないよね。なんて言ったって私達チームなんだし」

理亞「…はい」

梨子「見てて、理亞ちゃんが行った後みんなで修行したんだ…」


『凝』!

ズズズ...!


理亞「…!」

梨子「私達aqoursも負けてられないからね。前より大分マシになったと思うんだけど」

理亞(…みたいですね)


…。


梨子(あはは、また沈黙だ…)ずーん









理亞(aqours…、か)

理亞「…そんなんじゃまだ全然です」

梨子「!」ガ-ン

理亞「…次は一緒に行くんですよ、梨子さん。それで勝つんです、『チーム』全員で…!」


梨子「り、理亞ちゃん…!」



警察サイド


千歌「」じ~

聖良「どうしたんですか?」

曜「聖良さんの買ってきたご飯…」

聖良「あれ、何でもいいって言ってませんでしたっけ?」

千歌「いや…、いいんですけど」


千歌「…普通すぎませんか?」

聖良「…は、はい?」

曜「近くのスーパーの総菜コーナーで買ったお弁当3つ!、足りない場合や保存も効く菓子パン!、ペットボトルのお茶数本であります!!」がさがさ


聖良「ちょ…」


千歌「あ~、わたし聖良さんは山盛りタンパク質系でくると思ってたなあ。THE糖質制限!みたいな」

聖良「…は」

曜「わたしは逆に凄い女子高生らしい感じが意外性あっておもしろいなって思ってました」

聖良「おも…しろい…?」


曜「うふふ、ハンバーグ弁当かあ。おいしそうですねハンバーグ弁当。聖良さん好きなんですか?ハンバーグ。あっ、あったかい!もしかしてレジ横のレンジであっためたんですか、聖良さん!!」

聖良「…それ以外ないでしょう、あとそのお弁当は割り引かれてたから買っただけですよ」

千歌「割引…。割引弁当を選んだんですね聖良さん!お得ですもんね。あっ、菓子パンはメロンパンが多いぞ。メロンパン。聖良さんメロンパン好きなんですか?メロンパン」がさがさ

聖良「…いやそういう訳じゃ」

千歌「あれ、このお茶って―――



聖良「」ダンッ!

千歌・曜「…」

千歌「あーお腹すいた~」

曜「一日中動き回ってお腹ペコペコだよ~、じゃあいただきまーす」カパッ

聖良「…」ひょいっ

曜「はぅあ?!」

聖良「…新しいの買いなおしてきますね」

千歌「わー!冗談です!!冗談!!」

聖良「…」



千歌・曜「…すいませんでした」


―――――――――
――――――
―――

梨子「~~なの♪」

理亞「…へぇ」

梨子(あはは、またそっけない返事に戻っちゃった。さっきまでいい雰囲気だったと思うんだけどなぁ…)




理亞「…あの」

梨子「な、何かな?!」ドキッ

理亞「…」

梨子(なんだろう…。はっ、もしかして『うっとうしいです』…とか?!そうだよね、ちょっと距離掴めてなったよね、ごめんね~)あわわわ



理亞「り、梨子さんて、A-RIZEの英玲奈さんの従妹なんですよね」

梨子「…」

梨子「へ?」

理亞「そうなんですよね!?」ズイッ

理亞「…」ドキドキ

梨子「…そ、そうだよ」

理亞「…ふ、ふーん。で、どうなんですか」

梨子「え?」

理亞「A-RISEですよ。どうなんですか!?」ズイッ

理亞がスクールアイドルを目指すきっかけは、ARISEのステージを見たことだった

毎日擦り切れる程DVDを見て、楽曲を聴き、東京に来てもしかしたらすれ違っちゃったらどうしようなんて淡い期待を胸に東京にやってきた理亞の目に、
あの日平然とA-RIZEのメンバーに会ってきたと言った千歌たちがどう映ったのか想像に難くない


理亞『ずるい…』ボソ

ルビィ『…え、何か言いました?』

理亞『何も言ってない…!』プイ




その夜眠れなくなるほど、羨ましかった

梨子(もしかして…、理亞ちゃんはA-RISEが好きなの…かな?)

理亞「話、聞きたい」

梨子(あ、そうだこれ)




梨子「いいよ、何が聞きたいのかな?もしかしたら理亞ちゃんの方が詳しかったりもするかもしれないけど」

理亞「…!」


理亞「そ、それじゃあ…!」

―――――
―――


梨子(こうしてみると、理亞ちゃんもスクールアイドルに憧れる普通の女の子なんだよね)


梨子「…ふふ」

理亞「…なんですか?」

梨子「なんでもないよ♪」

理亞「そうですか。それなら話の続きなんですけど…」


梨子(話聞かせてって言ってたのに、いつの間にか私が理亞ちゃんの話聞くことになっちゃった)あはは

ーーー
ーー

梨子「あ、そろそろ着くよ」

理亞「!」はっ

理亞(…しゃべりすぎた。私としたことが…。どうしよう、まだ色々聞きたいことあるのに)


梨子「…理亞ちゃん、またお話しようね♪」

理亞「…!」

理亞「…そ、そうですね。別にいいですけど」


梨子(ふふ)

――――
――

ルビィ「あ、おかえりなさい♡」

花丸「理亞ちゃん食べられないものとかある?」

理亞「え、特にないけど…」

善子「ならよかった。2人が出てる間私たちで夕ごはんの準備してたの♪」

梨子「そうなんだ。ありがとね、みんな♪」


理亞(…)


理亞「ありがと…。ルビィ、花丸、善子」



ルビマル善子『…!!』

梨子(…♡)

ルビィ「どういたしましてだよ、理亞ちゃん♡」

善子「わ、わたしは善子じゃなくてヨハネよ!…ま、まぁいいわ、今日だけは特別に許してあげる。感謝しなさいよね!…その、理亞!!」

花丸「理亞ちゃん、善子ちゃんのことは気にしなくていいからね」

善子「なっ!」

理亞「そうする」

善子「ちょ、納得すな!」

ルビィ「あはは」


梨子「よーし、それじゃあせっかくみんなが用意してくれたんだし冷めちゃわないうちにいただこうか」



みんな『…いただきまーす!!』




―――合同練習1日目、終了!

――――
――


不明な時系列


雪穂「あの子、何か思い詰めてる様子だったけど…なんだったんだろ?」

亜里沙「…うん」



亜里沙(あの頃のお姉ちゃんみたいだったな…)


――
――――――


2日目、夕方


ズズズ…!!


梨子「…はぁ、はぁ…。もって10秒か…」

善子「動けて10歩ってところね」

梨子「10歩しか動けないって…鬼ごっこどころじゃないね」あはは…

ルビィ「想定リミットは明日なのに…」


理亞「…2日で実戦レベルに持っていくのはもともと無理な話なんです。希さんもそれくらい分かっているはず。これは『凝』が必ずしもこっちの勝利条件に直結はしない意図で作られたゲームであると考えるほうが自然でしょう」


善子「つまり、アプローチを変える必要があるってことね」

理亞「…」こくり

理亞「やることはやったと思う。修行も大切だけど、これはゲームなの」

花丸「つまり…」



理亞「私たちは、ルール1を拡大解釈する」

―――――
――


千歌「今日は動きなさそうだね」

曜「予想通り、勝負は明日か。うーむ、向こうはどんな手を使ってくるか」

聖良「ほら、集中して。もう修行付き合いませんよ」

千歌・曜『ごめんなさ~い』

曜「でも聖良さんは希さんよりも丁寧に教えてくれるから分かりやすいな」

千歌「聖良さんすっごく頼りになります、私聖良さんが同じチームで良かったです!」

聖良「…まったく、すぐ調子のいいこと言うんですから」


聖良(このチーム分けも、作為的に行われてるんだろうな。そもそも理亞が逃げ手で私が追手ってのは能力的にも綺麗に別れすぎですしね。それなら私がこの2人…、高海さんと同じチームになった理由も何かあるんでしょうね。ま、大体の察しはついてますが)


聖良「…こちらも明日に向けてしっかり準備しましょう」


千歌「はーい!」


聖良(ふふ…まったく希さんも人が悪い)


――――
――

―――――
―――

花丸「確かにこれなら千歌さんたちの裏がかけるかも…!」


理亞「言っておきますが、うまくいくかどうかはあなた達次第ですからね」

善子「まぁ最後はチームワークで勝負よね。しかたない、私は孤高の美少女ヨハネだけど、あなた達に協力してあ・げ・るーーーー

理亞「慣れ合いは好きじゃないんですが…。まぁ勝つためには仕方ないか」

善子「ちょっと台詞さえぎらないで!そもそも昨晩ルビィとA-RISE、μ’s論争仲良くしてた子が良く言うわね」ふふふ…

理亞「な!そ、それはこの子が余りにもμ’s、μ’s言ってA-RIZEを表面的にしか見てないから理亞が教えをほどこしたの…!」

ルビィ「そ、それを言うなら理亞ちゃんだってμ’sを一義的にしかみてないよね。そもそもわたしはどちらが~~~

理亞「またそれをぶり返すの?そんなこと言ったら~~~



わーわー

花丸「あはは、また始まったずら」

善子「まったく仕方のない子たちね、昨日どんだけ語り合ったか覚えてないのかしら。長くなるから勘弁して欲しいわ」

理亞「あなたは黙ってて、津島善子!」

善子「なっ…!善子呼びならまだしも…。…フルネーム呼びですってぇぇぇ?!撤回しなさい、今すぐに!!」


ぎゃーぎゃー


梨子(理亞ちゃんもすっかりうちの1年生組と打ち解けたみたい。これならチームワークも大丈夫そうね♡私も年長として自信もってしっかりしなくちゃ!)



梨子「よーし、皆!明日はぜっちゃい…」

・・・。


善子「え、今…」

梨子(噛んだーーー)かぁぁぁ

梨子「うぅぅ…」

花丸「ほら梨子さん、もう一回♡」にこ

梨子「は、花丸ちゃん…」

梨子(皆を引っ張っていくのもなかなか大変だね、千歌ちゃん)


梨子「そ、それじゃあ気を取り直して…」



梨子「明日は絶対私たちが勝つぞーー!」



ルビマル善子『おーー!』


理亞「…お、おーー!」



――Aqours・セイントスノー合同練習2日目、終了!

――――――――――
――――
――


千歌「来たね」すくっ


―――Aqours・セイントスノー合同練習3日目、


ルビマル善子「…」ザッ




開始!!

~~~~~~
~~~


回想

ルビィ「ルール1を拡大解釈…?」

理亞「そう」スッ

理亞は、なみなみと水の入ったコップを差し出した


理亞「『水見式』…。これを使えば皆さんのオーラがどの系統に属しているか判別できます」


善子「いや待って、系統って…。いったい何するつもり!?」

理亞「使える手を増やすの。私たちは逃げ手でありながら守られたお宝を狙うという攻め手でもある。手は多いほうがいい。それに守りを固める相手に勝つためには攻め手は戦力上で常に上回っている必要がある。」


ルビィ「理屈では分かるけど…そんないきなり私たちにできるものなの?」

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