千川ちひろ「パパとお弁当」 (25)

アイドルマスターシンデレラガールズです。

千川ちひろ「パパ~♪」モバP「今度は何が欲しいんだ……」
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これの続きです。

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未央「前回のあらすじ!」

奈緒「ちひろさんとプロデューサーさんが親子だった! 以上!」





事務所

ちひろ「ねぇ、パパ」

モバP(以下P)「んー?」

ちひろ「これってこのままで良いの?」

P「あ、駄目だわ。直しといて」

ちひろ「うん」

未央(えー、ちひろさんとプロデューサーが親子だったって知れ渡ってからと言う物)

未央(こんな風にオープンになりました)

菜々「お茶入りましたよー」

P「おー、ありがとな、菜々」

菜々「いえいえ!」

菜々「ちひろちゃんも少し休憩にしませんか? みんなで休憩しましょう!」

ちひろ「はーい」

P「あー、うめぇ。やっぱ日本人は茶だよな」

ちひろ「あ、そう言えばおせんべい貰ったけど、食べる?」

P「貰おうかな」

菜々「プロデューサーさんっておせんべいとかあられ好きですよね」

P「甘いもんはちひろが全部食っちまってたからな。必然的に俺が食べるものは辛い物になった」

菜々「あはは。そういえばそうでしたねぇ」

菜々「仕事でお菓子とか貰ってもちひろちゃんにって持って帰ってましたね!」

ちひろ「な、菜々さん……! 昔の話は止めてください……!」

未央「へー、プロデューサーって良いお父さんだったんだね」

P「比較した事ないからわからんなぁ」

奈緒「あたしから見ても良いお父さんに見えるぞ」

ちひろ「ふふん」

心「なんでちひろちゃんが自慢げなんだ☆」

ちひろ「だって私のパパですからね!」

P「はっはっは。まぁ、そうやって言ってもらえるなら男で一つで育てた甲斐あったよ」

一同「あっはっは」

美優「……」

まゆ「……」

未央「(かみやーん! 怖い! 怖いよ!)」

奈緒「(耐えるんだ! 未央! 今ここで下手な動きをすればあたしらがやられるぞ!)」

心「お? 美優ちゃんにまゆちゃん、怖い顔してどした☆」

未央(行ったー! 若干タブーになりつつあったのに! 行ったー!)

奈緒(さすが心さん! あたし達に出来ない事をやってのける!)

美優「……いえ、プロデューサーさんとなら理想的な家庭が築けそうだなって思って」

まゆ「……まゆも同じ事考えてました」

未央、奈緒((アカン))

P「理想的な家庭ねぇ。そこんとこどうなんだ、ちひろ」

ちひろ「え!? 私に聞くの?」

P「そりゃ俺じゃ判断できんしな」

ちひろ「んー……。どうだろ。私はパパが居るから充分だったけど」

美優、まゆ「「……」」

未央「(おおぅ……! またハイライトさんがどっかへ……!)」

奈緒「(ちひろさん……! 駄目だ、もうやめてくれ……!)」

心「けどって事は、やっぱりママも欲しかったのか☆」

ちひろ「うーん……小さい頃は欲しかったですけど、それも小学校低学年くらいの話ですね」

菜々「ナナと会った頃にはもうパパーって言ってましたもんね!」

ちひろ「や、やめてください! 恥ずかしいです!」

心「菜々先輩とちひろちゃんが会った頃って言うと……えーっと……」

菜々「やめましょう。この話はやめましょう」

P「ふむ」

ちひろ「どうしたの?」

P「いや、やっぱり母親欲しかったんだなって思ってな」

ちひろ「お弁当が羨ましかったから……」

未央「お弁当?」

ちひろ「未央ちゃんって子供の頃に遠足とかでお弁当作ってもらいませんでしたか?」

未央「あー、なるほど」

ちひろ「パパはいつも忙しかったから、お弁当とかも大体自分で用意してたんです」

奈緒「なるほどなぁ……確かに遠足とかでお弁当とか楽しみだったもんな」

心「お弁当って自分で用意すると味気ないしね……☆」

ちひろ「そうなんです。かと言ってパパが用意してくれるわけでもなかったですし……」

菜々「作ってあげなかったんですか?」

P「すまん……。ちひろがやってくれるようになってからと言う物料理はさっぱり」

まゆ「ちひろさんがって事はそれまでは作っていたんですか?」

ちひろ「多分……?」

美優「多分、とは?」

ちひろ「正直覚えてなくて……」

心「おい☆」

菜々「そこんとこどうなんですか?」

P「あー……」

P「ちひろが料理を始めるまでは俺が作ってたけど、美味いもんは食わせてやれなかった自信がある」

心「そんな自信持つな☆」

P「それまで俺もほとんどやった事なかったからな。必要だったから俺も見様見真似でやってたんだよ」

ちひろ「……」

菜々「どうしました?」

ちひろ「もしかして、私の記憶の遥か彼方にある、得体の知れないものを食べさせられたってのは……」

P「多分俺の料理だな!」

ちひろ「だから自分で作るようになったのね……」

奈緒「プロデューサーさんって料理苦手なのか?」

P「苦手って言うか、火を通すくらいしか出来ん」

美優「そうなると、今の食事はちひろさんが?」

ちひろ「大体はそうですね。最近は忙しいので外食が多いですけど」

まゆ「いけませんよぉ。外食ばかりだと栄養が偏っちゃいます」

ちひろ「大丈夫ですよ、ちゃんと私がサラダとかの野菜も食べるように言ってますので」

美優、まゆ「「……」」

奈緒(あ、またハイライトさんがどっか行った)

菜々「あれ? でも、プロデューサーさんって昔はお弁当でしたよね?」

未央「そうなの?」

P「ちひろが中学校入ってからは弁当だったからな。まとめて作ってくれてたんだよ」

奈緒「娘の手作りのお弁当って、父親からすればすごく嬉しいんじゃないのか?」

P「正直、食えりゃなんでも良いって思ってた」

ちひろ「殴っていい?」

心「落ち着け☆」

P「いや、でもちひろが料理するようになってくれて本当に助かったよ」

ちひろ「えへへ……そう?」

P「俺が作った飯でちひろが育ってたら、多分今みたいに立派には育ってないからな」

未央(あ、立派って言われてちょっと嬉しそう)

心「料理全くできないって事はちひろちゃん生まれるまではどうしてたの?」

P「結婚してからは元奥さんが全部やってくれてた」

P「飯だけじゃなくて家事全般全部やってくれてたな」

奈緒「なるほどなぁ。だから料理する必要がなかったのか」

P「今思えばそうやって家の事を全部丸投げしてたから、元奥さんに逃げられたのかも知れんけどな」

心「微妙に反応に困るからこの話題はやめよう☆」

P「だな。別れた妻の話なんてしてても楽しくないし」

P「……それになぁ。俺も若かったから、あいつの気持ちなんて考えてやれんかったんだよ」

P「今更遅いけどな」

菜々「プロデューサーさん……」

P「さて、じゃあ俺はそろそろ仕事に戻るかな」

ちひろ「あ、私もそろそろ戻らないと終わらないかも」

P「茶、ありがとな。菜々」

菜々「いえいえ! 大したことじゃないので!」

菜々「じゃあ、ナナは湯呑とか洗ってきますね!」

まゆ「……」

未央「さっきからやけに静かだけど、どうしたんだい?」

まゆ「プロデューサーさんって……家事の出来る人は嫌いなんでしょうか」

奈緒「なんでだ?」

まゆ「だって……まゆ、こんなにも家事が得意なのに、今まで一度も結婚してくれって言われた事ありません」

未央、奈緒「「はい?」」

美優「まゆちゃんはちひろさんよりも年下だからじゃないかしら」

美優「前にプロデューサーさん言ってたじゃない? ちひろさんよりも年下とは結婚出来ないって」

まゆ「何が言いたいんですかぁ?」

美優「ふふっ……私も家事は得意なんですよ」

まゆ「ふーん……、要するに、プロデューサーさんはまゆよりも美優さんを選ぶって言いたいんですかぁ?」

未央「(これってやばい?)」

奈緒「(あぁ……やばいな)」

未央「(じゃあバレないようにそーっと、だね!)」

奈緒「(あぁ!)」

心(はぁとも菜々先輩んとこに避難しよーっと)





給湯室

菜々「ウサウサウーサ、ウーサミン♪」

心「ご機嫌っすね☆」

菜々「あ、はぁとちゃん。どうしました?」

心「向こうで美優ちゃんとまゆちゃんがバチバチ始めたんで避難です☆」

菜々「えぇ!? と、止めなくていいんですか!?」

心「大丈夫だと思いますよ☆ なんだかんだ仲良しですし☆」

菜々「むむ……はぁとちゃんがそう言うなら大丈夫、かな」

菜々「~~♪」

心(でもなー。もしプロデューサーが再婚するとしたら、美優ちゃんとまゆちゃんよりも菜々先輩じゃないかな)

心(菜々先輩も家事完璧だし、何よりプロデューサーと一番付き合い長いだろうし)

心「ま、なんてね☆」

菜々「はい?」

心「なんでもないでーす☆」





翌日!

奈緒「……これは?」

ちひろ「お弁当ですよ」

奈緒「あたしが聞きたいのは、どうしてちひろさんがお弁当を三つも持っているのかって事なんだけど」

ちひろ「昨日、お弁当の話をしたじゃないですか」

奈緒「うん」

ちひろ「私も懐かしくなったので、久しぶりにパパの分と一緒にお弁当作ったんです」

ちひろ「で、事務所に来たら、まゆちゃんと美優ちゃんが私とパパの分って言ってお弁当をくれたんです」

奈緒「あー」

ちひろ「二人とも、私には『お母さんにしたくなったらいつでも言ってくださいね』って言い残していました」

奈緒「なるほど……」

奈緒「で、ちひろさんはこのお弁当をどうするかで途方に暮れている、と」

ちひろ「ご名答です」

奈緒「プロデューサーさんは?」

ちひろ「『せっかく作ってくれたんだからありがたく食うわ』って言って、私の作ったのと合わせて持って、菜々さんと未央ちゃんと一緒に撮影へ」

奈緒「食えるのかな……」

ちひろ「無理っぽかったら夕食にするって言ってました」

奈緒「あはは……」

心「おっはよー☆」

ちひろ、奈緒「「おはようございます」」

心「あ、ちひろちゃん☆ 丁度良いところに☆」

ちひろ「はい?」

心「はい、これあげる♪」

ちひろ「……」

心「おい☆ どうして真顔なんだ☆」

奈緒「四つ目かー。さすがにこれは辛い」





ロケ地! お昼休憩!

菜々「あれ、今日はお弁当なんですね」

P「ちひろと佐久間と三船がくれたからな」

菜々「三つもですか……」

P「さすがに食いきれそうにないから手伝ってくれんか?」

菜々「駄目ですよ! ちひろちゃん達の愛情が詰まってるんですから、ちゃんと食べてあげてください!」

P「菜々は厳しいなぁ……」

菜々「でも美味しそうなので少しだけ……」

P「助かるよ」

P「本田もどうだ?」

未央「え? 私?」

P「うむ」

未央「んー……じゃあちょっとだけ貰おうかな」

P「本当に助かる」

P「……三人で食べると一人一個計算になるのか」

未央「うお……めっちゃうまい……」

菜々「そうなりますね」

P「となるとちょっと足りんような気がする」

未央「プロデューサーって案外食べるもんね」

P「歳取って大分少なくなったんだけどな」

菜々「あ、じゃあナナのお弁当も食べますか?」

P「良いのか?」

菜々「はい!」

菜々「あ、でも菜々のお弁当はいつもの残り物なんで大したことないですけど……」

P「菜々の料理は素朴でうまいから好きだけどな」

菜々「えへへ……そう言ってもらえると嬉しいですね!」

菜々「では、召し上がれ!」

P「うむ。いただきます」

未央(……もしもプロデューサーが再婚するつもりになったら、相手はウサミンじゃないかなぁ)

未央「ままゆも美優さんもこの人には勝てないだろうし……」

菜々「はい? 何か言いましたか?」

未央「ううん! なんでもない!」

P「あー、うめぇ。これもお袋の味って言うんかねぇ」

End

以上です。

息抜きがてらなんか書いてたら続いてしまった。なんてこったい。

現在、第6回シンデレラガールズ総選挙が行われています。
中間発表が行われました。
残念ながら私の担当である「佐藤心」、「神谷奈緒」の両名の名前はありませんでした。
しかし、これで終わったわけではありません。引き続き「佐藤心」、「神谷奈緒」の両名をよろしくお願いします!

作中に登場頂きました、「本田未央」は3位、「佐久間まゆ」は6位、「安部菜々」は10位となっています。
皆に頑張って頂きたいですね。

では、お読み頂ければ幸いです。依頼出してきます。

以前、ご指摘頂きましたトリップに関してですが、大変申し訳ないですがこのままトリップ付けずに書いていこうと思います。
探しづらいとの事でしたが、本当に申し訳ありません。
トリップ好きじゃないんですよ……。

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