モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 (1000)

 それは、なんでもないようなとある日のこと。


 その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
 時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

 それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
 地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。

 異世界から選ばれし戦士を求める使者がやってきました。
 悪のカリスマが世界征服をたくらみました。
 突然超能力に目覚めた人々が現れました。
 未来から過去を変えるためにやってきた戦士がいました。
 他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。


 それから、それから——
 たくさんのヒーローと侵略者と、それに巻き込まれる人が現れました。


 その日から、ヒーローと侵略者と、正義の味方と悪者と。
 戦ったり、戦わなかったり、協力したり、足を引っ張ったり。

 ヒーローと侵略者がたくさんいる世界が普通になりました。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371380011

・「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドスレです。

  ・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
  ・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。


・投下したい人は捨て鳥でも構わないのでトリップ推奨。

  ・投下したいアイドルがいる場合、鳥付きで誰を書くか宣言をしてください。
    ・宣言後、1週間以内に投下推奨。失踪した場合はまたそのアイドルがフリーになります。
    ・投下終了宣言もお忘れなく。途中で切れる時も言ってくれる嬉しいかなーって!


・他の作者が書いた設定を引き継いで書くことを推奨。

  ・既に書かれているアイドルを別の設定で書くときはそのウマを書いてください。
  ・複数の設定が書かれているアイドルの場合はどの設定を引き継いでいるかも書くことを推奨。

??「フッフッフ……今日の作戦はカンペキね。これならあのピカピカもアタシにひれ伏すこと間違いなしよ!」

??「フフフ……ハハハ、アーッハッハッハ、ゲホッ、ゴホゴホッ……ゼェ……ふぅ」

??「よし、作戦開始よ!」



光(アタシの名前は南条光! 14歳の普通の女の子——)

光(——だったんだけど。ある日突然空から降ってきた光にぶつかってからとんでもない力に目覚めちゃったんだ)

光「そう、その力は……」

   キャーッ!

光「……悲鳴!? あっちだ!」

「う、うわぁぁぁ! 俺のパンツが真っ黒に!」

「あ、洗った洗濯物が真っ黒になっちゃうなんて……! こ、これじゃあ世界中が不幸せになっちゃうよ……」

光「……ひどい、ここら辺に干してあった洗濯物が全部真っ黒になってる……!」

??「アーッハッハッハ! ハッ、ゲホッ、ンンッ。ふん、ざまぁみなさい!」

光「お、お前は……ミッシェル!」

レイナ「そこで区切るな! 『ミッシェルフ・レイナサマ』よ! ちゃんと呼びなさいよ!」

光「呼び方は気にするな!」ビシッ

レイナ「ええい、うっさいわね! とにかく、ここら辺の洗濯物はこのレイナサマの支配下にあるわ!」

光「どうしてそんなことをしたんだ!」

レイナ「そこの男が『洗濯物が真っ白になるみたいに世界が平和になったら』って言ってたのよ。つまり真っ黒なら世界征服したも同然ってことね!」

光「な、なるほど……!」

レイナ「フフン、この見事な頭脳プレイに恐れおののいたかしら? じゃあ降参しなさい!」

光「いや……アタシは諦めないぞ!」

レイナ「ふん……ならどうするのかしら?」

光「決まってるだろう……戦う! そして、世界を平和にする!」

レイナ「無駄よ、もう世界は暗黒に染まるわ!」

光「アタシが……照らして見せる! シャイニーングッ!」カッ


  『説明しよう!』

  『南条光は、ある日突然落ちてきた光にぶつかって変身能力を得たヒロイン……ヒーローである』

  『心に正義を燃やし、叫ぶことによって全身に光り輝くアーマーを装着することができるのだ!』

  『なお、このプロセスは1ミリ秒で完了する』


ヒカル「ブライト・ヒカル! 変身完了!」

レイナ「ふん。でも今更手遅れよ」

ヒカル「それはどうかな……輝け、アタシの正義の心!」

レイナ「な、なにっ……!?」

   ———カッ!

レイナ「くっ……!? な、こ、これは……真っ黒にしてやった洗濯ものがどんどん白くなっていく……」

ヒカル「しつこい汚れも一発クリーンだ! アタシの光は悪を砕く!」

レイナ「そんな……バカな……」ガクッ


   ワイワイ…
    「お、落ちないと思ってた油シミが落ちてる!やったぁ!」
                    「パンツの柄が落ちて真っ白に!?」

ヒカル「ふふん、どうだ! これで悪の野望は砕かれたぞ!」

レイナ「くっ……覚えてなさいよ!」

ヒカル「ふっ……いつだって来い!」

光「ふぅ……さ、急がないと学校に遅刻しちゃう! ヒーローが遅れちゃダメだもんな」

   タッタッタッタ……




麗奈「くっ……また負けた……」

麗奈「むきー! 悔しい! 次こそ負けないわよ!!」

麗奈「ってこのままじゃ遅刻しちゃうじゃない、急がなきゃ……」


  『説明しよう!』

  『小関麗奈はもともとイタズラ好きなごく普通の少女であったが』

  『ある日突然降ってきた闇に飲まれ、世界征服をたくらむ極悪人と化してしまったのだ!』


麗奈「居残りなんてまっぴらごめんだわ! もうっ!」


  『……極悪人なのだ』

光「あれ、麗奈?」

麗奈「げっ……南条……今いったはずじゃ……」

光「遅刻しそうなのか? 奇遇だなぁ、いっしょにいこうぜ!」

麗奈「あー、はいはいわかったわよ!」

  『なお、南条光はミッシェルフ・レイナサマの正体を知らない』

  『麗奈としても、極悪人としての意地があるため変身前を襲ったりしない、が』

  『南条光個人として、小関麗奈を友人としてみなしているため関係性は浅くはない』

  『極悪人なので慣れあう気はないが、いつか関係が利用できるかもしれないのでないがしろにはしないのだ』

  『頑張れ、レイナサマ。世界征服の時は近い……かもしれない』

南条光(14)
ttp://i.imgur.com/a6QIlr3.jpg

職業:中学生、兼、ヒーロー
属性:等身大変身ヒーロー
能力:心に正義を燃やして叫ぶと変身できる。変身中は基本的に正体はバレないぞ!

ある日、空から落ちてきた光にぶつかって変身能力を手に入れた。
小関麗奈とは同じクラスの友人。
ヒーロー名は『ブライト・ヒカル』。自分で考えた。


小関麗奈(13)
http://i.imgur.com/m8Xurp4.jpg

職業:中学生、兼、悪のカリスマ(自称)
属性:世界征服をたくらむ極悪人(自称)
能力:イタズラ心を膨らませることによって暗黒の鎧を身にまとう。変身中は基本的に正体はバレないぞ!

ある日、空から降ってきた闇に飲まれて変身能力を手に入れた。
南条光は同じクラスの友人……?
変身後は『ミッシェルフ・レイナサマ』を名乗る。自分で考えた。

以上、導入と「南条光」および「小関麗奈」でした
ヒーロー名は特になくても可。この2人は割とワイワイやってる小規模ヒーローと小悪党イメージなので名乗ってます
そもそも「変身」できなくてもいいです。無限のドーナツを生み出す能力でもいいです

もっと大きな犯罪に立ち向かうアイドルでもいいし、正体バレバレのアイドルヒーローでもいいです
地球に馴染む侵略者ネタでも、友人が特殊能力に目覚めた一般人でもいいです

あと、ヒーロー(侵略者)の設定は地下帝国出身の地底人でも先祖代々伝わる忍術使いでも特に理由もなく鍛えてたらすっごく強くなったでもいいです
「普通じゃない環境にいるアイドル」が書かれているならそれでよしです

色々と無茶な設定が許容できそうで楽しみ
何か考えてみるか

安部菜々と相葉夕美で予約させていただいてよろしいでしょうか…?

深夜だけど関裕美とイヴサンタクロースでもちょいしたら一気に投下するよ。

えと…なんて言えばいいんだろう……?

…ある時期からこの世界の人たちは少し普通から外れてしまいました。

普通から外れてしまったっていうのは分かりにくいかな…?

異世界からの侵略者とか地球を守る戦隊ヒーローとか…後は異世界からやってきた勇者とかがやってきて…。

なんか剣と魔法の世界って言うとロマンがないかな…?

師匠は『沢山の世界と繋がってしまった弊害かもしれませんね〜♪』

なんて気軽に言ってたけどこのことが私達の世界に与えた影響はとっても大きくてそして……。

それは私たちが『特別』では無くなったということでした。


関裕美(14)
http://i.imgur.com/GdGP3Yz.jpg



「イヴさん!事務所の壁が吹っ飛んで大穴空いてるよ!」

私はパタパタと派手な足音を立てながら綺麗にまんまるにくり抜かれた事務所の壁から中に入ります。

…一体何したらこんなことになるんだろう…?

「昨日この辺で少し戦いでもあったみたいですねぇ〜♪」

平然と事務所のソファーに深く腰掛けながらマグカップに口を付けてコーヒーを啜るイヴさん。

「…苦っ♪」

苦いなら素直にお砂糖入れればいいのに…。


イヴ・サンタクロース(19)
http://i.imgur.com/e1EQsHX.jpg

>>1
楽しみにしてた

藍子を書きたいと思います
多分今日中には投下できるかな……?

「裕美ちゃんは大げさですねぇ〜♪」

「昨日の夜とかにこの辺で侵略者とヒーローあたりが戦ってただけですよきっと〜♪」

「も、もうっ!イヴさんは適当なんだから…」

辺りを見回してみますが特に事務所が荒らされた形跡もなく事務所の壁に円形に空いた壁以外にダメージはありませんでした。

「瓦礫が事務所の中まで散らばってたんですよ〜?」

「片付けるの大変なんだから壊したらきちんと片付けて行って欲しいですよねぇ〜」

そういう問題じゃないと思うよ?

「…この壁…どうしましょう…?」

私は呆然と事務所にまんまると空いた穴を見ながら呟きます。

「…裕美ちゃんなら出来ますよぉ〜♪」

マグカップを両手で持ちながら笑顔でこちらを見てくるイブさん。

「…私がやるんですか…?」

「はい〜♪」

「細かい制御は裕美ちゃんの十八番ですから〜♪」

…ここまで信頼されてるなら…頑張ってみようかな…。

私は胸ポケットからボールペンを取り出します。

「み、見ててね!師匠!」

「はいっ♪」

私の中にある力の水溜りから両手で力を掬い上げるようなイメージ。

そしてボールペンの先に力を集中させる。

『元ある形に戻れっ!』

私はイヴさんが片付けたのか事務所の端に積み上げられていた瓦礫に力を集中。

瓦礫の欠片が、粒たちがそれぞれ意思を持ったように己が元居た位置に飛んでいきます。

「これで最後っ!」

最後の一欠片をパズルのピースのように壁に当てはめる。

『繋がりあえっ!』

ボールペンの先が一際眩しく光って壁に詰まった欠片同士が溶けるようにして繋がります。

「お見事ですぅ!流石私の一番弟子ですねぇ〜♪」

イブさんが嬉しそうに両手をうちあわせます。

「…一番弟子も何も私しか弟子はいませんよね…?」




そう、私…『関裕美』と、そして私の師匠の『イヴ・サンタクロース』は魔法使いなのです。

「それにしても最近は魔法を堂々と使えて本当に便利ですよねぇ〜♪」

ふよふよと私の前に宙に浮かんだマグカップがやってきます。

「…あんまり必要のないことに魔法を使うのは良くないと思うよ師匠……」

「師匠じゃなくてイブって呼んでくれないとせっかくコーヒー淹れてあげたのに下げちゃいますよ〜?」

「す、すいません…イヴさん…」

私の手前まで飛んできたマグカップを丁寧に掴んで引き寄せる。

そしてボールペンで浮かんでいたマグカップの底の部分を突いて魔翌力を散らす。

「本当に裕美さんは魔翌力の扱いが器用ですよねぇ〜♪」

「そ、そうかな…?」

少し照れます。

「でも私たち魔法使いは長年ひっそりと暮らしていたのに奇妙な話ですよねぇ〜」

「…そうだね、世界が変わる前なら私たちは現代の魔女狩りにあってもおかしくない身分だったから…」

異星人や異能持ちや変身ヒロインが大手を振って闊歩する時代になって私たちの存在もちっぽけなものになってしまいました。

「とっても賑やかになりましたねぇ〜♪」

事務所の壁が吹っ飛んでるのは賑やかってレベルじゃないと思うよ?

「どうせなら魔法使いっぽいでっかい杖とか持って全身黒ずくめになってみますかぁ〜?」

「流石にそれは夏場暑そうだからいいかな…」

なんだか凄く蒸れそうです。

「……残念ですぅ…」

「大体このボールペン型の杖くれたのってイヴさんだよね…?」

「…違いますよぉ?」

「これは知り合いから裕美ちゃんへのプレゼントですよぉ?」

「それに私は元々杖は使いませんからぁ〜♪」

初耳です。

「その知り合いの人って……?」

「裕美ちゃんもいつか会うかもしれませんねぇ〜♪」

こんないいものを貰ってしまって申し訳ないです。

『主よ、私はそれどころではない』

事務所の奥からのそのそとやってくる白い塊。

『ブリッツェン!?』

恐ろしく堅い口調の鼻垂れトナカイ。

イヴさんの使い魔、『ブリッツェン』

使い魔としての魔力の影響でイブさんはもちろん同じく魔力を持つ私は会話のようなマネが出来ている。

昨日まで茶色だったブリッツェンの毛並みは真っ白になりまるで羊のようになっている。

『朝起きたらこのザマだ。事務所に開けられたその丸い穴とやらから入られたのだろう』

「…これはこれでアリな気がしますぅ〜♪」

イヴさんはブリッツェンの真っ白になった毛並みにモフモフ。

『…裕美よ、仕事の時間だ』

『『イヴ非日常相談事務所』としてのな…』

ブリッツェンが怒ってる…表情が変わってないのに…恐い…。

『…私の相談も当然…受けてくれるだろう…?』

「ブリッツェンもふもふ〜♪」

イヴさんは割りとどうでも良さげだけど…。

「…えっと犯人を捕まえてくればいいのかな…?」

『然り』

……えっと…。

「どうやって…?」

手がかりもなしに探すの…?

『窓の外を見てみろ』

…窓……?




『待て!ミッシェルフ・レイナ!』

『サマを付けなさいよ!サマを!』

『今日という今日こそ捕まえてやるぞ!』

『アンタにそれが出来るワケッ!』

「なんか凄くそれっぽいのが居るね…」

『どう見てもアレだろう』

「…イヴさん、箒借りてくね…?」

「どうぞぉ〜♪」

やるしかないみたいです。

『意思持つ箒よ、力を貸して!』

箒の持ち主のように掴みどころのない動きをして私の手元に飛んできます。

とりあえず箒を使って空から二人を追いかけてみることにしようかな…。

「えっと…あれは変身ヒロインなんだよね…?」

私は空から恐ろしい速度で追いかけっこをする二人を見て呟きます。

『う、うわぁぁぁ! 俺のパンツが真っ黒に!』

『あ、洗った洗濯物が真っ黒になっちゃうなんて……! こ、これじゃあ世界中が不幸せになっちゃうよ……』


洗濯物くらいではならないと思います。

「えっと…これって悪さしてるうちに入るのかな…?」

「こういうのって乱入したら嫌がられちゃうパターンだよね…?」

「ど、どうしよう…」

これでも沢山の異能者や超人たちを見て来ました。

彼ら、彼女たちには暗黙の了解というやつが沢山あって地味にややこしいのです。

変身中は攻撃しちゃいけないとか。口上名乗ってる間とかも大人しくしてないといけなかったり…。

『輝け、アタシの正義の心!』

『パンツの柄が落ちて真っ白に!?』

…やりすぎちゃってるみたいです。よ、よしっ!


『元ある形に戻れっ!』


『パンツの柄が戻った…!?』

成功したみたいです。



『噴水の水にペンキを混ぜてやるわっ!』

『輝け、アタシの正義の心!』


『おい!噴水の水から柑橘系の匂いがするぞ!』



オ、オレンジジュースになってる!?

『水よ!清浄なる姿に還れ!』


『あれ、元に戻ってるぞ?』

ふ、ふぅ……。



『クーラーの設定を勝手に下げまくってやるわ!』

『輝け、アタシの正義の心!』


『なんか大量の植木鉢が置いてあるけどなんだこれ!?』



環境に配慮した結果!?何かズレてる気がするよっ!


『氷よ!寄り集まりて塊になれ!』


『なんだこの氷の塊…?今日はこれ出してるだけで涼しげだしクーラー切るか…』—

『クーラーの設定を勝手に下げまくってやるわ!』

『輝け、アタシの正義の心!』


『なんか大量の植木鉢が置いてあるけどなんだこれ!?』



環境に配慮した結果!?何かズレてる気がするよっ!


『氷よ!寄り集まりて塊になれ!』


『なんだこの氷の塊…?今日はこれ出してるだけで涼しげだしクーラー切るか…』

『あの小悪党はまだ捕まらないのか?裕美』

「ごめんね?ブリッツェン…」

「も、もうちょっと……で終わるんじゃない……かな…?」

「た、多分…?」

『……』


そして私は今日も彼女たちのお節介を焼きながら勝負の決着が着くのを待っている。

END

こういう感じでいいのだろうか…?

書いてて楽しかった。見てくれてありがとうね。

>>38
乙乙です

ちょっとしたら晶葉、愛海、あやめで投下行きます

おつおつ

書いてみたいなとは思うけど台本形式でも良いのかな?

>>41
(えっ、台本形式だめなの?)

だめなわけないじゃない!
基本的に、 >>2以上の縛りの予定もないです


そして乙なの
魔法使い裕美かわいかった
周りに被害が大きいヒーローとか、巻き込まれるほうも大変よね

よっし、投下いくぞー

・とある中学校にて

『はーっはっはっはっは!どうだおそれいったかー!!』ピピッ

「・・・あー、うん。まぁ、困るっちゃ困るんだけど」

『ふっふっふ、調理実習で使うたまねぎを全て長ねぎにすり替えてやったぞ!これではおいしいカレーは作れまい!』ピピッ

「うん、確かにたまねぎの入ってないカレーはなんか物足りないけどさ。なくてどうしても困る、って程でも」

『さぁさぁかかってこいヒロイン!!私は逃げも隠れもしないぞー!!』ピピッ

「・・・何でこう毎回やることが微妙にショボいんだろう、このロボ」

「胸のモニターで意思表示してくれるから、話が通じるのは良いんだけどねぇ」

「あと、何でヒーローじゃなくてヒロイン限定なんだろーね?」

———そこまでです!!———

ロボ『むっ、来たか!!』ピピッ

「たとえ小さな悪事でも、誰かに迷惑をかけるというのなら!!」しゅたっ!!

アヤカゲ「このわたくし、正義の忍者アヤカゲが、あなたを成敗いたします!ニンッ!」

「おー、今回はニンジャだ」

「というかあのニンジャが来ることが一番多い気がするけど。ヒマなのかな」

「まぁこの辺りは比較的平和だしね。いいことなんじゃないかな」

ロボ『ええいまた貴様かアヤカゲ!毎度のことながら懲りないヤツめ!』ピピッ

アヤカゲ「それはこちらの台詞です!毎回毎回ひとさまに迷惑をかけて、いい加減心を入れ替える気はないのですか!」

ロボ『それが私の使命なのだ!たとえこの身が朽ち果てようと、私は使命に殉ずるのみ!』ピピッ

「朽ち果てようと、ってアイツ機械じゃん」

「ちょっと前にプールに落とされても平然と帰って行ったから防水対策もバッチリっぽいよね」

ロボ『そこ!外野うるさい!』ピピッ

「あ、ごめんごめん、ちょっと気になったもんだから。続けて続けて」

アヤカゲ「こほん、では気を取り直して。———どうしても、退くつもりは無いと?」

ロボ『愚問だな。このたまねぎを取り返したくば、私を倒してみるがいい!!』ピピッ

アヤカゲ「ならば、そのように致しましょう!秘儀、『隠密万華鏡』!」どろんっ!!

ロボ『ぬぅっ!?分身の術とはこしゃくな!!ヒーローならもっと正々堂々とだな!』ピピッ

アヤカゲs「「「ヒーローである前に、わたくしはニンジャです!ニンッ」」」ババッ

ロボ『ぬっ、この、わ、ちょ、わぁぁ』ピピピッ

アヤカゲs「「それそれそぉれっ!!」」ババババッ

ロボ『ぐぬぬ、相変わらず見事な身のこなし・・・敵ながら惚れぼれする』ピピッ

アヤカゲ「お褒めにあずかり恐縮です、ニンッ」

ロボ『・・・あ、あっ!いつの間にかたまねぎが取り返されてる!?』ピピピッ

アヤカゲ「分身に気を取られているうちに、ささっと取り返しておいたのです」

分身s「「ニンニンッ」」

ロボ『こ、こうなっては仕方が無い、今日の所はこれで勘弁してやろう!!覚えていろ、正義の忍者アヤカゲ!』ピピッ

「あ、帰るんだったらこの長ねぎ持って帰ってねー。あってもたぶん使わないし」

ロボ『あ、これは失礼。・・・では、また会う日まで、首を洗って待っていろ!!』ピピピッ ガシャガシャガシャ

「ねぎの入った段ボール担いで、走って帰っていくヒト型ロボット・・・相変わらずシュールだなー」

「いいかげん飛行機能付ければいいのにねー。あ、ニンジャの人ありがとー」

アヤカゲ「いえ、この位は正義の忍者として当然のこと。調理実習、がんばって下さいね。ではわたくしはこれにて、ニンッ」どろんっ

「おぉ、煙のように消えていった」

「こっちはかっこよく決まったね」

「あ、あやめちゃんどこ行ってたの?」

あやめ「いやぁ、教室にエプロンを忘れてしまっていて。お恥ずかしい」

あやめ(どうやら、今回も正体がバレることはなかったようですね。ニンッ)

・その後、とあるマンションにて

ロボ『ただいま戻りました』ピピッ

「おぉ、お帰り」

「待ちかねたよロボー!!さぁ早くこっちに!ハリーハリー!!」

「少し落ち着きたまえ愛海。さ、ロボ、こっちに来るといい。映像の出力が終わったらメンテナンスしてやろう」

愛海「おっと、ごめんね晶葉ちゃん。ロボ、今回もお疲れ様!」

晶葉「・・・ふむ、よし。撮影に問題はなかったようだな。私はラボでメンテナンスをしてくるよ」

愛海「うん、じゃーあたしは早速コレを・・・うひひ♪」

晶葉「あまり大声で騒がないでくれたまえよ」

愛海「わかってるよー、大丈夫大丈夫・・・うひひひ♪」

晶葉「やれやれ・・・まぁ、ごゆっくりどうぞ」

愛海「おっけーおっけー・・・おぉ、今回はアヤカゲだー!!ふふふ、相変わらずちょっとキワドい忍者服がたまりませんなー♪」

晶葉「まったく、『ヒロインが戦ってる姿が見たいなら、敵役を自分で用意すればいいんじゃないかな!?』とは、改めて思うがとんでもない発想だね」

愛海「おー分身した!!うひひ、よりどりみどりー♪」

晶葉「聞いちゃいないな・・・まぁ、愛海が楽しそうでなによりだよ。さて、メンテナンスメンテナンス・・・」

愛海「あ、そうそう晶葉ちゃん」クルッ

晶葉「む?」

愛海「いつもありがとね、あたしの無茶苦茶に付き合ってくれて!」

晶葉「ッ・・・・・・まぁ、その。友達の頼みだし、な。いたずらの延長ですむくらいの事までなら、その、なんだ、協力しないでもない、と言ったのは私だし」

愛海「お、照れた?照れてるね晶葉ちゃん?もー可愛いんだからー♪」ガバッ

晶葉「わ、ちょっ、こらやめろ抱きつくんじゃない!?」

愛海「ふふふー、よいではないかよいではないかー!」

ヤメロ、コラ、ドコヲサワッテイルー

コレハシンアイノアカシダカラー

ロボ『・・・・・・あの、メンテまだですか?』ピピッ

棟方 愛海(14)

職業:中学生、兼、悪役?
属性:女の子大好き
能力:特になし

とにもかくにも女の子が大好きなちょっと困った子。
『バトルヒロインがかっこかわいく戦ってる姿が見たい!』という願望から、
『じゃあ戦う相手を自前で用意すれば見放題じゃない!?』という斜め上の発想に辿りついてしまった。
ただし、苦笑いで済むレベルの事しかしない分別はついており、いざというときのフォローも欠かさないなど根っこは良い子。

池袋 晶葉(14)

職業:中学生、兼、ロボット博士
属性:天才少女、兼、巻き込まれ型苦労人
能力:ロボット製作技術

幼くも独学でロボットを作り上げた天才少女。愛海とは小さな頃からの親友。
愛海の頼みで(割としょうもない)悪事をはたらくロボットを作っている。
当人としては性能テストにもなるので許容しているが、行きすぎた行動をとりそうなときは時は止めに入るつもりでいる。

浜口 あやめ(15)

職業:中学生、兼、ニンジャヒーロー
属性:等身大ヒーロー(変身はしない)
能力:秘伝の忍術と恵まれた運動能力

小さな頃から修行をこなしてきた忍者の末裔。
様々な悪人たちから大切な日常を守るため、『正義の忍者アヤカゲ』として、陰に日向に活躍する。
『成敗』とでかでかと書かれた布で顔を隠しているため、正体はバレていない。つもり。・・・が、感の良い子には気づかれているかも?

以上、お粗末。師匠から若干コレジャナイ感がしたらごめんなさい。
『活躍が見たくて悪役を用意する』設定は元ネタありきですが、通じないかな・・・

乙乙!
愛海いいキャラしてるなぁ…。

>>36
寝ぼけて書き溜めを二重でコピーしちゃっただけなので気にしないでください…。

おつおつ

そっか
じゃあ俺も聖と雪美で水曜日頃に予約しようかな

投下しますねー

夕美「ナナちゃん!お疲れさまー!」

菜々「夕美ちゃんも、お疲れ様です!」

相葉夕美と安部菜々。彼女たちは結構有名なアイドル。

相葉夕美(18)
ttp://imgur.com/JoTKgRW.jpg

安部菜々(17?)
ttp://imgur.com/njGHaaI.jpg

今日もライブを終えて、楽屋で二人でお話し中。

着替えも済ませて、メイクもとって、ドリンクを飲みながらちょっとした『世間話』。

夕美「…最近ね、首都周辺の植物達、前より少し元気そうで安心したんだ!」

菜々「…ほう、それは何よりですねー!エコカーとかのおかげですかね?」

夕美「かもね。『本星』の方もお喜びみたい。…でもやっぱり全体的に見ると…。」

菜々「…あの『計画』、実行するんですか?」

夕美「まさか!宇宙管理局様に許可とらないといけないから…。それに今からやったら最低でも10年は準備期間がいるよ。」

菜々「ですよねー!ナナに情報が入っていないのかと!」

夕美「ナナちゃんはウサミン星の上級ウサミンでしょ?そんなナナちゃんが地球にいるのに『計画』実行したらこっちの星が危ないよ!」

菜々「アハハ…さすがに地球に200年も監察員として住んでいるとウサミン星で貴族だったの忘れそうで…。」

夕美「…私はまだ20年も住んでないなぁ…18年くらいかな?つまり大先輩!」

菜々「でも夕美ちゃんはナナより年上じゃ…?」

夕美「確かにそうだけど…1000年位は人格とか記憶とか無いに等しいよ?」

菜々「それでも年齢はたしかに年上d…!」

ドォーン!と、菜々の言葉を遮って地面が揺れる。

『グォォォォォ!憎い!俺より優れた奴が憎いぃぃぃぃ!』
『私の○○君ヲォォォ!何故ウバッタアアアアアアアアア!』

窓の外を見ると、気味の悪い、巨大な黒い不定形な化け物が、叫びながら腕のような部分で地面を揺らしていた。

急に地面から湧いてきた化け物に逃げ惑う人々。

菜々はポケットの携帯端末を取り出し、画面を確認する。

菜々「憤怒の『カース』です!付近のアイドルヒーローは菜々達のみ!」

夕美「え、嘘!?二人だけ!?」

菜々「はい!行きましょう!ヒロインパワーを見せつけるのです!」

夕美「…仕方ないなぁ!」

菜々「ピピッ!ウサミン星人No-2017-77、変身許可を要請します!」

夕美「地よ、草花よ、私に守る力を貸して…!」

菜々「ウサミン・ウサミン・メルヘンチェンジ!」

夕美「感じる、大いなる大地の力…!メタモルフォーゼ!」

『説明しよう!安部菜々はウサミン星からの観察員!娯楽という文化の無いウサミン星人に娯楽を与え、精神疾患とされていた人格を肯定した偉人!』
『人々の負の感情から生まれた魔物、「カース」や、悪い宇宙人から地球の文化を守るためにメルヘンパワー(自称)を母星からのエネルギーで増幅させて変身する!』

『さらにもう一人!相葉夕美は人格を持つ植物!地球の環境を監視するために名も無き植物の星から地球人に化けてやって来た!』
 『普段から植物と対話し、植物を操る事もできるが、植物達から一時的にエネルギーを借りることで、身体能力や普段の能力も向上するのだ!』

菜々「ラビッツムーン!見参!宇宙の星々に変わってオシオキです!」

夕美「私は自然の恋人であり、処刑代理人…ナチュラル・ラヴァース!」

菜々はぴっちりしたスーツの上にフリフリの魔法少女服を合わせた、全体的にピンク色と白のサイバーな戦闘服。耳はウサミン星人の特徴である長くてツルツルした白い耳が隠されずに出ている。

夕美は植物そのものをイメージした、緑と白でまとまった薔薇と蝶がモチーフの魔法少女のような服を着ていて、髪は伸びてさえいないものの、鮮やかな緑色に染まっている。

夕美「…地球人は…どうでもいいけど!植物を攻撃するのは許さないよ!」

菜々「夕美ちゃん…もっと素直になっていいんですよ?」

夕美「…地球人なんて、好きじゃないもん。それより早く倒そう?」

『ユルサネエエエエエエエ!俺のコレクション捨てやがってアノババアアアアア!』

菜々「確かに、耳にも目にも悪いですもんね!ウサミン・カッター!」

菜々が叫ぶと同時に右足がきらめいて衝撃波が飛び出し、黒い体を真っ二つに切断する。切断された下半身は霧散して消えるが、上半身からドロドロと黒いものがそれを補う様に出てきてしまう。

夕美「ナナちゃん、敵が大きすぎるみたい!核はどこだかわかる?」

夕美が腕から木を生やし巨大なハンマーのように叩き付けながら聞く。

カースには核があり、それを破壊しない限り周囲の人々の感情から再び復活するのだ。

菜々「探します!補助を!ウサミン・アナライズ…!」

菜々が今度は耳をきらめかせてその場に棒立ちになる。ゴーグルのようなものが現れ、サーチを始める。

棒立ちになった菜々を狙ってカースが腕を伸ばすが、夕美が地面を叩くと、アスファルトを裂いて大量の花が咲き、腕に絡みつき離さない。

さらに、足で地面を叩くと、大量の竹の束が飛び出し、もう片方の腕を妨害する。

ピピーッ!と大きな音が鳴り響き、菜々が叫ぶ。

菜々「こちらから見て左の腕!人間で言う二の腕に核が!」

夕美「了解!丁度掴んでいた方だね!」

腕に絡みついていた植物がさらに固くなり、さらに大きくなる。

夕美「やっちゃえ!」

肩と肘のあたりに草の蔓を集中させる。そしてそのまま、引きちぎった!

引きちぎられた二の腕から、真っ赤な顔位の大きさの核が飛び出す。

菜々がアナライズを解除して飛び出し、核に向かって技を放った。

菜々「ムーンウェーブ!」

菜々を中心に地面に魔法陣の様に光が発生し、そのまま光の柱となって核を貫いた。

菜々「お仕事完了☆」キラッ

夕美「うん、本部にも討伐連絡送ったよ。」

菜々「じゃあ、帰りましょうか!」

夕美「ハァ…ただでさえライブもして疲れてたのに、カースが出るなんて…。」

菜々「運が悪かったとしか…。」

夕美「ねぇ、前から思っていたんだけど…なんで皆、変身すると名乗りがいるの?そもそも私は服装に意味がないから変身する必要ない気が…。」

菜々「お約束!って奴ですよ〜!それに、ユニットでやってるナナ達で、菜々だけ変身するってアンバランスですし♪」

夕美「…それに、戦闘中にあんなこと言うし…」

菜々「あんなこと…?ああ!」

菜々は、にっこり笑って言った。

菜々「夕美ちゃんは、アイドルしてから、地球人さんたちの事、そこまで嫌いじゃないでしょう?」

夕美「…そんなこと…。」

菜々「ナナ、夕美ちゃんの事、あのプロダクションのアイドルになる前、秋葉で踊りを踊っている時から知ってますもん♪」

夕美「…。」

菜々「ナナ、アイドル諦めてましたけど…あの舞台で楽しそうに踊る夕美ちゃんを見て…今、ここにいるんですもん。」

夕美「ナナちゃん…。」

菜々「さぁ、辛気臭い話は無しです!女子寮に帰りましょー!」

夕美「あ、待ってよー!」

※アイドルヒーロー同盟
相葉夕美と安部菜々含む一部のアイドルは、公式的に悪と戦うアイドルヒーローとして活動をしている。
「…ヒロインでしょ?」との質問には「最初のころは男性アイドルが多かったので…。」との事。
各アイドルには携帯端末が配られており、お互いの位置がわかるようになっている。
カースや、常習犯な悪役達が現れると連絡が入り、それを退治することを一種のパフォーマンスとしている。
一部の人間からは批判があるそうだが…今のところ死者はいないようだ
もちろん、アイドルでもこのチームに入ってない子もいる。
ちなみに二人は地球人として登録してある。もちろん二人だけの秘密。

相葉夕美(2000〜?+18)
名も無き星からやって来た宇宙人。本当の姿は意思を持った植物型生命体。人間に化けている。
現在アイドル活動兼、アイドルヒーローもやっている。
環境破壊をした地球人を嫌っているようで、普段はアイドル中の相葉ちゃんより少々口が悪い。…だが、アイドルとして生きているうちに、少々情が湧いている模様。
母星の計画とは、地球初期化計画であり、開発は進んでいるものの、実行するには至っていないようだ。
…しかし、これ以上環境が悪化すれば…?

職業: アイドルヒーロー
属性: 宇宙人(出身・名も無き星)
能力: 植物との対話、植物操作、(何もないところから植物を生やす&急成長は変身時のみ。)
補足:力を使いすぎると、省エネモードに突入し、ぷちどるのような姿になってしまう。
鳴き声は無し。頭の上に咲く花の花言葉でのみ会話する。


安部菜々(???・3桁の模様)
ウサミン星人。作中で説明があった通り、母星ではかなりの大金持ち。
ウサミン星人の本来の姿は、ジョ○ョのスタンド、D○Cをかなりシンプルにした感じ。
菜々は今のところ、本気を出しても耳ぐらいしか意地でも本来の姿には戻らないようだが。
夕美とは親友。彼女のおかげでアイドルを目指していられたから。

職業: アイドルヒーロー
属性: 宇宙人(出身・ウサミン星)
能力: 母星との交信(イメージ具現化は変身時のみ。ウサミン・○○は今まで見たアニメからイメージすれば基本的に発動できる。)

以上です。即興に近いのでいろいろお粗末ですが…
あと、勝手に使えそうな凡庸雑魚作っちゃいました…大丈夫かな?
どこにでも湧くので、悪役の邪魔もするような雑魚ですが…
問題があったら教えてください。

>>75
乙乙

汎用雑魚、アリだと思いますよ
設定を共有できるからこその要素って感じで

>>76
良かった…予約した後、悪役入れるの忘れていたので急遽ありがちな設定で作りましたから…

ところでこれって改造人間系はアリですかね?少々グロくなりそうですが…
アリなら多田李衣菜、木村夏樹、神谷奈緒、諸星きらりで予約したいのですが

◆yIMyWm13lsさん割り込んじゃってすいませんでした

今から藍子投稿します

てく てく

藍子「んっ……、いい天気」

———彼女の名は高森藍子。

てく てく

にゃあ〜

藍子「あ、猫さん……、ふふっ」

———近所を散歩することが趣味の彼女は、どこにでもいるちょっとおしゃれな16歳の少女……。

にゃあ、にゃあ

藍子「どこへ行くのかな?」

———彼女自身……、また彼女の周りの人も、当然そう思っている。

藍子(何となく……、ついていってみよう)

てく てく

———しかしある日を境に高森藍子は、ちょっと普通ではない特別な能力に目覚めていた。

少女A「あーもームカつく! 宿題忘れたくらいでさ!」

少女B「ね、あんなに怒んなくてもいいじゃんねー」

てく てく

藍子(変な模様……、ふふっ、可愛い)

———それは……。

少女A「……まー、でも宿題やって来なかった私が悪いんだけどさ」

少女B「……そうだね、うん、あたしも次からちゃんとやってこようかな」

———『周りの人を癒し、優しい気持ちにする能力』

———元来より、藍子は争いを好まぬ優しい性格の持ち主だった。

———物腰も柔らかく、独特のふんわりとした雰囲気の漂う少女で、友人たちからの評判も良かった。

———そんな彼女は、そもそも能力が目覚める以前から周りに癒しを振りまく存在だったので。

———その能力を発現した後も誰も、本人でさえそれに気づかないでいる。

———「なんか最近藍子の癒し力がパないよね」くらいの認識である。

てく てく
 てく てく

藍子(……見失っちゃった)

藍子(そういえば、あんまりこの辺は来たこと無いなぁ)

藍子「そうだ、ちょっと1枚……」スッ

———そう言うと藍子は、首からぶら下がっているトイカメラに手を掛けた。

———何気ない、ちょっとした一瞬をカメラに収める。彼女のもう一つの趣味である。

パシャッ

??「ぎにゃあああぁぁああぁぁぁッ!?」

藍子「!?」ビクッ

———彼女は、何があるでもない景色を、特に何も考えずに、何となく撮っただけである。

———しかしそのシャッター音に反応するように、そばの空き地から奇声が発せられ

———それと同時に女の子が目の前に現れた。

麗奈「だっ! だだっ……!」

麗奈「誰っ!?」

藍子「ごっ、ごめんなさいっ! 驚かせてしまったみたいで!」

麗奈「聞いたわね!?」

藍子「えっ?」

麗奈「撮ったわね!?」

藍子「あ、あの……っ」

麗奈「アタシの秘密の計画を知ったわね!!??」

藍子(秘密……? 計画……?)

———世界征服は、ただの行き当たりばったりでは達成できない。

———今回そう考えた小関麗奈……、もといミッシェルフ・レイナサマは

———誰にも見つからなそうな空き地……、のように見える隠れ家で

———ちょっと大掛かりなイタズラ……、ではなく、秘密の計画を練っていた。

———その矢先にカメラのシャッター音である。

麗奈「あなた……! 正義の手先ね!?」

———そう思うのも無理からぬ話であろう。

———……本当に無理からぬ話であろうか?

———正直、レイナサマの前でこんなことを言うと怒られるので普段は言わないが

———多分、普通の人はそんなことを考えないと思う。

———しかしレイナサマは普通の人ではないので

———悪い意味ではない

———決して悪い意味で言ったわけではなく

———世界征服を成し遂げる器を持った者が普通でないのは当たり前で

———そんなレイナサマであるからこそ、こういった事態には敏感に反応してしまうのは当然であり……

———……。

———話が逸れたが

———簡単に言うと、藍子は麗奈の怒りを買ってしまったようである。

麗奈「……消すしか無いわね」スッ

藍子「えぇっ!?」

———大きく出た。

———『消すしか無い』とは大きく出た。

———言ってから麗奈も気付いた。

麗奈(『消す』は言いすぎた……)

———しかしもう遅い。

———一度言った言葉は取り下げられない。

———そんなことをするのは悪の美学に反する。

———消すしか無い。

———もう、目の前の少女を消すしか道は無い。

———しかし。

藍子「あ、あの……。大丈夫?」

藍子「顔色も悪いし、凄い汗……」

藍子「具合が悪いのなら、少し休んだほうが……」

麗奈「う……っ」

麗奈(な、何か……)

麗奈(何か……)

麗奈「はぁ……」

麗奈「やっぱいいわ……」

藍子「?」

———悪の美学はあっさり屈した。

———言うまでもなく、この心変わりは藍子の能力である。

麗奈「で、アンタどこまで聞いてたの?」

藍子「えっと、何を?」

麗奈「惚けんじゃないわよ! アタシの秘密の計画よ! 聞いてたんでしょ!?」

藍子「聞いてないけど……」

麗奈「……」

藍子「……」

麗奈「と、撮ったでしょ!? カメラで!」

藍子「あの電柱を……」

麗奈「……」

藍子「……」

麗奈「……本当に知らないの?」

藍子「うん……」

麗奈「……」

藍子「……」

———アホー、アホー。

———カラスの鳴き声である。レイナサマを罵倒したわけではない。

———断じて違う。

麗奈「帰る」

藍子「あっ、ちょっと待って!」

麗奈「何よ、まだなんか用?」

藍子「あそこに喫茶店があるし、どうせなら一緒に」

麗奈「いやいや……」

———所変わって喫茶店。

麗奈「いやいやいや……」

藍子「嫌だった……?」

麗奈「いや、嫌という意味のいやじゃなくって……」

藍子「あ、お金なら私が出すから大丈夫」

麗奈「そういう問題じゃ無いわよ!!」

麗奈「何でさっき出会ったばっかのアンタなんかと!! このアタシが!! お茶しなきゃなんないのよ!!」

麗奈「ナンパ!? ナンパなの!?」

麗奈「女の子が好きな人なの!?」

藍子「ふふっ、麗奈ちゃんって面白い子だね」

麗奈「あー!!! もー!!! アンタといると調子が狂うのよ!!!」

藍子「あ、やっぱり具合悪いの……?」

麗奈「そーいう所が!!!」

———完全に藍子のペースである。

———麗奈のペースなんてものがあるのかは知らないが。

麗奈「あぁもうっ!! わかったわよ!! お茶すればいいんでしょ!!」

藍子「ごめんね? 無理言って……」

麗奈「ふんッ……! 言っとくけど遠慮なんてしないわよ! たっかいやつ頼んでやるんだから!」

藍子「うん、気にしないで好きなの頼んで」

麗奈「じゃあこの……、BIGチョコレートパフェ」

藍子「えっと、私はー……」

麗奈「……ちょっと、本当にいいの?」

藍子「え?」

麗奈「720円もするわよこれ」

藍子「本当だっ、高いねー」

麗奈「……それだけ?」

藍子「ふふっ」

麗奈「何よ」

藍子「麗奈ちゃんって優しいんだね」

麗奈「〜〜〜〜ッッ! アッ、アンタはまた……ッ!」

麗奈「もう知らないッ! 本当に頼んでやるんだから!」

———麗奈がBIGチョコレートパフェを、藍子はカプチーノをそれぞれ注文し

———程なくテーブルに二人の頼んだ品が並べられた。

———カプチーノに描かれた模様に小さな感嘆をあげ、トイカメラを手にする藍子を見ながら

———ふと思い出したように麗奈が口を開いた。

麗奈「そういえば」

藍子「ん?」

麗奈「テレビでカメラ好きのお笑い芸人が言ってたわ」

麗奈「カメラにわかは空だの犬だの猫だのおしゃれなカプチーノだのばっかり撮るって」ハムッ

藍子「……」ズーン

麗奈「あ、美味しいわねこれ!」

———麗奈は特に悪気があって言ったわけでは無かったので

———今の発言で藍子がちょっぴり落ち込んだことには気付いてないようだ。

藍子「……」フー フー

麗奈「……」モグモグ

———何となく会話が止まり。二人の間に沈黙が流れる。

———麗奈は何か言おうかと考えて、しかし不思議とこの静寂が心地いいとも感じており

———結局黙ってパフェを食べ続けた。

麗奈(何かコイツといると、すごい……、落ち着く……)

麗奈(癪だけど、不思議な感じ……)

———麗奈はぼんやりと藍子を眺めてみた。

———率直に言って可愛い。美少女と言っていい。

———しかし、ただ可愛いだけではなく、それ以上に優しい印象を受ける。

———見ているだけでなんだか安心してしまう。

———まるで木漏れ日の下で昼寝をしているように、気持ちが穏やかになっていく。

麗奈「アン……、藍子」

藍子「ん? なぁに?」

麗奈「その……、藍子なら、とッ! 特別にアタシの下僕にしてあげても! いいわ、よ……?」

藍子「げぼく……、あっ、お友達、ってことでいいのかな?」

麗奈「ま、まぁそうとも言うわね! アタシ以外の連中は!」

藍子「ふふっ、それじゃあ私と麗奈ちゃんは今日からお友達っ!」

麗奈「ん……、うん、ともだ……、下僕ね!!」

———藍子の能力は

———部屋でアロマを焚いたり……。

———静かな喫茶店でコーヒーを飲んだり……。

———横になりながらヒーリング音楽を聞いたり……。

———可愛らしい子猫に触れたり……。

———自然に囲まれて新緑を眺めたり……。

———そんなちょっとしたことに感じる安らぎや癒し、優しい気持ちを、周りの人に与えられる

———そういう人になりたいと願って。願い続けて。

———ある日、叶った。

———そうやって得た素敵な能力である。

藍子「あ、やっと笑ってくれた」

麗奈「む……」

藍子「麗奈ちゃん笑ったほうが絶対可愛いっ!」

麗奈「またそういう……!」

———藍子にこの能力が備わったことはきっと、とても幸福なことなのだろう。

藍子「そうだ、携帯の番号交換しようかっ!」

麗奈「フンッ! 特別だからね! ありがたく思いなさいよ!」

藍子「それじゃあ……」

———と、お互いに携帯電話を手にとった時。

———麗奈が異常に気付いた。

麗奈「うわッ!? メールが沢山来てる!?」

藍子「えっ?」

麗奈「……全部南条から」

藍子「お友達?」

麗奈「え……、もうこんな時間!?」

藍子「……本当だ、あれから随分経ってる」

———その昔、アインシュタインが相対性理論について、わかりやすくこう例えたという。

———『美人と一緒にいる時の1時間は1分に思えるがストーブの上に座った時の1分は1時間に思える。』

———これは藍子のそばにいるとよく起きる事態で、彼女の能力の唯一の弊害と言えるかもしれない。

高森藍子(16)
http://24.media.tumblr.com/059a51684bd2403dd2422f80a49e5a39/tumblr_moi0ezR78b1risnoxo1_1280.jpg
http://25.media.tumblr.com/73fcbb7054ce9533e53c60c168ed3a61/tumblr_moi0fgFTQz1risnoxo1_1280.jpg

職業:高校生
属性:ゆるふわ森ガール
能力:周りにいる人を癒し、優しい気持ちにする

ある日突然、小さな頃からの願いが叶うという形で能力に目覚める。
ただし、能力自体が地味であること、元から藍子が癒し系だったことなどもあり
誰もその能力に気づいていない。藍子本人も気づいてない。

以上です
なんか他の人のと比べると凄い平和だ……、まぁ藍子だし

レイナサマ初めて書いたけど、めっちゃいじり甲斐があるなぁ
おかげで地の文にだいぶテンションの差が生まれてしまった

乙乙
藍子ちゃんマジ癒し系ふんわり少女

>>77
こっちもちょっとダークなネタ浮かんだのでどの辺りまで許容されるのかは気になる
ウイルス感染で能力が発現した、とかはいけるのかしら?
いけそうなら周子と美玲ちゃんで練ってみるつもり

>>3-9登場
南条光:
変身ヒーロー「ブライトヒカル」

小関麗奈:
変身ヒール「ミッシェルフレイナサマ」


>>18-37登場
関裕美:
ペン型ステッキ持ちの魔法使い

イヴサンタクロース:
魔法使いの師匠。「非日常相談事務所」所長


>>47-53登場
棟方愛海:
自ら悪の名を背負うヒロインファン。好きだから仕方ない

池袋晶葉:
天才ロボット工学者。愛海の幼なじみ

浜口あやめ:
ニンジャヒーロー「アヤカゲ」


>>59-74登場
安倍菜々:
宇宙人。アイドルヒーロー同盟メンバー「ラビッツムーン」

相葉夕美:
宇宙人。アイドルヒーロー同盟メンバー「ナチュラルラヴァース」


>>79-92登場
高森藍子:
一般人。近くにいる相手をゆるふわ時空へいざなう能力持ちだが自覚はない



とりあえずここまでの登場アイドルを一行でまとめた
みんなおつー

おおーみんな乙 おもしろいね
光くんを借りて輝子で書いてみようかな
せっかくだからヒーロー増やすか…
小梅と輝子で考えて見まーす

乃々とほたるで投下します

若干コレ違うや変な文章になってるかもしれませんが、生暖かい目でお願いします。

ヒーローと侵略者がはびこる、この世界。

侵略者が暴れ、ヒーローがとめる。
それが当たり前のこの世界。

そして、この街にも日夜、侵略者から街を守る二人のヒーローが……

乃々「いきなりで申し訳ないんですけど、あの、私、ヒーローやめたいですけど……」

ほたる「だ…だめですよ!乃々ちゃん!辞めないでください!」

乃々「いや、だって、あの、その、えっと…」

なんか解散しそうな雰囲気になっていた。

説明しよう!

彼女達は自然を司る精霊により選ばれた正義の味方である。
変身アイテム『ナチュルリング』を使う事により、自然の力で平和を守る優しき戦士『ナチュルスター』に変身するのである。

乃々「ヒーローなんてむーりぃー」

このいかにもネガティブそうな少女は森久保乃々。海の力を司る『ナチュルマリン』に変身する。
海の力は傷ついた人々を癒やし、安らぎを与える。時には荒れ狂う波の如く侵略者を飲み込む。

ほたる「む、無理じゃないですよ!」

それを止めてる、いかにも幸薄そうな少女は白菊ほたる。空の力を司る『ナチュルスカイ』に変身する。
空の力は侵略者の攻撃から人々を護り、安心を与える力。時には荒れ狂う天候の如く侵略者を吹き飛ばす。

乃々「ヒーローなんて私達以外いっぱいいるじゃないですか、その人たちに全部任せたいんですけど…」

ほたる「けど、私達がいないと街の人達守れないですし…」

乃々「確かにそうですど、怪我人は出てない代わりに、街を余計破壊してるんですけど…」

ほたる「うぅ……すいません…」

………そう。先ほどの説明で気づいた人もいると思いますが、彼女達は人を守る事や癒す事は得意なんです。
だけど、攻撃に転ずると周りに被害がでてしまうのだ。

例えば、一人倒せばいいのに津波や大嵐が襲ってきて、周りの建造物を破壊するのである。

自然の力って恐ろしいね。

乃々「昨日は銀行強盗の車を止めようとして、ほたるさんが雷おとしたら辺り一帯停電しちゃったですし…」

ほたる「すいません……すいません…」

乃々「お、落ち込まないでください!わ、私も火事を消そうとしたら無事な所まで海水まみれにしましたし……ヒーローなんてむーりぃー…」

ほたる「の…乃々ちゃん。け、けど取り残された赤ちゃん助けて、私達、お母さんに感謝されたじゃないですか!」

乃々「………そうですど…」

ほたる「私、昔から疫病神とかお前がいると迷惑とか色々言われてきたんです。

だから、最初ヒーローに選ばれてから、どうして私なんかが…って思ってました。余計に被害増やしちゃうし、嫌われちゃうんじゃ......って

けど……それでも私に、私達に感謝してくれてる人がいるんです。ありがとうって言ってくれる人達がいるんです。

今の私たちは沢山迷惑かけてしまうけど、それでも助かってる人はいるんです。

だから……乃々さん。私のわがままですけど、辞めないでくれませんか?」

そう言う、ほたるの目はいつもの幸薄そうな暗い目ではなかった。

何処か少し希望に満ち、光をともした目で乃々を見ていた。

乃々「……むーりぃー………って、言いたいですけど」

いつものような弱気でオドオドとした感じで、ほたるの目を見つめているが
何処か少しやる気をおびたような感じがしていた。

乃々「ほんの少しだけ…頑張ってみます…
別に…….ほたるさんの為じゃないですし…」

ほたる「!!……ありがとうございます!乃々ちゃん!」ギュッ

乃々「だ、抱きつかないでください!あ、暑苦しいんですけど!むーりぃー」///

無邪気に喜んで抱きつくほたると顔を赤くしながら慌てる乃々。

なんだかんだで、乃々は優しいのであった。

キュピーン!!キュピーン!!

そんな事をしていると二人のつけてる『ナチュルリング』が光出した。

それは近くで誰かが悪さをしている事を意味するのである。

ほたる「乃々ちゃん!」

乃々「早く帰りたいんですけど…」

乃々「海よ!!」ほたる「空よ!!」

乃々「悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう」

ほたる「自然を愛する優しき乙女に力を!」

そう言うと二人の姿が光に包まれ、変わり始める。


乃々は、まるでプリキュアのような青いフリフリの衣装で、両耳の所に貝殻の飾りがついている。それはまるで水をイメージしたような感じである。

ほたるの衣装もプリキュアのような白いフリフリの衣装で、背中や靴には白い翼がくっついている。それはまるで雲をイメージしたような感じである。

乃々「全てを包み込み、安らぎを与える海!ナチュルマリン!!」

ほたる「全てを見渡し、恵みを与える空!ナチュルスカイ!!」

「「人々を守り、自然を守る戦士!!ナチュルスター!!」」

乃々「………なんで、まだそこに行ってないのに、決め台詞いうんですか?」

ほたる「えっと…なんとなくです。それよりいきましょ?」

そう言うと乃々を片手で抱きかかえるように持ち上げ

乃々「えっ?……ちょっとまっ」
ほたる「いきます!!」

風に包まれ、猛スピードで空を飛び、誰かを助ける為に飛び去って行った。

むーりぃーーー!!という叫び声を残していきながら。

今日も彼女達は、被害を増やしていきながらも人々を守る為に侵略者に立ち向かっていく!

終わり

余談だが、何故か彼女達が破壊した建物とかから植物が生えたり、生き物たちの住処になったりしてるため、自然と共存する街として有名になっているのを彼女たちは知らない。
コレも自然の精霊の計算通り……なのかもしれない

森久保乃々(14)

職業・中学生 ナチュルスターのナチュルマリン
属性・プリ○ュア系ヒーロー
能力・海を司る力。人々の傷を癒やしたりできる。
攻撃にまわれば、津波を引き起こしたりし、敵を飲み込む。
何故か壊した場所から植物が生えたり、自然に優しい。


白菊ほたる(13)

職業・中学生 ナチュルスターのナチュルスカイ
属性・プリ○ュア系のヒーロー
能力・空を司る力。風を操り、空を飛び、攻撃を吹き飛ばし、人々を護る。
攻撃にまわれば、雷と風を操り荒れ狂う嵐の如く、敵を吹き飛ばす。
何故か壊した場所か植物が生えたり、自然に優しい。


二人とも、普通の中学生だが、侵略者に襲われてるところを自然の精霊により、ナチュルスターに変身する力を手に入れた。
ほたるは、自分が周りを不幸にしてると思い込み、誰かを幸せにしたい為に、みんなの為に戦うけど、どこか危なかっしい。

乃々は、面倒くさいし恐いし疲れるし辞めたいけど、危なかっしいほたるがほっておけないから、毎回辞めたいと言いながらもなんだかんだで結局やる

そんな二人のヒーローである。

以上です。

プリ○ュア系ヒーローで、どこか心配になるのをやりたかった。
反省はしてます。

街に被害はいくけど、それはそれで街の宣伝効果に役立ってしまう。そんなヒーローを…

乃々もほたるもカワイイし!!



クラリスで予約いいですか

おっつおっつ!
なんだか相葉ちゃんが寄って来そうな名前と能力…!

ところで、結局、微グロとかってアリかな?
今書き溜めしているのがちょっと人体改造改造系で割とえぐいんだが…

>>113
大丈夫だと思いますよ

>>114
相葉ちゃんと共演できたらいいなー

私は大丈夫ですけど、他の人はどうだろう?
一応、微グロ注意とかの忠告みたいのを書いた方がいいのかな?

>>114
回避できるように注意書きがあれば問題ないかと

周子と美玲ちゃん、ちょっと酷い内容になってきた……路線変えようかな……

◆I2ss/4dt7oさん、乙です
規模が、でかい……

P、ちひろ、社長を書いたはいいんだけど
特殊な立ち位置のこの3人にいきなりガッツリ設定をつけるというのに抵抗があって、投下を躊躇ってる
一応、Pは文中でピィとなっていて、「Pじゃないよ!ピィだよ!」という予防線を張ってみたり
社長は、別にどこの社長とも言ってないからいいかなとも感じてるけど
ちひろさん、というか事務員の枠は一つしかいないので……

じゃあ、書く前にグロ注意と警告しておきますね。

>>117
…どんな感じなんです?
自分みたいに警告アリではダメなんです?

>>118
もうそれはアイドルじゃないからな…それにアイドルやってる設定の子達のPもいると混乱招きそうだし…
逆にちひろさんはアリだと思ったけど

>>118
それでも死者や怪我人が出ないのは、ナチュルの力です(目を逸らし
ちょっと規模やりすぎちゃったかな……

うーん……そこは相談してみないとわからないですね
なかなか難しい

いつの間にか魅力的なアイドル達が増えてた…。
一回書いたキャラで他の人のキャラ交えて風呂敷広げてみようと思うけどてありかな…?

あ、けど津波の攻撃範囲は街全体ではなく、建物4つ分くらいです。

津波でもしかしたらそう思われるかもしれないというのを失念してしまいました……

>>123
私は大丈夫です。

>>123
シェアワールドの魅力の一つは、小ネタで書いたキャラでも別のキャラと絡んで魅力が増すことだと思うし、大丈夫よー

とりあえず、投下だけしてみます
それを見て許容出来るかどうか、また判断してもらおうと思います

ピィ(俺の名前はピィ)

ピィ(ピィだ)

ピィ(そう名乗れと言われているので、こう名乗るしか無い)

ピィ(一応本名を聞かれても答えられない、ということになっている)

ピィ(現在所属している組織『プロダクション』での決まりなのだそうだ)

ピィ(組織のリーダーである社長がそう言うのだからそうなのだろう)

ピィ(しかし同期の千川ちひろさんは本名を名乗っている)

ピィ(社長に聞くと『そりゃあ君、役職の違いだよ』らしい)

ピィ(この辺、なんだかいい加減だ)

ピィ(俺が『プロダクション』に所属したのは、ほんの1週間ほど前だ)

ピィ(前の職を失った俺が就職活動をしていたところを社長直々にスカウトされた)

ピィ(曰く『ティンときた』らしい)

ピィ(というか、そもそもこの『プロダクション』が設立されたのも1週間前で)

ピィ(ここには現在俺とちひろさんと社長の3人しかいない)

ピィ(そんな『プロダクション』で、俺がどんな仕事をするのかというと———)

ピィ「ふぅ〜……っ、やっと終わったぁ……」

ピィ「くっそぉ……、なんだよこのリストの量は」

ピィ(ピィCに、山のようなリストの内容を打ち込む作業)

ピィ(まさに苦行だった……)

ピィ(だが俺の仕事はまだ始まってすらいない)

———ある日、世界は変わった。それも劇的に。

———この世には不思議な事というのがあったのだ。

———偶然なのか、必然なのか、誰も知らない。

———ただ、その日

———世界中で、一斉に、その不思議な事が起こった。

———日常は非日常に変わった。

———謎の生物が跋扈するようになった。

———摩訶不思議な現象が発生するようになった。

———とりたてて

———能力者。

———彼らの誕生は、大きく世界を動かした。

———千差万別、多種多様。

———年端もいかぬ子供が、明日をも知れぬ老人が

———宗教の敬虔な信徒が、邪悪な野望を抱くテロリストが

———人を幸せにする能力に、人に害を成す能力に

———どこか遠い所で、自分のすぐ隣で。

———突然目覚めた。

———更に混乱を招いたのが、それに乗じた存在。

———『その日』より以前、はるか昔から代々特別な力を持っていた者。

———そもそも、人ならざる者。

———今までずっと隠れ住んでいた者。

———彼らが一斉に正体を現したことで、事態は更にややこしくなった。

———もう、世界はてんやわんやだった。

社長『君にはプロデューサーをやってもらいたい』

ピィ『プロデューサー……?』

社長『世の中には今、能力者と呼ばれている子たちがいるね』

ピィ『はい』

社長『色んな能力がある』

ピィ『空を飛んでいる人とか、もう珍しく無いですよね』

社長『その能力者たちの中には、上手く能力を扱いきれていない者もいるかもしれない』

ピィ『……』

社長『使い方を間違っている者もいるかもしれないし、使い方がわからない者もいるかもしれない』

社長『能力があるが故に疎まれているかもしれない、不便を被っているかもしれない』

社長『私はね、そんな子たちに手を差し伸べられるような、そんな組織を立ち上げたつもりだ』

社長『そして、君には彼らのプロデュースをしてもらいたいんだ』

ピィ『そんな大役……』

社長『なぁに、気負わなくたっていいさ。私だって何度も転んでは立ち上がってきたんだ』

社長『この組織も姿を変え、形を変え、倒産と設立を繰り返してきたものだ』

ピィ『社長……』

社長『さしあたって、1週間以内に能力者をスカウトできないと倒産する』

ピィ『早っ!! ヘタすると1周間でまた無職じゃないですか!!』

社長『そこは君ィ、頑張ってくれたまえよ』

ピィ『わ、わかりました……』

ピィ「……で、これがこの辺で確認されている能力者たち、か」

———たった今、ピィCに打ち込み終えたリストを無造作に手に取る。

———ただの目撃情報だけではなく、割りと仔細なデータがそこには載っていた。

ピィ(こんなもん、どうやって調べたんだ……)

———気になったので以前社長に尋ねたことがあるが。

社長『そりゃまあ、私は顔が広いからね。『お友達』もたくさんいるのさ』

———と、意味深なことを言ってはぐらかされてしまった。

ピィ「えーっと、とりあえず……」

ピィ「ブライトヒカル、ミッシェルフ・レイナサマ……」

ピィ「……基本こういうのって自称だよな」

———この二人はどうやらお互いを意識しあっている能力者らしい。

———ミッシェルフ・レイナサマが能力でいたずら……、本人は世界征服だと公称しているらしいが。

———そんないたずらを、ブライトヒカルが止めに入ることが多いそうだ。

ピィ「なお? このいたずらはあまり悪質なものではなく、洗濯物が黒くなったりする程度……」

ピィ「悪質じゃねーか!」

ピィ「はぁ……」

ピィ「……正体までわかってんのか」

———二人が出現した際に必ず近くにいる少女。

———恐らく高い確率でこの南条光と小関麗奈であろう。

ピィ「恐らく、なんて書いてあるけど、名前がまんま入ってるじゃんか……」

ピィ「13歳と14歳……」

ピィ「……」

———やってることは子供でも、能力は能力だ。

———使い方を謝れば、きっと恐ろしいことになる。

———そしてそれを悪用しようとする者も、世の中にはいるのだろう。

   ———俺のすべき仕事はその逆だ。

ピィ「えー、次々……」

ピィ「イヴ・サンタクロース」

ピィ「この子は……、あぁ『元から』か」

———以前から能力を持っていて、それを隠していた者達は、力の使い方を弁えていることが多い。

———だから、そういう人の元には他の能力者が集ってくることもある。

ピィ「で、それがこの関裕美か」

———イヴ・サンタクロースが所長を務める『非日常相談事務所』に所属しており

———能力の系統は魔法。

ピィ「魔法、ってだけ言われても……、随分ざっくりした分け方だな」

ピィ「というかこの二人は既に組織に所属しているんだな」

ピィ「……そんな人のことまで調べなくてもいいんじゃないか?」

ピィ「まぁいいや、次は」

ピィ「ニンジャヒーローアヤカゲ……」

ピィ「ニンジャヒーローて……」

———『成敗』と書かれた布で顔を隠し、悪事に対処している能力者。

———身体能力が高く、姿を追い切れないため正体は不明だが

———顔の隠し方が甘いので、数人の顔見知りからこの少女なのではないか、と予想されている子はいる。

ピィ「それがこの浜口あやめ、ね」

ピィ「忍者の末裔? この子も『元から』なのか」

ピィ「で、そのアヤカゲと度々対峙しているロボット」

ピィ「……の発明者、池袋晶葉」

ピィ「能力、ロボット製作」

ピィ「のう……、りょく……?」

———能力の定義は曖昧だ。

———別段誰かが決めてるわけじゃない。

———わかってても、このプロフィールにはびっくりした。

ピィ「あ、でも一人で二足歩行ロボとか作れるんだ、すげぇ……」

ピィ「ロボ作れんのかー……」

ピィ「……この子欲しいな」

ピィ「メモっとこ」

———池袋晶葉。

———ロボットが作れる事以外にも、天才的な頭脳の持ち主であるとも書いてあった。

ピィ「いや、ロボットが作れるならそりゃ天才だろう」

ピィ「むしろ能力:天才の方がいいんじゃないか?」

ピィ「あ、ひょっとしてロボ作る以外のことがてんでダメだったりするのかな」

ピィ「……なんか、可愛いなそれ」

ピィ「……」

———会ったこともない14歳の少女に勝手な妄想をして、一方的に萌えを抱き始めた。

———俺はもう、ダメかもしれない。

ピィ「気を取り直して……」

ピィ「ラビッツムーン、ナチュラルラヴァース」

ピィ「『アイドルヒーロー同盟』に所属している……」

ピィ「だから既に組織に所属してるじゃねーか!」

ピィ「しかも超大手だし! 引き抜けってか!?」

———『アイドルヒーロー同盟』

———所属する能力者を『アイドルヒーロー』と称し、公式的に悪と戦う事を目的としている。

———専用の携帯端末が全員に配られるなど、体系だった組織で、設備も整っている。

———ようはうちとは大違いの大組織なのだ。

ピィ「プロフィールも公式で発表されてること以外書かれてないし……」

ピィ「本名は安部菜々、相葉夕美……」

ピィ「以上」

ピィ「……」

ピィ「えっと、この辺じゃない能力者のもあるのか」

ピィ「ナチュルマリン、ナチュルスカイ」

ピィ「合わせてナチュルスター……」

ピィ「これは、二人組なのか」

———本名、森久保乃々、白菊ほたる。

———海を操る能力と、天候を操る能力を持つ。

———その他癒しの能力などもある。

———特筆すべきは、その攻撃方法にあり。敵の規模に関わらず……。

ピィ「津波を起こしたり、嵐を起こしたりする為、彼女らが戦うと建物などに被害が出る……」

ピィ「これは……、何というか……」

ピィ「恐ろしいな……」

ピィ「規模がでかいのが恐ろしいな……」

ピィ「はぁ、さて、と……」

ピィ「とりあえず大体見終わったし、スカウトに行くか」

ピィ「とりあえず池袋晶葉とー……」

ピィ「……」

ピィ「後はノープラン」

ピィ「どうしたものかなー」

ピィ「うーん……」

———俺が一人でうんうん唸っていると、女性から声をかけられた

ちひろ「ピィさんが見つけちゃえばいいんですよ」

ピィ「居たんですか」

ちひろ「ずっと」

———彼女は千川ちひろ

———俺と同期でこの『プロダクション』に入った事務員である。

———彼女も能力者の一人であり、その能力は元気の出る謎ドリンクを生成すること。

———ちひろさんの作るドリンクは、びっくりするほど疲れが取れるのでありがたいのだが

———ちゃっかりお金を取られるので、飲み過ぎには注意しなければならない。

ピィ「見つけるって、何をですか?」

ちひろ「もちろんっ、能力者ですよ」

ピィ「まさか、まだ見つかってない能力者を……?」

ちひろ「はいっ! きっとピィさんならできます!」

ピィ「いやいや、買いかぶりすぎですよ」

ちひろ「わたし、ピィさんには、そういうことができる才能があると思います」

ピィ「俺は能力者じゃ無いですよ?」

ちひろ「知ってます。能力じゃなくて才能です!」

ちひろ「巷じゃ能力能力言ってますけど、その人が元々持っている才能というものが最近蔑ろにされてる気がします」

ピィ「才能ありきの能力とかもあるけど……」

ちひろ「それは一旦置いといて」

ピィ「まぁ、わかりましたよ。俺にはまだ見つかってない能力者を見つけられる才能があるってことですね?」

ちひろ「はいっ!」

ピィ「あー、もー……、しょうがない! じゃあ見つけて来ますよ!」

ちひろ「今日中に見つけられなかったら倒産ですからね!」

ピィ「そうだった……」

ちひろ「いってらっしゃーい!」

ピィ「行ってきます」

ピィ(と、言ったはいいものの)

ピィ(そんな才能なんてものが俺に備わっているとは思えないんだけどなぁ……)

ピィ(地道にやるしかないか……、ん?)

??「♪〜」

———半ば投げやりになりながら、道を歩いていると、一人の少女を見つけた。

———可愛い。

———俺の中の才能があの子はきっと能力者だと囁いている。

———ような気がするので、ちょっとお茶にでも誘ってみよう。

———これはナンパでは無い、スカウトだ。

ピィ「君! ちょっといいかな?」

??「はい?」

ピィ「僕はこういうものなんだけど……、あれ、名刺……」

??「えっと……」

ピィ「あったあった、はい!」

??「『プロダクション』のピィさん……?」

ピィ「ちょっと話だけでも聞いてくれないかな? ちょうどそこに喫茶店もあるし」

??「とりあえず、話だけなら……」

ピィ「ありがとう! そういえばまだ名前を聞いてなかったね?」

??「あっ、私……」

藍子「高森藍子といいます」

『プロダクション』
あらゆる能力者の支援を目的に設立された組織。
具体的な方針はまだ定まっていないが、能力の正しく健全な使用
また、それによる社会支援などを検討している。
組織に所属することによる拘束などは仕事がある時以外は無く
気が向いたら来て、好きなときに帰って良い、溜まり場のような場所である。


ピィ

職業:プロデューサー
属性:成人男性
能力:無し

『プロダクション』に所属するプロデューサー。社長にピィと名乗るように言われている、理由は謎。
Pではなくピィ。ぶっちゃけ今後他のPが現れるかもしれないので予防線を張っただけ。
能力は無いが、能力者を見つける才能に長けている。


社長

職業:社長
属性:中年男性
能力:無し

組織『プロダクション』の社長。心優しい人物。
独自の情報網があり、様々な能力者のプロフィールを提供してくれる。


千川ちひろ
http://25.media.tumblr.com/274bd6695b44a9d6c6ddc73c2a0af5b6/tumblr_moj479cxk81risnoxo1_1280.jpg

職業:事務員
属性:運営の天使
能力:元気の出る謎ドリンクを生成すること

『プロダクション』に所属する事務員。あまり黒くない。
彼女の提供してくれるドリンクはものすごい効き目だが、お金を取られる。
でもそんな高くないので、皆さんじゃんじゃん買ってあげてくださいね!


ピィを名乗ってる理由って考えてる?
そこらへんをネタにするのは無し?

む、思った以上の良作だった。乙!
なるほど、能力者の指導か…その発想はなかった
あとちゃんと夕美と菜々のデータは地球用で安心w
途中まで読んでて、ばれてもおかしくないなーと思ってしまったw

以上です
後書きに何を書こうかとか考えてたら既にレスが付いてた

>>142
・後から、もしPを書きたいという人が現れたら、極力被らないように「ピー」にしよう
・実際に見てみたら、「ピー」は見づらいから「ピィ」にしよう
・理由付けは、彼の立場が結構色んな人から狙われる為、偽名を使っているということにしよう
・そんな殺伐とした話にならなかった\(^o^)/

そんな感じです、好きに考えちゃって下さい

>>143
既に登場している人物の名前を一度全部出してみる事でキャラを把握してみようという意図もありました
ちなみに愛海が出てないのは、能力者じゃないからです

>>130 >>132
最初に『P』だったものを途中で『ピィ』に置き換えたので
『PC』が『ピィC』になってしまった

自分で勝手にプロダクションたててもいいの?

>>147
良いと思いますよ?シェアワールドですし、Pや社長がが同一人物である必要もないでしょうし。

さて、書き上げました。次のレスから出していきますね

何度も言いましたが、※グロ、えげつない設定注意※です
人体改造系のネタが3人分一気にきますので、お気を付けください。

それなりに大きく、四方を壁で囲まれた場所に少女が一人立っている。

天井のスピーカーから男性の声が流れる。

『射撃訓練開始。』

夏樹「…了解。」

夏樹は普通の少女ではない。彼女の周りに複数の目玉型ユニットが浮かんでおり、周囲を旋回している。

夏樹の背後にターゲットが出現した次の瞬間、ユニットの一つが光線を放ち、貫いた。

次々と出現してくるそれらを、夏樹自身は全く動かずにクリアする。

最後に目の前に現れた巨大なそれに、二つのレーザーが当たるも壊れない。

夏樹は最後の最後に手袋をした両手を動かした。

夏樹「バン!」

そして最後のターゲットは破壊され、夏樹は持っていなかったはずの拳銃を両手に持っていた。

『お見事だ。さぁ、次の訓練を開始する…』

夏樹「ハァ…」

「疲労しているのか?あの娘との面会を中止するか?」

夏樹「…するわけないじゃん。」

「ならばもっと素早く無駄のない行動をしろ。」

夏樹「はいはい。」


李衣菜「なつきち!」

夏樹「よぉ、だりー。」

牢屋の中にいたのは、つぎはぎだらけの肌の、頭にボルトが刺さった、眼帯の少女。夏樹の親友である。

李衣菜「今日も訓練お疲れ様!」

夏樹「ん、ありがと。そっちは何かあったか?」

李衣菜「えっと、今日はね…」

>>147
大丈夫だと思いますよー

…木村夏樹と多田李衣菜、彼女達は交通事故で搬送されているところを悪質な宇宙人に誘拐された。

四肢が使い物にならなくても辛うじて生きていた夏樹は改造人間に。

ほぼ即死状態だった李衣菜はフランケンのような怪物に。

彼らはどうやらどこかの政府に反逆を目論んでいるらしく、その駒として使われるらしい。

数日に一度の牢屋越しの会話。彼女、李衣菜は、夏樹にとってのある種の人質である。

二人の首には首輪が巻かれており、研究員の意思で好きに電流を流したり、爆破させることができる。

夏樹は空間を移動できる穴を自由に生成する能力を持っており、その能力で自在に武器を取り出せるのだが…その気になれば脱走も反逆もできる。

しかし、それでは李衣菜は殺されてしまうのだ。無許可で牢屋を出た瞬間に、銃を向けた瞬間に…一度死んで、また死ぬのだ。理不尽に。

それは李衣菜にとっての夏樹でもあった。怪力と電流攻撃を搭載された李衣菜でも、逆らうことができないのだ。

夏樹「…そういえばさ、だりーはあの扉、知ってるか?」

李衣菜「あの扉?」

見張りはこちらの会話に興味はないようだ。こっそりと話を続ける。

夏樹「アタシの牢屋の近くに、分厚い扉があって…連れてこられたばっかりの時、小学1年生位の女の子が入れられた所なんだけど…。」

李衣菜「あ、あの扉!それがどうかしたの?」

夏樹「いや、最近あの扉の中に毎日いろいろ入れられていてさ…なんか聞いてたりしないか?」

李衣菜「うーん、特に何も…あの口が軽い監視の時にさりげなく聞いておこうか?たしかあと三日であの人の番だし。」

夏樹「怪しまれない程度にしておけよ?」

李衣菜「大丈夫!そのふらふぃ、ふ、ふが…。」

夏樹「げ、声帯補助装置ずれたか?」

李衣菜「ふが、ふがっふふぉが…ふぅ、急にずれたからびっくりしたぁ…」

夏樹「まったく…びっくりさせやがって…ん、そろそろ時間か…。」

ピピピピピピピピ…

夏樹がつぶやくと同時に監視員が持っていたタイマーが鳴り、欠伸をしていた監視員が真面目な顔に戻る。

「…あ、時間か。…ほら時間だ!面会時間は終わりだ!」

夏樹「はいはい、わかってるって。じゃあな、また次の面会まで頑張れよ!」

李衣菜「なつきちもね!」

名残惜しい別れ。監視員に背を押され、李衣菜の牢屋のあるスペースの自動ドアの外に出る。

自分の牢屋のあるスペースの自動ドアをくぐって自分の牢屋に入り、牢屋のカギをかけられ、冷たいベッドに横になる。

両腕に目玉型ユニットをしまうと完全に視界が無くなる。両目はもう義眼だから光を拾えない。

そのまま目を閉じて更なる暗闇の中へ落ちてゆく。これがもう慣れてしまった日常…だった。


あの日が来るまでは。

訓練から帰る途中。今日は李衣菜との面会もない日。

ドォォォォンと、響くような音が鳴った。

夏樹「…?なんだ?」

ビービー!ビービー!

「はい、こちら…な!?侵入者!?母星の軍か?…宇宙管理局!?了解!直ちにこいつを向かわせる!」

白くて長い耳を動かして振り返ってくる。

「おい、侵入者だ!直ちに撃退命令を下す!」

夏樹「…了解。」ダッ

「あのフランケン娘にも連絡は行っているからな…ふふ、政府の奴らめ…我らの技術力を甘く見ない方がいい…」

きらり「きらりん☆ビーム!」

チュドーン

管理局軍「壁が壊れたぞ!突撃—!」ドドドドド

きらり「にょわー!」ドドドド

管理局軍・L「誘拐された被験体の少女たちは無力化するだけでいい!研究員は逃がすな!」

李衣菜「なつきち!こっちこっち!相手の死角っぽい!」

夏樹「…あれが侵入者か…どうする?」

李衣菜「…助けてもらえないかな?」

夏樹「…今は無理だな。首輪を何とかしないと…」

きらり「…ほえ?」

夏樹「!」ヒュン

管理局軍・L「きらり、どうした?」

きらり「あ、リーダーちゃん!あっちに女の子がいたのー!目があったら消えちゃってきらりすっごくびっくり!照れ屋さん?モジモジ?うっきゃー!」

管理局軍・L「…きらり、少し声の大きさを考えてくれ…。」

きらり「はーい!」

夏樹「あっぶねぇ…」

李衣菜「予告なしにワープ穴作らないでよぉ…」

夏樹「あーゴメンな。あのデカいの、目からビーム出してたから撃たれるかと思って焦った…。で、ここはどこ…」

「でかいのって、もしかしてきらりの事—?」

夏樹「」

李衣菜「」

きらり「きらりん☆」

夏樹「な、なんで…」

きらり「きらりね、二人が消えたところで、会いたいなーって思ったら、きらりんぱわーがビビッ!てなって、ばびゅーん!ってここに来てたの!」

夏樹「消えきってなかった微かな穴の残骸か…!」

きらり「…?首に着けてるの、なんだかはぴはぴじゃないにぃ…?」

李衣菜「さ、触っちゃダメ!爆発しちゃうから!」

夏樹「おい馬鹿、相手は敵だぞ!?」

きらり「…よーし!」コォォォォ

きらり「W★きらりん☆ビーム!極小圧縮ばーん!」ヒュヒュン!

夏樹「」

李衣菜「」

きらり「これでもうだいじょーぶ!首輪はきらりがヒュンヒュンポロン♪な感じで切ったの!」

李衣菜「…嘘、こんなあっけなく…?」

夏樹「だ、だりー!アタシ達もう自由だ!」

李衣菜「うん…!」

きらり「うんうん!はぴはぴで、きらりんぱわーがゴゴゴゴ!滾ってきたぁ!いってきまー!」ダッダダダダダダダ

夏樹「…!そういえば、あの扉の奥の女の子!」

李衣菜「!…えっと、きらり?って人に知らせた方がいいのかな?」

夏樹「…取りあえず追いかけるか…そもそも帰り方が分かんねぇし…。いくぞ。」ヒュン

李衣菜「だからいきなり穴を足元に作らないdふぉ…ふがぁぁぁぁ…」ヒューン

「所長!二体の首輪の反応が消えました!」

「何?…仕方ない。我らの作った究極生命体を開放するしかないな…」

「!?あ、あ、あいつは危険です!今は遠隔操作で餌を与えているから大丈夫なだけで!あいつは我々が手綱を握れる相手ではありません!」

「うるさい!いまは管理局の連中を全滅させることだけを考えろ!」

管理局軍「リーダー!研究員全員が一つの扉に向かっています!」

管理局軍・L「非常口か!?」

夏樹「…いや、違うと思うな。」

管理局軍・L「…君はこの施設の被験者か?」

夏樹「…そうだ。テレポートみたいなことができる。さっきアンタ達の仲間のきらりって奴に助けてもらった。」

李衣菜「ふふがふ!」

管理局軍・L「そうか。…ならばあの扉の向こうには何がある?」

夏樹「…直接見たことはないけど、女の子やいろんな動物が中に入れられていたのを見たんだ。」

管理局軍「…どうします、リーダー?」

きらり「リーダーちゃーん!行くの?行かないの?どっちどっち?」

管理局軍・L「我々の任務は誘拐された被験者の保護と研究員の捕獲だ。どちらにしろ行かなくてはならない。」

きらり「よぉーし!じゃあきらり先頭ねー!」

きらりが分厚い扉を開く。その扉の中には…地下へと伸びる階段のみがあった。

相談の結果、きらりを先頭に、リーダー、夏樹、李衣菜、その後ろに管理局軍全員が入ることとなった。

管理局軍「…いいんですかリーダー?あの二人まで連れてきて…」

管理局軍・L「本人の希望だ。それにあの年上の方はテレポート能力を持っている。いざとなれば避難してくれるはずだ。」

地下へと伸びる階段は、薄暗い明かりに照らされている。

降り切ると広場のようになっていて、その広場の壁に大きな鉄の扉があった。

地面をよく観察すると、研究員たちの物らしき足跡が一直線にその扉に伸びていた。

きらり「ここ?」

管理局軍・L「二人は下がっていてくれ。突撃用意!」

しかし、突撃する前に扉が所長によって開けられる。

「ようこそ。我らの最高傑作のショーに!」

所長は他の研究員達の下へ優雅に戻りながら語りだす。

あっけにとられたのか、それとも情報が欲しいのか、管理局軍は手出しをしない。

そして高校生くらいだろうか、ボロボロの白いワンピースの少女が目隠しをされ、足枷と手錠で壁と繋がれていた。

普通の人間と違うところは、見える限りでは虎の耳と左手、それに蛇の尻尾のみだ。

「やれ。」

そう所長が言うと、研究員達は彼女の足枷と手錠を外す。

そして最後に所長が目隠しを外す。

管理局軍・L「総員警戒態勢!」

少女が目を開ける。真っ赤な瞳が辺りを見渡し…研究員を捕えた瞬間

「おなか、すいた」

部屋中が黒で染まった。

…いや、目玉型ユニットで視覚を得ている夏樹だけが状況を把握していた。

夏樹「…!?」

黒いドロドロしたものが少女の体から湧き上がり、食らう様に研究員達に襲い掛かかり、部屋中をその黒で覆い尽くしたのだ。

そして、部屋中の壁に、無数の目玉が浮かび上がった。

統一性もない、無数の動物の瞳。

李衣菜「ヒィ!」

管理局軍「な、何事だ!?」

ギラギラ、ピカピカ光る目玉。皮肉にもそれが明かりの代わりとなって部屋中の様子を映し出した。

部屋の壁には研究員が…まるで壁から生えたような生き物たちに丸呑みにされていた。

少女自身もまるでその黒に溶けてしまいそうに見えた…実際、体の半分ほどがその黒に浸食されているのだが。

黒からはたくさんの生き物が食らおうと襲い掛かってくる。

少女はその様子を…本当に見てるのか定かではない、死んだ瞳で見ていた。

「おなか、すいたよぉ…ちがう、すいてなんかない…」

ボソリ、ボソリと呟きながら。

しかし、その部屋のほとんどの人間が壁や床、天井から湧き続ける動物たちの対処に追われ、聞こえていない。

きらり「…」

そんな中、きらりは自分に噛みついてくるそれらを振り払いながら少女に駆け寄った。

きらり「だいじょーぶ?怖いの?」

「…おねぇちゃん、だれ?」

見た目よりも幼い言葉遣いで彼女は問う。

きらり「きらりは、きらりだよ!君は?」

「…なお。かみや、なお。」

急に、動物たちの動きが鈍くなる。

きらり「そっかー!なおちゃんって言うんだぁ!はぐはぐしてもいいー?」

なお「…うん。」

きらり「うっきゃー!なおちゃんかわいー!!はぴはぴが、なおちゃんにもいきますよーに!」

きらりの両手から、光が放たれる。そしてその光が部屋を覆い尽くしていた黒の動きを完全に止めた。

なお「…あったかい…。」

きらり「なおちゃん?」

部屋の中の黒が彼女に収束して、彼女の体を蝕んでいた黒も消え去った。

丸呑みにされていた研究員もそのままの姿で地に伏せている。

すぐさま管理局軍が駆け寄り拘束し、全てが終わった。

これが約一年前の事。今、彼女たちは地球で暮らしていた。

『グオオオオオ!俺が!一番!強いんだヨォォォォォォォォ!』

奈緒「夏樹!周辺の住民は?」

夏樹「避難完了だ!思いっきりやろうか!」

李衣菜「おっけー!」

きらり「おにゃーしゃー!」

奈緒が虎の姿になり、きらりを乗せながらカースを錯乱。

きらり「きらりん☆ビーム!」

錯乱した隙だらけのカースにきらりと夏樹が攻撃を打ち込み続ける。

夏樹「だりー!今だ!」

夏樹が作った穴に飛び込み、カースの真上から李衣菜が飛び込む。

李衣菜「くらえ!」

黒いドロドロの体に思い切り李衣菜が放電する。その体に電気に反応して輝く部分があった。

奈緒「見つけた!」

きらりを降ろした奈緒が左の虎の手で切り裂く。カースの黒い体と黄色い核が見事に粉々になった。

きらり「よーし!大成功—!リーダーちゃんも喜んでくれるよね!」

菜々「プロデューサーさん!ネバーディスペアが高慢のカースを狩ったようです。」

『何!?ハァ…あの子達、アイドルやってくれないかなぁ…』

菜々「…無理だと思いますよ?」

『それは分かるが…こう、うちの営業のある種の妨害になってるというか…同盟の偉い人があの子たちの悪口ばかり言うからさ…』

夕美「…汚い人。」ボソッ

菜々「しーっ!夕美ちゃん!?それはマズイですから!もっとオブラートに包んで!」

『…ネバーディスペア…いったい何者なんだ…?』

彼女たちは、今日もどこかで絶望を狩る。

※ネバーディスペア
意味は「絶望するなかれ。」
時々ネバーディスペアーズとも呼ばれている。
4名の女性からなるグループということしかよく分かっていないらしい。
カースを中心に、悪人の討伐も行う。
基本的に、カースは本業の人、悪人には最もふさわしい正義の味方がいた場合、5分待ってこなかった場合のみ討伐を開始するというポリシーがあるが、非常時は例外。
宇宙管理局の送り込んだ最強部隊…らしい
アイドルヒーロー同盟の上層部からは目の敵にされている。
「5分以内に来ない方が悪いだろ?」

木村夏樹
職業: ネバーディスペアのメンバー
属性: 改造人間
能力: 空間移動の穴を作る

交通事故で死にかけたところを誘拐され、そのまま改造された少女。
四肢は全て作りものとなっている。そのため、長袖で手袋をしていることが多い。足のジェットで高く飛んだりできる。
目は義眼で、六つの目玉型ユニットを操作して視界を得ている。そのためある程度遠くの状況も把握できる。
目玉型ユニットからはレーザーを発射でき、さらに穴を管理局の武器庫へとつなげることで一種の人型武器庫にもなれる。もちろん許可は得ている。
目玉型ユニットは、睡眠時のみ、腕の収納スペースに保管される。
穴の発動範囲は無限ではあるが、腕が通るサイズはともかく、人が通れるサイズとなると、札幌から東京が限度。さらにこのレベルだと倒れそうになるほど疲労する。

http://imgur.com/3X3OaTE.jpg


多田李衣菜
職業: ネバーディスペアのメンバー
属性: フランケンガール
能力: 放電&怪力

交通事故で死亡し、死体を誘拐されそのまま生き返ることを強いられた少女。
体はつぎはぎだらけで、体内に埋め込まれた声帯補助装置ずれるとまともに喋れない。
頭には二つのボルトがついていて、右側のボルトは延長コードが付いたコンセントになっている。
延長コードは200キロ程の重量にも耐え、かなり長く、戻す時は李衣菜の意思で巻き取れるため、鈍器やロープ代わりによく使われている。
放電は彼女のバッテリーを使用するため、ここぞというときのみ使用。一応、専用コンセントで一時間充電すれば三日は動ける。
右目だった部分には機械が埋め込まれており、縫われている。そのため眼帯をしている。
ボルトが邪魔でヘッドフォンを付けられないので仕方なくイヤホンで音楽を聴く。

http://imgur.com/fWumgOv.jpg

神谷奈緒
職業: ネバーディスペアのメンバー
属性: キメラ
能力: 獣化、肉体変化

6歳のころに誘拐され、無理矢理成長させられる薬を飲まされ、見た目は17歳、頭脳は子供に。究極生命体を作るための被験体にされた。
初期はキメラ化計画が行われ、様々な生物の遺伝子を肉体に組み込まれる。虎の耳と手、蛇の尻尾はその後遺症。
しかし、対猛獣訓練の時に怯えて何もできず、食われたが、肉が腹を突き破り骨の元に戻って再生したことで恐怖に耐えられず発狂。地下の奥深くに閉じ込められた。
その後、カースの核のかけらを埋め込む実験が行われ、暴食のカースの核が埋め込まれたことにより、どんなに満たされなくなってしまう。
現在は、きらりの浄化により正気に戻り、暴食の効果も消えたが、記憶をほとんど失い、自分を本当に17歳だと思い込んでいる。いまだに手術関係の事はトラウマらしい。
そして、核の影響で、組み込まれた動物を黒い泥で構成することで武器にしたり変身に近いことができる。
本気を出したり発狂すると、SAN値を削りそうな姿になる。
普段は虎耳を大きめのヘッドフォンで隠している。
素直じゃないのは相変わらずのようだ。

http://imgur.com/yNnuonQ.jpg


諸星きらり
職業: ネバーディスペアのリーダー
属性: 宇宙人(出身・M-KRY182星雲)
能力: サイズ変更、(10センチ〜18メートル)はぴはぴぱわー注入

本来の大きさは18メートル。現在の慎重になったせいで約百分の一のパワーしか出せていない。
自分や他人の幸福を力に変える種族で、不幸な人々ばかりだと力を発揮できない。
そのせいで、住んでいた星は宇宙戦争で負のスパイラル式に敗北。孤児だったきらりは宇宙管理局に拾われ、訓練を受け、兵士となっている。
リーダーと言っても、形式上で、みんなとは等しい関係。
また、他人の感情に敏感で、少しでも不幸な人が居なくなることを願っている。
メンバーの中で一番人間らしいので、買い物などは彼女しかしていない。
ちなみに大柄な見た目に反して、きらりん☆ビームの精度は異常に高かったりする。

http://imgur.com/kjhsYZc.jpg

以上です。きらりがいなかったら憂鬱だった。
…一部のキャラ能力に元ネタがあったりしますが、深く追求せずに笑い飛ばしてくれると嬉しいなーって

乙乙!
治癒能力持ってた森久保がチラチラ見てるぞ。

>>悪質な宇宙人
>>白くて長い耳

これ、まさか……ウサ……

>>175
李衣菜と夏樹はあまりに長時間この姿でいすぎたためにこの姿にしか回復しないんだ。スマンな森久保ォ!
奈緒も似た理由だが、下手に回復させると遺伝子暴走でSAN値削られるぞ森久保ォ!
親切な心が身に染みる…

>>176
ウサミン星人の悪質な中級ウサミン達です。菜々ちゃん特に関係ないよ!
ちょと頭いい宇宙人達にとって宇宙進出していない地球人は最高のモルモットだそうで。

あ、あとカースの詳細設定決まりました
ありがちですが七つの大罪をモチーフに。
憤怒・赤
色欲・桃
高慢・黄
嫉妬・紫
怠惰・緑
暴食・藍
強欲・金
…という色の核が黒いドロドロした体でおおわれており、それぞれの属性に対応した人々の感情を叫んでいます。
全てが変わり、ヒーローが現れ始めてから生まれた化け物ですが、どうして生まれたのかは不明。
その性質上、人が多い場所に現れると強くなります。
核は砕いた後は放置しておけば勝手に消えます。片づけようとして下手に触ると呪われますのでご注意を。
好きにボッコボコにしてもいいのよ?

おつおつ

まるでスカルガールズのようだ

>>182
ギクゥ

これは、他の人が書いた既出のキャラを改変とかもアリ?

具体的に、このキャラをこんな感じにしたいんだけど
みたいなことを、設定した人に相談してみては?

>>192
おおう、続きがあるならどうぞ
同じく副業中、いつ書けるかも解らんのでオリジナル優先

細かく書いちゃうと先の楽しみが減っちゃうじゃん?
ざっくり続きを繋いで話を広げつつ能力を細かく味付け(こじつけ)
実はこんな凄い能力だった! を書いてみたいかもなと考えてた次第

>>194
お互いに「こんな感じのことを考えてる」っていうのを持ち寄って相談してみたら
案外両方の設定をMIXできたり、折衷案みたいなものが生まれるかもしれない、的な
「俺が」「いや俺が」とか「どうぞどうぞ」「いえそちらこそ」より建設的なんじゃないかなーって
>>190で「相談」と言ってるのはそんな意図もあったり

ただ、細かく書くと先の楽しみが減るというのもわかるし……、うーん……

ふと思ったんだけど、Pって別人として出してもいいんだろうか

名前とか微妙にかえたほうがいいのか

>>196
ちょっと区別が大変かもしれないけど、大丈夫だと思いますよ
プロダクションの人のところは『ピィさん』だし

ちょっとしたら周子、美玲投下行くよー
『プロダクション』の設定と社長さん、お借りします
・・・結局ダークさのかけらもなくなった・・・

>>196
その葛藤の結果が「ピィ」だよ!
正直「『ピィ』って……」って自分でも思ってる、もうちょっと他に何かあっただろうと

まあ、○○Pとかが一番無難だよね、P♀とかも斬新かもしれない

ずっと、ひとりぼっちだった。

生まれたときから、みんなとちがったから。

ひとりでエサが取れるようになったら、すぐに群れからおい出された。

それから、ずっと、たったひとりで。

「—————お、気がついた?」

高いがけから落っこちて、たぶんこのまま死んじゃうんだろうな、って。

そう思ってたのに。

「じっとしててよー?そりゃーもう色んなとこボロボロだったんだから、しばらく安静にね」

なんで、ウチはまだ生きてるんだろう?それに、コイツはいったい誰だろう?

怪我と疲れのせいで頭がぼーっとしていても、それがとても気になった。

「『誰だコイツ』って顔してるから名乗らせてもらうけど、あたしは塩見周子。おせっかい焼きの妖怪さんだよん♪」

しゅーこ。コイツは、シューコっていうのか。『ようかい』っていうのは何なのかよくわからない。

「ん、わかんなかった?んー、実際見せたほうが早いかな・・・」

そういってシューコが、ぱちん、と指を鳴らすと、その頭からぴょこんと耳が生えてきた。

それと、腰からはふさふさしたしっぽが何本も。びっくりして後ずさろうとして、傷が痛んですっころんだ。

「わわ、ごめんごめん、いきなり姿が変わってびっくりした?痛かったでしょ」

確かにびっくりしたけど、気になったのはそこじゃない。

よしよし、となでてくる手をふりはらって、ウチは意識を集中する。

「・・・おー、もうそんだけコントロールできるんだ。誰かに教えてもらったんでもなさそうだったけど」

やっぱり、この状態は体がつるつるしてへんな感じがする。でも、こうしないと言いたいことが伝わらないし。

「・・・・・・ウチも、その『ようかい』なのか?」

それが、ウチが狼の姿から変身して、初めてしっかり口にした言葉だった。

それからシューコは、妖怪のことや変身したあとの体のことを———こっちは『人間』っていうらしい———いろいろ教えてくれた。

シューコが言うには、ウチは人狼の『先祖返り』っていうやつらしく、何回練習しても耳と左目が狼のまんまになってしまうのは、ウチがぶきっちょなわけではないそうだ。

人間の姿の方がいろいろ便利だから、ということで、耳は服についてた『ふーど』っていう帽子で、左目は眼帯を付けて隠すことにした。

それからしばらくして、片目が見えないことにも慣れて、たんすに小指をぶつけることも少なくなってきたころ。

「シューコッ!!またウチがとっといたずんだ餅かってに食べただろッ!!!」

「あーごめんごめんおなかすいちゃってつい」

「棒読みにもほどがあるぞっ!?ぜったい反省してないだろっ」

こんな風にちょっとしたことで喧嘩できるくらい、他の誰かと話すことにも慣れてきたころだった。

「おぉ、周子くん、ここにいたかね」

いきなり知らないおじさんがやって来たもんだから、びっくりしてシューコの後ろに隠れてしまった。知らない人は、やっぱりまだこわい。

「・・・ずいぶん、怖がらせてしまったかな?」

「あはは、ちょっと人見知りなだけだよ。・・・ほら、自己紹介して。大丈夫、このおじさん優しいから」

おじっ、と言っておじさんが固まった。どうしたんだろう。

まぁ、あやしいヤツならとっととシューコが追い払ってるはずだし、悪いヤツじゃないのは本当だろう。

「・・・・・・美玲」

でもやっぱりこわいので、ちょっと顔をのぞかせて、ぼそっと名前だけ名乗った。

美玲。名前がないのは不便だ、っていってシューコがつけてくれた、シューコからもらったもので一番すきなもの。

「ふむ、美玲くんか。『美しいさま』を表す字が二つ、うんうん、名前通りの可愛らしい子だね」

名前を褒められて、それを考えてくれたシューコのことも褒められたみたいでうれしくなる。

悪いヤツじゃないっていうの、ちょっとなら認めてやってもいいかもしれない。

「それで、わざわざどうしたの、社長さん?」

「おぉ、そうだそうだ。周子くん、君に是非頼みたいことがあってね」

「うん?また何か始めたの?」

「うむ。今回の『プロダクション』は、なかなか期待できそうでね。周子くんには、そこでカウンセラーのようなことをやってもらいたいんだよ」

「え、カウンセラー?あたしそんな難しいことできないよ?」

「いやいや、あまり難しく考えなくてもいいんだ。能力を持つがゆえに疎んじられたり、傷つけられた子たちの話し相手になってもらえれば、というだけの話さ」

「うーん、そう言われてもねぇ」

「できれば、また周子くんの力を借りられればと思ったんだが・・・」

・・・なんか難しい話みたいだけど、ちょっと気になった。

「シューコ」

「ん?どったの美玲?」

「えっと、今の話ってさ。『前までのウチ』みたいなヤツのことを助けてあげられる、ってことで良いのか?」

「あー、うん、まーだいたいあってるかな。もしかしたら、美玲よりもっとふさぎ込んじゃった子もいるかもしんないけど」

やっぱり、そういうことみたいだ。だったら———

「———だったら、ウチ、それやりたい」

「・・・へ?ちょ、ちょっと美玲?」

「だって、だって!!それって、すっごく良いことだろッ!?ウチ、シューコと話して、名前もらって、それで、えと、えっと!」

言いたいことがいっぱいでてきて、うまく言葉にならない。それでも、シューコもおじさんも、ウチの考えがまとまるのを待ってくれた。

「えっと・・・ウチ、生きていていいんだって、シューコに会って初めてそう思ったんだ!だから、前までのウチとおんなじヤツがいるなら、そいつのこと助けてあげたいんだ!」

生まれてすぐ、みんなからのけものにされてきたウチが、初めて生きていることを嬉しいと思ったのは、シューコがいたからだ。

ウチも、そうやって、『誰かが生きていていいと思える人』になれるなら、それってすごいことだと思った。———ウチはヒトじゃなくて狼だけど。

「・・・美玲にそこまで言われちゃうと、ちょっとノーとは言えないよねぇ・・・・・・」

しばらく考え込んでいたシューコが、苦笑いしながらそう言った。っていうことは・・・

「おぉ、引き受けてくれるかね!いやぁ助かったよ」

「んーん、あたしやんないよ?やるのは美玲」

・・・・・・ん?

「・・・・・・え!?う、ウチひとりでやるのかッ!?」

「いんや、もちろんお手伝いくらいはするよ?でも、あくまでこれは美玲のお仕事。そういう条件なら受けるけど、どうする、社長さん?」

「ふむ・・・ティンと来た!良いだろう、その方向で話を進めよう!周子くんがサポートについてくれるなら、万が一ということもないだろうしね」

・・・なんだろう、なんか大変なことになっちゃった気がする。けど、やりたいって言いだしたのはウチだし、その気持ちに嘘はない。

「とりあえず、一度うちの事務所まで来てもらえるかな?プロデューサーの彼とも顔合わせをしておいた方がいいだろう」

・・・嘘じゃないんだけど。

「・・・みれいー?しがみつかれたまんまだと、あたし動けないんだけどー?」

やっぱり、知らない人に会うのは、まだちょっとこわい。

美玲(生後半年〜1年)

属性:妖怪さん(人狼)
能力:狼への変身

先祖返りで妖怪化してしまったがゆえに、生まれてすぐに群れから追い立てられてしまった狼さん。
瀕死のところを周子に助けられた。
やや人見知りだが、自分が疎まれていたぶん他人には優しくしてあげたい、と考える良い子。
どういうわけか『プロダクション』のカウンセリング担当になってしまった。

塩見 周子(自称1000年くらい)

属性:妖怪さん(おきつねさま)
能力:変化、お札を使った呪術、狐火などなど

かなりの歳月を生きてきた大妖狐。本来は銀の体毛の美しい狐だが、普段は人間の姿をとっており、滅多に戻ろうとしない。
社長とは旧知の仲だったり、長生きしている分顔が広い。
人をからかって面白がるちょっと意地悪な部分もあるが、基本的に人間大好きで友好的な妖怪さん。

以上です
あやかし京娘は反則気味に可愛いとおもいます(粉蜜柑)

乙でしたー
あんな格好されたら妖狐以外考えられませんよねー

…ダークな設定だった時が少し気になるが

>>208
元々は美玲ちゃん元人間の人狼、っていう設定だったのよ
ちょっとヘコませすぎて後味悪くなっちゃったもんでこうなった

乙ー、こんなに早く『プロダクション』使ってもらえるとは思わなかった
あとしおみーは何処のスピードワゴンさんだw

とうとう妖怪が来たか。わくわくしてきた。
投下するよー!



「裕美ちゃんは『カース』って知ってますかぁ〜?」

イヴさんが何か手紙のようなものを広げながらポツリと尋ねてきます。

…カース?

「えっと、ごめんなさい、ちょっと分からないかな?」

「それがですねぇ…出るみたいなんですよぉ…そんな化け物が…」

…ば、化け物…!?

「『カース』正体不明の化け物、不定形であることが多い、周囲の人間の感情と密接に関わっていること以外現状不明」

「核となる部分があり、その部分を砕かない限り蘇り、核以外への有効打は調査中…」

「『高慢』『憤怒』『色欲』『怠惰』『暴食』『強欲』『嫉妬』などそれぞれ七罪に関する名称が付けられているってことみたいですよぉ〜」

「なんでそんなに詳しく知ってるの…?」

「これですぅ〜♪」

そう行ってイヴさんは封筒ごと読んでいた手紙を私に差し出しました。


イヴ非日常相談事務所様

          ○月△日 『アイドルヒーロー同盟』 プロデューサー

「…なんでアイドルヒーロー同盟から…?」

「あんなでっかいところとうちって関わりあったかな…?」

というかこんな大事なこと郵便で送って良かったの…?

「一応私たちって魔法系統に関してはエキスパートですからぁ〜♪」

「…どういうこと?」

意味が分かりません。

「ヒーローだって私たちとそっくりのタイプだって居るってことですよぉ〜♪」

「それって魔法使いって意味?」

「格闘みたいにしゅっしゅーって戦うヒーローも居るんですから水や風、炎とか雷を操るヒーローだって居ますよ〜?」

しゅっしゅーってなんだろう…?

「少なくとも後者のヒーローは私たちに近いですね〜それに私たちより力が強いことが多いです〜♪」

「…そんなに強いの?」

「所謂ヒーローの様に突然発現するタイプの異能は力が強いことが多いですねぇ〜♪」

「でもそれと私たちに何の関係があるの?」

力が強いならなおさら私たちはお払い箱じゃないかな?

「私たち魔法使いは幼い頃から魔力の存在に気づいてて基本的に慣れちゃってるじゃないですか〜?」

「うん…」

そういえば魔法自体は割りとすんなりと覚えられたな……。

「それがですよぉ〜?私たちの数倍の力がいきなりどーんと目覚めちゃったらどうなりますかぁ?」

「…扱いきれない…?」

「流石裕美ちゃんですねぇ、正解ですぅ〜♪」

「肉体系のヒーローならともかく魔法系のヒーローは暴発すると大惨事ですからぁ〜♪」

「まぁ、その関係で『アイドルヒーロー同盟』からもちょくちょく相談があるんですよぉ〜♪」

「私知らなかったよ?」

「制御のお話もありますから今度からは裕美ちゃんにも頼ることになりますから安心してください〜」

「…でもこの情報をわざわざ送ってきてくれたってことはそれなりに危険なんでしょうねぇ…」

急に真面目な顔をするイヴさん。

「…そういうのをヒーロー数人がかりで倒すんだよね…?」

「はい〜♪」

「…一人の時にそういうのに会いたくはないよね…」



『ナゼ…?ナゼワタシダケ……?』

私の目の前には不定形の泥のような化け物。

『ナンデ……ナンデェェェェ!』

「…私、なんでご丁寧にフラグなんて建てちゃったのかな…」

「これが『嫉妬』のカースかな…言動がそれっぽいし…」

カースは体から黒いもやを噴出しながら近づいてきます。

私は慌ててポケットからボールペンを取り出し先端をカースに向けます

『か、風よっ!』

『ウゴ、ウゴォォォォ!』

『イヤダ…!ワタシハキエナイ……キエナイ!』

カースの泥のような体から突如触手のような腕が生えて私に迫ってきました。

「わわっ!?」

風魔法の余波を使って大きく後ろにステップをして避けます。

『氷よ!寄り集まりて塊になれっ!』

出来た!これで次は…!

『風よ!』

風魔法で生成した氷の塊を一斉にカースに放ちます。

『グギィ…!』

「き、効いた!?」

『イタイイタイイタイイタイイタイ……』

『イヒッ♪アハ!アハハハハハ!』

「ひっ!?」

き、気持ち悪いっ!?

こんなことならイヴさんから戦闘用の魔法習っておくんだったよ!

「私じゃ力不足かも…」

ただでさえ魔力のキャパシティが少ない私じゃ一人じゃ厳しいかな…。

「ここは一旦逃げてイヴさんに助けを…」

その時でした。

『海よっ!』 『空よっ!』

緊迫した空気に割り込んでくるオドオドした二つの声。

『悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう』

『自然を愛する優しき乙女に力を』

『全てを包み込み、安らぎを与える海!ナチュルマリン!!』

『全てを見渡し、恵みを与える空!ナチュルスカイ!!』

『「人々を守り、自然を守る戦士!ナチュルスター!!』

『い、一般人に手を出すなんて許しませんよっ!』

…派手な登場シーンをこなして現れる二人の女の子、どうやら私は変身ヒロインに奇妙な縁があるようです。

…それにしても私一般人…一般人かぁ…。地味に凹むかな…。

「あの、あの人グネグネしてて怖いんですけど……帰りたいんですけど……」

「の、乃々ちゃん!?今あの黒いのからなんか生えてきましたぁ…」

……なんだかこの二人不安です…。

『イナクナレ!ミンナイナクナッテシマエ!』

化け物は二人に向かって触手を伸ばします。

『氷よ!寄り……』

…間に合わない…!こうなったらイチかバチか…!

私は彼女たちを庇うように飛び込みボールペンの先端に魔力を集中させて飛んできた触手の先端に合わせてボールペンを振りぬきます。

「ギギャッ……!?」

ボールペンの先端に触れた部分から触手が真っ二つに引き裂かれていきます。

で、出来た…!

まさか魚肉ソーセージのフィルムがうまく剥がせなくてついイライラして思いつきで作っただけの魔法が役に立つなんて…。

「た、助かったんですか…?帰れるんですか…?」

…私はむしろ生きて帰れる自信が無くなってきたよ…二人を放って逃げられないし…。

『ミンナモウイラナイ!イナクナッチャエ!』

再度触手を伸ばしてくるカース。

「っ!」

私は横薙ぎにペンを振るい再び触手を切断します。

「…体の中心に真っ黒な魔力の塊が見える…多分あれが核かな…」

『氷よ!寄り集まりて塊になれっ!』

…これじゃ足りない…。さっきはこれじゃ駄目だった…!

「もっと……もっと…!」

必要最低限の魔力を残して残りの力を全て氷の生成に向けます。

『アナタタチイナクナレバワタシガイチバン!イチバン!』

私に向けて大量の触手を飛ばしてくるカース。

「させません!い、行きます!」

そう言って私の前に飛び出すナチュルスカイと名乗る女の子。

『嵐よっ!雷よっ!力を貸して!』

『アグ……アガアアアアア!!』

「危な……え…?」

そこから先はカースの悲鳴がこだまする地獄絵図でした。



「…どうするんですかこれ……どうしようもないんですけど…」

辺りの建物は暴風と雷の力で軽く二十年分は劣化したのではないかという有様。所々落雷の焦げ跡が見えます。

それにしても弱点の核とか無視でカースをまるごと消し飛ばすってイヴさんが言ってた通り凄い力……。

「ごめんなさい、ごめんなさい!」

涙目でペコペコと頭を下げ続けるナチュラルスカイ。

「私がきちんと直しておくから大丈夫…大丈夫だから…」

私は特に活躍せずに役目を終えた巨大な氷の塊を消しながら彼女の背中をぽんぽんと叩いてあげる。

…うわ、なんかすっごい建物に蔦絡まってる…自然系の魔法なのかなこれ……。

『…元ある形に戻れ!』

…駄目だ。さっきの氷で今日は魔力がもうないよ…。

…これ全部直すのに何日掛かるかな…?



「なるほどぉ〜、そういういきさつでうちに連れてきたんですかぁ〜♪」

「うん、ちょっとこのままじゃ危ないかなって思って…暫くの間力のコントロールを教えようと思って…」

「…少しだけ頑張るって言いましたけど正直もう帰りたいんですけど…」

「乃々ちゃん!これが終われば私たち一人前ですっ!」

「た、多分ですけど……」

……完全にコントロール出来たら恐ろしい強さになりそうだけど…。

「せめて範囲をお家一軒分くらいまで狭められればまだ……うん…」

それだけでも被害は大分減ると思う…。

「て、掌サイズで十分なんですけど…そんなに目立ちたくないんですけど……」

あれを掌サイズまで圧縮したら私の『魚肉ソーセージカッター』の比じゃないよね…。

「私まだ直接お二人の力見てないんですよねぇ〜♪」

「良かったら使ってみて貰えませんかぁ〜?」

「は、はいっ!行きますよ!乃々ちゃん!」

「うぅ…どうしてもって言うならちょっとだけ頑張りますけど… 」

『悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう』

『自然を愛する優しき乙女に力を』

『全てを包み込み、安らぎを与える海!ナチュルマリン!!』

『全てを見渡し、恵みを与える空!ナチュルスカイ!!』

『「人々を守り、自然を守る戦士!ナチュルスター!!』

「凄〜い!格好良いですぅ〜♪」

ニコニコしながらパチパチと手を叩くイヴさん。

「そ、そうですか…?は、初めて褒められた気がします…えへへ…私は嵐と雷が操れるんです!」

「行きますっ!」

…えっ?ここで…?

『嵐よっ!雷よっ!力を貸して!』





街を直す前に最優先で事務所直さなくっちゃ…。

関裕美
職業 魔法使い
属性 器用貧乏、魔力キャパシティは小さい。
能力 木火土金水の基本属性とベーシックな魔法の行使。

これまでひっそりと暮らしてきた魔法使いの一人。
イヴ・サンタクロースの唯一の弟子であり、『イヴ非日常相談所』所属。
自身の魔力の少なさに自覚があるので力を控えて魔法を使うことが多い。

修復 ゼロから作り出す訳ではなく壊れた物の欠片や代用品でくっつけるだけ。残念ながら日々上達せざるを得ない。

風生成 相手を吹っ飛ばしたり魔法を吹っ飛ばしたり、簡易的に飛べる。

氷生成 氷作るだけ。

『魚肉ソーセージカッター』ペン先に魔力を集中しただけ。地味に魔力消費も少なく破格の威力。そして絶望的な技名。


イヴ・サンタクロース
職業 魔法使い
属性 不明。魔力キャパシティは裕美が水溜りならイヴは市民プール程度。
能力 不明。弟子以上には魔法は使える。

これまでひっそりと暮らしてきた魔法使いの一人。
関裕美の魔法の師匠。
「イヴ非日常相談所」所長。
世界が変わったことに関しては『とっても賑やかになりましたねぇ〜♪』程度の認識。
自分から積極的に戦うことはないが割りと適当な性格なので成り行きで普通に戦ってしまう。

以上です。
森久保とほたるが強い(驚愕)
魚肉ソーセージのフィルムってなんであんなに開きにくいんだろうね。

>>数十年前のこと
>>偉大なるウサミン星人(安部菜々)

数十年前のこと

 数 十 年 前 

おいwww

うっひょー!カースとウサミン星人の設定が掘り下げられてるー!嬉しい—!
乙です!

>>239
菜々は地球に200年は滞在しているのでなんの問題ない
むしろ問題なのは母星がほぼ自分のせいで荒廃したのにに帰ってないことの気がする…たぶん知らされてないんだろうなぁ…
尊敬しているウサミン星人もいるみたいだし。


美優さん予約しm@


今のところ予約が入ってるアイドルは

>>57◆lbKlS0ZYdV.M
聖・雪美

>>100
小梅・輝子?

>>113◆mtvycQN0i6
クラリス


かな?

蘭子ちゃん予約します

これって、登場アイドルは無能力者でもいいんだよね?

>>247
大丈夫でっせ
棟方師匠(無能力)書いた人が言うんだから間違いない

>>248
なるほどありがとう
江上さん瀬名さん槙原さんで予約いいですか

ちょっと質問だけと寄生型カースって作っていいかな?

>>247
大丈夫だと思いますよー

>>250
カースは自然発生だからなぁ…
奈緒のように核を埋め込まれるか、うっかり核に触れて呪われるか…
人気の全くないところに発生したか、核以外の部分をほとんど失ってしてエネルギー不足のカースならあり得なくもないはず

>>252
うむ……そうですか…

破壊されたカースが核だけを残して放置されていたのが、その色に応じた感情の人に引きつけられて、その人と一体化するのってありかな?

今、そんな感じのを書いてますが

>>253
その状態ならエネルギー不足ですね。最後に言った『核以外の部分をほとんど失った状態』ですし。
大丈夫だと思います。

今ふと思いついたけどむしろカースに敗北して取り込まれるっていうのもありだよね。
現状カース汎用雑魚とか言いながら地味に強いし。

>>256
わかりましたー!

所で核ってどんな感じですかね?
私のイメージでは丸い球体みたいのを想像してます

>>258
その発想はなかった
…奈緒ちゃんが半分取り込まれていたというのに…。

>>259
ほぼ球体で大丈夫です。完全な球体ではなく、歪んだ球体ですが。
カースの大きさに大きさは比例します

酉テスト

よしおkかな
今から聖、雪美で投下します
光と麗奈の設定をお借りしてます

正義のヒーローや悪のカリスマといえど、常日頃から争いばかりを行っているわけでは無い。
彼女たちも変身を解いてしまえば、中学生の女の子。
学生生活というものがある。


光「もうすぐ期末テストか〜。麗奈、勉強してるか?」

麗奈「アンタねぇ、このアタシが学校のオベンキョーなんてつまらないことに興味あると思ってる?」

光「でも、勉強しないとテストで悪い点を取っちゃうぞ?」

麗奈「アンタ、バカのくせになにイイコぶっちゃってんのよ」

麗奈「オベンキョーなんてしなくたって良い点数を取る方法なんていくらでもあるじゃない!」

光「もしかしてカンニングか?卑怯な真似はダメだぞ!」

光「それにこの前のテストの時、思いっきりバレてたじゃないか!」

麗奈「あ、あれは…予想以上にカンニングペーパーの量が多くなっちゃって…」

ガラッ…!

先生「よーし、みんな席につけー」

光「おっ、先生。麗奈、また後でな!」

麗奈「はいはい…」

先生「それじゃあHRを始めるぞ」

先生「と、その前に…今日は突然だけどみんなに紹介したい子がいる」

先生「転校生だ」

ワイワイガヤガヤ…

麗奈「転校生?また変な時期に入って来たものね」

光「おぉ、転校生かー!どんな奴なんだろうなー!」ワクワク…

先生「ほら、静かに」

先生「…よし。それじゃあ入ってきて」

ガラッ…

麗奈「ん…?」

光「お…?」

聖「……」

光「(…綺麗な子だなー)」

先生「…じゃあ、望月さん」

聖「…はい」

聖「望月聖、です…」

聖「皆さん…よろしくお願いします…」ペコッ…

麗奈「……」

麗奈「(これから夏本番だってのに…)」

麗奈「(なんだかアイツの周りだけ雪でも降ってるのかって雰囲気ね…)」

麗奈「(その雰囲気に呑まれたのか知らないけど教室全体が一気に静まり返っちゃたわね…)」

先生「…さて、望月さんはお家の方の都合で突然の転校ってことになってしまってな」

先生「まだ慣れないことも多いだろうから、みんな仲良くしてあげるように」

先生「それじゃあ、望月さんの席は…」

光「先生!アタシの隣、空いてるぞ!」

先生「おっ、そうか」

先生「望月さん。あそこに髪の長い小さい奴がいるだろ?」

光「むっ!?アタシはチビじゃないぞ!?140�あるんだからっ!」

麗奈「(十分チビじゃないの)」

先生「あー悪かった悪かった…」

先生「アイツの隣の席に座ってもらっていいかな?」

聖「……はい」スタスタ…

聖「……」スッ…

光「あ、アタシは南条光」

光「よろしくなっ!聖!」

聖「……ひかる」

聖「素敵な…名前…」

光「え?へへっ、そうかなっ…!」

聖「うん…名前通りの……人…」

聖「これからも……光となって…この世界に平和を、導いて……」

光「…うん?」

光「(光…?平和に導く…?)」

光「……」

光「(あっ…!)」

光「(もしかして、聖も特撮ヒーローごっことか好きなのかな!?)」

光「あぁ、任せとけ!」

光「この世界の平和はアタシが守るっ!」

麗奈「…げっ!?」

麗奈「げほっげほっ…!!」

麗奈「(な、なに言っちゃってんのアイツ!?)」

麗奈「(自分の正体とかバラしちゃっても良いわけ!?)」

聖「……」

聖「うん……期待してる…」

麗奈「(アイツもなに普通に返してるのよ…)」

麗奈「(全く…南条ほどじゃないとはいえ変な奴が転校してきたもんね…)」

先生「あー南条。世界の平和も良いけど、授業の方も大切にしてもらえるか?」

光「あ、はーい」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

キンコーンカーンコーン…

光「よっし!放課後だ!」

光「なぁ、聖!一緒に帰ろうっ!」

聖「ごめんなさい……」

聖「私…寄らなきゃいけないところ…あるから……」

光「む…そっか…」

光「まぁ、転校したてだし色々あるんだろうな!」

聖「……ごめんなさい」

光「なに、気にするなっ!」

光「また今度一緒に帰ろうな!」

聖「…うん」

光「それじゃあ、また明日!」

光「おーい、麗奈!しょうがないから一緒に帰ろうぜー!」

麗奈「しょうがないってなによ!?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

聖「……」テクテク…

黒猫「…なー」ピョン…

聖「…!」

聖「……雪美…お迎えに来てくれたの?」

黒猫「……」

シュン…!

雪美「……そば、いないと……心配……」

聖「大丈夫……何も問題…無かったから…」ナデナデ…

雪美「……♪」

雪美「……どうだった?」

聖「……」

聖「…うん」

聖「間違いは…無かった」

聖「私の能力……彼女ならきっと正しく使ってくれる……」

雪美「……」

雪美「…聖」

聖「…どうしたの?」

雪美「……歌、聞きたい」

雪美「おうち帰って……聞かせて……」

聖「……」

聖「うん…帰りましょう…」

望月聖(人間の姿では13歳程度)


職業:地球では中学生
属性:聖なる乙女
能力:詳細不明

南条光が変身能力を手に入れるキッカケとなった空から落ちてきた光の正体。
光の能力を自分の能力と語っているが、彼女自身が何者なのかは謎に包まれている。
少なくとも人間とは別の生物であることは間違いないだろう。

現在は地球で暮らすために、とある一般家庭の記憶を操作して中学生の娘としてその家に寄生している。


佐城雪美(人間の姿では10歳程度)


職業:黒猫
属性:猫
能力:変化

人間に変化する黒猫。
望月聖に懐いているが、その関係性は不明である。
望月聖と共に記憶操作された家庭で飼い猫として寄生している。

おわりです
やっぱりヒーロー物には変身するキッカケとなったキャラが欲しいなって感じで、光属性でぱっと思いついたのが聖でした
雪美は趣味です

乙ー
ひじりんやっぱり大いなる存在だったか—雪美と合わせてこれからの展開に期待だな…どれほど強いのだろうか

皆が寝ただろう時間に投下

鷹富士茄子さん

片桐早苗さん

後色々スレから設定お借りいたします

Pの代替品として『ピィさん』と区別するために『П(ペー)』で投下します

世界はまだまだ不可思議で、不思議な事象に包まれている。

米国のSCP群の発見や、露国のZone発現、目の前の自称女神様、最近の家業のトントン具合。

だがそんな事よりも今眼の前で起こっている現象、詰まりは茄子が食べ散らかしたプリンだ。

П「おい、プリンは美味かったか?」

茄子「ええ、美味しかったです」

П「そうかそうか」

茄子「痛い痛い痛い!お尻つねらないで!」

П「このアマ、勝手に居付くは人のプリン食い荒らすわ、ケツやら胸は肥えるやら何なんだ!」

茄子「ふふふ……豊穣の神様ですから!」

П「」

ケツにスパーンと平手打ちを打ち込むと、腹立ち紛れに財布を取り出す。

後ろでもう!ぉこですよ!と言ってる食い意地の貼ったアマに、俺は激おこだよと言い返したかったが。

おやつの時間まで時間がない、俺は自転車をかっ飛ばして自宅の女子寮から町中に飛び出した。

П(一日の平穏とは、穏やかな時間調節と、余裕のある時間配分からなるのだ……)

П(それがもう歪みまくりだよ!もう!)

近くの女子校はまだ授業中なのか、下校する生徒すらいない。

…筈だが、通り道に遠目にドロの塊のような、何ともチープなボスが二人のフリフリのドレス少女に魔法か何かで

ボコられてるのが見えた。

П(……え?この先しかお菓子屋無いぞ…まあ、少しは時間がある)

П(アレが本当に女児的アニメの1話ボスなら、もうすぐ終わるはず…)

元きた道を戻り、逆方向に進めば間違い無くオヤツには間に合わず、平穏は失われてしまう。

乃々「ぁあああああ!制御むぅーりぃー!」

ほたる「あっ!?そこのお兄さん、あぶなーい!!!」

П「」

予定調和とでも言うべきか、前方から飛んできたヘドロ山盛り太郎の土手っ腹を超高圧の水流が貫いた。

勿論背後にいる人はヘドロ山盛り太郎に隠れて、見えてないままヘドロ山盛り太郎を貫通。

目の前に大量の、鉄砲水と巻き込んだ粗大ごみが飛び踊る、勿論巻き込まれれば死ぬ。

П『前方の浮かぶゴミ山に、鉄砲水が収まるまで自転車ごと俺が乗り、水上に浮かび続ける』

次の瞬間、自転車が鉄砲水の押す風圧に少し浮き、自転車の下に敷かれるようにペットボトルが入った袋が敷かれ



Пの体はGに体を軋ませながら、水鉄砲の上をゴミ袋に乗っかりつづける。

П「ガァアアアア!」

体内の酸素を一気に押し出され、滅茶苦茶な浮力が下から自転車ごと全身に襲いかかり。

1分程ゴミと流され、自宅付近まで押し戻された。

当たりは茶色く変色し、酷い所では壁にヒビが入っている。

何とか無傷で自転車から降り立ち、地面に四つん這いになって息を整える。

すると申し訳なさ半分、驚き半分という顔で、髪をロールさせた少女と、オカッパの少女がコチラを見ている。

П「」

ほたる「あ、あのすみません!」

乃々「ご、ごめんなさい……あ、あの大丈夫ですか…?」

П「ガアァアアアア!」

飛びかかり、驚いたロール髪の女の子に普通に組み伏せられ、驚いて二人は逃げていった。

23歳の社会人が、少女に力負けし、逃げられる無様な様だった。

П「……プリン買いに行こう」

力負けした際服に着いた泥をはたき落とし、少しフレームの歪んだ自転車の跨りお菓子屋に向かう。

П「売り切れ?」

店員「それがそのう……先程BIGチョコレートパフェを購入なされたお客様が、最後のお菓子の在庫でして……」

П「」

店員「申し訳ありません…最近何分、物騒なものでカース溜まりが出来たみたいでして、今日の分の材料もまちまちでして…」

俺は見た目よりも遥かに老けたような疲労した顔で、トボトボと近所の自転車修理屋に修理を依頼し。

家に帰宅した。

П「」

茄子「あのПさん、これ…作ってみたんですけど」

と、目の前で水羊羹を手渡された、俺は疲労から皿の上の水羊羹にむしゃぶりついた、俺は泣いた。

茄子「けど、Пさんそれだと、買い物に行った意味ないですよね(笑)」

俺は茄子の胸を怒りのまま揉みしだいた、喘ぎ声が頭にきたのでケツをまた引っ叩いた。

時間は17時を過ぎ夕飯の時間だが、今日は何もしたくない。

何故俺は一々そんな細やかな時間配分なんぞに拘っているのか、ダルさが体を覆いウトウトとし始める。

近くのキッチンからは、まな板を軽やかに包丁が叩く音が響き、茄子の鼻歌が響く。

ふと早死した母親のことを思い出す、母親との何でもないような日の午後は、果たしてこんな感じだったのだろう

か。

眠りに落ちかけた瞬間、耳に障る大声が家を騒ぎ立てる。

玄関にハーイとチャイムを茄子が確認しに行くと、馴染みの婦警の声が鼓膜を揺さぶる。

無視を決め込んでリビングで寝転んでいると、ドスドスドスと足音が接近し。

早苗「おはろーП君」

П「でたな、妖怪ロリババア」

肘打ちが腹に食い込んだ、何すんだクソアマという声すら掠れて出ない。

早苗「ふー、昔から変わらぬ友情を評し、話を続けるわよ?」

勝手にしろ、どっちにしろ今は息が吸えず返事はできない。

早苗「実は町中に、変質者が出たって噂…実は私は違法滞在している宇宙人って話を聞いたわ」

問題なのは、ソースが不明なのに毎度毎度驚くべき精度で話を持ってくるこいつ。

そのせいで俺は毎度毎度、碌でもない目に遇っているのだ。

早苗「という訳で、П君力を貸してもらうわよ」

その前にここに泊めてやっている家賃を支払えと言いたかったが、口を塞ぐ。

次は恐らく、背負い投げがきそうと思ったからだ。

П「で、何でお前が居るんだ」

茄子「え?だって相棒ですよ?」

早苗「まあまあ、なすちゃんが居ると、やけに仕事の回りがいいし、良いじゃない」

П「良くない」

茄子「かー・こー・でー・すー!」

何でも女子寮付近で、少女を狙ってウロチョロする変質者らしいが……

すぐ見つかるはずもない、と家を出て少し歩いたところ。

茄子「あ、Пさん、アレじゃないですか?」

П「そんな簡単に居るわけ……」

うさ耳「この辺りに、ヘヘヘ……」

П「んう!?、変質者だー!!!」

茄子「やだかわいい…」

うさ耳をつけた、白髪交じりの研究者風の変質者が通りをニヤつきながら歩いていた。

茄子、やっぱりお前少しおかしいぞ。

うさ耳「誰だ貴様!」

早苗「見つかっちゃったじゃない!」

П「うさ耳だなんて聞いてねぇぞ、このバカ!」

うさ耳「や、野郎、この耳をバカにしやがって……!来い!1号!」

うさ耳男の後ろから、ギギギと錆びついた音が鳴り響きロボと、狼の混合品のようなバケモノが踊り出る。

機械を組み込んだにもかかわらず、サビの音以外は俊敏に駆け回れるようで、近くの家の塀を軽々飛び越えてきた



П「コイツぶっ殺しちゃって良いのか?」

うさ耳「何を言ってやがる、お前を先に殺してから女を実験道具にして」

П『周辺のゴミを跳ねまわり、蓋然性を含んで犬を撃ち殺せ』

乾いた音がした後、金属音の弾き合う音がして犬の頭が吹き飛び肉片が崩れ落ちる。

うさ耳「やる…?」

П『周囲のゴミを跳ねまわり、あのおふざけうさ耳男の耳と足を撃ち抜け』

もう一度乾いた音がした後、再び金属音がはじけあい、両耳と右足のスネに穴が開く。

うさ耳「あ…え…?」

膝に穴があき、力が入らず変質者が地面に崩れ落ちる。

П「んで、コイツは殺すのか?」

早苗「だめよ、勿論宇宙連合とか何とかに書類送検らしいから」

うさ耳「え…?何で、銃位、ロボは避けれる…え…?」

П「もう少し運動するべきだったなぁ?え?何なら母星にでも助けを呼ぶか?エリ・エリ・レマ・サバクタニってか?」

茄子「うわっ…イタソー」

早苗(やっぱりなすちゃん、肝が座ってるわ……)

П「まあさっきの鉄砲水で弾を弾く金属片が散らばってたのが幸いか、多分あの犬、銃弾くらいは直線だと避けると思ったからな」

П「取り敢えず止血のためにお前の足、化学薬品で焼くから」

うさ耳「え?」

茄子「はいどうぞ」

動物用の止血剤を布にこすりつけ、変質者の傷口に力いっぱいこすり付ける。

夜中に声にならない悲鳴が響きわたった。

П「はい、銃」

早苗「はいはいどーも、コレ新品とお仕事代」

勿論早苗が捕まえたというアリバイ工作だ、俺が撃ったと思われれば俺は犯罪者、早苗も共犯者だろう。

П「全く、お前もコレを自分の手柄にしちゃうんだからひでぇよなぁ」

早苗「文句言わないの、はい茄子ちゃん、お土産」

茄子「あ、ありがとうございま〜す♪」

中身のまんじゅうか何かだったようで、茄子はホクホク顔だった。

П「じゃあ俺はもう帰るぜ、ここの地価が落ちないよう頑張れよポリ公、後家賃払え」

早苗「はいはいあんたもね」

そう言うと、早苗は気絶した変質者を引きずって去っていった。

畜生また家賃を流された、このままだとあの婦警に資産を全部食われかねんぞ。

П「……」

犬の死骸を、家の庭に引きずり地中に埋め、木の棒で十字を立てる。

茄子「優しいんですね」

П「こんなの女子寮前に転がってたら、ここらの地価が下がっちまうだろ」

П「……晩飯は?」

茄子「勿論、和食ですよ」

П「……」

何となく、好みを把握されてむしゃくしゃしたので、もう一度お尻を抓ってから帰路に向かった。

後ろからも〜素直じゃないんだから、という声が癪に障ったが、今度は無視した。

鷹富士茄子(一応神様なので年齢は不詳)
ttp://i.imgur.com/x97Aj2i.jpg

職業:偉い神様
属性:自由な女神
能力:因果自動調整、ご利益(学業成就、豊穣金満、幸運をもたらす)

昔から居たらしい、昔は海の向こうに住んでいたが、最近こっちにやってきた。
因果関係を歪めて、自分の思い通りに物事を動かせるが。
何処かの王様が滅茶苦茶やって、世界から追放されたのを見てそういうことはしないと決めたらしい。
Пの能力に興味を持って、Пの家に上がり込むことにした(Пは嫌がったが、結果的に泊めざるを得なくなった)。
Пのオヤツを時折勝手に食べているが、神様への捧げ物と言うことで善行扱いになるため、Пは怒るに怒れない。

片桐早苗(28歳)
ttp://i.imgur.com/PkVYNog.jpg

職業:婦警
属性:正義のピットブル
能力:???

Пの近所のお姉さんだったが、幼い頃から観察の結果誰よりも先にПの能力に気づく。
世界同時多発的超常現象群が起きるまでは忘れていたが、事件解決のため時折Пの能力を借り。
対価として、Пが厄介事に巻き込まれた時は手伝う約束をする。(一方的に)

П(読み:ペー)(23歳)

職業:女子寮の管理人
属性:ひねくれ者
能力:1回の善行による1つの因果の指定操作

1回善い行いをすると、1つ因果を指定して操作することが出来る、また6回分までストックすることが出来る。
生まれも育ちも今の女子寮、元々はアパートだったが、家主のПの父親が急死、母親は居らず一人親だったので。
困っていたところ茄子が飛び込んで来て『何とかしてもらったところ』、近くの学校から女子寮にしては如何かと持ちかけられ、女子寮に変更。
昼間は箒を掃き、夜に近所の婦警に能力を買われ仕事の手伝いをする生活になった。
また、離れにまた一軒新しいアパートを立てる夢を持つ。

終わりです

茄子さん、滅茶苦茶食い意地はってる、SRのセリフを見返しながら俺は思った
早苗さんも、酒好きで滅茶苦茶カロリーを摂取する
成る程、こりゃあ出るとこが出るわけだ、という訳で茄子さん、早苗さんでした

茄子さんと早苗さんを抱きしめたい

乙です!Пさん、個性的だなぁww

乙ー

茄子さん。マジ女神
そしてПつえー

そして哀れ名もなきうさみん

蘭子ちゃん投下します

神崎蘭子。彼女は普通の女子中学生である。決して魔王のような言葉では喋らない。
…少しオカルト好きなところを除けば。

オカルトと言っても好みはかなり偏っており、悪魔や魔術の本ばかり読んでいる。

そんな彼女は、異変が起こったその日にある能力を身に着けた。
…残念ながら彼女が望んだような『魔の力』ではなかったが。

彼女の能力は『どんな文章も読み解く能力』。
英語も仏語も独語も、挙句の果てには入手さえできれば異星の言語さえ脳内で自動で和訳して読むことができる。

暫く落ち込んだ彼女であったが、少しポジティブに考えて…外国語のオカルト本を読むことにした。

図書館にはオカルト本は少なかったが、とある古本屋に気まぐれで立ち寄った時、まるで自分を呼んでいるかのように目が離せなくなった一冊の本があった。

恐らく伊語で書かれたその本の名前は和訳して『魔の世界』。
ぱらぱらとめくり、内容には彼女の知識にない事ばかり書いてあるのを確認すると、すぐさまレジに持っていく。

「こ、この本買います!」
「あ、はい…350円になります…。」

思ったより安い。彼女は舞い上がるような気分で自宅へと帰って行った。

その頃、とある魔界

「父上!父上!」

「姫様、何事ッスか!?」

部下の言葉は気にもせず、姫と呼ばれた少女は城の廊下を駆けてゆく。

「父上!何故…こんな仕打ちを我に!」

「娘よ…何が言いたい?」

「何故、攻撃魔法の練習を禁止する!魔術教師に問い詰めたら父上が禁止していると聞き、真意を問いに来たのだ!我に才能がないからか!?」

姫が怒りを露わにしながら父に問いかける。

「…娘よ、汝は戦う必要はないのだ。」

「父上、貴方が言うことが理解できませぬ…!魔族とは!悪魔とは!人々を恐怖に陥れて初めて存在が確立されるのに!」

あくまでも冷静な父に対し、姫は怒りを隠しきれない。

「あの日以来だ!人間が力を身に着けてから!異星の者が現れてから!父上はもう魔族の事なぞどうでもいいのか!」

「…もう、世界に今までのような魔族は必要ではないのだ…ただそれだけだ。」

「…」

その言葉を聞いた次の瞬間、姫は魔王の間を飛び出していた。

「魔王様、追いかけなくてもいいんスか?」

配下の魔物の問いに父…魔王は首を振った。

「まだ…若いな。さすが我が娘よ。」

人間界

蘭子は、ご機嫌モードのまま、買った本の中に会ったとある術を試そうとしていた。

願いが叶う呪文と悪魔が下僕となる呪文を合わせ、魂を取られないようにする理論で作られた魔術らしい。

カーテンを閉め、紐で作った円の中心に本を置き、自分の血が付いた紙(偶然紙で手が切れたのでその血を使用)をその上に。

満を持して、黒いコートを装備し雰囲気を作り、円の周りをゆっくり歩きながら呪文を唱える。

…ちなみに本に書かれた魔術を行うのは初めてである。今までは必要な道具にいろいろとアレなものが多かったのだ。

「…我が名は神崎蘭子。黒き衣を纏いし者。魔の世界に住む者よ、血の契約を、主従の契約を結び、我が願い叶えたまえ…!」

そして…あり得ないはずの事が起こったのだ。本が光を放ち、目の前に翼を持った少女が現れたのだ。

「フフフ…ハァーッハッハッハ!ひれ伏せ!我こそが第5魔界を統一する偉大なる魔王の一人娘!悪姫ブリュンヒルデであるぞ!」

「…む?」

「…え!?」

二人はお互いの顔を見合わせた。服装や髪形は違うものの、鏡を見たかのようにそっくりだったのだ。

「貴様、ドッペルゲンガーか?」

「え?ち、違います!私は人間です!」

「…そうか。…ふむ、貴様はなかなかの魔術のセンスがあるようだな。」

「ほ、本当ですか!?」

蘭子は悪姫の言葉を聞いて再び舞い上がる。まぁ確かにこんな魔術を成功させるのだから嘘ではないだろう。

「…だが、肝心の魔翌力がない。放水する時にホースはかなり放水できる物でも、タンクに水がほとんど無いようなものだな。」

「…そうですか。」

「…貴様の願いは何だ?我ができることは何でも叶えてやろう。」

悪姫の問いに落ち込んでいた蘭子が顔を上げて呟くように言った。

「…すごい魔術が使えるようになりたかったんです。」

「…何故だ?」

「世界は今、宇宙人とか急に超能力に目覚めた人たちがいっぱいいるんです。そんな中で魔術師として悪い人たちと戦えたらなぁ…って。」

「…貴様、なかなか見所があるな。あんな連中が堂々と歩いてる中、魔術…そう、悪魔の技術に見惚れるとは。」

悪姫は少し思案して一つの提案をした。

「…願いをかなえるのは無理だが…貴様なら、我の思想が分かるかもしれんな。」

「…?」

「我は今日からこの人間界に住む!目的はそう!魔術による世界征服!」

「え!?」

そこまで求めていません!と言おうとするが口が動かない。

「…もちろん、我もまだ父上に比べれば未熟。そこでだ。貴様が我が部下となり、二人で一人の魔術師になるのだ!共に歩め!敬語は無しだ!」

「ええっー!?」

そして数日後

「蘭子ー!昼子ー!おはよう!」

「うん、おはよう!」

「フン、煩わしい太陽ね!」

悪姫…人間名・神崎昼子は、記憶操作の魔術を使い、蘭子と双子であると周囲に刷り込んだ。

そして…

『フハハハ!どうだ!大量の水を学校中に撒いてやったぞ!』ピピッ

「…通り雨が降ったようなものだな…」

「…今日は午後から体育のクラス、あったけ?」

「ないな…もう昼休みだぜ?タイミング悪いというか…」

「というか今日は部活ないしな。テスト準備期間で。」

「あ、テメェ!嫌なこと思い出させるなよー!」

『さぁさぁかかってこいヒロイン!!私は逃げも隠れもしないぞー!!』ピピッ

「今日も出ましたね…!早く行かなくては…!」

——ハーッハッハッハッ!——

「む!先を越されましたか…。でも誰が…?」

『来たか!』ピピッ

「ひれ伏せ!我こそが第5魔界を統一する偉大なる魔王の一人娘!悪姫ブリュンヒルデであるぞ!」

空中には悪魔の姿をしたブリュンヒルデ。屋上には正体がばれないように黒いローブを羽織った蘭子がいる。

「あ、今まで見たことのないヒロイン!」

「マジだ!ていうか飛んでる!すげぇ!」

『初めて会うな!だが、誰であろうと容赦はしないぞ!』ピピッ

「それはこちらとて同じ事!忌々しい機械め!人間が悪魔を恐れなくなった原因の一つ!」

「…ひ、昼子ちゃん…!」

(あまり喋るな、蘭子よ。貴様に拡声魔法がかかってないからといって、正体がばれるのが嫌なら声はあまり出さない方がいい。)

(あ、うん…。脳内で会話するのまだ慣れなくて…。)

「ここには我が家臣もいるのだ!大いなる魔術の力、記憶しろ!」

『…二対一か?忍者といい、またこしゃくな!』ピピッ

「知るか!『合唱魔術の発動を宣言する!』」

手を振り上げたブリュンヒルデが魔術を唱えるのに合わせて蘭子も唱える。

「「水よ!大いなる我が力に従い、その静寂なる身を激動に身を任せ我が敵を排除せよ!」」

「「スプラッシュ!」」

呪文が終わるのと同時に、プールの水がまるで意思を持ったかのように動き出し、ロボに襲い掛かる。

『何ィ!?』ピピッ

激流に耐えきれず、ロボは遠くの川まで水流ごと流されていった。

数十秒後、プールの水はロボを川に放置して元ある場所にしっかり戻ってきた。

「フハハ!我が世界征服計画の第一歩になれたのだ!光栄に思うがいい!フハハハハハ!」

「何あれ…かっけぇ…」

「悪魔なのか…すげぇ…」

「人間どもよ!さらばだ!闇に飲まれよ!」

「あ、待って待って!」

飛び去るブリュンヒルデに蘭子がしがみつき、飛んでいった。
…のは幻影で、本当は再び人間に擬態し、蘭子は着替えて教室に戻って行った。

『…博士、戻りました…』ピピッ

「ロボ、どうした!?ビショビショじゃないか!防水は完璧だから大丈夫だとは思うが…」

「え?またプールにでも落ちたの?」

『…プールに襲われました』ピピッ

「「は?」」

神崎蘭子(14)
職業:中学生…兼悪姫の従者
属性:魔翌力不足の魔術系ヒロイン
能力:悪姫との合体魔法

言葉は中二病ではないが、その分オカルトに熱中している中学生。
魔翌力はないが、魔術の発動に関してはかなりの才能を持つ。
自分と瓜二つの悪魔、ブリュンヒルデに従者にされ、振り回されている。
…ちなみに悪魔が下僕となる呪文は、悪魔の下僕になるドM用呪文である。
…我が下僕的な言い回しだったそうだ。哀れ、蘭子ちゃん。
あらゆる言語の文を読むことができるが、喋ることはできない。読もうとすると自動変換されるだけなのだ。
魂の契約を悪姫と結んでおり、脳内でテレパシーができる。
…ちなみに一人だとほとんど無力である。

http://imgur.com/5WWiDqt.jpg

神崎昼子・本名、悪姫ブリュンヒルデ(???)
職業:中学生…本業は世界征服を狙う悪姫
属性:才能不足の悪魔
能力:蘭子との合体魔法、補助系魔法

かなり魔翌力に恵まれているが、攻撃魔術の才能がなかった哀れな悪魔。
補助や操作系魔術はあとちょっと経験を積めば世界征服できなくもないほどの才能があるが、本人が派手好きなため、あまり使われない。
レベルは魔界基準で1000とちょっとぐらい。転生は一回もしていない。
母を知らず、父親に育てられた。よく喧嘩をするが、父の事を愛しているからこそ、名乗りに彼の紹介も入れている。
悪魔の威厳が無くなってきたこの状況を良しとせず、世界征服をすることで悪魔の威厳を取り戻そうとしている。
その為、宇宙人等、別の場所から来た存在を嫌うが、妖怪などは逆に行為を抱く。

http://imgur.com/0YhPxni.jpg
…じゃなくって
http://imgur.com/xpM4XQK.jpg

※魔法と魔術
魔法は基本的に人間の魔法使いが使うもので、魔術は悪魔が使うもの…とここではさせていただきます。
魔法よりも詠唱が長いことが多いが、その分威力はけた違い。
また、魔法よりも攻撃的な術が多いです。
しかし、魔法を身に着けた悪魔も結構多かったり。時間短縮大事だよね。

※合唱魔術
この二人の場合、蘭子が『ホースの質がいいのに水が無い』
悪姫が『水は大量にあるがホースが粗悪品(※攻撃魔法の場合)』
合唱することにより、蘭子のホースで悪姫の水を使用することが可能となります。
その場合、魔術の威力は合唱補正もあってかなりの事に。
今回はプールの水を使用しましたが、水を作り出すことも可能です。

使用した魔法・魔術一覧
スプラッシュ
水の束が相手に向かってゆく魔術。その場にある水を使えば魔翌力の節約になる。

拡声魔法
拡声器を使ったかのように声を大きくできる魔法。

幻影魔法
幻影を見せる魔法。悪姫は高クオリティの幻影を2時間は維持できる。

記憶操作魔法
悪姫はかなりの範囲の人間に発動可能。

以上です。
蘭子ちゃんが熊本弁じゃないのは悪姫とのバランスをとるためです…少し申し訳ない

今書いてるのの設定として合わせておきたいんだけど、
この世界では宇宙人てのは一般人にも周知されてるものなのかな?
それとも、知ってる人は知ってるという感じ?

>>311
自分的には『宇宙人がいる』事だけは一般人も知っているけど、誰が本当に宇宙人かは知ってる人だけが知っている感じ。

げぇ!saga入れ忘れてた!?申し訳ない

乙ー

その発想はなかった。そしてロボwwww


そして、加蓮投下します!

私は今日も窓から外を眺めていた。

昨日は綺麗な歌声が聞こえたな…
なんだか、心が安らぐのを感じる。
けど、自分の今の事を考えると、また暗い気持ちが出て来た。


日が変われば、何もかも変わらない日常。

いつもと変わらない風景。
いつもと変わらない音。
いつもと変わらない匂い。

変わるのは……私の病状だけ……

私は小さい頃から病弱だった。
外で遊ぶ事もなかった。
友達もできた事もなかった。
家族と一緒に出かける事もなかった。

成長するにつれて、学校に行くようにもなったが、学校での思い出なんてなかった。

あるのは病院にいる時の思い出しかない。

病院で仲がいい子達もできた。
けど、みんないなくなった。

元気になって退院して、それっきり。
お見舞いも連絡もない。
きっと、私の事なんて忘れてるんだろうな。

もちろん。退院しない子もいる。

………みんな亡くなったけどね。

そして………私も………

「ゴホッ……ゴホッ………!!」

自分の体調は自分でわかる。
自力で歩く事も、起き上がる事もできない。

いつからだろう……両親が来なくなったのは?
いつからだろう……病室から出なくなったのは?
いつからだろう……窓から外を眺めるようになったのは?
いつからだろう……みんなが羨ましくなったのは?

私は思う。どうして私だけ苦しんでるの?

私は思う。どうして私だけ一人なの?

私は思う。どうして私だけここにいるの?

私は思う。どうして私だけこんな重い病気なの?

羨ましいな…すぐ退院する人達が……

羨ましいな…家族に愛されてる人達が……

羨ましいな…周りに恵まれてる人達が……

羨ましいな…普通に生きてる人達が……

ヒューン!!!……ポテッ……コロコロ………

ん?なんだろう?この丸いのは……

歪んだ球体……紫色に輝いて……不気味だけど……綺麗と思ってしまった…

そう思ってると、その丸いのは急に光出すと、私の所へ飛んできた。

不思議と恐怖はなかった。どうせ、私は長くないんだ。何が起こっても動じはしない。

抵抗もできないし。

私が何も抵抗しないでいると、それは私の胸の所に来た。

ズブッ……ズブッ……ズブズブ………

そう気味の悪いと共に、それは私の体に入って来た。
不思議と痛みも苦しみもなかった。
寧ろ、身体が軽くなるのを感じる。

それと共に聞こえてくる。嫉妬に満ちた声が……



妬ましい….妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい…妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましいネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイネタマシイ!!!!!!

………そうね。みんなが羨ましい。

起き上がるはずのない身体が動いた。

幸せな人が、愛されてる人が、友達がいる人が、家族がいる人が、健康な人が、苦労をしてない人が…

黒い泥のようなモノが私の背中から出て翼になる。

なら、皆にしらしめてあげようか?

窓に手をかざすと、窓ガラスが粉々にくだけた。

それを妬んで、羨ましがって、足掻いても、足掻いても、掴めない。

私はそこから飛び去った。

そんな不幸で、愚かな人間がいるのを。



教えてあげよう。嫉妬に包まれて、それでしか生きる希望がわかない愚かな人間がいるのを。


ここに一人の≪カース≫が誕生した。

乃々「波よっ!力を貸して!!」

ほたる「嵐よっ!雷よ!力を貸して!!」

『グッ……グガァァォォァォォァァァ!!!』

加蓮「くっ……」

私は黒い盾を生成し、なんとか防ぎながら、仲間達が津波に飲み込まれ、嵐と雷に吹き飛ばされてるのを見ていた。あぁ…その力…妬ましい…羨ましい…

加蓮「相変わらず、ふざけた破壊力ね!!妬ましい…!」

乃々「なんで貴女はいつも無事なんですか……もう帰りたいんですけど…」

ほたる「こんな事はもう辞めてください!そんな事しても誰も幸せなんかになれません!」

加蓮「そんな事を言えるなんて、相変わらず貴女達は幸せ者ね…ナチュルスター」

こっちだって、防ぐので精一杯なのに、元気そうにして私を説得する……妬ましい…羨ましい!!

ほたる「それは違います!私だって…」

加蓮「違う?何が違うの?お説教は聞き飽きたっ!!貴女みたいのを偽善者っていうのよ!」

ほたる「……っ!!……」
乃々「あの、ほたるさん。無駄だと思うんですけど?イヴさんが言うには彼女はもう……」

ナチュルスカイが辛そうに顔を歪め、ナチュルマリンがそれを心配そうにしている。

ああ、妬ましい…この友情がっ!


加蓮「今日は引き上げてあげる!そして、覚えときなさい!!世界には貴女達みたいのに嫉妬する人間がいるっていうのを!!」

ほたる「救ってみせます!!そんな人達も……貴女もっ!!エンヴィー!!」

私は飛び去りながら、心に誓う。
世界に教えてあげるっ!私の……私達の嫉妬を!!!


終わり


余談だが、エンヴィーは普段は普通の人間の姿で、アルバイトしながら生活して、嫉妬を集めているのであった。

北条加蓮/エンヴィー(16)

所属・フリーター
属性・嫉妬のカースと一体化した人間
能力・黒い泥の操作。翼や蛇の形の触手。槍や盾の形にも変化できる。
嫉妬のカースを作り出す。集めた嫉妬によって強さが変わる。

元は病弱な少女だったが、彼女の多くの人への嫉妬により、引きつけられてきた徐化されてない核と一体化したことにより、カースになった。

姿は、黒い泥で構成されたドレスを身に纏い、露出した肌には紫の蛇のような模様がひしめいている(Fateの黒桜みたいな感じ)。顔の上半分はバイザーみたいので隠している。

普段は人間の時の名前と姿で正体を隠しながら、アルバイトをして生活している。

戸籍上では北条加蓮は失踪扱いされてるが、両親は届け出を出していない。
何故なら両親は彼女の病気で長くないのをわかっていて、彼女を見捨てたのだから……

そして皮肉にも彼女の病気はカースの核が心臓と一体化したことにより治った。

だがそれは、彼女が徐化されたらどうなるか……………

以上です。

なんか変な所があると思いますが、生暖かい目でお願いします。

こんな闇落ち加蓮ちゃんを書きたかったんだ。

好きにやられ役として使ってください!

う、うわああああ!救いがなさすぎる!き、きらりー!早く来てくれー!(加蓮が)どうなっても知らんぞー!
乙でしたー!
ネバーディスペアと戦わせたい…救えるかはわからないけど…

ついでに加蓮は普通のカースより浄化されにくいです。

一応の普通のカースとの差別化です。
いいやられ役兼ライバルキャラになって欲しいです。

ネバーディスペアvs加蓮…予約していいですかね?
書けるのは明後日以降になりそうですが。しかし、ここまで悪役・ライバルとして綺麗だと…浄化するのに一種の罪悪感が…

文香で投下。短いけどね!

>>341
いいですよー

果たして加蓮は……どうなるやら…
浄化されるか、逃げるか、はたまた……きらりん次第!!頑張れきらりん!!

鷺沢文香の休日は、その大部分が伯父の経営する古書店の店番に費やされる。

年季の入ったヒノキ材のレジカウンターに座り、日がな一日ハードカバーの本を開いて
じっとしていることも珍しくない。
大学の友人達に遊びに誘われることもあるが、騒がしい場所が苦手ということもあり、
彼女は暇な時は大抵ここにいる。

余談だが、ページをめくる指と、数秒感覚の瞬き以外は微動だにしないその姿から、
近所の小学生の間では、あの女の人は幽霊か魔女かロボットかという賭けが横行しているらしい。
その話は文香自身の耳にも入っていたが、彼女は殊更に憤るわけでもなく、
さもありなん、という心持ちだった。

しかし、文香の読んでいる本の内容を知っている者は誰もいない。
試しに彼女の後ろから本を覗き込んでみても、それは全てのページが白紙なのだ。

大多数の人間は、白紙の本をじっと眺める彼女を変わり者と断じてしまうが、
その「変わり者」という人物評はあながち誤りではない。

そのハードカバーには、彼女にしか読めないものが刻々と綴られているのだから。

(——西暦19XX年。ウサミン歴4581年。
 辺境惑星調査観測員ナナによってウサミン星に地球の文化に関するデータがもたらされる。
 その功績を讃え、一部の者達はナナを≪グレート・マザー≫と呼び始めた……)

(——西暦19XX年。ウサミン歴4600年。
 ウサミン星宇宙軍がクーデターを実行。首都ウサミンシティは完全に掌握され
 軍事独裁政権が樹立。しかし市民の抵抗運動が多発し400万人に及ぶ死者が出る……)

(——西暦20XX年。ウサミン歴4608年。
 軍内部にて他星を侵略し植民地を獲得すべしとする『征星論』が台頭。
 一部のタカ派将校は艦隊を率いて外宇宙へ遠征……)

白いページの上には、本来地球人に知る由のないウサミン星の歴史が綴られている。
他の誰にも読めない、彼女だけに読める文字で。

彼女の瞳が不可視の文字を追うごとに、次々と新しい情報が浮かび上がっていく。

ウサミン星のことだけではない。
彼女はすべての事物の歴史を紐解き、すべての運命を知る。
現在・過去・未来の情報のすべてを閲覧し、すべての人の意義、存在理由、カルマを読むことができる。

それは、宇宙の歴史すべてを記録したデータバンク——アカシックレコード。

彼女は、アカシックレコードへのアクセスを許された数少ない人間だった。

先日、街に現れた怪物——カースが特殊な能力を持つ少女達に蹴散らされたのをテレビで見た。
その日のうちに文香は、彼女達全員の名前、年齢、趣味に始まる秘密のすべてを知った。

都内の総合病院から一人の少女が謎の失踪を遂げたという事件をネットのニュースサイトで見た。
北条加蓮がカースと一体化し、仮初めの命と引き換えに世界を呪い続ける運命を垣間見た。

白いウサミミの怪人の目撃情報が数多く寄せられていると、常連のオカルト好きから聞いた。
そして文香は今、10万光年の彼方にあるウサミン星の歴史を紐解いている。

しかし文香は、アカシックレコードを最後まで読み進めることはせず、
適当なところで切り上げてアクセスを遮断することにしている。
自分自身の未来を閲覧したことも、当然一度だってありはしない。

アカシックレコードに書かれていることはただひとつの誤謬もなく、また覆りようのない真実だ。
すべての人や宇宙の過去と現在と未来のすべてが記録されているということは、
すべての人には抗いがたい宿命が存在するということになる。
普通の人間には絶対的に認識不可能であるがゆえに、個人の主観からすれば人生に運命や宿命など
存在しないことになるが、アカシックレコードの読み手である文香にとってはそうではない。

ひょっとしたら、アカシックレコードの読み手である文香自身の行動や意志までも、
アカシックレコードに記録されている通りに支配されているのか。
だとすれば、人間の一生に歴史の駒以外の意義などなくなってしまう。

そう考えたとき、ページをめくる手がぴたりと止まってしまう。
未来を読むことに対する表現しようのない恐ろしさに駆られて、本を閉じてしまう。

いっそアカシックレコードを金儲けに利用してやろうか、と、ちらと考えたこともあったが、
その考えすらアカシックレコードに記録済みなのではないか? と思うと、
途端にバカバカしくなってしまうのだった。

(……人は運命に逆らえない。より正確に言えば、運命に逆らおうとする行為自体が、
 既に定められていることなのだから……)

(……本当に?)

(……でも……私には、それを確かめる勇気はないから……)

「すみません!」

深く思索に耽っているところ、出し抜けに声をかけられ、世界がぴしりと引き締まったような気がした。
ふっと声のした方に目をやると、古びた魔術の本を持った銀髪の少女が目を輝かせながら、

「こ、この本買います!」

と言ってきた。

ここでやっと文香は、ああ、と得心が行った。
そういえば自分は伯父の古書店の店番をしていたのだ。

「あ、はい……350円になります……」

会計をしている間も、少女はその本を読みたくてたまらないような様子だった。
きっと魔術とか、そういうオカルト趣味に傾倒しているのだろうと思い
まああのくらいの年頃にはよくある話だと、未成年の自分を棚に上げて年寄りじみた感想を抱く。

嬉しそうに店を後にする少女の背中に視線を注ぎながら、

(……あの子もきっと、自分の運命を知らない。知る由もない……
 でもその方が……ずっとずっと、幸せなのかも……)

と、ぼんやり考えるのだった。

鷺沢文香
19歳
職業:大学生
アカシックレコードの読み手。
全宇宙の過去・現在・未来を記録していると言われるアカシックレコードへのアクセス権を持つ。
ただし、彼女自身の意向から未来の情報は読みたがらない。

よく考えたら地球〜ウサミン星間が10万光年は近すぎるかもしれない
1億光年とかにしといた方がいいのかなぁ

乙ー

なんか世界の監視者っぽい感じでいいなー

さりげない蘭子ちゃん…古本屋に行かせてよかった…

そしてウサミン星大惨事…ウサミン、絶対知らされてないな…

【カースドヒューマン】
カースの核と一体化して異能の力を得た人間。
融合したカースの属性に応じて、特定の感情や欲望が増幅されている。
能力は個々人の素質やカースの属性によって異なるが、
共通の能力として自らの属性のカースを生みだすことができる。
融合した核の破壊、あるいは浄化は、多くの場合、カースドヒューマンの死を意味する。

加蓮の設定を他に流用するならこんな感じでしょうか。
あと杏は絶対スロースのカースドヒューマンだと思った。

見たいのは設定資料集じゃなくてSSなんだが
SSに書いてない設定をあとがきとか雑談で出すのってなんなん
書けないけどこんなん考えてますとかいらない
読みたいのはSSだけだ

>>356
すまんな

なので幸子と杏で予約
ひょっとしたら泰葉も出すかも

泰葉、幸子、杏
3人のカースドヒューマンの日常です

北条加蓮という少女の謎の失踪は、ほんの数日間だけ人々の関心を寄せはしたが、
次から次へと溢れていく新しいニュースが彼女の存在を押し流してしまったようだった。

とはいえ、末期の心臓病で余命幾許もないと診断されて、主治医はおろか両親さえ
諦めてしまったような重病人が忽然と姿を消し、しかも誰一人として目撃者のいない
不可解な状況は、一部の噂好きの興味の対象になった。

主のいないベッドと、内側から破られた窓ガラスだけが、第三者の想像の翼を羽ばたかせるのである。

無論、彼女の失踪事件の真相を知る者は、極めて少数派である。
加蓮がマイナスエネルギーの化身『カース』と一体化し、仮初めの命を得たことを知る者は……。



カースと一体化して異能の力を得た人間。
それは後に『カースドヒューマン』と呼ばれた。

 
——————————
 
ひとつ、またひとつ。
意識の届くいっぱいにまで広げた感知野からこぼれ落ちていく存在を認識し、
岡崎泰葉は断末魔の思惟が脳を圧迫する感覚にいら立った。

湧き上がった怒りのままに、脇のパイプベッドの支柱に拳を打ちつける。
16歳の少女の細腕からは想像もつかない膂力が発揮され、彼女の手首ほどの太さの鉄柱が
ぐしゃぐしゃにひしゃげて曲がった。

まただ。また、自分の眷属のカースが消滅した。
正義の味方づらをした連中が、自分の邪魔をする。
この胸に渦巻く怒りを晴らすのを妨げる。ムカつく。腹立たしい。イライラする。

沸き立つ怒りを抑えて深呼吸しながら、泰葉は思考する。
思うに、今回はカースを一箇所に集中させすぎた。次は戦力を分散配置してみようか。

「……これからは、もっと考えて戦わせないと……」

ぽつりと呟き、泰葉は隠れ家のひとつを後にした。

後に残ったのは、真っ二つに砕かれたテーブル、四肢をちぎられたテディベア、穴だらけの壁、
液晶の割れたテレビ、ぐしゃぐしゃに曲がりくねったベッド。

『憤怒』のカースドヒューマンの暴威が行き過ぎた後に残るのは、およそこのようなものである。

『クッククク……腹立たしいよなぁ、泰葉ちゃん?
 あのエロ監督を八つ裂きにするチャンスだったのになぁ。惜しい惜しい』

苛立ちを抱えた胸の内奥から、泰葉を挑発するように囁く猫撫で声が響いた。

「……うるさい」

『おお、怖い怖い……だが恥じるこたぁねぇ。お前はうまくやってるよ……』

「うるさい!」

不愉快な『声』が、白いシーツに広がる染みのように泰葉の心から顔を覗かせる。

泰葉は『憤怒』のカースと一体化したカースドヒューマンだが、その中でも特殊なケースと言えた。

人間がカースと一体化する経緯は様々だが、多くの場合、力を失いかけたカースの核が
あてどもなく彷徨っているうちに強い負の感情に引き寄せられ、人間がカースを受け入れることで
融合を果たしカースドヒューマンが生まれる。

その際、カースが元々有していた人格や感情はカースドヒューマンのそれに上書きされ、
統合されるのだが、彼女の場合、融合したカースの悪意が自我という形を保ったまま、
彼女とひとつになったのである。

彼女にとって不愉快なことは、この『憤怒』は時折こうして泰葉の意識に表出し、
人を小馬鹿にしたような態度で泰葉を煽ってくるということだった。

『悔しいよなぁ、腹立たしいよなぁ……? 俺はお前さんの成功を祈ってるぜぇ……』

「うるさい! 消えて! さっさと私の中から出て行って!」

『クッククク……おやおや、泰葉ちゃんはご機嫌ナナメ。それじゃあ退散しましょうかねぇ』

「……!」

『憤怒』の気配が消え、泰葉の精神の内奥へ身を潜めたことを確認する。
寒気がするような猫撫で声だけならまだしも、全身にまとわりつく汚泥のような
生理的嫌悪感を伴うのだから始末に負えない。

まったく、厄介な同居人ができてしまったものだ。
これに関する限りは、怒りよりも慨嘆が先に立つ思いである。

そうでなくとも、自分には手のかかる同居人が二人もいるというのに、この上あんな
可愛げのない奴と一生を共にするかもしれないと考えると、実に憂鬱で、腹立たしいのだ。

イライラを持て余したまま、靴底で地面を蹴りつけながら、泰葉は別の隠れ家へ向かった。
少なくともそこにいる同居人達は、例の『憤怒』よりは格段に可愛げのある連中だ。
バカな子ほど可愛いというが、手のかかる妹のようなものと思えば、精神衛生上もいいのかもしれない。

泰葉は隠れ家にしている郊外の小さなマンションへ入っていき、

「——ただいま」

表面上落ち着き払った声音とともに、ドアを開けた。

「あ、泰葉さん。おかえりなさい」

泰葉を出迎えたのは、小柄な中学生くらいの少女だった。

名前は輿水幸子。彼女もまた、カースと一体化したカースドヒューマンだった。

「相変わらず眉間に皺を寄せて、いけませんね! カワイくありませんよ!」

「……そう? でも、こういう性格なの」

「泰葉さんもカワイイんですから、気をつけた方がいいですよ!
 まあ、ボクほどではありませんけれどね」

「……」

幸子はいつも一言多い。
しかもその一言は、大抵の場合自分を飾ったり持ち上げたりする内容だ。
さすがは『傲慢』のカースドヒューマンといったところだろうか。

「それよりも聞いてください! 杏さんがまたお掃除当番をサボるんですよ!
 いえ、それどころか、せっかく注意してあげたボクにカースをけしかけるんです!
 まったく本当にしょうがない人ですよね! カワイくて寛容なボクでなければ怒ってるところです!」

「はいはい。私からも言っておくから」

「当然ですよ! ボクが泰葉さんみたいに怒ってばっかりいたらカワイくないですからね。
 カワイイボクがカワイくなくなるなんて、この世界にとってどれだけの損失かわかりませんよ!」

一事が万事この調子。徹頭徹尾に渡って自分の可愛さ愛らしさを強調するものだから、
幸子と会話をするのにはそれなりに慣れがいる。

幸子はくるりと身を翻すと、開いた五指を虚空にかざす。
すると、ビー玉くらいの大きさの黄色い核が出現し、フローリングの床の隙間から染み出した
黒い泥が核を中心に凝集し、不定形の身体を成す。
同様にして、数体のカースが次々と生み出されていく。

生み出された眷属のカースは、幸子の周りで尊いものを崇めるかのように跪く。

「さあ皆さん。世界で一番カワイイのは?」

『幸子! 幸子! 幸子!』

『幸子ガ世界一! 幸子コソ正義!』

『ヤッパリ幸子ガなんばーわん!』

小人のようなサイズのカースが、幸子を讃える言葉を惜しみなく捧げる。
傍目から見れば滑稽な光景だが、

「ふふーん! そうでしょうそうでしょう! やっぱりボクが一番カワイイんです!」

幸子は眷属に傅かれて可愛さを称賛され、満足げな表情を隠そうともしない。
可愛いものだ、と泰葉は思う。

こうして自分を手放しに肯定され、飽くことない虚栄心を満足させることが、彼女の『傲慢』なのだ。

「あなたが可愛いのはわかったから。杏さんはどこにいるの?」

「え? ああ、寝室で寝てますよ。夜遅くまでゲームしてたみたいですし」

「また? ……わかった。ありがとう、幸子ちゃん」

そそくさとその場を離れた泰葉は、リビングを通って寝室へ向かった。
もしあの場に留まっていたら、なし崩し的に幸子を讃える会(仮)をグランドフィナーレまで
見物しなければならなかったところだ。
流石に幸子に対して腹立たしさは湧いてこないにしても、疲れるのには違いない。

泰葉は寝室のドアを開けようとドアノブに手をかけるが、

「……あれ?」

ごく一般的なはずのドアノブはしかし、ピクリとも動かない。
どうやら内側から押さえられているようで、部屋の主がなにか細工をしたのは明白だ。

数分の間、動かないドアノブと格闘した泰葉だったが、やがてほつれた糸がちぎれるように
『憤怒』の衝動が彼女を突き動かしていた。

「……ッ!」

業を煮やした泰葉はドアノブから手を離し、ドアそのものに拳を突き入れた。

厚みのある木製の防火ドアは易々と突き破られ、次いで液体の中に手を突っ込む感触があった。
泰葉はさらに深く腕を伸ばし、ソフトボール大の歪んだ球体を掴み取った。
そして、ぐっ、と力を込めると、その球はいとも容易く粉砕された。

その後すぐに液体が重力に沿って流れ落ちる感触を確かめると、泰葉は改めてドアノブを回す。
今度は、いとも呆気なくドアが開かれた。

「普通、ドアが開かないからってドアを突き破る? 映画じゃあるまいしさー」

寝室からは、気の抜けた声が泰葉を出迎えた。

ベッドの上で、黒い泥をクッションのように纏わりつかせている、小学生くらいに見える少女。
彼女こそ、『怠惰』のカースドヒューマン、双葉杏である。

「杏さん。幸子ちゃんに言われたときくらい働いたらどう?」

「だが断る」

「幸子ちゃん、カースをけしかけられたって言ってたけど?」

「だってうざかったんだもん。杏は働かないためだったら何だってやるよ」

杏が気だるげに首をもたげると、ベッドのそばに控えていた緑の核のカースが歩み寄り、
彼女の口にオレンジ味の飴を入れた。
他にも2体のカースが、まるで召使いのように慌ただしく動いている。
杏がクッションにしているのもカースの泥の身体で、身体を預けてみれば案外気持ちいいらしい。
先程泰葉が破壊したカースも、この寝室に誰も入れないために杏が差し向けたものだろう。

「……いくら『怠惰』だからって、そこまで徹底しなければいけないものなのかしら」

「せっかくカースと一体化したんだもん。そうそう簡単には死ななくなったんだし、
 しばらくだらけさせてくれたって罰は当たらないよ」

「そう言い始めて今日で何日めだと思う?」

「今の杏達に必要なのは、過去の日記帳じゃなくて未来のカレンダーだよ」

ドヤ顔で言い放つ杏に、泰葉はもう呆れて言葉もないといった風情だ。
これで自分よりも年上なんだから……と、幸子とは別の意味で怒る気にもならない。

実際、彼女を殺すことは容易ではない。
『怠惰』の属性ゆえか、自堕落を貫き通すための進化を遂げたのか、杏は怪我をしても
すぐに再生できるし、病気などにかかろうはずもない。それどころか風呂に入る手間を惜しむあまり
新陳代謝すら任意に停止することができる。

三人のカースドヒューマンが出会ったのは実際のところまったくの偶然で、
この奇妙な共同生活も単独で行動しているよりは同族同士で固まっていた方がいいだろうという
判断に基づくものなのだが、結局、自身の欲動のままに、それぞれが自分勝手に生きているわけだ。

それこそがカースの、そしてカースドヒューマンのあるべき姿なのかもしれないが……。

しかし、これも案外悪いものではない。勝手な思い込みかもしれないが、泰葉は素直にそう思う。
この手のかかる同居人達といる時は、あの不愉快な『憤怒』の声も、身を焦がす怒りも、
気にしている暇はなくなるのだから。

「とりあえず、今日の食事当番は私だから。何か食べたいものとか、ある?」

「なんでもいいよ」

「なんでもいいはなんでもないって言葉、知ってる?」

泰葉の問いには答えず、杏はベッドから這い出してこようとはしない。
風穴の開いたドアの向こうからは、幸子がカース達に向けて独演会をしているのが聞こえる。
まともに家事のできそうな者は、今のところ自分だけらしい。

やはり自分がしっかりしないとダメなのかと、泰葉はほんの少しだけ腹立たしく、
そして何故だか、ほんの少しだけ楽しく思うのだった。

岡崎泰葉
16歳
『憤怒』のカースドヒューマン。主な能力は怪力。
過去になにかあったらしく、眷属のカースに主にテレビ局や出版社を襲わせる。
岡崎先輩が枕とかないから(震え声)

輿水幸子
14歳
『傲慢』のカースドヒューマン。主な能力は小型カースの精密操作。
基本的には自分の可愛さを語り、そして眷属に自分を称えさせている。
杏同様、比較的人畜無害なタイプのカースドヒューマン。

双葉杏
17歳
『怠惰』のカースドヒューマン。主な能力は身体変化。
働かないために全力を注ぐニートの鑑。そのために眷属を酷使している。
ひたすらだらけ続けることが目的のため無害。

憤怒P
?歳
泰葉と融合したカースの人格。煽りのプロ。
猫なで声で泰葉の神経を逆なでしたり、悪事をそそのかしたりする。

設定とか固有名詞の言いだしっぺが書く法則
3人の過去話とかもどうぞご自由になさってくだしあ

大丈夫大丈夫、自分もここで初SSだったから。

それじゃあプロットで確定している
初期メンバー/島村さん凛ちゃん春菜ん
追加確定メンバー/晴ちん美優さん珠ちゃん未央ちゃん
で行きたいと思います。
一応あらすじで全員出す予定です…
明日予定ですが、遅れることもあります。
かなりの長編ものを予定していますので、失踪しなければ気長に応援してください…

>>396
おお、かなりのメンバー…動かすの大変だと思うけどニュージェネ好きだから期待だ
頑張れ!一回書けると割と自信になるぞ

流れに乗じて俺もSSデビューするんだ……!
法子とかな子とみちるを予約するぜ

>>399
…暴食?
とにかく頑張れ!

…あー
まぁ、>>2で一応別設定もアリだって書いてあるし

まぁ、予約したのは俺なんだけれど
……長編で使用したいメンバーならこっちが降りようか?


@検索用
で予約と設定確認できるようにまとめておくから、できれば活用してほしいかなーって
複数設定つけちゃうと、どうしても書きづらくなるだろうし横にちょっと出すのがめんどくさくなりそうだしね

>>405
ありがとうー!使いやすい

…複数設定ありなんだし、あきらめなくていいのよ?

予約漏れているっぽいのでもう一度
>>249の三人よろしいでしょうか?

もうすぐ投下できそうな感じ

次のスレ行くだろうなー>>900位で建てればいいかな?
某所の某モバマス参加型長編みたいに@wikiにまとめ作るべきか?…自分は作り方知らないけど(丸投げ感)

予約の時は名前欄を「予約@酉」とでもすればいいんじゃないか?
まぁ分かりやすくできればいいかなと強制しない範囲で

データ用に「検索」
予約用に「予約」

あとなんか抽出したい区分あればその都度考えていけば

楓さんを予約したいと思います
多分もうしばらくしたら投下できる、と思います

暴食はキュートに多いな(確信)
パッションに多そうなのは…なんだろうな

楓さん投下します

「私、人が殺せるんです」

——開口一番、目の前に座っている女性が物騒なことを呟いた。

—————ここは『プロダクション』。

——能力者の支援、その他諸々などを行うことを目的として設立された組織である。

——……と、いっても立ちあがったばかりの新興組織で

——ちゃんと理念通りに機能しているとはまだまだ言いがたい。

——そんな我ら『プロダクション』だが、

——そもそも今のところ、俺が直接スカウトしてくるか、

——もしくは社長が連れてくるなりしないと、能力者はここへは辿り着けない。

——……はずなのだが、

——どうやってか、彼女は自力でここまで、

——まるで馴染みの店に顔を見せるような気楽さで、突然ふらっとやってきて、

——唖然とする我々に一言、こう言った。

—————「ここなら悩みを聞いてもらえるんですよね?」と。

ピィ「えぇ、っと……、人が殺せる、というのは?」

楓「……」

楓「何か、壊れても問題の無いものはありますか?」

ピィ「この、もうインクの出なくなったペンなら……」

楓「それを、ここに置いてもらえますか」

——彼女は、トントンと、テーブルの真中を指さした。

ピィ「……わかりました」

——得心の行かないまま、言われた通りペンをテーブルに置く。

——置いた。

—————真っ二つになった。

——真ん中から綺麗に真っ二つになった。

——真っ二つになったペンががさらに真っ二つになり、真っ四つになった。

——真っ四つが、今度は縦に真っ二つになり、真っ八つになった。

——最後に、真っ八つになったペンがみじん切りにされ、見事に『ペンだった物』になった。

—————ペンだ。

——決して頑丈ではないが、それなりに硬いものだ。

——そのペンが、切れ目も綺麗に小さなサイコロみたいになってしまった。

——1秒掛かったかどうかだ。

——その短い間に、ペンがゴミに……

——インクが切れてたから既にゴミと呼んでもよかったが……

——ゴミになってしまった。

——何より、楓さんはその間、一切手を触れていない。

——身じろぎ一つしていない。

——これが……。

——今のが……。

ピィ「今のが貴女の能力……」

楓「はい」

——無意識に俺は、生唾を飲み込んでいた。

楓「理屈はわかりませんが、物が切れます」

楓「手足を動かすように簡単です」

楓「小さな物が切れます、大きな物も切れます。」

楓「柔らかい物が切れます、硬い物も切れます。」

楓「近くの物が切れます、遠くの物も切れます、」

楓「私の意思にそって切れます。」

楓「生き物も切れます、蚊を切った事があります」

楓「恐らく人も切れます」

楓「———人を殺せます」

ピィ「なる……、ほど……」

——馬鹿みたいな返事しかできなかった。

ピィ「それ、で……」

ピィ「それで、人を殺したいと思ったことはありますか?」

——何を馬鹿みたいな事を聞いているんだろう。

——正直……、

——どうしていいかわからない。

——率直に言って怖い。

——この人の機嫌を損ねたら、俺は死ぬかもしれないのだ。

——楓さんの眉根に少し皺が寄る。

—————ああ、怒らせてしまった。

楓「……そりゃあ、ムッとした時とかは、ちょっとだけ思いますよ?」

楓「でも、本当にちょっとだけですよ?」

——子供が拗ねるような口調だった。

ピィ「ぷっ、ふふっ……」

——……その可愛らしい仕草に、何だか肩の力が抜けてしてしまった。

——なるほど、この人は人を殺せるような人じゃないんだ。

——馬鹿みたいだ。

——俺は何を怯えていたんだろう。

——そもそもこの人はここに相談しにやってきたのだ。

——まったく、変に緊張する必要なんか無かったのに。

楓「私、何かおかしなことを言いましたか?」

ピィ「いえ……、すいません、失礼しました」

ピィ「ごほん……、それでは、本題に入りますが」

ピィ「今日楓さんがここにいらっしゃったのは、その能力についての悩みを解決したい……」

ピィ「ということでよろしいですか?」

楓「はい」

ピィ「楓さんは、『あの日』以降、能力に目覚めたタイプですよね?」

楓「その通りです」

ピィ「……なるほど」

——能力について、悩みを抱えている人のほとんどは、

——突然その力に発現した人である。

——考えてみれば当然だ。

——『あの日』までは、我々と同じ、至って普通の生活を営んでいた人たちなんだから。

——そんな普通の人達が、突然、自分の意思に関係なく、普通から外れる……、

——いや、外されるのだ。

——その苦痛は、いかほどのものであろうか。

——何度も考えたことがある。

——もし、ある日突然、俺に何か常軌を逸した異能が備わったとしたら。

——俺は今、どうしていたのだろうか……。

—————考えた所で仕方がない。

——今の俺は、今の俺にできることをするだけだ。

ピィ「具体的に、今どんな悩みをお持ちなのかお聞きしてもよろしいですか……?」

楓「……」

楓「人を殺すということは、本来簡単なことでは無いと思います」

楓「特に私は女性ですから、力もあまりありません」

楓「素手では話にならないでしょうし」

楓「刃物を使っても、急所を的確に突く必要があります」

楓「拳銃でもあれば、別でしょうが」

楓「こんなご時世でも、この国ではそうそう手に入る物ではありませんよね」

楓「でも、私はそんな物に頼らなくても、人を殺せます」

楓「———殺せてしまうんです」

楓「刃物や銃に頼るより、よっぽど簡単で、確実なんです」

楓「さっきお見せした通り、一瞬で終わります」

楓「手を動かす必要も、声を発する必要もありません」

楓「私の意思一つで発動します」

楓「そして何より、……強力です」

楓「自身気になって、どこまでできるのか試した事があります」

楓「能力者の争いで廃墟になったビルに、この力を試しました」

楓「信じられますか?」

楓「ビルが真っ二つになって、崩れてしまったんですよ」

楓「以来、恐ろしくなってしまって、それ以上のことは試していません」

楓「……さっき言いましたよね?」

楓「この力で人を殺そうとしたことがあるか? と」

楓「もし……」

楓「もし、本当はそんな気なんて無かったとしても」

楓「ほんの僅か、殺意を抱いてしまった相手に」

楓「そんな状況でも、この能力を使うことだけは、絶対にない……」

楓「無いんです」

楓「そう、言い切れる自信が」

楓「怖いんです」

楓「息をするように、簡単にこの恐ろしい能力が使えてしまうことが」

楓「悲しいんです」

楓「さっきのあなたのように、私の能力を知った目の前の人の怯える姿が」

—————甘かった。

——俺の仕事が、何だって?

——能力者の支援?

——安全で健全な能力の使用法の提案と指導?

——それによる社会貢献や能力者への偏見の払拭?

——それ以前の問題じゃないか。

——普通ではない力を扱える。

——それだけのことで、こんなに悩んでる人がいるのに。

——俺はこの人に何ができる?

——何て言葉をかけてあげればいいんだ?

——俺は……。

藍子「お茶のおかわりはいりますか?」

楓「あ、それじゃあもらおうかしら……」

ピィ「あぁ、藍子……。俺にもくれるか?」

藍子「はいっ」

——絶妙なタイミングで藍子がお茶を汲みに来てくれた。

——……少し、落ち着いた。

——相変わらず、独特の魅力を持った娘だ。

——彼女の優しい佇まいは、一緒にいるだけで心が安らぐ。

——おかげで、冷静な思考ができるだけの余裕が生まれた。

——そのおかげで思い出した。

——そう、そういえば、と、ふと目を隣にやる。

——最初からずっといたが、緊張してるのか未だに一言も発していないので、すっかり存在を忘れてた。

——この『プロダクション』のカウンセラーを任された少女。

藍子「美玲ちゃんも、よかったら」

美玲「い……、いらない……」

——早坂美玲。

——彼女の意見も聞いてみようか。

美玲「無理ッ!」

ピィ「えぇー……」

——即断された。

美玲「ウ、ウチには、ハードルが高すぎるというか、なんというか、いや、だって……」

——今後、こういう仕事もあるだろうと同席させてみたはいいが、

——完全にビビってしまったようだ。

——それも仕方ない。

——元より人見知りの気があるようだし、

——なにより俺だってビビってる。

——美玲は何か、よく聞き取れないが、

——ハードルが高いとかなんとか言っている。

——俺もそう思う。

——初仕事にしては、超弩級だ。

——だが、そんなことを言い訳にするわけにはいかない。

——何故なら、これが俺の仕事だからだ。

——そして、美玲には、そのフォローをしてもらう必要があるから。

藍子「美玲ちゃん、頑張ってっ!」

——……そして、藍子には、更にそのフォローをしてもらう必要がありそうだ。

晶葉「おーい、私にもお茶をくれないかー」

藍子「あっ、ごめんね!」

——こっちの事など気にもとめず、いつの間にか来ていた晶葉がお茶をねだった。

—————思えばここも随分賑やかになったものだ。

——あの日、外に能力者をスカウトをしに出かけた時、

——何となく、……可愛かったのでつい、……声を掛けた藍子。

——結果的に能力者では無かったが、『プロダクション』について饒舌に語っていたら、

藍子『それ、素敵ですね!』

藍子『私も何かお手伝いさせてもらえないでしょうか?』

——と、妙に興味を持たれてしまい、今はここでお手伝いとして時々来てもらっている。

——不思議な魅力を持つ娘で、時間を忘れてついつい話し込んでしまい。

——今日中に誰かスカウトしてこなければクビ、だというのに成果もあげられないまま、

——夜遅くまで16歳の少女と世間話に花を咲かせてしまった。

——とりあえず藍子を連れて、『この娘の癒しオーラが半端ないので、能力者のメンタルケアとしてどうでしょう?』

——みたいな言い訳を考えて『プロダクション』に帰ってみると、

——はなからそうするつもりだったのかは知らないが、

——既に、社長が『ここのカウンセラーにする』と連れてきた美玲がいたのだった。

——まさかのダブルブッキングである。

——その時終始ケラケラと笑っていた、社長や美玲と一緒にいた少女、

——なんでも塩見周子というらしいが……、

——妙に彼女のことが気に掛かったことを、今でも思い出す。

——18歳だと聞いたが、どうもそうは思えないほど落ち着いていて、

——彼女も何らかの能力者なのだろうか、と眺めていると、突然こちらに意味深な笑顔を向けてきたり、

——何かひっかかるものが、ずっとあるのだが、

——もっとよく知りたいと思っても、なかなかエンカウント率が低い上、

——彼女自身、焦らし上手らしく、モヤモヤが日々募るばかりだ。

晶葉「ここに来るメリットは藍子がいることとお茶が美味しいことくらいだな」

——ふてぶてしくそんなことを言うのは、天才少女池袋晶葉。

—————藍子をスカウトした日。

——本来なら、近所の能力者をまとめたリストを見ていた俺が、

——気に入った、と、スカウトしに行く予定だった少女だ。

——……結局、その次の日に彼女の家に訪問しに行ったのだが。

——断られた。

——曰く、興味が無い、時間も無い、素性が知れなくて怪しい。

——にべもない。

——しかし、俺は頼み込んだ。

——決して怪しい者ではない、ウチに所属することによる拘束も無い、

——何だったらたまに来てくれさえすれば所属しなくてもいい。

——余計怪しまれた。

——最早脈ナシ、と諦めて帰ろうとした時、ふと彼女の作ったロボが目に入った。

——純粋にかっこいいと思った。

——別に彼女の気を引くつもりなど無かった。

——『こいつ、かっこいいな』と、称賛の言葉がつい口から漏れた。

——そこから晶葉の態度が変わった。

——『お前は話のわかる奴だ』と。

——そうして晶葉には『本当に、なんとなく気が向いた時で構わない』という条件でウチに来てもらえることになった。

——世の中諦めない心というのは肝心だ。

——……しかし、同時に、おまけもついてきた。

——『う ひ ひ』

——棟方愛海だ。

——晶葉の友人である彼女を拒める理由は無かった。

——しかし無能力者である。

——藍子のような魅力もない。

——更には女の子にセクハラを働く。

——何の役にもたたない。

——俺はそんな彼女を、

——『あのね、大きさじゃないんだよ』

—————師匠と呼び慕うことになるのだ。

楓「ふふっ……」

——彼女たちとの出会いを思い出して感傷に浸っていた俺を、楓さんの笑い声が呼び戻した。

——そうだった、兎にも角にも、楓さんの悩みを解決するのが今一番重要なことだった。

楓「ここは賑やかですね」

楓「すごく、温かい場所……」

——しかし、俺がどうこうするまでもなく楓さんの表情は穏やかだった。

楓「私、ここにいてもいいですか?」

楓「ここだったら、きっと私……」

ピィ「……! えぇ、もちろん」

——ああ、どうやら俺一人で焦る必要なんて無かったらしい。

——俺にはもう、こんなにも頼れる仲間がいるのだ。

ピィ「我々は……」

ピィ「『プロダクション』は貴女を歓迎します」

高垣楓(25)

職業:モデル
属性:ダジャレ鎌鼬お姉さん
能力:あらゆるものを切断する能力

ちょっとミステリアスなお姉さん。
あまりにも強力な能力に目覚めてしまった為、持て余している。
ダジャレ
言わせようと思って
何も思いつかなかった。

以上です
美玲と周子、晶葉をお借りしました

>>434
おっつおっつ
シンプルながらすごく強そうな能力

地の文を書くのは初めてなので、拙い部分が多いとは思いますが…
江上さん他二名投下します


世界が変わってしまった『あの日』以来、地球は多くの悪意ある存在から狙われることとなった。
時を同じくして現れた特殊な能力を持った人間が、その侵略者と戦い撃退することが日常となっていた。

既存の人類には、強大な力を持つ侵略者を相手取る事は敵わず、
地球の平和の維持は、侵略者と同等の力を持った善意ある者達に任せるほかなかったのである。
しかし、力を持たない人々もただ手をこまねいているわけではなかった。

通称『GDF』
世界規模の厄災に人類が対抗すべく、国家という枠組みを取り払い結成された超越武装組織である。
地球の平和を守るため、今日も彼らに出撃命令が下される……




司令「三人共ご苦労、新たな任務だ」

会議室のような部屋で、スーツ姿の男が口を開く。
部屋には男の他に、三人の少女が居た。

椿「……」

詩織「……」

志保「……」


司令「先日、我々の"友人"から、ある情報が入った」

司令「某県の山中にある廃棄された工場跡に賊が潜伏しているらしい」

椿「(友人……?)」

詩織「(賊……?)」

司令「今回の任務は、この連中の確保だ」

司令「なるべく生きたまま確保されるのが望ましいが……」

司令「もし抵抗があった場合は、武器の使用も許可する」

司令「作戦の詳細は追って説明があるだろう」

司令「明朝0200時より作戦開始だ……以上、解散!」


指令官とみられる男はそれだけを一方的に告げると部屋から出ていった。
残された少女達は怪訝そうに顔を見合わせる、今回の任務はやけに事前の情報が少ないのだ。
しかし、任務を放棄するわけにもいかない、少し引っかかる物を感じつつも少女達も部屋を後にするのだった。




とある山中の茂みの中に、二つの人影があった。
一つは双眼鏡を手にし、もう一つは大型のライフルを構えている。

椿「距離450、風は……無し」

椿「詩織ちゃん、いけますか?」

双眼鏡を覗いていた少女、江上椿が尋ねる。
彼女はいわゆる観測手と呼ばれる役割らしい。

詩織「問題無いわ……」スゥッ

ライフルを構えた方、詩織と呼ばれた少女はそう言うと息を止め、引鉄に指をかける。


パスッ!


その凶悪な外見に反し、詩織が構えた得物から放たれた銃声と思しき音は、ひどく気の抜けたものだった。

椿「殺傷確認、流石ですね」

それでも、彼女らの視線の先──双眼鏡とスコープ越しに見ていた標的は、血飛沫を上げながら崩れ落ちた。


詩織「これで5匹目……大体、屋外の制圧は済んだかしら」

椿「そのようですね、本部に連絡しておきます」

詩織「お願い」


詩織は今撃った獲物について思案していた。
目標の建造物の周辺を警戒するかのようにうろついてた、犬や狼のような生物。
今まで、あのような生き物は見たことが無かった。
あの日から出現するようになった怪異の類だろうか。


椿「それでは、私は志保ちゃんと合流して、建物内部の制圧に向かいますね」

話しかけられ思考を中断する。
今は任務中なのだ、雑念はミスの元になる……気を引き締めなければ。

詩織「了解、私はここで引き続き監視を続ける……何かあれば連絡するから」

椿「お願いします……それでは、また後ほど」ガサガサ




椿「志保ちゃん、お待たせしました」

志保と呼ばれた少女が片手を上げて応える。

志保「こっちは特に問題ないですよ、見張りっぽい生き物も全滅したみたいです」

椿「詩織ちゃんの狙撃のおかげですね」

志保「まったく、味方ながら恐ろしい限りです」

詩織『志保さん、聞こえてるわよ……』

志保「あ、あはは……冗談ですよぉ!」


建物に近づく間、手持無沙汰なのか志保が口を開いた。

志保「……今回の目標、コールサイン『ラビットイヤー』でしたっけ」

志保「噂では……異星人らしいですよ」

椿「異星人!?」

志保「はい、出撃前にいろいろ聞いて回ってみたんです」

志保「あくまで噂の範疇を出ない話ばかりでしたけど……」

椿「……」


あの日以来……いや、もっと以前から、人類は異星人の存在を認知していた。
しかし、実際に地球上に降りてきていて、活動しているなどという話は聞いたことが無かった。

志保「さっきの犬みたいな妙な生き物だって、地球上では見たことありませんからね」

志保「もしかしたら、そういうことなのかもしれませんね」

相手が異星人ともなれば、先の司令の妙な態度にも納得がいく。
かつて相対したことのない標的を前に、二人に緊張が走る。


志保「まあ、何が相手であろうと、GDFは敵に後ろを見せませんからっ!」

椿「そうですね……それに、目標の正体がなんであるのか、実際に見て見ないことには何とも」


話している間に、建物は目と鼻の先まで近づいていた。
周囲を警戒してみるが、特に敵性存在の反応は見られない。

椿「それでは、行きましょうか」

志保「椿ちゃん、ちょーっと待った!」グイッ

椿「ぐえっ! な、何するんですか!」ゲホゲホ

志保「バカ正直に扉から入るなんて、罠に掛かりに行くようなものです!」

椿「でも……他に入口なんて……」

志保「入口が無いのなら、作ればいいじゃないっ!」

そう言うと志保は、背中に担いでいたロケットランチャーを構えた。

椿「ちょっとちょっと! 何する気ですか!」

志保「ですから入口を……あ、後ろ立たないで下さいね、ヤケドしますよ!」


椿「(そうでした、志保ちゃんてばパッションチームなんでした!)」

椿「(今まで隠密行動でやってきたんだけどなぁ……まあ、しょうがないですね)」

諦めの境地から取り留めもない思考に耽っていると、大きな爆発音が聞こえてきた。
建物の外壁には先ほどまでは無かった大きな穴が開いていた。

志保「ね? 簡単でしょ!」ドヤァ

椿「……」


志保の空けた穴から建物内に侵入したものの、予想された抵抗は一切なく、敷地内の捜索を終えてしまった。

志保「どういう事ですかね……賊の形跡といったら、外に居たワンコくらいですけど」

椿「うーん……私達が来るのを察知して、既に逃げてしまったとか……」

考えあぐねていると、詩織から通信が入った。

詩織『地上部分に目当ての物が見つからない時は、地下を探すのがセオリーよ……』

志保「……地下施設ね、なるほど」

椿「(こういう時の詩織ちゃんはアテになるんですよね、さすがクールチーム)

志保「あ! こっちに落とし戸がありましたよ!」

椿「これが異星人の仕業だとすると、随分アナログですね……」

志保「とりあえず、降りていくしかないか……」


地下に降りた二人の前に、目を疑うような光景が飛び込んできた。
地上部分とは明らかに異なる構造物が広がっているのだ。
床や壁面、天井部が、暗い色の金属のような物質で出来ている。

椿「ここは……?」

志保「これ、あれですよ……昔見た、SF映画の宇宙船の中とかそういう感じです」

椿「……」

似たような光景の場所であれば、地球上を探せば他にもあるだろう。しかし場所が場所である。
人の立ち寄らない山奥の廃墟の地下に、このような施設が広がっているのだ。
誰の目から見ても明らかに怪しい。


椿「これ……上に居た動物ですよね……?」

志保「うわ……なにこれ……」

辺りを見回すと、部屋の中には巨大な水槽のような容器が多く置かれていた。
中には地上で見かけた犬のような生物が浮いている。
地上で見たものとの相違は、足が6本だったり、頭が3つあったり、体の一部が金属で覆われている個体が見られたことだ。

志保「ここは、異星人の研究施設……なんですかね」

椿「ここまで来ると、もう異星人の存在を信じるしか無さそうです」


志保「うっ……これって……ひょっとして」

志保の視線の先の容器には、ヒトの形をした物体と、歪な球状の物体が一緒に収められていた。

椿「……」

志保「さっき聞いた噂の中には、人類に敵対的な宇宙人の中には、人を攫っていくようなヤツもいるって話もあったんです」

椿「人を攫って、生体実験をしているとでも……?」

志保「これは、その証拠じゃないですか?」

椿「……」

二人は事の大きさに衝撃を受けた。
異星人が地球を狙っているなどという話は、今までは眉唾物だと笑い捨てていたが、
それらの悪意ある異星人は実際に身近に存在していて、人類に害を及ぼしていたというのだ。

椿「宇宙人だろうと何だろうと、地球に仇なす存在は対処しないといけませんね」

地球の平和を守るという使命を負っている彼女達が、このような蛮行を許しておけるはずがなかった。
この施設に隠れているであろう異星人共を、なんとしても捕らえねばと決意を固める。

────────────────────────────────────

その頃、同施設内のある部屋で、件の異星人達が檄を飛ばし合っていた。


うさ耳A「どうだ?B、他の支部との連絡はついたのか?」

うさ耳B「まったく音沙汰なしだ……」

うさ耳C「連絡途絶からもう(彼らの時間で)三日だぞ!? 明らかに異常が起きている!」

うさ耳B「マザーシップに応援を要請をしよう! このままじゃ孤立するだけだ!」

うさ耳A「ダメだ、マザーシップへの相互通信は控えろと厳命されている」

うさ耳A「当局の連中が嗅ぎ回っているからな、奴らに目を付けられたらそれこそおしまいだ」

うさ耳C「じゃあどうするっていうんだ! ここに長居をすれば、原住民どもに見つかる可能性も高まるんだぞ!」

うさ耳A「事態が好転するのをただひたすら待つしかあるまい、下手を打つわけにはいかん」

うさ耳C「クソッ! どうしようもないのかよ!」

うさ耳A「落ち着け! 取り乱すんじゃない」

うさ耳B「……俺達このまま、ここで一生取り残されたままになるんだ……」

うさ耳B「思えば最初から貧乏くじ引いてばかりだった……こんな未開惑星に送られるなんて、左遷同然じゃないか」

うさ耳A「B! バカな事を言うのはよせ! 希望を捨てるんじゃない!」

────────────────────────────────────


施設内の全てを捜索し終え、椿達は異星人が居る部屋の前まで来ていた。

志保「ここが最後の部屋になるけど……」


「────!! ───!」

「───!!」


椿「室内から怒声が聞こえてきますね、目標はこの中なんでしょうか」

志保「これ何語? やっぱり宇宙人の言語なのかな?」

椿「詩織ちゃんはわかりますか?」

詩織『私も聞いたことが無いわ……地球の主要な言語のいずれも該当しない』

椿「ということは、やっぱり地球外の言語ですか……」

志保「それはそれとして、奴さん……なんだか焦っているみたいですね」

椿「おかげで、私達の侵入にも気づかないままなんでしょう、好都合です」

志保「……それじゃ、突入準備しますよ」

戦闘に備え、今一度火器や装備品の点検をする。

椿「今までの施設の設備から推測すると、この扉も恐らく自動ドアでしょう」

志保「近寄って、扉が開いたら中にフラッシュバンを投げ込んで下がる……と」

椿「ええ、それでいきましょう」

志保「……よし、行きます!」


打ち合わせを終え、いよいよ室内に突入する。
想定通り、扉は自動で開いた。

うさ耳ABC「!!?」

自分らの進退について熱くなっていた異星人達は、闖入者の出現に思考が追い付いていない様子だった。

志保「地球へようこそ! これ、つまらないものですが!」ポイッ

その隙を見逃さず、志保が閃光手榴弾を室内に投げ込む。
直後、部屋の外にいる二人ですら耳を覆いたくなる程の炸裂音が連続して響いた。
音が止むと同時に、二人は部屋に再突入を果たす。

椿「クリア!」

志保「こちらも……クリア!」

二人は室内の制圧に成功した。
不意を衝けたのが大きかったのだろう、戦闘になることもなく、目標も無傷で捕らえることができた。

椿「なるほど……これがラビットイヤーですか」

志保「確かに、これはウサギ耳ですね……」

三体の異星人は、先の閃光と爆音で気を失ってしまったらしい。
目を覚まさないうちに手錠と目隠しをし、猿ぐつわを噛ませる。




椿「本部、応答願います、こちらキュート2-8」

椿「目標の確保に成功しました」

本部『了解、迎えを寄こす、その場で待機されたし』


椿「ふぅ……とりあえず、何事もなく済んでよかったですね」

志保「しっかし、こうして改めて見ると、本当に宇宙人ていたんだなあって」

志保「感慨深いというか、なんだか空恐ろしいというか……」

椿「どうです? 記念写真でも撮りましょうか」

志保「あはは……じゃあ、後で一枚お願いします」

詩織『(私も見てみたいわ……ウサギ耳)』


椿「しかし気になるのは、上層部の考えですね」

椿「今回の任務で、私達のような末端にまで異星人の存在が知れ渡ったわけですけど」

詩織『確かに、上は今まで存在を知っていながら、ひた隠しにしてきたのよね……』

詩織『それが、今更こんな任務をあてがってくるのは、どういうことかしら……』

椿「私達の知らないところで、事が大きく動いているような気がして……」

椿「なんだか不気味です……」

そう言うと、三人は黙り込んでしまった。

GDFの活動は、地球に対して害をなす全ての存在に対処することである。
その対象にはもちろん、地球外生命体も含まれているわけだが、
こうして実際に相対してみて、自らの使命の重大さに不安を抱いてしまう。
恐らく今後は、今回のように異星人も相手にしなければならなくなるのだろう。


志保「ま、まあ、深く考えたところで、私達は任務に従うしかないわけですから!」

志保「相手が何であろうと、地球の平和を守るために戦うのみですよっ!」

椿「……確かに、そうですね」

志保「それに、このウサギ耳なんかより、カースの相手をする方がよっぽど大変ですから」

志保「異星人がなんぼのもんじゃいってことです!」

こういう時、志保のパッションぶりには助けられる。
本人も決して思慮が浅いわけではないが、小難しく考えることを好まないのだ。


志保「とにかく! 今回与えられた任務は完遂したわけですから」

志保「帰ったら、甘ーいパフェでも食べて、ゆっくり休みましょう!」

椿「ふふっ……そうですね! 私も、お餅をつつきたくなってきました」

志保「詩織ちゃんも! 帰ったらお茶しましょうね!」

詩織『そうね……楽しみにしておくわ』





一つの任務を終えれば、またすぐに次の指令が下るだろう。
彼女達に真の休息が訪れるのは、まだまだ先の話になりそうだ。
明日の地球の平和を守るために、頑張れGDF!


※GDF
正式名称は『Gaia Defence Force』

世界の法則が乱れた『あの日』以来、多発するようになった大規模犯罪や、大きな損害をもたらす超常現象(取り分け、カースと呼ばれるものが有名)
そして、地球に対し悪意を持つ存在の侵略等に対抗するため、国際連合主導のもと結成された超法規公安組織。

あの日以来表立って活動し始めた"能力者"の手によらず、既存の人類の力により地球を守ることをよしとする気風がある。
構成員は特殊な能力を持っていないが、高度に訓練されているため戦闘能力は高い(がしかし、モブ隊員はやられ役に回ることも多い)。

また、"友好的な"異星人より提供された技術を用いて開発された装備を多数保有しており、武装の面でも一般的な軍事組織とは一線を画した存在である。

ちなみに、GDFの陸戦部隊は
割と何でもできる万能部隊のキュートチーム
冷静沈着で狙撃や偵察、隠密行動に向くクールチーム
高い近接戦闘能力を有する斬込隊長のパッションチーム
以上の三つに大別される


江上椿(19)
http://i.imgur.com/4R4NarR.jpg
http://i.imgur.com/LKG3Svz.jpg

職業:武装組織の構成員
属性:万能と呼べば聞こえが良い器用貧乏
能力:特になし

GDF陸戦部隊キュートチーム所属の(無能力者という意味での)一般人。
よく共に行動する三人組のなかではまとめ役になる事が多い。
常にカメラを携帯しており、戦場の様子なども写真に収めている。
餅が好物で、戦闘糧食として切り餅を持ち歩いている。
(現地では餅を焼く機会があまりないためよくカビを生やす)


瀬名詩織(19)
http://i.imgur.com/fJyui7t.jpg
http://i.imgur.com/mIMKGCr.jpg

職業:武装組織の構成員
属性:クールビューティー時々お茶目
能力:特になし

GDF陸戦部隊クールチーム所属の(無能力者という意味での)一般人。
よく共に行動する三人組のなかでは参謀役になる事が多い。
常につば広の帽子を被っており、トレードマークになっている。
カナヅチという致命的な欠点を持つため、作戦行動に制限がかかることがしょっちゅう。


槙原志保(19)
http://i.imgur.com/jngThFW.jpg
http://i.imgur.com/CpucKDk.jpg

職業:武装組織の構成員
属性:ウェイトレス系トリガーハッピー
能力:特になし

GDF陸戦部隊パッションチーム所属の(無能力者という意味での)一般人。
よく共に行動する三人組のなかではムードメーカーとして慕われている。
甘い物が好物で、パフェを特に好む。あわよくば現場にも持ち込もうとする。
ボンキュッボンな体系が仇となり、潜入任務等には向かない。

終わりです

人類側にも汎用やられ役は必要だと思ったので…
初登場なので活躍させてみましたが、GDFは基本的にやられ役です
ヒーロー・ヒロインアイドルの引き立て役としてお使い頂ければ幸い

>>454おつ

さあ俺のターンだ

 駅前の大通りを鼻歌混じりに歩く。
 今回の新作ドーナツは大当たりだった。
 ついついいつもより20個も多く買ってしまったものだから、両手に感じる感触はちょっとずしりとくる。
 けれどこの重さはあたしの幸せの象徴だから苦にならない。

 買い物も済ませたし日も陰り始めている、悪党やらカース? とやらが出てこない内に早く帰って食べる順番を吟味しよう——と、帰路につこうと目を向けた先、数メートル離れた位置にある噴水から暗い暗い藍色の液体が噴き出すのを目の当たりにして、あたしの頭は真っ白になった。
 噴き出した液体は排水溝から流れたりせずに段々とうず高く盛り上がっていき、やがて泥を捏ねて作ったかのような不格好で巨大な人型になると、頭の辺りにパックリと穴が開き、

「 喰 ワ セ ロ オ ォ ォ ォ ! ! 」

 吼えた。

「ひっ」

 唐突に響き渡った声に怯み、手に持った荷物を落として二歩三歩と後ずさる。
 ビュオッと目の前を何かが通り過ぎ、落とした荷物が消える。
 ぎこちない動作で巨人を見上げると、穴の辺りに手を持っていき、そこからポロポロと見覚えのあるものが穴に落ちていった。

——もし、後ずさるのが遅かったら。荷物を落としていなかったら。

 考えがそこに至ると、足の力が抜けてへたり込んでしまう。
 逃げなければ、とは思うけど立ち上がることすらできない。

「タリナイ……モット喰ワセロ……」

 巨人がこちらを見た、気がした。
 左右から悲鳴が上がる。どうやらあたし以外にも逃げれなくなった子が居るらしい。
 巨人はあたしたちが逃げ出せないと悟ったのか、恐怖を煽るかのようにゆっくりと体を曲げて口を近づけてくる。



「そこまでだ!!!」



 力強い声が響き、巨人がビクリと動きを止める。
 眼前まで迫っていた口が離れていき、巨人は体を捻って反対側を向いた。
 声の主は巨人の向こうに居るらしい。口上を述べているようだが、恐怖が過ぎ去ったばかりで弛緩したあたしの頭には入ってこない。

「ハラガ、ヘッタンダヨォ!」

 巨人は腕を振り上げて乱入者に攻撃を仕掛けた。かと思ったら、胸のあたりが弾け飛んだ。

「一丁上がりっ」

 巨人の胸を一撃で突き破り、得意げに声を上げる乱入者の正体は逆光で見えなかった。
 その周囲にキラキラと何かが輝いているように見え、眩しさに腕で目を庇うと——それらはあたしの肌を裂き、






 その内ひとつは、あたしの口の中に入った。





 あの後、ヒーローは手早くあたしたちの手当てを済ませると、「しくじってゴメンな」と言い捨てて逃げるように去ってしまい、あたしたちは別の人が呼んだ救急車で運ばれて簡単な検査を受けた。
 結果は異常なし。念のため再度肌の手当てを受けて、心配して駆け付けた両親に連れられて病院を出た。
 そこには丁度あたしと一緒にとばっちりを被った二人の少女が居て、タイミング良く目が合った。

——クゥ、とお腹が鳴った気がした——

 ・

 ・

 ・

 抑えきれない空腹感を抱えたあたしはこっそりと部屋を抜け出し、深夜の駅前を訪れた。
 KEEP OUTのテープを潜り、あたしが襲われた場所へ辿り着くと、既にそこには二人が居た。

「こんばんわ」

 と当然のように笑みを向けると、二人からも挨拶と笑みが返ってくる。

「三人揃うの待ってたんだよ?」

「パンより食べたいものができたのなんて初めてだったのに、おあずけは辛かったんだよ?」

「ごめんね、みんなが寝るのを待ってたら遅くなっちゃった」

「じゃ、揃ったことだし、あたしはこれ以上待てないよ」

「うん、私も辛いしそろそろ——」

「「「いただきます」」」

 声を揃えて言った後、三人で同時にしゃがみ込む。
 うかつに触れないが故に放置されたそれらは、未だ消えていなかった。
 破片の一つを摘みあげ、躊躇いなく口に放る。舌の上で転がしてみるが、味はしない。
 奥歯を使って噛み潰すと、それは角砂糖を噛み砕いた時のようにするりと解け、トロリと融けた。
 液化したそれを嚥下すると、食道を通って全身に染み渡っていくのを感じる。
 それはあたしに満足感をもたらすと同時に、より強い空腹を生みだす。

——足りない、もっと欲しい。

 色を失った破片は暗がりでは見つけにくいはずだが、あたしたちは難なく見つけては口に放る。
 散らばった破片を食べつくすのに、長い時間はかからなかった。
 最後の破片が口の中に消えた直後、頭の中に何かが繋がるような感じがして、あたしは唐突に二人のことを理解した。
 どうやらあたしが一番年下だったみたいだけど、こうしてあたしたちが『わたし』になった以上、気にする必要はないだろう。
 自分を呼ぶのに敬語は要らない。

「あ〜、お腹すいた。パンをいっぱい食べたいなあ」

 とみちるがこぼすと、

「ケーキの方が良いと思うよ」

 とかな子が言う。

「あたしはドーナツを薦めるよ」

 とあたしも加わり、三者三様バラバラの意見が出揃うと、誰ともなく笑いだす。

「でも、今からじゃロクなもの無いかも」

「あ、そっか……じゃあ、明日にする?」

「そうだね、明日の朝一番、焼きたてを食べようよ」

「明日が待ち遠しいね」

「「「それじゃあ、また明日」」」

 簡潔に別れを済ませると、別々の方に歩きだす。
 あぁ、早く明日にならないかな。

つづく……?

 G3
 核の破片を誤飲して暴食のカースドヒューマンになった三人の総称。
 初期の侵食が浅すぎたため検査をすり抜けてしまった。
 彼女たちが暴れると小麦粉の値が上がる。
 共通の特徴として、カースを生みだすことが出来ず、逆に他のカースを喰うことで一時的にパワーアップできる。食べ物をモチーフとした装備(カースと同じ物質)を作って戦う点が挙げられる。
 一つの核を分散する形でカースドヒューマンとなったため個々の力は弱いが、三人で一体という認識から生まれる非常に強い仲間意識のもと、連携を得意とする。
 侵食も分散されているため、浄化後に生存できる可能性が高い。



 大原みちる(15)
 所属:学生
 属性:暴食のカースドヒューマン
 能力:パンをモチーフにした装備の生成

 グラトニーB(Bread)
 コロネドリルやクロワッサンブーメランなど、攻撃に秀でている。
 元から人並み外れた食欲をもっていたためか、三人の中で最も食への執着が強い。



 三村かな子(17)
 所属:学生
 属性:暴食のカースドヒューマン
 能力:菓子をモチーフにした装備の生成

 グラトニーC(CakeとかCookieとか)
 スポンジ生地のような盾を作ったりクッションとして利用したり、クッキーやクラッカーを投てきしたりとオールラウンダー。
 三人に上下関係はないが年齢のためかまとめ役になりがち。



 椎名法子(13)
 所属:学生
 属性:暴食のカースドヒューマン
 能力:ドーナツをモチーフにした装備の生成

 グラトニーD(Doughnut)
 ドーナツを足に装着して車輪のように回転させ高速移動したり、チャクラムのように投げたりする遊撃役。
 一番小さいけど一番動く頑張り屋さん。

終わり

やばい個々の設定が針金程度しかないし結構書いたと思ったのになんだこれ短い

>>462
おっつおっつ
暴食は一見無害そうに見えるけど、潜在的な危険度はかなり高そうだと思った
危険そうというより、なんかわからないけど本能的に恐怖を感じるww

>>2のルールに

・先を越されても泣かない

とか追加してもいいかも

世界レベルが宇宙レベルになるのか…

なんか宇宙天帝ありさというのが脳内にきた

>>478
書こうゼ…大丈夫、ぶっ飛んだ設定でも許されるぞ…

ただいま帰りました

美優さんがダブったみたいですね。
木場さんが空いていたら大丈夫なんですが、どうですかね?
先生的ポジションで比較的話が作りやすいのがそのお2人くらいですので…

木場さんはまだ誰も予約して無いよ。
パソコンなら「CTRL+F」で画面内検索できるからそれで自分は今までの文から苗字と名前を検索して確認してる。

>>481 482

大丈夫ですか!これなら今日中には予告編を作り終えられそうです。
美優さん→木場さんにチェンジします。

>あと適当な嘘つくけど、ここで他人の書いた設定を自分のSSに混ぜる割合を上げれば
後々クロスSSを書くいい練習にもなるぜ

…考えておきます。たぶん無理そうですけど…

予告編か、いいねぇそういう独特なのはテンション上がる

自分は取りあえず脳内に自分の世界観を作ってから他の人の設定を参考にして大幅に脳内を修正していく感じ。
自分が書かないで思っていたことを書いてる人の設定を「なるほどなー」とその設定とすり替えるだけでいいから割と楽よ?

「あの日」に目覚めた人が多いだけで、別にそういう人もいていいと思うよ

宇宙天帝ありさ…….今の自分じゃまだ手いっぱいかも

村上巴投下します

村上巴は普通の中学生である。

家は極道だが、なんの能力なければ、素手で侵略者を倒せるような力もない。

だから、この状況も正しいものである。

巴「グッ……」ハァ…ハァ…

『ユルサネェェェェェエ!!オレヲバカニシテェェェェ!!!』

巴「ちょっと、きついのう……」

息を荒くしながらポツリと呟いた。

自分が好きなドラマの撮影をしていると聞き、若い衆や親父に内緒でこっそり見に行ったのが不運だった。

撮影中にいきなり黒い泥の不定形なモノが現れ、暴れ始めたのだ。

そう。彼女は出会ってしまった。心の闇から産まれた怪物−−カースに。

彼女は曲がった事が嫌いだ。

故に、ヒーローでもなんでもないのに、人々が襲われてるのを黙って見過ごせる人間じゃない。
カタギに手を出す事や、筋の通らない事が大嫌いだ。

身体が自然に動く。

彼女は立ち向かう。せめて周りの人達が逃げる時間稼ぎになるならと。
撮影に使われた模造刀を手に取り、≪勇敢/無謀≫にも化け物にたちむかった。

幸いにも、彼女のおかげで、彼女以外の人間はもう既に逃げ切ることができた。

この場にいるのは………

彼女と化け物だけだ。

ボロボロになったお気に入りの皮ジャン、肌は所々に擦り傷や痣ができている。
幸いにも大きな怪我はしてないが、このままじゃ危ないのは自分でもわかってる。

だが、状況は更に悪化する。

『コロシテヤルゥゥゥゥゥゥ!!!』

巴「なっ!?」

新たなカースがまた来たのだ。しかも一匹ではない。何匹もだ。


絶望

この二文字が頭をよぎった。

自分はこのままコイツらに殺されるんだ。その思考が頭をうめつくす。

自然と、足の力が抜け、地面にへたり込む。

巴「すまんのう……親父…みんな…」

諦めが口から漏れ出した。

このまま絶望に飲まれるしか、選択肢はないのだから…






『海よ!!』『空よ!!』

その絶望を裂くように、二つの頼りなさそうな叫びが聞こえた。





「「悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう」」

二つの影が空から舞い降りる。

「「自然を愛する優しき乙女に力を!」」

巴をカース達から守るように間にと。

乃々「全てを包み込み、安らぎを与える海!ナチュルマリン!!」

ほたる「全てを見渡し、恵みを与える空!ナチュルスカイ!!」

「「人々を守り、自然を守る戦士!!ナチュルスター!!」」

頼りないけど、頼もしいヒーローが!!

乃々「う、動かないでください…。今、治療するので」

乃々「海よっ!!」
そう言うと、マリンの腕から優しい光が放たれ、巴の身体を包み込む。

徐々に、徐々にと傷が治っていき、まるで母親の胎内にいるような安らぎが巴を包み込む。

ほたる「あの…大丈夫でしょうか?」

巴「……ああ、大丈夫じゃけん。アンタらのおかげじゃ」

乃々「あ、あの…ほたるさん。治療終わりました…。もう、帰りたいんですけど…」

ほたる「の、乃々ちゃん!ダメだよ!早く、カース達を倒さないと!
あ、貴女は早く逃げてください!ここは私達がやりますから!」

そう言うと、二人の少女はカースの軍団に立ち向かった。

だが、村上巴は逃げなかった。

−−−−うちは何をしておるんじゃ?

黒い泥の化け物に襲われて、自分を助けてくれたのが同い年くらいの女の子。しかも、自分より弱そうで頼りなさそうで、心配で逆に守ってあげたくなるようなそんな二人に。

今、彼女達は化け物と戦ってるのだ。

自分は、このまま逃げることしかできないのか?

−−−−助けられたのに、何もしないでうちは逃げるんか?

空を飛びながら、化け物達の攻撃をよけていき、一カ所に集めさせる白い服の少女を見ながら立ち上がる。

−−−−そんな事して、うちは納得するか?

オドオドしながらも、鉄砲水のやうな大きな水流を作り出して、一カ所に集まった化け物達を派手に撃ち抜く青い少女を見ながら自分の無力差を噛みしめる。

−−−−そんなのうちの筋が通らん!うちも一緒に戦いたいんじゃ。うちもコイツらみたいになりたいけぇ。


ピカーン!!

巴「な、なんじゃ!?」

ほたる「えっ?」

乃々「な、なんですか?…帰っていいですか?」

突然、乃々とほたるの右手の人差し指の≪ナチュルリング≫が光出した。

それと同時に巴の右手の人差し指に光が放たれた。
それは、だんだん小さくなり、指輪となった。

そして、巴の頭に響き渡る声。

わかる。今、自分が何をすべきか……

巴「地よ!!」

巴「悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう」

巴「自然を愛する優しき乙女に力を!」

声高らかに彼女は叫んだ。
そして、光に包まれ、姿が変わり始める。

プリキュアのような橙のフリフリの衣装だが、頭の右上に和風な花の髪飾りがついている。それは樹をイメージしたような感じである。

巴「全てを支え、豊かを与える地!ナチュルアース!!」

新たなナチュルスターがここに誕生した。

ほたる「私達と同じ…ナチュルスター…」

乃々「これはあれですか?私、辞めていいんですか?」

巴「何を言うとるんじゃ!よくわからんが、うちも一緒に戦うけえのう。よろしく頼むのう」

戸惑う二人に対し、巴も内心戸惑いながらもニカッと笑う。

『フザケンナァァァァァア!!!』
『ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ』
『ブンナグッテヤルゥッ!!!』

残っていたカース達が一斉に三人に襲いかかる。

巴「地よッ!力をかせえ!!」
そう言って巴が地面を殴ると、大地がヒビ割れ、カース達を飲み込む地割れが起こる。

ほたる「私達も行くよ!嵐よっ!雷よっ!力を貸して!!」
乃々「少しだけ…頑張ります…。波よっ!力を貸して!!」

『グガァァォォァォォァァァ!!!!!!』

あたり一帯に複数のカースの断末魔が木霊した。

乃々「………わかってたんですけど……いつもより酷いんですけど…」
巴「……コレは酷いのう。うち達がやったんじゃけえ、申し訳ないんじゃ」
ほたる「すみません…すみません…裕美ちゃんにまた迷惑かけちゃう…」

結論から言うとカースの群れは全滅させた。

だが撮影現場は、草木がおおい茂り、近くの建造物は黒焦げてずぶ濡れで、いつもより被害がすごい事になっていた。

巴「コレで人を守れるとはいえ、恐ろしい力じゃのう……」
乃々「いい案があるんですけど、私が辞めれば…あ、えっと、すいません。嘘です。だから睨まないで欲しいんですけど…」

ほたる「あ、あの…」

そんなやり取りをしていると、ほたるが巴に話しかけてきた。

ほたる「私は白菊ほたるです。こっちの子は森久保乃々。貴女の名前はなんていうんですか?」

巴「うちは村上巴じゃ。よろしくな。ほたる。乃々」

ほたる「よろしくお願いします。巴ちゃん。えっと…今から私達のチカラの制御の特訓をしてくれてるイヴ非日常相談事務所に行くんだけど、巴ちゃんもきますか?」

巴「ええ、機会じゃ。うちも行くけえのう」

乃々「私はもう帰りたいんですけど……」

こうして、ナチュルスターは地空海と三人そろった。

嫌がる乃々を引っ張りながら三人はイヴ非日常相談事務所へいくのであった。

終わり

村上巴(13)

職業・中学生 ナチュルスターのナチュルアース
属性・プリ○ュア系のヒーロー
能力・地を司る力。自然物の強化。
攻撃にまわれば、地割れを引き起こしたり、地震をおこして、場をかき乱す。
何故か壊した場所から植物が生えたり、自然に優しい。

極道一家の一人娘の言う点を除けば普通の中学生だったが、自然の精霊に選ばれ、ナチュルアースに変身する力を手に入れる。

曲がった事や筋の通らない事が嫌いで、カタギ(一般人)を襲う侵略者やカースと戦う。

ほたるは尊敬していて、乃々はやる気のない態度に少し腹が立ちながらなんだかんだで認めている。

以上です。

実はナチュルスターは三人組でほたると乃々は決まってたんですが
あと一人を巴か魔法少女たくみんか悩んで、先に乃々とほたるを出した形です。

広島弁のこれじゃない感。謎の死人や怪我人はでない精霊パワーと色々ツッコミ所ありますが
生暖かい目でお願いします

そして…………裕美ちゃんガンバッテ

人間嫌い(自称)の相葉ちゃんがダッシュで手を取りに行くレベルの自然パワー…

お嬢とは予想外だった。そしてまさかの候補にたくみんwwwwwwwwまぁ年齢的に巴でよかったんだよ。うん。
(ムーンライトは高校生だよなぁ…)ボソッ

金色…というか色付きなのは核だけじゃなかったっけ?

確か色は核だけで構成されてるドロドロはどれも黒だと思うよ

>>507
おっつおっつ
地海空どれが一番強いだろうかと考えたけど、どれも強すぎワロタ

それと、薫ちゃん予約したいです

古代人もいないね

ようやく予告編が完成いたしました。
もうすぐ投下しようと思います。
期待しないで見てくれるとうれしいです。

初ssとなります。予告編だけですけど。
caution
・この作品はペ○ソナ4:ペ○ソナ2:オリジナル=6:1:3な
どちらかというと2次創作の改変シナリオに近いものです。
・初めてなのでキャラ崩壊が激しいと思います
・文才もあまりありません。ごめんなさい。
以上のことに抵抗感がある方はあまり見ないことをお勧めします。

あと、括弧は
「」通常セリフ
『』重要ワードorシャドウ召喚
《》幻影(ドッペル)セリフ
【】技
となっております。

その日、私は『普通』から『異常』に変わった

普通から逃げたくて、抜け出したくて作った部活、「怪異調査隊」

その隊長、上条春菜がメガネの曇りをふき取るよりも真剣な顔で、こう言った。

上条「今回の議題は、この神代市に起きている怪異———

   ———『噂が真実になる怪異』です」

迫りくる都市伝説、襲い来る悪魔、噂の陰に隠れた邪神————

男「うわああぁぁぁぁああッ!!助、助けてくれッッッ!!誰か、誰かァッ!」

珠美「でででででっかいおばけでも、なな何かに触れるのなら、珠美の剣も当たるはずです!
   かかかかかかかかか、覚悟ォォォォ!!!」

上条「圧し潰されろ!【トール・ハンマー】!」

宣告される「運命」、異常への片道切符———

???「君は世界の危機に立ち向かわなければいけない。
    それが「運命」。『無限(ワイルド)』の力を持つ人の宿命」

卯月「そんな…。私、『普通』のただの女子高生で…」

???「この世界に『普通』なんて在りはしないさ。みんな『特別』な何かを持っている。
    善くも、悪くも…。」

起き始める奇妙な殺人事件、恐怖におびえる町———

凛「どうして、何で、アイツが殺されたの…!」

木場「いいかみんな、絶対に1人で帰るんじゃないぞ。
   ———先生は少し、見回りをしてくるよ…」

夜中零時に現れる「マヨナカテレビ」、行方不明になった「学友」———

上条「ここに晴ちゃんがいるんですね…」

凛「なんていうか…こう…メルヘンチックなところだね…」

珠美「あの晴殿の振る舞いからは想像もできないところですね…」

卯月(いたる所にぬいぐるみが置いてある…)

対峙するもう一人の自分『幻影(ドッペル)』———

???《剣道なんていくらやったってうまくならないし、修業は大変だし、
    もういっそのこと辞めちゃおうよ!》

珠美「黙れ!珠美が…珠美が自分で選んだ道なのです!それを捨てるなど言語道断!」

??《女の子が女の子らしいことして何が悪いの?
   やりたいこと、好きなだけやればいーじゃん!
   あんただってホントはフリフリの服着たりしたいんでしょ〜?》

晴「ふざけんな!そんな女々しいマネできるかよ!」

???《本当は弱くて、完璧なんかでもなんでもなくて———
    そんな『私』は私が思うところの『教師失格』ではないのかい?」

木場「お前に…お前に何がわかる…!私は、私は…!」

奪われた『友情』———

未央「そうだよ、私がこの事件の犯人———」

凛「な、んで…」

卯月「未央ちゃんは、そんなことする人じゃない!」

更に現れる敵、隠された秘密———

卯月?「初めまして、私…」

卯月「あなたは一体…」

上条(何で!?卯月ちゃんはもう『シャドウ』を持っているはずなのに…!)

『奇跡』を起こせるのは———

卯月「お願い———」

己の紡いだ———

卯月「奇跡を起こして———」

『絆(ヒカリ)』だけ———





卯月「『  イ  ザ  ナ  ギ  』———!」





日常でいろんな人と出会い———

卯月「大丈夫ですか?」

お婆ちゃん「ああ、ありがとうね———」

—————————————————————————————————————
変人「…………」

変人(ばれてへん、ばれてへん………」

卯月(……そっとしておこう……)

絆を紡げ———!

??「君みたいな人がいっぱいの世界だったら、きっと世の中は平和なんだろうね…」

卯月「………」

>>??との間に確かな『繋がり』を感じる——
  『道化師』のランクが上がった!

本拠地が学校ならではのイベントもたくさん。シリアスなだけじゃいられない———!

卯月「うう…今回のテスト散々だったなぁ…」

未央「お疲れだね卯月!」

卯月「未央ちゃんはどうだった?」

未央「………聞く?」

卯月「…やっぱりいいや…」

凛「二人とも、ちゃんと勉強しないからそうなるんだよ?」

未央卯月「「そういう凛(ちゃん)はどうだったの!?」」

凛「…………」

未央(ああッ!凛の目が死んでるッ…!)

卯月(そっとしておこう…)

阿鼻叫喚の———

卯月「マズゴハァ!」

凛「気絶するほどおいしいって思ってもらえるなんて…ちょっと照れるな」

上条「マズゴハァって言いましたよね!今、マズゴハァって言いましたよね!?」

林間学校———

未央「さ、珠ちゃん、肝試し逝ってらっしゃーい!」

珠美「無理無理無理無理無理無理無理無理絶対無理絶対無理です!!」

驚天動地の———

木場「お前たち、体育祭まであと1週間———分かっているな?」

凛「クラス対抗1位!学年対抗1位!」

未央「あらゆる競技で首位を独占し———」

卯月「そして最後に———」

クラス一同「我が赤団の総合優勝ッ!」

木場「その意気や良し!お前たち!私についてこい!」

体育祭———

上条「じゅ、15段ピラミッドォォ!!?」

晴(あの人たち…スゲー”漢”だ…!!)

文化祭は———

珠美「ヒャアアァァァァァァァァ!!!きゅう…」バタッ

男子生徒A「珠美ちゃんがまた気絶したぞー!!誰か救護係呼んでーー!」

危険が一杯———

晴「何でオレがミスコンなんかに…」

上条「最高のメガネを着ければ、きっとグランプリに…!」

未央「ないわー」

「怪異調査隊」の表の顔「演劇部」は———

卯月「真説・桃太郎、始まります!」

観客「」パチパチパチパチ…

卯月[ナレーター]「13xx年、人類は鬼の恐怖に包まれた!!」

観客「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

学園一の問題部———!?

上条[徳川綱吉]「ええい!メガネ類憐みの令じゃ!メガネ類憐みの令を発布するんじゃ!
        コンタクトレンズに死を!!」

父兄((((私たちは何を見せられているんだ…!))))ガクガク

そして、そんな日常の先にある終わり———

??「ここまで来るとは、少し驚いたぞ…」

卯月「あなたが『元凶』…!!」




推奨BGM:Pursuing My True Self



We're all trapped in a maze of relationships
(僕らはみんな 迷路みたいな人とのつながりに縛られて)

卯月「私は犯人を絶対に許さない…!」

Life goes on with or without you
(人生は続く 君がいてもいなくても)

未央(私は、やっぱり『いらない子』なのかな…)

I swim in the sea of the unconscious
(僕は無意識の海を泳いで)

上条「上条家20代目次期党首上条春菜の名に懸けて、この事件、解決して見せます!」

I search for your heart, pursuing my true self…
(君の心を探してる 本当の自分を追い求めて…)

卯月「人間は貴方のオモチャなんかじゃない————!!!」









shadow 〜未来(あす)を紡ぐ絆〜

(できたら)今週日曜プロローグ投下予定





???「これだけは憶えていて。
    人はたくさんの人と関わりあって、『絆』を生み、生きている。
    ———その『絆』は、この世界の何よりも強く、輝いているということを———」





Next

卯月「噂が本当になる?」

上条「今この町で噂になっているのは、『トンカラトン』ですね。」

凛「もう、夕方だ…!」

珠美(お、お化け…!!)

上条「この私に任せときなさい!」

??「あら?こんな教会に人が来るなんて、何日ぶりかしら?」

???「ようこそ、ベルベットルームへ…」

プロローグ:噂が現実になる街

設定01:舞台と上条家

神代市

東京にあるそこそこ大きな都市
新宿から電車でおよそ1時間くらいの所にある。
学生が多く、学生層をターゲットにした店が多く並ぶ。

白夢学園

政府が、「あらゆる年齢の学生を一纏めにしたらどうなるか」を実験するために作り出した
巨大学園。小学校・中学校・高校・大学が一つになっている。
一度入学すれば大学まで受験なしで上がれるため、この学校に入学させるために
神代市に引っ越ししてくる家庭があるほど人気がある。
部活動の特色として、吹奏楽部以外の文化系部活動は、小中高大一纏めで部活ができるという
点がある。なお、小学生は親と担任の許可が必要。

上条家

日本3大魔術家系のうち、規模としては最も小さい家系。
だが、その功績は他の三大魔術家系に引けを取らない。
現党首(19代目)は上条杜氏。次期党首(20代目)は上条春菜。
女性が党首になるのは極めて異例である。

設定02:主人公と「シャドウ」

島村卯月
白夢学園高校生
クラス:1年1組
アルカナタイプ:愚者
スキル:シャドウ召喚
    無限の可能性(ワイルド)
ある日まではすべてが普通だったどこにでもいる女子高生。
あらゆることが平均的、凡才で、『普通』ということにコンプレックスを感じていた。
ある日夢で訪れた「ベルベットルーム」で、自分のとても普通とは言えない
能力、運命、使命を宣告されることになる。
基本使用するシャドウは『イザナギ』
雷を操ることを得意とし、使役者の能力を上昇させることもできる。
風の力に弱い。闇の力を無効化する。

シャドウ
使役者の性質、心の中の秘められた力が、神や悪魔の姿を借りて具現化したもの。
詳細はまた追々。

アルカナタイプ
あらゆる人に必ずあるシャドウの形の方向性をある程度定めるもの。
愚者 / 魔術師 / 女教皇 / 女帝 / 皇帝 / 法王 / 恋愛 / 戦車 / 正義
隠者 / 運命 / 剛毅 / 刑死者 / 死神 / 節制 / 悪魔 / 塔 / 星 / 月
太陽 / 審判 / 世界 / 永劫 / 道化師
の24種類があり、更に「表」と「逆」の2種類がそれぞれにあり、合計48種類。
「世界」は特別で、「愚者(表)」か「愚者(逆)」のどちらかが元のアルカナタイプで、
かつ特殊な条件を満たしたものだけが「世界」のアルカナを獲得することができる。
表は「神」の性質をもちやすく、逆は「悪魔」の性質を持ちやすい。

無限の可能性(ワイルド)
ごく一部の限られた「愚者」のアルカナ持ちが生まれつき持っている特殊能力。
他のアルカナタイプの人物の絆を獲得したとき、その絆を紡いだ人物と同じ性質のシャドウを
使役することができる。
その能力は絆の強さに比例する。

これにて初投下は終了となります。すごく緊張した…
次回はうまくいけば予告通り今週日曜の予定です。

(お節介かもしれないけどここまで設定練るなら個別スレ建てたらほうが良かったんじゃね…?)

追記
Pursuing My True Selfの和訳は転載自由なところから載せています
素敵な和訳ありがとうございました

未央ちゃん犯人だってばれてるじゃないですか—!やだー!

個別スレにすればよかった気がしなくもないが…

>>537さん
勇気がなかったんです…。

シェアワールドらしいので、シェアしやすそうな学園を適当に作ってみました。
良ければお使いください。

乙ー

うむ…結構設定がこってるな
まあ、マヨナカテレビやベルベットルームやイザナギだとまんまペルソナになっちゃうから、ちょっといじった方がいいかな?

内容的に面白そうですし。楽しみです

まあ、学園や都市の設定は良い感じよね。ハッキリ言って段違いに絡ませやすくなる。
中学生と大学生とか、小学生と高校生とか、いままではちょっと出会いに工夫する必要あったし。

あと、話を投下する時はsageじゃなくsagaにしたほうがよろしいかと

>>539
未央ちゃんは少なくとも『自分の意思で悪事を働く人間』ではないと言っておきます。
>>541
実際イザナギに関しては、イザナギじゃなくても、最終的に漢字になって「幾万の真言」が使えそうなのでも
良かったんですけどね、アマテラスとか。

>>543
ご意見ありがとうございます。
次回からそうしたいと思います。

元ネタが見えるからこそ固有名詞をいじるのは必要かもね

カオスフレアだとペルソナ使いをデーモンロードと言い換えてるし、
マヨナカテレビやベルベットルームもなんか気の利いた呼び方を考えてみようぜ

マヨナカテレビをウサミン星人の仕業にするんです?

…まあ冗談は置いておいて、名前を変えればオリジナルに見えなくもないからね。
シェアワールドには過剰な別作品ネタは受け付けない人もいるそうだし。

…ミッドナイトステージ?

全てウサミン星人の仕業か!
オノレ!ウサミン星人!ユルザァン!!

それこれも全てウサミン星人って奴の仕業さ。
なんだって!?それは本当かい?

っていうネタが一瞬頭をよぎった

>>546
まあ、この「マヨナカテレビ」は厳密にはp4の物とは違いますからね…。
何かいい名前はないでしょうか?アイデアいただけるとありがたいです。

卯月の初期ペルソナを「イザナギ」→「アマテラス」に変更。

アマテラス
「愚者」のシャドウの一つ。
光・雷の力に優れ、回復、補助魔術も多く覚えます。
弱点は闇。光を無効化し、炎に耐性があります。
「イザナギ」や「オルフェウス」と同じ、少し特別なシャドウです。

>>545
ほらほら、SSの前と後が饒舌になっちまってるぞ
初めてだとか出来不出来は前置きするもんじゃあないぞ、言い訳の逃げ口上にみえてしまう

予告があるんだから本編もあるんだよな?
はよ

はよ

>>548
菜々「…」
夕美「…ナナちゃん?」
菜々「風評被害ですってば!ウサミンはそんなことしません!きっとウサミン以外の異星人が!」
夕美「…そっか。ナナちゃんが思うならそうなんだろうね。」

という会話がよぎった

んーアマテラス、どうしても雪子が使っていたイメージで愚者に違和感が…幾万の真言も神話のイザナギの発言が元ネタだし…

…よし、ナナがウサミン星の情報を知らなすぎる理由思いついた

>>550
ホントに予告しかないんです。
遅筆なのでお休みまでゆっくり待っててください。

「ベルベットルーム」→「アルカナパレス」
「マヨナカテレビ」→「ミッドナイトブロードキャスト」
にそれぞれ変更します。

>>549

都市伝説でいくなら、「深夜のテレビで砂嵐の時に死ぬ人の名前が予告される」というのを上手く名称ができれば…

「ヨゲンバングミ」とか?

>>552
メガテン系列作品で種族が変わるのはたまにあることです。
この世界線はp3に少しだけ近いけど、p4からは離れた感じです。
そんなものだと軽く思ってくれるとうれしいです
幾万の真言は別のオリジナルスキルに変えようと思います。

もっと某青狸の悪魔パスポートみたいなのにしたかったけどむりぽ

クラリスがやたら世間知らずになってしまったけど許してちょんまげ

一応設定

神父   教会『トスカリオロ』の神父
      クラリスがCD出すときのプロデュースもした
      いろいろあってクラリスと教会に住む
      いまのところ唯一クラリスを許さないことができる
      能力は不明

クラリス 能力は『神の名の下に許される』とくに能力名は考えてない
      神様を信じている人にのみ効くが、実際に神様が存在しているので効かない相手はほぼいない
      良心がいたむのでおおそれた事どころか落書きすらできない

乙乙
クラリスらしいし可愛い
こういうのもいいもんだ

美優さん投下します

乙ですークラリスさん、可愛い。でも能力が割とすごいなぁ…悪人がこの能力を持っていなくてよかった
神父は一応Pの部類か。

おつおつ
紅しょうがで和んだ

美優さんの後に聖、雪美、礼子さん、レイナサマ投下します

 それは今から14年前のこと。
 地球にひそかに危機が迫っていました。

 しかし、勇気ある女の子たちが力を合わせて戦い、平和を取り戻しました。
 とても辛く苦しい戦いでしたが、友人たちとの絆と思いは不可能を可能にしたのです。

 彼女たちに力を与えた小動物からは、成長するにつれその力は消えて行ってしまうと説明を受けました。
 それでも戦いの中でお互いに感じたものや芽生えたものたちは決して変わらない。彼女たちはそう笑いました。
 なんて素敵な関係だろう。彼女たちへと力を渡したのは間違いじゃなかった。
 改めてそう、彼は思ったそうです。

 実際それからもよき友人として、仲間として過ごすことができました。
 できました、が——

じゃあその後にVS加蓮を

 ——時は流れ流れて、現代。
 ある日突然「特別」が「特別」でなくなりました。

「片づけも大変だなぁ……」

 イタズラ程度で済むことはともかく、怪獣や怪人などが暴れてものが壊れたあとは大変です。
 『能力』で直したり、戻したりできる人もいるそうですが……全てを任せることはできないのですから。

 だから自分のことは自分で。
 彼女——三船美優はショップの前の掃除と片づけにおわれていました。

 お店は決して繁盛しているわけではないけれど。
 こんな世の中だからこそ、ほのかな癒しを求めてやってくる人たちもいるのだから。

「……うん、がんばらなきゃ」

 誰に聞こえるわけでもない小さな声で自分を鼓舞すると、ある程度まとまったごみを袋へ。
 単純に通りで暴れていったのでしょう、そこまで大きな被害もなく今日もお仕事はできそうです。

 ——おそらく、昨晩あたりにこのあたりで暴れたのは怪人か……能力を悪用する『人間』だろう。
 美優はそう推理していました。

 たくさんの『能力』や『異邦人』が現れてすごす中、当然すべての人が善人というわけにはいかないわけで。
 悪用してお金を盗んだり、犯罪を起こす人もいるというのが事実です。

「ふぅ……あ、いけない」

 思わず出たため息に、美優は口元へと手をやって反省をします。
 そろそろ開店時間も近くなってきたようで、とりあえずお店を開けようと店内へと入っていきました。

 店内の清掃は店長さんが済ませていました。
 彼は昔馴染みで、美優のことをよく知っている相手です。

 小さなお店だけれど、日常はとても幸せで2人はそれで満足していました。

「そういえば、今日はまーくんが遊びに来るんだっけ?」

 店長さんが思い出したように言いました。
 まーくんはおなじみのお客さん。小学生の男の子です。

 お母さんのことが大好きで、よくお店へお使いへ来てくれます。
 お父さんといっしょにサプライズの計画をしたり、とても仲のいい家族だなと美優は微笑ましく思っていました。

「そうですよ。だから、片づけもがんばったんですよね……?」

「……ははは、忘れてたよ。俺も年かな」

 店長さんはそういって頭をぽりぽりかきました。

「……本当に忘れてたんですか?」

「なんとなく、しなくちゃいけないことがある気はしてたんだ。勘は衰えてないかな」

「もう……」

 美優がくすりと笑います。
 ゆったりとした時間が店内を流れていきました。









       ——突然、外から爆音が響きました。








「っ……!?」

「なんだ……って、あれは!」

 驚いて2人が外へ視線をやれば、そこにはなにやら怪しい人影が。
 どうやら普通の人間ではなさそうです。

 まだ時間としては昼前で人通りの少ない、こんな時間。
 人を襲ったり、ものを盗んだりするには向かないだろうということは想像に難くありません。

 ということは、無差別にあたりを破壊しようとしているか、能力が暴走しているか、あるいは——

「ウオオオォォォォォォォォォォン!!」

 ビリビリと、聞いているだけで体が痺れるようなすさまじい咆哮があたりに響きわたります。
 何らかの組織に属している怪人の場合はたいていその怪人に因縁のあるヒーローが駆けつけるのですが、今はその気配はありません。

 つまり、探知できるヒーローのいない突発的な怪人。
 理不尽な暴力があたりを襲おうとしていました。

 美優は考えます。

 怪人や怪獣の中には一定のプロセスを踏まないで倒してしまうとあたりへ甚大な被害を及ぼしてしまうものがいること。
 ひょっとしたら駆けつけるのが遅れてしまっているだけで、この怪人がそうではないとは言い切れないこと。
 それから自分自身へとかかってしまう負担……これだけは、ほんの一瞬で流してしまいました。


 ——怪人が歩いていく方向に、まーくんがいることに気づいてしまったから。


 美優が駆け出そうとしたその瞬間、黒い影がまーくんを抱きかかえ横へ飛びました。
 直後に、まーくんがいたはずのところを怪人の拳が砕きました。

「……すごいパワーだな」

 呆然とするまーくんを抱きかかえた男が思わずつぶやきます。
 アスファルトは砕け、まともに当たれば命は簡単に奪われてしまうでしょう。

 だからこそ、腕の中でふるえるまーくんへ向けて男は努めて冷静にこういいました。

「大丈夫だ、まーくん。このシビルマスクがついてるから!」

 まーくんは、顔を上げて助けてくれた男の人のことを見ました。

 普通のスーツに、少し飾りのついたヘンテコな仮面。
 少なくとも『変身』のできるヒーローではないことは確かです。

 すごく強い力のある『能力者』なら、独特の雰囲気を纏っているはずなのにそれもありません。
 さっき怪人が砕いた欠片がぶつかって、流れている血は赤。普通の人みたいに、ケガをしています。

 それでも。
 ちっともかっこよくないはずなのに、まーくんは不思議と大丈夫な気がしました。

「……うん」

「よし、いい子だ……来い、怪人!」

 シビルマスクはポンとまーくんを撫でたあと、逃げるように指示をして怪人に向かい合いました。
 怪人も一見変質者にしか見えない乱入者を敵とみなしたのか向き合います。

 あたりの人たちは先ほどのやり取りの間にどうにか避難したようで、障害物はすっかりありません。
 特性の防災シャッターを閉めてヒーローコール。普段からの避難訓練の賜物です。

 獲物が減ったことに機嫌を悪くしたのか怪人が唸り声をあげました。

 スンスンと何回か鼻を鳴らすような動作をして目の前の弱そうな獲物以外に何かいないかと探ると、
 後ろから何かが近づいてくることに気付いて振り返りました。

 そこに立つのは1人の女性。
 今、避難が完了したまーくんの知り合い。
 シビルマスクとも、浅からぬ関係を持つ人です。

 あぁ、どうせならこちらのほうが美味そうだ。
 怪人はそう思って女性へと飛びかかろうとしました。

 しかし——

「ハートアップ! リライザブル!」

 まばゆい光が女性から——いえ。美優から、あふれ出します。
 全身が光へ包まれ、そして凝縮し衣へと変化していくのです。

 頭には美しいフォーテール。腕には滑らかな布のガントレット。
 希望の証であるエンブレムは胸へ。そこを起点に胸部へと加護を伴うドレス。
 さらに、ヘソ出しルックにミニのスカート。

「魔法少女……エンジェリックカインド!」

 さらにはキメポーズ。


「きゃはっ☆」


「………………………」

 思わず怪人が言葉を失います。
 風が吹いて、近くにあったゴミがころころと転がりました。

 一瞬の空白のあと、シビルマスクが叫びます。

「いまだ、カインド! 一気に決めろ!」

「はいっ! カインディング……アローッ!」

 エンジェリックカインドの腕に沿うように光の矢が現れると、ポウと小さな音だけを残して消えます。
 怪人が戸惑いを覚えるのと、胸の違和感に気付いたのは同時でした。

「グ……ゥ……」

 光の矢は怪人の胸へと深く突き刺さり、怪人の力の源とともに空へと溶けて消えていきました。
 それを確認することなく、怪人は普通の人間へと姿を変え——いえ、戻って気絶してしまいましたが。

「……大丈夫でしょうか、店長」

「うん? ……たぶん、大丈夫さ。それより今はシビルマスクだぞ、カインド」

 2人はコールを聞いてヒーローが現れる前にそそくさと店内へと隠れることにしました。

 そのあとすぐに、近くにいた『アイドルヒーロー同盟』のアイドルが駆けつけましたがすでに事件は解決済み。
 不思議なこともあったものだ、と思いつつ通りすがりのどこかのヒーローが助けてくれたのだろうということになりました

「……やれやれ、やっぱり俺も年かな」

「だいじょうぶですよ、店長は……私なんて……」

 美優が両手で顔を覆います。
 店長は頭をポリポリと何回かかいてから、ふぅと息を吐いて真面目な顔で美優のほうを向きました。

「……その、なんだ。似合ってるし可愛いし。平気だぞ、美優?」

「…………」

 ……美優の顔が一層赤みを増すことになりました。

三船美優(26)
ttp://i.imgur.com/w1vpzxP.jpg
職業:アロマショップ店員、兼『魔法少女』
属性:魔法少女(26)
能力:魔法少女への変身および魔法の行使

中学校時代に魔法少女として戦い、友人たちと力を合わせて敵を撃退した経験のある『魔法少女』
魔法少女としての力は長くても中学の卒業までに消滅する……と、力を与えてくれた小動物に教えられて早幾年、
ついに魔法少女歴が魔法少女になっていなかったころよりも長くなってしまった。
名乗り口上は『きゃはっ☆』までがオートであり、本人の意思でキャンセルできない。
できることならば変身しないで済むのが一番だとは思っている。


店長
職業:アロマショップ店長
属性:おじさんヒーロー
能力:特になし。あえていうなら早着替え

14年前から美優を助けていたお兄さん。いわゆる元タキシード仮面様。
『背広マスク』を名乗っていたが流石に恥ずかしいのでちょっとなまらせて『シビルマスク』を名乗る。
能力は特にないため、ごく普通の人間よりは腕が立つ程度。



しまった、神父の説明には

「時を加速させるとかはない」

っていれると決めてたのに

ヤバいと思ったが欲望を抑えきれなかった
お待たせしました次どうぞ

乙乙
羞恥心で真っ赤になる様が一番似合うのは美優さんだよね(ゲス顔


変身ヒーローの台詞はオートだったのか…

それじゃあ次から投下します

ガチャ…

聖「……ただいま」

礼子「おかえりなさい、聖」

礼子「…あら、ペロも一緒だったのね」

礼子「よしよし」ナデナデ…

黒猫(雪美)「…なー」スリスリ…

聖「ただいま……お母さん…」

礼子「新しい学校はどうだったかしら?」

礼子「上手くやっていけそう?」

聖「…はい、お友達も出来ました」

礼子「そう。ふふっ、それは良かったわ」

礼子「お夕飯、もう少しで出来るからお部屋でpの相手をして待っててもらえるかしら?」

聖「…はい」

ガラッ…

聖「……」

黒猫(雪美)「……」

シュン…!

雪美「……礼子は優しい」

聖「……」

聖「…記憶、書き換えたから」

聖「私と雪美は……昔から礼子さんとは…家族だって」

雪美「……」

雪美「……偽物の家族……」

雪美「でも……礼子は……優しい……」

聖「……うん」

p「だー、あー」

聖「……」

雪美「…赤ちゃん、カワイイ……」

聖「うん……」

p「……」

p「ふぇ…くずっ…」

雪美「……?」

雪美「どうか……したの……?」

聖「…おねむ、かな」

p「ぐずっ…ぐずっ…」

聖「……」

聖「—— ———♪」

p&雪美「…!」ピクッ…

聖「——— ———♪」

p「……」

p「…むにゃ」

p「……すぅすぅ」

雪美「……」

雪美「…んっ」ゴシゴシ…

聖「……」

聖「…雪美まで、眠たくなっちゃった?」

雪美「……聖の……子守唄……」

雪美「…安心……する……」

シュン…!

黒猫(雪美)「……すぅすぅ」

聖「……」ぽんぽん…

聖「……」チラッ…

聖「(…今夜は星が綺麗)」

聖「 (こんなにも星は綺麗なのに…)」

聖「(この地球では…絶え間無く混乱状態が続いている…)」

聖「(だからこそ…ヒカルには…)」

聖「(この世界を平和に導く…光となって…)」

ガラッ…

礼子「聖、お夕飯出来たわよ」

礼子「…って、あら?pとペロはおねむなの?」

聖「今、眠ったところです…」

礼子「そう…なら起こしちゃかわいそうね」

礼子「先に二人で食べちゃいましょうか」

聖「……はい」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

聖「……」モグモグ…

礼子「どう?美味しい?」

聖「……」モグ…ゴクン…

聖「とっても…美味しいです…」

礼子「なら良かったわ」

礼子「美しさを作るのはまず食事から…」

礼子「聖、あなたはこれから私みたいにどんどん綺麗になっていくわ」

聖「…よく、わかりません」

礼子「私みたいに素敵な旦那様を見つけなさいってことよ」

聖「……」

聖「(礼子さんの作った地球食を食べると…礼子さんみたいな見た目になるってことなのかな……)」

聖「(地球は素敵な…星だけど…)」

聖「(地球人の性質というものは……まだよくわからないな……)」

聖「ところで…お父さんは……?」

礼子「うん。今日もあの人は遅くなるみたいねぇ」

礼子「まぁ、転勤して間もないもの」

礼子「しばらくしたらきっと落ち着くわ」

聖「そう…ですか…」

聖「(彼女の元々の家族構成は夫と子が一人ずつ…)」

聖「(しかし夫は多忙なのか子が生まれてからも家を空けがち…)」

聖「……大変じゃ、ありませんか…?」

礼子「……」

礼子「そんな風に思ったりしないわ」

礼子「私は夫もpもペロも…」

礼子「そしてあなたも愛していますもの」

聖「……」

聖「(やっぱり…地球人のこと…まだよくわからないな……)」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

p「すぅすぅ…」

礼子「たくさんお昼寝したのに、夜もちゃんと寝付いてくれて助かるわ」

聖「…かわいい」

礼子「あら、あなただって可愛いわよ」

礼子「今も、昔もね」ナデナデ…

聖「……」

聖「(昔の私…)」

聖「(書き換えた彼女の記憶の中に…)」

聖「(昔の私はどう映っているのだろう……)」

礼子「それじゃあ、聖。おやすみ…」ちゅっ…

聖「…ん」

聖「…はい、おやすみなさい……」

礼子「…♪」フリフリ…

ガラッ…

聖「……」

黒猫(雪美)「…すぅすぅ」

聖「……」ナデナデ…

聖「(星が綺麗で…静かな夜…)」

聖「(少し、お空のお散歩…しようかな…)」

聖「……んっ」パァァァァッ…


———柔らかな光が私の身体を包み込み


聖「……」バサッ…!


———背に白き翼を与えてくれる


聖「……」パタパタ…

聖「……」


———ちょっと、お気に入り


聖「(それじゃあ…行こうかな…)」スッ…

聖「……」パタパタ…


———夜は好き

———世界が静けさで包まれたみたいで

———こんなにも、静かで素敵な夜なのに


「アーッハッハッハッハ!!」キーン…!


聖「…!」


レイナ「静かな夜はぐっすり眠りたい?」

レイナ「ぐっすり眠れなかったら次の日は寝不足で大変なことになっちゃうってことかしら!」

レイナ「つまり、次の日に皆が寝不足でフラフラしているところをこのレイナサマが畳みかければ…」

レイナ「世界征服なんて楽勝ってことよねッ!!」

レイナ「このレイナサマのスペシャル拡声器で夜な夜な叫び続けて…」

レイナ「この一帯の奴らを寝不足に仕立て上げてあげるわ!!」

レイナ「(まぁ、アタシも次の日寝不足になるわけなんだけど…)」


聖「……」


———どうして、それを壊す者が現れてしまうのかな

レイナ「けど、夜なら誰もアタシの邪魔は出来ない!」

レイナ「何故ならあのバカは夜はいくらうるさくても快眠だろうしね!」

レイナ「アーハッハッハ!これ以上に無い完璧な作戦ねッ!!」

聖「……どうして、そんなことをするの…?」パタパタ…

レイナ「はぁ?そんなの決まってるじゃないっ!!」

レイナ「この世界を征服するために…」

聖「……」パタパタ…

レイナ「……」

レイナ「…は!?」

レイナ「(こ、コイツ…今日、転校してきた望月…!?)」

聖「……世界征服」

聖「大きな…夢……」

聖「けれど…あなたのやり方は周りを不幸にする……」

聖「見過ごすわけには…いかない……」

レイナ「……」

レイナ「(ちょっ!?なんでコイツ、羽なんて生やしてんのよ!?)」

レイナ「(それにこのレイナサマに意見をしてくるなんてっ…)」

レイナ「…!」

レイナ「…そうか!」

レイナ「アンタもブライト・ヒカルの仲間ってことね!?」

レイナ「(通りで意気投合してると思ったわッ!!)」

聖「…仲間とは違う…かな……」


———少なくとも、光は私のことを…まだ何も知らないから……


レイナ「アイツの仲間だっていうんなら、遠慮は無用よねッ!!」

レイナ「このスペシャル拡声器で張り上げた声を至近距離で聴いて耳を痛くしちゃいなさい!!」

聖「…!」

レイナ「行くわよ…!!あ———」

レイナ「…!?」

レイナ「(…こ、声が出ない…!?)」パクパク…

聖「……」

聖「声が出せないって…辛いでしょう?」

レイナ「(…あ、アンタ…なにを…!?)」パクパク…

聖「けれど、あなたは人々から静けさを奪おうとした…」

聖「これは、その報い……」

レイナ「(ど、どうなってんのよ、これぇ…!?)」パクパク…

聖「朝には…治ると思うから……」

聖「これに懲りたら…静けさを奪うのは…もうやめて…」パタパタ…

レイナ「(あっ!?ちょ、待ちなさいよッ!?)」パクパク…

レイナ「(…望月聖)」

レイナ「(アイツ、かなりヤバい奴なんじゃないの…!?)」

望月礼子(旧姓 高橋礼子)(31)


職業:主婦
属性:妖艶
能力:美容に気を使った料理作り

望月聖と佐城雪美が寄生している一家の妻。
本来は夫と幼い息子の三人暮らしであったが、一家共々聖に記憶を操作され、聖や雪美のことを実の家族のように扱っている。

美意識が強く「オンナは30からが本番」だと語っている。
しかし夫は仕事が忙しく最近ご無沙汰らしい。


p(1)

職業:赤ん坊
属性:赤ん坊
能力:ぐずる

望月家の一人息子。
よくぐずる。
豆知識だが赤ん坊が眠たくなるとぐずりだすのは「俺、もうすぐ死ぬんじゃね?」と思ってしまうからである。

聖の子守唄を聴くと生きる希望が湧いてくるのか、よく眠る。


望月聖(人間の姿では13歳程度)


職業:地球では中学生
属性:聖なる乙女
能力:全貌は明らかにされてない

光と麗奈の中学校に転校してきた謎の少女。
光に力を与えた張本人だが、その真意は果たして…?

今回の一件で記憶操作、翼を生やす、声を奪う、という能力が明らかにされた。


佐城雪美(人間の姿では10歳程度)


職業:黒猫
属性:猫
能力:変化

聖の相棒ともいえる存在だがその関係性は不明。
聖と同じく望月家に寄生しているが「佐城」という名字はどこから来ているのだろうか?

望月家で人間の娘では無く、ペロという名の飼い猫として暮らしているのは猫の姿の方が楽だかららしい。

おわりです
礼子さんの年齢だったら、ギリひじりんは娘でもおかしくないだろうと思って書いた
反省はしている

乙でしたー
ネバーディスペアVS加蓮始めるよー
僅かにグロ注意かも

ネバーディスペアの隠れ家

とある一軒の家に4人の少女が暮らしていた。

現在は朝食の時間。食事ができない李衣菜は充電中である。

朝のニュースが流れるテレビ画面が、予告も無しに変わった。

『おはよう、きらり、夏樹、李衣菜、奈緒。こんな朝早くにすまんが、任務だ。』

画面には地球管理局の軍の小隊のリーダーが映し出される。

「あー!リーダーちゃん!おっすおっす!」

『…きらりは朝でも変わらんな。…それより任務なんだが…。』

彼の口から告げられたのは、エンヴィーという名を名乗る、人型のカースの討伐任務だった。

「…エンヴィー?なんじゃそりゃ。」

『その名前が自称か他称かは知らんが、人型のカースらしい。他の嫉妬のカースを従えた強力なカースだそうだ。』

「人型?ドロドロした化け物じゃないんですか?」

『…完全に人型だそうだ。送信データの中に画像を添付しておいた。動きがすばやく少々ピンボケしているが、後で確認してくれ。』

「わかった。ところで、アタシ達に直接依頼するってことは今までなかったよな?」

「そーいえばそーだねー?リーダーちゃん、そんなに強いってことー?」

『ああ、地球のナチュルスター等、様々なグループと何度も戦闘したそうだが、全ての戦いで逃走され、我々も足跡を掴めていない。』

「あ、なるほどアタシの出番か。逃げても追いかけられるもんな。」

「完全に人型で、つかめるなら、私も出番が…!」

『そういうことだ。戦闘能力も高いそうだが…その二人の少女であるナチュルスターさえ倒せていないからな…。攻撃翌力以外が高い可能性もあるが。』

「防御能力が高いとかか。」

『そんなところだ。今までの襲撃地点から、次の襲撃地点を3つに絞った。君たちにはその3地点にてエンヴィーが襲撃するのを待ち伏せしてくれ。』

「「「了解。」」」「りょーかーい!」

一人でも大丈夫な2人は単独行動。後衛・前衛がはっきりしている夏樹と李衣菜はペアで行動を始めた。

地点A・住宅街・きらり

住宅街をきらりは一人で歩いていた。

平日だからか、人は少ない。主婦たちが井戸端会議をしているくらいだ。

「…つまんなーい。むぇー。」

きらりは久しぶりに一人になった。

買い物には最初こそ一人で行っていたが、最近は人ならざる部分を隠すことに慣れてきた2人が一緒に行ってくれる。

(…李衣菜ちゃんの頭のアレ、どうやったら隠せるかなー?)

…これは皆で考えなくては。

…家族っていいな。と少しきらりは思ってしまう。もう友達を通り越して家族だ。

リーダーちゃん以外に家族なんて初めて思ったかもしれない。

きらりは取りあえず、全ての家族の平穏が壊されないことを願った。

地点B・某中学校付近・奈緒

「こっちこっちオアアアー!」
「うおおお!あやめの動き速えええええ!」
「行きますよ!忍者シュート!」
「頑張れ昼子ちゃーん!」
「フハハハ!未熟な忍者ごときのチャクラムで我が結界(ゴール)を割れるものか!」

捜索中だとはいえ、奈緒は中学校から目が離せなかった。…授業でサッカーをしているらしい。

奈緒には一定の範囲の記憶…そのなかでも学校という物の記憶が特にない。

宇宙管理局に保護された直後、知能テストがあったのだが…今思い出すと恥ずかしい位の点数だった。

そもそも文字も書けなかったのだが、一応今は年相応ではあると思う。

平和そうに校庭でサッカーをしている中学生が、どうか不幸になりませんようにと、思わずにはいられなかった。

地点C・国道付近・夏樹&李衣菜

李衣菜は頭のボルトをどう隠すか…結局隠せなかった。

まぁそんな格好していれば嫌でも目立ってしまうため、物陰で二人座っていた。

夏樹の目玉型ユニット…本体近くの2つを除いた4つが辺りを飛び回り、夏樹の視覚として情報を送る。

「…!あれか!」

「いたの!?」

「黒い翼の生えた女が飛行してこっち側に向かってきてる…二人に連絡してくれ。穴で迎えに行く。」

ユニットを呼び寄せつつ夏樹が言う。

夏樹の穴は、人の居ない場所には容易に作れるが、人の居る場所にはうまく作れない。

無関係な人を巻き込まないためと…元は政府の反逆用能力だからなのだろう。スパイ用か何かだったのかもしれない。

ある程度はイメージすればその周辺に行けるが、迎えに行くのなら正確な座標が必要なのだ。

「わか…!なつきち!気付かれた!こっちに来る!」

「!?」

エンヴィー…加蓮は嫉妬のカースドヒューマンである。

嫉妬。それは無限に膨らむ。自分の上に何かが存在する限り。

加蓮がカースドヒューマンになって数週間。なりたての頃より遥かにその力は増していた。

配下のカースは不定形なその姿から、黒い体に緑色の瞳の、嫉妬の象徴である巨大な蛇の姿になった。
加蓮自身もナチュルスターの攻撃を前より余裕をもって防げるようになっていた。

そして次の襲撃場所へと向かう途中に、不審な目玉型の機械を発見し、不審に思い、降下してきたのだ。

加蓮が着地すると同時に、地面から大量の蛇型カースが湧き出してきた。

「こちら李衣菜!地点Cでエンヴィーと遭遇!余裕ができ次第なつきちが迎えに行くk…」

李衣菜が連絡を取ると、黒い泥で作られた矢が通信機を打ち抜いた。

「貴方達、何者?」

「…あんたがエンヴィーか。」

「…あ、そう。貴方たちも正義の味方ごっこ?…そういうの好きじゃないんだよね。」

夏樹の問いには答えず、蛇型カースをわらわらと自分の傍に集める。目が妖しい紫色に光ると、蛇型カースたちは一斉に襲い掛かった。

もちろん、緊急事態だとは伝わったようで、

「おい!李衣菜!どうした!?やべぇな…急がねぇと…!」

奈緒は虎に姿を変え、翼を生やして高スピードで空を駆け、地点Cへ向かった。

「李衣菜ちゃん…!?…行かなきゃ…!」

きらりも全力疾走で地点Cへと向かっていった。

夏樹と李衣菜は、加蓮に近づくことすら許されず、ただひたすらに蛇型カースと乱闘を繰り広げていた。

「だりー!電撃は節約しろよ!」

「わかってる!」

李衣菜は怪力を発揮して、蛇型カースの一体の尻尾を掴んではジャイアントスイングで周りを巻き込んでは投げ続ける。

夏樹は、レーザーの他にも、穴を利用して、カース同士で噛み合ったり、カースの体が穴の途中にある状態で穴を消すことで体を切断することで応戦していた。

核を壊すことを目的とせず、仲間が来るまでの時間稼ぎだ。

「だりー!これを使え!」

夏樹が攻撃の波が止まった一瞬の隙を見逃さず、道路の標識を李衣菜の近くまで送り、途中で斜めに切断した。

「ありがと!」

切断された標識を李衣菜が振り回すと、カースの体が次々と切断される。

さらに、切った部分を竹槍のように使い、カースを串刺しにする。

「…妬ましい。」

遠くから見ていた加蓮が嫉妬を露わにする。

圧倒的な力を見せつけられたのだ。友情を見せつけられたのだ。嫉妬が湧きあがる。

加蓮から黒い泥が溢れ出る。その全てを蛇にして、死角から二人に飛び掛かった。

ガキィン!

…はずだった。

「誰…?」

「間に合ったか…!」

「奈緒!」

「遅くなった!こっちは任せろ!二人は蛇の相手をしていてくれ!」

奈緒が変身を解き、空中から割り込んできたのだ。突然の乱入に、加蓮は思わず一歩下がる。

そして、乱入者を目と目が合った瞬間、気付いた。『彼女も私と同じ』だと。

それは奈緒も同様で、明らかに動揺している。

素質がないのに無理やり組み込まれた者と、その呪いと同調し取り込んだ者。

あまりに真逆だ。しかし、奈緒も加蓮も、お互いが真逆の存在とは夢にも思っていない。

「…お前の相手はあたしがやる。…殺しはしないから安心しな。」

「…へぇ、貴方は仲間がいるんだ。私と同じ癖に…!妬ましい…!」

お互いに肉体から黒い泥を溢れさせる。奈緒はそれを統一性のない動物達の姿に。加蓮はそれを大蛇と槍と盾の姿に。

翼を出して、二人は空中でぶつかり合った。

能力を完全に使いこなしているのは奈緒だが、加蓮は力で勝っている。

狼が蛇に噛まれ、盾を馬が破壊し…一歩も引かない状況。

しかし、全力で殺そうとして来る加蓮と、なるべく殺さないように手加減している奈緒。

確実に前者が競り勝っていた。

一瞬奈緒がバランスを崩したのを見逃さず、槍が奈緒の異形の左腕を貫いた。

「っ!」

貫かれ、皮一枚で繋がっていた腕を大蛇が食らう。

「さぁ、これでもまだ戦う?」

加蓮は勝利を確信したが、奈緒の腕を食らった大蛇が破裂し、食われた骨と肉が元の場所にくっつき再生した。

「…化け物。」

「好きに言え。」

とは言ったものの、少しばかり傷ついてはいる。

再生しても、痛みはあったし、血は戻ってきていない。少し血が減っているのを体で感じた。

その時だった。地上から声が聞こえた。

「奈緒ーっ!きらりが来たぞーっ!もっと上昇しろーっ!」

何の迷いもなく翼を動かして上昇する。地上に目を向けると、夏樹たちはすでに見えない。
恐らくすでに穴に入ったのだろう。

「W★きらりん☆ビーム!極太ばーん!」

遠くから極太の光線が飛んでくる。

太いが故に、物体を破壊する程のエネルギーはないが、光のパワーが襲い掛かり、カースは核ごと光になった。

「おっすおっすばっちし!」

「…な、なんなの…アレ…。」

加蓮はギリギリのところで回避したものの、仲間たちは皆消滅してしまっていた。

「…っ!あの力…!妬ましい…!」

しかし、形勢は一気に1対4だ。逃げなければならない。

加蓮が逃亡しようとした瞬間、上で飛んでいた奈緒が急降下しながら掴んできた。

「離せ!やめ、やめて!」

「逃がすわけにはいかないんだよ!」

そのまま縦に何回も回転しながら、きらりに向かって加蓮を投げつけた。

「頼んだぞ!」

「まかせてー!『きらりん☆ルーム』、かもーん!」

きらりが両腕を広げて大きく円を描くと、きらりと加蓮の姿が歪み、消えてしまった。

「うまくいったか?」

地上に着地すると同時に地面に穴が現れ、二人が飛び出してくる。

夏樹の問いに奈緒は少し神妙な表情で答えた。

「多分な。きらりなら…きっと。」

きらりによって加蓮は特殊な空間へと移動させられていた。

まるで神殿の様だ。…どう考えても縮尺が彼女の知っているような神殿の十倍以上の大きさでなければ。

「ここは…?」

「にゃっほーい!エンヴィーちゃん!きらりの世界によーこそよーこそー!」

「…貴方の結界か。」

「…エンヴィーちゃん、悲しそうなの。そんな心を見ていたらきらりもショボーンってなるの!だから、はぴはぴしよ?」

「意味わかんない。それに、一人で勝てると思ってるの?」

「勝つとか、負けるとかじゃないんだにぃ。ね?」

きらりの両手から光が放たれる。

二つの光が加蓮へ飛んでゆく。

「…なにこれ。」

しかし、その光は、加蓮に触れた瞬間にかき消されてしまった。

「ほえ?…な、なんでぇ?」

「その程度なの!」

茫然とするきらりに加蓮は飛び掛かる。そして泥を体から溢れさせ、体重をかけてきらりを押し倒す。

「その力、私の中に取り込んであげる…!」

奈緒の時とは違うのだ。きらりは混乱する。そして、不意に故郷での女王の言葉が響いた。

母星が滅びる前日。きらりは、女王の手のひらに乗っていた。そして女王は優しく言った。

『きらり。貴方は私の…いえ、私たちの最後の希望。いいですか?よく聞きなさい。そして決して忘れてはいけません。』

彼女は子守歌を歌う様に、言葉を紡いだ。

汝、『憤怒』に捕らわれてはならぬ。あらゆる事象に『寛容』となれ。

汝、『高慢』になってはならぬ。友人に、家族に、仲間に『誠実』であれ。

汝、『暴食』をしてはならぬ。必要・不必要を『分別』し、必要以上の食物は、分け与えよ。

汝、『色欲』を知ってはならぬ。永久に穢れを知らぬ『純潔』であれ。

汝、『強欲』に心奪われてはならぬ。『自制』し、最低限の物だけで生きよ。

汝、『怠惰』に生きてはならぬ。するべきことは無限にあるのだ。『勤勉』に生きよ。

汝、『嫉妬』に身を焼いてはならぬ。自らの上に立つ者にも『慈愛』の心を忘れるな。

美しく生きよ。罪を心に宿したその時、我らは肉体を失うのだから。

美しく生きよ。全ての存在にとっての光になれ。

美しく生きよ。心に闇を持ち得ないのは我らだけなのだから。

『きらり、今は分からなくてもいいのです。けれど、知らなくてはいけない。きらり、光は完全に世界を覆うことはできません。影という闇が生まれるのですから。』

『この宇宙の人々の心もそう。我らと我らの対極に位置する闇の存在以外、心に必ず光と闇を持っているのです。』

『もし、闇に心を奪われた人々を助けたいのなら…覚えておきなさい。』

『闇に光を当てても、弱ければただ吸い込まれるだけ。強ければ闇は消えて光は存在を失ってしまう。闇が自分から光を放つように、わずかに心に残った光に、呼びかけるのです。』

「…よく、わかんない。」

『…それでいいのです。いつかは分かる日が来るでしょう。貴方は私なのだから。』

「…なら、きらりもじょーおー様みたいにおっきくなれる?」

『もちろんですよ。だから…きらり、貴方は生きるのです。一人は辛いかもしれませんが…生きるのです。』

「…きらり、一人はやだよぉ…」

『きらり、泣くことは世界が我らに唯一許して下さった負の感情…。本当に大切な時だけ流しなさい。』

「…うん。わかった。きらり、頑張るから…!」

『本当に…御免なさい。』

「…そっか。…ごめんねリーダーちゃん。きらり、約束破るね。」

「何を言って…きゃああ!」

きらりの体が虹色に光り、加蓮は吹き飛ばされる。

そして、光が収まった時…

「にょっっっわー!!!きらりん☆ハーフサイズモード!」

加蓮の目の前には、先ほどの約5倍の大きさになったきらりがいた。

この姿は本来の力の約十分の一の力が発揮できる。先ほどまでは百分の一だったのだから、その違いは分かるだろう。

完全にパニックになった必死に加蓮が逃げようとするものの、すぐに捕まってしまった。

「だいじょーぶ、だいじょーぶ。怖がらなくていいの。悲しまなくていいの…。」

きらりがその巨体で加蓮を優しく抱きしめる。

壊すことがないように、大切に。

「そんな事言って…!私のことなんてわからないくせに…!」

「うん、きらり、エンヴィーちゃんの事よく知らない。」

「じゃあなんで…!偽善者!こんな事をして何が楽しいの!?」

きらりはじっと加蓮を見つめる。悲しい心だ。彼女は悲しい心に捕らわれている。

きらりは、その「悲しい心」を詳しく知ることは決してできないけれど。

「でもね、きらりは…この小さな手にも収まりきらないこの世界を…はぴはぴにしたいの。きっとそのためにきらりはここにいるから。」

光りが再びきらりの両手から発せられる。

闇に消されてしまうような弱い光でもなく、闇を消滅させるような強い光でもない。

闇すら包み込む、優しい、浄化の光ともまた違う…抱擁のような光だ。

憐れみも、同情もない、100%の希望を望む心から生まれた光。

…嫉妬とは。本来の姿は憧れである。

憧れが、羨望が、心の闇によって歪んだ姿が嫉妬なのだ。そして、その闇がきらりの光に共鳴する。

「なに、これ…なん、で私…?」

加蓮は紫色の涙を流していた。自らの中のカースの呪いを吐き出すように。

今まで嫉妬というフィルターを通して見ていた世界から、急にフィルターのはずれた世界を見た。

今まで見ていないふりをしてきた事も、眼鏡をかけたようにはっきり見えるようになって。

自分はとんでもないことをしたのではないかと。

自分のせいで悲しむ人が居たのではないかと。

加蓮は、正常な心を取り戻しつつあった。

「だいじょーぶ。悲しくてもね。みんなまた、はぴはぴできるんだよ?だから、だいじょーぶ。だいじょーぶ…。」

ただきらりは繰り返す。無責任にも見えるほどに、優しい言葉で加蓮の心を慰めながら。

「…ほん…とう…?こん…な、わた、しでも…?」

加蓮の中の核が、エネルギーを失い、少しずつ動きが鈍くなっていた。

心臓と一体化したそれの動きが鈍くなっているということは…加蓮の命が終わりに近づいているということで。

「…もう、無理…か、な?」

「…エンヴィーちゃん…」

「…もうエン、ヴィーじゃないよ。かれ、ん。わたし、加蓮。」

「かれんちゃんって事?きらりは、きらりだよ!」

加蓮は頷いた。もう息が苦しい。言葉を発するのもとぎれとぎれになってしまう。

「…もう、だめみたい。…あんな、力、だった、けど…自由に…外で生、活、できて、嬉しかったの。」

「皆に、迷、惑かけて、謝る事、もできなかった、けど…次、生まれ、変わったら…。」

ナチュルスターの二人組の事をふと思い出した。彼女達には救ってもらうことができなかったけれど…最後に、謝りたかった。

きっと彼女達も思いはきらりと同じだったから。

強い眠気に襲われ、そのまま加蓮は重い瞼を閉じた。

きらりの結界が解除され、3人はきらりに駆け寄った。

きらりは人間サイズに戻り、一糸まとわぬ姿の加蓮をお姫様抱っこしながら泣いていた。

「…きらり?」

奈緒が沈黙を破る。

「奈緒ちゃん…!かれんちゃんが…!」

ポロポロ、星のように光る涙を流しながら、きらりは話す。

「かれん?エンヴィーの本名か?」

「そうなの…でも、死んじゃった…!」

「…え?」

「ごめんね、ごめんね、きらり、悪い子だ…!」

「ああ!きらり、泣くなって!もっと詳しく教えてくれねぇと…!」

「そ、そうだよ!きらりがやった訳じゃないんでしょ?」

夏樹と李衣菜がきらりを落ち着かせようとし、奈緒が加蓮の腕をつかみ、脈をとる。

「…?…!生きてるぞ…?」

「ふえ?」

「ええ!?ちょちょちょ、ちょっと待って、私もやるから!」

「バカ、骨折ったらどうするんだよ、アタシが『診る』からちょっと待ってろ!」

夏樹が慌てて目玉型ユニットのめったに使ってない『診る』能力を起動。

「…生きてるな。ちょっと体力消耗してるぐらいか。」

「…どういうことー?」

「アタシが聞きたいっての。」

「…なぁ、一番心当たりあるあたしが言っていいか?…推測だけど。」

3人が奈緒を見る。

「…戦ったときに飲まれた、あたしの血のせいじゃないか?よく知らないけど、吸血鬼の血を飲んだら吸血鬼になるんだろ?」

「…取りあえず連絡とらないとな。この謎の現象もしらべねぇと。」

「…きらりも、よくわかんなーい。」

「…確かに一理あるkふぉが ! ?…………………ごめん。ずれた…。」

(…スルーされたってこういう事なのか…?)

加蓮は、あり得ないはずの目覚めに驚愕していた。

見たこともない部屋に、やわらかいベッド。

そして、先ほどまで戦っていたはずの4人と、1人の男性がベッドの周りに立っていた。

起きたことに歓喜したのか数人が声を出したが、男性が彼女達を黙らせて声をかける。

「君は、北条加蓮だな?」

「…はい。」

「我々は君をどうするつもりもない。…君は自由の身だ。」

「…そう、ですか。」

「…少々混乱してるかもしれないが、よければ我々に教えてくれ。君がこれからどうしたいのか。」

加蓮は、少し考えて…彼を真っ直ぐ見据えて…口を開いた。

「…私は——」

北条加蓮の浄化に成功しました。
・カースを生み出す力を失いましたが、泥を生み出し、操作する能力は健在です。
・偶然ではあるものの、究極生命体(モドキ)の奈緒の血をわずかにではあるが取り込んだことで、奈緒と同じように浄化された核と共存しています。
・病気は完治した状態です。
・これからの行動は未定です。書いても大丈夫です。

リーダーP(LP)
きらりの所属する地球管理局の小隊のリーダー。
孤児のきらりを保護した張本人。本人も孤児だった過去があり、見捨てられなかった。
派生部隊のネバーディスペアに指令を下す役割もこなしている。
一年間の4人の地獄の特訓の教官もこなす、体育会系。
本人には特筆する能力はないが、様々な星の住人・力者が集まりやすい小隊のリーダーの経験が長いからか、それぞれの能力を生かしつつ、連携にも問題がないような戦法を叩きこむのが得意。
きらりには「決して大きくなってはいけない」と約束をしていた。

以上です。…戦闘描写難しいです。はい。
次書く時は別キャラでほのぼのしによう…

おつおつ
みんな心理描写や話の持っていき方うまいなぁ

それでも俺は地の文は使わず頑張る…

おつ

でも、エンヴィーでやりたいネタがあったんだよなぁ
エンヴィー時代ってことで書いてもいいかな

>>632
そうできるように一応ナチュルスター以外とも戦ったとかぼかしとかは入れておきましたから大丈夫だと思いますよー

乙乙です
よかった、救いはあったんですね・・・

10分後くらいから都、由愛ちゃん、翠さん投下行きますよー

「・・・・・・はぁ」

夕暮れ時、とある雑居ビルのテナントに居を構える『安斎探偵事務所』にて。

若干16歳にしてたった一人でこの事務所を切り盛りする少女、安斎都はため息をついていた。

「・・・依頼である以上文句を言うつもりは無いんですけど。このところ犬猫探ししかやってない気がします・・・はぁ」

祖父が急逝し、事務所を継いでから一年。数十年この道のプロとして活躍してきた祖父と比べれば、自分などまだまだぺーぺーなのは彼女自身百も承知のつもりだった。

だがしかし、こうして目に見えて持ち込まれる依頼が減ってしまうと、どうしても気分が沈んでしまう。

「くよくよ悩んでるヒマがあったら行動で実力を示してみろ、っておじいちゃんなら言うんでしょうけど。そもそも実力を見せられる依頼が来ないんじゃお手上げですよ・・・はぁ」

ぐでーっ、と机に突っ伏して呻いていると、壁に掛けられた時計が終業時間を知らせるメロディを奏でだす。

「・・・っと、もうそんな時間ですか。戸締り戸締り、っと」

窓を施錠しようと立ち上がった、その時だった。

ぴんぽーん、と、エレベーターが停止する音が、彼女の耳に届いた。そして、かつん、かつん、と、こちらへ向かって歩いてくる足音も。

(ふむ、二人・・・片方はまだ小さな子供ですね。もう一人も、成人しているかどうか位の女性でしょう)

足音だけでそれだけの事を割り出す。探偵としての彼女の資質は、決して祖父に劣るものではない。むしろ、『ある一点』においては、彼以上の可能性を秘めているのだ。

この階には、この事務所以外に何もない。依頼者以外の選択肢はそもそも存在しないと考えて良い。

(たとえ犬猫探しでも、依頼は依頼。終業時間だからといって、無碍につき返すわけにはいかないですね)

そう考えて、無意識に犬猫探し以外の依頼である可能性を排除していることに気がついて少々げんなりする。

それでも、こんこん、と遠慮がちなノックの音を聞いた瞬間に表情が引き締まるのは、彼女がプロであることの証明であると言えるだろう。

「どうぞ、お入り下さい。本日はどのようなご用件で・・・・・・」

いざ客人を迎え入れようとドアを開けた瞬間、目に映ったものを見て都は固まった。

「突然の訪問、失礼します。失せ物探しを代行して頂けると伺ったのですが・・・」

片や、背中に羽をあしらった水色のワンピースに、白いマフラーを付け、片手に弓を携えた少女。

片や、神々しさすら感じる神官のような出立ちに、身の丈以上の大きな杖を抱えた少女。

「・・・あ、あの、どうかなさいましたか?」

まるで漫画かゲームからそのまま飛び出してきたような二人の少女というあまりに予想外な出来事を前に、都の頭は考えることを放棄してしまっていた。

「・・・あー、つまり、その持ち去られた『秘宝』を探して欲しい、と」

「えぇ、そうです。この世界に運ばれたことだけは確かなのですが、それ以上のことは何もつかめなかったもので。是非、ご協力いただければと」

いきなりの事に少々脳がオーバーフローを起こしたが、今のご時世、少々変わった服装の人など殊更珍しいものでもない。

すぐに気を取り直して彼女らを招きいれ、話を聞いてみれば、なんと彼女らはこの世界の人間ではないという。

法衣のような物々しい服装の少女は、異世界の妖精の国のお姫様。

もう一人、弓を持っていた少女は、お姫様の小さい頃からの世話役兼護衛の近衛兵。

二人は、妖精の国から何者かによって持ち出された『妖精の秘宝』なるものを探して、この人間の世界へやってきたのだとか。

そして、どこからかこの探偵事務所の噂を聞き、助けを求めてやってきたということらしい。

「ふむ・・・それで、その『秘宝』というのは、一体どのようなものなのですか?」

久々の犬猫探し以外の依頼、それも異世界のお宝を探す。退屈を募らせていた都にとって、この依頼を断るという選択肢は、話を聞いた時点で頭から抜け落ちていた。

それに、彼女には『とっておきの切り札』がある。『それ』があれば、もしかしたら一瞬で秘宝の在り処がわかるかもしれない。

わくわくする気持ちを、しかし依頼人の手前表情には出さないようにしながら、都は話の続きを促す。

「それが・・・わからないのです」

「・・・・・・え゛」

しかし、彼女を待ち受けていたのは、またしても予想外の返答だった。

「一番新しい記録では『本の形をとっていた』とされていますが、その前は『杖』、またその前は『剣』というように、秘宝は『ひとつの決まった形』を持たないものなのです。
 ときには、『意志を持った生物の形』をとっていたこともある、という記録もあります。
 ですから、今も持ち去られた時と同じ形をしているかどうかはわかりませんし、そもそも持ち出された時点で『本』以外のものになっていた可能性も・・・」

「だ、誰が持ち去ったのかも、確か・・・」

「・・・えぇ、解りません。数日前、まるで消えてしまったかのように、気がついたときには無くなっていたのです」

得られた情報は、『秘宝が持ち出された(であろう)日付』と、『秘宝は形を変えるものである』という二つのみ。

資料が古すぎて解読できないらしく、『秘宝の本来の名前』ですら解らないという。

「・・・・・・いくら『アレ』でも、そんな情報だけじゃ何もわかりっこないですよぉぉぉ・・・・・・・・」

軽く涙目で頭を抱えて俯いてしまった都を見て、二人の妖精はおろおろとうろたえるばかりであった。

それから半年。安斎探偵事務所にて。

「いやー、ありがとうねぇ由愛ちゃん。見つけてくれただけじゃなくて遊び相手までしてもらっちゃって」

「い、いえ、そんな。私、お留守番しかできないですし、見つけてくれたのは都さんですから・・・」

「とんでもない!ほっといたらまたどっか行っちまっただろうし、由愛ちゃんが面倒見てくれてて助かったよ。都ちゃんにもよろしく言っといておくれねぇ。
 ほらゴロー、由愛ちゃんにバイバーイ、って」

「んな゛ぁぁ・・・」

「は、はいっ。またなにかご用のときは、いつでもいらしてくださいね」

あの後しばらくして、何とか立ち直った都は、

「少々時間はかかるかも知れませんし、確実に見つけられるとも言い切れません。それでもよければ、お二人に協力させてください」

と、あの依頼を受けることにした。だが、そこでまた一つ問題が発生。二人は、とにかく秘宝の在り処を探すことだけを考えて行動していた。つまり。

「・・・・・・ところで、お二人はこれからどうされるのですか?どこか行くあては・・・」

あるはずもない。そもそも、妖精界と同じ服装で町じゅう練り歩いていた時点でお察しである。よく通報されなかったものだ。

そこで都が提案したのが、『助手としてこの事務所で働かないか』というものであった。

妖精二人にとっては、捜査の進展がすぐに解るし、働くことで依頼料の代わりとすることができる。

都としては、人手が増えることで今まで以上に仕事がやりやすくなるし、何かあったときの連絡の手間が省ける。

どちらにとっても好条件であるこの提案に、二人はありがたく乗らせてもらうことにした。

人間では聞き取れない本名の代わりに、『成宮由愛』と『水野翠』という名前を都にもらい、共に過ごしてはや半年。

「由愛様、ただいま戻りました」「ただいまですー」

「あ、おかえりなさい、都さん、翠さん。ゴローちゃん、飼い主さんが引き取りに来られましたよ」

「あぁ、そうですか。対応ありがとうございます。ゴロー、放っておくとすぐ逃げ出しちゃいますから・・・」

「うふふ、すっかり常連さんですものね、ゴローちゃん」

「み、翠さん、迷子の常連さん、ってあんまり良いことじゃないんじゃ・・・」

結局、秘宝についてはあまり進展はないが、焦ってどうにかなるものでもない。それに。

「それで、どうなったんですか?今回の依頼・・・」

「バッチリです!かなり派手に暴れまわっていたようですし、なにより『名前』がわかったのが何より大きいです」

祖父と親交のあったらしい、ある『組織』からの『ある人物に関する情報を集めて欲しい』という依頼。

依頼に来た当初は、(こんな小さな女の子に勤まるのか?)と猜疑的な目を向けていた組織の職員は、彼女の『力』に目を剥くことになった。

『本来の名前』と『カースとしての行動範囲』、『嫉妬のカースドヒューマン』という三つのキーワードだけで、『北条加蓮』に関するありとあらゆる情報を、たった一晩で割り出してしまったのだから。

「彼女・・・加蓮さん、でしたか。これから、どうなるのでしょうね・・・」

「・・・そればかりは、私たちにはどうすることもできません。手に入る限りの情報は渡しましたし、それをどう使うかは彼女たち次第でしょう」

『見通す者の目(サードアイ)』。断片的な情報から、関連する『大小ありとあらゆる情報』を探し出し、真実を露にする、都の持つ特殊能力。

この力があれば、いつかきっと、秘宝の在り処もわかるはずだろう。由愛も翠も、そう信じている。

・・・もっとも、まだ覚醒が不完全なようで、本来なら『持ち出された日付』だけでも現在の在り処がわかるはずなのは、幸か不幸か、三人ともまだ知らない。

「・・・と、そろそろ終業の時間ですね。由愛さん、窓の鍵の確認を。翠さん、ちゃちゃっと報告書を書いてしまいましょう」

そうして、一日の業務を終えようとしたとき、ぴんぽーん、とエレベーターが止まる音。

「あら?ご依頼の方でしょうか・・・」

「・・・由愛さん、お茶の用意を。翠さんも、報告書は明日に回して結構です」

『いつ何時でも、真実を求める誰かの為に働くのが探偵の仕事だ』。祖父が最初に教えてくれた探偵の心得を胸に、都は一度ゆるんだ気持ちを引き締め直す。

遠慮がちなノックの音に、次の依頼は一体どんなものだろうか、期待を胸にドアを開けて一言。

「ようこそ、安斎探偵事務所へ!今回はどういったご依頼でしょうか?」

成宮 由愛(人間換算で13)

属性:妖精さん
能力:魔法(光属性)

異世界の妖精の国のお姫様。何者かに持ち去られた妖精の秘宝を取り戻すため、翠と共に人間の世界にやってきた。
引っ込み思案な性格を変えるために自分から秘宝の捜索に名乗りを上げたが、周囲からは正直かなり心配されている。
現在は翠と二人で安斎探偵事務所のお手伝いをしながら、秘宝の情報を探っている。
由愛という名前は人間世界での仮のものであり、本来の名前はこちらの世界では表現できない。

水野 翠(人間換算で18)

属性:妖精さん
能力:魔法(水属性)、弓術

妖精の国の近衛兵で、由愛の幼いころからの世話役でもある。由愛とは本物の姉妹同然の絆で結ばれている。
若くして近衛兵長の地位に立つ優秀な人物だが、たまにとんでもない天然っぷりを発揮して周囲を驚かせることも。
実際、こちらに来てしばらくの間、妖精の国と同じ格好で動き回っていた。よくどこからも咎められなかったものである。
由愛と同様に、翠の名前もまた仮名である。

安斎 都(16)

属性:探偵さん
能力:護身術ひととおり、『見通す者の目(サードアイ)』

祖父から看板を引き継いだ『安斎探偵事務所』二代目所長。迷子の猫探しから悪の秘密結社への潜入まで幅広く手掛ける(つもりの)探偵さん。
小柄ながら『情報を依頼人のもとまで持ち帰るまでが探偵の仕事』という祖父の教えから叩き込まれた護身術は、(披露する機会はなかったが)大の男顔負けの腕前。
また、断片的な情報からでも隠された真実を見抜くことができる『見通す者の目(サードアイ)』という特殊能力を持っている。
ただし、まだ完全に覚醒しきってはおらず、ある程度しっかりとした情報が必要なため、妖精の秘宝を奪った人物や在り処などは地道に調査中。

以上、早速加蓮関連のネタ、使わせていただきました
運び込まれてから目が覚めるまでの間を想定してます
都の能力、どうやって例を出したもんか悩んだもので・・・

秘宝や持ち去った人物に関しては正直何も考えてないので、自由に使っちゃってくださいー

編集の練習がてらとりあえず作ったレベルの出来で申し訳ないですが、@wiki作ってみたよー

http://www57.atwiki.jp/mobamasshare/pages/1.html

これから整えていきますが、編集フリーにしておいたはずなんで「やぁってやるぜ!」な人がいたら協力おねがいしますー

おおおおお!@wiki来た!これで勝つる!
探偵事務所も乙です
仮面ライダーのフィリップ思い出した

上田しゃんと仁奈ちゃんで予約します

投下いっぱいだー、おっつおっつばっちし☆
キャラも増えてきたし、既にいるアイドル同士の絡みもみたくなってきたね!
設定見てるだけでもわくわくできるタイプとしては妄想が滾る


とりあえずWikiのキャラごとページテンプレ案を作ってみた
まずはシンプルにこんな感じでどうかな? コピーして新規作成をすればアイドルごとの設定も作りやすくなるかなって

ウサミン星人以外の悪い宇宙人候補はヘレンさんだけか…
ひなたん星人とか確実に味方だしなぁ…

悪い異界人…ブリュンヒルデちゃんが一応そうなのかもしれない…
もっと魔王っぽい人はよ

ピィさんが飲んでるドリンクも劇薬の可能性がある…?
いや、やめておこう…

半日〜1日位待つのが一応安牌ではあるけど…まあ、そこら辺はどうすんだろ

紗枝投下します

※若干百合っぽいので苦手な方は注意

—————京都。

——とある豪邸。

——自宅の縁側でお茶を飲みながら、物思いに耽る少女がいた。

紗枝「ふぅ……」

——小早川紗枝。

——代々、妖怪退治を生業にしてきた小早川家。

——その小早川の、歴代最高の天才と名高い、次期当主。

——それが彼女、齢14の少女である。

——ある日、世界は様相を変えた。

——しかし、意外にも世界は思っていた以上にそれに寛容であった。

——何故なら、普通の人は知らずとも、以前より世界は不思議に満ちていたからである。

——即ち、世界各地にそういった不思議に対処できる用意があったということだ。

——聖地と呼ばれる場所、貴い地位にいる者、噂はあれど形の無い組織……。

——日本の古都京都もその一つである。

——妖怪、物の怪、幽霊。

——古くより、ここにはそれに対抗しうる勢力が存在していた。

——それらは永く、秘匿とされてきたが、

——『あの日』を境に陽の目を見ることも多くなってきた。

——そんな時勢、ここいらでにわかに注目を集めているのが彼女、小早川紗枝である。

——『妖怪退治屋』

——そして『過去、類を見ないほどの実力者』

——紗枝は人生の殆どを奇異の目で見られて育った。

——それは家の中でも変わらなかった。

——しかし彼女は真っ直ぐ成長した。

——辛く、厳しい修行にも耐えた。

——めげず、挫けず、曲がらずに、何処に出しても恥ずかしくない、次期当主となった。

——『なんや、つまらんなぁ……』

——まだまだ幼い女の子が、人生に対してそんな達観を抱くほど、彼女は己を捨てて頑張った。

——だが、いずれ遠くない未来、彼女は破綻する。

——賢いものは、恐らくそうなるだろうと予見していた。

——しかし、彼らはそんなことを口にするわけにはいかなかった。

——小早川という大きな家柄が、それを許さなかったのだ。

周子「やっほ!」

紗枝「あ、周子はん!」

——そんな前途に暗雲の立ち込める小早川家に現れたのが、この九尾の狐である。

周子「やー久しぶりだねぇ、紗枝ちゃん」

紗枝「ほんまやで、もううちのことなんて覚えてへんのやろうかと……」

周子「まーったくもー、そんなわけ無いじゃーん!」

——周子が、スリスリと紗枝に頬ずりをする。

紗枝「うふふっ、くすぐったいで、周子はん」

周子「冷たくて気持ちーなぁ、紗枝ちゃんは」

——塩見周子、と人の名を名乗っているが、しかし彼女は妖怪である。

——それも1000年以上は生きている大妖怪で、

——そして小早川紗枝は妖怪退治屋だ。

——本来なら相容れない存在のはずだが……。

紗枝『あんた、妖怪やろ……?』

周子『そだよー?』

紗枝『妖怪退治屋のうちに何の用事があるん?』

周子『いやぁ、噂の歴代最強の退治屋さんに興味が沸いてさ』

紗枝『見ただけでわかる……、あんた、強いなぁ』

周子『いやぁ、それ程でも』

紗枝『……うちにはあんたを退治できひん』

周子『おや、私はそうは思わないんだけどねー』

紗枝『……もう、構わんでくれまへんか』

周子『んー、あなたがそう望むのなら仕方がない……』

紗枝『それなら早いとこ……』

周子『けどね、私があなたを気に入っちゃったんだよね』

紗枝『……』

周子『あなたはどう? 私のこと気に入らないかなー?』

紗枝『……うちは』

紗枝「周子はんはもっとうちに構うべきどす!」

周子「もー、かーわいいなー紗枝ちゃんはー!」

紗枝「あぁ……、周子はんの香り、落ち着くわぁ……」

周子「相変わらず長くて綺麗な髪だねぇ、サラサラだし」

——仲良しだ。

——周りが引くくらい、この二人は仲良しなのだ。

——永年生きた大妖怪と、今更感漂う黴臭い妖怪退治屋。

——基本的に話の合う者が居ない二人が、

——種族を超えて意気投合するのにあまり時間はかからず、

——加えて、お互いの波長が妙に合うこともあり、

——紗枝と周子は友人……、若干それを超えた仲なのだった。

紗枝「娘さんの……」

周子「んー?」

紗枝「娘さんの事は、もうええんどすか……?」

周子「あー、美玲のことかな……」

——紗枝は厳しく育てられてきた。

——人形の様に、極力感情を表に出さにように躾けられてきた。

——彼女の両親も、才能あふれる我が娘に、どう接したらいいかわからないようだった。

周子「私に子供なんていないって」

紗枝「いっつもその子の話ばっかしてはった」

周子「今はもう独り立ちしたというか」

紗枝「やっぱり娘さんなんや」

周子「いや、永い事生きてればね? そりゃ私も女だしね? 母親の真似事とかしたくなったりね?」

紗枝「うちも周子はんの子供がええ……」

周子「えー、本当にそう思ってる?」

紗枝「……ううん、ほんまは———」

周子「……」

——周子に出会って、紗枝は感情に芽生えたようであった。

——殊更に、紗枝は周子に母性を求めていたようだったが、

——時を経るごとに、最近はその感情に違う側面が見えるようになった。

紗枝「もうちょっと、周子はんがうちの側にいてくれはったらええのに……」

周子「……」

紗枝「ふふ……、いじわるやなぁ周子はんは、何も言うてくれへんのやね」

周子「ごめんね……」

——周子もまた、紗枝に特別な感情を抱いているようだった。

——先ほど言い訳として口にしたが、

——男と女、人間だろうと妖怪だろうと、大別すればその二つ。

——1000年以上生きた大妖怪の周子も、しかし、女性としての母性に抗えず、

——今までに色々な子の面倒を見てきた。

——美玲もそうだし、

——そして、紗枝もそう、

——だった。

——はずだ。

——美玲の事を、実の娘の様に育てきた。

——紗枝はどうだ……?

——少なくとも初めは、生意気な小娘だ、と

——その程度にしか思ってなかったはずだが……。

紗枝「……邪魔やね」

周子「そうだねぇ……」

——カース。

——周子に言わせれば、『うっすい思念体』。

——紗枝に言わせれば、『妖怪の下位互換』。

——ここ、京都では、そんなカースの出現率はかなり低かった。

——その代わり。

天狗「おのれ、退治屋ども……」

天狗「よ く も 我 が 同 胞 を」

——昔からいる者。

——最近現れた者。

——いずれにせよ割と一般的に認知度の高い……、そうはいっても超常の存在、

——妖怪。

——京都には妖怪が現れる。

侍女「現れた妖怪は、天狗との報告が入りました」

紗枝「天狗さんか、少し厄介やなぁ……」

周子「手伝ってあげよっか?」

紗枝「周子はんはお客さんなんやから、そんなことさせられまへん」

周子「気にしなくていいのになー、私が行けば速攻だよ?」

紗枝「うち一人で平気どす」

周子「ま、そこまで言うならしょうがない」

——京都の古い街並みは、

——火を着ければあっという間に燃え、

——大きな地震が起きれば崩れるし、

——津波が来れば流されるだろう。

——しかし、こと不思議の力に関してはめっぽう頑丈にできている。

——どれだけ強い妖怪が現れても、ここでは建物が崩れるということが殆ど無い。

——そしてそれは退治屋、紗枝にとっても『割と無茶がきく』ということに他ならない。

紗枝「あの辺やろうか?」

周子「んー、もうちょっとこっちじゃない?」

侍女「……」

——高位の能力者は割と感覚で喋るので、周りの者には理解できないことが多い。

紗枝「ほな、行ってきます」

周子「いってらー」

——紗枝が、とん、と足取りも軽やかに地を蹴り、宙に舞う。

——途端、目に見えない浮力が紗枝に働き、ふわっと数メートルの高さまで上昇し……、

—————もの凄い速度で天狗の元へ飛び立った。

侍女「……相変わらず凄まじい力や」

——ぽつり、と侍女が言葉を漏らした。

——そしてちら、と隣を見る。

侍女「ほんま仲良しやなぁ、あの二人」

——そこに居たはずの客人の姿がいつのまにか何処にも見えなくなっていた。

周子「でも、ついてくるな、とは言われて無いよね」

紗枝「確かにそうやけど……、まったくもう、周子はんは」

——先刻別れたばかりの周子が、紗枝よりも先にもう目的地に到着していた。

天狗「狐? いや、それより……」

天狗「小早川の小娘か」

天狗「貴様にはだいぶ同胞をやられた」

天狗「容赦はせぬぞ!」

——二人の、というよりは紗枝の姿を確認すると、

——天狗は激昂し、臨戦の構えをとった。

周子「怒ってるねー」

紗枝「そやねぇ」

——二人と天狗との間には、

——だいたい100メートルほどの距離があり、

——それは……、

天狗「ふっ……!」

—————天狗の一足飛びによって、一瞬に詰められた。

——反応する暇など無い、

——もう既に天狗の攻撃の届く範囲だ。

——その拳は固く握られ、

——紗枝のわずか目と鼻の先に迫っていて、

——その結果、一瞬後に予想される惨劇は……

天狗「———ぬ」

——しかし、真上からの謎の力に阻まれ、

——天狗は、抗えぬ大質量に押しつぶされてしまった。

——その力の正体は振り下ろされた拳であった。

——大きな……、人一人程もある拳だ。

——紗枝の使役する式神、

——体長10メートルをゆうに超す『赤鬼』の拳である。

赤鬼「ふ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ……」

紗枝「いやぁ、ちょっと危なかったなぁ」

周子「割とやるほうだったね」

——唐突に始まったその勝負は、

——『赤鬼』の鉄拳制裁で、一瞬にして終わった。

紗枝「さて……」

——紗枝が懐からお札を取り出す。

——妖怪を封じる力の込められたお札だ。

——これは紗枝の特製であり、

——よほど強力な妖怪でも、触れれば一瞬で消滅してしまう。

—————ちなみに周子は、これに触れてもちょっと火傷する程度で済む。

周子「終わってみれば、あっけなかったねー」

紗枝「今日はたまたま運が———」

——その時、一陣の突風が吹いた。

——いや、突風と呼ぶには生ぬるい、

——神風とでも呼ぶべき風圧が周囲を襲った。

——それは、10メートル超、筋骨隆々の『赤鬼』の

——その見た目よりも、遥かに重たい質量を、

——上空へ吹き飛ばしてしまうほどの威力であった。

——いわんやただの少女をや、である。

——無論、これは天狗の反撃だが、

——今の風撃によって、

——紗枝と周子は、地上100メートルほどの高さにまで吹き飛ばされてしまった。

紗枝「……弱ったなぁ、今のでもぴんぴんしてはる」

周子「やっぱ手伝おうか?」

紗枝「いや、そういうわけにはいかへん」

周子「頑固なんだからー」

——既に二人は自由落下を始めている。

——どう考えても、普通の人ならこの高さから落ちれば死ぬ。

——しかし、幸い二人共普通の人では無いので、

——100メートルの高さから落ちることの脅威などどうでもよく、

——仕留め損ねた天狗に対しての思案を巡らしている。

紗枝「しゃあない、『家宝』を使おか」

周子「おぉー」

——小早川家の妖怪退治屋としての歴史は古い。

——故に、曰く付きの武器なども多数所持している。

——それらは『家宝』として大切に保管されていて、

——有事の際にのみ、扱うことを許されていた。

——本来ならば当主の許可が必要なのだが、

——次期当主の位置におり、

——そして現当主より遥かに力の強い紗枝には、

——それらを自由に使う権利があった。

紗枝「出し惜しみはせえへんよ」

——紗枝が、す……っと右手を伸ばすと、そこに一振りの太刀が現れた。

——彼女は無数の式神を使役しており、『赤鬼』もそれに含まれるが、

——そのうちの何かしらが、小早川邸にある『家宝』を彼女の元へ届けたのだろう。

周子「わお、すごいの持ってきたね、それで斬られたら私でも結構ヤバイかも」

紗枝「こんなん、周子はんの尻尾一本落とせるかどうかやろ」

周子「いやいや十分やばいじゃん」

——軽口をたたき合う二人だが、そろそろ高度が低くなってきた。

紗枝「青鬼はん!」

——紗枝がそう叫ぶと、地面に激突する直前で、ふわり、と先ほどの謎の浮力が彼女を覆った。

——攻撃に特化した式神が『赤鬼』だとすれば、

——『青鬼』は防御に特化した式神だ。

——『青鬼』は、紗枝をあらゆる脅威から守る。

——そんな『青鬼』に守られ、ゆっくりと紗枝が地上に降り立つ。

——それに引き換え、勢いを全く殺さず、

——位置エネルギーという物理法則を無視した動きで、ストン、と華麗に着地する周子。

——非常識ここに極まれり、である。

天狗「今のはなかなか効いたが……」

——効いた、という割にダメージは通ってないように見える。

天狗「しかし、次で仕留める!」

——言うやいなや、天狗は再び臨戦態勢を整えた。

紗枝「それは———」

——ぞわりとした悪寒が、天狗を襲った。

——『後手に回った』

——そう思った時にはもう遅かった。

紗枝「こっちの台詞やで」

——鞘から太刀が抜かれた。

——瞬間、

——ゆらり、と、

——粘っこい殺意が辺りを覆う。

——紗枝から発せられたものではなく、

——『家宝』の太刀から滲み出たものだ。

——それは、

——対峙する天狗に、恐怖を抱かせるのに十分であった。

—————臆した。

——その一瞬だ。

——この勝負、何度も一瞬が明暗を分けてきた。

——しかし今回の『一瞬』は決定的だった。

——天狗と紗枝の間には100メートル程の距離があった。

——その距離を、全く詰めること無く、

—————太刀は天狗を斬り裂いた。

天狗「———あ?」

——間抜けな感嘆が、天狗の口から漏れた。

——それが、彼の最後の言葉だった。

——二人が小早川邸に戻ると、お茶とお菓子が用意してあった。

——紗枝に使える侍女は気がきく子なのだ。

紗枝「あんな、周子はん……」

周子「んぅ?」

——もぐもぐと、紗枝の3倍は用意されたお菓子を頬張りながら、周子が応える。

紗枝「うち、その……」

周子「うん……」

——紗枝は、周子に特別な想いを抱いている。

——それは、

——親から受けることのなかった愛情、

——年の近い子との友情、

——異性に対する健全な恋慕、

——年頃の女の子が、普通に生活していれば、得られる感情。

——それらが綯い交ぜになった、

——狂おしいほどの激情。

——14歳の少女だからこそ抱く、

——単純な愛の渇望。

——それをきっと、幼さ故に、

——恋、なのだと、

——勘違いしているのだろう。

——それに対して、

——昔から周子は色々とやってきた、

——若いころは本当に好き勝手やった、

——たくさんの男を誑かした、

——身に余る贅沢をした、

——時に人の命も、手に掛けた……、

——当然その報いも受けた、

——それによる不幸も体験した、

——頂点とどん底をそれぞれ味わった、

——年を経るにつれ、だんだん角も取れ落ち着いてきた、

——なんとなく、後進を育ててみようと思うようになった、

——人間も妖怪も、

——男も女も、

——沢山育ててきた。

——そんな中に紗枝が居た、

——彼女は一際周子の心を惹いた、

——それは何故だろうか?

——思うに、

——周子は永く生き過ぎた。

——力を持ちすぎたのだ。

——死ぬことは容易ではなく、

——まして殺してもらう事など、もっと難しかった。

——そんな時出会った最強の退治屋の少女に、こんな期待を抱いた、

——このつまらない人生に、

——この下らない一生に、

——幕を引いてくれるのは、きっと彼女なのだと、

——永遠にも思える牢獄から私を解き放ってくれるのが彼女なのだと、

—————小早川紗枝は私にとって特別なのだ。

——そう思えばこそ愛おしく、

——贔屓したくなるのは当然で、

——その上で、特別に自身を慕ってくれるというのがまたたまらなく可愛らしく、

——それが募りに募って、

——恋人に恋焦がれるかの様な想いを抱くようになった。

——この歪んだ『恋愛ごっこ』に気づいているのは、周子だけで、

——しかし、こんな耽美な関係もまた一興と感じており、

——同時に紗枝に対する申し訳無さもあり、

——いずれ訪れる、最期の日に思いを馳せながら、

——その後も、どうか紗枝が幸いであるように、と願わずにはいられなかった。

紗枝「もう、帰ってしまうんどすか?」

周子「うん、まぁ、『プロダクション』を放っておくわけにもいかないしね」

紗枝「そう、なんや……」

周子「うん……」

——二人の想いはすれ違っている。

——いつか、通じ合う日が来るのだろうか。

——それは、神のみぞ知る。

小早川紗枝
http://24.media.tumblr.com/419e67aa04dfa65305e3ec5c4b79e5bc/tumblr_mor331kBMk1risnoxo1_1280.jpg

職業:妖怪退治屋次期当主
属性:はんなり京乙女
能力:代々受け継いだ妖怪退治の能力

京都に古より伝わる妖怪退治屋、小早川家の次期当主。
歴代最強の才能を持ち、子供の頃から英才教育を施されてきた。
その過程で、与えられることのなかった様々な感情を、周子に依存している部分がある。

以上です

周子のキャラええなぁ
→そうださえしゅうを書こう
→思った以上に百合っぽくなった
→ちょっと修正しよう
→ドロドロとした昼ドラみたいなオチになった
→どうしてこうなった……

乙ー

社長強いなー
そして、天狗……敵うちだったろうにご苦労…( )>

乙ー

拓海と美世書けたから投下しまー

 ビルの隙間をバイクが高速で駆け抜ける。運転している人物はライダースーツにフルフェイスメット、革手袋に安全靴まで履いた完全装備だ。素性を隠すかのように全身を固められているためその正体は知れないが、スーツによって強調されたボディラインで女性ということだけは判る。
 前後を走る車は無く、対向車線は渋滞気味。やや離れた位置に見える黒い巨人、カースが原因だ。

 距離が詰まってくると、妙な気配を感じ取ったのかカースがこちらを向く。
 女はバイクの前輪を浮かしウイリー状態になると……ハンドルを手放した。
 体をバイクから離し、空中で大の字になって

「 転 身 !! 」

 と叫ぶと、ウイリーのまま走り続けていたバイクが突如バラバラになった。
 その原型を想像できないほどに細かくなった部品は吸い寄せられるようにライダースーツに張り付いていき、装甲に変わる。タイヤのゴムですら、関節部を守るラバー素材となった。
 そうして一呼吸の間に変身を終えると今度は膝を抱えて回転し、勢いそのままにカースの巨体目がけてドロップキックをお見舞いした。

「オ゛ッ」

 とカースが声にならない悲鳴と共に吹き飛ぶのを尻目に着地をしっかりと決め、

カミカゼ「覚悟完了、カミカゼ参上!」

 ポーズと共にセリフを決める。セリフが響くとどこに隠れていたのやら、そちらこちらから野次馬が現れ「カミカゼー!」と声援をよこす。
 もう慣れたものだから、簡単に手だけ振って応えてやると、カースが起き上がるのを確認して臨戦態勢を取る。
 起き上がったカースはキッとカミカゼを睨み、

「ハラダタシイィ!」

 と叫び横薙ぎに殴りつけた。カミカゼは質量差に負けて5〜6メートルほど横に押されたが、攻撃はしっかりと防御している。
 横滑りが止まったと見るやカミカゼは飛びかかり、カースの顔面を殴って再び倒れさせる。

 野次馬からはワッと歓声が挙がるが、直後それらは悲鳴でかき消された。
 異変に気付きカミカゼが振り返ると、野次馬のすぐ向こう側に新手のカース、しかもその足元には転倒した親子が居た。
 新手の腕がゆっくりと持ち上がる。

カミカゼ「まずい!」

 カミカゼは逃げる野次馬に気を付けながら親子の元へ駆ける。しかし先ほどまで相手取っていたカースが起き上がると、一直線にカミカゼに向かう。
 カミカゼが親子の元へ辿り着くと、それを待っていたかのようにカースの腕が振り下ろされ、追ってきたカースも追従して腕を振るった。

——ズガン、と衝撃音が響き、静寂が訪れる。

野次馬「カ……カミカゼー!」

カミカゼ「おう、呼んだか?」

 悲痛な叫びが木霊するも、あっけなく返事が返ってくる。
 カミカゼは両の腕でしっかりと攻撃を受け止めていた。
 そしてカースの腕をがっしと掴むとその巨体を軽々と振り回し、二体纏めて斜め上へと放り投げた。

——説明しよう!
 カミカゼのスーツに搭載された謎テクは「決死の覚悟」をエネルギーに変えることができる為、窮地に陥るほど強力なパワーを発揮するのだ!

 カミカゼは放り投げた二体の落下地点に先回りすると、拳を構える。

——滾る力が拳に集う!

——拳の唸りが風を生む!

カミカゼ「歯ぁ喰いしばれッ! 必殺! スマッシュハリケーン!!!」

 カミカゼ必殺の拳によって錐揉み回転しながら再び打ち上げられた二体のカースは、上空で爆発四散した。
 浄化され色を失った核の欠片はキラキラと太陽光を乱反射させながら散り、地表に届くことなく消滅する。
 カミカゼは先の親子のところへ行くと、子供の頭にポンと手を置き、

カミカゼ「危ないから見物はこれっきりにしような」

 というとわしゃわしゃと少々乱雑に撫でる。
 感謝の意を述べる母親に背を向けると、カミカゼは変身を解いて元に戻ったバイクに跨り、ただただ黙って去っていった。





 ライダースーツを脱いでシャワーを浴び、私服に着替えた向井拓海が作業場を訪ねると、既に原田美世はバイクのメンテナンスを始めていた。

美世「お疲れー。今回はダメージ少なかったみたいだね、無事でなにより」

拓海「ばーか、アタシを誰だと思ってるんだよ、たかだか二体くらい余裕だっつーの」

美世「あたしとしては余裕なら無傷で返ってきてほしいんだけどね、あーほらこんなにサスが痛んで」

拓海「毎度思うんだけどよ、どーいう理屈で腕のダメージがサスにくるんだよ」

美世「知らない」

拓海「知らないっておまえ、作ったやつの言うことか?」

美世「だって作業中のことよく覚えてないんだし仕方ないでしょ? メンテはできてるんだから問題なしっ」

拓海「……あーそうかい。おまえがいいならそれでいいや」

 会話を打ち切ると拓海は作業場の端に腰かけ、友人の仕事ぶりを見守る。
 突然体が力に目覚めて、点検に預けたバイクを改造されて。なし崩し的に、やけっぱちに始めたヒーロー活動は、どうやら性に合ってたらしい。
 いつ終えるともしれないこの生活がいつまでも続けばいいと、拓海は考えていた。

    了


——次回予告——

美世「た、拓海! ヒーローに怪我させたって、何やってんの!?
   責任取って同盟に加入……アイドル!?
   ちょっと、もっかい最初から説明してよ!

   あっじ、次回の特攻戦士カミカゼは
   『アイドルヒーロー同盟』です!
   覚悟、完了!」

※予告なく内容が変更されるおそれがあります

 向井拓海(18)
 所属:学生→アイドルヒーロー同盟(予定)
 属性:特撮系変身ヒーロー
 能力:肉体強化(常時)

 美世に魔改造された謎テクバイクによってカミカゼに変身するヒーロー。

 欲望に任せ最低限のルールすら守れない悪党が気に入らないらしく、スジを通してやる!と割とノリノリで戦う。

 能力は頑丈さや筋力など、総合的に人並み外れた領域に押し上げられるというもので、力に目覚めてからしばらくはコップを持つのも一苦労だったが、現在では箸で煎り豆を摘むことも容易い。

 力に目覚めたのは抗争に美世を巻き込んでしまったのがきっかけで、人質となった美世の安全と引き換えに一方的に殴られていた最中、殴った木刀が折れる、パイプが曲がるといった事態が起こり能力が発覚。相手は恐れて逃げた。


 カミカゼ
 「決死の覚悟」をエネルギー源として戦う、ピンチはチャンスを地でいくヒーロー。

 その特性上相手が強いほど強くなるため、秘めた実力は未知数。

 制作者であるはずの美世ですら謎テクの原理を説明できない、そもそも改造中の記憶があやふやになっているなど、不審な点もある。

 漢気溢れる戦い方とメカニカルかつタイトなスーツで一般男性の心を鷲掴みにしているが、本人に自覚は無い。


 原田美世(20)
 所属:整備工→アイドルヒーロー同盟(予定)
 属性:一般人(?)
 能力:無し

 趣味が高じて車と付くなら三輪車から電車まで直せるようになったという変態的才能を持つメカニック。

 拓海のバイクを点検している最中に図面が浮かび、気づいたら魔改造を終えていた。当然こっぴどく怒られたのだがあまり反省していない。

 拓海とは旧知の仲で、人質にされちゃう程度には親しい。

 カミカゼの戦闘スタイル故に心配が絶えず、メンテナンスに追われる日々を送る。

投下しゅーりょー

光あたりカミカゼのファンだと思う。

俺、寝て起きて仕事したらG3の続きを書きためるんだ…

乙ー

覚悟のすすめが頭をよぎった……

ライダーカッコいいな

ナチュルスターと絡ませてみたいなー

薫ちゃん書けた
『プロダクション』と蘭子昼子の設定をお借りしています。


その昔……魔界において、覇権を巡る大きな争いがあった。
魔王率いる魔の血族と、竜王率いる竜の眷属との全面戦争である。
血で血を洗う終わりの見えない戦いは、最終的に魔族の勝利に終わるのだが……

これは、その戦争の末期のお話。




小山のように巨大な生物の亡骸の前に、見るからに威厳を纏った男が立っている。
男は殺気を込めて口を開いた。

魔王「貴様達の拠り所である竜王も、もはやいなくなった」

魔王「竜の妃よ、其の種族……竜族は死に絶える運命なのだ」

竜の妃と呼ばれたこれまた巨大な生物は、自らの運命を悟りながらも毅然として言い放つ。

竜妃「我らは何物にも屈することはない、魔王が相手であっても」

魔王「……ならば、なぜ抗おうとしない?」

竜妃「竜王をも滅ぼすその力の前には、我は無力であろう……」

魔王「ほう……なかなか、潔いではないか」

竜妃「しかし、例え我らが滅びようとも、希望は残されている……」

魔王「何だと?」

魔王が竜妃の周囲を見渡すと、その足元に小さな竜を見つける。

竜妃「魔王といえど、我が子に手出しはさせない……この身にかえても!」

魔王「(我が子……だと?)」


『父上!』


魔王の脳裏に、一人娘の姿が去来する。
いかな魔王といえど、宿敵とはいえ幼子を手にかけるのは忍びないのだ。


魔王「……チッ」


魔王「いいだろう……せめて苦しまぬよう、我が最大の魔術をもって一撃で仕留めてやろう!!」

魔王「母子共々な!!」ゴゴゴゴ

魔王が呪文の詠唱を始める。
魔術の発動まで、そう長くはかからないだろう。


竜妃「(どうやら……ここまでのようね)」

竜妃「(我が子よ、貴方には何もしてあげられなかった……ごめんなさい)」

竜妃「(せめてこの子には、平穏で健やかな未来を過ごして欲しい)」

竜妃「竜の神よ……我が祈り、聞き届けたまえ!!」

魔王「これで終わりだ! 闇に飲まれよ!!」



魔王の魔術と、竜妃の魔法の発動はほぼ同時だった。


───────────────────────────────


時は流れて、現代・人間界


「えーっと……『プロダクション』の電話番号は……名刺……あったあった」

歳の頃は5〜60くらいの白衣姿の男性が、どこかに電話をかけている。

ちひろ『お電話ありがとうございます、プロダクション事務員、千川でございます』

「あ、私、龍崎と申しますが、社長さんはおいででしょうか?」

ちひろ『龍崎って……あの龍崎博士ですか?』

白衣の男性は、龍崎と名乗った。
通話相手の反応からすると、割と名のある人間らしい。

博士「そんな風に呼ばれることもありますね」ハハハ

ちひろ『社長からお話は伺っております、ただいまお繋ぎしますね』

博士「お願いします」


社長『やあ、久しいね、私に連絡してくるということは、例の子の話かな?』

博士「うむ、今日にでも連れていこうと思うのだが、大丈夫かね?」

社長『構わないよ、プロデューサーにも伝えておこう』

博士「(プロデューサー……?)」

博士「それでは、昼過ぎにでも訪ねるよ」

社長『わかった、また後ほど』ピッ


博士「薫! 薫ー!? お出かけするぞー!」

薫「お出かけ? お出かけするの?」ヒョコッ

博士が呼びかけると、10歳くらいの女の子がどこからともなく現れた。

博士「うむ、私の古い友人の所にな、薫も出かける準備をしなさい」

薫「わかった! えへへ! せんせぇとお出かけ楽しみだな!」

薫と呼ばれた少女は、博士との外出に期待を膨らませていらしい。
傍目から見れば仲の良い祖父と孫の様にも見える。

博士「それでは、そろそろ出ようか」




──『プロダクション』に向かう道中──

博士「(薫を拾い、育て始めてしばらく経ったが……)」チラッ

薫「……」

博士「(私にも大分懐いてくれているようだ)」

薫「……?」キョトン

博士「(娘か孫がいるということは、このような感じなのだろうか)」ナデナデ

薫「!」エヘヘ

博士「(どうか、薫にはこのまま平穏に過ごしてもらいたいものだ……)」

そんなことを考えながら道を歩いていると、突然前方の地面から黒い塊が湧き上がった。
二人が咄嗟の出来事に驚いている間に黒い塊はますます高く盛り上がっていく。


博士「な……アイツは……!?」

薫「せんせぇ……あれ、なに?」

博士「(あれは……間違いない、あの日以来現れるようになったという、カースと呼ばれている化け物だ)」


山高く盛り上がったカースは、獲物が居ないかと周囲を探る。
すると、数十メートル先に二人の人間を見つけた。
まだ小さい子供と既に若くはないであろう男……反撃の心配も無さそうだ。

博士「薫! 逃げなさい!! ……ぐああっ!!」

カースが枝分かれさせた自身の体を腕のように伸ばし、博士の体を捕らえた。

薫「せんせえ!!」

博士「ぐっ……薫、逃げるんだ……早く!」

薫「やだ! やだよ!! せんせえも一緒ににげるの!!」

博士「薫……言うことを……聞きなさい!」

薫「いやだあ!!」

薫が叫び声を上げると、辺りが暗くなり始めた。
上空にはいつの間にか、暗雲が立ち込めている。


博士「(空が……荒れてきた!?)」

博士「(まずい……薫の力が暴走しかけている……このままでは……ッ!)」

博士「薫……いかん、その力を使っては……ダメだ!」

カースの腕により一層締め上げられながらも、博士は薫に呼びかける。

薫「いきなりでてきてなんなの! このバケモノ!!」

薫は、突如現れた目の前の不条理に対して怒りをぶつける。
その声に呼応するかのように暗雲から火の玉が降り注ぐ。

博士「ダメだ、薫……それ以上は……!!」

博士は力を振り絞って薫に呼びかけるが、その声は届いていないようだ。

薫「かえしてよ……!」

薫「せんせえをかえして!!」

薫の叫びとともに天上から降ってきた一際大きな火球が、カースを直撃する。
直後、辺りは爆炎に包まれた。




──その頃・とある中学校──

蘭子「最近は平和だねー」

昼子「まったく、つまらん限りだ」

蘭子「(世界征服するなら昼子ちゃんの方から平和を乱すくらいしないとダメなんじゃないのかな?)」


 ザワ.......ザワ.......


「何アレー?」

「なんか、向こうの方暗くない? 雨雲?」


昼子「なんだ? 人間どもが騒々しいぞ」

蘭子「昼子ちゃん、あっちの方の空、すごく暗くなってる……なんだか不気味だね」


昼子「!? なっ……これは!!」

突然、ブリュンヒルデが大声を上げる。
蘭子は彼女がこのように取り乱す姿を今まで見たことが無かったため驚いた。

蘭子「ど、どうしたの?」

昼子「この魔力の波形……まさかそんな……あり得ぬ!」

そういうとブリュンヒルデは窓から身を乗り出し、暗雲の立ち込める方へ飛び去ってしまった。

蘭子「あっ! 昼子ちゃん、待ってよー!」

「昼子も蘭子どこいくの? もうお昼休み終わるよー?」

蘭子「私達今日は早退しまーす!」トテトテ

「ええーっ!?」




カースが出現した周辺に立ち込めていた爆炎が晴れると、そこにはカースの姿は無かった。
本体のドロドロや核を含め、まるごと消滅してしまったらしい。
カースの腕から解放された博士は、よろめきながらも立ち上がると、薫のもとへ近づく。

博士「(今回は、薫に助けられたな……)」

博士「薫……大丈夫か? 立てるか?」

薫「うん……せんせぇも……大丈夫?」

博士「(カースに襲われたからか、あるいは力を解放したのが原因か)」

博士「(かなりショックを受けているようだな)」

博士「私はなんともないよ、さあ、行こう」

実際には体中の骨が軋んで鈍い痛みがあるが、顔には出さない。
薫をこれ以上不安にさせるようなことは控えたかった。

博士「(そろそろ野次馬が集まってくるだろう)」

博士「(能力を持たない爺と子供がカースを倒したと知れれば、厄介なことになりかねん)」

その筋の連中に見つかれば、根掘り葉掘り聞かれることになるだろう。
いかに珍妙不可思議な出来事が多発する世の中とはいえ、薫の正体はできれば隠しておきたかった。


昼子「そこの人間ども、待て」

博士「!?」

突然背後から話しかけられ、肝を冷やす。
振り返るとそこには、10代半ばくらいの少女が立っていた。

博士「何か御用ですかな? お嬢さん」

少女のただならぬ雰囲気にのまれながらも、平静を装い対応する。

昼子「先ほどこのあたりで竜言語魔法の発動を感知した……行使したのはどちらだ?」

博士「(なんだ……? この娘は何を言っているのだ)」

少女は二人をねめつけると、おもむろに薫の方に近寄る。

昼子「なるほど……貴様か」

薫「……なあに? おねえちゃん」

昼子「人間に擬態するなどと……小癪な真似を!」ギリッ

薫「!?」ゾクッ


博士「ま、待て! 薫に何をするつもりだ!」

昼子「薫……だと……? フン」

博士が薫を庇い身を乗り出すと、ブリュンヒルデは鼻で笑った。

昼子「人間よ、これは我が魔族とこの小娘、竜族の間の問題である、貴様らには関わり合いの無い事」

博士「魔族と竜族……? 君は!? この子のことを知っているのか!?」

昼子「何……? 貴様はこの娘の正体を知らないのか?」チラッ

薫「……」ビクビク


ブリュンヒルデが薫に目をやると、博士の後ろで縮こまっている姿が目に入った。
自分の知っている竜族の姿とは似ても似つかない。

昼子「娘よ……貴様は竜族ではないのか?」

昼子「人間の後ろに隠れて怯えているなどと、恥ずかしくはないのか!」

薫「知らない! かおるは、おねえちゃんがなに言ってるのか全然わかんないよっ!」

昼子「白を切る気か、ならば先ほどの魔法は何だというのだ?」

薫「知らないよっ! かおるにも……わかんないよぅ」グスッ

昼子「……」


蘭子「昼子ちゃん! 何してるの!?」

ブリュンヒルデを追いかけてきた蘭子が飛び出してくる。

昼子「(蘭子か……手出しは無用!)」

ブリュンヒルデは念話で蘭子を制する。

蘭子「手出し無用って、こんな小さい子相手に、何言ってるの!」

昼子「(こやつは普通の人間ではない、我が魔族の宿敵である竜族の娘だ)」

蘭子「普通の人間じゃないって……そんな……」


薫「うぅ……グスッ……ヒック」

蘭子「な、泣いちゃってるよ、この子!」

蘭子「宿敵とかよく分からないけど、小さい子を泣かせたらダメだよ!」

昼子「(この様子だとこの娘、本当に己の出自を知らないらしいな……)」

昼子「フン……興が醒めたわ」

蘭子「……」


昼子「竜族の娘よ、貴様には我が真名を教えておいてやる」

昼子「貴様ら竜族を滅ぼせし偉大なる魔王の一人娘! 悪姫ブリュンヒルデである!」

昼子「貴様が一族の仇を討とうというのであれば、いつでも相手になろう」

ブリュンヒルデは一方的にそう告げると、蘭子を連れて飛び去った。
博士は彼女の破天荒ぶりに呆気にとられていたが、思考が回復すると
薫の正体についてもう少し聞き出しておくべきだったと悔やむのだった。


──プロダクション・応接室──

博士は『プロダクション』に着くなり社長を呼び出し、今まであった出来事を話した。

ピィ「その黒雲はここからも見えましたよ、かなりの規模の魔法だったみたいですね」

『プロダクション』所属の『プロデューサー』、ピィが相槌を打つ。
彼も社長から薫の話を聞いていたため、すんなりと会話に入ってくる。

社長「しかし、魔族と竜族とは……あの日以来不思議な出来事には事欠かないが、まるでおとぎ話ではないかね」

博士「薫は拾った当初は確かに、おとぎ話に出てくるドラゴンの姿そのものだった」

博士「詳しいことは分からないが、この我々が生活している世界とは別の世界……」

博士「魔族というくらいだから、そうだな……魔界と呼ばれるような場所から来たのではないかと、私は考えている」

人間界には古くから黒魔術と呼ばれる類の、悪魔召喚だの降霊術だのと言った怪しい行為は存在していた。
それらがインチキではなく、本当に異世界から異形の物を呼び出す方法であったとすれば
薫や、先ほどのブリュンヒルデの正体も納得できるというものだ。


ピィ「その、薫ちゃんですけど、我が『プロダクション』に所属してもらうということで」

ピィ「よろしいですか?」

博士「ここには、『能力者』や、人とは似て非なる存在が多く集まっていると聞いている」

博士「薫もまた、人ではない存在だ……彼女が人間界で暮らしていけるかと言われると、難しいだろう」

博士「人間界で孤立するよりは、近しい境遇の者が集まるここで保護してもらった方が彼女のためになると思うのだ」

ピィ「なるほど……わかりました、ただ、最終的には彼女の意思を尊重する形になると思います」

博士「うむ……」

社長「ところで、その薫ちゃんは今どこにいるのかね?」

ピィ「えっと……周子と美玲に見てもらってますが……」

ピィがそう説明すると建物内が衝撃音とともに大きく揺れた。

ピィ社長博士「な、何事だ!?」


──その少し前──

薫は『プロダクション』所属の妖怪二人、塩見周子・早坂美玲と喋っていた。

周子「あたしは周子、それで、こっちの小っちゃいのが」

美玲「ウチは小っちゃくないぞ! あー、ウチは美玲だ」

薫「しゅーこさんにみれいさんだね!」

薫「かおるは、かおるだよーっ!」

周子「あはは、元気がいいね、子供はそうでないとねー」

美玲「ピィから聞いたんだけど、かおるも変身できるんだって?」

薫「うーんと……かおるにはよくわからないんだけど、今のかおるのほうが、ほんとうの姿とは違うんだって」

薫「かおるのほんとうの姿は『りゅう』っていうらしいよ」

周子「龍?」

美玲「ふーん、なんだかよくわからないな」

周子「……」


周子「ねーえ? 薫ちゃん?」

薫の『りゅう』という単語に興味を持った周子が問いかける。

薫「なあに?」

周子「ちょっと、変身してみせてよ」

薫「あ、えっと……せんせぇから、変身しちゃダメだーって言われてるの……」

周子「先生って、薫ちゃんを連れてきたおじさんのこと?」

薫「うん、せんせぇはね、すっごく優しいんだよ! だけど、怒ると怖いの」

薫「それに、『こーそくぐ』を使って、かおるが変身できないようにしてあるんだって」

周子「拘束具……?」

薫「この髪留めがそうなんだって、これを外さないと変身できないようにしてあるってせんせぇが言ってた」

周子「なるほどねえ……」


周子「ねえ、あたしがそれ外してあげるからさ、ちょっとだけ変身してみない?」

薫「え……? でもこれ、全然外れないよ? かおるもすこーしだけ、ためしたことあるんだ」

周子「大丈夫大丈夫! あたしこう見えても力持ちだから!」

周子「(それに、魔力的な物で封印されてたとしても、簡単に破れるだろうし)」

薫「うーん……少しだけなら、大丈夫かなあ……怒られないかな」

周子「もし怒られそうになったら、あたしも一緒に謝るからさ!」

美玲「ウチは知らないぞー……」


薫「じゃあ……はい、おねがいします」

そう言うと薫は周子に頭を差し出す。
周子は恐る恐る薫の髪留めに手をかける。

周子「ん……外れたよ?」

薫「ほんとだ! じゃあ、いくよー?」

薫は気合いを入れると、全身を力ませる。
本能的に、竜の力の呼び出し方を知っているようだ。

薫「んんんんんんん! えいっ!!」カッ!



  どんがらがっしゃーん!!



周子「」

美玲「」


竜の姿に戻った薫は、部屋に入りきらないほどに大きく、予想以上の出来事に周子と美玲の2人は呆然とする他無かった。

薫(竜)「どう? かおる、変身した?」

周子「」

美玲「」

薫(竜)「あれ? おねえちゃんたち、どうしたの?」


周子「ふっ、あは、あはははは」

周子「こりゃー驚いた! 長年生きてきたけど、あなたみたいな妖怪見たことないわ!」ケラケラ

美玲「」ガクガクブルブル

薫(竜)「かおるはようかいじゃないよ? りゅうだって!」

周子「あたしの想像してた龍は、もっとこう細っこくてにょろにょろしてるヤツだったんだけど」アハハ

周子は今まで見たことの無い存在を前に、知らず大笑いをしていた。
美玲はというと、突然目の前に巨大な生き物が現れ、本能的に恐怖してるらしい。


博士「か、薫!! なんで竜の姿に戻っているんだ!!」

薫たちの居る部屋に血相を変えて博士と他二名が飛び込んできた。

薫(竜)「あ……せんせぇ……」

博士「その姿にはなっちゃいかんと、あれほど言って聞かせただろうに!」

薫(竜)「うぅ……ごめんなさい」シュン

博士に叱られている薫を庇うように周子が口を開く。

周子「あー、すみません、博士……あたしが焚き付けたんです」

社長「やっぱり周子くんの仕業かね! 勘弁しておくれよ君ィ……」

ピィ「(これは……修繕費が……ちひろさん爆発するぞ……)」

博士「あぁ、二人とも申し訳ない……弁償はさせてもらう」

ピィ「いえいえそんな! 周子に働いて返して貰うので結構ですよ!」

周子「oh.......」


博士「ところで薫、その姿からどうやって戻るつもりだ?」

薫(竜)「あ……」サーッ

ピィ社長周子「えっ?」

博士の発言を聞いて他の人間も思わず耳を疑う。

博士「お前にかかっていた変身魔法は、イヴさんに手伝ってもらったということを忘れたわけではあるまい」

薫(竜)「(やっちゃった……)」

ピィ「えっと……薫ちゃんて、もしかして」

社長「自分で自由に姿を変えられるわけじゃない……?」

博士「恥ずかしながら……」

ピィ社長「(マジかよ……)」

博士「仕方ない……薫は部屋に嵌って動けないし、彼女の方に来てもらうしかあるまいな」ポパピプペー


───────────────

────────

───


──薫は無事に人型に戻れました──

博士「いやはや、二人とも申し訳なかった……」

ピィ「過ぎたことです、薫ちゃんも元に戻れましたし、万事OKですよ」

社長「うむ、その通りだ」

社長「しかし、当の本人が寝付いてしまったが……例の話はどうするかね?」

薫は竜化で疲弊したのか、ぐっすりと寝息を立てている。
それでなくても今日は色々あったのだ、起こすのは忍びない。

博士「そうだな……今日のところは、一旦お暇させて頂こうかね」

ピィ「それがいいでしょう、薫ちゃんも、今から話しても急なことで驚いてしまうでしょうし」

社長「我々はいつでも歓迎するよ、また来たまえ」

博士「うむ、ありがとう……いずれまた頼りに来るよ」



博士「(薫と、魔族とやらの関係も、調べねばならなくなったしな)」

博士「(もう少し、薫と共に生活するのも、悪くはないだろう……)」


※竜族
太古の昔、魔界において魔族と共に二大勢力として繁栄していた種族。
悪魔と並び人間界の神話や伝承に多く出てくるところからも、当時の勢力の規模が伺える。
魔族との戦争に敗れて以降は減少の一途を辿り、現代では両手で数えられるほどしか残っていないらしい。


※竜言語魔法
竜族の用いる魔法のような力。
便宜上魔法と呼んでいるが、その体系は魔法とも魔術とも全く異なる。
竜が口から炎や氷、雷を吐き出すのは物理的な物ではなく、
自らの魔力を言霊によって具現化しているものらしい。
高位の竜が行使する力は天災に匹敵するほどの威力を持っている。


龍崎薫(人間に換算すると9歳)

かつて魔界の覇権を巡り魔族と争った竜族の生き残り。
母竜が今際の際に使用した時空転移魔法により現代の人間界に飛ばされる。
時空転移の影響により、魔界に居た当時の記憶を失ってしまっている。

普段は変身魔法により、9歳くらいの人間の女児の姿をしているが、本来の姿はいわゆるドラゴンである。
龍崎博士の開発した髪留め型拘束具により、本来の姿に戻ったり、竜族としての力の行使を制限されているが、
感情が爆発するなどして拘束具のキャパシティ以上の魔力が溢れた際には、力が暴発してしまうことも。


龍崎博士(初老男性)

世界が変わった丁度その日に、庭先で倒れていた未知の生物『竜』を保護する。
研究対象として育てていたが情が移ってしまい、薫という名を与え実の子のように接するようになった。
研究過程で竜族の持つ強大な力を目の当たりにし、薫の処遇に悩むが、
『あの日』以来、薫以上に不可思議でより危険な存在が続々現れるために開き直り、考えることをやめた。
ちなみに、知人の大半が「先生」と呼ぶため、薫からの呼び方にもそれが現れている。

投下終了です

竜言語魔法って単語を出したいがために書きました
設定は某スゥームをパクr……インスパイアしたらしい

薫と出会う直前くらいから話を考えていたけど、薫の名前の由来を思いつかなかったので書けてない
誰かそれらしいアイデアを下さい…


あとブリュンヒルデの母云々てあったから魔王は男ってことにしたけど問題ないですかね?

乙でしたー
魔王は男で大丈夫ですよー
自分もなんとなくディスガイアをパk…インスパイアしてましたし…
魔族は男女混合体はめったにいなくて性別ハッキリしている感じです
そして昼子ちゃんのお父さん大好きっぷりがヤバイ

誰もいない?朝に投下するなら今のうち

投下します

村上巴は朝から気分は最悪だった。

朝だからとか、乃々が相変わらずだからとか、ましてや通ってる学校でしょうもない事してるロボのせいでもない。

蘭子「巴ちゃん。おはよう」
昼子「フン、煩わしい太陽ね。巴。何か不機嫌そうね?」
あやめ「おはようございます。巴」

巴「おはようさん。蘭子先輩に昼子先輩にあやめ先輩」

三人に気づき頭を下げ思い挨拶をした。

神崎蘭子と神崎昼子と浜口あやめは、巴が通う中学の先輩だ。

なんで仲良くなったのかは、この際おいて置いて、こうして通学路でよく会い学校まで話すのは日頃の日課でもある。

この学校の生徒達は自分が極道一家の娘としても気にせず接してくれる。

まあ、謎の忍者やヘンテコロボ。最近では悪魔みたいなヒーローがいるし、この異常が当たり前になった時代だ。

ヤクザなんかカワイイものであるが。

巴「対したことじゃないけえ、大丈夫じゃけん」

蘭子「けど、元気ないよ?」

昼子「うむ。何を隠してるか知らないが、この我には隠し事は通じないぞ?」

あやめ「そうです。困ってることがあるならいってください」

巴「……あそこの樹とそこの家の角と後ろの曲がり角…見てみい?」

蘭子「えっ?どこどこ?」

昼子「さっきからこちらを見ている人達ね。それがどうした?」

あやめ「怪しい人達ですね。わたくしが誰か呼んできましょうか?」

よく見ると、黒い服サングラスをかけたいかにも怪しい連中が、巴が指摘した場所にばれないように隠れていた。

巴「心配すなや……うちの若い衆じゃ」

溜息を履きながら、そうもらした。

「「「はい?」」」

コレには訳があった。

遡る事、一昨日の夜。

???「……今日、おんしらを呼んだのには訳がある」

何処かの古い武家屋敷。
そこの奥の間で、イカにもゴツく悪そうな連中が集まっていた。


片目に切り傷がある悪人面のボス格の男が、真剣な表情で場に集まった男達を見据えていた。

「それで、用件とは?」

一人の男が緊張した面持ちで、理由を問いた、

???「実はのう…………」

ゴクリッ…

場にいる全員が息を飲む。果たして、どんな事が言われるのか?

ついに抗争をしかけるのか?それとも何か大きな組織と取引をするのか?

そう場にいる全員が息を飲む。






組長「巴が最近、つめたいんじゃぁぁぁぁぁぁぁぉぁ!!!!!」オロローン






「「「「………はい?」」」」

…………そう。ここはナチュルアースこと村上巴の家。村上組の屋敷である。

そして、彼こそ村上巴の父親にして村上組の組長である。

一瞬の沈黙のあと、若頭がおそるおそる手をあげた。

「えっ………と、親父。お嬢も中学生ですよ?思春期も真っ盛りだかr」

バカ親父「それでもワシは寂しいんじゃぁっ!!なんかワシに内緒で出掛けたり、帰りが遅かったりワシは心配じゃけんのぅ!」

「それって、彼氏がでk」
「おい、馬鹿。やめっ」

馬鹿親父「あぁっん!?巴に彼氏じゃあぁぁぁぁぁぁあ!?そんな馬鹿は指つめさせて、コンクリ流して、海に捨てといたるっ!うちの巴に手を出すようなアホンダラはワシが許せんっ!!!!!」

そして、だいの親馬鹿である。
組員たちもまた始まった。とか、嫌な予感がするな。とか、心の中で思っていると。

ダメ親父「というわけで、おんしら明日から巴を一日監視せい!!!彼氏なんかおったらワシが直々に出てやるけえの!!!!!」

この一言が原因で事の発端だった。





もちろん。その声は余りにも大きく、離れにいた巴にも聞こえていたのであった。



巴「……っていう訳じゃ」

蘭子「それはなんて言うか…」

昼子「我の父上でさえもそうはしない……と思いたいぞ」

あやめ「なんていいますか、それは……」

巴「だから気にすんな。ただの背景と思ってくればそれでええ。」

なんとも言えない親馬鹿に呆れる二人だが、巴が悩んでるのはそこじゃなかった。

巴(親父達にヒーローやってるってバレてしまうけえの……。バレてしまったら何を言われるかわからん。何よりあのフリフリの服を着てる所を見せたくないしのう…)

今はなんとかまいて、隣町のほたると乃々と合流しているが、いつバレるかわからない。

巴「腹をくくるしかないかのう」

蘭子「?……って、早くしないと遅刻しちゃうよ!」

昼子「何?急ぐぞ!蘭子!あやめ!巴!」

あやめ「遅刻はまずいです。いきましょう!」

そう言って慌てて走る三人に、巴も頭をかきながら追いかけるように走って行った。


終わり

以上です。

おかしいな……巴の日常書くつもりが、村上組の暴走しか書いてないや
あやめ、蘭子、昼子お借りしましたー

次回予告
ほたると乃々は巴と一緒に村上組へといき馬鹿親父の説得へいく。
果たしてどうなるか?

次回、「森久保、部活やめるってばよ」

色々カオスすぎるwwww乙でしたwwww
近代稀に見るバカおやじだww
そして次回予告がww

…カミカゼ姉御と改造前のなつきちが知り合いだったら面白そうだな…

掲示板はBBS型はよくわかんないから2ch型の方がいいかなぁ

>>783
カミカゼ「……お前、夏樹か? アタシだ、拓海だよ!」

夏樹「っ!!」

 夏樹は聞き覚えのある名前に顔をしかめ、一目散に逃げていく。

「待てよ、美世だって心配して……クソッ」


こうですかわかりません><

俺も2ch型に一票

@wikiの編集方法が色々見ても分からない…うん、分かる人に頼みます…取りあえず…夕美ちゃんの誤字を…

>>784
一年以上行方不明だと考えると…胸が熱くなるな
…でも、今のところなつきちほど捕まえるのが困難なアイドルはいないんじゃないかな(移動方法が穴的な意味で)

とりあえず頑張ってwikiに拓海と美世追加
リンクの付け方よく分からなかったからソース表示にしてコピペでなんとかしたけどあれでよかったのかな

じゃあチャー研見よう

自分は悪役のアイデアの方が浮かばないからなぁ…だからカース作っちゃったし

>>793
「龍崎博士、お許しください!」ですかわかりません

悪役のアイディアならいくらでも湧いてくるなぁ
ただし湧きすぎて収集がつかなくなるが

今のところ悪役って
レイナサマ(小物)
博士のロボ(特に害は無し)
加蓮(浄化済み)
岡崎先輩(幸子と杏は無害と判定)
悪いウサミン星人(超科学)
ブリュンヒルデ(自称)
G3
だっけ?多いのか少ないのか…

亜子と茜で投下します

『異変』の日以来、良くも悪くも、地球は非常に賑やかになった。

闇の力をその身に宿した者、人ならざる者達と契約を交わした者、宇宙からの侵略者。
西に異世界からの来訪者がいれば、東に遠い未来から時を超えてやってきた者達がいる。
北に人の負の感情から生まれた者がいれば、南に突然変異のミュータントがいる。
そして、それらの悪に敢然と立ち向かう正義のヒーロー達がいる。

数え切れないほどの異形と、異能。
相容れぬ正義と悪の死闘。あるいは、正義と正義の摩擦。悪と悪のぶつかり合い。
それまでの常識は消し飛び、秩序が崩壊しかけてもなお、人は変わりつつある世界に順応し、
それぞれの生活を送っている。

そんな終わることのない混乱の只中で、逞しく生きている者もいた。

アスファルトの大地が大きな亀裂を走らせ、高層ビルをツタとコケが覆っている。

廃墟さながらの様相を呈する街に住み着いた虫や獣達が、自らの縄張りを主張しながら
気ままに、そして必死に日々を生きている。

やがてこの街にも復興のための作業員と救援物資が投下され、彼らは新たな棲み処を
追われることになるだろうが、そんな未来予想図は彼らの頭の中にはない。
ここを棲み処と定めたのも、今日一日を生存するための最適行動を選択しているにすぎないのだから。

自然界の使徒『ナチュルスター』が力を振るった後は、決まってこのような光景が広がることになる。

侵略者の猛威を食いとめるために自然の精霊が与えた力は、必ずしも人間に都合のいいものではない。
生息圏の拡大と生活環境の整備は人間側の理屈であって、それが精霊達を納得させうるものかどうかは
また別問題なのだ。

同様に、精霊の代弁者であるナチュルスターの行いに人々が必ずしも賛同するかといえば、
それも否であった。
ハッキリと言ってしまえば、いくら侵略者を退治してくれるとはいえ、一般人からすれば
迷惑この上ない話だったのだが……一部にはこの状況に利する者もいた。

例えば、今しがた背の高い草に埋もれた自動車のボンネットをこじ開けている少女がそうである。

少女は露出したエンジンを一瞥すると、いかにも期待外れだと言いたげな表情を作ってみせた。
特殊偏光グラスの眼鏡越しに見ても、彼女の期待する技術水準には達していなかったからだ。

「う〜ん……やっぱり地上人の技術はなー。どうもイマイチ時代遅れ感があるんよね」

口ではそうぼやきつつも、手際良く使えそうな部品は取り外している辺りはちゃっかりしている。

「でもこの部品全部売れたら、とりあえず活動資金には……ふひひ……」

丈夫な麻袋に解体した部品を放り込みながら、少女は取らぬ狸の皮算用に耽る。
地上人に売っても大した金額にはならないかもしれないが、彼女の故郷では別だ。
異邦人の技術を欲しがる好事家などいくらでもいる。

特に軍関係の人間や、暇と金を持て余した貴族連中は上客になりうる。
近頃は地上侵略に乗りだそうなんて話も耳にするし、ひょっとしたら戦争が近いかもしれない。
だとすれば、彼女のビジネスチャンスもグッと拡大する。
危険と収入が正比例する、まさに理想的な状況だと言える。

彼女の名前はアコ。地上では土屋亜子と名乗っている。
地底世界『アンダーワールド』の、スカベンジャー兼行商人。それが彼女の肩書きのすべてであった。

かつて地上人との戦争に敗れて地底へ逃れた者達の末裔が住まう場所。
それがアンダーワールドである。

アンダーワールドでは地上人の忘れ去った高度なテクノロジーを保全し、来るべき逆襲の日に備えてきた。
いずれは地上に攻め入り、光溢れる地上を取り戻すために。
そうした数千年に渡る技術の蓄積は、アンダーワールドに高度な文明を発達させた。

新技術の開発に余念がない技術者階級の者達は、大量の生産と消費、そして再利用を繰り返した。
そして、そのおこぼれを貰う形で生計を立てているのがスカベンジャーであった。

ジャンクヤードに廃棄された大量のゴミやガラクタを拾い、修理し、彼らに売りつけて金銭を得る。
そうした生活から自然と高い技術力を身に着けるに至っているものの、尊敬される職業ではない。
多くは下層階級出身の者がやる仕事であったし、その例に漏れず、亜子も下層民の出だった。

下層民に特有の気質として、金銭にがめつく上昇志向が強いことが挙げられる。
亜子もいっぱしのスカベンジャーとしてそうしたハングリー精神を忘れたことはなかったし、
ガラクタを安く仕入れて高く売るという商売を天職だと考えていた。
いずれは稼ぎに稼いで貴族の地位を買い、自治領主くらいには出世したいという夢もあった。

その矢先、地上にて『異変』が起きていることを知った。

宇宙人、未来人、異世界人といった異邦人が地球を——より正確に言えば地上を——攻撃している。
それに立ち向かって戦う地上人がいる。

この話を聞いたとき、亜子は飛び上がって喜んだものだった。

地上で戦いが起きている。
つまり、この混乱に乗じて異邦人のテクノロジーを手に入れることができる!

地上に送り込まれているスパイの暗躍によって、地上のテクノロジーはアンダーワールドのそれから
500年は遅れていることが既にわかっている。
無論、それでも地上人の機械を欲しがる好事家は多かったのだが、いわんや地球外の技術である。
金に糸目はつけないという顧客がどれだけいることだろう。
聞くところによれば、魔法を使う者達さえいるという。メルヘンやファンタジーじゃあるまいし!

いてもたってもいられなくなった亜子はすぐさま旅支度を整えると、自分の伝手を惜しみなく使って
役人に多額の賄賂を贈り、地上行きの権利を買ったのであった。

がめつい小役人にずいぶんとふっかけられたが、それを補って余りあるほどのお宝が
この地上世界には溢れていた。
危険ではあったが、それに見合うだけの見返りは確かにあったのだ。

「それに、あの情報にあったお宝を手に入れれば……フヒヒ、一攫千金大逆転やー♪」

そして現在。
亜子はこの緑に覆われた街の捨てられた建物を拠点にしながら、あるものを探している。

それは……

「亜子ちゃーん!! 言われたのを拾ってきたよーっ!!」

出し抜けに轟いた大音声に、電線にとまっていた鳥達が驚いて一斉に飛び立った。
音源は十数メートル離れた先だが、こんなバカみたいな大声を張り上げる地上人を亜子は他に知らない。

ガラクタの満載された段ボール箱を抱えながら駆け寄ってきた協力者に、亜子は白々しい
作り笑いを向けた。

「お疲れさん、茜。いつもいつもすまんなぁ」

「ううん、大丈夫っ!! これくらいの荷物、いつも部活で運んだりしてるし!」

「いやいや、アタシがこうしてやってけるのは茜のおかげだし。感謝しとるよ」

「えへへ……私も役に立てて嬉しいよ!! なんたって世界平和のためだもんね!!」

そう言って、協力者——日野茜は、真夏の太陽のような笑顔を見せた。
亜子の冬の木枯らしのような空々しい笑みとはまったく対照的なのは、言うまでもなかった。

地上に出てガラクタ拾いをしていた亜子は、この広大な地上でより効率的に活動していくためには
協力者が不可欠であることを知っていた。

しかし、同じアンダーワールド出身者に頼むわけにはいかない。
同業者と手を組んだところで背中から撃たれるかもしれないし、警察や役人に見つかっても面倒な
ことになる。自分はあくまでも非合法な手順と手段でもって地上に来たのだから。

となれば、亜子が「バカそうな現地民を騙して利用しよう」という結論に至るのも無理からぬことだった。

この街で茜と偶然出会った亜子は、口から出まかせを駆使して茜に手伝いをさせていた。

自分は異世界人で、地上世界に持ちこまれた妖精の秘宝を探している。
その秘宝があれば、地上を脅かす侵略者を撃退して平和を守ることができる。
秘宝はヒーローや侵略者の誰かが持っているかもしれないので、秘宝を探し出すために
戦闘のあった場所でガラクタ拾い——もとい実地検分をしなければならない。
ただし、このことは誰にも話してはいけない。ひょっとしたら、秘宝のことを耳聡く聞きつけた
侵略者が、私を狙うかもしれないから……。

……とまあ、概ねこのような趣旨の話をじっくりと話して聞かせ、茜の協力を取り付けたのである。

無論、妖精界の秘宝を探しているのは確かだったし、可能なら見つけ出して確保したかったが、
平和利用などする気は毛ほどもないのもまた事実である。
どこぞの好事家にせいぜい高値で売りつけることしか考えてはいない。

何も知らない現地民を騙して働かせることは、スカベンジャーの道徳則に何ら反しないのだ。

「向こうの広場でなんかピカピカしてるのを見つけたんだけど、これって何かな!?」

「これは……プラズマブラスターやん! エイリアンの武器かな……これはすごいで!」

「じゃあこれは!? iPodか何かかな?」

「ありゃー! これってマイクロフュージョンバッテリーやんか! 超小型核融合電池!
 なるほど、これでブラスターに電力を供給するんか」

「おおっ! なんだかよくわからないけど、とにかくすごいんだね!!」

「当たり前やん! 携行できるプラズマ兵器なんてアンダーワールドにもなかったよ!」

茜は専門的なことはさっぱりわからないが、その方が亜子にとっては都合がいい。
拾ったものをとにかく亜子のところに持ってきてくれるし、下手に勘ぐられるよりはマシだ。

特に今回はいいものを拾って来てくれた。
このプラズマブラスター一式をどこかの軍隊や研究所に売れば、安く見積もっても
屋敷が買えるくらいの金にはなるに違いない。

(その上、これまでに集めたガラクタを修理して、キチンとした売り物にできれば……
 フヒャヒャヒャ、もう笑いが止まらんわ!)

しかし、まだまだ課題は多い。
まずは拠点に集めたガラクタを運ぶための足が必要だし、商路の確保も急務と言える。
ガラクタのキャラバンとして本格始動するためにはボディガードも雇っておきたいところだ。

とはいえ、今しばらくはガラクタ拾いと修理に精励することになるだろう。
いずれ得られるであろう巨万の富も、今はまだ絵に描いた餅というわけである。

「それからね、亜子ちゃん!! あっちに墜落したUFOがあったんだよ!!」

「ホンマに!? もう茜ったら、それを先に言わんかい!」

「もしかしたら、UFOの中に妖精の宝物があるかも!! 早く行って見てみよう!!」

「せやな、世界平和のためやもんな! ……ホントはアタシのためやけど」

「うぅ〜っ、燃えてきたーっ!! 亜子ちゃん、一緒に走ろうっ!!」

「え? いや、そんなに急がんでもええやんか」

「さあさあ遠慮せずにっ!! UFOのところまでダッシュだよっ!!」

弾丸のような勢いで駆けだした茜にうんざりする内心をおくびにも出さないまま、
亜子も麻袋を担いで走り出した。

生き馬の目を抜く地上世界で生き延びるために、今日もスカベンジャーは忙しなく働いている。

土屋亜子
15歳
職業:スカベンジャー
地底世界アンダーワールド出身。一攫千金を夢見て地上へやってきた。
戦闘はからっきしだが、機械の修理、交渉、潜入などにかけては高い能力を備える。
彼女も妖精界の秘宝を探し求めている。

日野茜
17歳
職業:高校生
亜子の口車に乗せられてスカベンジング(ゴミ拾い)の手伝いをしている。
特殊能力は一切持っていない一般人。
亜子が世界平和のために秘宝を探していると信じきっている。


アンダーワールドの地底人は、地上人に比べて目が弱いため特殊偏光グラスの眼鏡やゴーグルをつけている。

ゴミ拾いの『スカベンジャー』、ならず者の『アウトレイジ』、技術者階級の『テクノロジスト』、
貴族階級の『ジェントルマン』、支配者の『オーバーロード』など様々な階級に分かれている階級社会でもある。

正義とか悪とかではなく、自身の生活や欲望のために動く連中もいるということで。

騒ぎに巻き込まれる中立者にしたり、正義と悪双方に物を売る死の商人にするなりご自由にどうぞ。

乙でしたー
いいねー亜子ちゃん、「土屋」という苗字が地下世界出身だからしっくりくるww
そして茜ちゃんはピュアだな…

上田しゃんと仁奈ちゃん投下します

バスが田舎道のバス停に停車する。

もはや乗客は一人だけで、その一人が大きな荷物を持ってバスを降りた。

「鈴帆おねーさん!ひさびさでごぜーますね!寂しかったですよ!」

バス停から降りた少女に、ウサギのようなキグルミを着た子供が駆け寄る。

「仁奈ちゃん、スマンばいね…期末テストがあってなぁ…。だけん、今日は午後から一緒に街に買い物いっちゃるけん、機嫌ば治してくれん?」

「本当ですか!お買い物!仁奈、お買い物楽しみです!」

ぴょこぴょこ跳ねるのと一緒に着ぐるみの耳も揺れる。そして、仁奈の後ろから、老婆が歩いてくる。

「鈴帆、仁奈ちゃんにすっかり懐かれとるばい。」

「ばっちゃん!」

「おばーちゃんも一緒にお迎えに来やがったでごぜーますよ!」

「期末テストはどげんやったか?」

「ちゃんと勉強しとーばい。平均以上は余裕ばい!」

「よかよか。赤点なぞ、とらんほうがよかね。」

そのまま少し歩いて、祖母の自宅へと着く。

「おばーちゃん!仁奈のおサイフ、どこでごぜーますか?」

「ああ、それならそこの棚のいっちゃん下よ。」

「…あった!鈴帆おねーさん!肩たたきとか、お皿洗ったりとか、畑のお手伝いとか…その仁奈のおこづかい全部ここにあるですよ!これだけあればパフェ食べれますか!?」

仁奈がウサギのようながま口サイフをもってくる。

「んー…っと810円!十分あるばいね!」

「わーいパフェ!おねーさんにもちゃんと一口あげてやります!」

鈴帆と仁奈が仲良く準備をしているのを祖母はニコニコと眺めていた。

ここは、都市の郊外にある、田舎の里である。

本来ならば、都市に近いここも、開発が進み、ビルが建ち、交通が発達しているのが普通なのだろうが、ここは普通ではなかったのだ。

ここの里の住人は、はるか昔から妖怪と共存している。

里には大きな山があり、そこには妖怪が住んでいるのだ。

里の者は、山のふもとの小さな祠に収穫を捧げ、妖怪はその見返りに、外敵から里を自らの山を守るついでに守ってくれているのだ。

そしてその妖怪たちは、この里が人間に開発されることを拒否したのだ。

その為、ここは都市からバスで一時間という距離にもかかわらず、本当に山奥の田舎のような姿を保っているのだ。

そして、ここにいる仁奈という少女も、妖怪の類である。

しかし、山に昔から住み着いていた妖怪ではなく、鈴帆が祖母に会いに行く途中の道で行き倒れのように倒れていたのだ。

山の妖怪たちにはもうすでに決まった縄張りがあるため、鈴帆の祖母がとりあえず引き取ることにしたのだ。

それからというものの、祖母の足腰の調子がよくなり、お隣の爺さんの病気が治り、お向かいの婆さんはかなりの高齢だというのに元気だ。

里の者たちは皆、仁奈の事を受け入れている。そして仁奈はそれが嬉しいのだ。

遠いところから数年前に越してきた鈴帆の祖母も受け入られているほどに、この里は寛容なのだ。

そして里に頻繁に遊びに来る鈴帆が、仁奈サイズのキグルミを作って着せたところ、仁奈は大喜びして、それ以来キグルミばかり着ているのだ。

「仁奈ちゃんはきっと座敷童たいね。」

「皆を笑顔にするけんね。」

「そーでごぜーますか!仁奈はみんなを笑顔にできてるですか!」

ぴょこぴょこと仁奈が嬉しそうに跳ねる。

二人でそんな仁奈を眺めつつ笑いあった。

午後、バスに揺られ、二人は都市についた。

「…そんで、今度の文化祭、光っちとヒーローショーするばい。仁奈ちゃんとばっちゃんも見に来るとよか。」

「おお!絶対行くですよ!」

二人で手を繋いで手芸店へ向かう。まずはキグルミの材料を買うのだ。

「カンガルーがいいです!絶対つえーでごぜーます!」

「なら、ウチが母さんカンガルーで、仁奈ちゃんが子供カンガルー…腹のポケットに入れれば大爆笑間違いなしたい!」

「ふぉおおお!それ、すっごくいいですよ!仁奈、子供カンガルーの気持ちになりたいですよ!」

「んじゃ、頑丈につくらんとな!」

手芸店で布を購入した後、仁奈の希望でパフェを食べにファミレスへ。

「びっぐチョコレートパフェです!仁奈はこれを頼むですよ!」

「ならウチは…この抹茶ケーキにするけん、仁奈ちゃん注文しちゃってん。ウチ、ちょっとトイレ…」

「はい!」ピンポーン

仁奈は問題なく注文を済ませ、席で鈴帆を待った。

窓際の席なんだからと、外の様子を見つめる。平日だからか、人は少なく、道路をまばらに車が走っている。

ふと、反対側の歩道に、黒い泥が少しづつではあるものの、大きくなっているのが見えた。

(…?なんでごぜーましょう。なんだかいやーなカンジです…。)

反対側の歩道には人が全くおらず、誰も泥に気付いていない。

「…えいっ!」

仁奈は半分無意識に指をその黒い泥に向けていた。

その次の瞬間だった。

『不幸にも』通っていた車の目の前に猫が通り、車が大きく曲がってしまう。

『不幸にも』その車は大きな水たまり程度の大きさのカースの方向へと向かう。

『不幸にも』カースの核は、車に轢かれて粉々に砕けてしまった。

そして『幸いにも』猫を含み、死者は一人もいなかった。車にも傷一つ無い。

「仁奈ちゃーん!すまんたいね、トイレ混んでたけん…って事故!?」

「だいじょーぶでごぜーますよ?みんな無事でやがりますから!」

仁奈はただ純粋にニコニコ笑っていた。

上田鈴帆(14)
職業: 中学生
属性: 笑顔大好きキグルミ芸人
能力: 無し

皆の笑顔が大好きな裁縫が得意な中学生。
ばっちゃんの住んでいる里に慣れているからか、妖怪への理解はある。
仁奈を妹のように思っており、可愛がっている。
ちなみに光たちと同じ中学。隣のクラスだが去年は同じクラスだった。
しょっちゅうキグルミの材料を買いに仁奈と一緒に商店街へ行っている。

仁奈(?)
属性: 妖怪さん(座敷童?)
能力: 不幸を厄としてため込み、誰かに押し付ける

里に来る前の記憶がない妖怪。
他人の「病気が悪化する」「怪我をする」「不慮な事故で死亡」等の不幸を厄としてため込むことができ、結果として皆を幸福にできる。
しかし、「病気で死亡」等、運が関係無い運命は厄にできない。
また、厄をため込むと厄の大きさに比例して体が重くなっていき、誰かを不幸にしない限りは軽くなれない。
最悪、重くなりすぎて地に飲まれてしまうと、厄が解き放たれ、大地ごと呪われてしまう危険性もある。
仁奈はそこまで自分の力を理解してはおらず、無意識のうちに好きな人達の不幸を取り込んで、敵と見なした物に全ての厄をぶつけている。

以上です。方言難しい…
でもこのふたりのほのぼのが書きたかったからいいんだ…

おつー

ニナチャーンの末が恐ろしい…

上田しゃんは親代わりでごぜーますね!

ドーンハンマーは使えないわよ

うがー、周子の一人称が間違ってたー!

乙でしたー
ブリュンヒルデちゃんが薫ちゃんのトラウマになってらっしゃる…
そしてプールの水全部操作できた魔翌力の多さよ…
着実に強者の風格ができておる…(中身は除く)

おっつおっつ

現在活動しているカースドヒューマンは
泰葉:主にテレビ局や出版社を襲撃
杏:ひたすらだらける
幸子:すみません、ボクが世界一カワイイせいでご迷惑をおかけして
G3:カースの核を捕食

こうして見るとそこまでドデカい悪事を働きそうなのがいないよなぁ
今後憤怒Pのプロデュースが功を奏するかどうか

おお、なんか読んでたらイメージわいてきた

とりあえずですが、みくにゃんとのあさん、日菜子の3人予約しても大丈夫ですかね?

>>842
大丈夫ですよー

凶悪なグリードカースのアイデアはあるから今書いてるのを書き上げてから…
もうすでにいるキャラは予約しなくてもいいんでしたよね?

誰か俺の作った設定使ってもいいのよ?(チラッチラッ

という思いはスレに参加する全員が持っているだろうから、遠慮することなく使って欲しいんだよなぁ
それに予約はキャラ被りを未然に防ぐための策でもあるわけだし、
既に設定の作られたキャラは予約せんでもいいんじゃないかな

ロボと晶葉ちゃん巻き込むよー

少ししたら投下するよー

世界同時多発的超常現象群によって、世界の常識は覆された。

世界には未知の不思議が、魔法が、神様が、悪魔が、異形が、宇宙人が溢れかえった。

世界中で緊急状態が発令された、世界中で銃火器の制限が少し解除された。

だが、思っていた以上に平穏は粘り強く、且つ丈夫に世界にへばりついていた。

П「特殊分類問題群が大脱走、研究事務所の核爆発によって判明」

茄子「あら、物騒な話ですねぇ」

П「お前ら神様は一体何をしてるんだ、最近は悪魔だの、ヒューマンカースだの、何かよくわからない宇宙人だとかはびこりすぎだろ」

茄子「そんなこと言われてましてもー、それに特殊分類問題群はアメリカの話ですから私達日本の神様には関係ありませんよ?」

手に持っていた神様の新聞(茄子の購読紙)を机の上に放り投げつつ、食後のお茶を啜る。

П「うーん、昆布茶」

茄子「あ、後で買い物行ってきますね?」

П「コンビニか」

茄子「勿論です」

茄子は何か鼻歌、それもやけにスローテンポで昔京都旅行で聞いたような、歌を歌いながら出て行った。

Пは苦い顔で見送った、何か最近茄子がインターネットでの買い物にハマっているらしく、外人らしき人物と謎のチャットを繰り広げて居たのがちらっと見えたからだ。

П(……嫌な予感しかしない)

家を出て鼻歌を歌いながら街とは逆方向のコンビニエンスストアに向かって、鼻歌を歌いながら歩いて行く。

ここのコンビニエンスストアは人が少なく、店員も面白い人が居るので何となく使うことにしている。

茄子「こんにちは!」

加蓮「……いらっしゃいませ〜」

この人はどうやら、何かが体の中に入り込んで馴染んでいた人間のようです、Пさんの女子寮に寝泊まりしていると思われます。

どうやら日常の真っ昼間では暴れたりするようではないですし、そこまで危害性は薄いので放置します。

加蓮(……平日のこんな時間にこんなコンビニ使うんじゃないわよ……)

このようにアンニュイに、且つ明らかにイライラしているにもかかわらず、ちゃんと仕事をしているというのが哀愁を誘います。

私はふとこおら、ぽてちが食べたくなり、普段持たされている財布から小銭を確認しました。

茄子(あ、細かいのが多い)

ふとそう思いながら、お昼のオヤツと引き取り代金を手渡す。

加蓮(この中身は何なんだろう……やけに重いけど……)

茄子(ふふふ…それは内緒ですよー)

加蓮「え?」

茄子「3548円…ですよね?」

加蓮「え?あ、はい…?」

やけに重たい(勿論普通の人間基準ならば)1立法cmの箱に入った荷物を特殊軽量化バックに入れて、家に向かって歩く。

Пさんには黙っていたが、神様に各地の役割分担はあるが、必ずしも海外に知り合いの神様が居ない、とは言ってはいないのだ。

茄子(ふふふ…これは超全自動分解改良装置、コレでПさんの能力を使えば素敵な物ができるでしょうね)

家に到着し、Пは茄子が変な荷物を持っていることに気づき、今すぐ部屋から出て行こうか考え込んだ。

だが、この悪霊めいた—神様から逃れられた試しが有っただろうか?いや無い。

茄子「ふふふ…Пさん、今から世にも不思議な機械をご覧に入れましょう」

П「返して来なさい」

茄子「返す場所は核で吹き飛びましたよ?」

П「あ”!?もしかして今朝の新聞の場所か!?」

茄子「ふふふ…ではご紹介いたしましょう…これが超全自動分解改良装置です!」

そう言って居間の真ん中にダンボール状の……一見ただの普通のダンボールの蓋をとった瞬間、『中身がぐんぐんと広がり』始めたのだ!

П「お、おぉおああ!?」

茄子「じゃじゃーん!」

そうして目の前に現れたのは、人一人入れそうな公衆電話ボックスめいた箱が両脇についた、中心に5つの手動変更メモリのついた機械(?)だった。

П「バカヤロー!部屋を壊す気か!」

運動不足が祟って大した威力のない蹴りが、茄子のお尻に当たりベシッと地味に痛そうな音を出す。

茄子「あう、イタタ…後で移動しますから大丈夫ですよ…気を取り直して、まずここにぽてちが一袋あります!それを左側のボックスに入れます」

П「……おい、コレ爆発しないだろうな?」

茄子「勿論そんなはずは……無いですよ?そして真ん中のメモリをVery Fineに設定……と」

П「おいなんだそのメモ書き、ほんとうに大丈夫だろうな」

茄子「……スイッチオーン!」

П「おい聞けよ!」

薄汚れたような、機械が奇妙な歯車を回す音を立てて始動し始める。

何となく不安にかられ、一応脳内で対策を考えていると所謂歯車がゴリゴリ音を鳴らす音が止み始め……

П「……これは」

茄子「ふふふ…75gの『普通の』ぽてちが、75gの『リッチコンソメ』ポテチに早変わり!」

П「なんだこの、スゴイような凄くないような装置」

茄子「うーん、これだけでは凄さが少しわかりづらいですねー」

と、悩んでいる所に台所からガサゴソという変な異音が聞こえる。

ロボ『ふふふ…この家の食料の一部を玉ねぎに変えてやる…』ピッピッ

П『あのクソロボットを撃ちぬいて機能停止させろ』

次の瞬間手元からパシュンという乾いた音が響き、台所のよくわからないロボットの恐らく頭部、と思われる所に銃弾が突き刺さる。

ロボ『アガガ…ガガ…ガッピー!!』プスン

П「…なんだこのロボ」

茄子「うーん…ロボット?…あ、そうだПさん、この機械を使いましょう!」

П「……ほんとに大丈夫だろうな?」

手に持てる…驚くべき軽さのロボを挿入ボックスに投げ込み、メモリを回そうとして考えこむ。

П「Very Fineじゃなくて、COARSEでやってみるか」

茄子「あ、1:1以下のメモリは……」

メモリを回して機械を起動する、よく見ると機械の下部の無数の歯車が不審な起動音を立てて回っているのが見える。

茄子「あー……」

П「え?」

歯車の回転が止まり、中からはバラバラに成ったよくわからない機械部品の山が出てきた。

П「…え?」

茄子「まったくもー人の話を聞かないんですから」

П「え?俺が悪いの?……しょうがねぇな」

ロボだったものをもう一度ちり取りで掃き取り、挿入箱に投げ込む。

П「設定は…Very Fineでいいか」

茄子「じゃあ、私は向こうでぽてちを食べてますねー」

П(まさか壊したから賠償とかはないだろうな……)

メモリを回してスイッチを入れ起動する、中からギゴゴゴと歯車の音がし起動し、徐々に音が小さくなっていく。

П「…『最低限、元のロボの形をして動くようになれ』」

段々と歯車の回転音が消え、ドアが開くと……

П「…あれ?何もないぞ?」

妙なことに素材ごと中身が消えており、排出ボックスからは何も見つけ出せなかったのだった。

П「……見なかった事にしよう」

何となく気味が悪くなり、自宅の女子寮の掃除に出かけたのだった。

晶葉「…?ロボの電波はあるのに、姿が何処に」

シュウゥウゥゥ…クロークモード、オフという合成音声が流れ、見た目は自分が作った筈の、ロボットが姿を表した。

ロボ『只今帰還致しました!次のご命令を!』ピピピッ

晶葉「うわぁっ!?」

ロボ『映像記録になります!』ピピッ

次の瞬間、ロボの目から投影映像が壁に映し出される。

晶葉「ろ、ロボ!?」

明らかに自分の手入れした範疇を越して帰ってきたことに驚愕し、その映像の中に謎の家の映像を見つけるのだった。

晶葉(……能力者…?いや、だが発動の片鱗が見えない……第一映像の機械は何だ?)

その日晶葉は明らかに改造されたロボ(大体が改良だったが)を一度調査し、謎の家が気がかりになるのだった。

晶葉「……なんだこの規格」

勿論未知の、よくわからない規格も多数散見され、コレもまた晶葉の頭を悩ます原因となるのだった。

今日はここまで、もしかしたら色々スレとの設定ズレとか起きてるかも……



設定

女子寮

Пの実家、とある学校からお願いされて女子寮へとクラスチェンジした。

駅から歩くため、意外と利用料金は安い。



特殊分類問題群

正式名称:Special Classified Problems

物や、場所、人型など様々な形で存在し、時に人間に牙をむき。

時には人間を助ける。



超全自動分解改良装置

中に大量の歯車を持つ、複雑な機構を持つ機械、誰が何のために作ったのかは不明。

ROUGH・COARSE・1:1・FINE・VERY FINEの5つのメモリがあり、それぞれ1:1は同種、同質の物質への変換。

ROUGHは物質の完全な粉砕、COARSEは物質の解体、FINEは質の向上、VERY FINEは最上級の質の向上をもたらす、が。

基準はこのSCPの基準なので、からずしも変換する人の都合の良い物になるとは限らない。

(例)普通のぽてちをコンソメに変換したが、必ずしも皆コンソメが好きとは限らない。

尚、生物を入れると超高速で動き回るようになるが、その後すぐに不調を起こし『老衰死』する。

おつー

◆cAx53OjAIrfzさんの設定や台詞のセンスとか、
◆kaGYBvZifEさんの巧みな文章に嫉妬して我が家にカースが現れそうなんですがギギギ...

乙ですwwなんだがロボがとんでもないことにww

ナチュルスターと夕美ちゃんと菜々とウサミンPで投下します。

今日も今日とてカースは街に現れる。

3体ものカースが街で暴れていた。強欲、色欲、嫉妬だ。

『カネエエエエエエ!』

『ヤラナイカアアアアアアア!』

『ネタマシイイイイイイ!』

「ナチュルアースが来てないんですけど…帰りたいんですけど…」

「違う街の学校なんだから来るのに時間がかかるんだと思う…今までも二人だったんだし、ね?」

「うう…色欲だけはお断りしたいんですけど…」

「そ、それは…私も…そうだけど…もう変身はしちゃったし…」

「色欲だけはむぅーりぃー…。」

色欲のカース。数は少ないが発する言葉、姿、攻撃等、全てが卑猥であり、どんなヒーローでも嫌悪感を抱かずにはいられないカースである。

『ヤラセロォォォォォォ!』

「気持ち悪いんですけど…泣きそうなんですけど…。」

その時だった。

「地よ、草花よ、私に守る力を貸して…!感じる、大いなる大地の力…!メタモルフォーゼ!」

向こう側の建物の屋上に、輝きを放つ姿があった。

「あ、あれは…!」

「ア、アイドルヒーロー…!」

「私は自然の恋人であり、処刑代理人…ナチュラル・ラヴァース!」

テレビにもよく出ている有名なアイドルヒーローだ。どうやら相方はいないようだが、これで戦況に希望が出てきた。

「の、乃々ちゃん!ナチュラルラヴァースさんに加勢しましょう!」

「え、でもテレビで撮影されてるから邪魔したら訴えられると思うんですけど…。」

「…乃々ちゃん、意外と知られてないけど、色欲のカースとの戦いは放送コードに引っかかるから撮影されないんです。」

「え…?」

「だから私たちが出ても何の問題もないんですよ!」

ほたるが乃々の腕をつかむと、夕美の所へ飛んでいった。

「…これを一人でやれって…無茶ぶりだなぁ…しかも色欲まで…撮影スタッフがいないからこっちとしてはいいんだけど…」

「ナチュラルラヴァースさん!」

「…?貴方たちは?」

「わ、私はこの周辺を守っている、ナチュルスカイです!」

「ええ、えっとナチュルマリンです…。」

「私たち、協力できないかと思って…!」

取りあえず着地して、夕美に共戦を提案する。しかし、夕美は二人をじっと見つめていた。

「それはありがたいけど…その力、どこで…?」

「え?自然の精霊にこの力はもらったもので…。」

「…ふーん。すごいね、精霊に気に入られるなんて。こんな地球にも精霊がまだ生きていたなんて。人なんかに頼らないといけないくらい結構弱っているみたいだけど。」

はぁ、と溜息をつきながら夕美は二人をまだ見つめる。テレビの時とは大違いだ。

「え?」

「なんでもないよ。…その様子を見るとまだ力は制御できてないんでしょ?」

「えっと…い、一応ですけど修業はしているので…で、でも嫌なら撤退しても…」

「…ううん、制御できてなくてもいいよ。私植物大好きだし。」

「あ、はい…。」

そういうと、夕美は屋上から飛び降り、ちょうど真下にいた嫉妬のカースを竹で貫き、運よく貫かれなかった核を腕から生やした丸太のような木で破壊し、それらを支えにして降り立った。

「おいで。」

「は、はいっ!」

ほたるも乃々を掴んで隣に飛び降りた。

「いーい?これから耳を塞いでね。あと、核だけ破壊してくれればいいから。核の破壊だけは苦手なんだ。」

そう言って、夕美はにっこり笑うと

『この星の自然よ!愛しきものたちよ!大いなる我が力に従い、力を!我に自然の害悪を排除する力を!』

夕美の両腕に緑色の光が集まってゆく。

「な、なんですかこれ…?」

「イヴさんたちの魔法…に似てるけど違う…?」

『ナチュラル・リセットバズーカ!!』

緑色の光が束となってカースに襲い掛かる。大地をかすめ、建物に当たり、カースの黒い部分が剥がれるように消えてゆく。

『ギャアアアアアアアアアアアアアアア!』

『イテエエエヨオオオオオオオオオオ!』

耳を思わず防ぐほどの咆哮。今までここまでの悲鳴を上げることはなかったのに。
つまりそれだけ痛みがあるということ。そして核だけが飛び出す。

「さ、壊しちゃって♪」

「はい!嵐よっ!雷よっ!力を貸して!」

ほたるが叫ぶと小さな嵐のようなものが発生し、見事に核だけを破壊した。

「や、やった!上手くコントロールできてる!」

「お、おおお…これなら歩く自然災害という風評被害が無くなる…。」

「うんうん、お見事。じゃあ、私はもう行かないと。…ごめんね?」

「え?」

そういうと夕美は駆けて行ってしまった。

「あ…ああ…」

「どうしたの?乃々ちゃん…?」

ほたるは絶句した。

振り返ると夕美の攻撃が当たった所が…まるで未開拓地になっていたのだ。

大地は花畑に、建物は木々になり替わっており、もはや文明のかけらすら残っていない。人が居たらどうなっていたことか…想像しただけで寒気がした。

「なな、なんですかこれ…?」

「わ、私たちがやらかした後でもここまでひどくないんですけど…」

そして、避難していた住民が戻ってくる。

「な、なんじゃこりゃぁ!」

「また、ナチュルスターか…」

「ナチュルスターなら仕方ない。」

「ナチュルスターなら許さざるを得ない。」

「め、名誉棄損なんですけど…でも訴えたら負けそうなんですけど…」

「…あの人の力こそ…どこから…?」

その頃、菜々は仮病を使い、手紙で接触してきたウサミン星人とのコンタクトをとっていた。

「ナナ様…こんにちは。」

目の前に立っているのは全身つやつやで真っ白な、完全にウサミン星人の体をした男。

対して菜々は、人間の耳をウサミンの耳に変えているだけだった。

「ナンバーをどうぞ。ナナはNo-2017-77です。そちらも。」

「…申し訳ない。私のナンバーはNo-2525-49です。」

「アフターナンバーが30〜69。中級ウサミンと認識しました。問題は?」

「ないです。ナナ様。」

ここはウサミンPの宇宙船。その中の、人間への長期間の宇宙旅行のリラックス効果を目的に、植物園のようになっている休憩スペースだ。

現在宇宙船はステルスをかけた状態で、とあるビルの屋上付近を浮遊していた。

「ウサミン星人と接触するのは数十年ぶりですね。しかも私は報告をした後すぐこちらへ戻りましたから…懐かしいです。」

「質問をしてもよろしいでしょうかナナ様。最初の旧式の挨拶は何故…?」

「…旧式?」

菜々は首をかしげる。自分のいない間に挨拶が変わるなどあり得るのだろうか?

「ナナ様?おかしいですよ。接触なんて政権交代しても政府が使者を一定期間ごとに送っていますし…。」

「…は?使者?政権交代…?」

菜々の瞳が忙しく揺れる。その時だった。休憩室の小さな植物達が風もないのにカサカサ揺れた。

—見ちゃった、カサカサ
—聞いちゃった、カサカサ
—言ってやろう、カサカサ
—あの人に言ってやろう、カサカサ

ウサミンの優秀な耳はわざとらしい植物の会話まで拾った。本来は聞こえないはずなのに、わざと聞こえるように喋っているのだ。

「な、なんなんだ…?」

「なぜ植物が騒ぐんですか…?…!」

菜々が目を見開いて何かに気付く。しかし、今度は別の大きな植物達がサワサワ揺れる。

—お怒りだ、サワサワ
—お怒りだ、サワサワ
—あの人がお怒りだ、サワサワ

そして全ての植物達が叫ぶように揺れる。

—お怒りだ!お怒りだ!

—ユミ様がお怒りだ!愚かなウサミンにお怒りだ!

カサカサ、サワサワ、異常現象にウサミンPは菜々を庇うように立つ。

「…あーあ。またか…。」

しかし、入り口の無いはずの背後に、その少女は立っていた。

「夕美ちゃん…?」

「ナナちゃん、ごめんね?」

夕美の指が菜々に触れた瞬間、菜々は急に逆らえない程の眠気に襲われ、そのまま眠り込んでしまった。

「貴方は…名も無き星の…!」

「…なんで、ナナちゃんに話しちゃうのかなぁ…?ナナちゃん、絶望するんだよ?いつもいつも!」

怒りを隠すそぶりもなく、目を妖しく輝かせて夕美は語り掛ける。

「今まで全部、いきなり誘拐して『グレートマザー!我らと共に自由な世界へ!』だってさ。愚かだよね。」

近づいてきて、指を顎に当てて聞く。

「…あなたは違うみたいだけど。さぁ何を言いたい?」

「貴方が…ナナ様の記憶を…?」

「…そうだよ。だって親友だもの。」

当たり前でしょう?と微笑む。

つまり、今まで菜々が母星の危機を知らなかったのは彼女が情報を菜々が手に入れる前に奪ったか、手に入れても消したのか。どちらかなのだろう。

今日は仕事が忙しく、ポストの中身を見る余裕がなかったのは幸運の様だ。

…つまり、菜々は知らぬうちに親友に情報規制を受けていたのだ。

「…ねぇ、これなんだかわかる?」

夕美は手のひらに乗せた小さないくつもの種を取り出して聞いた。

「これね、ウサミン星人。」

「…は?」

「かなり力は使うけどね、生き物を植物に変えるの。」

背筋が凍りそうになる。つまり暗に自分の力を示しているわけで。

「…さて、答えてもらおうかな。何故ナナちゃんに真実を告げるの?絶望させたいの?『自分のせいで母星に酷い事が起きている』って知って、正常でいられるって思ってたの!?」

「…それは、それが彼女にもきっと必要な事だから!」

「…なんで?」

「貴方は…ナナ様が絶望したらすぐに記憶操作したのでしょうね。」

「…そうだけど…。」

「…お願いします、私の命を犠牲にしてもかまいません。ナナ様が、絶望を乗り越えるまで…見守ってください。親友なのでしょう?」

夕美の動きが完全に止まる。

「…親友はそういう物なの?」

「はい。」

「…そっか、うん。…分かった。」

夕美はにっこり笑って言った。

「ナナちゃんは、私が見守ります!それが親友の役目なら!」

「…よかった。」

世間知らずの宇宙人…地球人のほとんどがそうだが…でなければ彼女が何者なのかは常識だ。

自然が全ての生物を支配する、名も無き星。

彼女…大精霊ユミは、その自然の王である世界樹の配下の一人で、植物をつかさどっている。

名も無き星の精霊は、様々な星に潜入しており、執着心が強く、そして世間知らずだ。

大精霊なのだからもう少しまともな人格だったはずなのだが…この地球の環境が悪いからだろうか?

すると、夕美はポンッと音を立てて、小さなぬいぐるみのような姿になった。今日の力をほとんど使い果たしたのだろう。

「…」

(今日は取りあえずこの二人を保護しよう…。)

頭にゼラニウムを咲かせて菜々に寄り添い眠る、小さな夕美を見つめてウサミンPは思った。

(…取りあえず今は学校だが今日も歌う為にここに来る沙織になんて説明すれば…)

相葉夕美
名も無き星の大精霊だが、地球の環境が悪いせいで力はほとんど失われている。
それでも変身すれば魔術を真似だけで自分流にアレンジして使えるなど、割と高スペック。
カメラの前とそれ以外で戦法も性格が変わるタイプ。精霊は自由でないと。
また、初めての友達である菜々と植物への執着はすさまじく、完全に怒らせれば命を植物に変えられる。
本体は母星の世界樹に生えている花全て。それらが全て散った時、命が終わる。
ナチュルスター達に興味がある模様。

以上です。今まで書きたかったネタを放出できた…

>>950>>980くらいでいいんじゃね
それまでにテンプレをまとめておけばよろしかろう



『ついてない』

今の俺を表現するにはこの言葉以外は思いつかない。

「…カインドも居ないのにな…」

目の前には二体のカース。

放っておけば街中に被害を及ぼすだろう。

「…くっ!」

二体のカースは交互に触手による攻撃を加えてくる。

「クソッ!」

避けきれなかった触手を当たる前に思い切り上に蹴り飛ばす。

『グァァ!?』

反撃を予想していなかったであろうカースから苦悶の声があがる。

『ユルサナイ!ユルサナイィィ!』

蹴り飛ばしたほうのカースが激昂して体当たりをしてくる。

「あぐっ!?」

為す術もなく吹っ飛ばされる俺。

「こんなところで倒れてて何がシビルマスクだ…」

…14年前に戦ったやつらはもっと強かった。

『ユルサナイィィィィィ!』

二体のカースが同時に触手を飛ばしてくる。

「はは、歳には勝てないかぁ…」

畜生!……畜生…!

『雷よ!』

頭の中に渋く、低い声が流れこんでくると同時に突然割り込んできたものにぶつかり二体のカースが吹っ飛ぶ。

「…なんだこいつ…?」

目の前には二本の角を生やし、鼻水を垂らしやたら目に輝きを秘めた良く分からない生き物。

『…トナカイだ』

トナカイらしい。

『…通じてるのか?』

小首をかしげる自称トナカイ。

「あ、あぁ…なんか頭の中に直接流れ込んでくるみたいだ…」

『…能力も力も持っていないようだが…まさか…』

『何かの力を持つ存在と長い期間共に過ごしたことはあるか?』

…あー…。

「あるな。14年ほど」

美優と、もっとも現在進行形だが。

『なるほど、影響されたか…』

…影響…?

『今はそれどころではないか』

吹っ飛んだ二体のカースが混ざり合いひとつになる。

『…核が二つになったか、少々面倒だな』

「…地道に一つづつ破壊していくしかなさそうだ」

俺がそういうとトナカイは少し驚いた顔をする。

…多分驚いた顔なんだろう。

……恐らく…。

『その芯の強さ、気に入ったぞ』

なんかトナカイに褒められた。

『私に乗るといい』

…えっ。



『雷よ!』

トナカイは雷を帯びた角を振り回しカースを抉る。

「落ちる!?落ちるー!?」

必死で背中に捕まる俺。

『…私の角を引き抜け!』

こうなりゃヤケだ。やってやる。

「うらっ!」

カースを抉ったほうの角を思いっきり引っ張る。

「…抜けたけど凄い放電してるなこれ」

ゴム製の手袋で良かった…。

『…その割には冷静ではないか』

うぉっ、引きぬいた瞬間に新しいの生えてきた…。

「…まぁこれでも人生経験豊富なおじさんだからな、トナカイ」

『ブリッツェンだ。ドイツ語で雷の意味がある』

なるほど雷、そういうことか。

「…シビルマスクだ」

『…精々振り落とされないように頼むぞ』

「…上等だ」

ブリッツェンが角で何度もカースを抉る。

何度も何度も何度も。

何度も何度も何度も。何度も何度も何度も。何度も何度も何度も。

そして…抉られた泥の隙間から。

「見えた!左上肩のあたり!」

『雷よ!』

俺が指示した場所をブリッツェンが抉る。

そして抉られた隙間から見えた一つ目の核に

「せいっ!」

引きぬいた角を突き立てる。

耳障りな音を立てて核が砕ける。

「『一つ目っ!』」

核が一つになったことによりカースがどろどろと溶けて小さくなる。

『グゾォォォォ!』

「見苦しいぞ、泥んこ!」

ブリッツェンがカースの前まで全力で走る。

「大人しく消えてろ!」

ブリッツェンに乗ったまますれ違いざまにカースの胴体を思い切り引きぬいた角で振りぬく。

それと同時に振りぬいた角が一際激しく放電する。

『アグァ!アグァァァァァ!』

カースの断末魔と核の破砕音が同時に響いた。



「て、店長!?大丈夫ですか!?」

お店の前には傷だらけの店長。

「ははっ、ちょっとカースが二匹ほど出てきてなぁ…ちょっとだけ危なかったよ…」

「一人でやっつけちゃったんですか!?」

二匹出てきたのに…?

「…あー、ある意味『一人』ではあるかもなぁ…」

…どういう意味でしょう?

「いや、たまには乗馬もいいかもな、うん、あれトナカイだけど」

「…本当に大丈夫ですか?」

……あれ?

「そのうねうねした棒ってなんですか?」

店長はその棒を杖にしてゆっくりと立ち上がりました。

「これか?これな…俺の戦友がくれたんだ」

…戦友…?

「四足歩行のな」

余計訳が分からなくなりました。

「見てろよー、ほっ!」

バチリと棒から電撃が弾けます。

「だからその棒なんなんですか!?」

「だから戦友から…」

…これじゃ堂々巡りです。

終わり。


ブリッツェン

職業 トナカイの使い魔
属性 雷、イケメン
能力 雷を宿した角での攻撃

イヴ・サンタクロースの使い魔。
雷を宿した角で攻撃をする。角は引っこ抜ける。
すぐに角自体は生えるが長い年月を共に過ごした角ほど武器として強力になる。


薫ちゃんで竜騎士もありだな→そういやブリッツェン活躍してないな→なぜか美優さん抜きのシビルマスク単体で活躍
どうしてこうなった。

@依頼 ってなんでごぜーますか……?
書いてくれってこと……?

次スレテンプレ草案1レス目はまんまでいいとして2レス目から。ちょっと弄った。
どんどん意見どうぞ。


  ・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
  ・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。


・投下したい人は捨て鳥でも構わないのでトリップ推奨。

  ・投下したいアイドルがいる場合、トリップ付きで誰を書くか宣言をしてください。
  ・予約時に @予約 トリップ にすると検索時に分かりやすい。
    ・宣言後、1週間以内に投下推奨。失踪した場合はまたそのアイドルがフリーになります。
    ・投下終了宣言もお忘れなく。途中で切れる時も言ってくれる嬉しいかなーって!
・既に書かれているアイドルを書く場合は予約不要。

・他の作者が書いた設定を引き継いで書くことを推奨。

  ・既に書かれているアイドルを別の設定で書くときはそのウマを書いてください。
  ・複数の設定が書かれているアイドルの場合はどの設定を引き継いでいるかも書くことを推奨。

  
  
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」まとめ@wiki

http://www57.atwiki.jp/mobamasshare/

別設定はなしていいのでは?

さて、ほたると柊志乃で投下します。

若干、加蓮より暗いかもしれないがご了承ください

白菊ほたるは疫病神と言われていた。

それは、別にナチュルスターをやっているからってわけではない。
謎の不思議パワーとか精霊の力とかで変身後は誰も彼女が白菊ほたるとは気づかない。

じゃあ、何故呼ばれてたか?

とある一軒家。そこに彼女は住んでいた。

ほたる「……おはよう。お父さん。お母さん。」

彼女の一日は両親への挨拶から始まる。

だけど、彼女以外には人影も何もない。

何故なのか?

それは仏壇があるのを見れば誰だって察するだろう。

母親は亡くなった。彼女を産む時に母体に負担を抱えてしまい、そのまま帰らぬ人に。

父親は亡くなった。産まれてきた我が子を必死で育てようと働いて、過労死した。

彼女は写真でしか知らない。自分の両親を……

昔の話をしよう。

両親が亡くなり、幼き彼女は親戚のうちへ預かる事になった。その家は彼女が来てから、父親の会社は傾いた。母親は事故を起こした。そして、一家は離散した。

次の親戚もその次も彼女を預かってから偶然にも不幸が起こった。

「この……疫病神っ!」

物心ついた時からそう言われ続けた。それは決して彼女のせいではなかった。
ただ……悪い偶然が重なった。それだけだ……

親戚からの罵声、暴力。彼女はそれらを受けながら思った。


−−−自分はいらない子だ……

−−−なんで、私は産まれたの?

−−−すみません…すみません…すみません…


私がいなくなれば……いいのかな?

小さな少女が死ぬ覚悟をするのも、そんな環境だったからだろう。

ボロボロの身体。フラリフラリと外を彷徨う幼き少女は光のない瞳で、死を選んだ。

近所からも関わらないように言われてる為か、誰も幼き彼女を止める者もいなかった。

−−−私が産まれたから、お母さんはいないのかな?

−−−私がいたから、お父さんはいないのかな?

−−−私がいなくなれば、皆幸せになれるかな?

もう彼女に待ってるのは死しかなかった。







???「あら?こんな所で何してるの?カワイイお嬢ちゃん」

それが、今の白菊ほたるの始まりだった。

時は戻って現代。

仏壇に手を合わせたほたるはもう一人の同居人を起こしにいった。

ほたる「志乃さん。朝ですよ。起きてください」

志乃「ふふ、おはよう。ほたるちゃん」ニコッ

ほたる「おはよう。志乃さん」ニコッ

空のワインボトルがたくさん置いてある部屋。そこの中央のソファーで寝ているこの家の主が微笑みながら眼を開いた。

ほたる「ダメですよ。お酒ばっかり飲んでは…。もし、志乃さんになにかあったら」

志乃「うふふ。大丈夫よ。私は死なないわよ。最初に言ったわよね?貴女が望めば私は一緒にいてあげるって」

心配するほたるを他所に彼女は微笑みながら、ほたるを撫で、近くにあるワインボトルをあけ、グラスにそそいだ。

その光景に「もうっ…」と飽きれながらも、自分は生きてて大丈夫なんだと、ほたるは実感する。

柊志乃は謎が多い。

彼女が最初に出会った時も、何故か外でワイングラスを片手に持ち、ワインを飲んでいたのだから。

何故か彼女と始めてあったのに、幼いほたるは自分の事を彼女に話してしまい。

何故か彼女はほたるを養子にした。

その時に彼女はほたるにこう言った。

「貴女は生きてていいのよ?」

そして、彼女ら、何故かほたるの父親と母親の写真と仏壇も一緒に持ってきていた。


柊志乃が何者か……それはほたるにもわかっていない。

仕事が何しているのかもわからない。

ただ、ほたるにとって柊志乃はもう一人の母親であり、恩人である。

始めて、自分を必要と言ってくれた人。

始めて、抱きしめてくれた人。

始めて、温もりを与えてくれた人。

彼女がいなかったら、白菊ほたるは存在していなかったか、人を呪う存在になっていたかである。

志乃「うふふ。それより今日は乃々ちゃんと友達の家行くのでしょ?」

クイッとワインを飲みながら、時計を指差す。

ほたる「あっ…いかないと。じゃあ、志乃さん。行ってきます」

慌てて出かけるほたるを見て、志乃は本当の母親のように見送った。

パタンッ!

志乃「うふふ、ヒーロー活動頑張ってね。ほたるちゃん」

柊志乃は謎が多い。

志乃「さて、周子さんのところに遊びに行こうかしら?ふふ、それとも美優ちゃんのところにからかいに行こうかしら?」

ただ、言えるのは彼女は普通の人間ではない事だけは確かだ。


終わり


柊志乃(自称31)

職業・不明
属性・謎の女性。飲んだくれ
能力・不明

ほたるの育ての親であり、謎に包まれた女性。それは養子のほたるでさえも把握してない。
今のほたるの誰かを幸せにする考えも彼女に自分は生きてて大丈夫と言われたからである。

ほたるとの最初の出会いも何故かワインボトルとワインが入ったグラスを持っていた。

ほたるがナチュルスカイをやってる事を何故か知っていて、交流関係も色々とある。そもそもお金はどこから稼いでるのかもわからない。

果たして彼女は何者なのか?

以上です。

巴の話の前にほたるの話書こう→あれ、かなりの惨劇になった……手直し手直し→……あれ?虐待とか両親死亡確定?ヤバイ……救いない…→そうだ!志乃さんだそう!そして皆が弄れるように謎のキャラにしよう→どうしてこうなった?

という訳です…志乃さんについては深く考えてないので、実は魔法少女とか、実は宇宙人とか、実は妖怪とか好きに考えていただいて大丈夫です!

乙です!
なんか志乃さんって聞くとなぜか蛇しかでてこない。なぜだ。


  ・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
  ・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。


・投下したい人は捨てトリップでも構わないのでトリップ推奨。

  ・投下したいアイドルがいる場合、トリップ付きで誰を書くか宣言をしてください。
  ・予約時に @予約 トリップ にすると検索時に分かりやすい。
    ・宣言後、1週間以内に投下推奨。失踪した場合はまたそのアイドルがフリーになります。
    ・投下終了宣言もお忘れなく。途中で切れる時も言ってくれる嬉しいかなーって!
・既に書かれているアイドルを書く場合は予約不要。

・他の作者が書いた設定を引き継いで書くことを推奨。

  ・アイドルの重複はなし、既に書かれた設定で動かす事自体は可。
    
  モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」まとめ@wiki
  http://www57.atwiki.jp/mobamasshare/


これで問題なさそうなら>>950
>>1
とこれでスレ建てどうぞ。

キャラクターとか世界観に関する設定に対して
このスレが立った頃と最近とで結構考え方が変わったんだけど
最初の方、今見ると「あぁ、俺が狭量だった」と思う発言をしてしまったなー、っていうのがあって

具体的には>>186-195辺りなんだけど
せっかく自分の考えた設定を使ってくれるという人が現れたのに、まるで釘を刺すようなことを言ってしまったのが
何だか申し訳ないというか……
今なら「どうぞどうぞ」と言えるんだけどね

          ,,-—————-、
        /,         、 ヽ、
.       //         、ヽ、 ヽ

       //      .ハ    t  ヽ  i
.      ,j./.    ,イ ,   | i 、__  |  .}  |
   _ノ .||   イi´  .| ヽ  ` k  ノ |  ヽ_
    `ーz_|tλ _jtj=tj`、_N  ゞt==M、/ トz_t ‐'´
       |レ ゙iオ|::::::|    . |:::::::|`「  |  |   ボクがカワイイばっかりにご迷惑を
       |  .|.  ̄       ̄,,, .|  | |    この話題はここまでにしておきましょうか
       λ t '''   r-‐‐j    __| ./ /′
    ι .( レV`ー-..,__゙ニ´‐t‐''´rレレ'レ'     
    ι  ヽ、    (r‐tj-ュノ`く           
         `ー-、/ く`六´ゝ 、ヽ

            /  |・ ・ |   |  t、 _,-tィ^ユ、
           ヒ.__ |・  ・ |  |  ノ゙'´  ||__ノ
            ノ~~ー—┴ く ヽ、  ,r'′

>>933
ナチュルスターが出たぞー!
幸子逃げろー!

>>935
マリン「ふ、風評被害なんですけど…危険人物扱いなんですけど……」

幸子ってもうでたっけ

>>942
傲慢のカースドヒューマンとして出てるよ

ただ、自分カワイイアピールする人畜無害

建てるよー!

ここはもう埋まるからいいけど、以降こういう議論はwikiの方の掲示板でした方がいいと思う

モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part2
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371988572/)

はい。特に色気のないスレタイでごめんね。

じゃあ久々に予約しようかね。
渋谷凛で予約します。

うん……それじゃあ島村卯月を予約で



「へぇ、なかなか面白いものを持ってきたね」

薄暗い私の『製作室』その部屋の中で私ことリンとアコとの久々の邂逅が密かに行われていた。

私の前には一人の『スカベンジャー』、数少ない地上でのアンダーワールドからの知り合いだ。

…もっとも…私は大分昔から地上に住み着いていてアコと会うのも久しぶりなんだけど…。

「リン、お一つどうです?」

アコ……商魂逞しいところ相変わらず変わってないな…。

手渡されたプラズマブラスターと……これは……。

「『超小型核融合電池』…?」

プラズマブラスターなんかの比じゃない…こっちのほうが私は気になる…。

ここまで小型化出来るなんて…。中どうなってるんだろう……。

「…アコ、ただの『テクノロジスト』の私にそんなにお金がある訳ないでしょ」

…超小型核融合電池だけでいくらするのやら…。

「…やっぱり商路の確保が優先やなー」

…やっぱり最初から私を取引相手には考えて無かったんだね。

「あ…でもこれ欲しいかな…」

私はアコの持ってきたガラクタから傷ついて完全に壊れてしまっているプラズマブラスターを取り出す。

「…それ、持って来といてなんなんやけどぶっ壊れてて完全にジャンク……」

「うん、ジャンクだから欲しいんだよ」

…まだこのプラズマブラスターには命を吹き込める…。

「そのくらいだったら物々交換の方がワンチャンある気がするわ…」

「ってな訳で何かありまへん?」

物々交換かぁ…。あぁ、そういえば…。

「これなんてどうかな?」

私は懐から巾着を取りだし中からいくつかのビー玉を取り出す。

「…ただのビー玉やないですか?これは…」

ビー玉を覗きこんで訝しげな顔をするアコ。

「…ううん、ちょっと見てて」

そう言って私は緑のビー玉を一つ掴み上げて窓の外に放り投げる。

『草木よ!』

その瞬間窓の外で投げたビー玉を種子にしたかのように、一本の巨大な樹が生える。

「こいつは驚きましたわ…」

それを見て唖然とするアコ。

「これをどこで手に入れたんです……?」

「これは私が昔作った『杖』の持ち主の成長記録みたいなものかな…?」

「『杖』…?」

「昔作ったんだ、魔法使い用の杖」

「なるべく現代社会に溶け込みやすいものって言われてさ、たまたま胸ポケットに差してたボールペンを改造してみたんだ」

「…なるほど、それなら違和感もないわぁ…」

「うん、そんな手抜き品だったんだけどお礼がしたいって言われて送られてきたんだ」

「杖…つまり魔法のビー玉ってことかいな」

「そう、使い捨てだからさっきのも結構貴重なんだよ?」

「こ、これはえぇもんです!」

「これが地上の魔法か…!」

興奮気味で色とりどりの硝子球を覗きこむアコ。

「でも全部持って行かないでね」

一応釘を差しておく。

「…あ、当たり前やんかぁ〜!」

…怪しい…。

「赤に炎の魔法、青に氷の魔法、薄い水色に水の魔法、緑に植物の魔法、黄色に雷の魔法が入ってるから気をつけて扱ってね?」

「しかし、こない貴重なもんまで出して一体そのガラクタどうする気なん?」

「これさ、フォルムが気に入っただけだからプラズマブラスターであることはそんなに大事じゃないんだ」

「…まぁフォルムは大事やね、仕方ない」

こういうところで気が合うからアコは嫌いになれない。

「その魔法のビー玉もなんだけどさ、最近は珍しいものが良く手に入ってさ…」

そう言って私は巾着から少し歪んだ球体を取り出す。

「これは魔法のビー玉やないん?」

「これはね……『カース』の核だよ」

私がそう言うとアコは少し驚いた顔をする

「カースの核ぅ!?でもそんなもん素手で掴んだら…!」

「…そう、侵食される…」

…普通はね。

「これはね、浄化されてるんだ」

「浄化って一言に言われても反応に困るなぁ」

…うーん、確かにそうかも。

「…精神感応系の能力者がまっさらにしたカースの核って言えばいいかな?」

「それでもよくそんな恐ろしいもん素手で持てますなぁ…」

「…鍛えてるから?」

「んなの関係あるかい!」

「まぁ、それはともかくカースの特性って知ってる?」

「七罪の名前が付いてること、核を壊すまで復活する…くらいしか知らんなぁ…」

「うん、カースの核は周囲から黒い感情を吸って自己修復や回復するんだ」

「…それならまっさらな浄化すれたカースの核はどうだと思う?」

「…もしかして前向きな感情を糧にするんか?」

…引っかかると思った。

「残念ハズレ。清濁問わず全ての感情を取り込むよ」

「…それって危なくないん?」

「これはリミッターを掛けて持ち主以外からは感情を吸えないようにしてあるから大丈夫」

「まぁもし私が思いっきり負の感情抱えたら一気にカースになって私ごと取り込まれちゃうけど」

「全然大丈夫ちゃうやないか!」

「大丈夫、私が持つのは探究心だけだから!」

「自慢にならんわっ!」

「……まぁ見ててよ」

私は慣れた手つきでプラズマブラスターに細工を始める。

アンダーワールドの『テクノロジスト』…舐めないで欲しい。

「…はぁ、どうでも良くなりましたわ…」

夢中でプラズマブラスターを弄り始める私を呆れた目で見るアコ。



「…こんな感じかな…?」

プラズマブラスターへの細工を終えて私は顔を上げる。

「相変わらず仕事の早いことですなぁ…」

そんなに褒めないで欲しい。

「多分いけると思うんだけど…」

そう言って私はプラズマブラスターの引き金を引き、唱える。

『氷よ!』『氷よ!!』

立て続けに二発。

軽い反動の後にプラズマブラスターから二発の力の塊が飛び出し、被弾した製作室の壁が凍りつく。

「…出来た…!『魔法銃』」

「こいつはまたどえらいもんを…」

「カースの周囲の感情を取り込んで力を蓄える性質と魔法を込めたビー玉…」

「要はビー玉自体の魔力を使わないで魔法の発射口に出来ればって思ったんだ!」

「ビー玉を取り替えれば色んな魔法が擬似的に使えるよ!」

「……うん、満足した。これあげるね?」

「は?」

そんなこいつアホかみたいな目で見ないで欲しい。

「これ、使う時にくれぐれもカースの核に飲み込まれないようにね?」

「それとまた面白そうな素材が見つかったら持ってきて欲しいな」

「…リン、アンタやっぱり偉くはなれんわ…」

…うん、知ってる。


「…それにしてもやっぱり地上は面白いものに溢れてて飽きないね」

今日も私は地上で『テクノロジスト』として生きている。

終わり。

渋谷凛
http://i.imgur.com/JYPVTxl.jpg

職業 テクノロジスト
属性 製作者
能力 なし

地底世界アンダーワールド出身。何年も前に地底の技術に飽々して地上に昇った。
名前はリン。地上では渋谷凛と名乗っている。未知の技術に触れることやアイテム作りが生き甲斐だと感じている。
特殊偏光グラスではなく独自に開発したコンタクトレンズを使っている。


Item 魔法銃
現在の所有者 土屋亜子

浄化されたカースの核をエネルギーとして魔法のビー玉に込められた魔法を再現する。
取り付けられたビー玉の種類を取り替えることで魔法の種類も変わる。
…邪悪な心の持ち主が使うと…?


予め撒いておいたボールペンの製作者フラグとアンダーワールドの親和性の高さに愕然。

正義の無能力者が買い取って無双しても
悪の能力者が闇に呑まれてラスボス状態でもいいんですぜ(ゲス顔)

高い技術力を持った変人が、ミュータントでもなくバイオ生物でもない
普通の飼い犬を可愛がってるとかカワイイじゃないか

あずき可愛い。
乙乙!
>…ちなみに能力を使えば付喪神であるあずきを完全にコントロールできることを知らない。
凄く納得した。


♪進め ♪進め 次スレへ   ♪新スレ 始まるぞ〜

           ∧    人    /‖  ∧∧
    ♪〜 < ・∀・>( 0w0) (  ゚Д゚) 〈 ゚ �〉  〜♪
      ゝ、,、,、ノ O┬O、( O┬O、( O┬O、( O┬O
      ≡ ◎-ヽJ┴◎-ヽJ┴◎-ヽJ┴◎-ヽJ┴◎
⌒,,。;⌒ ,;⌒⌒ ;⌒:;.⌒⌒/   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /::. ⌒:.:⌒:;⌒
:,;:  ;;..:  :;   ,::.;  /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /., ,;.:  ,,。,, .;
:;.. .;   ; ,,。゚  ::., /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /,,;  :: :; ;: ;;.

長き1000レスに及ぶ戦いの果て、
     このスレは無事最終回を迎えた!
だが スレッドは終わっても、ヒーローの戦いは終わらない!
     新番組「次スレ」  お楽しみに!!
                   

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