やる夫が正史を書くようです40 (1000)















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【過去ログ一覧】

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【まとめブログ・アンテナサイト様】

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面白かったやる夫スレをまとめるサイト様 .http://iitokolo.blog.fc2.com/


やる夫wiki                    .http://ja.yaruo.wikia.com

【主要参考資料】

 ●正史三国志1~8 ちくま学芸文庫
 ●中国の歴史03 ファーストエンペラーの遺産 講談社
 ●中国の歴史04 三国志の世界 講談社
 ●中国の歴史05 中華の崩壊と拡大 講談社
 ●図説中国文明史5 魏晋南北朝  創元社
 ●三国志 正史と小説の狭間 白帝社
 ●西晋の武帝 司馬炎 白帝社
 ●世説新語 上・中・下 明治書院

【お約束】

※やる夫(陳寿)が『三国志』を書くのを生暖かく見守るスレです。

※基本、正史三国志準拠のフィクション・やる夫スレです。

※ようやくタイトル回収できそうです。

※長文・ネタバレに関しては気になさる方もいらっしゃるので、ご配慮いただけるとありがたいです。 


初めて見たけどすごい歴史あるスレだな
応援する

その杜預さんの台詞ってどっちがパクったの?
やらない「お前だ!」
蒼天孟徳「お前だ!」
不孝史家「お前だ!」

長江より黄海に出で、倭国に渡ってそのまま移住する・・・なんて道を選んだ人は当節居たのだろうか

>>12日本に初めて医書を持ち込んだのは百済にいた陳の僧侶と言われています】

     , '´ ̄ ̄` ー-、
   /   〃" `ヽ、 \
  / /  ハ/ .大  \ハヘ
  |i │ l |リノ 伴  \}_}ハ
  |i | 从 ●    ● l小N         智聡殿!
  |i (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ   
  | i⌒ヽ j   (_.ノ   ノi|__/⌒)      .あなたの持つ医学の知識と書物を
  | ヽ  ヽx>、 __, イl |::::ヽ/.      .我が国のために役立ててもらいたいにょろ!!
  | ∧__,ヘ}::ヘ三|:::::/l| |',:::::ハ
  | ヾ_:::ッリ :::∨:/ | | >'''

                                                __   _____   ______
                                               ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
                                               'r ´          ヽ、ン、
                                              ,'==─-      -─==', i
                                              i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
                                              レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
        ゆっくりできるべすとぷれいすを求めて                 !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
                                               L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
                                   南朝陳の僧侶→ .| ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
                                               レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ 

>>4
亀になりましたがようこそです。

>>11
『晋書』『王濬伝』にある杜預さんのお手紙です。


※遅くなりましたが、5/4(金)の22:00頃から続きを投下します。



 : : : |: : : :八: : : :{{: : : : ∨: : : : }: : : : : : /: : :ハ: : :l: |: : : : } : : : ハ
 ; : : {\: : : 、ヽ: :', ',: : : : : : : : : ;: : : : : :/!: : //: : ノ: | : : : ; : : ://
 :',: : :V>x:.. \、 ', ヽ{、: : : : : : ; : : : : / i: ://: /: 丿 : : ; : : //: :
 圦: : :、==ミ弍\Vハ \: : : :ハ: : : :,仁|://イ: :/: : : .イ: /∧: :

 { /\: :ヽ:r‐┤ ヾ \    \/,ノ. イ' : : l'心/// : /:./: V: : \
 lん( (:::ーrァ 、          ´  んr::::v‐=、く / イ: /、: : : : : : :    …………
_八: : ゞ=-' : : ;             {: :、::::ノ: : }  V ル'⌒ヽ>. . . : : :
  ヽ. : : : : ン               、: : : : :ノ  ,}}/:.:. : : : :\. . . : : :    とりあえず、
ニ=‐-‐ァ ̄                 ̄ ̄ ̄  ハ:.:.:. : : : : : \. . : :   .この上奏文を御史台に下げ渡して審議させて。
―= イ :.::::::::::.:.:.        )'    :.:.:::::::::.:.  ; : : ー=ニ二フ. . : :
: : . .丿.:::::::::::::::.:.:.           :.:.:::::::::.:  { . . . . . : : : /. . . : :   .話はそれからよ
二ニ=ァ                       }二ニ==< . . : : : :  
: . . ノ                        仁二ニ=フ . : / : :
ー==フ                    .イニ=ニ二∠. . :'": : ノ :

: : .<     ( 二ニ===⊃       /. .ゝ=ァ: : : : : : :  ̄: : : : :    /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                         {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
                                         / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                         | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                         |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
                                           !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
                                           リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
                                              \ト     、       イ-'
          結果は見えていると思うのですが                  ヘ    、___,     /ミミ.>
                                                丶、         , ':\
                                                   `ト __  , イi. : : :/

                                                  /|\ _  / |\/: ̄:7
                                                 /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                            r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \


s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
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|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
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                              .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                              |   厄介な問題が舞い込んできたわ   |
                              ヽ________________乂





        l         l::::::/   |     \       〉
        l         |/    |       l      /
        l         |      ト、_      l     /
        l         ト、     \ ≧ヘ、 l  /
        l         |  >=─ァ今ーァ Vl /
        l         | ´   _/r‐ヘ::「  〈
       l        l   ^ ¬ _ゞ   \         原告はこの国で一二を争う大豪族。
       l       ヽ               `ヽ、_
       l          \            /      .被告は呉討伐の勲功第一であろう将軍。
       l          `丶、         </
       l              >   , ィ        .その上奏文を読んだ上で意見を聞かせて頂戴

       l          _, --' ´     ¬
        -┼──一 ' ´            T′
      ヽ|                   |
       |            ¨T=-  .. _/
       /           |

        晋 御史中丞 庾純


                                                      ., --──-、

               /ニYニヽ                                  ., イ /      ヘ  ト 、
            / (0)(0)ヽ              .____                 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           / ⌒`´⌒ \         /     \                 ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
          | ,-)    (-、.|        /  ─    ─\                   | ヽ ' _ ` イ    
          | l  ヽ__ ノ l |      /    (●) (●) \                 l l  ´=` l     
           \ ` ⌒´   /     .|       (__人__)    |              ノ  ヽ _,、__ノ
          /        ヽ      \        |\  / /|     _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
         /           ヽ    /     /⌒ノ  \/ ( )    /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
         |           | |    .|      / / |       |   丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

                          晋 治書侍御史 陳寿


.       /ニYニヽ
      / (0)(0)ヽ
     /  ̄`´ ̄ \
    | ,-)    (-、.|         今まで下された詔勅を見れば、
    | l ____ l |         .王濬将軍が王渾将軍の指揮に従っていないのは明らかですっていう。
    \  ` ⌒´  /
   ,、-='l \_,ン g< \          王濬将軍に檻車を派遣するべきと考えますっていう
 / \ └〆\ i=i|\' \

丿   i  \ \=i| /  i|

                                                      ____
                                                   /     \

                                                  /  ─    ─\
                                                /    (●) (●) \
   平時であれば完全に違法ですけど、                       |       (__人__)    |
   戦時、敵国での話だから指揮云々で罪に問えるかは微妙な所ですお。   .\     ` ⌒´   /
                                               ,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.

   呉の宝物を略奪が事実なら問題だと思いますお               :   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
                                                   |  \/゙(__)\,|  i |
                                                   >   ヽ. ハ  |   ||

          ., --──-、

       ., イ /      ヘ  ト 、
       i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
       ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
           | ヽ ' _ ` イ        王濬将軍はこれまでも度々問題行動が取り沙汰されています。
           l l  ´=` l 
         .ノ  ヽ _,、__ノ         今回もお咎めなしでは示しがつかないのではないでしょうか?
  _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

>>21修正】

.       /ニYニヽ
      / (0)(0)ヽ
     /  ̄`´ ̄ \
    | ,-)    (-、.|         今まで下された詔勅を見れば、
    | l ____ l |         .王濬将軍が王渾将軍の指揮に従っていないのは明らかですっていう。
    \  ` ⌒´  /
   ,、-='l \_,ン g< \          王濬将軍に檻車を派遣するべきと考えますっていう
 / \ └〆\ i=i|\' \

丿   i  \ \=i| /  i|

                                                      ____
                                                   /     \

                                                  /  ─    ─\
                                                /    (●) (●) \
   平時であれば完全に違法ですけど、                       |       (__人__)    |
   戦時、敵国での話だから指揮云々で罪に問えるかは微妙な所ですお。   .\     ` ⌒´   /
                                               ,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.

   呉の宝物を略奪したのが事実なら問題だと思いますお           :   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
                                                   |  \/゙(__)\,|  i |
                                                   >   ヽ. ハ  |   ||

          ., --──-、

       ., イ /      ヘ  ト 、
       i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
       ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
           | ヽ ' _ ` イ        王濬将軍はこれまでも度々問題行動が取り沙汰されています。
           l l  ´=` l 
         .ノ  ヽ _,、__ノ         今回もお咎めなしでは示しがつかないのではないでしょうか?
  _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、


       ____
    /     \

   /  ─    ─\           .ただ、報告が王渾将軍からしか届いていないのが気になりますお。
 /    (●) (●) \
 |       (__人__)    |          .この上奏文にある王濬将軍の振舞いが事実なら、
 \     ` ⌒´   /          他の将軍たちからも同じ上奏があっても良いはず。
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.

:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i          確か、蜀討伐の折、
    |  \/゙(__)\,|  i |         鄧艾の問題行動を糾弾した上奏は一つ二つじゃなかったですお
    >   ヽ. ハ  |   ||


                                                  -‐  二>─- 、
                                                  /  ,ィ          \
                                               ∠_ ̄ ┴- _        ヽ
                                           〃    「 7¬- 、`V   l   \  、
                                             //    | /   |   V  |    ヽ
                                           ヾ    l/  ,イ  /|    |       、  '
                                                \  l! ∠ /∠ ⊥   |
     そうね。                                       ヘ v'  アT rゝ |    |.l      | l   ゝ
                                             /iフ      /   | |       | l/
     そして、あの時の例を参考にするのなら、               /く        /    ||   -‐ '
     次は王濬に対して事実関係を問い質すのが筋          ー -ヘ ‐   ∠  -─ Tフ ̄
                                               ヽ             l′
                                                    }__,ィ     |
                                                   l        |
                                                    /    _,  -ヘ
                                                 , ヘ ∠ - ´    ヽ
                                             / r‐く「          /^ヽ、
                                               / {ト┘|       /      >ヘ、


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ        
             l l  ´=` l        
           ノ  ヽ _,、__ノ            しかし、これで王濬将軍に
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、          有利な裁定をしては太原王氏の一門が黙っていないでしょう

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|             //    /  /          ヽ  
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::           / 厶 -──- L __/   |     ハ  
                              .       / ´ _,. -ァァ─‐-、____!    |    ',  ハ 
                                   /,ィ7  //    |   |    l!      ',  ヘ
                                  ,′{ |  { ′     |   |   ト、    ヾ   \
                                  〈  ヾ!   il    /|  , イ_  l i      ヾ   \ 
                              .     \ \ l!   ∠=_T∠斗‐   ! !      ヽ\_ ,ゝ
 気が早いわね。                         ゝ≧ォ、_ / チヘ._jア´!    l l       _// 
                                    . `ヘ.jヽ   ` "′ |     ! !  _ -_, -‐"   
 けど、心配する事はないわ。                     .!ハ´,      _ノ     _L! イ /        
                                     _ノ  /__    ー‐──  ̄   V        
 あたしたちは                         ー'------ ゝ`-=-              、
 意見を述べるだけで裁定を下すのは陛下なのだから        \       _,         \  , ─- 、
                                            >- -<「           く      `ヽ、
                                            /     \           ヽニヽ     \
                                            /           \_            }\     \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この問題に際して、朝廷では王渾の肩を持つ者が多かった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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     /::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::|::::::::::::| !|:::::::::::::l:| ゝ::::::::j

     |:::::::::::i:::::::::::::::::::::l:::::i!:::::::___|_ |::;;;;;::::::|:|  ',::::::!
     |:::::::::::|:::::::::::::::::::::l::::|!/´  ,`´  `⌒__ l:::::|
     |::::::::::::|::::::::::::::::::::::Y,y=≡=ミ、   /  `Y::::|ヽ
     i:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::|f'ひ::::} `    ィ=X j:::::|∨  .
     l::::::::::::::l:l::::::::::::::::::::| ∨スノ     イy:} リ/::::::|    .
      l::::::::::::::i!::::::::::::::::::::|  ̄      ヒ:ソ ./::::::::|    人が踏むべき子としての道は、
.      l::::::::::::::l::::l::::::::::::::::l       丶  ,:::::::::::|    我が身を宝のように大切にした上で、
      l::::|:::::::::l::::l::::::::::l:::::l    __    j:::::::::::|    行動を全うして父母の名を揚げる事より大きい事はない。
       l::|::::::::i::l:::l:::::::::::l::::l    `= ` Y´l:::::::::::|
       |/:::::::::l:::l::|::::::::|::l::::l.、     , ィ | |::::::::::|    .あなたに与えた字の意味と共に覚えておきなさい
       |::::::::::::|:::i!ヽ\{\:::| >r -イ::::::::| |::::::::::|   
       |::::::::::::|::::}     ヽ'`ゝ'ミュ:::::::__| ト-=:」i!   
     --┘_:::_,r=ニヽ、      r='.ノ´ `ヽ!_ _    
   ,′:.:.:.:.:.:.:`ミ 、 \\     ヽ (, ‐二ー l´:.:.:ヽ . 
   ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\  \.\    .) } , ___ ):.:.:.:.:.:’ . 
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、 \ `ー== }</ __   }:.:.:.:.:.:.:}                    /: : : : :`ーv - 、
                                                  /: : : : : : : : : : i: : : :丶
              魏 司空 王昶                          l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
                                                  」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
                              .                   (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
                                            r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
                                            ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
            玄黙沖虚より、玄沖でしたな               /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
                                             」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
                                          ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
                                      / ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
                              .          ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l
 
───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .王渾の属する太原王氏は并州きっての名門豪族であり、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .父親の王昶は正始政変と淮南三叛で一貫して司馬家の側に立っている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .司馬家の側から見れば、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       司馬懿以来の盟友的存在であり、粗略に扱えない相手だった。
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .そうした関係は、王渾の華々しい官歴によく表れている
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


>>25修正】

     /::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::|::::::::::::| !|:::::::::::::l:| ゝ::::::::j

     |:::::::::::i:::::::::::::::::::::l:::::i!:::::::___|_ |::;;;;;::::::|:|  ',::::::!
     |:::::::::::|:::::::::::::::::::::l::::|!/´  ,`´  `⌒__ l:::::|
     |::::::::::::|::::::::::::::::::::::Y,y=≡=ミ、   /  `Y::::|ヽ
     i:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::|f'ひ::::} `    ィ=X j:::::|∨  .
     l::::::::::::::l:l::::::::::::::::::::| ∨スノ     イy:} リ/::::::|    .
      l::::::::::::::i!::::::::::::::::::::|  ̄      ヒ:ソ ./::::::::|    人が踏むべき子としての道は、
.      l::::::::::::::l::::l::::::::::::::::l       丶  ,:::::::::::|    我が身を宝のように大切にした上で、
      l::::|:::::::::l::::l::::::::::l:::::l    __    j:::::::::::|    行動を全うして父母の名を揚げる事より大きい事はない。
       l::|::::::::i::l:::l:::::::::::l::::l    `= ` Y´l:::::::::::|
       |/:::::::::l:::l::|::::::::|::l::::l.、     , ィ | |::::::::::|    .あなたに与えた字の意味と共に覚えておきなさい
       |::::::::::::|:::i!ヽ\{\:::| >r -イ::::::::| |::::::::::|   
       |::::::::::::|::::}     ヽ'`ゝ'ミュ:::::::__| ト-=:」i!   
     --┘_:::_,r=ニヽ、      r='.ノ´ `ヽ!_ _    
   ,′:.:.:.:.:.:.:`ミ 、 \\     ヽ (, ‐二ー l´:.:.:ヽ . 
   ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\  \.\    .) } , ___ ):.:.:.:.:.:’ . 
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、 \ `ー== }</ __   }:.:.:.:.:.:.:}                    /: : : : :`ーv - 、
                                                  /: : : : : : : : : : i: : : :丶
              魏 司空 王昶                          l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
                                                  」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
                              .                   (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
                                            r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
                                            ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
            玄黙沖虚より、玄沖でしたな               /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
                                             」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
                                          ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
                                      / ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
                              .          ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l
 
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .王渾の属する太原王氏は并州きっての名門豪族であり、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .父親の王昶は正始政変と淮南三叛で一貫して司馬家の側に立っている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .司馬家の側から見れば、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       司馬懿以来の盟友的存在であり、粗略に扱えない相手だった。
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .そうした関係は、王渾の華々しい官歴によく表れている
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ       武子よ。
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´        人が踏むべき子としての道は、
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /          我が身を宝のように大切にした上で、
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /           行動を全うして父母の名を揚げる事より大きい事はない。
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、         心しておくのだぞ
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l
                                       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.:.:.:.:.:.:.:.<
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                                       \:.:.:∨           \.   ムイ
                                       :.:.:\:.:\             ∠/    .|
         ガハハハハッ!                    \:.:.:\:.:\           __   |
                                         `ミ\`ミ` .__ ,..-xテ´/ヽ/.|  /
         もうその話は耳にタコだぜ!!          .`ー-、_ンヽ   \`'`′       / /
                                       |:.:.:.:.:|.  \   \/ヽ/ヽ/ヽ/ /
                                       .ヽハ|     \    ̄ ̄ ̄   |
                                       ____|____.  `ー-..,,____ノ    _
                                              |____|___ ̄ ̄ ̄| |_

                                         晋 侍中 王済(字:武子)

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .王渾は鍾繇の曾孫に当たる女性を妻にしていた。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彼女との間に生まれたのが
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .贅沢競争で悪名を馳せた王済である。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         彼は司馬炎の娘の常山公主を妻に迎え、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         その才幹と弁舌を司馬炎から愛される寵臣の一人だった
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年4月 晋首都 洛陽】

                           
 |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/|    .これは王侍中。

 \_|  ▼ ▼ |_/ \_|  ▼ ▼ |_/
    \  皿 /      \  皿 /       お父上の御活躍、我ら一同謹んでお祝い申し上げます。
     (    )        (    ) 
     | | |.        | | |.       こちらはつまらない物ですが……
     (__)_)        (__)_)


                                    (
                                     ` 、ー =‐------―…・・・…‐- .
                                        丶:::::::::... r- 、          丶
                                  . (____,> .:::::::|:: ::::.:.:. . .           ヽ
                                    ` ̄> .: :::::::::::::|:: i:::::::::.: : . .        ∨)

                                     ≠ ≠ .:::::::::::::::|:: l l :\::::::::: : .     . : :ハ
                                   /  /. :.:::::::::::j:::::|:: i i !斗\:::::::.: : : : : : : : : : ハ

      おお、すまんな。                  (   /:/ :::::::::」:::::|:: l l !斗‐ヲ\ヽ: :}: : : : :jヽ.: .:|
                                      j/ j{::::ハ::::|从|:::: 从广´     :ノ.: : :,ノノ }.: :|
      この所、豚の品種改良で何かと入用でな。      . 八{  f :j 八{        /ノ: :彡'  ,ノ.: :j
                                            八{く‐-、     __  // ムイ.: : :ノ
      お前たちの顔は覚えておくぞ                   从 `    ィW      |.: : :/
                                           小 下、三 ノ       / |: :/
                                             ハ           .イ::. {从
                                             {      .....:::::::::: _{≧、
                                            _`二ニ丁´   xz≦圭圭ヲ>、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .『晋書』『王濬伝』は太原王氏の親子を豪強と記している。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .普通の人であれば、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .そんな勢威のある家に睨まれる真似は避けたいのが人情だろう。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         むしろ、彼ら親子に迎合して王濬を糾弾した者もいたらしい
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ      .御史台の役人たちの間では、
        トゝ   ,    ィノ       王濬殿に檻車を送り、都に連行すべきという意見が多いそうです。
.         、  っ  ノ=ァ

          > - .イ: :ト、       案の定と言いますか、王済殿への遠慮があるのでしょう
         ...ィ /不  ト|: :ヽ
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、
      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/:::


                                               r─-=ミ      .  -┐
                                                {      `'r‐r'´     |
                                                >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
                                         .      く   __.∠_ト\__\
                                              /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
                                         .  /  ./   i i  {    }  ! !  i
                                           /   八  ト、l\|\/l/レ| ∧
                                         . 〈     _j\_{ о     о jイ_ 〉
                                           `マ ニ=ヾ=〈     、_,、_,   ノ=r'7
                                             ヾ=-r`ソ≧=‐./´ ̄ ̄`/´ ̄ ̄/
                                         .     `ソ /´ γ⌒ヽ   /   Yヽ
                                                ヽ ーヾ_ノ   /    〈_ノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .司馬氏と太原王氏の関係上、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .司馬炎自身が王渾の肩を持っても不思議はなかったのである
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    .,,,ッェェェェ、,,
           ,ッェェェェ、ッn,,rツイ´ : :/.´!
        ,ッェェ、! : : : : /.7: :,..r=-、; ! :く
        \: .レ'´`.=:-|;;;|='´;__;_;,,r' : ;不、
         /: ゝ=-='ソrらそゝ=--:'´ヽ ヘ

         ム=----イ l l l l l l l ', ヘ
          l  l l l .l l l l l l l  l .ノ\
          l l .l li ⌒i .l l l ⌒ l .リ .∧/ , ,.ム、

           ヘヘ.ヘリイ心、ゞヾiイ:心、!リりイヾソ イ=、
            ムゞ、ヾi.杙リ   弋;りリムイ彡イムイ.,イi
          i.三ミヾソ、  r...ァ  /彡イ三ミヾ る´
          てヾ三ミ,r≧=-r=< ノ: / ̄つヾ               その意見は却下するの。

               i: : :| \/:../ ; : : :〉
                ヾ; .:,i='天ヾ、 .〉: : : く               王濬の側からの主張も聞きましょう
               く: < iノノii ヾゝ、: : : ヘ
               .ヾソi  .iiゞソ i: : : : ヘ_
              __,イヾ:! : ∧ヽ、 !: : : : ヾ``ヾ=--..、

              ´   |  |.∧ ∨: : : : l : :.\: ::ヾ、
                 ri´¨´!: : : .ヘ  l : : : : l : : :.ヾ : :ト、
              r'ノ: : |: : : : ヘ ! : : : :ヘ、: : :. : : .ゝソ
             く: : :.|xxx、,,,,xッア、!xxxxxxxxッイ7 : : : : : :ヾ

              ゞ: :,xく¨¨`¨¨´,イム、____ソ,ノii : : : : : ::|
              〈:歹´_フ7Y=i´| | ::/ .i ッ i .|´ i:.iii : : : : : .ソ
              i_,イi lノ.l リ ノ! !` ::|_/! |! ! | ii iii : : : :,イ´

              て`ーらソムノ` ノ ム ` `.` くi iii :__:__;,イソ
           rッ、 iヾそ,イヾー、 ヾ∧__i`ヾ r'''7_iヾrゝ,ソ´ムイ´

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .しかし、司馬炎はそれをしなかった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .『晋書』『王濬伝』によれば、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       司馬炎はひとまず王濬に詔書を下して詰問する事にしたという
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【陛下の詔勅(大意)】

              厂し勹ノしヘ_
             〉: ⌒⌒ー、_人厂し'て_ノし勹_rヘ、
               /: : : : : : : : : :}}:⌒ヽ/ ̄ : : : :\_ノ
      _rヘ._,厶ィ⌒ヽノしヘ{{__: : : }}: : : : : : : : : : }

     /^Y⌒廴厂し勹ノしヘ.厂し勹__ノしヘ厂廴ノ{
   r‐くン⌒: :しヘ._人_r一'⌒^⌒^⌒ヽ厂し勹'⌒Yて

    ⌒ヽ: : : :/               }  しヘrく__厂しく
      {: :/   '   /   /    ′   し勹 : : : :しヘ
      У    |  /⌒メ、   /   }    く__rヘ: : : く_
     /       |l /x=x |l ,廴/_ / |    し勹: : : : _〕
      {      ,{:/i{ ん,ハ八  / 厶、`メ、}、  ⌒Yて_「
      \__  _ / .:l V/ツ   ̄ ん/ハY' / }  i  | lし勹     国の討伐は命令が重んじられるべきよ。
     / (_レ'⌒ヽ`^     V/ソ }ノ爪 ノ ノ ー┐

      乂__こ二|/⌒ト、  、 ' _, `^ 人У⌒ヽ     八    .前に勅使を将軍の下に派遣して、
       (___ { /⌒)へ、_   < / /⌒ヽ}  /      安東将軍王渾の節度に従うよう命じたけれど、
           ,⌒) ーく(__ノー=ミ__厂し' ⌒ く⌒)=彡 )       .王渾は思慮深く命令通りに将軍を待っていたの。
          i: : : :)ノ: : :{ _し勹__厂しi| : : )': : :<
          |: : : : : :||: :/ r‐(こ)ト、 r' ||: :(_: : : : :ノ        どうして王渾の節度に従わずに進んで、
         〉: : : :| ||:// | |  | |.、Y: :|| : : : : : :/         詔勅を違えて大義を失うような事をしたのかしら?
         〈: :__: :.| l// : | |  | |: } | : || : : : /:|
         V⌒: :、{ {: : :| |_| | :| | : ||こニ=: :.:}
           丶 : : : \__',人_人_'_,ノ.:.:||: : : : : /
         / /7⌒: ̄ ̄| 「 ̄⌒ーく: : : : :「
       / /{:.{:r‐-ミ__:.:|_|: : : : : i : }: : :./

      /: : { , -‐く__} Y⌒ヽ: : : : : ノ: : /:\
     /: : : __/    ノ ,ノ }  \: ____/: : :}⌒ヽ
          /: : ノ ( ′ ,.: (__ 〔__{    }: : : :ー=彡: : : : :\


              厂し勹ノしヘ_
             〉: ⌒⌒ー、_人厂し'て_ノし勹_rヘ、
               /: : : : : : : : : :}}:⌒ヽ/ ̄ : : : :\_ノ
      _rヘ._,厶ィ⌒ヽノしヘ{{__: : : }}: : : : : : : : : : }

     /^Y⌒廴厂し勹ノしヘ.厂し勹__ノしヘ厂廴ノ{
   r‐くン⌒: :しヘ._人_r一'⌒^⌒^⌒ヽ厂し勹'⌒Yて

    ⌒ヽ: : : :/               }  しヘrく__厂しく
      {: :/   '   /   /    ′   し勹 : : : :しヘ
      У    |  /⌒メ、   /   }    く__rヘ: : : く_
     /       |l /x=x |l ,廴/_ / |    し勹: : : : _〕
      {      ,{:/i{ ん,ハ八  / 厶、`メ、}、  ⌒Yて_「
      \__  _ / .:l V/ツ   ̄ ん/ハY' / }  i  | lし勹 
     / (_レ'⌒ヽ`^     V/ソ }ノ爪 ノ ノ ー┐       将軍の勲功はヒナの心にあるけれど、

      乂__こ二|/⌒ト、  、 ' _, `^ 人У⌒ヽ     八       詔書は崇められるべき王法であって、
       (___ { /⌒)へ、_   < / /⌒ヽ}  /         .自分勝手な考えで功を恃まれては……
           ,⌒) ーく(__ノー=ミ__厂し' ⌒ く⌒)=彡 )   
          i: : : :)ノ: : :{ _し勹__厂しi| : : )': : :<
          |: : : : : :||: :/ r‐(こ)ト、 r' ||: :(_: : : : :ノ    
         〉: : : :| ||:// | |  | |.、Y: :|| : : : : : :/     
         〈: :__: :.| l// : | |  | |: } | : || : : : /:|
         V⌒: :、{ {: : :| |_| | :| | : ||こニ=: :.:}
           丶 : : : \__',人_人_'_,ノ.:.:||: : : : : /
         / /7⌒: ̄ ̄| 「 ̄⌒ーく: : : : :「
       / /{:.{:r‐-ミ__:.:|_|: : : : : i : }: : :./

      /: : { , -‐く__} Y⌒ヽ: : : : : ノ: : /:\
     /: : : __/    ノ ,ノ }  \: ____/: : :}⌒ヽ
          /: : ノ ( ′ ,.: (__ 〔__{    }: : : :ー=彡: : : : :\

【紀元280年4月 晋 揚州 建業】



                        ,ハ  :
                    /.:.:.:゙、    :    _  _ _ _
                   ,/.:.:.:.:.:.:ヽ       :  _ _ _     _ _

                   _/.:.:.:.:.:.:.:.:.`L,,
     _ _ _ _ :_ :_   ,/.:.:.:.:==r.:.:.:.:.:.:.:.ヽ   
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            ,,,,、、r;:;:イ ==r.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゙i, 
          ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``''ー、 
         ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ヽ、 
      ,、ィ''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, '´::::::::;;:;:;:;:;::::;:;;:::` 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``'''ー-、 _        _ _ _ _
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              i.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ 
  ‥‥‥‥ ∵    ゙ヾ、.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:=|   ヒナはどうやって天下に命を下せばいいのかしら?  |
                `ヾ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ_______________________乂

                  ゙j =.:.:.:.:.:.:.:,r'゙′    ∵∴   ∵∴

       _ _           \.:.:.:.:.:.:,'′ :        
              _ _        ヾ:;;:/            
                       V



 ,' ,'   ' ,':::::::::::::',    ド、:::::::::::::/! イi  | ! |
:/ ,7  ,' !::::::::::::::::ヽ   {. iソi;:::::::/. Lハ!   ! i |
  ,','   ! | :::::::::::::::::::\ ゝ:'ノ:::::/   `ヽ」 i. |
 ,','   , ト、:::::::::::::::::::::_;二::_::::〈        `
 !i:..  i ! `ー一 ' ´      ̄ヽ
: |.|::..  | .i              >              若造が
: |.|:.:.  | |!                /
: !.|:.:.  | |       ヾヽ   , '                 .いい気になりおって
:.i l:.:.:. ! !            , ィi
:.| !:.:.:.. l i_        /:.|.||  ┼〃
:': i:.:.:.. l |:.:.i:ュ 、_  /.: ::.:|:||   ´「
:| ,:.:.:.:.:| |:.:.l:!i   ̄1i.::.:.:.:.|:||  //
:| ! .:.:.:.| |:.:.l !|    |:|.::.:.:.:.!:i|  /
:|.i:.:.:.:.:.! !: :| !!     |:|:.::.:.::.|:|!         .      .    |  :!     |     |  /|       /    ∨ !  !   | |
                          .          |  :!     |   /|: / :|     、/:|      Ⅵ\|    :! !
                                      V |    | /_ {/-=|/|   /{_:l_ ̄ ̄ ¨マ ー|    :!ノ
                                      V |   七 ¨     -‐ !     |/        |    :|
                                       Ⅵ   :|      _- | /     .冬, _ .斗,|    :|
                                     ヘ!     -=≠孑匕 ´            ̄    |    :|
                                        小   :!             :i             |    :|
   王渾将軍って、                        .l |    :!、            _        ハ  .小
   いかにも悪党って感じの人相してたもんねぇ      l|   |∧       -‐=::::::::::::::::::ヽ     ,'     !ハ
                                      l/|    !. ∧     /::::::::::::::::::::::.:.:.:. : ハ     ーヘ
                                     V  |\|,ヘ   {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :ノ  イ /|∧   ト、l
                                       ∨ /}  \i` . ー―=    ̄  //|/.   ∨.|
                                      ∨.     \>        <|/|/       \|

                                             晋 平東参軍 李毅


´::::::::::::::::::::::::::::::::::`::::..、
:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::/::::`:.、
::::::::/::::::::::::|::::::::::::/`ヽ、::::::ヽ
::::::::|::::::::::: |:::::::; く    ヽ:::::::',

:::::::|:::::::::::::|::/  \    `<:::}
::::::|::::::::::::::|'  _xzt、 、   _.. -}イ
::::;j:::::::::::::::|  ′ ぅヾ   _ ,'::i
/ .|::::::::::::: |    弋リ  ´ィz, ::|         建業の街では、
{ (| ::::::::::: |   {',     }トr {リ :::!         .私たちと揚州勢が戦を始めるのではと噂になっています。
弋|::::::::::::: |   ゞ=''´ 廴」フ:|

::::::|::::::::::::::|           {:::::!         .しかも、建業に居座る揚州勢は、
:::::i|::::::::::::::|         八::|         .我々は伯夷・叔斉で、こちらの諸軍は盗蹠であると吹聴しています。
::: ||::::::::::::::ト     ^   ,イ::::: |
:::::!i::::::::::::::|   >,、 __,.'::::|::::::::|         そのくせ、この石頭城で布帛を略奪しているので始末が悪いですね
/j ';:::|!::::トi   ト、::::::::::::::|::::::∧ 
 ヽ レへ」 i! /  ヽL__:::|:::::::!

  \ , -‐´   /: `‐-Lトリ_
',  イrト     /: : : : : : : : : : ; '´`ヽ                        ,,.-‐'''"´ ´    `、丶、
.:\∥||ヾ、/ : : : : : : : : : : : /     ',                     ,-'´,  ィ ,i  i .i ヽ ヾ、丶、ヽ、
                                          ./ / ,イ  i! ||i ll ヽ ヽ丶.ヽ 丶
                                         / ノ ,/ /!  ∥ |.l lヽ li. li  ,i.  l
                                       / ,イ! l l .l ,ハ.  lヽヽヽ li li   l i  l
                                        | .l .i ll i. l l_ l、 l ゝヾヽ」‐、l!  ! .!  li
                                       ‐' l .l! l'´!_'  ´`  `ェ_  l  l! l.  l.l
   そういえば、                                l .K´,-ァテナ   '"ヤ'ニソヽl .l l ヽ .i l.l
   略奪を働いた連中は周浚の所に帰したのだろう?       l  l、!` `'''´           l  lノ.i l l.l l
                                         l l.lヾ、    _        丿 ハ l. l .l.l.ト、
   それから何か言ってきたのか?                  l l l l丶、  !、`丶 , イ!/ /l l. l l l.l.l
                                           il! .l l l l ll丶--´ '´ .」フ' /l.l .l. 丶 l l.l.l 
                                          i|.l! l. l l,l ll ,iゝ、,-''"´ ./ / l.l .l 丶 l. l.l.l
                                         ,i.l.l! l l .l! .l lノ!,r'´\  ./ / \、. ヽ、 丶l. l.l.l
                                         i.l l! l l .l /ィ´//l、ヽ〉ソ  /  / ヽ、丶  ヽ、.l.l
                                        i.l l! l lィ、 くィ´/l ll、ヽ/  / ./     ヽ,  ヽ、l.l


      /:::/´::::::::::::::::::::::::、::::::\
     /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::k
    ,i':::i::::::i::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::i:::::::::kヽ
    l:::::|:::::i:::::::_/.  ヽ、 __::::i:::::::::|:::i,
.   |:::::|:::::|:::'´/ `   ´ヽ、::゙ォ:::::::|::::i

.   |:::::|::::::|/        `< イ:::::::|::::|
   .|:::::|::::::|ィ〒テァ、   -テ〒tk|::::::::|:::::|
.   |::r'|::::::|r、ピ::」ぅ--f -ピ::ノ./|::::::|゙i:::|      いえ、特に何も。

    |::k|::::::|ヽ==='⌒ヽ====-'|::::::|ノ::|
.   .|::::|::::::|.       '      |::::::|:::::|      それと、王渾将軍が孫皓の所有していた船に乗り込み、
.   .|: :|:::::::|、   rー‐、   ./:::::::|::::||      そこにあった財宝や貨幣を接収していったという報告もありました

.    |::::|:::::::|::>、_   ー '  _,-'::|:::::::|::::| |
    lル-、:::::l::::::ィ|゙゙ ー--‐''´|、::: |::::::|-┘    
      \「フ^ 、     / 》レ'´      
   _,.. -‐''´|.:k  ヽ、 /  ノ.:::|.::゙::ー ..,,_                  ,,.-‐'''"´ ´    `、丶、
..r'´.::.::.::.::.::.::.:ゝ-\/介\/..::ノ.::.::.::.::.::.:: ゙̄::             ,-'´,  ィ ,i  i .i ヽ ヾ、丶、ヽ、

                                       ./ / ,イ  i! ||i ll ヽ ヽ丶.ヽ 丶
                                      / ノ ,/ /!  ∥ |.l lヽ li. li  ,i.  l
                                    / ,イ! l l .l ,ハ.  lヽヽヽ li li   l i  l
                                     | .l .i ll i. l l_ l、 l ゝヾヽ」‐、l!  ! .!  li
                                    ‐' l .l! l'´!_'  ´`  `ェ_  l  l! l.  l.l
                                       l .K´,-ァテナ   '"ヤ'ニソヽl .l l ヽ .i l.l
                                       l  l、!` `'''´           l  lノ.i l l.l l
      こないだ視察に行った船だな。              l l.lヾ、    _        丿 ハ l. l .l.l.ト、   ⌒)
                                      l l l l丶、  !、`丶 , イ!/ /l l. l l l.l.l 丶、  )
      困った連中だ                       .il! .l l l l ll丶--´ '´ .」フ' /l.l .l. 丶 l l.l.l 、_ノ

                                       i|.l! l. l l,l ll ,iゝ、,-''"´ ./ / l.l .l 丶 l. l.l.l
                                      ,i.l.l! l l .l! .l lノ!,r'´\  ./ / \、. ヽ、 丶l. l.l.l
                                      i.l l! l l .l /ィ´//l、ヽ〉ソ  /  / ヽ、丶  ヽ、.l.l
                                     i.l l! l lィ、 くィ´/l ll、ヽ/  / ./     ヽ,  ヽ、l.l


                      | ̄|  П Л        Л    | ̄|!
    li    r┐                 「 ̄V^V^V ̄|          「 ̄V^V^V ̄|
―‐tr┴t-r┴lL_                L.∩∩_∩∩」          L∩∩_∩∩.」
_  _ |  || |             |:.     .:|‐v┴v┴v┴vi|:.     .:|                         _
  | ll   |  || |  _          |   []   :|          |   []   :|____fl____f!_____旦_血_」|_
二.∩..二. ィうハぇ、 ┴―「l‐「L.     「 ̄ ̄ ̄ ̄|l∩∩∩∩∩fl「 ̄ ̄ ̄ ̄|二⊥二二⊥二二⊥二二二⊥二二二コ
  :Ш: 〃ハソ八ツミメ ┤―‐|ー‐'平|  []  []  | 「  「  「  |  []  []  |  |    | 「l  | 「l 「l  |   「l  |:
二.∩ ハ へソハノ二ミ、.    l     ├―――‐┼―――――┼―――‐┼―|ー―‐ー|ー―‐ー|ー――‐ー|ー――‐ー|
yシイミ火ミメ. 乂ハ三二ミメ  l /ハ :|  /ハ  |:ハ. /ハ  ハ.|  /ハ  |  | /ハ l| /ハ l| /ハ./ハl|  /ハ :|:

  `亠ソイ彡Zミメ、 ツハフソト. l |土| :|  |土|  |:L.l  l土l  L.l |  |土|  |  | |土| l| | ィッャヤ爻ミ>彡ミメ、_ィ
ツハ、  彡火ソ彡ミ 二Vソノ :土l   ├―――‐┼―――――┼―――‐┼―|    ィッメハソ爻ソ爻三ミメ ソえ
彡代爻 爻火彡 「L. ー=ミメ ィハぇェ、 [ ]   |   〃⌒ヾ.   :|  [ ]  .:   ィッャ へ巡巛ケネえ┴,ィッくぇ、ッぅ
ミ彡イミメ、 彡_「| ̄!「l ̄L... 父''⌒ヾミ、ミメ.  :|  ||    ||  |  [][]  .:  ミ彡ミく ,.へマ彡ケ気 彡イ三Уミメ
爻刈ミ彡爻、_」___.l:_:_:_:_] ー父ミメ、.入火..∩|  ||__||  |∩    ∩ 彡イ ィ彡升三フナ二 シミ彡之えミ 
林炎杉化彡父ミ    |: : : |゙ ̄ ̄|爻父ミメ、ミ彡、 ̄ ̄     ̄ ̄  ̄彡⌒ヾ ̄ 彡気三二イ入シ  У气三平火 ぇ
ミ 林杉ハ爻彡㍉ _|:_:_:_| ̄| ̄|ィ入 二ミ 杉 ::::::      :::::::::::::ノ ぇこ >ぇ ク三こけ手彡 ソハヾ' xハ 彡シ

ミ>、 林杉仇へミふミぇ|: : : |  | ll |彡シ升三ミ 炎x::       :::::::::::ハィー彡ケハ 彡イうW宀  ノシノソ ,ィーくハソ
父メ、 杉爻モ二うハミ : : :.|―|―|杉不タZx 入巛::       ::::::::::へィ彡えソ八 彡多タ シ升彡へぇ ソハこミメツ
炎彡ハ 杉才辷彡ハ<仁ミぇ |  |林杉木シ㍉、 ツ::         ::::::ィ彡升彡ハミ ソ杉ソ イソ入彡 ィ<彡升ミ三千
森林杉 杉火彡父杉二くミ、 | ll |森林杉木彡ハ :::       ::::::::::勺不三爻 从X升 ケけ三 ケく彡升林杉タミ に

森林杉 林杉三え杉辷彡化. |  |メ、γ三ミY彡イ゙:中      中::::::::::::::::卞:::::::从く巛 うイ彡ク ソ二爻タ彡林气 炒
森林杉 林杉ハ三木杉イ゙rrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrFコrrr|rrrrrrrrrrrr|rlFコ穴rrrrrrr汁火УクノУ シハミソミ巡 久彡へ
森林炎杉 杉彡林杉三 IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII|__|IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII|__|出IIIIIIIIIIIヘ人 タケ ィツイハソミ木 三杉 ふく
森林炎火ミメ 林杉ミ癶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::......       ......::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 寸辷 シヘシハソミ木 ミ二こ彡火

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       使者が洛陽と建業を往来する間、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      建業では王渾・周浚の軍勢と王濬の軍勢が睨み合いを続けていた。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .両軍の間でいくつか揉め事も起こっている
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    /ヽ 
    | | | 
    | | | 
    | | | |\_/ ̄ ̄\_/|

    | | | \_|  ▼ ▼ |_/      ∧   
    | | |    \  皿 /      彡  ゞ  
    ===   /    \     .彡   ▼\
    (___ \/ _,,,    . )    彡       ヽ  
    'U\_/|     | |__彡    _   c〉 
          |     |   彡     /  `─   
          |     | ̄彡     / 
    _,.-─--|ヽ\_  \ |-      |  
彡/     .|:::::::::::::::\  ヽ      | 
                             .         ,.'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                     |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
                             .         i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リ
                             .          V::::::::::::::__::__::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                      Y¨ヽ:::〉 _,,、`<::::::::ハ:::::,. ,、i::/
                                       f } }}ゝ/-'´,--ゝ、_``' ゙_,ィ/ ゙i/
                                       ゝ‐ァ‐h. Y:.:.:.:.:.:.:.:.}" /≦゚-'.i
                                          {.} i__i,人:.:.:.:.:.:ノ  |   ./
                                   ._.,.、.-≦/:ハ iN.、 `".._,,,_ 、_ | __ ,.'≧::....、____
                             ‐::':::´:::::::::::::::::,.:'::::::| ','、:'、`゙'"、__,゙." /`'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:`::
                             :::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ',::ヽ   `ニニ   ii:::::::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                             :::::::::::::::::::::::/::::::::::::|i   ヽ:::ヽ,..-::‐::-:..i:i::::::::::::'、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      王濬の態度に立腹していた王渾は、王濬を攻撃する構えを見せていた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    /.:.:.:゙、    :    _  _ _ _
                   ,/.:.:.:.:.:.:ヽ       :  _ _ _     _ _

                   _/.:.:.:.:.:.:.:.:.`L,,
     _ _ _ _ :_ :_   ,/.:.:.:.:==r.:.:.:.:.:.:.:.ヽ   
 _ _ _  _ _ _ _ :_ :_ ,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L_  
            ,,,,、、r;:;:イ ==r.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゙i, 
          ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``''ー、 
         ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ヽ、 
      ,、ィ''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, '´::::::::;;:;:;:;:;::::;:;;:::` 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``'''ー-、 _        _ _ _ _
  ,,、、ィ''´;;::;r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;::;:;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
  ``ヾ:;:;;;;;:;:;:;:;:;;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:=r.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,r'゙
     ̄`¨`ヾ;;;;;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:;:;:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,,r''"´

          ̄``ヾ;:;:;;.:.:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;,'.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;;:r'''"´
             ヾ.:.:.:.:::;:;:;;:;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;, '.:.:r==.:.:,r'''"´   _ _ _ _ :_ :_    _ _
              i.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/          _ _ _ _ :_ :_    _ _
  ‥‥‥‥ ∵    ゙ヾ、.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:=.:.:.:,/       _ _ _ _ :_ :_    _ _
                `ヾ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
                  ゙j =.:.:.:.:.:.:.:,r'゙′    ∵∴   ∵∴

       _ _           \.:.:.:.:.:.:,'′ :        
              _ _        ヾ:;;:/            
                       V


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .一方の王濬は王渾との全面衝突を避ける方向で動いていた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      建業入城後、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .呉の宮殿の顕明宮から建業郊外の石頭城に移ったのが良い証拠だ
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



升㌢Ⅳ Ⅳl||\ |l   | / .′/ / ∥/ :|  |:| | :|| ゙.  | |l  | ゙、∧

㌢ll Ⅳ Ⅳ州   |l   | | | /∥ ∥   l   ゙ | | :|l :  | |l  |  ゙、 ハ
  llⅣ Ⅳ 州  |l   | |_.」 l_||__ || |    ゙ :|  |l |  | |l  |  l|  l
  ||      /  |l   | | | 「|| ̄|| ト、 | ,゙ | / | |  | |l  |  l|  |
 ∥     / ,.L_|l   「   ̄ ¨ __―  --  |_| l|__」 '| |l  |ハ  |  |
. /     .// ,.‐、|l  ≪《てフテ7≠ミ、     __′ L」`iト  |/| l|  |
/     ./ { l ん|l     | 乂:::::::::ソ          ァァ=kzx./≧イ |  ̄  ̄   前門の虎、後門の狼か。
.     / .八 ヽ |l     |    ̄          {:::::::ノ イ /∥|| 
    / / l\ |l     |                 ̄´ / . 〃 || |     .さすがに陛下の機嫌を損なうわけにはな
.   / / // ` |l     |           ヽ    _彡イ /  | |
  / / //   |l     l        ____       /| |  |   | |
 ./ / //     |l     ト       ` ー‐ ´     イl | |  |  | |                 <沙-=守ミ::::.、
../ / //       |l     | ::>        ,  <   | | |  |   l| |                 /:::::::::::::`寸ヽ::::.
  / //      ノ |l     | : : : :::::>-< |   |   | | |  |  l| |              /::::::/:::::::::/::::l寸ハ:::
. / //     / : : |l     |: : : ::::::::/     |   |   | | |  |   |              冫、//::::::/:::::::|::i廻i::|
                                                  |:l:|沁ー┴―リ::lУ::リ
                                                  レi ,   ´沁/:: l':::::/
                                                      ,\、  _厶イ::::/
                                                  /.:/__7爪∝∨::/{

                                       .           _/.:./廻}-‐   ∨:::|
                                                 /∧ ̄}川ーへ…⌒i::|
         誠心誠意、上奏文を書く事をお勧めします             .∨_/.:.Υ/ニニア‐:.:./::|
                                                 八{.:.:.:.://.:.:.:∝彡イ:::l|
                                                     \.:.:..:.:_:;/.:.:.:人lリ
                                                  /.: ̄\.:.:.:.:\.:.:{
                                                 /.:{{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\〉
                                                   /.:.:.{{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧
                                               _{.:.:.:.::%:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      また、司馬炎の詔書に対する返事の上奏文を書いている

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`           
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、             この時、王濬が書いた上奏文は二つある
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ        
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l       
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


【王濬さんの上奏文】

           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '     私が先日もらった詔書に曰く、
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   「勝ちに乗じて流れに従い、遠き建業に至るように」
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|         .私は詔書を受けた日、即刻東へ下った。
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |      
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         また、同じ詔書に曰く、
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       「太尉賈充は諸方を総督し、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、       司馬伷及び王渾・王濬・唐彬らは、
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、      皆、賈充の指揮を受けるようにせよ」
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      一つは、王渾の指揮に従わなかった件に関する弁明

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


>>42修正】
【王濬さんの上奏文(一部抜粋)】

           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '     私が先日もらった詔書に曰く、
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   「勝ちに乗じて流れに従い、遠き建業に至るように」
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|         .私は詔書を受けた日、即刻東へ下った。
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |      
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         また、同じ詔書に曰く、
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       「太尉賈充は諸方を総督し、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、       司馬伷及び王渾・王濬・唐彬らは、
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、      皆、賈充の指揮を受けるようにせよ」
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      一つは、王渾の指揮に従わなかった件に関する弁明

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                ___
            ,.. -''"´       `丶、
         ,.-'"´            ` ヽ、
        /ィ,ィ r  , ,      、      ヽ
      /,'´/ , '  / ,/ l i  、 、  丶      i!
      , ',イ /  /,' / イ  l | i  !. `、  i!     i
    /.//,.ク .// ,ク / !   ! i!l  |  li!  i!     l!
    !/イ/ l //./ l / l  i l! l  |  l!  |!        l
     ! ケ/イメ、i ,' |  ,i! ハi!  i! l!  |       l!
         l l ト`i.、メ  l ハ l l! |l l. ,'l!  i      l
         ! l lヽ!_;〉  `` 「`卞,ト| jl j ハ  ヘ     l!
       | l! !   ,   ‐‐iテュ 、 `! ./ L.i!   ヽ    l!
       li l! ヽ  、_    ヽニ' '´/./ ! ノト、   ヽ   l!
        l! ll l!丶 `ー-    ,..j!/  ,'´l  ヽ  \  l!      私へ王渾の指揮を受けるようにという文は無い
        ! ll l! l.丶 --┬''"´ /'´  i!  l.  \  丶 ト、
       l!  l! ハll  \ヽ〕! /  ノ.l  i!   \  丶、ヽ
       ! i´ !| ∥  / //,,. ‐'"´  !  ヽ    丶、   ヽ \
      l r〈 i!.!」L ,イ/フ /二三   |   丶    丶   ヽ ヽ
     广、 ヽ`´ ィ'///// '´r‐   ヽ l    丶     丶、  丶、丶、
    〈 丶 ヽ i /'´rヘ/ ,' //     i! l      ヽ       `丶、  丶、丶、
    /ヽ_ヽ.」'´ / i lハ. |      lト l   ヽ  ヽ        丶、  丶、`丶、
    /  `i   /  l  ! l/     / j ヽヽ   \  \       丶ヽ、  丶、 `丶、
   ,.'    |  /  ll  l li!    // l ヽヽ.   \  ヽ、      ヽ 丶、  丶、  ヽ
  i!    ,j! ィ'   l l ∨    /´  /`i  〉ヽ   ヽ   ヽ、     ヽ   丶、 ヽ   ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .先にも触れたが、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      王渾と王濬はそれぞれ別の詔勅を名目にして動いている。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .これでは話が噛み合うわけがない
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '     三月十四日に
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   建業から二百里にある牛渚を攻めるよう命じた。
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|         .三山に至った所で
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |         北岸にいた王渾軍が書と使者を遣わしてきた。
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |        .そこで相談事をしたが、
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、        私へ指揮を受けるようにといった話は出なかった
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、 
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      呉討伐における建業入城前後の

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      王渾と王濬の動向が分かるのは、王濬が書いた上奏文による所が大きい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '       我が水軍は追い風に乗じて賊城に至ったが
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }     .長大な流れの中で船を動かし、
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨     王渾軍を追い抜いたために連絡が断絶した。 
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |          .しばらくして孫皓が
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |          私に使者を遣わして降伏の意を伝えてきた。
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、         すぐに王渾へそれを知らせると共に、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、        孫皓の手紙の写しを送り、
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、        石頭城において孫皓と相対している
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、



           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨    夕刻になって、王渾の所から節度の符を受けた。
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |          翌十六日、孫皓の逃亡に備えるため、
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         .諸将と共に石頭城に帰還して、これを囲んでいる
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、     
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、    
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、    
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ここで述べているのは、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      孫皓が降伏した三月十五日から翌十六日の出来事だ

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   詔書の中に
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨   私が勅命を放棄して専断に振舞っているとあった。
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|       
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |         手厳しい詔書を伏読し、
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         驚くと共に怖れ慄き、身命の置き所がない。
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       どうして老臣の独断で、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、      .三軍の士気を沮喪させなければならないのか?
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、



           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,    .私は国の恩を受け、
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '     聖朝に託された重大事を果たせぬ事を恐れながら、.
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   .身を死地に投じて万里を転戦してきた。
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨ 
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|         .幸い良い結果になったのは、
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |         皆陛下の神策廟算の賜物だろう。
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    | 
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |        .私は横で鷹や犬の役を果たしただけで、
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       功労はあれど自分勝手に功を恃み、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、       聖詔を違えるような真似をするつもりはない
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      また、次のようにも述べている

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|          『春秋』によれば、
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |          大夫は国境を出れば専断が許されるとある
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |      
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |      
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、     
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、    
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、    
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、   
三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .これは『春秋公羊伝』にある言葉で、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      蜀討伐時の鄧艾も司馬昭に弁明を行った際に言及している。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .外征中の将軍が言い訳に用いるテンプレだ
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨    どうか陛下には我が誠意を察して、
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|          方牧の任を授け、征討の事を委ねてもらいたい。
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |        
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         燕主が楽毅を信じ、漢祖が蕭何に任せたように
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |      
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、     
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、    
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、    
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、   
三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      王濬の上奏文を見るに、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .どうも楽毅の故事が念頭にあったように思われる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      大軍を率いて外征中であり、讒言によって主君の嫌疑を受ける。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .そう表現すれば、楽毅に似ていると言えなくもない
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`             もう一つの上奏文は、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           王濬が呉の宝物を奪ったとする誣告への反論が主だ
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


【王濬さんの上奏文(一部抜粋)】



           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,    .先日もらった詔書によれば、
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '     安東将軍の所の揚州刺史周浚の上書にこうあった。
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }    .
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨   私の諸軍が孫皓の宝物を得て
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|         .牙門将の李高が孫皓の宮殿に火を放ったと。
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |        .
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |         聞けば、王渾が私を陥れようとしているとか。
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       建業での事は、全て先の上表で述べた通りだ
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、    
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、   
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }     昔から邪佞の輩が国に害を為してきた。
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|           古くは費無忌が楚を破滅させ、
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |           伯嚭が呉を滅ぼし、石顕が漢を乱して傾けた。
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |      
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |         . これらは全て
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、         典籍に載っており、世の戒めとする所だろう
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、    
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、   
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }   昔、楽毅は斉を討伐して
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨   七十城を降すも讒言を受けて出奔した。
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|        
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |         楽羊が背いたのは、
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |        .子の羮を飲み干した事を書状で誹謗されたからだ。
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |       
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、       まして私などは頑として説かねば、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、       邪悪奸佞な口によって罷免されてしまうだろう
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、   
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、



           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨     今、呉の君臣は皆生きており、
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|           .彼らに問い質す事で真偽を明らかにしたい
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    | 
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    | 
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     | 
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、 
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      王濬は呉の君臣の証言に依拠して、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      自身の正しさと王渾・周浚の不実さを批判している

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. } 
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨ 
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|      
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |          呉の中郎将孔攄が説いた所によれば……
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    | 
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     | 
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、 
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .ここで王濬が述べているのは、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      陶濬の下に集められた呉兵が宝物をもらった後に逃走した件である

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       (第六十三回其の捌参照)
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
|    私が前に三山にいた時に得た周浚の手紙には、   |
ヽ_______________________乂


           _,,..-‐'' /     /^   `丶、
        , -'"   /

                        l             ヽ
      /    /          /l       ,
      ,'    /         /   l       ,'       ',
     ,'  / /        /    l      |
         / '      '´/ ̄ ̄``Vヽl、  |   l }    }
     {  ,'  l |   {  /    -- V | V|\ | }
     {  ! ,从 .|  l ,l ,'   _  ヽ| V| '⌒ヽ}   l}
       | l ヘ   |ハ { =≠≠ミ     ヾゝ Vl/ } l}
     :.  l人 ∨ {l  ヾ           _  / / /   
    , -\ { ヽー、 寸ー          ⌒ヾ>/ /}/   孫皓が財宝を散じて
   ./´/⌒\ - 、>ゝ             ,   //      .将兵に下賜したので、呉の府庫は空虚な有様だそうです
   l  {   l    }⌒}:..      `  ‐   /)}
   `  \_{、_ノヽ j  .、         ィ
       人 ゝ  _′  > _   <ハ)
        `ー//}h、     {r ̄-/
        ///////}h、   K ̄
     , -'"////////////}h、{//\

__,,..-‐''//////\//////////ハヘ/\

                                           .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                            |   ……と記されていた   .|
                                            ヽ___________乂





           _,,..-‐'' /     /^   `丶、
        , -'"   /

                        l             ヽ
      /    /          /l       ,
      ,'    /         /   l       ,'       ',
     ,'  / /        /    l      |         .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
         / '      '´/ ̄ ̄``Vヽl、  |   l }       |   しかし、今になって、   |
     {  ,'  l |   {  /    -- V | V|\ | }      ヽ___________乂
     {  ! ,从 .|  l ,l ,'   _  ヽ| V| '⌒ヽ}   l}
       | l ヘ   |ハ { =≠≠ミ     ヾゝ Vl/ } l}
     :.  l人 ∨ {l  ヾ           _  / / /
    , -\ { ヽー、 寸ー          ⌒ヾ>/ /}/      金銀は箱に満ち溢れ、その数は万に達する程
   ./´/⌒\ - 、>ゝ             ,   //    
   l  {   l    }⌒}:..      `  ‐   /)}
   `  \_{、_ノヽ j  .、         ィ
       人 ゝ  _′  > _   <ハ)
        `ー//}h、     {r ̄-/
        ///////}h、   K ̄                            .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
     , -'"////////////}h、{//\                           |   ……などと言っている   .|
__,,..-‐''//////\//////////ハヘ/\                         ヽ____________乂




γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
|    これを知った我が軍は、言動が食い違っていると疑念を抱いている   |
ヽ_______________________________乂







             ,.. -―‐--――- 、

             / ,.. -     -- 、\
             / / ,. -     - 、 \\
         / / /         ヽ ヽ :.
          / / /  /  ,  :.     ':,  ',
           '  ' /  /   | |  |  |  :.  !  ! !
           | l| |/ ' :l | |  |  l  |l| |  | |
           | i| |--|、 i| | |  | _ム斗| |  | |
           | :| {_!ィ芹ミ、 リl从 ,ィチ=、l_」|  | |
           | :| |:|、 ヒ::i:ソ    ヒ:i::ソ ' }/}  | !
           | :|  jム     ,      从'  八       私は軍司張牧・汝南相馮紞らと
          , 八 l| l 、  ー 一   イ / /  |       孫皓の宮殿を見に行ったが、席が用意されていなかった。
        / :l :::. }:|  >     ィ  / /  l|
       ,    | , Ⅵ Yー 、`´,-‐、 ,  ,     :.      .後日、張牧らと孫皓の船を視察したが、
       /   /  } |イ:|  /r=、  /,  {     ,     王渾は私に一日先んじて船に乗っており、
       ./   / ,ィ| |:::::::、/ィ介、∨::{  |::ヽ|   :.    .船上にあった物は全て見て知る所だったはずだ
     /   /,イ Ⅵ !::::::::/ / }! ヽ::::|  |::/ `ヽ、 ',
      /   // \ | |::::::/ /} Ⅵ }:::|  |:,   / }  :.
    ./   , ,   ` | |:::〈_/::||、 /}=':: \ l|:{  /  |   ,
    ,'   /r-- 、   , !::::::::::/'::∨||::::::::::::ヽ| '    .   ヽ
  ./   ,' 7≧-`ヽ、}/:::::::::::{::::::::、l」::::::::::::::::Y!    }    ,
  /   / と_,. -ァ    `丶、::::::::::::::}:> ´ ̄`ヽ}    ヽ    :.
..,   / / ィ´イ' ,.--、   `> ´     _ /     }    ,
/   /  ーr-/ノ ̄>  ̄         , ´ `'ー-- 、___|  :  |



                        ,、 '  ̄  '  、
                      //// //  lヽ
                    / / 7ー_-<<ノ / | `,

                   /.// /  ´ゞ戈 ヽ、/ノ | }
          /´!_     // / /       , z,ー、メ/ l|
        /´/    ゝ_, '´  // /|    /゙ヽ '圷'`ソ´
        ヽ `     {_ / / ' ∧  〈  /   /. /\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
        _!     /::::::::〈ヽ,゙ l´\ 、  ´  /  '≧                             < 
   , 、 - ' / k    /、::::::::::::>l .|::::::::::\/ ニ 7´/-=ニ    私が船を調べて皆と出て行った後!    ≦ 
‐ ´  ,.、 イ:::::::::::` ー':|:::::::ゝ::::::}: | |:::::::::ク:l;::|   l !  .! ≧                             ≦ 
,、 ' ´/ 〈::::::::::::::::::::::::|::::::::ゝ::/:::| |::`´^{::::{;::'、 | |  | /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
 // /z::::::::::::::::::,z::::::::ゞ'´:::::| |:::::::::::{::::{:ゝヘ| |  |    
 /  /::::::::`^≠ー`_:::イ'´:::::::::,'  !::::::::::::}:::::'、^ゝ`|  |
/  /:::::::::::::::::::j:/  |::::::::::::/  |::::::::::::メ::::::::}::::::: | | !
   l::::::::::::::::::::/.    |::::::/  ノ::::::::::メ:::::::::;j::::}:::::| | ゙,
   ヽ:::::::::/     |/ ./::::::::::;'メ::::::::::;メ:::/::::: | ト
      ` ´      イ /::::::::::::::zメ::::::::rf´:::;r::::^´| 
                               
                              
   \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/

   ≧                             <
-=ニ  王渾は船にあった若干の宝貨を得ている!! ≦
   ≧                             ≦
  /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      遂には、王渾こそ財宝を強奪したと主張し始める

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. } 
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨  .また、呉人からこんな話を聞いた。
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|          .
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |       .先の張悌との戦の折、
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |       王渾・周浚は二千人討ったのみにも関わらず、
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |       討ち取った将兵は万に達すると言いふらしていた
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、 
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、



:|!:: | :::: . ′  /  |   \   ヽ   ヽ      l| |l l| |l
. :::::::::: ,'     /.   |     ヽ.   ヘ   ∨     l| |l     .′
. ::::::::: '.    /    |',  ',   ヘ.   ヘ   V   l| |l
.::::::::: l    / l    |}h、  '、   ヘ    ',.   l     |   │ 〔〕
::::::::: l   / /l    |ニ}h、 \ ', l   ',   |.       ―┼─   _
.:::::::::l    ,'ニヘ ', ',ニニニh、',   ',l   } |.  l    ’ │││   ||
:::::::::|    lニニニ}!ヘ  lニニニ=--ミ_|  } ハ  ′            〃 ・・ ・
:::::::::|   l斗ニミニニ\lア_,,、zzzニニ| /}从 ハ                 〃
:::::::::| | |. |h、,、、、≧ニニニニニニニニニl /./イ> 〉

:::::::::|八|、 |トニニニニニニニニニニニニニニ|ィ )〉 イY

::::::::::::::::::::`', ニニニニニニニニニニ=ァニリ  ))  __,ソ       .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
::::::::::メ::::::::: ヘ、ニニ<´  ̄_,,..ィニニ/! ゞ'" 丁         |   そして、主簿の呉剛を洛陽に遣わし、   |
.::::::::::::':::::::::::: )h、 ニニニニニニ=/ニi|_}!=彳.         ヽ__________________乂
.:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ≧。.ニニ/ニニニ|∨ ,,           |!
:::::::‘:::::::::::::::::::::::::::::::::: ,|ニニニニニニ| ∨      |
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |ニニニニニニ/  |)h、.   l|!
::::::::::::::::::::::::::::::::,ィi{/  ノニニニニニ/.   |i:i:i:i:h、 ||!         γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
.:::::::::::::::::::::: ,ィi{:i:i:i/  :|ニニニニァ'     |:i:i:i:i:i:i:i:〕hx、   ゙'    |   討った将兵の数を水増しするよう命じたと  |
.::::::::::::::::,ィi(:i:i:i:i:i/   :Vニ/_.       |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∨ /    .ヽ___________________乂
. ::::::::: /:i:i:i:i:i:i:i:/ /ヽ_∨,ィニ)h.     |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨
::::::::::: |:i:i:i:i:i:i:i//:i:i:{ マ亡彡 /:i:i:i:i:h、 |:{寸:>''>'''7''''>=ミ

::::::::::: |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヘ.//ハ/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:乂{ |  / / ァノ
::::::::::: |/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV/イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:,ィ廴|__ノ ノ_ノ

:::::::::::/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i))⌒⌒⌒,'      >''¨¨¨¨¨''<
:::::::::/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:ii:i:i:{{ : : : : : i|.     /        \
:::::: ,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:㍉、: ,ィi{.      |   な   お    |
:::::::{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::i:i:i:i|       |    っ  待    |
::::::::l:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|.     |   て  ち    │
:::::::::':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|      |   ?.  に    |
.:::::::::ゝ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:| !.      乂            ノ


               \
  /                \
/        /   /  .    \
      /  / ///   /   ',
  /  〃  〃  / ./  /  |  ',
/ /∥   ∥ ./// /  /|   |   :
 / ∥   ∥ /// / //:|   |   |
⌒ヽ ∥  ∥/〈/ // // l   |   |
⌒i }∥   《iトx、 〈/\// 八. |l  l|
(( ∥   iV ィ心、  /∧ /l   ∥ ∥
.  ∥  ∥ ', う.:iハ. レ′/∥ ∥ ∥
. ∥  ∥  ヽ_ソ リ   /|/  / 〃
__∥  ∥       /| |__彡 彳
ニ≧o。j{_        { | | |   
ニニ二ア ト、      〉  |
ニ二ア   \:、  / l : |         周浚らは偽りによって陛下を欺こうとしており、私はこれを惜しんでいる
丁 ̄j{      /  l | |
」  jト      '     l | |
\ j{.  ¨´        、 ゙、
ニ∧jl fハ       ゙、 ゙、 , -/l

ニ=∧ }j ’        ゙、 / 〈;;;:/
ニニ=}. |  .!       /   /、
ニニ/ :′ }    _ /   /   \
ニ=/ ′ .{   / /   / \ \ \
ニ/ /   ヽ _/   /|    \ \
=/ .:               ト      \
/ {             ',

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      あまり長くなるのもよろしくないので、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      上奏文の紹介はここまでにしておきたい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|     どっちもどっちじゃね?    |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ// 
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|              つい、こんな感想を抱いてしまう
            | |     >-、\!  !/::,-<    
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、  
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|  
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年4月 晋 揚州 建業】

         / ' ,/  /〃 /イ .i| i !   |i  i      i
       / ,イ 〃 //,'  '"|  || | ∥ i. ||  | i    |
       〃7 /'  //..L ! !  !| ! |.!  | ||  | |    |
      / L./ !.._/ |! | `ト. !. |ヽ」」ム__」 ||  | |    !
          `' 爪  ト¬=ミ、 `ヾ ,.三 └.ル.」|  | |    |         できたぞ。
       二 i | !  |! ゝ_ソ     ¬ ;¬ァ、|i ∥ |    |
        ィ i | !  ||    '     ゞ'ノ ' !!  !) !    !        後はよろしく頼む
     r:、    i│!  fヽ.  、____    ,. ||  |! |    |
     ', '、   | | |  | ! |丶 `  ' ´  ,.ィi├||  |! | i  !
     ,ム `n /.│l  | ! ! i 〉:ー‐ '"i|│|│||  ||i !  !. l
    / ヽ、ヽ!. |! ! |  !.| | | リ    l|∥|│||  ||| |  |  | 
   (⌒ヽ / ノ .|∥ ! ! ィ'´       丶 |│||  ||| |  |  | 
                                      i::::::::::::i:::::::::::::/::::::}!:::::::::::::::::::::::::::::::::!ノ_:::::

                                      l::::::::::::l::::::::::/::l !::::,ィ!::::::::::::::::::::::::::::::::::,  ヽ:::
                                      l::::::::::::l:::::::::':::リ レ'  !::::::::::::::::::::::::::::::::::i   
                                      l::::::::::::l:::::::i/  x㍉::::::::::::::::::::::::::::::::::l   
                                      li:::::::::::l::;:イ  /j气i:::::::::::::::::::::::::::::::::::l    
                                      ll::::::::::从∧ ./  キ刈N:::::::::::::::::::::::::::i:::!   
        確かにお預かりしました。               !l。s≦___∧  .匁!:l i:::::::::::::::::::::::::::l::l   /
                                                 i:! l:::::::::::::::::::::::::::!:j  r'!::
        私たちを虚仮にした                         i   .:リ :::::::::::::::::::::::::リ´ ノ ,:

        あの二人に思い知らせてやりましょう                ノ   /  !::::::::::::::::。sf  i'  
                                                   i:;ィ::::。sf          
                                              、    リイ        !   
                                              ヽ  /         '  , 
                                                    \            / /
                                                     \         .。ヘ/ i

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      今紹介した上奏文は、あくまで王濬側からの主張だ。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      これで王渾側の上奏文があれば対比できるのだが、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      残念ながら、『晋書』に王渾の上奏文の原文は載っていない。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .『晋書』の編者が王渾にとって不名誉な話と判断したのだろう
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    ,-'´,  ィ ,i  i .i ヽ ヾ、丶、ヽ、

   ./ / ,イ  i! ||i ll ヽ ヽ丶.ヽ 丶
  / ノ ,/ /!  ∥ |.l lヽ li. li  ,i.  l
 / ,イ! l l .l ,ハ.  lヽヽヽ li li   l i  l
 | .l .i ll i. l l_ l、 l ゝヾヽ」‐、l!  ! .!  li
 ‐' l .l! l'´!_'  ´`  `ェ_  l  l! l.  l.l
   l .K´,-ァテナ   '"ヤ'ニソヽl .l l ヽ .i l.l          さて、これで後門の狼はいいとして、

   l  l、!` `'''´           l  lノ.i l l.l l         .後は前門の虎を何とかしなければならんな。
   l l.lヾ、    _        丿 ハ l. l .l.l.ト、   ⌒)
   l l l l丶、  !、`丶 , イ!/ /l l. l l l.l.l 丶、  )   .何か良い知恵はないか?
   il! .l l l l ll丶--´ '´ .」フ' /l.l .l. 丶 l l.l.l 、_ノ

   i|.l! l. l l,l ll ,iゝ、,-''"´ ./ / l.l .l 丶 l. l.l.l  
  ,i.l.l! l l .l! .l lノ!,r'´\  ./ / \、. ヽ、 丶l. l.l.l              , : : ´: : : : : : : : : : : : : : :`ヽri: : : : \
  i.l l! l l .l /ィ´//l、ヽ〉ソ  /  / ヽ、丶  ヽ、.l.l            /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ : :ヾ\ : : :ヽ
  i.l l! l lィ、 くィ´/l ll、ヽ/  / ./     ヽ,  ヽ、l.l           /: : : : /: : : :/ /|i: : : : : ヽ : : : : : : ハ V :ハ`ヽ
                                      /ァ: : : : /: : : /! / |{: : :!: : : : }: : : : :',:: : ', 〉: :{
                                   .   /: : : : / : : :/ !/ | ', : !, : : : |: : : : : ',: : :lΛ: :ヽ
                                      i: : :/: :i: : :/~´|  | ,: |ヘヽ: :| : : : : : }: : :!:::: : l-`ゝ
                                      |: : l: : |: :/       ヽ! V: :!: : : : : リ: : ハ:::: /
                                      | ,小 : {/ ,x=ミ、     ,ニ=、, :! : : l : ム: /l l´`
                                      |' |: : ハ〃バム     .ハムヽ: : /: ΛV. l/
   そもそも、王渾将軍の指揮に従っていれば、         八: ::ハ 乂う      .レzリ }} /: :/ }/
   こんな事態に陥らなかったと思うのは私だけですか?     ヽ仏      ,     `"´ l/! / .ノ
                                          八               ,-i'<ヘ
                                   .       ,. <>、  ` '    /::::ハ : : |:ヽ
                                         /: : : : :/>.、 _   ≦'::::::/: : : : ! : :\
                                          i: {: : ::/ : : :!::::{ヽ /:::::: / : : : : :!: : : : :ヽ
                                   .      〈 : ',: :/ : : : |./介ヽ   /: : : _:_:〃: : : : : ::ヽ
                                        i: : ヽi: >://廾} {、 /: : l´::/ : : : : : : : : i


    ,-'´,  ィ ,i  i .i ヽ ヾ、丶、ヽ、

   ./ / ,イ  i! ||i ll ヽ ヽ丶.ヽ 丶
  / ノ ,/ /!  ∥ |.l lヽ li. li  ,i.  l
 / ,イ! l l .l ,ハ.  lヽヽヽ li li   l i  l
 | .l .i ll i. l l_ l、 l ゝヾヽ」‐、l!  ! .!  li
 ‐' l .l! l'´!_'  ´`  `ェ_  l  l! l.  l.l
   l .K´,-ァテナ   '"ヤ'ニソヽl .l l ヽ .i l.l          何か言ったか?

   l  l、!` `'''´           l  lノ.i l l.l l
   l l.lヾ、    _        丿 ハ l. l .l.l.ト         年を取ると耳が遠くなっていかん
   l l l l丶、  !、`丶 , イ!/ /l l. l l l.l.l
   il! .l l l l ll丶--´ '´ .」フ' /l.l .l. 丶 l l.l.l 
   i|.l! l. l l,l ll ,iゝ、,-''"´ ./ / l.l .l 丶 l. l.l.l                 ,. . :´ : : : : : : : : : : : : : `ヽ、
  ,i.l.l! l l .l! .l lノ!,r'´\  ./ / \、. ヽ、 丶l. l.l.l             . . -: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
  i.l l! l l .l /ィ´//l、ヽ〉ソ  /  / ヽ、丶  ヽ、.l.l       .    /: : : : : : : : : : : : : : : : : -: :、 : : : :、: ::ヽ    _ ,
  i.l l! l lィ、 くィ´/l ll、ヽ/  / ./     ヽ,  ヽ、l.l          / : : : : : /: : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ : : :ヽ:i: レ-: ´: /
                                   .   /: : :/: : : l: : : : : /   : : : : : : -=-->`⌒/: : : -='、
                                     /: : :/: : : : | : : : : {   }: : : : : : : ::/ //: : : : : : : ヽ
                                     !/{: :! /: : : !:`ー: :ゝ- .': : :一 ´: / ,/ 〃: : : : : : : :、 : ヽ

                                   .  j .ヘ: l/ : : : |: : : : : : : : : : : : :/: { 〃 /i: / : : : : : : : ',: 、:ヘ
                                   .    `| ::: : ::ハ -:-: : : : : : : : ´: : : :ゝ、,イ !:' : /: : : : : : :}: :}`ヾ、
                                        l:,、:: : lrヘ : : : : : : : : : : : :/: ,: : | l:l: /: : :/: : : : :! ;'
                                        lハ::: ハ ヽ:__:/: : : : : :´: : / /l,ハ!/:i : /: : : : : l/
             仕方ありませんね                 /ヽ' ノ _ハ : : : : : : : : //::/::::::::::| ::l .::: : : :、: : !
                                   .      八   し'´ .ヘ: ::::::::::::/::::::/:::::::/!/'i ::::: : :ハ: :!
                                         ヽ    i ヽ、::::::::::::::::::::::::,イ´ / l ,、 : /  V
                                           ヽ   .:.   ヽ彡'゛゛゛`/       l/ ヽ'
                                               ー― !       ト、
                                               l      _/´ヽ
                                                   ノ_,,,  <´    人




              ,  - ── ‐- 、ノ|‐- 、
           ,. . ´ : : : : : : /: : : : : : :`::.、-、: \
             /: : : : :/ : : : ∧ : i: : : 、 : : : \_}: : }
        /: : : : : :/: : :/: ,' ',: :! : : : ヽ: : : : ヽ : : ,

        , ' / : /: : :/: : :/!: '   ',: !ヽ: : :|: : : :', ',、: ヽ
      /: /: ::/: : :/!: : / | ,'   ,| ' : ::! : : : : ! :!ヽ:|
.       /:,イ: ::|: ::,' |: / .|,'    .',|  ' : | : : : : |: | ト、:|
       |/ !: : : !: : ' レ   !    |   ヽト、: : : :|: |J `
      ! |: : : | : ' xテチミ      xテチミx |: : : |: |
        ' : : :| : ' { ムメ:ハ       ':メ:ハ } |: : /: /
        V: :|/i  弋_::_ノ     弋:__:ノ  ! :/,:/
         v|´ i       ,        レ  }
          ヽ ,              /  /
            、      r─‐      /- ´
            \     丶- '    /        孫皓親子の身柄を王渾将軍に引き渡してはどうでしょう?
               ` r       , イ
             ,イヽ  `  ´   ト 、
       -─- _/.: |  `>< ´ | .:\ _ _

     / .: .: .: .: .:|.: .: .|   / TT、ヽ  ! .: .:|.: .: .: .` 、
    / .: .: ヽ .: .: .:| .: .: ! ///Y i ', ヽ/.: .: | .: .: .:/ .: '

    , .: .: .: .: .:, .: .:.| .: .: |//`ヽ! ! ! ./.: .: .:| .: .: / .: .: .'
    ' .: .: .: .: .: ', .: .! .: .:/ ニニ }.j |/ .: .: .: !.: .:/ .: .: .: .i
   i .: .: .: .: .: .: i.: .\ ,    -‐┼-、 .: .:./ .: / .: .: .: .: |
   | .: .: .: .: .: .: |.: .:< .!   イノヽ, `,.: .ヽi .:/ .: .: .: .: .::,

    , .: .: .: .: .: .:.| .: __ |    |'ヽ ' |.:/.:|.:i .: .: .: .: .:./
    | .: .: .: .: .: .::|/ .:\ヽ /     | '.: .::!:| .: .: .: .: /


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
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      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              王濬にとって幸いだったのは、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           . 彼がまだ王渾と妥協できる余地を残していた事だ。
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           .恐らくこの時点まで、
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l           王濬は孫皓親子の身柄を抑えていた
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元280年4月 晋 揚州 建業】

             ____    -―- 、
           ´ : : : : : : : : : `'<_ :<⌒
          / : : : / : / : : : : : : : : \ \\
      / : : : : : : : : /| : : : :ヽ:\: : : :ヽ };ハ

        : :/: : : : /: : : : | : : : : : : : i : : : : V、: |
     / :/ /: : :/⌒/:/ l :|\: : : l│ : | : ∧〉:
      | : : : : :.:/:| :/l/  : |⌒ヽ : :│ : |:.:/:人:|
      |/|: :|: :/ |/    \  ': :.リ: : :彡: : : :|
     厶イ j{ ,z=ミ    _ _   ∨ : :/: : : : :八     かくかくじかじかで、
         乂}       ⌒ヾY | : /斗vl/      .孫皓親子の身柄を王渾将軍に引き渡したいのです。
            '       厶イ ノ
        八   、_       /          後はそちらでお好きなようにして下さい
         丶、       ィ^´
           \__...   ´ ∧
           /∧   ´ ̄ノ:\
     __.. イ::::/ ノく  /:::::::::_> 、

    /   /::::/|/ )| /:::::::/     \
                                               _,,..-─ 、r‐、  _
                                             / : : : /ハ:Y^ヾ: : :\.、
                                            , ':/: : :/´|l  ̄ ̄ l从 : : ヽ\
                                           ./:/: : ∨     __ ハ: : : : :}: .
                                           l/: { : {/⌒   ⌒丶l}: /: :/: :}

         御苦労様です。                         ∨:{\〉,ィ圷    T心、イ//: : :'
                                            ゞ从∨ヒソ    ヒり `/: : : : /、
         お互い、上司が意地を張ると苦労しますよね          (ヽ   `     イ/T乂: )
                                              〔¨ 、  。    r‐‐彳、: :)
                                              弋ソ> _  イ ̄l: :ゝイ


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .『晋書』『何攀伝』によると、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      何攀は孫晧の身柄を王渾の下へ届けるよう王濬に進言。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .王濬はそれに従って孫皓親子の身柄を王渾に差し出した
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         , -........._

        /〈_ヽ:::::::::::ヽ___
       /::::::::::::``:::::/::::::::::::::::::::::ヽ
      ;::::::::::,::::::::::::::::::::::ヾ==ニニノヘ 
      {::::/ ∨イ::::::::::::_::::::::::::::::::::::::l 
     r‐-V__ヘ、 ヾ ー''"´  \::::::::::::::::::} 
     >=(////)` 、__.∠⌒ヽ_ヾ:::::::::::/ 
     └‐|ヾ=''/   `ー゚`ヽ },r-ミ/  
 二三三八  /        〃イ ノ               向こうにも話が通じる者がいるようだな
ニ三三/=ぃ=、ー^ =-、_,  〃r‐く≧ュ、    
ニ三三/二=}}  ゞ_ ―ァ  〃/  }二ニゝ、
ニ三/二7〃     ̄,...:'//  /二ニ7三≧ュ、__  
ニ/二ニ7/_: ̄:≧.、/∠‐''´  /二ニ7三三三三三≧ュ.、

<二ニニ7 | /T''ー-,<    ,ィ'二二|三三三三三三三ニヽ 
二>=7  '   》ミ>´ 、  //二二=|二二三三三三三三=ヘ__                    {           ヽ ',
二二=!    ///|   ヽ''´ /二二二|二二二三三三三三=/人      ' /        /   |     ヽ    ', 
                                              l   /  |l  |  {l       }
                                         | l     | /   |l | l|  {l       }
                                         | l     lレ---ミ丶|、 l|\ ---ミ }  } '
                                            l、  |   -、  ヽ寸, -\lヽ }  / /
                                          '、l从l  {    _     _     Y ノ, '
                                          {\l\ムー==    ー== 彳ィ/)
                                          \{l丶-ハ       '     /ノ  )
                                            ゝマ _ゝ   _,,..rzzッ..,,_  イ  Tく
                                             ノ --ミ⌒l::※::・▽::}こノ⌒
                                             l  ⌒ヽ=ゝ'´ ̄`У}
                                            ノ   ⌒J\`==='ニ=}〕iト
                                          .γ '   }∧ニニ>‐<=%リ〕iトニ〕iト、
                                          /-/    ノ/∧//||o\///////}/ハ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      その結果、事態は収束に向かったという。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      王渾にしてみれば、王濬に圧力をかけたら、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      孫皓親子を差し出してきたのだから願ったり叶ったりだろう。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .孫皓親子を都に護送すれば彼の功績になる上、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .王濬に潰された王渾自身の面目も立つのだから
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ          .失礼します。
             l l  ´=` l
           ノ  ヽ _,、__ノ           只今、琅邪王殿下の使者が参りまして、
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、         孫皓親子の処置について話があると言っています

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
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                                  i::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::/,._ ``'‐.、::::::::::::::::::::::::::::::/
                            .       V::::::::::::::::::::::::i:::::::/ ii  ``' ヽ、:::::::f ´`ヽ:::::::/
                            .        \:::::::::i`' <iヽ/   ノi   _,   V::::i´/ i::/
                                      ` . iへ、_  /ノ-=ニタ    V::::i  /:/
                                      ヽィ'´:.:.:.ヽ ´ ` ' ‐ ' ´     i::::i_/:/
                                          i:.:.:.:.:.:.:.:|            i:::::i   i
                                         '、:.:.:.:.:.: |      ,ィ===‐' i:::::i  |
                            .             ゙ヽ‐‐ 'i_ _,、  〃 ,、-‐   ,'::::::i.  i
               何?                         、`ヽi`ヾ' _,.-‐'´    ,'::::::,'    ',
                                          `'" \   ≠"     ,'::::::,'     人.、
                                                  ',  ___,/::::::/  /  /:::ゝ、
                                               i:::´:::::::::::::::::::::::::/./    ./::::::::::::i:``
                                             i::::::::::::::::::::::::::::::/´     /::::::::::::::::i:::::
                                           , ィ:: ̄7i ̄ ̄ィ ̄     ,.':::::::::::::::::::i:::::
                            .              ,...:<::::::::::::::/,.へ´       ,.:':::::::::::::::::::::::i::::

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      しかし、王渾は孫皓親子を手元に留めておく事はできなかった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`            『三国志』『孫皓伝』は、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、          晋軍の建業入城後の事として、次のように記している
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元280年4月 晋 揚州 建業】
┏────────────────────────────────────────────┓
 司馬伷は、孫皓が自分に印綬を差し出した事を理由に、彼自身の使者に孫皓を晋の京邑まで護送させた。
┗────────────────────────────────────────────┛

              ---      __
          ´         `´   \
       /                ヽ  `< \
      '  '   ′  ハ,,ィ     :.   ヽ \
     /  /{l   i   /"゙゙}i丶   :  }    }^⌒\
    ′ / ,{:  ┼ -ォ-  }l  \ i\}   }
     i / /ハ   i / { __ 八 、  ト、 }
     {ィi / }v乂_l/{Ⅳ示笊㍉{\{斗}  / /
    __}从{  }从{⌒ ヽ{  Vリ  ヽ ィァ,   ' /
  ィ〔///∧>}. .}i   , ,       〈リ  /j/
〈////////ハ}. .}:.、        , 厶ィ         孫皓の身柄を都に送る権利を持つのは、

'⌒ヽ//////'}. .}: : . .     ‐-  イ           彼の印綬を有する我々にあると琅邪王殿下は仰っています。
 「  ̄「l>厶ィ}. .} : : ≧s。 _ ィ /¨オ

 i   |:|i:i:{ }. .}  :.「 ̄ } / 「{  |          .どうか彼らの身柄をお引渡し願います
 |   |:|ィ^ヽ}. .}   :}   ィ/. /|:|  | -=ミ
イ ¨≧L>_⌒j. .,、__/  /. /斗¬´: : : : : :\

: : : : ‐ァノ__)>j 〈//〉、  ,. . { : : :_:-: : : : : : : : :V
/: : : :/ ̄ >/ //////>、{. . { ¨´V\>、: : : : : : }
: : : イ´  / ////////ハ. . V ヽ v V∧: : : : ,
/     / //////////∧. .V \ V∧ : : {
. . . .   '. /⌒V//⌒ ¨¨ 丶. .v  ', V/〉: : 〉

: : : : : : :{. { .   /{. : : : : : : : : \: : :}、  ̄T´
: : : : : :八. .、 . . ,.  . : : : : : : : : : .ヽ,  \ {

    晋 琅邪国相 劉弘


                ,-──── 、
               ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
        -ー  ̄ ̄`´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:ヽ
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r───、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
     {.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:___/|/ ,ィ´ ̄`ー ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.j

      ':.:.:.:.:.:.:.:≠=≧   rツY ̄ ̄ヽ  Y:y一、ノ
       \.:.:.:.〈 ..-ー─t    | 0  |   り イ ハ
         \.:Y:::::::::::::::| |   ー─一    |l tオ j
            Z|:::::::::::::ノ/            .|l  ノ
        r} >ー一  t、 ゝ r==、__ノ   |:yハ、   __
       <ゝ>ヾ、   r==   ソ      |:.:i j`Y圭圭圭
        .   ̄ | ヽ一'  r==ニニニl   j:.ノ /  |圭圭圭
          |   ヽ   |     |  /:/ /  .|圭圭圭
          |    ト、. k二二二y  /::j /   |圭圭圭
          |    |:::}__ ===ー--'::::/      |圭圭圭
                |:::::::::::::::::::::::::::::::::::|     |圭圭圭
                └─┬''''''洲洲x'┘     j圭圭圭          / /       {       ヽ   ヽヽ
             圭圭圭|  州州从      /圭圭圭          ,' /    /{         ',    ',}
                                            {/   / /  .|   {、    ',
                                            |l   'l /⌒`寸 ', \'⌒``}    }
                                            {l  l /ィ芹斥 {\{ィ芹圷、Y l }./
                                            l从  l{ヾ ヒzリ `    ヒzリ ノノレi/
                                             人 ,小 u    '     '7  / )
           言われてみればその通りなのよね            乂  辷、    - -    /イ_ ィ_
                                            ハ   )-、Y7´‐ニヲ イ  _ノ⌒
                                              `Y  __ノノ/_‐っ|ヽ__ノ
                                                 ̄_ィ    {/ / V〕}h、
                                             ,ィ/////}   | /   V///〕iト


        |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
.         i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リ
.          V::::::::::::::__::__::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
         Y¨ヽ:::〉 _,,、`<::::::::ハ:::::,. ,、i::/

          f } }}ゝ/-'´,--ゝ、_``' ゙_,ィ/ ゙i/           話は分かった。
          ゝ‐ァ‐h. Y:.:.:.:.:.:.:.:.}" /≦゚-'.i 
             {.} i__i,人:.:.:.:.:.:ノ  |   ./            殿下からの申し出とあれば断われるものではない。
      ._.,.、.-≦/:ハ iN.、 `".._,,,_ 、_ | __ ,.'≧::....、___
‐::':::´:::::::::::::::::,.:'::::::| ','、:'、`゙'"、__,゙." /`'´::::::::::::::::::::::::::     孫皓親子はそちらに引き渡そう
:::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ',::ヽ   `ニニ   ii:::::::':、:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::/::::::::::::|i   ヽ:::ヽ,..-::‐::-:..i:i::::::::::::'、:::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::/::::::::::::::i '、   ヽ::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::',:::::::::::::::::         /  ァ ⌒´         \    \
:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::i ヽ  /',--‐‐‐--.' i::::::::::::::::',:::::::::::::::          '  / / /  '  ,   丶     ヽ  丶  .
:::::::::::::::::,'::::::::::::::::::::i   \/ 〉:::::〈. `'  |:::::::::::::::::',:::::::::::::        / ,ィ '   ,   ト、/{   丶  \    V  v ∧
::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::i    /::::::::::',   |:::::::::::::::::::i::::::::::::  .      ' / |      {''"゙{ 、   \  ≧=- v  ', ハ
                                      {/ | :  i   { 八  \ 斗<´ =-}    }  }
                                      }'  | :  l ‐‐{ -- \  ト、 ィチ笊芋ア    '
                                        Ⅳi  {  从ィチ笊 ヽ{⌒ 乂rツ / ' /  ′
                                        ,八  ト.  Ⅳ V_ツ        , , / / / /
                                             丶{ \{从 , ,   ,    ノィ. . .厶ィ ___
                                              V圦      ,   /}. .//////////ア
             ありがとうございます                    .}. .介: .  `     .イ' ,「 ̄  ¨ ヽ⌒
                                              }. . .} r、≧=- < _/ / |       }__
                                                  ,. . . } | | ーrォ } 「 /../ |     ´: : : :≧s。
                                             _/. . . , __| |i:i:i} { //. / ¨ア 、_/: : : : : : : : :
                                            //. . . /  { ∨  У'. / /  /: : : : : : : : : : :

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      こうして孫皓親子の身柄は、琅邪王司馬伷が預かる事になった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        ,ハ  :
                    /.:.:.:゙、    :    _  _ _ _
                   ,/.:.:.:.:.:.:ヽ       :  _ _ _     _ _

                   _/.:.:.:.:.:.:.:.:.`L,,
     _ _ _ _ :_ :_   ,/.:.:.:.:==r.:.:.:.:.:.:.:.ヽ   
 _ _ _  _ _ _ _ :_ :_ ,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L_  
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          ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``''ー、 アッハッハッ!

         ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ヽ、 
      ,、ィ''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, '´::::::::;;:;:;:;:;::::;:;;:::` 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``'''ー-、 _        _ _ _ _
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       _ _           \.:.:.:.:.:.:,'′ :        
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                       V


              ´ ̄    `ヽ `  、
  \/     ,. '´      \   \ ヽ \  
  /\   ///, / /   |  \   | |  、ヽ. 
_|_    / / // !  | ト、 {\__」ヽ_」 |   i  ヽ
  |    〃/ // |  :N ヽゝ'〃⌒ヾO!  :!  ∧  
     ///|  ! レ'x=ミ、 //////   ト、 ハ         それは傑作だ!
      レ' `「   V////∠∠.///  | }   '.
         |   ℃/ r'´,. -― 、∧    |  V    '.         衝撃の若造のマヌケ面を拝みたかったわ!!
         |   八  V        }    /!   |     、   
         |   ヽ.  ヽ     /  , ' |   :!    ヽ 
         |   ! !个 、       ,イ  |   '.      \
         !  :| | :|  | >. 、   ´ !  ∧   V            /
        ,'  | | :|  | | :!       '.  _、   、--、          '  ィ  /   ,:i:iア       \    ',
       / |  | | :|  | | ハ        `7:.:∧       \       ///  '    /wi}        ', 
       / !  ! | :|  | レ'ノ      ,. !:.:.!      、        / / /    /  {     、    i
                                          '  '    i {、  {   \   \   }    }
                                         { i     И \八 、 \ /\ }     i
                                         | l {  :  {笊示ミ、\{\ィチ芹笊}    ,
                                         И {  i  Ⅳ Vツ   ヽ Vツ / '  /
                                           }八 {  乂__     i    ノィ  /┐
      笑い事ではありません。                        )八  i从⌒         /  ィi:i:i:{_
                                               \{ 込、   ´ `   イ /i:i:/^|
      とにかく、孫皓親子は                           「 }.} ̄〕iト  _  ィi〔/^「 ̄    |
      我々で都まで護送する事になりましたので             |,./.:.:.:.:.:「 }  __ / | |...    __j___
                                            ,.  -//i:.:.:.:.:._|^{ _/  __/| |......./      \
                                          /  //| |.:/´ ∧/__//...| |_/          丶
                                         '    //:::}><i:i:i:i/Vハ   '. ./ /   __          
                                         {  /^yィi〔/i:i:i:i/i:i:i:i∧-=ァ. {__〕iトr ⌒}\ 


.    /ー-=ニ/ :〃 /  / / ハ ヽ\

..   / \ー:'  i' /  ,  '/j ,| l :i  :.
.        __|   i|/x< / //'| | i|  il
      /,rl   i仡芯くヽ /〃 } } i|  i|
.     人 ゙|   i|ゞ-'    ,ニ7/ :ハ :i|
.     〃 /`|   i|       ヒツ,イiT| j_}ハj     しかし、羊公の腰巾着だった男が、サマになっているじゃないか。
..   / /t |   i| t‐- 、 ' ,仆 il|´ 
     /ー辷|   i|、 ` "イ ili|  |        .やはり血筋は争えんな
.    /{::{:/ ̄ `ヽ`::< /| li|  |
    {::/        V''^´  | li|  |                       _____ 
.    {::{        '.     | li|  |                     /> ´ ⌒^\     -----    
    八  '.      '.   Vili|  |                    /´      ¨  ̄ `^´        ` .
     :{::{\_'.      '.     V{  {                   /     ´   ,                \   
..   ::{::{::{::{:{:.     ヽ    `ー‐`              .     /     /        \         丶 
                                         '  /   /    \    ',          
                                   .     /  ィ    ′ 丶    ',    i          } 
                                      ///    i   、 \ ヽ}    }  . 、  . .     
                                   .  /'  , i   {  { \,_/ } ′  }^Y. . \ . . . . , 
                                   .      { {   乂 八 ィチ笊 }/. . . . '} /. r‐  .,ヽ. i. .  
                                   .     | 八   i { \}  vツノ. . . . /.}' . |i:i:i:i:i:i:\}. . ′__  
       あなたは相変わらずの御様子。         .      |′ \ {八. /   ⌒7 . . / 人. . {i:i:i:i:i:i:i:i:i\{/i:i|   
                                   .          ヽ 〈    /ィ }/_/___〕iトVi:i:i:i:i:i:i:i:i:{^}i:i:i:|  
       この先が思いやられますわ                        、_ , - /' ./ .............\i:i:i:i:i:i:i:Vi:i:i∧  
                                                 \_< /_/ニニニ=-- Vi:i:i:i:/∧i:i:i:iハ 
                                                  /         丶{__ /i:{. .∨i:i:i} 
                                   .               /         ......... ∨i:i:|. . .VⅣ 
                                                   ′       .........., ‐、_|i:i:i:}. . .乂  
                                   .              /{ /      ............{  {_{i:i:ハ. ./   〕i
                                              /./V.../    ..................乂__j∨ニV. .   


               . . : : ¨¨¨  ̄ ̄ ¨¨⌒ <⌒\

               / . /  ,  /  丶     \ \
                ' . : ' /  / /W     \      ', \
             / . :/. ′ ' /''゙゙i   \ ',
              ' . :/ . i  i /⌒ {   、 \i   i   }
    「\ __    {: . ' . :.l   ィたて㍉、 \⌒}   }  ,
    {//////\ : : . Y^|   乂ツ ⌒\{ィ示 }  /  /
     V///////\、: .乂|  { ''     , ヒツメ/  '  '     ですが、今は羊公もお喜びなられているでしょう
      /\///////∧: /:八  乂  、    ''.:./} /}/    
   _〈//////////ノ」ニニ}\{:、   ´ イ/{ノ' /
「/////二ニニ=--. : 「⌒ -=ニ}  }: : >r<_八 ∧
..⌒ ニ=- ⌒. . : :.__|ニ=-  j  「 ̄{__{ヘニ} \ 、              -┼┼-
  /: : : . . . / ⌒ ニ=- __/ ∧: . }「 }ニ|   \ \
./ . . . . . . . '        -=ニ' / o〉、_「\〉∧⌒ヽ 丶 丶         ,. -―‐  、
                                       ´         `  ..
                                            /   /    丶
                                             |  | l l| |     \
                                       .    / |  | l l| | |', ', ∨\
                                          / /|  | l l| | | ', ', ∨ \
                                            |  |」`ト」、l」}ハ 」ヽ〉

                                         / l_/ |  | ,:==、 八
                                       . /Y´- `:|  | "   `{  ;
                                       / 人ヽ:l |  |:::::__ 〉 ;

  羊公の墓前に祝い酒のひとつでも供えて報告してやろう   .////>‐ |  l {^  ∧  :.
                                       ≧s/   |  | ヽ /_',   :.
                                       三三≧o_|  |>‐'三三:   、

                                       三三三三三≧=-ニニ/ `、 `、
                                       ≧o。三三ニ/Ⅵイ三ニ=`、 `
                                       三三三ニ≧∧  Ⅵ三三三:i、 `、

                                       三三三三三∧  Ⅵ三三三ム   `、
                                       三三三三三=∧  Ⅵ三三三}\  \




           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
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        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '  
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|      
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |             私が天下統一を果たしたのだと
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |     
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |     
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、 
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、 
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、



                      ヾ叉7

                      _ⅲL_,, ,. _
               ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、
          ,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、

      ,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,,
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                     1;:;:;:;:r=:.::{ 
                     ゞ;;;;;;:.:,r'´.:.:``;:ー-..、,,_

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        _____

      .: ´: : : : : : : : : :`: . 、
    /: : : : : : : : : : :i: : : : : : :\
  /: : : : : : : : :{/: :/l!: : : : : : : : :ヽ

  i: : : : i: : : : :.l:-/-+-} : : !: :i: : : : .
  |: : : : | : : : : |:/   Ⅵ : / :│ : : i: :.、
  |: : : : | : : : : |rォ≧ュ У: :/!ヽ.: :l\l
  l: :.i⌒l : : : : l. 込ソ /}: 厶|: /: :| ノ      ようやく孫皓殿を洛陽へ送る手筈が整った。

  }: :乂_|: : : |: |     〈/ヒソjイ: : :|
  И: : :.|: : : |: |    _ ′{: :∧: ノ        .仲思殿にも一緒に行ってもらうよ
    !: : ∧: : :ト、》、___  イ: / }′
    |/ /\: !≧=く   }: :/!:.′
      / ̄ ヾ   `ヽ《:イ j
    ./      ,   \

    晋 琅邪王 司馬伷

                                      /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                      ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                     ;:::::::::::|::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                     |:|::::/::ト、::|:::|:l:::::l::::::|:::ト:::::::::::::::::::::l
                                     |:|:::什|≧ト、|从:戈戎刈:|::::::::::l::::::|
     義兄上!                         .|ハ::{i' 込刈 ̄ハ弋㌃ノ.八:::::::/ハ:/
                                      И| ー '/   ` ー‐ ´ И/ リ
     何度も言いますが、                      |   `. '    ι  ,'. イ
     僕は晋王朝に仕える気はありませんよ!!        、  { ̄ ¨ヽ      /|::/
                                         \ ー― '     / И_ __
     故郷の琅邪国に帰らせてもらいます!!!            \ ̄  .  '´   レ'´   \
                                       .  ' ¨¨ハ ̄      /.::.::.::.::.:/ ̄ ¨¨   、
                                    /     /::.:ハ     /.::.::.::.::.:;. ′          ヽ
                                       , '     /.::.::И   .:′.::.::.::.::; ′           ∧
                                    /      ,′::.::.:ハ  , ′.::.::.::.::.:/              ∧
                                      /       ′::.::.::|  /:.::.::.::.::, へ.     ,′           ∧

                                      呉 大司馬 諸葛靚(字:仲思)


        _____

      .: ´: : : : : : : : : :`: . 、
    /: : : : : : : : : : :i: : : : : : :\
  /: : : : : : : : :{/: :/l!: : : : : : : : :ヽ

  i: : : : i: : : : :.l:-/-+-} : : !: :i: : : : .
  |: : : : | : : : : |:/   Ⅵ : / :│ : : i: :.、
  |: : : : | : : : : |rォ≧ュ У: :/!ヽ.: :l\l
  l: :.i⌒l : : : : l. 込ソ /}: 厶|: /: :| ノ     それで構わないよ。

  }: :乂_|: : : |: |     〈/ヒソjイ: : :|
  И: : :.|: : : |: |    _ ′{: :∧: ノ       .琅邪国なら融通が利くから、諸葛の家の祭祀を絶やさないでほしい。
    !: : ∧: : :ト、》、___  イ: / }′
    |/ /\: !≧=く   }: :/!:.′         けど、私の妻は都にいるから、一度だけでも会ってあげてほしい
      / ̄ ヾ   `ヽ《:イ j′
    ./      ,   \

                                     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:..:.::.:..:.::.: .: : ..ヽ
                                    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.::.:..:.:.:..:..:.:.: .: .ヽ
                                   | ト::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:..::..:...: .:: .!
                                   |::!l::::::::::::::::::::::::::::::ト、:::| jl:::::::::::::.::.:.::::::...:.:.::::: .: .: .!
                                    |::l|:::::::::::/i::::::ト、:::Lヽ|川:::::lヽ:::::::::::::::::::...:...:.: .: .!
                                    !i|::::::::i::l-ゝ::!| ヽ:::i-|ニニヽ:| ヽl、::::::::::::::..:.. . .: .|
                                      ヽハ!|::|ィテく!  `ト !::::ソ` - __l:..:/ヽ::::..: .: .!
                                       下 !弋丿ト- l `ニ‐' /   l:::.|´! |::::.. ./
          姉は元気にしていますか?             \!_, -イ  ` ー‐''゛    !/ ソ/::: .:/
                                         ! 〈 、          r/:::: ./
                                          ヽ             /  l::ハ::|
                                           \ ̄      /   ゞ , -、
                                             \   , -'"     /   \
                                               ヽイ       /      7‐、
                                               /ヽ    /      /   `ヽ
                                              _ィ゙ │  /      /      \


        _____

      .: ´: : : : : : : : : :`: . 、
    /: : : : : : : : : : :i: : : : : : :\
  /: : : : : : : : :{/: :/l!: : : : : : : : :ヽ

  i: : : : i: : : : :.l:-/-+-} : : !: :i: : : : .
  |: : : : | : : : : |:/   Ⅵ : / :│ : : i: :.、
  |: : : : | : : : : |rォ≧ュ У: :/!ヽ.: :l\l
  l: :.i⌒l : : : : l. 込ソ /}: 厶|: /: :| ノ        昔と変わらないよ。

  }: :乂_|: : : |: |     〈/ヒソjイ: : :|
  И: : :.|: : : |: |    _ ′{: :∧: ノ          千年に一人の美少女だし
    !: : ∧: : :ト、》、___  イ: / }′
    |/ /\: !≧=く   }: :/!:.′    
      / ̄ ヾ   `ヽ《:イ j′
    ./      ,   \

                                     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:..:.::.:..:.::.: .: : ..ヽ
                                    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.::.:..:.:.:..:..:.:.: .: .ヽ
                                   | ト::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:..::..:...: .:: .!
                                   |::!l::::::::::::::::::::::::::::::ト、:::| jl:::::::::::::.::.:.::::::...:.:.::::: .: .: .!
                                    |::l|:::::::::::/i::::::ト、:::Lヽ|川:::::lヽ:::::::::::::::::::...:...:.: .: .!
                                    !i|::::::::i::l-ゝ::!| ヽ:::i-|ニニヽ:| ヽl、::::::::::::::..:.. . .: .|
                                      ヽハ!|::|ィテく!  `ト !::::ソ` - __l:..:/ヽ::::..: .: .!
                                       下 !弋丿ト- l `ニ‐' /   l:::.|´! |::::.. ./
                                        \!_, -イ  ` ー‐''゛    !/ ソ/::: .:/
                                         ! 〈 、          r/:::: ./
                                          ヽ             /  l::ハ::|
                                           \ ̄      /   ゞ , -、
                                             \   , -'"     /   \
                                               ヽイ       /      7‐、
                                               /ヽ    /      /   `ヽ
                                              _ィ゙ │  /      /      \

【諸葛靚さんの脳内】

        _/ン,,i´                    `'-、
       _,riツ'′                       i、 `'i、
    ,/゙,i´:"                       \゙l,‘i、

   ./ .,l‐.,         、               ヾl..゙l、
  ./ .,,i´ ,i´     .,、   ,!                 i、  ゙l,゙lノ`'-、
  ./ 丿 .,i´   .,‐ /`  、 │.,!   ,! .、        ゙l  ∨   ヽ
..l"| ./ .,,l゙ .,  .丿,i} / │ │ l   ,|  l,  .l゙         ゙l  │    ゙l,
: ,l゙| l゙.,/l゙ ,l゙i、 /`,l゙l゙./ .,イ ,'| |  /| l゙|  .E  ,    ゙l ,l゙     .゙l_
│,}。| l゙ | .,!.|  l゙ .Z |.l゙.,/ | .l゙ | .゙l  ,l゙.| | ゙l  ||  |     | .|      ,「)
│| ゙|.| .| | l゙ l │゙i|,リ` ゙l l | | ,l゙ .| | ゙l |゙l、.|l,     ゙l|     .,l゙|
│) テ┤ |.| │  |{j、 .|l゙ ゙l .| │ |. |  ゙l .゙l゙l、'|i、.!   .゙|     ,/|.|
`'″  ゙l, 八.||テ`'‐ミ,_`'i、`  │l゙.l゙  ゙l|  ヾl.,゙l, ゙l),゙l   .,l|   ,,,i´ l゙l゙
     ゙l,》.|.|| .|   `゙●-,,,,,-゙l.|.|/  ゙",,,-ー゙″`〈l,゙l|   |,|,,,,-‐'′ ,l゙l゙
      .`゙l'l{ ヽ,,、_,,,,-''`  ゙lコ"゙'''''゙゚●广'''''""゙゙゛ ゙l  ││    .ー′
       l |    ̄      .″  ヽ_   .,,/  .l゙ .l゙  |
      l゙ ゙l              `゙゙'''''"`   ,l゙ .l゙ 丿
      |  ゙l             、         l゙ │.,/
      | .八    .,r- - .,r-,."         ,l゙ ,ト'"
      | l゙ ヽ、   リ、_  .| |            ,iン丿
    ._ .| |  ._,ソr,、 ゙r,. ゙̄| 〔,フ゜   ./'i、.,iレリ.,l゙
_,,,,,r'"゙ ゙゙̄''| .|''''″ .|i\  `゙''''l゙ ]   ,r‐(, .|" ./,/`''''''"゙''''-、、
` `''-、  .゙l.|    | ゙'、ヽ、  |  レー-'"゙゙''"゙゙''/vツ′      ‘'i、
    `'i、  .∥   ヽ `''ミヽ-|           | .リ          \
     .゙i、  ″   \  `'-,|           | {      ./     ヽ

    晋 千年に一人の美少女 諸葛氏(諸葛太妃)

       _____

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 |: : : : | : : : : |:/   Ⅵ : / :│ : : i: :.、
 |: : : : | : : : : |rォ≧ュ У: :/!ヽ.: :l\l

 l: :.i⌒l : : : : l. 込ソ /}: 厶|: /: :| ノ 
 }: :乂_|: : : |: |     〈/ヒソjイ: : :|
 И: : :.|: : : |: |    _ ′{: :∧: ノ   
  !: : ∧: : :ト、》、___  イ: / }′
  |/ /\: !≧=く   }: :/!:.′    
    / ̄ ヾ   `ヽ《:イ j′
   ./      ,   \

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                                  |::!l::::::::::::::::::::::::::::::ト、:::| jl:::::::::::::.::.:.::::::...:.:.::::: .: .: .!
                                   |::l|:::::::::::/i::::::ト、:::Lヽ|川:::::lヽ:::::::::::::::::::...:...:.: .: .!
                                   !i|::::::::i::l-ゝ::!| ヽ:::i-|ニニヽ:| ヽl、::::::::::::::..:.. . .: .|
                                     ヽハ!|::|ィテく!  `ト !::::ソ` - __l:..:/ヽ::::..: .: .!
                                      下 !弋丿ト- l `ニ‐' /   l:::.|´! |::::.. ./
                                       \!_, -イ  ` ー‐''゛    !/ ソ/::: .:/
     なんか本当、                           ! 〈 、          r/:::: ./
     姉が御迷惑をおかけしているようですいません       ヽ             /  l::ハ::|
                                          \ ̄      /   ゞ , -、
                                            \   , -'"     /   \
                                              ヽイ       /      7‐、
                                              /ヽ    /      /   `ヽ
                                             _ィ゙ │  /      /      \


       _____

     .: ´: : : : : : : : : :`: . 、
  /: : : : : : : : : : :i: : : : : : :\
 /: : : : : : : : :{/: :/l!: : : : : : : : :ヽ

 i: : : : i: : : : :.l:-/-+-} : : !: :i: : : : .
 |: : : : | : : : : |:/   Ⅵ : / :│ : : i: :.、
 |: : : : | : : : : |rォ≧ュ У: :/!ヽ.: :l\l       息子は四人いてね。
 l: :.i⌒l : : : : l. 込ソ /}: 厶|: /: :| ノ

 }: :乂_|: : : |: |     〈/ヒソjイ: : :|         長男には孫も生まれたよ。
 И: : :.|: : : |: |    _ ′{: :∧: ノ
  !: : ∧: : :ト、》、___  イ: / }′        なんやかんやで楽しくやっている

  |/ /\: !≧=く   }: :/!:.′    
    / ̄ ヾ   `ヽ《:イ j′
   ./      ,   \
                            .           /                   ',
                                     ,′

                                      |:.           .:.     |
                                      |:::.  .:.   .:...:..    .::::::.  .:  :|
                                     V::::...::::.. ..::{^ヽ::::ハ:.:八:::::..::::.:::::|

                                     /`V:::i^ヽ从  V 从二V::|::|::/^i
                                       {   Vム  :, ‘,  マ(    )=彡 ノ
      そう、ですか。                       ゝ __ ;{i \ \:,  \¨¨´ γ⌒i、
                                __  -‐=ニ 「 | \ \ `ー  \_,/  / |ニ=ー-  _
      それを聞けて安心しました。                |  ゝ、  :. 、 :.\     /   |        ̄ ヽ
                                        |    |\  :.\     ./   :|             ,
      あんなんでも、                        |    |   ゝ、     /   |             ′
      たった一人生き残った家族なんで            .|    |  \_}i,    \    :|             :,
                            .            |    |     :/∧:.    \  :|                ,
                                      |    |、   /  ∧:.    .:::|\:!      ::/       ′
                                       |    |: \/    ∧:.  .::::::|:  \   ::/       |



                      ヾ叉7

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               ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、
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                  _,」;;:;:;:;;;:;::.:.:. :. :.:. j      γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                 ``ヾ;:;:; :;::;;: ;r==.:.j       |   二十年以上会っていないんだよなぁ   |
                    ゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,!       ヽ_________________乂
                    l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;! 
                    'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;! 
                     1;:;:;:;:r=:.::{ 
                     ゞ;;;;;;:.:,r'´.:.:``;:ー-..、,,_

                      `i;;:;:;;:;;:;;;;;;;;;:;:;:;,,、-‐''"´
                       〉;:;:;:/´


_________________ィ‐' ̄`ヽ
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .続きは今週の土曜日までに
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

>>1乙ー

なんか王渾も王濬も、最初は互いに譲り合ってた感じがしたのに結構こじれちゃったな
総司令官の大都督賈充さんが仲裁すればよかったのに

【お断り】

           /::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
.          /::::::::/:::::::::::::/|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
         /::::::::/:::::::::: |/ .|:l::::::::::::Λ:::::|::|:::::|::::::::::.
.         .:::::::::::::::::|::::::: |  |:|:::::::::::| |:::::|::|:::::|::::::::::::.
        .:::::::: |::::::: |::::::: |  |:|:::::::::::| |:::::|Λ:::|::::::::::::::.
        .:::::::::: |::::-┼--===|:|:::::::::::|==-┼‐-:| :::::|::::::::
.      .:::: |:::::::|::::l |:八| |八::::::::|  V:|  :|::::: |:::::::::
.      .:::::: |:::::::|::::|xr允芳ミ    xr允芳ミk | :::::|::::::::|:        >>96-99
      :::::::: |:::::::|::::^  V^ソ       V^ソ ^从::::|::::::::|::       .記録がないのよ。
    :::::::::::|:::::::| Λ               /.|::::::|::::::::|:::
.    ::::::::::::|:::::::|、 Λ        `      / |::::::|::::::::|::::       .だから書きようがないらしいわ。
    :::::::::::::|:::::::|::\c U             cノ|::::::|::::::::|::::
.    ::::::::::::::|:::::::|:::::::|:込    ( )     人|::|:|::::::|::::::::|:::::      .今さら太尉も危ない橋は渡らないでしょうし
.    :::: |:::::::|:::::::|:::::::|:::|::::`ト      イ(:::: |::|:|::::::|::::::::|:::::
    ::::: |:::::::|:::::::|:::::::|:/ /|  > < | \|::|:|::::::|::::::::|:::::|
    ::::: |:::::::|:::::::|:: : /  /|        |  \|::::::|::::::::|:::::|


※今回の話ですが、予想以上に分量が膨れ上がったため、
  次回分の話として予定していた分と再構成したいと考えています。

※当初の予定とは異なりますが、今回の話を「天下統一 其の玖」、次回を「天下統一 其の拾」に変更します。

※御了承下さい。

【紀元280年4月 晋 揚州 建業】

                      ヾ叉7

                      _ⅲL_,, ,. _
               ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、
          ,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、

      ,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,,
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                    ゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,!  
                    l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;! 
                    'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;! 
                     1;:;:;:;:r=:.::{ 
                     ゞ;;;;;;:.:,r'´.:.:``;:ー-..、,,_

                      `i;;:;:;;:;;:;;;;;;;;;:;:;:;,,、-‐''"´
                       〉;:;:;:/´

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .四月上旬。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      孫皓らが司馬伷の兵に伴われて建業を出発する

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





            _     __上ニニニニTR

         rニニニiヲニコT彡t―.王ニニニニニ=、=┬┬┬-D
         ├──────''´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||ミ:.:.: : ::┴┴┴ヲノ
         │: : : : : ┌──┐: : : :┌┐: : : :||il───┐li /┬──┐
         │┌┐: │┌┐│: : : :││: : : :||: : : : : : ::│:::/:┬┬┬ヲ
        フ::││: ││││: : : :││: : : :||:──┬─V:┌───、

          /:::││: ││││: : : :││□: :||:──┴ ‐/∧: : : : : : : \
      _  /:::::││: │└┘│: : : :││: : : :||: : : : : : : //: : \/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
  , ' ´,-i i-`'、:::::└┘: │    │: : : :└┘: : : :||: : : : : : //: : : : : /´三三三 /
../ ハV | | .//ヽ::::: : : : │    │: : : : : : : : : : :ノ: : ,、: : //: : : : : /三三三三 /         ノ彡ミミヾ㌫rツ   ノ彡ミミヾ㌫rツ
{ ヘ V | |//  >',::::::::: :│    │: : : : : : : : : //ノ/∧://__/三三三三 /       彡´  r  ム jl   彡´  r  ム jl
i.l  \V..|/ //廴、:: :│    │: : : : : : : //_ ././//__/´ ̄/ ̄ヽr――-、     彡    入 ヶ {l7 彡   入 ヶ {l7
|.|---{  ヾ/_{i|ミ: ー┴──┴──<_/ , -''´  ̄ `' 、     /  //,r ´  ̄ = ー イ     //  ヽ _」l     //  ヽ _」l
|.|_ - ''v/ソ、____|.|├─======-==-==-=//ヽ | /ハ 'n二二二二二二二二二⊃l    { ハ二㌧リ|    { ハ  ㌧リ
' ,  //| i \ ̄ | |/i l┴──、 、 フ ┬─/ /\  V // >、 ',三三//{  レ      !   !l }     !    !l }
.V/ ./ .| .i  V//ヲ┘│   ヽ.... │ 7 .ト、_>-、/_ ゝ',三彡ノ t   ヘ       l    j l j     l    j l j
 V /. . | i  ///.. . └─   `''---.┤ |___it j }ミ=、 | iフ=. 、ヽ>、 ゝ、、_  tヘ / ノ ハ _  tヘ / ノ ハ
  \ミー >//              { ハ  //不/ヽ`'-i }   .`'{ k  〈    ̄{  V-<.ハ   ̄{  V-<.ハ
   `ー―''´                ヽ V ./ | ヽ V ./       .l 「 ㌧こ、   y }  ㌧ j    y }  ㌧ j
                         \ソ-.上__ソ/       ノーl   \ヽ   } l   ヽ‘、   } l   ヽ‘、
                          `''ー---'''´      .ゝー'’    ヽ\ ノン      v`、 ノン      v`、
                                                  辷イ/      yヘ、/      yヘ、
                                                   し'        辷 コ        辷 コ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .目的地は司馬炎の待つ洛陽。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      この一行は、孫皓と呉の一部の高官、及びその妻子で構成されている

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



      .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::\
     /::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::::/::::::::::::::::::::::ヽ
.    :::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::://:::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::.

    |:::::::::::::::/⌒::/::: / /::::::/  '::::::::::::::::::::::::::::
    |::|::::::/:::::::/:::::/  :::::/  ⌒\:::::::::::::::::::::|
    レj/::::::::x气=ミ   //     \ ::::::::::::::::|::|

     乂::::_iイヽ  _,ハ  /    x=≠气ヘ:::::: ∨:|/
 ー=ニ二 ::::::i小.   トJ|         _,ハ   / /:::\:::∨
     |::::::i :i゙;  Vソ    .   トJ|   .::::::::::::乂二ニ=一       ほな行こか
     |::::::i:::'.| :.:.:.:        Vソ  ∧ ::::::::i:::::::.
     |::::::i: 八     r‐    :.:.:.: 厶:i:::::::::::i::::::::.

      '::::: i::::::::丶、   、:::ノ    ィ :::::i::::::::::::i:::::::::.
     /::::::::j:::::::::::::V>  _,,  < ::i:::::::i:::::::::::::i:::::::::\
.   /:::::::_厶_ :::::::: マヘ,」    ト、__ ::::i:::::::i::::::::::::::i:::::::::::: \
   .::::〃⌒\\:::::::::Vヘ、   `7  ¬ー-、::::::::::::::::::\ー- \

                                         ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,

                                             / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'"  
                                            ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                           _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',
       おいおい。                           / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',  
                                       /  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |

       こないだと打って変わって御機嫌だな         〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: |  
                                       ',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ!
                                       .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                        .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ
                                         \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、


           , -――- 、 _ _/ヽ
         /: : : : : : : : : : : : : : : : !-.-.‐.‐.‐. ァ

    __∧': /   . . . : : : : : /: :/: : : :`: :<         γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
.  /:::::::::::::::::〉: : : : : : :./: : : :,:イ: :∧: :i: : . .\:`ヽ   ○   |   いやな    |
  〈::::/:::::::::::/: : : : : : :/ : : : / /: /  ',: |: : ハ: : ヽ  \     ヽ______乂
  ∨:::::::::::::/: /: : : : :/: :-∠_/_:/   |: |: : :∧: : :ヘ、  ',         ○
  〈:::::::::::::/: /: : : : :/: :.X   //   \!∧: : : :',: : : ハ\j
  /\:::::/: /|: : : : /i/  \      /`ー∨: : :l: : : :.!        o
  ,'.:: : :ヾ:./´ !: : : /  ̄ ̄ ̄       ___∨: :i:. : : :!
. i.: : : ./イ!  |: : /      __    \    /!: ;イ::. : :.i〉
. !: : : : .::|:.ヽ_j: /     /:::::`:.、   \ /、|:/:.|:::. : ,'

 j: : : : : .:!:.:/ |/ \    /::::::::::::::::::〉     ! }':.:.:|∨:/     o           r‐- 、   /  }
 |: : : : : .:|:/    > 、j::::::::::::::::::/   , イ-<:.:.;イ:.Ⅳ           .      \   \」 ノ
 |: : : : : .:|'   /   |` ーrー-イ--‐ '  |:.:.:.∨:.!: |                   >z=-、メ丶、`丶、
 |: : : : : : !   〉     |  /ヽ  ヽ  o j:.:.:.:.:. : !: |          O      , ': : : : / ,小: :l `\: : \
 |: : : : : : |  /`ー 、  |    ,!  }、   |:.:.:.:. : :.|: !    ○          //: : : :」 / .| ',:」:_: : : : : : 丶
                                           , ' :/: : : 'フイ/  | ヽ|ヽ`ヽ:レ: : : :',
           呉 牙門将 陸機                    / ィ: :/: : /ィ=ミ    テミ、: :/: : /: :}
                                          //ハ:| : /仆イ}    トイ}ソ : : /: :/
                                            |: :|: ハ弋ン   弋ン/: : ,イ: :/
                                            |: :|イ :}    '__   /: : /': :/
             文仲従父上。                       ∨ ',: :ゝ、  `′ _ノ: イ/イ/
                                               ∨  ヽ;ヲ  ヒ/イレ'
             お世話になります                         / ̄/_ /  丶、
                                                /|  「  /    _」
                                         .      ハ  | /  イ ̄ }
                                               | {ヽ レ' / /   /
.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ                   l />l∠ ィフ   /
|     ウチの子らが帰って来たんよ     |
ヽ_________________乂                  呉 陸機の弟 陸雲



>>104修正】

           , -――- 、 _ _/ヽ
         /: : : : : : : : : : : : : : : : !-.-.‐.‐.‐. ァ

    __∧': /   . . . : : : : : /: :/: : : :`: :<         γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
.  /:::::::::::::::::〉: : : : : : :./: : : :,:イ: :∧: :i: : . .\:`ヽ   ○   |   いやな    |
  〈::::/:::::::::::/: : : : : : :/ : : : / /: /  ',: |: : ハ: : ヽ  \     ヽ______乂
  ∨:::::::::::::/: /: : : : :/: :-∠_/_:/   |: |: : :∧: : :ヘ、  ',         ○
  〈:::::::::::::/: /: : : : :/: :.X   //   \!∧: : : :',: : : ハ\j
  /\:::::/: /|: : : : /i/  \      /`ー∨: : :l: : : :.!        o
  ,'.:: : :ヾ:./´ !: : : /  ̄ ̄ ̄       ___∨: :i:. : : :!
. i.: : : ./イ!  |: : /      __    \    /!: ;イ::. : :.i〉
. !: : : : .::|:.ヽ_j: /     /:::::`:.、   \ /、|:/:.|:::. : ,'

 j: : : : : .:!:.:/ |/ \    /::::::::::::::::::〉     ! }':.:.:|∨:/     o           r‐- 、   /  }
 |: : : : : .:|:/    > 、j::::::::::::::::::/   , イ-<:.:.;イ:.Ⅳ           .      \   \」 ノ
 |: : : : : .:|'   /   |` ーrー-イ--‐ '  |:.:.:.∨:.!: |                   >z=-、メ丶、`丶、
 |: : : : : : !   〉     |  /ヽ  ヽ  o j:.:.:.:.:. : !: |          O      , ': : : : / ,小: :l `\: : \
 |: : : : : : |  /`ー 、  |    ,!  }、   |:.:.:.:. : :.|: !    ○          //: : : :」 / .| ',:」:_: : : : : : 丶
                                           , ' :/: : : 'フイ/  | ヽ|ヽ`ヽ:レ: : : :',
           呉 牙門将 陸機                    / ィ: :/: : /ィ=ミ    テミ、: :/: : /: :}
                                          //ハ:| : /仆イ}    トイ}ソ : : /: :/
                                            |: :|: ハ弋ン   弋ン/: : ,イ: :/
                                            |: :|イ :}    '__   /: : /': :/
             文仲従父上。                       ∨ ',: :ゝ、  `′ _ノ: イ/イ/
                                               ∨  ヽ;ヲ  ヒ/イレ'
             お世話になります                         / ̄/_ /  丶、
                                                /|  「  /    _」
                                         .      ハ  | /  イ ̄ }
                                               | {ヽ レ' / /   /
 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ                  l />l∠ ィフ   /
  |     ウチの子らが帰って来たんよ    .|
 .ヽ_________________乂                 呉 陸機の弟 陸雲


【紀元280年4月 晋 揚州 建業】

    /   /  :|   /:::    |:::: \ `ヽ、
   /イ  /   ::| :::::/ V::   ト、:::  ヽ::::::.. \
 /-イ   :::;'   ::::| ::/、_ V::  |_,-:::: ::: ';_::::::::ヽ
   /   ::::|  ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ',  ̄`ヽ!
   |  :::::|  ::::/ / :r;: |` V: /イ:r;:';ヽ::::::: ';    
   |  :::::::| ::::/ |: i::j :|  V  | ij: | ヽ:::::: |         下の弟たちは生きてたのか。
   | ::::::{ | :::/   弋::ソ   , 弋ソ |ヽ::::: | 
   | :::::::::`|::/_、      ,-、_,、   ノノ|ヽ: |         そりゃよかったな
   |::::,.イ;,ィ!:::::::> 、   ー─'   ,.イ:;へ:| ';' 
   |/  |/   ┬=≧=-r=┬
          ト、   | |! /  |        

                                            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                                               :::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
                                              i::::::::/::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::
                                              |:::::/::::::::::/:::::::::::/:::::::/:::∧:::::::::::::::::::|
                                             |:::」_:::::/⌒//:://:::/⌒ヽ:\ :::::::|
                                            「{./ >:::::≦==ミ  //斗==ァト、:∨|ノ
   色々あったし、                              -=ニ二 く八  rリ /  rリ ´ /::乂
   ウチの地元に邸用意して、そこで暮らしてもらう事にしたんよ。   |:\_ハ.  じ    ,  じ  /:|/
                                             |/| :: :∧ :::  ___  :::: 八|
   これで心置きなく洛陽に行けるってもんや               r<^ァニニニ、:>   ー'   イ ::::ト、
                                            { {.    }::V{` ーァ≦  |::::::|/}
                                          /〉/    小::マヘ ̄/ / | ::::| ,′
                                            /::{ノ      「 j::}<V>―'´ |:::::|/
                                         .:::::〈      厂|::|ァ///tー‐'´│::j
                                       /::::::::∧    /_|::|/////\_,,人::|


        _、-''"´ ̄ ̄¨''ー、

      、-'"          `ヽ.
    /              ゙ヽ
    /                ゙i
    |                  |
   /          ,        |
   !、 i  ,       i       __ ,!
     〉、∠  __   }!   ,ィ二, レ′
   〈`_ヲ ≡≦≡=-  '"   メ-ュ リ          しかし、陸喜殿。
    ∨/  ` 二゙- ""    ,>ノ イ
    l!'_,,≧:    ,、-''   ィ゙_,、イ「゙i          呉郡にある陸氏の土地はどうなさるおつもりで?
    「「ミ`ニーミ、  |     「   /l! ゙i
    | !``ー ヽヾ ノ    ノ ,/ィリ |        .都に移るとなれば管理が面倒になるのでは?

     j ヒヘ、_,..} ゙Y  _、-" 、イ f./  ト、
    !タ_,N"lii;, _ノ-''"_、-''" ノ/   |. \

   /  |.ト-三ニ=_,ニ"  :='/     .|  ヽ、
   /  ,'|.| 「 ナ'ニニィ゙   ,/       |    `
     ' |.| レ'__二フ′ ィ'          |

                         ////////////////////i/.    \//////////////////////j|
                           7///////////////i/|// /      \////////////////////j|
                            |//////////////// :i//.′    ,.-_,z:::示<////////////////|
                            {/////////////// ,'//      〃´ c:゚::ハ :::///////////////j|
                          i/jV///////////___/:/       i′   !::::::q:::|///////////////,'!
   息子たちに任すわ。         Vi|∨///////,:=示=x'          V::::7|:|////////////////i

                         ',:i ∨/////イ,  v:::c            ゞ' !:////////////////∧
   周処殿の所もそうするんやろ?   ヾ V///∧   V:::',            i:.!////////////////jム
                                /≠////∧   .ゞi '             ,':.|/////////////////i∧
                          ,イ'´  \//jハ               ,':.:,//////////////////,'∧
                                  {>x/,'i        r-;       /:.イ////////////////////∧
                               V// 八      ´   _x<////////////////////////j∧
                   大土地所有者→   |//////>-  _ _ /---------- <: ∨//////////////j∧
                                |//////////>'´ `ヽ、:`ヽ、: : : : : : : : : :.∨//////////////j∧


             -─‐-
         /     \ \
       _/   li\ \  、 ヽ
      彳/  } ハli:i:i\ハ ! し1
       Ⅵ、 /i:i:i仡ア:i:i:ノ /≧彡
     _从ヾY:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i{ K |     _____

        VⅥi:i:i/⌒ヾi{i:i:〉ム:斗ミ  ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧         うむ。
         V「 ̄廴〉i:i/:.:.:.:.:.:.:.廴/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///∧
             、:::::::У::|:.:.:.:.:.:./:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: ∨/∧       .後顧の憂いは断った。
            「 ̄::::::l:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:::::::::\/l|
           |:::::::::::厂 ̄ |:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/::::::::::::::::::: \ヘ、     .呉の人々のため、生きて未来を切り開く
              ノ::::_/|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:::::::::::::::::::::/i:i:i:i:i:i:\
          __/イ::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:/:::::::::::::::::::::/i:i:i:i:i:i:i:i:i/|
       /:.:「: : |:::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:\:.:.|::::::::::::::::::::::′i:i:i:i:i:i //|
      ./:.:.:.:.:|: : :|:::::::::::::|: : : : : l:.:.:.:.:.: ヽ|::::::::::::::::/:i:i:i:i:i:i:i:i/:∨
     〈:.:.:.:.:. |: : :|:::::::::::::|: : : : : l:.:.:.:.:.:.:.:.乂::::: /:i:i:i:i:i:i:i:i/:::::::...、 ←大土地所有者
      、:.:.:.:.|: : :|:::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Τ:i:i:i:i:i:i:i:i/::::::::::::::::::\

                                         ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,

                                             / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'"  
                                            ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                           _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',
                                         / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',  
                                       /  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |

       どうでもいいけど、そのカッコで行く気かよ      〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: |  
                                       ',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ!
                                       .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                        .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ
                                         \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、









                  -─‐-
               /     \ \
           _/   li\ \  、 ヽ
            彳/  } ハli:i:i\ハ ! し1
            Ⅵ、 /i:i:i仡ア:i:i:ノ /≧彡
         _从ヾY:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i{ K |     _____

            VⅥi:i:i/⌒ヾi{i:i:〉ム:斗ミ  ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧
             V「 ̄廴〉i:i/:.:.:.:.:.:.:.廴/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///∧
                   、:::::::У::|:.:.:.:.:.:./:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: ∨/∧       例えそれが、修羅の道であろうとも
                「 ̄::::::l:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:::::::::\/l|
               |:::::::::::厂 ̄ |:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/::::::::::::::::::: \ヘ、

                    ノ::::_/|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:::::::::::::::::::::/i:i:i:i:i:i:\
              __/イ::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:/:::::::::::::::::::::/i:i:i:i:i:i:i:i:i/|
           /:.:「: : |:::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:\:.:.|::::::::::::::::::::::′i:i:i:i:i:i //|
           ./:.:.:.:.:|: : :|:::::::::::::|: : : : : l:.:.:.:.:.: ヽ|::::::::::::::::/:i:i:i:i:i:i:i:i/:∨
          〈:.:.:.:.:. |: : :|:::::::::::::|: : : : : l:.:.:.:.:.:.:.:.乂::::: /:i:i:i:i:i:i:i:i/:::::::...、
          、:.:.:.:.|: : :|:::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Τ:i:i:i:i:i:i:i:i/::::::::::::::::::\
          ∧:.:.:|: : :|:::::::::::::|: : : : : |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..、:i:i:i:i/∧::::::::::::::::::::::: \
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          ./::::::::::: |: : :|:::::::::::::|: : : : : l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.「 ̄ ̄\:::::::::::::::::::::::::::::\


              __ r==-ァ
.               「 i|「 i   ̄:!
            ┴――-  _」_

           /´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y⌒iヽ、__
       fヽ7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.从 :j  _)}〕
      iア'.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:__j_:.:.ヽ:.:.:.:`´.:.:.ー'.、

   _,ィ.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:´:.∧:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧

      7.:/.:.‐∧:.:.:.:.:.: /イ示ミx:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\      では干瑩殿。
      |:.j:.:.:.:f,zx、:. /イ  iトrイ}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧一
     V|;.:.:.:|{ irハ/   ゝ- '!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、      陶濬はこれで失礼しますね。
   ー=彡ヽ:ハ ー '        |:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.从
     /:/.:.:.:.:.i   ,ィ= ┐ j:.:.:.:.:.:|:.:.:.:. ,イ/        丹陽に帰ったら、皆さんによろしく伝えてください
      !イ.:.:.:Y. ヽ.  ヽ __ノ /.:.:.:,イ/イ/
     |/レゝ ' >  __ ィ;!.:/ ̄:ヽ  
            /⌒`丶、: : : : :∧

               /        \_ : : ∧                     ,.ィ'::::::/::::{::::::丶:`:::.、::`:.、
           i          ∨: : : :\                  ,.ィア::::::::/::::::::::'::::::::::::V::::::ヽ::::ム
            j        i!  ∨ : : : : \             -=ニア/::::://:::::::::::j:::v::::::::::V::::::::ヽ:::ハ
                                  .         //:::::://:/::::::::/!::::V::::::_:iヽ::::::::::ヽ:!
                                         / '::::::/十{::::::::/_|:::::::Vr r':::::`::<:::::\
                                         ! |j:::|,zミ';:::::/  `ヽ::::|'f'!::}::::::::/:::T  ̄
                                        人/:::::,゙'ぅリヽ:{  芹ミ,Y!j!jァミ:::::/::::::!
                                           /.!:::::} `      うタj::::/ )!:/:::::::八
                                        / |::八  '     ~ /|:::{_/::::::::::/
            都に行っても元気でね             .(  |::::/:\ `  '    ノ::/:/:::::::r '
                                  .          |::/ !{__,:ヽ _。s≦/イ::':::::::::ノ
                                          |/ィア/` }   r'::::|:::r‐≦
                                          |ア〃  /ノ   ,!/´::::j'<_
                                         /〃  'ニニx '"(ノ::::}´ 〃ィ≧x,
                                        ,ィL__ミx, ,ニ/ ,.ィ)::r ' 〃/ニニニハ

                                          呉 丹陽県丞 干瑩






                | !  /,イ.):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\イ    ハ
                人 __///):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧     i}
                 ア // ):.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧、___ ノ

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            /´,..ィ / /.:.:.:.:.:.:.:.ィ´.:.:.:7!:ヽ:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:. /.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.:.i

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           /      f:.:.:.:|:.:.:∨.:.:./  ヽ| ∨:/!:.:.:.:.:.:.:.:.: /.:.://.:.:.:.`ヽ:.:. /.:.:.:.:.:.:.!
             /      ;.:.:. ∧:.:.:∨. !  _  i/ V.:.:.:.:.:/|//.:.:/ i:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.
      ___./_      /.:.:.:.:.:∧:.:.:.iヽ,zチ"⌒`ヾ、  \/     !/  /.:./.:.:.:.:/.:.:.:.∧
    i: : : : : : : : : :\  /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!               ィ==ミx、i/ア.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:∧
    |二二二 `ヽ: : :\ァノ.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.{           ′         ヾ /.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:. ∧
     j: : : : : : : `ヽ \: :}1:/i:.:.:.:.:.:.∧ \、_        __             /.:.: /.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.∧        はい!
.   /´/⌒ ー― 、: \ / レ !:.:.:.:.:/.:人_      /´` ー ≧、      /.:./.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.i\、_
  /          `ヽ:/    |:.:.:.:.;.:.:. ィ:.:丶     {       }     /イ!:.:.:.:.:.:.:.:.:./i:∧./
. /           ヽ   :|:.:.: j!/ |/レ;\   、     ノ    ´ ./_|:.:.:.:/.:.:.:/ :|:! レ
/             }   .∨./      ヾ ト            イ:.:.:/i:.:.:/.:.:.:/  !!
             / , -┬.∨――‐ァ⌒<:.}   >ー―  ≦ノレ !/ :|:./.:./  j!
               /ノ  :!: :i !: : : :/ /: : : iノ         j!ヽ       //イ
              /    ∨ヽヽ: : :i ! : : : |         |: : :ゝー、 ./イ







            |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|
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    \_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/  ザッ
  |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|        ザッ
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   \ 皿 /      .\ 皿 /      \ 皿 /      \ 皿 /
   /   .\       /   .\      /   .\       /   .\

                                                 /´     ⌒Y⌒ヽ  /
                                                〈 {   . 斗-=ミk、  ∨ /
                                                _、/ _   ∨^寸k. ∨
                                              ⌒ア  ト、 \ ∨/ハ∧ 人_ノ
                                               . | i{ \_| | j} Ⅷ{  \__ノ
                                               i ト、.\t苡| i⌒〉.j_人__厂

                                                 八 苡\{ ノ j_ イ〈_
                                                从  , -⌒ヾ ゙寸
                                                 j}\ _,.へ_jI斗 ⌒ ー┐
                                                    厂 \ 、    ∧ /
                                                     /     \       ∨ /
                                                  / ̄    ∧       ∨
                                                    /       }∧      ′
                                                 /⌒\    .厂 \____}


           _

          /´     ⌒Y⌒ヽ  /
         〈 {   . 斗-=ミk、  ∨ /
         _、/ _   ∨^寸k. ∨
       ⌒ア  ト、 \ ∨/ハ∧ 人_ノ
        . | i{ \_| | j} Ⅷ{  \__ノ
        i ト、.\t苡| i⌒〉.j_人__厂

          八 苡\{ ノ j_ イ〈_            行っちゃいますね。
         从  , -⌒ヾ ゙寸      
          j}\ _,.へ_jI斗 ⌒ ー┐        .これからどうなるんでしょう?
             厂 \ 、    ∧ /
              /     \       ∨ /
           / ̄    ∧       ∨                           _  ,、  __
             /       }∧      ′                        ,-<:.:.:.: ̄`'く:.:.:ヽ
          /⌒\    .厂 \____}                      ‘,//:.;.:.:.:.:.:.:`、:.:.:. ヽ:.:.:,
           └ 、  \_/     {   ,                     /' /:::ハ::::{、_:.:.:.:.:、:.: i|:.:.:.:,
                                              彡::7^'ヽ{ ヽ`:.:.:乂_リ:.:.:.:l

                                                /ハ'`  =ミ、`≧=-:.:.:.:.l
                                             _∧、‘圦 `._, '' ,-イ:.:.:.:.:i:.;'
                                            〈寸:l>、'、:≧=< {_ '、:.:.:.l/
                                             `ア  ィ:lア:.:/レ'//⌒L:.:.{、
     そこは、揚州を治める王渾殿の思惑次第でしょうね。        ヽ /:}/:l:.:レ:.:「「     |:.:.:、
                                              V:.:.,:.//:.l l  ⌒ .|、:.:.:.:、

     あの方との付き合い方を考えなければいけません           {:.:.:i/:./:.:.:.:.l.l  ー' |. \:.:ヽ
                                               ノ:.:.:}_/:.:.:.: /l.l    |   ヽ:'.
                                              {:.:.:.:.:辷≧入l.|  _,|、   }/
                                              アTー}:l___}7 l| |  | |:.:.} /
                                             ,':.:.l  l:l:l:l:7  ,l| |_| |:./
                                              、:.l! .l:l:l7 ./:||     .|へ


            _j{          ノ
        .  _jI斗 ‐====‐ <
     __/_jア´  /       \
     ̄ア jレ'          |   V∧
     j{_ノ /   /!    ∧  Vハ
     厂ア{ /  j{∧  /厂∨ j| ト、
.     ∧/.∧{   x芋ミ //x芋ミ、.ノ从 \        それはそうと、顧栄殿はこちらに残るんですね。
.  / j,∧ i{. 《 Vソj/ Vソ 》 N{

      i{^ V ) i{        /ィ .八          なんだか意外です 
     八 j∧ト、\  r__っ  / (   
           j/个 _. 个\___  
           /{      ∨ : : : : ア\
        _,/ : :‘,____/: : : :,/  |                  ,∠  --孑'"´:.:.:.:.:.:.:.:.ミx、
        厂> .,_: :\   7: : :/′    |                     { 〔_,ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.--:.ミ:.:.:.:.丶、
.      /   \.≧s\/x< ./     :|                    ∧ /:.:.:.:.:.:.:.:.-/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、:.:.:.:\
       j{      `¨¨[ ̄_]¨¨7       |                  ,':.:L/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
                                         ,':.:.:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.`'x、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,

                                          i:.:.:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/^ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
                                          |:.:.:i:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.i/   V:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
                                          |:.:.:l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.: i|  _ヽ、:.:',、:.:.:―-:.:.:V
                                          |:.:.:.,:.:.:rノ:.:.:.:.:.:.:.リ ̄    `ヽ'. 斗zx'<{
     生憎、声がかからなかったので。                V:.∧/イ:∧:.{/x竓竿ミ    泛7`/、:乂

                                           ∨:.:‘'く }/ ヾ、“ ヒ斗     '"´ ′`ー
     しばらくの間は、                           V:.:.:.:.:.`'<x          ;    '
     晴耕雨読、琴を弾いて酒を煽る日々になりそうです      .|:.:.:.:.:.:.:.:リ ,〕 、     、_  ,,  ., '
                                          /|:.:.:.:.:.:.://{! `  .,  -  イ
                                         ./:.:.:.:.:.:.:.//: : : ヽ、   `ーr ´: :≧= 、_
                                        /:.:.:.:.:.:.:ノく: : : : : :ヾx、  /} !: *l: : : : ヽ
                                        ,':.:.:.:,,': : : : : 、: : : : :ヽヽ ,j l: : : :l: :*: : : '、
                                       ,':.:.r'’: : : : : : : : :、: : : : :`''</: : +!: : :+ : 〉




        ,∠  --孑'"´:.:.:.:.:.:.:.:.ミx、
          { 〔_,ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.--:.ミ:.:.:.:.丶、
         ∧ /:.:.:.:.:.:.:.:.-/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、:.:.:.:\
       ,':.:L/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      ,':.:.:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.`'x、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,

       i:.:.:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/^ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
       |:.:.:i:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.i/   V:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
       |:.:.:l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.: i|  _ヽ、:.:',、:.:.:―-:.:.:V
       |:.:.:.,:.:.:rノ:.:.:.:.:.:.:.リ ̄    `ヽ'. 斗zx'<{
      V:.∧/イ:∧:.{/x竓竿ミ    泛7`/、:乂

        ∨:.:‘'く }/ ヾ、"ヒ斗     '"´ ′`ー
       V:.:.:.:.:.`'<x          ;    '
        .|:.:.:.:.:.:.:.:リ ,〕 、     、_  ,,  , '
       /|:.:.:.:.:.:.://{! `  .,  -  イ                     ふふふ
      ./:.:.:.:.:.:.:.//: : : ヽ、   `ーr ´: :≧= 、_
     /:.:.:.:.:.:.:ノく: : : : : :ヾx、  /} !: *l: : : : ヽ
     ,':.:.:.:,,': : : : : 、: : : : :ヽヽ ,j l: : : :l: :*: : : '、
    ,':.:.r'’: : : : : : : : :、: : : : :`''</: : +!: : :+ : 〉

    ,':.:.:j: : : : : : : : : : : : : 、: : : : :/: : : : :,': : : : :i /
   ,':.:.:.{: : : : : : : : : : : : : : : : :、:/: : : : /: : : : : :l{

    {:.:.:.:j: : : : : : : : : : : : : : : : :./: : : : /: : : : : : .l l
    l:.:.:.:l: : : : : : : :、: : : : : : : : /: : : : /: : : : : : : { l
    |:.:.:.|: : : : : : : : :ヽ: : : : : :/: : : : /: : : : : : : : j: !
    |:.:.:.|: : : : : : : : : :.}: : : : /: : : : /: : : : : : : : /: :l

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       呉に仕えた人々は、
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      孫皓と共に洛陽に行った重臣たちと江東に残った者に二分される。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      晋で高官や要職に就けたのは前者が主であり、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      後者は中原における寒門同様の扱いを受けている。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .知名度から呉の遺臣の代表選手扱いされる陸機だが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .実際の所は後者に属する人物だと頭に入れておいてもらいたい
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         _  ,、  __
       ,-<:.:.:.: ̄`'く:.:.:ヽ
    ‘,//:.;.:.:.:.:.:.:`、:.:.:. ヽ:.:.:,
   /' /:::ハ::::{、_:.:.:.:.:、:.: i|:.:.:.:,

    彡::7^'ヽ{ ヽ`:.:.:乂_リ:.:.:.:l

      /ハ'`  =ミ、`≧=-:.:.:.:.l
   _∧、‘圦 `._, '' ,-イ:.:.:.:.:i:.;'             .あら?
  〈寸:l>、'、:≧=< {_ '、:.:.:.l/
   `ア  ィ:lア:.:/レ'//⌒L:.:.{、             康僧会殿ではありませんか。
   ヽ /:}/:l:.:レ:.:「「     |:.:.:、
    V:.:.,:.//:.l l  ⌒ .|、:.:.:.:、           あなたも陛下たちのお見送りに?

    .{:.:.:i/:./:.:.:.:.l.l  ー' |. \:.:ヽ
     ノ:.:.:}_/:.:.:.: /l.l    |   ヽ:'.
    {:.:.:.:.:辷≧入l.|  _,|、   }/
    アTー}:l___}7 l| |  | |:.:.} /            .        /        ⌒\     ヽ⌒ヽ∧}
   ,':.:.l  l:l:l:l:7  ,l| |_| |:./                   /                \  / 、ノ' .ノ
                               .    /             ‐=ミ   \/  ∧ヽヽ
                               .     /             \    \ .//∧
                                  /     、  Ⅹー<⌒  \  ヽハ  /∧
                               .   '      ト、_\`ー───抖ミX込_ヽ}    /∧
                               .  //|    l{/\込    〃_ノjハハ ├ 、   / ,
                                    |   八          乂‐ノ  ', ! 丿       ,
      おお、顧栄殿。                    レヘ  込 x= 、         "" } .|´    丶 \
                                      \ハ ヽ⌒` '   -、   ,.イ ! \     丶  \
      お久しぶりデース。                      `} 人"  〈  ノ  /| |├‐ァ 、     丶  \
                                           |  | >  _  _,.斗.! l/  'ー 、、   \   丶
      何だかんだで陛下はお得意様でしたし……         .|  ∧  /{  ∧ xー=| l  ,. -ミ} \   丶 \
                                           l ./ .l 」、  >、 {/  ,.l lイ /  ‘, 丶   \
                               .          j/  |/r→{__/ ⌒} ̄ リ  /    ‘,   \  
                               .        /   /l !={ ノ=/  〃  '       ‘,   .、\

                                         呉 交趾郡の人 康僧会


                 ______       __
             X(``  ̄ ̄ ̄``丶vX"゙ミメ㍉x、
          '"⌒ Zニ.             ヽ  i} 州ハ
.        ´                    \く~ トj
        /                       \紗′
        ,′  ,i'     〃  .  \、,   \、,  `
      .     i      i{   |i    \     \. \ヽ
      {   :|      :八  |い.   || _.     ;_ |ヽ
      {   :|  |: イ(_,.斗-=ミ\ ,,」|ソ^ \(/, ^ii |:、|

      !  i|l  :i|: i|    \\ ッノ|L '⌒^\ iリ )|
       ‘ i  ii| :八: xう笊外ミヽ      _抖ミ:rxニ=-
       i.i :i仆i  V犲 riしハi癶     ィれi ,从| \}i
       |.i :i i{^i   `i V:)ツ      r:)ツ /:.i| )り’
       |.i :i八'ヘ:、  `i.        、   ハi   ~|          道中の無事ぐらい、
       |i  i,:`: ^アッ、  -_   、     人| i   i          お祈りしても罰は当たらないと思いマース
       |  /   /rト込,   `:,_   ´  イ| i | |   i
       |i /   /广ニ (ゝ、 'v「,_T爪(沁i|:| i |!  ,
      ノ'/  ,:i仁ニ=-=ミx\ \ ̄}L, )小人:、':., \、
       :´/  イ八___,. -‐…‐ \ `マ辷..,___厂}\⌒ニ‐-____ __ ___
    、ソ /i :l)厂  x;===‐-  .,,)?x_’沁⌒狄⌒)、\   ⌒ー    `丶、
    ,//   i:i|   {.i      ⌒メッi: V礼,j辷み___彡少犲   \丶  \
   / :/ , i i八  ヤ;.         | やx」 0  i(?~ミメ,\     \\:.、 \
     / /i :, :/∧  'v        i |  | …)i 0  i(…)火圦,       \ ヽ`ぃ
.    / /i '/| : :i人_];          |i,|  | ?v?,)i  `i(?ハ卷卷卷ォ      ) } iノ
   / / :i/,ノ : :i   ̄i}          iリ|  | ……)i   】i(ハ卷卷卷オ   ___彡'

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      建初寺の康僧会は、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      呉の滅亡から半年後、太康元年の九月に建業で亡くなっている

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                                       γ ⌒ ⌒ `ヘ

                                                    イ,,,, ""  ⌒  ヾ ヾ
                                                 /゛゛゛(   ⌒   . . ,, ヽ,,'' ..ノ 
    (⌒ヽ、                                        (   、、   、 ’'',   . . ノ  
   ( ⌒ ≦__             ____                .................ゞ (.    .  .,,,゛゛゛゛ノ. .ノ )
     ̄ ̄ ̄ ̄               _≧   ⌒) )                :::::::::::::::::::::( ノ( ^ゝ、、ゝ..,,,,, ,'ソノ ) .ソ:
                     ̄ ̄ ̄ ―                 :::::::::::::::::::.:::::(、;''Y ,,ノ.ノ ,,,^ ^,,,;;;ノ)::::::::::::..::

                                          __ _   . . . . :::::::::::::.('''yノ (''、,,,ノ)ノ ::::::::::,,,,,::
        _                                 ―=  )    ,, . . . . . ::::::::::::( ( ,,,人、..ツ. ノ ) ::::.::::
       ( (⌒ =―                              ̄  ̄   . . . ,,,,, . . .:::::::::::::'''(, イ")'"´ノ;; :::::   
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三三 三三三|三/               /  ', 三/                   ∧   /                    ',=
三三 三三三|::/__________/__, /                 /  ', /_____________  ',
三三 三三三|'|三三三三三三三三三|::::::::::::/___________/__,|三三三三三三三三三三三三三三|





                                   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                   |   ……おや?  .|
                                   ヽ_______乂




   |、           ∧   Y
   、 ー====ミ  | .八

    \_     \ _j ∠  .,_
   ./   _ -=ニ / ̄     `  ._
   /  _ア⌒              `ヽ
  ./  /       |     ∨  ‘,
  {   /    |      /!   .|  ∨ 、 \_
  {  j|     |  、  / .|     |\. ∨∧ ̄ ̄
  ∨/    i|  /\___|     |  ノ、V.∧
  jI_ イ  ∨/| i   | ./  .厂   i| i|               .火事!?
  И i|   \l | |(  )|/⌒j/ (  ) i| 八
  _ノ ∧  i⌒ヽu     /     u ∨               火事ですよ!!
   ⌒ ∧  、 u ┌―――  1   八  ( ̄\
     / ∧ 〈\  |        .j_ イ  .〉  ‘,  ヽ        あっちは石頭城の方角じゃ!!?
     /  \ア^≧=-  -r=≦∧__jN/  (_`   i
     厂 ̄  ⌒\ ∨ /  /  /⌒ヽ.  `!  |
    ./二二\ }  j>∨<{ 〈 / /⌒ <__」  |


                                           |\_/ ̄ ̄\_/|
                                           \_|  ▼ ▼ |_/∧彡
                                              \  皿 / _彡 ・ \ 
                                              ( ⊃ ⊃彡  人.ヽ.)
              申し上げます!!                    ,-(_)--y"'''--/'''" ̄ 
                                          =≡=( | 晋.|   ヽ
                                              / └─‐┘    )
                                             / ノ ノ ̄丶  ソ \
                                           /// /    \ ヽ\ .\
                  ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨(´⌒;; ⌒;《_/ 《_/   (´⌒;ヽ/ラ丶/ラ




            |\_/ ̄ ̄\_/|
            \_|  ▼ ▼ |_/∧彡
               \  皿 / _彡 ・ \ 
               ( ⊃ ⊃彡  人.ヽ.)    王濬将軍が石頭城において、
              ,-(_)--y"'''--/'''" ̄     残っていた呉の軍船に火をつけて焼き払っています!!
           =≡=( | 晋.|   ヽ
               / └─‐┘    )
              / ノ ノ ̄丶  ソ \
            /// /    \ ヽ\ .\
┣¨┣¨(´⌒;; ⌒;《_/ 《_/   (´⌒;ヽ/ラ丶/ラ

                                       /. . . . ./. . . . . . . . . . . . /. . . . . . . . . .\
                                      . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . /. . . │. . . . . . \
                                      .′. . . ./ . . . . . . . . . . . . . . |. . . . .| . . . . . . . . . .
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                                     |. ./. . .| . . . . . . ./. ./\_,、八 . . . . | Х. .|. . .│|
                                     ∨. ./.i|. . . . . . /l ,.斗午斥   \. .斗-ミV|. . .│|
     許可を出した記憶がないのだけど……       .∧. .|l.人|i | . |/ く rJ}}¦    ヽ_j丁}V. ./.∧|
                                .    |. .j ̄\八| . |     乂_ツ      ヒツ 〈/./
     あの方は何をしているのかしら?      .     乂. .__,ノ| {_\ト- ¦           ,   iト |/
                                    ⌒〈`j⌒Y>r‐ヘ.   し           八
                                        >‐く_,ノ厶}:.丶     (`フ    /
                                         厂 ̄\           ,. イ
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            帰るか                    ,'1! |イ|  |トヽ丶 ツ          ,  1! || ,、 |! ! | lヽ
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                                               : ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
     『晋書』『王濬伝』によれば、                         .Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
     王濬は孫皓降伏後に呉の軍船百三十五艘を焼き払ったという。      \ヽ、 _ , イ!::/
                                                 / ヽ{  ト、ヽ l:′
     ……無断で                                   .∧\  マ三ソ| .\
                                               ./: : \\ ヾ-〃 ..∧
                                               l; : : : : \\.り/: : :i
                                               i: : : :: : : : :|<V>| : : : !




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;;;;;;;゙'- -‐";;;;;;,,./               `′    .'.l;゙'〟  l,,, ,i ,ヽ            l;;;    l
;;;      ;;;;/    ノ゙.!       .ュ.    ..」   .,ミ;;;l; .t,  . ´ ゙'!            /;;;   ./
      ;;;;;.l,   .,i";;;;;;ゝ....v    .l\  ,/;ヽ,,..-“;;;;;;!、,,}ヽl'、             i、.,i';;;    ./
     ;;;;;;;;/′ .゙L;;;;;;;;;;;;;;;.l     ゙'、;`゙;;;;;;;;;.;;;      ;;;;;;;;;;;;;;ヽ,     !、 、   /;´;;     !
     ;;;;;;;:;;ヽ、 ./;;;   ;;;;;ヽ_    .,/;;;;;             ;:;゙'-_.  ../;`'"ヽ_ノ;;;;;;      ;;!;;;;|
        .;;;;;;;~´;;.     ;:;:;;;`''ー'''";;;;;;;;               ;:;`''";;;   ;;;             Vi/
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                                          ヽ________乂




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~~~~                                       从ノtァ刈'///l
                                               人__ム'///
                                              / 〈 〉`(ソ、
                                         .      {/ゝ、∀ ,(ソ/}
                                      .        {/{三爪∞}/}
                                               lニlニ〈八〉ニ仁l
         この炎は呉を弔う炎なのかもしれないね            .| i三三三i |

                                               | |三三三| |
                                              /:`二三二´':、
                                         .     ///////////∧
                                         ..   >、//////////イ
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                                               人__ム'///
                                              / 〈 〉`(ソ、
                                         .      {/ゝ、∀ ,(ソ/}
        帰ろう。                         .        {/{三爪∞}/}
                                               lニlニ〈八〉ニ仁l
        僕達の真実の戦いを後の世に伝えるために           .| i三三三i |
                                               | |三三三| |
                                              /:`二三二´':、
                                         .     ///////////∧
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;;;;;;;゙'- -‐";;;;;;,,./               `′    .'.l;゙'〟  l,,, ,i ,ヽ            l;;;    l
;;;      ;;;;/    ノ゙.!       .ュ.    ..」   .,ミ;;;l; .t,  . ´ ゙'!            /;;;   ./
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     ;;;;;;;:;;ヽ、 ./;;;   ;;;;;ヽ_    .,/;;;;;             ;:;゙'-_.  ../;`'"ヽ_ノ;;;;;;      ;;!;;;;|
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~~~~                                         ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
                                              : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

                                              : ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
                丹陽県丞の干瑩。                   Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
                                                 \ヽ、 _ , イ!::/
                彼には息子が一人いた                  / ヽ{  ト、ヽ l:′
                                               ∧\  マ三ソ| .\
                                              ./: : \\ ヾ-〃 ..∧

                                              l; : : : : \\.り/: : :i
                                              i: : : :: : : : :|<V>| : : : !


        ,.ィア::::::::/::::::::::'::::::::::::V::::::ヽ::::ム
     -=ニア/::::://:::::::::::j:::v::::::::::V::::::::ヽ:::ハ

.         //:::::://:/::::::::/!::::V::::::_:iヽ::::::::::ヽ:!
       / '::::::/十{::::::::/_|:::::::Vr r':::::`::<:::::\
       ! |j:::|,zミ';:::::/  `ヽ::::|'f'!::}::::::::/:::T  ̄
      人/:::::,゙'ぅリヽ:{  芹ミ,Y!j!jァミ:::::/::::::!        その時、丞相の張悌様は言ったのさ。
         /.!:::::} `      うタj::::/ )!:/:::::::八
      / |::八  '     ~ /|:::{_/::::::::::/         晋軍よ。
      (  |::::/:\ `  '    ノ::/:/:::::::r '
.          |::/ !{__,:ヽ _。s≦/イ::':::::::::ノ          .我らは帰ってきたーってね
        |/ィア/` }   r'::::|:::r‐≦
        |ア〃  /ノ   ,!/´::::j'<_
       /〃  'ニニx '"(ノ::::}´ 〃ィ≧x,

      ,ィL__ミx, ,ニ/ ,.ィ)::r ' 〃/ニニニハ                      l゙ヽ  、       /゙i
     _jニアニv::ヽ{ィ竺竺v::ノ  〃,ニニニニ}                     ! 、ヽ )\._____   / , i  , ィ
                                   .         l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;|
                                            /冫';:::::::::,  ,   :::::\/\シ′
                                   .       /三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\
                                   .      f三〃:::/⌒|:;::/ ⌒ヾ::::弋!l三三ゝ
                                           ,.ィ\{イ::! ● j;ノ  ● .l::::人::!;三/ヽ、
                                       ./:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\
                                       フ:::/⌒ヾ./:;ハ   ゝ._)  ィ'::;:'/⌒i  |::iゝ::: 丶
                                       ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ  ヾ::ノ
                                   .        l||l l||l//`、l l(_)// |;/l||l__l||l/,. ハ
                                          从 l||l/、 {⌒`y´⌒}'l||l人.∧ノ∨ `ヽ.
                                          ( ⌒ )` ‐`lニニニニl´‐ ( ⌒ )´:.:..,,:.:.:.:ソ

                                            晋 干瑩の子 干宝

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      息子の名は干宝といった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年4月 晋首都 洛陽】

s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵


                              .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                              |    また厄介事が舞い込んできたわ   .|
                              ヽ________________乂




        l         l::::::/   |     \       〉
        l         |/    |       l      /
        l         |      ト、_      l     /
        l         ト、     \ ≧ヘ、 l  /
        l         |  >=─ァ今ーァ Vl /
        l         | ´   _/r‐ヘ::「  〈
       l        l   ^ ¬ _ゞ   \         今度は降伏した呉軍の軍船を焼き払ったそうよ。
       l       ヽ               `ヽ、_
       l          \            /      その数、百三十五艘。
       l          `丶、         </
       l              >   , ィ         その上奏文を読んだ上で意見を聞かせて頂戴
       l          _, --' ´     ¬
        -┼──一 ' ´            T′
      ヽ|                   |
       |            ¨T=-  .. _/
       /           |



                                                      ., --──-、

               /ニYニヽ                                  ., イ /      ヘ  ト 、
            / (0)(0)ヽ              .____                 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           / ⌒`´⌒ \         /     \                 ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
          | ,-)    (-、.|        /  ─    ─\                   | ヽ ' _ ` イ    
          | l  ヽ__ ノ l |      /    (●) (●) \                 l l  ´=` l     
           \ ` ⌒´   /     .|       (__人__)    |              ノ  ヽ _,、__ノ
          /        ヽ      \        |\  / /|     _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
         /           ヽ    /     /⌒ノ  \/ ( )    /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
         |           | |    .|      / / |       |   丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、


         /ニYニヽ
       /( ゚ )( ゚ )ヽ
     /::::⌒`´⌒::::\         結局王濬将軍は詔書を受けたにも関わらず、
     | ,-)___(-、|        未だに王渾将軍の指揮に従っていないっていう!
     | l   |-┬-|  l | 
      \   `ー'´   /l!| !      .不敬極まりないっていう!!
     /        \ |i 
   /       ヽ !l ヽi       廷尉に引き渡して処罰するべきっていう!!!
   (   丶- 、    しE |そ
    `ー、_ノ   ∑ l、E ノ
                                                    ., --──-、

                                                 ., イ /      ヘ  ト 、
                                                 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
       そのとおりです。                                ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
                                                     | ヽ ' _ ` イ  
       詔勅を守らないのに、上奏のみ繰り返すのは言語道断。          l l  ´=` l 
                                                   .ノ  ヽ _,、__ノ   
       詔勅によって、王濬将軍を廷尉に逮捕させましょう       _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

                                           /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
                                          丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

        ____
     /     \

    /  ─    ─\
  /    (●) (●) \
  |       (__人__)    |        王濬将軍というお方が、クソコテだというのはよく分かりましたお
  \        |\  / /|
  /     /⌒ノ  \/ ( )
  |      / / |       |


        /    ∠ __    ヽ
.       /      /     ̄ ヽ} !
      /       厂 ̄ ¬ー- 、l l 
       ,′      ハト、  l       | | 
       i       ム廴ヽ. !  ノ〃ハ  ! 
      |      代斥㍉ヽ ∠仏ィ! !
      |     |   `"  `伝チ}川 l        御史台では、王濬を処罰すべきという声が大半ね。
       ヽ、     |     ,  八ハリ /
.       ` … _ト、  一 _∠Wy//         太原王氏どうこう以前に問題行動が多過ぎるもの。
.          r===≧=イ   〃
       ,ィく     /⌒ヽ}、  ″          不遜という意見も理解できるわ
     /  \__/ f⌒Y7厂`ー-、

   _/     T  ト-ヘくハ   rハ
.  /⌒ヽ___ノl  ¦ J  }___」 │
                                     /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                     {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
                                     / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                     | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!
                                     |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
                                       !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
                                       リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
      では、陛下にはそのようにお伝えしましょう          \ト     、       イ-'
                                            ヘ    、___,     /ミミ.>
                                            丶、         , ':\
                                               `ト __  , イi. : : :/
                                              /|\ _  / |\/: ̄:7
                                             /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                        r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .四月下旬。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      洛陽の官吏たちの間では、王濬を処罰すべしという声が強まっていた

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|          判決          |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          ところが、司馬炎が下した判断は意外なものだった
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年4月 晋首都 洛陽】

             厂し勹ノしヘ_
            〉: ⌒⌒ー、_人厂し'て_ノし勹_rヘ、
              /: : : : : : : : : :}}:⌒ヽ/ ̄ : : : :\_ノ
     _rヘ._,厶ィ⌒ヽノしヘ{{__: : : }}: : : : : : : : : : }

    /^Y⌒廴厂し勹ノしヘ.厂し勹__ノしヘ厂廴ノ{
  r‐くン⌒: :しヘ._人_r一'⌒^⌒^⌒ヽ厂し勹'⌒Yて

   ⌒ヽ: : : :/               }  しヘrく__厂しく
     {: :/   '   /   /    ′   し勹 : : : :しヘ
     У    |  /⌒メ、   /   }    く__rヘ: : : く_
    /       |l /x=x |l ,廴/_ / |    し勹: : : : _〕
    {      ,{:/i{ ん,ハ八  / 厶、`メ、}、  ⌒Yて_「
    \__  _ / .:l V/ツ   ̄ ん/ハY' / }  i  | lし勹 
    / (_レ'⌒ヽ`^     V/ソ }ノ爪 ノ ノ ー┐   .王濬は先に詔書を受けて建業に至り、

     乂__こ二|/⌒ト、  、 ' _, `^ 人У⌒ヽ     八   後になって王渾の下で節度を受けているわ。
      (___ { /⌒)へ、_   < / /⌒ヽ}  /
         ,⌒) ーく(__ノー=ミ__厂し' ⌒ く⌒)=彡 )      これは詔書が滞って下に至らなくて、
         i: : : :)ノ: : :{ _し勹__厂しi| : : )': : :<      .詔書を受ける事ができずに命令が伝わらなかったから。
         |: : : : : :||: :/ r‐(こ)ト、 r' ||: :(_: : : : :ノ
        〉: : : :| ||:// | |  | |.、Y: :|| : : : : : :/       .王濬の何通にもわたる上奏文は、
        〈: :__: :.| l// : | |  | |: } | : || : : : /:|        詔書にあった王渾の言葉に対してであって、
        V⌒: :、{ {: : :| |_| | :| | : ||こニ=: :.:}        元々ヒナが咎めたのだから返事をするのは当然よ
          丶 : : : \__',人_人_'_,ノ.:.:||: : : : : /
        / /7⌒: ̄ ̄| 「 ̄⌒ーく: : : : :「
      / /{:.{:r‐-ミ__:.:|_|: : : : : i : }: : :./

     /: : { , -‐く__} Y⌒ヽ: : : : : ノ: : /:\
    /: : : __/    ノ ,ノ }  \: ____/: : :}⌒ヽ
         /: : ノ ( ′ ,.: (__ 〔__{    }: : : :ー=彡: : : : :\


             厂し勹ノしヘ_
            〉: ⌒⌒ー、_人厂し'て_ノし勹_rヘ、
              /: : : : : : : : : :}}:⌒ヽ/ ̄ : : : :\_ノ
     _rヘ._,厶ィ⌒ヽノしヘ{{__: : : }}: : : : : : : : : : }

    /^Y⌒廴厂し勹ノしヘ.厂し勹__ノしヘ厂廴ノ{
  r‐くン⌒: :しヘ._人_r一'⌒^⌒^⌒ヽ厂し勹'⌒Yて

   ⌒ヽ: : : :/               }  しヘrく__厂しく
     {: :/   '   /   /    ′   し勹 : : : :しヘ
     У    |  /⌒メ、   /   }    く__rヘ: : : く_
    /       |l /x=x |l ,廴/_ / |    し勹: : : : _〕
    {      ,{:/i{ ん,ハ八  / 厶、`メ、}、  ⌒Yて_「
    \__  _ / .:l V/ツ   ̄ ん/ハY' / }  i  | lし勹 
    / (_レ'⌒ヽ`^     V/ソ }ノ爪 ノ ノ ー┐ 
     乂__こ二|/⌒ト、  、 ' _, `^ 人У⌒ヽ     八 
      (___ { /⌒)へ、_   < / /⌒ヽ}  /      王濬には呉討伐の功労があるわ。
         ,⌒) ーく(__ノー=ミ__厂し' ⌒ く⌒)=彡 )   
         i: : : :)ノ: : :{ _し勹__厂しi| : : )': : :<        それを些細な過ちで覆い隠していいのかしら?
         |: : : : : :||: :/ r‐(こ)ト、 r' ||: :(_: : : : :ノ
        〉: : : :| ||:// | |  | |.、Y: :|| : : : : : :/     
        〈: :__: :.| l// : | |  | |: } | : || : : : /:|      
        V⌒: :、{ {: : :| |_| | :| | : ||こニ=: :.:}      
          丶 : : : \__',人_人_'_,ノ.:.:||: : : : : /
        / /7⌒: ̄ ̄| 「 ̄⌒ーく: : : : :「
      / /{:.{:r‐-ミ__:.:|_|: : : : : i : }: : :./

     /: : { , -‐く__} Y⌒ヽ: : : : : ノ: : /:\
    /: : : __/    ノ ,ノ }  \: ____/: : :}⌒ヽ
         /: : ノ ( ′ ,.: (__ 〔__{    }: : : :ー=彡: : : : :\


        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
        トゝ   ,    ィノ          では、呉の軍船を焼き払った件の追及も……
.         、  っ  ノ=ァ

          > - .イ: :ト、

         ...ィ /不  ト|: :ヽ
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、 
      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;         l !    V: : : :( ゝ     ノ   <ヽ ゝ  ゝtフテv__:ゞ=/: : : : : :
                             ゝ __ ノ: /            |!ヽ. ヽ   {收jマtフ : : : : : : 
                                   ´V ′      '    ! !    |!∧\ ヽ  ゝホtハ : : : : : : : : 
                                  .//     /   |  ′! |    |!  'ヾ i ',.   rホj!: : : : : : : : : : 
                                  .'′   ′   !  ! ! !   │ !│ '  | ヽ  ゝrtゞ.: : : : : : : : 
                                   ′    ! !   !  ! ! ヾ.  ! ,j!_|__ | |  '   !ッrj\: : : : : : : 
                                  .!    !  | !   !  ! !  ヽ イ | | |!l| ∧ !   ゝハレ': : : : : : 
                                  .!    !  | ハ  ゝ ', ヽ  i/ ,.!_!ノ=レ.、ハハ  レ/ `…ー-r.- 
                                 .!. !  V ヾ _ゝ ヾ\\ハ/从イ::::::::. _!ヾ /  /  / 
                          .       ヽ!ハ ゝ  !ィ\ヾ\iヾ ヾゝ ゝ′ rz:::ノ i ,.' / ヾゝ′ 
                                  \\\ ゝヾ_,. =`、        ゝ - ' / (.. ___ゝ 
                                    .ゝゝ ゝ∧-ハ::::::r!           '''/ _ _  (ゝ.._ 
            しなくていいわ                   \ ! ハ ゝン  、     ,.r' ´    ` ´ 
                                       .j/∠ゝ ,,,     _  ノ /イ"フー_ - ─< 
                                        .∠__ ...-‐ゝ.        (( _jノ_j/イ,: ⌒:ヽ 
                                             √ __ >__ ― r_-ゝ' ´: : : :.:/: : :∧: :\ 
                          .                 レ ´ _ ヽ  `r ´ : : /: : : : : :/: : : : : :ゝ-… 
                                           {_ (´_ノr-‐ '「: : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : 

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      王濬が起こした数々の問題行動は、呉討伐の功績によって不問とする

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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              __
       __   _r‐v´:x:―:=ミ __
    ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

     }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
      く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
.    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
     ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={
       / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
     , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ           どうかしら?
.    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
.     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
    乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
       ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
          ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨                  /ノ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈\:::八{它ハ
           /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,                   く{/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄〈{ハこフハ
.         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′                  /〈::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ト<ノ::::::
        /: : : : : : :l|:  :|l : : : : : : ',                ′ 7ー― ---l| -------- ――|l―┘〈::::〉:::::: l
.       /.: : :. :. :. :.l|   :|l : : : : : : : ,              l|::::::|― ┼―‐l |―--------―‐|l――〈::::〉::::::::|
                                     |l::::::|:::::::::|::::::::::| |:::::::::::::l:::::::::::::::|::::||:::::::::::::|〈:::::::::::|

                                     |l::::::|:::::::::|::::::::::| |:::::::::::::|:::::::::::::::|::::|l:::::::::::::|ノ:::::::::::|

                                     └┬L _ 丁_l_| |:::::::.ー|- ..._::::|::::||:::::::::::::|:::::::::::: |
                                       |::::::::|r≧ミ    ̄ ̄ 三二二  ̄|l:::::::::::::|:::::::::::: |
                                        | :::::::|l トrヘ     〝了¨¨丁刈 リ:::::::::::::ト、:::::|::::|
                                         | ::::::::l ヽ='         ヒンノ ./:::::/:::::∧|:::::|:: |
           賢明な御判断かと                  | :::::l::|"''           .:.:.:. /:::::/::: /´ ノ:::::|:::|
                                         | :::::|人   `         厶イ 二 イ:::|::::|::|
                               .          ̄   |\   、 _,      /|::|::::::|:::::l::::|:|
                                          |::|:::丶       _   /⌒7::::|::::::|:::l|

                                        ┌‐-⊥ _> 、 -≦ /⌒´゚ _厶 ⊥:::_|:::|
                                        /丁::}     /  |゚ | /⌒´゚   _/ _ ノ ̄::::::`ヽ
                                      l::::|:::〈      |У゚   _/ _ ノ::::::::::::::::::::::: |


  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ          ああ、馮紞殿。
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
       !   ,    ∠ノュ ノ.          お帰りなさい。
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<. 
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y          あなたが進言したのでしょうか?
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y 
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{                          丶 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノヘr┬'^
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)                  '⌒ 、____ / ____   ̄ ̄ ̄  ノマニ7⌒ 
    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,                     i :::::::::i:::::::::Λ :::::::::::::::ii::::::::::::::i::::::::::::::::V:::::::: . 
                                            j.::::::::::l::::::::「^| i:::::::::::::il :::::::::::::l;:::::::::::::: l::::::::: :
                                          ⌒T:::::|:::::::iト | i:::::::::::::i| i::::::::::::|i:::::::::::::: l::::::::: i
                                         i ::::「「`汎 Li:::::::::::::iLi:::::::::::」i:::::::::::::: l::::::::: l
                                         ∧::::}   り     ̄ ¨^汀J了 i:::::::::::::: l:::::::::¦
                                             '⌒W          乂,_ソ .i:::::::::::::: l::::::::: ;
                                           从   '         ・ .'::::ぅヘV::::::: /
                                               ^⌒            厶イ_ ィ:::::::::: ′
        そこは、陛下の御判断という事にしておきなさい         、 、        / 「:::::i:::::::::::i
                                        .      「心.         r ´¬〔:::::::l:::::::::::l
                                               ノヘ::::〕Tマ 瓜<⌒'ー< __::厶:::::::::l
                                                 , <⌒ⅵ 」「∵_,   ∴ン'⌒ <
                                                ∠{f芒,ノ厂「 フ⌒  :,ジ~        .
                                          ー£=辷彡ヘ〈ア^   ∴ジ  _,       i
                                             /-‐冖勹¬'~ __ ∵ジ~ /~ .....:::::::..  ¦

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .寛大な判断である。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      この姿勢は、後の論功行賞でも一貫している

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`    
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、            そうこうするうちに、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           .孫皓が洛陽に到着する日がやってきた
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

















                    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                       ― 太康元年(二八〇年)五月四日 ―  
                    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━













.

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】


s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .五月四日。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      司馬炎は郡臣を集めた上で孫皓を引見している

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                               _,ィ ⌒ヽー=≡≧x

                                             ,ィ≦圭Ⅳ::::/}::L:::::::::::::::::::::... 、
                                               |圭圭圭才 ̄`寺≧x:::::::::::::::.》
                                               |圭X才     `寺≧x..:::才
                                            」圭/         `寺圭{
                                            }IⅣ            ハ   \
                                             /}   /   / ′ /      ハ
                                           /  リ∧/\ /}/ リ∧ /    /
                                             ∨  ミlrtュハ{ セエソ /  / /
                                           ∨  ミ乂 、    }彳彡ィ/
                                              ゞ. ミ圭>- r'⌒:::::::::.:..`ヽ
                                               Y::::r=ョf≧x:::::::::::::::::::::..{
                                            rr< ,ィ ーくヾ{ ハ:::::::::::::::::::入
                                            liレ/ :  ゞ::\_,}:::r一''、::::::∧
                                            ,」/ / i  : \:::::::{    ∨::::∧
                                        _,ィ:::{i l  l!  :  ,ト:::::ハ    ∨::::∧
                                    __/.::::::::::/乂:  |   i  {:::::::::{   ノ.:::::::::..\
                                   .ィ⌒ヾ::::::::::::イ  } i  |   |  ゞ::::::ハ /..:::::才⌒ヾ:\
                                  /  r=f )::イ__/ ノ ム      Y:::::::::://   ,イ::::::.\
                                   `⌒ .. "..:::::: : : : . .ー=≠=- ヾハ::::::::{ゝム //ノ.:::::::::::::::{










\    
  \   
   \      __  
 /{ヽ..\,.....:::::: ̄::::::::: ̄`ヽ、 
/  >''"´.::::::::::::::、__::::::::::::::::::::::ヽ、 
ヘ/.::\::::::::::::::::::::':, `   、.:::::::::::::::'., 
/.:::::::::::::\::::::::::::::::::',‐=ニミt、ヽ .:::::::::', 
::::::::::::::::::::::\::::::::::::::l  -‐、.__ヽノヽ:::l 
::::::::::::::::::::::::::\::::;::::::| ャチ''ヾt、 `ー''"´:l

:::::::::::::::::::::::::::::::\;:::::l  `ヽ. ヾ;〉     .l
:::::::::::::::::::::::::::::::::::\::l           ヽ,
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:::::::::::::::::::::::;'  ,.ヽ、`ヾ \           {
:::::::::::::::::::::::', ヽ、.(`ヽ,  \       }

:::::::::::::::::::::::::ヽ、   `¨  /  \   ,...ィ'゙
::::::::::::::::::::::::::::::::::`::‐r‐ '"、    .><ム. \
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l   \,.ィ'゙  ブ   \
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l    ./\_/      \
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l   ,'           \



 \__人_人从_人_人从/

 _)                (__
  )  皇帝陛下万歳ッ!! (
 ̄ ̄)              ( ̄ ̄

  /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

                                           \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
                                            )                  >
                                           <   大晋万歳ッ!!!   >
                                            <                 (
                                            /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^

                                            f¨゙!
   :┐         n /〉               <ヽ          /^〉'
    !         }”/              ,、  <`ヽ        ./:::/.,、
   ⌒!ィ        f¨゚{             <´ 'ヽ Vハ   |ヽ Y¨! |::::}イ { , -ー 、  _ /¨>  r-‐,、 <⌒!
   ::〈人_r-ー- 、_r<}| >:::: ̄:`ヽ__, - 、__r 、r=¨>‐-! /:::::}__Vヘ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くノ ̄! ./;;;;;;;;;}_, ヘ⌒',

   /:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVイ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ<! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
   :.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/  / > ¨⌒ヽ:'.  V¨¨ヒ{_. V==<:::::`ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
   \f':!::::::::::::::::::lハ:.:リ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ >イ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:'   V::::::::::{ .}  .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

     ヾ!,、:::::::::__/_/  ヽ::::::::::::::::/|レVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ハ   V!::::::::::::::::::!:/  ./:::::::;:::Y  /^!:::::::{:ト、: |:.:.:|:./:::::
       `Y゚ ̄    _/VレvイW:::::`ー-::__/:::::::::/:::::::| ヽ  `!:::::i:::::::::::|'   /:::::::/L_|   ̄⌒¨}>ヘ}:.:.:|”::::::::
   、      f´ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ .|:::::l::::i::::::|  /:::::::::|  >- ._  }}   |:.: |ヽ:::::::

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      郡臣は皆、万歳と唱えたと『晋書』『武帝紀』は記している

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
      |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
     にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
     弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
       | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
      ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
        i、 ノ"|  \     彡ftイ
       :、 ̄ .!   、     彡レ\
       ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

           、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
          ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
           __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/                 ,         ..::..          ヽ ヽ
      .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /              /. ¦    \   .:::i|     .:.      ,
                                        /.   {   :|::..... \ .:::i|     .:.:|      ′
         晋 太尉 賈充                  ./    {   :|\:_〕斗\i|     .:.:ト.:.       :,
                                     ,′.|  i{   :|i/xr笠斥:|     .:.:L:.:.:.     ′
                                       |.  |::.. !:|  笊`ヽ }:!.    .:.:| , Y.     :,
                                     :.  |:::....卜、:刈   ヤj!  ′     .:.:廴.川.     ′
                                      |.  |:::::::::!|ミ,     乂丿       .:.:._,.什:|      ,
                                       i:人::::: 弋ハ     .:;:;: |   .:.:.:|i |:| :!      ′
                                       | .:.::\::Λリ        |   .:.:.:|从乂       ′
                        .             :  | .:.::::::::〕爪     _    |    ::l:|:|::::\ `ヽ     ,
                                   {  | : :::::::::リ 价:..、'     |    :从|、;;;;;::丶       ′
                                   |  | .:.:::::::::|:::|i::|:!:i> _  ヘ |    ,′|入 `Y.       ,.
                        .             ;  | .:.:::::::::|:::|i::|:!:::::::::::::::::: ;;)|   ,′ |i.. ノ人_.       丶
                                   i  | .:.:::::::::|:人从::::::::::::/  |   ,′ |乂/ ! }ニ=-..    \
                                       | . :::::::i:|.  \> '7Λ,,/j!    人.   | -=ニニニマ. 

                                           晋 冠軍将軍 楊済

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      恐らくこの日までに、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      呉討伐の大都督の任にあった太尉賈充及び副将格の冠軍将軍楊済

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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       ______   ______  ______  ______  ______ 
       |  ____,  |   |______  |   |______  |  .|______  |   |______  | 
       |_|      |  |           / /           / /        ./ /           / /
              |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /      | ̄|/ /     | ̄|/ /  
               / /       |  ,_/       |  ,_/       |  ,_/        . |  ,_/    
            / /      //        //         //          //     
             ̄          ´          ´           ´             ´       



         ,〃 // イ  il  |l  l ' 、ゝ ヽヽ丶ヽ  iト   !   |     ヽ
        , ',' イ i  ||  | l || ! | `、、ヽ  ' ヽヽ _ .ムヽ },   !   i    ヽ
         ,' i l.| {  ll   l ! |! l l  ヾ 丶 `>ヾ 丶- 丶l   !、i  !    ヽ
      /  | ! ! l !∥ | l Lム L._  ヽ `'´, , ,-‐ュ-、.|   ト,ヾ ヽ     丶
       /  │ ' l ! l L_」'´ ,. ‐ュ-ャ、     / ヒ' さリ / l.   ! /l   ヽ    ヽ
      ,′  レ' | ト∥  lトャく 弋こハ}       ー─'"  !   |イ !   ヽ    ヽ
.     {     | l l   !iヽ  ー一´   、          ,!.   | i  l   \    ヽ
      !     j| l |   |、 ヽ         _,    ,イ!    !. !  l     ヽ          気持ちいいな
         /|| ! |  ∥ `i丶、   `  ̄      ,ィ !|    | l   !     丶
        / ,!| .l  i   |l  !  |i丶       ,. ' ! l|    | |  i      ヽ
      /   i ! l   l   || |  l}   !`iト . _, 彡 _, ヘ. i|    l |!  |         ヽ
     /     l.| !  |   || ∥  ||   | ! |>不ヽ<  ∨    !-─=二コ      ヽ
    〃      l.|i  │  !i .|l  ||_」」ィ ,イ ハヾ 丶 /    /    }    丶    ヾ
    ,'/      i ||   l   | r' ¨¨ ´  i ヽ' i ! l iヽ'" ,'   /    ノ     ヽ     ヽ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      呉討伐の主役たる平東将軍王濬は洛陽に戻っている

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        ______   ______  ______ 
                        |  ____,  |   |______  |   |______  | 
                        |_|      |  |           / /           / / 
     _/´  _,_   `丶、                |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /  
   /   ^^  _____   \                / /       |  ,_/       |  ,_/
   ( ,,,r-=ニ@,ニ,,__ ヾ,,   )            / /      //        //   
   `ト,-=7 ̄ ̄  `>ェ=´              ̄          ´          ´    
    Y´ィェ,ャr-=≠ミ| |.|

    />イ!::リ`  !::リハ:::リ 
   ハ;;;;∧  、_   イ:::''      唐彬将軍も来れば良かったのにね
   \;;;;ミ;゙>,,、, ィヾ!/                                        //: : /

     `ヾ,〉ヾ∧ノ`i                                     -── ∠ _: : ̄ヽ
       ノ;;;//;;;;イ;;|                                .. .:: : : : : : : : : : : : : `: 、ヽ; 、: :\
      /;;;;;;| !;;;;;|.|;;|                             /: : : /: : : : :\: : : : \: : : ヽ__}:\: ヽ
      |;;;;;;;| ;;;;;;ハソ、                           .: : : ::/:∧:: ::i: : : : \: : : : \: : :!:.、: : :iヽ{
                                       /: /: :/:/  |: ::|\: : : : ヽ:: : : : :!: :|: :J : |
                                       ./: /: : ,i|  ',: ヽ-\: : : | : :! : :|: /: ::|: : |
                                      | : | : : !リ   \: ',  \ :!: ::|: : |/: : ::|: :/
                                      | : |; ::|     ヽ{x=z`|: : ! : :!: : : : 'V
                                      | : |:',: :| x=zx      んハ }|: ::|: : |-、: /
                                      ',: :|: ヽ! {:: ::.     乂_:ソ |: /レ'  V
                                       ヽ|\ ', 乂:ソ          |/  } /
         誰が巴蜀の兵を連れ帰るんですか           ` ,   '         __/
                                               _ ,     /|
                                            `           |/¨ヽ
                                              \ __,  ´   /  / `  、
                                                /{ \_/   /   _\
                                               / / r,.レ'    /  /    ` 、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      論功行賞の記録を見る限り、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      他の諸将は各々の任地に戻ったようである

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       ______   ______  ______  ______  ______ 
       |  ____,  |   |______  |   |______  |  .|______  |   |______  | 
       |_|      |  |           / /           / /        ./ /           / /
              |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /      | ̄|/ /     | ̄|/ /  
               / /       |  ,_/       |  ,_/       |  ,_/        . |  ,_/    
            / /      //        //         //          //     
             ̄          ´          ´           ´             ´       

            
 |\_/ ̄ ̄\_/|

 \_|  ▼ ▼ |_/     孫楷様。
    \  皿 /  
     (    )        孫秀様はどちらに?
     | | |.   
     (__)_)                              / / / /{  ', \ \  ヽ
                                     / /   / /、 \. \ \ ヽ、 ,
                          .          / /   { {_,.斗‐==\ 彡ヾ , ,
                                   / , / /{ .{ {    \{\ゞ\', ‐ 、 ' ,
                          .        ' / i 代 ', { /゙´だ心ヽ  ん ! i
                                 | /  / \\',  弋tソ    r'´ノ .|  ,
                                 |i.i  ! | ,ィzx、 \         i´   !  ,
        び・ょ・う・け・つ                || ', ゝ_r.弋.ソ         /|   |    ,
                                 || \ / }   '         , .|   |     ,
        察してあげてね                .ゝ   / ∧    -‐ 、    '  .! } |       ,
                                    _/__/_ヽ' 、    `  /_/´| ./ l\     ,
                          .         ,r'―‐ 、_}´ / >‐-- '´<´   .!/ /:xz=ニニニx、 ,
                                  / f二_ノ .//´ヽノ/,イニミ 、 .l ∠/ xz=ニ=x}  '
                                   |      ノ´=ニ/ / {ニニソ、:ヽ/ {={:∠/´  ̄ `ヽ  \
                                 ノ    _/=ニ/ : : |/ 〉イ i: / /{={/ニニニニニニニ}   \
                               __/、  ´/ヽ〉/ミ、:_,.ノ{ノニ/  |/ /〈_/: |ニニニニニニニ/ヽ、    \
                          .     ∧   `ゝ<ニ/:/´   /{_/}  /  , /: :∠.ニニニニニニ/   ',\     \

                                        晋 車騎将軍 孫楷



       ______   ______  ______  ______  ______ 
       |  ____,  |   |______  |   |______  |  .|______  |   |______  | 
       |_|      |  |           / /           / /        ./ /           / /
              |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /      | ̄|/ /     | ̄|/ /  
               / /       |  ,_/       |  ,_/       |  ,_/        . |  ,_/    
            / /      //        //         //          //     
             ̄          ´          ´           ´             ´       

                                            f¨゙!
   :┐         n /〉               <ヽ          /^〉'
    !         }”/              ,、  <`ヽ        ./:::/.,、
   ⌒!ィ        f¨゚{             <´ 'ヽ Vハ   |ヽ Y¨! |::::}イ { , -ー 、  _ /¨>  r-‐,、 <⌒!
   ::〈人_r-ー- 、_r<}| >:::: ̄:`ヽ__, - 、__r 、r=¨>‐-! /:::::}__Vヘ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くノ ̄! ./;;;;;;;;;}_, ヘ⌒',

   /:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVイ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ<! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
   :.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/  / > ¨⌒ヽ:'.  V¨¨ヒ{_. V==<:::::`ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
   \f':!::::::::::::::::::lハ:.:リ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ >イ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:'   V::::::::::{ .}  .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

     ヾ!,、:::::::::__/_/  ヽ::::::::::::::::/|レVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ハ   V!::::::::::::::::::!:/  ./:::::::;:::Y  /^!:::::::{:ト、: |:.:.:|:./:::::
       `Y゚ ̄    _/VレvイW:::::`ー-::__/:::::::::/:::::::| ヽ  `!:::::i:::::::::::|'   /:::::::/L_|   ̄⌒¨}>ヘ}:.:.:|”::::::::
   、      f´ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ .|:::::l::::i::::::|  /:::::::::|  >- ._  }}   |:.: |ヽ:::::::

                                                     / ̄ ̄ ̄\
                                                   ../ _, 、_.  \

                                                  / (● ) (● )  \
                                                  |    (__人__)     |
         しかし、孫皓みたいな悪人は、                       \   ` ⌒´     /
         見せしめとして斬った方が良かったと思いますお            〆~\       /ヽ
                                                /:::;;;、:::::::i::ヽ`介´/::::i::::::::::ヽ

                                               <:::::::::::<|:::::::l::::ヽ| | i::::::7;;;;;;:l::::}
                                               . \::::::::\:::::\;;;i,,/:/:::::::::i:::::{


             _jT冖…ー 、
        /7r' ̄⌒ 、  ヽ ヽ
          /丨レ':で¨丁ヽ   ヽ. ヽ
         , /´:::_;:ニ='-‐1i i、 i i l
        ハ{;ィi、、  jiム斗li¦ | |l|
.       { i !仏込. /斥:升!l|∥ !l|
.      |iヘ{トxく:ハ!    川|从ソリ
       l lヽゞ》、丶_ _ レ//_j」ル′
        ヽVWハ>,、  フ´   {            陛下は寛大なお方だから
        ヽ>ヘ⊥-'^ ´}_,. -┴i
              r一'´ --、_」
              ,√}/       ,ヘ.
             j/ /「    ゝ、 }   }
         ,ノ/_〈⌒.へ Y:,ハ 亅

           / /_,.:'::::}く::::rリ レ::::! _j
.      _/ ∧:;::;::;::|    l::::::7′
      `ヽノ ∨//|     l::::;イ

                                                   / ̄ ̄ ̄\
                                                 ../ _, 、_.  \
                                                / (● ) (● )  \
                                                |    (__人__)     |
               度が過ぎるような気がしますお              \   ` ⌒´     /
                                                〆~\       /ヽ
                                              /:::;;;、:::::::i::ヽ`介´/::::i::::::::::ヽ
                                             <:::::::::::<|:::::::l::::ヽ| | i::::::7;;;;;;:l::::}
                                             . \::::::::\:::::\;;;i,,/:/:::::::::i:::::{

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      今回の結びとして、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      『晋書』『武帝紀』にある唐の太宗李世民の言葉を借りたい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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       ______   ______  ______  ______  ______ 
       |  ____,  |   |______  |   |______  |  .|______  |   |______  | 
       |_|      |  |           / /           / /        ./ /           / /
              |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /      | ̄|/ /     | ̄|/ /  
               / /       |  ,_/       |  ,_/       |  ,_/        . |  ,_/    
            / /      //        //         //          //     
             ̄          ´          ´           ´             ´       


                                            f¨゙!
   :┐         n /〉               <ヽ          /^〉'
    !         }”/              ,、  <`ヽ        ./:::/.,、
   ⌒!ィ        f¨゚{             <´ 'ヽ Vハ   |ヽ Y¨! |::::}イ { , -ー 、  _ /¨>  r-‐,、 <⌒!
   ::〈人_r-ー- 、_r<}| >:::: ̄:`ヽ__, - 、__r 、r=¨>‐-! /:::::}__Vヘ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くノ ̄! ./;;;;;;;;;}_, ヘ⌒',

   /:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVイ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ<! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
   :.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/  / > ¨⌒ヽ:'.  V¨¨ヒ{_. V==<:::::`ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
   \f':!::::::::::::::::::lハ:.:リ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ >イ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:'   V::::::::::{ .}  .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

     ヾ!,、:::::::::__/_/  ヽ::::::::::::::::/|レVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ハ   V!::::::::::::::::::!:/  ./:::::::;:::Y  /^!:::::::{:ト、: |:.:.:|:./:::::
       `Y゚ ̄    _/VレvイW:::::`ー-::__/:::::::::/:::::::| ヽ  `!:::::i:::::::::::|'   /:::::::/L_|   ̄⌒¨}>ヘ}:.:.:|”::::::::
   、      f´ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ .|:::::l::::i::::::|  /:::::::::|  >- ._  }}   |:.: |ヽ:::::::

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      天と人との功が相成るかな

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



             に厂く之、         \`マう  rっrっrっrっrっrっrっrっ
               厂に}   く辷く辷く辷く辷_,/ ̄/`⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
.              |⌒に}       _>-┴く   {二¨¨¨´ ̄ ̄           }
             / に/ ┌<  ̄ ̄}      }─く\こ>こ>こ>こ>{7〉    /
.           /    く廴 _」> \_ノ`⌒⌒7ノ    に\       〈/   /
        {こにに> ´              ̄ ̄ ̄ にノ\     {_}   :|
            /       /      /            にノ\   {_,|  ∠こ>こ>こ>┐
.           /      /      ′              にノ\{_ノ/       /
.          ′ .:    /       |     /        `⌒´ ̄く\     /
           {   {    {   {  |/|    ′     }    }    ∨7´く\   /
            )ハ八   :.   :.  |`    :|     .:   ′ / }/ /⌒l─′
            〈   \  :.  :|ィ\|=ミ\   :| l|  /  /  /  ノ/    ′\
           〈 \   \ノ\| しi:刈  \人八/ )/  / ,′ ′   /     }
.           〈 \ \ ,/⌒ヽ| V_ ノ     ィ==ミ 厶ィ  /  /    /. -─-ミ
           〈 \ \ {ニ=- :|     ,        ノ |/ノイ /  //       }
            \ \ /⌒ヽ八          /´ ̄ ̄ ̄〕 l/ //     _,.  '′
             〔 \__{ニ=- }{ \   F-- 7  { /⌒厂 ̄/    _.. <~´ )
.             `¨)ノ `¨)ア´ `)ア>   ̄    /   〈 / ̄ ̄\ /    } 〔__
                   / ̄ ̄ ̄>「 ̄/{   / {\ /二}}     _.ノ   }
.              -‐/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\廴 / | | :厂 八  `¨¨7´ ̄ ̄   }   ′
.             |  | | ̄ ̄ ̄ ̄\,厂/ /| | {    \_ 廴___,ノ _/_
.             |  | |          {__/V  | |  \     |\__ ノ  〔 \ノ_
.            _人/ :| l   ,/     /ハ ∨:| |:    Y⌒ヽノ   \     }   \ノ_
  _...  -‐      {  | |  /   //∧ V| |    {  く    ( ̄廴__彡′    \ノ_
/               / //   // / ∧ l| |    \ `¨¨¨¨´ }  /          \ノ_
             \二二二/  / / | l| |      {ノ\____,ノ/           \ノ_
             /    / /   / /  :| l| |      八   \                \ノ_

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      覇王の業は大いなるかな

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<            幕間は今日の昼か夕方に投下予定。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!          .お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【幕間】

             に厂く之、         \`マう  rっrっrっrっrっrっrっrっ
               厂に}   く辷く辷く辷く辷_,/ ̄/`⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
.              |⌒に}       _>-┴く   {二¨¨¨´ ̄ ̄           }
             / に/ ┌<  ̄ ̄}      }─く\こ>こ>こ>こ>{7〉    /
.           /    く廴 _」> \_ノ`⌒⌒7ノ    に\       〈/   /
        {こにに> ´              ̄ ̄ ̄ にノ\     {_}   :|
            /       /      /            にノ\   {_,|  ∠こ>こ>こ>┐
.           /      /      ′              にノ\{_ノ/       /
.          ′ .:    /       |     /        `⌒´ ̄く\     /
           {   {    {   {  |/|    ′     }    }    ∨7´く\   /
            )ハ八   :.   :.  |`    :|     .:   ′ / }/ /⌒l─′
            〈   \  :.  :|ィ\|=ミ\   :| l|  /  /  /  ノ/    ′\
           〈 \   \ノ\| しi:刈  \人八/ )/  / ,′ ′   /     }
.           〈 \ \ ,/⌒ヽ| V_ ノ     ィ==ミ 厶ィ  /  /    /. -─-ミ
           〈 \ \ {ニ=- :|     ,        ノ |/ノイ /  //       }
            \ \ /⌒ヽ八          /´ ̄ ̄ ̄〕 l/ //     _,.  '′
             〔 \__{ニ=- }{ \   F-- 7  { /⌒厂 ̄/    _.. <~´ )
.             `¨)ノ `¨)ア´ `)ア>   ̄    /   〈 / ̄ ̄\ /    } 〔__
                   / ̄ ̄ ̄>「 ̄/{   / {\ /二}}     _.ノ   }
.              -‐/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\廴 / | | :厂 八  `¨¨7´ ̄ ̄   }   ′
.             |  | | ̄ ̄ ̄ ̄\,厂/ /| | {    \_ 廴___,ノ _/_
.             |  | |          {__/V  | |  \     |\__ ノ  〔 \ノ_
.            _人/ :| l   ,/     /ハ ∨:| |:    Y⌒ヽノ   \     }   \ノ_
  _...  -‐      {  | |  /   //∧ V| |    {  く    ( ̄廴__彡′    \ノ_
/               / //   // / ∧ l| |    \ `¨¨¨¨´ }  /          \ノ_
             \二二二/  / / | l| |      {ノ\____,ノ/           \ノ_
             /    / /   / /  :| l| |      八   \                \ノ_

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .皇帝司馬炎は万事に寛大な人物である。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      それは今回の話で紹介した

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .王濬への措置や孫皓の処遇を見れば理解してもらえるだろう
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              ただ、この寛大さを
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ-              どう評価するのかは人それぞれだ。
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ 
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           『三国志』『孫皓伝』にある孫皓への評を紹介したい
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【孫皓への評価@『三国志』『孫皓伝』】
┏──────────────────────────────────────┓
 孫皓が刑罰を濫用した事により、落命したり配流された者は数え切れない程に達するだろう。

 その群臣は全て恐れ憂いて、
 皆が日々の命を全うしたいと願い、朝には夕の生死も計りかねるといった様子だった。

 熒惑星や巫祝たちが、さまざまに兆しを示したのは事態の切迫を伝えるためであった。
┗──────────────────────────────────────┛

      /   // .::::::::::::`:ト、 〉      __ |
.   / _   イ.::::/:::::::::::∧l<       / l〕ト
  <´  /:::::::i:::∧::::::::::::/  、:::::\     | |i |圦\\
   ヽ '::/::i::l/  \::::::l    \::::}\_,| |i || |.\丶ヽ
.   人{/:::::|/=='  \| ==ミ∨::::::::::::| lj || | | ゝ-'′
  〈/∧::::⊂⊃         ⊂ニ⊃::::::八_,ノ| | |
   // 〉::::{               |::::::::::::::::::::::| | |
.  〈/ l:::/l:\, ‐y‐ 、      !:::∧:::i:::::::∧|/      まさか、本当に長江が氾濫して呉が滅びるとか
.      j厶l::::/   、   }_   イ|:/、∨:::::/ }
     /   ∨ ノて/⌒ヽl.   jリ′ ヽ::::/
   八   {  ゝ-'{   }  /′,_,  i/
.    `トイ`ヽ _ >-、 \(  ´⌒` |

   <人人  / /  l\ \ 、   ノ                          /\___/ヽ
                                               /''''''   '''''':::::::\
                                            .   |(●),   、(●)、.:|
                                              |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                                            .   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
       真田●、父上が出ていた頃は面白かったですよね         \  `ニニ´  .:::::/
                                            ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、
                                            :   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
                                                |  \/゙(__)\,|  i |
                                                >   ヽ. ハ  |   ||

┏──────────────────────────────────────┓
 昔、舜帝や禹王は、自ら耕作に従事するなど、至聖たる徳を備えておられた。

 それでも群臣に対して、「予が誤った時は、汝らが助けよ」と宣言し、
 正しい言葉を申し述べた者に対しては拝礼をし、常に己の過ちを正すべく努めたのである。
┗──────────────────────────────────────┛











        / ̄ ̄ ̄\
        /        \
     /  ─   ─   ヽ
      |  (●)  (●)   |
     \  (__人__)   __,/
     /  ` ⌒´    \

   _/((┃))______i | キュッキュッ キュッ
.. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
/  /_________ヽ..  \
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

┏───────────────────────────────┓
 まして孫皓は度し難い悪人で、
 欲しいままに暴虐を働き、忠義から諌めた者を誅殺し、
 讒言によって諂う者を取り立て、民を苦しめて淫乱奢侈を極めたのである。

 当然、彼を斬首刑に処して、全ての人々に謝罪するべきであった。
┗───────────────────────────────┛

                                            .   i ! .
                                        . :    ,ノ キ、 : .
                          -----‐=========´,.  , ==

                   ;;;;;;;;;;;;;;;                   ,./  !|l´. :
                      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;                    ,.r'.::1   i l|
                  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;               ,.r'´:::::::;!  i |l
                 ;;;;;;;;;;;;;:::::::ィ;;;;;;;;            ,r.':::::::::::::i   l' l|
                    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;          ,.-'´::::::::::::::::;r'゙  ,' .|l
               ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;        ,.r'´::::::::::::::::::::::::i   / ll
              ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      ,.-'´:::::::::::::::::::::::;:- '゙   /  ll
             ,ノ ;;:;:;::;:;:::::::::::::::::::::::     ,.-'´:::::::::::::::::::::::::::::/   /  .l!
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            ,}'´    /:::::::::::::::::::::::::-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::;f´    ,'     .!
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          /    ,i゙     ,-'´::::::::::::::::::::::::::::::::::;f´       /
         /     !   ;-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::;:- '゙       /
         /    ./. ;:-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::;;;ノ      ,. '´                __
        ,/     ./-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ´      , '´        _l.       ‐ .:::/:::::::.`ヽ
        ,ノ    ,r:'´:::::::::::::::::::::::::::::::;ノ ̄     , -'´       .   \     ./.::::/`ヽ、.:::::::..ヽ
                                       .   <   /.:::/     ヽ、i:::..ヽ
                                          /    .l.::::lノ    `ヽ   !.:::::.l
                                                  !.:::l○    ○ u '´ヽ::!
                                               l.::::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ:::.!
                                             /⌒ヽ」,;:::l   ゝ._)   j /⌒i:.|
                                           \ /:::::/ >,、 __, イァ/  /:::l
                                     .        /:::::/   ヾ:::|三/::{ヘ、__∧:::!
                                            `ヽ<     ヾ∨:::/ヾ:::彡':::::

┏─────────────────────────────────┓
 しかし、死罪を許す詔を受けた上、
 帰命侯に封じられる優遇が加えられたのは、
 天子の広々とした恩徳と言うよりは、度の過ぎた寵沢だったのではないだろうか。
┗─────────────────────────────────┛

         , -――‐-v冖v-―――- 、
        く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|
       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/                 __
.      rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\              ‐ .:::/:::::::.`ヽ
      K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /              /.::::/`ヽ、.:::::::..ヽ
        /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、          /.:::/     ヽ、i:::..ヽ
.       / l |イ ⌒| / /⌒ `7 リ=ミ__〉            l.::::lノ    `ヽ   !.:::::.l
.     厶イ>l | ●  ′● /| /ヽ、`二}              .!.:::l●    ●   '´ヽ::!
       く// ,小⊃ 、_,、_,, ⊂⊃=<|  \            l.::::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ:::.!
       {_{_fて(ヘ  ゝ._)  ィ /⌒i } 匸´        ./⌒ヽ」,;:::l   ゝ._)   j /⌒i:.|
       /⌒ヽ__>,、 __, イァ/  / ` ̄        \ /:::::/ >,、 __, イァ/  /:::l
       \ // : : :_:_∨_:__: :ヘ__∧     .        /:::::/   ヾ:::|三/::{ヘ、__∧:::!
         // : : { {:r介、: :}}:ヾ:::彡'            `ヽ<     ヾ∨:::/ヾ:::彡':::::

                                           f¨゙!
  :┐         n /〉               <ヽ          /^〉'
   !         }”/              ,、  <`ヽ        ./:::/.,、
  ⌒!ィ        f¨゚{             <´ 'ヽ Vハ   |ヽ Y¨! |::::}イ { , -ー 、  _ /¨>  r-‐,、 <⌒!
  ::〈人_r-ー- 、_r<}| >:::: ̄:`ヽ__, - 、__r 、r=¨>‐-! /:::::}__Vヘ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くノ ̄! ./;;;;;;;;;}_, ヘ⌒',

  /:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVイ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ<! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
  :.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/  / > ¨⌒ヽ:'.  V¨¨ヒ{_. V==<:::::`ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
  \f':!::::::::::::::::::lハ:.:リ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ >イ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:'   V::::::::::{ .}  .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

    ヾ!,、:::::::::__/_/  ヽ::::::::::::::::/|レVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ハ   V!::::::::::::::::::!:/  ./:::::::;:::Y  /^!:::::::{:ト、: |:.:.:|:./:::::
      `Y゚ ̄    _/VレvイW:::::`ー-::__/:::::::::/:::::::| ヽ  `!:::::i:::::::::::|'   /:::::::/L_|   ̄⌒¨}>ヘ}:.:.:|”::::::::
  、      f´ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ .|:::::l::::i::::::|  /:::::::::|  >- ._  }}   |:.: |ヽ:::::::



        / ̄ ̄ ̄\
        /        \
     /   ─   ─  ヽ
      |   (●)  (●)  |
     \   (__人__) __,/               ま、要するにだお
     /   ` ⌒´   \

   _/((┃))______i | キュッキュッ
.. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
/  /_________ヽ..  \
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



           / ̄ ̄ ̄\
         / ─    ─ \
       /  (●)  (●) ヽ
        |    (__人__)    |
        \   ` ⌒´  __,/
        /            \              慈悲はないお
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  トン
    _(,,)    死  刑   (,,)_
    /  |            |  \
  /    |__________」   \



───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      『三国志』において、陳寿がここまで酷評したのは孫皓のみである。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      そして、晋王朝に関する記述を極力避ける陳寿が、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      皇帝司馬炎の治世に物申す珍しい場面と言えるだろう。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .陳寿に限らず、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .当時の晋の朝廷で同じように考える人がいたのかもしれない
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|          孫盛曰く         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' "
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ// 
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          この件に関して、
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|          裴松之は東晋の孫盛の意見を紹介してくれる
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::  
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|  
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|  
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|  
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l

【孫盛さんの意見】

       _____
       、___>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
       _..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ __
   ー ≦、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ.
   <:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヘ.

     > /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ヘ.
   /:/:::::::::::::::::::///;イ:////:/´     `ミ::::::::::ヘ
   /___::ノ:::::::://77メく_/ //:/    _  ミ:::::::::::::l
     /クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´  `ヽミ::::::::::::!

.      / 〉!/ハ! イ'ひゾ /: / / イろ心、  ハ::::::::/
        //ル !  ` ̄'/       ゞー"ノ  ハ:::::/
        ヾ に!        };.       ムわ/
         ヽい         ´:ソ       /ノ:/′
           ー',       _____       んソ        孫皓の罪は逃亡した賊の罪に該当し、
           ヽ   ´     `    :/´          .暴虐は桀王・紂王に勝っていたと言えるだろう。
          __|\   `"     / 
.          /  |  :ヽ        .イ:!`ヽ          .その首を斬り落として白旗の先に掲げても、
.       , イ   .:.j  : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |          .罪無くして殺された人々の魂に謝罪するには足りない。
      / __ ..:/イ         /  |
    /_/ /⌒)/:.:.l         __/:    L___,、_       その居住していた建物を打ち壊して池にして、
     ,..<イ⌒/:.:.:.:l       / :/:|  /ー:、        その身体を社で殺したとしても、
  ., < >イ :/:.:.:.:.:.l:__    / :/ .:i  /  / ̄`ヽ、    .その残虐な行いを償うには不充分だった
<::>"´  .,.:/_ :.:.:.:.l   ヽ .:./ :/ .:/| :/  /:.:.:. . .  ` ー
"´     .:/  !\ :.:.l    / // :|/  /:.:.:. . . . .
      ..:/   :!:.:.:!\ヽ / // /
     .:/    !/!__ :/://  /
   . .:/    . ィ´  ∨:.:/   :/
   .:/   ノ  ヽーく_:./     :/ r――<___

         晋 秘書監 孫盛






     _..ノ:イ:::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:::ヘ
        /::::::/ ::::::::/::::|::::::::彡イ气::::::::::::::::::::::::',
.      /::::::/:::::::::/:::::::|:::::|´    `ミ:::::::::::::::::::}

      /:::/!::!:::::/:::i::::::|:::::!   __ ミ:::::::::::::::::;
.     //  |:从:升┼Ⅵ::::|  ´r__-  ミ::::::::::::/
.         iハハマ弋外ヽ!   ラ弋夊フ .!/⌒Y               .ところが晋の朝廷は、
.         i  ! i ` ̄   }     ̄´  { 込 !               .高位を与えて孫皓を優遇し、
                    ノ         __ ィ′              しばしば立派な品物を下賜している。
.              '、   ヽ 、      /|::/
              、  、__ __,.      レ                 これは天の与える罰を謹んで代行し、
                   \  ―    /  [___                罪ある者を討伐して、
                / 、____/    ノ^ハ               .人々を救うのに心を砕く道義に外れる。
              八 {     __/   ∧
               /  >{   厂          〉、_           .だから、反逆者は懲らしめられず、
            _ .イ  /!   { ヘ      / 、_ `    __      大悪人が世に蔓延る事が分かるんだ
      _ -- _  !/ ム__」  、   /      ― _ `丶、
   ,  _ -‐        ヽ::/     ` ´               丶、 ヽ
.   //           0 l|  7                       ハ
  /                リ /                      ∧
 , | !             | /                     /   ∧
 !  l |          /  ,                       /     :
.!  、 l             ,  :                    ! /       i
. j   ∨              |   l                    |          |


       _____
       、___>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
       _..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ __
   ー ≦、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ.
   <:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヘ.

     > /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ヘ.
   /:/:::::::::::::::::::///;イ:////:/´     `ミ::::::::::ヘ
   /___::ノ:::::::://77メく_/ //:/    _  ミ:::::::::::::l
     /クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´  `ヽミ::::::::::::!

.      / 〉!/ハ! イ'ひゾ /: / / イろ心、  ハ::::::::/
        //ル !  ` ̄'/       ゞー"ノ  ハ:::::/
        ヾ に!        };.       ムわ/     .『詩経』に曰く、
         ヽい         ´:ソ       /ノ:/′     「あの他者の悪口を言う者を捕らえ、豺虎に食わせろ」
           ー',       _____       んソ 
           ヽ   ´     `    :/´         他者の悪口を言ってそうなるのなら、
          __|\   `"     /          僭上暴虐を行う者に対してなら、勿論そうなるだろう。
.          /  |  :ヽ        .イ:!`ヽ
.       , イ   .:.j  : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |         それに加えて、
      / __ ..:/イ         /  |         孫皓は軍勢が間近に迫って初めて命乞いしてきた。
    /_/ /⌒)/:.:.l         __/:    L___,、_ 
     ,..<イ⌒/:.:.:.:l       / :/:|  /ー:、       .恩赦が与えられるような罪でないのは明らかだし、
  ., < >イ :/:.:.:.:.:.l:__    / :/ .:i  /  / ̄`ヽ、   三度まで罪を見逃す道理も通用しない状態だった
<::>"´  .,.:/_ :.:.:.:.l   ヽ .:./ :/ .:/| :/  /:.:.:. . .  `
"´     .:/  !\ :.:.l    / // :|/  /:.:.:. . . . .
      ..:/   :!:.:.:!\ヽ / // /
     .:/    !/!__ :/://  /
   . .:/    . ィ´  ∨:.:/   :/
   .:/   ノ  ヽーく_:./     :/ r――<___


                  ----
               ...::i〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト
              :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\
         /⌒i:i:i:i:i:iア"""`ー≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
       /i:i:i:i:i:iア"     `ー≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}
       /i:i:i:i:iア゙  x≠"⌒  ^⌒{i:i:/⌒ヽi:i:}
      ′i:i:i:i:\   汽苡     `^ (ノj}}i:i:}
      Иi:i:i:i:i{=ミx   ^´          {ノ /i:i:i}
        {^{i{^:i汽リ             くi:i:i:i′       例え、情勢を見た上での便宜的な策だとしてもだ。
        { Ν 小〈 、              ′ `ー{
           {∧`    -=ア     /    ',        孫皓を許す事には賛成できないな
                ー        /     /⌒
               \       /   /     〉
               \    "    /    / 〕ト
                  `¨´  〉辷彡'    / 」┐"   〕iト
                     }ハ^V    /   /乂  jI斗
                       /}i:i:i:i∨ /         Y
      r 、ミ  ___       //i:i:i:i:/ ´      / /
     /_] ┘} [ 」′   __./ }:i:i:i:i/         /  .′
   /7 :|   | |   |    { ハ/i:i:i:i:′      ′ /
   / { .:|   | |   |´ ̄`{ ゝ\i:i{         {   /
                                              /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
                                              :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
                                              ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
                                              : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
                                              : ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
      孫盛の意見に対して、裴松之は何も言っていない。         Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
                                                 \ヽ、 _ , イ!::/
      彼も陳寿や孫盛に肯定的だったと思われる               ./ ヽ{  ト、ヽ l:′

                                               ∧\  マ三ソ| .\
                                              ./: : \\ ヾ-〃 ..∧
                                              l; : : : : \\.り/: : :i
                                              i: : : :: : : : :|<V>| : : : !


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              案外、後世の史家からの評判は悪かったようだ
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ-
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ 
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、     
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
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                        _...._


_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|   
            | |     >-、\!  !/::,-<            罪の深さでは、孫皓>劉禅というお話
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
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           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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>>179

>例え、情勢を見た上での便宜的な策だとしてもだ。

孫盛が言ってるこの部分も、その辺りを指してるんだろうけどね。
それでも処刑すべきだった、と言われても仕方ない過去の所業が伝わってるからね…

>>180
第36話でチラッと出てたな>孫チン伝に寺壊したり僧侶斬ったりの話

正史で仏教について触れてるのって、たぶんこの孫綝の逸話と、後漢末期に仏教軍団を率いた笮融しかないと思うけど
両者の間の70年ぐらいに何があったかはよくわからないよね

>>181
ただ、裏を返せば「孫晧を斬って抵抗する連中がいたら、徹底的に殲滅すればよかった」という意味でもある。
呉の遺臣への嫌味でもありますね。

>>183
あと当時「仏教を始めたのは実は老子で、西に去った老子が浮屠(仏陀)を教化した」
という説(老子化胡説)があったのが、『魏略』「西戎伝」の記述でわかります。

こういう説が出てくるのは、それなりに脅威としてみられていたからかな、と。

マニ教の場合は中国で布教する際にはブッダと類似性を強調したり
その西晋時代の「老子化胡経(ブッダは老子の末裔としている)」に
唐時代に加筆して老子の予言として
「450年後、私(老子)はバビロニア(蘇隣国)の宮廷に降下して、太子として誕生するだろう。
家族を残して道に入り、出家して末摩尼(マール・マーニー)と称するだろう。
マーニーから450年後、私の教えは西域からやってきて、儒教・道教・仏教は再び私に帰一するだろう」
としているそうな
マニ(216?-277?)だからほとんどこのスレと同時代だな

上でも「反面教師」って書き込みがあるけど、
司馬炎の寛大さは「魏の時代・三国時代は反面教師。真似してはいけない治世」て考えてのことだったんじゃないかな
この時代あたりは結構「前王朝の歴史は反面教師」という思いが強い感じがする
曹操や劉備「後漢は反面教師」
西晋「魏は反面教師」、
東晋「呉や西晋は反面教師」というような




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Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/             5/27(土)23:00頃より投下開始
  / ヽ{  ト、ヽ l:′    
 ∧\  マ三ソ| .\
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        ,.ノ-.ミヽ、     /   (;;;;;ヽ

.        / .::::::::. ヾ、 ,,.-'7   ,,.-''´: ̄:ヽ_
       ./ .::::::::::::. ソ´ッ'´  /::::      ヽ
.       / .::::::::,.-'7´::/ /::::     ,.    ヽ
      ノ :::::/:::::{:::::/  ./:;::::: / ., // l ,    .ヽ
.      |//'::::::::λ〈 ,-‐l:::l:::,:::::| ト/|、||: |: , ., ヘ.|
      、.''::::::/::ハミヘ| /'|l|:::|:::::|::|ト|l-l.|ミλ ,| l ,,l.'           「やる夫が正史を書くようです」第六十三回。
     l゙ ::::/::::/  ヽヘ.\'|::||::::;:N '゙ {'i` |/,/ソ'l/
     ノ::/::::::/    ヾ._ `l:|ヘ:ト,,,_,    '、               .天下統一其の拾、ですね。
    //:::::;/      _`ヽ,|::l:ト  .|   /
.   /':::::::;:/       .'、`゙`ミ|l::ト.、_l  /                 >>1は投下中にレス返しをしませんし、
.   /.::://        |`゙゙゙''ヘ:::ヾゝ`´|                 .先の展開のネタバレ行為は禁止されています。
  /.:/':::::l        ._ノッ-‐.''''ヽ、:ヽ、|:ヘ 
  / //::::|       .///;;;;;:::::::::::::: ヽ、:\ト-.、              なお、「竹林の七賢」は、
  |' ./:::::|      .i.''//;;;;;;;;:::::::::::::::::::: ヽ:::::ヽヽヽ    ._,,       .東晋期にできた言葉なので悪しからず
  | ::|::l::::|      'ソ|';;;;;;;;;;;::::::::::::::;//ヘ\::ヘ´   ,.-''.ノ-‐- ..,,_
  ヘ::|:|::::ヘ      ,.|_,,,..-=-..,,,_//   /l::}ヽ:ヘ.,、ノ- く  -'''-‐.'
.  ヾ、l|:::::::゙''‐---‐:'´''_:二`,''-.、 '   .、 ,./ `}'_,.-゙}:':::::::::;;;;ヽ_,_..-‐--ミ、
   ゙ヘ._ ::::_;;: -‐''´ ヘ ,,_`る  ''―-,.〉 l {,.ソ,ヽ::::::;;;;;. 〉 ヾ
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     `゙ミ≡=-‐    .l i.、. ヽ     〉'´   ./、 :/
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|      呉支配強化月間       |:::::::::::::|  ゝ::::|
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//             太康元年の五月。
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|            晋の朝廷は、
            | |     >-、\!  !/::,-<            呉の人士への施策を矢継ぎ早に繰り出している
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! 
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】







        , -――‐-v冖v-―――- 、
       く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|

       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | ノ  ′`ヽ /| /ヽ、`二}
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \           蜀討伐の例に倣って、
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´           呉の重臣たちにも相応の官位を与えましょう。

       ` ̄ ,.> ,、 __,  イァヽ             
         〃: : : :_:_∨_:__: : : : :ヽ              今は呉の人たちの心を掴むのが第一なの
       ___/((┃)) {:r介、: :}}: : :_:ノi|_ ガリガリガリガリッ

      / /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ、  \       
    / /__________ヽ   \      

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .司馬炎が孫皓を引見するより前、
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .晋の朝廷は呉で声望の高かった者を才能に応じて抜擢している。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『三国志』『薛綜伝』と『晋書』『陸喜伝』の記述より、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .孫皓に随行していた薛瑩・陸喜ら十五人に晋の官職を与えたようだ。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .かつて、蜀の宰相格だった
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .董厥・樊建を散騎常侍に任じて厚遇したのと同様の事例だろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵


    ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,

        / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'" 
       ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
      _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',  
    / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',      まさか、俺が一番最初に叙任されるとは思わなかった。
  ./  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |
 〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: |      そういうのは、
  .',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ!      .お前さんの方が相応しいんじゃないか?
  .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
   .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ 
    \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、
                          .          /::::::::::::::::::::::::::::/ |:::: | -‐∨:::::∧:::::::::::::::::::::::::::ハ
         晋 散騎常侍 薛瑩             ′:::::::::::::::::::::: / |:::::リ    \:::::ヘ::::::::::::::::::::::::::::::l
                          .           i:::::::::::::::::/:::::::/  l:::::;       \:::\:::::::::::::::::::::::::l
                                   |::l ::::::::::/:::::::/   |:::/  ,≠ ,千㍉ト::::\::::::::::::::::::::!
                                   |::|::::::: /::::::; '=ミ、l::/     {:刈 :|::::::> .::::::::::::::|
                                   |::Ⅳ::/:::::メ、 {;ハ :/      Ⅵリ :|::::::::::::::|:::::::::::::: !
                                 .八:{ V::/:ム  Ⅵ!         ¨´ |::::::::::::|::::::::::::::::l
                                   `/\Y:ム  ゞ ′        ::::::::::::::リ:::::::::::::::::!
     この国のお偉いさんは、                   |::::::l            ,::::::::::: /:::::::::::::::::::|
     薛瑩殿が呉の第一人者と思うとるんやろ         .|::::込、    -、     ,::::::::::::/::::::::::::::::::::::|
                                         |:::::::::::::> .    ,. <,'::::::::::/::::::::::::::::::::::: |
                                         |::::::::::::::::::::::::::::::ニ´   /:::::::::/::::> .::::::::::: |
                                         |:::::::::::::∧::::::::::::/l /:::::::::/_ --___\:::::::::|
                                         |:::::::::::/ ∨::/ ,.::/:::::::::/ > ´-    ヽ::::|

                                           晋 散騎常侍 陸喜

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .陳寿は、『三国志』『薛綜伝』に
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .呉の遺臣の中で薛瑩が最も早く叙任を受けたと記している
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            ┴――-  _」_

           /´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y⌒iヽ、__
       fヽ7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.从 :j  _)}〕
      iア'.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:__j_:.:.ヽ:.:.:.:`´.:.:.ー'.、

   _,ィ.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:´:.∧:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧

      7.:/.:.‐∧:.:.:.:.:.: /イ示ミx:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
      |:.j:.:.:.:f,zx、:. /イ  iトrイ}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧一
     V|;.:.:.:|{ irハ/   ゝ- '!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、

   ー=彡ヽ:ハ ー '        |:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.从       陶濬も散騎常侍に任命されました
     /:/.:.:.:.:.i   ,ィ= ┐ j:.:.:.:.:.:|:.:.:.:. ,イ/
      !イ.:.:.:Y. ヽ.  ヽ __ノ /.:.:.:,イ/イ/
     |/レゝ ' >  __ ィ;!.:/ ̄:ヽ
            /⌒`丶、: : : : :∧

               /        \_ : : ∧
           i          ∨: : : :\

        晋 散騎常侍 陶濬                    ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,

                                            / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'" 
                                           ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                          _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',  
                                        / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ', 
                                      ./  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |
          お前の所も丹陽の名門だしな         〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: | 
                                      .',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ! 
                                      .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                       .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ 
                                        \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .陶濬も散騎常侍に任命された一人だった。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『隋書』『経籍志』に
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .薛瑩と共に晋の散騎常侍陶濬として名前が残っている。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .官職を授けられた十五人の一人であり、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .薛瑩・陸喜に匹敵する扱いを受けたと見るのが自然だろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



           ,. -― - .,

        , ィ ´       `  、
       /              \
      j  i   /       {    ヽ
       ノ  !、,く ,ィニニ二`_ ノ     _ハ
     ヽ`≧。}-}くヽー゚―ィ´_    ´r、ヽ
      }、ライ/::::} `ー-‐ "    くニ、} i

        {  i f::::::ヘ、        ノ  {r‐ ノ
      ヽ ハr==ー`ヽ  r'   ,_/!          私は尚書郎に任命されました。
       ハ´:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:iハ  !    i   i
       イ:f 二二  ヽ:i:i\   j   |          こう見えて、お二方よりは若いですからな
        i:i    ヽ  〉:i:i:i:ヽ/   i
        j:i、_/\_/:i:i:i:i/      !
      /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/´ ムェィ==、f-、

      `ー-ュ-----≧rィf"´///////! {/:.\
        f≦、rイ7/> ´ j/////、_ノ/:.:.:.:.:.:\                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j:::::::\
       ,イ∨|| |//  二ニj/////>:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\_              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                                                :::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
         晋 尚書郎 胡沖              .             i::::::::/::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::
                                               |:::::/::::::::::/:::::::::::/:::::::/:::∧:::::::::::::::::::|
                                              |:::」_:::::/⌒//:://:::/⌒ヽ:\ :::::::|
                                             「{./ >:::::≦==ミ  //斗==ァト、:∨|ノ
                                           -=ニ二 く八  rリ /  rリ ´ /::乂
             とてもそうは見えんけどな                |:\_ハ.  じ    ,  じ  /:|/
                                              |/| :: :∧ :::  ___  :::: 八|
                                              r<^ァニニニ、:>   ー'   イ ::::ト、
                                             { {.    }::V{` ーァ≦  |::::::|/}
                                           /〉/    小::マヘ ̄/ / | ::::| ,′
                                            /::{ノ      「 j::}<V>―'´ |:::::|/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .全員に名誉職を与えたわけではなく、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .中には実務的な官職に任命された者もいる
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    /   /  :|   /:::    |:::: \ `ヽ、
   /イ  /   ::| :::::/ V::   ト、:::  ヽ::::::.. \
 /-イ   :::;'   ::::| ::/、_ V::  |_,-:::: ::: ';_::::::::ヽ
   /   ::::|  ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ',  ̄`ヽ!
   |  :::::|  ::::/ / :r;: |` V: /イ:r;:';ヽ::::::: '; 
   |  :::::::| ::::/ |: i::j :|  V  | ij: | ヽ:::::: |          周処は新平郡の太守だったな。
   | ::::::{ | :::/   弋::ソ   , 弋ソ |ヽ::::: | 
   | :::::::::`|::/_、      ,-、_,、   ノノ|ヽ: |          .何処にあるんだ?
   |::::,.イ;,ィ!:::::::> 、   ー─'   ,.イ:;へ:| ';' 
   |/  |/   ┬=≧=-r=┬
          ト、   | |! /  |

                          ////////////////////i/.    \//////////////////////j|
                            7///////////////i/|// /      \////////////////////j|
                             |//////////////// :i//.′    ,.-_,z:::示<////////////////|
                             {/////////////// ,'//      〃´ c:゚::ハ :::///////////////j|
                           i/jV///////////___/:/       i′   !::::::q:::|///////////////,'!
                          Vi|∨///////,:=示=x'          V::::7|:|////////////////i
  聞いた話やと、              ',:i ∨/////イ,  v:::c            ゞ' !:////////////////∧
  長安から安定郡に行く道中らしいで。 .ヾ V///∧   V:::',            i:.!////////////////jム
                                 /≠////∧   .ゞi '             ,':.|/////////////////i∧
  周処殿はすぐに出発したけどな      イ'´  \//jハ               ,':.:,//////////////////,'∧
                                   {>x/,'i        r-;       /:.イ////////////////////∧
                                V// 八      ´   _x<////////////////////////j∧
                                 |//////>-  _ _ /---------- <: ∨//////////////j∧
                                 |//////////>'´ `ヽ、:`ヽ、: : : : : : : : : :.∨//////////////j∧






                        _
                 _∠二 ̄`ヽ \__

             {、_,  ´          ―ヽ
            >―   _、}         、\
              / /  /     、  \    ``ヽ
            ,レ !__/       ヽ ヽ   ヽ      ,
         辷彡 人_,       ,}   、  '、  |   |
             ア  l | /   ,  //{ ! |  ヽ  ヽヽ! i |
            / 、___l Ⅳ!  / // l八l\ i  iヽl、 ゞミ、
             { { ¬ | !l l/l/ ,xャラア∧l  !┬≧=-
           ヽハ {ヾ、lへl  ∠二二/ } / /ノ /
           ` jノヽ 「 厂   ―――ノル'r ト{      古人は大官を辞しても小官を辞さなかったものだ

               V    ___    {/|川z┐
                ヽ匸二.‐-、ヽ  丿 レ /∧
                 弋__\ く __// 〃 ハ
                 /{⌒ヽヽ彡≪  /   ∧
                 ,l∧__ン   》_〃     ` ‐- 、__
              __/ !!`ー―― ´ {{           ` - 、_

         _ -‐    /ll          ||                `ヽ、
      ,   ´           ||、______/||  /                丶、

              晋 新平郡太守 周処

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .新平郡は雍州にある。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .戎狄、すなわち胡人が多く住む地だった
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

      ,.-'": : : :{   {: : : : : : : : : : : : : : \
    ,.-'" ....  /   / : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、 
  ,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::イ::  :::: : :|:: : : : : : ヽ ̄ ̄
.. ̄ ̄ ̄`7 :::/ : : ::::イ:::/ |::  ::∧:: ト、::し' |:: : \ 
     ./ ::::,' : :::/ゝ≧、|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ

     ./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示リ',ヽ::::: : |:::: : : : :          またえらい辺境だな
    /'"´ /イ=ニ!|弋_C' |/  { ::::: } |',::: : ト,: r、| ̄  
        |fニミr、j     `ー゚_/|',: :|ノ: |    
       .,イ `--{ ヽ、 ,-、  /´   ノ、|!  ̄
       /| \   )、=、>-<|  /Y\ヽ
       /: \ ヽ/}: :\!/:: :::/ヽ/ /: : : \',        イ:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.≫ __ノ.:.:.:.:.:    
                                 //.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.!
                           ー=  .ィ'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i 、:.:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.|、

                                 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト :.:.:.:.:.:.:.:.:.:トー:.:.´.:.:.:.:.:.\|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.∧一
                                 |:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.!ー :.:.:.:.:.:.:.:.:|  ヽト、ヽ:.:.:.:.:i!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.∧
                                 |:.ト:.:.:.:.:.:.:.:ノ ∨.:.:.:.:.:.: ! __,.z==ミ_:.:.:j!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:!:.:.:.∧
                                 |/.:.〉、ト、:. z==ミ、!\:.:.:| 丁 j::i   ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.ト、:\
                                 /イ /.:.:.:ヾi. Vハ   `ヽ 弋zソ    j!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:八
                                  ./.:.:.:.:.:.:.∧弋i               /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:i:.:.:.:j!:/ _`
     兄に比べたらマシだと思いますよ        イ.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ   ,.       u /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:./:/.:/´__  }
                                    |:./.:.:.:.:.:.:.:/.:.            /イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:./i/イ: : : : : i
                                    l/!:.:.:/.:.:.:.:/ _、  ー  ^    .!:.:.:.:.:.:.:./.:./: :|: : : : : : : :!
                                   ! |:.:.:|/|/ (( )>        イ !:.:.!:.:.:./_:/ : : ! : : : : : : :j
                                    V、|    `¨´  |: :_,ー:.:ハ    ∨|:. /: : :`ヽ、_i!: : : : : : : 「
                                          _> :´//´i   / /∨: : : : : : : : >. 、 : : |:
                                       r: i |: : ://     / /: : : : : : : : :  . : :/ ヽ:.:|:

【紀元280年5月 晋 交州 龍編】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ              .皇帝陛下は陶璜殿を元の官職のままとし、
             l l  ´=` l              新たに宛陵侯の爵位を授けると仰せです。
           ノ  ヽ _,、__ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、             余人をもって代え難しとの事

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_      
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!                      ,.': : : : ;ィ: : : : : : : : : : : ;ィ: : : : : : : : : : : : ',
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                 /: : : : /lll!:!!: : : : : : ;/: /lll: : l: : : : : :!lliiiiiiiiillj. ̄/

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                 /:: : : :/ ` l:ll!: : : : : /: /llllll! :.l: : : : : :lllllllllllll/_.../
                                             /{: : : ;ー-‐ T'; : : : /j:/ー--l: :!: : : : : :jlllr: :´'
                                         / ハ: : :' ィf芹ミ '; : / /ィf芹ミ.l:,': : : : : /': : : :,'
                                           ./ハ:.l  弋リ' ∨ '  弋リ'/: : : : : /: : : : '
                                         /: : l`              /: : : : : /: : : : '
                                         /: : /  u             / : : : : /: : : : /
                                        / : / > _   __-_‐- 、/: : : :/: : : :/
              ……分かりました                 .': :/       i≦γヽ≧-/: : :∠ _: イ/
                                        ; :/     r= l三ゝ<三_/: / 〉
                                         l:/     i  ,〉マl>-/; ' ´ ` ァ、
                                         l{      / l//  `-‐/' lll   / l
                                         l      j  lll    {! lll  /    !

                                             晋 交州牧 陶璜

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .陶璜は交州牧に留任となった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .これ以後、東晋初期に至るまで、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       交州の長官は呉の旧臣によって占められる
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年5月 晋 広州 番禺】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ         皇帝陛下は
             l l  ´=` l         .滕脩殿の広州牧・持節・都督の地位はそのままとすると仰せです。
           ノ  ヽ _,、__ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、        その上で安南将軍に任命し、武当侯の爵位を授けると

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                        ,イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                   ,,,,,,/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨:iハ 
                                             /}}/}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:j:i:i:i}:i:j}:i:i:i:i:}:i:i:iハ
                                           /〉j /:i:ij{:i:i:i:i:i:i:i:i j{ :i: }ヽ}:i:i: : }:i:i:i:iハ
                                          //},'/:i:i:i}≧=-:i:i:i:i/´:jiノ j:i:i:i:ij{:i:i:i:i:i:i:i
                                         / ./: : :/ ァ:i: {笊ミ:彡'゛:イ笊ミ:、:i:i:i:j{:i:i:i:i:i:i:i}
                                       , ,.ィ'゛: : : ' /ヽ:lハ乂ノ     乂シ '}:i:i:i:ij{ }:i:i:i:i:i:{
                                         / :: : : : : , ィ゛:i:i Ⅵ}` 丶       j:i:i:i:ij{:ノ:i:i:i:i:i:{
            皇帝陛下に感謝を             /≧=r ''"    |:i:i:i:iム  _ _    j{:i:i:i:j{ : :i:i:|:i: {
                                      ‐=ニ′     |:i:i:i:i:i:{iト .,    。oj{:i:i:i:j{:i:i:i:i::|:i: {
                                     ‐=ニ′      |:i:i:i:i:i:{i|:i:i:i≧≦: : :j{:i:i:i:j{ : :i:i::|:i: {
                                      ‐=ニニ{         Ⅵ :i:i:{i|i/(_jr‐ ' "j{:i:i:リ! {::i:i:i|:Ⅳ
                                      ‐=ニニ         }:i:i:i:i:r'゛ /ハ    {{:/:‐7ヽ: |:i:{
                                      ‐=ニニニレ'⌒ヽ:‐=≦:i:i:lリィ'゛:j ハ /.:{{‐==7 : :\i〉

                                               晋 広州牧 滕脩

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .同様に滕脩も広州牧に留任している。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .事実上、陶璜と滕脩は南方の統治を委任されたに等しい
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年5月 晋首都 洛陽】


      ,.-'": : : :{   {: : : : : : : : : : : : : : \
    ,.-'" ....  /   / : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、 
  ,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::イ::  :::: : :|:: : : : : : ヽ ̄ ̄
.. ̄ ̄ ̄`7 :::/ : : ::::イ:::/ |::  ::∧:: ト、::し' |:: : \ 
     ./ ::::,' : :::/ゝ≧、|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ      俺も南方に流された事はあるが、

     ./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示リ',ヽ::::: : |:::: : : : :       あんな地の果てに居続けるなんて考えたくもないぜ。
    /'"´ /イ=ニ!|弋_C' |/  { ::::: } |',::: : ト,: r、| ̄  
        |fニミr、j     `ー゚_/|',: :|ノ: |        .他にやれる奴がいないんだろうけどな
       .,イ `--{ ヽ、 ,-、  /´   ノ、|!  ̄
       /| \   )、=、>-<|  /Y\ヽ
       /: \ ヽ/}: :\!/:: :::/ヽ/ /: : : \',        イ:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.≫ __ノ.:.:.:.:.:    
                                 //.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.!
                           ー=  .ィ'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i 、:.:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.|、

                                 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト :.:.:.:.:.:.:.:.:.:トー:.:.´.:.:.:.:.:.\|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.∧一
                                 |:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.!ー :.:.:.:.:.:.:.:.:|  ヽト、ヽ:.:.:.:.:i!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.∧
                                 |:.ト:.:.:.:.:.:.:.:ノ ∨.:.:.:.:.:.: ! __,.z==ミ_:.:.:j!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:!:.:.:.∧
                                 |/.:.〉、ト、:. z==ミ、!\:.:.:| 丁 j::i   ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.ト、:\
                                 /イ /.:.:.:ヾi. Vハ   `ヽ 弋zソ    j!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:八
                                  ./.:.:.:.:.:.:.∧弋i               /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:i:.:.:.:j!:/ _`
       兄の運の悪さはガチなので          イ.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ   ,.       u /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:./:/.:/´__  }
                                    |:./.:.:.:.:.:.:.:/.:.            /イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:./i/イ: : : : : i
                                    l/!:.:.:/.:.:.:.:/ _、  ー  ^    .!:.:.:.:.:.:.:./.:./: :|: : : : : : : :!
                                   ! |:.:.:|/|/ (( )>        イ !:.:.!:.:.:./_:/ : : ! : : : : : : :j
                                    V、|    `¨´  |: :_,ー:.:ハ    ∨|:. /: : :`ヽ、_i!: : : : : : : 「
                                          _> :´//´i   / /∨: : : : : : : : >. 、 : : |:
                                       r: i |: : ://     / /: : : : : : : : :  . : :/ ヽ:.:|:


     _,∧ ヘ  ∨_,.  -―- ム
     〈 ヽ.∨>.:.:.:γ ヽ ‐- .,_:.:.:.:`ヽ、
     ヽァ'".:.:.:.:.:.:.:.{  i   )〕ヽ:.:.:.: \

      ア.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ _ノ -‐ ´( イ ):.:.:.:.:.∧
     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:_ト_ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧
 /⌒ソ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ、:.:| ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧

 {  j!:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:!:.! }ノ,zzx}:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
 ゝ j!:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:∧l,イ んハ i:.:.:.:.:.:.:.j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:トー     それはさておき、
_.ノ.:.:.:.∨.:ト、\/   込,リ |:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:i:.:.,イ:ト }       金城郡の太守になった吾彦殿はどんな人なんでしょう?

. ー 1:.:.:.:ト∧ { tト、        !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:/ j/
   ∨、:∨.:ヽ ゞ ,:      /イ.:.:.:. /.:,イノレ           .陶濬は会った事がないので分かりません
     !:.:.ヾ:.:.i:∧        /.:.:.:./.:/ニミx、
     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>   `  :!:.:/ノイ    ヽヽ
     |:.:.:.:.:.λ/ Y ヽ>ー<レ : /       vヘ、
     Vい/   ゝイ、   /: //        ∨ \                   _、-''"´ ̄ ̄¨''ー、
             {_}/_,.ィ  i       ∨: : \                、-'"          `ヽ.
                                           /              ゙ヽ
                                           /                ゙i
                                           |                  |
                                          /          ,        |
                                          !、 i  ,       i       __ ,!
                                            〉、∠  __   }!   ,ィ二, レ′
                                          〈`_ヲ ≡≦≡=-  '"   メ-ュ リ
    仕方なかろう。                              .∨/  ` 二゙- ""    ,>ノ イ
                                           l!'_,,≧:    ,、-''   ィ゙_,、イ「゙i
    何年か前に陸抗殿の推挙で建平郡太守になったのだから。   「「ミ`ニーミ、  |     「   /l! ゙i
                                           | !``ー ヽヾ ノ    ノ ,/ィリ |

    それまではしがない小役人に過ぎなかったと聞く          .j ヒヘ、_,..} ゙Y  _、-" 、イ f./  ト、
                                           !タ_,N"lii;, _ノ-''"_、-''" ノ/   |. \

                                          /  |.ト-三ニ=_,ニ"  :='/     .|  ヽ、
                                          /  ,'|.| 「 ナ'ニニィ゙   ,/       |    `
                                            ' |.| レ'__二フ′ ィ'          |

【紀元280年5月 晋 荊州 信陵】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ           皇帝陛下は吾彦殿を金城郡の太守に任命すると仰せです。
             l l  ´=` l 
           ノ  ヽ _,、__ノ           .赴任する際、洛陽に立ち寄るようにとも
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!                      _, - ´  ̄          \
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                    (⌒\                 ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                     ∨: ,: \   ヽ        '.
                                              /: /: ,:r-\  V   r===ミ、_|_
                                              {:イ:{: : |,ィォ=ミ、 ∨  ∧∧ 、 ̄}`\
                                               {∧: | ヒj _|: \_,.--、Vム \、_≫
                                                r ∨ </|: : : : |_フ: :|:∨\ ` Tく
                                               '. _     |: : : : | : : : | : \_》  \>
         確か涼州よね?                             ヽ`_,./:イ: :l: |: : |: : :|:从V〉
                                                   r --く /: イ}∧:{从: :}/ }
         じゃあ、準備ができたら上洛させてもらうわ             ∧   /´>-<〉 ∨
                                                 ∨\/     }
                                                  /   l  r、___,ハ
                                                ,.ィ∨  V ゝ'ー'く∧

                                              晋 建平郡太守 吾彦

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .吾彦は金城郡太守に任命された。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .当時の州制では秦州に当たり、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       樹機能に代表される胡人の反乱の舞台となった地である
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    /\___/ヽ

   /''''''   '''''':::::::\
.   |(●),   、(●)、.:|
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|        涼州は後漢の頃より胡人が暴れ回っているような所です。
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
   \  `ニニ´  .:::::/        そこを元呉将に当たらせるとは、晋の朝廷の悪意を感じますな
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、

:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
    >   ヽ. ハ  |   ||                         ∧二二,.、 く`ー'       \
                                        _,/_,                ヽ   ___
                                     ,ィニr--- 、         {     ∨/´ ̄ ̄`7

                                     /  /: : : : : :>: . ._          r≦=======≦、
                                      '.  ' : : : : : |: : : : : : >- 、  ヽ   ` <>、____,≫
                                      ∨ : : : l: : |\: : : : |,\- \__ \   __、\ ̄ \
                                      |:|l: : : {: : |⌒∨: : { ,ィ≦卞:>: r<´:{\( \\ \\
     考え過ぎでしょ?                      |:|{: : :∧:下≧、、 : ∨ vzソl: /: : |_'ノ : |  `ーァ\\ \〉
                                      |八: :{: :{∧_ vソ \_〉  <}:イ : : |: : : : {__/   \_>
     本当に晋の皇帝陛下が悪意を持ってたら、    .  |  \〉:V∧_> '         |: :.从: :|: : ∨
     今頃アタシたちはこの世にいないんじゃない?        \}:込、  v ア  イ|: :/ }: ∧:\〉
                                          |: : : : >  _ イ/|:/  V }/
                                          |∧: : |    _}=rく /  /\__
                                          |' ∧: | /  | ∨  /     `ヽ
                                          _/ | \/ {_  〉 \/   :       '.
                                        r ´  T´/--, ,...-/     | { r 、  ∧

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .周処と吾彦の例を見るに、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       晋の朝廷は使い物になりそうな呉の武官を西方に放り込んでいる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      樹機能の乱以来、火種が燻り続ける西方にだ。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .「南人をもって夷を制す」とでも言おうか?
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



.  /\___/ヽ
./  _ノ   '''''' \
|:::::: (一),  、(●)|

|::::    ,,ノ(、_, )ヽ、,,..|
|::::    `-,.<))/´二⊃          それに、南と北では人々の暮らしぶりも随分と違いますからね。
.\...  / /  '‐、ニ⊃ 
... \  l    ´ヽ〉            困難な役目になると思いますよ。
''"::l:::::::/    __人〉 
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_          あなたなら任を果たせると信じていますが
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、 
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!

/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|                 __       / | |      _r´-`ー ´ ̄ `ヽ
                               「 ̄ \    { } }  ,  ´ r'//イ/r-、_,-<  \
                                V    `ヽ、 ∨/ /       (/  (/==>--`---、\__
                                \___ \{l{ / ,           , --< ̄ ̄ ̄}

                              _       \__r'_/ /⌒\     /: : : : : :\    |ヽ
                              ⌒>======__/    /: : : /: >-:r: :´: : : :/ : : : : : \  | '.
                              /    _/  _/:/ : : //_/\|: : /: : /|: : : : : :V: }  }
                                  / ̄ 7: :/: : / : : : |{ ハ斧ミ、}: /: : /イ´ : l: |:|:∨ /    '.
                                 〃   /: /: :__|: : : |: |:、Vzソ /:イ:/:/  }/: :/: |八{/ ー  /
                                 \ /イ:< <|: : : |: |/      }':イ斧フ}: :/: :/-く     ,
                                    ` /イ: : : `从: : : :|-、 _   'ゞ'rム'}: /}  ヽ  /
              ありがと!                  |:∧「 ̄ \ : |}∧ {⌒V>   人:/:イ:∧   ∨
                                       |' /´ ̄ ̄ヽ:\ }ゝ ´ イ:/}:ハ: /': : }    }
                                    _/{__,ィ  } `-`=「´__,/ \{∧: : : |  /
                                     {   /乂_ _ _}  ,   } ̄ 7、    /' }: : / 「
                                     |  {_  l」 l」  /   ,:  /-ァ -<  /: イ_}
                                 , |      ̄ ̄ イ   / /::::/ /⌒>::\イ´

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      これは、天下統一後の晋と呉の関係を示す例として受け取られる。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .中原の人々が呉人を蔑視していたのは、諸々の記録から事実と分かる。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .しかし、当時の西方は戦乱からの復興途上にあり、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .即戦力に成り得る人材を欲していたのもまた事実である
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年5月 晋首都 洛陽】


s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

                                       .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                       |   ほぉう!   |
                                       ヽ______乂





                    _ -=ニ=- _

                   /: : : : : ヽ: : }h、 /
                     /: ./: : : :.i|: :.V/: : :∨
                      .: : :__: : : :八: : V__: : :.
                 l: : 人: : /x=ミ{ {/i:〉:..|  ___
                    ハ: :{ ゞヽ( vシV/〉:..|\「:Y_/
                  )八 '_     ノノ./: | //」(
                     /: : ヽゝ ' ィ(: : ./: 人///       /)
                      /: : :/  V´/: : /_: : \   〈 ヽ__//___     懐かしいメンツじゃん。
                   _ノ/⌒V//: : ィ(ニニ-_: : : \ _ノ ノ  〈ニ=‐‐っ
         > ‐=ニ: /L._//〉⌒7ニニニニニ∨: : :  ハ‐--^\\ ̄     チーッス!

        /): : /: :./ニ〔i:i//-ィ、ニ/ニニニニニニ.∨: : :/( ≧=): : ⌒´:\
        /⌒(: ( Yニ/⌒(: (/ニニニ/ヽニニニニニニ=-_ /ニニニ=‐ ``~、、: :\
    ><  ((┼)) ヽ: lY {:{  ヽ{ニニ/ニニニ\ニニニニ=‐ ニニニ./ヽ: :\ ⌒ヽ: : )
   〔〔i:i:i:\イ\丿iノi:i|:| 人(   V /ニ/‐=彡⌒ヽニ /ニニニニ /_{\: : :.   )/
 /⌒\i:i:i:i\‐=≦:i:i|:|  \、 .Vニ〈i:i:i:i:i:ノ\\ \ニニニニ‐ /^〉 \(   ´
.:i:i:i:i:◯i:i:\i:i:i:i\i:i:i:i:ノハ  }。{ \、.V ∧ ̄ {‐‐‐\\ \_//i:i:i/ //⌒ヽ
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i:i:/i:i:i:i:i:i:i:ィ( イ   V .〈  }。{       \\ニ/|i:i:i:|i:i:i:\\...//=====∥
⌒¨¨´           〉 .}。{、      \_\\\i:」i:i:i:||/⌒//===== ∥
                人 ノ.人\‐=≦   ⌒ \\\_/⌒.《====== ∥
             /⌒¨ /ニニニ.\___  イニ.\\ア\_∥〉=====∥
           /⌒¨¨¨´ニニlニニ/ニ/ニニニニ.{ニニニ.\\^^∥======∥

               晋 車騎将軍 孫楷


  _ ヽ,ィ´ : ̄ヽ

  `ヽ: : : :_,. ┴ 、                        fヽ /), ァ
    }/´     i                      __/ ̄: :ヽ、っ
   〈       l      r―- ..,_           ,イ   ̄ヽ : : }っ
   ∧       l  _  _ィ -└―ト         /     \'
    ∧         Y  Y.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、      /          〉
    ∧      ト-ァ.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.\:.:.:.:ヽr‐ 、. /        ,イ
.     ∧      ∨ .:.:.:.:.:./!:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.: V }/       ,イ
       ∧      |:.:.:.:.;ィ/ ̄|:.:i:.:.:.:.:.:/ i:.:i:.:.:.:.r"'      ,イ     おお!
       ∧       |:.:.:./  ヾハ:.:.:.:/‐ ト:j!:.:.:.:ゝ       ,イ
       ∧    ,∧: {,.z==ミ  |_/  ノイ.!:.:.:.:.i    ,イ        孫楷殿ではありませんか!!
      _/ィ     \、xx      ≠ミx !:.:.ノ !   /  
.         ∧     iヾ  __ '  xx ノィ.:.:/  ,イ           お久しぶりです!!!
        レ {!     ヽ\{    7   /.:.:.:/  /
         {!     i: : 、y ー   ィ:.:./ ./

           {!       ∨: ヽ  T ´: :/イ   ./                 _ -=ニ=- _
         ∧     ヽ: ∧ j: : : : :/   /                 /: : : : : ヽ: : }h、 /
                                              /: ./: : : :.i|: :.V/: : :∨
                                               .: : :__: : : :八: : V__: : :.
                                          l: : 人: : /x=ミ{ {/i:〉:..|  ___
   うんうん。                                 .   ハ: :{ ゞヽ( vシV/〉:..|\「:Y_/
                                           )八 '_     ノノ./: | //」(
   みんな元気そうで安心したよ。                      /: : ヽゝ ' ィ(: : ./: 人///       /)
                                               /: : :/  V´/: : /_: : \   〈 ヽ__//___  
   これから彦才殿の邸に行くけど一緒にどう?          _ノ/⌒V//: : ィ(ニニ-_: : : \ _ノ ノ  〈ニ=‐‐っ
                                  > ‐=ニ: /L._//〉⌒7ニニニニニ∨: : :  ハ‐--^\\ ̄  
                                 /): : /: :./ニ〔i:i//-ィ、ニ/ニニニニニニ.∨: : :/( ≧=): : ⌒´:
                                 /⌒(: ( Yニ/⌒(: (/ニニニ/ヽニニニニニニ=-_ /ニニニ=‐ ``~、、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彦才は驃騎将軍孫秀の字
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




    /   /  :|   /:::    |:::: \ `ヽ、
   /イ  /   ::| :::::/ V::   ト、:::  ヽ::::::.. \
 /-イ   :::;'   ::::| ::/、_ V::  |_,-:::: ::: ';_::::::::ヽ
   /   ::::|  ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ',  ̄`ヽ!
   |  :::::|  ::::/ / :r;: |` V: /イ:r;:';ヽ::::::: '; 
   |  :::::::| ::::/ |: i::j :|  V  | ij: | ヽ:::::: |          孫秀殿は元気にしているのか?
   | ::::::{ | :::/   弋::ソ   , 弋ソ |ヽ::::: | 
   | :::::::::`|::/_、      ,-、_,、   ノノ|ヽ: | 
   |::::,.イ;,ィ!:::::::> 、   ー─'   ,.イ:;へ:| ';' 
   |/  |/   ┬=≧=-r=┬                        /     /   ‐- 、  \
          ト、   | |! /  |                       / / / /{  ', \ \  ヽ
                                        / /   / /、 \. \ \ ヽ、 ,
                             .          / /   { {_,.斗‐==\ 彡ヾ , ,
                                      / , / /{ .{ {    \{\ゞ\', ‐ 、 ' ,
                             .        ' / i 代 ', { /゙´だ心ヽ  ん ! i
 それがさー。                           .| /  / \\',  弋tソ    r'´ノ .|  ,
                                    |i.i  ! | ,ィzx、 \         i´   !  ,
 天下統一の一報が届いてから、                .|| ', ゝ_r.弋.ソ         /|   |    ,
 ずっと病気って言って自分の邸に引き篭もっちゃって。   || \ / }   '         , .|   |     ,
                                    ゝ   / ∧    -‐ 、    '  .! } |       ,
 今から様子見に行くとこ                       _/__/_ヽ' 、    `  /_/´| ./ l\     ,
                             .         ,r'―‐ 、_}´ / >‐-- '´<´   .!/ /:xz=ニニニx、 ,
                                    / f二_ノ .//´ヽノ/,イニミ 、 .l ∠/ xz=ニ=x}  '

                                      |      ノ´=ニ/ / {ニニソ、:ヽ/ {={:∠/´  ̄ `ヽ  \
                                    ノ    _/=ニ/ : : |/ 〉イ i: / /{={/ニニニニニニニ}   \
                                  __/、  ´/ヽ〉/ミ、:_,.ノ{ノニ/  |/ /〈_/: |ニニニニニニニ/ヽ、    \


γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
|  チーッス!  |
ヽ______乂

                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 孫 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││|| 秀.||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""

                                  ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
                                  ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
                                   \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

                                     ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
                                      / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
                                     l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

    天下統一の一報が洛陽に届いた折、           `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

    群臣は皆祝賀のために参内したという。          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                       rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
    しかし、驃騎将軍の孫秀は、                 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`

    病気と称してこれに加わらなかった              ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                 ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                               ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
                               /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l


    , .: .: .: .:.  :: : : : : : : : : : : : : :::   :. :. :. :. : 、
  / .: .: , .: ::   :: : : : : : : : :::   ..: :. :. :. :. :. : \
_/.: .: .:..:/,.: .: .: .:..       .. .. .. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ.

7.: .: .: .:..:/, .: .: .: .:!.: .: .: :: :: :: :: :. :. ::. :. :.i |: : :. :. :. :. :. }
〔 /,.: .: .::「゚゙' =<j |.: .: .: :: :: :: :. :/,.〕斗キ ''7:. :. :. i : : i(

レ'}{.: .: .: .:i     〝:く . : .: :: :. :≠       √: : i ノ: .ハ{
 \i l: :小        ゚'vヘ}ノiレ"       ハ: :i斗::レ'!         誰が来たかと思えば……
'¨¨¨}へ{ i八        | 、 i         /: iノ::ノレ'    
       へ..__     | |  |:      -=}7^}/⌒ミ=-―       御無沙汰している。
.          八 ¨゚ --‐ i  ー= ゚"  / └.,   }   
.          } \   _'__     , :′  /   ;          皆、洛陽に移って来たのか
       :ノ   〕 、 " ̄^    ィ^|  ,     i 
..     /\   | i\      { |/     ,
    .      \ノ ノ  `"´   __.У       /

         晋 驃騎将軍 孫秀                     ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,
                                              / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'" 
                                             ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                            _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',  
       帰命侯と重臣連中だけ、な。                 / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',   
                                        ./  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |
       何だ。                            〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: |  
                                        .',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ!  
       病気と聞いたが元気そうじゃないか           .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                         .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ 
                                          \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、


             _,. r‐‐ 、 _
           /         \
         ,.r'            ゙z..
          7         ,.       ミ
           ゝ  ヾ、   l  `ヽ.   .,〉 
            `^y 入`'w人   //″  
          ,rノ~  'i   ` ‐'_>
     _   __/::\  ヽ.   ,ァ'                .病という事にしておいてくれ。
   _/:.:.`<丶:::::::``ー-、_^..<_,.-- 、

. /:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ \::::::::.:.:.:.I::::::L:.:.:.:.\            .祖国を捨てた身ではあるが、
 |:::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、. \--┐ヽ:::i、:::,∩:.: ,.、          祖国の滅亡を祝う気にはなれんよ
 |::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:\ ´、] ',.:.∨:lュi:l レ'∠. 
. i:::::::::::::::::::::_:::::/::::::\. \.\:.:.}ュ:}´.∠`'

. t_::::::::,.r:'::´___::',::::::::::::>  \`´/l  r^ '
   ``ヽ_,r'´    P:::::/\/\`ヒ丿 .l

                                          ,.-'": : : :{   {: : : : : : : : : : : : : : \
                                        ,.-'" ....  /   / : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、 
                                      ,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::イ::  :::: : :|:: : : : : : ヽ ̄ ̄
                                    .. ̄ ̄ ̄`7 :::/ : : ::::イ:::/ |::  ::∧:: ト、::し' |:: : \ 
                                         ./ ::::,' : :::/ゝ≧、|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ 
                                         ./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示リ',ヽ::::: : |:::: : : : :
     こっちで随分と厚遇されたって聞いたが、          /'"´ /イ=ニ!|弋_C' |/  { ::::: } |',::: : ト,: r、| ̄
     心変わりまではしていないみたいで安心したぜ           |fニミr、j     `ー゚_/|',: :|ノ: |   
                                           .,イ `--{ ヽ、 ,-、  /´   ノ、|!  ̄
                                           /| \   )、=、>-<|  /Y\ヽ
                                           /: \ ヽ/}: :\!/:: :::/ヽ/ /: : : \',   


        <          >
               ヽ.    ∧
     /         ∨、∨ ._    .
     ,'  i i {   i  } | ヽ{//   }
    ,'   { ', {l   .i /i/   ト .}  |
    i i  ハ 从{  i .ィ斧芯ヽ}/`i  .}
    i i,    ヘL_\ |/. うナ/   イ  .i          ま、その厚遇もこれからは変わりそうだけどね。
   .{.{t  {マ,ヾ⌒' `   `´  /.| .i
    i{ム マ} }} } ゝ  、 -‐、  イ  | i i          ほい、中書省からもらった詔書だよ
    tfヽ、 リ !ノ.ノs。_ヽ- ./ }》 | .}. l、
     \    i:.:.:.:.ノ l_>/ }./!.|\
     /ム  リ:.∠ ◎ } /  /:::∧ マ  \
    /::::::::ヽ-<し'´:.㌢./} .ィ  /:::/⌒iヽ ヽ \
  /::::::::::::::::::/......:::::....i /:.{ ./:://  ‐┐、 ヽ ハ<
/:::::::::::::::::/}⌒x..:::::.:./{::::::l l::::| |/i  ∧ ヽ ヽ }ヽ `' 
                                                ,. -―--――- 、
                                               /          ヽ.
                                               /             ヽ
                                             /  ノ  /     :     ゝ.
                                            ノ  ノ ルl|   __,:'.......; 、  ヽ.
                                            ル'  | ̄ ̄レiルi´  :: | .l    i`
    おお、すまんな。                              レ'l  ト、._  |  |   _;: イ ノ   r'
                                             `^'r|   ̄ノ   ̄  彳  ,.r'^
    何々、驃騎将軍孫秀の位を下げて伏波将軍とする。           λ   `_'___   イ,.ル''´
                                                 _ヽ、  ‐  ,∠-|ー-、
    なお、開府に関しては従来通り認めるものとする、か    _...............__ ノ`ー┴ト--‐'r┴‐'''´ {.__,.. -―-- 、

                                       /::::::::::::::::::::7:::::::;;;;;;:::|  ノ;;;;;;::::::://:::::::::::::::::::::::ヽ.
                                       ノ:::::::::::::::::::;ノ:::::::;;;;〕|::::| /::ノ/;;;;//l::::::::::::::::::::::::::::::::::}
                                       }:::::::::::::::::::;i|:::::::::( (l |:::レ://) X /:::::ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::〉


        <   ;        >
       /      ;    i!     :, ヘ
     /   i    ;   !i j   ;, :,  :,
     ;   !i   ;   /j ハ .ト、 ;, i!   :,
    !    i,-=- ; :, -=-、 i! ヽ ヘ  :,
    {!   ; l| .k マ /  .ナメ  i  N i|  i!
    l!:,  } ァ-=- ゞ  ァ-=- ヾ i! il  !i
    i :,   i   '         i /ハi!  i
    :,  i              i ヒ 》   i       .ちなみに、孫楷は車騎将軍から渡遼将軍になりましたとさ。
    il 人    ヤ フ       〆i   /!
       !   >       。イ !i l / i  i!!       広告塔の御役目終了ってわけだね
     / l!  i i s。   ≦ _,,|川 i i!  !i !
    i! ∥ ; i!     <  刄/ / i  ! !
   i! ./  ; _,,,z==∧    </ /=x_!   !                     ,. -―--――- 、
   乂 ∧   ≠.⑪∧ < / /  ; > i!                    /          ヽ.
  /  .i!  ≠/ム i } / /i  ;     ヘ!                   /             ヽ
                                           /  ノ  /     :     ゝ.
                                          ノ  ノ ルl|   __,:'.......; 、  ヽ.
                                          ル'  | ̄ ̄レiルi´  :: | .l    i`
      分かっていた事だ。                        レ'l  ト、._  |  |   _;: イ ノ   r'
                                           `^'r|   ̄ノ   ̄  彳  ,.r'^
      開府の権利はせめてもの情けというわけか。           λ   `_'___   イ,.ル''´
                                            _ヽ、  ‐  ,∠-|ー-、
      正直な所、もらってもしょうがないのだがな      _...............__ ノ`ー┴ト--‐'r┴‐'''´ {.__,.. -―-- 、

                                     /::::::::::::::::::::7:::::::;;;;;;:::|  ノ;;;;;;::::::://:::::::::::::::::::::::ヽ.
                                     ノ:::::::::::::::::::;ノ:::::::;;;;〕|::::| /::ノ/;;;;//l::::::::::::::::::::::::::::::::::}
                                     }:::::::::::::::::::;i|:::::::::( (l |:::レ://) X /:::::ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::〉

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .『晋諸公賛』によれば、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       天下統一の後、孫秀は伏波将軍、孫楷は渡遼将軍に改めて任命された。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      どちらも四品官相当の将軍職であり、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .二品官相当の驃騎・車騎将軍から見れば、明確な降格人事となる。
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .呉が平定された以上、彼らを過度に厚遇する必要が無くなったためだろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    |                  |
   /          ,        |
   !、 i  ,       i       __ ,!
     〉、∠  __   }!   ,ィ二, レ′        .ですが開府と言えば、
   〈`_ヲ ≡≦≡=-  '"   メ-ュ リ          役所を開いて属官を招聘できるはず。
    ∨/  ` 二゙- ""    ,>ノ イ 
    l!'_,,≧:    ,、-''   ィ゙_,、イ「゙i          もらってもしょうがないとは、どういう事なのです?
    「「ミ`ニーミ、  |     「   /l! ゙i
    | !``ー ヽヾ ノ    ノ ,/ィリ |

     j ヒヘ、_,..} ゙Y  _、-" 、イ f./  ト、                  |/、
    !タ_,N"lii;, _ノ-''"_、-''" ノ/   |. \                    レ           _____
   /  |.ト-三ニ=_,ニ"  :='/     .|  ヽ               レ!         ,..::::'i¨  !:::::::::::: |
   /  ,'|.| 「 ナ'ニニィ゙   ,/       |                      |/    /::::::: |  |::::::::::::::|
     ' |.| レ'__二フ′ ィ'          |                     V    /:::::::::::: |  |:::::::::::::ノ/       i
                                             VWレ|:::::::::::::::|  |:::::::::::イ        |
                                             |:::ヽ|:::::::::::::::|  |:::::::::::::|           ∧
                                            !:::/ ! ::::::::::: |  |:::::::::::/      ノノイ }
                                             У ! ::::::::::: |  |::::::/   /レく_/ ./
                                          /   | :::::::::::!_|/VVイ/       /
    この都には、呉人の下に付きたがる者などいないのさ     〈   __ ̄ ̄               r‐=ヘ
                                          `ヽ                   /    \rミ
                                               └==‐-          /
                                              └              /
                                                 }          /
                                             八       . <二二二二二二二二
                                               `ー─=<//// ||/////////////
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .本当の話である。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .中原の人々は呉からの亡命者の孫秀・孫楷に仕えず、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .晋の高官で開府の権限を持つ者は呉の人士を招聘しようとしなかった。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .こうした所にも呉人への蔑視はあった
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    ′:::::::::::::::::::::: / |:::::リ    \:::::ヘ::::::::::::::::::::::::::::::l
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   |::l ::::::::::/:::::::/   |:::/  ,≠ ,千㍉ト::::\::::::::::::::::::::!
   |::|::::::: /::::::; '=ミ、l::/     {:刈 :|::::::> .::::::::::::::|
   |::Ⅳ::/:::::メ、 {;ハ :/      Ⅵリ :|::::::::::::::|:::::::::::::: !
.  八:{ V::/:ム  Ⅵ!         "´ |::::::::::::|::::::::::::::::l       そっちはそっちで苦労しとるんやな
    `/\Y:ム  ゞ ′        ::::::::::::::リ:::::::::::::::::!
         |::::::l            ,::::::::::: /:::::::::::::::::::|
         |::::込、    -、     ,::::::::::::/::::::::::::::::::::::|
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                                                  l: : 人: : /x=ミ{ {/i:〉:..|  ___
                                                     ハ: :{ ゞヽ( vシV/〉:..|\「:Y_/
                                                   )八 '_     ノノ./: | //」(
                                                      /: : ヽゝ ' ィ(: : ./: 人/// 
                                                       /: : :/  V´/: : /_: : \  
   これからは呉の人たちを招けるのがせめてもの救いだね           _ノ/⌒V//: : ィ(ニニ-_: : : \

                                          > ‐=ニ: /L._//〉⌒7ニニニニニ∨: : :  
                                         /): : /: :./ニ〔i:i//-ィ、ニ/ニニニニニニ.∨: : :/
                                         /⌒(: ( Yニ/⌒(: (/ニニニ/ヽニニニニニニ=-_ /ニ
                                     ><  ((┼)) ヽ: lY {:{  ヽ{ニニ/ニニニ\ニニニニ=‐ ニニ
                                    〔〔i:i:i:\イ\丿iノi:i|:| 人(   V /ニ/‐=彡⌒ヽニ /ニニニニ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .結果として、孫秀らは同郷の人々から人材を募るしかなくなった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             _,. r‐‐ 、 _
           /         \
         ,.r'            ゙z..
          7         ,.       ミ
           ゝ  ヾ、   l  `ヽ.   .,〉 
            `^y 入`'w人   //″  
          ,rノ~  'i   ` ‐'_>          薛瑩よ。
     _   __/::\  ヽ.   ,ァ'
   _/:.:.`<丶:::::::``ー-、_^..<_,.-- 、         .我らが生まれ育った呉はどうしてこうなったのだろうな
. /:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ \::::::::.:.:.:.I::::::L:.:.:.:.\

 |:::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、. \--┐ヽ:::i、:::,∩:.: ,.、
 |::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:\ ´、] ',.:.∨:lュi:l レ'∠. 
. i:::::::::::::::::::::_:::::/::::::\. \.\:.:.}ュ:}´.∠`'

. t_::::::::,.r:'::´___::',::::::::::::>  \`´/l  r^ '
   ``ヽ_,r'´    P:::::/\/\`ヒ丿 .l
                                          ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,
                                              / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'" 
                                             ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                            _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',  
                                         / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',  
                                       ./  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |

               …………                  〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: | 
                                        .',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ! 
                                        .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                         .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ 
                                          \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、


     /.: .: :  :: : : : : : : : : : : : : : : ::: :. :. :. :ヽ
    , .: .: .: .:.  :: : : : : : : : : : : : : :::   :. :. :. :. : 、
  / .: .: , .: ::   :: : : : : : : : :::   ..: :. :. :. :. :. : \
_/.: .: .:..:/,.: .: .: .:..       .. .. .. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ.

7.: .: .: .:..:/, .: .: .: .:!.: .: .: :: :: :: :: :. :. ::. :. :.i |: : :. :. :. :. :. }
〔 /,.: .: .::「゚゙' =<j |.: .: .: :: :: :: :. :/,.〕斗キ ''7:. :. :. i : : i(

レ'}{.: .: .: .:i     〝:く . : .: :: :. :≠       √: : i ノ: .ハ{
 \i l: :小        ゚'vヘ}ノiレ"       ハ: :i斗::レ'       .昔、討逆将軍は、
'¨¨¨}へ{ i八        | 、 i         /: iノ::ノレ'        .齢二十にして一介の校尉から大業を起こされた。
       へ..__     | |  |:      -=}7^}/⌒ミ=-―
.          八 ¨゚ --‐ i  ー= ゚"  / └.,   }       しかし今、後主は江南の地を全て打ち棄ててしまった
.          } \   _'__     , :′  /   ;
       :ノ   〕 、 " ̄^    ィ^|  ,     i
..     /\   | i\      { |/     ,
    .      \ノ ノ  `"´   __.У       /
__...。s'       ゚'=- 、   /           /

                                          ,.-'": : : :{   {: : : : : : : : : : : : : : \
                                        ,.-'" ....  /   / : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、 
                                      ,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::イ::  :::: : :|:: : : : : : ヽ ̄ ̄
                                    .. ̄ ̄ ̄`7 :::/ : : ::::イ:::/ |::  ::∧:: ト、::し' |:: : \ 
                                         ./ ::::,' : :::/ゝ≧、|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ 
                                         ./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示リ',ヽ::::: : |:::: : : : :
                   ああ                  ./'"´ /イ=ニ!|弋_C' |/  { ::::: } |',::: : ト,: r、| ̄
                                            |fニミr、j     `ー゚_/|',: :|ノ: |   
                                           .,イ `--{ ヽ、 ,-、  /´   ノ、|!  ̄
                                           /| \   )、=、>-<|  /Y\ヽ
                                           /: \ ヽ/}: :\!/:: :::/ヽ/ /: : : \',   


     /.: .: :  :: : : : : : : : : : : : : : : ::: :. :. :. :ヽ
    , .: .: .: .:.  :: : : : : : : : : : : : : :::   :. :. :. :. : 、
  / .: .: , .: ::   :: : : : : : : : :::   ..: :. :. :. :. :. : \
_/.: .: .:..:/,.: .: .: .:..       .. .. .. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ.

7.: .: .: .:..:/, .: .: .: .:!.: .: .: :: :: :: :: :. :. ::. :. :.i |: : :. :. :. :. :. }

〔 /,.: .: .::「゚゙' =<j |.: .: .: :: :: :: :. :/,.〕斗キ ''7:. :. :. i : : i( 
レ'}{.: .: .: .:i     〝:く . : .: :: :. :≠       √: : i ノ: .ハ{  
 \i l: :小        ゚'vヘ}ノiレ"       ハ: :i斗::レ'!
'¨¨¨}へ{ i八        | 、 i         /: iノ::ノレ'    
       へ..__     | |  |:      -=}7^}/⌒ミ=-―       このために、宗廟も山陵も廃墟となるだろう
.          八 "゚ --‐ i  ー= ゚"  / └.,   }    
.          } \   _'__     , :′  /   ;
       :ノ   〕 、 " ̄^    ィ^|  ,     i
..     /\   | i\      { |/     ,
    .      \ノ ノ  `"´   __.У       /
__...。s'       ゚'=- 、   /           /

                                          ,.-'": : : :{   {: : : : : : : : : : : : : : \
                                        ,.-'" ....  /   / : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、 
                                      ,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::イ::  :::: : :|:: : : : : : ヽ ̄ ̄
                                    .. ̄ ̄ ̄`7 :::/ : : ::::イ:::/ |::  ::∧:: ト、::し' |:: : \ 
                                         ./ ::::,' : :::/ゝ≧、|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ 
                                         ./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示リ',ヽ::::: : |:::: : : : :
                   ああ                  ./'"´ /イ=ニ!|弋_C' |/  { ::::: } |',::: : ト,: r、| ̄
                                            |fニミr、j     `ー゚_/|',: :|ノ: |   
                                           .,イ `--{ ヽ、 ,-、  /´   ノ、|!  ̄
                                           /| \   )、=、>-<|  /Y\ヽ
                                           /: \ ヽ/}: :\!/:: :::/ヽ/ /: : : \',   


                                .


                           ;
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                           ;
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                              :|
                             o
                              .;
                          O

                           :
                           i
                           ;
                              .|
                           |
                           |:
                           。
                           |
                                !
                              :|
                           :
                             :!
                              .;: 。
                           、  .  |   .。
                            ゚ ,、人,、'
                         `^⌒^´




                           |\     /\     / |   //  /
                         _|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
                         \                     /
                         ∠    悠悠たる蒼天よ!!    >
                         /_                 _ \
                          ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
                           //   |/     \/     \|
             _ ─'─ーャ__   
           _r´  丶    , `ア 
             / , - ´  ̄ヽルヒイ-、〉 
.          / < \ヽ,-─ヽ, ト _ ヽ\
         /   `-ヤ´   r= 、 ヽ| リ 
       /´レル、_フ │   l_丨 リ レト              ./
       レ  L=,         / レ|             / /
        `レ,_  ̄ヽ\u - '" `-,//       _ ':: ̄` -/ //
         冫、ゝ ┴`─ヽ  f`::\      _ '´:::::::::::::::::r" //
  _, _    /  /::( ヽ::::::::::::「 |:::::::::::`┐  r":::::::::::::::::::::::::|//
/::::::::::::vヽ /  /.:::::::!  }ヽ、:::! !:::::::::::::::ゝ- {::::::::::::::::::::::::::::::::\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
::::::::::::/ ノ !  !::.  !   |  !:::||:::::::::::::::::!  |:::::::::::::::::::::::::::::: ≧                             <
::::::::::::!  イ. !  !::::/  / !  |ヽ !.::┌┐/   /::::::::::::::::::::::::-=ニ     こうなったのは誰のせいなのだ!!!   ≦
::::::::::::|  Y   ヽ´  rイ  ノ. |:::::::::| 「/   /::::::::::::::::::::::::::::::::::≧                             ≦
::::::::::::!  !  ノ   ノ   イ. }::::::::|/   /::::::::::::::::::::::::::::::::::/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
::::r"` !  |     /  ,  /|.:::::::/   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
    ヽ          ∠_  |.::::/.   ∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ ノ
⌒ヽ  ヽ        /ヽ、l、`/    /  ヽ::::::::::r── .,_ - イ
::::::/ヽ ヽ    /ヽ ヽ ヽ`7     /    ヽ::::/ / ̄ ヽ  ヽ



                              \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/

                              ≧                             <
                    (二二二ニ/  -=ニ       ユニバァァァァァス!!!        ≦
                    //_/__//_/__//≧                             ≦
                   //_/__//_/__//Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 孫 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││|| 秀.||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""

                                  ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
                                  ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
                                   \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

                                     ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
                                      / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
  やむなく晋へ亡命した孫秀は、                 l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  呉を惜しむ気持ちが強かったのだろう。            `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                      '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
  このあたりは、                            rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
  魏で劉備の死を祝賀しなかった黄権に通じるものがある   ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`
                                        ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                 ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                               ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
                               /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l


       {      `'r‐r'´     |
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\  ┏━┓
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ   ┏┛
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i     ・      よく孫秀が使っているユニバァースって言葉。
  /   八  ト、l _,.|\/l、_ レ| ∧
. 〈     _j\_{ _     _ jイ_ 〉        . あれはどういう意味なのかしら?
  `マ ニ=ヾ=〈       ,    ノ=r'7 
    ヾ=-r`ソ≧=‐- -‐=≦、ソ´          .昔の深夜アニメで見たような?
.     `ソ /´ 〈>z<〉`ヽ ソ
         ヽ `~~⌒γ⌒ ノ
        ヽー―'^ーイ 
                                    /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                    {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ

                                    / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                    | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                    |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
                                      !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
    あれは呉の民が使う感嘆詞なんだそうです。       リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
                                         \ト     、       イ-'
    感情が昂った時に、                           ヘ    、___,     /ミミ.>
    「なんてこったい」「素晴らしー」と同じ用法をするとか         丶、         , ':\
                                              `ト __  , イi. : : :/

                                             /|\ _  / |\/: ̄:7
                                            /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                       r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

                                             晋 中書令 和嶠

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .晋の朝廷は、孫秀の振舞いを賛美したと干宝『晋紀』は記している
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`            
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           さて、次に述べる事も孫皓引見より前の出来事だ
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ  
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

        , -――‐-v冖v-―――- 、
       く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|

       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉       .先の戦において、
.     厶イ>l | ノ  ′`ヽ /| /ヽ、`二}        .孫氏の将軍で戦死した人の家族を寿春に移しましょう。
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´        それと、呉の民で江北へ移住したい人がいれば許可するわ

       ` ̄ ,.> ,、 __,  イァヽ
         〃: : : :_:_∨_:__: : : : :ヽ
       ___/((┃)) {:r介、: :}}: : :_:ノi|_ ガリガリガリガリッ

      / /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ、  \
    / /__________ヽ   \


        , -――‐-v冖v-―――- 、
       く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|

       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | `ヽ ′ ノ /| /ヽ、`二}       移住した人にはなんと!
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´       将軍と官吏は十年間、農民と工人は二十年間!!

       ` ̄,.-ヽ、  ゝ._)  イァヽ
     ゚ヽ.  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: :ヽ ダンッ     税を免除してあげましょう!!!
    。 ゚ _(, _,) お得ですよ .( ,,)ノ

     ・/ヽ|.      奥さん  |て \ ・。 :
    /  .ノ|________|(   \

【紀元280年5月 晋 揚州 鄱陽郡】

    __   _____   ______
   ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
   'r ´          ヽ、ン、     .おい聞いたか?
  ,'==─-      -─==', i
  i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |     今、江南から江北へ移住すれば、      
  レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||     将軍と官吏の家は十年間、農民と工人の家は二十年間も税がタダだとよ。
    !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i | 
   L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|     もう江南でゆっくりするのは時代遅れだな
   | ||ヽ、       ,イ| ||イ| / 
   レ ル` ー--─ ´ルレ レ´

                                          __ 。o≦i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧s。 ____
                                       ィi〔i:i:i:i:i:i:ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i\
                                      'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i<\
                                     /ィi:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                       /i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV∧
                                         /i:i:ィi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{⌒\
                                     // }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
                                       /   ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                          /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                      /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
            そうなん?                   /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iイi:i>、i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:イi:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                     /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:iⅥ> ------ <{ }i:i:iハi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                      /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:i/ニニニニニニニ∧}i:/  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                  /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ .イニニ≧s。-===-。o≦ニ〕iト  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                    /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ ,<ニニニニニニニニニニニニ>、Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                 /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ /ニ>、-=ニニニニニニニニ=-/ニ∧i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .呉の民に対する江北への移住の奨励。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この政策の意図する所は何だったのだろうか?
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       それは『晋書』に伝を持つ
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .ある人物の記録からうかがい知る事ができる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                          __ 。o≦i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧s。 ____
                                       ィi〔i:i:i:i:i:i:ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i\
                                      'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i<\
                                     /ィi:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                       /i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV∧
                                         /i:i:ィi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{⌒\
                                     // }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
                                       /   ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                          /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                      /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
          税金が十年間タダかぁ            /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iイi:i>、i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:イi:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧

                                     /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:iⅥ> ------ <{ }i:i:iハi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                      /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:i/ニニニニニニニ∧}i:/  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                  /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ .イニニ≧s。-===-。o≦ニ〕iト  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                    /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ ,<ニニニニニニニニニニニニ>、Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                 /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ /ニ>、-=ニニニニニニニニ=-/ニ∧i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .この人物は元々鄱陽郡の出だった。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .父親は呉の揚武将軍を務めていたが、彼の幼少時に世を去っている。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       貧しく家柄も低かったが、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .母親の献身によって金品を用立て、地元の人士と交際を結んでいた
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    /\___/ヽ..   ━┓
  /  _ノ    ~ \   ┏┛
.  |:::::: (─),  、(●)|  ・
.  |::::    ,,ノ(、_, )ヽ、,,..|
.  |:::::::  `-=ニ=./;、 |            例の江北への移住に応じたい?
  \     / /  '‐、>
   ,ノヽ、__ノ    二〉            君のような有望な人材には鄱陽郡に留まってもらいたいな。
 , /'"|::::_/ヽ.   /:::::ヅ!:゙、-、_
''":::::::::::/´∨/`ー'〉 7:..ヽヽ:.:|:::::゙'ー、      .固有AAを孝廉に推挙すれば出世できるし
::::::::::::y′.: ',ゝ、_/::\:.:.:| |.イ:::::::::|:::!

::::::::/: ://: : : :|::::::::ヽ::|/:i::::::::::::i::|

                                          __ 。o≦i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧s。 ____
                                       ィi〔i:i:i:i:i:i:ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i\
                                      'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i<\
                                     /ィi:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                       /i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV∧
                                         /i:i:ィi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{⌒\
                                     // }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
                                       /   ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
    父上が生きとったら違うんやろうけど、          ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
    さすがに暮らしぶりが苦しくてたまらんし……     ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧

                                    /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iイi:i>、i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:イi:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
    母上にこれ以上苦労させたくないんよ        ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:iⅥ> ------ <{ }i:i:iハi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

                                      /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:i/ニニニニニニニ∧}i:/  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                  /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ .イニニ≧s。-===-。o≦ニ〕iト  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                    /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ ,<ニニニニニニニニニニニニ>、Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                 /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ /ニ>、-=ニニニニニニニニ=-/ニ∧i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .呉が平定された後、彼は江北への移住を決断する
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年5月 晋 揚州 尋陽】

                   `ーr‐' ̄                        ,.---------
                r―'´○寿春                   ,「◎建業    ○京城
         ,.----'´ ̄                        ./    
  ○新息   _/                           . /  
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄               ○合肥         __{   
   ○弋陽                            |      
                ○六安          横江○|○牛渚 
                         } ̄ー' ̄}     |      
     .∧∧∧∧              `ーv'○東興 ./

∧   ∧∧∧∧∧∧              `ーr―' ̄       
      ∧∧∧∧∧∧          濡須口○}
        ∧∧∧∧               r' 
         ∧∧∧∧∧∧          _ノ

           ∧∧∧∧  【廬江郡】 r―'  
           ∧∧∧  皖○   _,.-‐' 
>-―‐、      ∧∧∧∧       |
|    ○\_                .|                         /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
|   武昌 . ̄|   ●尋陽   _r‐'´                         :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ

            ヽ        _/                             ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
          'ー-、___イ                               : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
              ○                                  ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
              柴桑     移住先は廬江郡の尋陽県。          Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
          【鄱陽郡】                                   \ヽ、 _ , イ!::/

                      .後漢末に民が江東へ逃げた結果、        / ヽ{  ト、ヽ l:′
                      人家が絶えたという地域に属している     ∧\  マ三ソ| .\
                                                ./: : \\ ヾ-〃 ..∧

                                                l; : : : : \\.り/: : :i
                                                i: : : :: : : : :|<V>| : : : !


            ......-――-.....     __
  ____ ....:::´:::::::::::::::::::::::::::::\:`ーrく:::::::::::::`ヽ
/⌒>―:/:::::::::::::::::::::::::;イ{:::::::::::::::::\::ゝ.><\ ̄\

  /⌒./:: /::::::::::::::::::::/ムrヘ:::::{::::::| ::: |:::::::ヽ `ヾ
    /::::::/:::/:::/ゝー'^´  /\ム::| ::: |::::::::: |
   ./::::::/::|::|:i!:{    /,斗芯アt| ::: |::::::::: |       おや、あなたも江南から移って来たのでしょうか?
   | ::/|:::|:从N   〃〃bf:::爿 |::|:::|^ヽ::::|
   |/  .|:::|:::∧⌒   { 乂少  j::/::|} }リ::/       私は周訪、字を士達、本籍は豫州の汝南郡安城です。
   {   |:::i!::::::ハvzイΥ"\_  イ/|:::| /::/
      Ⅵ:|:(__{_ ノ' _   /' ./:/¨ル'        .曽祖父の代に江南に移り、
       从:::八   マ::::ノ    /イル'_        .今度の布告でこの尋陽に移ってきました
         \个i       イ'_」 ィ^}} }
          \{ゝ >ー< rf }} }} {{八

             /ィirf´{{ {{ ヾ ヾ ヾ \_

             } }} }} ヾ ヾ  \ >.:.´.:.:.:.:.:\        ィi〔i:i:i:i:i:i:ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i\
                                      'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i<\
          晋 汝南郡の人 周訪             /ィi:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

                                       /i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV∧
                                       /i:i:ィi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{⌒\
                                     // }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
                                     /   ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                        /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
            私の名前は……              ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧

                                     ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iイi:i>、i:i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i:i:i:イi:i:Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
                                     /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:iⅥ> ------ <{ }i:i:iハi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                   ./i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ }i:i/ニニニニニニニ∧}i:/  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
                                  /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ .イニニ≧s。-===-。o≦ニ〕iト  Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .当時、彼の他にも廬江郡に移住した者はいた。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .どうも晋の朝廷は江北への移住を奨励する事で、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .人口が減少していた廬江郡一帯の人口回復を狙ったようだ。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         あくまで『晋書』の記述からの推測だが
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  /:::::::::::::/三/:::::::::::::|\::::::::::::::::、:::::::::::::::::::\三\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  ,'::::::::_,. -‐:::::|\:::::::::: |::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::\三\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 /:::/ ::::::::::::: |:::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::\三\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. ,.:'::::::::::::::::::::::: !:::::::::::::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::ヽ:::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::::::::::/:::/:::::::::|:::::::::::::::マ!:::::::::::::、:::::、::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::ト:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::/:::/::::{:::::{:::::::::::::::{ ':,::::::::::::::',::',:::',:::::::',:::::::::::::::::::',:::: !ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::/:::/ ::: |::::::',:::::::::::',',::::::::::::',:::',-!、::::::::',:::::::',:::::::',:::|  ',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::|::::|::::::::|:::::::::\:::::::::\}:::::::::|::::|:イ::!:::| ',:::::::::||:::::::::|:::::::::::',:!  ':,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

::::::::::|::::|::::::::|:::::::::|:::::\::::::::\:::::|::::|リ!:::}, -―- 、}|:::::::::|::::::::::::Ⅵ    !:::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::|::::|::::::::|:::::::::|,::-:::、\::::::::\!l::| l / ム::::::㍉ |:::::::::|::::::::: |:!/    |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::|::::{::::::::{::::::イ\::::::\\::::::::\_ 抃::::::刈j!:::::::::i:::::::::::|:i'    }::::::::::::::::::::::::::::::::::::  
:,::::::::l::::::',:::::',:::::', /斥::㍉ \_:::::::、_ 弋_こ ソ/::::::::;'::::::::::::}:|   ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::      鄱陽郡の陶侃や

::マ:::::|:::::::ヽ::::::ヽ::::::ヽ! マ:::::心 }/  ̄´  ` " ´/:::::::/::::::::::::/::|    ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 
::::マ:::{、::::::::::\::::\::::\弋こソ/         /::::::イ::::::::::::/ l/   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::\}ヽ::::::::::::\::::\:::ミ、     、       /:://:::::/:::/、_--、/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 
:::::::::/:::::::\::::::::::::\::::\::..._       _   /イ /:::/::/{/\/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
::::::/::::::::::::::::\::::::::::::\::::::ミ、     ‘ '    /イ::/::/::| ̄´ ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://ヽ
::::,'::::::::::::::::::::::::>、::::::::::\::::>::.........._   / ̄/イ/`リ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://///∧
::/:::::::::::::::::::::::::::::::/`ヽ、:::::>、ミ、:::/⌒ヽ/ /,.ィ⌒ヽ..イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://///////

/:::::::::::::::::::::::::::::::/    }:ヽ::::/´ / /、/ //-::::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.. -7//////////
:::::::::::::::::::::::::::::::/     j/ `{ /{ l-:::''´:::::::::::::::::::::::::::____:::,.. -、 ´</\__///
::::::::::::::::::::::::::::/       - '-:::´::::::_,..-rr-r:.T7 ̄ ̄//////\////>-__二二二二,イ
::::::::::::::::::::::::::/     /:::::,.. - T7´ Ⅵl |:.:|/////////////∨///////////// /

::::::::::::::::::::::::/    /::イ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ:T {:.|//////////////∨///////////



   >:::::::::::{{//:/:::/ ̄::::ヽ::|::::: z≦| :::::::\::::\}__<⌒ヽ

  /´ ̄ ̄ .//:/::::::/:/乏≧ミ:↓≦幺t|:|::::::ヽ::\:::.:ヽ   `
       j/;/::::::/:::|          |:|:::::::::|:::::::|:::\:.
       /:/:!::::::ハ:|:|          |:i!::::::::|:::::: | :::: |:゚。
      .|:/:::!::::::|从{             从\:::i!::::: |:::::|:|:::|      .陶侃殿。
      .|:|::::|:::::||  ̄ ̄ ̄\  / ̄ ̄ ̄Ⅶ::::::|:::::|:ト;:|

      .|ハ:::|:::::|| ャチ芹芯ミ   r才芹芯ミv|:::::::|:::::|:| j!      こうして出会ったのも何かの縁。

        Ⅵ:::从 {r'― }     {r'― } /イ:::::::|::::ハ!
         |::::::=( 乂z少 ) ⌒ ( .乂少 )∩ト、ハ/         お互い支え合っていきましょう
         |:::::::∧ ー― '     ー (\∧.Ⅶ/
          八::: |::人     〈 ̄〉    \\} }}}   
          ヽ|从个::...      ....r くj/Y ヽ.|           /i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:{i:i:vwi:i:i}i:|i:i:i:iVi:iVi:i:i:i:i:i:\ 
            r<从:| ≧=≦ |ル\ ヽ|   |          ./ィi:i:i:i:i:i'i:i:i:i:i:i:i:ィi:i:i/i{i:i:{ }i:i:i}i:|i:i:i:i:i:Vi:iVi:i:i:i:i<^)i 
         __.ノ〃〃`¨ii TT ii¨´ヾi Y j   |            |i:i:i:i:i:i{i:i:i:i/i:斗-ォi:iVi:iVi:i:/}┼i:i/i:i}i:i:i:vi:i:i:i:i|
      r<: : : : :∨  リ  ,リ .| | {{  从 { / ̄`i         |i:i/i:i:i{i:i:i:i:i:i:i:i}/ Ⅵ Vi:i:i:/ノ∧i:ハi:}i:i:i:i}i:i:i:i:i:|
      /: : :ヽ: : : : \{{  〃 | | ヾ  }}人{    ト、         レ'}i:i:i:i{i:i:i:i:i:i:ィぅ笊㍉ 〉i:〈 ^笊ぅミi:i:}i:i:i:i}Vi:i:i:|
                                        }i:i:i:i{八i:iⅣ ん:ハ /∧i:i:>ん:ハ Ⅵi:i:i:} Vi:i:i|
                                        }i:i:i:i:Vi:>、{ 乂ツ      乂ツ /i:i:i:i:} Vi:i|
                                        }i:i:i:i:i:Vi:i:i:\, ,    '     , ,/i:i:i:i:i:iハ  Ⅵ
                                        }i:i:i:i:i:i:Vi:i:{^⌒  r ‐─ ┐  /ィi:i:i:i/i:∧  ',
              ええなあ。                   .}i:i:i:i:i:i:i:V込、  乂:::::::ノ   /i:i:i:i/i:i:i:i:i:iーr'
                                        }i:i:i:i:i:ii:i:ハi:i:i|≧s。     。o≦ノィi:iハi:i:i:i:i:i:∧
              そういうの                    .':i:i:i:i:/j/ Vi:| _,r}   ̄ ト、_  }/  ∨i:i:i:i:i:∧
                                       /i:i:i:i/   .。Ⅵニ{ノ    Vニ≧s。   Vi:i:i:i:i:i:∧
                                      Y^{i:i/ ィi〔ニニニ∧    /ニニニニ>、 Vi:i:i:i:i:i:i∧

                                       /{ {/ /ニニ>、ニニ∧   /ニニニニ/ニ∧ vi:i:i:i:i:i:i:i:',
                                .     /i:ハ V¨{ニニ7ニ>、ニニ∧__/ニニニ/ニニニ∧ 〉:i:i:i:i:i:i:i:}

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .鄱陽郡の陶侃。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .彼は移住先の尋陽で県の官吏となる
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                     --------
            __ ィi〔i:i:i:i:i:i:i:i:,ヘi:i:ヘi:i:i:i:i:i:i:〕iト ___
          ':i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:Vi:i:〈i:i:i:i:i:i\
.          /i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:iVi:i:i:i:Vi:i:i:Vi:i:i:i:i<ヽ
.         /:i:i:i:i:i:'i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:{i:i:i:i:ハvi:i:i:i:}i:}i:i:i:}i:i:i:i:i:vi:i:i:i:i:>、
.        / 7i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:ィi:i:i:iVi:i::{ }i:i:i/i:i:}i:i:i:}i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i{⌒
.         /i/i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:斗i-r‐vi:i{ }i:iハ‐iォ-:/}i:i:i:i:i:i}i:i:i:i:i:i{
        /イi:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:ハi:i:{/ Vi:iVi:/ V }/ }i:i:i:i:i:ハi:i:i:i:i:{
        }i:i:i:i:从{i:i:i:i:iv Ⅵ  〉i:i〈   /  }i:i:i:i:i} Vi:i:i:{

 n _n__    }i:i:i:i:i:i:i:{i:iⅥi{ ===/∧i:〉 ===/i:i:i:i:iハ  vi:i{      n _n__
 l l└i七    }i:i:i:i:i:i:i:{i:i:i:乂_, ,         , ,/ィi:i:i:/i:', }i:i{      l l└i七     周訪殿、ええ人やなぁ。
 LK⊆T    }i:i:i:i:i:i:i八i:i圦⌒            /i:i:i:/i:i:i:} }i:i{      LK⊆T
.          }i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハi:i:i> ─ゝ --- 'ー <i:i:i:イi:i:i:i:iL/i:i{               焼き魚まで御馳走してくれて
 __n_ __    }i:i:i:i:i:i:i:i:>.:.:.:.、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.> vi:i:i:i:i:i:iァr-、__     __n_ __
  ア 「└' _ /_____<.:.:.:o:.:.:.:}、.:.:.:.:─===─.:.:.:.:.:.>o。__/ / / /¨i__ ア 「└′
. 込 -勹 ̄7i:i ̄ ̄i<_.:.:.:.:.:.:.:}/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ィ//////>〈_/ / ,イ_ ̄ 込 -勹

    ̄   /i:i:i:i:i:i:i:/ニ≧s。.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:。o≦ニV///>'}ゝ'_¨^´ノニ}  

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .当時二十五歳
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年5月 晋首都 洛陽】


       ______   ______  ______  ______  ______ 
       |  ____,  |   |______  |   |______  |  .|______  |   |______  | 
       |_|      |  |           / /           / /        ./ /           / /
              |  |     | ̄|/ /     | ̄|/ /      | ̄|/ /     | ̄|/ /  
               / /       |  ,_/       |  ,_/       |  ,_/        . |  ,_/    
            / /      //        //         //          //     
             ̄          ´          ´           ´             ´       


                                            f¨゙!
   :┐         n /〉               <ヽ          /^〉'
    !         }”/              ,、  <`ヽ        ./:::/.,、
   ⌒!ィ        f¨゚{             <´ 'ヽ Vハ   |ヽ Y¨! |::::}イ { , -ー 、  _ /¨>  r-‐,、 <⌒!
   ::〈人_r-ー- 、_r<}| >:::: ̄:`ヽ__, - 、__r 、r=¨>‐-! /:::::}__Vヘ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くノ ̄! ./;;;;;;;;;}_, ヘ⌒',

   /:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVイ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ<! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
   :.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/  / > ¨⌒ヽ:'.  V¨¨ヒ{_. V==<:::::`ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
   \f':!::::::::::::::::::lハ:.:リ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ >イ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:'   V::::::::::{ .}  .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

     ヾ!,、:::::::::__/_/  ヽ::::::::::::::::/|レVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ハ   V!::::::::::::::::::!:/  ./:::::::;:::Y  /^!:::::::{:ト、: |:.:.:|:./:::::
       `Y゚ ̄    _/VレvイW:::::`ー-::__/:::::::::/:::::::| ヽ  `!:::::i:::::::::::|'   /:::::::/L_|   ̄⌒¨}>ヘ}:.:.:|”::::::::
   、      f´ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ .|:::::l::::i::::::|  /:::::::::|  >- ._  }}   |:.: |ヽ:::::::

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .呉の重臣たちの任用と江南の民に対する江北移住の奨励。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .時系列的には、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .この二つの布告が出された後に司馬炎が孫皓を引見している

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        , -――‐-v冖v-―――- 、
       く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|

       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | `ヽ ′ ノ /| /ヽ、`二}
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´            これからは軍縮するの!

       ` ̄,.-ヽ、  ゝ._)  イァヽ
     ゚ヽ.  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: :ヽ ダンッ    
    。 ゚ _(, _,) 六十歳以上  ( ,,)ノ

     ・/ヽ|     退役許可 |て \ ・。 :
    /  .ノ|________|(   \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .続いて司馬炎は、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .晋軍の士卒で六十歳以上を退役させ、各々の家に帰している。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .天下統一後、晋の州郡の兵は順次削減されていく。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         これに関しては、別に機会を設けて述べたい
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|        御褒美タイム        |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          そして、ようやく呉討伐の論功行賞が行われる
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|         賈充。
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉         話があると聞いたわ
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、



                                            |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                            |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                           にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                           弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                             | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                            ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
       まずは呉討伐に際して与えられた                 i、 ノ"|  \     彡ftイ

       兵士及び諸々の殊礼を謹んで返上致したく            :、 ̄ .!   、     彡レ\
                                             ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                 、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                 __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                            .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                            |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                            |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                           にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                           弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
      元々、麿には呉討伐の意志はなく、                 | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
      討伐の挙を固くお諌め申し上げました。              ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
                                             i、 ノ"|  \     彡ftイ
      ところが陛下の御聖徳と                        :、 ̄ .!   、     彡レ\
      諸軍の働きにより天下の統一が果たされた次第           ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ
                                                 、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                 __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                            .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /




   |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
   ├- 、__:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;:-‐'"´;i
   |;:;:;:;:;:;:;:`゙゙゙'''''ー-- 、、;;;;;;_;;;;;;; -‐''''"´:;:;:;:;:;ィ彡ミ,

   ,i====、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐"´゙ミ三ミi
   i三三ニニ' ̄`゙゙''''' ー- 、;:;:;:;:;:;:-一'"     ミニ三i
   i三三ニ三      _   ̄  r==、    'ヾ、ミi
  _,i三三ニ三ゞ    ニ三シ  i   ゞ"´     !ミ;iヽ
  i"゙ヾ彡彡ァ"´         i  ノ __ ,,,...、_,,.   iミ| |
  { {`ヾ彡;シ′   , _ --‐- 、丿  ィ''"ノ(oツヽ''  |リノ
  '、(、ヾ彡リ     ィ'でo)'ヽ、  :  ';:. 'ー-‐'"″   |リ
   ',ヽヾ、彡   ゝ`゙゙'''''"´ツ .、  i::.`ヽ、,,,,ノ    |i|     この賈公閭。
   ヽ丶ヾリ,    ` 、,,,,,,ノ  .:   i:::.       リi 
     ゝ、,ヾリ         , .::  '、::.       リ     ここに謹んで大同の世の到来を慶賀すると共に、
       ヾi,        /、 _    ,,'      , /     呉討伐に異を唱えた罪により処罰して頂きとう存じまする
       ヾ,        /  ´``ー''´    、  ,' /
        ヾ,      '     : :     ', , /、
         ヽ、    , --‐‐一''ー─'''' ' /./::::ヽ.
         i"i ヽ  ,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ー'" ノノ::::::::::ヽー-、
         ノ, |',  ヽ、   ` ; ; ; ; : : : '  /::::::::::::::::::\_`ヽ.
        /::i | ',   `ヽ、_     _,/:::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ
  _, -‐'''"i:::::::i .|; ',       ̄ ̄//:::::::::::::::::::::::::/  /\


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .『晋書』『賈充伝』によれば、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .賈充は自らが呉討伐に難色を示した事を恥じ、司馬炎に処罰を願い出た。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .史書での賈充は悪く脚色されがちだが、少なくとも恥を知る人ではあった

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V       そう言わないでほしいの。
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./      あなたがいたからこそ、呉討伐が上手く運んだのではないかしら?

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂         .ヒナは、この国にはまだまだ貴方が必要だって思っているわ
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                       i;:、;:;:;:;:_:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i,
                                        /三、;:;:;:;:;`;:‐-;、、l_,;:;-‐;:';:´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ィ彡ニ、
                                      l三三^'ー-:、、;:;:;:;:j::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐イ彡三三i
                                      i'l三Ξ.  ,.=ミ`'ー-‐'";ニこ´   ィ彡三三7,.、
                                      ',lミシ"  ` ̄´    `¨"´    `ーミ三彡7-ヽ
                                      lミミ, :.  _,.=、、 .   ..: _,.〟、、..:  ヾ彡〃//
                                       〉l; ::.彳ヾ゚;ハ、:、 ,:' ,.ィヘ;゚ツゞ::'   .::彡/ノ/
                                        ヽli. :ヽ.`゙'''"フ`.:  l::. ヽ`゙゙"´.:'  .::::::彡ゝ/
         ……勿体無き御言葉                 `li.  `゙ " .::   l:::. ` ゙ "´ ..::::::::彡ー'′
                                      _,.ト:..    .:' :   :::::.、    .::::::::::彡′
                                    ,ィ'´r'"::ヘ:::..   /`'=、__,.ィ'' ' ヽ  ..:::::::::::;ヲ
                                  ,r‐' ./:::::::::::::ヽ::::.    : :     、.:::::::::::;ノ ヽ、_
                               , -‐''"   ヽ::::::::::::::::\ ー-:こ=ニ=一 ノ .::::/l:::ヽ, ヘ`ー-、
                           , -‐"     ヽ   \::::::::::::::、\ `ー‐--´ " ::// /::::::::i l   `ー-、、
                                    \  \::::::::::\ヽ、____,./: :/ /:::::::::::l l       `
                                     \.  \::::::::::ヽ、::.   .: : : /./::::::::::::ノ /

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .司馬炎は賈充を咎めたりはしなかった。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .先に侍中の程鹹に賈充を労わせ、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .絹八千匹を下賜、食邑八千戸を加増して、大都督としての働きに報いた。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         また、賈充の従孫の賈暢を安陽亭侯とし、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         賈充の弟の陽裏亭侯賈混、賈充の従孫の関内侯賈衆の食邑も加増した
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵




                            γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                            |   平東将軍王濬   |
                            ヽ________乂



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V 
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l| 
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./ 
    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉 
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂   
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                           /::::::::::::::::/:::::::::::::::::\:::::::::::ヘ
                                           ,':::/:::::::/::::::::::::::/ハ::::::::::X:::::::::::.
                                               .:::::!::::::/ :::::::::::::::/ |:::!ヽ:::::::::. :::::::::.
                                            .:::: |:: /::::::::::::::::,:' ,:::,'  \:::|:::::|:::::
    呉討伐における功績顕著につき、                ..:::rt|:::!:::::::::::;ィK. /:/,x‐-- ,メ::::::!,、!

    あなたを輔国大将軍・領歩兵校尉とします。          .::::! i|:::l;xィfr心  /ィ  ,ィぅテトx:::::!リ::!
                                              .:::::メ|::::! 弋Iツ      弋iシム:::|'::::!
    大車五百・兵五百・親騎百人・官騎十人を           .::::::::: !:: ト           .イ7:: |:::::l
    輔国の軍営に支給し、司馬の設置を許可します      ./:::::::::λ::iヽ       '       ハ:::|:::::|
                                        /::::::::::/:::!::|::::ゝ、   ー一   .イ:::::!::|:::::!
                                          /::::::::::/:::::|:::!:::::::::::jゝ、    t:´::::::::::|:::!::::|
                                      /::::::::::/::::::::!::|:::::::,r''}   ` ´ {frx::::::::|:::|::::l
                                         .::::::::::::/::,ィ≠!::|テ´: : }      { : : : : |:::!≧x、

                                              晋 中書監 荀勗


          .::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         /:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::::::/::::::::ヽ
          /:::::::::/::::::::::/::::::::::::::::::/  /::::::∧:::::::::::::.
         ,′:::::::::::::::::/:::::⌒ヽ/   /:::/  ::::::::::::::i
          |::/⌒! :::::::/_斗=≪.    //    |:::::::::::::|    .また、襄陽県侯に封じて食邑一万戸を与えます。
          |::{. '^|:::::::/ィんkJ ヽ  /  ⌒ヽ│:::::::::::|
          |::ト、._| :::::i 弋:::ソ   /  斗x.   |/::::::::::j    .加えて子息の王彝殿を
          |::l:|::::|:::::::l           んiJハ /:::::::/:/    .楊郷亭侯に封じて食邑千戸を与えます。
          |::l:|::::|:::::::|       ,  弋ン /:/:/|/
          |::::|::::|::小、          .∠:イ:::::/      .最後に陛下より、 
          |::::|::::l::::〈 丶  ` ー      イ::/::::/       絹一万匹・衣服一式・銭三十万と食物が下賜されます
   , .- ―┴┴ |:::Nハ  \ ____,..  イ ::::/::::/
 /  \      |:::| | l.   /| ト、_::::::i::::/::::/
/      \    |:::| | |     /| |  }`トく ::/
|          八::| | |\ /厶| |  i: i |∧
|          i∨ ヘ| | | (⌒) | |  i: i / }                   /' /   / // ,     ヽ ヽ    ヽ
                                         / ' ,/  /〃 /イ .i| i !   |i  i      i
                                       / ,イ 〃 //,'  '"|  || | ∥ i. ||  | i    |
                                       〃7 /'  //..L ! !  !| ! |.!  | ||  | |    |
                                      / L./ !.._/ |! | `ト. !. |ヽ」」ム__」 ||  | |    !
                                          `' 爪  ト¬=ミ、 `ヾ ,.三 └.ル.」|  | |    |
                                       二 i | !  |! ゝ_ソ     ¬ ;¬ァ、|i ∥ |    |
           至れり尽くせりだが……              ィ i | !  ||    '     ゞ'ノ ' !!  !) !    !
                                     r:、    i│!  fヽ.  、____    ,. ||  |! |    |
                                     ', '、   | | |  | ! |丶 `  ' ´  ,.ィi├||  |! | i  !
                                     ,ム `n /.│l  | ! ! i 〉:ー‐ '"i|│|│||  ||i !  !. l
                                    / ヽ、ヽ!. |! ! |  !.| | | リ    l|∥|│||  ||| |  |  |
                                   (⌒ヽ / ノ .|∥ ! ! ィ'´       丶 |│||  ||| |  |  |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .呉討伐の勲功第一はやはり王濬だった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .諸々の問題行動を重ねた末の結果であり、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       司馬炎が王濬の功績を高く評価していたのが分かるだろう
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.    /ー-=ニ/ :〃 /  / / ハ ヽ\

..   / \ー:'  i' /  ,  '/j ,| l :i  :.
.        __|   i|/x< / //'| | i|  il
      /,rl   i仡芯くヽ /〃 } } i|  i|
.     人 ゙|   i|ゞ-'    ,ニ7/ :ハ :i|
.     〃 /`|   i|       ヒツ,イiT| j_}ハj
..   / /t |   i| t‐- 、 ' ,仆 il|´
     /ー辷|   i|、 ` "イ ili|  |          この褒賞、衝撃の若造より下という事はないだろうな?
.    /{::{:/ ̄ `ヽ`::< /| li|  |
    {::/        V''^´  | li|  |
.    {::{        '.     | li|  |
    八  '.      '.   Vili|  |
     :{::{\_'.      '.     V{  {
..   ::{::{::{::{:{:.     ヽ    `ー‐`

                                                      _,-、

                                                    _!´  Yー、
                                                    >-tz._ノイ斗-ミ
                                                  //, ' ゝ、{`ヽ   〉
                                                ,イi //⌒/ // トz_ノ´

                    ないわよ                      .〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、
                                                 ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
                                                `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj
                                                  >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
                                                  ( <介>'´ )

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .呉討伐直後の話である。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王濬は己の功績の大きさを誇り、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .自身をありもしない罪で弾劾した王渾への不満を隠さなかった。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .そんな王濬を司馬炎は大目に見ていた
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 王 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.濬..||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .王濬の親戚に益州護軍の范通という者がいた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .恐らく王濬が
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       益州の士大夫との関係強化に、親族の娘を嫁がせた相手だったのだろう
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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               -´─-` ¨ ̄¨ 、

             ´ __     ‐-、   ` 、
         ーイ.  /    、    \   \
         //  /  / {   ヽ    ヽ   ヽ
           〃  /_i」 |!   !ハ     ’    ハ
           |:{   j/从{!  |」_| .!     }    }
.         j!|i  |イ笊卞 !ハ `ト、}    ;'    ’
          || 小弋ン ヽ' '芹ミ从     ;'    /
          |l  :!  '     弋少'   /.   /
          || 八 __      /    /: : イ /
           j|-rく¨入ヽ     /    /:/ j/
        {´ゞ`:::(>'/ー 、≦{.   /ソ、
       人_>'´二フ-─ァ<ヽ !   //´⌒ヽ
.      //  '´ノ〉/´¨〃VY「|i {:|: :/ ̄}'^ヽ          γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      /'    ∠_{:|::r'´ : }八从ノリ://⌒ヽ::∧          |    まったく!    |
      ,'     ,. イ:: r': : : :{/´: : : _/:: :: :: :: V::∧         .ヽ________乂
.     {   /  {:: :ゞ-'⌒ー─イ::{:: :: :: :: :: :V::::}
.   /j イ´::>  ノ:: ::}:: ::厂}´ ̄:: :∧:: :: :: :: :: :V::|

    マ´:: :: :::〈  /:: :㌻ァ/oリ:: :: :: /::∧:: :: :: :: :: :V|
    〉___:::人r':: :: ::7´/:: / :: :: :,':: ::::∧ :: :: :: :: ::ハ
    V:: :: :: :: ::ヽ:: ::::{:: {:: :{::::::::::::{:::::::::::∧:: :: :: ::::::∧

     V :: :: :: :: ::\:人::ヽoヽ::::::::‘;::::::::::::∧ :: :: :: :: ∧
.       V :: :: :: :: :::::}::::::>、::Vハ::::::::‘,::::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
        、 :: :: :::::::::::::/  >.>::〉:::::::::}:::::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
       \:: :: :::::::/  {::{oノ::: :: ノ:: :: :: :::::∧ :: :: :: :: ∧

         \_ノ  /::/´:: :: /:: :: :: :::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
             /:/ :: :: ::/ :: :: :: :: ::::::::::∧ :: :: :: :: :∧
            /:: /:: :: :/:: :: :: :: :: :::::::::::::∧: :: :: :: :: ∧


     ,-'´,  ィ ,i  i .i ヽ ヾ、丶、ヽ、

    ./ / ,イ  i! ||i ll ヽ ヽ丶.ヽ 丶
    / ノ ,/ /!  ∥ |.l lヽ li. li  ,i.  l
  / ,イ! l l .l ,ハ.  lヽヽヽ li li   l i  l
  | .l .i ll i. l l_ l、 l ゝヾヽ」‐、l!  ! .!  li
  ‐' l .l! l'´!_'  ´`  `ェ_  l  l! l.  l.l
    l .K´,-ァテナ   '"ヤ'ニソヽl .l l ヽ .i l.l          今回の輔国大将軍の任命も色々文句が出たらしい。
    l  l、!` `'''´           l  lノ.i l l.l l    
    l l.lヾ、    _        丿 ハ l. l .l.l.ト、   ⌒)    .人の功績を貶す事しかできん奴の何と多い事か
    l l l l丶、  !、`丶 , イ!/ /l l. l l l.l.l 丶、  )
     il! .l l l l ll丶--´ '´ .」フ' /l.l .l. 丶 l l.l.l 、_ノ
    i|.l! l. l l,l ll ,iゝ、,-''"´ ./ / l.l .l 丶 l. l.l.l
   ,i.l.l! l l .l! .l lノ!,r'´\  ./ / \、. ヽ、 丶l. l.l.l                /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::k
   i.l l! l l .l /ィ´//l、ヽ〉ソ  /  / ヽ、丶  ヽ、.l.l              ,i':::i::::::i::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::i:::::::::kヽ
   i.l l! l lィ、 くィ´/l ll、ヽ/  / ./     ヽ,  ヽ、l.l              l:::::|:::::i:::::::_/.  ヽ、 __::::i:::::::::|:::i,
                                  .         |:::::|:::::|:::'´/ `   ´ヽ、::゙ォ:::::::|::::i
                                  .          |:::::|::::::|/        `< イ:::::::|::::|
                                           |::::::|::::::|ィ〒テァ、   -テ〒tk|::::::::|:::::|
                                  .         |::r'|::::::|r、ピ::」ぅ--f -ピ::ノ./|::::::|゙i:::|
      王濬将軍。                               :|::k|::::::|ヽ==='⌒ヽ====-'|::::::|ノ::|
                                  .            |::::|::::::|.       '      |::::::|:::::|
      あなたの功績は素晴らしいと言えますが、            .|: :|:::::::|、   rー‐、   ./:::::::|::::||
      恨む所があろうとも何もしない事をお勧めします        |::::|:::::::|::>、_   ー '  _,-'::|:::::::|::::| |
                                            lル-、:::::l::::::ィ|゙゙ ー--‐''´|、::: |::::::|-┘
                                              \「フ^ 、     / 》レ'´
                                           _,.. -‐''´|.:k  ヽ、 /  ノ.:::|.::゙::ー ..,,_
                                         r'´.::.::.::.::.::.::.:ゝ-\/介\/..::ノ.::.::.::.::.::.:: ゙̄::ュ、
                                         |.::.::.::.::::::::::::::::::::::::::\  /:::::::::::::::::::::::::.::.::.::/.::::|

                                               .晋 益州護軍 范通


           ′    ` ' 、
       /  //l l ||. |、 ! i \
.      / / // /.| l.l| | ! ! iヽ ヽ
     / / :|/.l l i !| | | | .| |〉: |: |l

     .i|  |! ‐!‐リ- リ ! ,-l‐i|‐/ノリ
      i | | || .||ィ孑テ' ` |ノイソ}:.|                   何?
     l | | || ||  ゞー'  、`´ | | 
.       !.| | |.| ||ゝ     _  /| |
.      | | | | | ||ii }` 、_ イl i | |
.     | | | |ノ   〉_,_,_」-┤l.l | |                     /:: /:: :: :: ヽ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :ヽ
.     | | | | .   / /∧ ∧ lil l |                   , ':: :: ::!:: :: :: :: :: ', :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ',
                                     /:: :: :: :λ:: :: :: :: :: :';: :: :: :: :: :::i:: :;' :: :: :: :: :: :.

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                                     ',:: :: ト,!    ヾノ ),:: :: :: :: :: :|_/:: :: :: :: :: :: ::|

   偉業を成した以上は角巾私第になって、           ヽ::|: ',ミx==(   / , :: :: :: :: ::| :: :: :: :: :: :: :: :!
   呉を平定した事は口にされない方が良いでしょう。      `!:: ヽ/  ` ̄   ':: :: :: :: :::|,::: :: :: :: :: ::: :::|
                                       |:: ヽ,       ' :: :: :: :: | ',:: :: :: :: :: :: /
   もし、人に聞かれたら、こう答えるべきです。          |:: :: :: 、_ ノ    |:: :: :: :: :! ヽ、:: :: :: ::/
                                       |:: :: :: ::` ,    |:: i:: ::|レ' , -‐ヽ─ ´

   「呉の平定は聖主の徳と                     |:: :: :: :: :: ヽ -‐.i´レ|/- ´    /'、
   諸将の功によるもので老夫の功績ではありあせん」と     ヽ、__ノ、__|   |r‐´    ,  ´:. :./:\
                                         ,ヘ__     ノu.!   ./:. :. :. :./ :. :. \
                                       _r_‐- ヽ',.   ///.| ', /:. :. :. :. :/ :. :. , -‐-` 、
                                      ノ- 、`! |/.,'  ,.////.i | , ':. :. :. \ ̄:. :./:. :. :. :. :. l
                                     } ‐-、l }/ ' /{ `////´:. :. :. :. :. :.〉:. :/:. :. :. :. :. :. :..|


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .角巾私第とは、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .古代の隠士がかぶった頭巾と私人の邸宅を指す。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       つまり范通は、功が成った以上は隠退するべきと進言したわけだ
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



               -´─-` ¨ ̄¨ 、

             ´ __     ‐-、   ` 、
         ーイ.  /    、    \   \
         //  /  / {   ヽ    ヽ   ヽ
           〃  /_i」 |!   !ハ     ’    ハ
           |:{   j/从{!  |」_| .!     }    }
.         j!|i  |イ笊卞 !ハ `ト、}    ;'    ’
          || 小弋ン ヽ' '芹ミ从     ;'    /
          |l  :!  '     弋少'   /.   /
          || 八 __      /    /: : イ /
           j|-rく¨入ヽ     /    /:/ j/
        {´ゞ`:::(>'/ー 、≦{.   /ソ、
       人_>'´二フ-─ァ<ヽ !   //´⌒ヽ
.      //  '´ノ〉/´¨〃VY「|i {:|: :/ ̄}'^ヽ
      /'    ∠_{:|::r'´ : }八从ノリ://⌒ヽ:.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      ,'     ,. イ:: r': : : :{/´: : : _/:: :: :: :: V|  このようにすれば、万が一の場合の備えになります   |
.     {   /  {:: :ゞ-'⌒ー─イ::{:: :: :: :: :: : ヽ_______________________乂
.   /j イ´::>  ノ:: ::}:: ::厂}´ ̄:: :∧:: :: :: :: :: :V::|

    マ´:: :: :::〈  /:: :㌻ァ/oリ:: :: :: /::∧:: :: :: :: :: :V|
    〉___:::人r':: :: ::7´/:: / :: :: :,':: ::::∧ :: :: :: :: ::ハ
    V:: :: :: :: ::ヽ:: ::::{:: {:: :{::::::::::::{:::::::::::∧:: :: :: ::::::∧

     V :: :: :: :: ::\:人::ヽoヽ::::::::‘;::::::::::::∧ :: :: :: :: ∧
.       V :: :: :: :: :::::}::::::>、::Vハ::::::::‘,::::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
        、 :: :: :::::::::::::/  >.>::〉:::::::::}:::::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
       \:: :: :::::::/  {::{oノ::: :: ノ:: :: :: :::::∧ :: :: :: :: ∧

         \_ノ  /::/´:: :: /:: :: :: :::::::::::∧:: :: :: :: ::∧
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       /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::k
      ,i':::i::::::i::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::i:::::::::kヽ
      l:::::|:::::i:::::::_/.  ヽ、 __::::i:::::::::|:::i,
.     |:::::|:::::|:::'´/ `   ´ヽ、::゙ォ:::::::|::::i

.      |:::::|::::::|/        `< イ:::::::|::::|
     |::::::|::::::|ィ〒テァ、   -テ〒tk|::::::::|:::::|
.     |::r'|::::::|r、ピ::」ぅ--f -ピ::ノ./|::::::|゙i:::|

      |::k|::::::|ヽ==='⌒ヽ====-'|::::::|ノ::|            趙の藺相如を御存知でしょうか?
.       |::::|::::::|.       '      |::::::|:::::|
.       |: :|:::::::|、   rー‐、   ./:::::::|::::||
.       |::::|:::::::|::>、_   ー '  _,-'::|:::::::|::::| |
      lル-、:::::l::::::ィ|゙゙ ー--‐''´|、::: |::::::|-┘
        \「フ^ 、     / 》レ'´
     _,.. -‐''´|.:k  ヽ、 /  ノ.:::|.::゙::ー ..,,_                     /            l    ',   |   ノヘ
   r'´.::.::.::.::.::.::.:ゝ-\/介\/..::ノ.::.::.::.::.::.:: ゙̄::ュ、             /    |   } iト、   ', .|      ハ
   |.::.::.:::::::::::::::::::::::::::::\  /:::::::::::::::::::::::::.::.::.::/.::::|     .       /   |   |    /|八 ヽ _' |      '.
                                         ′   |   |   ,/ ィ"´ ̄ \l |      }  i
                                          {   | j,」  /´ ノ ,ィテぅ ハ|    ' : : |
                                         ∨  ,ィ'´N_ /      Vしリ〉 |   /:. i∧
                                           ',   lヽlえぃ     ゞ゚′ |   /. :l |
           あ、知ってるよ。                      i   ヽ.ト弋リ        ' ' ' |   . : :/l 八
                                             |ヘ    ハ, ,  、   .勹   | / : / ノ'
           趙の三大天の一人でしょ。             .  { ',   !込、  ー<_ '^′ j /|/
                                            ∨ヽ{__≧=‐-  _ . イ斗 ≦L三ヽ
           キ●グダムで読んだ                      //二二/三Уxヘ'"  /三三三}

                                             .//三三/__三{/_」ノ__/三三三三L、
                                            / {三/ '二}//ハ三三三三三∠二二>、

                                          _,/三{::::|   ⌒}/xく⌒ヽY三三三三>'"三ヽ
                                         }三三三〉:|    ,_/⌒ヽ   }三三三/三三三/


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{ (| ::::::::::: |   {',     }トr {リ :::!
弋|::::::::::::: |   ゞ=''´ 廴」フ:|       李毅さんがまともに官途に就けなかった理由がよく分かりました

::::::|::::::::::::::|           {:::::! 
:::::i|::::::::::::::|         八::|

::: ||::::::::::::::ト     ^   ,イ::::: |                \__人_人从_人_人从/
:::::!i::::::::::::::|   >,、 __,.'::::|::::::::|                _)                (__
/j ';:::|!::::トi   ト、::::::::::::::|::::::∧                 )   ひどいッ!!    (

 ヽ レへ」 i! /  ヽL__:::|:::::::!                 ̄ ̄)              ( ̄ ̄

  \ , -‐´   /: `‐-Lトリ_                 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
',  イrト     /: : : : : : : : : : ; '´`ヽ                        ,. , '´, /,  / i ,.  、 \丶
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                                         /´ / / // ∠.../! ,' | l| ト ! !! |!   ! ',
                                            ′〈 /i / ヒル」' Li  l」 ! 」」」_ || !!   | i
                                           '7,ir }, -rュミ、   \!ヾi`|ト.||  │ l
                                           ,',' !! i| ` ヒツ     テ‐、`ヽ,!  l |i
                                          .,',' ∥ .||     ,    マ,._/ ヽ||  |! !!
           ……完璧、か          r‐-、           ,','  ! l !            /||  |! ||
                             .\ 丶           ,','  l  | iト、    '、ヽ     ∠_」!   |! ||
                               .ヽ ヽ , ┐    ','  ,i   !∥!|丶     _, .ィi| i ||  |! ||
                               ,ム  Y  !    ','   i|   !∥!| |!`ー‐ ' ´!. i l∥ | !!  |! ||
                              / 、 \j  l    ,','  :i!  .|∥i !_」!     { 」 | !! !l|  |!i |i
                              ノ 、 \__」   ,.  ','   ∥  !」 '´ i     ア ヽ.|| i|!   |!.| !i
                            ヾ、 丶__,〉    }  ,','   ム │    |    /    \|l   !!.| ||


        /:::/´::::::::::::::::::::::::、::::::\
       /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::k
      ,i':::i::::::i::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::i:::::::::kヽ
      l:::::|:::::i:::::::_/.  ヽ、 __::::i:::::::::|:::i,
.     |:::::|:::::|:::'´/ `   ´ヽ、::゙ォ:::::::|::::i

.      |:::::|::::::|/        `< イ:::::::|::::|
     |::::::|::::::|ィ〒テァ、   -テ〒tk|::::::::|:::::|    はい。
.     |::r'|::::::|r、ピ::」ぅ--f -ピ::ノ./|::::::|゙i:::|

      |::k|::::::|ヽ==='⌒ヽ====-'|::::::|ノ::|    昔、藺相如が廉頗を屈服させた事がありましたが、
.       |::::|::::::|.       '      |::::::|:::::|    今、王渾将軍は廉頗と同じように御自分を恥じておられるのです
.       |: :|:::::::|、   rー‐、   ./:::::::|::::||
.       |::::|:::::::|::>、_   ー '  _,-'::|:::::::|::::| |
      lル-、:::::l::::::ィ|゙゙ ー--‐''´|、::: |::::::|-┘
        \「フ^ 、     / 》レ'´
     _,.. -‐''´|.:k  ヽ、 /  ノ.:::|.::゙::ー ..,,_                 /ィ,ィ r  , ,      、      ヽ
   r'´.::.::.::.::.::.::.:ゝ-\/介\/..::ノ.::.::.::.::.::.:: ゙̄::ュ、          /,'´/ , '  / ,/ l i  、 、  丶      i!
   |.::.::.:::::::::::::::::::::::::::::\  /:::::::::::::::::::::::::.::.::.::/.::::|          , ',イ /  /,' / イ  l | i  !. `、  i!     i
                                      /.//,.ク .// ,ク / !   ! i!l  |  li!  i!     l!
                                      !/イ/ l //./ l / l  i l! l  |  l!  |!        l
                                       ! ケ/イメ、i ,' |  ,i! ハi!  i! l!  |       l!
                                           l l ト`i.、メ  l ハ l l! |l l. ,'l!  i      l
                                           ! l lヽ!_;〉  `` 「`卞,ト| jl j ハ  ヘ     l!
                                         | l! !   ,   ‐‐iテュ 、 `! ./ L.i!   ヽ    l!
                                         li l! ヽ  、_    ヽニ' '´/./ ! ノト、   ヽ   l!
               なるほど                      l! ll l!丶 `ー-    ,..j!/  ,'´l  ヽ  \  l!
                                          ! ll l! l.丶 --┬''"´ /'´  i!  l.  \  丶 
                                         l!  l! ハll  \ヽ〕! /  ノ.l  i!   \  丶
                                         ! i´ !| ∥  / //,,. ‐'"´  !  ヽ    丶、  
                                        l r〈 i!.!」L ,イ/フ /二三   |   丶    丶
                                       广、 ヽ`´ ィ'///// '´r‐   ヽ l    丶     

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .藺相如は戦国時代の趙の人で、「完璧」の逸話で知られる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .廉頗を屈服させたというのは、「刎頚の交わり」の逸話を指している
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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     /   /    丶
      |  | l l| |     \
.    / |  | l l| | |', ', ∨\
   / /|  | l l| | | ', ', ∨ \
     |  |」`ト」、l」}ハ 」ヽ〉

  / l_/ |  | ,:==、 八
. /Y´- `:|  | "   `{  ;            鄧艾の二の舞にはなりたくない。
/ 人ヽ:l |  |:::::__ 〉 ; 
////>‐ |  l {^  ∧  :.           .猫をかぶって人心を得るに越した事はないか
≧s/   |  | ヽ /_',   :. 
三三≧o_|  |>‐'三三:   、

三三三三三≧=-ニニ/ `、 `、                       ,  '´:: 、 :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: \
≧o。三三ニ/Ⅵイ三ニ=`、 `                       /:: /:: :: :: ヽ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :ヽ
三三三ニ≧∧  Ⅵ三三三:i、 `、                   , ':: :: ::!:: :: :: :: :: ', :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ',

三三三三三∧  Ⅵ三三三ム   `、                 /:: :: :: :λ:: :: :: :: :: :';: :: :: :: :: :::i:: :;' :: :: :: :: :: :.
三三三三三=∧  Ⅵ三三三}\  \                 i:: :: /::/ \::\:: ',:: ! :: :: :: :: :: ! / / :: :: :: :: :::i
                                       |:: ::l:: :!  ' ´ \|ヽ,i:: :: :: :: :: :::├、´:: :: :: :: :: :::|
                                       |:: ::|::|     `ヽ',:: :: :: :: :: :: !r ヽ:: : :: :: :: :::|
                                       |: :: ', :|     行ハ ' :: :: :: :: :: :| } / :: :: :: :: :: :|
                                      ',:: :: ト,!    ヾノ ),:: :: :: :: :: :|_/:: :: :: :: :: :: ::|
                                        ヽ::|: ',ミx==(   / , :: :: :: :: ::| :: :: :: :: :: :: :: :!
                                         `!:: ヽ/  ` ̄   ':: :: :: :: :::|,::: :: :: :: :: ::: :::|
                                        |:: ヽ,       ' :: :: :: :: | ',:: :: :: :: :: :: /
                はい                     |:: :: :: 、_ ノ    |:: :: :: :: :! ヽ、:: :: :: ::/
                                        |:: :: :: ::` ,    |:: i:: ::|レ' , -‐ヽ─ ´
                                        |:: :: :: :: :: ヽ -‐.i´レ|/- ´    /'、
                                         ヽ、__ノ、__|   |r‐´    ,  ´:. :./:\
                                          ,ヘ__     ノu.!   ./:. :. :. :./ :. :. \
                                        _r_‐- ヽ',.   ///.| ', /:. :. :. :. :/ :. :. , -‐-` 、
 
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .范通の進言は、王濬の自尊心を満足させたようだ
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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           __

     .:     ´       `   、
  ,.  ´                     `  、
/       /                 \
        /     〃  〃| / |   ゙、   ヽ   \
.       /    ∥  ∥ : .' |   ゙:    ∨    、
    /|      ||   |   | |  |     i     ∨    :、
    /|      ||   |   | |  |     |     | V ',   :、
.   / ,|      ||   |   | |  |     |     | ',  ',    、
   / / |       ||   |   | |  l    }}   |  :  i    ‘,
.  / / /|       ||   |‐- | |   ,   ∥V   l  |  |    ‘,
 / / //|       ||__|   |_|`  ',  ./  V  l  |  | ',  ', ‘,
./ / ///|       |zz≠テミぅxヽ \/   }_|--|  |  ',  '
.../⌒ヽ|       |  {:.:.:.:し..} ヾ、     ,.    }_|   l  ト. }
/ /⌒>x|       |  `ー―'′       ,ィ示テx/  |  |_|∨     
{   ( と|       |              {;;ノ」:/  :|
.\ ヽ | 。o≦| |                 , `" .l    |                .完璧而帰、か
 ノ>/三ニニ| |   、          ′ /l    |
ノ//三三ニニ=| |     ̄ "   ‐-    /     |
/三三三三ニ| |              /___゙、  :、
三三三三三ニ| |>           イ三三ニニ∧   :、
三三三三三ニ| |    ≧=- <三三三三三∧   :、
二二-=≦三三≧===≦三三三三三三三ニ=/:、  :、

三三三三三三三三三≧o。三三三三ニ=/   :、  :、
三三三三三三三三三三三三≧o。三_/    :、  :、


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l  .確かに王濬は批判されても仕方のない行動を重ねた。
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`            しかし、時の人々の間には、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、          王濬の功績の重さに対して褒賞が軽いとする声もあった
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ  
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


【紀元280年頃 晋首都 洛陽】

                _   -──-
              ィ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〕iト
            /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iト 、:i:i:i:i:i:i:i:i\
         _ ィi〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV/ハ」ハ:i:iヽ:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
        /i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:i:|\:i:i:i::i:i:i:i:i:i:V ハi:i:i:i:i:i:i:i:i:.
         /i:i:i{i:i/l :i:i:i:i:ハi:i:i:| /ヽi|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∨:i:i:i:i:i:i:i:.
      /i:i:/i:V/ :i:i:i:i:| j} /  _.」__:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨i:i:i:i:i:i:i:.

      .ハW:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:|/ ィ笊く |7i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
      |/ :i:i:i:i:トヘ i:i:i:i:| /|卞^刈ハ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
      |i:i:i:i|i:i:i|__ ヽ:i:i:|   |Vz才 |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
      |i:i:i:i|i:i:i|ィ 芥\、 "    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:iト《
      |i:i:i:iYハ V才_       |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i|     王濬は功績を立てる前から九卿に就いていた。
      |i:i: 人 l  |⌒        |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i从:i:i:i:i:i:i:i|
      |i:i: / |\__ノヽ   _    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i /i:i:i:i:i:i:i:i: リ     しかし、功績を立てた後、
      |i:i:i| ││\   ′    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i:i:i:i/V      .寵人に与えるような屈辱的な称号を与えた。
      |i:i:i| ││ | |`         ,|i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ 乂:i:i/
      ∨i| |   | |i:i:| 〕ト  . イi|/|i:i:i:i:i:i/_____| )/        四海はそれを見て失望するのではないだろうか?
        V    | ト_.〉   }「 V/7|i:i:i/Vニニニ}, ̄\
      /       / )      く芥_|i:イ¨¨ ̄ ̄/    \
      _/       / /\_ . ´ハ7{ {/’    ./        \___
     //    / ./⌒イ   /        /        イ Xト,
    ./!        从    /^ __  '⌒ ̄/         //  V{
   //∧      / |{   //:.:.:\  /         //    ‘。
  ./ / ∧   r<l   |{  ./:._/_:.:.:.:.:. /         //      ハ
 /   / ∧ ハ .l   |{  〃:.:厂:.:. /         //         / ∧

             晋 博士 秦秀










                                                /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: /| i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
                                             |:i: /| :i:i:i:i:i:i:|i:iV\/V :i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
                                             |/W:i:i:i:i|i:i:i:|i:i: ∨ ::i:i:i:i:i:iト 、:i/:i:i:i:i:i:i:
                                             |/V:i:i:i:iハi:i:ト i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| /:i:i:ハ:i:i:i:i:
                                             |i:i:i:i:i:_」__|i:i:|_ ヽ:i:i:i:i:i:i:i:i:i|   ∨ |:i:i:i:i:
                                             |i:i:i:i:i:i:i| |i:i:| \V\:i:i:i:i:i|   =====ァ:i:
  蜀は小さく呉は大きい!                            .|i:i:i:i:i:i:i|x=ヽ|=ミ.   \∨ イ )ハ"Vi:i:i:
                                             |i:i:i:i:i:i:《 ""ん)ハ r __    乂zツ !:i:i:
  蜀平定の後、鄧艾・鍾会に三公を加えたにも関わらず、          |i:i:i:i:i {{ ̄ 乂zツ }}⌒       |i:i:i:i:
  今、王濬に降格人事を行い、天下が惑わないとでも言うのか!!   |i:i:i:i:i:i:i≧====== ┛`  __      |i:i:i:i:
                                             |i:i:∧i:i:i:∧       r  ⌒|     |i:i:i:i:
                                             |i/  |i:i:i|i∧       V    |   /|i:i:i:/
                                                  |i:i:i|i:i:i:i:〕iト    ー   イ V:i:i:/
                                                .|i:i:i|i:i:i:i:i|/   ≧=-=≦    /i:i:/
                                              ‐┬─┐|/ハi:i:i:i|    _|       ,|i:i厶
                                          /  /⌒トヘ   V:i:i|  / /\_______ノl|i∧ \
                                       /  〃   /   厂|  \{,/  ハニ/芥Vニ|{ /
                                         /       /   /  |__/}  /    V^V  ,/
                                       .|               |:.:|     | ̄`      ̄/   /


                _   -──-
              ィ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〕iト
            /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iト 、:i:i:i:i:i:i:i:i\
         _ ィi〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV/ハ」ハ:i:iヽ:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
        /i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:i:|\:i:i:i::i:i:i:i:i:i:V ハi:i:i:i:i:i:i:i:i:.
         /i:i:i{i:i/l :i:i:i:i:ハi:i:i:| /ヽi|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∨:i:i:i:i:i:i:i:.
      /i:i:/i:V/ :i:i:i:i:| j} /  _.」__:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨i:i:i:i:i:i:i:.

      .ハW:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:|/ ィ笊く |7i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
      |/ :i:i:i:i:トヘ i:i:i:i:| /|卞^刈ハ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
      |i:i:i:i|i:i:i|__ ヽ:i:i:|   |Vz才 |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{   往時の呉は
      |i:i:i:i|i:i:i|ィ 芥\、 "    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:iト《   .三祖の神武によっても屈服させられなかった。
      |i:i:i:iYハ V才_       |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i| 
      |i:i: 人 l  |⌒        |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i从:i:i:i:i:i:i:i|    それを王濬は、
      |i:i: / |\__ノヽ   _    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i /i:i:i:i:i:i:i:i: リ    蜀漢の士卒を率いて数十日で平定した。
      |i:i:i| ││\   ′    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i:i:i:i/V  
      |i:i:i| ││ | |`         ,|i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ 乂:i:i/       呉人の財宝を全て与えても足りないぐらいだろう
      ∨i| |   | |i:i:| 〕ト  . イi|/|i:i:i:i:i:i/_____| )/    
        V    | ト_.〉   }「 V/7|i:i:i/Vニニニ}, ̄\
      /       / )      く芥_|i:イ¨¨ ̄ ̄/    \
      _/       / /\_ . ´ハ7{ {/’    ./        \___
     //    / ./⌒イ   /        /        イ Xト,
    ./!        从    /^ __  '⌒ ̄/         //  V{
   //∧      / |{   //:.:.:\  /         //    ‘。
  ./ / ∧   r<l   |{  ./:._/_:.:.:.:.:. /         //      ハ
 /   / ∧ ハ .l   |{  〃:.:厂:.:. /         //         / ∧

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そうした声の中心となったのが博士の秦秀であり……
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年 晋 益州 犍為郡】

             /:: :: :::| :: :: :: :: ::| , :: ::、 :: :: :: :: :: :', :: :: :: '
            ,' :: :: :: |:: :: :: :: :: |、\:: ::ヽ, :: :: :: :: :',: :: :: ::i

            ,' :: :: :: ::| :: :: :: :: ::|‐.ヽ,ヽ, 、 ', :: ',: :: ::l:: :: :: :|
             , :: :: :: :: l:: :: :: :: :: :!  `ヽ ヽ、:: ',:: :::|r 、 :: |
              ':: :: :: :: ::|, ::i :: :: :i,:|       ヽ::i :: :| '`',:: |
           |:: :: :: :: :::l ',:|ヽ :: :|リ  x彡ミx  ',|',:: ,') ./ ::|

           |:: i :: :: :: :', ` ヽ,/ r,   ,ノノ    .V _/ :: i::'、
             , :!, :: :, :: :i .x==、,.=ヾ‐'´/      i :: :: ',-ヽ
            ',:|ヽ :: ', :: '_´  > | ,  ̄         ',:: ::',_\
            ` \::!'-ヽヽ‐/     ,        ,! ヘ!,`,ヽ
                 ヽ   `´、    ‐    ./ / /:. :.,ヽ,
                       `  、,    / / /:. :./:. :. :`' .. .、    先の温県令、李密が申し上げます
                         `¨´リ, 〉' ./ :. :, ' :. :. :. :. :. :. :. ヽ,

                           f´r、 ./:. :. :./ , :. :. :. :. :. :. :. :. :..',

                          //}|.|i/ :. :. :/:.,' :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.'
                          /', '//|.||:. :.__/ : i:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.:|
                       i:. :./,',/ .| i.!:.ヽ,: :. :.! :. :. :. :../   :. :. :. :.|

                        :. :.//V :||:/ :. :. :.!:.ヽ :. :/:. :. :. :. :. :. ;':|
                       |: ,':!´|.|:/|| :. :. :. :. :|:. ,' :. :. :. :. :. :. :. :. :. !::!
                      |:.| :. :. ',! :. :. :. :. :. :. :',/:. :. :. :. :. :. :. :. :. :i:. l

                      |:.|:. :. 0:. :. :. :. :. :. :. :. ! :. :. :. :. :. :. :. :. :. |:. |

          f`、             |:. :',:. :.ヽ :. :. :. :. :. :. :.!:. :. :. :. :. :. :. :. :. ;':. :.|
          ', .',          ノ:. :. '、 :. :ヽ, :. :. :. :. r-' :. :. :. :. :. :. :. :. :.| :. :|
          ', .',       , .-‐' :. :. ヽ,ヽ_ -─ i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄!
        ,- '´'ヽ、'.r‐.i_ -‐ ´. :. :. :. :., -‐| _ _ -‐'┬───────────'─┐
         |  ヽ, ヽし' _ ,-─--'ニ,¨´:. :. :. :|      |                     |
       {´ _`ヽ、 ヽ,}r ´ , -‐    ヽ :. :. :. |      |                     |
────‐'─`¨`─‐`‐'´────‐.' ─‐┴.───.┴────‐─‐─‐─‐─‐─‐.┴─


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .その中には蜀の李密も名を連ねていた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年頃 晋首都 洛陽】

        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
        トゝ   ,    ィノ         ……などといった上奏文が届いています
.         、  っ  ノ=ァ

          > - .イ: :ト、

         ...ィ /不  ト|: :ヽ                            r=-、      _,.......、
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、                            }|   ``ヽコァ' ´´ ̄`l}  
      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;                         r'  r== 、}j_}'´__,r==、゙、  
                                          _  r'\  〉  ,.イ_j、>``  fr' 
                                         //`´`ヽ ヽ'=テ'´ー' ー'`ーヽ=r'´ 
                                         j {_,. - '´ ト=彳 l !     !  l ヾ 
                                        、j ,イ    {  ,.{-!-|、   l__l_l | lト、 
                                       r=、{ ヽ    ト、l、l,r=、N、ノ=、ノ`//'  〉 
                                       {{__, ト-`= r'__}_イヒソ   ヒソ}ィ''´_ノ 
                                         `=-<ヽ_ニ〉、  、__,'_ ノニヽ、-' 
        もう少し上の官位を授けても良さそうね           く fr'´ くくヽri´/ ''\_Yモこ,  
                                         .,‐/ ム、 \‐´'―i'\ヾヽ、, 
                                        /ノヽ   l ,,=\_ノ「l  Y===、`〉 
                                  .       `'ー― i" ./ァ⌒l-{rー~>' 
                                              .|∠ム.__ノJ  ゙ー '  \ 
                                                      \V       .\ 
                                                        \     _.. -‐゙ 
                                                         ` -‐ ´ 

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .後日、司馬炎は
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .王濬を鎮軍大将軍・散騎常侍に任命し後軍将軍を兼務させている
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|           続く           |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
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|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .続きは日を改めて。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!





/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/  
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/             6/6(土)23:00頃より続きの投下開始
  / ヽ{  ト、ヽ l:′    
 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧     
l; : : : : \\.り/: : :i

i: : : :: : : : :|<V>| : : : !








/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/  
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/             6/6(火)23:00頃より続きの投下開始
  / ヽ{  ト、ヽ l:′    
 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧     
l; : : : : \\.り/: : :i

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※23:30から始めます

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵


                            .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                            |    おい、聞いたかっていう?  |
                            ヽ_____________乂


.


         ____
       /      \
     /   ⌒   ⌒\
    /   ( ●) ( ●)ヽ
   .l      ⌒(__人__)⌒ |             何をだお?
    \     ` ⌒´   /
    /             ヽ

   晋 治書侍御史 陳寿

                                                   / ニYニヽ
                                                 / (0)(0)ヽ
                                                /  ⌒`´⌒\
                                               | ,-)       (- |
                                               | l   ヽ__ ノl |
       尚書の張華様がもらった呉討伐の褒美だっていう。         .\  ` ⌒´  /
                                               /        ヽ
       破格の褒美だって評判になっているっていう            /           ヽ
                                              |           | |
                                              ヽ_|         |丿
                                                |         |
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \       
ト、      /             \     ,:イ
| \___/  ___ ,,),,) ___ ヽ_/ |

|     ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/   ヾ::::::::::/  |   /    食邑の加増一万戸でしたっけ?
\ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/     ヾ;;;;;/   |;;::. シ 
   ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::  i ̄i ̄i ̄i     | ̄      .麻呂より多くて、王濬将軍と同格とかどんだけって感じです
       ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ノ    

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .呉討伐の論功行賞で目を引くのは、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .一貫して呉討伐を主張し続けた張華に対する恩賞だろう
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V 
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l| 
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./ 
    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉 
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂   
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                             /::::::::::::::::/:::::::::::::::::\:::::::::::ヘ

                                             ,':::/:::::::/::::::::::::::/ハ::::::::::X:::::::::::.
                                                 .:::::!::::::/ :::::::::::::::/ |:::!ヽ:::::::::. :::::::::.
 尚書・関内侯の張華は、                            .:::: |:: /::::::::::::::::,:' ,:::,'  \:::|:::::|:::::
 故太傅羊祜と共に大計を立案して勝利を収めた大勲があった。    ..:::rt|:::!:::::::::::;ィK. /:/,x‐-- ,メ::::::!,、!

                                            .::::! i|:::l;xィfr心  /ィ  ,ィぅテトx:::::!リ::!
 よって、張華の爵位を進め、広武県侯として食邑一万戸を加増。    .:::::メ|::::! 弋Iツ      弋iシム:::|'::::!
                                           ..::::::::: !:: ト,,,,,,,,         イ7:: |:::::l
 また、その子一人を亭侯に封じて千五百戸を与える。         ./:::::::::λ::iヽ       '       ハ:::|:::::|
                                          /::::::::::/:::!::|::::ゝ、   ー一   .イ:::::!::|:::::!
 最後に陛下より絹一万匹を下賜する                  ./::::::::::/:::::|:::!:::::::::::jゝ、    t:´::::::::::|:::!::::|
                                        ./::::::::::/::::::::!::|:::::::,r''}   ` ´ {frx::::::::|:::|::::l
                                            .::::::::::::/::,ィ≠!::|テ´: : }      { : : : : |:::!≧x、
                                         /::::::::::::/::rヘ: : :ヽ : : : λ'''   __ '´}: : : : :レ' : : | ヽ、
                        .              / :::::::::::: /::;イ λ: : : : : : : : h: :'´rt: `t: : : : : : : :λ !  ゝ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .官位の昇進こそないが、恩賞の内容は王濬のそれに匹敵する
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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           /                \   \
             ,イ            \   \::: : \
           /   /     !   :|  :|ヽ\   \:::::. ヽ
           ,'  .:/  .::::/ ,'   :,' .::iハ . ヽ:::: :::ヽ:::::. ヘ
        i   .:/  ::/ /  ::/!: .::,' | |∨:|ヘ:::: : :::ヘ:::::::ハ
         |  .:,' /  .:/  ::/,' :::/ |:.! |:.:| |∨::::::::∧::::::i、
          | .::i:./  .:::,イ ::_/:::/   リ !斗f‐-、::::::::::ハ::::| !
          |/:|/  :/,ィ"´/:``   /  |/'_」」. i:`: :::::::|::::| |
         ,ィ|  / ::::::/i,.>''"アiヽ      /´::::}`.|:::::::::::::l::::| |
      / | ,'::::/{ rT{::::::::::r !     {:::::rリ ∥:: :::::/ト、ハ|

        {  | {::/::::::ヽ|:|乂、_,ノリ      ヾ之' ,'|::::::::,'. | 乂
      ヽ | |,' |::::|::::|`ト! ''' "´     、 ,,,,, ハ|::::.::i  !   `''ー‐
        i   |::::|::::l::::|ト、""゛          /:::|:::::::|  ヽ             ありがとうございます
          ハ::  l: ::|::::|::::iハ \     ` ´  .イ:|!:::ハ:::::|
       ∧:  !::::i:,.-、「|∧  > 、 _,. <:i::|:::|:::::.ヘ:::ヘ
       /::::: _厶イ ./ |:.:.|` ー-L>、:::::::|::|:::|:::::::::.`iー\
.      />< \   ヘ. i:.:.i   ,'!ハ| `<ュ」::|::::::::.:.∧   `ー
.     ,イ-― 、` 、\  ヽ|,イ   /_||__〉   ハ`ヽ :::::.:.:.∧
    / :: :: :: :: \ \`'''" `''ー-イ>=<ヽ  | !:: ヘ:::::.:.:.∧

    ,i :: :: :: :: :: :: :\ \  く/,' ハ ト、\ ` | |:: :: }:::::::.:.:.ヘ
.   /:| / ̄\:: :: :/:ヽ ヽ   // ,':: ヘヽ ) | |:: :/!:::::∧::.:.ヘ
  /::::| :: :: :: :: :ヽ::/:: :: ヘ ヘ く/ /:: ::.∧.   | |,イ/:::::::::::ヘ:::.:.ヽ

               晋 尚書 張華

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .何より重要なのは、この恩賞で張華が五等爵を与えられた点だ
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【晋の爵位制度】
┌─────────────────────────────────────────────┐
│●五等爵                                                          ......│

│┌──────────────┐                                           .│
││公(郡公・県公)            │                                           .│
││侯(郡侯・県侯・郷侯・亭侯)  ......│                                           .│
││伯                    │  ⇒  五品官以上の士大夫に食邑と共に与えられる        ...│
││子                    │                                           .│
││男                    │                                           .│
│└──────────────┘                                           .│
│                                                                  │
│●それ以外の爵位                                                       │
│┌─────┐                                                       .│

││名号侯    │                                                       .│
││関中侯    │                                                       .│
││関内侯    │               ⇒  食邑は与えられず、名目的な礼遇のみ              .│
││関外侯    │                                                       .│
││五大夫    │                                                       .│
│└─────┘                                                       .│

└─────────────────────────────────────────────┘

/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.

: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、       この時点までの張華は、爵位で言えば関内侯に過ぎなかった。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ         .それが制度上では、
   \ヽ、 _ , イ!::/          五品官以上の士大夫しかもらえない五等爵を得て広武県侯となっている。
  / ヽ{  ト、ヽ l

 ∧\  マ三ソ| \           .西晋は貴族社会と言う人がいるが、
./: : \\ ヾ-〃 _ !______     そういう意味では張華は貴族の一員になってしまった.
l; : : : : \\」リ/        /

i: : : :::\::\i../        /

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

            _ _ ___

            ´       `ヽ、
          /            \ヽ\
      , '             \.、ハ

.     /     l { : .\: .\\   `ー廴_

.      ,′ /   .八!\ト、斗匕 ̄ヽ、   \\
     l l |    {.ト、\ \ ,ィ斗ェ=ミァ 、_ヾ: . ハ ヽ
     | ! ||  .ィT弋, \  ゙Vュ:::::;Y´り: ハ :.リ  )
.      !.! |l    i|         `辷ツ !Y. ; :jノ
      .l ハ 、 : :小 /⌒     :::: ノ:.ハ: : ; :\
.       乂 ハハ. : :l;ヘ、:::  `- '  /V: :ハ : ; : : \
        ノ ノノ}: :リ : i:`::ー―、‐', ィ´⌒V:廴.; :ヾ: :\
           ノ.:/. : .!: i : i ::「 V ヘ  ,ィ》ー‐'i⌒\ : \         自分で自分を褒めてやりたいわね
.       /イ: : : ィT!  ̄く≫|i }≪/   ll.|    〉 : : '.,
.           ,!: /´ V《  l二ニ{_}ニコ    ll |  / }\: :ハ
        ,′{ \ V《   |_/ |\_|    》/ /  .|: : .:, :ハ
        ,′:.|  YV《  // | V   》/ !    !\:ハ: ハ
.       /: : :∧   !. V《//   !  V .》/  |   |: ハ:ハ: |
.        /:/ : {    .|  V/_  o|  V》/  .,′   .!; : :.| :!; !
      /:/: : /   .∧/_ヽ)  i   .V   / /   |:!: : |: |i |
.     /:.,': : /   _|/ ´-、Yフ  !     ./i     !:| : :!!:| !|
    /:./: :./ イ´ ,イ  ,ィォ }   |      |.レ     | ! : | !| ||
    ,: :,'i: :.:{  《  {   ノー'   .|     Y     !::ハ | |! リ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この頃の張華について、『晋書』『張華伝』は次のように記している
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \       
ト、      /             \     ,:イ
| \___/  ___ ,,),,) ___ ヽ_/ |

|     ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/   ヾ::::::::::/  |   /       近いうちに三公になるんですかね?
\ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/     ヾ;;;;;/   |;;::. シ    
   ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::  i ̄i ̄i ̄i     | ̄   
       ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ノ
                                                     / ニYニヽ
                                                   / (0)(0)ヽ
                                                  /  ⌒`´⌒\
                                                 | ,-)       (- |
                                                 | l   ヽ__ ノl |
               あやかりたいもんだっていう                 \  ` ⌒´  /

                                                 /        ヽ
                                                /           ヽ
                                                |           | |
                                                ヽ_|         |丿
                                                  |         |
     ____
   /       \
  /   ─   ― ヽ
/    ( ●)  ( ●)'
|        (__人__)   |         チャイニーズドリームの体現者だお
\       ` ⌒´  ,/
/      ー‐   ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .張華の名は一世に重んじられ、皆の推服する所となった。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .晋史及び儀礼憲章は全て張華の手に委ねられた。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       当時の詔書は張華が起草した物であり、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .その名声はいよいよ高くなり三公の望みを持たれた
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<       度支尚書の張華が中書省の職分である
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|       詔書の起草や史書の編纂に口を出せるとは思えない。
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、     ただ、当時の晋の朝廷において、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!     .張華の存在感が増していたのはうかがえるだろう
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年5月 晋 荊州 襄陽】




                            __ ,。t r‐‐- 。  _
              __ ,。-‐ -。. __       !Ll   Ll    Ll `tュ             _.ィzハュ、 x
              「 Ll    Ll  ゙゚¨ i  | _.. 。 - ― - 。 .._ 〔」          z杉イハミ八ハヾz
              |_.. 。 - ― - 。 .._   |  Ⅵ> ¨´ ̄ ̄`¨<Ⅵト          '了彡ハッγシハハ
             V¨´ ̄ ̄ ̄`¨V|「 トュ | fl     fl  =|  |   ____rュ  ィッ彡森本木辷ハハ
               | i^i     i^i  =|| ≠=| l;l  ,ハ.  l;l    | ̄ ̄ ̄|>≠≦ 川杉ハソ≧森林杉z
               | Ll     Ll:iニLlニLlニ|     Ll     ー|    「 ̄ ̄ 彡シイィッ≠彡林森森
               |=        l         |=             |    | ⅱⅱ〃メソ気シミγ木林森森
               |-  _     ├―――‐┤‐         =| {田} | ⅱⅱ7シイッハ杉巛人ハ八
 火            |,/ヘ   /ハ└L「L「L「Lll:   ィ代     -l_________|_ ,イ川ヮツノX≦谷辷彡林巛
 彡(           ||土|  |土| |!l V リ |ハ  LL|      =|    |゙____   イソノ彡森林杉ヾレ
 ハ彡          ||土|  |土| l       lLl           =l iYi  :| | | | | ,ィ彡レ盃幵卅ハYミ辷
 林杉  二∠二∠二∠二∠二ヾド┼――‐┼===¬冖¬==┤ 山 ::| |_|_l ,.イシ彡ッィハ八ハハv林杉
 木炎彡 TL「lTL「lTL「lTL「lTL「l  |  ,.へ. |=          ー|    |  〃ソジ彡木ミ木ハうY林杉
 杉火彡゙ィ   二王二三二王二三二l〃 /'ヾ|‐            | _. :| (川ハ人ツ林ハ八ッハ林ミ
 非杉彡火ッ゙人  三二王二三二王|l   l  :l|=  ハ      ハ  | 山 ::| 〃ハvゥハレハハ本盆本木森
 くシ杉木ハ辷ミメッt   二王二三二|===== L!     Ll :=|__ ,lレ ハくくィヾ癶火っ㌍進≠z辷ミ
 火杉彡'バ林ミ巛彡狩 ハパバヘミハミミヾミ、 二ニ======㍉v/´ イ彡不ミ刈_斗<   ,, ' ̄

 木パバ彡森杉ミ彡林 ハヾパミYミメ彡彡杉林;;;;皿皿皿皿,,,,;;;>''´. . . イ彡巛 〃`  ィハミ二並炎ミ彡
 火彡辻彡イハ木杉ミミ狩 ハ彡杉森㌢ッッ ッッ ャャ ッッ_,.>'´. . . . . . ハバヾ杉. イハ杉辷林森森林
 森杉ツ爻乂彡イ 爻乂ミッメ、 森㌢. . . 。o彡ф彡'¨ ̄. . . . . . . . . . . .ィ川く. . . . .彡ハ木杉'フハ本林森
 森森爻林爻ミ彡 杉ハミ三仆宀 。o8ミ%8 ゚. . . . . . . . . . . . . . . . . . ¨´. . . . . . . 7ハバ’`¨ '¨¨彡イ¨ヾ
 ヾ乂ノハ乂杉森広 ¨. . . . . _ピ‰£ミ彡イ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ         陛下は杜預殿を当陽県侯に封じ、
             l l  ´=` l         食邑九千六百戸を加増すると仰せです。
           ノ  ヽ _,、__ノ         
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、        また、御子息の杜耽殿を亭侯に封じて食邑千戸を与えるとの事。

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_     
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、   .さらに、杜預殿に絹八千匹を下賜すると

. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|   
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                         / ̄ ̄\
                                                 _,ノ ヽ、_   \
                                                 (●)(● )    |
                                                 (__人___)     |
                                                      '、        |
                                                  |       |
                                                 | ,     /_.{
            使者殿。                                `ァニニ<//〉、__ __

                                                 ,./ /\  / : : : : : : > : :\
            申し訳ないが……                       _/ /|イ:::::/∨. : : :l: : : : : : : : : : :.丶
                                            /. : : : :| ./`Y / : : : 」: : : /: : : : : : : : }

                                           ,´ : :/: : : :| i::::::|/ : :/: : : /: : : : : : : : :|
                                            { : :/. : : : :|/:::::/ : : : : : : : | : : : : : : : : : ,'
                                          / : :,' : : : : : |::::/ : : : : : r---く´ニ\: ヽ:ノ
                                         、'ーr,_| : : : : : :|:/ : : : : :_/二ヽ V: : : : ` :´
                                        / :./ ̄>< :./ : : : : :/ 二 ヽ_」┘: : : ∨}

                                             晋 鎮南大将軍 杜預


      / ̄ ̄\
    /   _ノ  \
    |    ( ●)(●)
    |     (__人__)
    |     ` ⌒´ノ 
    |         }             呉討伐の恩賞は辞退させてもらう
    ヽ       /
___イ.ヽヽ、___ _ノ゙-、.

:   |  '; \_____ ノ.| ヽ
    |  \/゙(__)\,|  i
    >   ヽ. ハ  |   |
                                              ΝИ:.:.:.      ___      .:.:.:ΝИ
                                            l, -‐=‐-、´__   __`<|.:ハi i i l
                                         /|从 i i斗ァ77 }_}  { {////77i i 从|
                      .                  ´  ヽi_ | |///// i三三i //////| | _i/
                                            ヽ.i__ ̄  __}_}  {_{__  ̄ __i イ
                                            /    / /  /  /    ∨ヽ
                                            / ,イ´. / / . /  //  /   / `
                                           / / //`゙'</ / .//,.斗孑代_ ハ リ
                                           ムイ .ィ .マ丁≧x| // ,x≦丁ア ノ ノ丿
               何故そうなる?                    .!i/ハ{ 弋り^i/   弋り  }ハi.!
                                             ∧{ .圦      ,     ∧ }∧
                                            .i  lイ.  >       U ヘ}| i| i
                                            l ! i i | .i  .⊂ニつ イ  ! | i|ヾl
                                           .l |i i |_i:::::::/ ≧=≦ヽ:::.! .i 从 i l
                                           ハ i .} i i::::::〈 /}ハ{\ .〉:} リ  i 八
                                           /::::::::::i川:::::::::ヽ .}__{ /::::::::::i /∨:::.ヽ
                                         イ彡--ハ:::! !:::::::::::::ヽ/:::::::::::::::/ / :ト--ミヽ

                                               晋 牙門将 周旨


            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ●)(●)
          |     (__人__)
             |     ` ⌒´ノ            .うちは代々官吏の家だからな。
              |         }
              ヽ        }            .武功は功績に入らないのさ。
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           .常識的に考えて

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: …オカシアゲルカラ              , --──-、
                                              , イ /      ヘ  ト 、
                                              i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
                                                   | ヽ ' _ ` イ       
                                                  l l  ´=` l       
          分かりました。                             ノ  ヽ _,、__ノ       
                                        _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、      
          陛下にはそう伝えしましょう             /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
                                      丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
                                     . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

                                     /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                              イタダキマス  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .杜預は呉討伐の恩賞を辞退しようとした
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
       !::::::: ,   :::::::∠ノュ ノ.          却下。
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<. 
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y          .陛下は恩賞辞退は許さないと仰せです
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,                             , --──-、
                                                 , イ /      ヘ  ト 、
                                                 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                   ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
                                                      | ヽ ' _ ` イ       
                                                     l l  ´=` l       
                                                   ノ  ヽ _,、__ノ       
              …………                       _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、      
                                          /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_   
                                         丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
                                        . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
                                        /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                                        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .認められなかったが
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年5月 晋 荊州 襄陽】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ   
             l l  ´=` l   
           ノ  ヽ _,、__ノ                  駄目でした
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、  
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                         / ̄ ̄\  
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                         /_ノ  `⌒ \ 
                                        _           | (● ) (⌒ ) .|
                                       | !        | (__人___)   |
                                       | !        |  ` ⌒ ´   .|
                                       | !   ,.-,    |         |
                                     _,ノ ┴、/ ,/       ヽ       r
     すまなかったな。                    r `二ヽ ) i      ヽ _ 、___,   ト
                                     |  ー、〉 /     _,,,,ノr  `   /i\,,,,_
     そういう事なら、謹んで頂くとしよう          |  r_,j j__,,.. r''''"/::;| \`'/   ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
                                      |   ) ノ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|  /\  /::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
                                    ノニ-、 ,/::;;|:::;;;;;;;;;>::;;|/(::::ノ \/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
                                 √..:::;;; ヽ、〉;:;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|  "::く  /:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
                                  /..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;|::::;;;;;;;;;:{ ::;;;;| |:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ただ、辞退を却下された後、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .すぐに恩賞をもらっているため、謙譲の構えを見せただけのように思える
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    /.:::::::::::厂               マニ=-<:::::::::::::::::::::/
    .′::::::::::ヽ          丶  V⌒ヽ _______/
.   |∨ :::: /\〉   丶    |   \ ',
.   |i ∨::/ |   |  l |  \ l |:|│i    i
     ∨ |   ∧ !i|、丶  .斗|∧|  | |
    ,  │:|  T Ⅵ厂\\{ 才笊 ! l |/
    i  |从  |jI斗七さ \〉 {:ソ{│N\
    |    ヽj⌒乂ソ    '  l∧|  ト\       士大夫って、面倒臭いな
    |    ∧ 丶         ,、′//| |
    ′  / ∧ ∨ト .  - ,、f゙/ //, |∧
   /   /  {∧ ∨'ー‐〕瓜 |Ii:i:i:く:i:i:.   i
.  /       l:i:∧ ∨  冂ノⅧi:i:i:ヽ:i> |                         .   ___
 /      /:i≧∧ ∨‐┘  .Ⅷi:i/:i:〉. |                            /   \
./   / /:i:i:i:i:i:i:i:i:| │iト...,   }/:i:i:i:i:i〉 |                          /   _ノ  \
                                                . │   ( ●)(●)
                                                   |     (__人__)
                                          .   .     |      ` ⌒´ノ
                                              .  |         }
                                             __,ノ ヽ.ヽ       }゛
    しかし、こうも物事が上手く運ぶと、                 y彳 ";;;;;;ヽ  ヽ'ヽ   ノ
    やはり俺の功績を後世に伝えたくなるな。          /  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';, ヽ. ::::::>/

                                      /     ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';,`ヽ/ヽ、

    常識的に考えて、                       /      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', ,.r`i ヽ、
    史書か石碑が定番なんだろうが              .|      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', /::iヾ;;rァ /
                                     |      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'"',  `!;;ノ! ト、
                                     |      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',  ,';;;;|i,.!;;;ヽ.
                                     |    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'';;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;ヽ,

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                  /   ,ノ ヽ、_
              |    ( ●)(●)
             |     (___人__)
                  |        、'
                 |       |
                }._\     , |
        .__ __ ,.〈\\>ニニァ´              自伝映画も悪くないな。
       /: : < : : : : : : \  /゙i ゙i、
      , ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ト|゙i \_           .題して「俺の名は。」
     .{ : : : : : : : :゙i : : :」 : : ::', Y´゙i. |: : : : .\
      |: : : : : : : : :\ : : :\ : ',|::::::i |: : : : ',: : `,        この功績を引っ提げて無双に本格参戦、
     ', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::゙i|: : : : . ',: : }        あわよくばマリー・ローズちゃんと夢の競演も……
       (,:/:/ニ`ン---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ', 
        `: ´ : : : :V ,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rー'、
       {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: >< ̄\.: \
       {: ∨ : : : : :」.ゝ-''゙~ ̄ ̄ ̄ ̄: : : : ゙i ム: : : ' ,
         l: : ∨: : : ./: : : : : : : : : : : : : : : : 、/: : : : : : }
        }: : : \ : : : : : : : : : : : : : : : /゛ ̄: : : : : : : :, '

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ところで、呉討伐の論功行賞について、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .次のような言葉を聞いた事のある人は多いだろう
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//            .呉平定の功労者である王濬と杜預は、
            | |    >:´|、  -  ,|`:<           その後、権貴の前に不遇を囲う事になった。
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|     
            | |     >-、\!  !/::,-<           .権貴とは権力を持った人物を指す
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l    .この言葉。
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              .王濬に関しては、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           .秦秀のような見方をすれば確かに該当するだろう。.
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           ただ、彼の場合は高齢であり、
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l          .自業自得の面も少なからずあった
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元280年5月 晋 荊州 襄陽】

    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)
  |     (__人__)
   |     `⌒´ノ              だが、まずは荊州の経営だな。
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃             呉の荊州の中心地たる武昌方面はきっちり抑えなければ
   ヽ、l    ´ヽ〉

''"::l:::::::/    __人〉
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、                              }:./.:::ノ7 /.:::::::::://
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!                              /.::::::ノ7_/.:::::::::://_,. -‐…‐-ミ.,
/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|                          /.::>.''゛/.::::::::::/ 厂〕          )
                                         /    }:::::::::::/_i|⌒ヽ
                              .            /      i::::::/ r==ノ
                                          ′     |:::/   / i: | |: i:|
                                                }/   / -|: | | 从
                                         l  i    /    xミ|/|: /Ⅵ
                                          , |:    / / /杙り,|/乂{
                                        ′   //( |  |^     /
             お、戻ってきた                    i     |  |∧|   ー ′
                                            |      | .   \> .イ
                                            |    |  乂___ヽ__
                                            |    |      |:i:i:i:i:、i:i\
                                         く|    l   /  ',i:i:i:i:i:゙'ー..Xミ、
                                                   / ,  '.i:i:i:i:i:/i:i:i:i:}

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .一方、杜預の場合、この言葉は該当するのだろうか?
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .戦後の荊州統治を任されたのを不遇とするなら、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .そう評した人物の見識を疑わざるを得ないと私は思う。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .荊州は用武の地にして、交通の要衝なのだから
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            / ̄ ̄ \
          /  __,ノ `⌒
          |   ( ●) (●)

              |    (___人__)
            |.     ` ⌒´ノ
           |        |
            iヽ       |
           }、 `> ー-´-くヽ- 、___、
          _ハ,>-ー< ̄/ :/ :: : : : : .7¨. ヽ           左伝の注釈も仕上げないとな
       __/ :}Λ::√ У: : :./ : : : : : : / : : : : \

    ,.-< : : : : :i /::::「 / :< : : : : : : : : / : : : : : : ∧
   r´ : : : : :「: i/::::::i / .: : : 〉 : : : : : : : : : : : //: : .ヽ

    } : :, : : : i :./:::::::i/ .: : :/ : : : : : : : : : : :/ : : : : : : . \
   f : :i : : : :i ,':::::::/ : : / : : : : : : : : : : i :/:,: : : : : : : : : : .ヽ
  / : :i : : : :i i::::;::,' : :./ : : : : : : : : : : : : :V: {: : : : : : : : : : : : .\

 /: : : :i : : : :i i:::::,' : :/ : : : : : : : : : : : : : : :rヽ: : : : : : : : : : : : : : .\

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .杜預の晩年は、荊州の経営と『春秋左氏伝』の注釈の執筆に費やされる
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年5月 晋 揚州 寿春】





                                              
                       ∫ι__________ ./丁了  
                      ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ  
                       ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | ||  
                       ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | ||  
                      弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 
                    弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ

                        il_,└───────┘ ,  i!    
                        | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l   
                      || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||

                      l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
 | ̄ ̄|i   | ̄ ̄|l   | ̄ ̄||   || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||   | ̄ ̄||   | ̄ ̄|i   | ̄ ̄||
 ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|           | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|           | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l
l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|           | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|           | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ            陛下は王渾殿の爵位を京陵県侯から京陵県公とし、
             l l  ´=` l            食邑八千戸を加増し、絹八千匹を下賜なされるそうです。
           ノ  ヽ _,、__ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           御子息の王澄殿を亭侯に、

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_        .弟君の王湛殿を関内侯に封じるとの事

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                _  /:::::::::::::::::::::::::::::::\

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::               /:::::::::`/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                    .   /::::::::::::::::|:::::::/ ̄ ̄ ̄Z::::::::::::::::::l

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            ありがたく頂戴しよう                 |ハ / Tニ―''' ̄|  /::::|   /l:::::::::::::::

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                                    .           /:::::|  /\     / |:::::::::::::|:

                                            晋 安東将軍 王渾


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ 
             l l  ´=` l 
           ノ  ヽ _,、__ノ            周浚殿は射陽県侯から成武県侯とし、
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           食邑六千戸を加増、絹六千匹を下賜するとの事
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_   
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|

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                                  │. . . . . . . .|.| . . . . |\ . . \. . / . .\. . . . . . . .|│| . .
                                  │. . . . . . . .|.|i . . . . 、 \ . . Х>― .斗\ . . . |│| . .
                                  │. . . . . . . .|八 . . . . \ ` ‐---/ 弌Y^ . . . . .ト|人厶
                                  |. .| . . .l. .│ \\ . . \   〈/V \ ヽ | . . . |├く ヘ
                                  |. .| . . .| . .|____,\\. . \    \く___ノ | . |. ∧|. . . . . 〉
                                  |. .| . . .|/|     .斗≧=‐----       ノイ|/ 人_/〉
                                  |. . . . . ∧. .'.  Y^Vj弌                __/ . j. . .イ
                                   . . . . . . . . . .V人 \__〉            |/. . /\イ
           ありがたい話ね              .\.〈\ . . \\ヽ.     ′    ┐     ∧. ∧. . . .ソ
                                     \ \ . . \トヘ.      く  ノ     ∨__,>く
                                         ` ‐--- T\           /    V ̄\
                                                 乂__≧=‐-----rく    /    \
                                               (  \_ノ、__,ノ/|    /        ト
                                                   / ∧ _/         |  \

                                               晋 揚州刺史 周浚



             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´         時に都の様子はどうだ?
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /  
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /           呉討伐の話題で持ちきりだろう?
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l


                                                   , --──-、
                                                , イ /      ヘ  ト 、
                                                i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                  ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
    ええ、まあ……                                        | ヽ ' _ ` イ       
                                                    l l  ´=` l       
    しかし、衆目を集めるのは、やはり王濬将軍でして……            ノ  ヽ _,、__ノ
                                          _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、      
    口さがのない者はこう申しております               /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
                                        丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
                                       . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

                                       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                                       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ 
             l l  ´=` l            太原王氏は女々しい、と
           ノ  ヽ _,、__ノ    
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、       
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_                         ,-──── 、
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、                      ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ 
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!               .-ー  ̄ ̄`´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ 
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:ヽ 
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                                     {.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:___/|/ ,ィ´ ̄`ー ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.j 
                                      ':.:.:.:.:.:.:.:≠=≧   rツY ̄ ̄ヽ  Y:y一、ノ 
                                       \.:.:.:.〈 ..-ー─t    | 0  |   り イ ハ 
                                         \.:Y:::::::::::::::| |   ー─一    |l tオ j 
                                            Z|:::::::::::::ノ/            .|l  ノ 
                                        r} >ー一  t、 ゝ r==、__ノ   |:yハ、   __ 
                                       <ゝ>ヾ、   r==   ソ      |:.:i j`Y圭圭圭 
                                        .   ̄ | ヽ一'  r==ニニニl   j:.ノ /  |圭圭圭 
                                          |   ヽ   |     |  /:/ /  .|圭圭圭 
                                          |    ト、. k二二二y  /::j /   |圭圭圭 
                                          |    |:::}__ ===ー--'::::/      |圭圭圭 
                                                |:::::::::::::::::::::::::::::::::::|     |圭圭圭 
                                                └─┬''''''洲洲x'┘     j圭圭圭 
                                             圭圭圭|  州州从      /圭圭圭 

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『晋書』『王渾伝』によれば、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .当時の人々は王濬を誣告する王渾の様子を見て謗っていたという
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   ,'::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::_::_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
   i::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::/,._ ``'‐.、::::::::::::::::::::::::::::::/
.   V::::::::::::::::::::::::i:::::::/ ii  ``' ヽ、:::::::f ´`ヽ:::::::/
.    \:::::::::i`' <iヽ/   ノi   _,   V::::i´/ i::/
      ` . iへ、_  /ノ-=ニタ    V::::i  /:/
       ヽィ'´:.:.:.ヽ ´ ` ' ‐ ' ´     i::::i_/:/            うぬ。
          i:.:.:.:.:.:.:.:|            i:::::i   i 
         '、:.:.:.:.:.: |      ,ィ===‐' i:::::i  |            .ここらが潮時か
.         ゙ヽ‐‐ 'i_ _,、  〃 ,、-‐   ,'::::::i.  i
           、`ヽi`ヾ' _,.-‐'´    ,'::::::,'    ',
           `'" \   ≠"     ,'::::::,'     人.、
                  ',  ___,/::::::/  /  /:::ゝ、
                i:::´:::::::::::::::::::::::::/./    ./::::::::::::i:``     .        >''^´  `´ `''<
              i::::::::::::::::::::::::::::::/´     /::::::::::::::::i:::::            ァ'           ヽ
            , ィ:: ̄7i ̄ ̄ィ ̄     ,.':::::::::::::::::::i:::::     .       /                 ∨
.          ,...:<::::::::::::::/,.へ´       ,.:':::::::::::::::::::::::i::::     .      l  l /    ,, -    、   }
                                       .       | | | {   /    }   ヽ从
                                             从_ゝ /     /   ソ-、
                                       .      ∨ ::  ) ̄ ̄,, ≠ミ ―アヽノノ
                                              ゝ Y )‐v‐く 八 Y⌒  人
  ところで将軍。                                   ( ゝァ (__ノ彡::イ::__::彡ノノ
                                                '^⌒`,|>ゞ-、
  今後、長江以南の統治を考慮するのなら、                     / ―――’、

  近いうちに州都を寿春から建業に移すのが最善ではないでしょうか?   ,ィ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ
                                       .        /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハ
                                       .       ,ハ:i:i:i:V:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:|_
                                       .     /:|:i:i:i:i:i:|:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i':i:i:i:i:i7

                                            八:|:i:i:i:i:i:|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/、:i:i:i:i:i:i∨ /
                                               ,':i:i:i:i:i:|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:マ  寸:i:i:i:i:i∨ /


      ,'    /         /   l       ,'       ',
     ,'  / /        /    l      |
         / '      '´/ ̄ ̄``Vヽl、  |   l }    }
     {  ,'  l |   {  /    -- V | V|\ | }
     {  ! ,从 .|  l ,l ,'   _  ヽ| V| '⌒ヽ}   l}
       | l ヘ   |ハ { =≠≠ミ     ヾゝ Vl/ } l}
     :.  l人 ∨ {l  ヾ           _  / / /    幸い、刑名を尊ばない将軍の統治は、
    , -\ { ヽー、 寸ー          ⌒ヾ>/ /}/     呉の人々からも評判が良いと聞いています。
   ./´/⌒\ - 、>ゝ             ,   //
   l  {   l    }⌒}:..      `  ‐   /)}         彼らが「衝撃の王渾」の
   `  \_{、_ノヽ j  .、         ィ          .武名を恐れている間に移転を済ませたいのですが……
       人 ゝ  _′  > _   <ハ)
        `ー//}h、     {r ̄-/
        ///////}h、   K ̄
     , -'"////////////}h、{//\

__,,..-‐''//////\//////////ハヘ/\              |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
                             .         i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リ
                             .          V::::::::::::::__::__::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                      Y¨ヽ:::〉 _,,、`<::::::::ハ:::::,. ,、i::/
                                       f } }}ゝ/-'´,--ゝ、_``' ゙_,ィ/ ゙i/
                                       ゝ‐ァ‐h. Y:.:.:.:.:.:.:.:.}" /≦゚-'.i
         悪くない。                           {.} i__i,人:.:.:.:.:.:ノ  |   ./
                                   ._.,.、.-≦/:ハ iN.、 `".._,,,_ 、_ | __ ,.'≧::....、____
         準備を進めておけ        ‐::':::´:::::::::::::::::,.:'::::::| ','、:'、`゙'"、__,゙." /`'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:`::

                             :::::::::::::::::::::::::/::::::::::|  ヽ',::ヽ   `ニニ   ii:::::::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                             :::::::::::::::::::::::/::::::::::::|i   ヽ:::ヽ,..-::‐::-:..i:i::::::::::::'、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                             :::::::::::::::::::::/::::::::::::::i '、   ヽ::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::',:::::::::::::::::::::::::::::::::::
                             :::::::::::::::::::/:::::::::::::::::i ヽ  /',--‐‐‐--.' i::::::::::::::::',:::::::::::::::::::::::::::::::::

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .天下統一後、王渾が揚州を治めていた時期は三年に満たない。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .それでも王渾が手を尽くして揚州を統治した結果、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .当初は晋の体制を警戒していた呉の人士も悦んで晋に帰服していった。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .揚州の王渾の邸の門には、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .賓客が絶えず訪れ、彼の周囲には空席がなかったという
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          _,,..-‐''  ̄ ̄  、
        /      丶    \
        '     /       \
       / /   / {        ヽ  ',
      .'    /  |  {、 ', l   }  }
      { l | ィl⌒`从 ', Y⌒ヽ }  }

      { l   l,ィ斧ミト、__', ィ斧ミァl/ ム
      ∨、 V{ゝVり     Vりィ /_ノ_
         {\ム    '   -=彡' ノハ)
         弋_入  マ  ァ ィく___)(
         ( ゝ-‐≧r-‐彳l⌒

         _,,..-‐/ {}   リ ヾ. 、
         /:{: : : ,'  {、./  .|: : `ー.、
   .r'^マニニニフ : ,' ,ィ^i^_入  | : : : : ハ            では、そのように
   j ‐乂_ノlノ: l/{lVV /: \|: :l: :lノ: :

  r{ _ノア/l:γ: : : : : :Y/Y: : : 回: :ヽl : : l
  }:.\ノ:}' : /: : : : : : : :∨ : : : : : : : : Y : l
  V: ̄ : Υ{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ノ: : :

   }: : : : : : 乂: : : : : : :-=========- 、: : l
   { : : : : : : : l`ー─‐彡: : : ̄ー-二二 Y:ヽ
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    \__/ : : : : : : : : : : : : : : : :マ ̄: : :ノ

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     (: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .翌太康二年。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .揚州の州都は建業に移る。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       以後、太康年間の揚州は、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .散発的に反乱が起こる以外は平穏な時期が続いていく
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年6月 晋 豫州 安城】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ            陛下は王戎殿を侍中に任じ、
             l l  ´=` l            爵位を貞陵亭侯から安豊県侯に進め、食邑六千戸を加増。
           ノ  ヽ _,、__ノ  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           絹六千匹を下賜すると仰せです

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|     /:::::::::::::::/       / \∨/      ∨:::::::::::::::::::}
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::   . /:::::::::::::::/      / / ̄_Y_ ̄_ ̄\    ∨:::::::::::::::ハ
                            .:::::::::::::::::/      '  /´        `\   ∨::::::::::::::::i!
                            |::::::::::::::/      /       /               ∨::::::::::::::|
                            |:::::::::::/      /     ! ! ,{          i  i ∨::::::::::::|
                            |::::::::/      i! | .| |  |__|__ハ   | |.斗-ト、 |  |r、.∨::::::::::!
                            |::::::/         | i! | |  | !|| .!`|   | ト、 Ⅵ i!  | ,ハ ∨::::::!|
                            |:::::i           Ⅵ Ⅵ |从N ,从  N Ⅵ.ヽリ!  ! ,リ ∨::::リ
       やっと都に帰れるな         ∨:|        {∧ Ⅶ从=ミx \! z≠=‐|  |,イ  .!:::/

                             Ⅵ          \乂」    ,         !  ! |   }∧
                              ヾ              |  人   、 _,   ,.|  | i!  / ∧
                                            | /  ,> ._    ...:::´::!   ! |    / ∧
                                            | !  /    `¨i´    |  |⊥._ / / ∧
                                            | ! r―rア'´ ̄ ̄!    !   |    ̄`ヽ ∧

                                             晋 豫州刺史 王戎

>>345修正】
【紀元280年5月 晋 豫州 安城】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ            陛下は王戎殿を侍中に任じ、
             l l  ´=` l            爵位を貞陵亭侯から安豊県侯に進め、食邑六千戸を加増。
           ノ  ヽ _,、__ノ  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           絹六千匹を下賜すると仰せです

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
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                            .:::::::::::::::::/      '  /´        `\   ∨::::::::::::::::i!
                            |::::::::::::::/      /       /               ∨::::::::::::::|
                            |:::::::::::/      /     ! ! ,{          i  i ∨::::::::::::|
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                            |::::::/         | i! | |  | !|| .!`|   | ト、 Ⅵ i!  | ,ハ ∨::::::!|
                            |:::::i           Ⅵ Ⅵ |从N ,从  N Ⅵ.ヽリ!  ! ,リ ∨::::リ
       やっと都に帰れるな         ∨:|        {∧ Ⅶ从=ミx \! z≠=‐|  |,イ  .!:::/

                             Ⅵ          \乂」    ,         !  ! |   }∧
                              ヾ              |  人   、 _,   ,.|  | i!  / ∧
                                            | /  ,> ._    ...:::´::!   ! |    / ∧
                                            | !  /    `¨i´    |  |⊥._ / / ∧
                                            | ! r―rア'´ ̄ ̄!    !   |    ̄`ヽ ∧

                                             晋 豫州刺史 王戎

【紀元280年6月 晋 梁州 永安】





                                                          _y-、_
                                                    _....-―一' ;:;:;:
                                                ,,....--'´    _;:;:;:′

                                _、             ..-‐'´     ィ  ,,';:;:;:广
                        ..-..,,_   _,〃 ,  ''''-...._,,_     _/’    ,,/     _i;:;:;:「
                     __..r'′ '' ̄"''";:;:;:;:;:     ` ̄ ̄''''''゙廴 、 ''ゝ 丿     _u;:;:;:
                    /´ _ ,,、      ;:;:;:;:;:          t_,];:;:;:;:;:;:;:    .. ャ;j;:;:;:′   ゝ
                  _/   ゙ 〕      l;:;:;:;:;:       ゙'、  ;:;:;:;:;:;:~~  _、  ,j;:;:;:;:l′
〃              _/'''''´  ..;:;:;:;:;:;:     .._ ;:;:;:;:;:         丶 ゙;:;:;:;:’    ニ、_u;:;:;:;:;:-
 ヽ           ..-''´     ;:;:;:;:;:      ;;:;:;:′    、   ''   ;:;:;:;:;:;:    ..ィ' ゙/;:;:;:;:;:;:;:′    、
′ r ゙''ー.... __  _ __..r''´      ,_;:;:;:;:;:      ;:;:;:;:      丶    ";:;:;:;:;:      u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶  、  ´  ̄´       u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;:  、           γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
  、 _ ′           _..ィ;:;:;:;:;:;:!               |  右将軍・都督巴東諸軍事の唐彬殿  |
   `ー-      ,,  '''   ....-';:レ´   ;:;:;:           ヽ________________乂
          ''ゝ、_ __l广   ''ll′    ;:;:、          `jr]「        '''´'t;:;:;:;:厂

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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ        
             l l  ´=` l           陛下はあなたを右将軍・翊軍校尉に任じ、
           ノ  ヽ _,、__ノ           関内侯の爵位を改封して上庸県侯にすると仰せです。
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、       
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_       食邑の加増は六千戸、絹六千匹が下賜されます

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|          ― 、    >、 r‐―  、 \      ∧∨ /
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::        〈―――>'"    ゝ ´     \ \_   ∧∨
                                   \   >_彡        \\|   \  ∧',
                                      y  /     j|__|_|  }  \―  、 ∨/∧∨
                                      / / i | \从 {\ト \  ゝ  ̄ |ヽハ  ',
                                     イ ∨|〈  x≠芋\ i \ |    イ  |  i |
                                     |人 i 从\ i rり / V |^Y     人\| 〈_〉
     都に帰って来いと。                    .'   \〈  ヽ _彡   人イ    〈r―' / i
                                         込 _  /ji    i |       、  ⌒´
     呉討伐が終われば、                         〉` ´  从  人 | ハ    \ ____
     巴東の軍勢の必要性も少なくなるわね              从个 _ ≦ヽ /r~|/7    〈    /
                                             从〈~〈 / |  V――    \¨´
                                          _ ノ ̄ゝ~~ \/\   \  \
                                         (  / ノ     \  /ソノ⌒Y'   \
                                      ――=彡 7〈   \ (⌒´     |


                                             晋 右将軍 唐彬

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .唐彬は呉が平定された時点で右将軍・都督巴東諸軍事に任命された。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .その後、翊軍校尉に任じられ、上庸県侯に封じられた模様。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .翊軍校尉はこの年の六月に新設された中央の武官職で、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .それを考えると、唐彬への恩賞が六月に入ってから出たのが分かる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                     /   ///∧    、
                     // , ≧o。. _ヽ    i Y⌒7⌒ヽ_,
                 ´// ////////,! \i7」丿/ /   !
              / ,     i///////// ! |/{     /  _/__
              /   { i r=ュ  !/////////,! lr:'――‐-  ´   ⌒7’
             ,      ヽ ヘ〈, ノ///////// ! lヘ -―‐ ―- /ーく
          /       /: :\ヽ〈'/////////,|_j/         i:   \
            /     /: : : : : : ヽ ∨///≫ ´    ̄¨  、    !      ヽ
.           /  ,. . : : : : : : : : : : :∧∨/ /:!           \ ハ     i
          /. . : : : : : : : : : : : : : : : : :〉〈 /  :|    ヽ    `  、 ノ  、   l
          ≪: : : : : : : : : : : : : : : : : / ! ヘ   : :!      \    Yト、   \
         ` ≪: : : : : : : : :/ ̄  ;     i   、   \  ィ│ヘ    i` ー一
               ` ≪:_:_:_:/     /   i      \    '´ /! ィ\ :! 、
           / / /   / ,           ヽ /   ィ令i_, `ー 、ヽ

           /_/ イ     ' :i         , -― ’   ; 夊沙   i
        __/    '      /   !        /    :     ト、      |      しばらく休んでも
      \      ! /        乂/ ̄「   イ       i      i :    ノ       罰は当たらないでしょう
.         \__ ノ/            \,」     !     l      | i、    ノ
.             ∨      γ⌒iーr一’   ,       乂__ j/ \≦
             ` ー‐ァ一 ’   ;  !         :   ├ァ __rヘ.  ヽ
                  /       /        /     ;   i〈   ! i   ;
              /       /        /     /    , ヽ ノ,ノ  /i {
                /       /    ;    ;    /   /_,_,_//  /、` ー一
.               /       /   /   i     ,     i77八{ハハ{:.:.:.:ヽ
              /       /        │   i    :!7/  j! j: 乂:.:.:.:i___
.             /       /           !        V       ≧「 ̄ヽ\

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .唐彬もまた、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .呉討伐の功績で「貴族」の仲間入りを果たした。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       彼はこの後も晋の名将で在り続ける
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

              __
       __   _r‐v´:x:―:=ミ __
    ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

     }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
      く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
.    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
     ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={       羊琇。
       / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
     , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ       .少し出かけるから供をして頂戴
.    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
.     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
    乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
       ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉                        __
          ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨                        '⌒\   _____     __
           /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,                     /  -=ミv ´       ` v ´___ ',______
.         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′                     '        ーヘ     >//////////>´
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.       /.: : :. :. :. :.l|   :|l : : : : : : : ,                        /' | {  i ′   }゙} }㍉, ''´V/>´  |
                                                 | j  { i{  ィ /┼}- ミ "´V/\   |
                                                ノ八  {从 /j/x==ミ ミ-、 ,i V//> |
                                                丶ト{ )′  Vツ }} ノイ|  <///> _
                                                 込 '    ' ' イト<   l      ̄| ̄
                                              ィ≦/〃个: ゚_  イ,.Li:ィ〉 l       |
        構いませんけど、どちらへお出かけで?           {////{{i:i:{_/ニニニニ}//〈 _j__     |
                                              _}/////V/ニニニニ}//ィ'////ヽ   |
                                           「///>´ニニニニ「///{//////‘.   |
                                              V/,'ニニニニ>'ニニV//}///////i}  |
                                             L{ニニニニ/ニニニニV/{////0//}  |
                                             杁ニニニニ{ニニニニ}/L//////∧ |

                                              晋 中護軍 羊琇


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|        呉へ行った仲思を覚えているでしょう?
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉        琅邪王が呉から連れ戻してくれて、今は琅邪王の邸にいるわ
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                               / ィ  /   /   ′ /        }、_,ヘ ', , </////////
                               . /  /   ′  /   .′        }""}::}  V/////////> ´
                               /   ′  /   ィ' i:  {          }  }i{  }/////>i´
                               ィ     '   ,斗┼‐‐j-       }  ′ }l   }< ´   |
                               :|:  i  {   / { {  /}i    /} _j__/_   }!  .////> . |
                               i|:  l  |  ィぅて笊芋{    / j/ }/   `メ、ミ .'V//////\
                               l|:  |  ト、Ⅳ ,_)/:::::r{ 八  / x笊ぅミ、  ミ ィ  V///////\
       諸葛靚殿ですか。             从 }  个、{ 乂__rツ   )'   ,_ノ/::rハ ミ/ |   、////////\
                                 )八  ト、   , ,           Vrツ Ⅳ}'  |     \////////
       懐かしいですね。                 丶{ ハ         ,   , ,  〈{/   i     `</////
                                     }>::.     __         / \          {` </
       一緒に会いに行きましょう             /,ィ=丶    乂   〉      イ   }>  、        、  
                                    ヽ{/<i:i:i:}ト .    ¨´   。o<   /     \      \
                                     }//|i:ir}、_ > _  <:i:i:i:i:V/> <{      `ー=ミ、   
                               __    |//liノニニニニニ==={i:i:i:i:i:i://  _\_         ゚。   
                               //ヽ _ ィ{//{ニニ{_o二二ニ=v{i:i:i:i:i///⌒\ニニヽ       }
                               ////V//V{∧ニニニニニ='ニVハ/// _r、___,>、ニ', /     ,    


      r─-=ミ      .  -┐
       {      `'r‐r'´     |
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i       でも、仲思ったらひどいのよー。
  /   八  ト、l _,.|\/l、_ レ| ∧
. 〈     _j\_{ ○     ○ jイ_ 〉      せっかく侍中に任命したのに、すげなく断わられちゃったの。
  `マ ニ=ヾ=〈       ,    ノ=r'7
    ヾ=-r`ソ≧=‐- -‐=≦、ソ´       呉の重臣で晋の官位を受けていないのは仲思だけよ
.     `ソ/  〈>z<〉`ヽ ソ



                                /                 ,ヘ
                                '  /  '     ,   /       / } 丶  . -=ミ、_____ ___ ____
                              / /  /    /  ′    ′    }  V , <////////////> ´
                          .   / ィ    /   '  / /  ' /      },、   V///////////> ´
                            /,.´|     ′  / ¨ナ/- /_ /      /'}l゙㍉ v/////>} ´
                           /´ |       ′ / / / / ヽ     / }i ミ  }<´   |
                              |   i   l   ィぅて笊㍉   ィ / 斗- ミ  :///>  |
  昔から頑固な子でしたし、            |   |   { 〃 んィ/:{  )/ j/  ノ'  ミ ' \/////> .
  諸葛誕の乱の一件もありましたからね。   Ⅳl   |   Ⅳ八 乂_rツ/    x芹ミv/ /   ` </////> . __
                               从  ト.   |  ⌒            んィ メi /{        { ̄ ̄  ̄ ̄
  それで、直接会いに行ってみようと?       丶{ \{〉  ' '         ,   ゞツ /}'  、      、
                                       〈{`r、               ' '〈{ノ   \        \
  話を聞いた限り、会ってくれるとは思えませんよ?    }〉圦      ‐ 、  __  イ \    ヽ
                                   /  ゙ヾ}ト        }//≧v  }〉    ',      ゚。
                                    /r=-.___}__≧o。 <=}///={ /  __  }       }
                               ___ <{  }/{i:i:i:i:i:{ニニニニニ{i:i:i}//ニi{  /ニニニヽ
                              ,ィニニニヽ _}/}i:i:i,イニ{。二二。}ニ≧}/ニ{≧'ニニニニニV     /


   __,>: : : : : ヽ: : :ヽノ : : : :_:_:_:ノィ
  ({ : : : : : : : : :_:_)辷不辷シ、)、)⌒ヽ
  ({: : : :__r<入ノ`ヽノゝ-ヘヘ.ヽ.ヽ 〔
 く(hィ´: :x rチ {   |  i ヽ \\}`ヽ

   Yフフフ ノ ! !  ! {  l x‐l‐ 、', jヽく
   ノlイ厂 i ヽ X´「从 jノ八ィ=ミハx彡く
. 〃 | { ', ヽ /ヽィ=ミ``´ rし'i 》jイr‐=ミx       そこでヒナは琅邪の叔母様に仲介してもらう事にしたの。

. ,′ l| 八 ヽ. i 《 rし'l   , ゞ゚''ィニニ」二二}
. `ー=ミー=≧トー=xゞ゚''  r ‐┐  ハ三辷ラ´       肉親の情と今のヒナの勢いで訴えかければ、
    )Y´ ̄ゝ-=ラ、  ヽ ノ .イー‐‐<        頑固な仲思の心もきっと落ちるに違いないわ
   辷ゝ=ニ三ハ=≧=‐r‐ イ:_:j: : : : : : :ヽ、

     ` ¬くく乙( x‐rく <⌒ヽヽ: : : :.:.:.:::.: )
            〃`小. ヽ ー' ノ: : :.:.:.:::ノく                __                     ___
         人ー彡∧ 〈 ̄: :`:ー:r : : :ヽ: \               /⌒>- 、,. - ── - .,    __  </////>
        (::.:.:./// iヘ.丶: : : : :.i : : : : :ヽ: 〉              / /   ,       ーヘ  \ / /////> ´
            〉:.〈// | i\\: : :.i : : : : : : \              /    /  , /       }、_,,   V///// ヽ
                                         ,  /  ′ / '      }'"゙㍉  V><    }
                                           ′ i   / {     /    ミ  v//>、
                                        i:  i  l 斗-八    '/ ─- ミ  }、////>、 {
                                        |i  l   {  ィチ笊㍉ /jィチ芹ミ、}} ,   <///> __
                                      从 |  八Ⅳ乂ツ )'  乂ツ Ⅵ∧     ̄ ̄、⌒
  まあ、とにかく会ってみないと何も始まりませんしね       )八  N乂 ' '   i    ' ' /ノ  ',        \
                                            ヽ{/込、         イ¨               
                                                / ___介: . ´ `  イ__       、     
                                             { li:i:i:i:i}__≧ ≦_{i:i:i:「二7      \     
                                       -=ミ   { |i:i:ノ7ニニニニV、i:|ニ/  -==ミ  丶
                                     'ニニニニ>v<V斗 〈ニニニニニ〉Vニ斗<ニニニニヽ  \
                                    /ニニニニ{ {ニニニ〉´-=ニニ=-`Vニニ} }ニニニニニ', 


― 司馬伷邸 ―




                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 司.||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.馬 ||____________
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .司馬炎は琅邪王司馬伷への恩賞として、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .息子二人を亭侯に封じ、各三千戸を加増、絹六千匹を下賜している
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



   jN{::U:jj二 ,              ミ} \
   |{;{::::::ノ仁 :/             `ヾ||::::::ヽ
   |j㍉=イK /    /         、 ヽJ|:::U;:;h
   U  {||孑 l  |!/| | 〃 |: ハ. l     ヲし'::::::h
      Vノ| |: /|:仁l | | | ハ | | | | ニハ=:::::ノ|!
      {. | h|/{:P:;}ヾ|ヽい:仁Π :|l ,〈〃:::::イ |!

    r〃` |ハ ^ 'ー  ヽ  '^P::} 〉h’/ヘ}:/  U
 r〃´   :|い        'ー'イリ /ノ             これがマイサンどもアル
N:      |: : ト、  , '-     ノ:/

: : l      |: : ヽ\, {ミア  ,、イ〃:h
:: : l: : :    {: : : :ヽ: トァr='´: イ/: : :h
: : :'.,: :      _,、 -:rユ‐‐: : : :〃 : : :リ
: : : : ヾ   /   : : : : : : : '    : : :h                      /              \
                                          ,
    晋 琅邪王妃 諸葛氏(諸葛太妃)  .              /                   ',
                                       ,′
                                        |:.           .:.     |
                                        |:::.  .:.   .:...:..    .::::::.  .:  :|
                                       V::::...::::.. ..::{^ヽ::::ハ:.:八:::::..::::.:::::|
                                       /`V:::i^ヽ从  V 从二V::|::|::/^i
                                         {   Vム  :, ‘,  マ(    )=彡 ノ
                                        ゝ __ ;{i \ \:,  \""´ γ⌒i、
                                  __  -‐=ニ 「 | \ \ `ー  \_,/  / |ニ=ー-  _
                                 ̄       |  ゝ、  :. 、 :.\     /   |        ̄ ヽ
                                          |    |\  :.\     ./   :|             ,
                                           |    |   ゝ、     /   |             ′
                                            |    |  \_}i,    \    :|             :,
                              .            |    |     :/∧:.    \  :|                ,

                                      晋 琅邪郡の人 諸葛靚(字:仲思)


   /     l                l  l ヽ
   / !    l ゝ  、 !  ゝ   !  i l 1 l l l
  i / / l  l l /  l l\ lヘ  l  l l l l lヽ

  i /l 1 l /l ! l ヘ l 入 ヘノノヽ_ノ\ノ  ! l-、l  l
  l l│l ソ ソ ヽ1\ !,-´ ̄ ̄  ヽ━l / l ヽ  l
  ソ ゝ l /´ ̄ ̄ ヽ_ l      丿 lノ  6 1   l     初めまして叔父上。
    ヽ l 弋    ,丿  \___ ノ   1 │/ l  l    
    ヽl\l`─ ´             l i l  l  l     琅邪王司馬伷の次男、
      l l    │ 、        / l ヘ l、  l    東武公の司馬澹、字を思弘といいます

      │  \   `_       / l │l l ゝ
      l  ! !\   -`    _/  l  l i l ヘ
      i  l l l lヽ、    / __ - l │ ヽ ∧
      i   l l ⊥ l ⊥`ー ´ __ /.:.:.:.:.:::l  l lゝゝ ヘ
      !  //:::::::──=/:::::::::::.:..::.:.:.:l  i i::::\ \
     i  人::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:::/::i │l::::/::  ̄

     i  l /ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::l  ! !::::::::::::    /:::::::::::::/::::==‐-/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|ヘvヽ::::::`::..、
                                 .′..:::::::∧ :::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|^^^ヾ:::::::::::::::.
        晋 東武公 司馬澹 (字:思弘)     |::::::::::::::{:::ヽ::::::::: ′ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::′   |::::::::::::::::.
                                   |::::::::::::::{ ::::::\ :| :::::::::/::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::′    l::::::::::::::::::.
                                   |::::::::::::::{ ::::::::::::.:|::::::::/::::::::::::/:::::::/i :::/::::::::/      | :::::::::::::::::|
                                   |::::::::::::::{ ::/:/ ::::|:::::::′::::::::/'|⌒' |::/ ::/j/ヾx≦ニニ| :::::::::::::::::|
                                   |:::::::::::::::V::/: '^ |::::::|::::::::::::, j/  }//   〃/////|::::::::::′i::|
                                   |:::::::::::::::::V::::{  |::::::| ::::::|::|ヾ≠≠彡'   ∨/////|..:::::/ ::∧{
    同じく三男の東安公司馬繇、字を思玄。     ,::::::::::::::::::∨::\|::::::| ::::::|::|             ‘ー─‐イ} :::/:::/
                                  ,:::::::::::::::::: \::::|::::::| ::::::|::{          〉   / ::/jノ
    以後お見知りおきを                 |:::「二二二二二二ヽ ::|`ヽ          ' ´    .::::::′
                                   |:::|          | |::| 、     ー - '  /|:::::|二二二二 7
                                  ;::::,            | |::| \     `"´   ´  |:::::|     / /
                                   /:::∧        | |:::、  `     _  ´   |::jノ     / /
                           .      /:::/'!::ヘ          | |、:::\       |      |::|    / /
                                // |ニ∧         V\(      ∧      jノ    / /

                                          晋 東安公 司馬繇(字:思玄)


       , '               ヽ
        // ,/     ′/ i
     r=ミ、/{    ,' } /!i |   八! }l|   }
     {  Vハ  i ' /7T打 }/ヂ}刈 ! |ノ
     {!   V} ! ! |/f坏ネ } リイ汽圦ノ! リ
     人    '| ! ! |、弋ソ厶イ しノ | ! レ′
    j川ゞ¬' | i | !!      、  }ル′          見ての通り、諸葛の家の血が濃いネ

    レN `ー{ { i !|     .___,  ,ハ
      ,. -‐==-V从{ 、       イl !!
    /      V从¬=ゥ .__∠. j从!
    ,'         }}     、} ,ケ竺}
            }!     }}/′ム
    {          リ   〃 "´ `¬=ミ、
    ¦        レ’=='″       }八


                                                      ..ニ .
                                                    ,:;;;;::::;;;;;;;;:.ヽ

                                                    ,′.;;;..;;;;;;从;}
     息子が四人いるって聞いたけど、二人しかいないじゃないか。     .    八:;;;;;;;;「V ̄リ、 
                                                      ヽ;ハ;!ヘ._j´ 
     長男と四男はどこにいるの?                              _,ィ〈、  iト、!  
                                                  ,='″V;;;;、ヽ/j;;;i `ヽ
                                                 〃    V;;;;ヽ/;;/   i


       r≦三Y二 /___/       ー=ニ二ヽ

      /(_ノ::::| |ニ /   /  /|:           \
    ry:rl:::::::::::::| |-/ / :/  〃 |: :   ヽ.      \\
    >|::||:::::::::::::| | ′:′′: /l /| l: : l : l ト、||    Vハ   .あいつらは大して出番ないからAAを省略してるアル。

    l |::廴___//v  |: ||: /‐||=| |V | : ||| l |||: l: |. Ⅳ|
    |l|ヽ'ー―l/‐| : |: |ヘ/x=リミⅥ Ⅵ |l厂l lメ| |: l: |:|リ   特に長男は後十年ぐらいで何もせずに死ぬし、

    ~゙  \_〃 ‐| : ト | ィウfj | `ヽl N /ウ豕く j/: /:/|:/     AAを付けるだけ無駄無駄無駄無駄ーーアルヨ。
          リ 丶|. : :|  弋 ツ    l/ 廴リ jk/ィ「l/lノ′    
           \(|: : :|    ̄     └┴ ´l リムl|      誰彼構わずAAをつけると、
            `|: : :|        、 ノ     /||~゙      最後までもたないって>>1も言ってるしネ
           V : |、      __      ': :l||
            V: | \    ´ヽ::ヽ   /l: :/vム  
             ∧:|、  >     |::::| <  l / vム           / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: \
           _/ ゙l ニ. 、_  >┴、!   j/   マム         / .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ
         _ノ         ‐/ /`゙ヽ   /   マム       / :.:.:.:.:.:.:/| A .ハヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
    _ -‐ ´          、{  /  f⌒ヽ 、    f⌒i       /.:.:.:.:.:.: /,r|キ-リト‐-リA.:.:.:∧.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
  -‐                } '  丿 r, ヘ  丶、 V ∧     ./ :.:.:.:.:.:/|{,ィ´・  }    ヽ/~ i:.:,.:.:.:.:.:.:_.:.:.:.:.:.: : |
                                     i: :.: /ハ|イ ’ ,/,r'       i!'ヽ.:.:.|´ .`i.:.:.:.:.:.|
                                     |ハ: :|夕'¨` ̄ ̄´          ヽ.:|   |.:.:.:.:.:|
                                     ! |{´.}                 i!   i.:.:.:.:.:.|
                                      ! iヽ  ,、rヘ、              /.:.:.:.:.:i
                                       { <r'´ ̄::.`>、         ,_, r'|.:.:.:.:.:.|
                                       ヽ ヽ:::::::::r' .ヽ         j   | ,、.:.:.:i
                                        ヽ ヽ::::.|   .ヽ        j   i! ヽi;,i!
              色々とひどいな!                 ヽ ヽ::::|  ,〃      , '      `ヽ
                                           ヽヽ=='″     , '   |      /
                                           .ヽ`¨´    , r'       |     / /
                                            ヽ、 _ ,、<          |    / /
                                                  ヽ        .|   / /
                                                   `>、    .!  / /
                                                  /  |\   ./ /


          /  , =- .    丶
        ヘ _ ノ O  \    ヽ
 \   〃 O 从〈  ̄トヽヘ

      {0/`ヽ大 {! ● lⅣ     ’       .おおおじさま。
      Ⅵ ●  ̄     ⊂⊃ i
 ―     N⊃   v  ̄ヽ  l! l.| :|  ’     .はじめまして。
       从、   丶 _ ノ  j 从乂从ヘ 
. r- ,_  ム乂ヽ . ____,. イ ≠―z、       ろうやたいしのしばきんのちゃくし、 しばえい、あざなはけいぶんです
. l、  ~'''TTト≠ニ!rf<`Y´ >サlニニ「 ̄/7-
  ヽ、  .l | |ニニ|&∞∞∞メ.|ニニ| //
   ` ー.l_l_|ニニ|::::::::人:::::::: |ニニ|ー'  ̄        /:.:.:.:///:.:/:.:.:.:/!:.:./l:.l:.:.:.:.l  ',:.:.:.l '´\:.:.:.ヘヾ、:.:.:.l:.:.:.:.:. l:.:ll ト、::::::::::',
                           .  ,':.:.:.:/:.://:.:.:i:.:.:.:/ l:.:.:l-l:.l:.:.:.:l   ヽ:.:l    \:.:ヘ ヽ:.:.lヽ:.:.:.:.l:.:ll  `ー--1、
     晋 司馬伷の孫 司馬睿         i:.:.:.〃:/:.l:.:.:.:l:.:.,'/',:.:.l ',:.:.:.:.:!    ヾ、 ___`ヾ、 ',:.l !、:.:.:!:.ll l`ー--イァ
                             l:.:./:i:.:ハ:l:.:.:.,イ:.:l'  ',:.l  ヽ:.:.:.',    Z-――-ミ  レ' !:.i:.:.!:.l-、 !::::::::::/ 
                             l:./>l: l:.:l:.:./: :',:.l  , ゞニミ \ヘ               l:.:.!:.l:.:l-、V.__/  
                           /V´. ',:!:.:.l:.:ll:.:.:.',:! 〃      , `ヽ           l:.: l/:.:l、 ! i
                           ィ〃   l:.:.:.N !:.:.:.:i         〔  _            l:.:.:.:.:.,' ` ! l
                           |!l!    ',:.:.l l:.:.:.:.l      __`_.. --―┐          l:.:.:.:.:,'_.ノ /
  おお、景文。                   .   ヽ:.l !:.:.:.:.l      ト--‐ ''' ´ ̄l           l:.:.:.:.,' ./
                                 ヾ、l:.:.:.:.:ll      ',::::/ ̄ ̄ l        ,' :.:./"´
  言われる前にちゃんと挨拶できるとはえらいアル。  ,'`:.:. ハ       V: : : : : : : !         ,':.: /
                                  ,':.:.:.:/  ヽ、    ', : : : : : /       ,i:.:.:/
  お前は賢い子ネ                      !:.:.:/     \    ヽ、__/       /l:.:.,'--、
                                  !:.:.i      `丶、  ー‐'     ,, ''  l:.:.!フ, ヘ
                                  !:.:.!         ヽ、    ,, ''     , !:.:l/: : :ヽr‐、,-
                                  ',:.:l          /i`ー ''      / イ:.:l: : : : : : lヽ: `
                                   ',:l          ト、`ー-、  r '' ´/: !:.:l: : : : : :/: :l: : :


       ..ニ .
     ,:;;;;::::;;;;;;;;:.ヽ

     ,′.;;;..;;;;;;从;}
.    八:;;;;;;;;「V ̄リ、            この子は?
       ヽ;ハ;!ヘ._j´ 
     _,ィ〈、  iト、!             うちらの系統じゃないよね?
   ,='″V;;;;、ヽ/j;;;i `ヽ
  〃    V;;;;ヽ/;;/   i

                                                -‐=¬  ̄ ̄`ヽ、
                                              /           \
                                           , '               ヽ
                                             // ,/     ′/ i
                                         r=ミ、/{    ,' } /!i |   八! }l|   }
                                         {  Vハ  i ' /7T打 }/ヂ}刈 ! |ノ
                                         {!   V} ! ! |/f坏ネ } リイ汽圦ノ! リ
                                         人    '| ! ! |、弋ソ厶イ しノ | ! レ′
         孫。                             j川ゞ¬' | i | !!      、  }ル′

                                        レN `ー{ { i !|     .___,  ,ハ
         たぶん母親似アル                     ,. -‐==-V从{ 、       イl !!
                                        /      V从¬=ゥ .__∠. j从!
                                        ,'         }}     、} ,ケ竺}
                                                }!     }}/′ム
                                          {          リ   〃 "´ `¬=ミ、
                                         ¦        レ’=='″       }八

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .司馬睿、字を景文。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .琅邪王司馬伷の長男司馬覲と、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .夏侯淵の曾孫夏侯湛の妹夏侯太妃の間に生まれた長男である。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         この年五歳
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          /  , =- .    丶
        ヘ _ ノ O  \    ヽ
 \   〃 O 从〈  ̄トヽヘ

      {0/`ヽ大 {! ● lⅣ     ’
      Ⅵ ●  ̄     ⊂⊃ i     
 ―     N⊃   v  ̄ヽ  l! l.| :|  ’      ぜったいぴんくなんかにまけたりしません
       从、   丶 _ ノ  j 从乂从ヘ
. r- ,_  ム乂ヽ . ____,. イ ≠―z、

. l、  ~'''TTト≠ニ!rf<`Y´ >サlニニ「 ̄/7-
  ヽ、  .l | |ニニ|&∞∞∞メ.|ニニ| //
   ` ー.l_l_|ニニ|::::::::人:::::::: |ニニ|ー'  ̄              /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:..:.::.:..:.::.: .: : ..ヽ
                                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.::.:..:.:.:..:..:.:.: .: .ヽ
                                  | ト::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:..::..:...: .:: .!
                                  |::!l::::::::::::::::::::::::::::::ト、:::| jl:::::::::::::.::.:.::::::...:.:.::::: .: .: .!
                                   |::l|:::::::::::/i::::::ト、:::Lヽ|川:::::lヽ:::::::::::::::::::...:...:.: .: .!
                                   !i|::::::::i::l-ゝ::!| ヽ:::i-|ニニヽ:| ヽl、::::::::::::::..:.. . .: .|
                                     ヽハ!|::|ィテく!  `ト !::::ソ` - __l:..:/ヽ::::..: .: .!
                                      下 !弋丿ト- l `ニ‐' /   l:::.|´! |::::.. ./
    何が言いたいのかよく分からないけど、          \!_, -イ  ` ー‐''゛    !/ ソ/::: .:/

    そういう事言うと負けちゃうのが世の常だからね       ! 〈 、          r/:::: ./

                                         ヽ             /  l::ハ::|
                                          \ ̄      /   ゞ , -、
                                            \   , -'"     /   \
                                              ヽイ       /      7‐、
                                              /ヽ    /      /   `ヽ
                                             _ィ゙ │  /      /      \

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彼の立ち位置を簡単に説明すれば、紀州の若様のような感じだろうか?
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       /                      ゙,
.      l   /                    .l
.      /  / |   /               lー-、_
     /  / /| |  /      /|    |ヽ,,  |  l::::::::::`ー-、_
     /  / ,/ | | // /| /| / | / ヽ、|-‐ヽ |  l:::::::::::::::::::::::ヽ
    /  / / | | // / ,レ ,| / | //,.=─'',ヽ|  l::::::::::::::::::::::::::ヽ
    /  / /  | レレ / ー==-、  レ 、 ' ゞノ ノ=|  l::::::::::::::::::::::::::::::::l     ところで母上。
       /   | |ヽl、ヘ ゞノ ノ  ̄ ` ─‐''  ,|  |:: ::: ::::::::::::::::::::::::l
       /   / /ヽヽ` ─‐''         ,':|  | ::: :::::::::::::::::::::/l     陛下はまだ来ないのかしら?
      /  / /::::::``ヽ      、 ,     /::|  |::: ::::::::::::::::::/  l
      /  / /::::::::::::::::::\    , -、.   /:::::|  |:: :::::::::::::/   l
     /  / /::::::::::::::::::::::::::ヽ、   ̄  /::... |  | ::::::::::/     l
     /  / /\::::::::::::::::::::::::::::::`.. . __ ':::.....::::::|  |::::::/
        \ \::::::::::::::::::::::::::::::..............::::::::::::|  |//
                                         /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                         ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                        ;:::::::::::|::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                        |:|::::/::ト、::|:::|:l:::::l::::::|:::ト:::::::::::::::::::::l
                                        |:|:::什|≧ト、|从:戈戎刈:|::::::::::l::::::|
                                        |ハ::{i' 込刈 ̄ハ弋㌃ノ.八:::::::/ハ:/
                                         И| ー '/   ` ー‐ ´ И/ リ
              陛下!?                       |   `. '    ι  ,'. イ
                                            、  { ̄ ¨ヽ      /|::/
                                            \ ー― '     / И_ __
                                                  \ ̄  .  '´   レ'´   \
                                          .  ' ¨¨ハ ̄      /.::.::.::.::.:/ ̄ ¨¨   、
                                       /     /::.:ハ     /.::.::.::.::.:;. ′          ヽ
                                          , '     /.::.::И   .:′.::.::.::.::; ′


            ,
.           /                   ',
         ,′

          |:.           .:.     |
          |:::.  .:.   .:...:..    .::::::.  .:  :|
         V::::...::::.. ..::{^ヽ::::ハ:.:八:::::..::::.:::::|

         /`V:::i^ヽ从  V 从二V::|::|::/^i            姉上。
           {   Vム  :, ‘,  マ(    )=彡 ノ           
          ゝ __ ;{i \ \:,  \""´ γ⌒i、           .今日は家族一同の集まりって聞いてたんだけど?
    __  -‐=ニ 「 | \ \ `ー  \_,/  / |ニ=ー-  _     
   ̄       |  ゝ、  :. 、 :.\     /   |            ヒナ助が来るなんて、
            |    |\  :.\     ./   :|            一言も言ってなかったよね?
             |    |   ゝ、     /   |
              |    |  \_}i,    \    :|    
.            |    |     :/∧:.    \  :|     
          |    |、   /  ∧:.    .:::|\:!            /(_ノ::::| |ニ /   /  /|:           \
                                    ry:rl:::::::::::::| |-/ / :/  〃 |: :   ヽ.      \\
                                    >|::||:::::::::::::| | ′:′′: /l /| l: : l : l ト、||    Vハ

                                    l |::廴___//v  |: ||: /‐||=| |V | : ||| l |||: l: |. Ⅳ|
                                    |l|ヽ'ー―l/‐| : |: |ヘ/x=リミⅥ Ⅵ |l厂l lメ| |: l: |:|リ

                                    ~゙  \_〃 ‐| : ト | ィウfj | `ヽl N /ウ豕く j/: /:/|:/
       まあ、そう言うなアル。                    リ 丶|. : :|  弋 ツ    l/ 廴リ jk/ィ「l/lノ′
                                           \(|: : :|    ̄     └┴ ´l リムl|
       エロ皇帝が来るのはただの偶然ヨ。              .`|: : :|        、 ノ     /||~゙
                                           V : |、      __      ': :l||
       仲思に会わせる前金代わりに                   V: | \    ´ヽ::ヽ   /l: :/vム
       酢昆布十年分もらったなんて事はないネ             ∧:|、  >     |::::| <  l / vム
                                           _/ ゙l ニ. 、_  >┴、!   j/   マム
                                         _ノ         ‐/ /`゙ヽ   /   マム
                                    _ -‐ ´          、{  /  f⌒ヽ 、    f⌒i


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ             皆様。
             l l  ´=` l
           ノ  ヽ _,、__ノ              .皇帝陛下の御一行が参られました
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::              /(_ノ::::| |ニ /   /  /|:           \
                                      ry:rl:::::::::::::| |-/ / :/  〃 |: :   ヽ.      \\
                                      >|::||:::::::::::::| | ′:′′: /l /| l: : l : l ト、||    Vハ
                                      l |::廴___//v  |: ||: /‐||=| |V | : ||| l |||: l: |. Ⅳ|
                                      |l|ヽ'ー―l/‐| : |: |ヘ/x=リミⅥ Ⅵ |l厂l lメ| |: l: |:|リ
                                      ~゙  \_〃 ‐| : ト | ィウfj | `ヽl N /ウ豕く j/: /:/|:/
                                            リ 丶|. : :|  弋 ツ    l/ 廴リ jk/ィ「l/lノ′
                                             \(|: : :|    ̄     └┴ ´l リムl|
             すぐに通すアル                      `|: : :|        、 ノ     /||~゙
                                             V : |、      __      ': :l||
                                              V: | \    ´ヽ::ヽ   /l: :/vム
                                               ∧:|、  >     |::::| <  l / vム
                                             _/ ゙l ニ. 、_  >┴、!   j/   マム
                                           _ノ         ‐/ /`゙ヽ   /   マム
                                      _ -‐ ´          、{  /  f⌒ヽ 、    f⌒i


 | ト::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:..::..:...: .:: .!
 |::!l::::::::::::::::::::::::::::::ト、:::| jl:::::::::::::.::.:.::::::...:.:.::::: .: .: .!
  |::l|:::::::::::/i::::::ト、:::Lヽ|川:::::lヽ:::::::::::::::::::...:...:.: .: .!
  !i|::::::::i::l-ゝ::!| ヽ:::i-|ニニヽ:| ヽl、::::::::::::::..:.. . .: .|

    ヽハ!|::|ィテく!  `ト !::::ソ` - __l:..:/ヽ::::..: .: .!
     下 !弋丿ト- l `ニ‐' /   l:::.|´! |::::.. ./          思玄殿。
      \!_, -イ  ` ー‐''゛    !/ ソ/::: .:/
       ! 〈 、          r/:::: ./           .厠はどこにあるんだい?

        ヽ             /  l::ハ::|
         \ ̄      /   ゞ , -、

           \   , -'"     /   \
             ヽイ       /      7‐、
             /ヽ    /      /   `ヽ               -‐<:::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::ヽ
            _ィ゙ │  /      /                     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::⌒ヽ::::::::::∧:::::ヾ:::::::::.
          _/ !   ! /      /                     /:::::::::::::::::::::::::::::/ーヘ::::::::::.:∨::/::∧::::::::i:::::::i
                                          ′:::::::::::::::::::::::::/    V::::::::::V:::/::::}::::::::|:::::::|
                                         i::::::::::::/::::i::::::::::′   V::::::::::V:::/::}::::::::|:::::::|
                                         |l:::::::::ハ‐-{:::::jノヽ≦´=x ∨::::::::∨::::}::::::::|:::::::|
                                            八 ::::|斗=ミ::::|  {////,〉 |::i:::∧j::::/:::::::::::::::::,
                                             \{ 匕ツヽ{  ヾ===ヘ j/jノ /⌒}::::::::::::::::::′
      そこの廊下の一番奥です。                    |:::.            ヽ   /| :::::::::::::{
                                          .|:八   `_ __        /i^´  l:::::::::::::::|
      ですが、もうすぐ陛下がやって来ますよ?            |:::::i\   ー `     /「二ニニヽ ::::::::::|ヽ
                                           |:::::|  `   ___  ≦   | |    |::::::::::::|
                                            〈 ̄从::{ニニニニ=ヘ      | |    |::::::::::::|
                                           \\ヽ   /^}    _//>‐- ヽ_.::::::|
                                           \\  /....../   ,///         ニ==‐-

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .『晋諸公賛』に曰く。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .呉が滅亡した際、諸葛靚は洛陽に連れて来られたが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .父諸葛誕を討った司馬昭の息子である司馬炎とは会おうとしなかった。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         元々諸葛靚と幼馴染だった司馬炎は、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         彼が姉の琅邪王妃の所に来ていた時に会いに行こうとした
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       ..ニ .
     ,:;;;;::::;;;;;;;;:.ヽ

     ,′.;;;..;;;;;;从;}
.    八:;;;;;;;;「V ̄リ、            少し腹の具合がね。
       ヽ;ハ;!ヘ._j´ 
     _,ィ〈、  iト、!             長く江南で暮らしてきた人間に、都の水は合わないらしい
   ,='″V;;;;、ヽ/j;;;i `ヽ
  〃    V;;;;ヽ/;;/   i


                                      / ::::::::::::::::::::::::::::::::::.|-ー^ヽ:::::::::::::::::::ヽ::::/∧ヘ
                                       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|    ヽ::i:::::::::::::::∨::/∧::.
                                    ′ :::::::::::::::::/::::::::::::::::|      |:|\::::ヽ::::∨:/:::}::|
                                    i:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::|、  -─jノ  ヽ::::}:::::|´ ::::}::|
                                    |:::::::::::i::::::::::i^ヽ ::::i:::::::| \x====x V::::::|::::::/:::|
                                     ノイ::::::::| ::::::::|'⌒\{ 、:::|  {////////'} !::::::l⌒ヽ:::!
                                      ∨ ::| ::::::::|斗=≠ミヘ{  ヽ//////ソ |::::/ / '^}::|
    なるほど。                            V∧ ::::::|ヽ_V(シ      `"""´ \|::/ )^ }::|
                                        ∨:\:::ヽ                  j/ヽ___/|::|
    叔父上は忠と孝を貫かれるおつもりなのですね。    .ヽ |i::\{     ヽ ,        /:::::::::::|::|

                                        |l::::::人       __ -‐ ´   「二二二ニヘ{
    御存分に                              .|l:::::::::|        ー      | |      |ヽ
                                     /~ニニニ|l:::::::::|二二〕ト       /| |      |
                                      ヽ\ ,八:::::iノ    ‘,` ー‐ ´  //         |
                                     \\  ヽ{     ,〉,      //     _ -‐く
                                          \\      /....}      | |       /⌒> .


   /     l                l  l ヽ
   / !    l ゝ  、 !  ゝ   !  i l 1 l l l
  i / / l  l l /  l l\ lヘ  l  l l l l lヽ

  i /l 1 l /l ! l ヘ l 入 ヘノノヽ_ノ\ノ  ! l-、l  l
  l l│l ソ ソ ヽ1\ !,-´ ̄ ̄  ヽ━l / l ヽ  l
  ソ ゝ l /´ ̄ ̄ ヽ_ l      丿 lノ  6 1   l          ちょっと、いいの?
    ヽ l 弋    ,丿  \___ ノ   1 │/ l  l
    ヽl\l`─ ´             l i l  l  l
      l l    │ 、        / l ヘ l、  l 
      │  \   `_       / l │l l ゝ
      l  ! !\   -`    _/  l  l i l ヘ              .:::´:::::::::::::::::::::::`ヽ-‐:::::::::::::::::::::\:::::::::::\
      i  l l l lヽ、    / __ - l │ ヽ ∧           /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::⌒ヽ:::::::::::::∧::::::::::::::ヽ
      i   l l ⊥ l ⊥`ー ´ __ /.:.:.:.:.:::l  l lゝゝ ヘ            /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::::::/::∧::::::::::::::::.
      !  //:::::::──=/:::::::::::.:..::.:.:.:l  i i::::\ \         /::::::::::::::::::ハ:::::::::::::::/´^ヽ::::::::::::::∨ :::::/ ::} ::::::::::::::
                                       ノイ:::::::::/:/ |:::::::::::/    | ::::::::::::::|::::::/::::::}:::::::::::::::
                                        |i::::::::j/⌒ハ:::::jノ , -‐ - |::/:::::::::::|:/::::∨::::::::::::::′
                                          八 ::::|符ぅ、|i:::lヽx===xノィ:::i::::::::::|l :::::::/:::::::::::::::′
                                           \{ `ー八::{ 〈/////∧j/|:::::::::八 :::/:::::::::::::::′
                                          |:::{  ,   ヽ ヽ////ソ |::::::/')}/::::::::::::::::′
                                          |:::::.  ヽ      `""´ \,|:::/ノイ'::::::::::::::::::::′
       叔父上にも立場というものがあるでしょう         _|::::::::.、┌_,          j/`{ l::::::::::::::::::::′
                                         /_八:::::| ヽ        「 ニニニニニニニニ}:::::::::|
                                       〈 く   ヽ{   \___  ´ | |        {:::::::::i|
                                         \\       ∧     | |          〉、:从
                                           \ヽ    /.....}    ヽヽ   -‐,, <ニ>.ヽ
                                      -‐=ニニ二〉 〉  /...../    / } }__  ´   `<二>.

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ところが、司馬炎の来訪を知った諸葛靚は厠の中に逃げ込んでしまった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【厠で篭城する諸葛靚さんの図】

 :||:: \あの、隠れても無駄です ゴルァ!     ドッカン  ゴガギーン

 :|| ::   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄_m ドッカン     ☆
 :||::   ___     ======) ))_____ /        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 :||  |     |      | ̄.ミ∧_∧ | | ────┐||::    ∧_∧ < おらっ! 出てくるの仲思!!
 :||  |___|      |_..(羊琇) | | .___ │||::   ( ヒナ )  \____________
 :||  |___|      |_「 ⌒ ̄  ,|.. |.    .|.|||::  / 「    \ ::.
 :||  |___|      |_|    ,/  ̄ .  ̄ ̄ ̄ │||::  | |    /\\
 :||:   ̄ ̄ ̄         ̄|    .| :||│     ;,   │||; へ//|  |  |. |
 :||::   :;  ; ,,         :|    :.| ||│       (\/,.へ \|  | ::( .)
 :||::   :;  冫、. .      |   .i  .|:||◎ニニニニ\/  \    |    ̄
 :||.:,,'';      ` ..  . ::  . |  ∧. |:||│::::/    │||::.:.   .Y ./ ..:: ;;
 :||:;;;:    ;;.. ::::: 冫、 : .:: .|  | | |.||│ 冫、 ;;;,,│||:;;;.   | .|  ........
 :||:;;;:  .....   .. `     / /  / /::||│ `  .,;;;,,.│||:;;;.   | .|  ...:L

 :||;::: #   ..:        ./ / ./ ./ ||│|三三三|. │||;;:..::   | .| . #.. :: ;;
 :||;:::     #. ..:  :::::: (_) .(_).ミ||│        │||;;;k、,,,|,(_).. ,,, :::
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

:::;三三;;;;;三三:::;;;;;;; :::::;;;;;::;;;;;;;;;;::::;; :::::;;;;;:::::;;;;;;;;;;::::;; :::::;;;;;:::;;;;;;;;;;::::;;;;;:::::::;;;;;;三


                                                 ,. -────- 、
                                               /          \   
                                              / /            ヽ  
                                              !///    / / |  i,ハ  i  
                                            ., イニミ /,  ナナ/ | / ナナ,i ,ハ 
                                            j /::::::::|| i i//付ミ レ' 付ミ | | | 
                                            |{:::::::: || | レ'弋ソ    弋ソ レ| | 
                                            レヘ二天.レ'      .,   ! i'レ' 
               AAにするとこんな感じネ                  ヽY|\    ___   ノ| |   
                                                  }、  、 __二´ '  レ'   
                                               /ヽ:::二ヽ.トハ       
                                              /    ...:::::::::\=}      
                                             ./´ ̄`ヽ:::::::::::::::::::ヽ



.: : : : : : ,. ィ~'⌒゙ ` 、: : : : : : : : : : : :`ヽ、 /\

.: :,   ´         ` ヽ 、.: : : : : : : : :': : /
;.:f´     |       |    `ヽ、--: :´: : く
|  .|   |       l        ヽ、: : :/.  \
| l |   |      ,'  ハ  ,'  ハ/    
| ,.-‐-、   !|   厶.-/- 、/ / /      ィ´
∠´    ヽ .从_/ L / /_/_/ /       , イ        叔母様。
   ̄`~ヽ, `y  ____  K_  -‐ ´   |
  ヽ、   l/  '|「:_:_:_:_|「 〉 j \ ァ―――‐'         .仲思によろしく伝えておいてほしいの
、   l  /イ         〈 ̄ ̄/  ̄ ̄/
_ \ L/ /         .jニニ/‐==、 く

i ノ`'´ / r、       rく <⌒ _ノ ノ                    /
                                               〈{ .   -─…─-  . x≦三ニ=-
                                          . ´               ヽ三三三ニ=-
                                           /                    ∨三三三ニ=─ァ
                                          '                 :.三ニ=-  ̄ ̄
                               .          /         ィ   /     :}、_   :. ≧三ニ=-
                                        /   ′   // ,イ  |  /''"゙ミ、  } ≧三ニ=─ァ
                               .        /イ  |   ム-─ |l   | ′ー- ミ :}   :| ̄ ̄ ̄
                                      |:  | ´/ ______  |l   |/_______  ミ .:   |
                                      |:  l / ̄乂:ツ^八  |^乂:ツ ̄}ミ.:   :|
                               .        八  Ⅳ  ー‐一   ヽ| ー‐一 〃/   :|
             お騒がせしました                丶|人 ' '             u 《イ     :|
                               .           个: . . . ___^__   イ |     |
                               .                   《ト-イ ̄⌒ヽ |     |
                                                  ||///| 〈    〉:|     |
                                                  ||///| ∧三/ |     |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .さすがの皇帝司馬炎も、厠の中にまでは入り込めなかったようだ
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 司.||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.馬 ||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""


                                     ..ニ .
                                   ,:;;;;::::;;;;;;;;:.ヽ
                                   ,′.;;;..;;;;;;从;}
                              .    八:;;;;;;;;「V ̄リ、    もう大丈夫だな。
                                     ヽ;ハ;!ヘ._j´ 
                                   _,ィ〈、  iト、!     少し外の風に当たってくるか
                                 ,='″V;;;;、ヽ/j;;;i `ヽ
                                〃    V;;;;ヽ/;;/   i

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .これによって諸葛靚は至孝の名が高まった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             /|          /

             |`ヽ、 ,':::::..........   /
             .| ::::::::`ヽ、___./__/>>
            |   `;::::::::::::::::::::::::/",'

            |、   ,':::::::::,' ̄ ̄   /
            |::.   ,':::::::::,'     /
            |::::::::....;:::::::::;'__//

            |:: :::::::::::::::::::::::::::::::/

             |::::::::::::::::::::::::::: :::/
            .|::::::::::::::::::::::::::::::::/
            |: :::::::::::::::::::::::::/
            |::::::::::::::::::::::: :::|                        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
              |::::::::::::::::::::::::::::::|                         |    …………    |
            ,':::::::::::::::::::::::::::::::|                        .ヽ________乂
           ,':::::::::::::::::::::::::::::::::|
          ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::|

          ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
         ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|

         /;:::::::::'   `::::::::::::::::;`l
         i' `;:::::::`ー‐':::::::::::::/ |
         |  ';::::::::::::::::::::::::/   .|
         |   ̄ ̄ ̄ ̄     ,' ザッ
        ',           /
         ',         /
         `ー――――'


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .半世紀ほど後。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .『晋諸公賛』を書いた傅暢は、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       当時の論者の話として、次のように記している
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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 .    ,': ::: :: ::   :: : : :   : ::  :  : :: ::::、ー-、.
      i::: : :::: : :: :: :: : : : :: :::   : ::::: ::::::::::ヽ、
 .    ::: :: : :: :: ::::: :::: ::::: : :: :: :: ::::::    ::::::::::::::::::::ヽ、
      i!:: : : ::: : ::: :/、:::::::::::::::: :、 ::: ::::::: :  :::::::::::::::、-、_ヽ
 .     ∨:::::::::::::/i::i ヾ:::i:::::iヾ:::iヾ、:.i、:i::::::::::::::::::::::-ヾ.  ヾ
 .      ';::::::::/i:i i::i`_ーヽiヽ:ヽ ヾi'ーヾiヾi i::::::r、:::i ヽ::ヽ
      ハ::::::iヽi '、弋ンヾi ヾi_r 弋ソ`,ヾi'i:::/ i::::i   ヾ、
         { ヾi ヽ、二´ ノ  ̄ ヽ、_ 二ノ i:/ノ ハi`       γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
          ヽト.                 iム/         |   諸葛靚と嵆紹の二人を見て、  |
         i:'、     、 ,      /i::i          ヽ______________乂
             i/ヽ、   , - 、     イハi
            ヾi ヽ、 .`ニ´  /iイi
            _i  :`ヽ、 __ , イ   i'、_                              __
          /::i   : : : :.      i::::::`ヽ、                 ___           /⌒ヽ ,. -=ミ、
        _ノ:::::::::i            `i:::::::::::ヽ                {//≧s。 _ ,. -〈{-- ,./::::-=<⌒ヽ
    _ .イ ̄:::::::::::::::i           i:::::::::::::::` : . _                V//////〈ムマ:::`:::::::::::マ⌒ヽ::::\
                                            > -=ニニニムマ:::i:::::-={i:V: : : V:::::',
                                         .。o≦/////////}/::ミi:.ィ:::::乂V: : : V:::i:}
                                    _ ,,ィi〔///////> ァ//////::::::::i:::::::/::::/:}V : : V从
                                   ⌒  ̄  ̄ ̄ ̄/: : /////,イv::::::、i彡:::::::rv{彡v: : Vノ
                                          〃 : /}///イ:ト、V::ミ{::/:::/,イ{   V: : ',
                                         //: :./,ノ/  }::|込≧===≦イ {:{   V: : : :.
 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ  /: /: : //   ,:::レ  -r‐    Ⅵ   V: : : : .
 |   初めて忠孝の道がそれぞれ別である事が分かる  | ': : :./: : / ____ ,.厶斗匕´ i  ≧s。L ___ V: : : : : 、
 ヽ______________________乂/: : :./: : / {ヽ  o       l      o  ,イ}>、: : : : \
                                    /: : : / : : ′{ニ\  o       }:      o /ニ}  \: : : : 丶
                                    .': : : /: : /  |ニニニ>v    , :.、    v<ニニ}   丶: : : :
                               .   / : : /: : :.′  |ニニニニ}:.    / .:{ \ . :,: iニニニl      \
                                  ' : : /: : :/   ,〉ニニニハ::. /. : :i:.  . : / lニニニ〈       
                                 /: : :/: : :/    {)=====} V:. : : : : :i: :. : : / , {=====(}       

                                              晋 嵆康の子 嵆紹




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..ム::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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.l:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::;'レ'l:::/ レヘ:::/ ∨斗::::::::::リ
.Ⅷ::::::::::::::::::::::i:::::;゙.__」斗-'  .ヾ ‐,北ニ、!:;'l/
..マ:::::::::::::::::::、:::才イ ,r=x ヽ _i' {r'::リ レ. !
 ヽ::::r‐ 、:::ト、ヾ i イ{::゚:::::!_  「 ヽ`"  ! /          どこの家の子かな?
  ヽ:, ¨!x、:',  ̄ヽ ゝ''“~ ノ  、`ー-イ

   ヾ、 ゝヾ   `''ー'' ´   ...:〉   ;           .まだ若いのに立派な立居振舞いじゃないか。
     マヽ-x          _   /
      ヽ::::::::..、       ´ ...  /            .きっと、親御さんや周りの育て方が良かったんだろう
      ⅵ::::. ` : .        /」7ヽ.
        ヽ:.    ` : . イイ////ヽ. _
        ,ィ}       /イ////////. `
       ///!l      /イ///////マ
    _,イ////,!.!  ./.イ///////,マ

  ,..イ ,'//////l.l ./ イ'///////,マ
イ  ,'///////l" イ'///////,マ
   .,'////////!イ////////マ
  .,'///////,イ////////マ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .父諸葛誕への孝と皇帝孫皓への忠を貫いた諸葛靚。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この後、本籍地の琅邪郡へ帰って隠遁、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .そこで暮らす間に諸葛頤と諸葛恢という二人の息子を儲けている。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         後年、息子たちは晋の官吏となり、諸葛恢に至っては東晋の尚書令となる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                            __

                                           /:::;_;:::::ヽ          ヾ
                                           ';tr'┘V):}          ヾ
                                            ヽ.'_, ヘL _     ;  ヾ; ヾ
                                             V´/´ `ヽ  〃; ;  ";ヾ
ヾ;";  ;                                          ,fリ:/ l   l  " ;";ヾ 
;ヾ;ヾ ; ;ヾ                                          ハl::/   !   ヽ、 ;ヾ ;ヾ
";ヾ ;ヾ ; ヾ;",  ; ",                                   l /::/   V     ! ;ヾ; "
〃";ヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾヾ                                     l l::/    V    ヽ ヾ ;
;" ヾ " ; ヾ ヾ ; ヾ ;ヾ        時の流れは止まらないんだな     .lリ/     l   , ィノ 〃";
ヾ;"  ;ヾ ;ヾ ; ""ヾ ;ヾ                                  〈:〈_,r≦テヘ , イノ1 ヾ ; ";ヾ
  /;ヾ; " ;;ヾ 〃"; ヾ                                  lヾ<X>'::´::、:::`} {  } " ;; 〃
;ヾ ;" ;";ヾ  ";ヾ ;;ヾ ;"                                  T!::::l::l:::::::::l:ヽ〈  ト、j ヾ ;ヾ "
〃 ";ヾ  ;ヾ ;ヾ ; ; ヾ";ヾ" ;ヾ;ヾ ,                         }l::::l::::l:::::::::l:::::`゙":ヽ ";ヾ 〃

;;ヾ;"〃;ヾ ;";ヾ ;ヾ" 〃 ; ヾ ;"〃; ,                        .ヾ!:::l::::::l:::::::::l:::::::::::::::l  ; ヾ ;
;;"ヾ; ; / ;ヾ ; ";ヾ〃 ;ヾ ヾ ";ヾ ";"                         .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l、 "; ヾ
;ヾ;;ト;"ヾ ;";ヾ ;ヾ "〃ヾ " ヾ ;ヾ";                         l::::::::::l:::::::::::::::l:::::::::ヽ::l、 "〃

;;〃;〉`/ヾ ;ヾ ;" ;;";"ヾ;ヾ ;ヾ ; ;〃                          l::::::::::l:::::::::::::::::l:::::::::::l:::ヽ  ;
ヾ;;/ /〃;; ;";ヾ;ヾ; ヾー、ヾ ;"〃;ヾ;                          .l:::::::l:::li::::::::::::::::l::::、::::::l:::::l  ;
;;;/ /;; ;;; | rヾヾ ";ヾ 〃 ヾ  {ラー_- _ _ ;ヾ;ヾ;〃ヾ;ヾ,       .ヾ ;ヾ〃 ヾ  l:::::::;l::::l::::::::::::::::l:::::l::::::::::::ヽ
;/ / ヾ;;; l l"〃;   , -─- ‐ }  tァ _r; fソ ;〃;ヾ ヾ 〃ヾ;"    〃ヾ ヾ ;ヾ;〃"; l::::::::;l:::::l::::l::::::::::::::::::l:::::::::::::〉
"'' - 、,_ j l/   f^(   ヽ   }、  ,、  { ヾ 〃";";ヾ ;ヾ;ヾ ;ヾ ヾ ; ヾ ;ヾ〃ヾ〃; l:::::::::::l:::::l:::::l::::::::::::::::::::_;:ィ 
     `"'' ー ,ヽ_ ラ 、 }   `T'=_-r '´ 〃 ; ヾ ;"〃;ヾ; " ;;ヾ 〃";ヾ ヾ ; ヾ ;〃 l:::::::::::::l:::::l::::::l:::::::_r T ' ´  |
          `^ ~'ーヘ、_ `,ニヘ、ヾ" ;ヾ; |/";ヾ〃 ;;ヾ;"〃;ヾ ;"; ヾ ;ヾ "; `'ー─┬┬‐ '⌒´ f⌒'、 - ''

                   ̄`^'┘'' - ,, |,/;ヾ ;";ヾ ;ヾ"; ";; ヾ〃"ヾ|//;ヾ _〃,, 厂{ - ''' " ´ト、_人
                          `゙ "'' ' ー 、 、、|| ,,", ",,、" - '' "´ rr<ヽ_」    └┴┘
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .続きは今日の23:00頃より。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年5月 晋首都 洛陽】

  /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
  {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
  / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
  | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

  |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
    !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ       陛下。
    リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
       \ト     、       イ-'         金城郡太守に任じた吾彦殿が都に到着しました
         ヘ    、___,     /ミミ.>
         丶、         , ':\
            `ト __  , イi. : : :/

           /|\ _  / |\/: ̄:7
          /: :/  / { |    l: : : `V . .、
     r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

                                                       _,-、

                                                     _!´  Yー、
                                                     >-tz._ノイ斗-ミ
                                                   //, ' ゝ、{`ヽ   〉
                                                 ,イi //⌒/ // トz_ノ´

          じゃあ、呉の旧臣を集めて宴席を設けましょう。          〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、
                                                  ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
          色々と話を聞いてみたいわ                      `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj

                                                   >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
                                                   ( <介>'´ )


  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ        吾彦殿。
       !::::::: ,   :::::::∠ノュ ノ.
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.         陛下はあなたの呉討伐における振舞いを高く評価しておられます。
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム        酒の肴にあなたと話をしたいとの事
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,                  _,/_,                ヽ   ___
                                     ,ィニr--- 、         {     ∨/´ ̄ ̄`7

                                     /  /: : : : : :>: . ._          r≦=======≦、
                                      '.  ' : : : : : |: : : : : : >- 、  ヽ   ` <>、____,≫
                                      ∨ : : : l: : |\: : : : |,\- \__ \   __、\ ̄ \
                                      |:|l: : : {: : |⌒∨: : { ,ィ≦卞:>: r<´:{\( \\ \\
                                      |:|{: : :∧:下≧、、 : ∨ vzソl: /: : |_'ノ : |  `ーァ\\ \〉
          あら。                        |八: :{: :{∧_ vソ \_〉  <}:イ : : |: : : : {__/   \_>
                                      |  \〉:V∧_> '    ,  |: :.从: :|: : ∨
          名誉な話じゃない                    \}:込、  --   イ|: :/ }: ∧:\〉

                                          |: : : : >  _ イ/|:/  V }/
                                          |∧: : |    _}=rく /  /\__
                                          |' ∧: | /  | ∨  /     `ヽ
                                          _/ | \/ {_  〉 \/   :       '.
                                        r ´  T´/--, ,...-/     | { r 、  ∧





          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/__
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/ |   えー、それではですね   .|
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/ ヽ____________乂

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
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                  , 〃´1
         ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
 ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /

  ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y

    X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
    ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト', 
    /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ 
      iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ 
     i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,         大同の世の到来と、中原と江南の人士の交流を祝って!
           ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´   
          ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉   
       __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト  
      /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、 
      /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v

                                     \__人_人从_人_人从/
                                     _)                (__
                                      )    乾杯ッ!!!  (
                                     ̄ ̄)              ( ̄ ̄
                                      /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
                                                  ,. -‐==、、
                                     ,. ===、、 o   ○o.  i       :::ト、
                                   _,/      `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l       :::ト、\
                                   //      .::::/  :::::!===l      :::|ス. ',
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                        .           ,ィク ,'..__    .::::/    ::::l    :l '´    `)'`ヽ ヾ;\
                               /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l     `'::┬‐--<_   } ./;:::::\
                             /::::::::!   ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、   |l::ヽ /;';';';';::::\
                        .     /|::::::;';';'\/} (ヽ、  _/|   (´    _,.ィ!::ヽ.  ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、
                           / ,ノ:::;';';';';';';';';'/  /ヽ、二ニ-イ   ヾT ¨´ ,/;';';::`、. \';';';';';';';';';';〈::...
                        . /  i::;';';';';';';';';';'/ ,イ.:::::::::::::::::: !    ヽ`ー‐'";';';';';';';ヽ   \';';';';';';';';';!:::::






      _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ

                                                   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                           ___       |    薛瑩    |
                                  _,,,,,,,,,_     {n_}       .ヽ______乂
                      ,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~゙''',二区い}つ
                     ,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミt、:::;;t~   {こ} __
                   ,,,イ~ .;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ュ,,,,,,,,,,__{n_}_
                 ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::゙;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~ `". ;:... .::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
   __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__      A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;  ,::,;..゙:: ';: ..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込}
  i<___>!    ∧,、{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|__ノYて){ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ジ::,: ::,;; "::,,::';;;;;;;ッぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,___________

..:. .|: ;::.. ; :::l:::.:|  メヾW个`=ベ-ェ、,,;.:{;,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Ei゙ヾ,、 .. :.. :::...:  :  ..:....
. .: .|: L::. j ::|;;:::|.  .いYソヽ/A(Yい)V台、>-、,,,,. ,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.、、=X〆()のr、iミ}Tノル/゙j   .. :    ::..
 :. . {・;;;;.::,,;;..;;.....}   i`ヾ、、i^rひMべTノ のl'*=z=爻m≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ノ  _,,,-‐'''"tュ~r-ミニ'‐-、,,,

..:. ::.人,;;__;;;ソ;;;..:_ `-、`ヾ、ッニ士t),;豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir、tわ&YO,,=-'~,,-''~  i'  (,_ 々(コ/´ ::;}J  ,; .゙i
 . ; .`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~ ...... .. .`-、,,_   `゙'"~  __,,,-´
                                                              ̄~~~~~~~ ̄:




    /   /  :|   /:::    |:::: \ `ヽ、
   /イ  /   ::| :::::/ V::   ト、:::  ヽ::::::.. \
 /-イ   :::;'   ::::| ::/、_ V::  |_,-:::: ::: ';_::::::::ヽ
   /   ::::|  ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ',  ̄`ヽ!
   |  :::::|  ::::/ / :r;: |` V: /イ:r;:';ヽ::::::: '; 
   |  :::::::| ::::/ |: i::j :|  V  | ij: | ヽ:::::: |
   | ::::::{ | :::/   弋::ソ   , 弋ソ |ヽ::::: |              何か?
   | :::::::::`|::/_、      ,-、_,、   ノノ|ヽ: |
   |::::,.イ;,ィ!:::::::> 、   ー─'   ,.イ:;へ:| ';' 
   |/  |/   ┬=≧=-r=┬
          ト、   | |! /  |

                                                     ―-r  ミ___
                                                 /   >r―y― く-  .  ヽ
                                               j // : : ⌒: : ー': :)\  \
                                               〔 /: /:〃 : /: : : }: : :⌒ヾ
                                               //: :| l:/|!|:|l:! : 〃| :| |: : :}\
                                              v:l: イ⌒l|!|:|l:!: :/|-ミ: |: : :}
                                            /: :.从:j:ィ1{.l!|:|l:!:/ .|:j ヽ:|: : :}
                                            (: : : 《: :.j{ {り    f j 〔ヽ∨/}/
      結局、孫皓が滅びた原因はどこにあったのかしら?      ヽ: rニミっ ,    乂り ノ |: j: : : ;
                                              ハ:ノ从       ⊂⊃r彡く: : /
                                            r彡く ノく:Υヽ .     . ィ  >); :zィ
                                                《  ノ  ./:} j>― 彡 ∧≪ヽヽ〔
                                                    〃 | ⌒ヽ r, ¨  , r"   v
                                                     )八_ ノj ∧r,\|!  { .j



    /   /  :|   /:::    |:::: \ `ヽ、
   /イ  /   ::| :::::/ V::   ト、:::  ヽ::::::.. \
 /-イ   :::;'   ::::| ::/、_ V::  |_,-:::: ::: ';_::::::::ヽ   .帰命侯が呉の主君だった時は、
   /   ::::|  ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ',  ̄`ヽ  .つまらん連中を近付けて刑罰を濫用していた。
   |  :::::|  ::::/ / :r;: |` V: /イ:r;:';ヽ::::::: '; 
   |  :::::::| ::::/ |: i::j :|  V  | ij: | ヽ:::::: |      .重臣や将軍たちは信用されず、
   | ::::::{ | :::/   弋::ソ   , 弋ソ |ヽ::::: |      皆が帰命侯を恐れて、明日どうなるか分からない状態だった。
   | :::::::::`|::/_、      ,-、_,、   ノノ|ヽ: |
   |::::,.イ;,ィ!:::::::> 、   ー─'   ,.イ:;へ:| ';'      国の滅亡に繋がる発端は、そこらへんにあったんじゃないか?
   |/  |/   ┬=≧=-r=┬            .
          ト、   | |! /  |

                                                 r=-、      _,.......、
                                                   }|   ``ヽコァ' ´´ ̄`l}
                                               r'  r== 、}j_}'´__,r==、゙、
                                            _  r'\  〉  ,.イ_j、>``  fr'
                                           //`´`ヽ ヽ'=テ'´ー' ー'`ーヽ=r'´

                                           j {_,. - '´ ト=彳 l !     !  l ヾ
        なるほど。                            、j ,イ    {  ,.{-!-|、   l__l_l | lト、
                                         r=、{ ヽ    ト、l、l,r=、N、ノ=、ノ`//'  〉
        ところで話は変わるけれど、                {{__, ト-`= r'__}_イヒソ   ヒソ}ィ''´_ノ
        ヒナに呉の人士について教えてほしいの           `=-<ヽ_ニ〉、 ,.、__,'_ ノニヽ、-'
                                            く fr'´ くくヽr/_::::::::::_Yモこ,
                                             ト、`´  )´7´r'-;::::r(ヽ〉 ̄
                                            〉' `` く,イ{   7ァ{`_ノ
                                            /`ヽ  /〈{ヾr'´ト|{ / }
                                          〃  ヽ   ヽヾ!八ヾノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ある時、司馬炎は薛瑩に呉が滅亡した理由を尋ねた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                          ト- 、

                              l    `丶、
           i⌒丶、                  ゙、       丶、
           `ヽ   \              ゙ 、      `'⌒ヽ‐- 、
           丶   ヽ            ,. - '"´ ,.            、 ``''ー--‐ ''ア
                `、  l.          /     ィ´            \     ,/
           /⌒ヽ、 !         / ,:/  /;:;:|  ,:;' ;:;';:;  ;';.     `:、-‐'"
          ノ 、  ||/´ ̄}  ,ノ,:;:;:;/ ,:;',:ィ'⌒;ト ,:;:;:,.;:;:ム-ヤ''ト、     ',
        ,.ィ′  \丿Y   /,.',:;:;:;:;:;:/,:;:;:/ ;:;:;:/ |:..,:;:;:;:;:;∧;:;:;:l :;l;:;:;:,.  l   ',
        { i゙ `丶、._,ノ r'′ r:';:;:;:;:;:;:;:;/.,:;:;〃;:;:/、、V.;:;:;:;:;/ `;:;:;:i;:|;:;:;:;:;. |;. . i
       ,!|{    )/  ./ ̄ ̄`゙ア;:;:;:;/ l:;//iミi V;:;:;/ ,r彡',:;:λ;:;:;:;:;. |:;.   !
        //! '!_  ̄'}   ,ノノ   /;:;:;:;:r' :'イ/ ム  !l.V;/ '"/ ∨il|:;:;:;:;:; |;:;. : ',
        ハ」  ゙!:::... _,.-'"イ′ ∠:':'-┬{ |,:;:;| ! r┘ | V  __):::::: ,!{l!;:;:;:;n:;:;! :.゙'、
      ゙、 ヽ  \/   !/      |;:;Y/^j  `ー'゙  ,   \_ノ,ノi'i;:;:;/、|;:|;:;.,. ヾ:、
         \\三ア^:、,/ ヽ        l/`>'、   、__,..-、  '"/ ';://:;L:;__  \  まず呉の名士と言えば……
           ゙! :.:.:.:.:.:.:.:.:, .:/゙lァヘ、    ,.、"^'丶、 ヽ、_、シ ,/'ー'^';:;:∧|    ̄`
          l . .:.:.:.:.;.'.:i:.:;. :.:.:.:.`¨二"/ 「`'´「rヘ>,、__,.. __、<ヘ:;:;/`ヾ/
            ゙ 、 :.: '.:.:.'.:.:..:.:.:.:.:.i '.:.:.:.,':ノ...:.:.;| _」ノ ].r<、 `¨'ス
           `丶、 .:.:.:.:.:.:.:.:.:l .:.:.:.'/..:.:.:.∠,人/´/._厂  ノ.:/

                `丶、:.:.:.:.:l.:.:.;.:.:.!:.:.:.;.:./  ,| ,/  i!  /:.:.:ヽ
                 `:、:.:.l.:.'.:r┴':´:/   /'"   /V´.:.:.:.:.ノ、
                    `!:':.:./ ..:.:.:/  /  /.:,'.:.:.:.:.:./.:.:.:.\
                   |.:.:/..:.:.:./  , '  /:.:.:.:;.:.:.:./.:.:.:.:.: : : :}
                     |:.:/.:.:.:.:/. , ' /...::::::::::':,/.:.:.:.:.:.:. : : イ\
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .薛瑩は呉が滅亡した理由を孫皓の暴政にあったと断じた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .さらに呉の人物について尋ねられると
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       古今の呉の人士について、一人一人具体的な事例を挙げて答えた
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                                  .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                                  |    吾彦    |
                                           ___      ヽ______乂
                                  _,,,,,,,,,_     {n_}
                      ,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~゙''',二区い}つ
                     ,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミt、:::;;t~   {こ} __
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  i<___>!    ∧,、{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
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.: : : :|: : : :|: l: : : : : : :|.: : :|:斗七 Tマト、.:|: |ヘ: : : :': : :ハ
.:l.: : :小.: : : |八.: : : : : : | : : : |: :|: l : ハハ: : |: |:ハ: : :|: : : :
.:| : : |:| ヘ .斗―\: : : : | : : : |: :l斗‐=ミx|: :ハ |: : |: :|: : : :'

.:|.: : :|:|/': :j    \.: :| : : : |: :|γ⌒ヽ ヘ. |:|: : |: : |: : :i : |
.:|: : : 小  ソ,. -=ミ、 V : : : ハ: l |λ  ハ  },|:|: : |: : l: : :| : |       これは皇帝陛下。
.:|: : : |:|: ∨ γ⌒ヽ.   |: : :/ i/ ヤムィノ} l从: /|: / : 小: |
.:|l : : l:ト、:{  {λ  .ハ  l: :/    乂辷ン //.:/: j/: /: :| | |       アタシに何か用かしら?
.:|l : : 从八  マ乂イ/,  l/        _/厶イ: |: : : : |:|l |
:八: : : : \   ゞ- ´     ′  ∨_/  |: :|: : : /|: l ,り
: lヘ\: : : : ヽ{__〉               ' : |: : /i |.:j                      __
: |:∧: : x;.;';';"/:::`ヽ       _ ノ     /: : :|: /: l | '               __   _r‐v´:x:―:=ミ __
: |': :/;';';'_;';';{_::::::::::}     ̄      / : : : |∧: |/            ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/
: | 厶-< ノ;/:::::>‐く.             / | : : : : : l: :`ト、             }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
/  , イ;'厶、': : : ハ >.......、 . _ イ: : : |: : : :|.: :|:ヽ''"  ̄ `ヽ          く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
_イ;'> ´ヽノ : : : /::`::ー::::::'l    |: : : :|: : : :|: :ハ:ハ       \  .    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
                                           ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={
                                             / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
                                           , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ
                                      .    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
     先の戦での戦いぶりは見事だったわ。          .    乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
                                          乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
     ところで、さっき薛瑩が                          ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
     呉が滅亡した発端は孫皓にあるって言っていたけれど……       ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨
                                               /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,

                                      .         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′
                                              /: : : : : : :l|:  :|l : : : : : : ',
                                      .       /.: : :. :. :. :.l|   :|l : : : : : : : ,


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉          貴方の考えを聞きたいわ
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、

                          .             ヾ≡≡≡≦ "゙゙゙      | |   //
                                      )) _., ≠―-=ミ.     | |  //   __
                          .            _∠¨´         `¨ヽ、  Ⅵ//  .Y´r‐―
                                 _  <   _,z≠―‐-=ミ_..    `Y゙f|∠__,ノ ノ
                               / _≠"7: : :. :. :.:.:| \: : :.`¨“ーミ、   ! !\ヽ ̄ ̄
                               ゙Y´   |: : : : : : : :!. / \.: : : : : :.:.`ー| |.  \\__
                          .       |    |: : : : : : : :!../_∠、∨.: .: : : : :.::| !冫´ ̄``ァ―、\_
                          .       |    |: : : : : .:.:.:|/∧: :}i .∨.: .: .: : :.:| !     /ー―`ー
                          .       |    ヽ、: : : : : :.\ 寸 .∨.:.: : : : :|...|、   /: : : : : : : :
                                  \      \: : : : : : \У"..Ⅶ.: : : :./ .ハ /: : : : : : : : : :
                                   ゙ゝ=-‐'¨フ人:\: :.:_`=- ∨.: : :/ ./: : l: : : : : : : : : : : :.
                                       //  ゙i::/ヽ`=-    l: : :/ ./.: : : l: : : : : : : : : : : :
             そうねぇ                   //    l:ヽ      l: :/ ./.: : : :.:l、: : : : : : : : : : :
                                  / ./     }:.:.:.`ー、 r_ァ .Ⅵ..|.: : : :.:l \: : : : : : : : :

                                  | |     八: : : : :\_  .爿 |/ ̄ ̄ `> 、: : : : :.

                                  | |    /  ヽ: : : :.: !:、l´ |/         \: : ::
                          .           ̄        `Nヽ:.:N.ヽ/            \::
                                              / ̄ ̄ ̄ ` 丶.、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .次に司馬炎は吾彦にも呉が滅亡した理由を尋ねた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    .'                  /ヽ/
    |           ,   /     ,.イ: : : : :ヽ
    |        / / ノ     / |: : : : :|: : ハ
    |     ,ィ介〉 /     ィ :_/  |: : : : :l: ∧|
   _|/, -///イ '   / : |: / `ヽ}: /: ,イ: | }
   { //イ //l|/ イ: : : : |:ィ 斧/イ: :/ }:/ 
   /イ{/ __| {|l|イ{Y|: : : : :|八 Vj /イ /           呉主は英俊で、宰相は賢明だったわ
  〈/  {/-r' :_|_ノノ>r'|: : : : :|\>    ` ,
 /   _∨: //イ: : : :| |: : : : :|       /
..〈-=ニ|: :|://: : : : : :l:| l: : : :从   ` ー r'
    |:/〈/:|: /: :l: : :| |∧: : : { 、  __/

    /'  {:/:イ: 从:{八{  \: :| \           ..     ≧s。,,: : :.` ぐx,,: : :.,,イ}卩厂i n从、: : :. :. :.{乂/
        /|:/ |/|       \ /            .         /№: : :. :.゜~,x夕´   乂_k 丈x: : : :,xくヘ}_
      /  /   /⌒\  ∨            .      / ,  ∧.: : : :,タ.    /   `k,: :`≧≪: : :.ヘ}_
      ,       /     ヽ   〉                    ′.  ∧: : ,タ     ,       `k,: : : : :. :. :. :.ヘ}
                                      /    ∧,タ. !.   ′.  !   ! `k,.: :/ ̄又ア
                              .       / |    !.    l |.   |    l  ト、.`k/. }.    レ
                                     ′l    i.   | |     !.   / . /.|-∨ } }  ,xくノ
                                     乂i    |.    | |.   |  /i /}/   Ⅵ }//:/
    その理屈はおかしくないかしら?            .从..  |i    从   |. /. }/.彡芋ミ}. 从/ /:/´
                                   く.ノ入  ト、..  l \  |/    乂::_丿ノ// /:/⌒
    君主も臣下も賢明なら、                 くx=ミ,\| \ 人  {\l{.       / ´ ⌒Y. //
    国が滅びるなんて事にはならないでしょう?      x冬ン 入  ト. \{   `、          ,x冬 /{ /
                                   /. , く.    \ 乂ヽ父s。    - '  x冬: : : 乂(.)'⌒
                                    /三二ニツテヲ   / /  ≧s。,,__ ,ィ〔.: : :.:. :. :. :. 
                                        ̄丈{ (   ノ>*≦⌒ヾ   x冬: : : : : : :. :. :.
                                            ̄ ̄    /. ,x冬: :: : : : : : :. :. :. :.

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .思わぬ吾彦の言葉に、司馬炎は笑って話の続きを促した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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     _,/_,                ヽ   ___
  ,ィニr--- 、         {     ∨/´ ̄ ̄`7

  /  /: : : : : :>: . ._          r≦=======≦、
  '.  ' : : : : : |: : : : : : >- 、  ヽ   ` <>、____,≫
  ∨ : : : l: : |\: : : : |,\- \__ \   __、\ ̄ \
   |:|l: : : {: : |⌒∨: : { ,ィ≦卞:>: r<´:{\( \\ \\
   |:|{: : :∧:下≧、、 : ∨ vzソl: /: : |_'ノ : |  `ーァ\\ \〉    .天運に限りがあるから、
   |八: :{: :{∧_ vソ \_〉  <}:イ : : |: : : : {__/   \_>     呉主は陛下の捕虜になったのよ。
   |  \〉:V∧_> '    ,  |: :.从: :|: : ∨
      \}:込、  --   イ|: :/ }: ∧:\〉            呉の滅亡は天命であって、人知の及ぶ話じゃないわ
       |: : : : >  _ イ/|:/  V }/ 
       |∧: : |    _}=rく /  /\__
       |' ∧: | /  | ∨  /     `ヽ                           __
       _/ | \/ {_  〉 \/   :       '.                   __   _r‐v´:x:―:=ミ __
                                           ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

                                            }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
                                             く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
                                       .    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
                                            ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={
                                              / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
                                            , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ
                                       .    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
            考え方は人それぞれね             .     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
                                           乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
                                              ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
                                                 ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨
                                                  /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,
                                       .         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′
                                               /: : : : : : :l|:  :|l : : : : : : ',
                                       .       /.: : :. :. :. :.l|   :|l : : : : : : : ,


    ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

     }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
      く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
.    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
     ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={
       / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
     , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ
.    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
.     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
    乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
       ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
          ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨
           /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :, ジー
.         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′
        /: : : : : : :l|:  :|l : : : : : : ',               '   /     /::: ,.イ ::: / |:: /´  | :::|! ::::: |\:::
.       /.: : :. :. :. :.l|   :|l : : : : : : : ,            |     '  / .'.::... / !: /  |:::!    !::::ハ ::::::|:::::\::::
                                   .|    |   ::!:::::| ::::j -‐|‐|─ ト::|    l::::| -‐─ヽ--ヾ::::
                                    i⌒v::::|!  ::|::::::ィ:´::|  |: |   |:::|     ゝv  ゝ:::::ヾ::::::ヽ
                                   |  v ::|  i: l ::∧:::::|   V -- ゝ       \ __ \::::\
                                   |  |:::|:: !:::l:::| ヽ_:l _ __          __`_ー
        吾彦殿。                      .|  | ::ハ::ij:::ハ::!イ`弋ゝ-'フ``        ´ !ノ__フハ
                                   |  | :::|:V:::::::ヽヽ    ̄                `  ´
        尚書の張華よ。                , -v ,イ V::| ::::::ハ::\ :::::::::::     ,.       ::::::::::::::
                               , -<.   `| ` ヽ| :::/ゝ∧`´         <:i
        ちょっといいかしら?        , '⌒ヽ  ヽ  ヽ   ヽ/ヘ/::l!
                            !    |  | -.ハ    V|!:::∧
                            l ー|  | r トi_ノ ゝ    |:|:::|:::,.\        ´ `         . イ
                            |  人 i´ト l_ノl      ノ/:::j:/::|::::ゝ.、             イ:::: |:::::

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ちょうどこの場に張華もおり、彼は彼で吾彦を試すような質問をした
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          '   /     /::: ,.イ ::: / |:: /´  | :::|! ::::: |\:::
        .|     '  / .'.::... / !: /  |:::!    !::::ハ ::::::|:::::\::::
        .|    |   ::!:::::| ::::j -‐|‐|─ ト::|    l::::| -‐─ヽ--ヾ::::
         i⌒v::::|!  ::|::::::ィ:´::|  |: |   |:::|     ゝv  ゝ:::::ヾ::::::ヽ
        |  v ::|  i: l ::∧:::::|   V -- ゝ       \ __ \::::\
        |  |:::|:: !:::l:::| ヽ_:l _ __          __`_ー    あなたは呉の将軍として年月を重ねたそうね。
         |  | ::ハ::ij:::ハ::!イ`弋ゝ-'フ``        ´ !ノ__フハ
        |  | :::|:V:::::::ヽヽ    ̄                `  ´     けれど、あなたの評判は全く聞かなかったわ。
      , -v ,イ V::| ::::::ハ::\ :::::::::::     ,.       :::::::::::::: 
    , -<.   `| ` ヽ| :::/ゝ∧`´         <:i              それが不思議でならないのよ
 , '⌒ヽ  ヽ  ヽ   ヽ/ヘ/::l!                       .
 !    |  | -.ハ    V|!:::∧
 l ー|  | r トi_ノ ゝ    |:|:::|:::,.\        ´ `         . イ             _,. --- 、
 |  人 i´ト l_ノl      ノ/:::j:/::|::::ゝ.、             イ:::: |:::::         ,ィ    _,-、    `ヽ、
                                                ∧`ー' く-'       \   , ======ァ
                                              , -く-  ̄´   、       >/__, =≪
                                           r</ ̄ ̄: :`ヽ、   \    r≦< ̄ ̄___
                                           { /:/: : : : : : |: : : \_____,.--、>、==ミ、 ̄ ̄
                                           ∨/|: : : : :|: ∧: : : {/´\:V: ∨: 、:\ `ヽ、`ヽ、 
                                           l∧: : : : -V-、V: : ∨ィ 雫下: :∨: \:\__〉  
                                            {' |:{: : :{: :| ィ雫、: : l  Vソ/ |: : :V:、: : : : ∨
                                             {∧: : V{、_ V〉\:〉   V'|: : |:|: :∨: :、: \
                                              ∧: : V:V  ´ , - v、   |: : |:|: |: ∨: } ⌒`
                  あっきれた!!                   \:}: 込、 ヽ ノ ィj: :/リ从: :|\〉
                                                 八 : : { > -r ´_,.{イ   ∨\
                                                 {∧:从    _}--「}   /`ー-、
                                                  | V }  /、 r| \ /      \__
                                                  |_」,ィ、__,〉  V l     } } `ヽ
                                                   〈  /::::7 r-- {    | | r--'' ノ}/  }
                                                   ∧/:::::/ ー-、::::\ / ∨  `-' /  ∧


                                       \       \
                    ̄ ̄ `ヽ                 /|\   ,イ¨¨7
                       -―                   /:'.,  `¨¨´    ,
                   /                      / : : ::.         /
               ´                     /\ : : ::..       '
             /                        /: : : : :、: :‘,
                                /.:. : : : : : ‘,.: :.', /

                          ___ _/| : : : : : : : : : :ヾ.: :.∨

                       ____/ : : : : |  , |.:|.: : : : : : : : |   : : ',
                  /!       | : : : : : : |  /入ト、.: : : : : |!.:|/ }: :
                  / : |!     \ .! : : : : : : ! ム' :}! i}'.: : : : :.|!.:|    .: :!
                 /.: : : :|!ィ乞旡ミ≧ト、',: : : : /イr'.::} /∧.: : .:.|!.:|    }/
               /|.: : : : : |!{! ∨:.r-爿}{  ,.: :./  夊シ ' {!::∧.:.:.:|リ、  ノ
   .________/ /!.:. : : : :|!ヾ、夊.rシ   }/    `"  Y\}.:.:.|!: : :.
    .__ }: : :/〈〈|.:.: : : .:.|!: :.>ー '      '       /  \:|!: : : ::.   陛下ですらアタシを知ってるのに、
     {    |: : ー― t.:. : : .:.|!:\      ,r v ー イ}         |!\: : : : ',  アンタがアタシを知らないですって!?
     .\  : : : : /|.: :.‘, : : {{.:. :.ト、   /´   ⌒∨ /       |!  \: : :.:.  .
     / /: : : / _|: : : :\: : : : : :\≧≧=-    ' /   ト、  |!    ‘,: |
      / /: : : /´ \: : : : \: : : : : :\ーく` -ー'       | ∨ .|!       |
      /.: :/|   、.\: : :| \: : : : : ‘, Ⅹ ̄¨  ― 、{  ∨.|!       ',|
    ' / / |    ⌒ \:!   \: : : : :..   \.      `ヽ ∨|      |
     ./              `\`ヽ \ : : :|    \         Y      ノ
  ィ|      \                \: }\_   \
/.:.¦ \     `\       {乍=   `| トミ:._   \
        \     |! \    ノ.r=   リ |i\  `ヽ \
  ./|     \    !!  {三ニ彡'        |ト.ノ      `\
 /..:|      \ .|!   {i} {!{          |i

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .吾彦は声を荒げて切り返した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





                                _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
                                |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
                                 r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
                                〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
                                ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ


          /: : : /: : : : : : : : : :/: : ,ィ: ::/!:.:l V: lV: : l: : : :':,: ヽ
       /: : : /:.Λ: : : :/ヽ:./:.//:.:/ .}: l V:' V: :.l,: :.ハ::',: ::',

       ,': :l: :,:': :{ }: : /:ィ/X、//  ':./  l:.l V:イ',: : :l: l: : :',
      ,: : :l::/: : :`´:.:У´  ̄ `,ィ< ‐-/, '  -リ'´ l:.:l l: : :l: l: : :.l
      l: :レ': /: : , イ    ,ィ;:, Y    イ ´ ̄ `}/、.!:::/!:,': : ::l
      l,:.':〃: :,ィ: :.l l    ゝ' .′   l  r:,  ' Y:/:,'/: : ::,'
     /;,イ/二.l: :' ヽ、   , '       l  `'   /: :/: : : ::,'
    /,ィ: :l:.{ /  }.l:.',    ̄    ,、    ` 、 __ ,イ: : : : : : /
   〃  j: ,':ハ     !: :,        / :` -:,         l; l: : : : /
     ,': ,: : : ゝ.- .l: :.l      l::::::::::::,′       ノVl: : l/
      /: /: : : : : :/:.l: ::l:.、      l::::::::::,     /:l::',ヾ:. {
.     /: /: : : : : :/: : l: :l: : l`   - l:::::::/   , ..<: l :l: ハ
    /: /: : : : : :/: : :.:l: :l: -}     ゝ ' ̄: :´: : : : : l: l: : ',
.   /: /: : : : :: : > ´ l: .! ノ      l ̄`<: : : :: :l: l: : ハ
  /: /: : :.> '´    l:.,i \      ト-l  `<: :l: l: : : :',
 ,': : :,/ヾ       l:,:!   \      l       l: l: : : :.l
 l: :/⌒ヽ \     l:.'     \, -― - l       l:.l `ヽ:.:!
 l:/、    \ヾ    リ         \-==,!     l:.'   Y
 l,' ` 、   ヽ丶            \  l     ,リ   l


           /             /: \       |
          _  /           / : : : : : ヽ    /
.       / 》x' /      ___, ィヽ: : : :ヽ,: : : : :'.  /
      〃 //|||     /.:斗-/- l: : : : ム:|、 : : ∨
      辷彡'l |レ′  /|: / |:/  |: :|/ lハ:|: : : |        あら?
      /ト=彳  |  /: |/f'だハ`ヽ.|: :/,rセヽl:|: :| リ
.    〃 〃 /  l, イ: :|、乂ソ  |:/ ヒソ,.ィ:|:/j/|        アタシ、何か変な事言ったかしら? 
   /  |l /  / |:|: :八{::/      '  `|:|':|  ヽ
.      ||厶<.|.: :从: : : \       _   从 |  /
.       /  /.:|: : : : \: : : \   ´  /|: :l:|/
       \.厶个:∧ヾ : \: : : \ェ.- ´‐| | : リ                   _rv'⌒X>'´: : : : : :ヒ= 、
.          ̄|/l:ハ:Ν\l\: /⌒ヽ  リハ: :|                ___rレvュ-√: : : : : : : : : : | :ヽ\
            |      /       |:/               />'´: : : : :/rヘニ>‐- 、:_:_:_:_ヽ:__>'
            厶-―/       〉、           .      〈r┘: : : : : : //ひヘノ`ーヘ仁ニ=-┘「丶、
           r′        <ヽ-‐ _´ノ \                | : : : : : :/ ノ l ヽ ヽヽ、、└ヘj>! } }
                                        r'X : : ;ィ7イ7| ト、ト、l | | l l| l| | ∨ 〈
                                      rク :l //:/ )| | l | | | | | l ∟|-|‐┤! ,'ハ くミヽ
                                     └'ー-く/:/_ノ | | | |_l | l | | l |」l_l_ ノ,'/! /\`ヽ\
                                        /彡∨ ハ |l ヽX´ヽ、}ノ }ノ '  ̄`///^ヽ /人リh l
                                      く\ //l l | Yヽ ,x≡  ,   "" { レイ彡' }ニ彳り
       気にしなくていいわ。                   `ヽレ-ヘヽミ}ヘ.′ "゙  r ^   / くんイ}ノ‐<_
                                       ー个==彡仏‐ ヽ、  ヽ ノ , イ{/rク^7マ⌒)厂

       張華がやり込められる所なんて初めて見たの       `て(=≠7乙厶>¬冖´ {_V/: : : : \

                                              }厂/ : :`ヽ:\_r=ニYヽ、: : ; : : : ヽ
                                                / : : : : : : : :厶ぐ:) rヘ、 ∨: : : : : }
                                             /: : : : : : : / /^l ̄ (ヽ { ト、: : : :人
                                               /: : : : : :.r‐{r‐ヘ / }_ノ { / :Vl : : : :〉

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そんな吾彦を司馬炎は褒めたと『晋書』『吾彦伝』は記している
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      /   // .::::::::::::`:ト、 〉      __ |
.   / _   イ.::::/:::::::::::∧l<       / l〕ト
  <´  /:::::::i:::∧::::::::::::/  、:::::\     | |i |圦\\
   ヽ '::/::i::l/  \::::::l    \::::}\_,| |i || |.\丶ヽ
.   人{/:::::|/=='  \| ==ミ∨::::::::::::| lj || | | ゝ-'′
  〈/∧::::⊂⊃         ⊂ニ⊃::::::八_,ノ| | |
   // 〉::::{               |::::::::::::::::::::::| | |
.  〈/ l:::/l:\, ‐y‐ 、      !:::∧:::i:::::::∧|/
.      j厶l::::/   、   }_   イ|:/、∨:::::/ }
     /   ∨ ノて/⌒ヽl.   jリ′ ヽ::::/
   八   {  ゝ-'{   }  /′,_,  i/
.    `トイ`ヽ _ >-、 \(  ´⌒` |

   <人人  / /  l\ \ 、   ノ
                                         ー=ニ二_/ /   : : : : : : : : : : : :\:\__,

                                             / /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'" 
                                            ./ ::/ ::|_,. (_ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
                                           _,./ :::|::イ"|: : : ::::/`ー/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',  
                                         / / : ::|/ ;ヘV: :::::/=≠=、:::::: : : :|::: :: |::: |: ',  
                                       ./  ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |
                                      〈  =-/ : ::: :;弋ソ V |f:::c:! ∧::: :/ー、::: |::: |:: | 
                                       .',  /,.イ:::::ハ 丶    弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ! 
                                       .',    '"ヽ-ゝ、 __    |::/ー'":: へ{
                                        .ヽ     〈T>`==` イT,.|/ ̄ ̄ヾ 
                                         \  |  |   | r、|r"  〉`ー-、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .司馬炎からの問いかけにどう対応するのが正しかったのだろう?
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .薛瑩は呉の滅亡の原因は孫皓にあるとし、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .吾彦は呉の滅亡の原因は天運・天命が尽きたためと答えた。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         前者は事実を述べたのに対し、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         後者は主君や同僚に対して批判がましい事は口にしなかった
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────








                rソ  :::ゝヽ    〉,、r‐´'´ f/ \
               rン _:_:_:__rrヾ_r ニシ^´:.:.  f/   ヽ
              ア´   . -‐`┴┴'^丶、:.:. (l     ノ
             //   /   ノ l   ヽ__({    |}、
            / //  :./    .::/l  l     Yヾ──-┘>
           l  :l l、:.:. :ト、:.:..,メ/-ノ‐ァ7::´./ :.:.:ハヽ \-''"´ー- 、

           \_{ハ|‐'"^ `´ -── レムノjノ/ Y        \
     _f`ヽ   /   .:l''"´    ( つ  ___/ ノノ /     -‐ ==ソ
     (___j /_ .:.:.こ) (`ヽ      く___ `ヽ_,ノ   /,..  -─‐く
     、   〔 ̄`{二:{  (_        r┴゙万´ )  /´       ノ
     \ヽ、 `ゝ、ー仁\       ヽ、__`厂r-‐/ ̄`丶、, -=ァ'´

       \ \ 匚二ニく‐>_、.. ___   rく__/      ヽ<
         \ l <_≦_/ __{:::;lト /,ニニニ7      ノ ̄`
           \、 / __  |┌‐-、`〔J/    //      }∠、 (ン⌒ヽ
             Y´rヘ〉 l l{  / /|、ゝ、   | | _ー、  ー' ア 、 ヽ 」
___ __      ,、r- ‐- 、   |  '´ヘ \ヽ/l | |,、l-‐⊂⊃┴-ヽ::.  /{ヽ   l´_ ̄ ̄´ } ̄})
    ,'´ .::  :. 丶、‐`ー─‐´┴゙r‐¬{ `ー'ー-r┴‐‐〈─‐/>|`ー─|じノ‐ォ   |_/
    '──-----─‐'´ノ    <_`ー、__ソ;;;;;{:{;;;;;{::l;;;;;;こ近ム-‐ァ゙  マ_ー'__ノ´
    ー─-----─ '' ´       ` ー===========─ '"

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .答えは各自の考え方によって異なるだろう。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .ただ、『晋書』『吾彦伝』の記述ぶりから、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       司馬炎自身は吾彦の解答を是としていた節が見て取れる
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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: : : : : i|  |i斗ャ=¬| : :i| : : : : : : i|  __,」L」_八|: : : : : : : : : :.‘,   /
: : : : : i|'´ |i :|/__ 八: :i| : : : : : : jkf禿~゚'沁刈i|: :i : : : :  : : : .', /
: : :/ i| _,」抖禿弐トV:i| i: : : : :.:刈{   ,刈 从.:i : : : : :i : : : :i|/
: : : : :,xf㌃{   沁  八i: : : : :/     ノ炒  | :i : : : : i| : : : :i|
: : : : .:弌    ノ刈   | : : :/   ゞー'’_ノ| | :i : : : : i| : : : :i|         あら。
:ヽ : : : .   乂辷炒     |: .:/       V/| |/i : : : :从: : : .'’
: : :.  : : :V77       | /  }         `¨ .: :| : : :/ i| : : :/,         .陸喜様じゃない
: : :.i : : \∨       /          八 | :   : i| :.:.//
: : : i : : : : .\       _       ノ    .イ : :ノ/: :/iリ/ 
: : : :i : : :i| :\                  / ノ :/ : : /:八
i: : : :i : : i|: : .:i>            .イ  . : : : : : /:/>- 、
|i : : :i: : :リ : :|i    〕>   .    '′|{ 〃: : : : :〃{{. \  \           ′        i.      ‘,     
.|i : : |: : ′ : 从   /}\\____,//|\{{ { : : : :{{ 八   \          /           :l   /、   ‘,   ',ヽ
八 : :|: / : : .:.:i八 {'′  ー----‐'′  从| : : : 八: :‘, /⌒}               /    l  /‐ -- .. _   i   i
                                         l        ./-  /l /    \  \ l   l
                                         |      '´ ′ ./ ,' /       ヽ  \
                                         l l      ′/  //   ,ィf千示ミ|` ¨ ‐- :|
                                        v l  / ,x≠ミ/´      .ト:ハ ′  l   |
                                         v:l.//`.  Vハ         ゞリ  |   l   |
      陸家の将だったのが随分と立派になったもんや。    . /,´、 :|ヽ   ゞリ  ,          |   ll   |
                                             ヽ `| `。       _ ,,      |   l:l   |
      金城郡へ行っても頑張るんやで                   .|:  〉.   ヽ _ ノ   / l   l l
                                              |:   l .i>  . _ : ´ l  ′ , ',   ‘,
                                               |  l /    _..-|   `/  , ‐‐ ,
                                               l  l/_ .. - / /、  , - /  /     。 .ハ
                                            l  , ´  ./       , i   '      i

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この後、吾彦は金城郡に赴任する
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|        また蛮族だよ        |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//     
            | |    >:´|、  -  ,|`:<           それからほどなく、涼州で騒動が起きた
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|     
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年7月 晋 涼州 西平郡】



        ’、.・”;  ’           ’、′‘ ・. . ・ ‘                 _
      ∵”      、′‘ ・. . ・ ‘        ’、′‘   ・”;  ” ;  ’   /| r`l.
                         ト、 ’ 、.・                       |::|└:|
                        ノ (                             |::| ..:::|
                 、   ,    `Y   |   ∵”     .,t                  |::| ..:::ト、
               ,ノ)        |   人         .-}ト         、 ト、   /T|::|:::::::|:::
        ,      `Y´(    '     ,/    く、       Y:ヒ、  ,、   || r┘.:|-┐|.;|:|::|:::::::|:::
工|工|工l工エエエl\    ) 、    /       }    ...`=|;:{二  |:| /\.||...::/〉:::::::,⊥;:|::rェェェェ
__|___|_,工工]エエ}ニTニ7〉ェェェュ  ::::::::::::::::::::::  \ノ!    |;:厂 .r┴:/.::.:.└┐/.::: __|_rェェエlエ工
_|_|_;工工]エlエ|-[]─[[:ロ::ロ:{  .)    ::::::::::::::::::::::ゝ  ...|:;|   |..::::':::: .r:、:...|:::::r┘..;;'エエ工[工[
__|_|_l工工;エエ|____]〕ニlニl          .::::::::::::  、.v,,!;:.v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ ,工/\>工工工
_|工|_;工工]エlエ|┴┬/>─‐>. .:::::::::::::::::::::::::.  、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ,上/ ./|エエ;工工

__|_|二l工工;エエ}┬//.::::/   、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上ェ  ...::... .   .

_|_|_,工工]エlエ}//. .) 、    )ヽ      (  ミ゙':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ   ':;:. :::. . ..:.:λ:: ::'; ::,)、
__|二l_l工工;エエl/,,;;,/  . ) ( (  )ヽ ; ・  ) ; '.. .''、v,;.wVゞ;v;.  ':;ヾ::.:ソ)人ノ从:.ソ)ノ )
_|_|_l.  (.  エエl-. .) `   ( ( ) ) ( (   )ヽ ( 、  )ヽ  ;  .._/\二:   ::Vィ'  (ソヘ (::.:
.: , )   )  )ヽ( ( :(    )   ヽ、) ) ( ( ) ); ( ( (、 :.  . 、.v,,.  ',:; .::)       て:;;
  )ヽ  (丶  )ヽ  ( ( )   ( ;;  ;、:  ; ;)__) ) (____) ) )) ;  . .:.(ノ        (::
. (  (  .) )ノ  | : ) _,,,-、__  ;; .、     (/(_)ヽ )ヽ ;;. .lニコ. .::::)    ヘ ソハ   ,ゞ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .太康元年七月。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .涼州の西平郡で、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       蛮族の軻成泥が現地の晋の将軍以下三百余人を殺害する事件が勃発
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年7月 晋 涼州 武威郡】

            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ          陛下は馬隆殿を
              | ヽ ' _ ` イ             平虜護軍・西平郡太守に任じると仰せです。
             l l  ´=` l    
           ノ  ヽ _,、__ノ             .配下の軍勢を率いて、軻成泥討伐に当たるようにと
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、            /: : : : : :./: : : /i : : : : : : : : |: : : : : : : : : : ヽ: : : : : ヽ
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!          /:/: : : : : : :′: :/:八: : : : : : : :.|..: : : :.|: \: :..:.:|: : : : :| : :. 
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|           ノイ: : : : : : : |: : :/:/  ヽ: : : : : :..|\ : : |、:..|ヽ: :.|: : : : :|: : :| 
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::             |l: : : : :.i: :.|: :/j/    \: : : :.| -─‐-\{  V!: :.|: : : : : |
                                      |l: : : : :.|: ::|V -‐‐-   \ : |斗=≠≠ミ  |: : |: /: : : |
                                      |l: : : : :.|: :.|キ=≠气ミ    ヽj   V/ツ     |: : j/: : : :
                                   八: : : : |: :.|  V/ツ               |:./`ヽ: : /
                                    ヽ: : :|: ∧        i!              j/   }:/
                                      \{\{:       ヽ             /:′
                                       ヽ                    __//

           それなら話が早いな                  人     ー‐  '        イ:i: : :/
                                                \            / |:| : /
                                                           |从{

                                               `ト _    ´    /^ヽ
                                                  _∧         /    〉=‐-
                                                  // {         /      /        ‐-

                                             晋 武威郡太守 馬隆

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .晋の朝廷は事態を憂慮したのか、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .早々に武威郡太守馬隆とその軍勢を軻成泥討伐に差し向けた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .馬隆はまたも巧妙な戦術を用いて軻成泥の討伐に成功。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         以後、西平郡の太守として、荒廃した同地の復興に当たっている
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年9月 晋首都 洛陽】






          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/__
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/ |    陛下、一大事です     .|
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/ ヽ____________乂

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂\\l |: : : : : : : :.:.:\|: : : : :||  |/_/_/_/_/_/_/_/_/_/__


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|      一大事?
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉      もう天下は統一されたんだから、そう慌てる事もないでしょう
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                         _ -=≠=-:: :: :: :: :: :: :: :: :: ̄¨¨ヽ:: :: :: ヽ
                                       /´ /:: :: :: :: :: ::/ :: :: :: :、: :: :: :: :\:: :: ハ
                                  .        /:: :: :: :: ::/:/ ::{:: \:: :: :ヽ:: :: :: :: ::\:: :!
                                         /: :: :: ::i:: / :{:: ::|ヽ:: ::ヽ :: ハ::ヽ: :: :: :: ヽ}
                                        .::/ :: :: ::!::{:: :ハ : ! \斗-:|─トハ :: :: :: |::'
                                        |:i:: :: :: ::|斗:七!: |   ヽト::j j/ ヽ:: :: :: jハ
                                        |:{:: :: :: ::{从! リヽj    ⌒笊卞ミ }:: :://
                                        |:ハ :: :: :‘, ィf笊卞     弋cソ'' |: /j/
    それが封禅の儀を求める声であってもでしょうか?    ノハ:: ヽ:: :ヽ弋ぅソ        厶イ

                                          ヽ:: \:: ゝ    '      人ノ┐
                                            `⌒`个 .    ー '   イ`<:::」
                                                 ≧=‐- </.!:: :: :ヽ
                                           r-── 7´:::/_}__|「 ´   ト`ヽ┴─--、
                                          .::マ´ ̄¨フ>'´/7ハ  ノ }:::::::マ ̄¨7:::.
                                          ,::::::V:::/´ ´ ' /7{__{   /::::::::::〉:::::/::::::}
                                         ,'::::::::r'´      イ {  〉\_/:::::::<:::::/:::::::::!


 : : : |: : : :八: : : :{{: : : : ∨: : : : }: : : : : : /: : :ハ: : :l: |: : : : } : : : ハ
 ; : : {\: : : 、ヽ: :', ',: : : : : : : : : ;: : : : : :/!: : //: : ノ: | : : : ; : : ://
 :',: : :V>x:.. \、 ', ヽ{、: : : : : : ; : : : : / i: ://: /: 丿 : : ; : : //: :
 圦: : :、==ミ弍\Vハ \: : : :ハ: : : :,仁|://イ: :/: : : .イ: /∧: :

 { /\: :ヽ:r‐┤ ヾ \    \/,ノ. イ' : : l'心/// : /:./: V: : \
 lん( (:::ーrァ 、          ´  んr::::v‐=、く / イ: /、: : : : : : :
_八: : ゞ=-' : : ;             {: :、::::ノ: : }  V ル'⌒ヽ>. . . : : :
  ヽ. : : : : ン               、: : : : :ノ  ,}}/:.:. : : : :\. . . : : :
ニ=‐-‐ァ ̄                 ̄ ̄ ̄  ハ:.:.:. : : : : : \. . : :             !!?
―= イ :.::::::::::.:.:.        )'    :.:.:::::::::.:.  ; : : ー=ニ二フ. . : :
: : . .丿.:::::::::::::::.:.:.           :.:.:::::::::.:  { . . . . . : : : /. . . : :

二ニ=ァ                       }二ニ==< . . : : : :
: . . ノ                        仁二ニ=フ . : / : :
ー==フ                    .イニ=ニ二∠. . :'": : ノ :

: : .<     ( 二ニ===⊃       /. .ゝ=ァ: : : : : : :  ̄: : : : :
                                                 _....._ィ: : : : : : : . ,
                                               /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
                                               / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

                                               {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
                                              |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

                                         .     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
                                                 トゝ   ,    ィノ
          尚書令の衛瓘殿が発起人のようでして……              、  っ  ノ=ァ

                                                   > - .イ: :ト、
                                                  ...ィ /不  ト|: :ヽ
                                               _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、
                                               /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       九月。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .晋の朝廷で、封禅挙行を求める声が上がる
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『晋書』『武帝紀』によれば、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .群臣が天下統一が成ったのを理由に、封禅の儀を行うよう願い出たという
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ     『晋書』『礼志』には、
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`               .この際の上奏文が載っている。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、  
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ             .興味深いのは上奏文に名を連ねた面々だ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`



    l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| i
  \、|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;M、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ,.ィ´
- 、、,_」;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  N、;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

   ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;N      ヽ;;;;;;;;;/   l;;;;;;;;;;;;;;;;;/
  _」;;;;;;;;;;;;;;;;;ト!       ∨∨     |;;;;;;;;;;;;;;7´
 ̄`ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト、    ‐ 、        `i;;;;;;;;;/
  _>;;;;;;;;;;;;;;;;Nヽv- ‐ ミ:、__   _,,ィァ¬、vj!;;;;;/
ヽ、`ヽ;;/rク7;;;ト、ミi{ {:::〉 l}>-z=i <i{ 〈:::} }/ Vニ,ヽ   ,_,ィ=-、 __,rー 、
 ';'、   { !、レハ、! ヾミ=-ジ~´   `ニ=‐'" ,}K //  //_, /,ィフ;;;;;/⌒ヽ
\};;;ヽ、>、 - i ヽ、     /゙ '^!   、、 ./ノ-'/  /;;{'´ _,/;∠ノ;;;;;∠,____
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ̄| }、  / ___ __ l ノl|'II゙_,ノ-';;;;ノ'´;;;;;;/;;;;;;;;;;_;;、-‐<´
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/| ヾミーム三三三三三ミニジノⅲ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'ー'´;;< ̄`   陛下は江湖沅湘の南を平定して、

;;;;;;;;;;;;;;;r‐<|!ヽ,l  `ヾミ{从儿从儿从州' /Y^^i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     .鯨鯢を取り締まった上で罪を許した。
;;;;;;;;;;;;;ナ' ノ  `ト、  `'ミ三三三三三ツ ハ ヽへ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
;;;;;;;Iニコ    / ! |ヽ、, ` ̄´  ` ̄´ /!    Z;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     .八方は統一され、
;;;;;;;;;<,    /{  | i、ヾ冖''´   `ア´ i  } IニI;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     教化の声は四極にまで達しただろう
;;;;;;;;匕     ヽ〉 l | ヽ \___/   l  ′ _,}_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;レ1     ヽ!  ` ̄\  /  l |   `丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;匕┐      !   、_//   /     K;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;Uvi   }  ヽ   ´   /     r 、Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ル'〉,, ′      、_,   r‐、 r vヘ_};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i/〃viイフ、_,, n  n   ,_,ハ しト、};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;厂´ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙´;;;;;;'‐''ljY^lj^゙W;;;;;;;ヽノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/    }∧;;;;;;;;;;;

         晋 尚書令 衛瓘

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .最初に名が出るのは尚書令の衛瓘。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      恐らく、彼がこの動きを主導していたと思われる。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       なお、鯨鯢という言葉は大悪人という意味があり、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         ここでの意味合い的に呉の君臣を指しているのだろう
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                ___   , -=ミ、
                 /: : : : :> イ ャ(_) __>‐- 、
                ./: : : : :/: / -‐く: : : : : : : :\
              }/: : /: // : : : : : : : : :ヽ: : :l:|
              /: : : : |:V/: : : : : :|: : : : : :|: : N
                /: : : :_:_|: |′: : : :从: : : : 斗‐( ̄ヽ
            /: :/: : :ハ:{: : :|: :ト|--\{/ イ刀レ(/│
              / : ' : : : /  V: :ト :| イi丁  、 /圦 |i〕iトz.
          / : : : //   ∨ }ハ、__   , レ:i:i:iX|:|i:i||〈 ̄`
            厶 : : : : /    __フ:/ト--≧=彳ヾi/ j:ハン./、   )
          ′: : :_/   Y: : :/ 人:i:i:i:i:ハ:i:VX〉イ/___  イ
         /://´    /}:/ -‐く  \i:i乂:i:i:l| /:ハ        .黄帝の遠征、大禹の遠略、代々の周王の治世。
        ./:' : /     __}:// /:i:i:i:i:i:i\_∧i:i:i:i〉イ {/  |
       ∧: :/    _}: :V .:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|」」 ̄ V:(  |        これらは今もなお語り継がれています。
        ,: : :V       }: :V  |i:i:i:i:i:i:i:i:i/!    ||  /|
     /: : :/       乂(   v---=彡 ,/__,   |l  l;ハ       泰山と梁父山で封と禅の儀式を行い、
   ,. : : : : 人_  (      `   \__  イ }i:i:i||  ||  n   .      百世の後に晋の業績を伝えるべきでしょう
   /: : : /     )          |  .:__厂 n   ||
  .: : : ∧___彡'           |  | ,ハ    ||      i、
  |/: / ー一 ´           /|  |   、   :.       | \
  |: 〈                 / .」  |              {    、
  人: :\___)       厂/ {__|_ ,ハ        、       .
    ー‐一 ´       广|   Vl__/ノ|       i|       {_
                〕 |   卜._/          ||         ハ

                  晋 尚書左僕射 山濤

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .尚書左僕射の山濤と尚書右僕射の魏舒、及び尚書の劉寔
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                  _ ____
                  ´: : : : : : : : : : : : :`ヽ、
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            .l .:|.:.:.:ハ.:.jィ仔テ女 ヽ   ァ7仔i心、_.:ヾ.:.:.:.`ヽ
            .l .:|: :ノヘ小ヘ::::::j|       lヘ::::::j|│.:lヘ\:::::、.:.\
            .| .:! ノ ハ{ r'仁j        r'仁リ│.:|.:.!.:.:ハ |\.: ヽ
           ノ イ.:.: /てヘ .:.:.:::   ,    :::.:.:.: /!.:.j´j.:/}}:| | ヽ.:}     帝王の盛業は、天の望みでもあります
              /.: /.: /しゝ、    、  ,     /./.:/.:/|ノ人!  j/
          /.: /.: /.:./.:.:..:>      イ_l.:./.:/|´.:.: |.:. l.: |
            /.:.,.':. / j:/.:.:.:./ l_,ハ` ‐- <|_,,V.:厶l.:.:.:. |.:. l. |
        //.:/ /.:.:.:.///l ヽ /\_, '7/_ヽ.:.: !.:. l.: |

         ,'' /: :;,r‐‐〃´ ̄ゝ' r‐-..,,v,r‐‐ァ  | l__// ̄`ヽ!: ヽ
          /.://  i i     .>イ从<´.   ` ̄// /   ヽ.ヽ
       /::::::,'  i  .i i     く__, イ.|.ト、__>    // ,     \.ヽ
     /:::::::::;i  l.  i i     / /|.|.| |      i i        'i.:.:.:\
   /:::::::::::::::i   i  .i i    .く_/ .| | |_|    { {         ヽ.:.:丶\

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .「司空」張華。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『晋書』『礼志』の原文にはこうあるが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .封禅の上奏文は太康元年に書かれたので、尚書張華の間違いだろう。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         この司空張華なる文言は、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         司空就任以前の時期にも平気で登場するため注意を要する
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年9月 晋首都 洛陽】

  /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
  {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
  / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
  | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

  |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
    !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
    リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//            どうしましょう?
       \ト     、       イ-'
         ヘ    、___,     /ミミ.>
         丶、         , ':\                              __
            `ト __  , イi. : : :/                      __   _r‐v´:x:―:=ミ __
           /|\ _  / |\/: ̄:7                 ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/
          /: :/  / { |    l: : : `V . .、                 }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
     r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \                 く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
                                      .    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
                                           ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={
                                             / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
                                           , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ
                                      .    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
                                      .     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ
                                          乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
                                             ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
                                                ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨
                                                 /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,
                                      .         /.: : : :. :.l|  :|l : : : : : :′
                                              /: : : : : : :l|:  :|l : : : : : : ',

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     後世から見れば、笑い話にしか見えない人もいるだろう。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .しかし、当時の人々からすれば、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .約百年に及ぶ戦乱・三国鼎立の後の天下統一の到来である。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         封禅を行う意義は十分にあったと言える
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                        竺i}: : : : : : : : : : __/竺i\: : : : : : : :
                                .       /:竺ト:_:_:_:_:=:=≧竺i竺i/'kヲ'kヲ'k{: : : : : :

                                       /: : : 竺i竺i竺i竺iイゝ、  ゞハツ ̄ メ'竺
                                      ,{: : :,'kヲノ /"゛ ./   ̄て_i  ヽ,イ   ̄
                                    / Vkヲ} //  /, '     /ゝ-'  〉 ヽ
                                  , '   弋ツ/ ,'  /, '      '     `~' ̄
                                Y        // //. , ' / ,'    , '  '
                                . ヽ     /ミ/ //, '  /, /i.    /  /  :
                                   Y  {ミミi  i i,'  /,'/ l   /i  /i :  ;
                                   ヽ__卦人 l/ , /i | _i  , ,' / | i  i ;

                                  ___),=/- ' / ,' .「 「 ̄トi | / N __/_/ .,'
                                __)) ̄ _ノ  i'、 ,' イ|| ト_士≧li. !i  /∧ノ /`メ|、/
                                 ̄, ‐ '"  / \|i ノ,'行;;;;;;;ヾトi、i イ/ ,テ手ソイノ >/,

                                Y    /   , ' ノyノ|弋っノ   ´  ' イ;;;;;;;;;;i トヾく
                                弋   (ミヽ、 / 代 ハ ニ´       弋フ;;;ノノ /
                                ::::__≧ヾミミ` y' {圭Vイ:::::::  ,       `=二-/.//
                                 }   ̄ヾ;人____ 人    、      :::::/ //
                                 ´=ミミ\ノ/三≧"´:ミミ> 、    ̄´    { //
                                   ノ/ `ヾ≦-= 、キ迂ヾY> 、__, 一, 、てミヾ

                                  ( ( ノ /Y , -一" : : : ”迂ハ圭}/    'ヽYノ
                                    ̄  {人(_ノ: : /: : : : : : :”迂Y      ' }竺i
                                       ゝ 「: : :/: : : : : : : : : : :”迂Y    イ竺i
                                         〉 l: : /: : : : : : : : : : : : : ”迂Y-<圭i

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .しかし、司馬炎が首を縦に振る事はなかった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



/_    }>--ミ   iVハ:::/  . ------- .
 }!⌒  、]:{  ヾ  } |{/  | :  :  |
 L\   `ヽxイ{ 彡 .ハ.  | :  :  |
  ヽハ 、     、r-r'    |  :  : |
  .ノ:::L_.   / ri ,、{_ノ   | :  :  |
  `}:ト、::\    〈 /       |  :  : |
   ヽ寸ト、:丶、 ./       |  :  : |
    ヽ::寸>x::`)     <   :  :  |
ー- ._ `ー- .フ         |  :  : |
       、_ノ二ニ x___   |  :  : |                      ..,,-===--─── -
ニヽ       {: -=ニ二゚ ̄ ̄ .|  :  : |                     '´  . : ´ : : : : : : : : : : : > ` 、
=-:\   .ノ::::、::::::::::: \   |  :  : |                       / : : : /: : : : :/: : ヽ: : : : : :\ ヽ
王二:二二=--≧:、:::::::::\ |  :  : |                     // : : /://: : / : : : : \: : : : : :ヽハ
_]=-::::::-==ニ二三气:\::::::::\¨¨¨¨¨¨¨¨´                    /イ: : : :/:/ :|: : :{: :!: : :、: : :ヽ : : : : ハ: .
                                       .    // : : : : /:/: : {: : ハ: |: : : ヽ : :ハ : : : : :’: .
                                          〃: i: : : : :| :!_∠!_/ |」__:ハ: : :| : : : : }ハ }
                                         / |: {: : : : :!7j/ j/  jハ: :ノ ̄j` } : : : }ヘ: }’
                               .            |:ハ: : : :{ィf笊卞    f芹心jヘ} : : /:ハ/
                                          . |:! ヽ: :トヘ弋ツ    弋zソノ i: : /jハ:/!

  今、蜀呉を平定したと言っても、                      jノ  \! :.   、         厶イ>ノ リ
  外は賊から城塞を守り、内は百姓が安寧に暮らせていない。        八           爪≦、
                                                .> .. `  ’   イ: : }ハ::::::\
  これで盛徳を謳うべきではないと陛下はお考えです                 /⌒>- ≦ ノ|: : :!: }\/
                                               /´ハ: : 厂¨`T!´. ト、ノノ

                                               /´: /}: Y:{   |.!  V:ヽ
                                            ,,≦{: : ∧jノ::‘,   人>、  }:::::::\_
                                            /^::::::::V { : }>-::.`´`<⌒}ヽハ:::::/::::\


        |     |、 }:|    上
     書    .|     |:::V::|    奏
    こ     |     }:::::V|    文
    う   | .}\ メ:::::: }|    を

           .|._ヽ:::::::\:::::::::|
、__  ____ノ'〈 ヽ:::、:::\:::ゝ..__   ___ノ
::>-:ヘ {=≧x〈YY! メ::::\::::ハ「   { 厂:::::::::::::::::::
:':::::::::ヾ:えミx:::{る7 、ヾ、::::::::V    .}}::::::::::::::::::::::::

:::ーミ=::/ >ぐ/、_]\\r-ミ_} r ー-、.....::::::::::::::::::::::

、::::::::V7':::::::::V_'7::::::\!.{ハ ヾx_   :::::::::::::::::::::::
::ヽ::::::\:ヽ::::::Vノ::::::::::人寸  }Y ̄`ヽ......::::::::::>'ヽ          俺は諦めんぞ
:::::\:::::::ヽヽ:::::V三 ̄  `ヽ ゞ=--彡 .....::::.:::ゝ.__
:::::::::::ヽ::::::V}::::::| ̄^    }ヾ、ァ   /ィ x、  ̄.:
:ヽ:::::::::}:::::::N::::::|ァ     i Lヽ .}.  "   "
::ノ:::::::/::::::/父i:リ  パ     ヽ. ヽ:ー~------~イ                       >.: : : :. ̄.: : : :.<
'::::::イ:::/:::{ハ7'   ラ    ヽ ヽヱヱヱヱァ_ノ/                  //: : : : : : : : : : : : : :.ヽ
/:/|:/:-==}7八    ッ    。 ,、¨¨⌒¨¨¨´ ノ::                 . : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : :.',
:::/:::|'//:: |/:ゞ='7  _r- 、.  ヽ|. \¨¨” '7:::::::                  ., : : ,: : : : :.′: :./: : : : }: : : : :.‘,
/:::/:::/::/::::::::<人==L二ニ≧ x_ |.  ヽ  ノ::::::::::               .′ .'.: : :. :.i: : :.,イ;: : : : :|!: :v: : : :V
/::::://:::::::::::::::|二ニ==- _ --\  マ::::::ィ´ニ               i :/ |:_:_ l:ト、:/_i}V: : :; ハ: :}、 : : トヽ
                                           .イ: :.k 二:_i:!{:ハ! リ V.:/リ十ナ{ :.; :|
                                           ´ フ: :; {  ̄ : |i       ′ ´ |:/ i;
                                         / イ.: :', : : : |:,`ー― ´ ̄`ー ;.: :.}
        随分食い下がりますね。                     丶: : : : :.从 u.   - 、  /.: :,
                                               .\ヽ: :∧>.. ` _ . イ.: :/
        何が父上を封禅に駆り立てているのでしょう?          r‐`ー丶≧i/lル' | :/
                                               /   /.:::;:::`ヽ   _|/  _
                                              ./ _ / /::::::::::}-x' ヾ´   ヽ
                                             .r′:::::::::::::{:::::::::::::::!:::::|っ_〉=ミ  }

                                              晋 秘書丞 衛恒

【書家として知られる衛瓘さんち】

  、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
 ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/

 __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
   ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
  ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
 ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―         仮に封禅が行われたとしてだ。

 ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

 ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         .封禅の儀の石碑の碑文は、
 ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         .誰が書いた文章を刻むんだろうな?
 ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

 ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;

                                       /     i{                 ‘,
                                     ′    i{  |   {   }   i}ミ
                                     .{ i|  ⌒{il ∧ .{   } 、 i} i{\   i|   }
                                     .{ i|    { V  \{\__{  \}ハ    i|   }
                                      Ⅵ{   }x=ぉ     ̄㌻i灯ミi}    |   }
                                    / | \ 〈. Vり    弋zツ  }   }  |  、
                                   ./   |  \}     '       /     }  l  \
                                  厶 イi{ |  |ハ     r    i   /}    ./ / /\__}
           ああ、なるほど                  Ⅵ!  !Y⌒Y  V⌒/    j /} / / /
                                      Ⅵ .i|ハ  }〕ト..     イi}/ }{ /{ .{

                                       Ⅵ八 } }从  T    {i/}/jVVⅣ
                                          V\!⌒V}」    j/\,
                                             /   V⌒}j    /   /^  __

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .衛瓘らは、都合四度に渡って封禅を促す上奏文を書いている
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.   __      ,._,r..rァ、
,r>'-ー`、ー- 、,r,ィ'´:.:.:.:{l  ``tj
<:.:.:.:.:.:.:.:rヽ_r/:.:.:.:.:.:.ト|.:.:..  イ
.ゝr f_Tニヘ__ヘ>r、 ト|   k

. 7'´  /      、くー -、<
//   /      l ゙ゝ,r ト-゙
/  ,'       l:.  ヽ:.|
'´ .:l..:,:      . :.|.:.  ヾ、
...:.:.ノ'      :.:.:.|:.:.:..   ヽ
:/         :.:.:.|:.:.:.:.:.:.:  _,>、
_ ........ _   :.:.:.|:.:.:.:._:.ィ" ノ
 __ ....... _ ̄:.`:.:.:|:.:.´:._.. _='"' フ.  r'f゙r、

>=r¬'"´ ̄``:._:.イ、:":´_:_;. - '´   | l |〈           今はまだその時じゃないの
,ィ `ヽ=三≧_Tニ<´ ̄`ヽー―r‐=`'、、 l
   :.:.`¬'"       、   ゙   i }ノ

.、,        i      'ソ"´゙ヽ   ノソ
:/        \    ノ    ゝ彡'
'      ..:.:.:.   `ヘ"´
-:ヽ_:.:._:.:<:.:.:.    ハ
7¬'::ト、-‐ヽ:::ヽ:..   l

./:/7'ト::!  〉::::l:.:   l
':/:/ |::ヽ /::::/:.:.   |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .諸王公からも封禅を勧める意見が出たが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .司馬炎を翻意させるには至らなかったようだ
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/__
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/ |   何故封禅を辞退されたのです?   |
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/ ヽ________________乂

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂\\l |: : : : : : : :.:.:\|: : : : :||  |/_/_/_/_/_/_/_/_/_/__


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .結局、封禅の話は立ち消えになってしまった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./    天下統一は羊太傅の功績であって、ヒナの功績ではないでしょう

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、
                                         /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\

                                         :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::jヽ
                                         :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::X/ヘ
                                         ::::::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::∧ィレ、::',:',
                                         :::::::::::::::l::::::::::l:::/彡 ':::,' ',:l ,、!::トミ、
                                         ──‐.i===|7::::/⌒  l! l!Y:l ヽ

                                          ̄ ̄i::l:::::::::::|レ':::/==  | i! !j   |
                                         :::::::::::l::! ::::::',:|::::;イケ ̄` /  `、ミ、
                                         :::::::::::`|:\::::Y´i!:::!`ハ        | ̄
               確かに                      ::::::::r‐',::::::\',ヘ弋::ノ      !

                                         :::::::::l⌒V:::::::::ト、 '''''     ,ィ /
                                         :::::::人 ーV::::::::',.`ー      /
                                         :::::::::::::>',:::::::∧ __ __ ィ__

                                         !ヽ::::::::::::∧:::::::::',   /´!:::::// /
                                         !:::|∨:::::::::∧:::::::::', /  !::::レi /`i
                                         !:::|::∨::::://≠::::::::ヽ  !::::| ´/ ,`Y
                                         !::::::::∨://  \::::::\l::::ト. l / ./、
                                         ::::::::::::/       \:::::ト、:| i `i_/i |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     羊太傅とは羊祜の事。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .司馬炎は天下統一を群臣から祝賀されると、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .「これは羊太傅の功績である」と口にしていたと『晋書』『羊祜伝』にある。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         天下統一は羊祜の功績という意識が強かったのだろう
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

     }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
      く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
.    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
     ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={        功績を賞して苦労を忘れない。
       / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ
     , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ        .それが国のあるべき道だってヒナは思うの。
.    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ
.     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ         .羊太傅の家に何か褒賞を与えられないかしら?
    乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
       ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉
          ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨                          . ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`
           /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,                          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
                                            /:.:.:./:.:.:.:.:. /i:.:/\:.:.:.:.:.:.:.:.:、

                                            .′:./_:_.. '´ /:/   ヽ:.:.:.:.:.:.:.,
                                            iⅥ:|/`ー ./'´__  i:.:.:.:.:.:.:.i
                                                i:.:.|《゚刃    ァ=ミ、` |:. i:.:.:.:.′
                                               ヽ:| ゞ'     らハ、./:.:ム:.:.:′
                                              |.'' '' 、   `" /:.:/_ノ:.′
                                              |:〉  _   '' '' /:.:/:.:.:.:′
                  善処しましょう                   |:|. > `  _.. ./:.:イ:.:.:.:.:i
                                              |:|  } 二「_./イ.ム:.:.:.::.l
                                              ゙{  //./イ    ヽ:.:.:l
                                                /´./´        ゙:.: l
                                                  //          i:. l
                                               //          .|:.:.l
                                                 〈/   .i        /:.:.:l

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     司馬炎は羊祜への恩賞代わりとして、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .妻の夏侯氏を万歳郷君に封じ、食邑五千戸を与えている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .また、絹一万匹・穀物一万石を下賜。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         破格の厚遇で故人に報いた形になる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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       __   _r‐v´:x:―:=ミ __
    ,. :´ : : 二ヽ'⌒V__ : : : : { : :/

     }: :/´ : : /^f┘   ` <: :{
      く : : : : /   ′ '.    Y`゙   、
.    /: :\_ イ  !{    !‐リ-ノ }    Y
     ̄ Ⅳ从‐ァ廾、 ノz≠ミ リ    ‐={        そういえば、山濤から聞いたけれど、
       / { 八{ィf=ミ`´ ゞソ 厂 )´ __ノ        治書侍御史の陳寿を中書侍郎兼著作郎にするそうね?
     , ´ 乂__∧ ゞ''  ' , ノ r匕´__ノ 
.    {  _ (二7ゝ  `__ ィ = ´_ テ          今度は呉の文献を整理させるのかしら?
.     乂´ , ´ゝ‐‐)>┘__ 弌´: : : : ゝ  
    乂.ノ  ∧: : 《: : : : 大: : : :》: : 〈
       ̄  /: :/ ゞ=彳 ゞ=彳 V 〉                      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          ヽ/: : : : l|  :|l : : : : ∨                      /::::::::::::::::/:::::::::::::::::\:::::::::::ヘ
           /: : : : :.l|:  :|l : : : : : :,                      ,':::/:::::::/::::::::::::::/ハ::::::::::X:::::::::::.
                                              .:::::!::::::/ :::::::::::::::/ |:::!ヽ:::::::::. :::::::::.
                                            .:::: |:: /::::::::::::::::,:' ,:::,'  \:::|:::::|:::::
                                          .:::rt|:::!:::::::::::;ィK. /:/,x‐-- ,メ::::::!,、!
                                             .::::! i|:::l;xィfr心  /ィ  ,ィぅテトx:::::!リ::! 
                                             .:::::メ|::::! 弋Iツ      弋iシム:::|'::::! 
           はい。                           ..::::::::: !:: ト,,,,,,,,         イ7:: |:::::l 
                                           /:::::::::λ::iヽ       '       ハ:::|:::::| 
           適任ではないかと                 /::::::::::/:::!::|::::ゝ、   ー一   .イ:::::!::|:::::!
                                         /::::::::::/:::::|:::!:::::::::::jゝ、    t:´::::::::::|:::!::::|
                                      /::::::::::/::::::::!::|:::::::,r''}   ` ´ {frx::::::::|:::|::::l
                                       .::::::::::::/::,ィ≠!::|テ´: : }      { : : : : |:::!≧x、
                                   ./::::::::::::/::rヘ: : :ヽ : : : λ'''   __ '´}: : : : :レ' : : | ヽ、
                                 / :::::::::::: /::;イ λ: : : : : : : : h: :'´rt: `t: : : : : : : :λ !  ゝ、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .唐の太宗李世民は『晋書』『武帝紀』で、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .司馬炎は封禅の礼を謙譲して行わなかったと評している。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .果たして司馬炎の本音はどこにあったのか?

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年9月 晋首都 洛陽】

― 陳寿の家 ―

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        |  |    |    |   〃||   〃| ;|::::::::::::::|

        |  |o    ゙|      ̄ ̄ ̄,  ̄ ̄ ̄  ;|::::::::::::::|
        |  |    |   ヾ  ,            |:::::::::/   
        |  |.___゙|             ,,       |:::/               , --──-、  
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄               , イ /      ヘ  ト 、
                                             i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                               ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
                                                  | ヽ ' _ ` イ
                                                 l l  ´=` l
                                               ノ  ヽ _,、__ノ
            陳寿殿は御在宅か?              _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
                                      /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

                                     丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
                                    . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

                                    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 
                                    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::  

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .最後に、陳寿の話をしておきたい
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         ____
       /      \
     /   _ノ  ヽへ\
    /   ( ―) (―) ヽ
   .l  .u   ⌒(__人__)⌒ |
    \     ` ⌒r'.二ヽ<             マジで?
    /        i^Y゙ r─ ゝ、
  /   ,     ヽ._H゙ f゙ニ、|

  {   {         \`7ー┘!



                                                  , --──-、
                                               , イ /      ヘ  ト 、
                                               i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                 ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
                                                    | ヽ ' _ ` イ       
    冗談でこんな事は言いませんよ。                          .l l  ´=` l       
                                                 ノ  ヽ _,、__ノ       
    朝廷は陳寿殿を中書侍郎に任命すると決めました      ._, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、      
                                        /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
                                       丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
                                      . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

                                      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 
                                      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .中書侍郎は五品官に相当する
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ     
              | ヽ ' _ ` イ       
             l l  ´=` l                著作郎も兼任との事。
           ノ  ヽ _,、__ノ       
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、               おめでとうございます

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 




                                                   /  ̄ ̄ \
                                                  /ノ  ヽ__   \
                                                /(―)  (― )   \
                                                |.  (_人_)   u |
         どうもだお。                               \   `⌒ ´     ,/
                                                 /         ヽ
         呼ばれる理由は何となく察しはつくんだけど……         / l   ,/  /   i
                                                (_)   (__ ノ     l
                                                /  /   ___ ,ノ
                                                !、___!、_____つ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     太康元年。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .陳寿は中書侍郎と著作郎を兼任している。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .彼がこの役職に就いていたという記述は、

    `ヘ:ゝ    .'    小/         『晋書』と『華陽国志』の『陳寿伝』には無く、『晋書』『礼志』で確認できる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ     
              | ヽ ' _ ` イ       
             l l  ´=` l                著作郎も兼任との事。
           ノ  ヽ _,、__ノ       
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、               おめでとうございます

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 




                                                   /  ̄ ̄ \
                                                  /ノ  ヽ__   \
                                                /(―)  (― )   \
                                                |.  (_人_)   u |
         どうもだお。                               \   `⌒ ´     ,/
                                                 /         ヽ
         呼ばれる理由は何となく察しはつくんだけど……         / l   ,/  /   i
                                                (_)   (__ ノ     l
                                                /  /   ___ ,ノ
                                                !、___!、_____つ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     太康元年。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .陳寿は中書侍郎と著作郎を兼任している。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .彼がこの役職に就いていたという記述は、

    `ヘ:ゝ    .'    小/         『晋書』と『華陽国志』の『陳寿伝』には無く、『晋書』『礼志』で確認できる
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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>>427は無しでお願いします】


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   さて、新しい元号を太康といった。
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`             太康年間は十年に及び、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           秦漢以来の士大夫社会の繁栄が頂点に達する。
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ          .世の人々が天下統一の恩恵に預かった時代であり……
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|      次回より新章突入      |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//     
            | |    >:´|、  -  ,|`:<            『三国志』が執筆された時代でもある
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|     
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<            幕間は日を改めて。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!          .お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

>>356修正】

   /     l                l  l ヽ
   / !    l ゝ  、 !  ゝ   !  i l 1 l l l
  i / / l  l l /  l l\ lヘ  l  l l l l lヽ

  i /l 1 l /l ! l ヘ l 入 ヘノノヽ_ノ\ノ  ! l-、l  l
  l l│l ソ ソ ヽ1\ !,-´ ̄ ̄  ヽ━l / l ヽ  l
  ソ ゝ l /´ ̄ ̄ ヽ_ l      丿 lノ  6 1   l        初めまして叔父上。
    ヽ l 弋    ,丿  \___ ノ   1 │/ l  l    
    ヽl\l`─ ´             l i l  l  l        琅邪王司馬伷の次男、
      l l    │ 、        / l ヘ l、  l       司馬澹、字を思弘といいます

      │  \   `_       / l │l l ゝ
      l  ! !\   -`    _/  l  l i l ヘ
      i  l l l lヽ、    / __ - l │ ヽ ∧
      i   l l ⊥ l ⊥`ー ´ __ /.:.:.:.:.:::l  l lゝゝ ヘ
      !  //:::::::──=/:::::::::::.:..::.:.:.:l  i i::::\ \
     i  人::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:::/::i │l::::/::  ̄

     i  l /ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::l  ! !::::::::::::    /:::::::::::::/::::==‐-/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|ヘvヽ::::::`::..、
                                 .′..:::::::∧ :::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|^^^ヾ:::::::::::::::.
       晋 司馬伷の子 司馬澹 (字:思弘)   .|::::::::::::::{:::ヽ::::::::: ′ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::′   |::::::::::::::::.
                                   |::::::::::::::{ ::::::\ :| :::::::::/::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::′    l::::::::::::::::::.
                                   |::::::::::::::{ ::::::::::::.:|::::::::/::::::::::::/:::::::/i :::/::::::::/      | :::::::::::::::::|
                                   |::::::::::::::{ ::/:/ ::::|:::::::′::::::::/'|⌒' |::/ ::/j/ヾx≦ニニ| :::::::::::::::::|
                                   |:::::::::::::::V::/: '^ |::::::|::::::::::::, j/  }//   〃/////|::::::::::′i::|
                                   |:::::::::::::::::V::::{  |::::::| ::::::|::|ヾ≠≠彡'   ∨/////|..:::::/ ::∧{
      同じく三男の司馬繇、字を思玄。        ::::::::::::::::::∨::\|::::::| ::::::|::|             ‘ー─‐イ} :::/:::/
                                  ,:::::::::::::::::: \::::|::::::| ::::::|::{          〉   / ::/jノ
      以後お見知りおきを               |:::「二二二二二二ヽ ::|`ヽ          ' ´    .::::::′
                                   |:::|          | |::| 、     ー - '  /|:::::|二二二二 7
                                  ;::::,            | |::| \     `"´   ´  |:::::|     / /
                                   /:::∧        | |:::、  `     _  ´   |::jノ     / /
                           .      /:::/'!::ヘ          | |、:::\       |      |::|    / /
                                // |ニ∧         V\(      ∧      jノ    / /

                                         晋 司馬伷の子 司馬繇(字:思玄)


>>411修正】


    l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| i
  \、|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;M、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ,.ィ´
- 、、,_」;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  N、;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

   ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;N      ヽ;;;;;;;;;/   l;;;;;;;;;;;;;;;;;/
  _」;;;;;;;;;;;;;;;;;ト!       ∨∨     |;;;;;;;;;;;;;;7´
 ̄`ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト、    ‐ 、        `i;;;;;;;;;/
  _>;;;;;;;;;;;;;;;;Nヽv- ‐ ミ:、__   _,,ィァ¬、vj!;;;;;/
ヽ、`ヽ;;/rク7;;;ト、ミi{ {:::〉 l}>-z=i <i{ 〈:::} }/ Vニ,ヽ   ,_,ィ=-、 __,rー 、
 ';'、   { !、レハ、! ヾミ=-ジ~´   `ニ=‐'" ,}K //  //_, /,ィフ;;;;;/⌒ヽ
\};;;ヽ、>、 - i ヽ、     /゙ '^!   、、 ./ノ-'/  /;;{'´ _,/;∠ノ;;;;;∠,____
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ̄| }、  / ___ __ l ノl|'II゙_,ノ-';;;;ノ'´;;;;;;/;;;;;;;;;;_;;、-‐<´
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/| ヾミーム三三三三三ミニジノⅲ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'ー'´;;< ̄`   陛下は江湖沅湘の南を平定して、

;;;;;;;;;;;;;;;r‐<|!ヽ,l  `ヾミ{从儿从儿从州' /Y^^i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     .鯨鯢を取り締まった上で罪を許した。
;;;;;;;;;;;;;ナ' ノ  `ト、  `'ミ三三三三三ツ ハ ヽへ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
;;;;;;;Iニコ    / ! |ヽ、, ` ̄´  ` ̄´ /!    Z;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     .八方は統一され、
;;;;;;;;;<,    /{  | i、ヾ冖''´   `ア´ i  } IニI;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     教化の声は四極にまで達しただろう
;;;;;;;;匕     ヽ〉 l | ヽ \___/   l  ′ _,}_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;レ1     ヽ!  ` ̄\  /  l |   `丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;匕┐      !   、_//   /     K;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;Uvi   }  ヽ   ´   /     r 、Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ル'〉,, ′      、_,   r‐、 r vヘ_};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i/〃viイフ、_,, n  n   ,_,ハ しト、};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;厂´ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙´;;;;;;'‐''ljY^lj^゙W;;;;;;;ヽノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/    }∧;;;;;;;;;;;

         晋 尚書令 衛瓘

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .最初に名が出るのは尚書令の衛瓘。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .恐らく、彼がこの動きを主導していたと思われる。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       なお、鯨鯢という言葉は大悪人という意味があり、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         ここでの意味合い的に呉の君臣を指しているのだろう
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【幕間】

二二三三三二二三三イ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ、三二二三三二二
三二二三三三二二,イ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:i.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ、二三三二二三
三三二二三二二 /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|.|.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:`、三二二三三
二三三二二三三l.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::| |.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.',二二三三二
二二三三二二:::l.::.::.::.::.,::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::リ ';.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::',二三三二二
三二二三三二::l.::.::.::.:/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ン' ヾ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.、::.::.::.::.::.',三三二二三
三三二二三三l::.::.::.::.l::.::.::.::.::.::.::.::.::.:/   \.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.i::.::.::.::.::.:',三二二三三
二三三二二=i::.::.::.::.::{::.::.::.::.::.::.::.::./      \::.::.::.::.::.::.::.::.::.}::.::.::.::.::.:l二二三三二
二二三三二::l::.::.::.::.::.l::.::.::.::.::.::./         \::.::.::.::.::.::.:l::.::.::.::.::.::.l二三三二二
二二二三三i::.::.::.::.::_::|::.::.::.::/¨=z.、      ,.+=~"`ヽ、::.::.リ::.::.::.::.::.::.:|三三二二三

三二二二=:l::.::.::.ィ' ̄`l::.::./≧ェュ、`ヾュ    /ッ''´ ,ィ=≦.ヾ::.:レ⌒ヽ::.::.::|二二二三三
三三二二=l::.::.::.:{ :f\|Y"´{:::;;;;;::ヽ. `   ~ ./チ;;;;;:::} ゙ }ツ/゙i  }::.::.::.|二三三二二
三三三二:l::.::l::.:∧ ヽ、ヽ  乂三ツ、      ! {::≡:リ  レ' / ノ::.::.::.:i三三二二三
三三三三l::.::|::.::.::.\  ~.〉.   ̄          `ー'  /-‐'  /::.::.::.::.::i二二二三
二二三=:|::.::|::.::.::.:/|::.: ̄::.ヽ       ,        /`ー‐''::.::.::.::.::.::.::.::|二二三三

三二二::l::.:ノ|::.::.::./ l::.::.::.::.::.|ヽ、    :::{       ./,::.::.::.::.::ヘ::.::.::.::.::.::.::|二三三三
二二三レ' .l::.::.::/  l::.::.::.::.::|::.::`..、   、__,   ,.イ::.:l::.::.::.::.::/ l::.::.::.::.::.::.::.|三三二二
三二=/  |::.::.:/   |::.::.::.::.|`、:.::.::',:ヽ、 `ー‐' ., '´ /::.::.|::.::.::.::./  :l::.::.::.::.::.::.:ム二二三三
三三:/  .|::.::./   .l::.::.::.:::|ヽヽ、:',   ‐ '   /::.::.:|::.::.::.::/   l::.::.::.::.::.::.:l ヽ二三三
二三l   l::.::/    l::.::.::.::|、;`、 ヾヽ、     /::.,+'|::.::.::.:/    ';::.::.::.::.::.::.l `、二二
二=:l   .|::./     l::.::.::.:| lヾ、ヽ`'; `ー--‐'7//|::.::.::/     ';::.::.::.::.::.::.l  :l二三
二::l    |::./      l::.::.::.l ヽ、`:、ム    ///l::.::.:/      ';::.::.::.::.::.:|  ':,三三
三|    |::./      l::.::.::.|  `ーゞヽ-―-/ ̄フ-|::.::/       .';::.::.::.::.::.|  ';三三

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      天下統一から間もない時期。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      晋の朝廷において、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      帰命侯孫皓は話題の人になっていた。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .話題になったのは、専ら彼の所業についてである
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                                    /三:三三三/三三三三三三三三三三三三三三三
                                   /三三三三/三三三三ア//ニ三三三三三三三三三三三
                                   i三三三三ll三三三三ア//ニ:三:三三三三三三三三三三
                                   .l三三三三ll三三三夕≧=ヽ、ニ三三三三三三三三三三
                                   l iニ三三三ll三三三 //ニニニ三三三三三三三三三三三
                                  l:l lニ三三三:ll三三ア / ミ三三三三三三三三三三三三三
                                    l:l l三三三三三三  //´二`\ニニニニ三三三三三三三
                                  l:l l三ア´㌢`ヾ三/ <'  {::::::::}   >ニ:ニ三三三三三三三三
                                 .l:l l三i /分三V __/_`丶、二´=‐'/ニ:ニ:三三三三三三三三
                                 l:l :l三l l 代三三 三三≧、_,.≦三三三三三三三三三少、;
                                 l:l l三ヽ ' ,'三三  三三三三三三三三ア 三三少‐='" : : : :'
                                l:l :l三三ヽ ヾ三||  三三三三三三三ス _,.>='": : : : : : : : : : :
                                :ll  l三三三ヽ、 `ヾ   三三三三三三少'".: : : : : : : : : : : : : : : :
                                ll  l三三三三≧ニニ    三三三少='"´: : : : : : : : : : : : : : : : -'''゙
                               ll  :l三三三三三三三  _,.=''"´: : : : : : : : : : : : : : : : : -''"´    
                         ,r‐─-、__,ll  l三三三三三三少='": : : : : : : : : : : : : : : : : -''"´     ,.-‐'
                     __ノ   ミ  `ヽ l三三三三少=''": : : : : : : : : : : : : : : : : -''"´    ,.---'"   
                    /  ミ  ;     ;, ',,∨少='"ll´: : : : : : : : : : : : : : : : : : -''"´    ,--//´      
                  ,.-'"   ミ  i     ト-'"´    :ll: : : : : : : : : : : : : -''"´   ____ノ  //     _,. -''"
                 ,r' ミ ',     ゙l     ヽ      :ll_,.-i: : : : -''"´       / /    //  _,. -''"ニ:ニニ
                r'     i     i||      ヽ   -=ニ_ゞ''ニ','"´     ,.---'" /    //,.-'"ニ:三三三三
               .i゙ミ 、    l    l||,  =ニ三ミi i _,.-'、¨´三三',  ,..,,___ノ / ./  _,. -''"´ニ:三三三三三三
               .}   ヽ   :l    l||k',三三三l :lダ   i三三三:','     ./ /_,.-''"ニ:ニ:三三三三三三三三

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       人の顔を剥いで足を切り、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      自分から目を逸らし、平然と見返したりした者の目を抉り出す暴君。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .そうした孫皓の噂は、すでに中原の人々の耳にも入っていた
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





                                                  γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                                  |   そこの御方    |
                                           ___      .ヽ________乂
                                  _,,,,,,,,,_     {n_}
                      ,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~゙''',二区い}つ
                     ,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミt、:::;;t~   {こ} __
                   ,,,イ~ .;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ュ,,,,,,,,,,__{n_}_
                 ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::゙;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~ `". ;:... .::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
   __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__      A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;  ,::,;..゙:: ';: ..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込}
  i<___>!    ∧,、{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|__ノYて){ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ジ::,: ::,;; "::,,::';;;;;;;ッぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,___________

..:. .|: ;::.. ; :::l:::.:|  メヾW个`=ベ-ェ、,,;.:{;,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Ei゙ヾ,、 .. :.. :::...:  :  ..:....
. .: .|: L::. j ::|;;:::|.  .いYソヽ/A(Yい)V台、>-、,,,,. ,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.、、=X〆()のr、iミ}Tノル/゙j   .. :    ::..
 :. . {・;;;;.::,,;;..;;.....}   i`ヾ、、i^rひMべTノ のl'*=z=爻m≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ノ  _,,,-‐'''"tュ~r-ミニ'‐-、,,,

..:. ::.人,;;__;;;ソ;;;..:_ `-、`ヾ、ッニ士t),;豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir、tわ&YO,,=-'~,,-''~  i'  (,_ 々(コ/´ ::;}J  ,; .゙i
 . ; .`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~ ...... .. .`-、,,_   `゙'"~  __,,,-´
                                                              ̄~~~~~~~ ̄:

      _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      そうなると、真相を確かめたくなるのが人の性だろう

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



              ≦ ニ ニ _ `ヽ
              /r'´         ` ミ、
            / j´ -─-、       ',
.           / {   ____   ´  ̄`   l!
         ,′ミ辷彡-‐、‐ァ'ノjヒニ_‐ 、 }!
           i   〉 `ニ゚彡´   lト、::::::::::ヽ了
         「rニ{/         |  ヽ _ ノ V
        ヽヽ` く    , -┤    lヽj!        私はこの国の朝廷で
         \j |  /ヾ__,ヘ     /ノ        .侍中の任にある潁川郡鄢陵の庾峻という者。
              |  /  _rュ  ヽ ,イレ´
           / ,.-‐'  __ \  ∨          呉の御方とお見受け致しますが、御尊名をうかがいたい
          / ィく       \ i

             ´ | ヽ        /ヾ
           ⊥ __ヽ `ー' //

           |    ト、`¬,ィ ─┐
           /¨ヽ、 \V/__厶ィ
        _ -く::::::::::::`..r宀r':::::::::::::::|                               _jT冖…ー 、
    _ ,r‐‐´   i:::::::::::::::L.::」:::::::::::::::::ト、                         /7r' ̄⌒ 、  ヽ ヽ
-.‐.:´:::::::l     L_::::::::/   \::::::::_」 \                         /丨レ':で¨丁ヽ   ヽ. ヽ
:::::::::::::::::::l        ̄       ̄    ト、                       , /´:::_;:ニ='-‐1i i、 i i l
                                                ハ{;ィi、、  jiム斗li¦ | |l|
           晋 侍中 庾峻                    .       { i !仏込. /斥:升!l|∥ !l|
                                        .      |iヘ{トxく:ハ!    川|从ソリ
                                               l lヽゞ》、丶_ _ レ//_j」ル′
                                                ヽVWハ>,、  フ´   {
                                                ヽ>ヘ⊥-'^ ´}_,. -┴i
                                                      r一'´ --、_」
              あたしは弟の御史中丞の庾純よ                 ,√}/       ,ヘ.
                                                     j/ /「    ゝ、 }   }
                                                 ,ノ/_〈⌒.へ Y:,ハ 亅

                                                   / /_,.:'::::}く::::rリ レ::::! _j
                                        .      _/ ∧:;::;::;::|    l::::::7′
                                              `ヽノ ∨//|     l::::;イ


                   x‐く⌒>--. . .ミ
                 . .-―‐-: : 、: : : : : :\
                "´: : : : : : : : : : ヽ‐- : : : :⌒\
            / /: : : : : : : : : : : : : : : : \ : : : : : :.
                /.:_: :/: : : _: : : : : : : : : :∨ : : : : :ヽ
.            / :/: :/:..:/ >''"´ /: ://: : : : : : :∨: : : : : :}
           / :/: :/:/:/ } / : / /: : : : : : : : }::::⌒Y::::ヽ
.           . :/ : /rx、   /:/   /: : : : : : : : : |乂::::ノ_;;;;ノ}
         |/: :/: :ノrうk  l/   斗- 、: : : : : : :| : : :|: : : :V
         |: :/ ノ ,)んソ  {     j : : : \ : : : :j: : : :| : : : Λ
         |:/:/ //`ー     _ | : : : :|: : : : :/ : :..ハ : : : Λ
         |' :{   、      ^示k、: : : :|: : : :/: :/: :|: : : : : Λ
         j: :ハ            ノ nハ : : :|: : :// : : : |: : : : : : Λ     これは御丁寧にどうも。
.         八 : Λ 〈        乂 少小: : :|: :/く: : : :/|: : : : : : : :}
.          \:/^ゝ      ////  |: \|:/ ノ: / ノ: : : : : : : :j     呉の侍中だった李仁です。
            /\:.ぅー _      __|: : : /-く''"   /: : : : : : : /
          ∥       /二二〔    /: :/ {ニヽ//: : : : : : : /      .こう書いて"リジン"と読みます
        ∥     / |ニニニ}  // (乂ニ/: / : /: : :/
.        _∥__    ノ .|ニニニ/ / -ニ\:_/:/_,:イ
     l(   ∥  )-<   |ニニ/   /ニ乂___,x彡くニニニ\
     | ` --‐ .ilニニ\ |二/\/ニニニニニニニVニニニ\
..   /|: : : : : : : :i|アヘ二.Λ|ニ/ /ニニニニニニニニニVニニニニ\
   >、ヽ: : : : : : i|   ∨ニΛl /ニニニ>''ア" ̄ ̄ ̄~''くニニニニΛ
  { \) : : : : i|    }ニニ}∨ニ>'"::::/  ''"´ ̄  Γ\ニニニニΛ
   >\) : : : : .i|    八ニ/乂<:::::::/ /         }Λ \ニニニ|
.  〈ノ |: : : : : :.i|  /へ/  rャく ̄    /      ..:j::Λ\ \ニニ}

               呉 侍中 李仁

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      晋の侍中の庾峻たちは、呉の侍中だった李仁に尋ねた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



      ( / : : : : : : : : : /: : : : : :\ : : : :ヽ__ノ
     ⌒/ : : /: : : :./ :Λ : : : : : : : \: : : ⌒ヽ
    乂_/ : : /: : :/ | :| ∨ : : : : : : : :∨ 乂__,ノ
    /: : : : : /: :.イ⌒ | :|  \ :⌒ヽ : : :∨ : : : :Λ
  ./ : : : |: /: : :/     ノ     \ : :\ : :∨: : : : Λ
  / : : : : |: : : : :.xfノうk    xf ノうk: >ー: : : : : :Λ
 .: : : : : :.| : : : 《 {Ji゚jh       {Ji゚jh 》: : : | :| : : : :Λ       それで何か御用でしょうか?
 | : : : : : |:|: :| 乂/ソ       乂/ン  |: : :|ノ| : : : : : |
 | : : : : : |:|: :Λ '''     `     '''' |: : : /: : : : : : |

 | : : : : :.圦 : :Λ             Λ|: // : : /: :/
 | 人: : : | \::込     丶    イ  |//: :// : /                _ - ´  __  `丶、
    \::|   \ 个ト  ,_    <{ニ\ / / /                 /.L - ニ´-──-`ニ丶j\
              /ニニハ      /ニ\  /                  /. / ´         `ヽ ヽ
           / {ニニ|      /二ニニ.\                 /. /  -─-、   , ─- 、ヽ ヽ
                                            l  ! ´ ___ _,      __ .|   }
                                           ヽミ ‐'ニ-rュラ´   ゝテ´一-ミ彡/
                                            |`7´ `"´-‐´  ´ヽ、:::::::ノト-〈
                                        .     丨| , "´    |      .|´,ノ
     少しばかり、おうかがいしたい事がありましてな。          .ヽ_`l<      |   ヽィ´/
                                                | ヽ  , ヘ /ヽ   /./´
     聞けば呉主は、                                  ! 〉'  , `-、 \' /
     人の顔を剥いで足を切ったとの事。                    y' / ‐一 `ヽ、ヽ

                                               /ヘ´       /`ヽ
     本当にそんな真似をしたのですか?             .      _, - !ヽヽ _  /L_
                                              |ヽ-'、_` ー、‐'   | ___冫
                                            _ ┤   /ヽ | ∧ ̄  f 、
                                        _ -=.: .:.:.:┌ _ ヽ! //_ -‐┤.:\



            . . .-=: : : : :‐-. .,
         /: : : : : : : : : : : ´"': : 、
       /: : :/: : : : : : : : : : : : : : `、__
      __{: : /: : : : : / : :| \: : : : : : `;::::)
     (:::(;;;)/: : : _/_|.: :|  _ :_ : : : `、      キタコレ。
.      /: : |: : : : : :/  \|     \: : :|: :`、
     /: : : | : : : 「 Τ::Τ    Τ::Τ : :|: : :`、    .それは、そう言った人が間違えているのでしょう。
     : : : : | : : :..:| ヒ:::ノ    ヒ:::ノ {: :.| : : : i
    |: : : : 圦 : : |            }:/ : : : |    君子たる者は人の下には立ちたくないもので、
    |: : : :..|\\|>  _  ^    <|/. :. :. :.|    一度でも人の下に立つと
    乂: : :.|      _、r| `¨〔___   >: :.ノ    天下の悪事が全てその君子のせいにされると『論語』にあります。
.      ―  _、r二二|-―-「ニニ〉  ̄
         /  \ニニ\  .|二/ ‘,       ですけど、もし本当に
         /   「 `''‐-=\l/  _|        そうした事があっても咎め立てするべきではありません
         | /ニ、    /介〉   「ニニヽ
 ____ /ニ/ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄  )____

       `¨¨´  ̄ ̄     ̄ ̄ ̄

                                              _ - ´  __  `丶、
                                              /.L - ニ´-──-`ニ丶j\
                                             /. / ´         `ヽ ヽ
                                           /. /  -─-、   , ─- 、ヽ ヽ
                                            l  ! ´ ___ _,      __ .|   }
                                           ヽミ ‐'ニ-rュラ´   ゝテ´一-ミ彡/
                                            |`7´ `"´-‐´  ´ヽ、:::::::ノト-〈
                                        .     丨| , "´    |      .|´,ノ
                                            ヽ_`l<      |   ヽィ´/

                                                | ヽ  , ヘ /ヽ   /./´
               …………                            ! 〉'  , `-、 \' /
                                               y' / ‐一 `ヽ、ヽ

                                               /ヘ´       /`ヽ
                                        .      _, - !ヽヽ _  /L_
                                              |ヽ-'、_` ー、‐'   | ___冫
                                            _ ┤   /ヽ | ∧ ̄  f 、
                                        _ -=.: .:.:.:┌ _ ヽ! //_ -‐┤.:\






               ____
               . : : : : : : : : : : : : : : : : (//)_
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :(///Y: 、

          (//): : : : : : /: : : : : |「\: : : : : : :=彳: :..\
        (///): :|: : : :/Λ: : : : ||   \: : : : : : : ', : : : \
.         /: | : : : |: : ://⌒: : : |ト ―-- : : : : : : ', : : : : \
        /: : | : : : |: :/     .: : || _ -=ミk、: : : : ',: : : : : : :.   .昔、堯と舜の時代には五刑があって、
.       /: : : | :l: : : :/_-=ミ \| ⌒ ノ,ハ⌒Y | : :八 : : : : : :   夏・殷・周の時代には七辟がありました。
      /: : : : | :|: : ア⌒んハ      乂,ソ   : | :/ : : : : : : : :}
.     /: : : :...八|: : :::|  乂 ソ             |: |/ : : : : : : : :/   このように肉刑の制度は
.   : : : : : :|: :|: : :|                 |: | : : : : : : : :/    必ずしも残酷とはされていません。
.   : : : : : :|: :八: : :|〉                 刈| : : : : : :/
.  八: : : : :.| : : :::\|Λ         ⌒ )      |八:/ : :/      まして御主人様は、
    \: : :|: : : : : | 八ト     `¨    /   | / :/       一国の主として生殺の権を持っていました
.      \| \: : :|      うぅ=-   イ |_ 
             \|      ノニ|     |ニL_           .罪のある人が法の網に落ちた時、
                    -ニニ|     ∨ニニ-__         .それに刑を加えて懲罰したとして、
               -ニニニニ| /⌒\}ニニニニ-__       どうしてそれが罪を重ねた事になるのでしょう?
           -ニニニニニ|     /ニニニニ/⌒  
          /⌒ーニニニニ|    ./ニニニ/   Λ
            「    ̄-ニ二|    /二ニニ/〉     Λ
.          Λ       ̄-ニニニニニ//      Λ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      七辟とは、七種類の刑法を指す

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



             . . .-=: : : : :‐-. .,
          /: : : : : : : : : : : ´"': : 、
        /: : :/: : : : : : : : : : : : : : `、__
       __{: : /: : : : : / : :| \: : : : : : `;::::)
     (:::(;;;)/: : : _/_|.: :|  _ :_ : : : `、
.       /: : |: : : : : :/  \|     \: : :|: :`、
      /: : : | : : : 「 Τ::Τ    Τ::Τ : :|: : :`、       聖王の堯から誅罰を受けた人が、
      : : : : | : : :..:| ヒ:::ノ    ヒ:::ノ {: :.| : : : i       .彼に怨みを持たないとは限りません。
    |: : : : 圦 : : |            }:/ : : : |
    |: : : :..|\\|>  _  ^    <|/. :. :. :.|       悪王の紂から恩賞を受けた人が、
     乂: : :.|      _、r| `¨〔___   >: :.ノ       彼に心を寄せないとは限りません。
.      ―  _、r二二|-―-「ニニ〉  ̄

          /  \ニニ\  .|二/ ‘,          これが人の情というものなのでしょう
          /   「 `''‐-=\l/  _|
          | /ニ、    /介〉   「ニニヽ
  ____ /ニ/ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄  )____                _ - ´  __  `丶、
        `¨¨´  ̄ ̄     ̄ ̄ ̄                        /.L - ニ´-──-`ニ丶j\
                                             /. / ´         `ヽ ヽ
                                           /. /  -─-、   , ─- 、ヽ ヽ
                                            l  ! ´ ___ _,      __ .|   }
                                           ヽミ ‐'ニ-rュラ´   ゝテ´一-ミ彡/
                                            |`7´ `"´-‐´  ´ヽ、:::::::ノト-〈
                                        .     丨| , "´    |      .|´,ノ
          ふむ。                              ヽ_`l<      |   ヽィ´/

                                                | ヽ  , ヘ /ヽ   /./´
          では、もう一つ、おうかがいしたい                  ! 〉'  , `-、 \' /
                                               y' / ‐一 `ヽ、ヽ

                                               /ヘ´       /`ヽ
                                        .      _, - !ヽヽ _  /L_
                                              |ヽ-'、_` ー、‐'   | ___冫
                                            _ ┤   /ヽ | ∧ ̄  f 、
                                        _ -=.: .:.:.:┌ _ ヽ! //_ -‐┤.:\



       / j´ -─-、       ',
.      / {   ____   ´  ̄`   l!
     ,′ミ辷彡-‐、‐ァ'ノjヒニ_‐ 、 }!
     i   〉 `ニ゚彡´   lト、::::::::::ヽ了
     「rニ{/         |  ヽ _ ノ V        帰命侯は自分の前で人が目を逸らしたり、
    ヽヽ` く    , -┤    lヽj!        平然と自分を見返したりする行為を嫌ったそうですな。
     \j |  /ヾ__,ヘ     /ノ
         |  /  _rュ  ヽ ,イレ´         .そして、そうした者たちの目を全て抉り出したとか。
       / ,.-‐'  __ \  ∨
      / ィく       \ i           .本当にそんな真似をしたのですか?
       ´ | ヽ        /ヾ
       ⊥ __ヽ `ー' //

       |    ト、`¬,ィ ─┐
       /¨ヽ、 \V/__厶ィ                    x-ミ/:/ : : : : : : : /:/ : : : : : : : : \: : :v⌒Y
    _ -く::::::::::::`..r宀r':::::::::::::::|                    (  ハ:./: : : : / : : /:/  ゙:, : : : \: : : :ハ: x‐ミノ
                                      7:¨/: /:/.:. .:./ :Λ{: l    \: : : : ゙:,: : : :.(  )ハ
                                    / : /: //: : : //  V: ,     \: : : ゙:, : : }`¨´: :‘,
                                    //: : :Λ{/: : : /  ⌒  \  ''"⌒ \: : }: : :}: : : : : : ,
                          .       /: :/: : : { ∥: : /x笊示ミ、    ィ笊示ミ、:`¨: : : : : : : : :.
                                ,: : : : : : : :{  l{ : :/jf {///ハ     _)///} }!: : :} : : : : : : : .
                          .      / : : /l: : : :{  ゙:.: :   乂/ ノ     乂/ ノ  }: : :j : }: : : : : : }
    これもそうした事実はありません。      { : : ,' {: : : :{   ゙: : Λ       丶       /:/:./ : ′: : : : :,
                               \: {: l: : : :|   ∨:,Λ             ,: /: /: :/: : : : : :
    言い伝えた者が                   .{ : : : : :|    \ \    〈  )     イ //: :/: : : : : : /
    正しく伝えていなかったのでしょう         `ー\:.|         >      イ   ^^^ア: : : : : :.:/
                                                }   ̄   {     /: : :/: /: /
                                           ,、--=ニ=〈     乂__⌒¨¨´
                                       /冖ミニニニΛ__ /ニニニ=-、
                                        /     `'<ニニΛ ⌒/ニニ>"   ‘,

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      孫皓が己を正視されるのを嫌った事自体は『三国志』『陸凱伝』にある

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                __
           . : : : : : : : : : : : : : . .

          ‐、/: : / : : : : : : : \ : : : :\⌒ヽ
       ( / : : : : : : : : : /: : : : : :\ : : : :ヽ__ノ
      ⌒/ : : /: : : :./ :Λ : : : : : : : \: : : ⌒ヽ
      乂_/ : : /: : :/ | :| ∨ : : : : : : : :∨ 乂__,ノ
     /: : : : : /: :.イ⌒ | :|  \ :⌒ヽ : : :∨ : : : :Λ
.    / : : : |: /: : :/     ノ     \ : :\ : :∨: : : : Λ
   / : : : : |: : : : :.xfノうk    xf ノうk: >ー: : : : : :Λ
  .: : : : : :.| : : : 《 {Ji゚jh       {Ji゚jh 》: : : | :| : : : :Λ    「上の者に対して正面から見やるのは傲慢である」
  | : : : : : |:|: :| 乂/ソ       乂/ン  |: : :|ノ| : : : : : |
  | : : : : : |:|: :Λ '''     `     '''' |: : : /: : : : : : |    「帯より下に視線を向けるのは心配事があるから」

  | : : : : :.圦 : :Λ             Λ|: // : : /: :/
  | 人: : : | \::込     丶    イ  |//: :// : /     「目を逸らすのは悪い心があるからだ」
     \::|   \ 个ト  ,_    <{ニ\ / / /
               /ニニハ      /ニ\  /       礼の定めによって相手を見る時、
            / {ニニ|      /二ニニ.\         視線の高さには常に慎重でなければいけません。
          |  .{ニニ|     /二二二ニニニ\       
          |   ∨二|\_/二二二二二/ ⌒       相手が主君であれば尚更でしょう
          |    \Λ  /二二ニニニ/     ∨
          |  ヽ\\∨ニニニニ/ / ̄   〉 
           /|   ∨ \::: ̄ ̄:::/         /
         l八     }  7Λ ̄   /          /
         |ニ\__|  /:Λ∨  / |       / |
          \ニニニ|  {:::{ }::::} / |      |


                __
           . : : : : : : : : : : : : : . .

          ‐、/: : / : : : : : : : \ : : : :\⌒ヽ
       ( / : : : : : : : : : /: : : : : :\ : : : :ヽ__ノ
      ⌒/ : : /: : : :./ :Λ : : : : : : : \: : : ⌒ヽ
      乂_/ : : /: : :/ | :| ∨ : : : : : : : :∨ 乂__,ノ
     /: : : : : /: :.イ⌒ | :|  \ :⌒ヽ : : :∨ : : : :Λ
.    / : : : |: /: : :/     ノ     \ : :\ : :∨: : : : Λ
   / : : : : |: : : : :.xfノうk    xf ノうk: >ー: : : : : :Λ
  .: : : : : :.| : : : 《 {Ji゚jh       {Ji゚jh 》: : : | :| : : : :Λ
  | : : : : : |:|: :| 乂/ソ       乂/ン  |: : :|ノ| : : : : : |    主君を見返すのは、礼の言う所の傲慢に当たります。
  | : : : : : |:|: :Λ '''     `     '''' |: : : /: : : : : : |

  | : : : : :.圦 : :Λ             Λ|: // : : /: :/    .傲慢であれば礼を欠き、
  | 人: : : | \::込     丶    イ  |//: :// : /     臣下に相応しくない不遜な行動が多くなります。
     \::|   \ 个ト  ,_    <{ニ\ / / /
               /ニニハ      /ニ\  /       不遜な行動があれば罪を犯し、
            / {ニニ|      /二ニニ.\        .罪を犯せば不測の刑罰を受ける事にもなるのです
          |  .{ニニ|     /二二二ニニニ\ 
          |   ∨二|\_/二二二二二/ ⌒ 
          |    \Λ  /二二ニニニ/     ∨
          |  ヽ\\∨ニニニニ/ / ̄   〉
           /|   ∨ \::: ̄ ̄:::/         /
         l八     }  7Λ ̄   /          /
         |ニ\__|  /:Λ∨  / |       / |
          \ニニニ|  {:::{ }::::} / |      |


        /: : :/: : : : : : : : : : : : : : `、__
       __{: : /: : : : : / : :| \: : : : : : `;::::)
     (:::(;;;)/: : : _/_|.: :|  _ :_ : : : `、
.       /: : |: : : : : :/  \|     \: : :|: :`、
      /: : : | : : : 「 Τ::Τ    Τ::Τ : :|: : :`、
      : : : : | : : :..:| ヒ:::ノ    ヒ:::ノ {: :.| : : : i 
    |: : : : 圦 : : |            }:/ : : : |     . 例え本当に目を抉り出す事があっても、
    |: : : :..|\\|>  _  ^    <|/. :. :. :.|     どこに非難される謂れがあるのでしょうか?
     乂: : :.|      _、r| `¨〔___   >: :.ノ
.      ―  _、r二二|-―-「ニニ〉  ̄

          /  \ニニ\  .|二/ ‘,
          /   「 `''‐-=\l/  _|                           _ - ´  __  `丶、
          | /ニ、    /介〉   「ニニヽ                          /.L - ニ´-──-`ニ丶j\
  ____ /ニ/ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄  )____                  /. / ´         `ヽ ヽ
        `¨¨´  ̄ ̄     ̄ ̄ ̄                        /. /  -─-、   , ─- 、ヽ ヽ
                                               l  ! ´ ___ _,      __ .|   }
                                              ヽミ ‐'ニ-rュラ´   ゝテ´一-ミ彡/
                                               |`7´ `"´-‐´  ´ヽ、:::::::ノト-〈
                                           .     丨| , "´    |      .|´,ノ
     なるほど。                                    .ヽ_`l<      |   ヽィ´/
                                                   | ヽ  , ヘ /ヽ   /./´
     完璧な受け答えですな。                               ! 〉'  , `-、 \' /
                                                  y' / ‐一 `ヽ、ヽ

     呉にあなたのような立派な人物がいるとは思っていませんでした      /ヘ´       /`ヽ
                                           .      _, - !ヽヽ _  /L_
                                                 |ヽ-'、_` ー、‐'   | ___冫
                                               _ ┤   /ヽ | ∧ ̄  f 、
                                           _ -=.: .:.:.:┌ _ ヽ! //_ -‐┤.:\


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      李仁の返答を庾峻たちは全て立派な答えだとした

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      |    妙な質問をした事はお許し願いたい   |
      ヽ__________________乂

                                                  
                                                  
                                           ___      .
                                  _,,,,,,,,,_     {n_}
                      ,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~゙''',二区い}つ
                     ,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミt、:::;;t~   {こ} __
                   ,,,イ~ .;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ュ,,,,,,,,,,__{n_}_
                 ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::゙;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~ `". ;:... .::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
   __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__      A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;  ,::,;..゙:: ';: ..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込}
  i<___>!    ∧,、{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|__ノYて){ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ジ::,: ::,;; "::,,::';;;;;;;ッぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,___________

..:. .|: ;::.. ; :::l:::.:|  メヾW个`=ベ-ェ、,,;.:{;,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Ei゙ヾ,、 .. :.. :::...:  :  ..:....
. .: .|: L::. j ::|;;:::|.  .いYソヽ/A(Yい)V台、>-、,,,,. ,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.、、=X〆()のr、iミ}Tノル/゙j   .. :    ::..
 :. . {・;;;;.::,,;;..;;.....}   i`ヾ、、i^rひMべTノ のl'*=z=爻m≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ノ  _,,,-‐'''"tュ~r-ミニ'‐-、,,,

..:. ::.人,;;__;;;ソ;;;..:_ `-、`ヾ、ッニ士t),;豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir、tわ&YO,,=-'~,,-''~  i'  (,_ 々(コ/´ ::;}J  ,; .゙i
 . ; .`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~ ...... .. .`-、,,_   `゙'"~  __,,,-´
                                                              ̄~~~~~~~ ̄:

                                   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                   |   ささっ、御一献   |
                                   ヽ_________乂

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      この逸話は、裴松之が『三国志』『孫皓伝』の注として載せたものだ

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         / ̄ ̄ ̄\
         /        \
      /  ─   ─    ヽ       この手の問答は他にも多くあったんです。
      |  (●)  (●)   |
      \     '      /       さすがに全て載せると長過ぎるので、
       /     ̄     \      .一番冴えている李仁の逸話を載せておきましょう
  彡三三ミY彡三三ミ\--、  |
  \    \\    \E |  ノ

     宋 中書侍郎 裴松之


                                               ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                              ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                            ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                            ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
                                            ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                          /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
                                          i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
                                           ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       似たような逸話が『晋書』『王済伝』にある             ヘ!:|         ノ!/′
                                              ヾ!>ー-   -- <イリ
                                               (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
                                              ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
                                               〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
                                               ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
                                             (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
                                              ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´





                                                  γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                                  |    王済    |
                                           ___      .ヽ______乂
                                  _,,,,,,,,,_     {n_}
                      ,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~゙''',二区い}つ
                     ,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミt、:::;;t~   {こ} __
                   ,,,イ~ .;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ュ,,,,,,,,,,__{n_}_
                 ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::゙;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~ `". ;:... .::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
   __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__      A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;  ,::,;..゙:: ';: ..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込}
  i<___>!    ∧,、{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|__ノYて){ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ジ::,: ::,;; "::,,::';;;;;;;ッぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,___________

..:. .|: ;::.. ; :::l:::.:|  メヾW个`=ベ-ェ、,,;.:{;,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Ei゙ヾ,、 .. :.. :::...:  :  ..:....
. .: .|: L::. j ::|;;:::|.  .いYソヽ/A(Yい)V台、>-、,,,,. ,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.、、=X〆()のr、iミ}Tノル/゙j   .. :    ::..
 :. . {・;;;;.::,,;;..;;.....}   i`ヾ、、i^rひMべTノ のl'*=z=爻m≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ノ  _,,,-‐'''"tュ~r-ミニ'‐-、,,,

..:. ::.人,;;__;;;ソ;;;..:_ `-、`ヾ、ッニ士t),;豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir、tわ&YO,,=-'~,,-''~  i'  (,_ 々(コ/´ ::;}J  ,; .゙i
 . ; .`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~ ...... .. .`-、,,_   `゙'"~  __,,,-´
                                                              ̄~~~~~~~ ̄:

      _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ




    |    \      /  |
    |     \r rイ   |
  「 ̄  , ィ´ ̄`7ハ^X^ヽ  ̄`7
  」   ,//  //i l ノノl l:、  /
  L_//, イ/ l | | | |ノノ | V`、        腹ごなしに一局どうかしら?
    ノ" | ||ト「「| | | | |フイ ゝ
    (三人| ━   ━ |く=ァ/        .実はこないだ張華に勝ったのよ
   {二f⌒ト"" 3 ""ノ.f⌒ヽ
  ̄ ̄ ̄`ー'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー'  ̄

                                     ` 、ー =‐------―…・・・…‐- .
                                        丶:::::::::... r- 、          丶
                                  . (____,> .:::::::|:: ::::.:.:. . .           ヽ
                                    ` ̄> .: :::::::::::::|:: i:::::::::.: : . .        ∨)
                                     ≠ ≠ .:::::::::::::::|:: l l :\::::::::: : .     . : :ハ
                                   /  /. :.:::::::::::j:::::|:: i i !斗\:::::::.: : : : : : : : : : ハ
                                  (   /:/ :::::::::」:::::|:: l l !斗‐ヲ\ヽ: :}: : : : :jヽ.: .:|
         どうせ接待プレイだろう?            j/ j{::::ハ::::|从|:::: 从广´     :ノ.: : :,ノノ }.: :|
                                       八{  f :j 八{        /ノ: :彡'  ,ノ.: :j
         よし、受けて立とう。                    八{く‐-、     __  // ムイ.: : :ノ
                                            从 `    ィW      |.: : :/
         俺様はそんなに甘くねぇぞ                  小 下、三 ノ       / |: :/
                                             ハ           .イ::. {从
                                             {      .....:::::::::: _{≧、
                                            _`二ニ丁´   xz≦圭圭ヲ>、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      司馬炎が王済と囲碁をしていた際の話である

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       r‐'´ ̄ ̄`ヽ_  __
       \r< ̄`ヽ、>< ̄_\
      / `_フ ̄7´ ̄`弋ニ、__〉
.     /  / ⌒V´ l  ¦ |`V_>
     ∧  |  ! /| |   | l l ト、
    rヘ,ハ  l |V¬-ハ l /| / lr'⌒!
    ! 丶 \ヽl -=ミ、 }ノ‐ナl lr个、/        帰命侯も一緒にどうかしら?
.  ∧ 、\r彡} '''' `  =ミ /厶 |: :〉

 ∠-ヘ \⊥ィヘ   /` 7 '''ソ{三}/:/
    └勺 : :\`>冫ニr<_:_:_:_>'′
    /⌒ヾ : :<//介レヘく

                                              ,..ィチ三三モt、
                                            ,ィチ三三圭圭圭ヘ.
                                           ,イ二三三圭圭圭ミム
                                            l三,'〉、三マ圭=ミ圭圭ム
                                           マミl゙'_r=jーミ、'/、 .l 圭圭ム

                                            ヾlフ リ   ゝ'イ.圭圭圭ム
                                             .`.、_,   _´ l圭圭圭ミム
                                                ヽ‐ ' ,l  .l圭圭圭圭ム
         まずは、お二人の打ち手を勉強させて頂きたく            ,'ミl  .l圭l!圭圭圭ム
                                                .,'ミツ ,.:!ミリ'" ̄ ヾ圭ム

                                               ,ィ'7' ,.':;'lミ/     l圭ム

                                               ,'イ'_,ィ'.:.:l j/;   ,   .lミ圭ム
                                              ,イミキ;'モ':;イチ r'"ヽ   .liヾ;圭ム
                                             .,'、ミヌーty'::/ヽノ._l!  .lム ヾ、ミム

                                             l、ヽ`゙ミラl.::/Y圭モカl!  llミム マミ,ム

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      この時、二人の対局を孫皓が観戦していた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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           i l|        
           lU |        
         、_ノ  し/
         `、   (       
        .  ヽ  r' `       
           ゙i l⌒'、      
           | l、  `''- r⌒ヽ- r=< ヽ
        .   l|/`:.、   {    {__,,ィ_,`-.、 
           /:l::l::/ `i-=`'--''(======)   ゙ト
          ,/:l:l:l:/  ゙,`''''-- --て ̄   ,ィ {
          'l:i:lll:i'   `''-,,、_    ''''''''''"`''"ノ`''--'''⌒ヽ
           ヽll::l-..、__,,,---`=、     ̄ _,...、_,,ノ     ,/ 
            `''-;;::::::::::::::::::::::::::::ノ ̄'''''''' ̄        /し '/
        _...-----..._,,...--''' ̄ ̄'''--...,,_    _,,,|` ‐'  /  
        ::::..===..:::(:::::::::....======.....::::::::::::::)''''v''゙   ノ    (
        :::::::::::::::::::: ̄''-;;:::::::::::::::::::::::::;;--''゙,,-''^''-,,/   /⌒`\
         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/⌒i /
                                 |/            丶:::::::::... r- 、          丶
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                                          ` ̄> .: :::::::::::::|:: i:::::::::.: : . .        ∨)
                                           ≠ ≠ .:::::::::::::::|:: l l :\::::::::: : .     . : :ハ
                                         /  /. :.:::::::::::j:::::|:: i i !斗\:::::::.: : : : : : : : : : ハ
                                        (   /:/ :::::::::」:::::|:: l l !斗‐ヲ\ヽ: :}: : : : :jヽ.: .:|
                                            j/ j{::::ハ::::|从|:::: 从广´     :ノ.: : :,ノノ }.: :|
                                        .     八{  f :j 八{        /ノ: :彡'  ,ノ.: :j
            (ちょっと足を崩すかな)                     八{く‐-、     __  // ムイ.: : :ノ
                                                  从 `    ィW      |.: : :/
                                                 小 下、三 ノ       / |: :/
                                                   ハ           .イ::. {从
                                                   {      .....:::::::::: _{≧、
                                                  _`二ニ丁´   xz≦圭圭ヲ>、


         i l|        
         lU |        
       、_ノ  し/
       `、   (       
      .  ヽ  r' `       
         ゙i l⌒'、      
         | l、  `''- r⌒ヽ- r=< ヽ
      .   l|/`:.、   {    {__,,ィ_,`-.、 
         /:l::l::/ `i-=`'--''(======)   ゙ト
        ,/:l:l:l:/  ゙,`''''-- --て ̄   ,ィ {
        'l:i:lll:i'   `''-,,、_    ''''''''''"`''"ノ`''--'''⌒ヽ
         ヽll::l-..、__,,,---`=、     ̄ _,...、_,,ノ     ,/ 
          `''-;;::::::::::::::::::::::::::::ノ ̄'''''''' ̄        /し '/
      _...-----..._,,...--''' ̄ ̄'''--...,,_    _,,,|` ‐'  /  
      ::::..===..:::(:::::::::....======.....::::::::::::::)''''v''゙   ノ    (
      :::::::::::::::::::: ̄''-;;:::::::::::::::::::::::::;;--''゙,,-''^''-,,/   /⌒`\
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/⌒i /
                               .|/
                                  V三三三ミl\ミt、ヽ.  /三三ア   ヾj    ノ  l三
                                  V.三三三l  マミt、ヽ/三三ミ{          ,'´  /三
                                    v三三三i.  Y.三Y三三三ム       ゝ-‐ 'l三ミ
                                     \.三三|  l三三三三三ミヽ.          l三ミ
                                     \.三l  ,'三三三三三三モt、         l三三
                                       \ミレ三三三三三三三三ミ、      l三三
                                        ヾー=ニミ三三三三三三三ミi     l三三ミ
               …………                     ,.へ.)ミ三ヂ゙∨三三三:l    l三三ミ

                                         /.-‐、`゙ヾミ、  lミ三三三l   _l三三三
                                       r''"´   .ヽ、  ヾヌ:三三三l / l三三三ミ
                                          ', :、__,メ、  〉!  ドーヾミ三リ'´ ,.-l三三三三
                                        ',   ./l _l 、.rヘ.  ̄ l ̄ / l三三三三
                                       ヾ.',  / 、{ |  ヾニ!.   、_ /  .l三三三三ミ
                                          , '       ,. -‐     ,:','三三三三三


         , -――‐-v冖v-―――- 、
        く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|
       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.      rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
      K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
        /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.       / l |イ/| / / \`7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | ○  ′○ /| /ヽ、`二}            むむむ……

       く// ,小⊃ 、_,、_,, ⊂⊃=<|  \
       {_{_fて(ヘ       ィ /⌒i } 匸´
       /⌒ヽ__>,、 __, イァ/  / ` ̄
       \ // : : :_:_∨_:__: :ヘ__∧

         // : : { {:r介、: :}}:ヾ:::彡'                    . : ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ
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                                      :.:.:.:.:.|:.:./ // z==ミ.   j/ z=ミ.j:.:./    \
      何がむむむだ。                       \:.:.:∨           \.   ムイ
                                      :.:.:\:.:\             ∠/    .|
      長考ぐらいは勘弁してやるから続けてくれよ      \:.:.:\:.:\           __   |
                                        `ミ\`ミ` .__ ,..-xテ´/ヽ/.|  /
                                      `ー-、_ンヽ   \`'`′       / /
                                      |:.:.:.:.:|.  \   \/ヽ/ヽ/ヽ/ /
                                      .ヽハ|     \    ̄ ̄ ̄   |
                                      ____|____.  `ー-..,,____ノ    _
                                             |____|___ ̄ ̄ ̄| |_

                                             |:::::::::::::::::::::::::〉〉:::::|     | | `ヽ


         , ..:: :: :: :: :: :: :: :: :: :_:: :: :: ::: ::/
        /:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::/::{:: ≦彡'      ,ィ
      ..:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: |:: :: ::`::ー::::‐=彡'

       ':: :: :: :: :: :: :: :: :: :: : ::/:: :: ;: }:: :: :: :: ::ヾ‐='
      ,.: :: :: :: : : i/:; ::‐=//:: ::;イ::.:i:/}:: :: :: ヽ::\
    {:: :: :: :: :: ::|/:: :/:;:厶ィ/ !::j::}ハl::.::i:: :: ::\::ミ=-

    i:: :r:: :: :: :::{=彡'::/}込 / }:ノ,ィサ}ア:i:: :}:: }ハ

    :: ::{ゞヽ:\::\      }/ / }f迅::ノリ:;:'ハj        ところで帰命侯。
    Ⅶ::ゞ.ニ\{ヾ{ ヽ、     /:圦{/::}/  /
     Ⅵ::..:ヽ{ \   ,.ヘ     ' /}:リ           .あんたはどうして、人の顔を好んで剥いだんだ?
     V:: ::.}ハ    (v'ー` ニニ=ァ' 人{
        ヾ::i:j. \    `⌒ニ=' /              趣味なのか?
       }ノリ__              }
    r≪:::::::::::::ミx、   >r===._′

- .   /` ー=ミ≫x::::`>=-...={二ニ=ミx.._
  `ヽ       `≫x::.::.::.:}}::.::.}__     `ミx、

                                  V三三三ミl\ミt、ヽ.  /三三ア   ヾj    ノ  l三
                                  V.三三三l  マミt、ヽ/三三ミ{          ,'´  /三
                                    v三三三i.  Y.三Y三三三ム       ゝ-‐ 'l三ミ
                                     \.三三|  l三三三三三ミヽ.          l三ミ
                                     \.三l  ,'三三三三三三モt、         l三三
                                       \ミレ三三三三三三三三ミ、      l三三
                                        ヾー=ニミ三三三三三三三ミi     l三三ミ
             ……どうして、か                   ,.へ.)ミ三ヂ゙∨三三三:l    l三三ミ

                                         /.-‐、`゙ヾミ、  lミ三三三l   _l三三三
                                       r''"´   .ヽ、  ヾヌ:三三三l / l三三三ミ
                                          ', :、__,メ、  〉!  ドーヾミ三リ'´ ,.-l三三三三
                                        ',   ./l _l 、.rヘ.  ̄ l ̄ / l三三三三
                                       ヾ.',  / 、{ |  ヾニ!.   、_ /  .l三三三三ミ
                                          , '       ,. -‐     ,:','三三三三三


                         ,イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、
                       ,イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ.:.:.:`ヽ
                      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.):.:.:.:.:.l

       _            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:./`i:.:.:.:.:.l

.      /  ゙i           /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:_/    |:.:.:.:.:.}
      {   i        /:.:.:.:.:.:.:.Y二∨,. ア-<~゙tッ   _,,.|:.:.:.:.:l    あなたのような
      ∧  ∨      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ !、{'" ち;;リ ヽ   =''"./:.:.:.:/    無礼な相手がいたから剥いだのだ。
      ∧  ∨     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ーハ  `"    /チ`/i:.:.:/
     .,,, -ヘ  ∨  /:.r:、_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ヘ.  r-..._, " /.//     .きっちりな

  _..,, -ァ‐'' ̄ヘ  ∨/:.:.:.|;;;r--二>‐‐-'、  ゝ、 ゙ ヾ'',...イ "

 f" r''"y-―''"ヽ、_ `ヾ=,-'ー''" ̄      `ヽ ./:.:`¨´:.:.:.:..l
. l .l  |  __{  ./  トミt、`ヽ.、        ト'、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
 ヘ. ヘ :l  `:;;;;;;':,/   トミミミム ` ‐ _     :|;;ヽ:.:.:.:.:.:.:.:l
.  ヘ_.〉 l  >―''- ..  ゙i三} }};;〉    `ヽ   :ト、;}:.:.:.:.:.:.:.l        /: : : : : : : : : : : : : : : : :/\ : : : : : : : : : :\
   ト、ー:ア       jミ////          :i/:.:.:.:.:.:.:.:|       {V: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :丶 : : : : : : : : : :ヽ
                                       {_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : : : : : : \: :∨
                                     .  /: : : : : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : : : : ヽ: : :ヽ トヽ

                                      / : : : : : : : : : : : : : :|: :| : : l: : : ト :∧ヘ: : : }: : : : | `
                                      |: : : : : : : : : : :/ : __/|: :,'|: : j|: : : レ'\| ヘ: : : : : : Ⅳ
                                      |: : : : : : : : : :イ.: : :/`|メ |: :/'| : : } 〃⌒ Y : : : :|
                                      | : : : : : : : : : l: :'У""ミリ|/ |: : / イ {::}_从 : ∧}
                                        : : : : : : : :l:彳  {::}ノ   从∧   ̄   リ′
                                       \ : : : :', : :レヘ. `≦彡     〉    |
              ッ!!?                     \: : :\ : :ヘ        /:     |

                                         { \: : \: ゝ ι               |
                                     .    込└个メヾ`         _ =弍) ,'- .
                                           `¨ ー\     ィ=ニ三 -‐ ´ ∧  >,
                                     ___    >入个     ̄        / })Y   \
                                        />/  rf∧   > _        __/ニ|ニ=‐-
                                       // ト〈   |ニ=≧―r┬─≧ -イ=≠=ニ|ニ===
                                     //  人 \ ノニ==l !======ニイニ=/



.   ,イ:::::::::::::::|l:::::::::::::::::::::::ヽ 
.  /::::::::::::::::::;へ:::::::::::::::::::::::∧
 ∧::::::::::::/   \::::::::::::::::::∧ 
 |:::::::l:::::/     ,.≧::::::::|::::::∧

 l:::::::|::/`ヾt、  /''´__ヾ:::l:::::::::∧           陛下。
. l:;:‐、l'゙「~ヽ   イ´ ::}゙ ゙/ニY:::::∧

  l、 ヤi ー'     ー' ,'‐' .ノ::::::::∧         王済殿は陛下の御前にも関わらず、
  |:`ー':、        ,.':: ̄::::::::::::::∧         足を碁盤の下に伸ばして座っておりました。
  |:::::::::::.ゝ.、 ヽニソ ,.ィ':::::::::::::::::::::::::::∧
  |::::::::::::::::::::.i ー ´.{::::::::::::::::::::::::::::::::∧       .お許しになられるので?
  |::::::::::::::::::::::l   .';:::::::::::::::::::::::::::::::::∧
  |:::::::::, -‐フリ    ';:::、::::::::::::::::::::::::::::∧
.  |:::::;´ /´     ';::ヽ't、:::::::::::::::::::::::∧
.  |::::; /´   ´ ゙̄ー./`,ー==≧、::::::::::::::::∧                      , -――‐-v冖v-―――- 、
                                             く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|
                                            rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
                                     .      rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
                                           K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
                                             /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
                                     .       / l |イ ⌒| / /⌒ `7 リ=ミ__〉
                                     .     厶イ>l | ●  ′● /| /ヽ、`二}
           王済はこういう人なのー                  く// ,小⊃ 、_,、_,, ⊂⊃=<|  \
                                            {_{_fて(ヘ  ゝ._)  ィ /⌒i } 匸´
                                            /⌒ヽ__>,、 __, イァ/  / ` ̄
                                            \ // : : :_:_∨_:__: :ヘ__∧
                                              // : : { {:r介、: :}}:ヾ:::彡'

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      孫皓が自身の噂話にかこつけて王済の無礼を指摘したというお話

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|      時に帰命侯。
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉      南人は『爾汝歌』を好むと聞いたけれど、あなたも歌えるのかしら?
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                             ,..ィチ三三モt、
                                           ,ィチ三三圭圭圭ヘ.
                                          ,イ二三三圭圭圭ミム
                                           l三,'〉、三マ圭=ミ圭圭ム
                                          マミl゙'_r=jーミ、'/、 .l 圭圭ム
                                           ヾlフ リ   ゝ'イ.圭圭圭ム
                                            .`.、_,   _´ l圭圭圭ミム
                                               ヽ‐ ' ,l  .l圭圭圭圭ム
        嗜む程度ですが、お望みとあれば披露致しましょう         ,'ミl  .l圭l!圭圭圭ム
                                               .,'ミツ ,.:!ミリ'" ̄ ヾ圭ム
                                              ,ィ'7' ,.':;'lミ/     l圭ム
                                              ,'イ'_,ィ'.:.:l j/;   ,   .lミ圭ム
                                             ,イミキ;'モ':;イチ r'"ヽ   .liヾ;圭ム
                                            .,'、ミヌーty'::/ヽノ._l!  .lム ヾ、ミム
                                            l、ヽ`゙ミラl.::/Y圭モカl!  llミム マミ,ム

>>472修正】

          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|      時に帰命侯。
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉      南人は『爾汝歌』を好むと聞いたけれど、あなたも歌えるのかしら?
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                             ,..ィチ三三モt、
                                           ,ィチ三三圭圭圭ヘ.
                                          ,イ二三三圭圭圭ミム
                                           l三,'〉、三マ圭=ミ圭圭ム
                                          マミl゙'_r=jーミ、'/、 .l 圭圭ム
                                           ヾlフ リ   ゝ'イ.圭圭圭ム
                                            .`.、_,   _´ l圭圭圭ミム
                                               ヽ‐ ' ,l  .l圭圭圭圭ム
        嗜む程度ですが、お望みとあれば披露致しましょう         ,'ミl  .l圭l!圭圭圭ム
                                               .,'ミツ ,.:!ミリ'" ̄ ヾ圭ム
                                              ,ィ'7' ,.':;'lミ/     l圭ム
                                              ,'イ'_,ィ'.:.:l j/;   ,   .lミ圭ム
                                             ,イミキ;'モ':;イチ r'"ヽ   .liヾ;圭ム
                                            .,'、ミヌーty'::/ヽノ._l!  .lム ヾ、ミム
                                            l、ヽ`゙ミラl.::/Y圭モカl!  llミム マミ,ム

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      『爾汝歌』というのは、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      当時の江南で流行していた歌で、汝という言葉を歌い込んだものである

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                 __
           ,. ィ ''" ̄;;;;;;;;;;;;¨`ヽ、

.         ,.ィ'';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、
        ,イ;;;;;y、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、   
       /;;;;;;;/  `、;;;;;;;;;;t、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、         \__人_人从_人_人从/
.      l;;;;;;;f    >へ;;;;\、;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;、         _)                (__
      {;;;;;;;ト=、.  .r''´,ィ-≧、=ヾ;;;};;;_;;;;;;;;;;;;;;、         )  昔は汝の隣り人♪  (
.      ';;;;i;;'vt-、   "{::::::::}`! `tj ,-、`i;;;;;;;;゙,        ̄ ̄)              ( ̄ ̄
       ヽ;|、;} {::」    `ー'     j__ノ,.';;;;;;;;;;゙、        /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
        ` `.i ~´         (__.ノ;;;;;;;;;;;;;;;;、   
          `.、 ヽ_,,. --、   ,. ' {;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、  
.           i≧、.   ',,. '   l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i  
            l;;;;;;;;`~;;;;;;l    !ェ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i                   \__人_人从_人_人从/
     ,,..-―‐-、  |;;;;;;;;;;;;;;;;リ    `フ::`..、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i                  _)                (__
  <: : : : : : : : : `..、l;;;;;;;;;;;;/:|  _,,y'''''" ̄‐ヾ_;;;;;;;;;;;;,i                   ) 今では汝の臣となる♪ (
    `、 : : : : : : : : : :`..、./==ヲニ、y''''''" ̄~フ"   ~>、;;;;;|i                 ̄ ̄)              ( ̄ ̄
.     `ー-=: : : : : : : : :.\{__ノ`ー--‐''"    /  ';;;;;|i                 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
        ~`ー-====-‐''",,..-         /    `、;;|i
          ,.ィ''"  ,r''"~           /.     `、;|i 
        ,イ    |            /        `、|i   \__人_人从_人_人从/
        li     |   ヽ. `ヽ    /          `ti  _)                (__ 
.       {:| `、    |  ';  `、  `  ,(           :、|i  )  汝に捧げる酒一杯♪ (
.       | l  `、  |:  ';.   `、   ,イ `:、          ` ̄ ̄)              ( ̄ ̄
        | l  :.、:.:.:|:.:.:.:.';:.:.:.:.:.:ヽ /:.:.:.:.:.:.:`|¨゙ヾ ‐.、        /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\';ヾ、
        | :l:.:.:.:.:':;:.::|:.:.:.:..';.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.::|  `、 ` ヽ、   :'i
.        | :l:.:.:.:.:.:';::|:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.::{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|   `t   `、   |i





                  ____

               /一-------  --─‐`,
              ,':::..              ::',
       .        ,'::::: _______  ::'
              i!''"´─‐---    --- `"'}!
               i|////////////////////.}!
               i|////////////////////.}!
             λ///////////////////.リ

              ∨/////////////////./

                ヽ////////////// ア
                  )h、///////// ィ(
                   `'ヾ//ゞ''´
                     '/∥
                         }/i{
                         }/i{
                         }/i{
                         }/i{
                         }/i{
                         }/i{
                         }/i{
                __,,, 。。イ//)h、,,,,,__

                ゞ=ニニ二二二二ニ=ゞ             \__人_人从_人_人从/
                                         _)                (__
                                          )   汝の齢万々年♪   (
                                         ̄ ̄)              ( ̄ ̄
                                          /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\



       /..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::.ヽ、
.     / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::ハ
    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::::::::l

     l::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::ノ   |:::::::|
.    l::::::::_:::::::::/::::::::::::::::斗‐ ´    |:::::::|
.     |:::::/ 、`i:::ム一 ´   \    __|::::::|
    |:::::| ( `Yレ′ ,>r=-、 `  / |:::::| 
.    |::::::ヽヽ、j    ` l′ /!     ,ィ斤||::ノ
.    |::::::::::ゝ-ト、    ゙ー'     ' l_〃|レ′          さあ、どうぞ
    |::::::::::::::::::| ヽ              /:::ハ   
    |:::::::::::::::::::| \    _  '  ノ::::::::ハ
.   |::::::::::::::::::::|   \ `ー' .<:::::::::::::::::l
.   |:::::::::::::::::::::L___`七ニ´::::::::::::/|::::::::::l
   |::::::::「 ̄ ̄ ,,, ,,, ,,, ,,, ,,, ,|:::::::::::/,,,|:::::::::::l                       , -――‐-v冖v-―――- 、
   |:::::::::|''' ''' ''' ,,, ,,, ,,, ,,, ,,, |::::::::/ ,,, |::::::::::::                      く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|
                                             rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
                                      .      rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
                                            K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
                                              /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
                                      .       / l |イ/| / / \`7 リ=ミ__〉
                                      .     厶イ>l | ○  ′○ /| /ヽ、`二}

                                             く// ,小⊃ 、_,、_,, ⊂⊃=<|  \
                                             {_{_fて(ヘ  ゝ._)  ィ /⌒i } 匸´
                                             /⌒ヽ__>,、 __, イァ/  / ` ̄
                                             \ // : : :_:_∨_:__: :ヘ__∧

                                               // : : { {:r介、: :}}:ヾ:::彡

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      『世説新語』『排調篇』に曰く。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      司馬炎は宴の席で、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      孫皓に南方で流行していた『爾汝歌』を歌えるか尋ねた。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .すると孫皓が司馬炎に
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .『爾汝歌』を歌って杯を勧めたため、司馬炎は後悔したという
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                _, _
            _ -‐ >ニミく  ̄`ヽ、
           「  /  /\V     \
           | 厶-_∠_  ,イ  l   ヽ \
          __ ソ `j7ンr</   l      、
          }       /   l    l  |
.        、,ノl -   ー、ニ´    l     l  |
           \|      \ ー ⊥._    |  |
             l          \__     -、j  |         ……侮れないわね
            ` ─- 、     ∨〉     \ |
                |      lト─-- ニ二 ゝ
              n      ハ
                / ヽ  /  ト、
        ,、   _/|   >く   |  \__   ..、                     ___
        ハ ̄´  | /{_∧  |     `7 ⌒l                    _ . : : : : : : : : : : . 、
      i  ,     | /   l ヘ. l     ′ |                ( У: : : : : | : : : : : : (⌒)
                                    .          / / : __ノ: : | ト .,_: : : : : :○.
                                             / : : : /  ヽ|   \: : : : : |
                                    .        /: : :l : ====   ==== |: : 八: :|
                                            {: : : И|        |: :/: : : l
           さすがは御主人様です。                .\ : : :八  V⌒ソ  ノ:|:/: : : /

                                    .         \ ト- >   <レ八: :/
           ところで話は変わりますが……                 /ニ|_,,,_/ニ\

                                                 <ニニ| /ニニニ\
                                               / \ニ」/ニニ=-  ̄
                                    .          |   只        |
                                    .          |  < 人>      |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      以下余談

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       __{: : /: : : : : / : :| \: : : : : : `;::::)
     (:::(;;;)/: : : _/_|.: :|  _ :_ : : : `、
.       /: : |: : : : : :/  \|     \: : :|: :`、
      /: : : | : : : 「 Τ::Τ    Τ::Τ : :|: : :`、
      : : : : | : : :..:| ヒ:::ノ    ヒ:::ノ {: :.| : : : i       .失礼な事言いますけど、
    |: : : : 圦 : : |            }:/ : : : |       潁川郡の庾氏なんて豪族、初めて聞いたのですが。
    |: : : :..|\\|>  _  ^    <|/. :. :. :.|
     乂: : :.|      _、r| `¨〔___   >: :.ノ       潁川郡と言えば、荀氏と陳氏がメジャーですよね?
.      ―  _、r二二|-―-「ニニ〉  ̄  
          /  \ニニ\  .|二/ ‘,          比較的新しい家柄なんでしょうか?
          /   「 `''‐-=\l/  _|
          | /ニ、    /介〉   「ニニヽ
  ____ /ニ/ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄  )____                _ - ´  __  `丶、
        `¨¨´  ̄ ̄     ̄ ̄ ̄                        /.L - ニ´-──-`ニ丶j\
                                             /. / ´         `ヽ ヽ
                                           /. /  -─-、   , ─- 、ヽ ヽ
                                            l  ! ´ ___ _,      __ .|   }
                                           ヽミ ‐'ニ-rュラ´   ゝテ´一-ミ彡/
                                            |`7´ `"´-‐´  ´ヽ、:::::::ノト-〈
      そうですな。                          .    丨| , "´    |      .|´,ノ
                                            ヽ_`l<      |   ヽィ´/

      伯父の太僕庾嶷以来の家ですので、                    | ヽ  , ヘ /ヽ   /./´
      呉の方々が御存知ないのも仕方ありません。              ! 〉'  , `-、 \' /
                                               y' / ‐一 `ヽ、ヽ

      これでもそれなりの家になった自負はあるのですが          /ヘ´       /`ヽ
                                        .      _, - !ヽヽ _  /L_
                                              |ヽ-'、_` ー、‐'   | ___冫
                                            _ ┤   /ヽ | ∧ ̄  f 、
                                        _ -=.: .:.:.:┌ _ ヽ! //_ -‐┤.:\


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      潁川郡鄢陵の庾氏。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      南朝の名門豪族として有名な一門だが、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      彼らの名前が史書に現われるのは魏の正始年間の事だ。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .当時の上奏文に荀顗・鍾毓と共に太僕庾嶷という人物の名前がある
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             _jT冖…ー 、
        /7r' ̄⌒ 、  ヽ ヽ
          /丨レ':で¨丁ヽ   ヽ. ヽ
         , /´:::_;:ニ='-‐1i i、 i i l
        ハ{;ィi、、  jiム斗li¦ | |l|
.       { i !仏込. /斥:升!l|∥ !l|
.      |iヘ{トxく:ハ!    川|从ソリ 
       l lヽゞ》、丶_ _ レ//_j」ル′       本家は五等爵をもらっているけれど、
        ヽVWハ>,、  フ´   {          あなたの言う通り、比較的新しい家なのは間違いないわね
        ヽ>ヘ⊥-'^ ´}_,. -┴i
              r一'´ --、_」
              ,√}/       ,ヘ.
             j/ /「    ゝ、 }   }
         ,ノ/_〈⌒.へ Y:,ハ 亅

           / /_,.:'::::}く::::rリ レ::::! _j                            ___
.      _/ ∧:;::;::;::|    l::::::7′                         _ . : : : : : : : : : : . 、
      `ヽノ ∨//|     l::::;イ                        ( У: : : : : | : : : : : : (⌒)
                                    .          / / : __ノ: : | ト .,_: : : : : :○.
                                             / : : : /  ヽ|   \: : : : : |
                                    .        /: : :l : ====   ==== |: : 八: :|
                                            {: : : И|        |: :/: : : l
                                          \ : : :八  V⌒ソ  ノ:|:/: : : /

          勉強になりました。                       .\ ト- >   <レ八: :/
                                               ./ニ|_,,,_/ニ\
          いつまでも後漢末の知識じゃいけませんね          <ニニ| /ニニニ\
                                               / \ニ」/ニニ=-  ̄
                                    .          |   只        |
                                    .          |  < 人>      |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      庾嶷の子の庾䨹は晋代に尚書に任じられ、陽翟子に封じられている。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      今登場している庾峻と庾純の兄弟は、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      庾嶷の弟で太中大夫を務めた庾遁の子に当たる。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .西晋から東晋にかけて活躍する庾氏の面々は庾遁の系統である
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|         庾氏や謝氏は、
            | |     >-、\!  !/::,-<         魏晋の士大夫社会では比較的新しい家というお話
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【第六十四回に続く】

新規CAST

~晋~

●司馬澹(しばたん) 猿飛あやめ(銀魂)
●司馬繇(しばよう) 柳生九兵衛(銀魂)
●司馬睿(しばえい) ジャンヌ・ダルク(Fate/Apocrypha)

●庾峻(ゆしゅん) ノーマン・バーグ (THE ビッグオー)

~呉~

●李仁(りじん) 漣(艦隊これくしょん)

>>474修正】

                 __
           ,. ィ ''" ̄;;;;;;;;;;;;¨`ヽ、

.         ,.ィ'';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、
        ,イ;;;;;y、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、   
       /;;;;;;;/  `、;;;;;;;;;;t、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、         \__人_人从_人_人从/
.      l;;;;;;;f    >へ;;;;\、;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;、         _)                (__
      {;;;;;;;ト=、.  .r''´,ィ-≧、=ヾ;;;};;;_;;;;;;;;;;;;;;、         )  昔は汝の隣り人♪  (
.      ';;;;i;;'vt-、   "{::::::::}`! `tj ,-、`i;;;;;;;;゙,        ̄ ̄)              ( ̄ ̄
       ヽ;|、;} {::」    `ー'     j__ノ,.';;;;;;;;;;゙、        /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
        ` `.i ~´         (__.ノ;;;;;;;;;;;;;;;;、   
          `.、 ヽ_,,. --、   ,. ' {;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、  
.           i≧、.   ',,. '   l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i  
            l;;;;;;;;`~;;;;;;l    !ェ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i                   \__人_人从_人_人从/
     ,,..-―‐-、  |;;;;;;;;;;;;;;;;リ    `フ::`..、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i                  _)                (__
  <: : : : : : : : : `..、l;;;;;;;;;;;;/:|  _,,y'''''" ̄‐ヾ_;;;;;;;;;;;;,i                   ) 今では汝の臣となる♪ (
    `、 : : : : : : : : : :`..、./==ヲニ、y''''''" ̄~フ"   ~>、;;;;;|i                 ̄ ̄)              ( ̄ ̄
.     `ー-=: : : : : : : : :.\{__ノ`ー--‐''"    /  ';;;;;|i                 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
        ~`ー-====-‐''",,..-         /    `、;;|i
          ,.ィ''"  ,r''"~           /.     `、;|i 
        ,イ    |            /        `、|i   \__人_人从_人_人从/
        li     |   ヽ. `ヽ    /          `ti  _)                (__ 
.       {:| `、    |  ';  `、  `  ,(           :、|i  )  汝に捧げる酒一杯♪ (
.       | l  `、  |:  ';.   `、   ,イ `:、          ` ̄ ̄)              ( ̄ ̄
        | l  :.、:.:.:|:.:.:.:.';:.:.:.:.:.:ヽ /:.:.:.:.:.:.:`|¨゙ヾ ‐.、        /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
        | :l:.:.:.:.:':;:.::|:.:.:.:..';.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.::|  `、 ` ヽ、   :'i
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>>1さん乙です

爾汝歌の逸話は結構印象的だな
『汝』は呉の国の方言で、さらに
塚本信也『南朝楽府民歌受容について』
http://www2.sal.tohoku.ac.jp/zhongwen/journal/02/02tukamoto.html
によると、ここでの『歌』とは嘲笑愚鈍のイメージを喚起する卑俗な歌謡のことという

中原人士が小ばかにしている呉の国の、方言と歌謡で皇帝に呼びかけやりこめる孫皓と呉人士の負けん気の強さと、
これほど小ばかにされてた呉の国の方言と歌が、後の南朝貴族や皇帝たちの間で大流行するという大逆転のダイナミックさが面白い

>>481修正】
【第六十四回に続く】

新規CAST

~晋~

●司馬澹(しばたん) 猿飛あやめ(銀魂)
●司馬繇(しばよう) 柳生九兵衛(銀魂)
●司馬睿(しばえい) ジャンヌ・ダルク(Fate/Apocrypha)

●庾峻(ゆしゅん) ノーマン・バーグ (THE ビッグオー)

●陶侃(とうかん) ジークリンデ・エレミア(魔法少女リリカルなのはViVid)
●周訪(しゅうほう) エルス・タスミン(魔法少女リリカルなのはViVid)

~呉~

●李仁(りじん) 漣(艦隊これくしょん)


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|    >>1が個人的に好きなお話   .|:::::::::::::|  ゝ::::|
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            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//              今日は『世説新語』より、
            | |    >:´|、  -  ,|`:<             .ある名門豪族に生まれた男の話をしたい
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::| 
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         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
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         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ     始める前に注意事項を。
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ    『世説新語』は、
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              .後漢末から東晋に生きた名士たちの言行録だ。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           .従って三国時代の人々も登場するが、
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           虚構の逸話も多く、全てが真実とは限らない。
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、         .説話集として、肩の力を抜いて読むのが吉
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
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            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//                「やる夫が正史を書くようです」 おまけ
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::| 
            | |     >-、\!  !/::,-< 
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、                 AAで語る世説新語
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! 
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【その名は素晴らしき】

                -―――=ミ
             . : ´ : -=ミ : : : : : : \
          /: : :/-=≦ミ \: : : : :_:ヽ

         /: : :/  ヽニニ=≧x`¨¨  _}
    /廴__彡 , =ミ: :{      ´    rfx≦¨V
   {: : : : : : /て/:八    /       }i `ー’ }         父上。
/廴__乂: : : : 乂_{: : : :〉 / 、    r ノ}    ′
{: : : : : : : : : : : : : : / ′  \`  、__ }   }          .今日は折り入って相談がありまして……
乂: : : : : : : : : : : :/  {     _`_ー- '    ノ
_>: : : : : : : : :/   、            ,xく           太原郡の郝普殿の御息女を妻に迎えたく……
\: : : : : : : : :_:/    ヽ       /: : : `フ
  ` ー‐zへ≦ニ=-     \     /: : : :<
      ′  \ニニニニニ=-  ≧=- {: : : : : :ノ                         -―――-
    .′    ヽニニニニニニニニ/ヽ≧x、く                        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
                                              ,.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:./゙V|.:.:.:.:.:.:ヽ
      晋 太原郡の人 王湛                            /:.:.:/.:.:./.:.:.:/.:.:./  | 〈∨〉:'.
                                            |.:.:.,' .:.: |.:.:./{.:.:.」   |.:.: /,、〉.:|
                                            L.:.L.:-┴┘  ̄ ⌒│:〈/.:.:.:.:|
                                             |.:lハ tッー   'tッー|.:.:.:.:.:.:.:.:|
          郝普って洛陽県令の郝普よね?              .|.:l.:.:} ー     ー‐|.:.:.:.:/.:.:.|
                                             |.:|:八        j.:.: /l.:.:. |
          うちとは釣り合わないでしょう                /N.:.:.个 、 っ  イ.:.:.厶| :.: |

                                              /::::::\:.!:::∧  ̄´ /|:. /::::ヽ :.:|
                                           '::::::::::::: ヽ::{ハ   / .j:イ:::::::::} :.:|
                                             ノ::::::::::::::::::::: | ∨∨ |:::::::::::::l :.:.|

                                               魏 司空 王昶

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .王湛、字を処仲。并州太原郡の人。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .魏の司空王昶の三男であり、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .晋の安東将軍王渾の実弟に当たる。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .名門太原王氏の一員であるが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .その振舞いは一見すると変人奇人のそれだった
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                      ‐=ニ¨¨ミ 、
                 /:z_  \ -‐ヽ

                  ムイ ==≧z r辷く}
                 ノて{  /  } '.  }i
             <: : V: :{ /、   ノ  '. ハ
               > : 八  `==ァ  }人: ー1     父上も御存知の通り、私は変わり者で通っております。
            <: : : : : : | '.   ¨¨   イ:ト: ノ
              >: : :_:_j 込、   / |: : : >     .この機を逃せば、
     -―――――≧=≦ {ニニニニ≧zzz八:>       まほうつかいになる恐れもありますので

.  /             /   マニニニく  ヽム‘,、
 /            {      マニニニム  /ニム‘,`ー-
 {            __ ,x=ミ  マニニニ〉〈ニニハ ‘, 
                                         /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iミyヘ:::::::::::::::..

                                         .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!` "!::::::::::::::::::i
                                        '::::::::::::::::::::::!::::::::::!:::::!:::::::::::::|   |:::::::::::/〉:::|
                                        |:::i:::::::::::!:::::::|::::::::::|:::::|:::::!:::::::!   !:::::〈V/::::::|
                                        |:::|::::!:::::|!:::::i|::::::::::|:::::|:::::|:!:::」   |::::::/∧〉::::!
                                        |:::|::::|::::ハ:::_」ー一レ ´ ̄`´ `ヽ. !:::://:::::::::::!
                                        |:::|::::|‐',xrテミ、      ィrテミ、 !://!::::::::::::|
                                        レ!::∧《 {r':ト       {r'::| }ト!v|::|::::::::::::|
                                     .    T::::::.` ニ’        ニ’ ' |:::|:::::::::::::::|
          そういう事なら好きになさい               .|:::::::}              |:::i:::::::::::::::|
                                         |:::::∧   ′         |::::::::::::::::::::!
                                         |:::::!::::\   rー 、       |:::::::i::::::::::::|
                                         |:::::|:::::::::::i::..  `  '    . イ !:::::::!::::::::::::!
                                         |::::::::::::::!::|:::::::≧ -  <    ,|::::::;!::::::::::::|
                                         |::::::!::::::|:/!:::::::〈 ヾー――‐ ´ |::::/|::::::::::::i!

                                         |::::::!:::/iヾ!::::::::::〉、      |:/ '` -:::_:レ―,.、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .太原王氏の一門のほとんどが、彼をただのアホだと思っていた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
        |    いやあ、驚いたわね  .|
        ヽ___________乂




                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 王 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.昶..||____________
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.        /.::::::::::::::|:::::::N::::::::::ト、:::::::::::::〈 ∨〉
      /.::::::::!:::::::|:::::::| |:::::::::|  \:::::::::〉 〈.
       ,'.:::::::::::!::::::ィ:::::::j |::::::i::|   ヽ::/ ∧〉!
.      |:::::::::::::|:::::i |:::::::| i:トレ' , ´ ̄  〉 /::::::::!
.     !::::::!:::|'|:::/ ⌒ヽ!    ,==ミ/ /::::::::::|       あなたの嫁が
.      |:::i::i:::ハレ ,z==ミ     ' 込ソY::::::::i::::|       ああも婦人の美徳を兼ね備えていたとは思わなかったわ。
.     !:::i::i/:!ハ〈 込ソ        |/::::::i::::| 
       Ⅵ::::::i::∧      、    u. !:::::::::!:::|  __    鍾氏と比べても遜色ないでしょうね。
       |::::::i::::::ハ     ___  ノ   j:::::: r‐‐</ /
       |::::::i::::::::i:ヽ.        ..イ:::::/⌒ヽ ヽ〈    .初めから分かっていて妻に迎えたのかしら?
       |::::::i::::::::i::::::>r‐-   イ、::i::::/⌒ヽ  /
       |::::::::::::::::!:::ノ  ̄`ivi´  ノ/::::i >   /ー-、
     , -‐-、_r‐‐''´\___j'^|____ ヽ:/    ∧   \
    /..:.::   |    /.:.:.:.:ノ‐ト、:.:.:.:.`Y   ∧ ヽ   )


                                    / ̄i:::::〉       \::::::::::/        〈::::::::i ̄
                                     r、 l::/  __         ̄ ̄     _,-‐、 V:::/ ノ
                                     | ヽ|::l '´ r-=、_         _,≦=-ニ、ヽ ]::{/
    はい。                            ト \i::!  'ー--ュ≧=、_    イ____ノ   |::!/
                                    '\ j::}    -‐─≦/  /\メ、_       |::|  /
    以前彼女が井戸で水を汲んでいるのを見ました。    ヾ!::i        /     |!   \         リ::|/一
                                    -一'/::ハ     /      |l    \     i::ハ
    その立居振舞いは落ち着き払い、              {::::::::.}   /        |:!      \    /:::::L
    周囲を気にする様子が全くありませんでした。        ̄|T∧ ' ィ         |::〉       ヽ /,イ ̄
                                         |:.i ヘ L く_   -'/         /'.:.:.:l
    それで分かりました                        |:.:ヘ \   ` ー- --─一'´  ,/.:.:.:.:.:.:l
                                         |:.:.:.:.\ヘ    、ー──ァ    /.:.:.:.:.:.:.:.:.l
                                         |:.:.:.:.:.:.:.:へ      ¨ ̄     ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l


            ,.:'..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..
.           /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:r 、:./ 〉:.:.:.:.:.:.::.
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:./ミ:.:.:.:.:\ 〈:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.         /:.:.:.: :.: /:.: :.. /i:.:.:.:.:.:.:.:/   ',:.:.:.:.://ヽ〉:.:.:.:.:.:.:.:.::.
.         ,′:.:.:.:.:/: :.:.: l:| |:.:.:.:.:.|l:.|   '; : //:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
       |:./:.:.: /:. :.:.:.: l:| |:.:.:.:.:.|l:.|    ∨/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.: :.:.::
       |:l:.:.:.:.:|:.:.:.:l:.:.:.l:| |:.:.:.:.:.|l/ ̄ `ヽ〈/:./:. :.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.: ::

       |:l:.:.:.:.:|:.:.斗<  ー―' ´x=≠ミ∨:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:!

       |:l:_:_:_:l‐{  x≠ミ      ´ト r::( }ヽ:.:.:.:.:.:.:. :.|:.:.:.:.:.:.:.::i
.        リ  |:.l:.:ハ〃ト:r(!     V)::::リノ:.:.:. :.:.:.: :.|:.:.:.:.:.:.:.::|
           |:.l/:.:.:.ヽVリ      ´""` l:.:.:.:.:.: .:.: :.|:.:.:.:.:.:.:.::|
           |:.l:.:.:.:.::..´"` ,           l:.:.:.: :.:.:.:.: :.|:.:.:.:.:.:.:.::|
           lノ }-、:.i:l    __    l:.:.:.:.:|i :.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.::|
        //rヘ}:八    V ノ    |:.:.:.:.:|i .:.:.:.:.|:.:.:.:. :.:.: |             そう
       / 从   ̄_Y:.:\           イ:.:.:.:.:|i:.:.:.: :.|:.:.:.:.:.:.: ::|
.      /   ヽ  ー}:.:.:|l:.:..... .. _,    |:.:.:.:. |i.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.::.|
       ,      ノ}ノ:.:.:.|l:.:.:.:.:.: 〈┴―‐|:.:.:.:. |i/:.:.:.:.:.:.:.: .:.:.: |
.      i     /:.l:_:_:_/ ヽ:.:.:.:.:.:}     |:.:.:/|-f:_;r‐-ミ: : :. :.:l
        }     { l/  /777Y´/7ヽ __ l/ィ/  //// /`ヽ: : l
        |     |  // //// //        //  //////// ハ:.:.
        |     | //////// //        //  /////// /// }:.::.
.     r|     lヽ} ////// // /{    //  /////〉//////{: :.::.
.      〈 ` ー‐ ' l////// //// Λ  //  //////// /// 〈:.:.:.:.::.
      }     |//// // / / / Λ//  //}///////////Λ.:.:.:.::.
.     〈      〉∨////////// /Λ//{/////////////〉: :.:.:::.

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ただ、父親の王昶のみが彼の異才に気がついていたという
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 王 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.昶..||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""



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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .しばらくして王昶が亡くなった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                -―――=ミ
             . : ´ : -=ミ : : : : : : \
          /: : :/-=≦ミ \: : : : :_:ヽ

         /: : :/  ヽニニ=≧x`¨¨  _}
    /廴__彡 , =ミ: :{      ´    rfx≦¨V
   {: : : : : : /て/:八    /       }i `ー’ }       兄上。
/廴__乂: : : : 乂_{: : : :〉 / 、    r ノ}    ′
{: : : : : : : : : : : : : : / ′  \`  、__ }   }        .父上の喪が終わったら、
乂: : : : : : : : : : : :/  {     _`_ー- '    ノ        .私は父上の墓所の近くに庵を構えて暮らしたい
_>: : : : : : : : :/   、            ,xく
\: : : : : : : : :_:/    ヽ       /: : : `フ
  ` ー‐zへ≦ニ=-     \     /: : : :<
      ′  \ニニニニニ=-  ≧=- {: : : : : :ノ          ,'::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::_::_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
    .′    ヽニニニニニニニニ/ヽ≧x、く            i::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::/,._ ``'‐.、::::::::::::::::::::::::::::::/
    {         \ニニニニニく   マ/       .       V::::::::::::::::::::::::i:::::::/ ii  ``' ヽ、:::::::f ´`ヽ:::::::/
                             .        \:::::::::i`' <iヽ/   ノi   _,   V::::i´/ i::/
                                       ` . iへ、_  /ノ-=ニタ    V::::i  /:/
                                       ヽィ'´:.:.:.ヽ ´ ` ' ‐ ' ´     i::::i_/:/
                                           i:.:.:.:.:.:.:.:|            i:::::i   i
       ふむ。                               '、:.:.:.:.:.: |      ,ィ===‐' i:::::i  |
                             .             ゙ヽ‐‐ 'i_ _,、  〃 ,、-‐   ,'::::::i.  i
       誰かが父上の墓を守らねばならんが、           、`ヽi`ヾ' _,.-‐'´    ,'::::::,'    ',
       そのあたり、お前なら打ってつけだろうな。         `'" \   ≠"     ,'::::::,'     人.、
                                             ',  ___,/::::::/  /  /:::ゝ、
       任せるぞ                                  i:::´:::::::::::::::::::::::::/./    ./::::::::::::i:``
                                              i::::::::::::::::::::::::::::::/´     /::::::::::::::::i:::::
                                            , ィ:: ̄7i ̄ ̄ィ ̄     ,.':::::::::::::::::::i:::::
                             .              ,...:<::::::::::::::/,.へ´       ,.:':::::::::::::::::::::::i::::


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                                            /: : : : : : : : : : : : : : :\
                                           , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                   .      /: : :/ \:ー ヘ/: : /ヽ : '.
                                        /: : :〈     ` ≪: : :/ __ {: :'.
                                   {    rミV: ム==≧x、__ `¨_,x彡ヘミ Yヘ
                                   :乂__ノ{ { `}:{  ー=ニ≧Z' ,xく二二7 ハ }、__  イ

                                   : : : : :八 八    ´ /  }! \   / り: : : : /
                                   \:_: :ノ V: : '.     /    }i   ヽ /:/: : :彡_ ノ}
                                   ー=彡 : /: :ハ  /    ノレ   ∨/: : : : : : :ノ
                                   乂:_:_: イ イi{ '.   rz ー- __  /イトzー<彡
                                   、__,x≦イ |八 ヽ  ` ¨  ̄   / ハ. ‘,  ー- 
                                   :/   /   !//\ ハ      /,xく/,ハ  ‘,
                                       /   |/////≧=- __  イ/////ハ   ‘,
                                   .   /    .|/////////  \///////}   ‘,

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王湛は父の喪が終わると、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .そのまま父の墓の近くに庵を構えて暮らすようになった
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_._/_/_/_/_/_/_/
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂\\l |: : : : : : : :.:.:\|: : : : :||  |/_/_/_/_/_/_/_/_/_/__

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .さて、王湛の評判は皇帝司馬炎の耳にも届いていた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         _,-、

       _!´  Yー、
       >-tz._ノイ斗-ミ
     //, ' ゝ、{`ヽ   〉
   ,イi //⌒/ // トz_ノ´

  〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、        王済。
  ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
   `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj      .あなたの所のアホな叔父様はまだ生きているのかしら?
     >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
     ( <介>'´ )
                                         、__

                                          `> ̄ ̄ ̄` ヽ

                                      __  イ          \
                                      ` ̄7             ヽ
                                       /イ  / /  |  | ヽ |    !
                                       ! | ' ! |T十-!  !xヘ丁ヽ   |
                                        ! | i| i iTfテ、ト、|`ィrテァi} rノ

                                        `1リトト!  ̄ !    ̄ /イf|
                                           ヽ!   ヾ     rソ
          ああ、まあ……                         ヽ ─_--、  イ/
                                           r=ァ\   /_ハ=、    __
                                /´     ̄了ー〈 f   T「 ̄  /  ーr´ ̄     ̄`ヽ
                               /       /   〉ヽ   }}  〈     !          i
                              .'        /   く__  {{  __>    i             ト、
                             /       __/     \ ヽ/ /     ヽ         !
                             ト、      イ       o 〉 |  〈 o       \      〈
                            / ]ヽニニ イ |        /  i  ヽ         ト ̄ヽ__/ i

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .司馬炎は王済に会うと、常に王湛をからかっていた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .これには王済も答えに窮してしまっていた
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"  ゙"/::ヽ::::..   :: ::ヾ"  ''゙"  ゙
 ゙" ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙"  ゙"'' ゙" |ヽ/:::: ̄   ̄ ̄ヾ''" "゙" 
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゙"  ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙"   "Wv,_|:: l::::  ..      :::|、wW"゙" 
゙"  ゙"   ゙"  ゙""'  ゙"''"  "wWWlヽ::'ヽ|:::::_::______:_|::\W/ ゙
  ゙" ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙"  V/Wヽ`―――――――――lV/W
 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"WW''―――――――wwww'  ゙"
゙"  ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙";;  ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;;;;; ;;;:: ;;                      _  .._
                                                 _ . : ´: : : : : : : : ` <
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                                             / ハ/:人::从: : ::l:::::::l::::.l::l:::::l:::::::::::ハ
                                              l: :l: :l::::l:l ,へ∧:::::トヘハハN:::l:::|::::l:j
  そもそも俺は叔父貴をよく知らん。                  .      ハ:l八::ソ弋赱z ヽ:|ヽiz赱フ |/::ト丿
                                               l人,-       l      丿/ l
  今まで爺様の墓参りに来ても、                            .ヽ|    〈!      j /
  叔父貴の庵には滅多に行かんし、叔父貴から出迎えに来た試しもない     ヘ          イ:j

                                                     \ -‐─‐-  /从!
                                                        | \    / |
                                                   | ̄ ̄ ̄|  ̄ ´ 厂 ̄ ̄|

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .実の所、王済は叔父の王湛とほとんど付き合いがなかった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .稀に王済が王湛の庵に立ち寄っても、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       時候の挨拶を交わす程度だったらしい
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"  ゙"/::ヽ::::..   :: ::ヾ"  ''゙"  ゙
 ゙" ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙"  ゙"'' ゙" |ヽ/:::: ̄   ̄ ̄ヾ''" "゙" 
゙"  ゙"   ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"   ゙" |:: |::: ::        | ゙"''  ゙"゙
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 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""''  ゙"''"  "゙" ゙"|: :|::.         .:::|  ''゙"  ゙
゙"  ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙"   "Wv,_|:: l::::  ..      :::|、wW"゙" 
゙"  ゙"   ゙"  ゙""'  ゙"''"  "wWWlヽ::'ヽ|:::::_::______:_|::\W/ ゙
  ゙" ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙"  V/Wヽ`―――――――――lV/W
 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"WW''―――――――wwww'  ゙"
゙"  ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙";;  ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;;;;; ;;;:: ;;
                                                     _  .._
                                                 _ . : ´: : : : : : : : ` <
                                               _ ,.:‐:':: : : : : : : : : : : : : : : : ` : ,
                                              ` ̄/: : : : : : : : : : : : : : : : : : ::::::丶
                                             //: : : : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::::::ハ
                                             / ハ/:人::从: : ::l:::::::l::::.l::l:::::l:::::::::::ハ
                                              l: :l: :l::::l:l ,へ∧:::::トヘハハN:::l:::|::::l:j
       やっぱこっちから挨拶に行くのが筋か?               .ハ:l八::ソ弋赱z ヽ:|ヽiz赱フ |/::ト丿
                                               l人,-       l      丿/ l
       ひとつ世間話でもして来るかね?                  .   ヽ|    〈!      j /
                                                     ヘ          イ:j
                                                     \ -‐─‐-  /从!
                                                        | \    / |
                                                   | ̄ ̄ ̄|  ̄ ´ 厂 ̄ ̄|



-‐==: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:´\`ヽ
‐- :____彡:.:./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:丶

     /: : : :′: : : :|: : : : : :丶 : : : : : : : : : : : : ::;
    /: : : :′{: : : :.:.:.|.: :.| :.{: : : :\: : : : : : : : : : : :
.   /: : /: {:.:∧ : : :.:.:|: 斗fヤ: { : : : : : : : :} : : : : :;
  /: :.: | : : :.ト、 \: :.:|′l,___\|\:.:|: : : : : : : : :.:.:|
. }.′:.:|: :.:V__ 丶 \| "´⌒`` 丶!: :.:.:.′.: : : ::|

  : :/ : : : :.:.| '^|               |: : :/ :/⌒Y:.|            叔父貴、いるかー!!
  |/ V\: :.:| ノ           |: :/:.:/ )Y^|:.|
      丶| ヾ____   -‐vヘ   レ' |/ に ノ: |
       , Vヽノ / .′          ハ: :.:.:.|
         ,    /       }     /::::::.==ミ
.          ′ Vヽ_________ハ丿   /:::::: 冫  ヽ____
        丶 `ー──‐‐   ....:::::: .  /     ;  
             \  ̄  ....::::::::::   /      ノ      / ̄i:::::〉       \::::::::::/        〈::::::::i ̄
 -‐  ¨” ̄ ̄ ̄{{`¨¨´ヽ:::::    /_  -‐           r、 l::/  __         ̄ ̄     _,-‐、 V:::/ ノ
     /  〃 { ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 丶                | ヽ|::l '´ r-=、_         _,≦=-ニ、ヽ ]::{/
                                   ト \i::!  'ー--ュ≧=、_    イ____ノ   |::!/
                                   '\ j::}    -‐─≦/  /\メ、_       |::|  /
                                     ヾ!::i        /     |!   \         リ::|/一
      おお、武子か。                    -一'/::ハ     /      |l    \     i::ハ
                                     {::::::::.}   /        |:!      \    /:::::L
      久しいな。                           ̄|T∧ ' ィ         |::〉       ヽ /,イ ̄
                                        |:.i ヘ L く_   -'/         /'.:.:.:l
      大したもてなしはできんがゆるりとしていけ       |:.:ヘ \   ` ー- --─一'´  ,/.:.:.:.:.:.:l
                                        |:.:.:.:.\ヘ    、ー──ァ    /.:.:.:.:.:.:.:.:.l
                                        |:.:.:.:.:.:.:.:へ      ¨ ̄     ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ある時、王済は墓参りの折に
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .王湛の庵を訪ねて、彼と話をしてみる事にした
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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 _  -‐/: : : :./: : : : :.:|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:|

.     /: : : : .′: : : :.:.|: : :.:|: : \ : :.:.:|: : : : : : : :.::|
    /:.′: : { : : : : : : |: : :.:|、: : ::|\: :|: : : : : : : :.:.|
.   /: :|: : : : : : :′\ |: : :.:| X: |丶ヽ: : : : : : : : ::
  //:|: : : : ::V x=ミ : : : :|/ 斗rテァ:: : : :.:/ ヽ′
     |: :ハ: : 〈 _じ 丶: :|   ー ´ |: : : :./ ))}      そこに『周易』が転がっているが、少しは読んでいるのか?
     |/ |: : :丶   |  \      |ハ:/   ソ
      |ハノ\  |           / /`¨: /       まさか枕代わりにしているとかないだろうな?
           ,   ヾ       _,   /|: /V
           ′ 、_   -‐        |/_____
        __丶          /  | 7}:// }”¨ ‐- _                -‐ : ¨¨¨¨ :ミ: .、
 -‐  ¨” ̄{{`  __\      /     /: ://  \                   /: : : : : : : : : : : : : : :\
   /   /ヾ (\____ー‐______ /: : :.//    ヽ                 , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
   .′   |  }} 〉: : : : : : : : : : : : : : : : ::{ {       }         .      /: : :/ \:ー ヘ/: : /ヽ : '.
                                            /: : :〈     ` ≪: : :/ __ {: :'.
                                       {    rミV: ム==≧x、__ `¨_,x彡ヘミ Yヘ
                                       :乂__ノ{ { `}:{  ー=ニ≧Z' ,xく二二7 ハ }、__  イ

                                       : : : : :八 八    ´ /  }! \   / り: : : : /
                                       \:_: :ノ V: : '.     /    }i   ヽ /:/: : :彡_ ノ}
     身体の調子が良い時に読んでいるのさ。          ー=彡 : /: :ハ  /    ノレ   ∨/: : : : : : :ノ
                                       乂:_:_: イ イi{ '.   rz ー- __  /イトzー<彡
     せっかくだし、                           __,x≦イ |八 ヽ  ` ¨  ̄   / ハ. ‘,  ー-  _
     今日はお前と『周易』について話し合おうか         /   /   !//\ ハ      /,xく/,ハ  ‘,
                                           /   |/////≧=- __  イ/////ハ   ‘,
                                       .   /    .|/////////  \///////}   ‘,
                                         /     |///////〈      〉//////|     ‘,

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王済が試しに世間話を始めた所、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .王湛の答えは明快であり、彼が思いもしない内容だった
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             . : ´ : -=ミ : : : : : : \
          /: : :/-=≦ミ \: : : : :_:ヽ

         /: : :/  ヽニニ=≧x`¨¨  _}
    /廴__彡 , =ミ: :{      ´    rfx≦¨V
   {: : : : : : /て/:八    /       }i `ー’ }
/廴__乂: : : : 乂_{: : : :〉 / 、    r ノ}    ′       いかんいかん。
{: : : : : : : : : : : : : : / ′  \`  、__ }   }
乂: : : : : : : : : : : :/  {     _`_ー- '    ノ        .話が長くなってしまったな。
_>: : : : : : : : :/   、            ,xく
\: : : : : : : : :_:/    ヽ       /: : : `フ       .酒でも持ってこよう
  ` ー‐zへ≦ニ=-     \     /: : : :<
      ′  \ニニニニニ=-  ≧=- {: : : : : :ノ
    .′    ヽニニニニニニニニ/ヽ≧x、                         !、r、__
                                          ヽ __ ,ゝ      ̄`ヽトi、
                                            ≧        \   ヽ
                                          /オ , / ヽ\\>、 ヽ  ト
                                            /イ /| i /,ムミ }/ィテァ7i !|rヽ !
                                            !/ ル1|ハi ソ_  _, 川_り ゝ
                                                 ヘ. 'ニ´  イ─┴--ュ
                                               /`!iーIト、_ / !     |
          おお、もうこんな時間か                     ._/  !| 〉≡三ヲ_,r──┴- 、
                                          /´ ̄ ヽ リニニフノ     /´ ̄`ヽ
                                         /    /〃// r、_「ヽ    /  /´ ̄ ̄\
                                        _!ヽ   / // | |__ \ト、\__/  !
                                       ハ  ー' y/ 二 --ミー-\    /
                                      /  \_/        ̄`ヽ_/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .次第に話は精妙な内容になっていき、王済を驚かせたという
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                      . -‐===: : : : : : : : : : : : : \
                                  <: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ー=ミ
                                  _. -‐/: : : : : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                    /: : : : / : /: : : : : :./ : : : : : 丶: : : : : : : : : :.
                                  /: : : : :.:/ : :′ : : : :./ : : : : : : : : :\: : : : : : :.:.
                                   -‐/: :′ :{ : : : : :〃:. :. : : :ト、: : :.| : : : : : : : : |
                                  .  ′: : { : :.: :___ ||i : : : : :.:|  /|⌒: :.:.:.| : : :
                                    : : :/ : : :.:.:| V___ 刈: : : :.:.:.:|  斗zミ : :| : : ′
                                    |: /:{ : : :.:.:| 〈 (う ,V\: : :| <  じノヽ: : : /
                                    |/  Vハソヽ `"" "   \|   `"""  }/^Y
                                        { ∧           |       / } 八
                                         丶∧         /|        /
                                         \       ′     u /ノ
                                            ' 、  ,x======x,   从
                                         -‐==\  ̄ ̄ ̄ ̄ / |==‐-
                                  ‐-  _ 〃   xく|  \ ____ /   |ヽ    ヾ _  -‐
                                       {{____  |゜゚¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨゚゜|  ____}}
                                      /  ̄}}ノ :::::::::::::::::}|{::::::::::::::::::::::::::::{{ ̄
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      王済はこれまで
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ほとんど叔父に対して敬意を払ってこなかった。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       しかし、叔父の話を聞いて畏れを抱き、身も心も引き締めたという
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                      . -‐===: : : : : : : : : : : : : \
                                  <: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ー=ミ
                                  _. -‐/: : : : : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                    /: : : : / : /: : : : : :./ : : : : : 丶: : : : : : : : : :.
                                  /: : : : :.:/ : :′ : : : :./ : : : : : : : : :\: : : : : : :.:.
                                   -‐/: :′ :{ : : : : :〃:. :. : : :ト、: : :.| : : : : : : : : |
                                  .  ′: : { : :.: :___ ||i : : : : :.:|  /|⌒: :.:.:.| : : :
                                    : : :/ : : :.:.:| V___ 刈: : : :.:.:.:|  斗zミ : :| : : ′
                                    |: /:{ : : :.:.:| 〈 (う ,V\: : :| <  じノヽ: : : /
                                    |/  Vハソヽ `"" "   \|   `"""  }/^Y
       かなわねぇ。                         .{ ∧           |       / } 八
                                         丶∧         /|        /
       一門の中に名士がいるのに、                \       ′       /ノ
       三十年も気付かなかったとはな                 ' 、  ,x======x,   从
                                         -‐==\  ̄ ̄ ̄ ̄ / |==‐-
                                  ‐-  _ 〃   xく|  \ ____ /   |ヽ    ヾ _  -‐
                                       {{____  |゜゚¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨゚゜|  ____}}
                                      /  ̄}}ノ :::::::::::::::::}|{::::::::::::::::::::::::::::{{ ̄
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王済は日を重ねて王湛と語り合った
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  ゙" ゙"  ゙""'' ゙"''"  "゙" ゙"  ゙"''   _____
 ゙"  ゙"  ゙"  ゙""'  ゙"''"  "゙"  ゙"/::ヽ::::..   :: ::ヾ"  ''゙"  ゙
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                                              Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
    数日して、王済が帰ろうとすると、王湛は門まで見送りに出た        \ヽ、 _ , イ!::/
                                                / ヽ{  ト、ヽ l:′

                                               ∧\  マ三ソ| .\
                                              ./: : \\ ヾ-〃 ..∧
                                              l; : : : : \\.り/: : :i
                                              i: : : :: : : : :|<V>| : : : !


             _  .._
         _ . : ´: : : : : : : : ` <
     _ ,.:‐:':: : : : : : : : : : : : : : : : ` : ,
     ` ̄/: : : : : : : : : : : : : : : : : : ::::::丶
     / /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::∧

     / ハ/:人::从: : :: l::::l::::.::::::::::::::::::::::ハ
      l: :l: :l::::l:l `゙ヽヘ:::::トヘr七::::l:::|:::l::::j
       ハ:l八::ソ 弋:.ュ ヽ:|ヽrヒ.:フノ |/ト、ソ
       l人,-    ̄ l    ̄ 丿/ l         ところで叔父上は乗馬は好きか?

         ヽ|    〈!      j /
             ヘ         、  イ:j
             \ マ二二イ /从!
                | \    / |                               -―― -. . 、
           | ̄ ̄ ̄|  ̄ ´ 厂 ̄ ̄|                        . : ´ -=ミ: : : : : : : :\
                                               /: : く     \: : : : :>xヽ
                                            /: : :/ィ≦≧=- 、  ̄ x≦ヽ :,
                                             /: : /  廴__彡 ´   }ィ <、` } }
                                          r ⌒7!     ´/    {‘,ー‐'  {/
                                          人( / {    /     〉 ‘,   ハ
                                     乂:-=彡 : V : {     /     /  ‘, /i }
                                      \: : : : :八: :{   /     ___   } ∧ノ
             まあ、好きだよ                  >:イ : ∧: 、 .′ r_´__}    /: : `ー: :ノ
                                     ¨¨´ : : : : : : : `ト:、      -‐-     ∧: : :_:_/
                                     乂: : : : : : : : : :|  ヽ         イ: : \__ イ
                                       > : : : : :_:_|   込 _        / |: : : : : : : ノ
                                     乂:_:_:_:_彡イニニニニ=-   ー―=彡./: \ー_´ ィ
                                        /   .|ニニニニニニニニ=‐へニニヘ : : : : : /
                                     .  /    |ニニニニニニニ /   \ニハヽ_彡


     _ ,.:‐:':: : : : : : : : : : : : : : : : ` : ,
     ` ̄/: : : : : : : : : : : : : : : : : : ::::::丶
     / /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::∧

     / ハ/:人::从: : :: l::::l::::.::::::::::::::::::::::ハ
      l: :l: :l::::l:l `゙ヽヘ:::::トヘr七::::l:::|:::l::::j      俺たちが乗ってきた馬の中に、かなり乗り難い馬がいてな。
       ハ:l八::ソ 弋:.ュ ヽ:|ヽrヒ.:フノ |/ト、ソ
       l人,-    ̄ l    ̄ 丿/ l       試しに叔父上にも乗ってみてほしいんだ。
         ヽ|    〈!      j /
             ヘ         、  イ:j        純粋に叔父上の馬術の腕前を見たい
             \ マ二二イ /从!
                | \    / |
           | ̄ ̄ ̄|  ̄ ´ 厂 ̄ ̄|                       ,..-'''"二二"'''- .._
                                             ,.'"ニニニニニニニニ二"' 、
                                 //       /ニニニニニニニニ二二ニ_ニニヽ
                               /=:/        /ニニニニニニ二二二二>   _` 、彑
                              /ニニ:i    /二ニニニニニ/∠、ヽニニ/ ‐==ニゝ\l
                              ニニ二:ゝ - '"ニニニ二二二二l   iニ二{     〔"" ┐ >l
      ふっ、よかろう。              ニニニニニニニニニニニニ二',    iニ二',      `> 〈
                              ゝ、_ニニニニニニニニニニニゝ一ニニニ:〉  /    ゙、
      ただし……                 -‐ '"ニニニニニニニ二二二二/  └‐- '  / r      ン
                              ニニニニニニニニニニニ二/    i   /  ` 、 ,r'´
                              ニニニニニニニニニ二二,r'     l           〕
                              ニ=- ___二二二二/       ヽ        f
                              /        ` ヽ― - ._       ` 、    ノ
                                            ヽ_寸三ニ=-_     / `ー ´
                                           ヽ`ヽ` 寸三ニ=._./
                                                  \. `寸三ニ、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この場で、王済は叔父の馬術の腕前を見たいと言い出した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  |\     /\     / |   //  /
_|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
\                     /
∠    真っ二つだぞ!!!    >

/_                 _ \

 ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
  //   |/     \/     \|                             , -―=ミ:、
             , /                                     _/{:_: : : : : :ヽ __ハ
              //                                    ´  ハ} _,ニミ>: : ー=彡
  \、        .//                              ,xく    {'/ `ヾ´ /:ハ:_:_:_:ノ
.     \、      //.}i                           _  -‐        ハ、ー=ァ イノ´  \
       \、r ト//  }i    ,. 、 -― 、_rzz――――‐  ¨¨           イ ∠≧z7'    __  ヽ
       `ゝ_ノ'   }i r‐/ /rう_ r   マ:iム          ヽ      > ´  .|  /:/ /   . ´       .
       // ||     }i. `〈 〈 { {ノ  ノ≧}i:i:i}             > ´     八 {/ /  ノ       }
       /'  ||     }i  ` ー一 ´    `¨¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄             ∨ x≪     __    }
          ||       }i                              x≪       > ⌒    .′
          |!       }i 、,       __, -一 ー― 、r:≦ ー――― ´      >         /
         i     `(  )ニ===---  `┬‐_         Vi:iハ          > rト、       ム
         |      /^Y \          `ーt__, ´ ̄¨¨`Vi:i:j_  -―┬― ´ /   ニ=-    }
         |    /     丶                          ー==彡          ′
.            /           \                      x≪  \            /
.           /                            x≪          \       /
.         /                           x≪         -‐ ァ´丶     /
                                         ┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒;;
                                         ┣━━ ´⌒;;''⌒゙;; (´⌒;;
                                         ┃   (´⌒;; ⌒;; (´ ;;;
                                           ┃ ┃┃  ,゙ ('⌒;;;
                                           ┣━━
                                           ┃    ┃┃ ┃
                                                       ┛

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王湛の馬上の姿勢は堂に入っており……
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          /.:.:.:.:.:.:.<ヘ                                    \          /
      /{   イ:.:.:.:.:.:.ハ:.:/ ュ=、i                                    \       /
       {:.:.ー‐':.:.:.:.:.:.:t_ }::i_ 7´、_                                   \    /
     ト、ニフ.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ゞ' /ヽr'´                             ___ _\V_テ=-
     ゞ.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.ム_     j_,-──、                     _/   ヽ-ち//\
     ト、二フ:.:.:.:.:/_二>='      `ヽへ              _. -‐ヘ::Y      // /
     \:.:.:.:.:.:/ ̄            /  `ー-、_   _, -‐'      }::l, -‐、_,./   /
        ブ ̄                             `´           j-'          /
     /                                      _ '´           /
   /                    iー─- 、 __       _. -‐'               /
   ト、                     V       ー- ¨                  /
    )  i                 \    | //                       /
    ゝ  \               \Vし
     |   ヘ         ,-──、-っ〉 <______
     |    |\      /   てユ`// へ
     |    {  \ _,.t '´  ,そ二/ /| 〉 \     \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
     |     >、_/ /::|   (エ/  / | | l       ≧                             <
     |  /     {:::::し' ̄ /  ̄' / | |  ∨    ≧    騎射で向こうの山が真っ二つだ!!    ニ=-
    |  /        亡/        /  l  |  ∨     ≧                             ≦
    \     _,-‐' ̄       ./  l   l   l    /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒;;

┣━━ ´⌒;;''⌒゙;; (´⌒;;

┃   (´⌒;; ⌒;; (´ ;;;         \__人_人从_人_人从/
  ┃ ┃┃  ,゙ ('⌒;;;         _)                (__
 ┣━━                  )   すげぇッ!!!   (
  ┃    ┃┃ ┃           ̄ ̄)              ( ̄ ̄
             ┛            /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .鞭裁きも鮮やかで、どんな騎手も王湛には適わないと思わせるものだった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.   /:.:.:.: /:.:.:.:.:./ :.:. |:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|:.\:.:.:\ :.:.:.:.:. \:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.
  |:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:. | :.:. ―- 、 :.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|:.:.:. \:.:.:\ :.:.:.:.:. \:.:.:.:.\ :.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:.
  |:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.|:.:.:.:.:| :.:.:. \ :.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.ト、:.:.:.:.:.\: _  -――:.:.:.:.:.:.\:.:. |:.:.:.:.:.:.:.
  |:.:.:.:.:i|:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:|.__ :.:.:.:.:\ :.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.| \:.:.:.:. ´、:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.\|:.:.:.:.:.:.:.

  |:.:.:. ハ:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:l. 丁`fメ、: \:.:.:.|:.:.:.:.:.:.|   /、:.:.:.:.:.:.__,,..-‐‐ ァ ミ`ー-ミ|:.:.:.:.:.:.:.
  |:.:.:.:| | :.:.:.:,|:.:.:.:.:|! V斥z,ハ、:.:ヾ:.|!:.:.:.:.:.:| イ    孑だ゙心   /        |:.:.:.:.:.:.:.
  |:li:.:.| | :.:. ハ:.:.:.从. ゝ込り ヽ:. ハ:.:.:.:.:.|       ゝ込zり /        .|:.:.:.:.:.:.:.
  _jハ:.| |:.: /  \{  \_,    }/| \:.:.:|          ̄ ̄         |:.:.:.:.:.:./
    |:.! ! /     |         |   \{                  /:.:.:.:./
    _j/ j/.      |           ′                         /:.:.:/        こりゃ本物だ
             ',       /                     厶イ __,ノ
                      〈                        /
                    \  ,                         |
                 ヽ                             /
                 \    、               _,-ァ       /
                  \   弋 二二二二二二二 斗     /
                   \   `   __            /
                    \                  /
                     \                /



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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .王済は叔父の底知れない才能に感嘆するばかりだった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────







            γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
            |   随分と長い墓参りだったな    |
            ヽ______________乂



                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 王 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.渾..||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""


             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /            いったい何をしていたのだ?
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l                 (
                                      ` 、ー =‐------―…・・・…‐- .
                                         丶:::::::::... r- 、          丶
                                   . (____,> .:::::::|:: ::::.:.:. . .           ヽ
                                     ` ̄> .: :::::::::::::|:: i:::::::::.: : . .        ∨)
                                      ≠ ≠ .:::::::::::::::|:: l l :\::::::::: : .     . : :ハ
                                    /  /. :.:::::::::::j:::::|:: i i !斗\:::::::.: : : : : : : : : : ハ
                                   (   /:/ :::::::::」:::::|:: l l !斗‐ヲ\ヽ: :}: : : : :jヽ.: .:|
                                       j/ j{::::ハ::::|从|:::: 从广´     :ノ.: : :,ノノ }.: :|
        親父。                       .     八{  f :j 八{        /ノ: :彡'  ,ノ.: :j
                                             八{く‐-、     __  // ムイ.: : :ノ
        俺様はやっと叔父を一人見つけたぜ            从 `    ィW      |.: : :/
                                            小 下、三 ノ       / |: :/
                                              ハ           .イ::. {从
                                              {      .....:::::::::: _{≧、
                                             _`二ニ丁´   xz≦圭圭ヲ>、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .父の王渾に墓参りが長くなった理由を尋ねられた王済は事情を説明した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .
 _  -‐/: : : :./: : : : :.:|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:|

.     /: : : : .′: : : :.:.|: : :.:|: : \ : :.:.:|: : : : : : : :.::|
    /:.′: : { : : : : : : |: : :.:|、: : ::|\: :|: : : : : : : :.:.|      まあ、そんな次第だ。
.   /: :|: : : : : : :′\ |: : :.:| X: |丶ヽ: : : : : : : : :: 
  //:|: : : : ::V x=ミ : : : :|/ 斗rテァ:: : : :.:/ ヽ′     叔父上があそこまで出来る男だとは思わんかった。
     |: :ハ: : 〈 _じ 丶: :|   ー ´ |: : : :./ ))} 
     |/ |: : :丶   |  \      |ハ:/   ソ       指パッチンで山が真っ二つとか人間技じゃねぇ
      |ハノ\  |           / /`¨: /
           ,   ヾ       _,   /|: /V
           ′ 、_   -‐        |/_____          /::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
        __丶          /  | 7}:// }”¨ ‐      ,'::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::_::_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
 -‐  ¨” ̄{{`  __\      /     /: ://  \        i::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::/,._ ``'‐.、::::::::::::::::::::::::::::::/
   /   /ヾ (\____ー‐______ /: : :.//    ヽ .       V::::::::::::::::::::::::i:::::::/ ii  ``' ヽ、:::::::f ´`ヽ:::::::/
   .′   |  }} 〉: : : : : : : : : : : : : : : : ::{ {       } .        \:::::::::i`' <iヽ/   ノi   _,   V::::i´/ i::/
                                         ` . iへ、_  /ノ-=ニタ    V::::i  /:/
                                         ヽィ'´:.:.:.ヽ ´ ` ' ‐ ' ´     i::::i_/:/
                                             i:.:.:.:.:.:.:.:|            i:::::i   i
                                            '、:.:.:.:.:.: |      ,ィ===‐' i:::::i  |
                               .             ゙ヽ‐‐ 'i_ _,、  〃 ,、-‐   ,'::::::i.  i
                                              、`ヽi`ヾ' _,.-‐'´    ,'::::::,'    ',
                 そうか                        `'" \   ≠"     ,'::::::,'     人.、
                                                     ',  ___,/::::::/  /  /:::ゝ、
                                                  i:::´:::::::::::::::::::::::::/./    ./::::::::::::i:``
                                                i::::::::::::::::::::::::::::::/´     /::::::::::::::::i:::::
                                              , ィ:: ̄7i ̄ ̄ィ ̄     ,.':::::::::::::::::::i:::::
                               .              ,...:<::::::::::::::/,.へ´       ,.:':::::::::::::::::::::::i::::
                               .         ,..<:::::::::::::::::::::::::://::::::::ヘ     ,.'::::::::::::::::::::::::::::i::::


                            \:::::::::::::/  `ヽ:::/   l:::>'"´      `ヾ:::::::::::::::::::::::::::::
             _ -‐ 、            \:::::/     `    ´             zx}::::::::::::::::::::::::::::
            ⌒そ  /             ヾ!´ヽ、              /丶、  \::::::::::::::::::::::::::::
                 / _.ノ              r‐z壬{  ‘ム,ィ      _,.イ'´    ヽ  ,'::::::::::::::::::::::::::::
            ,:  /´                'く i l/Y⌒゙〃イ   ≦テ<,_         /::::::/`ヽ:::::::/
         .:  /                     `└{:.:.:.:.:.:'ー〉      〈 `"・‐ 、   /::::::/γヽ マ´
         ;:  ,'                  /!夊:.:.:.:.:,l        ゙ミ_ー‐ '’   i::::::::l /ヽ、  }
        ;:  .:                   Ⅵ   `"´:l            ̄"´     l:::::::l    ) ノ
       ;:  ,'                       ゙、    :l                   l::::::l  )//
       ;                           ヽ   :l  _     _,,_       l:::::.!  ./
       ν_  /           __      ヽ、 ,xキミュ、. ´   x彡'´⌒`゙''‐- .、 l:::::l  /
     .イ´'´ l //       ./`ヽ´z ヽ      `´ li   、             ,.イ   l:::::l ,ハ   ワシと比べてどうだ?
    /    ´ .!       iィ´ ゙.l   ヘ、_        |:!   `ヾ二三ニ=‐'゙´    j:::::.! / 、゙.
   /        .{ ,へ,.-‐ ┴}   〉ゝ._ ノ / `ヽ.   _/|:li                   ,.イ:::::l /  lヘj
  {        ,z-‐テ´ /   /`"´ ./   /  _ノ ,.ィΖ_|:::l   `"¬─     /:::::::::j/  lニ\
  ヽ    .ili.. ヽ./  /    /   _,γ´"ア´≦壬∠ニ.l:::::!             /:::::::::::/    !ニニヽ
    ゝ、 '"   そ= ‐ ┬‐ f‐''了´   /ニニニ.∠ニニj:::::: ̄ " '' ‐- .... ,.イ:::::::::::::/      lニニニヽ
      └、    ハ    L.イ         仁ニニ/ニニニ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/        lニニニニ
     /ニハ   ,'ニl   ヽノ      ノニニニ/ニニニ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/          lニニニニ
   /ニニニ} _.ノ.ニl           /ニニニ/.ニニ厶ィL::::::::::::::::::::_/И/            !ニニニニ
  /ニニニニニニl        .ノ /ニニニ/ニニニニ「   ̄ ̄ ∠ヽ、             lニニニニ
  ,'ニニニニニニニニヽ..      ,. イl.ニニニ/ニニニニニ1     ∠ニニニヽ              !ニニニニ
  !ニニニニニニニFニ/`   / /ニ|ニニニ/ニニニニニニ|   ∠ニニニニニヽ           lニニニニ
  VニニニニニニE,ハ  /  /ニ.!ニニ/ニニニニニニニ! /〈ニニニニニニヽ        lニニニニ
  Yニニニニニニニl/  /  ./ニニ|.ニ/ニニニニニニ1〈   Vニニニニニ/ \        lニニニニ
   }ニニニニニ.ノ./   ./ニニニ|ニ/ニニニニニニニl ヽ   Vニニニ/    ヽ     lニニニニ
  ,イニニニニニ,イヽ}     ./ニニニ|/ニニニニニニニニl  ヽ. }ニニ/      ゙、    lニニニニ





                   , ..:: :: :: :: :: :: :: :: :: :_:: :: :: ::: ::/
                  /:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::/::{:: ≦彡'      ,ィ
                ..:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: |:: :: ::`::ー::::‐=彡'

                  ':: :: :: :: :: :: :: :: :: :: : ::/:: :: ;: }:: :: :: :: ::ヾ‐='
                  ,.: :: :: :: : : i/:; ::‐=//:: ::;イ::.:i:/}:: :: :: ヽ::\
              {:: :: :: :: :: ::|/:: :/:;:厶ィ/ !::j::}ハl::.::i:: :: ::\::ミ=-

              i:: :r:: :: :: :::{=彡'::/}込 / }:ノ,ィサ}ア:i:: :}:: }ハ

              :: ::{ゞヽ:\::\      }/ / }f迅::ノリ:;:'ハj
              Ⅶ::ゞ.ニ\{ヾ{ ヽ、     /:圦{/::}/  /
               Ⅵ::..:ヽ{ \   ,.ヘ     ' /}:リ
               V:: ::.}ハ    (v'ー` ニニ=ァ' 人{
                    ヾ::i:j. \    `⌒ニ=' /
                 }ノリ__              }                   俺様以上の人物だ
              r≪:::::::::::::ミx、   >r===._′

 ___, -‐==ニニ=‐- .   /` ー=ミ≫x::::`>=-...={二ニ=ミx.._
ィ⌒ヽ         `ヽ       `≫x::.::.::.:}}::.::.}__     `ミx、
/⌒ヽ.\          \          |:|::.::.::《::.::.::ア:ミx、   }:}――=ミ::....
//⌒>x:: ヽ          丶       _j:j::.::.::.:ヾニ)'::.::.::.::.:>x__|:|ミx、       ::...、
/ ,..::::::∧マハ           ::...    `㍉、::.:.::.::.\::.::.::.::.::.::≫''   `㍉、      \
./::::::::::::∧マハ           :..、      ` ー=ミ==rr彡'"       ヾx         \
::::::::::::::::::∧マハ           ハ            Ⅵハ           マx.       ヽ
::::::::::::::::::::∧マハ           ハ__           Ⅵハ         マハ        :、
:::::::::::::::::::::::∧マハ         r:、__    >             Ⅵハ         マハ       、_\
::::::::::::::::::::::::::∧⌒ヽ、     ミニ:Y  /           Ⅵハ         マハ`ー=::.._  ミ}::)ュ`7
::::::::::::::::::::::::::::∧      ー=ミx.⌒/:::::.....             厶ィ^ヽ        マハ ` ー==:ニ__`ヾ /





          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_._/_/_/_/_/_/_/
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .叔父の人となりを知った王済は、司馬炎の前でも彼を褒めてみせた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         _,-、

       _!´  Yー、
       >-tz._ノイ斗-ミ
     //, ' ゝ、{`ヽ   〉
   ,イi //⌒/ // トz_ノ´

  〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、        王済。
  ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
   `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj      .あなたの所のアホな叔父様はまだ生きているのかしら?
     >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
     ( <介>'´ )

                                         、__
                                          `> ̄ ̄ ̄` ヽ

                                      __  イ          \
                                      ` ̄7             ヽ
                                       /イ  / /  |  | ヽ |    !
                                       ! | ' ! |T十-!  !xヘ丁ヽ   |
                                        ! | i| i iTfテ、ト、|`ィrテァi} rノ

                                        `1リトト!  ̄ !    ̄ /イf|
                                           ヽ!   ヾ     rソ
     叔父上はアホじゃないぞ。                       ヽ ─_--、  イ/
                                           r=ァ\   /_ハ=、    __
     文武両道に通じた素晴らしき男だ       ./´     ̄了ー〈 f   T「 ̄  /  ーr´ ̄     ̄`ヽ
                               /       /   〉ヽ   }}  〈     !          i
                              .'        /   く__  {{  __>    i             ト、
                             /       __/     \ ヽ/ /     ヽ         !
                             ト、      イ       o 〉 |  〈 o       \      〈
                            / ]ヽニニ イ |        /  i  ヽ         ト ̄ヽ__/ i


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./       その素晴らしき王湛は誰と比べられるのかしら?

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、  
                                       . : ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
                                     / :.: 「`:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.\|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
                                     _:/:.:.: |:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.\ :.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
                                     /: /:.:.|:.:.:.:\:.:.:.\:. , -‐ :\:.:. |:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
                                     : /:.:.:.:\:.:.:.:.\:. /、 \:.:.:. \|: /:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.
                                     /:.:.:.:.:.:. |\:.\ / .ィ 卞7   |/:.:.:/:.:.:/:. , -、:.:.
                                     |:.:.:.:.:.:.:.:|‐-、 :.:.\ l__タ    /:.:.:/:.:.:/:.:/  |:.:.
                                     |: /|:.:.:.:ハ イfj \:.\      //////   j:.:.
                                     |/゙ jハ/ | `7   ` ¨`            /:.:.:.
       山濤より下で、魏舒より上だろうな             . | く                 /`ー':.:.:.:.
                                           ヽ               /   |:.:.:.
                                     .        \`l__>、       /       \
                                     .        i ゝ---~-'    /     ____
                                              f´|        / _ -‐'´::::::::::::::
                                             | ヽ __,,..-‐'´-‐'´::::::::::::::::::_ -‐
                                     .        ,⊥-――-、 /::::::::::::::_ -‐'´
                                            /    __ノ、:::::::::::::::|

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .山濤と魏舒は太康元年の時点で左右の尚書僕射を務めている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .つまり王済は、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       王湛を朝廷の重臣と比べても遜色ない人物と見ていた事になる
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ
             l l  ´=` l
           ノ  ヽ _,、__ノ             王済様が陛下の御前でそのように言ったそうです
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                         -―――=ミ

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                      . : ´ : -=ミ : : : : : : \
                                             /: : :/-=≦ミ \: : : : :_:ヽ
                                            /: : :/  ヽニニ=≧x`¨¨  _}
                                       /廴__彡 , =ミ: :{      ´    rfx≦¨V
                                      {: : : : : : /て/:八    /       }i `ー’ }
                                   /廴__乂: : : : 乂_{: : : :〉 / 、    r ノ}    ′
                                   {: : : : : : : : : : : : : : / ′  \`  、__ }   }
                                   乂: : : : : : : : : : : :/  {     _`_ー- '    ノ
     私を季孟の間に置こうというのかね?       ._>: : : : : : : : :/   、            ,xく
                                   \: : : : : : : : :_:/    ヽ       /: : : `フ
                                     ` ー‐zへ≦ニ=-     \     /: : : :<
                                         ′  \ニニニニニ=-  ≧=- {: : : : : :ノ
                                       .′    ヽニニニニニニニニ/ヽ≧x、く
                                       {         \ニニニニニく   マ/
                                       ー――- 、  \ニニニニヽ  〈ニヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .季孟の間とは中間の待遇を意味し、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .『論語』『微子篇』にある斉の景公と孔子の逸話に由来する
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                   ___
                . : ´: : : : : : : ミ 、
               /: : へ : : : : : へ: :ヽ
                }:ノ __ \彡  __ヽ }
             rく:{ ´r-≧x  ,r≦z、`}ム
             {う}!  `"/ { ヽ   ハ)}
          {: 、/:V:{  /   j}  \ / }人
            `ー=彡ヘ   `rー_- .._  /ノ: : :`¨彡
     . -=ニ¬一 ¨¨¨ > z ´ ̄`ヾ¨´ /{: : : :、`ー 彳           我が名は!
    /    `¨¨¨¨7´ /     }___/__ |: : : : :ー=彡:7
   .′       / /       |/ -=ミ 、\. -‐く          太原王氏!
   {        {  {    __.ノ_/    } }_ ヽ   \
   八          ー′  ´     `ヽ_.ノ } `ヽト    ヽ       素晴らしき王湛!!!
   ハ          /          }   }__}} ヽ   }
   .′ '.         /           /   .}   ∨ 〉 .人
   {   '.      {            /    }    V  {  ヽ
   {   '.   / ̄¨¨ミ{ ̄ ¨¨¨¨彡 /    .}     ∨∧  ∧
   {    }  /       \ ̄   /     }     }  }i   ∧
        }i /  _       }   /        }     ′ ハ  ∧
   V   }/ / `ー―┐ ′  ′     /    /  /   .  ∧
    ∨  ′ ` ___ノ /     {        / __ノ  /    !   ∧
      V {         /    {       イ   リ  .′   }
     V {       /     , -―‐=彡 {  / /     }
      Ⅵ      /≧=―=彡i:i:i:i:i// / ムイ      .′
       込、__ /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i// . ′       ∧
       \     ` ≪i:i:i:i:i:i:i≫ ´ /            /  '

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .こうして王湛は名を知られるようになり、二十八歳で初めて仕官している。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『晋書』『王湛伝』等の記述を総合すると、咸寧年間に仕官した事になる。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       秦王文学を皮切りに、太子洗馬、尚書郎太子中庶子を経て、
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .汝南国内史に就任するも、元康五年(二九五年)に四十七歳で病死
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   太原王氏は
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ   .魏晋南北朝を通じて名門豪族で在り続ける。
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           西晋期は王渾・王済の親子が中心となり、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           東晋期以降は王湛の子孫が中心となってゆく
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`



  ,               __
∠_ Y´(   ヽ, __二三__く  |
   ` 、 `ヽ >'´:::::::::::/ i::::::::::::::::::::::::

` 、    .>'´::::::::/// |::::::::::::::::::::::::
::::::::` 、/:::イ::::///ヽ、 |:::::::::::::::::::::::

:::::::::Y⌒y ' ̄ヾ`㍉ヾ、  ソ:::i|::::i::::::::::::
::::::::::|  (      辷ソ`  'i:::ノ:::/|:::::::::::        私は素晴らしき太原王氏の王慧龍。
::::::::人__,             `'r=、`i:::::::::::
::::::::::::::::∧         ハⅣi´:::::::::::::        .父祖の仇劉裕を討つべく、方々の力をお借りしたい
:::::::::::::/        _ ノ " ':::::::::::::::::
 \X    ',       '   ノ::::::/ー'T
、   \\        ,  '::::::::/   |
 ',   ', ',  /´\_,  '::::|:::::::/,' ̄ ̄                      ∠,. -──- 、   ` ー- 、
', \  ', '∧:::::::::::::::::::::|::/., '                         /:::::::::::::::::::::::::::::::::::\   ̄` o〉
..',   ヾ  \| ∧:::::::::::::::::|´ , '                       /:::::::::::l::::::::l:::::::::::l::::::::::::\   ∧
 ',   ',\ /\∧::::::::::::::|, '                         l:::::::l:::::::::l、::::::|:::l:::::::ト、:::ヽ:|:::::',.  /::::',
                                       |ヽ::ヽ:_,斗ァ、::ト、|:_;斗‐、:::::|::::::} /::::::::}

 北魏 洛城鎮将 王慧龍                       ヽ::\\:ァ=ミヾ   >=ミ、\!:::└':::::::::/
                                        ∨::`くfく_,ノ!    fく _ハ ,':::::::::::::::::/
                                         |:::::} {:辷ノ   {:辷ノ/:::::::::::::::::/
                                         |::::::i ::::  '   ::::: /:::::::::::::::::/
       あなたこそ真の貴種。                    |::::::ヽ   r=‐ 、  l::::::::::::::ハ/
                                         |::::::::::`>、 `  ´  ,イ::::::::/ ,. -─ァ、
       ぜひ私の姪をもらって頂けませんか           /|:::::::/>=≧-ー_'彡|::::∠ /ー 、厶 }
                                      /   ヽ//ー-、 `Yく  /// /二ソ  ヾヘ
                                      >-、 /ー--、   ト、_/  { ∠_     } |
                                      /   ├ ー 、     | |\   〉  l     | /

                                         北魏 博士祭酒 崔浩

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .もっとも、王湛の子孫は
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .紆余曲折の末に南朝から北朝に転じるのだが、それはまた別の話である
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<               素晴らしき士大夫のお話
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! 
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【第六十四回に続く】

新規CAST

~晋~

●王湛(おうたん) 素晴らしきヒィッツカラルド(ジャイアントロボ)

~他~

●王慧龍(おうけいりゅう) 上杉謙信(Ranceシリーズ)

>>523修正】

          /.:.:.:.:.:.:.<ヘ                                    \          /
      /{   イ:.:.:.:.:.:.ハ:.:/ ュ=、i                                    \       /
       {:.:.ー‐':.:.:.:.:.:.:t_ }::i_ 7´、_                                   \    /
     ト、ニフ.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ゞ' /ヽr'´                             ___ _\V_テ=-
     ゞ.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.ム_     j_,-──、                     _/   ヽ-ち//\
     ト、二フ:.:.:.:.:/_二>='      `ヽへ              _. -‐ヘ::Y      // /
     \:.:.:.:.:.:/ ̄            /  `ー-、_   _, -‐'      }::l, -‐、_,./   /
        ブ ̄                             `´           j-'          /
     /                                      _ '´           /
   /                    iー─- 、 __       _. -‐'               /
   ト、                     V       ー- ¨                  /
    )  i                 \    | //                       /
    ゝ  \               \Vし
     |   ヘ         ,-──、-っ〉 <______
     |    |\      /   てユ`// へ
     |    {  \ _,.t '´  ,そ二/ /| 〉 \     \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
     |     >、_/ /::|   (エ/  / | | l       ≧                             <
     |  /     {:::::し' ̄ /  ̄' / | |  ∨    ≧    騎射で向こうの山が真っ二つだ!!    ニ=-
    |  /        亡/        /  l  |  ∨     ≧                             ≦
    \     _,-‐' ̄       ./  l   l   l    /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒;;

┣━━ ´⌒;;''⌒゙;; (´⌒;;

┃   (´⌒;; ⌒;; (´ ;;;         \__人_人从_人_人从/
 ..┃ ┃┃  ,゙ ('⌒;;;         _)                (__
. .┣━━                  )   すげぇッ!!!   (
  ┃    ┃┃ ┃           ̄ ̄)              ( ̄ ̄
             ┛            /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .鞭裁きも鮮やかで、どんな騎手も王湛には適わないと思わせるものだった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


>>518で名士がいることに30年気付かなかったって王済が言ってて、>>534でこの話を受けて王湛は28歳で出仕ってなってますが
ひょっとして甥の王済の方が年上?




                -―――=ミ
             . : ´ : -=ミ : : : : : : \
          /: : :/-=≦ミ \: : : : :_:ヽ

         /: : :/  ヽニニ=≧x`""  _}
    /廴__彡 , =ミ: :{      ´    rfx≦"V    .>>546
   {: : : : : : /て/:八    /       }i `ー’ }    >>518の三十年は概数で、長い間という意味になるのだ。
/廴__乂: : : : 乂_{: : : :〉 / 、    r ノ}    ′
{: : : : : : : : : : : : : : / ′  \`  、__ }   }     .ちなみに私は元康五年(二九五年)に四十七歳で、.
乂: : : : : : : : : : : :/  {     _`_ー- '    ノ     .兄の王渾は元康七年(二九七年)に七十五歳で死んでいる。
_>: : : : : : : : :/   、            ,xく   
\: : : : : : : : :_:/    ヽ       /: : : `フ    .甥の王済はそれより前に四十六歳で死んだ。
  ` ー‐zへ≦ニ=-     \     /: : : :<
      ′  \ニニニニニ=-  ≧=- {: : : : : :ノ     まあ、豪族の家にはよくある事だよ
    .′    ヽニニニニニニニニ/ヽ≧x、く
    {         \ニニニニニく   マ/ 
    ー――- 、  \ニニニニヽ  〈ニヽ

前スレのこれを思い出した(七擒七縦や祝融は陳寿に笑い飛ばされたから、祝融にAA当てられてなかったよね?)

741:つか、ダクネスとめぐみんがどんな配役になるのか気になるwwww

801(スレ主):頭のおかしい爆裂娘と変態ドMクルセイダーはこのスレでの使い道が思いつきません。


  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi        .御無沙汰しています。
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ        なかなか次回の話がまとまりませんが、
       !::::::: ,   :::::::∠ノュ ノ.        7/6(木)の23:00頃から次回の投下を行います。
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y        書きたい話は決まっているのに、
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム       .その話をするためには、
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y      .結局時系列に沿って話を進めなければならないというジレンマ
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{      
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,


                                          / ̄ ̄\
                                        /   ヽ_   \
                                        (●)(● )   |         ____
       なんだいつも通りじゃないか                 (__人__)  U   |           /      \
                                        l` ⌒´    |      /─    ─  \
                                   .     {         |       / (●)  (●)   \
  まあ、この先は、                            .{       /      |    (__人__)     |
  蜀討伐・呉討伐みたいな大戦を書かずにすむのが救いだお   ヽ     ノ      \    ` ⌒´     ,/
                                        /       ^ヽ       /             \
                                         |          |      |              |

※歴史系やる夫スレは戦争の描写が一番難しいと思うのです






            -‐   ̄ ̄ `丶、
         /           ヽ
           / / /〃/{ { ヽ `ヽ. ∧
        l / /斗/ハ ィー‐ヽ  ∨ l
        { {  レテく  ヽ\{ヽ\ ヾ│
          乂l f r'ハ     __ 7ハ\リ l
  (⌒⌒)    .八,}弋ソ    ''⌒ソノ ) 八           「やる夫が正史を書くようです」第六十四回よ。
.  ヽ〃`ひ、 ノイ }ゝ" n  "" { {´  丶\
       / rz-、_ ,>‐r<_∧!>、   \丶        このスレの>>1は投下中にレス返しをしないし、
.    , -‐"  とノハ/  ヽ{>ロ<フ〈.  ヽ     \      先の展開のネタバレ行為は禁止になっているわ。
    //  / / ヽ、__,/∨{   j><__〉\   丶.ヽ
.    {八 〃 ハ  { /{  / 大   , <   }ヽ  }  }    .天下統一の先の景色、あなたたちの目で確かめてね
     )/ ヽ(. ヽ人{ >‐ヽ/ j \/  ∨} ノ  ヽjイノ
     "   ` ′ ヽ ヘ_,ん</__j_{_/ ((   ( "
              /  /  |  l
                /  /   .|  l
             /` V   l  .,′
             `ー'′   ├-/
                    ̄




【紀元280年秋 晋首都 洛陽】



s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵


   .,イ.,ィ                .∨
  ///          ii i  i     .i
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | .', i  i .i   /iノ.i.i.i  i  i    |
  i.i | i', i、 ', i,  />i{弐マi  i   i.i
  i.i | ',ヽイ、 iヽi\/、__ゞ'i /  i   i.i|        先輩。
  ヽヾi ∨i,==ゝ .i´  ̄ ̄i/  i .i/ノ

   .ヽi., iヽ\  `__   ,ィ // /i/         .以上が本日の予定となります
    i} .∨ii::::::,ィs。  , .イ::::i丿iノ
      ヾ__ >ノゝv=-‐''":.:.:∨。,,,,,,、

    >´/ ./ /==i:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:フ  \
   ,{   |  ∧ /:.:.:.:.:}i   / ./   ><
   ,' i   | ムニノ'''ヽイニiイ/ /  >'´:.:.:.:.:.:.∨
  ,':.:.:∨ |ムニ./:.:.:.iニニニ./イ >´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i

                                          、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i

      晋 尚書都令史 虞溥                      .ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/
                                         __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
                                           ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
                                          ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
                                         ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―

                                         ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           やれやれ。                       ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                                         ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           忙しいもんだ                      .;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                         ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                                         ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;
                                        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';;;;;;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  i;;;;;;;;;;;;

                                             晋 尚書令 衛瓘


     /       \  \
       /
..   /           |i        ∨
       |     八     |i   |
   l   八   ,,.斗笊.    |i   |
   |    \  /vう )]   |i   |            そう仰らずに。
   |\    \/ """ j /  |i  八
   |  .∧⌒´ ,   /イ  从 '             .今が大事な時なのですから
   |   个 `  / j/j/-‐-ミ

.  八      r≦/   /: : : : : :\
     \{\{r〔i「i:i》   __/ : : : : : : : : : :.
.          |/ -===-ミ: : : : : : : : : : ∨
     _ -=        \: : : : : : : : : 〈


                                           、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
                                          ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/
                                          __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
                                            ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
                                           ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
                                          ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―
                                          ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       何か天下を治める妙策はないもんかね           ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                                          ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;
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    , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :.             僭越ですが、
  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.            我が大晋は天命に応じるべきです。
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j 
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| |             .古代の先王が
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|             .定めた制度を復活させれば、大晋は末永く栄えるでしょう。
     八 |:.:.:iト...   /∨八|
      )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ         .秦の始皇帝が定めた制度を真似すべきではありません。
        \{ /  /_\/ニニ| /   \ 
        -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _}       漢と魏は、秦を真似して滅んだのですから
     /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ 
    l.   |ニニニニ|:::::|ニニ{_/  \   }.
    l    Vニニニ|::::::|ニニ|                         ト、  .}V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                                           }::::\ 〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                                          \:::::`\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                                           ヽ::::::::::::::::::::::::::::r ニ ヽ:::::   ::::::>ー- 、::::::

                                           \”::::::::::::::::::::::::::{ ゞ' .ノノ    /    ヽ::
                                            ム:::r- 、::::::::::::::`¨¨´    .ィ      ./:::
                                          -=ニ:::::い .} x ≠x  ミ=x  }:{    _. イ::::::

        先人もそう嘆いていたもんだが、              -=ミ、__フ´ {{    ____フ'(    .{ 父:::::
        結局改められずに終わっちまった。               ≠ム /  _. -‐ 二二__::::::::}  、.  〈 〈X〉
                                             /爪イ _ イ i>'´::::::/  .i   :i r~
        お?                                 、   .L_V>''` ̄::::::>'´   i   ノ ヽ/
                                             >=ム:::::::>''二 ̄__ _/. /   .|
                                       、__.. ≠=-:::::::::} ̄ /         /   .j
                                        ミ、:::::::::::::::-====ミく          /    〈
                                        _二ニ=-::::::::::-=ミハ       ./      }
                                        . -=二:::-===二二:::ム   _. イ       /
                                      -=::::::::::::::::::::::-==二二==丁  \        ハ


    , ': : .        \  ヽ : : \
   ,': : : :, . . ,  イ: . ',  ', ヽ丶ヽ: : : : :ヽ
  ; : : : ;': ; ; i : i l; : : :'; : '; : : : `ヽ`ー:-:、ト、__

  ,' ;': : /: ; i:i| : i !:lヽ: : '; : :: ;: : :、: \:ヽ`ー、`
  l ; : :,': :l: i|-!‐l-',i ヽ、ヽx‐:-;--:、 :`ヽ: ヾヽ!
  i i : ;i: : :イ ,r≠ミ、',    r≠ミレト- 、: ハ: ハ
  !ハ : !: : ハ〈Vi: ハ `    V、:::ハソ |ソ/ ヽ!:ソ           .これは尚書令。
  ヽ!: ヽ : ハ弋zン     弋zン j lノ: : : ハ 
    Yノヽ: Yハ´   '      イ| |: : : : : :ハ          天下を治める妙策をお探しとの事
   ノ メ Y l:!:ゝ   ー '   イ: :.| | : l: : : : :ハ
  ´ T: : :`jノ:l|: |: : >,   く´ ト,: : :! |: : i: : : : :ハ
    l: i :ノ : j: :i:ィノ ̄ハ イ ̄  〉`!:|‐,--: : : : :ハ
    j: l: :i:r ノ _ ィノイ ト!jノヽ〉ミ、 l:|/  `ヽ: :',ハ

         晋 尚書 張華                         、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
                                          ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/
                                          __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
                                            ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
                                           ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
           お前さんか。                        ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―
                                          ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           耳のいいこった。                     ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           何かあるかね?                     ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;
                                         ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';;;;;;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  i;;;;;;;;;;;;


      〃  .::  ..:      !  lヽ ヽ...   ヽ:::.::.
     .,'  ..〃..::::  }  .::i .:l }ハ :ヽ::::. :::::ヾ:::::ヽ
     l  .::://.::;:' , 〃../〃::/ i:l ',.:i',ヽ:::. :::::',:',::ヽ',
     l .::///:///::://::::/  il  i_Li_ヽ:::::::::l:::l::::i::!
    .| ::/:::'ノノナ フサフ`  / イ /」_ぃ::::::::l:::l::::| i

    .|,彳/:::::ノイメi" ___      チ´::7` ! ::::::i:::l::::| i
   .〃| ::l::::〃(ヤ"i:ッ===ミ    i、:::ゎ l::::::::lリiヾ乂     戸籍を整理してはどうでしょう?
  (( | ::|::〃::::ヾ、i::i        ヾ-" ,ハ::::;;;;l li 乂、

   ` | ::レ i:::::::::::i::i       '    ,':::i::::',:l_X''  `ー   .戸籍を作って天下の人口を把握する事で、
    | :::.: i::::::::::::i::iヽ    `ー'  _ ,ィ:i::::i:: :::,i ヾー     .今後我々が採るべき施策が見えてくると考えます。
    | :::  i :::::__」i:::! `  ,     ,( ヽ l::!::::ヽ::ヾ
     ! :::. _ノ-'´ノl i::::!`ー、__トえ:::::::\\___::::::::心ヽ      .税収の目安としても戸籍は役に立ちますから
   ノマヾ、、  ヽヽ::::!   瓜 (`rー-l"rz, ヽ::::',:::::',
  / '⌒ヽ、 ヽヾ、_ノシヽ、_/乙女 `ー‐ k´/ ヽ、:',:::::',
 |     \\ ̄  >'´,-只-、`コ. l i | rヘ  ハ:',::::::ヽ
 | ,- 、   \\  ヽー'/ ハ 〈 く  l !'-'`|ヾャ }っ:,:::::ヽ
                                                 ヽ|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ
                                                 コ;;;;;;;;;Nヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;イ
                                                 _」;;;;;;;/   '''W''  ヾ;;;7
                                                 ヾ;;;;;;ト、,,__、     ___ イ;;/
                                                  (r7トミ( O )>z=( O) !;;k)  ノ|/
                                               ヽ|ヾ-|  ゙゙  r゙ i   リン r=イ;;|r

     今は魏・蜀・呉の戸籍を流用しているだけだからな。           .;;;;;;;;;;; !ヾ、ノ、____ンリ ノ|_ノ;;ノル゙;;
                                               ;;;;;;;;ェェト、ミ{テ元元テ州ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
     晋としての戸籍はないし、この機に戸籍を作り直すかね?       ;;;;;;;;匕 ヽ ヾ三三三シノY1;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                                                ;;;;;;;レ   ヽ____ア  Zコ;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                                ;;;;;;;匕  <ヽ >/ ノ | Iコ;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                                ;;;;;;;;;zノ )      rk丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                                ;;;;;;;;;;;匕ルハ儿/YKヽ;;;;;;;;;;;;;;/\;;;;;;


    , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :. 
  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.   
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j            戸籍の作成。
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| | 
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|             .統一王朝のそれとしては、
     八 |:.:.:iト...   /∨八|               後漢の桓帝の永寿三年以来になりますね
      )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ 
        \{ /  /_\/ニニ| /   \
        -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _}
     /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ
    l.   |ニニニニ|:::::|ニニ{_/  \   }.                       -‐   ̄ ̄ `丶、
    l    Vニニニ|::::::|ニニ|                           /           ヽ
                                              / / /〃/{ { ヽ `ヽ. ∧
                                           l / /斗/ハ ィー‐ヽ  ∨ l
                                           { {  レテく  ヽ\{ヽ\ ヾ│
                                             乂l f r'ハ     __ 7ハ\リ l
                                     (⌒⌒)    .八,}弋ソ    ''⌒ソノ ) 八
                                   .  ヽ〃`ひ、 ノイ }ゝ" n  "" { {´  丶\
   よく知っているわね。                          / rz-、_ ,>‐r<_∧!>、   \丶
                                   .    , -‐"  とノハ/  ヽ{>ロ<フ〈.  ヽ     \
   では、あたしも仕事があるのでこれで失礼します       //  / / ヽ、__,/∨{   j><__〉\   丶.ヽ
                                   .    {八 〃 ハ  { /{  / 大   , <   }ヽ  }  }
                                        )/ ヽ(. ヽ人{ >‐ヽ/ j \/  ∨} ノ  ヽjイノ
                                        "   ` ′ ヽ ヘ_,ん</__j_{_/ ((   ( "
                                                 /  /  |  l
                                                   /  /   .|  l
                                                /` V   l  .,′
                                                `ー'′   ├-/
                                                       ̄


/_    }>--ミ   iVハ:::/  . ------- .
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 L\   `ヽxイ{ 彡 .ハ.  | :  :  |
  ヽハ 、     、r-r'    |  :  : |
  .ノ:::L_.   / ri ,、{_ノ   | :  :  |
  `}:ト、::\    〈 /       |  :  : |
   ヽ寸ト、:丶、 ./       |  :  : |
    ヽ::寸>x::`)     <   :  :  |
ー- ._ `ー- .フ         |  :  : |
       、_ノ二ニ x___   |  :  : |
ニヽ       {: -=ニ二゚ ̄ ̄ .|  :  : |
=-:\   .ノ::::、::::::::::: \   |  :  : |
王二:二二=--≧:、:::::::::\ |  :  : |
_]=-::::::-==ニ二三气:\::::::::\¨¨¨¨¨¨¨¨´                    ./             \     ∨
                                            /イ                    l
                                            | i|          |  | |i   |i
                                     .       { | i|           / |  | |i   |i
                                     .       { |八  [  i|   /j抖‐‐ミ, |i   |i
                                     .       { |  \[  i|  .ィr  Vソ }l |i   |i
   現在の尚書の面々の中で、張華殿お一人だけがお若い。    乂j/\「(\八)^^ゝ ‐‐彳 .|i   |i
                                            |   圦"´        |  从  从
   朝廷の人々の間では、                           j/\{/〔个  ‐‐   イ/}八イ
   次の三公は張華殿との噂が絶えません                      ___≧≦  从_ __
                                             ,丶⌒>/ /Yヽ    〉⌒〉>\
                                            l「  {.  ∧/⌒^〉  / /     ∨
                                     .        ハ   { /i:i/:::::/i‘,/   ,丶' ゙   ∨
                                            |  〉 {,/i:i/:::::/i:i:i:i:i:/  /〉


  、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
 ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/

 __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
   ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
  ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ      威儀が足らん。
 ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―

 ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      .本人は重々しい振舞いをしたつもりでも、
 ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      周囲から見れば気取っているようにしか見えんのが何とも……

 ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
 ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      一朝一夕に身につくもんじゃないがな
 ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

 ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';;;;;;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  i;;;;;;;;;;;;
                                           ., : : : {    |∨ | \ 丶
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                                         . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :. 
                                         i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :. 
                                         ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j
                                         八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| | 
                                          \{\:|:.    ' ’  人!| |从| 
     言葉は悪いですが、家柄は嘘をつかないのですね        八 |:.:.:iト...   /∨八|
                                             )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ 
                                               \{ /  /_\/ニニ| /   \ 
                                               -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _} 
                                            /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ 
                                           l.   |ニニニニ|:::::|ニニ{_/  \   }.
                                           l    Vニニニ|::::::|ニニ|        


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ     .西晋期を代表する名士張華。
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`           
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、             .同時代の人々は、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ             彼の人となりを次のように書き残している
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|    威儀少なく様子ぶった男    .|:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<            立居振舞いに威厳が足りない気取り屋
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ 
   \ヽ、 _ , イ!::/          これは、西晋の張敏が書いた『頭責子羽』に記されている
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
i: : : :: : : : :|<V>| : : : !

                                                   , --──-、
                                                , イ /      ヘ  ト 、
                                                i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                  ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ    
                                                     | ヽ ' _ ` イ       
    『頭責子羽』は私張敏が姉の夫の秦子羽を批判した文章です。        l l  ´=` l    
                                                  ノ  ヽ _,、__ノ       
    『世説新語』『排調篇』に引用され、                  _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
    その注釈で全文を読む事ができます               ./;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
                                        丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

                                       . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
                                       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                                       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ        私は泰始元年に『頭責子羽』を書き、
              | ヽ ' _ ` イ           当時付き合いのあった六人の名士の人柄を述べています。
             l l  ´=` l
           ノ  ヽ _,、__ノ           その中の一人が張華殿という次第でして……
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_       .確かに気取り屋なのが玉に瑕ですが、
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、     .他の五人と一緒で文章は立派で思考が筋目立っているので、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!     権門に付き従って朝廷に列しているというのが私の見立てです
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::

                                                  --=´::::::::::::::::::::::::::::::::: : ヽ
                                                 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
                                               /:: ,': : /i:::::::::::::::i:::i::::::::::::::ヽ\
                                       .       /i::: {:: /.  '::::::::{::::ハ_|ゝ::::::::::::::',
                                                {: : i..,'  ̄ ':::::::i!::,'. ヾ ̄ヽ::::::',::}
                                               |',:: ',{====\ {`=====. i::::::::}/
      また、『文士伝』という書物にも、                       Ⅵ |;;;;;;|  `  |;;;;;;|  |::: : ,'
      「張華は威儀少なく様子ぶった男」と記されている。  .            i `"´     `"´  i:: : ,'
                                       .            `i>  __  <|:: /
      そういう人物だったのは間違いないのだろう                 l//: :ヽ=/: :\//

                                                     ヘ`゙<ヽ/>彳/
                                                    ヘ. ⊂只⊃ /
                                                      } 〃 ヾ  {


s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

                                   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                    |  太尉も尚書令ももう御年だ   |
                                    ヽ_____________乂


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .とはいえ、張華が貧しい境遇から這い上がり、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .天下統一の功臣にまでなった事については異論の挟みようがない
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                           __
                      ,   ´     `   、
                    /              丶
                   /                :...:::\
                  〃  .::  ..:      !  lヽ ヽ...   ヽ:::.::.
                   ,'  ..〃..::::  }  .::i .:l }ハ :ヽ::::. :::::ヾ:::::ヽ
                 l  .::://.::;:' , 〃../〃::/ i:l ',.:i',ヽ:::. :::::',:',::ヽ',
                 l .::///:///::://::::/  il  i_Li_ヽ:::::::::l:::l::::i::!
                   | ::/:::'ノノナ フサフ`  / イ /」_ぃ::::::::l:::l::::| i
                   |,彳/:::::ノ=i_=ナテ=tヽ    チ´::7` !:::::::i:::l::::| i
                .〃| ::l::::〃(ヤ"i :::::::わ     i、::ゎ l::::::::lリiヾ乂
               (( | ::|::〃::::ヾ、ぃr'__;;;」     ヾ-" ハ::::;;;;l li 乂、
               ` | ::レ i:::::::::::i::i       '    ,':::i::::',:l_X''  `ー
                | :::.: i::::::::::::i::iヽ    ー‐   ィ:i:::i:: :::,i ヾー

                | :::  i :::::__」i:::! `  ,    イ:::::l::!::ヽ::ヾ          これからはあたしの時代よ
                 ! :::. _ノ-'´ノl i::::!`ー、__トえ:::::::i::::::l::i::::::::心ヽ
                 ノマヾ、、  ヽヽ::::!   瓜 (`ーャ、:::i::i::::',::::::',
              / '⌒ヽ、 ヽヾ、_ノシヽ、_/げい  l i`ヽ、:::',::::::',
             |     \\ ̄  >'´,-只-、`コ. l i  l:::',::::::ヽ
             | ,- 、   \\  ヽー'/ ハ 〈 く  l !  }:::':,:::::::ヽ
            //レ'   \  / ヽ ヽ   <_/| i丶ヽ_> l | イヽ::::ヽ:::::::\
          /::/::::!       Y    ヽ ヽ / / i! ヽヽ l |' /ヽヽ::::::ヽ::::ヽ\
          /::;;:':::::/:|     li    ヘ. ∨./  i!  ヽヽ| レ:::::::::ヽ:::::::::::丶:\\
      ,/ :;;'ソ::::::/:::|   /  | l      │ /  〃   メ、ハ::::::::::::ヽ:::::::::::::ヽ \\
    , ー ":,:: '/::::::/:::::|  /  ハ ヽ    |_/ O〃   / ∧ ヽ::::::::::::::\:::::::::::ヽ  \\


      ,'  .:/  .::::/ ,'   :,' .::iハ . ヽ:::: :::ヽ:::::. ヘ
    i   .:/  ::/ /  ::/!: .::,' | |∨:|ヘ:::: : :::ヘ:::::::ハ
     |  .:,' /  .:/  ::/,' :::/ |:.! |:.:| |∨::::::::∧::::::i、
     | .::i:./  .:::,イ ::_/:::/   リ !斗f‐-、::::::::::ハ::::| !
     |/:|/  :/,ィ"´/:``   /  |/'_」」. i:`: :::::::|::::| |
    ,ィ|  / ::::::/i,.>''"アiヽ      /´::::}`.|:::::::::::::l::::| |
  / | ,'::::/{ rT{::::::::::r !     {:::::rリ ∥:: :::::/ト、ハ|

  {  | {::/::::::ヽ|:|乂、_,ノリ      ヾ之' ,'|::::::::,'. | 乂                ふふふ
  ヽ | |,' |::::|::::|`ト! ''' "´     、 ,,,,, ハ|::::.::i  !   `''ー‐
    i   |::::|::::l::::|ト、""゛          /:::|:::::::|  ヽ
    ハ::  l: ::|::::|::::iハ \     ` ´  .イ:|!:::ハ:::::|
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                                      ∥ /j::::::::::::/|::::::|/ー==ミ、 、:::... \ リ:://ヽ}::|:::::|:::::l:.、
                                    f{/ j::/::::::f゙{ l::::l:{    ゙'  \  __L,,_   l::l:::::、:::l\:::..._
                                    |V :::/::::::::|\、::ト、        ヽ´ ⌒ヾ /::\::::ト
                                    ∧:.V/::::::::::|:::::ハ:.、        ノ      / j::/::/::7ー
                                    { y:/::::::::::::V::::::}ハ    、        /ノ/7/レ゙
                                 ト....../イ:::|:::::::::::V::rrt} \    ― ’   ,.仆/:/:| |:|
                                t、 ,フ´ ̄Y|:::::::::::::V  `< \     .. r:チ:::::l::/::::::| |:|
                                 /i:i:i:i:i:i\i:i:、:::::::::::\   /} `''' 7゙<{::/::/::|/:::::::l }:{
                                 /i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽi:i:、:::ト、<  / |   /  /{ノ::/:::/:::/ ノ;イ ペコリ

                                             晋 博士 謝衡


  /: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : |: : : : ::.
 /: : : : : : : : : : /: : : : : : : : ::/: : : : : : :l: : : : : l: :.、: : :
 : /: : : : : : : : :/: : : : : : : :::::; : : : : : : :.|: : : : :/: : :., : : :
 :/: : : : : : : : :/: : : : : : : :/::j: : : : : : : :|: : : :/-、: : :. : :.|:、
:./: : : : : : : : : : : : : : : : : /ヽ|: : : : :|: : :|: :/   、: :}: : |::.、
/: : : : : : : : : : : : : : : : : :{/7|: : : : :.|: : {zt7云ミト ヽ}: :.|ヽ:.、
: : : : : : : : :.|: : : : : : : : :.|( _j: : : : : : 、:.|ヾうj:リ ヾ、/j: :/:l \:..__
:/: : : : : : : l: : : : : : : : : | ヽ|: : : : : :{ヽ: l \タ   {/:./ }'          幽州の羊飼いが今や万戸侯。
: : }: : : : : :l: : : : : : : : : :|\}: :|: : : : | \     \

: : :|: : : : :.|: : : : : : : :|: :.|: : |: |: : : |: |         /           あやかりたいものよね
: : :|: : : : :|: : :|: : : : : |: :.l: :.|: :l: : : l: ::.          /
: : :|: : : : :|: : :|: : : : : :|: :.l: :.l: :l: : : :. : :.    `''ーr'゙
: : :|: |: : : |: : :|: : ::. : ::|: : :. :| : l: : : ::.、: 、     イ
、: :|: |: : : |: : :.}: : : : :ハ: : :、|、: :. : : : :ト、:. ...,__/::|

  j:.l: : : ::l: : : |: : : }: : : 、: : :. \、: : : ::. \ }/ }/
 j:./: : : : :l: : :|: : :j: |: : :∧: :.:、 ヾ、: : :.、_,. -- 、                rく:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\:i:i:i:i:i:ヽ
.// |: : :∧j、: :l: :///: : / \:.\ /\: \    \              |:i:i:i: /i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
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                                           ヽ :i:i|i:i:i:i/\:i:i:i:i:i:i/斗r匕 :i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i|
                                           V:i|i:i 芹芥 ト :i| イ 芥「了 :i:i:i|i:i:i:i:i|
   ふん。                                      |i:i|i:iV V_ツ\i|   V_ツ │i:i:i:i|i:i:/V
                                           .|i:i|i:i┗━━⌒        |i:i:i:i:i|i/
   陛下の御威光と死んだ廬欽殿の引き立てのおかげだろう     .|i∧i:ii小.         /:i:i:i:i:i|′

                                            |l |i:i:i:i:i:iト   -    /:i:i:i:i:W
                                             |i|i:i:i:i:i|  〕ト   イ.|:i:i:/V
                                             |ハ:i:i:i:i| ____}芥===V:i:/⌒ ー 、
                                             /∨V´ /⌒\,/|i/   -─ヘ、

                                            /⌒\  Y⌒\/  " /       /

                                                晋 博士 秦秀


           /::::::::/::::::::::::::/:::::::::::::::::::-::::::::::‘:,
        /::::::::/:::::::::::::/:/:::::::::::::/::::::::::::::::::::‘:,

        ,.:′::::/::::::::::::/::∨::::::::::::/::::イ:::::/:::::}:::::}
.        /::::::::::/:::::::::::/:::∨:::::::/::///:::::/:::::::::::|:::::|
       /:イ::::::/:::::::::::/⌒v:::::::/::/  /\/:/:::{::::::|:::::|
     /' j::::/::::::::::::ハ 〈 }::::/{/ _ '  、}Χ:::|::::/:::::;          .捻くれているわね。
.    /   |::::{:::::::::::::{:::ヽ |::::|| ー=ミx 丿{::::::|、::::::/ 
    { /|::::|:::::::::::::l::::/  V:||    ^  ,《 :::|:/{/            素直に賞賛すればいいのに
  、__У/:::::|:::::::::::::|:/   乂'       〈' 乂ノ
  ⌒イ:::::/::::|:::::::::::::|丶  、    、  / /
   ー-=彡ハ::|:::::::::::::|  \ 丶    冫 | 
  /´: \: }ハ::::::::|、:\ /{/ >‐く::::| |                        /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
 /: : : : : : : :.、:  :::|: l厂/ L 〈 |:::ハ::| }                    〈::::::::::::::::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::NNN:|
. {: : : : : : : : : : .、:∨: :|/\ 〈 | / |/: 从                    /V::::::::::::::::::::|i:::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::|:|
 }: : : : : : : : : : :.} : : : :\:.:\|[\」{:/: : :                     / ∨ ::::::::::::::八:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::|:|
                                            /   V::::::::::::/  ヽ::::::::::八{ :{ハ:::::::::::::::::::::jノ
                                        /ヽ   V::::::::/ ≧‐-\::/ -‐´ ∧::::::::::::::::/
                                          /   \ _V:::.ハ〔 ≠= }}‐。、 =≠' ! :::::::::::/
                                      /      /' i∨::∧`==┘′     | ::::/::/
                                        /      /  |l:::::::::个    r_┐  ィ|:::/::/
               性分だ          .         /     /  八:::::::/___>- ァ<  ,j/、/
                                      /     /‐-<¨¨\{ |    /∧=ォ='´〉 \
                                   /     /     \_|l l   |ニミ 、  /    >- 、
                                                    イ\\  |..r,..ヽ/     //
                                   ヽ          / |:::::::\\!..../    //  /  ∧
                                        ̄      ─-/  \::::::::ヽ|/'二二二彡    /   ∧


s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
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二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

                                                       ___
             γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ                             /      \
              |   あら?    |                          /⌒   ⌒   \
              ヽ______乂                         /(● ) (● )   ヽ
                                                   .| ⌒(__人__)⌒      |
                                                 .\   `⌒ ´     /
                                                     /             \

                                                  晋 中書侍郎 陳寿


           /:::::::/::::::::::/:::::::::::::∨\:.
          /:::::::/::::::/::::|::::::::|::::::::∨::∨:..     l^l   ./ 〉
         ′:::/::{:::/:/{::::::::{:::::::::::∨::::::::\_   || ./ /  /〉
         j{:::::::{::::{:::{/__ ∨::::{、:::::::::::j{:::::}:::l'⌒  || / / //
.       j{:::::::::::::Ⅳ   `Ⅳ:::| ∨:::/ l:::/:::ハ    |└' └ ∠___
       j{::::::|:::::::|ィ´斧x  \、}ィ斧x/::::/:〈\ j       , -‐ ′
      j{:::::::|:::::::ト _以      .以_ .::イ:::|::\`丶     .′      .陳寿殿、久しぶりね。
       j{::::::::|::::圦        ,    イノ/:::::|::|:| 、 ヽ    ;
       j{:::|:::::|ハ::::个   、      /「´::|::::|::|:|  丶    イ       .中書侍郎への御就任、お祝い申し上げるわ
.      j{::::|:::::|:∧:::{ \     ´ /:::|〉:::|::::|:У   〈 ー―‐へ
      |::::::|::::::V:∧::\ >‐r<::::/::∧/::::乂_    〉       }
      Ⅳi入::::::V:∧::::_>  |:::::::/Ⅳ 厶イ     /` ー‐  ⌒\
     ,.  ´   \:V }/    「 ̄_  \  _>‐.、_∨         ハ
 ┌‐┴-  _  j{  ‐- 、   /   x<´     -‐ ∨        ∧
  、_       `>x  __ x<     x<´   ∨        ∧

                                             _∩
                                            / 〉〉〉

                                            {  ⊂〉     ____
                                             |   |    /⌒  ⌒ \
                                             |   |  /(●)  (● ) \
          おお、謝衡殿じゃないかお。                  |   |/:::⌒(__人__.)⌒:::  \
                                             ヽ   |     |,┬‐ |       |
          久しぶりだおー                           .\.\   `ー ´     /
                                                \       __ ヽ
                                                 ヽ      (____/


          /i:i:i:i:/i:i:i/7i:i:i:i:/7.ィ 7:i:i:Vハi:∨ハ:i:i∧

            ハi:i:i:/7:i:i}/ i:i:i:/W//i:i:i:|i|_∧:i|i:VWi:ハ
          |/Wi|/i:i:i:i:i:i:i:i/'|i:i:i:i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:i:i|:i:i:i:i:i:i:i|
             V:i:i:|i:i:i:|i:i:i: / |i:i:i:i:i:i / |i:iハi:i|:i:i:i:i:i:i:i|
          |i:i:i:|i:i:i:ト:i:/  .|i:i:i:i:i:/  ,|i 斗 i:i:i:i:i:i:i:i|
          |i:i:i:|i:i:/ |/ \,ハ:i:i:i|' /j/ V:i:i:i:i:i:i:iリ

           _, く⌒つ《 ん芯 \|  イ芥} 》|i:i:i:i:i:i/           知り合いか?
         /ヽヽ. |:i:i:i「| ""  7厂`   ""  |i:i:i:i:i:′
      /⌒l |│ノ⌒7ハ====┘ ′      /|i:i:i:i:i|
      _/  〈ノノ  .イ:i:i:人    , 、    イ:i|i:i:i:i:iト .__
   .//   r<  |i:i:i:i:i:i:i|\      .イ |i:i|i:i:i:i/   \
  / .′  ∧    ヽi:i:i:i:i| | }≧= =≦{ |  V|i:i:/       \             /: : : : : : : }: : : : : : : : :.\
 ハ._/___/ │   ,|i:i:i:i/ ヽ〈.V⌒V_〉/   |i:i/                     //: : :/: : : : : |: : : : : : : : : : : ヽ
                                                  //: : :/|:{: : : |: |: : : : :|: : :ヽ: : : : :Y
                                               |:.|: :/T¨`\: :, |: : : |:.l: : : : l: : : : : :V
                                                、∧:|ヽ'7リ''ッ`ー-: : /: : : : : |: : : : : :.}
                                                  ∧ jノ '゙   /: : :/: }: : : : :|: : : : : :.|
                                                l"´      /: : :/|: :l: : : : :.|: : : : : /
         ええ。                                  }       , イ: :./ム|: l: : : : : l: : : : :/:|
                                                  Yニフ   ノ//T'|:/: : : : :.l: : : : /}:|
         『諸葛亮集』の陳寿殿よ。                         }        /  V: : : : : j|: : : :/ j
                                               仆 .....,,_ '゙´   /: :/: : :/j: : : :{ j{
         今度中書侍郎になったのだけど                  .{ /: : :/:ハ     ノ/:/: : ://: : : : |ノ
                                              、_V: : :/ィf'''}   ̄/ノ}: : //: : : : : 、ーァ
                                               {: {レ /\j   '" ///}:/|: :|: :、: . .,,,
                                              ノハ、 {   \ _,./'゙/イ'゙  V/`ー--
                                         _,,.. '" / ,,.-、V  yヘ{ }< Yrへ  V\


          /i:i:i:i:/i:i:i/7i:i:i:i:/7.ィ 7:i:i:Vハi:∨ハ:i:i∧

            ハi:i:i:/7:i:i}/ i:i:i:/W//i:i:i:|i|_∧:i|i:VWi:ハ
          |/Wi|/i:i:i:i:i:i:i:i/'|i:i:i:i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:i:i|:i:i:i:i:i:i:i|
             V:i:i:|i:i:i:|i:i:i: / |i:i:i:i:i:i / |i:iハi:i|:i:i:i:i:i:i:i|
          |i:i:i:|i:i:i:ト:i:/  .|i:i:i:i:i:/  ,|i 斗 i:i:i:i:i:i:i:i|
          |i:i:i:|i:i:/ |/ \,ハ:i:i:i|' /j/ V:i:i:i:i:i:i:iリ

           _, く⌒つ《 ん芯 \|  イ芥} 》|i:i:i:i:i:i/         博士を務める新興郡の秦秀だ。
         /ヽヽ. |:i:i:i「| ""  7厂`   ""  |i:i:i:i:i:′
      /⌒l |│ノ⌒7ハ====┘ ′      /|i:i:i:i:i|          よろしくな
      _/  〈ノノ  .イ:i:i:人    , 、    イ:i|i:i:i:i:iト .__
   .//   r<  |i:i:i:i:i:i:i|\      .イ |i:i|i:i:i:i/   \
  / .′  ∧    ヽi:i:i:i:i| | }≧= =≦{ |  V|i:i:/       \
 ハ._/___/ │   ,|i:i:i:i/ ヽ〈.V⌒V_〉/   |i:i/                        -‐…、―-
                                                    /⌒::::::::::::::::-、:::::\
                                                  /:::/:::::/:::::::::::::::::\:::::::.
                                     .            /::/::::::::イ:::::::::/:/::::::::::∨::::.
                                                {:/:::::∠_|::|:::://__:::::::::}::::::}
                                                 {{::::::{ _ .VI:::|' __  、`:}::}::::イ
                                              ノ八:::ィ≠ミ ∨ x≠ミ/::::仏:{
                                              ∧:rヾ    ,    И::/:::::::.
        お父上は魏の驍騎将軍だった秦朗様よ              ,:::::}::ゝ   ____   ,ノイ:::} ::::}
                                              {:::/:::〈]:\ `  ´ /:[〉:::::::::::}
                                     .         {/:/{:::::::::::::>- < |::::∧::::VУ
                                                ∨ -‐ ァ/_」      ー-rr‐ ‐-、
                                               r/     {{ .ノ      {{     ノヽ
                                               | \   {{  ‐- 、 -‐ ´ {{  /   |
                                     .         /   `丶」{_       __  -‐    /}


        ____
      /      \
    /   ⌒   ⌒\
  /   ( ●) ( ●)ヽ          巴西郡の陳寿だお。

  l      ⌒(__人__)⌒ | 
  \     ` ⌒´   /          .よろしくだお
  /             ヽ



                                                      -──-
                                                      /:::::::::::::::::::::::::\
                                                  |:::::::〃:::::::::::::|::::::::|
                                                  |::::::廾:::::::廾¬ ::::|
                                                  |:::::rtッ∨/tッ|::::::::|
       うむ。                                        |:::: ┯┛   |::::::/
                                                  |::::::/\ ` .イ :::/
       中書侍郎というと、荀勗の所だな。                        V/  ノ===|lΧ
                                                   _/|/^У  \
       偏屈な男だが、才には公平な男だから職務に励むようにな        .|,\|:.:./__/ |
                                                        /  〕:〔 ̄ ̄|   |
                                                     人 /:::|:::l  ノ|   |
                                                   / ||:::∧:|   /|   |
                                                     / ハ:/  j   V   .
                                                 / /_____ _|   |
                                              「 ̄ ̄ ̄/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|   |


      rく:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\:i:i:i:i:i:ヽ
      |:i:i:i: /i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
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      |:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i:i:|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i|
      |:i:i:i:i|i: \:ハi:i:i:i:i:i:i:i:∧ハ:i:/ :i:i:i:i|i:i:i:i:i|
       ヽ :i:i|i:i:i:i/\:i:i:i:i:i:i/斗r匕 :i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i|
       V:i|i:i 芹芥 ト :i| イ 芥「了 :i:i:i|i:i:i:i:i|    近頃は職務を疎かにして奢侈に現を抜かす輩が多い。
         |i:i|i:iV V_ツ\i|   V_ツ │i:i:i:i|i:i:/V
         |i:i|i:i┗━━⌒        |i:i:i:i:i|i/      .嫌な時代になったものだ
         |i∧i:ii小.         /:i:i:i:i:i|′
         |l |i:i:i:i:i:iト   -    /:i:i:i:i:W
         |i|i:i:i:i:i|  〕ト   イ.|:i:i:/V    
         |ハ:i:i:i:i| ____}芥===V:i:/⌒ ー 、                     , ::::/:::::::{::::::::::::::::::∨::∨::∨:::::::::..
         /∨V´ /⌒\,/|i/   -─ヘ、                /::::/::::::::::|::::::{:::::::::::::∨::∨::∨::::::::::i
        /⌒\  Y⌒\/  " /       /               ′::{:::::::::::ハ::::::::::::::::::::::∨::∨ :::::::::::::|
                                           /イ::::::{::::::::/ __、::\:::::::ト、:|V:::|:: !:::::::::::|
                                       -=彡 |:::::::{:::::/´   \::ⅳ::l l| }Ⅵ:::|:::::|:::::|
                                            l::::::::}:::{   __   丶Ⅳ _}__Ⅵ::: |:::::|
                                            ⅵ、::::小ィ≠ミ    〃'⌒^刈:::::|:::::|
                                             |:::::\{               / |:::::|:::::|
                                             |:::::| |:::.       ′      .::::::::|:::::|
           私はそうは思わないけれど               |:::::| |:::Δ    、 _ノ   Δ/:::::::::::|
                                             |:::::| |:::::::::::ヽ、       イ:::/:::::/:::::j{
                                             |:::::| l:::ト、:::::::::l >‐< |:|:/:::::イ:::::/ \
                                           、:::ⅵ::| Иハ::|     |/::/|:/
                                            _\:、{> ´{       イ <レ′_
                                          , ´    ⅶ _  、     /   _ iⅳ    `丶
                                        /      ⅶ   ‐-\  /-‐    iⅳ     .


            .′::::::::::::{:/:::::|::::::∨:::::::::::::∧:.
          ./::::::/::::/::/{::::::::|::::::::∨:::::::::::::::∧::.
       _/:::/:::::::::::/::∧{::::::::|::::::::::∨:::::::: }::::: }:::i
        ̄`/:::::::{::::{::/‐-{::{::::{、::::::::: |:: |::::::|:::::::|:::|
         //:::::::|::::|'__   ⅶ::| ∨::::::{Ⅵ:::: |:::::小::.
       /:{ |:}:::::|::^下ミx ⅳ Ⅳ}/__Ⅵ:/:::/::::::!:::.
.        ′ リ:}:::小:| k炒     ィ斥Tヾ:: /:::::|::|:::::.
      |::レ'::::|:::::|  `´        k少 //::::::::|::|::::::i
      |::|::/::|:::::|      ′     イ:::::::::: |::|::::::|       逆に今のような素晴らしい時代は、
      ⅵ{::: |:::::|::.     、      /┘::::::: 小|::::j{     .  かつてなかったのではないかしら?
.        Ⅵ::∧:::、::::\    ´   xく:::/::::::::イ::::::|:/ |
       _ }ノ Ⅵ:\:ノ 丶 -< /:}:::/:イ:::::/::::::::|′|
  r‐<   ` // \:.、       }\〈//|:::Ⅳ}::::::| ノ
  〉‐、 \   j{{     {      ,′  }У/  |:八}>- 、                      ──
  ′  \ \ j{{ `丶 、    / / ´ ⅶ /,.-‐ T′                 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::....、
                                                 /L::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                                                ./:::::::::イ:::::::::|::::::|::::::::::::::::::::::::.
                                               /:::::: X |::::::::ハ ::|::::::::::::::|::: -=|
                                                |:::::::んトlハ::/‐┼:|::::::::::::::|::::::::::|
                                                |:::::┗━^  ¨ん ト::::::::::::|::::::::/
                                                |::::从 '    Vメ::::::::::::/::::::/
                                                |:::::::::ヽ n    | :::::: /::::lV
                    何?                       \|V^  ー<==|::::: イ:/
                                                     ,r‐く   |Wハ
                                                   /⌒\ 、   │
                                                 ,|    V|    ∧
                                                 / |     }ハ     〉
                                               〃   |   V  \___/
                                                i  │    |    /|








γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
.|    皇帝陛下は寛容の姿勢をもって天下に臨んでおられる     |
.ヽ___________________________乂     _,ィ ⌒ヽー=≡≧x

                                              ,ィ≦圭Ⅳ::::/}::L:::::::::::::::::::::... 、
                                                |圭圭圭才 ̄`寺≧x:::::::::::::::.》
                                                |圭X才     `寺≧x..:::才
                                             」圭/         `寺圭{
                                             }IⅣ            ハ   \
                                              /}   /   / ′ /      ハ
                                            /  リ∧/\ /}/ リ∧ /    /
                                              ∨  ミlrtュハ{ セエソ /  / /
                                            ∨  ミ乂 、    }彳彡ィ/
                                               ゞ. ミ圭>- r'⌒:::::::::.:..`ヽ
                                                Y::::r=ョf≧x:::::::::::::::::::::..{
                                             rr< ,ィ ーくヾ{ ハ:::::::::::::::::::入
                                             liレ/ :  ゞ::\_,}:::r一''、::::::∧
                                             ,」/ / i  : \:::::::{    ∨::::∧
                                         _,ィ:::{i l  l!  :  ,ト:::::ハ    ∨::::∧
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                                    .ィ⌒ヾ::::::::::::イ  } i  |   |  ゞ::::::ハ /..:::::才⌒ヾ:\
                                   /  r=f )::イ__/ ノ ム      Y:::::::::://   ,イ::::::.\
                                    `⌒ .. "..:::::: : : : . .ー=≠=- ヾハ::::::::{ゝム //ノ.:::::::::::::::{

                                              晋 皇帝 司馬炎


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ        
             l l  ´=` l            私は讖緯の書を読みません。
           ノ  ヽ _,、__ノ  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           何故なら讖緯の書は経書ではないからです

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_    
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|  
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                                         i   .:   ,'     /  /   i  l       l
                                        l  : : .  i     /  / ,'   l   l i    l
                                         l   : : . l i    / / / l  ,.イ  l l i   l
                                         ! : :   l l   / /ノ l  / リイ ! l   i l
                                        ,' :   , イ l  ,.ィプ ´「 l / rァ7 ,' l   l l
                                       ,',イ    ', l l   ,'l::::`ーイ l /  ,':イ/ / !   ,' !
                                       ノ ! ,ィ i ヽ、', ,'i ヽ、:::」 ノ  └ソ,.イ ,'   / ,'
           覚悟はできているね?               l / l/イ ,'_/',/  "        ノ,' /  / /
                                         !  ,' lノ/::',ヽ  \    ーrー<ノ/- '´ ノ
                                            ハ:::::::ヽ \ ` ァー '´ \ \
                                           /:::::\:::::::\Lヾ、   , -‐ ` ‐、
                                          /:::::::::::::\::::::\ ト、  //      \

                                          ,'::::::::::::::::::::::ヽ:::::::\',ヽく__, ─ 、  ,.ゝ',ゝ
                                         i::::::::::::::::::::::::::::::':;:::::::::',', ',     r 「 ̄ ̄l、

γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ           漢 皇帝 劉秀

|   讖緯説を用いず、信条の違いで儒者を迫害せず、   |
ヽ_______________________乂 



          |::::: /     !        /"゛"、    i ヽ、::::|
           ノ::/       |          i    ',    |    ヽ:!
         〈/        |        ' 7=- 、    ,     ',
            ,'           |  、__ ___ _,'__  ヽ  .' i  .   |
            ,       /`!    ̄气 ,守ハ"`ミ ',. ! ト,、l  |
            |      /〃|      ゝ少ノ  }` ヽ| ニヽΛ  |
            |      {〈{ !       i     ´    rテ、|!Λ !
            | i    ヽヽl!        |         V 八、}ノ
            | |      Y',.        |         〉 Λ
            | :j      j ' ,       !   、_ _    ,' |    ここで死ぬ人間に何を語れというのかしら?
            l/       /  Λ     l     `  ン  .イ  |  
        /        /   /  ',    ,       , ' !  |  
       /        /   /     ,     '、    /   :|  |
      /        /   /  ̄ ̄ヽ     ヽー- '   :::|  |
     /         /       \    \|     ::|  |
    /         /            \    \  .::|  |
   /           ,イ            >― ,,.__ヽ__|  |
  /        //       _,.   ''''´..::..::..::..::..:..<  |
 ,'         / /     ̄`>..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::ヽ_j
 l      /   ,'    /.::..::.::.::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..ヽ

 |     /   /   / .::..::.::.::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::..::.',

              魏 皇帝 曹丕
                                   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                   |   安易に臣下の命を奪ったりもしない  .|
                                   ヽ_________________乂


【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

    /: : : : : : : : /: : : : |: : : : : : : ::., : ::. : :.V: V
    : : : : : : |: : : l: : : : :j、: : : : : : : :l: : :l: : : V:.V
   l: :|: : : : :|: : : |: : :/:ハ: l: :: : : :::. :l: : :l: l: :.{: ::.
   |: j: :|: : :.|: : : :l: |:レ-‐-: L;,: : : : l: |,ィ'":j: : |:.l::.、
   V:./:|: : : l: : :|:.|:|:| __,\\: : :|V,ム\::|:.|:|:.ト-‐
   //: :|: : : :|: : :l: |XrfT云ヾ、ヾ\|イ:j } )'/:.//::l 
  /ハ:.:|: : : :.|、: :.、:.`゙ V ,タ       ー' ゙ノノ:./j/      周囲がドン引きする秦秀殿の諫言も聞いてはくれる
  /'  |:l|: : : : | \: ト、  ̄     〉   7/
    }/}:|: |: : l__、\:.、            ,ム: |
 }|  /.:.lハ::. : :マハ\`    、--‐ フ /: : ト:.
 ll /.: j{{、|: :、: : :\ > .,_   ̄ /.:::|: : :| ll                    /:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
  Y: ::/ ̄ ̄ <ヽ\:..:.,,_ >-- '、|:::::}: : :.| }}                 /i:i:i:i:i:i /:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i〈 ハ
ーj/        \:.\i:i:i:i:i:i:}  \j: : : l jj                   |i:i:i:i:i:i:/^7 ハ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:|
 /       \    ヽ:.Vi:i:i:i:i|   ノ/: :レノ                   |^ ¨¨ |_,/__/__ノ:i:i:|i:i:i:i\/i:i:iハ i:i:i:i:i:i:i:|
                                             |_ __ :|/ ∨  V:i:i:|i:i:i:/ \'__,|i:i:i:i:i:i:i:|
                                             |i:i:i:|i:i:| --   \|i:i/  _ _ Ni:i:i:i:i:i:i:|
                                             |i:i:i:|i:iハ 「¨V芯 ヽV_ ⌒V芯 |i:i:i:i:i:i:i:|
                                             |i:i:i:|i:乂_ /i/i/i __ノ⌒  /i/i/i |i:i:i:i:i:i:i:|
                                             |i:i:iハ:i:从 ̄ ̄ ̄   ′   u  ハ:i:i:i:i:i:i:|
                                             |i/|i:i:V:i∧     _ _     イi:|i:i:i:i:iV
                                                |i:i:i|V  ゝ.    (__) イi:i:ハ|i:i:i:i:/
                                                |i:i:i|     V〕iト -=≦Vハi/ |i:i:i ′
                                             \{       .ィ }芥ニニハ \ .|i:i/
                                                    / V^V¨¨ ̄   \'
                                                    //   /      -─ヘ
                                                .イ /^\/    //⌒ ̄{_


    /: : : : : : : : /: : : : |: : : : : : : ::., : ::. : :.V: V
    : : : : : : |: : : l: : : : :j、: : : : : : : :l: : :l: : : V:.V
   l: :|: : : : :|: : : |: : :/:ハ: l: :: : : :::. :l: : :l: l: :.{: ::.
   |: j: :|: : :.|: : : :l: |:レ-‐-: L;,: : : : l: |,ィ'":j: : |:.l::.、
   V:./:|: : : l: : :|:.|:|:| __,\\: : :|V,ム\::|:.|:|:.ト-‐
   //: :|: : : :|: : :l: |XrfT云ヾ、ヾ\|イ:j } )'/:.//::l  
  /ハ:.:|: : : :.|、: :.、:.`゙ V ,タ       ー' ゙ノノ:./j/  
  /'  |:l|: : : : | \: ト、  ̄     〉   7/        かつての敵国の丞相の事績をまとめさせる度量の広さ
    }/}:|: |: : l__、\:.、            ,ム: |
 }|  /.:.lハ::. : :マハ\`    、--‐ フ /: : ト:.
 ll /.: j{{、|: :、: : :\ > .,_   ̄ /.:::|: : :| ll    
  Y: ::/ ̄ ̄ <ヽ\:..:.,,_ >-- '、|:::::}: : :.| }}   
ーj/        \:.\i:i:i:i:i:i:}  \j: : : l jj    
 /       \    ヽ:.Vi:i:i:i:i|   ノ/: :レノ    




                                                    ____
                                                   /― ― \
                                                 /(●)  (●) \

                                                /   (__人__)     \
                                                 |    ` ⌒´      |
                    だお                          \           /
                                                   /         \
                                                  |            )
                                           .     |  |         /  /


           /::::::::/::::::::::::::/:::::::::::::::::::-::::::::::‘:,
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        ,.:′::::/::::::::::::/::∨::::::::::::/::::イ:::::/:::::}:::::}
.        /::::::::::/:::::::::::/:::∨:::::::/::///:::::/:::::::::::|:::::|
       /:イ::::::/:::::::::::/⌒v:::::::/::/  /\/:/:::{::::::|:::::|
     /' j::::/::::::::::::ハ 〈 }::::/{/ _ '  、}Χ:::|::::/:::::;  
.    /   |::::{:::::::::::::{:::ヽ |::::|| ー=ミx 丿{::::::|、::::::/ 
    { /|::::|:::::::::::::l::::/  V:||    ^  ,《 :::|:/{/     そんな皇帝陛下の下で、
  、__У/:::::|:::::::::::::|:/   乂'       〈' 乂ノ      私たちは思い思いに毎日を過ごしていられる。
  ⌒イ:::::/::::|:::::::::::::|丶  、    、  / /
   ー-=彡ハ::|:::::::::::::|  \ 丶    冫 |           これを素晴らしい時代と言わずして何と言うのかしら?
  /´: \: }ハ::::::::|、:\ /{/ >‐く::::| |

 /: : : : : : : :.、:  :::|: l厂/ L 〈 |:::ハ::| }
. {: : : : : : : : : : .、:∨: :|/\ 〈 | / |/: 从
 }: : : : : : : : : : :.} : : : :\:.:\|[\」{:/: : :



                                                    ____
                                                  /      \
                                                 /─    ─  \
                                               / (●)  (●)   \
               考え方は人それぞれだお                |    (__人__)      |
                                               \   ⊂ ヽ∩     <
                                                |  |  '、_ \ /  )
                                                 |  |__\  “  /
                                                 \ ___\_/





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   /::::::/:::::::::::::::://:::::{/     l:::|::::::::|:::::::::::::::|:::::|::::::::::.
   :::::::;..::::::::::::::::j::::::ィ斧''""7ミx, :::l::::::::|::::|::::|:::::|:::::|:::::::::.
  :::::::;..::::::/:::::::::|::::::|`|_  rf::j:}ミト ヽ::::::| :::|:::::|::l l::::|:::::::、:::.

  l::::/::::::/::::::::::::|:::ハ´⌒'' ー-ノ     \|::::|::::j:ノ |:::j:::::::::}\:.、
  }/.:::::::;..:l::::::::::::l:::{ \         レ'"7ハミレ:::::::::/  `ー

  /:;'.:::::::l::::|:::::::::::::.,:l               〉 、j:::ノノ'/.::::::/
. /::;..:::::::::|:::|:::::::::::::::ト、            '゙   ヾ ,f7::/|
/::::l:::::::::::|::::|:::::::::::::::| \    、        ./ノr'"|::::|               この素晴らしい時代は本物よ。
::/:|::|::::::::|:::::l:::::::::::::::|       ー-    /|:::::|::::|}:::|

f゙|:|::|:::::::::|::::::l:::l::::|:::::ト、           ノ:::|:::::|::::| |::|         -‐ ,   大切にしなければね
 リ::{ヘ:::::::l:::::::l::l::::l::::::| \       ,.ィチ::::::l::::::|::::| |::|       /  /
  |::| ::::::::|::::ハ::l::::l::::::|: : : : : :, .,__ /:::/j、|::::|::::::|:::j j:::       /   /
  l:::|  }::::ノ  }::|::::|:::::l: : : : :/::::::::::/:::/::ハ:ノ|::::__::{ j::/      /  /
  ::|>'"   j/ |::::ト、:::.、 /\:::::j:::/:::/ / j::::ハ \     / /{
>f {       l::::j \\ {   ''<:::ハ 、 /::/::j}   }   / /  _L
  | ト ..,,_   l::/    \\_ ,,  二 /ノ::/ }   {  /  / /  _}
  | |     ̄j/'' ‐ 、    `,ァ-‐ ''"   フイ  }  `'゙   Y / / Y
  | |           `   ´        } }  {      し_/ //






            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ




                                   .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                    |   既に御存知の方もいると思いますが……  .|
                                    ヽ___________________乂




                  , 〃´1
         ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
 ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /

  ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
    X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
    ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',

    /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ
      iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ
     i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,              中書侍郎に任命された陳寿殿です
           ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´
          ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉

       __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト

      /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      __
      /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.<:>:‐ヘ
     i:::Y:::::::::::::::::l `<X:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'`ー'´`´   〉:.〉ヾ
      i::::{::::::::::::::::::j   XYV |:::::::::::::::j::ヘ         !:

         晋 中書令 和嶠

                                                   ___
                                                 /     \
                                               /⌒   ⌒  \
       前に中書省にいたけど、中書侍郎は初めてですお。       / (●)  ( ●)   \
                                               |    (__人__)      |
       よろしくお願いしますお                         \_  ` ⌒´    __/

                                              /´:::/ヘ;;;/∨::\::::::::`ヽ
                                              i:::,::>:::i/;;;;i /:::::::く:::::::,::::::ヘ
                                             {:::i::ヽ::i;;;;;;;/:::::/::::::::i:::::::::}


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .さて、前回触れたように、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .陳寿は太康元年に中書侍郎と著作郎を兼任している。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .それは、『晋書』『礼志』に記されたある出来事から確認できる

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/               晋の東平国相に王昌という人物がいた
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/        /
i: : : :::\::\i../        /

                                                  , --──-、
                                               , イ /      ヘ  ト 、
                                               i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
                                                 ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
    実は私、少々込み入った家庭の事情を抱えていまして。            | ヽ ' _ ` イ 
                                                   l l  ´=` l 
    私の父の王毖は長沙郡の生まれで、                      ノ  ヽ _,、__ノ 
    後漢末に中原にやって来たのですが、             _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

    呉が背いたために故郷に帰る事ができなくなりました   /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

                                       丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
                                      . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
                                      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                                      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ     
              | ヽ ' _ ` イ         そこで父は魏に仕えて黄門侍郎にまでなったのですが、
             l l  ´=` l         故郷の妻子と生き別れになったため、新たに妻帯する事にしました。
           ノ  ヽ _,、__ノ       
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、        その新しい妻が私の母という次第です。

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、   .つまり、形の上では私は後妻の子になります
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

                                                ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                               ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                             ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                             ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
                                             ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                           /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
                                           i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
                                            ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
        王毖が長沙郡に残してきた妻子の消息は不明         ヘ!:|         ノ!/′

                                               ヾ!>ー-   -- <イリ
                                                (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
                                               ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
                                                〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
                                                ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
                                              (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
                                               ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ     
              | ヽ ' _ ` イ       
             l l  ´=` l          さすがに義母はもう亡くなったと思いますがね。
           ノ  ヽ _,、__ノ       
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、         ただ、建前上は父の前妻が正妻になるでしょうから、

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_      天下が統一されたこの機に、彼女の服喪を行おうと考えています
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、  
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

                                                   ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                                  ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                                ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                                ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`
                                                ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                              /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
                                              i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
                                               ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
     そこで王昌は、上司の東平王司馬楙を通じ、                ヘ!:|         ノ!/′

     朝廷に父の前妻の喪に服する許可を求めている               ヾ!>ー-   -- <イリ
                                                   (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
                                                  ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
                                                   〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
                                                   ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
                                                 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
                                                  ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
              | ヽ ' _ ` イ          .何分、前例のない事なので、
             l l  ´=` l          私個人で服喪を行って、周囲に非礼と批判されてはたまりません。
           ノ  ヽ _,、__ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、         九品官人法の手前、そうなっては子弟の立身に関わりますしね。

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、    .だからこそ、朝廷に事の是非を問うのです
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 
                                                 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                                ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                              ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                              ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
                                              ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                            /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
                                            .i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
     ある意味で三国時代が生んだ副産物と言える。            ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
                                               ヘ!:|         ノ!/′

     この王昌の一件は晋の朝廷で広く議論され、                ヾ!>ー-   -- <イリ   
     我々も知る人物が何人も議論に参加している                .(ヘ:::::\i=//:::::/)
                                                {;;\::::::!n/:::::/;/    
                                                 ト、;;\;;ii;;/;;;;イ
                                                 /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、
                                                (;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;)
                                                `´ ̄` ̄ ̄´ ̄´


【紀元280年頃 晋首都 洛陽】


                /: : :l: :/: : : : : : : \: : : :\
                /: : /: :|:/: : : : :\: : : : :. : : : :.ヽ
             /: : : : : : :|:|: : : |: : : ::.,: : : : :l: : : l: ::.
             //: :/: :/:∧l: : : |: : : :l: l: : :|: :l: : : l: :::.
           //: : :; : :l:/  、:.l: :l: : : : l: l、: l: : l: : :|: : :.
            /ノ|:.l: :.|: :|/¨ ''' -:l、:|ヽ: : :|: |゙: :|: :|: : :|: : ::.
         '" /|:.|: : |: {  _ ヽトゝj; :ハ|__:.j: :./:|: :|::.
              V|: : :、<'"7心ミ、    ,.イ゙;;,ハ`>:/: :|: :.|::l
           jf }:|: :ハ:.l,,Vij:リ      Vjク /イ: : :.|: :.|::l
          j:.{ j:..|: :|: :トゝ ̄   }      ´ /}: : l: : :|、l      王毖殿には二人の妻がいるわけね。
          |::| |:::|: :l: :l、、             /:j: : :l: : :| }:l    .
          |::V::::|:./: :|:ハ     、__,     .心l: : :l: |: :| |:|      礼において害になるわけでもないし、
          ヽ:|:ハ|:{: : :|:i:i述ト.,  __ _  /i:i:i:j: : :l: :.|: :| |:!     王昌殿が父親の前妻のために
           ::| }:|: : :ヾトi:i:i:i}ノ___V´ |j:i:i/:/:/: l: |: :V'      喪服を着ても問題ないのではないかしら?
            ソハ: : : {}ノ:j゙ ´ー―'j  {//j./:/ }/|/::ハ
        __>' ¨¨¨''ヾト、l-‐|  ` ー{  ヽ、/'_r..、. - '"¨¨ ヽ

        ( _\   /ii/  |    Yノ   /    ヾハ       __V_
         /   (__\ jiif゙\  |   }ノ   /   ,  }iii  / r--{
             ( \i{   ` |   |  /,.  '"   |iil/_ )´   |
        |  \   |` t \  }` -- '|/      /ノ ̄     |
        |   \ }  \ \/` ー''゙|i )       /ノ  /      |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .例えば、陳郡陽夏の謝氏の発展の礎となった謝衡
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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               ___
          >' ´ /   ` 、
         /           \
       /              ∨
                      ∨
      |                .|  |
      |             |

.        !  |             .|  /       .王毖殿が魏で後妻を娶った時点で、
.        !.  .| {      /   | /       .呉の前妻とは義絶したと見るべきでしょうね。
      ∨| .| ',     /   /| /
        ヽ|\ト、∧_/从_/ .レ         もし、王毖殿が存命で
        _/~`y+・'‘´ ̄ ̄\          .二人の妻が健在であれば、両者の序列を定めたはずです。
          /⌒ ̄   _,.。 *''" ∨
.        /`: :ー一'''´: : : : :.:./∨        .そうなれば、
       : : : :|: : : : : : : .:.:|:./: :\.∨       .それぞれの息子が生母の祭祀を執り行うのが筋なのですが
       | ̄..|.. ̄ ̄  ̄ !/: : : : :\
       |  |       ',: : : : : : ∨
       {  |        ',: : : : : : ∨`ー──‐──‐ァ
.        ハ:::::::i:::::::::::......    ',: : : : : : ∨        /
.         ',:::::|:::::::::::::::::::....  ',: : : : : .: ',        /

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『江表伝』の作者である虞溥
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                   _   -──-
                 ィ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〕iト
               /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iト 、:i:i:i:i:i:i:i:i\
            _ ィi〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iV/ハ」ハ:i:iヽ:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
           /i:i/i:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:i:|\:i:i:i::i:i:i:i:i:i:V ハi:i:i:i:i:i:i:i:i:.
             /i:i:i{i:i/l :i:i:i:i:ハi:i:i:| /ヽi|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∨:i:i:i:i:i:i:i:.
         /i:i:/i:V/ :i:i:i:i:| j} /  _.」__:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨i:i:i:i:i:i:i:.

         .ハW:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:|/ ィ笊く |7i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
         |/ :i:i:i:i:トヘ i:i:i:i:| /|卞^刈ハ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
         |i:i:i:i|i:i:i|__ ヽ:i:i:|   |Vz才 |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{
         |i:i:i:i|i:i:i|ィ 芥\、 "    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:iト《
         |i:i:i:iYハ V才_       |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:i:i|
         |i:i: 人 l  |⌒        |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i从:i:i:i:i:i:i:i|
         |i:i: / |\__ノヽ   _    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i /i:i:i:i:i:i:i:i: リ      前妻と言っても兄の母なのだろう?
         |i:i:i| ││\   ′    |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i:i:i:i/V
         |i:i:i| ││ | |`         ,|i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ 乂:i:i/         何かおかしくないか?
         ∨i| |   | |i:i:| 〕ト  . イi|/|i:i:i:i:i:i/_____| )/
           V    | ト_.〉   }「 V/7|i:i:i/Vニニニ}, ̄\
         /       / )      く芥_|i:イ¨¨ ̄ ̄/    \
          _/       / /\_ . ´ハ7{ {/’    ./        \___
         //    / ./⌒イ   /        /        イ Xト,
        ./!        从    /^ __  '⌒ ̄/         //  V{
       //∧      / |{   //:.:.:\  /         //    ‘。
      ./ / ∧   r<l   |{  ./:._/_:.:.:.:.:. /         //      ハ
     /   / ∧ ハ .l   |{  〃:.:厂:.:. /         //         / ∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .諫言の士として名を馳せた秦秀
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ         何やら論争になっていますが、
       !::::::: ,   :::::::∠ノュ ノ.         中書省としての見解を示しておきませんか?
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y         いずれ陛下からも御下問があるでしょうし
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)                         /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,                       /::::::::::::::::::::::::::::/::;:::::::::::::::::::.
                                              .′::::::::::__::::/ /:::/\::::ハ::::::::.
                                              .:::::::::::___` .//'ー‐\:l:::i::::}
                                               {::::::::〈{ r'ハ. / ‐┬ ─ァj|:::}:::'
                                        .       ':::::: ゝ .乂ノ     乂ツ ムイ ;)
                                               '::从 つ      ⊂ /:/イ:{
             お決めになるのは陛下だけどね              V≧:...  r 、   イ/::::::::::,
                                                 /:::::::::::::y⌒ヾ V:::::::::::::::::::':.
                                        .         '::::::::::::::/   }}___》::::::::::::::::}ヽ:
                                                {::::ト、:::く_____彡⌒',{:::::::::::::/ }'
                                                 乂{ ヽ/:. |  冫::ノ}:/

                                               晋 中書監 荀勗

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .中書監の荀勗と中書令の和嶠
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
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   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   ,r- 、    ,ハ! 、 / `/ヽ.,/ /  〃 / l  !  i   ', i
   `ー-ヽ   ヽ !,r/   .l ‐∠\' //  / | jl   l  !l l
       \、 /Y' ′  {´/:i:::::::}ヘ. / , '   ! /_L. ,'| ,' | !
 ̄`ヽ     /´ ̄ヽt.,' i  | l し': '  //  ,.r¬'、 l / l / |'
 ̄`ヽ.\  ヽ―- .._i i|.   l `ー-'  ´   //:;リ ノl/ヽ.l'
    `ヽ ー_-`-ー_l l」   !l   ,r¬.‐ 、  ヽン ./  ヽ\ 
     ,. -―- ̄. |.l ',   !l  /   ヽ冫   ∧   ヽ. ヽ    王毖が前妻とその息子を中原に連れて来れば、
   /:::::::く く::::::::`!ト、i  |.lヽ{.     / ,.  '´  '、   i ヽ. '.   当然前妻の息子の方が彼女への服喪を行うべきだ。
  /:::;. -―-ヽ':_:::::::l!:::::l l.ト ._` ーァ'´ _,. -=- .ヽ   l!  l|
 冫'´,. -_ニニ ]`ヽ::::::::ハ l!|{二ニ{i}ニ}v'ヽr'´:::::::::::::',  l|  |!   .仮に王毖が前妻を捨てたとしても、
. / / '´ _ -‐r‐、ヽ. Y´:::ヾ:::/ \.!/ \;;〉〉:::::::::::::i ll      .前妻の息子が彼女の服喪を行うべきだろう
.f // ./ノ;r‐v´ ヽ、 i:::::::::/         ヽ:::::::::::::|,.イ
.l ' ! /j´rく  ヽ _,.-lゝl:::::::/-― ー- 、ヽ.,.-ー \:::::::::::/

. !」.K:ノ、 ヽ. ,.」-‐' } |:::::/        ∨     ヽ;/

         晋 中書侍郎 夏侯湛(字:孝若)

                                                    / ̄ ̄ ̄\
                                                    /        \
                                                 /   ─   ─  ヽ
                                                  |   (●)  (●)  |
   だから、後妻の息子の王昌が父の前妻の喪に服する必要はなし、と    .\   (__人__) __,/
                                                 /   ` ⌒´   \
                                               _/((┃))______i | キュッキュッ
                                            .. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
                                            /  /_________ヽ..  \
                                            . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彼らと共に、中書侍郎の夏侯湛と陳寿の名前が出てくる
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



  .\ \::, .∨ r-.、
    \ ヽ ∨}:::::::j
      >` ゞミュ!

      ,    \ 、ヽ
     ,゙     、_`ハ ∨
    ノ/     ゞュ.∨

   イ    ____  `ヽ

.   |   ´_  -―-ミ   )r}
.   ゝ  '´      `ー彡リ、        王昌は父親の前妻の喪に服するべきではありません
     ` 、    ー-ミ w,ノ
       ハー―ュ i´`ヾ
       ,..<≦ ̄{三rト、
 rー.: :´: : : : ヘ∨ハ {__マ}、

. : : ヾ: :、: : : : :∧∨ハ }__マム

: : : : :.∨マ: : : : ∧∨ム {__マムミ : ,                                 , ―、 ,─ 、
; : : : : :.∨ : : : : ;ハ.トマヘ }_マム: : マ:、                               / ─ Y ─ ヽ
                                                    / γ∩Υ∩ヽ ヽ
    晋 斉王 司馬攸                                /  ヽ∪人∪ノ  ヽ
                                             /  ´ ̄` ´ ̄`   \
                                             /  、          ,    \
                                             |   ―}         {─    |
  王毖は江南の謀反を知って、魏で黄門侍郎になったっていう。    |   ′ ′           `  ヽ  |
                                             |  |   \ ______ ノ   |  |
  大義親を滅すという言葉があるのを知らないのかっていう?     .\       ` ´ ̄`  ′    /
                                             \                /
                                                /               \
                                          /                      \
 
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .また、この他にも斉王司馬攸や司徒の李胤
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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     /: :/: : : : : : |i: : : : : 从: : : : : :|:: : : : ::|L::|: : : : ::|辷!_-
.    . : :::/: : : : : : : |i: : _:_:/_ Y: : : : : | : : : i「寸: : : : :|レ::|_-_
  / : : / : : : : : : : :ィ:7: :/  ` !: : : : :|_」: :_|i |i  }i: : : : |i: リ-_-
   / / : : : : : |i: : : /芹芋ミ : : : : ::| ]/: :{`|i、 }i: : : : |{/}_-_-

   : :/: /小 : : |i : : {k 爪 ハ  }\:: 芹芋ミ |i 刈 : : : : 〈_-_-    .でも、王毖の前妻と後妻は、
   }/}:/ :|: : : :|i : : 圦之_ノ     \{爪 ハ}〉}/ |i: : : : |: :}_-_-    住む場所は遠く離れていても
  /    i:|: : : :|i: : :从            之_ノ / : :|i: : : : |: :|_(⌒    同時に並び立っていたはずよね?
.       i:|八: :|i: |:ハ      }       /}: : : i: : : : |: :|ハ
.       i:|: : :\: :込     , __      .:: : : : :i: : : : |: :|_-|     .さすがに何もしないのはどうかと思うわ
     川: : : : ::\リう.,_          ィ : : : : : i: : : : |: :|_-|
      i i:|: : : : : : : {kニ>,>-  -=f爪〔::|: : : : : :|i: : : : |: :|_-|
.    ,:j i:| : : : |i: ::∧ 寸ニ=‐==ニア]: :i|: !|: : : : ::|i: : : : |: :|_-{               l;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:;:;:`丶、;:;:;:;l
    /: i i:i∧: ::|i: : ::∧ `寸_厶イ }: :i| :!|: : : : ::|i: : : : |: :|                ,l;ィ'----┴――--、、;:丶、!
                                                ,ノ7 '"^   ^`'   ,ィ'三ミ、_〉
           晋 大司馬 陳騫                          {:/, ニ丶  ,r,=-、 ヾ:::::::ミヾ
                                               〃ィ'。`>ソ { ィ'。`'ァ::..  !::::::ミ:l
                                                  l:! `~´/ ,l、  ̄´   ,. }:::::三<
                                                ll   (、 っ)     : ,l::::シ久'l
                                                   l   ,.,__、     ,:' f::/ン ノ/
                                                  l 、 f{二ミァ ,)    {,ツ>-‐'′
                    左様                         ヽヽ`ー ' : ヽ   ,_ソ/
                                                 丶、__, -―''"/,/
                                                 ,} ヽニニ  =彡シ,ンヽ,
                                                ,/(`=- r‐ ''" / ,/丶、

                                               ノヽヽ、_;__,∠..ィ"-――ュ、

                                                 晋 太尉 賈充

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .大司馬の陳騫に太尉の賈充
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::|
       |________|_|
      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;|
    /-‐ニ三三三  、っ   rミ
    /三ミミ三三彡  ニ 、  ニ、
   ,'三ミミ三彡シ  ::ィ でi、  .rッl
   {ミ{.r-、ヾミミシ   ::`=^:  ト {         江南に使者を遣わし、
   `ミヾ ヽヾミ゛      r、 _) .}         王毖のかつての妻子の消息を尋ねるべきでおじゃ。
    ヾ二  ミ  ::/ /  _ニ_ /
      トミ    ::' /  /-'-'ア/         .その上で前妻を王毖と共に合葬するのも一つの手でおじゃる
     / .: ::::.:.: i : ::ヾェェシ:./

     /7  ::' . ,-、ヾ`一 /
 r-一∧\:::  :::::::`ー-、‐<,-、.                                _  ,_    __
.f ヾ  :::::ゝ \___//::::::ノ ノー、                              ,-./: :.: :Y: ヽ'´: : : :ヘ
                                            __,.:ヘ/:.:.l: : : : :l: : : : : : : : : ハ  ̄ > 、
                                        _,>,ィ: /: : : : : :l: : : : :l、: : : : : : : : :.:ハ      >
                                        ヽ l//: : : : : :ハ: :l: : ::l V: :l: : : : : : : :ハ   ィハ
                                         y_ ,': : : : l: : l/V:l: : :l `ヽ:l-マ:.:lV: : : ハ\/:.:ハ
                                         j:.',l: : : : ::x'´! ',:lV:.::!  ,ォ=:ェオl:V: ト:.::l: : : : : :Λ
                                .        ,': :.l: : : : : lV{,.ィ:ォ マ:!  ,牝cぅ圦V:.l:V: : : : : : : ハ
                                         ,: : : l:.ハ: : :l,圦辷:リ `   ` ¨゚'´l: :.V!:ヘ: : : : ::l: ::ハ
     (……太尉の所は他人事じゃないもんね)        /: : : :V: V:.:l::.` ‐゚´  '      l: : :リ! ヽ: : : :l\::}
                                .      ,': : :.,: : : : :ハ:l: .',    ⌒     ,j: ::,'    \:.:{  リ
                                .        l :/l: : :ハ:.{ l: :.::ゝ、       /,': ::,'       ヾ:,
                                .      リ   ',:. l V l:.:ハ:.l:::::` ‐r - '´.i /: /
                                .          V:{  V:! V!\| ,ノ    〉‐‐ 、
                                                    r ' " ::|     /::::::::::::> 、

                                               晋 汝南王 司馬亮

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .汝南王司馬亮などの面々が議論に名を連ねている
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ   
              | ヽ ' _ ` イ      
             l l  ´=` l           結局の所、
           ノ  ヽ _,、__ノ           私が父の前妻の喪に服する必要はないと判断が下りました。
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、     
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_       正直、朝廷での反響の大きさに驚かされましたよ

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、   
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

                                                 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                                ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                              ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                              ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
                                              ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                            /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
                                            .i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
                                             ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
                                               ヘ!:|         ノ!/′

     陳寿の朝廷での仕事ぶりが垣間見える貴重な記述である        ヾ!>ー-   -- <イリ
                                                (ヘ:::::\i=//:::::/)
                                                {;;\::::::!n/:::::/;/

                                                 ト、;;\;;ii;;/;;;;イ
                                                 /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、
                                                (;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;)
                                                `´ ̄` ̄ ̄´ ̄´


【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ


                                        l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                         ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
                                         ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
                                          \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|
                                            ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
    それはさておき、                              / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
    太康元年に陳寿が中書省に戻っていたのは確実だ。       .l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                                            `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
    そして、この事は                              '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
    『三国志』の編纂に少なからず影響を与えたと私は思う        rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
                                             ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`

                                               ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                        ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                                      ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ


     /     /        ヽ     `ヽ
      {     /            ,   ヽ
         /  i   ハ    !    ′     }!
         ;   |  , !   ト、    |   |   }!
         l   |`ヽ{ } ; 斗匕、  |   |   }!
         |i ,:  x笊ミ }{ ,x芹示ミ|   l   ,ハ
.         八ハ! ;.  {:し}八 l {::し:} 〉  rv /_:{
           | ハ 乂ノ  `^ 乂ソ |   レ ,..::{:::ハ
           l l圦  ′        l   {/}::: {:::::{      まさか、そなたと共に仕事をする事になるとはな
        _ ノ八个o。ゝ   ノ  ,   八,::::::{___{
       人__{_,}ハ!r==个ー=  ニ〔  ,: `トミ: {
        i{ r'::::ゝ__j  jf^|::::|!:::::::::厶イ〕トミ  `ヽ
        i{ |:::::::::::::ゝ,ノ  `ー=≦   }「リ{  ヽ__,ハ
   fVハ__ハ ノ::::::>'゙´{   _     / } }!  }V, \
   }  {fリ八_,     'v_´__ ノヘ  i{__ ノ  }!  } v,_ノ


                                                   ___
                                                /      \
                                              /⌒   ⌒   \
                                             /(● ) (● )   \
     そりゃこっちのセリフだお。                       .| ⌒(__人__)⌒      |
                                             \   `⌒ ´     /
     ただの夏侯惇のコスプレイヤーじゃなかったのかお         ./            ⌒ヽ
                                             / _        /  |
                                             '、__ヽ (  ̄ ̄ _/


          /  j ./  /   /     //     ヽ\
          , /´./   .′  .′    ./      ヽ
       i ゝ ,   /         i        '  ',
       { く ハ  .′  i!     i  .|   i     .|
       乂{ { ',  |    | ー 、 |  .|   ,  i   |  i
         乂!   i    | /! メ|、 .}  / 斗 七 }   |     .まだその話を引っ張る気か!
            人. , {    |/,ィf笊ミx/|  / /ィ笊x ,   |
          /;:.:.:.:ト.{ .|    |《 んハ  j/j/ .んハ 》/   .!     少なくとも余は夏侯惇より美男だぞ!!
       /:.:/:.:.:.:.|:八|    |  Vzソ    . Vッ ハ    !
     ./,:.:/:.:.:.:./:.:.:.:ハ     !     _  '  .从.    ,     青が夏侯惇で、赤が夏侯湛と覚えておけ!!
   /:.:.:.し:.、:/{:.:.> ヘ.   |    /   ヽ  ∧ !   /
. ..,イ:.:.:.:./_r-=≦:{ {:.:∧ト  ', \ 乂  ソ  イ  }∧  / 
ー=Y (⌒)ー ':.:.:ヽ:.:ヘ V:.:.:.:.\{,7 ≧=- ≦:.:r全x  j/
/ /,乂ミzzzz=≦fハ:.:.:.:ヽヽ:.:.:./ {/:../:.:.:.:.:.}≧=--- ヘ




                                                     ____
                                                   /_ノ  ヽ\
                                                 / ( ●) (●)、
                                               /::::::::⌒(__人__)⌒\
        残念ながら、やる夫スレは白黒だお。                |      |r┬-|    |
                                               \       `ー'´  /
        もうちょっと判別できる工夫がほしいお           ⊂⌒ヽ 〉        <´/⌒つ
                                             \ ヽ  /         ヽ /
                                              \_,,ノ      |、_ノ


                  , 〃´1
         ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
 ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /

  ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
    X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
    ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',

    /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ 
      iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ               お二人は知り合いだったんですね。
     i! V\:.\"   ' __   /_,,,,, 
           ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´                世の中広いようで狭いものです
          ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉

       __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト

      /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      _
      /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.
     i:::Y:::::::::::::::::l `<X:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'`ー'´`              i ! i         !.   i  i.   |  ,リレ’
      i::::{::::::::::::::::::j   XYV |:::::::::::::::j::ヘ             ,イ      i ! iノ )   ヽ    ト、  .i  ! i  | / ,iヽ
                                 ./ }  ,.ィヽ -‐'' ´ .. イ メ.   ', 、ー-- ハ /i |   | / ハ'
                                _/   { /  i} ー-<´ -‐'' .iヽ ハ }ヽ! }/ i/! リ  ト、 /イ
                                ー-..,,__`ヽ  /  ヽ  }、 ヾ! ヽ! }/ .レ' .ィ三沙 |     |リ/
       昔、ちょっとな。               :.:.:.:.:.:.:.ヽ ヽノ  ヽ `i   ィ三彡        |    !:.:.:i
                                :.:.:.:.:.:.:.:.:.i !ー- ,,.`Y′  .ハ     、       .i|   ハ:.:.:.',
       よし。                     :.:.:.:.:.:.:.:.:.{. ヽ   ヽ    ハ       __     リ   ハ:.i:.:.:.i
                                :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ \‐''´¨i  i  | ゝ .   ´- `  /   /:.:.:.l:.:.:.}
       余の、夏侯孝若の、            :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', iヽ.  ',  i  |    >。.__ .ィ/   /:.:..:.j,-‐'
       生きた証を見せてやろう          :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i } ヽrハ. ';.:.ト、___   ,}:.:.:.:.|i|/ ,イ /--く __     
                                :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}. }‐ヘ }/∧ ヾヘ..__''ー'Y {:.:./'/ ,/:./ /ニニニオ≦笊
                                :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ヾ }:.:.:.:..:.ヽ {ー`:.:.:.:.:/ ハ ヾ i:/ / ,.ィ {:..:.:.:.:.:.:i:.:i | | |
                                :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.} } !:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.,.r''"´`ヽ /'´, -‐  ヽヽ:.:.:.:.:!:.{.| | |


        ____
      /      \
    /   ⌒   ⌒\
  /   ( ●) ( ●)ヽ

  l      ⌒(__人__)⌒ |          何を見せてくれるんだお?
  \     ` ⌒´   /
  /             ヽ


                                          _ -===― 、

                                         /'´   ,へ、―))> ヘ
                                            ,ィ/ /ア"   ヾ ヘヽ_
                                             〃 |   |   |.  ヘ.ヾヽ
                                           ,'/   |   |  |. |    ', ハ l
                                          /  | ト、 |   ハハ_l  |. }ハ
                                    .     /.イ.  V―ト'\ハ",_ レ'  | }ハ
                                        〃/   lィ==ミ ,   "⌒`l   |Vノ
                                        {{ ,  |ハ ""  _  |  |'/zzx

                                    .    从l  トム   l´: ̄: :} / l  l:::::::::/
            この『魏書』だ!                   l  ハ. ゝ 乂:_:_ノ/.イ ∧ ̄

                                         |ハ.{   Y 〕> _.イ_ィl| /|::::ヘ
                                         {  ゝ  〈::|::::|^゙|::::::/イ__|::,斗_
                                         ,ィ=‐''´ヘ 、::| |::,ィ:::::≧、ニ=-、、

                                        /i i i i }::::::::::::>、イ::::::::::::::::::ヾ i i i i ヽ
                                    .>''´::':'~'^^^:::::>'^   ''~`''く:::::::::::::/:⌒⌒:::`―‐く
                                    ::::::::::::::::::::::::>'´    ,    `ヽ:::::/::::::::::::::::::::::::::::/
                                    ::::::::::::::::::::/ ___    V  ___   V::::::::::/:::::::::ァ彳


  /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
  {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
  / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
  | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

  |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
    !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
    リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//           それ、未完成品ですよね?
       \ト     、       イ-'
         ヘ    、___,     /ミミ.>
         丶、         , ':\  
            `ト __  , イi. : : :/                     > ´ ̄ `ヾメ、三ミ、
           /|\ _  / |\/: ̄:7           ト..,,_ _,,> ´   ヽ  ヾ メヽ |!|ハ
          /: :/  / { |    l: : : `V . .、          `ー -- ィ''´       ',   ',ヾ く// ! /:.ヽ
     r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \             ./    .i     |   | ヾy} /:.:.:,.:.:i
                                       ,      | | | |   ト. { く:.:.:./:.:.:j
                                       i ! .i |. } ,!ィf刃   ,!ノ  / ヾ:.:.<:.ハ
                                       | ハ i!从ハ! '' ゞソ  ハ  /   \:.:\:.ヽ
                                         ヾ マソ     ' '|  | >-.、   \:.:\\
 何、書き上げた暁には、                          | ヽ' '  , - ;|  |/ /:.:.ヽ     ヾ:.:.ヽ:.ゝ
 これが夏侯孝若の生きた証になるだろう。               .|  >:.. ー≦ニ=ミ;:.:.> 二ミ= 、r==-、__
                                         .|   __/フー 川_}∨/    `ヾ\:.:.:.:.:〉
 余の文才を注ぎ込み、                           |/!/.:{ {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.} i    ',  ∨:.:.:.:./
 魏と曹氏と夏侯氏の事績を伝える唯一無二の史書としてみせる    ',:.:ヾ!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ !    !   }}:.:.:.:.`:..=-<
                                           .}:.:.:.-=:.:.:.:.:.:.:イ:ヽヽ      ノノ=- 、:.:.:.:.:.:.:.!    
                                           /:.:.:.:..:.:.:r'',Z ヽヽ:.:.:`ー 二 彡:.:!   i:.:.:.:.:._/ヽ. 
                                             /:.:.:.:.:.:.:/ /   \ヽ:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.ノ }   !:.:./  }/ 
                                         /:.:.:.:.:.:.:/. ',       7ミ二二二彡.}!  〈// /


                               r、/{ ,、
                             _|、 'レ' {/{_

                             /{ / '⌒{  ', / _,-,
     __                      / ヽ_  ,.フ,-' ̄ ∠___
    { , 、\                   /: : : : :∧/ ‐、  ニ‐,zン 
    ヽ \\\__                   /: : : : :./ }∨_x──r' ̄ 
      >' `.\{  `ヽ、‐、             ノ: :;,;/{  ' ̄{___/  
     /  {ヽ、----、 、 `マ nn,-、_    /: ;,; : : : :ヽ、_八 _∠フ  
     ! メ、_ヽ斗云ミ }  ヽ} i/∠イ   ノ: : : : : : : : : ___>‐'´   
     iヽミ.ヒタr_ ̄` 'イ  }.Y: : :\_, イ´ {: : : : > ' ´           
     | 、{"".i' ̄:i   j | .il |: : :/: : : : : :> '´                     我が才を見よ!
     ヽ ヽミ ∨_ノ ,.: | | jレ': : ': : : : : /             ___
      {\ \ーイ/¨j/i /: : : /: : : /             /:.:.:.:.:.:.:.:        .万雷の喝采を聞け!!
     rミ\トミ_jリ,∠...}/: : : :{: : :/              /,====
     ゝミ三_/    . `ヽ: :l: :/              //: : : : : : : :         .しかして讃えよ!!!
      /   ,′  / ̄ ̄ヽ: {              i i: : : : : : : : :
     /     , ./       ハ;j             ,イ.i: : : : : : : : :
     レ──-V      /: }             /:ノノ: : : : : : : : : :
     ヽ、    ゚o   /: :/           _ノ:.:.//: : : : : : : : : : :
    r、,イ:ヽ、__ノ` ̄ ⊇: へ、__    __/:.:.:.//: : : : : : : : : : : :

  {>'´: :ノ: : ハ.{T⊂⊃'´⊆⊇: :/:.:.:|{ ̄ ̄>'ーニニニノ: : : : : : : : : : : :.
 /{: :/: : :ミ:彡: :.ヽ{⊂⊃'´⊆⊇: \:.||_/'´ ̄: : : : : : : : : : : : : : : : : : //
.〈 V: : : :/: : : : :Vヽ{⊂⊃'´ /\: :\{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ://

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            気が早過ぎやしないかお?                   / -=・=-   -=・=- \
                                               |      (__人__)  U  |
                                               \     ` ⌒´     /


   /'      ノ_厶、Yメ、ヽ、
   i!     , '.´,' ,ィ : . ゙、`ヽ`、
   ヽ  /, ,  ,' i i!  i、、 i:.i゙、
     ノ//,'.:i.iハ!i i! i、!| ヘ!ノ.!:.∨

    ,イ人!ィ三ヌ、リ!/!ィ三メ,ィリ: ト.、

     /! ,ハ'i|゚::ci゙ " ''i!゚::。i/ノ i!iヾ.i
    ,' i ,"'トベ"" _'_ ´"´!'i リ! i!
    i! l トゝ,ゝ. ヽ. ノ , イ、ノ, ,' 丿          では、今日はこれで失礼させてもらう。
    ヽ乂ミ゙〈:::::>.、,ィ.:i、:::::ノノ '
    _,=-、__7::/::::|i|::メ、:〉_=‐ヾ.、_           楽しみにしておくがよい
 _,/`ヾノ,」i!iフ`¨¨`´. ↓≠ゞ´゙ヾ、

.《:::::::::::::::i!:::,ゝ'.. 、 /___`ヽノ::::::::::::
. 〉::::::ゝ、_!:/,ィ=¬○´,ィ  `ヾ、::,フ:::::
.':::::::::,メ'´7'´、 =,゙○、´ , , ハ丿`ヽ、::
:::::/  乂 ハヽ ´厶、 _ /    `





                                                     ___
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                 あいよー                         /(● ) (● )   ヽ
                                                  | ⌒(__人__)⌒      |
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                                                   /             \


     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \       .しっかし、某メーカーのセ●バー濫造は、ザクのバリエ違いみたいだお。 
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /       .兵装変えたザクの群れを見てるようで、
(  \ / _ノ |  |        . 新しいのが出てくるたびにまたかと思わされるお
.\ “  /__|  |
  \ /___ /




                   / / /      /   :::::::/i   ::、       ::ヘ     ヽ  ノ:::|       /
                   ,' //{      ,'    ::::::::/ .| i   ヽ、    :::| : ::::|     :i V:::j/|     /ヾ/
                    /  ,'::;     / .,i  ::j::/  |:ハ : : 、ヾ、   :i;  ::;;|,  :.  |;. |: //j  /ヾ/
                      | :i :    ,ト、ハ. :i ,'   {i ヘ : :i\:::、,,>'ヘ;´::|  :::  |゙i |///
                      l::ハ ::    i|`トミト,,i.」__,,  |! 、_V__},,≦<´\  ヘ::l  :::::: jハ V/::`ヽ         /
                      !:| ;:::.  .|ヽリ ! :| !ヽ、 j  `ヽxハ´ _ヽ  \ ;!  :::;:::/ }|K;; ;;ノト、 /ヾ/ヾ/
                  .    {!. V:::、 {!;ハ zリ=ュ、ヾ.      >Xzr=≠=ュ>; , :::/::/ノ丿:::::`ト、ノ;;;;)
                      !  ヽト、:i.  ハ ::::::::`゙       ´:::::::::::::::: /; :::/:;/,イ:::::::::::::l::::::`ミ
                          ヽヾ、_} ::::::::   ,       :::::::::::::::::/' l::/ / /:::::::::::::::|:::::::::::
                           /゙}:::八    ヽ              イ' / /::::::::::::::::::ト:、::::::
                           ,'::::ヾ::::::\    、_.,       /    /::::::::::::::::::::|::::::`ヽ
                  .         i:::::::::i;::::::::::::>''`V /∧___  ,..ィ´     /:::::::::::::::::::::::l::::::::::::
                  .         |:::::::::|::ト:::ノ  r'´>' ´  )´ト、       /::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::
                             |:::::::::!:::/ / ̄´     r{ |i  ヽ.     /:::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::
                           !:::::::::V  '        ヽリ.   \ /::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::


                  , 〃´1
         ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
 ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /

  ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
    X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
    ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',

    /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ           .趣味嗜好は人それぞれですよ。
      iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ
     i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,            それはそうと、
           ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´             今日は陳寿殿に会ってもらいたい人がいます。
          ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉

       __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト            もうそろそろ来るはずです

      /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      _
      /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.
     i:::Y:::::::::::::::::l `<X:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'`ー'´`
      i::::{::::::::::::::::::j   XYV |:::::::::::::::j::ヘ    
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                 誰だおー?                 . |    (__ノl   (⌒  (●) |
                                         . │       〉     ̄ヽ__)   |
                                           \__/´      ___/
                                               /|          ヽ
                                                | |         |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この当時、晋の中書省には二人の史家がいた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ

                                               ′     /     }        ',/}
                                                    | {     ハ   ',   V}
                                            { / ⅰ { ト |ハ { /七} } :     }i
                                            |ⅰ i| |x==ミ ', {Ⅵ斗==ミ :}   }′
                                            |ⅰ i|Ⅵ{ V少 丶   V少 }/     |
                                            Ⅵ}N: ∧::`   ,     ´:::}i
              ああ、そなたか                       ',  圦         ム i  ,′
                                                    个   ´`   イ }:::|i  /
                                                }   | く::≧-=≦ :{ .}:::| /
                                                {ハ/リ  ヽ}ニニYニニ{/:::!′
                                       __  -‐‐===‐-、   /: : :.}{: : :.∨__:}   ___

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .一人は夏侯湛
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        〃   /        i    ヽ
.      /   〃     /   | i |     ‘,
       ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
      .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
     , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八
     ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{        夏侯湛殿。
    /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
    , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/          和嶠殿はこちらかしら?
   { ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|
   レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |
          \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
          ソ    | i ト、                          /     {     ,           ′
        , イ      | i | ヽ、                      〃  /   !  {   ヽ ′            ,
     r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ                     ノ /  ,斗-┼- ミ } !   {       }i
                                          /rァ'゙  i{   {\{\  ハ !    |        }i
                                      / ′ γ⌒  {  x笊示ミx            }i
                                       ,′  ,} }{  { 〃 {し,ハ l ハ {       ハ
                                       { | | |lハ八 {    乂ソ }/  ;^ヽ    ,:: |
                                       } | | | r笊トヽ         ; /   }  }   ,:::: |
   うむ。                                八 | | |:, ゞ}         //  /_,ノ   ノ ::: |
                                         /  ハrヘハ:, 〈     __  / '  /,、,、 rf:::}i::::::: |
   今さっき、陳寿殿も交えて三人で話をしてきた所だ       } }i 圦   ´   ,     /   /ハlノ::八::::: |
                                         八}   介      ノ_八 /x'゙´”^i{'^´  厂「
                                           /  } /}ノ   `ー=ニア )/::::::::::::::人___ /:::/^ー=
                                          ノ              イ ! :::::::::: }ア'゙ /:::/      〕
                                             /^ーァr=ニ二 _} | :::::: /'^ー/:::/…ァ‐zァ=rく
                                          厂””¨フ 7^7^「 }/} |__/::::::::::/:: /  /  / ; }ハ


                          ______

                         ´          `丶
                       /⌒         ̄`丶    \
                        /              \    \
                  /                 丶     ヽ
                      /  /│ / |   丶      ヽ
                /      /    /| '  |    |      '   │
                  / /    /|_  :/ / :|/ :/|  |│     |     |
              / /    ´/|⌒メ|│:/  /-|=- |∧ |    八  │
                '  |  | /斗=ミ  |/  '八|  /\|        │
                |│ |  lイ{. ト::(_ ∨/∨ _ァ=ミ. |/|   |::\::..\|
                |八 |  | ハ. Vリ        ト::(_ヾ、 |   |::  |`⌒|\
               ヽ{\| :i  `        弋.ンノ^│  :::  |:: │
                 /  \|    '      、、     厶イ:/:: 八
                   /     :人     、           厶イ::  |/::::  ハ        ありがとう
                    /   .:::::::::::....    ´        イ::://    .::/
              |:{.  /::::/{:::::\__...,、   ´ |:/:::   .::/ .:/| l |

              |八.:::::::::/  乂::::/{::r(|____/7::     .:〃 / :| ∧ノ
                 \レ′    ∨厶|´l/     |/{::  .:::/{: .:/  l/
                     -─r┬< iL|l |     -┴=ァー─<
                  /|    |│   ノ人∨    / /__/⌒\
               / │ /⌒\匕匸フヘ二二二ア  ∧

                |  l / / ̄-―r'   \   /   / ∧   │
                |\/  //⌒゙/    \/   /  ∧    |

                     晋 散騎常侍 華嶠

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .もう一人は華嶠といった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.     /         ‘.    、    \‘,
    /        i |   !| !   j{  i    ヽ
.  .′       i !| ト、 ヽリ _ト、_ハ !   ト ゝ
           |八{ ∨´ヽ{ }/  Ⅵ   :!|  ‘,
  i      ヽ,斗‐ ヽ/ \ 〃斧ミx. |   八
  |{ i   i イⅥxュ、′   弋うソ ,   /       i         .和嶠殿。
.  八ト、  | | 《 Vじj          厶イ        |{
     \ト、{ ヽ゛ゞ゚' ,         八     八        .こんにちは
       i ヽ ハ       ,      イ  `  /  /
       |   ヽ  `     / |_  |i / )ノ
       |{     ≧ ‐  r ´ ,, ´ レ'}/
.       八ト、  iハ ト、ハトr<   { ′                  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
          ` \{  }ノ_,ノ !i     ノ `  _                  !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
            , rf ´   ノ{           / \                ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                          .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

                                          //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                        .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
                                        .   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ 
            ああ、来ましたね。                       !   ,     ∠ノュ ノ. 
                                                ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
            陳寿殿、こちらが……                       > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y 
                                                ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
                                              〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
                                              〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
                                            ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :) 
                                            /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ


          ,,   , -‐      ‐`ヽ、
           〃   /        i    ヽ
.        /   〃     /   | i |     ‘,
         ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
        .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
       , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八
       ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{       初めまして陳寿殿。
       /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
      , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/        .散騎常侍を務める
     { ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|         平原郡の華嶠、字は叔駿よ。
     レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| | 
             \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{         陳寿殿の御高名はかねがねうかがっているわ
            ソ    | i ト、
          , イ      | i | ヽ、
       r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ



                                                       ___
                                                  /      \
                                                 /ノ  \   u. \ !?
        中書侍郎の巴西郡の陳寿ですお。                  / (●)  (●)    \
                                                |   (__人__)    u.   |
        御高名って、そんな大したことはしてないお             .\ u.` ⌒´       /
                                               ノ            \
                                             /´               ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .さて、陳寿が晋で出世できた事について、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       よく「張華と仲が良かったから」と言われている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .同時に陳寿が張華の党派だったために荀勗に嫌われたとも。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         また、そのために中書侍郎になれなかったと『華陽国志』なども記している
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         ,. '"        ⌒` 、
     ,. -=≦             \
  /  ´     、   ト   |    v,
 /´ /    .| l |  {\ |丶 .|ヽl   v,
 '  ,     |,从 |{  \|¬〒!^ヽ   v,
   l l|    jI斗<{´  ` イ芯ヾ, '  }l
   l l| |  ´ { ,ィ芯     乂タ '’} ,.イ'     華嶠殿は、魏の司徒を務めた華歆殿のお孫さんに当たります。
   从 |', ト、 从乂タ        /イノ
    ヽ ',{^{≧=-    丶     八       .お兄さんの華廙殿は城門校尉を務めていますよ
      ヽ ゝ'人    ー  ´   .イヽニ{
          个s。 _ ,. イV / `
             r'ー芥-'v_,人
          ,.斗r7  | .!  ヾト '、__
     ,.斗 ≦/ニニ∧_/只\ ノ}ニVニ=- 、

      |ニニニ/ニニ{ト', ノT{  / }ニニVニニ/'|



                                                       ___    ━┓
                                                    /   ― \   ┏┛
       城門校尉?                                    |     (●) ヽ\ ・
                                                  l   (⌒  (●) |
       なんで名門の御曹司がそんな中途半端な役職を?             〉    ̄ヽ__)  │
                                           .     /´     ___/
                                                |        ヽ
                                                |        |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .ところが、実際に中書侍郎になっているのだから困りものだ。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .また、当時の晋の朝廷を見るに、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .「張華と仲が良かったから」出世できたというのは考え難い。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         何度も言うが司馬炎時代の張華は、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         人事を左右する官職に就いておらず、そうした権限も有していなかった
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        /./   / / /   /    \
       / /.   / /イ // l i  i l  ヽ
        / /イ   レ-/‐レ=ナ'  l! l  i !  ヘ
      l l/ l   l. イてうヽ   l`ミレ、!. !  トハ
      l lr' !l  l  弋リ     fぅ.、ゝ! ./lハl
        ', { イハ、  !        、匕!ノ/イ /  .l
      ヽヽヽイ\l        ′  !//
       ヽi ̄ヽ         rっ   イ'        一昔前は今の杜預さんぐらいには偉かったんですけどね
     マ777ヘ ! ヽ        /

        ゛ア⌒ i`!   `     /
      ( イ !r-、   T  `´
     〃人//   `` ァトi
     (/ f  \   / ! ll:>‐、             .      /   '               i   i    ‘,
  , ∠ / ハ   \/ / 〉'/ヽヽ、                 ′ /            /  ハ / }     ‘,
                                    i   /      / /   /| / V ト、      .\
                                    |  ′      / / ! / }/  / ヽ{__}_i 、   i  )
                                    | /       ,' j ハ斗/七/  /   \ノハ:i   |
                                     /  i      | /   }厶≠x       イ斧ミ |  ハ{
                                    ,  |{     |  〃f::::しj        {じ:j″ / ノ
                                     /   八    .  ヽ弋::ソ         ゞ'゚ , j/ ヽ
                               .     /     \   ヽ               !|′ ‘,
      兄は偏屈と言うか間が悪いと言うか       .′      ヽ ー  ゝ         ´  八     i
                                  i{ |      丶 \         , -   .イ     !|
                               .   八ト、  、    i ヽ  >           /  /}    八
                                   ヽ \ ヽ   |ヽ{  r|   ≧=‐  イノ} / !   /
                               .        \{ )ノ  \j ` TT ´ ̄  ヽ. jノ  j//
                                           `    /ヽ  | |        ` ー=ミ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .では、実際に荀勗から敵視されるとどうなるのか?
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                        __ _
                   ̄ ¨¨ミ  ..               ≦         ミ
            ´    ≦     ` ー ≧   .: ´   ‐…      ≧      \
          /   :/        .: /      ヽ`Y´ .:/  : Y            \:   ヽ
        /   .:/         / / /   |   ノ :/  ..: }: }\      `ヽ.   \   ',
.       /   .;.      /  /        /.¦ =彡i ;  .:   /,小.从トミ:..      ∨ .:ハ\:∧
        ″  /    /    .; / / :|// .:|l  .:ソjノ{    //| |\:| ゝ `ヽ.:.    ∨:|:.   ∧
.       } :/ / ′     ://| /  ノ|:|/  :小 .:/イ{い   //i | l  }ト. }斗-\:.  .:  i:.   ,
   ー=≠彡〃//   .:|:l .:/ i: |:/.:// |:|{ //'リ i { .:|八{: // :|ノ>≦ ソ     ヽ.  从 l|:.    ‘.
.      //  {:///   .斗|:7 ¨|ア^メ/′|八/ //:| l:从.:小/″ :|   斗芋≠ミ   小 .:ヒ.|ト、 :  ,
     //   メ/    :/ ,.斗笊芋ミ  /'/ /'`ヽ:从介;ムゝ .:|  〃{ノr{ } ノ   j∧ :|ー ソ }:.∨  :,
.    イ/   :{ イ:|    { 八 { r{ノ}      ァ芋ミ /∧アハィ弐\|    乂゚ツ      ′Ⅵ`) 人: ∨ 八
.   〃 {  人| }{   ∧   V゚ツ        {r{ノ} 》ソ.:.込.爪rハ               __ . イ :}  :. / .:. \
   八  :.  \ソ入   {乂          Vツ'〃彡イtヽゝソ,         〝     / `ヽ廴八:. 丶 \  \
    \\   ヽ:.: \:.ゝ `〝      '     /.{: 彳ル小.        ┐     〈 .:ノ :》: `Y:   \ \ :. \
.       ヽ}\: ∨\:.≧ー     ー     /}i  小   人   丶 ノ     イ 彡.: '’   ∧  :. :.   \ :. \
.         了\;} `ヽY乂.>        イ.:八  .;{ソ;    > ..       イ´  /   .:  ⌒ヽ、 \:. .:.ヽ\.丶
       _丿ソ .:   jノ   ≧ ≧‐_ヂミー;/} .: /ノ    { `ヽ:.:.≧‐:チ   ..:    /   '¨  ̄ Y: \ \:. \:.
       {  :.    `ヽ. ー≠ ..._  彡イ”^ノイ       f´∨  ^¨ 彡...:≦    ..:彡        :{:.  :.:.ヽ  \:. \ゝ
.    γ⌒ミ  :.. \:. .._            ー=彡ヽ`ヽ    八 ゝ-  ..     ..:ン´         .:|:.  :. :.:...  ヽ\
    {    ≧ミ  ー…ミ:...__            .;ノ.:  \ 入   :.:.   .._..:.:/           .:{:.:.  .:i :.:.:.   . 
    i   :.   `ヽーz.. _  .:..__  ..:.:.:   _,;}:..  / .:ノ≧ー… ´  : /           .:/ .:〉:.:.  |:. :.:.:.  i 
    |   ヽ:.    {  {       \¨¨^~ ≧ \/ .: 彡 /′   .:乂/  _..        ノ .:i:.:.:.:. :.:.  l:.:.  l 
    ¦    ≧ミ ∨ :.ヽ  :.     \   ( )..  ヽ 〃   . /   .:r≦ ¨¨  ̄         .:   .:.|:.:.}:.:i :.:. |:.:.} ¦
    〈:.        `Y.: {:.  :.     :∧:.:..   ..:.:.{:.   : /  .:/′´        .:彡/   .:.|:.:.|:.:| :.:. ¦:.i |
.     ∨:.        乂: \:.        ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}:. .:/ ..:/          ..: /      ..:.|:.:从|: l:.:. |:.:.| |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .実例として、華廙と華嶠の兄弟の話をしたい
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|           続く           |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .続きは日を改めて。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


     :::::::::   ___   :::::;;; ::::::: :::;
       ::;;::./⌒  ⌒\:::;;;;''
       /<○>   <○>\ シュー   則天武后は唐を征服したけど、
      /   (__人__)   \     唐の太宗には征服されたに違いないおー。
      |     |r┬-|     |
      \    `ー'J    /     高宗は手玉にとったけど、太宗には蹂躙されるとか、なかなかそそるおー
      /              \

                                                      / ̄ ̄\
                                                   /  ヽ、_  \
                                                  (●)(● )   |

                                                  (__人__)     |
                                                   (`⌒ ´     |
                暑さで頭がいかれちまったか                 {           |
                                                   {        ノ
                                                    ヽ     ノ
                                                    ノ     ヽ
                                                     /      |
        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
        トゝ   ,    ィノ        お待たせしています。
.         、  っ  ノ=ァ

          > - .イ: :ト、         続きの投下は7/18(火)の23:00頃からになります。
         ...ィ /不  ト|: :ヽ
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、      .暑い日が続きますが、

      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;      .こうならないよう、水分補給は欠かさないようにしましょう
     |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ // |:::/:::::::l
.     イーュ  水   .// .__j:::|::::::::::}
.    人≦ュ=====彡 ゝっ Y:::::::::l
.

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

      ,,   , -‐      ‐`ヽ、
     〃   /        i    ヽ
.    /   〃     /   | i |     ‘,
    ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
    .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
   , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八     .さっき話に出たけれど、
  ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{      私たちの家は祖父の華歆から始まるわ。
  /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
 , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/       .若い頃には北海郡の邴原・管寧と一緒に学び、
..{ ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|        後漢末の戦乱で苦労なさったけれど、
..レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |        清貧さと品行の高さと公平な議論で衆望を集めたの。
       \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
        ソ    | i ト、             そうした所が評価されて三公になれたのでしょう
      , イ      | i | ヽ、   
  r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ



                                                     ____
      陳寿知ってるお。                                   /⌒  ⌒\
                                                 /( ●)  (●)\

      華歆は孫策が死んだ途端に不人気に寝返って、            ./::::::⌒(__人__)⌒:::::\

      献帝の伏皇后を逮捕・連行して殺したクズだってこと          |     |r┬-|     |
                                                \      `ー'´     /
                                                /              \


                   ///////////////////
               //////>…     ‐=ミ/
             r=////,            \
       /≧=/⌒^ヽ///   , }
         {// ̄ ̄\//   | /jハ ト、  、     ‘,    誰かしらね?
.       / ̄ ̄ ̄`7ノイ  'j/X  }ノ > ゝ i   !|
       /      ///八 | x=ミ   yfぅx.、}   八  |    そういうデマを吹聴する心無い人は。
.     /   -=ニこ ∨///,Ⅵi{{ ヒリ     ヒ:ツj} ,  /    、
     {        ⌒ー<,/、  '      厶イ     }   寝返り云々は朝廷の招請に応じたからで、
     /\             \>‐=ニ)__  イ  ,   ハ ,    伏皇后云々は
    .′ `  .          \  i   「ノイ厶イノ Ⅵ    当時尚書令だった祖父がやる仕事じゃないわ
     \    ` .    _ _     |   |   ハ
       ` .      ` <         |   \/ ‘,
                                  , 、、  ,,                   丿⌒ヽ、
                                , '  ____ " 、、               /⌒     ヽ
                                 , '   /⌒三 ⌒\  ',          (  す  す   )
                               ;  /( @)三(@)\  ;          )  い    `  (
                               ; /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ ;  _     /  ま     丿
                                |  u   |r┬-|  u  | ;   ヽ 、_ノ    せ    /
                               \   u `,. -'"´´ ̄`ヽ ;    ヽ、_ノヽ  ん   ノ
                            _   /    (___   | ',          ) :  (
                          ,、'  /              |  ;         (     /
                         、 ( ̄                |  ;         ヽ、_ノ
                             ̄ ̄ ̄|               | ;

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .華廙と華嶠の祖父に当たる華歆は、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .清廉な名士としての逸話と、伏皇后を迫害した逆臣としての逸話が伝わる
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    }  .}    >     ヽ ._
    ハ /   ハ´         `> 、
  /  レ    _ 〉             ヽ.        /
 / / /   / ヽ   ` . _         v      /
. { l  {  .ハ __        >- . _      V   /
 ヽ}  |  イ  }f外、     ' ニ 、 `    .}    |
  ハ 1 ハ  i比ハ|     ハ千丐ト.        l    {
   Ⅳ{i从{ ',弋シ}      {ェrf  }ヽ     | / ̄`i
     廴`ー|  ′     弋込ノ 》    レ    ′
        { ! 、         ""´        イ
        ミヽ                 ー6´}',{
       ./  \ `ー 、          ィ {  .ノ./ヽ
        /     / , . `       _ .  ィハ // /
  _ . - ┴―‐-/ / ハ  __. -‐..´r,  / / ' / ./
‐ ´       / /  ̄ ハ \_//_ノ  イ _./ イ

        / ./   ,.f大スマ、-――‐ ´// ∧

     1   / .′ / { { } } }____//‐ ´   \
    |  / / /\ 弋zオ少' ∨ //          ヽ
 ヽ   |  / //    ヽ  __ ∨ /
  ヽ、! ./ /       ´    / ./

           魏 太尉 華歆

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彼の事績は経歴故に魏と呉の史書に伝わるが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .概ね好意的に描かれており、伏皇后の逸話のみ完全に浮いてしまう
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      __,,,..::-ーーァ''

    ,r‐´.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、  
   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ. 
   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:lヾ、 
  /イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:l   
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:f゙i:.:|リ!           問題の伏皇后の事件も、

   l∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,人l:.l ノ           呉人が書いた『曹瞞伝』にしか記されておらず、
     ヽト::;i、:/ ,ゝ!'   __        陳寿の『三国志』初め他の史書に採用される事はなかった。

    r:r'''゙ ゙'゙'''ー-<ニ,y''゙゙゙ ̄l.|| 
    .l i      //:.`ヽ  l||        後に現存する『後漢書』が
    | l       i l: : : : :l r-'`、       .『曹瞞伝』の記述を一説として記載し、後世広く知られる事になった
   .| l      l l : : : : :l  〉 } 
   l. ゙ー‐-- .__,,j .|: : : : :.ヾ⌒〈 
   }ー──---=': : : : : : :ヽ.:ノ 
                    
                                        /     :/    |  | i     :. i     \‘,
                                 .      /     .:′   /|  | |、    | | ヽ    ヾ、
                                      /     :| :!  /__|  |/ ヽ -‐‐|ミト、 :.   ヽ ヽ
                                 .     ′    斗七/´ { /ヽ   \ { jハ`:!、  i ‘, \
                                    .      / |/,x=ュ、 乂   \ ィ斧ミx、ヽ{ !   ト、 }
                                     !|  !  / yfし::ハ ゛      ∨じ::j j} |i: !| jノ、
                                 ..  八 ト、 {ハヾ弋:::ソ          ゞ゚ ' ″ ノl 八   \
   もし、それが事実だとしたら、                ヽ!/ヽ{ i:.      i:          rfj/:i `   ヽ
   『世説新語』などでもっと酷評されていたでしょうね。   ./    iト.:.              /ゞ:'ノ|     i ‘,
                                      .     |i八       { )        ′´  ! 、   :|  :
   どこかの麻呂みたいに                      .i    |{、 丶          イ   :| ∧ ハ  ト、 |
                                       |{  i 八 \  >       イ  jハ | / ヽ ヽ |  )′
                                     八{ヽ{   ヽ `ヽ |ー- 、  ,,‐!j/ ′ }//    \ )ノ
                                       \ `ヽ{  \  ,    YY   !    /      /
                                             ,, ´    | |  ヽ、
                                 .        __ ,, ´ヽ      ノ_ヽ     丶、

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

.        /   〃     /   | i |     ‘,
         ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
        .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
       , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八
       ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{     ただ、祖父は魏に対して思う所があったのは間違いないわ。
       /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
      , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/       病気と称して、
     { ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|       三公を辞職しようとした事もあったのだけど……
     レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |   
             \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
            ソ    | i ト、                            |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
          , イ      | i | ヽ、                          !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
       r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ                        ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                              .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /
                                              //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                            .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
                                            .   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ 
                                                  !   ,     ∠ノュ ノ. 
                                                    ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
              認められませんでしたよね                      .> 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y 
                                                    ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
                                                  〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
                                                  〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
                                                ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :) 
                                                /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .ただ、魏建国後の華歆は、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       積極的に政治や権力に関わるのを避けていた節が見られる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .孫の華嶠はこれを後漢の臣としての矜持の表れと見ていたようだ
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .なお、『世説新語』にある陳羣と華歆が後漢を惜しむ話は、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .華嶠が先祖の事績をまとめた『譜叙』に記した話を元にしている
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          ,,   , -‐      ‐`ヽ、
           〃   /        i    ヽ
.        /   〃     /   | i |     ‘,
         ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
        .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
       , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八
       ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{      祖父は魏の太和五年に亡くなって、
       /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八     父の華表がその後を継いでいるわ。
      , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/
     { ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|        .父は散騎黄門侍郎、侍中を経て、
     レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |        .魏の咸熙年間に尚書に任じられて、観陽伯に封じられたの
             \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
            ソ    | i ト、  
          , イ      | i | ヽ、   
       r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ



                                                       ____
                                                     /      \
                                                  .. / ─    ─ \
                 何というエリート                       / -=・=-   -=・=- \

                                                  |      (__人__)  U  |
                                                  \     ` ⌒´     /


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .華歆の本音を知る術はないが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .こうした姿勢は息子の華表にも共通している
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元254年頃 魏首都 洛陽】

   .': /: /: :/: :/: : : : : : : : : : \: : : : : : :/: ハ::\: : :\: }
   /:/: /: :/ : イ: : 、: :{: :| : : : : : \: :/: /: /: |、:::\: : : :|
  .'〃:/:-/、:/ |: : : V: :VV:V:、 : : 、:∨:/: /: :∧ 、::::::\: :|
  {' |: |: : |: |\{ : : : |、: |、|: |: :V: : :}: V: /: : , :::| \::::::\

   |: |: : |:下雫、: : :|,.斗七}、: l: : ∧: }-、: :/ |::|   \:::::::\  
   |∧ : l:∧ヒリ \:Vて雫ミ、: : ,: :ハ|  }/ ,:::|    ': ∨:::::::::.      高貴郷公は太祖の生まれ変わりよ!!
   {  V:||:从 ,:  \Vzソ ノ:,:/: / }_ノ'  |:::|     ' : V:::::::::.
       ヽ|:込、 、__       /イ': / イ∨   ,:::}    ,: ∨:十:|
        |: | ` . V ヽ   /: イ /⌒\ 、」    }: : \_/
        |:/    \ー'   ィ/´ /  /´三`ヽ     |: l : | 
      /      `¨´/ヽ/    /イ´   `ヽ   |:/ : |                /_/       L-=ミ、
              ,ィ\ \    {:l::|         \}' |: ,                 /⌒    /ヽ /´}   }‘,
                                             / / /  /⌒`''ヽ}   }  、
         魏 奮武将軍 石苞                         / / / .:/{  ,:く、___ 〈   ∨ ヽ
                                                  { { Ⅳ 二ヽ:{ / r‐ \   ∨  .
                                                 \∨ 〃fカ :|`^|  f:カヽ }    }  }
                                                ム乂__ ノ  乂 `¨^ ノイ / ;   ′
                                                __ノ :{  〈|     """´:}.ィ_/  /
                                                   `¨八  ,        __/  /
                                                   、  、 `     /}  r ´
                                                    \     ,. '∠ _j}
                                                    rr――|ヽ.. 。<  /__/_
                                                { \__「 ̄ ̄ 二ニ=‐⌒¨`ヽ

                                                 魏 侍中 華表

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .華表が表舞台に立っていたのは、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       正始政変・淮南三叛・高貴郷公の変と、魏晋禅譲の過程の時代である。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      しかも、当時の華表は侍中の任にあり、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .高貴郷公曹髦の側近として仕える身だった。
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .そうした状況下で華表が選んだ行動は……
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  |  ,   l    }ヽ\,} jト、     }、         ,′
  { /   |    |\ヽV//ム、    ヽ、       ′
.  V / /l    }   ヽ'′   }         ヽ、    ハ 
  i ′,′     ノ         {、        ヽヘ / ノ         大将軍。
  |¦ {   / 厶   ___\    \  }「 }  /ヽ. 
  Ⅵ |  / /ft㍉  ´,二二三三ヽ.   i  V l/ 〈   '.        僕、最近体調を崩しがちでねー。
    ヽ| {、 厶゙=1={{   ´¬tf忙ハ  }  }/} } リ   i
      ヽ| V7ハ¬}  ヾ、__ ̄ ̄´7 // /イリ/ノ / {        官職を辞して静養したい
       / /ハ. |   ` ̄ ̄ ̄7イ / / / : : { /   !
        / /∧ \ー _____,   ,}///. : : : 7  |
      { { { vハ  iヽ、 ー一  .   ´ /: : : : /    ハ                       __
      | i l  vハ 」 ハ、__ ィ´-‐: : ´: : -‐ ´      / ',                「ヽ ̄\ ゞ_、__
      | l l   vハV     .ノ -‐  ´           /                  /入 \ _jl´frォ j}
                                               / /  ` ーヽハ-メ_jヽ.
                                               ' ,' ,. -     ´`ヾヽ !
                                               i イ  , =、    ォ= 、 川!
                                               ゞハ, ハォ.j     辷j |メ.
                                                `ハ ::::   '  :::: イ_ ヾ
                                                ,.,ゝゝ、 ` ´ イミミjノ
            お大事にしてほしいかしら                     l!V:三} ゙><  ゝ-'⌒丶
                                                / ゝリ! jハ!   レ′  l
                                               く    :.:!   o   〈   - |
                                                ゝ l:.:.|'\ o _ .人 l 〆ノ
                                                |  :.:.| /介!V  イ´

                                                魏 大将軍 司馬昭

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      幾度となく病気と称して、邸に帰ってしまったのである。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      『晋書』『華表伝』によれば、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      石苞の発言が変事を招くのを恐れたためという。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .司馬昭の方も含む所があったのか、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .華表の行動を問題視した様子はうかがえない
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  /                   /   レ´ } |
                    ト…┴ /  |
            /            l    /   !
         . ′    ,     ィ 亅  {   ト、
  、     / /     /  / / .′. -‐} l  | }}
   }    { ,′/  / /‐-// /  ̄ノ .ノ ノ ″
.  〈   r‐-、 {   / ∨  ̄ ̄|‐‐七Z" ー=彡′
   ∨ ∧  V|  { マソ"~  /  卜、 ノ
   }イハ\_ ヽ、|ヽ、_ /  ! /

 /  \   `  `           ′′                         く⌒   -━━ ミ
 \     ヽ、        ー- = ´/                           >≦三ミx: : : :厂厂(
   \     ヽ、  > 、. __,. ´                              .: r‐―< ̄: : :厂{⌒  厂厂)
                                              /: ∧:\\: : : : 厂(〔_@ミ 厂(
                                             .: :/ /\:.\\: : 厂(〃}! 厂ノ
                                             |: |: :l ⌒` ≦: :\⌒厂ノ⌒リ^
                                          .    V!ⅵぉ=ミ   ¨¨ <: :_≧′
                                            ,=γ|!.乂ノ    ≠ミ 〃):/
                                            〔彡{ィfY1.〟     〟〟ィ1》:¨ミ
                                            }ヱ1 `ヽ.  ー ´_ .ノ }リ:ヾ:/
                                            〔_入 ハ )―(  _ イ,≧彡
                                             「¨ΥV  ス^ヽ「V   ヱ:〟
                                            ノ_,へヘ}, 1/ア ー ^ ̄ て_ ア 〉
                                            / |     |!       /_ノ
                                           ヽ:.|     |!        / /

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       暗黙の了解とでも言おうか、双方の利害が一致していたのだろう。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .『晋書』『華表伝』は、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       この行動によって、華表は大難を免れる事ができたと記す
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

           〃   /        i    ヽ
.        /   〃     /   | i |     ‘,
         ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
        .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
       , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八    親族の不祥事で一度罷免されたけれど、
       ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{     .泰始年間に入って、太子少傅・光禄勲・太常を歴任したわ。
       /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
      , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/      .数年後、老病を理由に隠居して、
     { ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|       咸寧元年に七十二歳で亡くなったの。
     レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |
             \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{       祖父同様に清潔淡白で、
            ソ    | i ト、            常に天下の事に思いを巡らせて身を退く事が出来る方よ
          , イ      | i | ヽ、   
       r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ

                                                      ____
                                                    /   ― \
                                            .     /   (● )  ヘ\
                                                 |   (⌒   (● ) |
        話を聞いただけだと、                            ヘ     ̄`、__)  |
        エリートがエリートのまま人生を全うした感じですお           ヽ           |
                                                  , へ、      _/
                                            .      |          ^ヽ
                                            .      |      1   |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ちなみに、華嶠は司馬昭の属官から起家している
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.     /         ‘.    、    \‘,
    /        i |   !| !   j{  i    ヽ
.  .′       i !| ト、 ヽリ _ト、_ハ !   ト ゝ
           |八{ ∨´ヽ{ }/  Ⅵ   :!|  ‘,
  i      ヽ,斗‐ ヽ/ \ 〃斧ミx. |   八
  |{ i   i イⅥxュ、′   弋うソ ,   /       i      その父の跡目を継いだのが兄の華廙ね。
.  八ト、  | | 《 Vじj          厶イ        |{
      \ト、{ ヽ゛ゞ゚' ,         八     八     兄の奥方は、
       i ヽ ハ       ,      イ  `  /  /      .魏の司空だった范陽郡の廬毓様の御息女なの
       |   ヽ  `     / |_  |i / )ノ
       |{     ≧ ‐  r ´ ,, ´ レ'}/
.       八ト、  iハ ト、ハトr<   { ′
          ` \{  }ノ_,ノ !i     ノ `  _
            , rf ´   ノ{           / \
          ′:|i|  .イ`:く{ _____/   ハ                        ____
                                                  /     \
                                                 / _ノ  ヽ__  \
                                               / (● ) (● )  \
                                               |   (__人__)  u   |
          廬植の孫娘が奥さんになるわけですかお            \   ` ⌒´     /
                                                /  (__`ヽ、   u \
                                                \|  `\ \___ノ  |
                                                 |    \___/ |
                                                 |           {

【紀元249年頃 魏首都 洛陽】

   ∠_,..           、o_\
  く  \          % /
.    >― , < ̄ ̄\ ー―く
   / / ハ \ 、  \   ハ
   { { ,L.__ヽ  Yヾ二 ヽ l !           婿殿。
   | ヽ|,.rn、 \l ´{_l_}`r‐` |

   l  个r`′  ヽ  `|  | }           知っての通り、私はこの国の人事を握っているが、
   |   ハ、   '_   /  | /           相手が婿殿だからと言って、手心を加える事はないからな
   |  ト、 ヽ ´   , イ l  !′
   |  | \|` 一 '′| l  |
   |  | / ̄/`ヽ~ !  ム  
   リ、 K  ∧   ∧.レ'レ' , へ                          / i    \ 、   \
      ヽl ヽ ∧/⌒ヽ ヘ /                             // /l   `y ヘヽ    ヽ
                                            ,'/ /!ヾ、  /イヽヾ,   !   ', 
      魏 尚書 廬毓                            l ! /」!__ヽメ' TニT T  ::l   l 
                                           !l イj」=、イ{ヘ斗{うi}`> ::,'レ   l 
                                           | ! ト|イヒリ ` ` ー''  l::/レト、 
                                              `  丶        レ>ソ/ ', l 
                                             人  - ´    ∠「::::!:  ヾ 
                                               \     ,  ' !:::::!::::::!::  、 
              望む所なんだな                     ./  `Tフ´__/ }::::l:::ヽ::!!::.. ヽ 
                                             ,'/ /::ノ゚!l|゚ 。  > 、:_:!!:::. 
                                        .     //r- ニ!。ノ-ヽo /`>、彡フヘ::::.  \ 
                                           ,'/lY !  ´ }゚  `´  /   Y   lヽ:ト、 \  
                                        .   / } jノ、_ /  r ∠ _  「==ー ヘ ヾ}`ー―

                                             魏 華表の子 華廙

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       華廙は魏の司空廬毓の娘婿だった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .廬毓は典籍の建前にこだわって華廙を推挙しなかったため、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       三十五歳の時にようやく中書通事郎という七品官の官職に就けた
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元265年頃 晋首都 洛陽】

        /           \

       /   /           ヽ
       /   /  / ィ /i    /1   、
       /  i  / ∠ム/_ |   // !   i
      ,'   | i  |/  レ  トハ/イハ.|   |
     ,  /^レ|  kィぅ卞z, 乂|  /ト|、 |      .管輅はまどマギの展開を
     ,   { rハ  |弋シ    リレイ_. | `/i |      放映当時に全て見通して当てて見せたんだ。 
    /   ヽr- ヘ !       辷癶,| / リ
    ,    |! ヘ       、  /ル         あまりに当たり過ぎて、
   /    ト 、 \  r‐ ァ    /          最後にはネタバレすんなって怒られたけどな
   /     |i: : :` v\  _ -‐'
  //     i |⌒: :-[  ̄
 イ     | |: :/ ̄ ̄:.ヽ、

  i  i     ! |/: : : : : : : : }                                   _ _
                                                 /^>┴r<〕-┐
                                                r'Χ」 ∨ ∨', ` く
                                               ∠V  ○  ○ Vヘ._\
                                              く\ l 〃┌┐〃 _j>く
             凄いのー。                         .くミ==イア  '._ノ  r==彳
                                               辷>r=ミn==ミ _>- '´
             ヒナも一度会ってみたかったわ               く  辷z大z少 `ヽ
                                               r /⌒Y〈l|l〉  /⌒リ
                                               Lゝァ=' ,'| ,  ゝ= '
                                                /  ,' l| ',    ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .元々文筆の才を有しており、司馬炎と仲が良かったらしい。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .泰始年間に入ると、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .黄門侍郎、散騎常侍、前軍将軍、侍中、南中郎将を次々と歴任。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         華々しい官歴であり、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         華家の跡取りが司馬政権下で重く見られていた良い証拠だろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/           泰始年間が終わる頃には、都督河北諸軍事にまでなっている
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/        /

i: : : :::\::\i../        /                    /  /   \    \   \
                          .            /    {     ト     \    ヽ
                                     /  / ハ   { :! } \       ヽ    '
                          .          /   :| { ヽ  .| :}ハ  \     ハ   ',
                                     ′   {| |  ‘, }/ 丁孑芹ミト   |:|^ヽ   ,
                                  { {   |斗‐-  Vハ |〃r':::ハ 〉,   }:|  }:  |
                                  |∧ ´|ハ{芹ミ 人 ヽj  V::ツ  V ハj /  |
                                  | :∧ |ィf r'::ハ            Ⅵ イ |: |
                                   j/  Ⅵヘ Vソ            爪:   !:  |
                                     V!:ハ    ,          /! /  |:   ,
       平たく言えば、冀州の都督だな           .V 人   、  ノ    イ .|'    |  八
                                         > ..     イ__ 」   |   ヽ
                                           } ≧=<У : : : :}   {     \
                                           //⌒ <: :\ー|   人   \ \
                                          {/: : : : : : : \: :V:|    \   \ \
                                          {: : : : :\: : : : V:} |      \   \ \
                                          人 : : : : : \ : : }/八   ∧  \    ヽ  \
                                         ∠ミ: ヽ: : : : : : \:{/: : :\  ∧ー‐、ヘ   ハー-へ

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

        ____
      /      \
    / ─    ─ \
  /   (●)  (●)  \
  |      (__人__)     |         呉質(笑)でもなれる都督河北諸軍事
  \     `⌒´    ,/
  /     ー‐    \
                                                 _....._ィ: : : : : : : . ,
                                               /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
                                               / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

                                               {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
                                              |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

       あまり問題が起こらない所なので、             .     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
       箔付けにはちょうど良い官職なんですよ。                トゝ   ,    ィノ
                                         .         、  っ  ノ=ァ

       それだけ華廙殿が陛下の信を得ていたわけです               > - .イ: :ト、
                                                  ...ィ /不  ト|: :ヽ
                                               _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、

                                               /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;
      i                   i
      | ′               Ⅵ
      |/              ヾ
     /            i    ‘,
.     ′ i             |     i
    i{ j{      i     |{  }  ,   でも、咸寧元年に父が亡くなると退官して、旧例通りに喪に服しているわ
.    八{ハ  i  j{ |  ,ハ  八 ハノ
       \ト、jハノ}/ヽ}ノj/

          /       \
      , イ          \
   r ´   \     , 、   / `  、




           /   , ― -     ´ ̄`ヽヽ
              /              丶
       /   /            ヽ    ‘,
.      /   '               i   i    ‘,
      ′ /            /  ハ / }     ‘,
     i   /      / /   /| / V ト、      .\
     |  ′      / / ! / }/  / ヽ{__}_i 、   i  )
     | /       ,' j ハ斗/七/  /   \ノハ:i   |
      /  i      | /   }厶≠x       イ斧ミ |  ハ{
     ,  |{     |  〃f::::しj        {じ:j″ / ノ
      /   八    .  ヽ弋::ソ         ゞ'゚ , j/ ヽ
.     /     \   ヽ               !|′ ‘,          そんな時に事件が起きたの
.   ′      ヽ ー  ゝ         ´  八     i
   i{ |      丶 \         , -   .イ     !|
.   八ト、  、    i ヽ  >           /  /}    八
    ヽ \ ヽ   |ヽ{  r|   ≧=‐  イノ} / !   /
.        \{ )ノ  \j ` TT ´ ̄  ヽ. jノ  j//
            `    /ヽ  | |        ` ー=ミ
          ,, ´     | |         />  _
        r‐ ´|      /∧       //    / ヽ
        |:{  |   , ィ:´:ー::ヘ、    //    /   i


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この司馬炎の寵臣と関係を持ちたいと考える人物がいた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元275年頃 晋首都 洛陽】


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          /::::::/:::/:::::::::/ ::::::::::::::::::::: |::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::.

            /::/:/:::: |::::::::/::::::::::::/:::::::/|::::::::::∧ ::::::::::::::: |::::::::|::::::|
          .::/::::|:::::::|:::::/::::::::::::/::: /  }:::::: / \ ::::::::::: |::::::::|::::::|
            |::|:::: |:::::::| :/:::::::::/}/   ':::: /     \ ::::: |::::::::|::::::|
           :λ:: |:::::::|/::::::/       /:::/   /  ';:::::|::::::::|::::::|
           {| |::/!::::: |:::/   \ _  /:::/ __ /    ヾ,!::::::::!_::::|
          |/ |:::::::|/ ィ====z //   z====z|::::: | ヽ|

          |{.|:::::|  辷_:ソ__ノ ´       辷_:ソ_ノ|::::: | }.!
          |::._|:::::::|                        |:/:::::|_/ |             さて
          |::: |:::::::|::.           ,         ,´:::::::|::::::|
          |::: |:::::::|:::::.                 .::| :::::: |::::::|

          |::: |:::::::|::::::::::.                 , '::: |:::::::::|::::::|
          |::: |:::::::|::::::::::::\     ⌒     .....::::: : |:::::::|::::::|
          |::: |:::::::|_ r ´| >         < `i‐ r‐ |::::::: |::::::|
        <⌒ヽT |:::::::|   |  |      ̄       | |  |::::::: | ̄ ̄/ ̄\
    /       \!::::: |   |  |              | |  |::::::: |  /     \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .中書監の荀勗である
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::jヽ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::X/ヘ
::::::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::∧ィレ、::',:',
:::::::::::::::l::::::::::l:::/彡 ':::,' ',:l ,、!::トミ、

──‐.i===|7::::/⌒  l! l!Y:l ヽ         大章。
 ̄ ̄i::l:::::::::::|レ':::/==  | i! !j   |
:::::::::::l::! ::::::',:|::::;イケ ̄` /  `、ミ、         そろそろあなたも身を固めても良い年よ。
:::::::::::`|:\::::Y´i!:::!`ハ        | ̄
:::::::::r‐',::::::\',ヘ弋::ノ      !          平原郡の華廙殿の御息女を迎えようと思うわ
:::::::::l⌒V:::::::::ト、 '''''     ,ィ /

:::::::人 ーV::::::::',.`ー      /
:::::::::::::>',:::::::∧ __ __ ィ__

!ヽ::::::::::::∧:::::::::',   /´!:::::// /                           / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
!:::|∨:::::::::∧:::::::::', /  !::::レi /`i                         /   : /:::::::::::/:::::/:::::::::::|::ヽ::::::::::::::::::::::::.
!:::|::∨::::://≠::::::::ヽ  !::::| ´/ ,`Y                       ,: .:':: :/::/::::::/::/:::|:::|::::|:::|:::::゙.:::゙.::::::::::  ゙.
!::::::::∨://  \::::::\l::::ト. l / ./、                      |:|:::|:::::|:::|_/!:::!:::::!:::!::::l:::|: ::::|::::|::::::|::.. |  l
::::::::::::/       \:::::ト、:| i `i_/i |                      |:|:::|:::::K:|:::/|:|:::::|゙、:≧‐-:|:::|::::|::::::|::::::::*::|
                                          ヽ从ヽ:kチ≧ミヽヽ::ゝヽ_:::::从::!: :|:::::ハ::::*::l
                                             |ヽ| 込ソ`    牛茶トミ_::::/:/※::::,'
                                             |::::;;          込ソ ノ' }:::,':/7´:::::,'
      華廙殿といえば、                           ,'::::;;;;    ′       ,':::::/イ::/:::::l
      河北の名門の出で、陛下の信の厚い御方ですね。      ,:::::;;;;;;;;,、  、      ,'::::/:/V::::::::l 
                                           ,:::::;;;;;;;;;;;;;\   ̄  _...イ/:::/:/ヘ7:::::::l
      さすがです。お父様                        ,'::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;,,-:::≦_..-ァ:::/::/ヘ7 :::::::|
                                          ,':::';;;;;;;;;;;;;;;;;;;//イ ><  /:::/ Yヘ7 :::::::::|
                                          /..::|;_>‐≦// /|/;;;;;ヽ /::::,'  |ヽ{ :::::::::::|
                                   .     /|..:::|  |   ///  |;;゚;;Уア::::|. //  ≧-、|

                                          晋 荀勗の子 荀組(字:大章)


         -'"イ///////////////////////////l
.          l///////////////////////////,l
.           l////////V///////lV,ト、///////リ
            lV///// ーV、/////-Vlー\'/////
          l.V///,ト、_,.! ヾV// '、_ヾ_,.イ////
.     /,     Vl.V小  ̄´  ,イヾ!    ̄ ノ从ハ{
     / ,.'      ` V 、    :、       /リ             先方が応じてくれると良いのですが
.    / /   rー、. , 、 ./ヽ          イ .l
.   ,'   r‐ノ.  ' { l/   ,. 、 r―-、 //.! .; l=-_
.     / '.、  :. .l} .!、  .l \ 二 イ / .l./| lニニー-_
.     ,' ヽ 、   .!  l.ト、  、 \.__/   ' l l  ̄ ―=ニニ-
  ,.-={. 、        ハ \ヽ  ./::::::',  / .}/         ̄‐
  i.  ヘ         / .l / ヽ\.{l::::::::ト /!  '     /.       ,:  . . . ...:..:.i..:.:.: |:i::.:i |::.:|:::i :|::::|:::i::|::: |::i::|:| :::;::::   
                                       .′ . . . .i..:..:.|.:.: : |:i ::| |::.:|:::||::|:::i::|:::::|::i ::|:::|∨)::i
          晋 荀勗の子 荀藩(字:大堅)           i : :| ..:.i_」ニ|:::-‐|:i¬ |::|:::| |¬:‐-|::ニLj ::|:::[_,〉::::|
                                       |:|i..:.| ..:.:.i: j.斗r‐‐ト、┴└‐ ┘ 斗r‐-ミ」:|i__|:::|)::::::::|
                                       |八⊥ -‐ヘ〔 {:::し(_          {:::し(_ 八:i:| :: i::::::|
     お兄様。                              i .:.:.i小   V^ン           V^ン   i::: | :: | :.:.|
                          .            .| .:.:.|::|∧ 、、、、     ,      、、、 、 /|::: |∨|:::..:.
     心配は無用です。                       |..::..:|::i :∧               /个i::|〉〈|::.:..i
                                        | ::.: l :::: i∧      _   _       / : |::i::|∧|::::::|
     天下広しと言えども、                     |..::.::.::.::.::| :::::...._    `  ´     ...::::::: |::i: |∨|::::::|
     お父様の言葉を無碍にできる者などおりません     |.::.::.:i..::.:.|.::.: / ニ- .         . イ\ ::: |::i:::|〉〈|::::::|
                                      |.::.::.:i ::.::.| ::/ /\ >‐-   ´/   `'く|::i:::|∧|::::::|
                                      | ::.::_l ::.::.|:/ ∧   丶、___,.  '′ ∧  ::::i:::|<|::::::|
                                  _,..  -=ニ二| ::.::.|   i \   /∧   / i  i:::::::|ニニ‐- 

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ある時、荀勗は自身の息子の一人の妻に、華廙の娘を迎えようとした
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   /                i丶   \
   /    /   ∧.      l  \   ヽ
  ,' /    !.  / ',     l    ヽ   ',             /
  ! l    l.  /   ',      lヽ、___',.  }            /   \
  | l    | / __ノヘ   /リ!      l  |             ̄ ̄ ̄ヽ
  | |     l ̄      ', //   _  l  |
  j l    l    _  V   〃 ̄ ` !〉 l/             │  │
.  V 〉、   !  /´ ̄`         l∧!             │  │
    !{ _\ l                  j                  ノ
   l ゝ __ ヽl       ___    /l               __
    !   >.      丶__ノ    イ l                /__/ ヽヽ
    l      `> 、  __ . <   |                  /
    |       リ丶____r‐'</)_j_                 /
    |     _/_: : : : : :: >' /`ー 、\
    |  >'´ ..ィ: \_: :/-、/}>ァ'´  \',            ─┼─
    r<_. <: : : : : :./ ヽ  Y  i /   \              │
    l: :\: : : : : : :/  ヽ \〉l´V /     \           ノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .しかし、華廙は娘に舞い込んだ縁談を断わった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::`、    ........-―..-........
           '::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::>:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:...
        i::::::::::::::::::::::::::',::::::::::::i::::::::|:::::::::ハ:::::::;.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\

        |::::::|!::::::::i:::|::::::',::::::::::',::::/!::::::/、:::}:::/:::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::、:::::::::::`、
        |::::::|!::::::::l:::|:::::/`、:::::::Ⅴ_|:::/-‐ヾ!7:::::::/:::/::::::::i::::::::::i:::::::::::::',:::::ハ:::::::::::::.
        |/i::il:::::::::|-|::/一 \::/:', |/__ xァ,:;':::::::;':::::j:::::|::::|:::::::|::|::::::::::::::|:|::::}::i::::::::::|!

            |八:::::::| _ , xァ|/\;ゝ ""´ {::::::::|:::::{,::-|::‐!‐:/|::|::::::i::-‐::j-:}、|:::::::::ji
             レ\::! `""´        ¦::::::l:::::{__:/:::/_/ ,__|_::人|__|:ハ_|_:|__::: 八
           |\込        i    ,|::::::::l:::::|〈 f ,}`::::::::::::::´f ., } 〉 ::::!i
           |  j/个:、.      ___  /:|:::::(j:::::|: :乂,ノ::::::::::::::::::::乂 ノ |:::::|:|  信じられません。
          /{ニ=_ j/|::ぅs、 ` ‐‐ ′,:' ::|::::::::l:::::|´ ̄ ̄   ̄i  ̄  ̄ ` :l:::::|:|
        ,_=二∧ニニ=_ l  \>.. __/_  |::|:::::l:::::|:、               /:|:::::|:|  お父様の申し出を
       ,_=ニニニ='∧ |\ニl   // r =ミ\::|::|:::::|:::::!:::ゝ,    ‐ ‐   /Xj:::::i::!  こうもあっさり拒否するなんて。
    ,_=ニニニ=   ∧ |  \∨:// /|///\ |::|:::::|:::::|::::::::;>..._   _...<:::::|X|:::::|::
  ,_=ニニニ=      、|    '∨\|: ∨/|   !::|:::::|:::::|::::::|`''<  ̄ /}、 :::::|X|:::::|::  それにこれでは、
 f ⌒ヽニ=              /∧   |/∧ ;_::!:::::|:::::|: :.j!     ハ´ ,:\ |X|:::::!::|  .私がダメな子と思われるのでは?
 ト、   \           /=/∨  __r__ ̄  Yニ|:::::|: :ハ    .//∧ .〉: :ヾ:/:::/=- _   
 トニニ=_  `、        /=/: : : ∨/    `、 |: :|:::::|:/ \ ∧//ハ_ハ: : /:::/:ー==ニト、
   _-_\ニ_  `、   /=/: : : : : : :丿  ̄`、 :廴!:/|:::::|    `` 〉/!   ' /:::∧ : : : : : : }: ,          落ち着け
  _-_-}ニ}   `、  \ニ\ : : : : : { ー-、 '、 .}: |.:|:::::|      j//|   /:::/: i:|: : : : : : ; : |
   ニ='ニ:/   `、   ``~、=_: : :{ 、  `、. Τ: :| |:::::|      {//}  ./:::/: : |:|: : : :、: / : |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      華廙がどういうつもりで縁談を断わったのかは分からない。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      荀勗の話の持って行き方が悪かったのか、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      華廙が荀勗に対して何か思う所があったのか?

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .その辺りの経緯は不明だが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/          目上の人間が下の人間に縁談を断わられては面白くないだろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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       /::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,, '´.:./::::::::::::::,、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
.       /::::::::::::/:::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::,, '´.:.:.:.:.:./::::::::::::/.:ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
..     ,:::::,::::::::,':::::::::::::,':::_,..--─,, '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:::::::::,、´.:.:.:.:.:.ヽ:::::::::::::i::::::::::::::::i::::::::::i
.      ,::::/::::::,.':::::::::::::,::´::::::::::::,, '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.'::::::, '.:.:.:`ヽ、.:.:.:.:.ヽ:::::::::l::::::::::::::::l::::::::::l
.     ,'::, i:::::::i::::::::::::::':::::::::,,ィ===、、.:.:.:.:.:.:.:.:,.'::::, '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、:::::::::l:::::::::::::::l_::::::::l
    l:,' !::::::l:::::::::::::l:::,,,イ  ,ィ示、  .:.:.:.:.:.,.'´/.:.:.:.:.:.:.:.:,イニ==、、.:.マ:::::l:::::::::::::::!::i::::::'
    l!  !::::::l:::::::::::::!'.:.:{{   i::::;;:::;  .:.:./'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'  ァ...、  ヾ〟マ::!:::::::::::::,:::::l_:::'
.     !  ;:::::!::::::::::::l.:.:.:l!   弋::::ソ .:.:.:.´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ん:;;::::i   ヾ.:.V:::::::::::::,::::::::i/
        ;::::l:::::::::::::!.:.:.:.      .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 弋::::::ソ    }}.:.':::::::::::::,':::::::::l
        i.,:::!::::、:::::::,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:         .:.:.:.:.:.:.:..` ´   ".:.:,':::::::::::::!ノ:::::::i
        |:i、:!:::::ヽ:::::,  ,,,,         ,       .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./::::/::::::,':::ゝ-:::!
        !:l:`i::::::::ヽ:::、                    ,,,,  :.:.:.:.:./::::/:::::::, !:人_ノ
         |:l::::|:::::::::::`i、:、                           /::イ::::::::::,. .::::::::'         若造が
.        |:!:::::l::::::::::::::! ヽ                            //l::::::::::. /::::::::'
.        l,':::::::!:::::::::::l.、      ー---- 、           /  ,::::::::::,.':::::::::::'
      ∥:::::::!::::::::::,':::::.            ` ー        /_'::::::::,'::::::::::i:::'

      /::::::::::::!::::::::,::::::l:::ゝ.                       イ:::/::::::,.'::::::::::::l::'
.     /::::::::::::::l::::::::'::::::l:::::::::::::...                   イ:::::::/::::::/::::::::::::::::i'
    /::::::::::::::::l:::::::':::::::l::::::::::::,.i.>             < ト.、:::::::/::::::/::::::::::::::::::::,
.   /::::::::::::::::::l:::::,':::::::!:::,.,'´ . !    >      <     !  ヽ/:::::/::::::::::::::::::::::::,
   /::::::::::::::::::::l::::,::::,, '´............レ'|                  ll......../::::/.、:::::::::::::::::::::::::,
. ,.:':::::::::::::::::::::,::::,'´.........................!                 !l....../:::/.........`.....、::::::::::::::,
.,:'::::::::::::::,, '´i:::/..............................!                   ,...../:,:'.........................`.....、:::!

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .結果として、荀勗は華廙を恨んだと『晋書』は記している
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

          ____
       / ノ  \\

      / (●)  (●)\
    / ∪  (__人__)  \
    |      ` ⌒´    |          中書監殿からの縁談話を拒否るとか、どんだけロックなんだお。
     \ /⌒)⌒)⌒)   //⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /   (⌒) ./ / /     .あの杜預さんですら、
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  ::::::::::/     司馬家の娘さんを嫁にしている御時勢に
 |    l  |     ノ  /  )  /
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /

                                                  _....._ィ: : : : : : : . ,
                                                /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
                                                / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,
                                                {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
                                               |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|
     華廙殿の真意は分かりませんが、                     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ
     権力者に尾を振っているように思われたくなかったのでしょう。       トゝ   ,    ィノ
                                          .         、  っ  ノ=ァ
     士大夫は面子を大切にしたがりますから                       > - .イ: :ト、
                                                   ...ィ /不  ト|: :ヽ
                                                _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、
                                                /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .ちなみに、後年華廙は、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .時の権力者から何度か縁談を持ちかけられても全て断わっている。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       権力者が誰であろうと、そうした姿勢で一貫していたようだ
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
  {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
  / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
  | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

  |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
    !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
    リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
       \ト     、       イ-'            そして、それは荀済北も同じなのです
         ヘ    、___,     /ミミ.>
         丶、         , ':\
            `ト __  , イi. : : :/

           /|\ _  / |\/: ̄:7
          /: :/  / { |    l: : : `V . .、
     r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \


                                            .         ____
                                            .       /     \
                                                /       \
                                              / /) ノ '  ヽ、 \

                 そりゃそうだお                  .  | / .イ '(ー) (ー) u|
                                               /,'才.ミ). (__人__)  /
                                               | ≧シ'  ` ⌒´   \
                                            . /\ ヽ          ヽ


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .これまで見てきたように、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .西晋期の士大夫社会は非常に面倒臭い人々の集まりだった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .さまざまな手段で保身を図る反面、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       己の家格と歴史を重んじ、面子を潰されたと見なした相手の排撃を企む。
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         先の呉討伐における王渾などは良い例だろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元275年頃 晋首都 洛陽】

         /:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::::::/::::::::ヽ
          /:::::::::/::::::::::/::::::::::::::::::/  /::::::∧:::::::::::::.
         ,′:::::::::::::::::/:::::⌒ヽ/   /:::/  ::::::::::::::i
          |::/⌒! :::::::/_斗=≪.    //    |:::::::::::::|
          |::{. '^|:::::::/ィんkJ ヽ  /  ⌒ヽ│:::::::::::|
          |::ト、._| :::::i 弋:::ソ   /  斗x.   |/::::::::::j
          |::l:|::::|:::::::l           んiJハ /:::::::/:/       陛下。
          |::l:|::::|:::::::|       ,  弋ン /:/:/|/ 
          |::::|::::|::小、          .∠:イ:::::/          一大事です
          |::::|::::l::::〈 丶  ` ー      イ::/::::/
   , .- ―┴┴ |:::Nハ  \ ____,..  イ ::::/::::/
/  \      |:::| | l.   /| ト、_::::::i::::/::::/ 
..      \    |:::| | |     /| |  }`トく ::/

                                                       _,-、

                                                     _!´  Yー、
                                                     >-tz._ノイ斗-ミ
                                                   //, ' ゝ、{`ヽ   〉
                                                 ,イi //⌒/ // トz_ノ´

                                                〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、
              もう少々の事じゃ動じないのー               ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
                                                 `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj
                                                   >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
                                                   ( <介>'´ )

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そういう士大夫社会の頂点に立つのが荀勗だった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    ./:::::::::::::::::::::;::::::、\

    /::/::::′:/::::/ヽ::::::}:::.
    i:::l:::/:∠,./:::/、_、:::l:::i
    |:::|::xi芹// i芹xl:::l:::|         では、遠慮無く。
    |:rl:{:tヒリ     ヒぅl::f^i:
     :、l:{:ゞ   :    7::レ1         司隷校尉の傅玄殿より上奏があり、
      ::l:{:{:.、  ‐ ‐  イ::/::|         平原郡の鬲県令を務める陳郡の袁毅なる者が、
     i八:V:≧ー  i{:://:::::|         都の公卿たちに賄賂を贈って便宜を求めていたとの事。
    .:┴rヘく/    Y/'ヘ┴ 、
   /   f /ヘ{⌒  ,仏亢, i  ヽ      賄賂を受け取ったとされる者の中には相当な大物の名前もあります
  f′  仏ヘ{,_,_,_,_,_,7⌒Vノ    }
  ヽ._〉 / : : [i⌒^⌒^i] : : ヘ  ,_/ 
  /"={ー┐[i:=====:i]┌‐ }="{  
                            : : : |: : : :八: : : :{{: : : : ∨: : : : }: : : : : : /: : :ハ: : :l: |: : : : } : : : ハ

                            ; : : {\: : : 、ヽ: :', ',: : : : : : : : : ;: : : : : :/!: : //: : ノ: | : : : ; : : ://
                            :',: : :V>x:.. \、 ', ヽ{、: : : : : : ; : : : : / i: ://: /: 丿 : : ; : : //: :
                            圦: : :、==ミ弍\Vハ \: : : :ハ: : : :,仁|://イ: :/: : : .イ: /∧: :

                            { /\: :ヽ:r‐┤ ヾ \    \/,ノ. イ' : : l'心/// : /:./: V: : \
                            lん( (:::ーrァ 、          ´  んr::::v‐=、く / イ: /、: : : : : : :
                           _八: : ゞ=-' : : ;             {: :、::::ノ: : }  V ル'⌒ヽ>. . . : : :
                             ヽ. : : : : ン               、: : : : :ノ  ,}}/:.:. : : : :\. . . : : :
       なんですって!?         .ニ=‐-‐ァ ̄                 ̄ ̄ ̄  ハ:.:.:. : : : : : \. . : :
                           ―= イ :.::::::::::.:.:.        )'    :.:.:::::::::.:.  ; : : ー=ニ二フ. . : :
                           : : . .丿.:::::::::::::::.:.:.           :.:.:::::::::.:  { . . . . . : : : /. . . : :

                           二ニ=ァ                       }二ニ==< . . : : : :
                           : . . ノ                        仁二ニ=フ . : / : :
                           ー==フ                    .イニ=ニ二∠. . :'": : ノ :

                           : : .<     ( 二ニ===⊃       /. .ゝ=ァ: : : : : : :  ̄: : : : :

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .さて、華廙が父の喪に服していた頃、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .晋の朝廷ではちょっとした事件が起こっていた
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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         :::::::::::::/.. /´Y`ヽ.. \ ::::::::::::::::
   ::::::::::::::::::::::::::゙o ゚ ゚o/(/)(\)ヽo゚ ゚ o゙::::::::::::::::::

    ::::::::::::::::::__|./ ⌒`´⌒ \゙|__::::::::::::::::          以上が賄賂を贈った相手だっていう。
   ::::::::::::::/.    | ,-)___(-、|   \::::::::::::::::  
  :::::::::::::::::|  / | l    `⌒´  l | \  |::::::::::::::::::::::::      .県令から出世したくてやったっていう
 :::::::::::::::::(⊥_⊥)  \       / (⊥_⊥):::::::::::::::::
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


                                 . 〃 ¨ヽ\/¨ヽ〃               }    \
                                 〃   》´`Y}}′                /ヽ    ヽ
                                 {     {{  ヾjl      / /|  /l    '   l   !  i
                                 `≧===`彡゚,   ′ ′/-}ーァ十〃    、 j ! j 、 .
                                 〃     ≠ ′   |   厶=≠ミ}/     云ーУ! | |
                                 {{    〃 '{      / /′ィてハ `    ´ィfハヽV | l
                                 \ _〃 ∧ i  { ' /ゝ {///゚}     {//} ノ}  l {  
      やだこれ。                       ̄¨{{_ノ′{∧ j\{    `""´  ‐yヽ,、""  : i !:八  
                                 .     \   ∨∨          / / / h  И: |   〉
      一大疑獄事件になるんじゃない?           _ゝ 八 {_  U    / /  ′/Yヽ  }人j
                                    i¨ ̄ ̄ ̄ ̄ミト     _  / / /  ' l l 人_
                                     } ...::::::::  ̄ ≧〉:.、  | У__'__ /____  | ト<" ̄ ̄"j
                                    `-=ニ二二ミiト\>/_/::::/::::/::::::/:ヽ| _j〈-……= ト,
                                        )::::: ̄彡j ヽヽ{ ::::::::::::::::::::::::::::::::!::::`x=‐…_彡'

                                             晋 司隸校尉 傅玄

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .鬲県令の袁毅が中央の公卿たちに賄賂を贈っていた事が発覚。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .西晋期は賄賂による汚職が蔓延っていたが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .袁毅の事件はその中でも最大級の事件だった。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         派手にやり過ぎて足がついたといった所だろうか?
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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       ./: : : :/: : : |: :!: :.:.:|: : : : : : : \\\
       //: : :/: : ://:.:.|: : : |:.!:|: : :.:.:|: :.:.|: :.゚。
      i: |: : : |-‐//ト:/!: : //|_i!」: !: |: :.:.|: |: |
      {:i!: : :.:|v=ミx' j:/}'´j从|メ!: |: :.:.|: |: |      袁毅でしたら、私の所にも来ましたよ?
      Ⅶ: :.!:.|仆イリ ´  芹卞v|:.:|: |: |: ル'

       Ⅶ: |: | 辷ユ    らzリ 》j: :|: |: |/        私に駿馬を献上したいとの事でしたが、
    ャ‐,f⌒Ⅵ: |       `ー゚’ /:/}ハハ/        儒者の私には無用の長物なんですよね。
    ∧人__从人  「 ̄ y    ,//Y¨ ア
   ./: :∨ノ  \ri::.. ー'  イj:/ T\ト.         .勿論、受け取りませんでした
  ./: : : :∠≦三.く \_ ニ!>、zハ/〉YⅥ: : ゚。
 /: : /|^\  Ⅵ「≧<Y九.r/ // ∧Ⅶ:.:.:|
                                                     /: : : :Υ /l   _
        晋 河南尹 王恂                                 {/1/メ: : | |:ヽ/: ヽ 
                                                   _y{l了レ: ト<: : {、 : : |
                                                      }。 r‐=彡 } : |: \: |
                                                   __、厶斗 イ: :ハ: : :V
    何年か前に袁毅殿から絹糸を頂いたのは事実です。              rく:i:i:i:i:i:i|ニ7 ¨¨ !: : |
                                        r─f\一f\  |   ̄ヽi|i:i厶     | : : |
    賄賂と言えばそうなのですが、                 ゝ __.ィ:i:i\/iV`   .ノ\i:iハ   .| \|
    贈り物を受け取らないのも気が咎めるので、           .∨厂ヾУ / ̄   }\}   | : : |
    私の邸の蔵で絹糸を保管していました。               ¨\   イ___   /一’   `ト、|
                                                  ̄ }i:i:i:i:l}   {       `ト|
    おかげで埃だらけですが、証拠物件としてお役立てください         厂 ̄    、     )ノ
                                                .′              ヽ
                                                  /         \   ノ

                                              晋 尚書右僕射 山濤

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .何しろ、袁毅が賄賂を贈った相手には、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       尚書右僕射だった山濤、河南尹の王恂といった司馬家の親族すらいた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .もっとも彼らは、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       賄賂を突き返すなどして、隙を見せる真似はしなかった。
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         これも保身と言えるだろう
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  ヽ、  /  /  /      l     \  ':.
   '. ∨ ,′ ,′   /   l i        ヽ l
   ノ   ∨  ,  _〃 ∠ノ_l  /     l
        { { { '´////  `ヽハ :l   .- 、         取調べが終わり次第、袁毅は廷尉に引き渡しましょう。
    )  l l l:〃 { /    ∨`} :l   {:  :}       
..\      ヽ{ lゝ、_   ゝ、____ !/ /、 `‐’- ァ´ヽ     それにしても、
   >    \ハ´ ̄,   ´ ̄` 〃/ 八 ヽノ  ノ    . 袁毅は賄賂以外にも横着な振舞いが多かったみたいね。
 (_        八    、 ,   イ'´ ̄(  ̄´___彡く__   .
        ト、__.> >  __  ' _厶)  `=<_ -‐ '’ )   .彼、范陽郡の盧氏の婿なんだけど、
       ー, -―‐-ノ _{` v ´r‐‐ 1、   __  、 _彡ノ__   縁続きになる華廙殿の家と揉めていたそうよ
        r‐〕 --- ´厶≧__l_ノ ` 7´  \  … 、 )
        ,{-l     ji __ニ「 ニ `フ ′     '.   _)
     〃{-ヽ ___ノ´//7 ハ マ ¨´l l      ト 、                   . ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`
                                               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
                                            /:.:.:./:.:.:.:.:. /i:.:/\:.:.:.:.:.:.:.:.:、

                                            .′:./_:_.. '´ /:/   ヽ:.:.:.:.:.:.:.,
                                            iⅥ:|/`ー ./'´__  i:.:.:.:.:.:.:.i
                                                i:.:.|《゚刃    ァ=ミ、` |:. i:.:.:.:.′
                                               ヽ:| ゞ'     らハ、./:.:ム:.:.:′
                                              |.'' '' 、   `""./:.:/_ノ:.′
           ……華廙殿も盧氏の婿でしたね               |:〉  _   '' '' /:.:/:.:.:.:′
                                              |:|. > `  _.. ./:.:イ:.:.:.:.:i
                                              |:|  } 二「_./イ.ム:.:.:.::.l
                                              ゙{  //./イ    ヽ:.:.:l
                                                /´./´        ゙:.: l
                                                  //          i:. l
                                               //          .|:.:.l

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .袁毅は檻車に入れられて廷尉に送られ、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .彼から賄賂を受け取った人々は一部の例外を除いて全員罷免された。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       しかし、事はそれで終わらなかった
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ  .袁毅の妻は、華廙と同じく范陽郡の盧氏の出だった。
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、          つまり、この両者は縁続きであり、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ          平原郡の一県令と有力豪族という間柄でもあった
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元275年頃 晋首都 洛陽】




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. l::::i:::l::::::::::::::l::::::,':::::::::,.- '´.:.:.:.:.:.:.:.:./::::,:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ::::l:::::::::::!ー'::::::::'`i
. !::::,!:::!:::::::::::::l::::l,..'´::, '.:.:.:.:.`.:.:.:.:.:.:/::, '.:.:.:.:.:.:.:.'´,ィァチテ、ヾ〟.:ヽ,::::::::::::!、ヽ-'::::::l,

. l::::l ;::l::::::::::::::l::´::::::,.'´  ._.:.:.:.:.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,イ ト:::::;;::::ハ  ヾ.:.:i::::::::::::! .i::::ゝ=:::リ
  ;:::! :.::l::::::::::::::,:!:::, ',イ" ん:::心ヽ.:.'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. V::::::::::リ   !:.:,:::::::::::::' .::::::::ゝ:;
.  l::! :,:l:::::::::::::::,/イi.  V::::;;:∧.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ==" .:.:.:./::::/::::::!./:::::::::::l/    なるほど。
  !l   ヽ:::::::::::::::,.:.:!    ヽ:::::ソ.:.:.:.:.:.        .:.:.:.:.:.:.:  /::::/::::::::!':::::::::::::::}
.  l!   ∨::ヽ::::::::,                        /:/:::::::::∧:::::::::::::,:!   仔細は陛下に申し上げておきます
   !   iV:::::`..、:::.,           `           / /::::::::::,.、::∨:::::::::,!
        ;:::,:::::::::::` 、ヽ                     ,. ,::::::::::,......`....、::::::::,
      ;::::::,::::::::::::! ``                        イ.l,::::::::::,'..................., ,、
       ;:::/,:::::::::::!.......ゝ         _..... -‐'´   .イ  ,'::::::::/..................., ,...,'ヽ
     /........,::::::::::|.............>..      ̄       , ´   /:::::::/....................' ,...,   ヽ
    r'., ,.........;:::::::::!....................iヽ≧          イ      /:::::::/...................., ,'..,'   ,.ハ
   /!..., ,........;::::::::|......................., `     ≧ <        /::::::/..................../ ,..../  /  i
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .荀勗は先の縁談の意趣返しとばかりに司馬炎に意見した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|       荀勗。
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉       袁毅の事件についてどう思うかしら?
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、
                                                                  |
                                            {    !.  ...::::::::::::::::::::::::::`丶|
                                     ィ彡三ミヽ  `ヽ   ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                                     彡'⌒ヾミヽ   `/::::::/ ::::::::::::ト、,,;;:::\:::::|
                                          ヾ、  .::::::::::::::::::::::::::: |::: | \::::::::::::|
                                       _    /:::::::::/::::::::::::/,|: /-―-ヽ :::::|
                                     彡三ミミヽ  i:::::::::::|::::::::/:;:;:;:|/:;,ィ=ミ '::::::|
     袁毅が多くの者に賄賂を贈った事を         .彡'   ヾ、 |/|::::::i|:::x==ミ.;;;;/;;;;, {:::;;/}ハ| ::|

     彼一人の罪にするべきではありません。      .       ’  V八{ハ::;;ハ:::::::::::::::::V::ソ リ::::|

                                      ,ィ彡三ニミヽ .ヽ:::ハ Vソ      '' /イ ::::|
     さすがに事件の規模が大き過ぎますから。     .彡'      ` ̄ |::::::. ''  '         | :: |
                                           _  │:::人  ー-='つ   | :/|
     袁毅の親族にも責を負わせるべきでしょう         ,ィ彡'   ̄ | ::::|::j>   ⌒ /  ;|::/.|
                                    .ミ三彡'       |:::::j斗- 、_ノ下´   j/;;;|
                                           .ィニニ= _ iイ  ニニ} / }    / |
                                          ,ィ彡'  {.  ‐r<トーy′     {_〉(二つ
                                        //     |   {__/ /辷辷辷辷7\(二⊃
                                       彡' .    _│  |/ //ー~ー~‐/   ト、二)
                                        . /   │  匸)/人二ニニ二7 匸[`ト-'
                                            │   | i |┼┼┼┼|oi   |


      r─-=ミ      .  -┐
       {      `'r‐r'´     |.
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i
  /   八  ト、l 、_|\/l_,. レ| ∧
. 〈     _j\_{ ○     ○ jイ_ 〉         袁毅の親族?
  `マ ニ=ヾ=〈     ,    ノ=r'7
    ヾ=-r`ソ≧=‐ ∩ノ ⊃´ ソ´           誰かいたかしら?
.     `ソ 〈.   〈xく _ノ`ヽ ソ
        ヽ    ∠〉 ;  }
            〉ーく_} ̄ ´ _ノ                                 ...:::::::::::::::::::::::::`丶、
                                             ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                                           /::::::/ ::::::::::::::ト、::::\::::::::::::::ヽ
                                         .::::::::::::::::::::::::::: |::: | \::::::::::::::::::::::.

                                        /:::::::::/::::::::::::/ |: /-―-ヽ ::: | ::::::::|

                                           i:::::::::::|::::::::/  |/ ,ィ=ミ '::::::| ::::::::|
                                           |/|::::::i|:::x==ミ. /   {:::;;/}ハ| :::「ヽ :::|
                                         V 八{ハ::;;ハ::::::::::::::::V::ソ リ:::::| ) )::| 
      最たる者は華廙殿ですね。                   .ヽ:::ハ Vソ      '' /イ :::|ィ::::::| 
                                           |::::::. ''  '         | :: |i::::::::|
      両者共に范陽郡の盧氏から妻を迎え、             │:::人   t   フ   | : 八 ::: |
      袁毅の任地だった鬲県は平原郡、                .| ::::|::j>      /  :|::/´}::\|
      つまり華氏一門の御膝元と言えます。             . |:::::j斗- 、_ノ下´   j/ 广广⌒ヽ

                                         . _ iイ  ニニ} / }    / 〈. /    \
      これで全くの無関係という事はないでしょう         〃 |/  _ -‐う/⌒  ⌒|/\}| /    ,ハ
                                         {.  ‐r<トーy′     {_〉  ∨ {  ノ ノ
                                         |   {__/ /辷辷辷辷7o \ル-==≠ァ´
                                              │  |/ //ー~ー~‐/     l     |
                                              │  匸)/人二ニニ二7 匸匸)l     |


      r─-=ミ      .  -┐
       {      `'r‐r'´     |
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i
  /   八  ト、l _,.|\/l、_ レ| ∧ 
. 〈     _j\_{ ○     ○ jイ_ 〉        服喪中の華廙を処罰するの?
  `マ ニ=ヾ=〈       ,    ノ=r'7 
    ヾ=-r`ソ≧=‐- -‐=≦、ソ´
.     `ソ/  〈>z<〉`ヽ ソ
                                                 ...:::::::::::::::::::::::::`丶、 
                                             ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ 
                                           /::::::/ ::::::::::::::ト、::::\::::::::::::::ヽ 
                                         .::::::::::::::::::::::::::: |::: | \::::::::::::::::::::::. 
                                        /:::::::::/::::::::::::/ |: /-―-ヽ ::: | ::::::::| 
                                          i:::::::::::|::::::::/  |/ ,ィ=ミ '::::::| ::::::::| 
                                          |/|::::::i|:::x==ミ. /   {:::;;/}ハ| :::「ヽ :::| 
                                         V 八{ハ::;;ハ::::::::::::::::V::ソ リ:::::| ) )::|  
                                          ヽ:::ハ Vソ      '' /イ :::|ィ::::::|  
                                           |::::::. ''  '         | :: |i::::::::| 
                                          │:::人   t   フ   | : 八 ::: | 
     それぐらいしなければ、群臣への示しがつきません       | ::::|::j>      /  :|::/´}::\| 
                                          . |:::::j斗- 、_ノ下´   j/ 广广⌒ヽ 
                                        .  _ iイ  ニニ} / }    / 〈. /    \
                                         〃 |/  _ -‐う/⌒  ⌒|/\}| /    ,ハ
                                         {.  ‐r<トーy′     {_〉  ∨ {  ノ ノ
                                         |   {__/ /辷辷辷辷7o \ル-==≠ァ´
                                           │  |/ //ー~ー~‐/     l     |
                                           │  匸)/人二ニニ二7 匸匸)l     |


      r─-=ミ      .  -┐
       {      `'r‐r'´     |
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i
  /   八  ト、l\|\/l/レ| ∧
. 〈     _j\_{ _     _ jイ_ 〉           仕方ないわね
  `マ ニ=ヾ=〈       ,    ノ=r'7  - 3
    ヾ=-r`ソ≧=‐- -‐=≦、ソ
.     `ソ/  〈>z<〉`ヽ ソ                         /::::::::::::/:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::\
                                         ,..::::::::::::::/:::::::::/::::::::/:::::::::::::::::i::::::::::::::::ヽ
                                        '::::::://::::::::/:}:::::::::λ :::::::::::::: |::::::::::|::::::::::.

                                       /:::/:::/::::::::/:::::/:::::::/:::::\::::::::::::|::::::::::|::::::::::::'
                                       /::/::::::/:::::/::::::::/::::/─-、 V::::::::|::::::::::| ::::::::::::|
                                      '::/|::::::;'::/:::::::::::/:/::::::::::::::::\:';:::::::} ::::::::,::::::::::::::|
                                      }′::::::|/ xz=z/´::::::::::::xz==zx ヾ::/:::::::::;':ヾ、:::::::

                                        |::::::|:{ 芹ミx::::::::::::::::::孑 ミxゞV:::::::::::;'ヾ:}::}::::/
                                        ';:::::{::i 廴ノ:::::::::::::::::::::、  ノ ':::::::::::/-ゞ}:::}:/
                                        \{::|::::::::、         ̄ /::::::::/' }}ゞノ:}
                                         }:: |              /:::::/::/ ノ'::::}ノ
           では、後はお任せ下さい               .:::::::.    r ─-    /-,‐´:::::; '= '´::::::|
                                        /:::::::::人  ゝ - ′   /::::::;イ ::::::::::::::|
                                     .  /:::::::, ' /\     _  /::::::/ | ::::::::::::::: |
                                      /::::/  /::::::::` ‐‐ i   ..:::::::; ' -┴─ ┐:: |
                                     . {:::/   ..:::::::::::::::::::::::| /::::/二ニ二三∧:: |
                                     . |::{  /:::::::::/::::::::/:::::, 'ニ/   __\ニ:|
                                      ::|/:::::::::/:::::::>'::::::::/ニ  /    \\ニ
                                      ヾ::::::::::/':::::::/ニ{:::::::/ニ, /       \',ニ


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
              | ヽ ' _ ` イ           詔勅によれば、
             l l  ´=` l           華廙殿を袁毅による汚職事件の連座対象とするとの事です。
           ノ  ヽ _,、__ノ   
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、          処分内容はこちらに

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、

. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!                                  '
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|                    / /.: /l  ノ    l     ,
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::                    / /  / _l / ,|: ∧ il   l i
                                             : ー/---l  / |/―ソ|  /}i l
                                            {: l /====マ∨======| ./_   l
                                            l:i:|/| 弋'ノ    弋' ノィl/ι) l
                                           i:il l u         lll イ   l
                                            :il: \   ===   / l|  l
                                             ノl: l   ≧=‐ -=≦l)     l
                                               l: l / (_x___/ノ ヽ    l
         いや、その理屈はおかしくないか?              l l l   }  Ⅷ   /  /    l
                                             l:l  l   l    /  /  l /l}
                                              ,ll∨l   l   , /  /,/ソ/ リ
                                                l__l  '/_/マ
                                               l ̄入__ノ ̄ {_ ノ ´Y-‐- 、
                                              `{l   l   _ ノ  l_)
                                                 ゝ---ヘ______/

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .こうして荀勗の進言により、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .袁毅の罪に連座させられた華廙は、服喪中に爵位と食邑を没収された
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



            ___,,.. -‐ '' "´::::::::Y::::::::::::::::::::个s。
          フ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈

          <::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミh、__
            ⌒7 ::::::::::::: ┌─‐┐::::::::::::::::::::::::::::::>'´ :
          / ::::::::::::::::: |   .l::::::::::::::::::::::::::::::::∨

          __ノ:::::::::::::::::::::::|``~、!::::::::::::::::::ハ::::::::::::∨
          ⌒Y :::::::::::::::::::: |筏㍉ノ:::::::::::/ .|::::::::::::::::',
         ノ:::::::::{ \|\{乂ソ/イ:::/r佗ぅ|::::::::::ト--\

          ̄ ̄|乂_      レ   ゞ-'..|`, ::: |
            |::::: ',             /ノ::::N       華廙を庶人に落として廃嫡し、
            |:::::::::',   ヽ      /\::八       .華廙の子の華混に後を継がせてはどうでしょう?
            レ' |/込     ̄

         _         / ≧s。__  イ
      /⌒ヽ   ¨ ー─イ   /  .| |
    /   ∨    / \__/<>| |                             , --──-、
   ノ      |   /        <> \\_____                   , イ /      ヘ  ト 、
                                                i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
            晋 大鴻臚 何遵                          ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
                                                     | ヽ ' _ ` イ   
                                                    l l  ´=` l   
                                                  ノ  ヽ _,、__ノ   
    お待ちを。                                _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、   
                                         /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

    それでは、華廙殿に二重の罰を与える事になります     丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
                                       . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
                                       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                                       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .華廙に対する追い打ちはさらに続く
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }     
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .ここに至って、大鴻臚の何遵が華廙を廃嫡するべきと主張
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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              {:.:{
           \_/´ ̄ ̄`二ミ 、/7^ヽ

             /: : :.⌒⌒ヽ: : :.\ヒ7.: : : :.\
            /: : :./ : : : : : : : \: : ヽ ∧: : : : :.ヽ
             /: : : {.: : : : : : : :: :: :.}: : :.∨∧: : : : :.}
.             {: : : : |: :{.: : :.i: :i: : : :|.: :: ::.}:\}.:. :. .:.|
              i|: : :i─-、: : :.|: :|: : : :|.: :. .:.|: : ∧: : :.`\
    r-、     ノ:{: : :|芹示  ト、´ ̄`}: : :.乂.:: :.∧: : :.\ ̄´
      ∨ヘ  /∧: :| じ} \{芹示//: :.∧.: : : :.∧\_\      陛下。
     } }/{/{/: :.ヽ{ "" /   じ} イ}: :厶イ.: : :. :. :.\_
    r<_{八 |: :i: : :.ト、  、__,  ""/../: : :.|: : :.| .人_         お呼びでしょうか?
    / ─`Y i从{\ .{乂ヽ _  イ/: :/イ: : /: : 人\ト、
    〈 二ュ} } / ̄{⌒ン、_/`\-ノ/彡イ\≧=-
   ∧  Y  /イ  _}//个}}    // ̄ ̄\
.    ∧ } /   L二二//二ユ´ ̄      \

          晋 散騎常侍 何劭                         r─-=ミ      .  -┐
                                                {      `'r‐r'´     |
                                                >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
                                         .      く   __.∠_ト\__\
                                              /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
    何遵の上奏を読んだけれど……                 .  /  ./   i i  {    }  ! !  i
                                          ./   八  ト、l\|\/l/レ| ∧
    もう華廙には罰を与えたし、二重に罰したりはしないわよ。  〈     _j\_{ о     о jイ_ 〉
                                           `マ ニ=ヾ=〈     、_,、_,   ノ=r'7
    それに……                                  ヾ=-r`ソ≧=‐./´ ̄ ̄`/´ ̄ ̄/
                                         .     `ソ /´ γ⌒ヽ   /   Yヽ
                                                ヽ ーヾ_ノ   /    〈_ノ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .しかし、これはさすがに司馬炎が認めなかった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }     
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      結果、華廙への処分は爵位と食邑の没収で決着した
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



            ―-r  ミ___
        /   >r―y― く-  .  ヽ
      j // : : ⌒: : ー': :)\  \
      〔 /: /:〃 : /: : : }: : :⌒ヾ
      //: :| l:/|!|:|l:! : 〃| :| |: : :}\
     v:l: イ⌒l|!|:|l:!: :/|-ミ: |: : :}

   /: :.从:j:ィ1{.l!|:|l:!:/ .|:j ヽ:|: : :}         .確か、あなたたち兄弟も、
   (: : : 《: :.j{ {り    f j 〔ヽ∨/}/       袁毅から賄賂を受け取っていたわよね?
    ヽ: rニミっ ,    乂り ノ |: j: : : ;
     ハ:ノ从       ⊂⊃r彡く: : /       .果たして何遵に華廙の処遇を論じる資格があるのかしら?
  r彡く ノく:Υヽ .     . ィ  >); :zィ
  《  ノ  ./:} j>― 彡 ∧≪ヽヽ〔
       〃 | ⌒ヽ r, ¨  , r"   v                                      ⌒ヽ
        )八_ ノj ∧r,\|!  { .j                                       }...}
                                                 >: :´ ̄ ̄`メ:厶⌒\
                                                  /: : /: :{.: : : :.\: : \: ∧
                                             /.: : :./.:. .:.人.: : : :. :.ヽ: : :.ヽ ト、

                                            / /: : :./: : :.{ 斗\.: : : :.}.: : : :.乂

                                              {./: : : :{.:..:. :.ト、芹示 ヽ 芹ミ: : :.} .i
                                             ./.: : :. :.|.:..:. :.|  ヒリ   .ヒリ / .人
                                          `ー ィ.: : :.| rヘ: ト、      ' ∨.: : : :.\

    いやー、袁毅殿の所とは同郷の好でお付き合いがですね。      |: : :.ノ ヘ..∧ \   ─ァ /: : :.ゝ┬=≦
                                               人.: : : :.∨\\   `"/ : : /: :\_,
    すいませんごめんなさい                        /: : :.\: : :.∨イ   `Tマ: : // ̄´

                                          ` ̄ ̄`}7\: :∨  r=彡 Y: :/

                                                   _/\}イ^Y  /⌒ー─ 、
                                             /   / {⌒} j_/、   /  ヽ
                                             {   /  `7   \ /     }


          .: :/: : : :/: : /:.:,': : : : : : : : : :l: : : : :.:|: : : : l:.:',: : : : : :l
          ,:.:/: : : : ': : /!:.:i{: : : : : : : : : :i{: :l: : : :l: : : : |: :l: : : : : :l
        j{/: : l: :.:.|: /、}:.ハ: : : : : :.:l: : ハ: :ト;: : :l: : : :.:|:.:l: : : : : :|
        〃: : :.{: : :|/  `ー',: : : : :.|: / ト{ ∨:.!: : : :.:|: }: : : : : :!
       ノ: :.,、r: ∨:斗≠=ミ圦: : : : : |/ー┼-∨|: .; : : |イ: : : : : :|    何みっともない真似しているのよ?
      `''7´ : :}: :∨:.{乂 じ ハ ヽ: : : } 斗≠=ミ{:/: : :.从: : : : : :!
      /: : : : |: : {ヾ:. `"´  ノ \:{ 《 じ ノ才: : ; : :八: : : : :{    .これじゃあ、

     .: : : : : : l: : :トjゝ         ヾ  `"´ /: /:.`ゝー`、: : : ',   私怨で華廙殿を叩いているように見えるわ
    /: : : :イ: : ∨:.|∧      '         ノイ: :|: : :∧   \: :.`、
  ,/: :,、丶`i|: : :.:∨|: :.}ヽ    _       .: : :λ:.l: : :}!∧    `ー
 ー‐<     |:.ト、: :ヾ!:.:.l:f´〕h、   `   イ: : : /:.}: l: :.八: :.\  
        ト:{ \:{: : :.| \ ≧=‐ 、ヽ`'}: : : :/: :.'; l:./  `''<:\      フ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈
        弋   ヽゝ:|   `r__y´   ノ: : :/ー‐=}ノ=- 、 `¨      <::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミh、__´
    γ==‐-‐'''"~⌒V}\  |三|  /7/        ヽ       ⌒7 ::::::::::::: ┌─‐┐::::::::::::::::::::::::::::::>'´ :
    / ',          、ヘ` \}ー‐ゝ´ ``ヽ、    /、  ¦        / ::::::::::::::::: |   .l::::::::::::::::::::::::::::::::∨
                                          __ノ:::::::::::::::::::::::|``~、!::::::::::::::::::ハ::::::::::::∨
                                           ⌒Y :::::::::::::::::::: |/⌒ヽノ::::::::::/ .|::::::::::::::::',
                                         ノ:::::::::{ \|\{乂__/イ::://⌒ヽ::::::::::ト--\

                                          ̄ ̄|乂_      レ  乂__ノ|`, ::: |

                                            |::::: ',  u       ||||./ノ::::N
                すまん                        |:::::::::',   ヽ      /\::八
                                            レ' |/込     ̄

                                         _         / ≧s。__  イ
                                      /⌒ヽ   ¨ ー─イ   /  .| |
                                    ./   ∨    / \__/<>| |
                                   ノ      |   /        <> \\_____

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      何遵と何劭。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      共に当時太保だった何曾の息子であり、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      兄の何遵が妾腹の子で、弟の何劭が正妻の子に当たる。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         どちらも功臣の子弟の例に漏れず、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/          長く司馬炎の側近として仕えた経歴を持つ
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



//      <f'´: : : : : : : : : :.:〈⌒{、: : : :\__\-:.、
: :.{    /: : : : : : : : : : : : : : :\}.:八:\: : : :\   \:\
: : \_/: : : : : : : : : :\ : : : : : : :\八: : , : : : \   }: :.}
\: : :乂 : : : : : : : : : : : :\ : : : : : : :∨\:}: : : : : : :., }: :.}

   ̄ {: : : :{ : : : : : : :{: \:.\: : : :∧ ∨:八: : : : : : :.∨/
    /}: : : { : : : : : : :{\: \_メ: : : :乂:\: }: : :.{: : : :.:〈
   { {: : : :,:\: : : :∨ メ芹宍┐{ : {.\{:.}: : : }: : : :.: }
   }:{: : : : \:_\: : : 〈 / 乂ツ}:八: }_人::∨: ∧: : : :.{

     }∧: : :く_芹=ト、ト、\   ,{/ 〉:}:{: : : {\: :.\ ̄`   せっかく父上の顔に免じて処分保留にしてもらったのに
     }::人:\:ヽ乂;}八  ̄    八:{: }: : :.}: : \ ̄`
    /{:.:/}\}: ̄\   , -  〈 __j}:.{: : :.八: : :.\
     .{::{八:.:{∨: : : 〕Oo。. _///∨: ::/:./{\: : :.〉
     .{:::\乂 } l 乂{:::{::リハ./: /{ .:乂:/乂_:\} ̄
     \: :\>┴彡'´>‐〈:::::乂_ {/::::::/{ {⌒ヽ
        /〉 {:::{ /     \::::::`{:::::::{ _}, 乂__∧
                                                  フ           \
                                                  /             ゝ
                                                 7  M   ト, 、     i
                                                 ' i .l--∨/-∨-Y    〉
                                                   ”`l===  === l/} /
                持つべきものは父親だよな                   l  `__    i' /
                                                    ` 、__ . イ "i'

                                                     _x/◇,'  ノ` 、
                                                   v' " / ◇ ` 〈    `_、

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       彼らは袁毅と同じ陳郡の出であり、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      父の何曾の代から袁毅と付き合いがあったらしい。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .そうした関係上、彼らも袁毅から賄賂を受け取ったと弾劾されている
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                   ____
                  (: :(_rー=ミ、-- 、
                 //: :≦-レ'--- )≧s。\
                 (:(/: : : : ̄ ̄ : : : <ー====-- _
              /≧=-: : : : : : : : :\: :\-=====--- _
             ___イ /: /: : : : : : : : : : : : : : : :ヽー=====----_
            /____,}/: / : : : !: : : : : \_:! : : : ∨\-===---_〉
         --==ミ ′{l: :!--:!: : : : : ト、{\| : }: : :i /-==/---/
        〈 -===ミy, : :从 l\:{\: : : :{rゃ芯: :l: :八-===/---{′
       ∨ /-===レ : : }Nrゃ芯 \: 乂 vク }/:.〈-=\==---ノ
.        ∨ /-==-,: : :|: :\vク   、 ⌒` /): : :〉-===--/
         }-===-,: : |: : |⌒    ,,、、 イ |: /-===--/
          j /-==\{\{/:i{>-((__))'} l |/-==ミk、′
         ∨ /-====-/:i:i:| {  "" ! !=_\-==∨         まあ、いいわ。
             ∨ /=。s≦〉:i:i:i! \  ∧_jh、==\=/
           〈 /===/ }:i:i:i____\}/ 人:i:i:i:i:、=-{          .私の顔見せは終わったから引っ込みましょう

              j===∧ }:i:i:i   厂{  ∧==-_ー==ミk、________
              |==∧  ';i:i:i:,  \__{  ∧==-_===-_\:i:i:i:i:i:i:i/
             /=!=イ   、':i:i:i:,   __{__ //,==-!=====\ ̄ ̄
        -=====_j{_人 、\:i:i:i:i; ̄ __{    〉=_|=======-_
     -========/===-\ヽ ';i:i:i:,__{_i __,.ィi{∧_|========-_
   -=========/====-}/∧∨';i:i:i:,_{_(___.....ノ  ∧!=========-_
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   -=======/=====-/\ヽ \__)h、:i:i:、 ニニ{-==∧=========-_〉

   -======={===- // ∧     })h、\___{_-=∧=======-_/

     -======{Y ∧∨ / ∧  \_ }__-=≧=-、:i:i:ヽ_∧=====-_/
      -====={|/ ∧∨      ノ__}   )/{ \:i:i〉`}====-_/
      \-===∨  ∧∨   \__{__{ /  人  )'゙  }===-_/

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      何劭、字を敬祖。豫州陳郡陽夏の人。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      晋の太宰何曾の跡取り息子で、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      司馬炎と同年齢な事もあって、竹馬の友の間柄だった。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         司馬炎が晋王太子になると太子中庶子に、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/          皇帝になった後は散騎常侍として、常に司馬炎の側に控えていた
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                   ____
                  (: :(_rー=ミ、-- 、
                 //: :≦-レ'--- )≧s。\
                 (:(/: : : : ̄ ̄ : : : <ー====-- _
              /≧=-: : : : : : : : :\: :\-=====--- _
             ___イ /: /: : : : : : : : : : : : : : : :ヽー=====----_
            /____,}/: / : : : !: : : : : \_:! : : : ∨\-===---_〉
         --==ミ ′{l: :!--:!: : : : : ト、{\| : }: : :i /-==/---/
        〈 -===ミy, : :从 l\:{\: : : :{rゃ芯: :l: :八-===/---{′
       ∨ /-===レ : : }Nrゃ芯 \: 乂 vク }/:.〈-=\==---ノ
.        ∨ /-==-,: : :|: :\vク   、 ⌒` /): : :〉-===--/
         }-===-,: : |: : |⌒    ,,、、 イ |: /-===--/
          j /-==\{\{/:i{>-((__))'} l |/-==ミk、′
         ∨ /-====-/:i:i:| {  "" ! !=_\-==∨ 
             ∨ /=。s≦〉:i:i:i! \  ∧_jh、==\=/             .今日の晩餐は何かしら?
           〈 /===/ }:i:i:i____\}/ 人:i:i:i:i:、=-{  
              j===∧ }:i:i:i   厂{  ∧==-_ー==ミk、________    .大金を投じているんだから、
              |==∧  ';i:i:i:,  \__{  ∧==-_===-_\:i:i:i:i:i:i:i/    .やっぱり美味しい物が食べたいなぁ
             /=!=イ   、':i:i:i:,   __{__ //,==-!=====\ ̄ ̄
        -=====_j{_人 、\:i:i:i:i; ̄ __{    〉=_|=======-_
     -========/===-\ヽ ';i:i:i:,__{_i __,.ィi{∧_|========-_
   -=========/====-}/∧∨';i:i:i:,_{_(___.....ノ  ∧!=========-_
   -========/=====-〉、∧∨':i:i:i:i:、{ /  /-∧==========-_
   -=======/=====-/\ヽ \__)h、:i:i:、 ニニ{-==∧=========-_〉

   -======={===- // ∧     })h、\___{_-=∧=======-_/

     -======{Y ∧∨ / ∧  \_ }__-=≧=-、:i:i:ヽ_∧=====-_/
      -====={|/ ∧∨      ノ__}   )/{ \:i:i〉`}====-_/
      \-===∨  ∧∨   \__{__{ /  人  )'゙  }===-_/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .博学であり、よく文章を書き、
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .近い時代の事柄を示す様子は掌を指すように容易だったという。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      一方で豪奢な生活ぶりから、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      父の何曾と共に西晋貴族を代表する一人として知られる。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .彼の事績は追々紹介するが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/          いかにも教養のある趣味人という印象を受ける
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`             .以上が晋の朝廷を騒がせた汚職事件のあらましだ。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、  
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ          .内容を調べていて、
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ          ついこんな感想を抱いてしまった
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

        ____
      /      \
    / ─    ─ \
  /   (●)  (●)  \       .華廙殿という御仁は、
  |      (__人__)     |       お偉いさんの間じゃ嫌われてるんですかお?
  \     `⌒´    ,/
  /     ー‐    \


                                       /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                       {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
                                       / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                       | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                       |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
     偏屈な人なのは間違いありませんけどね。         . !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
                                         リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
     まあ、朝廷ではよくある事ですよ。                   \ト     、       イ-'
                                              ヘ    、___,     /ミミ.>
     任愷殿の時はひどかった                          丶、         , ':\
                                                 `ト __  , イi. : : :/

                                                /|\ _  / |\/: ̄:7
                                               /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                          r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       皇帝の側近たちが
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      袁毅の事件を出汁にして、足の引っ張り合いをしているのでは、と。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .何とも見苦しい光景なのだが……
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



  /              `ヽ、

  ,               ∥ }   λ\
  |    /    i  ∥‐ナト   }
  |    |    i}《乂  ノノ∨|  ノ
  ,   |   ,ィキ¨\ゝ'’.ィf゚7ソリ

  |    |    i.i}.ィfチ,  ゞ' |川     あれ以来、兄は暇を持て余して、
  j    | 入  ヽ《:沙      ノ从     家の者に経書の講義をしたり、庭弄りをしたりして毎日を過ごしたわ。
  {!ソ  ノノ ヾァ、_ゝ.   , /ヽ,
  リハ "  ∨ト、` ‐-- イ  i|     今年、呉平定を祝った大赦で赦免されて、

    `ヾミゞソ_ノ__ ̄ ̄|匚》,  !}      .爵位と食邑を取り戻して城門校尉に復職した次第よ
          /  ̄ ̄ミ、|ト◇、 ,==ミ
        / \    ゙’__ヽヽ:.: :.ヽ
      |   ヽ | /:.: :.: :.i ヽ...:::}

      |    }!/:.: :.: ....:|メ.}:::::リ


                                                    ____
                                                  /      \
                                                 /─    ─  \
          なるほど。                               ./ (●)  (●)   \
                                               |    (__人__)      |
          というか、話してて気になったことがひとつ            \   ⊂ ヽ∩     <
                                                 |  |  '、_ \ /  )
                                                 |  |__\  “  /
                                                 \ ___\_/


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ……荀勗と華廙の諍いには腑に落ちない点がある

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



     ____
   /     \
  /  ─    ─\        華嶠殿。
/   ‐=・=‐ ‐=・= \

|       (__人__)    |      .中書省でベラベラ喋っていて大丈夫なんですかお?
\     ` ⌒´   ,/


                                      ∨//       /,イ           ∨/////∧
                                     ∨  /    l// |           ∨////  .
                                      /   /    ,イ,イ  |i             ∨//   |
                                        /   '  -‐=/i ハ|  |ハ  l       ∨
                                    /   |   ,' l' | |ヽ 丁`ヽ l |        |
                                     / /   |   /ニミx     \|i  li ハ ト、
                                     |/|    !  ヘ{´l_豺ミ   .彡lハ=.ハ| リ   ト 、
                                        !  八 |i l i::::j::}     テ l_狄ミォ|   トn'  ゙ 、
         大丈夫よ。                      |  | ヽ从 弋:ツ         i::::j:リ/   / ソ
                                    八 i|    |          ヾ=/  ィ // \     i
         私、著作郎も兼任しているもの           `’ \ト、 、  丶         厶イノィ    ヽ l |
                                            i \i\   r 、     ィ´|_ l   ! ∧ハノ
                                            |∧  |i `ト  ´ _   ´ ∠´ |∧  ノ|/
                                            l′\|\|  `"ヽ r<"´/ ̄ ̄\
                                               / l`〈     |      \
                                              /   .〉 〉 /|        ヽ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      ひとつは、華廙が処罰された後に、弟の華嶠が著作郎を兼任した事。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      今更言うまでもないだろうが、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      著作郎は中書省の官職であり、中書監荀勗の下で働く事になる。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         荀勗と華嶠の間にわだかまりはなかったのだろうか?
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



.        ,,´      .′     、 ´  `ヽ、ヽ
.       /         |  i     ヽ     \ ヽ
       /     :/    |  | i     :. i     \‘,
.      /     .:′   /|  | |、    | | ヽ    ヾ、
     /     :| :!  /__|  |/ ヽ -‐‐|ミト、 :.   ヽ ヽ
.     ′    斗七/´ { /ヽ   \ { jハ`:!、  i ‘, \
   .      / |/,x=ュ、 乂   \ ィ斧ミx、ヽ{ !   ト、 }
    !|  !  / yfし::ハ ゛      ∨じ::j j} |i: !| jノ、
..  八 ト、 {ハヾ弋:::ソ          ゞ゚ ' ″ ノl 八   \
    ヽ!/ヽ{ i:.      i:          rfj/:i `   ヽ
.     /    iト.:.              /ゞ:'ノ|     i ‘,     それにね。
     .     |i八       { )        ′´  ! 、   :|  :
      i    |{、 丶          イ   :| ∧ ハ  ト、 |     荀済北は御子息の嫁を
      |{  i 八 \  >       イ  jハ | / ヽ ヽ |  )′    .結局うちの一門から迎えているの。
    八{ヽ{   ヽ `ヽ |ー- 、  ,,‐!j/ ′ }//    \ )ノ
      \ `ヽ{  \  ,    YY   !    /      /         私の従弟の華衍の娘の一人が、
            ,, ´    | |  ヽ、                  .荀済北の御子息の荀組殿に嫁いでいるわ
.        __ ,, ´ヽ      ノ_ヽ     丶、
      / :       \   /{///ト、7777/`ヽ、__
     .  i         \/ ゝf^ヘ ヾ'ソ    : ヽ
      i  |           ∨∧         i :.
      |  :.     xュ、     ∨∧     __  :  :.
      |   :.    .イ三ニ≧ュ、  ∨∧  ,.ィ升,心、  i
      |    :. i .イニ三三三三ミx∨∧イ三三三,ハ  !

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      もうひとつは、荀勗が息子の嫁を華氏一門から迎えた点だ。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      華廙の娘との縁談は諦めたにせよ、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      華廙・華嶠の従弟に当たる華衍の娘を息子の荀組の嫁に迎えている。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .よく縁談合意に至ったものだが、手打ちの側面もあったのかもしれない
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
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: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/       この辺りの事柄は、1965年に北京で出土した『華芳墓誌』に記されている
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
i: : : :: : : : :|<V>| : : : !
                                /|/: : : : : : :/: : : : :./: : : : : : :<
                               ト,|: : : l : :\: /: : : :/: : : -:―: : : : : >
                               '; : : : :ゝー-  ;-≠ 二=-: : : : : : : {
                               ,ゝ: : ,=  ゝ ぇ -一   ヾ: : :ヽ: : : \

                              、_フ: :/   _   i!  ,ィ三≧  ゝ: : :\: : : >   ___
                               7: :}   ゞミシ介 杉",ー 、 }: : : : : : 〈/_ ̄ ハ/  ハ / ̄ハ
   華芳というのは、                、_ノ:.;ヘ:', 、,二, }::  ノ::ヽ,-=-、 }: : : :r,ニY==- ノf=- ノ |f= ノノ⌒ヽ
   華衍の娘で余の妻でもある女の名でな。   ̄ {ハ:.{  /  |  |::  \    j : : :.{┌────────{ヽ) ノノ
                                Y:.{    |  |::.    ヽー: : : :レ|             ¨´
   碑文から華芳の姉の華苕が、           .〉:.{/;'   ゝ ノ   ヽ ,}: : : : :.│ 太原晋陽王公故夫人
   荀組に嫁いだのが分かるのだ           }: : :{ r= 二二二ニヲ }: :.:_,ィ }ヽ

                                ./: : : / }辷 ___  ニ _}V: :f  U ノ   平原華氏之銘
                              ./廴: : :ー1,, 、ゝ:テ:く,ィ:v゛: : : :|  /|
                           . , イ   廴; :/: : :/: : ヽ: : : ヾ: : ー-、 | 
                           /  i!     "ヘ;/;,/;∧:ト、「`゛ ̄ ー=.弋|

                                  晋 王沈の子 王浚

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

      ,,   , -‐      ‐`ヽ、
     〃   /        i    ヽ
.    /   〃     /   | i |     ‘,
    ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
    .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
   , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八      .私自身は文帝の属官から起家したから
  ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{      .荀済北には常々お世話になっているわ。
  /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
 , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/        .もし、荀済北が華氏一門全てを敵視していたら、
..{ ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|         私はここにいないし、縁談も成立しなかったでしょうね
..レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |
       \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
        ソ    | i ト、
      , イ      | i | ヽ、   
  r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ

                                                      ___
                                                    /      \
                                                  /⌒   ⌒   \
                                               ./(● ) (● )   ヽ

       しかし、わざわざ著作郎になって何をするんですお?         | ⌒(__人__)⌒      |
                                                \   `⌒ ´     /
                                                    /             \


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      こうした事柄から、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      荀勗が一筋縄ではいかない人物なのがうかがえる

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




.     /         ‘.    、    \‘,
    /        i |   !| !   j{  i    ヽ
.  .′       i !| ト、 ヽリ _ト、_ハ !   ト ゝ
           |八{ ∨´ヽ{ }/  Ⅵ   :!|  ‘,
  i      ヽ,斗‐ ヽ/ \ 〃斧ミx. |   八
  |{ i   i イⅥxュ、′   弋うソ ,   /       i 
.  八ト、  | | 《 Vじj          厶イ        |{      夏侯湛殿が
     \ト、{ ヽ゛ゞ゚' ,         八     八      魏の史書を書いているのは知っているわね?
      i ヽ ハ       ,      イ  `  /  /
       |   ヽ  `     / |_  |i / )ノ
       |{     ≧ ‐  r ´ ,, ´ レ'}/
.       八ト、  iハ ト、ハトr<   { ′
          ` \{  }ノ_,ノ !i     ノ `  _
            , rf ´   ノ{           / \

                                                  ____
                                                /      \
                                               / ─    ─ \
                                             /   (●)  (●)  \
                                             |      (__人__)     |
             さっき話していましたお                  \    ` ⌒´    ,/
                                              /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
                                             /      ,⊆ニ_ヽ、  |
                                            /    / r─--⊃、  |
                                            | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |





                .   ´ ̄ ̄ ̄`  、
          /    ,  '⌒     ´ ̄`丶
                /            ヽ
          /     ,
       ′  /            /   !       ‘,
            . ′       ′  / | i | i   i
      ,   ノイ     厶 ‐ / 八{ ト、{‐- |   ‘,
        ′   |    i´/ | / j/  乂 ヽ |   i .
      /  / }|     Ⅳ  Ⅳ /      Ⅵ  !ト ゝ
.     /  / j八    |  x≠ミ    x=ミ i   八
    /   ′ { (ヽ   |             ハ/          私はね。
.    ′! j   \ゞ\{           '   ′‘.
  八{八ハ   i   ` ーr 、    ー    /   !|           .後漢の歴史をまとめたいのよ
       \{\  i |__`        イ   八
           \ハ{  `   ≧=‐<  !  , ′
          _,ノ      | | 、   )ノ}/
       . <        | |  ` r __
       /´\  \      ノxへ_|  i .
.       ′   \  \    / \:ノⅣ!  ! |
      i       ヽ   \_/   i::::く  ! |





_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|           続く           |:::::::::::::|  ゝ::::|
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|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .続きは次の土日の予定。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         お疲れ様
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


西晋は初っ端からこういう腐敗が見て取れるのがどうもね

結局九品官人法って上手く機能しなかったのかな?

>>1乙ー
荀勗って本当一筋縄ではいかないというか、よくわからない人間だな
まあこの時代の西晋人士は「政争は行っても殺しまではしない」という一線を引いていたのかもしれないけど

>>667修正】
【紀元275年頃 晋首都 洛陽】

         /:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::::::/::::::::ヽ
          /:::::::::/::::::::::/::::::::::::::::::/  /::::::∧:::::::::::::.
         ,′:::::::::::::::::/:::::⌒ヽ/   /:::/  ::::::::::::::i
          |::/⌒! :::::::/_斗=≪.    //    |:::::::::::::|
          |::{. '^|:::::::/ィんkJ ヽ  /  ⌒ヽ│:::::::::::|
          |::ト、._| :::::i 弋:::ソ   /  斗x.   |/::::::::::j
          |::l:|::::|:::::::l           んiJハ /:::::::/:/       陛下。
          |::l:|::::|:::::::|       ,  弋ン /:/:/|/ 
          |::::|::::|::小、          .∠:イ:::::/          一大事です
          |::::|::::l::::〈 丶  ` ー      イ::/::::/
   , .- ―┴┴ |:::Nハ  \ ____,..  イ ::::/::::/
../  \      |:::| | l.   /| ト、_::::::i::::/::::/ 
..      \    |:::| | |     /| |  }`トく ::/

                                                       _,-、

                                                     _!´  Yー、
                                                     >-tz._ノイ斗-ミ
                                                   //, ' ゝ、{`ヽ   〉
                                                 ,イi //⌒/ // トz_ノ´

                                                〃rソ●' / /⌒i ハ  __!、
              もう少々の事じゃ動じないのー               ヾそ!''' __  ●'.! ! ゝ'ハ \
                                                 `人 i_.ノ ''' rソ、  彡}イj
                                                   >z-  ジ_ミ≧彡'ノ'´
                                                   ( <介>'´ )

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そういう士大夫社会の頂点に立つのが荀勗だった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【それでも後漢末よりはマシだと思うんだ】




        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,      >>699

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }      .魏晋で一括りに見れば、半世紀以上過ぎているので無理もないかなと。
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ      >>700
        トゝ   ,    ィノ       九品官人法の性格上、善用もされれば悪用もされる所がありまして。
.         、  っ  ノ=ァ

          > - .イ: :ト、       太康年間に改革を求める声があがるのですが、
         ...ィ /不  ト|: :ヽ       手間と意欲の問題で、結局南北朝時代まで使われ続ける事になります。
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、
      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;     >>702
     |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ // |:::/:::::::l    王戎殿曰く、「出来は良いが扱い難い」人だそうです
.     イーュ  水   .// .__j:::|::::::::::}
.    人≦ュ=====彡 ゝっ Y:::::::::l
.






        _....._ィ: : : : : : : . ,
      /7: ̄: : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : /: : : : :l: : : : : ,

      {: : :|ハ|:_lム|: : ム_ト: :l : : }
     |l: : : ヘト≠ lヘ: | rキ从: : :l|

.     ヘト: : :代シ  ∨弋シハ : ノ        .ごめんなさい。
        トゝ   ,    ィノ 
.         、  っ  ノ=ァ         >>1体調不良のため、投下は火曜日か水曜日に延期します。

          > - .イ: :ト、     
         ...ィ /不  ト|: :ヽ        .ある意味で西晋を象徴する
      _ィ::::/:::∧イァvィ|::::,:::::ト、       .贅沢競争をどこで入れようか悩む今日この頃
      /rl::<:::::| /^l  rュ::/::::/::::;
     |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ // |:::/:::::::l

.     イーュ  水   .// .__j:::|::::::::::}
.    人≦ュ=====彡 ゝっ Y:::::::::l





    '  '          ,'      ヽ    \
.    '  /   / '   /  /   V    :,
.  /  '   / /  /}   ∧ l    ,    :,
  '  ' /  ,.斗-==ミ、/  |  / |   l  :,
.  {  |ハ  ' / j/斗-ミ//  | =ミく   l| | ,
 八 jレ',  {/〃うr'}      ,=ミ、`ヾ  j| | |
   ∨⌒, {  乂ク      んr} チ /   '| ハ|       華嶠殿はこの中書省で、
    ヽ(ハ {           ゞ'’ ' / } / j/        .後漢の歴史書を編纂しています。
  r―‐≧s。        '    '/// ´
  `⌒/ヽ\}ト、   ` ー    八´            後漢の史書の決定版はまだありませんからね

    〈  )/  \      ,. イ
    __) /^'  ., }≧=- <
   ( ノニヽ   `ヽ,「 、
 。s≦\ニニ\    }l }≧s。., _                ∨//       /,イ           ∨/////∧
/ニニニニ\ニニヽ、 ' V,ヽニ\ニ∧              ∨  /    l// |           ∨////  .
ニ≧s。ニニ∧ニニ∧人 }ー:、、ニ'<ハ               /   /    ,イ,イ  |i             ∨//   |
                                      /   '  -‐=/i ハ|  |ハ  l       ∨
                                  /   |   ,' l' | |ヽ 丁`ヽ l |        |
                                   / /   |   /ニミx     \|i  li ハ ト、
                                   |/|    !  ヘ{´l_豺ミ   .彡lハ=.ハ| リ   ト 、
                                      !  八 |i l i::::j::}     テ l_狄ミォ|   トn'  ゙ 、
                                     |  | ヽ从 弋:ツ         i::::j:リ/   / ソ
    少し前に張璠という官吏が書いた         八 i|    |          ヾ=/  ィ // \     i
    『後漢紀』を読んだ事はあるかしら?         `’ \ト、 、  丶         厶イノィ    ヽ l |
                                          i \i\   r 、     ィ´|_ l   ! ∧ハノ
                                          |∧  |i `ト  ´ _   ´ ∠´ |∧  ノ|/
                                          l′\|\|  `¨ヽ r<¨´/ ̄ ̄\
                                             / l`〈     |      \
                                            /   .〉 〉 /|        ヽ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .現存する范曄『後漢書』が成立したのは、南朝宋の時代である。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      太康年間の頃には、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      後漢の朝廷が編纂した『東観漢記』、呉の謝承の『後漢書』などがあった。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         また、魏から西晋にかけての人、張璠が『後漢紀』を執筆している
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



        / ̄ ̄ ̄\
       / _,ノ  ⌒ \
     /  (●)  (●) \

     |     、 ´      |
     \      ̄ ̄   //|       張璠の『後漢紀』は
     /     /⌒ノ ̄ ̄ | ( )      未完成のように見えて、表現力には見るべきものがありますね

      |   \ / /      |  .|
       \  “  /l      |  .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄

      宋 中書侍郎 裴松之
                                                 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
                                                ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
                                              ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
                                              ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
                                              ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
                                            /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
       この『後漢紀』。                            i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
                                             ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       『三国志』『高貴郷公紀』の注で、                    .ヘ!:|         ノ!/′ 
       裴松之はそのように記しているのだが……               ヾ!>ー-   -- <イリ
                                                 (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
                                                ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
                                                 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
                                                 ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
                                               (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
                                                ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

     ___
   /_ノ '' 'ー\

  / ( ●) ( ●)\             いや、生憎。
/ :::::⌒(__人__)⌒::::\ 
|       `'ーnl^l^l  |           .どんな史書なんですかお
\         l   っ/
          (   ゝ
           i   \                  .            /´           \   `
                                .           /        、      ヽ   ヽ
                                         /    /  | l |  、    ヽ   ハ
                                        /     / / /|  l,イ |l ヽ   ハ   '
                                       //     { /! |ハ! /,ハ  ! i |  、ヽ

                                       i| l  l 从ノ | l  ソ/!ヽjノjハ  }   ヽ\ !
                                       l| !  |/ィ芹ミjノ /イノ ィ≠ミハノ   |  トヽ l
                                       j人 l  ハ`弋ソ ノ    ト以}ヽl   !  |  ヽ、
  内容は煩雑で文体が穢れていると言わざるを得ないわね     ヽト、 |::        弋ソノ !  / ハ !  |
                                         /  ` i   `        / ノイ jノ i  ハ
                                .        /イ   .ゝ   、  ,     ムイ     !  l
                                        ,/ !    i: \      ,.. //     ./  ト !
                                .        j八i  /l {  `ァ =r≦ ,.-'ト!    / ハ | }
                                          ヽノ  j八/{ノ「T7'´  |ハ  /i / jノjノ
                                           ,.-─ァr‐‐'´ !l |  __ j.八ノ'`‐jノ、
                                          イ   i !  /ヽ <___〃  /⌒ヽ
 
───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      華嶠からの評価は辛かった模様

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |          ちなみに、『東観漢記』はどうですかお?
\   ⊂ ヽ∩     <
  |  |  '、_ \ /  )
  |  |__\  “  /
  \ ___\_/



                                           ∨                 ∨/,'/////,'/
                                         /     /          ∨///////ハ
                                  .       /        /    ′  、     ∨/////′
                                         ′  / __ /    /    ‘,   ∨//   |
                                        i   ,′ { /`i / !   }    |     ヾ      |{
    後漢の時代を通して、                     |{ i |   V寸x、 i |⌒ハ-j| i{     i      八
    多くの士大夫が参加して編纂した意義は認めるわ。   八ト、{  i{ {:rj ヽト、{ 厶xハ 八    |      i
                                  .         ,\  . ゞ'   ヽ´ ん心,    !|      |
    けれど、そのおかげで、                      i{  ヽ{ 、    弋::ソ》 /  八  i   !|
    主義主張が入り乱れる事になってしまったのよね。      八{ 八           ノイ   ′   !   八
                                             \ト、ヽ        / }/ i    八 /
    古文学派と今文学派の儒者では、                    / \` __ ..::://  |  / /
    物の見方が異なるのは知っているでしょう?              ′  }「  Y/´    ノイ
                                             ノ :}  {{__, イ       _{{
                                             j /   {:::::: ト、___/  ̄`ヽ
                                           / ,ミx /^Y´|///   __

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       『東観漢記』についても、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      当時の士大夫の間での評価は微妙だった。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .呉の華覈は孫皓への上奏文で次のように述べている
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────







                    __
         __,,.. .-‐' "".::`i

        /:.:.  ..:.:.:.:,:.:.:.:.:/.ー--、
.       /:.:...  ,:./:.:/ヘ:.:.イ{ヘ:.:.:.:.:!
      /:.:.:.:.:.|/イ/- 、|:./-、.}:.:.:.:.|

       ,.:.:.:.:.:.:.:lイ'ィf示ミ }イ仡ミi:.:,:.:'{
.     /:.:.:.i.:.:.:.:{i 弋zシ   弋リ}イ:.{イ
    /ィ;.:'ィヘ:.:.:.|    _   }.:.:.}′

.      7:.{ ヽ:.:!    /  〉  /.:./         班固が編纂した『漢書』は表現が典雅でした。
     /:.:.:`ーヘ.:{ヽ.  ー_´ .ィ':.:/ 
.      ̄`7:.:,:.:.Ⅳイ ̄ 7¨´7:.:{:.:/>         . 劉珍や劉毅は『東観漢記』を編纂しましたが、
       ´¨7゙^ヽ \./\ゞ、「}イ~           班固には遠く及ばず、特に叙伝はひどいものでした
        /   !   }__.」イ´ `ヽ
      /      l     `¨ヽ ゙̄ヘ
    /        |      }、  .!
  /    /「¨´        ′ゝイヽ
. 〈     -イ  .}       /   /  .、
  ヽ.     ヘ  ヘ      ;'    {-=  〉
   \    \.}       !   .イ  /

       呉 東観令 華覈

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      『東観漢記』は、『史記』『漢書』に匹敵する史書とは見なされていなかった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

      ,,   , -‐      ‐`ヽ、
     〃   /        i    ヽ
.    /   〃     /   | i |     ‘,
    ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
    .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i
   , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八
  ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{      史書という物は、
  /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八      相応の文才を持った一人の人物によって書かれるべきよ。
 , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/
..{ ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|        そうすれば、内容が矛盾するような事もなくなるでしょう?
..レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |
       \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
        ソ    | i ト、       
      , イ      | i | ヽ、   
  r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ




                                                      ___
                                                    /      \
                                                  /⌒   ⌒   \
                  そうですお                        /(● ) (● )   ヽ
                                                   | ⌒(__人__)⌒      |
                                                \   `⌒ ´     /
                                                    /             \


              _,, - ― -  _
           ,,_ ´          __`   .
.        ,,´      .′     、 ´  `ヽ、ヽ
.       /         |  i     ヽ     \ ヽ
       /     :/    |  | i     :. i     \‘,
.      /     .:′   /|  | |、    | | ヽ    ヾ、
     /     :| :!  /__|  |/ ヽ -‐‐|ミト、 :.   ヽ ヽ
.     ′    斗七/´ { /ヽ   \ { jハ`:!、  i ‘, \
   .      / |/,x=ュ、 乂   \ ィ斧ミx、ヽ{ !   ト、 }
    !|  !  / yfし::ハ ゛      ∨じ::j j} |i: !| jノ、
..  八 ト、 {ハヾ弋:::ソ          ゞ゚ ' ″ ノl 八   \
    ヽ!/ヽ{ i:.      i:          rfj/:i `   ヽ
.     /    iト.:.              /ゞ:'ノ|     i ‘,
     .     |i八       { )        ′´  ! 、   :|  :     そこで『後漢紀』を整理して、
      i    |{、 丶          イ   :| ∧ ハ  ト、 |     .後漢の歴史を一から書き直そうと思ったのよ
      |{  i 八 \  >       イ  jハ | / ヽ ヽ |  )
    八{ヽ{   ヽ `ヽ |ー- 、  ,,‐!j/ ′ }//    \ )ノ
      \ `ヽ{  \  ,    YY   !    /      /
            ,, ´    | |  ヽ、
.        __ ,, ´ヽ      ノ_ヽ     丶、
      / :       \   /{///ト、7777/`ヽ、__
     .  i         \/ ゝf^ヘ ヾ'ソ    : ヽ
      i  |           ∨∧         i :.
      |  :.     xュ、     ∨∧     __  :  :.
      |   :.    .イ三ニ≧ュ、  ∨∧  ,.ィ升,心、  i
      |    :. i .イニ三三三三ミx∨∧イ三三三,ハ  !
      |    :. '/三三三三三三,ミ}//ハ三三三三} |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      華嶠はこうした状況を嘆き、後漢の史書を書き直そうと考えた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    /          、          ヽ
.   /         ‘.    、    \‘,
  /        i |   !| !   j{  i    ヽ
. .′       i !| ト、 ヽリ _ト、_ハ !   ト ゝ
          |八{ ∨´ヽ{ }/  Ⅵ   :!|  ‘,
 i      ヽ,斗‐ ヽ/ \ 〃斧ミx. |   八
 |{ i   i イⅥxュ、′   弋うソ ,   /       i      中書省と秘書省には役立つ史料が豊富にあるわ。
. 八ト、  | | 《 Vじj          厶イ        |{
    \ト、{ ヽ゛ゞ゚' ,         八     八     だから私は著作郎も兼任しているの
      i ヽ ハ       ,      イ  `  /  /
      |   ヽ  `     / |_  |i / )ノ
      |{     ≧ ‐  r ´ ,, ´ レ'}/
.      八ト、  iハ ト、ハトr<   { ′
         ` \{  }ノ_,ノ !i     ノ `  _
           , rf ´   ノ{           / \
         ′:|i|  .イ`:く{ _____/   ハ


                                                     ____
                                                   /     \
                                            .    /       \
                                            .  / /) ノ '  ヽ、 \
     しっかし、後漢の歴史から学ぶことってありますかお?        | / .イ '=・=  =・= u|

                                                /,'才.ミ) (__人__) /
                                            .   | ≧シ'  ` ⌒´   \
                                             /\ ヽ          ヽ


 ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /
  ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
    X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
    ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',

    /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ 
      iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ
     i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,             おや?
           ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´ 
          ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉             何やら妙な発言が

       __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト 
      /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      _
      /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.

                                                        ____
                                                       /      \
  後漢と言えば光武帝ばっか目立っていますけど……                   /_ノ   ヽ、_ \

                                                    / (●)  (●)   \
  初期は讖緯説を妄信して、                                 |     (__人__)   u   |
  中期は羌族にレ●プされ続けて、                      r、     r、\    ` ⌒´     ,/
  後期は外戚と宦官の専横で潰れた亡国の象徴みたいな国ですお。  ヽヾ 三 |:l1 >   ー‐     ヘ
                                              \>ヽ/ |` }             ヽ
  前漢を見習うべきで、                               . ヘ lノ `'ソ イ            |  |
  後漢は見習っちゃいけない的なことが『出師表』にも書いてありますお    /´  / ./ |         |  |
                                                 \. ィ_ノ .|         |  |
                                                      |         |  |

      i                   i
      | ′               Ⅵ
      |/              ヾ
     /            i    ‘,
.     ′ i             |     i
    i{ j{      i     |{  }  ,            ……学べているじゃない
.    八{ハ  i  j{ |  ,ハ  八 ハノ
       \ト、jハノ}/ヽ}ノj/

          /       \
      , イ          \
   r ´   \     , 、   / `  、


      ,,   , -‐      ‐`ヽ、
     〃   /        i    ヽ
.    /   〃     /   | i |     ‘,
    ′   ′     /  / | |ノ  i:   :.
    .  / /   i  厶-‐/ ハハ i、-|::   }i      私個人の意見だけど、
   , / イ  .:| /j/}/ / ∧ヽト、!::  八      今、天下統一を果たした晋の現状は、
  ,〃´.: |:..   |' yfチ斧    斧Y|::i /i{      .かつての後漢の世祖光武帝の時代に似ていると思うの。
  /  .:::::/|:i:   | ゛弋::リ     ヒリ' |ノ' j八
 , i: :::/{从ト、:.{        ,   ,i i/        進む道によっては、後漢のような惨状に陥るかもしれないわ。
..{ ,ハ:.   ヽ __`       ,  八|   
..レ   ヽト、  ヽ |: 丶   `  / }| |        .だからこそ、過去の例として記録を残すべきではないかしら?
       \ {ヾー- ≧=‐- く{/'j八{
        ソ    | i ト、       
      , イ      | i | ヽ、   
  r<  `ヽ、    jY^ヽ__.イ`ヽ

                                                    ____
                                                  /     \
                                                 / _ノ  ヽ__  \
                                               / (● ) (● )  \
                                               |   (__人__)  u   |

               反面教師ってやつですかお                .\   ` ⌒´     /
                                                /  (__`ヽ、   u \
                                                \|  `\ \___ノ  |
                                                 |    \___/ |
                                                 |           {


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ     天下統一を果たした晋が、この先取るべき道。

          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ    それを過去に求めようとすれば、
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              .秦・前漢・後漢と三つの類例が存在した。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ            しかし、法家至上主義の秦は国体が異なり、
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           前漢は天下統一当時、社会制度が未成熟だった。
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、         .反面、後漢は儒教を奉じ、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ         .成熟しつつあった士大夫社会の上に成立していた
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`



             _..-ェ- ..、
            /il三三三liへ.
             /il三三三三三l\
          /三三三三三三三l\
           /il三三三三三三三三li\
       ,∠三三三三三三三三三三li\          _,xェェ-.、
        〈ニ三>'゙´i三三三三三三三三三≧ュ.、___,.ィ゙∠二二>
       Ⅵ=l{    マ三三三三三三三三三三三l>≦;=-‐' ゙´
        Ⅵll}    /l三三三三三三三三li>xキチ二/
         `゙′  /il三三三三三三li>'゙i´ / .ハニ/
             ,∠三三三三三>'゙´: :l: :.!V: :/:リ゙´
        ,∠三三三三>'゙´i: :l: : : :l!: :ト.: :/〈 
      _.xュ≦三二=-‐ '゙ヽ: :ヘ.: :l: :l: : :/i: :lノ´!: ハ 
   <三>'=´-‐' "´ ̄,ゞ-ュ┴┴─┴┴┴‐キァ   . 晋王朝は儒教を奉じ、

                    Ⅵ三三三三三三三l/    . 成熟した士大夫社会の上に成立しており、 
                  ヾニ三三三三三三〈     似た状況に立つ後漢の光武帝の施策は参考にしやすかった
                  ム三三三三三三∧. 
                    /三三三三三三三三ヽ
                 i三三三三三三三三三:\   
                 |三三三三三三三三三三`≦l\.
                 |三三三三三三三三三三三三liハ
                 |三三三三三三三三三三三三三!
                 |三三三三三三三三三三三三三| 
                  |三三三三三三三三三三三三三l!
                   |三三三三三三三三三三三三三l|
                    |l三三三三三三三三三三三三三l!
               |l三三三三三三三三三三三三三l|

                |l三三三三三三三三三三三三三l|
                   l|l三三三三三三三三三三三三三li|
               l|l三三三三三三三三三三三三三li|
                 il|l三三三三三三三三三三三三三li|
              jl|三三三三三三三三三三三三三三!


_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
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|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|       軍縮と戸籍調査       .|:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//     
            | |    >:´|、  -  ,|`:<               その象徴がこの二つだろう
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|  
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元280年頃 晋首都 洛陽】

.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉 
.     厶イ>l | ノ  ′`ヽ /| /ヽ、`二}          五月に出した
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \          六十歳以上退役許可に続く、軍縮第二弾!
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´  
       ` ̄ ,.> ,、 __,  イァヽ
         〃: : : :_:_∨_:__: : : : :ヽ

       ___/((┃)) {:r介、: :}}: : :_:ノi|_ ガリガリガリガリッ

      / /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ、  \
    / /__________ヽ   \


.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | `ヽ ′ ノ /| /ヽ、`二}   
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´          各郡に駐屯させる兵はこの通りよ!!!
       ` ̄,.-ヽ、  ゝ._)  イァヽ
     ゚ヽ.  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: :ヽ ダンッ 
    。 ゚ _(, _,) 大郡兵百人 .( ,,)ノ

     ・/ヽ|.  小郡兵五十人 .|て \ ・。 :
    /  .ノ|________|(   \

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      天下統一から間もない時期。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      司馬炎は詔勅を下し、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      州郡の兵を除いた後、大郡に武吏百人、小郡に武吏五十人を置くとした。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         州郡に所属していた兵士は帰農させる軍縮である
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



      {                                     {.            /==z 、
 \    |l|w/L ,rVk、                            \    |l|w/L ,r_/..  /-=ニ≦/Vk、
  \\{w└ ¨ ´  Vト、` ー 、               /二二二二7 .\{w└ ¨ ´ / __  /  __  /....Vト、` ー 、
    \´      Vk `ー、 i                  //___.//.....\´.     〃 ヽ' .〃 ヽ'   Vk `ー、 i
≡ = - >  ; ’  ∠ Vk   l/ .≡ = - 三 ≡ = - 三 / ―――‐ /= - >  ; ’   ゝ _ノ  ゝ. _ノ.....= -.Vk   l/.- 三 ≡
   /      }|  Vk                //     // ../      }|                Vk
  /´ヾ,  r、r‐|^` 〆 .〉               , -‐-v./  , -‐-v./ . /´ヾ,  r、r‐|^`.             〆 .〉
     //  }´  /   ノ              《   .ノ  《   .ノ     //  }´.              /   ノ
    /       ゝ- ´                  ̄      ̄      /                      ゝ- ´

      軍縮だってよ
                        みんなで歌うのもこれで最後か
                                           もう歌わなくてもいい世が来るといいな
;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';
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几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几
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\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼

   \ 皿 /      .\ 皿 /      \ 皿 /      \ 皿 /       \ 皿 /       \ 
   /   .\       /   .\      /   .\       /   .\       /   .\       / 

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .かつて光武帝も行った平和の到来を告げる政策だ。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      そんな折に練兵が行われたのだが、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .意外な所から軍縮反対の声が出た
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                      \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
                       )                  >
                      <    さあ祝おう!!     >

                       <                 (  
         ./`て)、           /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^  
        / (L  >‐ミ、
 ___  . イ    . :´ : : : : : \
/: : : : ∨: /   /: : : : : | :│: : :\
: : : : : /: /   .′ : : _l厶斗: : : :「
: : : :.´|: :|   /: : : : : メャ芹ト l/|/
:/: : :|: :|   |:イ: :| :/   _|il, 乂
: : : : :ハ:∧  /∧: Wー┐   丨
: : /| \l. ∨/V: |  l|    イ            …………
; : : : |    ヾ---:|:/|  \_/
: : : '/  ___〕iト-:i|: :|厂 ̄

/:/ /:i:i:i:\:i:i:|: ハ7                       \_人_人∧从_人_∧_人_从_//

: :/ ,イi:i:i:i:i:i:i:i:i:iマム: :∧                        )                  >
:/ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:マiV: :| 、                      <  日輪が出ずる時を!!  >
' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/V|:/|.ハ                      <                 (

〈 ̄\:i:i:i:i:i:i:/  |i|: :|  }                      /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      山濤である

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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             / __(l_0_l)____ \
        / /: : : : : : : : : : \ 、
          / .' : : : : : : : : : : : : : : ヽ \
       l/; : : : : :|: : : : : : :.|: : : : : :.、

        r'〈: : :/: : ハ: : : : : : :| : : : : : : V
        | |: : |_l_/__l : : : : : 从l_:_:_: : : |
      ___| |WK木卞 : : : ;木卞勹: : ハ       そもそも『孫子』にはこうあって云々……
   .ィ l | | lハ _Vノ \:( Vノ   |:/ ′
   「 | l | レ ´) l|   ′   |「 /|/        ……そう、『呉子』では述べています。
   ト |.ノ ┘  ィ个 j|  ( )   |l イ: |
  八____/i{ |/|  |:≧===≦: l |/|         .軍縮を進め過ぎると、広島に蹂躙される巨人のようになります
  /i:i/|i:i:i:i:i:i:i:i:}|: |__/_:片i:Ti:爿:_|__|: |_
  乂{iハ:i:i:i:i:i:i:i/|/|TTT|i:i:(_)i:i:|TTT|/|i:i:i:i\ 
    「¨¨¨¨¨¨ |: |」」」」i:i:i|l|i:i:|l」」」|: |i:i:i:i:i:i:i:.、
    \    |/|i:i:i:i:i:i:i: |l|i:i:i:i:i:i:i:|/|i:i:i:i:i:i:i:∧
      「    |: l ̄ ̄\|l|/  ̄ |: | ̄ ̄\i:}                  , -――‐-v冖v-―――- 、
       、___|/l      |l|     |/|      7           _l.     く: : : :r>―^ーヘノ)==ミ : : : :|
                                  .   \     rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
                                  .   <   . rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
                                     /    K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
                                            /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
                                    .       / l |イ/| / / \`7 リ=ミ__〉
                                    .     厶イ>l | ●  ′● /| /ヽ、`二}
     山濤がこんなに長く喋っているの初めて見たわ         く// ,小⊃ 、_,、_,, ⊂⊃=<|  \
                                           {_{_fて(ヘ  ゝ._)  ィ /⌒i } 匸´
                                           /⌒ヽ__>,、 __, イァ/  / ` ̄
                                           \ // : : :_:_∨_:__: :ヘ__∧
                                             // : : { {:r介、: :}}:ヾ:::彡'

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー      山濤はその場で軍縮政策に異を唱えた。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      何を話したのか詳細は伝わっていないが、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      『孫子』と『呉子』の用兵の本意を論じたと『竹林七賢論』は伝えている。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         日頃寡黙な彼にしては珍しく、長々と弁論を振るったらしい
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                       \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
                       ≧                             <
                    -=ニ     九天が王者の道を照らし出す!!!   ≦

                       ≧                             ≦
: : :\    -/         >─-   /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
: : : : :}/: :.:/        /: : : : : : : :`: .、
: : : : ′: : /      /: : : : : : : : : : : : : \
: : /: : : : /       /: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
: / : : : : ′     ': :: : : :_:_:/l:_: : : |: : : : : : V
: |: : : :/       /: : : : : : V l:/\ } : : : l: : :|
: |: : :/  ___ ′ : : |: :Kド斧示ト \|: :l : /

/l: : :|       | : : : : |: :| V   刈  { Vル′
 V: l  | //∧.|: : :.|: :|: :|  、  V   乂_
   、、|.〈////ハ: : :|: :|V     ̄`     /
   \| ∨// V: W ̄ ̄l|      ィ .′        国家を治める者は戦を忘れてはいけません
    .乂___| : /|   l|    し
         〕iト.| / ハ.   l|    /
 -‐===ミ、  }Y゚Y|: /: :{ 〕iト ----
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\:i:i:i:iレ: : ∧_Y__7: :/|

:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\i:i∨: :.∧i:iV|:/: ト .
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヾi∨: :.∧i:i:|: :/|i:i:\
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハi∨: :.∧i|:/: |i:i:i:i:ハ             \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/

:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}i:i∨: :.∧: :/|\i:i:i}             ≧                             <
                                 -=ニ      いざ打ち開けよ王の道!!!       ≦
                                    ≧                             ≦
                                  /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      この逸話は『世説新語』『識鑒篇』に、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      山濤の他の逸話と混ぜる形で載せられている

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V        言いたい事は分かるわよ。
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l| 
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./       だから、この都や長安・許昌・鄴には大軍を駐屯させるわ。

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂          盗賊でも出るようなら、この軍勢を動かしましょう
         : :`ヽフ ーュ-イ-、


                                      ′: : : : / : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : : : : :\ ヽ: : : :
                                     /: : : : : : :l: : : : : : : : : : : :: |: : 、 : : : : : : : : : ハ  ゚, :
                                    ./: : : : : : : :|: :l: : : : : : : : l: : |: : {\: : :}: : : : : :l/:::ヽ |: :
                                    .: : : : : : : : :|: :|: :|: : : : : :厶斗‐====≠: ハ:!|::::::::| |: :
                                    |: |: : : : : : :.ト: |: ハ: : : : : {   ィた心¨了: : W|ハ::::::| |: :
                                    |: | : : : : : 斗-== \: :V    l_) 刈  ,|: /: |   V/人 :
                                   Ⅵ: : : : : : ヤ¨た心 ヽl   乂__り/:|/: : |__l__/  ヽ
                                     : : :│: : ヽ. 乂_り         「   |: : : |__
                                     \:ト: : 〕iト--   丶     |l   |: : /| /
        宗族諸王が率いる軍をですか             、ー=:ト. l|     -     |l   |: /: |i:7¨¨¨¨¨¨
                                             |/:父ト      ,厶イ |: : : |i′
                                            /i|: : : |i:i:i:i:i≧=‐ く_刀刀/|: /: |i| l__.. -‐
                                           ./i: |: /: |i:i:i:i:i:| l__l |〕l〔_「|/ :: |iト -‐=≦
                                          /i:i:i:|/: : |i:i:i:i:i:|_____ イi:{ { {i:|: : : |i| | | | | | |
                                         ./i:i:i ィ|: : : |二二| | | | | li:γ⌒|: : /|i|_|_|_|_|_|_|

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       .これ以後、晋の軍勢は洛陽の禁軍と、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      長安・許昌・鄴などに駐屯する都督が率いる大軍によって構成される。

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .この都督、特に長安・許昌・鄴に駐屯するのは司馬氏の宗族諸王である
    `ヘ:ゝ    .'    小/         
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|      オチは分かるな?      |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<       光武帝の軍縮も司馬炎の軍縮も、   
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|       .後世の滅亡を防げなかった原因と批判される事がある。
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、     .ただ、それを全て軍縮のせいにするのは酷だろう。
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|     どちらの場合も、滅亡の要因は他にもあるのだから
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ       .なお、先に紹介した『竹林七賢論』は、
   \ヽ、 _ , イ!::/        後々の戦乱を踏まえて、「全て山濤の言葉通りになった」と記している。
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| .\        .また、『名士伝』はこの逸話に関して、後に太尉となる王衍の言葉を載せている
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i

i: : : :: : : : :|<V>| : : : !                                   .__..-―: :==、
                                             .__/: : : : : :ー-ミ: \
                                            .{: r : : ー-ミ: : : : : :\:ヽ
                                            ./\ヽ : : :、:\ : : \ : 、‘,}`
                                           ..イ: : : :ー`: : :\ : : : : :\:ヽV:ノ
                                           .{{ {: : : :}、ヽ-‐ , ≧==ー――:才
                                           .:Ⅵi: :〃 ト、/ xr‐テフ Ⅵ: :\:`ヽ、
                                           .{ ゝV :\i.   `""//.: :ヽ: :.\:}:}
                                           .ー=イ ヽ ヽ   ,ィ{: |__: : ハ: :}乂
                                            .小 }.>、  ̄ ∠/{/ ヽ- }:ノ: :イ
   山濤殿は奥深く道に合致し、その深さは測り知れなかったな     .{:八 |_lヽ`_´ -‐ ――-./、.:|/
                                             \}〉|:.:,ィ i /  /.:.:.:.:. \
                                             iノ}: :/ //   /.:.:.:.:.,':.:.:. \
                                              |. / イ{∧__/.:.:.:.:.;. ,'.:.:.:.:.:.:.:ハ、
                                              /  {: :_/, イ.:.:.:.:.:.:.:.::.,':.:.:.:.:.:.:.:.|__、
                                                 i====!イ=========,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.人
                                               ,' :./〈〉 .:.:.:.:.:.:〈〉,':.:.:.:.:.:ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
                                               !:. ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',.:.:.:.:.:.:.:/` ‐- 、:.:.:.:.:.:.:.:. \

                                              晋 太尉 王衍

【紀元280年頃 晋 交州 龍編】




 \__人_人从_人_人从/

 _)                (__
  )   何ですって!!?  (
 ̄ ̄)              ( ̄ ̄

  /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
                                             \_人_人∧从_人_∧_人_从_//

                                              )                  >
                                             <   それは本当なの!?  >
                        | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l   <                 (

                      || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||  /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
                      l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
 | ̄ ̄|i   | ̄ ̄|l   | ̄ ̄||   || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||   | ̄ ̄||   | ̄ ̄|i   | ̄ ̄||
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      軍縮反対の声は南方の交州でも上がった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ            はい。
             l l  ´=` l    
           ノ  ヽ _,、__ノ            大郡には兵百名、
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、           小郡には兵五十名しか置かないようにと陛下は仰せです

  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、   
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!  
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                                   ';:!: : : : !: : : !: : : : : : : : :',:l  マ!マ: ;:!''マ:l: : : : : : : : : : : : : : : !
                                   l!: : : : l!: : : !: : : : : : : : :.l!!  ll ,レ:/  ';イ: : : : : : : : : : :.l: l: :.l
                                   .l!: : : : l!: : : !マ: : : : : : : :!! ー ´j/ ./ 'l: : : : : : : : : : : !: !: :l
                                    !!: : : : !マ:_: ム マ: : : : : :.l!    /   l :__: : : : : : : : :!.:.!: :l
                                    lヘ: : : :' \¨ムーマ: : : :.!   ´ ̄ ̄ ̄! : : : : : : : : : :!: !: :!
   いや、それじゃ交州を守り切れませんから!     l: ヘ: : :ヘ _``_____` ┘      _ !: : : : : : : : : :l: !: :!
                                   .!: : ト、: :ヘ.     /      /´   `'ヽ: : : : : : : :.!:!: :!
   それでどこかの郡で騒ぎが起きたら、          !: : !::>. 」:, ./    _/      '; :', : : : : : :.!!: :! _斗

   あっという間に交州全土に飛び火しますから!!   l: : :!::::::::::::::ヘ     f:::'::/         '; :l: : : : : : l!: i´  
                                      ! : l:::::::::::::::::ハ    V:::{          ';': : : : : : l:l!l 
   涼州とか幽州でも同じでしょう!!!           l: :.l:::::::::::::::::::ハ    V:l         /:'; : : : : :.!'ll 
                                    .!: :!:::::::::::::::::::;::ト、   ヾ,      _ /::::/ ', : : : :l! | 
                                     l: :!::::::::::::::::/{::! ≧‐-  ニー=...ニ/:ー ´ ∠',: : : !   
                                     .!: !::::::::::::::/ .l::l    > ´   !::::::::::::::::>"三=',: :.ト、 

                                               晋 交州牧 陶璜


            , --──-、
         , イ /      ヘ  ト 、
         i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
           ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 
              | ヽ ' _ ` イ
             l l  ´=` l    
           ノ  ヽ _,、__ノ             ……私はただ詔勅を伝えに来ただけですので
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、

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                                          / .: : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : :lllllllllllll/_.../

                                          / /: : :′ ィ: : : : : ,: : : : : : : ィ: :jlllr : :´: :i
                                          i/i: : /: : i\ /{: : : : : :': }/ヽ}:: : : : } : : |
                                          |i:./: : : :V/\i: : : :/ /}ハV.}: : : :}: : :,'

   こうなっては現場の状況を陛下にお伝えしなくては……      |/ : : :.i.¨T::::T i : / ´T::::T¨¨ } : : .i: : ,

                                .             ,': : : ;l :|弋:ノ .i /  .弋::ノ  /: : :/ : '
   勅使殿。                                  i: :/ ! |    '         /: :.:./ :/
                                          l /  {: !             /: :/- '
   陛下に上奏文を書くので、それを届けてもらえませんか?    .レ゙   レ  `≧=‐r一  ./:/ ∨
                                                    |   |/    V
                                           ,γ⌒)ノ|.     | し'   し     }
                                          (⌒    `ヽ   |           }
                                          ゝ       ,ノ
                                .            ゛ー‐'`ー'"

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      陶璜は辺境を守る立場から軍縮に反対した

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【陶璜さんの上奏文】
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 交州は荒廃して南方とは断絶しておりますが、
 通訳を重ねて山海の向こうから連帯を望む者もございます。

 日南郡は交州から海路で千里余りも離れておりますが、林邑とはわずか七百里しか離れておりません。

 夷帥范熊は何世代も盗賊を働いて王を自称し、幾度となく百姓を苦しめております。

 また、扶南とも隣接して民族は雑多、一味同士が助けあい、要害に籠って服従致しません。

 かつて呉に隷属していた時代に幾度も侵害を働き、郡県を攻め破り、長吏を殺害致しました。
┗───────────────────────────────────────────┛


                                           r-‐´: : : : :r‐、:
康国                                        } : : : : : : : { }: :
   大月氏                              _r' ̄∨ヽ  く: : : : : : :.丿 }: :
                             洛陽 `ー-'フ: : `,  }: : : : : ノ ノ: : :
                                ◎     r'´: : : : し'´ ,、ニ二_,-´: : :
                                   \: : : : : : : },,{ ○ : : : : : :

                                  ○<: : : : : : : : : : : : : : : : :
ヽ                                建業 }: : : : : : :o: : : : : : : : :

: :ソ                                   丿: : : : : :°: : : : : : : : :
: :`ーイ  身毒                            ノ: ∩: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : :|             r‐--‐、       龍編○    ,- - '´: : ∪: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : :|          ,r'´~ : : : : : ヽ         r'´`ヽ'´~: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : :: ',    r-‐'´ : : : : : : : : : : )          { : : ⊂⊃: : : : : : : :{`}: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : |   ,ノ : : : : : : : : : : : : : `‐´ヽ    【日南郡】. : : : : : : : { .{: : : : : : : : : : : : : : :

: : : : :: ',  ノ : : : : : : : : : : : : : : : : : : |  扶南 林邑} : : : : : : : : : : ヾ二ヽ: : : : : : : : : : : :
: : : : : : し'´∧ : : : : : : : : : : : :o : : : : | r'´`ヽ   ,ノ: : : : : : : : : : : : : :o し': : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : し': : : : : : : : : : : : : : : : : :{. {: : : : `レ'~: : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :o : : : `ヽヽ: : : : : : : : : : : : : : : : r-、:
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ミ`ヽ : \ヽ、: : : : : : : : : : :r‐´   ソ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ ヽ: : :'., ヽ: : : : : : : :r‐´   く:
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ `ー、`ー': : : : :

┏──────────────────────────────────────┓
 臣は愚鈍でありながら故国に用いられ、十年余の間南方を守っておりました。

 幾度も征討して首魁を斬首致しましたが、
 山深い洞窟に隠れるなどして逃げ延びた者もございました。

 初め、臣の統率していた兵は七千余でした。

 しかし、南方は蒸し暑く、空気には毒が多く、
 また長年の征討によって次々と死亡し、今残っている者は二千四百二十人でございます。
┗──────────────────────────────────────┛

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           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              .{ハ: l┬┬‐.: : :/┬┬ V: : !: : : !
                                         .     l!ハl弋ノ  ヽ/ 弋ノ /: : !: : :,
                                              l'!.:.}           /: : /: : /
                                               !: (     , - 、 /: :.ム- '
                                               l: :./¨ ァ=‐=ニ7: :/ ┐
                                               .!:.i   r' マニニノ!:/ / V
                                                i:.l   }ヽ〃`´ |{.、/  ヽ
                                                v  .〉 〉,、_r-ム、    \

┏───────────────────────────────────────────┓
 今、四海は一統されて不服を抱く者は無く、
 武器を片付けて礼楽を務めとすべきではありますが、
 交州の人々は義を知る者が少なく、安楽を嫌い混乱を好んでおります。

 また、広州の南岸は六千里余にもなり、服従しない者は五万戸余、
 桂林郡で自立する者もまた一万戸もございますが、官の役務に服従する者は五千余家でございます。

 交州と広州は唇歯の間柄であり、ただ兵によってのみ鎮められるのみでございます。

 また、寧州の興古郡とは上流で隣接し、
 交趾郡から千六百里離れておりますが、水陸共に通じており互いを守り合う間柄でございます。

 州兵を削減して隙を見せてはなりません。
┗───────────────────────────────────────────┛

\               ¦         /
  \             ¦        /
             / ̄ ̄ ヽ,

            /        ',      /   _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ  /     \          /
     \ / く  l   ヽ._.ノ   ', ゝ \     <   バーカ!  >
     / /⌒  リ   `ー'′   ' ⌒\ \   /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄

           |            |

                           /\___/ヽ                  ∩____∩
                          /ノヽ      ヽ、                /        ヽ|
                          / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ              / ●    ●  |
                          | ン(●),ン <、(●)<::|  |`ヽ、         |  ( _●_ )   ミ 
                          |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl        彡、,  |∪|   ,,/ スチャ
                         .ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |     ∧、  /..   ヽノ    \   ∧
                         /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |   /⌒ヽ\.            //~⌒ヽ
                        /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄   | (●) | i\.        /i |( ● )|
                        /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ .ゝ_ノ .^i |        .| i^ ゝ_ノ
                       /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ   |_|,-''iつl.        l⊂i''-,|_|
                                               [__|_|/〉        .〈\|_|__]

                                                [ニニ〉.        〈ニニ]
                                                └―'          '─┘

┏─────────────────────────────────────────────┓
 そもそも戦塵の災いは非常事態から起こります。

 臣は亡国の生き残りに過ぎず、議する所には不足もございますが、
 聖恩は広く厚く、忝くも御抜擢を賜わり、我が罪過を晴らして地方の任を授けてくださいました。

 命を投げ打ち御恩に報いたいと誓いを立てておりますので、臨み見た所を謹んで陳述する次第でございます。
┗─────────────────────────────────────────────┛

                                     ..........――........
                                  x ≦::::::::::::::::::::::::::::::::>、
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              r 、              /::::八:{::} リ')/彡芹ミ、|::ノ:::i/:::::::::/
                マ厶            /::::::::::::::::::::!     乂ソ`'ソ::::/::::::::::::/
               マ.厶            /:::::::::>‐‐八       /:::::/::::::::::::/
                 マ..厶           从:/    __ヽ` ´_..../::::::/:::::::::/
                マ...厶       /{:::/      }ニr==‐x::::::/ /l:/
                 マ...厶  ―――{‐レ一、   /::i´    \     l
                  マ./:>.:. ̄マ ̄ ̄⌒   /::/|    : ハ
                  //.:.:.:.:.:.:.:.:.ム      ィ| i     ::  ハ
                 /::/´マ:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:ム   /./マ     ::: _ ハ
                  /::/   マ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ム  l /.........}    :::/∧_ハ__
             r==ニ二三三l マ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ム/ニ:x.........}    >'' ´//////∧
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                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
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      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

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         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`           
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           陶璜は軍縮に対する意見を述べる一方、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           .司馬炎に現地の状況を鑑みた提言を行っている
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ  
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


┏───────────────────────────────────────┓
 合浦郡の土地は痩せていて農業は行われず、
 百姓たちは真珠を取って生業としており、商人が往来して真珠と米を取引するのでございます。
┗───────────────────────────────────────┛

                                   、--、  _    (´ 
                                  ノ  / /  ̄|   `ヽ
                   、´ `~ ̄`)       ,,_ノ   `′  (_,、  `ヽ 
                   ノ     /       (_  ,‐-っ,     く   `| 
                   ノ    く        /`‐´ /´     )  / 
                 く´~     (  晋   /    /       レ´
            ,ッ-、__ノ~´       )   _,,ノ´     く,,_  
―-、__-‐‐、 ̄`ヽ、 `ヽ,           ´‐~◎         \ 
       `ヽ,  ´‐‐―`            洛陽        `>  
        `ヽ,                        ノ○~ ̄>  
          |            _,,-―、,       ,ノ´建業  し、_ 
          |          _ノ    `ヽ、ノ~~`‐´        | 
          |, ○成都 _/~                   ノ´ 
           |,    ,,ノ~                      ノ  
           ´| _  |                       | 
            ~ `~                       ノ
                                     ノ 
                                   ノ´

        南中            合浦     ,、_ - ‐´  
               【交趾郡】   ○【合浦郡】

                 龍編○ . / ̄( /´
                     _/   `´  
              【九真郡】/ 
                   │

                    \

┏──────────────────────────────┓
 呉の時代には百姓たちが私的に真珠を散ずる事を恐れ、
 厳しい禁令を布きましたが、人々は飢えに苦しむ事になりました。

 また、献上される真珠は玉石混交で、常に規定量を満たせませんでした。
┗──────────────────────────────┛

      __   _____   ______
    : ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、:
    : 'r ´       ..::::::::::::::.、ン、:
   : ,'==─-      -─==', i :
    :i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | :        交州でゆっくりしたけりゃ真珠を納めろ!
   .: レリイi (◯),  、(◯)::::| .|、i .|`ヽ、
     : !Y!""  ,rェェェ、 ".::::「 !ノ i |::::ヽl       もう真珠がない!?
    .: L.',.   |,r-r-|   .::::L」 ノ |:::::i |
    .: | ||ヽ、 `ニニ´ .:::::,イ| |ヽル|:::::l |      .てめぇの股間の真珠でも献上しろや!!!
    /: レ ル` ー--─ ´ルレ`,r-|:「 ̄
   ./   | .|           | .| ,,U(ニ 、)ヽ
  ./    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ
                                              /\___/ヽ

                                              /:::::::        \
                                            |:::.   ''''''    ''''''   |
                                            |::::.,(●),   、(●).|

                                            |::::::: ノ ,,ノ(、_, )ヽ、,, | 
                                              \:::::.ヽ`-=ニ=- ' /
                                            /   `一`ニニ´-,ー´
            いくらで買ってくれるんだ?               ./  | |   / |

                                           /   | |  / | |
                                           /   l | /  | |
                                          /    | ⊥_ーー | ⊥_
                                          |  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}   
                                         (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ   
                                           `ー、、___/`"''-‐"    

┏────────────────────────────────────────┓
 そこで上物の真珠は三分の二、
 それに次ぐ真珠は三分の一を献上する事とし、粗悪品を一掃してくださいませ。

 十月から二月までは上物の真珠が取れませんので、昔のように商人たちの往来をお許し下さい。
┗────────────────────────────────────────┛

    /\___/ヽ

   /''''''   '''''':::::::\
.   |(●),    、(●)、.:|       なんとか昔のように
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, u::|       商人との取引を認めてもらえないでしょうか?
.   |  u `-=ニ=- ' .::::::|
   \  `ニニ´ .u ::/       このままでは、
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ーーノ゙ -、      .合浦郡の民全てが股間の真珠を売るハメになります。
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |     .生活が成り立ちません
    >   ヽ. ハ  |   ||

                                                     /j . -‐…‐-. 、 .、
                                                    / : : : : : : : : : rヘ/
                                        .        /: :./!!: : : : /!!: !: l./: !
                                                iイ:./ T',: : / Tl:j: :!: : !
                                        .        l:Vー-‐V'' ー-‐!: ;': : ;
           分かったわ。                             _「l:〈 ''' r‐‐ァ '''/:/: : /
                                              { ー)、>ァ+-‐=,7:/、¨´

           晋の朝廷に相談してみましょう                 7/{/Vヘ_/{/_ ` <

                                        .         ヘ   _.jュ-.ュ-'、` 、  /
                                                ゝ ´ .}:!::‐:::l:ヽ{_/  /
                                                    {:l:::::::/::::ヾ==!

【紀元280年頃 晋首都 洛陽】

      r─-=ミ      .  -┐
       {      `'r‐r'´     |
       >、∠二ニ'='‐=ニニ>ク
.      く   __.∠_ト\__\
     /レ, '´ / .  /  ',  ヽ ヾ
.  /  ./   i i  {    }  ! !  i
  /   八  ト、l\|\/l/レ| ∧         なるほど。
. 〈     _j\_{ о     о jイ_ 〉
  `マ ニ=ヾ=〈     、_,、_,   ノ=r'7         陶璜の懸念はもっともよね
    ヾ=-r`ソ≧=‐./´ ̄ ̄`/´ ̄ ̄/
.     `ソ /´ γ⌒ヽ   /   Yヽ
       ヽ ーヾ_ノ   /    〈_ノ
                                     /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                     {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ

                                     / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                     | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                     |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
                                       !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
                                       リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
                                          \ト     、       イ-'
             どうしましょうか?                    ヘ    、___,     /ミミ.>
                                            丶、         , ':\
                                               `ト __  , イi. : : :/

                                              /|\ _  / |\/: ̄:7
                                             /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                        r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .司馬炎は陶璜の上奏に従ったという。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      この上奏にもあるように、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      一連の軍縮には辺境の異民族対策という問題が残っていた。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .ただ、これについては司馬炎も対策の必要性を感じていたようだ
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



             r=-、      _,.......、
               }|   ``ヽコァ' ´´ ̄`l}
           r'  r== 、}j_}'´__,r==、゙、
        _  r'\  〉  ,.イ_j、>``  fr'
       //`´`ヽ ヽ'=テ'´ー' ー'`ーヽ=r'´

       j {_,. - '´ ト=彳 l !     !  l ヾ
      、j ,イ    {  ,.{-!-|、   l__l_l | lト、     異民族の監視を役目にする中郎将と校尉を設置しましょう
     r=、{ ヽ    ト、l、l,r=、N、ノ=、ノ`//'  〉
     {{__, ト-`= r'__}_イヒソ   ヒソ}ィ''´_ノ
        `=-<ヽ_ニ〉、  、__,'_ ノニヽ、-'
        く fr'´ くくヽri´/ ''\_Yモこ,
       ,‐/ ム、 \‐´'―i'\ヾヽ、,                          / : : : /: : : : :/: : ヽ: : : : : :\ ヽ
      /ノヽ   l ,,=\_ノ「l  Y===、`〉                    // : : /://: : / : : : : \: : : : : :ヽハ
.       `'ー― i" ./ァ⌒l-{rー~>'                  /イ: : : :/:/ :|: : :{: :!: : :、: : :ヽ : : : : ハ: .
            .|∠ム.__ノJ  ゙ー '  \        .         // : : : : /:/: : {: : ハ: |: : : ヽ : :ハ : : : : :’: .
                    \V       .\               〃: i: : : : :| :!_∠!_/ |」__:ハ: : :| : : : : }ハ }
                      \     _.. -‐゙      .       / |: {: : : : :!7j/ j/  jハ: :ノ ̄j` } : : : }ヘ: }’
                       ` -‐ ´                   |:ハ: : : :{ィf笊卞    f芹心jヘ} : : /:ハ/
                                          |:! ヽ: :トヘ弋ツ    弋zソノ i: : /jハ:/!
                                           jノ  \! :.   、         厶イ>ノ リ
                                                 八           爪≦、
                                                   > .. `  ’   イ: : }ハ::::::\
                 分かりました                        ./⌒>- ≦ ノ|: : :!: }\/
                                              /´ハ: : 厂¨`T!´. ト、ノノ
                                                /´: /}: Y:{   |.!  V:ヽ
                                           ,,≦{: : ∧jノ::‘,   人>、  }:::::::\_
                                             /^::::::::V { : }>-::.`´`<⌒}ヽハ:::::/::::\

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       その結果が、異民族の保護・監視を目的とした中郎将・校尉の設置だ。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      基本的に州刺史や都督が兼務していたらしい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【司馬炎時代に設置された対異民族を目的とした官職】


                                 【東夷校尉】

                                   、--、  _    (´ 
                                  ノ  / /  ̄|   `ヽ
                   、´ `~ ̄`)       ,,_ノ   `′  (_,、  `ヽ 
                   ノ  【護匈奴中郎将】 (_  ,‐-っ,    .く   `| 
                   ノ    く        /`‐´ /´     )  / 
                 く´~     (  晋   /    /       レ´
            ,ッ-、__ノ~´       )   _,,ノ´     く,,_  
―-、__-‐‐、 ̄`ヽ、 `ヽ,    【西戎校尉】´‐~◎         \ 
       `ヽ,  ´‐‐―`            洛陽        `>  
        `ヽ,                        ノ○~ ̄>  
          |            _,,-【南蛮校尉】  ,ノ´建業  し、_ 
          |          _ノ    `ヽ、ノ~~`‐´        | 
          |, ○成都 _/~                   ノ´ 
           |,    ,,ノ~                      ノ  
           ´| _  |                       | 
            ~ `~                       ノ
                                     ノ 
                          【平越中郎将】 ノ´

                               ,、_ - ‐´  
      【南夷校尉】               /

                       / ̄( /´
                     _/   `´                   /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
                    /                          :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
                   │                          ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.

                                              : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

                                              : ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
       それらの配置は大まかにこのようになる。              Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
                                                 \ヽ、 _ , イ!::/
       見方を変えれば、                               / ヽ{  ト、ヽ l:′
       晋王朝がどこに爆弾を抱えていたのかが分かるだろう       ∧\  マ三ソ| .\
                                              ./: : \\ ヾ-〃 ..∧

                                              l; : : : : \\.り/: : :i
                                              i: : : :: : : : :|<V>| : : : !


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   司馬炎は異民族対策に何もしなかったわけではない。
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`             異民族を追い返せという主張は採らなかったが、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           .現実的な見地から打てる手は打っているし、
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           強大化しつつあった鮮卑の拓跋力微は潰している。
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l          地方の都督や州刺史の手腕もあるだろうが
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元280年頃 晋首都 洛陽】

s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
  |ーr‐弌弋 `ヽ∟」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_

≧s。_,|   | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
.   l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト  凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。

| ̄::::::|≧s。 ̄  ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
|  ::::|──≧s。    ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
|  ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_

|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。   `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア                 .i
|: /) |   ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/               rz≦≧zュ
|::(_ソ |         .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^               弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。               ,|:|i:口i:|:|、

|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_         弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^㍉。.,_       __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ|   .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                 `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                          `'ミ|||凵

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .さて、今回の話の結びとして、戸籍調査に関する話をしたい
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   .,イ.,ィ                .∨
  ///          ii i  i     .i
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | .', i  i .i   /iノ.i.i.i  i  i    |
  i.i | i', i、 ', i,  />i{弐マi  i   i.i         先輩。
  i.i | ',ヽイ、 iヽi\/、__ゞ'i /  i   i.i|
  ヽヾi ∨i,==ゝ .i´  ̄ ̄i/  i .i/ノ         .戸籍調査の結果が出ましたので、こちらをご覧下さい。

   .ヽi., iヽ\  `__   ,ィ // /i/
    i} .∨ii::::::,ィs。  , .イ::::i丿iノ            驚くべき事に、
      ヾ__ >ノゝv=-‐''":.:.:∨。,,,,,,、         我が国の戸籍人口はたったのそれだけです

    >´/ ./ /==i:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:フ  \
   ,{   |  ∧ /:.:.:.:.:}i   / ./   ><
   ,' i   | ムニノ'''ヽイニiイ/ /  >'´:.:.:.:.:.:.∨
  ,':.:.:∨ |ムニ./:.:.:.iニニニ./イ >´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i


                                           ヽ|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ
                                           コ;;;;;;;;;Nヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;イ
                                           _」;;;;;;;/   '''W''  ヾ;;;7
                                           ヾ;;;;;;ト、,,__、     ___ イ;;/
                                            (r7トミ( O )>z=( O) !;;k)  ノ|/
                                          ヽ|ヾ-|  ゙゙  r゙ i   リン r=イ;;|r
             ……マジか?                     ;;;;;;;;;;; !ヾ、ノ、____ンリ ノ|_ノ;;ノル゙;;
                                          ;;;;;;;;ェェト、ミ{テ元元テ州ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;匕 ヽ ヾ三三三シノY1;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;レ   ヽ____ア  Zコ;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;匕  <ヽ >/ ノ | Iコ;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                          ;;;;;;;;;zノ )      rk丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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         / /                    丶 ヽ
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        / /  / /    /               |    |
                             |  }  j|    |  | l
      ,'/ |  | l       |       /| ./ /|      |
      '  |  | | |     |     |  ^7¨l/7ミ-、|   ,' | |
      |   |  | | |     |     |  /  ̄ ̄ ̄`|   /   | |
      |   |  |    、   ト、  | ./ =≠≠ミァ}|  '    : |     .はい。
      |l | | 、  、丶\  |_从 V ヾ____ソ ,イ    ,  |
      |l | |   \|\从\|  l{    ̄ ̄ ̄ レ' }    ′      二百四十五万九千八百四十戸。
      乂.| |l   人\                /_ノ
           八   |丶     `ー─     イ  }   / ハ {     一千六百十六万三千八百六十三人。
       //   V   >         イ     '  / /  、
      /      V、 |从 | > _ < |  /  /  '    \    .これが、我が国の戸籍人口となります
            _>‐ァ乂      ノ、-く/// |/
        _/_/  /   `ヽ r‐'´  Y  X─-、
     -‐     {   ト    /'⌒ヽ    |     } `丶、
     {          |=\/l////∧ /|    ノ    `  、
    ´         |   _|ニニニ|'⌒∨ニニ=|_              }
  /{  \     | / |ニニニ|///|ニニニ| \ /          ノ \





_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
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|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|           続く           |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<           .残りは次の土日の予定。
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!         日を跨いでしまい申し訳ない
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l    .戸籍。
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              .時の政権が
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、            戸単位の人口把握のために作成した文書を指す。
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ           これのおかげで、
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l          .我々は昔の中国の人口を知る事ができる
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ      『漢書』『地理志』によれば、
       ヘ!:|         ノ!/′      .前漢の平帝の元始二年(二年)に初めて戸籍が作られた。
        ヾ!>ー-   -- <イリ
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ        .これより前の時代の中国の人口とされるものは全て推定である
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) 
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´  
                                       ト、              ∧              ,ィ
                                       |:::.、            / | ',              /〃
                                       .::i=、  、   /\   厶大ミx  /i   ィ   /7::′
                                       }::}=ハ  i \v  >:::´:/'⌒:v.:`.:< .レ彡7  v7::{
                                        l:::|=={  、トミxく.:./\:{:v⌒:v:/ヽ:.:/イ/  ,人{::::|
   ちょうど余の時代であるな。                    ヾ:\ク77\ `´   1 (O) r '   ´//777/::::ノ
                                        \:::三三zY`三三≧;大≦三三'{ rく三三::::/
   この時の戸籍では、                          `ミ三{ヾミY;`ニ゚フ" _ `ニ゚ニ´.;Yノ┐三ニ/  
   戸数が一千二百二十三万三千六十二戸、                7∧i小;..   ,K:>ヘ  ..:;小ィ∧ ̄´
   人口が五千九百五十九万四千九百七十八人となっておった    /////ハ Y´‐ = ‐`Y ハいくヾ\     
                                           ///////ハ;. : ,:ニ水ニ、 ;イ川 トミ\ヽ\
                                   .       ////////イiハ/小!川Y川 i|八 \ヾ\丶
                                   ____r 、_厶//////イi〃/ ハi |! il|  Y  ヽ ヾ\  ヽ\
                                   ト―-`Y}::::::::::7////ハ/ :′i| i  |  i|   ハト__\\ ヾミ\
                                   ├―- 廴ー=ァ////ハ{ i   ! :   l ,人   v、 ヾニニニ7_

                                              漢 大司馬 王莽





                               へ _
                             /^   \ヽ
              _  __.         / l lゝ、\  \

             ljjし 弋ヽ\__     | レ|7ヽ-' ゝヽ  ゝ
              ー⌒=ソ   \ ̄丶-、┼、 (_ヽ  i’  ミ
                   ̄ -- 、      l | ー-ェィヾlーl
                        丶、丶 | ゝ丶Lゝ<

                           ヽ-  \ l lヲ、
                            |    l vイ
     _____            __/    /。 /
r、T 丶/ |       ── ____/\  \/   /  /_ -.、
LT)、 | /                    \  \ /。 (  / Y ノ
 ( \|__ ────── __         |   /l   \レ-'
  \ノ              ── __   |__/ \   \
                         ─ 、=ニ   ̄ ̄- 、

                            --ュ─ __ \

                         r=≠  /       ヽ \
                        /  ---|___      丶
                          ̄         丶 _____ノ

                      漢 皇帝 劉秀

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .その後、王莽による簒奪と失政、赤眉の乱を経て光武帝の世となった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ      前回の戸籍調査から三十七年後の建武十五年(三十九年)。
       ヘ!:|         ノ!/′  
        ヾ!>ー-   -- <イリ        『後漢書』『光武帝紀』によれば、
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ        .光武帝はこの年に詔勅を発して、耕地と戸籍の調査を行わせた
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) 
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                   ,'          l               |
                                       ,'    l  i  |   i |     i |  |  | |    |
                                      ,' /   l   .|  |  .| |i   i | |  |   | |   |
                                      | il  | |  |  il  | l |   .| lハ.l   |   | |   |i
                                      | l|  | |  l―ハ |lハ i.  ,ハl リ-―l.  | |   | i
                                      | ハ   ヽ l |r T ̄T ||ヾ | 'T ̄`jヽl | |   ∧.l
                                      V | i V、 |ヽl-'::: | リ l ! |-'::: | /l |/   l l|
       ところが調べさせた結果、                 ', l | l ヾ.| 弋辷j   ヽl. 弋辷j/ /V   j  リ
       とんでもない数字が出てしまいましてね          ', |V'iヽ__',      ,      /ノ  /| /
                                         v .|  l ヽ、    _ _   ノ i l / リ
                                           VVヽ i\       イ / /V
                                               ヽ|V,ri` ー--‐´ |VVv'
                                                / l       |∧
                                              //   \   /  l\


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!      .光武帝による戸籍調査の結果は、
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ       .肝心の『後漢書』の『光武帝紀』や『郡国志』には載っていない。
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー-   -- <イリ         我々がそれを知る事ができるのは、
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ        .『後漢書』の注に引かれた皇甫謐『帝王世紀』のおかげだ
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)                          ヽ      ミh、}r-〈  `≧o。
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                        >..:´.:..ミh--z-<;;;;; ̄;;;_.:ミh。、  }
                                              /.:.:.:.:.:.:.:.::.:/> ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ミh、ノ
                                            /.:.:.:.:. ::.:.:.:,彡´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`h、
                                        /.:.:_ > '.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_.:.:.:..:.:.:.:,、.:.::.:.:.:ヽ
                                         {/ ./.:../i{.:.:.:.:.:.:.:.:./.::/.:./.:.:: /:/ }.:.:.:.:.:.:.∧
                                            |: /  ,{,/i.:.:.:i:.:/{.://゙'/://:/  /.:.:.:.:.:.:.:.:∧_____,
   玄晏先生は歴史家の顔も持っていますよ。             {/  〈/.:.',.:.:.レ',ィ芯s、. {/ ,':/  /.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:}⌒
                                             {.:.:∧/ ∨iじ'クヾ   レ  / :://.:.:.:.:.::.:,'
   それで光武帝時代の戸籍ですが、                     .|.:.:.:∧  `゙ '       {///.:.:.:.:.:.:./
   戸数が四百二十七万一千六百三十四戸、                |.:.:.:.:.:|  ゙ ゙     ,ィjミ、.〈/.:.:.:..:.:.:/
   人口が二千百万七千八百二十人だったそうです。          ._{{゙∨.:.:.:|       ;  ゝ,ツ》,/.:.:.:.>r;゙
                                       >ー‐ 彡 '{{ヽ.:/ 。  ` -    ゙ ゙ /.:.:彡´}丿}
   何と人口が平帝時代の三分の一近くに減っています   /    ヾ {{ }'  ヽ __ __ _ ィ.:i:.彡----、'
                          .            /       ∧,{{     ヾ } >´。o≦、< ̄ ̄
                                    ノ,,     ヾ、 ミh、    r-/::  ∧}ト ', ミ〉
                                   /   ミh、   从 {¨¨¨ミh、/ .,{::::::    [i i] },ミ、〉

                                          晋 安定郡の人 皇甫謐




                 /⌒\/, -‐-、    ――- 、

                   /    `´     \   __   ヽ
                  /             ''´   ヽ   ヽ
             /  /                  ヽ  ヽ
         ,-―/  /   /                 ',   ',
        /: /  /  /                    ',   l
     _/: ::/ ,イ   ..../        /                ',   |_,イ
__/: :: : ̄/ //  .:::::::/     ...../                  ',  l  ノ  ,イ
: : : : : :`ヽ: : : |//  .:::::::/     ..::::;イ                     ', `く二/ j        .匈奴の討伐?
: : : : : : : : : :: :: :|/l ::::::/|  .::::::::::/ヽl    i |   i   |      ::. ', ___ノヽ
__ : : : : : : : i:: :: ::i|::::/ l .::::::/-\ l/|  ..:l| l|:.  |:.   !    |  ',::::: | \_,イ \      西域への救援?
   ̄ヽ: :: : ::l: : : :||/ |  l:..:::∧ヽ弋。jヽl:: :::/l::レヽ|Vヽ:.. |   |   h::::j::::........./: : : : \
/ィ二_\: : \ .|  l  ∧/ rl彡` ゛'' 〉::::|ヾzニ三ミ、、 |   }  :| Vー―'´: : : : : : : : :ヽ   .それより今は、
/‐'    ̄`ヽ: : ::ヘ V  | ハ三  ノ \l     ` jーゝ:j j:: ::j: : : :/: : : : : : : : __|   国力回復を優先しないと
    \  \ ヽ: : ヘ   lV  ヾ≡ ヽ  u      u/::::イ /::::/ _/: : : : : -―‐ ´: : : : :\
 ̄ ‐- 、 \""ヽ ヽ、:l   j   |\  、_  u   イ‐´/ ̄ ̄ `ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : ̄ ̄
      ̄ ‐- ゝ__|ー、 |   |.  ヽ  ̄`  イ/ /   /      ̄ヽ―、 __: : : : : : : : :
            ー'-__|   |   _>-‐'''´/ __,l""" r'´,,,,,,,  /     ヽ\: : :  ̄`ー、_
                ̄ ̄ ‐--' ヽl /r'´ ̄ .|  |"""" / ,,,,,, /   ヾ\: : : : : : : : :
                      ̄ ̄ ー----ヽ__ヽ   |   / , , ,    ヾヘ: : : : : : : :
                                 ̄ ̄ `――i___/   ハ: : : : : : : :


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .六千万人近くいた人口が、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .二十数年の動乱を経て二千万人程度に減少した現実。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .光武帝が外征を先送りにして、内政に励んだ理由がよく分かる数字だ

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!        その甲斐あってか、
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ         百年近く経った順帝の時代には人口は大幅に増加。
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー-   -- <イリ           『後漢書』『郡国志』によれば、
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ          .戸数が九百六十九万八千六百三十戸、
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ           人口が四千九百一十五万二百二十人にまで回復した
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)   
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                     /:\     _,.>-=━━=―く
                                       /: : : : :}  _,. <: : : : : : : : : : : : : : :>.,
                                     . : /: : : : :〈_.,: : : : : : :/: : : : : : : :ヘ: : : : : : `

                                    ,: : /: : : : :/∧:/: : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ハ
                              .     /:/: : : :∠ /: /: : : :/ : : : : : : : /:/|: : : : : : : : :.,
                              .     / }: : : : : : 「 : : : : : : : : 斗--/}/  :_:_:_: : |: : :|iハ
                                     ]: : : : : :::|/ |: : : :::| : /}∠_    ´|___: : : |: : 八{
   和帝の頃から、幽州・并州・涼州では、           ] : : : : : |i. |:: : : ::|ィ7アて¨^    ィテ「¨}: ::|: :/|
   戦乱と天災で人口が減っているんですけどね。      ]: : : : :::八, [: : : -圦{ Uリ     代ノ 从: :/レ
                                     ]: : : : /: : 〕[: : : : : : ハ        {     八/
   それ以外の地域、中原と河北で増加したんでしょう。  .广ア⌒ヽニ]Ⅳ: : ::i|⌒         /: :|i

                                   __,/∠ニニニニムi:iⅣ: 込.,_    ー―   .イ: : :リ
   やっぱり中国の中心ですし               {¨アニニニニニニニハi:i:Ⅳ::|ニニ≧=-  _,. <}∧: :/
                                    },:仁ニニニニニニニニニ}:`寸ニニニニニ「 ̄)ニハ ∨
                                  にニニニニニニニニニニ7!   `寸ニ才 7 〈ニニニ}  }
                              .    刈ニニニニニニニニニ7 }i  (___,}_)  } (ニニニ7 /


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!       それから二十年程経過した桓帝の永寿三年(一五六年)。
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′        戸数は一千六十七万七千九百六十戸、
        ヾ!>ー-   -- <イリ          .人口は五千六百四十八万六千八百五十六人に達した。
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ          この数字も皇甫謐『帝王世紀』に記されている
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)                           ヽ      ミh、}r-〈  `≧o。
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                        >..:´.:..ミh--z-<;;;;; ̄;;;_.:ミh。、  }
                                              /.:.:.:.:.:.:.:.::.:/> ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ミh、ノ
                                            /.:.:.:.:. ::.:.:.:,彡´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`h、
                                        /.:.:_ > '.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_.:.:.:..:.:.:.:,、.:.::.:.:.:ヽ
                                         {/ ./.:../i{.:.:.:.:.:.:.:.:./.::/.:./.:.:: /:/ }.:.:.:.:.:.:.∧
                                            |: /  ,{,/i.:.:.:i:.:/{.://゙'/://:/  /.:.:.:.:.:.:.:.:∧_____,
                                            {/  〈/.:.',.:.:.レ',ィ芯s、. {/ ,':/  /.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:}⌒
                                             {.:.:∧/ ∨iじ'クヾ   レ  / :://.:.:.:.:.::.:,'
      約百二十年かけて、                           .|.:.:.:∧  `゙ '       {///.:.:.:.:.:.:./
      平帝の頃の水準に戻ったわけになりますね             .|.:.:.:.:.:|  ゙ ゙     ,ィjミ、.〈/.:.:.:..:.:.:/
                                            _{{゙∨.:.:.:|       ;  ゝ,ツ》,/.:.:.:.>r;゙
                                       >ー‐ 彡 '{{ヽ.:/ 。  ` -    ゙ ゙ /.:.:彡´}丿}
                                      /    ヾ {{ }'  ヽ __ __ _ ィ.:i:.彡----、'
                          .            /       ∧,{{     ヾ } >´。o≦、< ̄ ̄
                                    ノ,,     ヾ、 ミh、    r-/::  ∧}ト ', ミ〉

                                   /   ミh、   从 {¨¨¨ミh、/ .,{::::::    [i i] },ミ、〉

【紀元280年頃 晋首都 洛陽】


         / /                    丶 ヽ
           / /    /           |
        / /  / /    /               |    |
                             |  }  j|    |  | l
      ,'/ |  | l       |       /| ./ /|      |
      '  |  | | |     |     |  ^7"l/7ミ-、|   ,' | |
      |   |  | | |     |     |  /  ̄ ̄ ̄`|   /   | |
      |   |  |    、   ト、  | ./ =≠≠ミァ}|  '    : |     .はい。
      |l | | 、  、丶\  |_从 V ヾ____ソ ,イ    ,  |
      |l | |   \|\从\|  l{    ̄ ̄ ̄ レ' }    ′      二百四十五万九千八百四十戸。
      乂.| |l   人\                /_ノ
           八   |丶     `ー─     イ  }   / ハ {     一千六百十六万三千八百六十三人。
       //   V   >         イ     '  / /  、
      /      V、 |从 | > _ < |  /  /  '    \    .これが、我が国の戸籍人口となります
            _>‐ァ乂      ノ、-く/// |/
        _/_/  /   `ヽ r‐'´  Y  X─-、
     -‐     {   ト    /'⌒ヽ    |     } `丶、
     {          |=\/l////∧ /|    ノ    `  、
    ´         |   _|ニニニ|'⌒∨ニニ=|_              }
  /{  \     | / |ニニニ|///|ニニニ| \ /          ノ \


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .それがこうなる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .後漢末の混乱から三国鼎立を経て、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .中国の人口は再び四分の一程度に落ち込んでしまった

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【前漢~西晋にかけての戸籍人口の推移】
┌──────────────────────────────────┐

│前漢 平帝   元始二年(二年)     12,233,062戸  59,594,978人   │
│                                                  │
│後漢 光武帝                 4,271,634戸  21,007,820人    .│
│                                                  │
│後漢 順帝                   9,698,630戸  49,150,220人    .│
│                                                  │
│後漢 桓帝  永寿三年(一五六年)  .10,677,960戸  56,066,856人   .│

│                                                  │
│西晋 武帝  太康元年(二八〇年)   2,459,840戸  .16,163,863人   .│
└──────────────────────────────────┘

  、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
 ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/

 __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
   ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
  ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
 ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―

 ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         こりゃひでぇな。

 ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
 ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         .けどよぉ
 ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

 ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';;;;;;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  i;;;;;;;;;;;;

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .この『晋書』『地理志』にある西晋の戸籍の記録は、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .後漢末から三国時代の戦乱による人口減を物語る材料にされる
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



  、 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i
 ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/

 __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
   ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
  ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
 ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―

 ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
 ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         この戸数と人口の前にある「大凡」って何だ?

 ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 
 ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

 ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';;;;;;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  i;;;;;;;;;;;;                      /             \
                                            ./             \     ∨
                                            /イ                    l
                                            | i|          |  | |i   |i
                                     .       { | i|           / |  | |i   |i
                                     .       { |八  [  i|   /j抖‐‐ミ, |i   |i
                                     .       { |  \[  i|  .ィr  Vソ }l |i   |i
          さすがは先輩。                        乂j/\「(\八)^^ゝ ‐‐彳 .|i   |i
                                            |   圦¨´        |  从  从
          そこにお気づきになられるとは                j/\{/〔个  ‐‐   イ/}八イ
                                                 ___≧≦  从_ __
                                             ,丶⌒>/ /Yヽ    〉⌒〉>\
                                            l「  {.  ∧/⌒^〉  / /     ∨
                                     .        ハ   { /i:i/:::::/i‘,/   ,丶' ゙   ∨
                                            |  〉 {,/i:i/:::::/i:i:i:i:i:/  /〉

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .ところがこの記録。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .『晋書』『地理志』では、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .おおよその戸数と人口として記されている
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         後漢期の戸籍の記録には「大凡」とは記されていない
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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    , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :. 
  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.          .この戸籍文書は、
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j           こちらの命令に応じて下が作成してきました。
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| |
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|           .天下統一後、
     八 |:.:.:iト...   /∨八|             .随分と短い時間で調査したものだと思いましたが……
      )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ
        \{ /  /_\/ニニ| /   \     .ひょっとしたら、
        -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _}   .  過去の三国の戸籍情報を繋ぎ合わせただけかも知れません
     /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ
    l.   |ニニニニ|:::::|ニニ{_/  \   }. 
    l    Vニニニ|::::::|ニニ|                                  .ハ
                                                 }! イ/:::{,ィL/
                                                .|:'::::::::::::::::::ム  ∠___
                                               ゙ミ、::,、_、:::::::::::/イ:::::::::≦zzz
                                                 .}zz,ヽA:::::::::::::::::::::二 ̄
                                                 ヾ゚” , ¨¨7::::::::::::::ミ==
                                              ,、   `¨ア ノ  |:::::::::::::::ハ
                                            ./ \   ヽ_/|:::`´::::::::::::::::::{
                                           〈    .ア ̄`丶}:::::::::/ ヽ::::::::::l
     戸籍調査なんて、そう気軽にできるもんでもねぇしな       ヽ  /::::::::::::::::::::::::::::ゝ.ノ:::::::::::ヽ

                                             \_入::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                                 `丶::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
                                                     \::::::::::::、_> ´
                                                    .}:::::::::::ノ
                                                  /:::::::/
                                                  〈/ア/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .従って、正確な調査結果ではなく、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .魏・蜀・呉の人口からの推測値の可能性がある
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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               ___
          >' ´ /   ` 、
         /           \
       /              ∨
                 u    ∨
      |            u   |  |
      |             |

.        !  |             .|  /
.        !.  .| {      /   | /         それと問題はもう一つありまして。
      ∨| .| ',     /   /| /
        ヽ|\ト、∧_/从_/ .レ          今回の戸籍調査の結果と、
        _/~`y+・'‘´ ̄ ̄\            魏・蜀・呉の戸籍人口の合計が全く噛み合わないのです
          /⌒ ̄   _,.。 *''" ∨
.        /`: :ー一'''´: : : : :.:./∨ 
       : : : :|: : : : : : : .:.:|:./: :\.∨
       | ̄..|.. ̄ ̄  ̄ !/: : : : :\
       |  |       ',: : : : : : ∨
       {  |        ',: : : : : : ∨
.        ハ:::::::i:::::::::::......    ',: : : : : : ∨
.         ',:::::|:::::::::::::::::::....  ',: : : : : .: ',

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .では、人口減著しいとされる三国時代の人口はどうだったのか?
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元221年4月 蜀首都 成都】






|       ヽ!´ ´/:: :: :: :: ::ヽ:: :: : \:: :: :: : \      ! }
| な  ク  |.'/:: : :: ::: . :: :: :: i! :: :  ::\:: :.::  :\   、l ,、
|        |:: ::/: :: :: :: :: :::!:: :|:: : . :. :: :\:: :. . : :\ 冫く
| ん  ソ   7:/:: : . : :::: :: :: l::l::::|::l:: . ::. :: ::ヽ:: :. : :: ::ヽ '`
|        |:::|::: : ::  ::::: :: :: l::}:::ト、:: :: :: :: :: :::: : :::: :: ::`、
| て  ッ  }::|::::: :::: :::::: :: :: :::||::::|ヽ:ヽ:: :: :: :: l:::: :: :: :: :: }

|        |:|::::: ::::: :::: :::::/::/ |::}  \\:: :: :: |:: :: :: :: :: |
| 時  ヽ  |::|:: :: :: : :: :: :/::/ //   ヽ、_>:: ::|::: :: :: :: ::|∠
|        |::ヽ:: :: :: :: ://:/ //--‐'´ ̄ヽ_,、 7:: :: :: :: :}く !
| 代      |::: :L-:‐:':´フ/  /   '´_z='´⌒ /:/:: :: /l:/ ノ
|        |::::ヽ:∨/=z=ノ    ´      ノ/:: :::/ /  .:
| だ       {::::ハヽ-ヽ            ´ ノ:::_ノ '  /:::
|         7、:::\`!弋    `.   __,   ´  ,}   「::::
| !     / ヽlニ-|::::::`‐ 、_    ´ .  _,-'__,.-|冫く//:::::
|        | ´ lヽ /:::::::i!:/: : `:`:l: ‐:-ァイ/   |'``く `ヽ-
|‐、_, :-:-:-:-'´} l   |:::::::::i!へュ: : :二}三ハ===、_| /ハ |


                蜀 丞相 諸葛亮

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .まず、蜀についてだが、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .『晋書』『地理志』は劉備が皇帝になった章武元年の人口を紹介する。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .それによれば、戸数が二十万戸、人口が九十万人だったという。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .なお、王隠『晋書』に蜀滅亡時の人口が記されているが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .戸数二十八万戸・人口九十四万人と、何やら考えさせられる数字である
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元242年頃 呉首都 建業】

         ./                    ヽ
        /                      ',
        /                      ト!
       , '     . . .           .  i: . : . i `
     / .   . . . :r {:    、 .ト、ト、:  /: :/: ; : ; :|
    ∠.... /ィ . : : . : { i!: .    ',/≠ミヽ: イ: ∧ノ: :ハ
     // . . : : : : :ヽ l: : : \ i' iト-}` .∨''/リ ∨V        我が国の戸数は

     /:, イ: : : : : : |`!: : .  ヽ` ̄   ヽ: : }          .五十二万三千戸で、人口は二百四十万人か
      ̄  }: :/{ヽト、!.',:ト、: . ト|   __ . ィ': : ト! 
         l/  \:::`::ヽ:ヽ: l    ィ  !ハ:/                       /  \
        ∧    \:::::::::::ヽ!>‐--'、   '                      /      \
       /: ヽ     \::::::::∧─--ヽ、                      /        >
      /: : : 丶   /\ヽ:{ ヽヾ、`}_ゝヽ                    ,.,/         /
     /: : : : :ヽ  〈   / \ ` ゝ`7ゝヽ                ,..ノ  }       ./
     /: : : : : ∧丶\/     \  .!i、 }ヽ               ./  イ      /
   /: _: : : : /  \\       \ !i ゝ}\             .イ   ノ      /
   /´   `丶、:<    | .|         \ゝ7: \          イ|::{  , '      /
  {       \: `ヽ ! l       _ -‐ ニ>} }: :.\     ,. ィ´:::| |::/      ./
  .!      /  >、: Y !ヽ、_ -‐ ニ -‐ ´ //{} }: : :ゝ-‐ ' ´:  |::::::/       , '
   ',    /  /  ヽ.!_.ニ=ニ ' -─ !   ' }}ト-'}: : /: : : : : L/       /
   ',  ./  , ' 7  `, !、 ├‐ 二ニニ|   ./イノ: : /: : : : : : ,'      /
    ヽ、  ./r'} |   `、} |_..--- .|  //!i!、: : : : : : : :/     /
     ゝヘニヽ!' .i    ',:\` ̄ ̄ ̄  // !i! \: : : _... -ニ!   ∠、
      ',: \`-'    ヽ: ヽ、    .//     .> '::\ヽ:`ヽノ /  `iノ

            呉 皇帝 孫権

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .次に呉の場合だが、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .『晋書』『地理志』は呉の赤烏五年の人口を紹介する。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .曰く、戸数が五十二万三千戸、人口が二百四十万人。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .なお、孫盛『晋陽秋』に呉滅亡時の人口が記されており、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .戸数が五十二万三千戸、人口が二百三十万人となっている
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|           ?           |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          ここで問題になるのは魏の人口である。
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|    
            | |     >-、\!  !/::,-<          .『晋書』『地理志』には、
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、        .魏の戸籍情報に関する記述は存在しない。
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|        蜀と呉については記されているのにだ
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ       魏の戸籍人口は、唐の杜佑の著書『通典』に記録されている。
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー-   -- <イリ         『通典』は魏の景元四年、
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ         蜀討伐の年の戸籍人口を次のように記す
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ    
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)                       〃⌒ ,、
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                       !i   ,l `ヽく⌒ヽー-- .、
                                           {ゝ.__/\.   \ ヽヽ. ,.- 、\
                                           `ー'〈  ,/`ー 、 \  {l >-、ハ
                                  .           ハ /    `ー 、{l /r〈l} .}
                                              〉 i ⌒    '⌒ヾ::|'1| /
                                             ヽl,.'f´ミ、   ィf`ミ 7└'ヽ
                                            / !弋リ .   弋リ ト/) └,
                                           /Yi .>、 ∩ーー  ,.イヾト、 //〉、
                                             〉.ゝニ=' .| l>、‐ ハ、__ノノ \/_/
    戸数は六十六万三千四百二十三戸、               〈 〈    ! ´.> {`~´   :   ` ̄`ヽ
    人口は四百四十三万二千八百六十一人だったかしら      'ァ-,rL r,|/ヽ-ァ、_ゝ-  テー- 、     |
                                          ( (   ', ヾ´ ゙̄ヾソ    \/     !
                                           `゙.  ', |    /ハ     <l:i      .|
                                                   | !  / / 〉、   レiゞ、 ___,ノヽ
                                                   ゝ _ノ / 〈_,.ヘ   `^V_、 ̄´ハ ヽ.
                                                  /人ノ   <´\     ヽl∨゙   ハ

                                               魏 大将軍 司馬昭


        ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
      ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
     ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
     ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
    ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
   /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
   i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 
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      ヘ!:|         ノ!/′
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                                          `ー'〈  ,/`ー 、 \  {l >-、ハ
                                 .           ハ /    `ー 、{l /r〈l} .}
                                             〉 i ⌒    '⌒ヾ::|'1| /
                                            ヽl,.'f´ミ、   ィf`ミ 7└'ヽ
                                           / !弋リ .   弋リ ト/) └,
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                                            〉.ゝニ=' .| l>、‐ ハ、__ノノ \/_/
                                         〈 〈    ! ´.> {`~´   :   ` ̄`ヽ
                                          'ァ-,rL r,|/ヽ-ァ、_ゝ-  テー- 、     |
                                         ( (   ', ヾ´ ゙̄ヾソ    \/     !
                                          `゙.  ', |    /ハ     <l:i      .|
                                                  | !  / / 〉、   レiゞ、 ___,ノヽ
                                                  ゝ _ノ / 〈_,.ヘ   `^V_、 ̄´ハ ヽ.
                                                 /人ノ   <´\     ヽl∨゙   ハ


        ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
      ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
     ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
     ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
    ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
   /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
   i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 
    ∨|:.:.!          ノ/i/ノ            何かがおかしい。
      ヘ!:|         ノ!/′
       ヾ!>ー-   -- <イリ              そう感じないだろうか?
        (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ   
       ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ    
        〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
        ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
      (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)                       〃⌒ ,、
       ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´                       !i   ,l `ヽく⌒ヽー-- .、
                                          {ゝ.__/\.   \ ヽヽ. ,.- 、\
                                          `ー'〈  ,/`ー 、 \  {l >-、ハ
                                 .           ハ /    `ー 、{l /r〈l} .}
                                             〉 i ⌒    '⌒ヾ::|'1| /
                                            ヽl,.'f´ミ、   ィf`ミ 7└'ヽ
                                           / !弋リ .   弋リ ト/) └,
                                          /Yi .>、 ∩ーー  ,.イヾト、 //〉、
         何もおかしくはないわよ。                  〉.ゝニ=' .| l>、‐ ハ、__ノノ \/_/
                                         〈 〈    ! ´.> {`~´   :   ` ̄`ヽ
         別にカナはウソはついていないかしら          'ァ-,rL r,|/ヽ-ァ、_ゝ-  テー- 、     |
                                         ( (   ', ヾ´ ゙̄ヾソ    \/     !
                                          `゙.  ', |    /ハ     <l:i      .|
                                                  | !  / / 〉、   レiゞ、 ___,ノヽ
                                                  ゝ _ノ / 〈_,.ヘ   `^V_、 ̄´ハ ヽ.
                                                 /人ノ   <´\     ヽl∨゙   ハ

【史書に記された三国の戸籍人口の比較】
┌──────────────────────────────┐
│魏 曹奐 景元四年(二六三年)  663,423戸  4,432,861人    │
│                                          ......│
│蜀 劉禅 炎興元年(二六三年)  280,000戸   940,000人    .│
│                                          ......│
│呉 孫皓 天紀四年(二八〇年)  523,000戸  2,300,000人    │
└──────────────────────────────┘

               ___
          >' ´ /   ` 、
         /           \
       /              ∨
                 u    ∨
      |            u   |  |
      |             |

.        !  |             .|  /
.        !.  .| {      /   | /       こちらがかつての三国の戸籍人口です。
      ∨| .| ',     /   /| /
        ヽ|\ト、∧_/从_/ .レ        これを合計してみた所……
        _/~`y+・'‘´ ̄ ̄\  
          /⌒ ̄   _,.。 *''" ∨
.        /`: :ー一'''´: : : : :.:./∨ 
       : : : :|: : : : : : : .:.:|:./: :\.∨
       | ̄..|.. ̄ ̄  ̄ !/: : : : :\
       |  |       ',: : : : : : ∨
       {  |        ',: : : : : : ∨
.        ハ:::::::i:::::::::::......    ',: : : : : : ∨
.         ',:::::|:::::::::::::::::::....  ',: : : : : .: ',
───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .いくら人口の減少著しい三国時代とはいえ、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .魏の人口が蜀・呉と比べてあまりにも少な過ぎるのだ。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .これでは蜀と呉が結べば、立派に魏に対抗できると思えてしまう

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【三国と西晋の総戸籍人口の比較】
┌─────────────────────────────────┐
│三国合計                  1,466,423戸   7,672,881人    .│
│                                                │
│西   .晋  太康元年(二八〇年)   2,459,840戸  .16,163,863人   │
└─────────────────────────────────┘



                                                         __〈⌒\
                                                         /  ¨ \
                                                       /  /     ‘,
                                                        {       }
                                                    .|
                                                    ',∧ r、 | | /|ノ
       このようになりました。                              >-‐-~-~`ヽ

                                                   ./~、      /|
       三国の戸籍人口と今回の戸籍人口の間で、                |   |/`~、/ .|
       戸数にして九十九万三千四百十七戸、                 /¨|        ./|
       人口にして八百四十九万九百八十二人もの差があります      | ./   /      / !
                                                 ∧  /       \!
                                                   ゝ-'          \
                                                   .|           _\
                                                        |i    _、+''"i~ | ⌒
                                                    |.|  >''ニニ‘ | |

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .西晋の戸籍人口と比べても、魏の戸籍人口は不自然に過ぎる。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .先の前漢から後漢の戸籍人口の推移より、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .自然な人口増加を考慮しても、十数年で八百四十九万人増加は考え難い。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .加えて蜀呉の人口が確定なのを見るに、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .魏の時代には戸籍から除外されていた民がいたとしか思えない
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                            -‐===‐-
                                    \
                          /        \    \
                         /       \    \
                    /    /            `、     ',
                             /       ト 、
                                  |   、     .:|
                   |  |          N.─-.ヽ  .:|  |
                   |  |          ..|‐rfzzz }  .|
                   |  |       .|\  | V.ソイ|   !  |
                   |∧      |`、|  \{ー '''´ .|/}  !        .恐らくこの差の原因は、
                   | |  |、\|             / /  /      屯田制にあると考えられます。
                   | |  |込     ─   .イ/ /| ∧
                    八  |:::::≧s。.     / /イ .∨       .屯田、特に民屯の屯田民は、
                      \|:::::::从ヽ __ ̄_,, -‐¨八─  .,,_      各地の典農中郎将・都尉に管理され、
                      >- / ~ ̄/ |    /       `ヽ   一般の民草と異なる扱いでした。
                      イ  ./  イ  ∧  ./      >''~: :
                       / .|   /=}.___,' ニゝ'´     >''~.:.: : : : :.}  .屯田が廃止に向かうのは、
                   /: : |  /ニ/ ⌒/ニニ/  >''~   ./ : : : : :.:|  .蜀討伐の翌年の咸熙元年の事です
 __                 /: : : |/ニ./  /ニニ//‐- 、、', //: : : : :
∧\`ヽ      _,,.. -‐ '' "´ ̄ 〉、ニニ./  ..:ニニ〃       ∨: : : : : : : .|
..∧ \}_,.。 *''"_,,.. -‐ '' "´  ̄ ̄  ',ニ/  /ニニ/          ',: : : : : : : :.|
 ∧   ', ',                   ∨  /..ニニ.|          : : : : : : : : |
. .∧   ', ',               .|   {..ニニ.|          |: : : : : : :.:.|

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .その最たるものが屯田民だろう。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .咸熙元年(二六四年)の事だが、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .魏の各地にある典農部が順次廃止され、一般の郡県に編入された。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         これを見る限り、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         屯田民は通常の戸籍を持っていなかった可能性がある
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【三国の戸籍人口の推測】
┌────────────────────────────────┐
│魏 曹奐 咸熙元年(二六四年)  1,656,840戸  12,923,843人   ....│
│                                              ..│
│蜀 劉禅 炎興元年(二六三年)   280,000戸     940,000人     .│
│                                              ..│
│呉 孫皓 天紀四年(二八〇年)   523,000戸   .2,300,000人   ....│
└────────────────────────────────┘





    , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :. 
  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j         全部が全部屯田民のせいとは言いませんが、
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| |          戸籍人口にありえない差が出た大きな要因ではあるでしょう。
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|
     八 |:.:.:iト...   /∨八|            それを踏まえて人口差を是正してみました。
      )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ
        \{ /  /_\/ニニ| /   \    .あくまで戯れで作成したので、スレ外には持ち出さないで下さい
        -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _} 
     /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ
    l.   |ニニニニ|:::::|ニニ{_/  \   }. 
    l    Vニニニ|::::::|ニニ|        


  ///          ii i  i     .i
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | .', i  i .i   /iノ.i.i.i  i  i    |
  i.i | i', i、 ', i,  />i{弐マi  i   i.i        長々と愚見を述べましたが、
  i.i | ',ヽイ、 iヽi\/、__ゞ'i /  i   i.i|        .天下の人口が減少しているのは間違いない事実ですね。
  ヽヾi ∨i,==ゝ .i´  ̄ ̄i/  i .i/ノ

   .ヽi., iヽ\  `__   ,ィ // /i/         中原はここ数十年安定していたのに、
    i} .∨ii::::::,ィs。  , .イ::::i丿iノ           .光武帝の時代より人口が少なかったのは衝撃でした
      ヾ__ >ノゝv=-‐''":.:.:∨。,,,,,,、

    >´/ ./ /==i:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:フ  \
   ,{   |  ∧ /:.:.:.:.:}i   / ./   ><
   ,' i   | ムニノ'''ヽイニiイ/ /  >'´:.:.:.:.:.:.∨

                                            ヽ|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ
                                            コ;;;;;;;;;Nヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;イ

                                            _」;;;;;;;/   '''W''  ヾ;;;7
                                            ヾ;;;;;;ト、,,__、     ___ イ;;/
                                             (r7トミ( O )>z=( O) !;;k)  ノ|/
                                           ヽ|ヾ-|  ゙゙  r゙ i   リン r=イ;;|r

                                           ;;;;;;;;;;; !ヾ、ノ、____ンリ ノ|_ノ;;ノル゙;;
      後漢末にどんだけ死人が出たんだって話だよなぁ       ;;;;;;;;ェェト、ミ{テ元元テ州ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                           ;;;;;;;;匕 ヽ ヾ三三三シノY1;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                           ;;;;;;;レ   ヽ____ア  Zコ;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                           ;;;;;;;匕  <ヽ >/ ノ | Iコ;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                           ;;;;;;;;;zノ )      rk丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                           ;;;;;;;;;;;匕ルハ儿/YKヽ;;;;;;;;;;;;;;/\;;;;;;

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .人口減の他の原因として、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .豪族の下にいる民が戸籍に登録されていなかったためという人もいる。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .ただ、原因が何であれ、中国の人口が激減したのは事実だ。
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .議論の余地の残る調査結果ではあるが、
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .それだけ後漢末の混乱が深刻だった事を示す指標と言える
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   .,イ.,ィ                .∨
  ///          ii i  i     .i
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | .', i  i .i   /iノ.i.i.i  i  i    |
  i.i | i', i、 ', i,  />i{弐マi  i   i.i 
  i.i | ',ヽイ、 iヽi\/、__ゞ'i /  i   i.i| 
  ヽヾi ∨i,==ゝ .i´  ̄ ̄i/  i .i/ノ          戦乱というだけでは考えられない減り方です

   .ヽi., iヽ\  `__   ,ィ // /i/
    i} .∨ii::::::,ィs。  , .イ::::i丿iノ  
      ヾ__ >ノゝv=-‐''":.:.:∨。,,,,,,、

    >´/ ./ /==i:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:フ  \                    \ |:::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   ,{   |  ∧ /:.:.:.:.:}i   / ./   ><                  ト、  .}V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   ,' i   | ムニノ'''ヽイニiイ/ /  >'´:.:.:.:.:.:.∨                 }::::\ 〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
  ,':.:.:∨ |ムニ./:.:.:.iニニニ./イ >´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i                 \:::::`\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                                            ヽ::::::::::::::::::::::::::::r ニ ヽ:::::   ::::::>ー- 、::::::

                                            \”::::::::::::::::::::::::::{ ゞ' .ノノ    /    ヽ::
                                             ム:::r- 、::::::::::::::`¨¨´    .ィ      ./:::
                                           -=ニ:::::い .} x ≠x  ミ=x  }:{    _. イ::::::

                                           -=ミ、__フ´ {{    ____フ'(    .{ 父:::::
       もっと恐ろしいのは飢えだろうよ。                  ≠ム /  _. -‐ 二二__::::::::}  、.  〈 〈X〉
                                               /爪イ _ イ i>'´::::::/  .i   :i r~
       食えなくなりゃ人はバタバタ死んでいく。               、   .L_V>''` ̄::::::>'´   i   ノ ヽ/
                                              >=ム:::::::>''二 ̄__ _/. /   .|
       後漢末にはそんな話がいくつもあったそうだ          、__.. ≠=-:::::::::} ̄ /         /   .j

                                         ミ、:::::::::::::::-====ミく          /    〈
                                         _二ニ=-::::::::::-=ミハ       ./      }
                                         . -=二:::-===二二:::ム   _. イ       /
                                       -=::::::::::::::::::::::-==二二==丁  \        ハ



    l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| i
  \、|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;M、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;レ,.ィ´
- 、、,_」;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  N、;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

   ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;N      ヽ;;;;;;;;;/   l;;;;;;;;;;;;;;;;;/
  _」;;;;;;;;;;;;;;;;;ト!       ∨∨     |;;;;;;;;;;;;;;7´
 ̄`ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト、    ‐ 、        `i;;;;;;;;;/
  _>;;;;;;;;;;;;;;;;Nヽv- ‐ ミ:、__   _,,ィァ¬、vj!;;;;;/
ヽ、`ヽ;;/rク7;;;ト、ミi{ {:::〉 l}>-z=i <i{ 〈:::} }/ Vニ,ヽ   ,_,ィ=-、 __,rー 、
 ';'、   { !、レハ、! ヾミ=-ジ~´   `ニ=‐'" ,}K //  //_, /,ィフ;;;;;/⌒ヽ
\};;;ヽ、>、 - i ヽ、     /゙ '^!   、、 ./ノ-'/  /;;{'´ _,/;∠ノ;;;;;∠,____
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ̄| }、  / ___ __ l ノl|'II゙_,ノ-';;;;ノ'´;;;;;;/;;;;;;;;;;_;;、-‐<´
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/| ヾミーム三三三三三ミニジノⅲ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'ー'´;;< ̄`

;;;;;;;;;;;;;;;r‐<|!ヽ,l  `ヾミ{从儿从儿从州' /Y^^i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;    人を食わせるのは存外難しいのさ
;;;;;;;;;;;;;ナ' ノ  `ト、  `'ミ三三三三三ツ ハ ヽへ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;Iニコ    / ! |ヽ、, ` ̄´  ` ̄´ /!    Z;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;<,    /{  | i、ヾ冖''´   `ア´ i  } IニI;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

;;;;;;;;匕     ヽ〉 l | ヽ \___/   l  ′ _,}_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;レ1     ヽ!  ` ̄\  /  l |   `丁;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;匕┐      !   、_//   /     K;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;Uvi   }  ヽ   ´   /     r 、Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ル'〉,, ′      、_,   r‐、 r vヘ_};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i/〃viイフ、_,, n  n   ,_,ハ しト、};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;厂´ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .これ以後も中国の人口はジグザグに増減を繰り返す。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .しかし、人口が再び五千万人を超えるのは、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       唐の玄宗の時代まで待たなければならない
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ





                              .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                               |   こちらが戸籍の調査結果を記した上奏文です  |
                               ヽ_____________________乂


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                                          , ' /  /        ∨     ' ,
                                          /    /          ∨    ',
                                                           ∨    ト
                                        ,'   |        .|、            |
                                     .   |   .|       N \.   .:|    |
                                     .   |/|   ',       | xf筏㍉   |    |
             どうかお役立て下さい               .|   ', 从从\|r 弋夕 } }      } | 
                                          |   ヽ_ノ ̄`ー一'''´/   /| |. ∧|
                                          i  |、  ヽ     ,  / / :|八/\
                                          ', | \从> `   ∠イノ: : y    〉
                                          ヽ|   /_./ ¨} 。+・'‘ /, ''"¨"ヽ
                                            イ ∨.  {/==∨  ./ /: : : : .:.:.}
                                            |  ∨ /::〉‐/ ∨/  ,': : : :}: : : |
         
         ___
       /      \
      /  ─   ─ \
    /    (●) (●) \
    .|      (__人__)   |    __
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒ ⌒   /          確かにお預かりしますお
    (⌒      /           /
    i\  \ ,(つ        ⊂)
    |  \   y(つ__ ,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |

    |           |_












         ___
       /      \
      /  ─   ─ \
    /    (●) (●) \
    .|      (__人__)   |    __
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒ ⌒   / 
    (⌒      /           /
    i\  \ ,(つ        ⊂)
    |  \   y(つ__ ,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |

    |           |_

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .ちなみに、『三国志』の本文には戸籍人口に関する記述は一切無い
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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   /: : : :/     : : : : : : : : : : : : : : : : : ヘ.   `ヽ、
  /: : : ; ′ : : , ': : : . . .         : : : : : : : :ヘ    ヽ
  ,': : : /:,′ : : /: :,: : :.; : ノ: : : :,ィ. . .    : : : :.ハ
  : : : ;',ィ: : : : :/: ;イ: : ィ:,イ: : :ノ:ハ: : :.;i: : : :    ',i,
  : : : /i′  ,' / 「7ラ'''t-/_ノ  l!: : ハ:,i: : : :i: :.  ',',
  : : :,':.{: : : : レ' ム-=、K. ノ'`  ハ: ノ .lハ:,i: :.}: : : :.ハ!
  : : :.rキi、: : |. {{ っ:::リ ヽ`   ,' レ'_`'ix|ハ: i: : : :.,} l!
  ∨{ノ !ヘ: : :|  ヒり       -==、 リ>:,': : : /:| l
  ヽ、 { ゝヽjヽ ´ `         Z::::} )/ノ: : :/|:.j       ああ、陳寿殿。
    \_二、゙             `ー' ん': : ノ リ
    /: : ヘヘ     rー     '     / ''´           お勤め御苦労様です。
  r': : : : : : )\    { ヽ フ      /
  ヽ: : : : : /\. \   ´  _ イ               中書侍郎の仕事はもう慣れましたか?
  く:ヽ:,r<´    > ` - < ´
  ソ´:.:.:ヘ     ri ト- 、_

  '´:.j:.:.:.:.:.ヽ、   .j | }ヘ:.\:.` ‐ - ,,,,_
  ノ:.|:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ、/、ヽ_ljヽ:.:.\:.:.:.:.:.:.:ハ
  :.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ` `く:.:.',ハ:.:.:.:\:.:.:.:.:.}                                 ___
                                                     /      \
                                                   /_ノ   ヽ_   \
                                                 /(●)  (● ) u. ヽ
                                                   |   (__人__)        |
                                                 \   `⌒ ´      /
  軽い内容のものとは言え、詔勅を書くとかなかなか重い御役目ですお      /            \
                                               | ̄ ̄ ̄ ̄|~|       |

                                    .          /  |        | .|-、  ノ   | ヒョイッ
                                    .         //  (つ       .|と  ̄”     ノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .これは、『三国志』の性格を語る上で重要な要素なのかもしれない
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.  /: : ://: : : : : : : /: : : : : : : : : : : ;|:|  !: : : : : : : :.| : : : : : : ヽ
  |: : :,'/: : : : : : : /: : /: : : /: : : : / !|  ! : : : | : :.|: ! : : : : ヽ: :ハ
  |: : / : : : : : : : ': : /: : :.:/| : : : / !|  |: ! : :.!: : :!.:ト、 : : : : !: : !
  |: /: : :/ : : : : :|:.:/|: : :/_⊥=≠  ||  j=|:≠|:≠|=!ミ : : : :.:|: : |
  |/: : :/| : : : : : !::,x|=テ ̄|::/    リ   j/ j/ j/ |: : : : :ノ: : '
  |: : :/: |: : : : : :|/ レ′ ノ'              |: : : :/ |:./    それにしても陳寿殿が
  |: :/: : |: : : : : :|                ,,x===ミノ: : :./ j/    中書侍郎になった記録があって本当に良かった。
  |:八: :人: : : :八   ,,x===-      ´    /: :./
  |′ ヘ| { \ : : :\〃             ``` ムィ        .この官職なら、先々の展開に絡ませやすいですし。
     ヽ. ヽ\: :ヾ、 ```       ,         |/
      \ ヾ´゙ー─                  ノ         主人公をフェードアウトさせなくて済みそうです
           ̄¨゙ミ:x        ー ‐ '    /
       {三三三>会; 、            /
         / : : :.:.ノi| > .. _    _..ィ
       //: : : : :/=|\       ̄|ト、
         |:| : : :/三ヘ  ` ー-- < |ニ\



                                                    ____
                                                  /      \
                                               .. / ─    ─ \
         今のセリフは聞かなかったことにしてくださいお         / -=・=-   -=・=- \

                                               |      (__人__)  U  |
                                               \     ` ⌒´     /



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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .中書侍郎は詔勅を担当する官職の一つである。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .この時代の詔勅の中に陳寿が書いた物もあったのかもしれない
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
   !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
   ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
  .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

  //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
.   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
.   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ         .冗談はさておき、
       !   ,     ∠ノュ ノ.         今日は陳寿殿にお願いがあって来ました。
        ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
          > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y         著作郎としての陳寿殿に
        ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
      〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
      〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
    ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

    /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ




                                                      ___
                                                    /      \
                                                  /⌒   ⌒   \
           そろそろ来るとは思っていましたお。               /(● ) (● )   ヽ

                                                   | ⌒(__人__)⌒      |
           で、何をすればいいんですかお?                 .\   `⌒ ´     /
                                                    /             \



                             / {/⌒ヽ
             }ー=ミ,      __/__//⌒'  \
             }  \ ^⌒´    /   ミ
                 丶/ . : : : : : : : : : : : : : : .\
                ∨   / : : : : : : : : : :И: .:/ : : : ∧
               / : .∨  .: : : : .:|: : : : : : :| :厶 |小: :∧
             ′: : :乂 { : : : : |.:|:|:イ|/ |人|/ : 八
.              : : : : : : : : : : : :八 :|从:/ 汽   八|/ノ'
           | : : : 人: : :| : : : : : Ν′ /)_    { '′
             八: :| : : : \| :| : : : : 人  Vク     ー┐
              人| : : : : : .:人.: .: : : : .\ 〟
              \: \: \. >ミ: : .{⌒   { ̄  八
               个ト \: \_, >     ノ /
 彡'⌒ミ廴__         ,>介ー{ 〕ト.._  ≧r―‐イ
  : : ; -{_j: : :└=ミ   __} : / :Lf ̄ミ x.   ー┥          呉に関する記録をまとめてもらえませんか?
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.               ′ .:. .:.|      :|    .:|      ヽ ;
            〈    .:  .:| .: .: .:|   .: .:|      }
              \.: .__;ノ .: :}   :|  .: ー=| .:    .:八
.       __   -==ニ二廴 `ヽ;ノ  .: |     ̄\.:.  .:/
  { ̄           .: .:.r≦   .: .:|.:  .:    \ .:/
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            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ


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                                       ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

                                        \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

                                          ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\  ';:::|
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                                           .l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                          `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                                           '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
               太康年間                       rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
                                            ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`  
                                             ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                      ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                                    ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
                                    /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l


            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
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          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
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 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ


                                      l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ハ
                                       ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ:: ニ'::::l
                                       ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

                                        \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

                                          ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\  ';:::|
                                           / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
                                           .l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   天下統一が成された稀なる繁栄の時代。               `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                          .'´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
   皇帝司馬炎の治世下で人々は繁栄を謳歌し、            .rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ

   多くの史書や詩賦が残された史学と文学の時代でもある      .ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`  
                                            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                                    ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
                                    /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              そして、一人の男が夢を叶えた時代でもあった
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、  
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ  
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//                幕間は、二、三日の間に。
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|               .お疲れ様
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
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           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|        遅くなりました       .|:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
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            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【幕間】

       |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|

       ├- 、__:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;:-‐'"´;i
        |;:;:;:;:;:;:;:`゙゙゙'''''ー-- 、、;;;;;;_;;;;;;; -‐''''"´:;:;:;:;:;ィ彡ミ,
       ,i====、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐"´゙ミ三ミi
       i三三ニニ' ̄`゙゙''''' ー- 、;:;:;:;:;:;:-一'"     ミニ三i
       i三三ニ三      _   ̄  r==、    'ヾ、ミi
      _,i三三ニ三ゞ    ニ三シ  i   ゞ"´     !ミ;iヽ
      i"゙ヾ彡彡ァ"´         i  ノ __ ,,,...、_,,.   iミ| |
      { {`ヾ彡;シ′   , _ --‐- 、丿  ィ''"ノ(oツヽ''  |リノ
        '、(、ヾ彡リ     ィ'でo)'ヽ、  :  ';:. 'ー-‐'"″   |リ
       ',ヽヾ、彡   ゝ`゙゙'''''"´ツ .、  i::.`ヽ、,,,,ノ    |i|
       ヽ丶ヾリ,    ` 、,,,,,,ノ  .:   i:::.       リi
         ゝ、,ヾリ         , .::  '、::.       リ
           ヾi,        /、 _    ,,'      , /
           ヾ,        /  ´``ー''´    、  ,' /
            ヾ,      '     : :     ', , /、
             ヽ、    , --‐‐一''ー─'''' ' /./::::ヽ.
             i"i ヽ  ,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ー'" ノノ::::::::::ヽー-、
             ノ, |',  ヽ、   ` ; ; ; ; : : : '  /::::::::::::::::::\_`ヽ.
            /::i | ',   `ヽ、_     _,/:::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ
      _, -‐'''"i:::::::i .|; ',       ̄ ̄//:::::::::::::::::::::::::/  /\

                 晋 太尉 賈充

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .賈充には二人の正妻がいた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .正確には前妻と後妻と言った方が良いかもしれない
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ        賈充の最初の妻を李婉という。
   \ヽ、 _ , イ!::/
  / ヽ{  ト、ヽ l:′         魏の中書令だった李豊の娘であり、才気に優れた女性だった
 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧

l; : : : : \\.り/: : :i
i: : : :: : : : :|<V>| : : : !

                                         ,':::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::. :::::... :: :::::::::::::::::::',
                                      i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
                                        l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
                                     il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
                                        l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',
                                     il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
                                       !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!
                                     |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\
                                  , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ
                                 /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
                               /     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
                              <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
                              __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_

                            '"´         !:|:::::::::::::::!:ヽ           ,ノ::: ::::::::::::::::::::::::::|/   ``

                                           魏 李豊の娘 李婉

【紀元254年2月 魏首都 洛陽】

    j   .:! l! |  l≧ト廴_l! ハ  l   |__ l/ }    |
    /  .: } |l l! ハ l!ヘ j[`,=、 |  l|⌒j!:/ ハ     j
   ,'  .: | | ! l| i|lヾYテ≠ミx l| ! /|r=''/ :/l/  ′/
  ,'   j | | レ' ゞマ  {っl! } ヘ jl/レ' /テニミ/::j   / /     .今日来てもらったのは他でもない。
  ,'  .′l |:.     ´¨ ー′ "   〃r~ァマ/  ,j /
 ,'  /=、| |::.              {!:.トミ-フ | /レト、      .ここしばらく、
. '   /`ー! !:::.               ゞ=ィ¨ /レ′ \\     貴方が宮中の宦官と何事か語り合っていると聞く。
'   /:i:i:i:i| |::::::..        _   ´  ハ |       \\   
  /:i:i:i:,r| lト、::::::..       `  / }! !         〉 }   .これはいったいどうした事なのか答えてもらいましょう
/:i:i:≦-| |゙`ト~ーx::..      _イ:  j  |         /〃
:i:i:i:i:i\:| |≒\  `ー、::. _ イ乂フ:: ハ !       /〃

         魏 大将軍 司馬師

                                    /      / |  \   \  \ \  \
                                  / ,ィ     /r.ニ.V   \   \  \ \  \
                                   ̄ /     li '::::::`i\   \  ト、\  \ \  \
                                    i!  l  l 八ヾ;;;;リ l:::\ ヽ  |::::ヽ|::>_、_ \ ∨
                                    .i!|  l  lト::::ゝ __ノ:::::::::l\ ヽ l:::::::/ ィ:::::::::::i ヾ、`、 l
                                  / リヽヾ ヽミ::::   ̄ "" ヽ、 ヘ .|:::::{! ゞ;;::::;リ  ノ::∨

                                      ∨.ヽゝ:::        }::ヽ∨:::::::::ゝ、"__ ィ::::::::::l  }
                                       ヽk八          i!:::::::::::::..   ::::::::::::::::::::::::::i!  イ
                                        ヽ ∧      ノ:::::::::::::::::::... ....:::::::::::::::::::::/ /ノ
                                         ソ \   ヽ:::;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ //
                                              \ ` ._::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  /

                                              魏 中書令 李豊

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .しかし、父の李豊が
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .司馬師暗殺の陰謀を企てた事で彼女の人生は暗転する
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



    /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
   ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
   lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
  ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi

 //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
 l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
 ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ           お父上は死罪と決まった。
  ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i
  〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l            そなたは楽浪郡に流罪でおじゃ。
  /ヾ.l ミミ       /'    |  /
. /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /             .こうなっては離縁せざるを得ぬ
r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
/::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/

ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′

、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、                   i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
.`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー- 、                 l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
                                     il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
                                        l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',
                                     il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
  そうね。                                !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!
                                     |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\
  そうしないと、あなたに累が及ぶかもしれない。    , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ
                                 /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
  ああ、娘たちにこれを渡してもらえない?    ./     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
                              <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
                              __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_

                            '"´         !:|:::::::::::::::!:ヽ           ,ノ::: ::::::::::::::::::::::::::|/   ``

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .李豊の陰謀は失敗に終わり、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .李豊は夏侯玄らと共に処刑され、李婉は楽浪郡に流罪となった。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .ほとんど死罪一歩手前である

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元255年2月 魏首都 洛陽】


              ,〃´;.;.:.:.:.:.;::.:.:.:.:.:`,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
             ,.'´,′//:.!:.:.:.:i:.:.:.:.i:.:.:.i:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:',
            ,',':.:.:.://:l:.l:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l:.:.:.l:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.',
           ,',':.:.:.: ハ:./i:.:l:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l:.:.:.l:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.i

           !i:.:.:.:.| レ' ヾハ;:;:;ゝヘ_;:!_!:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.l

            丁´       _,,、-ー-、,,」:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:l
             lヘ´``   "¨       |:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|
             l:,:ヽ  ,  〃`_.      |:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.| 
              l.:.:ミゞ!⌒{  ヾ==彡i :.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.| 
              l:'、_,'ノ  ' 、      丿 |:.:.:.:.:.:.:!:..:.:.:.:.:!   弱い女だけが
               |:.:.ヽ     ` ー ´   |:.:.:.:.;.:.:i:.:.:.:.:.:.i   .他家の犯罪に巻き込まれるのはおかしい。
                |:.:.:.:.:\ `⊃      !:.:.:.:.;.:.:l:.:.:.:.:.:.l 
            l:.:.:.:.:.:.:|:\       /|:.:.:.:,':.:.l:.:.:.:.:.:.:!   嫁入り前の女は父母の家、
            !:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:` - 、<    !:.:.:;':.:.:.l:.:.:.:.:.:.:l   .嫁入り後は女は夫の家の処罰に服するべきだろう
              l:.:.:.:.:.:.:i.!:.:.:.:.r=ソ─‐‐ーi:.:.;':.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.l
           l:.:.:.:.:.:.:.i !_,、ソノ|::|.    /:.;':.:.:.:.:.i'ー:、_:.:.:|
            l:.:.:.:.:.:.:.ハソく//人.   /:.;':.:.:.:.:.;'彡三ヘ、i,_
             l:.:,,、<´;;;;{{;;ミ≧.\. /:/:.:.:.:.://´     `,
              l:.:∨;;;彡"iソ;/∧;;;;;;;;/:/:.:.:.://       ',
           ;':.:.:ゝノ  /;;;;;/_.,〉;;;/,.':.:./: :/         ',
          ,'//!─/;;;;;/´: :∨/:.:;/): :./          i
          //:(_)ク/;;;;;/: : : :〈/;.;.;ノ: : :/             !
         |/: : : :/: /;;;;;/: : : : : : : : : : : i i!         .   l

                魏 尚書 何曾

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      李婉にとって不幸だったのは、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      当時尚書の何曾が提案した法律が成立する前だった点だ。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .翌年以降なら、李婉は父の罪に連座する事はなかった

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


【紀元254年2月 魏首都 洛陽】

        |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
       i三``ー- 、,,_;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;::--‐‐一=ミミ三三ニニi
     i三  ,--、 ``"´ ̄_,,,,,、     ミミニ=ニ三三i
      |彡,  ヾ='     !ニ彡'    ,シミミ三ニ三ミミi
     |;ツ         :    .      `゙ヾミミ三ニミミ'
       l;|   ー-- ' .: ,,.... ,ィ -ー‐-、    ヾミミニ三ツー-、
      l;l 、_    _ .: `゙;:'       ヽ    ミミ三ニノ⌒i.|
      ∥ ヾヱ'孑 :.   '、ヾ弌ヱ='"´   ミミミミシ:`) i.l
      l   ー‐'" .:   ヽ\ ̄      ミミミ' ノノ//
      ',     ,.::   、,.            ミミ/  '/         『女訓』?
       ',     / :.   __ い、.        ミソー-;"
        l    / ` ー‐"´′ ヾ       ミツiノソ           .女子だてらに学問熱心な事よ
         l  '   : :     ヽ、     〃 i、ヾ、
          ',  _,、-ニ=ニ==、,, 〉      /ノl
        ヽ  ヽ、`゙"´,,/  ,,、  ,.  / ,' i,-‐- 、
          ヽ    `゙゙゙゙゙     ´ .///, -‐'"::::ヽ
          ヽ.        , /,,. '/ '"::::::::::::::::::::ヽ

            `ー--‐一''"´  /::::::;;;;---‐‐‐‐‐‐┴-、
            /l |    _,, -‐'''"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
       _,,,,,,,//、y-‐'"´;;;;;;;;;;;;_;;;;::-‐一''''"´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー-

       _i_,, -‐"´;;;;;;;;_;;;-‐'''"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   i"´ ̄;;;;;;;;;;;;;;;-‐''"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .当時の賈充には、黙って李婉と離縁するしかなかった
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/        李婉と離縁した賈充は、
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ         その後程なく、太原郭氏の郭配の娘を妻に迎えている。
   \ヽ、 _ , イ!::/
  / ヽ{  ト、ヽ l:′          名を郭槐といい、賈南風の生母に当たる
 ∧\  マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧

l; : : : : \\.り/: : :i

i: : : :: : : : :|<V>| : : : !                               , .: : : : : : : : : : : : : :ヽ
                                         /: : : : : : : : : : : : : : : : : \
                                         .: : :.; : : : : : : : : : : : :\: :\: : \
                                   .   __ノ: : :/: : /{: : : : : {\: : : :ヽ: : : : : : ヽ
                                     '⌒}: :.:/: : /ハ: : : : :  ̄j/ヽ :i:}: : : } \‘,
                                   .    {: : : : : {⌒_Ⅵ: :ノ〃⌒ミx从: : : : : : ::ミ=-
                                       j人: : :f´ 沁      f::沁 癶ノi人入: >
                                   .       {ヽ人 ヒリ      ヒツ  |: : :|::|: : ノ
                                   .       |: : :{  ノ            |: : :|::|/7{
                                   .       |: :八   _ _,      |: : :|::|V:ハ
                                   .       |: : : : .            |: : :|::| }:.:|:,
                                   .       |: : : : | \      /  |: : :|i:| |:.:|:i
                                   .      !: : : i:|   ー=r'       |: : :|l:{_{:.:|:{
                                   .      ,: :|:|  //::}   -‐=| : : {>=-:\
                                   .      ‘,:|:|ー'  {  /      : : i|  ,.::::⌒ヽ
                                           ∧l:|__,ヘ  __  ‘,l|/:::::::/:::\
                                           /:::V: : : :/⌒く: : : : : :ヽ_Ⅵ::::::/::::::::::::::::.
                                         ,:⌒/: : : : {: :{: ̄¨: : : : : }:〃{r!::::::::::::::::\::::::‘,

                                             晋 賈充の妻 郭槐


┌────────────────────────┐

│             ┌──────────┐     │
│            郭配              郭淮  ......│
│             .│                     .│
│         ┌──┴──┐                .│
│ 賈充===郭槐      郭氏===裴秀       ....│

│                                    │
└────────────────────────┘


                                            _/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
                                        ー=ニ ァ: : : : : :/: : : :/: /: : : : :、: : : :`ヽ: : : : ヽ
                                           / ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ハ: : : : :.ヽ
                                   .       / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
                                         / イ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|\: : i|: :│: : : :.\
                                         l/ |: : : :| l: :∧: :ハ: : l  '.: : : :ハ j  ヽ i|: :│: : : :}
                                         ││: : l|│ナ下/-ヽ |  ヾ: :/_ム'― 弋|: :│: : ! j
                                           j. │: : |i V ,ィテ圷、ヽ   ∨ ィチ示k l: : ト: : Ⅳ
                                            ヽ: : |  ハ` Vf:::::i}       Vf:::::i} Y|: : ム N
  賈充は郭槐と再婚した辺りから、次第に羽振りが良くなっていく   ヽ |ヘ i l  ゝー'       `ー'' ハ!: :,) }i|
                                               `l: :ヽム        '         /:/: :ルイ
                                               ', : : |ヘ、     ‐       ィ' /: :/
                                               ヽ: :lヽ >,、       イ/7: :/
                                               \! V厶|>ー <レ_'/ //
                                                 , '´/ノ      L、 /
                                                  ,.-'   | ___._   | `ー、
                                            _..-‐'´     |´  _` ー<|   `ー、_

【紀元260年5月 魏首都 洛陽】

                /ヽ''" ゙̄"''‐-.、
.                 / _         ヽ
       rmm、.  /  l_)  \      ',
       .,┴‐-、| /l// l,,..-‐-、ヽ ヽ ヽ、.',
     /-―-、〉‐''"´     l`''‐-.,,_  l .'.,
.      ヽl   / 、........            \|ヽl
      ,'  ,-l  ` ̄   ./´         l
     ,' /  ヽ     /       {ヽrj-、',
     /     ''-,,_  ,イ/     ヽ'¨ヽ' .',
.    〈    _,,-''"´ .`´〈_,.-‐┬―‐┬‐-..,,_\
     >‐''"ヽ _,,..-<´:::::::::::/:::::::::::::|::::::::::::::`''\
  <彡}_, ヽ、_/       ヽ::::::/:::::::::::::::|::::::::::::::::l:::::::|
   `''―''"/          .ゝ/:::::::::::::::::|:::::::::::::::::|:::::::|              /㍉;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ィ彡三三i
       ',   ___ヽ、  \::::::::::::|::::::::::::::::::l:::::::l               l三`ー 、_;:;:;:;:;:;:j;:;:;:;:;:;:_;:;:;_;:〟-三三三三三l
         ヽ /::::::::::::::ヽ ̄ ̄__\:::::|:::::::::::::::::::|:::::::',             .l三  r=ミ''‐--‐';二,_ ̄    ,三三三彡彡l_
                                          lミ′   ̄    ー-'"    '=ミニ彡彡/‐、ヽ
                                              l;l  ,_-‐ 、    __,,.. - 、       彡彡彳、.//
                                               ∥ `之ヽ、, i l´ _,ィ辷ァ-、、   彡彡'r ノ/
                                           1     ̄フ/l l::. ヽこ~ ̄     彡彳~´/
                                             ヽ   ´ :l .l:::.         彡ィ-‐'′
                                            ゝ、  / :.  :r-、        彡′
                                          / ィ:ヘ  `ヽ:__,ィ='´        彡;ヽ、
                                      _,,..-‐'7 /:::::::ヽ   _: :_    ヽ      ィ´.}::ヽ ヽ、
                                  _,-‐'´    {  ヽ:::::::::ヘ `'ー===ー-- '   /ノ /::::::ヘ, ヽー、
                                ‐'"´        ヽ. \::::::::\ ー-‐‐'      /  //:::::::::::::}  )
                             /            \ \:::::::::ゝ、___,,.. ‐ "   //:::::::::::::::l ,' 
                            '´               \ ヽ、;:::::ヘ 、       //::::::::::::::::ノ /  

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .高貴郷公の変に関与して、後世からの汚名を被ったものの……
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元264年頃 魏首都 洛陽】

         r、- --ュ__
        ,. ´ゝ   rr‐、jニヽ
        ,.′ ,/ \ { l、{薔} リ
      レ'/   ゙=lイ~~ン^l
        !|´⌒    '' `~ζシ        .貴方の私に対する忠誠心は一点の曇りもないわ。
      ,,ュ}. ー 、  ー‐ {、 リ
     k.,〉ヘ  r‐、   〃 イ         .だからこそ、貴方の娘を大猷の妻に迎えたいの。
    ,..コ::i-、ゝ、_  ,.ィ _ ハ
    /   ゙{::´ン::仁ト:ヘ,--r〈 ̄ヽ       .あの子の後ろ盾になって、助けてやってほしいのよ
    |:イ  そ_リ`i:!。|:!`>‐ ソ  r,/
   冫ヽ  ゝィ '」.。レ 、ニ)    \
  / 、   /  >rrv'´ 「 ̄\_  \
. ハ   ヽ,/  `´∧‐'  ヽ- /   ノ                         l;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:;:;:`丶、;:;:;:;l
                                             ,l;ィ'----┴――--、、;:丶、!

                                             ,ノ7 '"^   ^`'   ,ィ'三ミ、_〉
                                             {:/, ニ丶  ,r,=-、 ヾ:::::::ミヾ
                                            〃ィ'。`>ソ { ィ'。`'ァ::..  !::::::ミ:l
                                               l:! `~´/ ,l、  ̄´   ,. }:::::三<
                                             ll   (、 っ)     : ,l::::シ久'l
      (殿下は、この麿をそこまで買って下さるか!)              l   ,.,__、     ,:' f::/ン ノ/
                                               l 、 f{二ミァ ,)    {,ツ>-‐'′
                                             ヽヽ`ー ' : ヽ   ,_ソ/
                                              丶、__, -―''"/,/
                                              ,} ヽニニ  =彡シ,ンヽ,
                                             ,/(`=- r‐ ''" / ,/丶、

                                            ノヽヽ、_;__,∠..ィ"-――ュ、
                                          ,∠三二二,,___,,.  -― ''"~⌒`丶、、_

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .司馬昭からは、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .その見返りとばかりに手厚い扱いを受けている
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  /    //    / l   __|__|       / ハ__|__   l   丶 ヘ l
 /     //     | _ィ ̄/ l l|`   / l l´ヘ ハ `  }   、 ヽ ヽ|
/      /     / / / | ハ   / l l  l ハ  l   l ヽ ├─ ァ
─- 、_ /      l ハ /  l l l  / //  l l l  l     ! ハ l /
       ヾ l       ハ l _l_ ! /  l  -土_ |  /   l  L! イ´
 、     | |     | V,xzzzミ | /  / 彡⌒゙ヾ! /     l  |  |
  `ヽ、  1 !,     l !/ ̄   ` '   i ´    レl     l     |
      T1 {:{    、│\ \ \     ′ \\\ ′    /    |
        ! | ヾ!   丶ヘ     ┌──  マ    ノ /   /      !
        | |  ハ   ヽヽ    V     ノ   ィ'/ /   /       |        ヾ `丶           /,.:〃,'
        | !  |_l    ハ ヽ> _二二二__∠ニ_∨/|  /   /  1         ヾ`ヽ\         //.:;,イ
        | |  |::ヘ    l::\:┌:::::::::::::─::::::─::┐l/:::l  /   /   !           ' ,ミ:.、ヽ  / ̄',  //.:/
        |  l l:::::ヘ   l::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::l /    /    |            \ヾ ヽ_j、__,.iノ彡''´
                                                      "'''-,{` ̄´j <゙
               魏 賈充の娘 賈荃                        `ヽ. / ` ̄ ´ ', __
                                                     ,ゝ、 :. .:  ,:チ´  `
                                                 ,..-'''" { ゝ、_ _.ノ }:.、
                                                i//////,:ヽ      ノ//ミヽ
                                                {////////`ヽ_,__,:´//////}
                                                  }//////∧  || i j///////
                                                 |///////∧ .!! !'//////,i
                                            r-、.    |////////,ヘ{.!レ'//i////{
                                            ヾ 、゙r、  !/////////,∨///!///,リ
                                             ヾ ヽ_ゝ//////////>,.、ノ////,!
                                              `丶_〃 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄//{/////

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .可愛がっていた息子の司馬攸の妻に
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .賈充と李婉の間に生まれた娘の賈荃を迎えたのもその一環だろう。
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .司馬昭にとって賈充は信用できる部下だったと思われる

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元265年8月 魏首都 洛陽】

,.ィl     :.l} , ィア´丁フヽしヽ丁ス:.:.:.:.l}
 ア  ̄``┴/          ヽヽj}
:,:フ:.:‐.、 :.〃/       /       ヽ>
    .:/ヽ'' /:      / /       ヽ
  ..:.:.l:l.:.: l:.:   :  / /:       i   ',
、:.:.:.:.:.:|:l:.:.:..!l.:  :.: !l l.|.:  :     l    |         お父様。
:.:\:.:.:l:l:.:.:.:l !.:__:._:_l_l_l_レ .:|   / :/.:.!|
:.:.:.:.:Y_ヽヽ、ヽヽト、N l:l l:.:.:/:/、〃:.:/:.:/リ         ヒナはこれからどうすればいいの?

ニ._-}二二ア c==ュ` ∨_/∠7/イ、

‐-:.:.:_Y二ア、  " " "  '////ヽーァ:.:.\
三-_  て\_丶、   ‐-_ヽ!」」ノ_ l、 ̄:.>′
'       ヽヽ/T二´:..`Y|ヽュ lヾく
:.:... :. l.;.:.. ./ /Llノフ´ヽ,く |ヽ ヾュ!. ヾュ                     〈、_     ‐-  _   ∠  /::;:| |::::ヘ く
へ/:.:`   </_/|ノュ   } ,l :.:ヽ、:ヾュl}                     廴 ̄二 ─ _______,厶 〈::/::| |::ト、:〉 く
、/:.    .: /`ヽヽヽノ l l :.:.:.:.:.:ヽ/                      | i 「  ̄ ̄ ̄ "" ⌒ー- 、レ、|::| |::ト、_f゙「
,:ヽ、:.:.......;.-/    .ヽヽト:.:.l   .:.:.:/                 .        、l |     、_, - ´__   ミミ;Ll Ll i i!
                                             ヽ|  __,     ィ'´ 〒 、 !Y^ヽ l ,′
                                     .         ',´ ,ニ、     ゞニソ ′ l | fj/ / /
                                     .        ハハ、ィソ         // 厶 'イ.
                                             { ハ "´ 、      u くく 〈 二不,
                                              !八     _ _      〉〉ゝ、_j..
        貴方をよく知っているのは賈充かしら              〃X> 、 ´      //{/ /__了'
                                              {{ r‐f'⌒.> 、 __ ,.イ__/_ \∠_
                                           _八_j /  ´ ̄ ──くヾー┬、\イ __人
                                           下、  ̄廴   ノ「丁 l::ト、\{ /:::/.⌒ヽY
                                           !  ̄}_  └t_ |:::| |::| \:':::/  (__ノノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .死の間際、息子の司馬炎に賈充を頼れという趣旨の遺言を残すほどだ
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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【紀元265年12月 晋首都 洛陽】


          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/__
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/|   今日は賈充に折り入って話があるわ   |
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/ .ヽ__________________乂

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂\\l |: : : : : : : :.:.:\|: : : : :||  |/_/_/_/_/_/_/_/_/_/__

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そんな父同様、息子の司馬炎も賈充を厚遇し続けた
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./        晋王朝建国を祝って大赦令を出そうと思うの

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、



                                              |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                              |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                             にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                             弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                               | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                              ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
                                                i、 ノ"|  \     彡ftイ
           特に反対する理由はございませぬな              :、 ̄ .!   、     彡レ\
                                               ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                   、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                  ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                   __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                              .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .それを象徴するような逸話がある
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      .

    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./       王淩と鄧艾の遺族も赦免するのだけど……

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、




                                              |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                              |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                             にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                             弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                               | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                              ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
                                                i、 ノ"|  \     彡ftイ
              よろしいのではないかと                  :、 ̄ .!   、     彡レ\
                                               ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                   、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                  ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                   __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                              .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./       せっかくだし、楽浪に流された李豊の娘も呼び戻しましょう

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、



                                                |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                                |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                               にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                               弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                                 | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                                ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
                                                  i、 ノ"|  \     彡ftイ
  陛下がそうお決めになられたのなら、麿が口を挟む事ではございませぬ   :、 ̄ .!   、     彡レ\
                                                 ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                     、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                    ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                     __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                                .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./        それなら、また奥方として迎えてあげなさい。

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂           .特例として、貴方が左右両夫人を置くのを認めるわよ
         : :`ヽフ ーュ-イ-、



                                             /、_:;:;:;:;:;:;:;:;:;|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
                                                |:;:;:;:`:;――┼-----------{
                                            /互7―- 、__|______|

                                             {三,ゝ <三)   (三>  ,ノ三ヾ
                                              r!ミ´ _,. .. 、   _ 、,..,_  `ヾ三ミ!
                                               |{ミ' .:'イでiン'、 : ' ィ'でi)>.:.:. }三ム
                                             ゙ト{,  `三シ' .: :::.`三彡:.:.:. lシ/り
              なんですと!!?                   {j!     ,r'.: :ヘ,:.     fミ/、リ
                                              `!    / `^ー '^'ヽ    liにソ
                                             、   ,. -ti、_  ',    /朴
                                                ヽ.  '、モェェッソ、 ノ  イ〉ヽ、
                                            ,. -‐代、 `  ̄´ , '  / /:.:.:.:.`ト、
                                        ,. -‐/ /:.:.:.l ヽ丶 ___,' ィ´//:.:.:.:.:.:ノ /‐- 、、

                                      ,  '´  〈{、'、:.:.:ヽ ヽ  ,-、 //:.:.:.:,. '´/    `丶、
                                  ,. '´        `ト、`ニ==ゝ‐'―'´≦ニ=‐'´_,. '′       丶、


    .∧三≧x_ _ _z≦三∧
    ‘<_二>{又}<二_>’
     /   ∧ ∧    \
   /   ハV ∨ Vハ  ヘ
   《 { 三} ●  ● {三 } 》

     ヽ{二}   ワ  ,{二}γ           これぞ両手に花なの
      ミ> - <彡   n_
      /  n_      ̄ ̄{  }
      X ̄{  }     r一'彡
       / ー' ̄      !彡

                                  |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
                                   |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
                                  |三三ニ ̄ ̄`゙゙゙'''''''ー‐'-一''''''""´´ ̄ ̄フ三三ヽ

                                   |ミ三三、、  ィ三ヲ   :   (三ニ;    ノ三彡彡ヘ
                                  |ミミミツ″        .:  .        ゙ヾ彡彡彡l
                                  rミミソ  ,. _,,-‐ 、 __ :, -‐‐_,,,..,_ 、   ヾ彡彡l,_

                             .     { ミミ   .,ィ"で;)ヽ、 )  (: ,ィ"で;)`ゝ.    彡彡r、i
                                   ! lミミ   :: . ` ̄"´^ :  l::.、 `.. ̄"´. ::     彡'リi i}
                                  ',ヾミ,            :  l:::.          ..彡ツ )/
                                   i 、ミ ::..     , . :  : ヽ.       .::::彡i.ノ/
                                   !、_ミ: :::..     /ヽ =、__,.ィ= ノ::.     ..::::::彡i ノ
                                    ミ : : ::..  /     : :    ヽ.  ..::: : : :彡‐´
                                    ヾ,: : : : :.  ,ィニニ=ニニ=、_  ', . : :: : :〃ゞ

                                     ヽ: : : : :. /、^'^^T^^``ー、  i : :; : ://、
                                       ヽ: : : : | ト、_  .!  _,,ィiヲ′,': :,' : /ト:||ヽ、
                                       ヽ: : : ヾTエェェェエエン′ ,' :/: / 〉′i::\
                                        ゝ: :  `ー-----‐´ ノ /:/  /  /::::::::ヽ-、
                                      ィ‐':| |.\          /´ / /:::::::::::::::ヽヽ、
                                    / /:::| |  ` 、,,___,,../  / /::::::::::::::::::::ノ  ト、
                               ,. -‐''"´/  /:::::ヽヽ           / /::::::::::::::::::::/  ノ `ー、


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ     司馬炎は恩赦を出した折、
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`               .楽浪に配流されていた李婉を赦免。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、  
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ             .そして、賈充に対して、
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ            左右両夫人を置く事を許す詔書を出した
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|  修羅場になる光景しか見えない  |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//            このあたりの事情について、
            | |    >:´|、  -  ,|`:<           王隠『晋書』と『晋諸公賛』は諸説書き記している
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|  
            | |     >-、\!  !/::,-<  
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、   
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!   .
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【紀元265年12月 晋首都 洛陽】

      ′,' :/:.、.:/   ,′ /::   /l ::.   .::i ハ  l::. .i:ヽ: l
    l ./ :l:、:.:/  :/  /:: 、/  | :i::.  .::∧..::l   |::: .|: l |
    |::l .::|::.::′ .:′ ,'::/ \  | :|::. .::,'′Χ|:  |:::. |:.. | |
    「 ̄ ‐r-|  .:l :i :|/  _、\|,ハ::.::/、∠.__|:  |-,‐  ̄/
     l`::< 》 |  ::| :| :l,ィ´ん:ハ`   ∨'イ_)ハヾ|:  l 《>ィ:|       父上。
     | .:i:  l`:|  ::l :| :l` 弋:ィリ     い:ソ ,'l: ,':´::|::..:| |
     l ::|::. l::∧ :ヽ|人  -‐      ‐-  ,': /:i::: :|:i: | |       .母上が帰って来たら、勿論家に迎えるわよね。
     | ::|ハ |:'::∧.::.、::.、_\        '    /,.イ: |:: |:|: | |
.    | ::|:::| l:./::∧ \ゝr:、   ,.-‐┐ ..イ:/:! ,':  lノ:..| |       郭おばさんとは別れるべきよ
.    | ::|: :| |::i:/ |:ヽ::..ハ:三≧r====='==r≦|: :/|: : |:: :.| l
.     | ::|:.::| |: |' |:人\|三三|| .:r}`lュ jl三j:/._|: : l:: : |ノ
    | ::|: ::| |: |_.. -‐ ´ヽ. ̄|:|´ ̄:rj_j ̄ ̄|:| ̄l`ヽ:::|: : :|           /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
    | ::|: : | |: |       l__j::|  〔{_,}j:.  |:|_|  ,ハ::::. :|          ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
                                          lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
                                         ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi

                                        //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
                                        l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
                                        ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ
                                         ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i
                                         〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l
                                         /ヾ.l ミミ       /'    |  /
                                       . /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /
                                       r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
                                       /::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/

                                       ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′
                                       、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、
                                       .`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー- 、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .『晋諸公賛』に曰く。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      斉王妃となっていた賈荃は、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      父と母の再婚を望み、継母に当たる郭槐とは別れるよう願っていた。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .状況から察するに、継母との仲が悪かったのだろう
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



      ′,' :/:.、.:/   ,′ /::   /l ::.   .::i ハ  l::. .i:ヽ: l
    l ./ :l:、:.:/  :/  /:: 、/  | :i::.  .::∧..::l   |::: .|: l |
    |::l .::|::.::′ .:′ ,'::/ \  | :|::. .::,'′Χ|:  |:::. |:.. | |
    「 ̄ ‐r-|  .:l :i :|/  _、\|,ハ::.::/、∠.__|:  |-,‐  ̄/
     l`::< 》 |  ::| :| :l,ィ´ん:ハ`   ∨'イ_)ハヾ|:  l 《>ィ:|  
     | .:i:  l`:|  ::l :| :l` 弋:ィリ     い:ソ ,'l: ,':´::|::..:| |
     l ::|::. l::∧ :ヽ|人  -‐      ‐-  ,': /:i::: :|:i: | |        お婆様も私と同意見よ
     | ::|ハ |:'::∧.::.、::.、_\        '    /,.イ: |:: |:|: | |
.    | ::|:::| l:./::∧ \ゝr:、   ,.-‐┐ ..イ:/:! ,':  lノ:..| |  
.    | ::|: :| |::i:/ |:ヽ::..ハ:三≧r====='==r≦|: :/|: : |:: :.| l
.     | ::|:.::| |: |' |:人\|三三|| .:r}`lュ jl三j:/._|: : l:: : |ノ
    | ::|: ::| |: |_.. -‐ ´ヽ. ̄|:|´ ̄:rj_j ̄ ̄|:| ̄l`ヽ:::|: : :|           /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
    | ::|: : | |: |       l__j::|  〔{_,}j:.  |:|_|  ,ハ::::. :|          ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
                                          lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
                                         ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi

                                        //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
                                        l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
                                        ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ
                                         ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i
                                         〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l
                                         /ヾ.l ミミ       /'    |  /
                                       . /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /
                                       r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
                                       /::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/

                                       ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′
                                       、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、
                                       .`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー- 、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       『晋諸公賛』と王隠『晋書』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      賈充の母の柳氏も李婉を迎えるよう促していた

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



― 賈充邸 ―






          _                               \__人_人从_人_人从/
        f'/ K7-、                           _)                (__
   _,  ィ^'ヘ'''”::::::"::.そ                            )  冗談じゃないッ!! (
_,,、/:::゙て”:::"::.”::.:::::.."::''、_                         ̄ ̄)              ( ̄ ̄

”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..`-'^、_  ______            /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
::”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.`,´ _r=、  _r=、 ,_r=、、
:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::”:::":.:::::...:∠  ',|田| ',|田| ',|田| \ /\   _
”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::.:..”:::":.::`ヘ_、________\ェi. \f´:

:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::そ 王! !王王| |王王| |_,,_,ノ::"
::":.::::::..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:”〈ttttt| トtttttt| |tttttt.! ! r'::"::゙::"
:::”:::":.:::::.:..”:_":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.::::/_ _ |_| ._ _ !_! _ _ | |.f::"::'::::'"
``\:..”:::":.:::::.:..”:::":.::..”:::":.:::::.:: ::::::.<´‐‐゙i f ‐‐゙i f --゙i !l::"::::::::::::

   l";゙;ヽ:..”:::":.W`'''-'^^_`ー-‐''`^`ィ'゙'""::;;r、I_I_I」 .|_I_I_I.! .!:::":::":::":
   |:lii;;;; i;|;レ'_;ィ |  f´::ヽ‐、_-、⌒、 r==========r''´`~;7 >、:::"::
  ,|;ii;l;|;;:ll!:;;!  l|  | 「,,___ r';;::::ミヽ::ィ⌒、/ ̄ ̄\ i::;;;;:::_::_::,⊥_
  |:;:il!;;;ii;;ll!;|_l|,,-'  <ニニニニ゙、r::⌒ヽ  ゙、       r'´::;;::;;::;:::::;;::;;;;
  !:il!;";;ii゙;;ll;|       〉―― 〉_r-''´`'''‐-‐ 、    l;;;;;;;;::;;::;;::;;;;;;;;;;;;
  ,|:;:il!;;;ii;;ll;;l;;|      /――‐「;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>    l::::::::::::::::::::::::;;;;;;
  |:;:il!;;;ii;;ll;;l;;l|    /__ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    ヽ:::;;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;;


   /: : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : :, : : : : : : ))

  ー=ァ彡': : : : : : : : : : :‐=彡': : : : ; : : : /: : : : : ::/::ハ
  //: : : : : : : : : : : : : :;: ;' : /:/: ::/ー=ミ/: : : : : : }
ミ=-ff: : : : : : : : : : : : : /::{/}//::/ー=x://: : : : ): : ;

: : : ::{{ : : : : : : : : __: :}/: : : :// }:/〃f ,ヾ /: : :/: : :/

ー==彡': : :/: : : / 厄/: : : ://    弋ノ /: :/: : : :/      あなたが律令を定めて、
ー==彡'ヾ/:_: : 爪 ∨ : ; :.//       ー=' //: :_彡'      建国の大業を補佐する
: : : : : :/ \:三}i:/: : /: ::/          ̄ノ{         功績を立てられたのは私のおかげでしょう!?
: : : : :/    V/;.: : :/::,〃
―= "      }/: : :/::人      ,.:::::‐=ァ  ノ         どうして李婉殿と私の扱いが対等なのよ!!?
      ,.:'./: : : :,         (:::::`ヽ/ /j
     /: /: : :/     ヽ...   `ー= /: ::リ
    /: : : : :/      /⌒   ..__/: : : :/
. /: : : : :/       /.__   //: : : :/                   /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
.:' : : : : :/>=-      { ヽ>x.//: : : :/                   ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
                                          lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
                                         ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi

                                        //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
                                        l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
                                        ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ
                                         ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i
                                         〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l
                                         /ヾ.l ミミ       /'    |  /
                                       . /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /
                                       r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
                                       /::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/

                                       ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′
                                       、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       王隠『晋書』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      郭槐は怒り、いきり立って夫を責めたという

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────








        ___|二ニー-、、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l

        /rヽ三三三三三─‐-- 、;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
        ',i ,-三三三三三、   _,.ニ、ー-、!;: -‐二 ̄彡′
        ',、、ヾ三三'" ̄ ̄   `ー‐"    ヾ-'"  .〉′
        ヽ ヽヾ三,'    :::..,. -‐- 、     _,,..-‐、、,'
         `ー',ミミ     ::.弋ラ''ー、   i'"ィ'之フ l
         /:l lミミ     ::::.. 二フ´   l ヽ、.ノ ,'
      ,.-‐フ:::::| |,ミ             l      /              何故麿の身ばかりに
     /r‐'":::::::::| |ヾ        /__.   l    /               面倒事が舞い込むのかのう?
 _,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. \        ⌒ヽ、,ノ   /ヽ,_
"    l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ. \   _,_,.、〃  /l |    ___,. -、

     ',\\:::::::::::::::ヽ\  \  、. ̄⌒" ̄/:::::| |    ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、
     \\\;::::::::::::\\  `、.__  ̄´ ̄/::::::::::l |    `''''フく _,. -ゝ┴-r-、
       ヽ \`ー-、::::::ヽ ヽ    ̄フフ::::::::::::::ノ ./   ,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ
          `ー-二'‐┴┴、__/‐'‐´二ー'".ノ   / _,. く  / ゝ_/ ̄|
               ̄`ー─--─‐''" ̄       / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ
                              /  /  .(_ヽ-'__,.⊥--t-⊥,,_

                              /   /  /  ̄   )  ノ__'-ノ
                                /     /    ゝニ--‐、‐   |
                            /         /‐<_   ヽ  |ヽ


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      板挟みになった賈充は頭を抱えただろう

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          |   Υ|   \\:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |\\ .`' . |  //\/ '\
          |    | |  /^ヽ \\ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : |   \\ /. /_/\/ '\
           〈\.   | | ∧ .|  \\: : : : : : : : : : : : : : :.:.:,ィ|     \_〕//_/_/\/ '\
           |\\ | /ィА.:|    .\\: : : : : : : : : :..:::,ィ蕊| .∩    |  /_/_/_/ \/
            |  ` /ィ'双ヌА  /^ヽ.  \\: : : : : ..,ィi蕊ア' | `′∩ | /_/_/_/_/_
            | /ィ'双双双А ||  |     \\ ,ィi'蕊蕊/ | ∩  `' .| /_/_/_/_/_/
            ./ィ'双双ヌヌ双 Α ||  |. ./^ヽ ,ィi'蕊蕊㌢l/| `′∩  /_/_/_/_/_/__
        /ィ'双双双双双'/ .||  |  || .,ィi'蕊蕊㌢|:f,!/ .:| ∩  `' ./_/_/_/_/_/_
       /ィ'双双ヌ双双ヌ/|| | \ |.  ,ィi'蕊蕊㌢.|f,!|/\|. `′∩ ./_/_/_/_/_/_/
      ./ィ'双双ヌ双双ヌ入′.|| | \  ,ィi'蕊蕊㌢ |f,!|/   /\   `'./_/_/_/_/_/_/__
   /ィ'双ヌ双ヌ双双;/|| |/^i| |  ,ィi'蕊蕊㌢l |f,!.|/⌒vヘ∧.  \ ./_/_/_/_/_/_/_
\/ィ'双双ヌ双ヌ;双入  || |/|| |ィi'蕊蕊㌢ f,!.|./  /^ヽ  .|\  . /_/_/_/_/_/_/_/
;\\'ヌ双ヌ;双;双/|| |/^i| |  || |蕊蕊㌢| |f,! /  | . ||  l  |  .\/_/_/_/_/_/_/_/__
乂;;\\'双双入   || |/l| |/^i| |蕊㌢ f,!.|/  \| . ||  | .|   /_γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
乂;乂;`;<\/|| |/^l!| |  || |/ll |㌢| |f,! / \\  ||  | . | ∩/_/|   先日の詔書について話がありまする   |
乂;;乂;/;ィ\\.l |/.|| l/^i| | .|| | f,!,|/    \\ \.| |. `/_/ .ヽ__________________乂

乂乂/;乂;;乂\\ || |/l| l/^i| |  /!   ./^ヽ  \\ . . .|. ./_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;;/乂乂乂乂;\\ |  || |/| |/ ./: : :||  |. : :.  \\.| /_/_/_/_/_/_/_/_/_/
乂/乂;乂乂;;乂;乂;;r<\ l| l .l| |  /.:::: : : :||  |: : : : : : : \|/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
乂;;乂;乂乂;乂;乂;/乂\\!'^i! |/.:::: : : : :||  | : : : : /^ヽ /_/_/_/_/_/_/_/_/_/__
/乂乂乂乂;乂乂/;乂;;乂\\l |: : : : : : : :.:.:\|: : : : :||  |/_/_/_/_/_/_/_/_/_/__


          _   ,ィ≠ー-く
      _, -‐'´: : `V^7: : : : : l|
     {「: :`ヽ: : : ;r-トヘrィZ_: :ソ

        〉: : :{レィ^ー'′ ヽ  \
    ∠,ニ_/ / l| l   lト、  V
    /  |  l ,」-ト   H|、!  l|
   / ー- 、」l 乂托ミヽノ抃!レヘ./            どうしたのかしら?

    了二___}仝八_ソ   ,ヾ' に_〉
      ̄{二ニZにZ_  ー ' 乂
         : :`ヽフ ーュ-イ-、




                                             |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                             |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                            にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                            弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                              | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                             ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
    夫人を二人置くような立派な扱いを頂くのは恐れ多き次第。       i、 ノ"|  \     彡ftイ
                                              :、 ̄ .!   、     彡レ\
    何卒辞退させて頂きとう存じまする                     ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                  、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                 ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                  __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                             .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       王隠『晋書』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      賈充は詔書を辞退したい旨の発言をし、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .郭槐を憚って、李婉を家に迎えようとはしなかった
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       rクヘ:/  ,    ,  ヒr┬- 、: :/
.     rク : :/   /   l |  厶:ヾ、:_:》 :\
     K_:_:/  / ,′  l |l  | 厶 : : : : /
       /| l/| レ1  / lメ、_/l  l|ヽ、/ヽ、
.      / l |イ  | / /  `7 リ=ミ__〉
.     厶イ>l | ノ  ′`ヽ /| /ヽ、`二}           しょうがないわね。
      く// ,小  ●    ● ll=<|  \
      {_{_fて(ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃彡} 匸´           それじゃあ、

       ` ̄ ,.> ,、 __,  イァヽ                賈充と李氏は行き来しないよう詔勅を書きましょう
         〃: : : :_:_∨_:__: : : : :ヽ
       ___/((┃)) {:r介、: :}}: : :_:ノi|_ ガリガリガリガリッ

      / /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ、  \
    / /__________ヽ   \

                                             |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.一:;:;:;:;:;:;:;ヽ
                                             |:;`:;ー:;:r:;一:;":;:;:;:;:;:;:;:;x彡彡ハ
                                            にト 、__l:;_:;_:;…" ̄彡彡彡彡:1
                                            弋i fニ; :  こフ  ゙`ヾ三三彡ヘ
                                              | __ ヽ  __    彡彡ィ }}
                                             ゝ"ゞト|  ,ィゞシ   ゙彡”ツ リ
                                               i、 ノ"|  \     彡ftイ
            かたじけなき仰せに存じまする                :、 ̄ .!   、     彡レ\
                                              ヽ ー一'" ヽ     ///::::ヽ

                                                  、_l!__ 、    .イ//::::::::::「!
                                                 ヾニ¨ニ     / //:::::::::::刈
                                                  __>rr‐一 ´ .イ,:'::::::::/  ヽ
                                             .. ´ /  {::ゝ.   /::::::x≦ /

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .『晋諸公賛』に曰く。
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      司馬炎は李豊が司馬家に対して罪を犯し、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      郭氏が太子妃の生母であるので、詔書により李婉を行き来させなかった。

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .ただし、この時点での賈南風は、まだ太子妃になっていない
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



  _____________ヾ;;(ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;

  |__________________,i'_________'i,________________ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ソ ヽ;;  ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞ
  |_______|_l_|______||  ll ||;;|______|_l_|_______| ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ;
  |_______|_l_|______||,,__ll_,,||;;|______|_l_|_______|ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽ

  |________________|iiiiiii i::iiiiii|________________.| ;ゝヽ;;|;il|ヽソ;;|il|;ヽゞ|il:ヾ;;;ヽヾ

  |________________{iiiiiii i::iiiiii}________________,|    |;il|   |il| ヾ:|il,,,..,,,
   | |;|..,/| __ | |;| ̄ ̄ ̄ |;| | __   |;| |    |;il|   |il| ヾヽ、,);;;;)     .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
   | |;| |/| |ロ| | |;|__| ̄ ̄|.|;| | |ロ|   |;| |    |;il| ,,,、,,((;;;ゝ);;));ヾ;;)      |     ……すまぬが     |
   | |;|_|_,|__,, | |;|__| l口l |.|;| | |ロ|___,,|;| |  ,,,、,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ))ゝ;;;ミ       .ヽ___________乂
ゞ ,, | |;|iiiiiiiiiiiii|| |;|__|[]  |.|;| ||iiiiiiiiiiii|;| |ゞ((;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;) ;;;)ヾミ
) ;;ゞ| |;| !!!!!!!!!!!|| |;|__|__|.|;| ||!!!!!!!!!!!|;| |;;(::;ゝ;;;ゝ));ヾ;;;;)))ゝソ

(;;;()|二二二二二/l========i二二二二(:;;;;;ゝヾ;ヽソ;;;)ヾミ

(;;;));|_____|=========|____ヾ;;;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ                  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
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                                       \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l

                                         _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                          ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、

                                            | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
                                            lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
                                            |'、`┘  '^i下心!ハj  ,ハ!
                                            |/\ 、  ゞ-イ //

           王隠『晋書』に曰く                       ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´
                                              \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ
                                              \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
                                                └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
                                                    / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
                                                   〉―ァi'´ \ :::::::: |
                                    .               /_ア^'┘  `ヽ、::j
                                                   └ ′         `


    /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
   ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
   lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
  ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi

 //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
 l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
 ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ
  ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i           今後、そなたにはここで暮らしてもらうでおじゃ。
  〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l 
  /ヾ.l ミミ       /'    |  /            .今の麿には……
. /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /  
r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
/::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/

ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′                     ,':::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::. :::::... :: :::::::::::::::::::',
、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、                  i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
.`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー-                  l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
                                     il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
                                        l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',
                                     il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
                                       !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!
                                     |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\
         立場があるものね              , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ
                                 /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
                               /     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
                              <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
                              __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_
                            '"´         !:|:::::::::::::::!:ヽ           ,ノ::: ::::::::::::::::::::::::::|/   `

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       王隠『晋書』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      賈充は洛陽の永年里に李婉のために邸を建てさせた

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                ,. -‐ー 一ー -.. 、

                , :'´ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
             , '  .:::::::::::::::::::. :::::::::::::::::::::::ヽ
               /:::...: .::  :: :.:.:::.. :.  :::::::::::::::::゙:,
            /::::::: .::::....:::::: ..:. ::::.. ..:::.. :::::::::::::::',
              /::::::::..:::::::::::::::::. ::::.. :::... :. ::::::::::::::::::::::',
             ,':::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::. :::::... :: :::::::::::::::::::',
          i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
            l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
         il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
            l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',      でも、あなたは昔を忘れなかった。
         il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
           !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!     皆あなたを人でなしと言うけれど、
         |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\    本当に人でなしなら、昔の女に見向きもしないわ
      , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ
     /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
   /     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
  <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
  __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_

'"´         !:|:::::::::::::::!:ヽ           ,ノ::: ::::::::::::::::::::::::::|/   ``丶、


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       『晋諸公賛』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      賈充は李婉のために邸を建てさせた後、彼女とは行き来しなかった

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  _____________ヾ;;(ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;

  |__________________,i'_________'i,________________ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ソ ヽ;;  ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞ
  |_______|_l_|______||  ll ||;;|______|_l_|_______| ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ;
  |_______|_l_|______||,,__ll_,,||;;|______|_l_|_______|ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽ

  |________________|iiiiiii i::iiiiii|________________.| ;ゝヽ;;|;il|ヽソ;;|il|;ヽゞ|il:ヾ;;;ヽヾ

  |________________{iiiiiii i::iiiiii}________________,|    |;il|   |il| ヾ:|il,,,..,,,
   | |;|..,/| __ | |;| ̄ ̄ ̄ |;| | __   |;| |    |;il|   |il| ヾヽ、,);;;;)   
   | |;| |/| |ロ| | |;|__| ̄ ̄|.|;| | |ロ|   |;| |    |;il| ,,,、,,((;;;ゝ);;));ヾ;;)   
   | |;|_|_,|__,, | |;|__| l口l |.|;| | |ロ|___,,|;| |  ,,,、,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ))ゝ;;;ミ     
ゞ ,, | |;|iiiiiiiiiiiii|| |;|__|[]  |.|;| ||iiiiiiiiiiii|;| |ゞ((;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;) ;;;)ヾミ
) ;;ゞ| |;| !!!!!!!!!!!|| |;|__|__|.|;| ||!!!!!!!!!!!|;| |;;(::;ゝ;;;ゝ));ヾ;;;;)))ゝソ

(;;;()|二二二二二/l========i二二二二(:;;;;;ゝヾ;ヽソ;;;)ヾミ
(;;;));|_____|=========|____ヾ;;;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ 




                                             @@@@@@@@@
                                     ト、      /             \     イ
       奥様の睨んだ通りだったわね。           | \___/  ___ ,,),,) ___ ヽ_/ |

                                     |     ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/   ヾ::::::::::/  |   /
       旦那様も昔の女が恋しいのかねぇ?        \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/     ヾ;;;;;/   |;;::. シ
                                        ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::  i ̄i ̄i ̄i     | ̄   
                                            ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      しかし、王隠『晋書』の記述を見るに、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      賈充は自邸と李婉邸を行き来していたらしい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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        @@@@@@@@@
ト、      /             \     ,:イ
| \___/  ___ ,,),,) ___ ヽ_/ |

|     ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/   ヾ::::::::::/  |   / 
\ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/     ヾ;;;;;/   |;;::. シ          報告は以上です
   ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::  i ̄i ̄i ̄i     | ̄   
       ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ノ


                                       ‐=≦: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
                                     ー==彡 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                                      /: : : : : : : : ./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ∧
                                     / : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
                                        〃: : : : : : : : :-‐{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
                                         {{: : : : : : : : : : :从: : :/!: :ト、: : : :i: : : : : : : : : : : : : \: : :}
                                     〃: : : : : :.:丐x.个/ :|: : !: :>x!: : : : : : : : : : : : : : : \i
                                     {{ i: : : : : : 戈ン :i/ :八: :|:.从:.∧: : : : : ∧: : : : : : : : : : ≧=‐
          そう。                         八: : : : ,′ ノ    丐ミx ∧: : : : : ∧: : : : : : : : \
                                        i从:.{  i        刄r歹》/ :\: : /、:\: : : : : : : : : >
          下がっていいわよ                      ∧           ー=彡 : : : : / }: : : ≧==-‐ ̄
                                           /:.ヽ ゝ.、    ,ィ彡: : : : ,/ ノ: : : : .x ´
                                        / : : ∧     〃 ,/: : : :./入:{: : : :.x_,イ:ヽ
                                          /: : : : : :` .‐―-- /イ: : ::/ /、 ̄ .{: : : : : : .
                                            /: : : : : : / /   i ./: : : ://   .\ ∧: : : : : ∧
                                        /: : : : : : ///    |/: : : :/     __\∧: : : : : ∧

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       王隠『晋書』に曰く。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      郭槐はしばらくしてその事を知り、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .賈充が外出すると人を遣って彼の行き先を調べさせた
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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            /: : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\: : \:._;,:ヽ
          /: : : : : : : :,i : : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : : :'ー‐ァ
        ,: : : : : : : : : :i : : : : : : : : : l.: : : ヽ: : : :. ヽ : : : : ヽ: :\-: ":!

.        ,: : : : :,: : : ; : :.!: : : : : : : : : :|!: :.ト: :ヾ; : : : : i: : : : !: ;::::...: `:ー-ァ
         ; : ; : :/: : : :!: i.:l.: : : : : : : : : :!_;.ゞ‐ヽ}"ヽ┼-!: : : :.!:.i:i-===:.i´
.        l: ; : .; : : i : l : l:ヽ: : : : : : : : :'{ ヽ{  _゙_ リ!:.;!:.!: : ;':.:l:.!.,ヽ,: :i: !
       i :!: : l : : :l: :iヾ_,ヾ‐\: ::::::..: :.゙、,'〉f'巧ゞ''‐レ,!:j: :/:}:ノ |'、 l:.l:.! 
        ; :l: :i.:l : : :::.; f゙ヾ_ __..\::::::\ゝ;'寸::゚:乃 l!'レ/: レ :.! '/: j,'
        : :゙; :.!:.i: : :::::トゝイf;:心ヽ ヾ゙ー- ゝ ゞニン,  '!:.: : : : : :|,.'/:!:/
.         ゙; : ; ゙; ヽ: : :l、,j!V、゚::ル         ̄´   |: : : : : : :!,.i:_i,!..          んーーー……
.         ; {ヽ\: ; _ヽ、` ゙ー_゙.    、         i : : : : : :.l:::ヾ'::..: :ヽ
         ヾ   `ヽ `. :.、.     ノ         l: : : : : : :!   .'.;:::::..: :ヽ
                 |ヾ.: :.        、 '       i: ; : : : : :!.   、;:::::.: : :,
                 l : : : ::.、                | i : : : : :l.    丶::::::.:.: :,
                l : : : :::::::..      -‐ ‐     i:.!: : : : :.i     ` ::.: :.,
                l : : : ::::.:::::`      ´     ..::!l : : : : :!         `  :,
                | : : : ::::.:::::!   `   .     /::::l|: : : : :.l
               i: : : :.::: .:::!       _ >: ´ヽ   !: : : : :.!           ,ノ
               l : : : ::: : :!   _,. ‐        ヽ. i : : : : i         ,. '⌒),.ノ!
               l: : : : :: : l‐ ´              l: : : : :!       j)  | ,.
              | : : : : : :!ー- 、           l : : : :.!  / ̄フ ' ,:.'
             ,.!: : : : : :.! (゙._レ、 、       i: : : : l.__)フ;  ,!
            / .!: : : : : :| ._ヽ.  ヽ\       ! : : :.:l>;  ,レ'´

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      以上が史書に見える賈充と二人の正妻の関係だ

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|       昼ドラにできそう       .|:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//     
            | |    >:´|、  -  ,|`:<              『世説新語』『賢媛篇』にある
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|              この三人に関する逸話を紹介したい
            | |     >-、\!  !/::,-<   
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! 
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【『世説新語』『賢媛篇』より】

  _____________ヾ;;(ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;

  |__________________,i'_________'i,________________ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ソ ヽ;;  ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞ
  |_______|_l_|______||  ll ||;;|______|_l_|_______| ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ;
  |_______|_l_|______||,,__ll_,,||;;|______|_l_|_______|ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽ

  |________________|iiiiiii i::iiiiii|________________.| ;ゝヽ;;|;il|ヽソ;;|il|;ヽゞ|il:ヾ;;;ヽヾ

  |________________{iiiiiii i::iiiiii}________________,|    |;il|   |il| ヾ:|il,,,..,,,
   | |;|..,/| __ | |;| ̄ ̄ ̄ |;| | __   |;| |    |;il|   |il| ヾヽ、,);;;;) 
   | |;| |/| |ロ| | |;|__| ̄ ̄|.|;| | |ロ|   |;| |    |;il| ,,,、,,((;;;ゝ);;));ヾ;;)
   | |;|_|_,|__,, | |;|__| l口l |.|;| | |ロ|___,,|;| |  ,,,、,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ))ゝ;;;ミ  
ゞ ,, | |;|iiiiiiiiiiiii|| |;|__|[]  |.|;| ||iiiiiiiiiiii|;| |ゞ((;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;) ;;;)ヾミ
) ;;ゞ| |;| !!!!!!!!!!!|| |;|__|__|.|;| ||!!!!!!!!!!!|;| |;;(::;ゝ;;;ゝ));ヾ;;;;)))ゝソ

(;;;()|二二二二二/l========i二二二二(:;;;;;ゝヾ;ヽソ;;;)ヾミ

(;;;));|_____|=========|____ヾ;;;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ                  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                                /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                       r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ
                                       \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l

                                         _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                          ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、

                                            | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
                                            lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
                                            |'、`┘  '^i下心!ハj  ,ハ!
                                            |/\ 、  ゞ-イ //

      李婉は洛陽に戻ると、                         ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´
      賈充と別居して彼の邸には戻ろうとしなかった          \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ

                                              \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
                                                └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
                                                    / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
                                                   〉―ァi'´ \ :::::::: |
                                    .               /_ア^'┘  `ヽ、::j
                                                   └ ′         `


          _         
        f'/ K7-、      
   _,  ィ^'ヘ'''”::::::"::.そ     
_,,、/:::゙て”:::"::.”::.:::::.."::''、_    
”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..`-'^、_  ______        
::”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.`,´ _r=、  _r=、 ,_r=、、
:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::”:::":.:::::...:∠  ',|田| ',|田| ',|田| \ /\   _
”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::.:..”:::":.::`ヘ_、________\ェi. \f´:

:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::そ 王! !王王| |王王| |_,,_,ノ::"
::":.::::::..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:”〈ttttt| トtttttt| |tttttt.! ! r'::"::゙::"

:::”:::":.:::::.:..”:_":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.::::/_ _ |_| ._ _ !_! _ _ | |.f::"::'::::'"        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
``\:..”:::":.:::::.:..”:::":.::..”:::":.:::::.:: ::::::.<´‐‐゙i f ‐‐゙i f --゙i !l::"::::::::::::        .|   ねぇ、あなた   |
   l";゙;ヽ:..”:::":.W`'''-'^^_`ー-‐''`^`ィ'゙'""::;;r、I_I_I」 .|_I_I_I.! .!:::":::":::":        .ヽ________乂
   |:lii;;;; i;|;レ'_;ィ |  f´::ヽ‐、_-、⌒、 r==========r''´`~;7 >、:::"::
  ,|;ii;l;|;;:ll!:;;!  l|  | 「,,___ r';;::::ミヽ::ィ⌒、/ ̄ ̄\ i::;;;;:::_::_::,⊥_
  |:;:il!;;;ii;;ll!;|_l|,,-'  <ニニニニ゙、r::⌒ヽ  ゙、       r'´::;;::;;::;:::::;;::;;;;
  !:il!;";;ii゙;;ll;|       〉―― 〉_r-''´`'''‐-‐ 、    l;;;;;;;;::;;::;;::;;;;;;;;;;;;
  ,|:;:il!;;;ii;;ll;;l;;|      /――‐「;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>    l::::::::::::::::::::::::;;;;;;
  |:;:il!;;;ii;;ll;;l;;l|    /__ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    ヽ:::;;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;;
                                                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                                 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                        r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ
                                        \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                          _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                           ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、
                                             | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
                                             lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
                                             |'、`┘  '^i下心!ハj  ,ハ!
                                             |/\ 、  ゞ-イ //
               そんなある日                      ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´
                                             \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ
                                               \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
                                                 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
                                                     / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
                                                    〉―ァi'´ \ :::::::: |
                                     .               /_ア^'┘  `ヽ、::j
                                                    └ ′         `


        , .: : : : : : : : : : : : : :ヽ
      /: : : : : : : : : : : : : : : : : \

      .: : :.; : : : : : : : : : : : :\: :\: : \
.   __ノ: : :/: : /{: : : : : {\: : : :ヽ: : : : : : ヽ
  '⌒}: :.:/: : /ハ: : : : :  ̄j/ヽ :i:}: : : } \‘,

.    {: : : : : {⌒_Ⅵ: :ノ〃⌒ミx从: : : : : : ::ミ=-
    j人: : :f´ 沁      f::沁 癶ノi人入: >
.       {ヽ人 ヒリ      ヒツ  |: : :|::|: : ノ
.       |: : :{  ノ            |: : :|::|/7{       私、李婉殿に御挨拶して来ようかと思っているの。
.       |: :八   _ _,      |: : :|::|V:ハ
.       |: : : : .            |: : :|::| }:.:|:,      .まだ一度もお目にかかっていないし
.       |: : : : | \      /  |: : :|i:| |:.:|:i
.      !: : : i:|   ー=r'       |: : :|l:{_{:.:|:{
.      ,: :|:|  //::}   -‐=| : : {>=-:\

.      ‘,:|:|ー'  {  /      : : i|  ,.::::⌒ヽ
        ∧l:|__,ヘ  __  ‘,l|/:::::::/:::\              !::::::/´   ノ三三三三三三三二:::
                                            ゝ'rァ   '‐-、_三三三三三三三:::
                                             /        \三三三ニ::: イニ.、
                                           i  :::rェ、_     1三二::::/::ヽ 、
                                           ゝ,  .|ツ'´     i三ニ::/  t_ヽ `
                                            ./   !;;:'      i三ニ::i  い フ
                                           /   :       |三:::::!:::__,,/

                                           / __ :.        ヽニ::!:::]ヽ_:-'"
                                           ヽれ;          '_=ノ ::::): : : ::;
                                            i            ::;:;:;;:/  ::;;

                                               c,,,,,___       ::::::::::::;;;:;;/  ::;::
                                             冫゛      :::::::::::;;./ \  ,,..
                                             ヽ_::::.    ::::::::;;:;;::/ ./ / __

                                               `i   :::::::::::;;;;;/ / / /__,,
                                               ヽ_ノ;;;::l:::;;:;// /..-'‐"
                                                  `´`´ ゞz,/ ヽ__,,.-‐'"


        /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.ヽ
       .:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.}
      .:.:ー=彡.:.:.:.:.:.:.:.:/:/:.:.:.:.:.:.:.:.}.: .:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.',
      iー=彡'.:.:.:.:.:.:.:.´¨¨.:./!:.:.:.:.:!:.:/!:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.
      l:.:.:.:`¨彡:.:.:.:.:.:.:.:.;:イ |:.:.:.l!:i./ |!:. :.:.:..:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:ミ:.、_
.      i:.l.:./:.:r:┤:.: ミ/Ⅵ,从7ル'-、}/!.:.:.l!:.;'}: !:.:.:.:.:.l.:.:!⌒`
.      ‘:i/.:.:.{ ィ|ヽ:ヽ\ 、____, `  }: ;ル'‐|‐!: : l:.:.} .:}
      〉、:.:.l!{ |: :`¨i¨´ ´ ̄`ヾ  厶イ_,,リ}.:./}:/}:/

.      /`:ハ:.:.ヽ|:.:.:.:.:|             ´ ̄`イ:.:/ j!' j!'   それと、純粋に興味があるのよ。
     /.:.:;'! ‘:.:. |:.:.:.:.:|          !  /ル'
.    /.:.:.;'.:! :|´'|:.:.:.:.:|      、   ´  イ         あ な た が そ こ ま で 入 れ 込 む 女 性 に
   /.:.:.:;'.:.}_| |:.:.:.:.:|\     `ニニ´ /;'.|
.  /.: .:.>''`ヽ} |:.:.:.:.:|  丶.    イ.:.:.i.:.|
  />''´    ヽ|:.l.:.:.:|    ,'`_ー ゜ |:.:.:.l.:.|
<         |:.l.:.:.:|    i 、ヽ、 |:.:..:l.:.|                   /㍉;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ィ彡三三i
                                            l三`ー 、_;:;:;:;:;:;:j;:;:;:;:;:;:_;:;:;_;:〟-三三三三三l
                                           l三  r=ミ''‐--‐';二,_ ̄    ,三三三彡彡l_
                                          lミ′   ̄    ー-'"    '=ミニ彡彡/‐、ヽ
                                              l;l  ,_-‐ 、    __,,.. - 、       彡彡彳、.//
                                               ∥ `之ヽ、, i l´ _,ィ辷ァ-、、   彡彡'r ノ/
     待つでおじゃ。                             1     ̄フ/l l::. ヽこ~ ̄     彡彳~´/
                                             ヽ   ´ :l .l:::.         彡ィ-‐'′
     あの女は気性が強くて才気があっての。              ゝ、  / :.  :r-、      u  彡′
                                          / ィ:ヘ  `ヽ:__,ィ='´        彡;ヽ、
     そなたは行かぬ方が良い                 _,,..-‐'7 /:::::::ヽ   _: :_    ヽ      ィ´.}::ヽ ヽ、
                                  _,-‐'´    {  ヽ:::::::::ヘ `'ー===ー-- '   /ノ /::::::ヘ, ヽー、
                                ‐'"´        ヽ. \::::::::\ ー-‐‐'      /  //:::::::::::::}  )
                             /            \ \:::::::::ゝ、___,,.. ‐ "   //:::::::::::::::l ,' 
                            '´               \ ヽ、;:::::ヘ 、       //::::::::::::::::ノ /  



         ,ィ'"´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ
     ,, ィ ''´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
   ./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
  ./: : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i: : : : : : : : : : ヽ: : : :ヽ
/: : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : : : : : : ヽ: : : : ヽ
: : : : : :./: : : : : : : : : : :./: : : : : : : : : ヽ: : : : : : l: : : : : : : : : ヽ: : : : : : : : ヽ
: :/: : :/: : : : : : : : : : :./: : : : : : :i: : : : : ヽ: : : : : : : : \: : : : : : ヾ: : : : : :ヾ、
: :l: : : l: : : : : : :l: : : :.∧: : : : : : :.l: : : : : : :ヽ: : :ヘ: : : : : ヽ: : : : : : ヽ: : : : :.}
: : : : :.l、: : : :.: :.l: : :./ ヽ: : : : : : lヽ: : : :l: : l: : :.l: \: : : : :ゝ: : : : : : ヽ: : : ト、
: : :l: : l_ヽ: : : : :l: : :l-==ヽlニヽ: : :l ヽ: : l: : l: : :l: : : :\: ヽ、: :  ̄´-‐': : : ト、ヘ
: :l: l: : 辷ヽ: : : i、: :l '"二リ `ヽ: :ト、 ゙i:∧:人: :l: : : : : : ヽ: ゝ-: -‐ァ: : : :.リ: ハヘ
:l: l: ゝ、frtミ、: : :l ヽl ´ィ'"``ゝミリ、. ` リl: リ: : :/: ヘ: : ゝ: _: `: ー-‐,: : l : / l/ ヾ

ノ: l: : :l`l iーヾ: :l   "'   f゙ー{:::::iヾ、  l: : : :/: : ハゝ:、: : :  ̄__彡 l: : /       .大丈夫よ。
人:'; : :l.:l弋_}lヾl       从ゝ:ソ:::iヾk/: : :/: : : : l: : : `` ̄: : : : ヾi: /
  `iゝ、ゝ`ー'        、ゞー=''"ノ /: :,ィ: : : : : :l`ヽ: : : ー‐-ヽィ彡、        読者のみんなが
  l lヘ、l /         `ー‐''   /'" l: : : : : :l´i }`ー‐--‐'"彡/ヾヽ       期待する展開にはならないから
  lノ  l ゙、                    l: : : : : :l.ノ l二ニー''/彡/: : : : ヽ
     ヽ `                l: : : : : :.l ノ: : : ,r'"´ ̄ヽ: : : : : ヘ
      ヽ`vー ,、 _           l: : : : : :l´: : i:f´     ヽ: : : : : ヘ
       ヽ ヽ=‐-ノ          /: : : : : :/``゙ヾl       ゙、: : : : :ヘ
        ヽ `、´        , イ/: : : : : :/.   .l`≧i      }: : : : : ヘ
         ゙、       , ィ'  ./: : : : : /   , <´::::::l` ̄ ̄`ヽ}: : : : : : l
          ゝ_ ィ<´`i、.  /: : : : : /-‐''":::::::::::::::::::\ ̄ヽ//l: : : : : : :l
            l: l: : |: : | } ./: : : : : /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ヽ l: : : : : : :l


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      郭槐は李婉を見舞いに行きたいと言い出した

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



  _____________ヾ;;(ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;

  |__________________,i'_________'i,________________ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ソ ヽ;;  ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞ
  |_______|_l_|______||  ll ||;;|______|_l_|_______| ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ;
  |_______|_l_|______||,,__ll_,,||;;|______|_l_|_______|ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽ

  |________________|iiiiiii i::iiiiii|________________.| ;ゝヽ;;|;il|ヽソ;;|il|;ヽゞ|il:ヾ;;;ヽヾ

  |________________{iiiiiii i::iiiiii}________________,|    |;il|   |il| ヾ:|il,,,..,,,
   | |;|..,/| __ | |;| ̄ ̄ ̄ |;| | __   |;| |    |;il|   |il| ヾヽ、,);;;;) 
   | |;| |/| |ロ| | |;|__| ̄ ̄|.|;| | |ロ|   |;| |    |;il| ,,,、,,((;;;ゝ);;));ヾ;;)
   | |;|_|_,|__,, | |;|__| l口l |.|;| | |ロ|___,,|;| |  ,,,、,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ))ゝ;;;ミ  
ゞ ,, | |;|iiiiiiiiiiiii|| |;|__|[]  |.|;| ||iiiiiiiiiiii|;| |ゞ((;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;) ;;;)ヾミ
) ;;ゞ| |;| !!!!!!!!!!!|| |;|__|__|.|;| ||!!!!!!!!!!!|;| |;;(::;ゝ;;;ゝ));ヾ;;;;)))ゝソ

(;;;()|二二二二二/l========i二二二二(:;;;;;ゝヾ;ヽソ;;;)ヾミ
(;;;));|_____|=========|____ヾ;;;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ 

                            ,.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.ヽ
                           ./.: : : : : :.{\.: : : : : : : : : : :. :.゚。
                         ,: : : : : : :从  ヽ.: :.ト、 }リ从: : : : \
                          }: : : : : 从―‐ 从 | ,ナー从}.: : : :.\
                       .ー=彡: : :./,イ示ミ  从},イ示ミメリト、人(⌒
                      .ー=彡: : { {{ ヒii}  :}    ヒii}.}} }.:ト、 \
                           .{: :∧ ´"`  .:   ´"` /: :} \ \
    ここがあの女のハウスね       ゚。 :∧.     `´    /,).:リ   \ \
                            ‘,∧    'こ`    / /      .\ \
                             .ヽ: :ヽ        / `ーー─── \ \──────────--.ミ
                             ./\: : ≧==<´_`.__.: : : :. :. :. :.\ \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) )
                         .厂三三三\: : :.ヽニニニニニ二\: : : : : : : : \ \             /
                       ./ニニニニニニ\: : \ニニニニ二二} ニ=--    \ \
                        <ニニニニ二二二二\: : \ニニニニニ{ : : : : : : : : : : : )  )ー-=

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      彼女は夫の制止を聞かず、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      盛んに威儀を整え、多くの侍女を引き連れて李婉の邸に出かけた

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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  _____________ヾ;;(ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;

  |__________________,i'_________'i,________________ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ソ ヽ;;  ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞ
  |_______|_l_|______||  ll ||;;|______|_l_|_______| ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ;
  |_______|_l_|______||,,__ll_,,||;;|______|_l_|_______|ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽ

  |________________|iiiiiii i::iiiiii|________________.| ;ゝヽ;;|;il|ヽソ;;|il|;ヽゞ|il:ヾ;;;ヽヾ

  |________________{iiiiiii i::iiiiii}________________,|    |;il|   |il| ヾ:|il,,,..,,,
   | |;|..,/| __ | |;| ̄ ̄ ̄ |;| | __   |;| |    |;il|   |il| ヾヽ、,);;;;) 
   | |;| |/| |ロ| | |;|__| ̄ ̄|.|;| | |ロ|   |;| |    |;il| ,,,、,,((;;;ゝ);;));ヾ;;)
   | |;|_|_,|__,, | |;|__| l口l |.|;| | |ロ|___,,|;| |  ,,,、,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ))ゝ;;;ミ  
ゞ ,, | |;|iiiiiiiiiiiii|| |;|__|[]  |.|;| ||iiiiiiiiiiii|;| |ゞ((;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;) ;;;)ヾミ
) ;;ゞ| |;| !!!!!!!!!!!|| |;|__|__|.|;| ||!!!!!!!!!!!|;| |;;(::;ゝ;;;ゝ));ヾ;;;;)))ゝソ

(;;;()|二二二二二/l========i二二二二(:;;;;;ゝヾ;ヽソ;;;)ヾミ
(;;;));|_____|=========|____ヾ;;;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ 




                                              @@@@@@@@@
                                      ト、      /             \     ,:イ
      李婉様は御在宅でしょうか!              | \___/  ___ ,,),,) ___ ヽ_/ |

                                      |     ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/   ヾ::::::::::/  |   / 
      賈充様の正室の郭槐様が                \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/     ヾ;;;;;/   |;;::. シ  
      あなたに御挨拶したいそうです!!             ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::  i ̄i ̄i ̄i     | ̄   
                                             ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ノ




             ,':::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::. :::::... :: :::::::::::::::::::',
          i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
            l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
         il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
            l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',         あら、あなたが郭槐殿?
         il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
           !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!        私が李婉よ。
         |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\
      , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ     あなたの話は主人から聞いているわ
     /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
   /     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
  <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
  __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_            ./.: : : : : : : : :. :. :.ヽ
                                                    /.: :.l: : : : : : : : \.:.:',
                                                   , .:.:.:.|.:.:.|.:.ト.:トミ :\|
                                                  从.:.:Τ从|]厂] :!⌒l
                                                    }人:.:{艾ッソ 艾ッ从.:.ノ
                                                        ゞ   、   / :}/:.l
                                                      |:.:ト `ー イ: :/ |:.|
                                                      |:.:|____〕 ./.:∧ |:.|
                   ッ!?                               |/   / ., .:./  厂⌒,
                                                        F 7芥ー/.:./_//:::::::::',
                                                     .∧/ | | /.:./ ::::: {::::::::::::::',
                                                    { / :::| |>=< ::::::: |:::::::::::::: ',
                                                   .〈| l ::: | | {::}::::::::::::|:::::::::::::::::}
                                                     /V:::::::V :V:::::::::::::{____ノ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       李婉邸に到着すると、李婉自身が出迎えに現れた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      その様子を見た郭槐は……

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────





   γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
   |   気高くて明朗な女性とね   |
   ヽ_____________乂




                           /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.゚:.
                         /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.!
                            ;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:‘;.:.:.:.ヽ_ム_,_
                .       、__,イ.: .:.:.:.:.:.:.:.:.ム.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:i.:.: .:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:‘;.:.:.:.:辷´}!.:.:.:.:.:.ヽ
                       `¨7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.゚;.:.:.:. :.:. |.:}.:.ト、:.:.゚:,:.:.:|:.:.:.:.!:ヽ:.:.:.:.:.ア'ニミ、:.:‘:.
                .        /イ.:.:.:.:. |!:._|:.:∧:.:.:.: : |/!: ! i}.:..:.゚;.:.|:.:.:.:.!:.:.:`ニ¨´ ` ゙ミ:、`}、
                .          |.:.:.:.:.: |!.:.:.: {≧x}!:.゚:, /、}__l斗/=jム}:.:.:.:.}ハミニ¨´       〈{ヘ
                           {!.:.ト、:.|!.:.:.!:.代ソ}ト、ヘ:.:i!.:ノ 弋ソ '从.:/.:.:.}!ソ         __/' ‘:.
                            ヽ{ Ⅵ从乂`"/'  ヽ ´   `"" ノリイ :.:.:.|      .i´ /   ‘:.
                            |  |:.:.`爪    ,         |:i:.:.:.:.i     ,=='/     ‘:、_
                            |  |:.:.:.i:| ヽ   __     /|:!:.:.:.:i ,==、_/./        i‘:.
        恐縮です              |  |:.:.:.|:|、ヽ>。 `ニ¨`   。´  !.:.:.:.:i/  . : ´            ! ‘:.
                .            ,}:_ !.:.:.|:|: \ヽミ≧。._ <ー、 _,|.:.:.:.:l. : ´    、 、        l  ‘:.
                           `「 :l.:. |:|  :}ハ  ̄ヽ≧=、、_r‐´ _|.:.:.:.;'       ヾ:.          ‘:.
                          !  :i.:.:.:.゚:, ハ:ヘ    ̄ ` 、 / !.:.:.:’        //\       ‘:.
                           |   ‘:.:..:.゚:!} ‘;‘:.        ヽ´l.:.:.:’         ,:',:'   \      `ミ、
                           |   ‘:.:.:.:.i   i!:.:.ヽ __..::;ィ´|:.:.:’、     /'       \        }:\
                          ,′   ‘:.:.:.:|   i!.:.:.;イ__      l:.:.:!、 ` ¨         / ヘ、 __,ィ ´ |:!:.:.:ヽ
                           i{     ‘:.:.:.|   ル'!ヘニミ、___/!:.:| \          .。< . : ´ } ̄/   i |:i!:.:.:}

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ……思わず足を屈して跪いて再拝してしまった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────


   
_,,、/:::゙て”:::"::.”::.:::::.."::''、_    
”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..`-'^、_  ______        
::”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.`,´ _r=、  _r=、 ,_r=、、
:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::”:::":.:::::...:∠  ',|田| ',|田| ',|田| \ /\   _
”:::":.:::::..”:::":.:::::..”:::":.:::::.:..”:::":.::`ヘ_、________\ェi. \f´:

:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::そ 王! !王王| |王王| |_,,_,ノ::"
::":.::::::..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:”〈ttttt| トtttttt| |tttttt.! ! r'::"::゙::"

:::”:::":.:::::.:..”:_":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.::::/_ _ |_| ._ _ !_! _ _ | |.f::"::'::::'"        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
``\:..”:::":.:::::.:..”:::":.::..”:::":.:::::.:: ::::::.<´‐‐゙i f ‐‐゙i f --゙i !l::"::::::::::::        .|   参ったわねぇ   |
   l";゙;ヽ:..”:::":.W`'''-'^^_`ー-‐''`^`ィ'゙'""::;;r、I_I_I」 .|_I_I_I.! .!:::":::":::":        .ヽ________乂
   |:lii;;;; i;|;レ'_;ィ |  f´::ヽ‐、_-、⌒、 r==========r''´`~;7 >、:::"::
  ,|;ii;l;|;;:ll!:;;!  l|  | 「,,___ r';;::::ミヽ::ィ⌒、/ ̄ ̄\ i::;;;;:::_::_::,⊥_
  |:;:il!;;;ii;;ll!;|_l|,,-'  <ニニニニ゙、r::⌒ヽ  ゙、       r'´::;;::;;::;:::::;;::;;;;
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                                          _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                           ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、
                                             | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
                                             lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
                                             |'、`┘  '^i下心!ハj  ,ハ!
                                             |/\ 、  ゞ-イ //
        郭槐は帰宅すると、夫に一部始終を語った         ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´

                                             \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ
                                               \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
                                                 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
                                                     / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
                                                    〉―ァi'´ \ :::::::: |
                                     .               /_ア^'┘  `ヽ、::j
                                                    └ ′         `


: : {/: : |: : :|: : : /: : / :|: : : : :// :j/: : } : : : : : : i:|: |
: : {: : 八_!: : /{: :/  |: : : :〃 : /: /:.': : : : : : : !.: :|
:、: : : { ∨厂/7!:/ー- .j: /: /: : :/: / /: : : : : : : :|: : {

: ヽ:{: |  ∨从八{‐-、./イ: /: : : :/.:/:|: : /: : : : :|: : :.
:. : \{/ ィて心. ヾ. / }:/  /_.//¨:ト:/: : : : :/|: :{ :.
ヽ : :. ヾ {{::::::::リ    / / =〃ミ、|/|: `: : /: !: :ト

{: \{   ゞ== ′    /   〃r心 ヾ. |: : : /: :j|: :j
: : :l:   ` ー            {{::::::ツ  ノ:l从:/ : /|: /      こっちは大勢で押しかけたのに、
: : :|:.   ````     i:.   `ニ"  '´ィj/}/}::./ j:/       あっちはたった一人で出迎えてくれるなんて。
ハ:|::::..            ′  ```` ,イ//:/. |N /
:. :.:!: ::::\   r   .._        /://:: ハ j|          肝の据わった人よね
: : l|___:::.`::..、 `  一′ ,. :<l:/:/: : :/>}
:ハ:l|///} :::::::..丶.....:::::'´.::    |:{::{: : :/しハ
: : lトく/しへ、::::::::::      _.. j: : |: : {//八ヽ
:.::从 >///しx、 />ォ///7:|: :j|: : j/ ./ :.


                                            i三へ:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_x彡'三三|
                                            |三 r=ミー‐r==く ̄ ,:三三彡イ|
                                            Ⅳ ,.二´  `一"  ゙=彡彡⌒i
                                              リ ゝェミ、.i | 才ァ-、   彡彳ソ/
                                              1    ̄イl |::.ゝ~ ̄    彡「´ノ
             だから言ったであろう                   ヽ.  /:: ` 、      彡i"′
                                           /ィヘ  ヽ--='   _    彡ト、
                                         .. "´{ l//∧ 、____ ノ ` .イ j/∧ミx
                                    .. "´    ヽ \//\こ二´  / / ////} }`  、
                                  /         \ \//`ー一 ´ ノ./////j /    `ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      郭槐という女性の人物像については、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      史料によって評価が異なるが、これについては別の機会を設けて語りたい

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ 
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`             なお、李婉と郭槐の娘同士の仲は悪かったらしい。
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、  
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ           同じ『世説新語』『賢媛篇』には次のようにある
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`




                ,. -‐ー 一ー -.. 、

                , :'´ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
             , '  .:::::::::::::::::::. :::::::::::::::::::::::ヽ
               /:::...: .::  :: :.:.:::.. :.  :::::::::::::::::゙:,
            /::::::: .::::....:::::: ..:. ::::.. ..:::.. :::::::::::::::',
              /::::::::..:::::::::::::::::. ::::.. :::... :. ::::::::::::::::::::::',
             ,':::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::. :::::... :: :::::::::::::::::::',
          i: ::::::::::::::::::;:::::;i1::::::::::::::::::::::::... :::::::::::::::::::',
            l.: :.:::::::::::::/:::;ハ|::::::::::::::::::::、::::::::..:::::::::::::::::',
         il::.::、:::::::::/::/   'i:::l、:::::ト、:::、ヽ:::::::::::::::::. ::::::,
            l|:::::{ヘ:::::::!:ムニ,‐-いヽ::{>;ゞ弌、:::::::::::::. :::::',     
         il:::::::'、l:::::::ト、廴バ ヾ'、ヽV 廴ソ,メヘ:::::::::.. ::::::',
           !|:|:::::::::::::、ぃ  ̄    `     ̄   ゙|::..::::::::::::::::!    
         |」::::::::::::::',ゞヽ            ,':::::::::::::::::::::!\   
      , '":l:!::::::::::::::::'、     、 ,.     /::::::::::: :::::::::::i  ヽ
     /    !|:!:::::::::::::::ヽ    __ ___   , 'i:::::::::::::::. :::::::::i   \
   /     |!:|::::::::::::::::l i\    ー    /}. |:::::::::::::::: ::::::: :!    ヽ
  <.._     |!:|:::::::::::::::l| ヽ. ヽ、    / ,ノ |::::::::::::::::: :::::::.::!   /
  __,,. ニ=‐- 、|!:|:::::::::::::::|!  `ヽ`_ー_'"-''".  !:::::::::::::::::: ::::::::::| ∠_

'"´         !:|:::::::::::::::!:ヽ           ,ノ::: ::::::::::::::::::::::::::|/   ``丶


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      賈充の妻の李氏は『女訓』を執筆し、世間で広く読まれた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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      ′,' :/:.、.:/   ,′ /::   /l ::.   .::i ハ  l::. .i:ヽ: l
    l ./ :l:、:.:/  :/  /:: 、/  | :i::.  .::∧..::l   |::: .|: l |
    |::l .::|::.::′ .:′ ,'::/ \  | :|::. .::,'′Χ|:  |:::. |:.. | |
    「 ̄ ‐r-|  .:l :i :|/  _、\|,ハ::.::/、∠.__|:  |-,‐  ̄/
     l`::< 》 |  ::| :| :l,ィ´ん:ハ`   ∨'イ_)ハヾ|:  l 《>ィ:| 
     | .:i:  l`:|  ::l :| :l` 弋:ィリ     い:ソ ,'l: ,':´::|::..:| |      父上は母上と合葬するべきよ。
     l ::|::. l::∧ :ヽ|人  -‐      ‐-  ,': /:i::: :|:i: | |
     | ::|ハ |:'::∧.::.、::.、_\        '    /,.イ: |:: |:|: | |      .母上が先妻なんだから当然でしょ
.    | ::|:::| l:./::∧ \ゝr:、   ,.-‐┐ ..イ:/:! ,':  lノ:..| |
.    | ::|: :| |::i:/ |:ヽ::..ハ:三≧r====='==r≦|: :/|: : |:: :.| l
.     | ::|:.::| |: |' |:人\|三三|| .:r}`lュ jl三j:/._|: : l:: : |ノ
    | ::|: ::| |: |_.. -‐ ´ヽ. ̄|:|´ ̄:rj_j ̄ ̄|:| ̄l`ヽ:::|: : :|               / ./  /           \
    | ::|: : | |: |       l__j::|  〔{_,}j:.  |:|_|  ,ハ::::. :|               / ./   /             ヽ
                                             /  /    / /             :.
                                          /  /    / /{ | |     ! /! ! / /  .!
                                           |  ,'    |  .ト、l、|、!  /-/‐ハ / / !  .!
                                            | ,'    l l .lィfi芯ヽ'〃了心l / l   |
                                            | |      ヽ八!弋ツ   弋ツ'/ /  ,′
         おや、おかしいですね。                     | !       ハ '''   '   '' / /  !
                                          ノノ         | ヽ  ー一' _′/   |
         李婉は離縁したとありましたよ。                        |  |: : `: -r _/ /: :  |
                                                 _/ ./: ryノ::ハ:::/ /: : :   |
         この話を読み返してみて下さい                    // /{::::/イ/ハ}/ /Yヽ: :  :.
                                               // /:::::/} }/ / /⌒ヽゝ  ',

                                                //  }:/:::ヽに/ /    Y: :  ',

                                                  晋 皇后 賈南風

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .李氏の娘は斉王司馬攸の妃であり、
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       郭氏の娘は恵帝の皇后となる賈南風だった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      やがて賈充が亡くなると、

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .二人の娘はそれぞれ自身の母と合葬させたいと願った。
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .しかし、年を経ても決着はつかなかったという
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`               事態が決着するのは、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、             .賈皇后が廃せられた後の事となる
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ 
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


             /:i:i:i:i:i:i:{:i:i:i:i{                /:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}
          {:i:i:i:i:i:i:i:i\:i:i\      ___     _ {:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/
         ∧:i:i:i:i:i:i:iヽ:>-/⌒У    \^ 、_ `V:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ \

         | \:i:i:i:/  /            \ \~\―― '    ヽ
         |    /   ,    /                 ∨ ,ヽ    丶   l
            Y  /      i                  ∨/|     |  |
         | /   i  l ,|           |   l    ∨|     |  |
            / /    |  | ||      / ,イ_|_ /    \_,  |  |
.         <_ /    l{―l、八   l  /-/ }/l /`| /    < _  |  |
          | / |     | \!==ミ\  l //,===|/ 、 |,/     |‐   /  八
.         /| !/{  、 { 《 i、)ij 「 \_{  1、)ij | 》/  /  /   /  /  \
        /y|   \ \ \ ,辷_丿     辷__丿、/  /  /|  /       〉  .常識的に考えれば、
.       /  |    \l,\{     '       <_,/_/ l  /         /   お婆様はお爺様と合葬すべきだ。
.         /         /〃、ゝ     、_ _,       ' l|ゾ    l/         /
        /    |   /∥  `\          /´∥   /        / 〉    邪魔者はいなくなったしな
.       /    、   { |l     _> 、_    イ、-. /'、  〈         / / ヽ
.     {       \ { |l      ̄/i     //l :/ : :\  \__/ /   /
.      \       \ l{   ,-/j:i:/r‐..//: | : : : : 〈 \   〈__/     / 〉
         \       \ ////:i:`V´i:/: : : :{ : : : : : \ \ 〈       / /、
          〈 \      }: ': :/ 入/:/:、: : :/: : : : : : : : :\ \.\_ ,/   〉
.       / \ 丶 _   /: : /:i:/ ̄: : : : : ̄ >: : : : : : : : : : : \_} 〈__  イ
      〈    \__/ : : {/: ____/: : 、 : : : : : : : : : : : \   { ー  ノ
.      \     |//{ /: /|: \:_:/ :| : : : : : ー\ : : : : : : : : : \〈   /
.       〈 \    ///ハ ̄: : : |: :| : : : |: :| : : : : : : : :i ヽ: : : : : : : : : : ヽ  /

                 晋 斉王 司馬冏

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      賈充と李婉の血を引く孫の意向によって

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|              賈充さんちの家庭の事情
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
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           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【第六十五回に続く】

新規CAST

~魏~

●華表(かひょう) ロイド・アスプルンド(コードギアス)

●李婉(りえん) 南空ナオミ(DEATH NOTE)

~晋~

●何遵(かじゅん) 藤丸立香(男)(Fate/Grand Order)
●何劭(かしょう)藤丸立香(女)(Fate/Grand Order)
●荀藩(じゅんはん) 司波達也(魔法科高校の劣等生)
●荀組(じゅんそ) 司波美雪(魔法科高校の劣等生)

●司馬冏(しばけい) アンチョビ(ガールズ&パンツァー)

>>872修正】

   _,  ィ^'ヘ'''”::::::"::.そ     
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::":.::::::..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.:::::.:”〈ttttt| トtttttt| |tttttt.! ! r'::"::゙::"

:::”:::":.:::::.:..”:_":.:::::.:..”:::":.:::::.:..”:::":.::::/_ _ |_| ._ _ !_! _ _ | |.f::"::'::::'"        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
``\:..”:::":.:::::.:..”:::":.::..”:::":.:::::.:: ::::::.<´‐‐゙i f ‐‐゙i f --゙i !l::"::::::::::::        .|   ねぇ、あなた   |
   l";゙;ヽ:..”:::":.W`'''-'^^_`ー-‐''`^`ィ'゙'""::;;r、I_I_I」 .|_I_I_I.! .!:::":::":::":        .ヽ________乂
   |:lii;;;; i;|;レ'_;ィ |  f´::ヽ‐、_-、⌒、 r==========r''´`~;7 >、:::"::
  ,|;ii;l;|;;:ll!:;;!  l|  | 「,,___ r';;::::ミヽ::ィ⌒、/ ̄ ̄\ i::;;;;:::_::_::,⊥_
  |:;:il!;;;ii;;ll!;|_l|,,-'  <ニニニニ゙、r::⌒ヽ  ゙、       r'´::;;::;;::;:::::;;::;;;;
  !:il!;";;ii゙;;ll;|       〉―― 〉_r-''´`'''‐-‐ 、    l;;;;;;;;::;;::;;::;;;;;;;;;;;;
                                                 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                                        r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ
                                        \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                          _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                           ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、
                                             | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
                                             lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
                                             |'、`┘  '^i下心!ハj  ,ハ!
                                             |/\ 、  ゞ-イ //
               そんなある日                      ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´
                                             \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ
                                               \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
                                                 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
                                                     / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
                                                    〉―ァi'´ \ :::::::: |
                                     .               /_ア^'┘  `ヽ、::j
                                                    └ ′         `

【「やる夫が正史を書くようです」反省会会場】

   . , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :. 
  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.         今回紹介した三国の戸籍人口。
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j 
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| |          >>790にある蜀の場合、
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|          .戸数が八万戸増えたのに、人口は四万人しか増えていません。
     八 |:.:.:iト...   /∨八|
      )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ      それと、お暇な方は、
        \{ /  /_\/ニニ| /   \    >>797>>800にある各国の人口を戸数で割り算してみて下さい
        -=ニ\Λ::::::|ニニニ/    _}
     /  |ニニニニ「:::|ニニ//斗-‐⌒ヽ
                                           i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i

                                         ヽ、i;;;;;;;;;;;;;/'`ヽ;;;;;;;;/'ヽ;;;;;;;;;/

                                         __.i;;;;;;;;;i   _ ヾ''   i;;;;;;;;'
                                           ヾ;;;;;;;;iヽ--、   ,..-、,i;;;;/
                                          ヽ 'i、`ヽ i、・,,'iヾ' .、・,..'ト'ヽ /i' _ r'/-'ニヽ
                                         ヽi、 'ヽ' ヽ ,  ' `  ir'i,イ,./ iー-'゛'ー-'―

      一戸当たり人口=人口数/戸数 だな?          ;;;;;;;;;;;;;/ i ヾ≡i≡i≡il7/ノ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                         ;;;;;;;;i` ' ト、ヾニ'ニ'ニ'ニ'/ヽヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

      ほう、これはまたひどいな                    ;;;;;,/  '   、ー‐   ‐/   'イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                         ;;;;;;;i、      ` ー‐' i、    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                                         ;;;;;;;;;;ヽ   ヽ   '   ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                                         ;;;;;;;;;;;;;;ヾ、,.. _     r';;;;;;;;;;;;;;;;;,.__;;;;;;;;;;;;;

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /   (●)  (●) \
     |      (__人__)    |
    \      ` ⌒´   ,/                  何も見なかったことにするお
___/            \
| | /     、   _,.-‐-、 ミ ー-,..-‐-、 ミ
| | /        ̄ ̄_゙、!j.j.jJ___iJ.j.j.j.!____
| | |         . ̄/______丶.,_,______,_ヽ.
 ̄ ̄ ̄ ....("二) .`――――-((」II.IIニニニニニニエ!


【おまけ】

_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|    『世説新語』『容止篇』より    |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          潘岳と左思は西晋期を代表する文人である
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


             ,  ≦ ミ ´   マ   ≧、_
           /ア ´ , {  ヽ ヽ ヾ ̄   {  \
            //'   /  i  i     }  `、 ノノ.}   `、
       , イ/./  , /  i  l l   lヽ  ',  ム   .`、
     /   //  .{ il    ムィ―イノ }  .',, イハ j   ',
    //   ,/ i   l .lマ   { j /」/.}./i i .L// }    .i
   //  /} .,l .l .lマ´{∨  }i .ィf示 ̄アi  } i l  .l/   .}.l
  {/i  / i /l  { { ,,ィァャ\マ  弋ツ ,l  '}/} ./   /},l
    | /  {.,' {   ', ヽ弋ノ l        } i Y/  ,ィヽ リ
.. ,  | /   .{i ∨ .lミヽ    __   /  j/ .,, ≦ハ. ヾ、
. ハ .{'    {  ∨ { ハ     マ   .i  / /,, ≦i i l  \ ヽ
V i        }ヽY. ヽ   ヽ  '  i /7 .|.ノ {  {.  ヽ\
.} .l        i ./j     ` 、_  彡 il ム ノj \ \  ヽ        石崇の所にでも遊びに行こう
.j  ',       .{ {イ    ./ ハ≧ 、_,-マ j」≦}―ァ≦ト、ヾヽ `
  \    , ´{.i  ./_,,-{≧=- 、-ミ- {―-、 .i{  /' \\ヽ
ヽ   ` 、 ´/ `{// // {    ,トイ    / {{  .{{   マ.',
.、     .',-、 /Y   // /L_/i/ ヽ  ノ .}}  .}} ./  }
 .\   / l     .,/' {{ /  /.l   i`' .}}  .}}/   ノ /
 /  .}/   l  j   /' .{{ ' .ヘ { ii/ヽ } ,,ィミ  .}},  ´/
 .>、     Y/  ,イ  7ミュ,  }  彡ッィ ´  ., 彡  /
/ノ}ミ、 ,,,'  ∨/  .// ヽ ` ==彡 イ} ,  ´/  /
/ i iハ     Y   //   `/ '  j ´ ./ i  ./ マ、
  .l l {     {   i.{        / ./  .{ /  j.∨ ./

           晋 榮陽郡の人 潘岳

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      潘岳は大変美しい容姿をしており、何とも言えない風情があった

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



          / :/-‐  ‐ ヽ \  \⌒\
         // // /,  ヽ  ヽ }> {{    ヽ
      / /!/ { { {  }} i  :| レ',.小   i|
     /// ∧ ト、V _jト、ト、┤ |   /ハ  ||
    // / / ∧ィ斧ミ 、,.ィ芹ミ刈 ト、// ∧  :!|
   /   i :/ / ハ代リ,. ヽ!{代ツイ レ   | |   !!
    '   レ' /|  八''     '' // |    | |  从
      ∧/ !// /ヽ `ー-  // :/     V//
      { {  //:! !  | :〕7´/ / :/L    !V
      ヾ V/ | |  jレ!V_ //V/   |∧
         |ハ ヽ!/ :////,. =ミ、 _,.イヽ \
         |乂/∧ //: : 〃     }}  |\\ \           ~~~♪
        レ': : :LヽV : : {{     〃  八 \\ \
        {: : : : : //: : : :V    i /   ヽ ヽ ヽ. ヽ
        - 、: :〈〈: : : : :|   -=彳       \ }}  }}
         ヽ: : : :| |: : : : |     |    ト、  V/ 〃
         〉: : :| |: : : : |     |    | i  }  /
           〈: : : :} }: : : : |     |    :! | |イ
         }: : //: : : : 〈 ,. -  :|    :| | jノ
           /: : :| !: : : : : :}     :|    :| |
        〈___j |: : : : : /    :!\  :| |              \__人_人从_人_人从/
        / ―┐,.二二 /     ∧ |\乂_             _)                (__
      / : : : : | |: : : : /    /: : V  ヽ               )   潘岳様ッ!!?   (
      〈: : : : : :| |: : : /    /: : : : >                 ̄ ̄)              ( ̄ ̄
        冫、__j_ L__〉'´ ̄ /_-=彡ヘ                  /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〈   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      若い頃、弾弓を小脇に抱えて洛陽の街に出た所……

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



            , ―― 、-- 、
         , ィY , / i ヽ マ ャ ミ 、
      ., 彡/{// j i リi }、 マi  ヽ \
    ,ィ .,´/  {/ }、{.ト}ノィムハ .}   .Y.ヽ
    ((././    } ハf芯 i 芯. } ム   ノハ }
    ヽi.ム   / ト.、 .ャ ァ .ノ} .ハ   ノノ        あら。
     {'  ./ , i {_≧ - ≦//  ヽ
      /  ハ{`/.jミ、)[ノ//    \          皆様御機嫌よう
    ./   / .j Yマ彡ヘ、 {/ ア 、   ` .、
   ./, イ , ノ  / 7=- 、{ <' /  }  ヽ、  ヽ

                                                  -‐    ̄ ̄_  、
                                     -――‐- 、  / ̄ヽ´         /  \ ヽ、
  夏侯湛様は御一緒ではないのですか!?      /         /  へ__「 ̄`ーへ----ヘ   |  ヽ
                                  /  __ ヽ、  /  /    |  ヽ  ヽ、  |  |    ',
         きゃあああぁぁぁッ!!!       ./   /´___`ヾ、 | /  / |    |  l   l  |  |    i
                          __   /   r'´,  、  、、\゙'.| !   l  ! |  |  l   l  |  |    |
                 __ ⌒ヽ,r '´     ` 〈 /´ ,--、/ ヽ r‐!‐、`l | ! l l  ! |  |  l  _L.-!  !     |
あれ、潘岳様よ!?  .∠/‐O‐/<ヽ/二二ヽ    V / / l!_|   |N__|_ l l | ! lT''‐L'、  |_|/イ_/! /!  !  l |
              Lr''´/ ̄`ヽ /l、、ヽ___|  |   トl/Vイ 。  l! 。  |l l | ! l !/l。:| ヽ/ /|。::ヽ、|  |  | |
              ////|! |_|_l 、 ! ト、 ´,-、|  l  ヽ \`| |ー,    ー‐' l | VヽN| l:: l     ! !::::::ノ/ |  |  | |
              !l l´!l ヽヽ | |N |゚' ゚‐''|  |)、、 \ 」 l、  --┐  / |   | |ヽ""丶--┐"""' |  |  | |
お慕いしています!r―-、l ゚  ゚ ;// lr‐ヽフ |  | ヽー‐、.!、_,\`ー' _,../__/ ',  | | ト、  ヽ_ノ    . イ  ∧/Vヽ|
            `(ヽ ヽト- //, (´  ト‐/ / /    | l | l`´r|     ∧. ! ! ∧ >- . _ イ´ l /::/:::/ヽ、_
              !`ヽ \/// ヽ   !/ イ レ' /   / / />´/_  / ヽ.|∧/Vヽ|_...,--、__| /|/::://::::::::::::`::....、
              !/_\ `´  /\ \|   /― / //i´   i´―‐ン゙ /´`ヽr‐、 /::(、   ` `ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::\
             /`/♀lr`ー‐´  / \ \ /  / //| !   |   /  r' <ヽ | |/|::::::l´        |V:::::::::::::::::::::::::::::/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ……出会った女たちは、皆が手をつないで彼を取り巻いた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|          抱いて!!       |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//               「奇童」「連璧」の面目躍如である
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!


       /::  ̄ _ `ヽ、
     / ⌒`: : :: : :: ::\: :ヽ
     /,ニニ:==-l:: :: :: : ',:: ::',
    / / :|::/ / |::::|:: ::l :: :: l:: :::l
    ! .l..::|_|:::| |::::|:: ::|_:: :: lヽ:J_
  / l l::;:/下l| |:::厂|リh:: :::h::〃⌒ヽ、
 /〃 .l l:::{,,レ-、 |ノ,、--、:| :|:「リ:ハ ::::い}       そんな話があったんですよ。

  / /{ |:::}        |://ノ  ヽ:::::}
  {/ | |::入  ,_'_ _,  ..::}/://    }::ノ        私は可愛い系のイケメンですけど、
  {  乂|:::::{>ヘ=ヘ, 、:イ_}〃     |/         潘岳殿はちょっとモノが違いますよね
     _,、小{_:: :: :}-イ:::乂     ノ
   /:::: :/〃^:: :ノ{ヽ/:::::l:::::`丶-r、

   /:::: ;::::{  三Y |j}/\ノ::::::::::::/:::::l
   }:::: :: ::::}  ^J{ :/::::::/::::::::::/:::::::::l
  /:::: ::::rイ Y:| /:::/::::::::::::::/:::::::::::|


    晋 散騎常侍 裴楷

                                               ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ
                                              〈● ノ\   /\ ●〉
                                                ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
            面白い話を聞きました。                     )    Y    (
                                               /γ⌒     ⌒ヽ\
            そうすれば女の子にモテるんですね            /  |         |  ヽ
                                              |   ヽ__人__ノ   |
                                              \     `ー'´     /
          ____
       / ノ  \\                                 晋 秘書郎 左思
      / (●)  (●)\
    / ∪  (__人__)  \
    |      ` ⌒´    |             ちょっと待つお。
     \ /⌒)⌒)⌒)   //⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /   (⌒) ./ / /        今の話は潘岳殿だから成り立つ話だお。
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  ::::::::::/
 |    l  |     ノ  /  )  /         左思君のスペックじゃ話にならんお
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /

    晋 中書侍郎 陳寿


     ,‐、    γ ⌒ ヽ
    ( ●ヽ  人  ● 〉
      Y ヽ/  ヽ、 _ノ
      )  i    い_

     /γ      ヽ  \         男は度胸。
    i' i        |   .|
    | ヽ_人___ ノ    .|        .何でも試してみるものです。
    ヽ_  `ー'´    ___/

     ./ゝ/ノ::::::::::::::::::::::::\         .吉報を待っていて下さい
     |ノ//:::::::::::::ヽ,::::::::::::::|
     |^:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::|
     |^:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::|



                                                       ___
                                             i⌒ l     /ノ  `ヽ\
                               .       __       |  |   /(◯)ilil{(◯ )\
                                     (  \   |  |/   (__人__)     \
          おい待て!!                   \  \  }  |     |i|||||||i|     |
                                      \  ̄`   |      |ェェェェ|    /
          早まるんじゃないお!!!              ノ       \ー‐―'⌒ヽ  ーく
                                   ( ̄ ̄ ̄         /     /       ヽ
                                    ̄ ̄ ̄)      |    /          ‘,
                               .       _/          /             ‘,
                               .      (_/ ̄`ー――‐一'

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      左思はひどく醜かったが、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      彼も潘岳の真似をして洛陽の街に遊びに出かけた

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



       _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y          ._|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y
      //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ          //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ
     / /_/_/_/ / ハ             / /_/_/_/ / ハ
   / / -三三-   V / ハ           / / -三三-   V / ハ
    | |  二、} レ二:、 V / /!           | |  二、} レ二:、 V / /!
    | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |           | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |
    ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y           ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y   何カネゴンもどきが
  { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /         { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /   潘岳様の真似してんだい!!

  ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /           ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /
    | | | |エlエlエl| | / レ             | | | |エlエlエl| | / レ
\  | | | |      | | | /          \  | | | |      | | | /         あたしらが喰ってやろうか!!!
  \| | | |∧.∧.∧| | | |            .\| | | |∧.∧.∧| | | |
   ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄        ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄

    | ´ ̄ ̄|:゚|` /               | ´ ̄ ̄|:゚|` / ペッペッ
     ` ―― |゚:|'´ペッペッ             ` ―― |゚:|'´
                                              c イ ⌒ ヽ  c , ‐ 、

                                             c 〈  > 人 人<)

                                              c !、_  ノ  Y / 
                                                r j    i (  
                                            r⌒ヽ /γ      、\
                                           / /\ .|. |       ヽ'i 
                                          〈__/  }|. !、 ___人_ノ/

             か、勘弁してくれ!!!                   / \.  /  / /
                                             /     `⌒´  \
                                            /      / ̄ ̄ヽ )

                                        _  r  /⌒ヾ/   //
                                       "ヽ |  i,     i    (_ノ

                                         | ヽ/ ヽ、_/  / 
                                         ヽ、_/ / /  
                                             (/   

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      すると老婆たちが

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      一斉に唾を吐きかけてきたため、左思はしょげて帰っていった

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |        ぶっちゃけ、左思君はキモオタと変わらない気がするお
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /


                                               /::  ̄ _ `ヽ、
                                             / ⌒`: : :: : :: ::\: :ヽ
                                             /,ニニ:==-l:: :: :: : ',:: ::',
                                            / / :|::/ / |::::|:: ::l :: :: l:: :::l
                                            ! .l..::|_|:::| |::::|:: ::|_:: :: lヽ:J_
                                          / l l::;:/下l| |:::厂|リh:: :::h::〃⌒ヽ、
                                         /〃 .l l:::{,,レ-、 |ノ,、--、:| :|:「リ:ハ ::::い}
                                          / /{ |:::}        |://ノ  ヽ:::::}
      石を投げられないだけマシじゃないでしょうか?       {/ | |::入  ,_'_ _,  ..::}/://    }::ノ
                                          {  乂|:::::{>ヘ=ヘ, 、:イ_}〃     |/
                                             _,、小{_:: :: :}-イ:::乂     ノ
                                           /:::: :/〃^:: :ノ{ヽ/:::::l:::::`丶-r、
                                           /:::: ;::::{  三Y |j}/\ノ::::::::::::/:::::l
                                           }:::: :: ::::}  ^J{ :/::::::/::::::::::/:::::::::l
                                          /:::: ::::rイ Y:| /:::/::::::::::::::/:::::::::::|

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      なお、この逸話は書物によって異同があるのを断わっておく

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|         おしまい         |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|            身の程をわきまえようというお話
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【おまけ】

_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|          take2          |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<          『語林』という書物にある類似した話も紹介したい
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!



             ,  ≦ ミ ´   マ   ≧、_
           /ア ´ , {  ヽ ヽ ヾ ̄   {  \
            //'   /  i  i     }  `、 ノノ.}   `、
       , イ/./  , /  i  l l   lヽ  ',  ム   .`、
     /   //  .{ il    ムィ―イノ }  .',, イハ j   ',
    //   ,/ i   l .lマ   { j /」/.}./i i .L// }    .i
   //  /} .,l .l .lマ´{∨  }i .ィf示 ̄アi  } i l  .l/   .}.l
  {/i  / i /l  { { ,,ィァャ\マ  弋ツ ,l  '}/} ./   /},l
    | /  {.,' {   ', ヽ弋ノ l        } i Y/  ,ィヽ リ
.. ,  | /   .{i ∨ .lミヽ    __   /  j/ .,, ≦ハ. ヾ、
. ハ .{'    {  ∨ { ハ     マ   .i  / /,, ≦i i l  \ ヽ
V i        }ヽY. ヽ   ヽ  '  i /7 .|.ノ {  {.  ヽ\
.} .l        i ./j     ` 、_  彡 il ム ノj \ \  ヽ        今日は馬車で都中巡ってみるか
.j  ',       .{ {イ    ./ ハ≧ 、_,-マ j」≦}―ァ≦ト、ヾヽ `
  \    , ´{.i  ./_,,-{≧=- 、-ミ- {―-、 .i{  /' \\ヽ
ヽ   ` 、 ´/ `{// // {    ,トイ    / {{  .{{   マ.',
.、     .',-、 /Y   // /L_/i/ ヽ  ノ .}}  .}} ./  }
 .\   / l     .,/' {{ /  /.l   i`' .}}  .}}/   ノ /
 /  .}/   l  j   /' .{{ ' .ヘ { ii/ヽ } ,,ィミ  .}},  ´/
 .>、     Y/  ,イ  7ミュ,  }  彡ッィ ´  ., 彡  /
/ノ}ミ、 ,,,'  ∨/  .// ヽ ` ==彡 イ} ,  ´/  /
/ i iハ     Y   //   `/ '  j ´ ./ i  ./ マ、
  .l l {     {   i.{        / ./  .{ /  j.∨ ./


───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      潘岳は大変美しい容姿をしていた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                                , ,==、 ,. -‐/7
                               i l_, 、-ソ、   ヽ
 、⌒ー ´`ー-‐ ヘ、           , '  ̄ ̄ヽー‐' `ヽ ヾ、_ヾ ,.--’┤

  ヽ ヽ ヾ ヽ  「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/フ   i `v ハ、ノ`ー´> ,、    i
  >ー-、ー-ニニ」_ _  _____/ / |   /  !l .li ,  ' ´'_ヽ     !
 //il7ッ,==‐-- 、.、フ,二ニヽー-≦l  ̄  ./  , ! ソ, ' ´ /  ヽ   ノ
..i l`、|レ┌‐-――-//、 |l//ゞ、_/二ヲ〈,>〃ー‐┐  ./   `ー´

.i l`、( )|__    __ i l`、`!//! i‐//ヾ、|レ,ヽヽ´    i  /
.li-‐ヲト'、ー「|  ̄ | レi├--( )-‐l | | L__( )-‐l |      l i
. !v  |lヽ//   ヽv' | レ 'l|\シ/ i !, フ「iヾ.ン/       | !
 ゝ、i_l.シ     ゝ、ヾ.' _lレ .ノ  ゝ '、!L, 人.      ! \              />ーー,---- 、
              `ー- '     `ー '  ̄       ̄              / :/-‐  ‐ ヽ \  \⌒\
                                              // // /,  ヽ  ヽ }> {{    ヽ
                                           / /!/ { { {  }} i  :| レ',.小   i|
                                          /// ∧ ト、V _jト、ト、┤ |   /ハ  ||
                                         // / / ∧ィ斧ミ 、,.ィ芹ミ刈 ト、// ∧  :!|
                                        /   i :/ / ハ代リ,. ヽ!{代ツイ レ   | |   !!
                                         '   レ' /|  八''     '' // |    | |  从
                                           ∧/ !// /ヽ `ー-  // :/     V//
                                           { {  //:! !  | :〕7´/ / :/L    !V
                                           ヾ V/ | |  jレ!V_ //V/   |∧
                                              |ハ ヽ!/ :////,. =ミ、 _,.イヽ \
                                              |乂/∧ //: : 〃     }}  |\\ \   
                                             レ': : :LヽV : : {{     〃  八 \\ \
                                             {: : : : : //: : : :V    i /   ヽ ヽ ヽ. ヽ

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      彼が外出する際、洛陽の街に馬車を走らせると……

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                                , ,==、 ,. -‐/7
                               i l_, 、-ソ、   ヽ
 、⌒ー ´`ー-‐ ヘ、           , '  ̄ ̄ヽー‐' `ヽ ヾ、_ヾ ,.--’┤

  ヽ ヽ ヾ ヽ  「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/フ   i `v ハ、ノ`ー´> ,、    i
  >ー-、ー-ニニ」_ _  _____/ / |   /  !l .li ,  ' ´'_ヽ     !
 //il7ッ,==‐-- 、.、フ,二ニヽー-≦l  ̄  ./  , ! ソ, ' ´ /  ヽ   ノ
..i l`、|レ┌‐-――-//、 |l//ゞ、_/二ヲ〈,>〃ー‐┐  ./   `ー´

.i l`、( )|__    __ i l`、`!//! i‐//ヾ、|レ,ヽヽ´    i  /
.li-‐ヲト'、ー「|  ̄ | レi├--( )-‐l | | L__( )-‐l |      l i
. !v  |lヽ//   ヽv' | レ 'l|\シ/ i !, フ「iヾ.ン/       | !
 ゝ、i_l.シ     ゝ、ヾ.' _lレ .ノ  ゝ '、!L, 人.      ! \ 
              `ー- '     `ー '  ̄       ̄  
                                                   // / / ハ     
                                              て    _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y
                                             て  //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ
                                                / /_/_/_/ / ハ  
                                              / / -三三-   V / ハ 
        あっ!                                   | |  二、} レ二:、 V / /! 
                                               | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / | 
        そこを行く馬車ッ!!                        ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y
                                             { _U_イl、__n_}\_ u レ/ / 
        もしかして潘岳様ではございませんか!!?          ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | / 
                                               | | | |エlエlエl| | / レ   
                                           \  | | | |      | | | /   
                                             \| | | |∧.∧.∧| | | |   
                                              ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄ 
                                               | ´ ̄ ̄|:゚|` / 
                                                ` ―― |゚:|'´


        , -''´ Y ミ丶、
     /`'´     、`ヽ ヽ_,、
    ./ イ/ //    l 、ヘ ヽ  ヽ
    ./ / ! |メ人 |  /l l人! |ハ |
   |  !rl  r==ミ从ノr==ミ |ヽ' ! !
   .! |.!|. |::::: l   :::::: | |,イ| |        あら。
    ', .! ト、 l、  r―‐ ァ ,| ||.! /
     `∨ ヾ个ト_=_-イ/,′! |/         お嬢様方、御機嫌よう
     |  |l lrィ≧{}≦メィ   !
      リ l |   ',:::::/ |  |
      /  l 人   ∨   ノ ,八

                                // / / ハ                  // / / ハ
                               _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y           _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y
                              //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ          //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ
         きゃあああぁぁぁッ!!!    / /_/_/_/ / ハ             / /_/_/_/ / ハ
                           / / -三三-   V / ハ           / / -三三-   V / ハ
                            | |  二、} レ二:、 V / /!           | |  二、} レ二:、 V / /!
 お嬢様ですって!!              | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |           | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |
                            ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y           ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y  
                          { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /         { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /   
   よろしければ、              ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /           ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /
   この果物をお召し上がり下さい!    | | | |エlエlエl| | / レ             | | | |エlエlエl| | / レ
                        \  | | | |      | | | /          \  | | | |      | | | /     
   投げるんで受け取って下さい!!  \| | | |∧.∧.∧| | | |            .\| | | |∧.∧.∧| | | |
                           ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄        ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄

                            | ´ ̄ ̄|:゚|` /               | ´ ̄ ̄|:゚|` /
                             ` ―― |゚:|'´            .     ` ―― |゚:|'´       

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      常に潘岳を目にした老婆たちが彼の馬車に果物を投げ込んだ

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



.          ___
      ,〟' ´     .`ーー 、
    /     .〃^´      \
   /     /       :..:..:..:..:..ヽ
  ./    /        :..:..:..:..:..:..:..ヽ

  .,′   /          :..:..:..:..:..:..:..゙,
  i    ,'           :..:..:..:..:..:..:.. l
  i    .             :..:..:..:... i
  ゙、   .              :..:...  ,′
  ヽ                    /
   ヽ                  ./
    丶               /

      ヽ、           /                 ./ /      /.     /   /         i  \ .∧
        `丶、___,,,,〟´                 ./  /.     /       /|   / l.     |   |  | | ∧
                                   |  |     |       | l ー斥」、     |   |  | |.   |
                                   |  |     |       | ∨/  V\ /l  l  j. !.   |
                                   |  |    〃丶      | T≧=xz   V 从 人才´,ノ   |
                                   |  |    |,| ソ|.      | 代以ソ,′   x===z / /  |
                                   |  |、  \∧.    |   `"´       以ソ,'ム ′ l |
                                   |  | l     :`┤.     |             `"´ }.  ∨| |
           今日も大漁だな              .|  | |    i: : ト、    |                /  ∨ .| |
                                   |  | |    |: : |::∨   ∧    、_       /  ∨  ! !
                                   |  | |    |: : |: :∨   ∧    `  >   /: : ∨  //
                                       | |    |: : |: : :∨   ト         /: : : :∨ 〃
                                   .ヽ |/   |: : |⌒Y∨  ∧  >-   . : : : | : : ∨
                                    .∨   ./: :/ ̄ ゙̄∨   |ヽ人 : : : : : : : :| : : : |
                                     /     ./: :/      ∨ | ,ヘ .|: : : : : : : ::| : : : |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      そのため、潘岳の馬車は果物で満たされた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                // / / ハ                  // / / ハ
                               _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒Y           _|_/__/__/_/ ∧_Y⌒
                              //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ          //  /  /  / ハ |.  ゝ_ノ
                            / /_/_/_/ / ハ             / /_/_/_/ / ハ
                           / / -三三-   V / ハ           / / -三三-   V / ハ
                            | |  二、} レ二:、 V / /!           | |  二、} レ二:、 V / /!
    この想い、潘岳様に届け!!     | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |           | |. (_i_)}  {(_i_)_ V / |
                            ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y           ソ --ノ / -- `.ミ | /二Y
                          { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /         { _U_イl、__n_}\_ u レ/ /

 もう十年若けりゃ、              ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /           ゝ  | fヽ} }|:.|ノヽ   / | /
 あたしがお持ち帰りされたろうに……    .| | | |エlエlエl| | / レ             | | | |エlエlエl| | / レ
                        \  | | | |      | | | /          \  | | | |      | | | /
    ああいう綺麗な男を          \| | | |∧.∧.∧| | | |            .\| | | |∧.∧.∧| | | |
    尻に敷くのがたまんないんだよぉ   .ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄        ゝ. Y二二二Yノ / ./  ̄ ̄ ̄

                            | ´ ̄ ̄|:゚|` /               | ´ ̄ ̄|:゚|` /
                             ` ―― |゚:|'´            .     ` ―― |゚:|'´


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ちなみに、この「果物を投げる」行為は、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      女が想う男に果物を投げる擲果という古代の風習の名残と言われている

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
|                       |::::::::::::::::ヽ
|                       |::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::::::::::::::\
|                       |:::::::::::::f \::::::::}
|        私を食べて        |:::::::::::::|  ゝ::::|
|                       |::::::::::::::ヽ  ∨
|                       |ー:、::::::::::ヘ
|                       |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、

          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<                 要するにこういう事だ
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!



   ,.⌒ヽ     γ⌒ ヽ
  〈ー ノ\   /\ー 〉

    ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
    )    Y    (
   /γ⌒     ⌒ヽ \               という話があったのさ
  /  |       γ/^ヽ|
  |   ヽ__人__/   〉|
  \     `ー'´  〈 / ⌒^ヽ
―――――――― \ _ _ _ )





                                                 / ̄ ̄\

                                                 「    へ  \
                                                (● )(● )   |
        面白い。                                   |  |       |
                                                 | ___`___     |
        潘岳にできて俺にできないはずがない。                | `ー '´    |
                                               r'ニ二ヽ_      |
        女は文人にこそ惹かれるもんだからな             ノ´─‐、)' ,ハ     /
                                            |. ご,¨lノー' /    \

                                            | ‘ーァ′/       |

                                            晋 安平郡の人 張載



   ,.⌒ヽ     γ⌒ ヽ
  〈ー ノ\   /\ー 〉

    ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
    )    Y    (          そう上手くいくかね?
   /γ⌒     ⌒ヽ \ 
  /  |       γ/^ヽ|       その理屈通りなら、今頃俺は左右に美女を何人も侍らせてるよ
  |   ヽ__人__/   〉|
  \     `ー'´  〈 / ⌒^ヽ
―――――――― \ _ _ _ )





                                                     / ̄ ̄\
                                                  /  `ヽ   \
                                                  (●)(● )   |
                                                   | |         |
        言ってろ。                                     l __`___       |
                                         .          { `ー'´      l
        ちょっと行ってくるから、結果を楽しみにしてるといい            {        ./
                                             γ⌒ヽノ   ヽ     ノ
                                             (  ⌒ )    ノ     ヽ
                                             ゝ_ イ   /      |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      張載という文人がいた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




                                , ,==、 ,. -‐/7
                               i l_, 、-ソ、   ヽ
 、⌒ー ´`ー-‐ ヘ、           , '  ̄ ̄ヽー‐' `ヽ ヾ、_ヾ ,.--’┤

  ヽ ヽ ヾ ヽ  「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/フ   i `v ハ、ノ`ー´> ,、    i
  >ー-、ー-ニニ」_ _  _____/ / |   /  !l .li ,  ' ´'_ヽ     !
 //il7ッ,==‐-- 、.、フ,二ニヽー-≦l  ̄  ./  , ! ソ, ' ´ /  ヽ   ノ
..i l`、|レ┌‐-――-//、 |l//ゞ、_/二ヲ〈,>〃ー‐┐  ./   `ー´

.i l`、( )|__    __ i l`、`!//! i‐//ヾ、|レ,ヽヽ´    i  /
.li-‐ヲト'、ー「|  ̄ | レi├--( )-‐l | | L__( )-‐l |      l i
. !v  |lヽ//   ヽv' | レ 'l|\シ/ i !, フ「iヾ.ン/       | !
 ゝ、i_l.シ     ゝ、ヾ.' _lレ .ノ  ゝ '、!L, 人.      ! \        
              `ー- '     `ー '  ̄       ̄  

                                                  / ̄ ̄\
                                                /   「   \
                                                |    ( ●)(●)
                                                |       | |
         弾弓を小脇に抱えて、と。                       |     __´___ノ
                                                |     `ー'´}
         じゃあ俺も馬車で都巡りと洒落込むかな              ヽ       /
                                            ___イ.ヽヽ、___ _ノ゙-、.
                                            :   |  '; \_____ ノ.| ヽ
                                                |  \/゙(__)\,|  i
                                                >   ヽ. ハ  |   |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ       彼は大変醜い容姿をしていた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      そんな彼が外出する際、洛陽の街に馬車を走らせた所……

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



                                , ,==、 ,. -‐/7
                               i l_, 、-ソ、   ヽ
 、⌒ー ´`ー-‐ ヘ、           , '  ̄ ̄ヽー‐' `ヽ ヾ、_ヾ ,.--’┤

  ヽ ヽ ヾ ヽ  「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/フ   i `v ハ、ノ`ー´> ,、    i
  >ー-、ー-ニニ」_ _  _____/ / |   /  !l .li ,  ' ´'_ヽ     !
 //il7ッ,==‐-- 、.、フ,二ニヽー-≦l  ̄  ./  , ! ソ, ' ´ /  ヽ   ノ
..i l`、|レ┌‐-――-//、 |l//ゞ、_/二ヲ〈,>〃ー‐┐  ./   `ー´

.i l`、( )|__    __ i l`、`!//! i‐//ヾ、|レ,ヽヽ´    i  /
.li-‐ヲト'、ー「|  ̄ | レi├--( )-‐l | | L__( )-‐l |      l i
. !v  |lヽ//   ヽv' | レ 'l|\シ/ i !, フ「iヾ.ン/       | !
 ゝ、i_l.シ     ゝ、ヾ.' _lレ .ノ  ゝ '、!L, 人.      ! \        
              `ー- '     `ー '  ̄       ̄  


                                                  -‐    ̄ ̄_  、
                                     -――‐- 、  / ̄ヽ´         /  \ ヽ、
                                  /         /  へ__「 ̄`ーへ----ヘ   |  ヽ
                                  /  __ ヽ、  /  /    |  ヽ  ヽ、  |  |    ',
    あの馬車はひょっとして!           /   /´___`ヾ、 | /  / |    |  l   l  |  |    i
                          __   /   r'´,  、  、、\゙'.| !   l  ! |  |  l   l  |  |    |
                 __ ⌒ヽ,r '´     ` 〈 /´ ,--、/ ヽ r‐!‐、`l | ! l l  ! |  |  l  _L.-!  !     |
 潘岳様が       .∠/‐O‐/<ヽ/二二ヽ    V / / l!_|   |N__|_ l l | ! lT''‐L'、  |_|/イ_/! /!  !  l |
 いらっしゃったの?  Lr''´/ ̄`ヽ /l、、ヽ___|  |   トl/Vイ 。  l! 。  |l l | ! l !/l。:| ヽ/ /|。::ヽ、|  |  | |
              ////|! |_|_l 、 ! ト、 ´,-、|  l  ヽ \`| |ー,    ー‐' l | VヽN| l:: l     ! !::::::ノ/ |  |  | |
              !l l´!l ヽヽ | |N |゚' ゚‐''|  |)、、 \ 」 l、  --┐  / |   | |ヽ""丶--┐"""' |  |  | |
            r―-、l ゚  ゚ ;// lr‐ヽフ |  | ヽー‐、.!、_,\`ー' _,../__/ ',  | | ト、  ヽ_ノ    . イ  ∧/Vヽ|
 果物の準備は? `(ヽ ヽト- //, (´  ト‐/ / /    | l | l`´r|     ∧. ! ! ∧ >- . _ イ´ l /::/:::/ヽ、_
              !`ヽ \/// ヽ   !/ イ レ' /   / / />´/_  / ヽ.|∧/Vヽ|_...,--、__| /|/::://::::::::::::`::....、
     万全よ!!  !/_\ `´  /\ \|   /― / //i´   i´―‐ン゙ /´`ヽr‐、 /::(、   ` `ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::\
             /`/♀lr`ー‐´  / \ \ /  / //| !   |   /  r' <ヽ | |/|::::::l´        |V:::::::::::::::::::::::::::::/


         (ヽ三/) ))
 ♪       ( i)))

      / ̄ ̄\ \
    /   -┘  \ )  ♪
    |    ( ー)(ー)
      |      | |
     |     __´___ノ
      |       `ー'´}
      ヽ        }
      ヽ     ノ
   ⊂ヽ γ    く
   i !l ノ ノ    |

   ⊂cノ´|     |

                                                  へ、‐   ̄ ̄ ̄  _ ‐
                                       -――‐- 、    / へ/ヽ/`ヽ‐ヘ-/、`ー、`ヽ
                                    /         `ヽ/ /   / /   |    ´|   |  ヽ
                                    /   __ ヽ、  / /  / /.   |   l  |   |    ',
                                 /  /´___`ヾ、 |  |   |  l     ! | l  |   |     !
                            __   /   r'´,  、  、、\ヽ |  |   | __|_    !_イ |  |   |     !
                   __ ⌒ヽ,r '´   、 `ヽ〈 /´ /__/ ヽ ',‐| 、!ヽ.|  |   「N| |   //_!`メ、/|   |     !
                ∠/‐O‐/<ヽ/二二二|     V / /´l_|   |lN_.| |  |  | l! |/l。:|ヽ / /|。::::ヽ、|   |  |  |
                Lr''´/ ̄`ヽ /l、、ヽ、ヽ\ |  トil/Vlイ゚:|` l! イ゚:::|〉  !  ', N! |:::| '´  |:::::::ノ/ |   |  |  |
                ////|! |_|_| 、 ! N┬ゝ┬‐ l !  ! `| |ゞ'     ゞ-' |  |   ト、! l""丶   """'  |   |  |  |
                !l l´!l ヽ_ | |lN i      lV /) 、\ | l、 ' _    /  |   | | |ヽ   ‐       |   |  |  |
                ∧l´ _   // |  ト、`__ ./ ∧ト、 \ !、_,\  _,. /___/',.  | | | i\    _   /  /l イ /
                ///`ト- '//--\|  r‐//  )>-、| | | l`´r|     !∧ | ∧イV  V`_T´   / /l/l/ | /
                ! l !/´/ // _`', / ( ` ,イ    / / />'´/_  ./ ヽ!>、   /::::j ///::::ト、
                !/_イ_〃!'´  `|/ ヽ| `´ l   / //i´   i´―‐ン゙    /  _,..<::::::://:::::::::_ノ::::::\


         \__人_人从_人_人从/
         _)                (__
          ) 何あいつ気持ち悪い!(
         ̄ ̄)              ( ̄ ̄     \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
          /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\       ≧                             <
                                 ≧    潘岳様を騙った偽者じゃないの!!!   ニ=-
                                  ≧                             ≦
                                 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
    擲    // ̄> ´  ̄    ̄  `ヽ  Y  ,  ´     )   擲 え
  連 果    L_ /                /        ヽ  .果  |
  璧 が    / '                '           i  .!? マ
  だ 許    /                 /           く    .ジ
  け さ    l           ,ィ/!    /    /l/!,l     /厶,
  だ れ   i   ,.lrH‐|'|     /‐!-Lハ_  l    /-!'|/l   /`'メ、_iヽ
  よ る   l  | |_|_|_|/|    / /__!__ |/!トi   i/-- 、 レ!/   / ,-- レ、⌒Y⌒ヽ
  ね の   _ゝ|/'/⌒ヽ ヽト、|/ '/ ̄`ヾ 、ヽト、N'/⌒ヾ      ,イ ̄`ヾ,ノ!    \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
   l は  「  l ′ 「1       /てヽ′| | |  「L!     ' i'ひ}   リ     )                  >
        ヽ  | ヽ__U,      、ヽ シノ ノ! ! |ヽ_、ソ,      ヾシ _ノ _ノ   <   最近多いわよね!!  >
-┐    ,√   !            ̄   リ l   !  ̄        ̄   7/    <                 (
  レ'⌒ヽ/ !    |   〈       _人__人ノ_  i  く            //!    /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
人_,、ノL_,iノ!  /! ヽ   r─‐- 、   「      L_ヽ   r─‐- 、   u  ノ/
      /  / lト、 \ ヽ, -‐┤  ノ  キ ブ  了\  ヽ, -‐┤     //
ハ キ  {  /   ヽ,ト、ヽ/!`hノ  )  モ サ  |/! 「ヽ, `ー /)   _ ‐'
ハ ャ   ヽ/   r-、‐' // / |-‐ く    | イ   > / / `'//-‐、    /
ハ ハ    > /\\// / /ヽ_  !   イ.ク   (  / / //  / `ァ-‐ '
ハ ハ   / /!   ヽ    レ'/ ノ        >  ' ∠  -‐  ̄ノヽ   /

 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
 ≧                             <
≧   乙女の楽しみを奪うなんて許せない!!   ニ=-

 ≧                             ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\     \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
                                      )                  >
                                     <  石投げてやんなさい!! >
                                      <                 (
                                      /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^




                                  _..-'    _..-'"゛     _..-''"
                              -'"   .'" ._..-'"゛     ._ / ´           , ‐ ._... ._..-‐
                        ,..-   .-'"  _,,,,, ‐'"       ./        、  ._... _、  _..-'"゛
                      _,   .,.. ‐'く..-'"..″            ,..r'"       . ‐'´  ‘  .,゙..-ー'″   _..-'
              , 、 _/゛ ゙'"゛        ,..y    _..-'"             ,,-..-'゙''''″  ,, ->  ,,ノ゛  ‐
         ,  ,..-'"  .´    ..-''''',  .iニ>     , / ., ._.       /ヽ '"    =ニ′ ゙"゛  .''> _..-'
        / `゙´  _.. --、__ '―ー'゛          <、          ,./ , --、_ x=ー ″ _/´.,.
      ./''"  .,r'"゛ _..".r   `'‐.、  く....‐゙     /           /゛  l__∠. へ、l二ノ . /   '"
     /    .ノ  .‐" /___,, -'",`';         _ /  "       | ./ .,l_/  /   i″  .‐"
    .,i'"  .,, - ̄ ̄/´  、./   .... ''./     ./  ‐'"            ヽ,`゙''"ーく..ア" , ー/._、
    ,!  ./   - .' /  . -'" /ー_-''!゙     .,〉 .''"            `ー ___-'"
   .l゙   .i`゙゙゙"'" .\ -‐'"¬''.,'''/    . /                ' .,
   .!   .l ¬''‐   ,ニ-ー ̄ ̄ー/   /             _ / _..-'"
    .l  .~_、 /. ,,、,.. -'彡′  /                ,/゙.,..-'″
    .\,    : ´`'ー -ー''"  , /              _..-'"_/゛
      `-..,,_____,,, -―'''''''"               _/´ / 
                     ‐'._...、  ., / _..-'´  
                    , .、    '゛''_..-'´ . /  
          _. .-'"  .´ .`.,,, ._..-''ー'"  . /  
         /   ,/`.''―'"゛ .゙_、   _.../       \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
       ./ ゙'--‐'゛ .r‐i    i!,.. "  ,./          ≧                             <
      ./       .゙''"._..〟 ._   ヘ, -       ≧   頭部危険球であの世に一発退場よ!!   ニ=-
  ./ .`″  .,i――‐. ../゛ . / く'"  / _.        ≧                             ≦
  !  .|゙ ゙̄/゙ . ‐ ._..!..―‐"   ./ ッ‐         /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\   
  .!  .l/'ゝ ./ /  .〉...--、   .,ゝ   
 l  ./  .._ノ / `゙/./  /  /  `  
 .ヽ ., ̄| /.l / ;,゙] `゙"./ ,、ヾ   
  ゙!,゙‐'- ./ -_‐゙ _-'''"゛  ,、



        / ̄ ̄三
       /  ヽ    三
      (◎)(◎) u  三
      | |      三
      |__`_ U    三
       {r┬-|     三                 .こ、こらッ!
       { ┴-'      .ノ/⌒ ̄ ̄' ̄ ̄)
      ヽ          /三三三三         石を投げ付けるんじゃない!!
 (⌒ヽ、 / ヽ        三
  \  ヽ  /\      三              投石ってマジで危険なんだぞ!!!
   \__/     \        三
            /    ノ   三
          /    /\    三
         {  ────ヘ    三
          \____ソ ヽ   三

                  ヽ、_ソ \    三
                                     /         /  へ__「 ̄`ーへ----ヘ   |  ヽ
                                     /  __ ヽ、  /  /    |  ヽ  ヽ、  |  |    ',
                                  /   /´___`ヾ、 | /  / |    |  l   l  |  |    i
                             __   /   r'´,  、  、、\゙'.| !   l  ! |  |  l   l  |  |    |
 見て見て!           __ ⌒ヽ,r '´     ` 〈 /´ ,--、/ ヽ r‐!‐、`l | ! l l  ! |  |  l  _L.-!  !     |
                 ∠/‐O‐/<ヽ/二二ヽ    V / / l!_|   |N__|_ l l | ! lT''‐L'、  |_|/イ_/! /!  !  l |
 馬車の荷台が       Lr''´/ ̄`ヽ /l、、ヽ___|  |   トl/Vイ 。  l! 。  |l l | ! l !/l。:| ヽ/ /|。::ヽ、|  |  | |
 石でいっぱいよ!     ////|! |_|_l 、 ! ト、 ´,-、|  l  ヽ \`| |ー,    ー‐' l | VヽN| l:: l     ! !::::::ノ/ |  |  | |
                 !l l´!l ヽヽ | |N |゚' ゚‐''|  |)、、 \ 」 l、  --┐  / |   | |ヽ""丶--┐"""' |  |  | |
    受けるー!!  r―-、l ゚  ゚ ;// lr‐ヽフ |  | ヽー‐、.!、_,\`ー' _,../__/ ',  | | ト、  ヽ_ノ    . イ  ∧/Vヽ|
               `(ヽ ヽト- //, (´  ト‐/ / /    | l | l`´r|     ∧. ! ! ∧ >- . _ イ´ l /::/:::/ヽ、_
もう来ないでよ!!!   .!`ヽ \/// ヽ   !/ イ レ' /   / / />´/_  / ヽ.|∧/Vヽ|_...,--、__| /|/::://::::::::::::`::....、
                 !/_\ `´  /\ \|   /― / //i´   i´―‐ン゙ /´`ヽr‐、 /::(、   ` `ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::\
                /`/♀lr`ー‐´  / \ \ /  / //| !   |   /  r' <ヽ | |/|::::::l´        |V:::::::::::::::::::::::::::::/

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      張載を目にした子供たちは、彼の馬車に瓦石を投げ込んだ

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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.          / ̄ ̄\
       :/ _ノ ヽ、 \
       : |  (◎)(◎) |:
       : |     |   u.│:
       : |   __`___  .|:
        :|∪  |r┬-|   |:
       :ヽ   ` ̄´  /:            投石怖い投石怖い……
         : >      <:
      : /          `ヽ:           悪意に満ちた石が俺の馬車を満たしている
       : | |          | l:
    : /´  ヽ       | l:  ガクガク
    : l    |      ヽ_⊥-‐ 、
     :ヽ  _,l- 、     ̄/     l
    :∠ヽl´   |_ / ̄ `l_-‐ ´
        `-‐´  ̄ヽ --‐'



                                               ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ ))
                                             ((〈● ノ\   /\ ●〉
                                                ヽ彡'  ヽ /    ヾ_ノ
            気に病むな。                               )    Y    (
                                               γ⌒γ⌒     ⌒ヽ⌒ヽ
            俺でもダメだったんだからさ               ((  |   |          |   .|
                                          ((   ヽ ヽ__人__ノ  .ノ
                                                \ .  `ー'´    /

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      そのため、張載の馬車は瓦石で満たされた

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



      / ̄ ̄\

     /      \
      |    -‐'  へ |
      | u.(ー ) (ー ) |
      |      | u |         慰めになってないぞ。
      l U  __´___   l
     ヽ        !         で、今日も蜀の話を聞きに来たのか?
      ヽ       ノ
      /      く
      /        ヽ

                                              ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ
                                             〈 ● ノ\   /\● 〉
                                              ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
                                        .      )    Y    (
                                             /γ⌒     ⌒ヽ\
        ああ。                            .   . /  |         |  ヽ
                                        .    |   ヽ__人__ノ   |
        生の情報は一つでも多い方がいい。             .\     `ー'´     /
                                             /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
        よろしく頼む                             ./      ,⊆ニ_ヽ、   |
                                           /     / r─--⊃、  |
                                           |  ヽ,.イ   `二ニニうヽ.  |

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      ちなみに『晋書』『潘岳伝』には、

 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      先に紹介した逸話と今回の逸話が混ざった形で載っている

  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       .
    `ヘ:ゝ    .'    小/         .
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         .
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|         たまには馬鹿な話が書きたかったというお話
            | |     >-、\!  !/::,-<
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 
            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| 
           | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
           ヽニj }  \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
           〈:| |V     }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
           |:!.|:\   ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
           |:!.|::::::`ー':::/  /  |::::|:::::::::::::::::!:::::!
            |:|_!:::::::::::::::/  /  |:::::!::::::::::::::::|::::::|
            |::::::::::::::::::/  /   .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
            |::::::::::::::::/  /    !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
           !:::::::::::/  /    |::::::|::::::::::::::::|::::::::!

【第六十五回に続く】

新規CAST

~晋~

●張載(ちょうさい) できない夫(2ch)





             ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ 
             〈● ノ\   /\ ●〉
              ヽ彡'  ヽ /    ヾ_ノ
                )    Y     (
             /γ⌒       ⌒ヽ \
            |  |         |.   |            「やる夫が正史を書くようです」第六十五回だ。
            .ヽ ヽ__人__ノ  ノ
              \   `ー'´    /              このスレを読むに当たって注意事項は以下三点。
            __/ニヘ       ' 「L__

       __,,,,==ニニ三三ヘ.      ||三ニ==、__        一、作者は投下中にレスに応じない。
    /三三三三三rイ◯三ニ|   \__,/ |三三三三ニ==、     一、先の展開のネタバレ禁止。
    _|三三三ニ/  `ーイニ三;;| ./三\ |三三三三三三;\   .一、西晋最高の文人は潘陸ではなくこの俺。
   _|三三三=广 \. `i,j! }ニ;|  \三/ :|三三三三三三三|
    |三三三iく  \  { /三=|  :|三|  |三三三三三三三;|   .よろしく頼むぞ
  __/三三三|| \_}ー^三三三|  |三;| |三三三三三三三;;|
/三三三三;|\__,リ三三三ニ|  :|三;;| :|三三三三三三三;;;|
|三三三三三|   /三三三ニ=;|  |三ニ|:|三三三三三三三ニ;|
|三三三三三`==='三三三三三ニ| |三三||三三三三三三三三|

|三三三三三三三三三三三三三V三三三三三三三三三三三||





【紀元280年秋 晋首都 洛陽】






                                         .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                          |   呉に関する記録をまとめる?  |
                                          ヽ______________乂
            }〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{

          ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

          五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
          \三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
    ({     \三三lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|三三/     })
  /巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫\
/////////|      ┏─━─━─┓       |\\\\\\\\\
@@@@@@@@@|       | 中 書 省 |      |@@@@@@@@@
 ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |      ┗─━─━─┛       | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jジ 
  |.ニニニニニニニニニニニ |         ,. -──- 、         | ニニニニニニニニニニニ.|  
  |              |        i       i        |              |  
  |    ,. -- 、     |        |       |        |     ,. -- 、    |  
  |.    i     i    |        |       |        |   i    i.     |  
 ≧ii≦ |   | ,≧ii≦       |       |       ≧ii≦  |   |   ≧ii≦
 ⌒il⌒ |   | '⌒il⌒       |       |       ⌒il⌒  |   |   ⌒il⌒
  iコ─┘   └─‐.iコ‐───┘       └───‐.iコ.─┘   └──iコ


     ____
   /      \
  /  ─    ─\        やっぱそんなとこですかお。
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |       けど、陳寿の時みたく、
./     ∩ノ ⊃  /       適当に呉の文人を見繕えば、それで終わりな気もしますお。
(  \ / _ノ |  | 
.\ “  /__|  |        .陳寿も呉のことに詳しいわけでもなし
  \ /___ /


 晋 中書侍郎 陳寿

                                          |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
                                           !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
                                           ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                          .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

                                          //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                        .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
         そう思いますよね。                      .|! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
                                               !   ,     ∠ノュ ノ.
         本当はそうしたかったんですが……                 ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
                                                  > 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y
                                                ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
                                              〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
                                              〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
                                            ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

                                            /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,

                                              晋 中書令 和嶠


                   , 〃´1
          ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
  ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /

    ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
     X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
     ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',

     /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ
       iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ               .まずはこれを読んでみてください。
      i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,
            ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´                .呉の韋昭という人が書いた『呉書』だそうです
           ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉

        __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト

       /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      __
        /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.<:>:‐ヘ
      i:::Y:::::::::::::::::l `<X:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'`ー'´`´   〉:.〉ヾ
       i::::{::::::::::::::::::j   XYV |:::::::::::::::j::ヘ         !:/



                                                    ____
                                                 /     \
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         呉人のクセに史書編纂とは生意気な……            .|       (__人__)    |
                                              \        |\  / /|
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                |:|:::::|≧x..、´    " ‐ 、ヽl:::::::,'::/:|
                 |:|:::::l弋ノ"     x._  |=,=l -、::l
                 |:|:::::|          弋リ炒゙ノ::::l  ,'::l
        ...      .|:|:::::|ヽ   ′     "   |:::::l_./::::|    孫堅は洛陽に入ると、
    /  ,、_`⊃   /|:|:::::|:::::\  `    ,   '.|:::::l::::::::::    .漢の宗廟を掃除し、太牢を供えて祭祀を行った。
.   /   .l´ /iヽ.. /_.l_|:::::|‐/ 〈i  ‐  ' i l、::::::::::|::::l::::::::::|
   l   ノ .i. ‘, r´  .l:::::| .l   \__. .<.l¨ ‐-|::::l::::::::::|    孫堅は軍を甄官井の近くに駐屯していたが、
   〈   _ノ.  ‘,′   l:::::| .l  ./l lV   ,'.l  .,'::::l` ,::::    .毎朝井戸から五色の気が立ち上がったため、
  ,.r、l   l、.     \   .‘,:::l l /' |_/ lV / .l .l::::,'  l:::|    軍中あげて驚き、その井戸で水を汲む者はなかった
 l、l  ̄¨¨l´|、  ′  /./.,:::l ',/ ./l.l l .l `   .l l::::l  _l:::
. ', \─‐‐/| ,′   / `/:::l-.',‐ ' |l l__l ___..! |::::| /::::::|
.  '   ̄|  l/    ′ 〈 ヽ:l. ',l__l.l l  ‘,  l::::| /::::::::|
  |    .l  |     |.   \ `  ',/‐´ ./   |:::l l |::::::::
          l.    ‘,    \/ .>´    ヽ|/|.|:::::::|
  '     ∧    l `    /‐ ´      , ' /::| |:::::::|
   V     ∧   ./|     |              /:::::| |:::::::|

             呉 中書僕射 韋昭

                                        .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                        |   …………   |
                                        ヽ_______乂



               /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                /:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
              /,':/::::::::::::::/:::::::::::::::::,::::::::::::::::::i:::::::::|
             ,' l:,':::::::::::/:::::::::::::::::/|::::::::::::::::::l::::::::|

             ! |:|:::::::::/:::::::::>//  .V:::::i:::::::::l::::::::

                |:|::::::::>''"‐/'    .V:::l::::::::l::::::::|
                |:|:::::|≧x..、´    " ‐ 、ヽl:::::::,'::/:|
                 |:|:::::l弋ノ"     x._  |=,=l -、::l
                 |:|:::::|          弋リ炒゙ノ::::l  ,'::l   孫堅が井戸を探らせた所、漢の伝国璽が見つかった。
        ...      .|:|:::::|ヽ   ′     "   |:::::l_./::::|
    /  ,、_`⊃   /|:|:::::|:::::\  `    ,   '.|:::::l::::::::::   .印文には、「受命于天 既寿永昌」とあり、
.   /   .l´ /iヽ.. /_.l_|:::::|‐/ 〈i  ‐  ' i l、::::::::::|::::l::::::::::|   .形は上が丸く下が四角、大きさは四寸あり、
   l   ノ .i. ‘, r´  .l:::::| .l   \__. .<.l¨ ‐-|::::l::::::::::|   上の紐をかける所には五匹の龍が飾られ、
   〈   _ノ.  ‘,′   l:::::| .l  ./l lV   ,'.l  .,'::::l` ,::::   .そのうちの一匹は角が欠けていた。
  ,.r、l   l、.     \   .‘,:::l l /' |_/ lV / .l .l::::,'  l:::|
 l、l  ̄¨¨l´|、  ′  /./.,:::l ',/ ./l.l l .l `   .l l::::l  _l:::    昔、宦官張譲らが反乱して天子を拉致した際、
. ', \─‐‐/| ,′   / `/:::l-.',‐ ' |l l__l ___..! |::::| /::::::|   天子の側仕えの者たちは離散してしまい、
.  '   ̄|  l/    ′ 〈 ヽ:l. ',l__l.l l  ‘,  l::::| /::::::::|   その中の印璽を預かる者が井戸に投げ込んだという
  |    .l  |     |.   \ `  ',/‐´ ./   |:::l l |::::::::
          l.    ‘,    \/ .>´    ヽ|/|.|:::::::|
  '     ∧    l `    /‐ ´      , ' /::| |:::::::|
   V     ∧   ./|     |              /:::::| |:::::::|


                                        .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                        |   …………   | 
                                        ヽ_______乂



【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

         ___
       /      \
      /  ノ   \ \
    /    (●) (●) \           伝国璽って、王莽の手に渡ってロストしたんじゃないんですかお?
    .|   u.  (__人__)   |    __
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒ ⌒   ./     そもそも印の文章からして、本物とは微妙に違ってるし……
    (⌒      /         / 
    i\  \ ,(つ        .⊂)      だいたい実物があれば、 
    |  \   y(つ__  __⊆)       孫皓が洛陽に来た時に陛下に献上しているはずですお
    |   ヽ_ノ    |



                                        /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                        {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
                                        / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                        | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                        |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
                                          !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
    ところが実際に献上されたのは黄金製の印璽が六個。     リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
                                             \ト     、       イ-'
    いずれも皇帝が用途に応じて用いる物でしたが、             ヘ    、___,     /ミミ.>

    それらの中に漢の伝国璽と名のつく物はありませんでした         丶、         , ':\
                                                  `ト __  , イi. : : :/

                                                 /|\ _  / |\/: ̄:7
                                                /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                           r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

───────────────────────────────────────────────

   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .韋昭『呉書』にある漢の伝国璽の逸話について、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .三国時代が終わった太康年間にはどう思われていたのか?
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ
   \ヽ、 _ , イ!::/          後に『江表伝』を編纂する虞溥は、その中で次のように述べている
  / ヽ{  ト、ヽ l:′

 ∧\  マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/        /
i: : : :::\::\i../        /
                                                 /             \

                                               ./             \     ∨
                                               /イ                    l
                                               | i|          |  | |i   |i
   『漢献帝起居注』を見るとこうあります。             .       { | i|           / |  | |i   |i
                                             .{ |八  [  i|   /j抖‐‐ミ, |i   |i
   「天子は黄河の畔から帰り、六個の印璽を閣の上で見つけた」     .{ |  \[  i|  .ィr  Vソ }l |i   |i
                                             .乂j/\「(\八)^^ゝ ‐‐彳 .|i   |i
   また、太康の初年に                             .  |   圦"´        |  从  从
   孫皓は黄金製の印璽六個を献上しましたが、                 j/\{/〔个  ‐‐   イ/}八イ
   その中に玉製の印璽はありませんでした                        ___≧≦  从_ __
                                                ,丶⌒>/ /Yヽ    〉⌒〉>\
                                               l「  {.  ∧/⌒^〉  / /     ∨
                                        .        ハ   { /i:i/:::::/i‘,/   ,丶' ゙   ∨

                                                晋 尚書都令史 虞溥


    ,イ                ∨
   .,イ.,ィ                .∨
  ///          ii i  i     .i
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | |         i .ii .ii  i  i   |
  i.i | .', i  i .i   /iノ.i.i.i  i  i    |
  i.i | i', i、 ', i,  />i{弐マi  i   i.i
  i.i | ',ヽイ、 iヽi\/、__ゞ'i /  i   i.i|     以上より、孫堅が手に入れた伝国璽が偽物なのは明らかです
  ヽヾi ∨i,==ゝ .i´  ̄ ̄i/  i .i/ノ

   .ヽi., iヽ\  `__   ,ィ // /i/
    i} .∨ii::::::,ィs。  , .イ::::i丿iノ
      ヾ__ >ノゝv=-‐''":.:.:∨。,,,,,,、

    >´/ ./ /==i:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:フ  \
   ,{   |  ∧ /:.:.:.:.:}i   / ./   ><
   ,' i   | ムニノ'''ヽイニiイ/ /  >'´:.:.:.:.:.:.∨
                                                     __
                                                  , <´::::::::ヽ- ‐- 、
                                               --=´::::::::::::::::::::::::::::::::: : ヽ
                                              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
                                            /:: ,': : /i:::::::::::::::i:::i::::::::::::::ヽ\
                                    .       /i::: {:: /.  '::::::::{::::ハ_|ゝ::::::::::::::',
     呉に好意的な『江表伝』からして、                   .{: : i..,'  ̄ ':::::::i!::,'. ヾ ̄ヽ::::::',::}
     伝国璽に関しては否定する態度を取っている。          .|',:: ',{====\ {`=====. i::::::::}/

                                            Ⅵ |;;;;;;|  `  |;;;;;;|  |::: : ,'
     まして、虞溥は天下統一時に現役の晋の官吏だった。          .i `"´     `"´  i:: : ,'
                                              `i>  __  <|:: /
     孫皓降伏の一部始終を見聞きしていただろう              l//: :ヽ=/: :\//

                                                ヘ`゙<ヽ/>彳/
                                                 ヘ. ⊂只⊃ /
                                                   } 〃 ヾ  {


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ       それは陳寿も同じであり、
       ヘ!:|         ノ!/′       『三国志』と『江表伝』には伝国璽絡みの話は出てこない。
        ヾ!>ー-   -- <イリ
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ         .伝国璽の逸話に対する
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ         彼らの感想は裴松之が代弁しているように思われる
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
         ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
       (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
        ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´


                                                  / ̄ ̄ ̄\
                                                 / _,ノ  ⌒ \
                                               /  (●)  (●) \

   私が思うに孫堅は、                                .|     、 ´      |
   漢朝のために義兵を起こした者の中で、特に忠烈の名が高かった    \      ̄ ̄   //|
                                               /     /⌒ノ ̄ ̄ | ( )

                                                |   \ / /      |  .|
                                                 \  “  /l      |  .|
                                           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄

                                                宋 中書侍郎 裴松之




        / ̄ ̄ ̄\
       / _,ノ  ⌒ \
     /  (●)  (●) \         .しかし、もし彼が漢の皇帝の伝国璽を手に入れたのに、

     |     、 ´      |         .それをを秘匿して公表しなかったとすれば、
     \      ̄ ̄   //|       .密かに漢朝に二心を抱いていた事になってしまいます。
     /     /⌒ノ ̄ ̄ | ( )

      |   \ / /      |  .|       どうして世で言われていたような忠烈な人物と言えるのでしょうか?
       \  “  /l      |  .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄



                                           /                         |
                                    .       /        π                  |
                                          |      ノ {               |
                                          l i   从(´__  `ヽ_                {
                                          ヽヽ .{/////`ー´77777ノ丿  /       |
    ちなみに洛陽での私の行動だが……                `ヽ i/////r-、//////ヽ─´  /,    |
                                             _ノ ∨/_ノ/  ヽ////>/   //  _/
    『三国志』『孫破虜伝』によれば、                     て ',  ヽ   ` ̄  z  /´  /_
    董卓が暴いた皇帝たちの陵墓を修復しただけだ。        .-=>  ',  ニ=      レイ    く
                                           |::::::::::::|/ ヽ  `    / /   ヽ ト--= _
    『江表伝』では荒廃した洛陽を目にして涙を流したとある     |:::::::::::{{ ,|_`ー- - ´  / |_   ノ:. :. :. :. 〉 〉
                                           |:::::::::::|| |`ー------ イ _(:. :. :. :. : //
                                           └:::::::::|| イ            }t-:. :. :. :. :. //
                                    -=ニ二三三::::::::::}}              |/:. :. :. :. :. //

                                              漢 破虜将軍 孫堅




        / ̄ ̄ ̄\
       / _,ノ  ⌒ \
     /  (●)  (●) \       呉の史官たちは、

     |     、 ´      |       .伝国璽が呉に伝わった事を強調して国の誉れとしたかったのでしょう。  
     \      ̄ ̄   //|       .
     /     /⌒ノ ̄ ̄ | ( )    ですが、それが返って、

      |   \ / /      |  .|     孫堅の美徳を損なう事になるのが分かっていなかった
       \  “  /l      |  .|     
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄


                                         / ^ー=-  . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
                                        /: : : : : : : : : `i   . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::
                                       /: : : : : : : : : : : : :|   . .:::: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::
                                       |、: :j: : jl/wi: : :ム !7__   . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::
                                       いi´i / ' _ lイ :|ノ: : /  . . : : : :: : : :: : ::: :: : ::
                                      < / ̄´三'~'-l// `ー、>  . .... ..: : :: :::::::::::: : ::::
                                       /^.:l^ナ´7ーヲ/  -y'   . ..: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::
                                       | 'ヽ!´!ミ/ 、/l/7、 ::|  . . .: : : :::::: ::::::::::::::::::::::::
                                      'i`ヽソ;;j,`|yェ>i ̄ ::| ::|   . .:: :.: ::: . ::::::::::::::::::::::::::
                                      !  .::7ノヽfェ゙l |  .::! .:>  . :. :. .:: : :: :: :::::::: : :::::::::
                                     ̄ `ー-' ̄ ̄ ̄ `ー´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                                      呉 東観令 華覈




        / ̄ ̄ ̄\

       / _,ノ  ⌒ \            仮にこの話が事実だとすれば、
     /  (●)  (●) \           伝国璽は孫堅の子孫に伝わっているはずですが……
     |     、 ´      | 
     \      ̄ ̄   //|         例え伝国璽が六個の璽と別物としても、
     /     /⌒ノ ̄ ̄ | ( )        常人が持つべき物でないのは明らかでしょう。
      |   \ / /      |  .| 
       \  “  /l      |  .|        .伝国璽を宝として私蔵して良いはずはなく、
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄    .天命は天から授かるもので、孫皓から授かるものではありません





                                                   / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
                                                イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈

                                                リ:.:./ ●    く!:,:.:..、
                                                 l:.:.l    ●/:./ ̄
                                                 vヘ  -   ノ:./
  余談になるが、                                       _,-+ 匸ヘ/V
  「孫策が伝国璽を質にして袁術から兵を借りた」は『三国志演義』にある   ,《 ヒ⌒j 》、

                                                l::\ l /∥::l
                                                |:::::::ト,Vイ:::::|

                                                  |:::::::l介l:::::::|
                                                    l::::::|人|:::::::l

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

         ___
       /      \
      /  ノ   \ \
    /    (●) (●) \ 
    .|   u.  (__人__)   |    __       こんな物を知らない連中が書いた史書とか、
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒ ⌒   ./       どこまで本当か分かったもんじゃありませんお
    (⌒      /         / 
    i\  \ ,(つ        .⊂)
    |  \   y(つ__  __⊆)
    |   ヽ_ノ    |

                                          |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
                                           !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
                                           ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                          .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

                                          //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                        .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
       そうでしょう?                           ! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
                                              !   ,     ∠ノュ ノ.
       そこで陳寿殿には、                            ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
       その『呉書』の内容の精査をお願いしたいのです。          .> 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y
                                                ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
       それともうひとつ                            〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y

                                              〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
                                            ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)
                                            /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,


     _____     ━┓
   / ―   \    ┏┛
 /ノ  ( ●)   \  ・
.| ( ●)   ⌒)   |
.|   (__ノ ̄    /                他にもあるんですかお?
.|         / 
 \_      _ノ\
   /´         |
.   |  /      |
                                                     , 〃´1
                                            ,.. .:'.:´:. :. : :</   !}
                                    ヾ==ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.、:. :. :.\ /
                                      ヽ / /:. i:. :. :. i;. :. 、:. :.ヽ;.ヽ:. 、Y
                                       X  /:. :.i:.i:. :. :ハ:. :.:ト_:_:. :.!:. ヾ',
                                       ゙y i:. : { L-,┼ヾ゙<__ヾ_`Y:. :. ト',
                                       /:ィ:. :.イ!、z.く     イz:c'〉j:. :. ハ
                                         iハ:. :. :.KUzソ    ゙ー' j:ノノノ 
                                        i! V\:.\"   ' __   /_,,,,,
                                              ゙ヘ   {´ j  イ:ヽ´  
        『呉書』の本紀の末尾を見てください               ` 、、`_ .イ;. ;!:. :〉
                                          __,.;:;ァ' 《 》 ヾ\:ト
                                         /´:::::::::::::::トzくく:>:>、/|::::`::...、      __
                                          /::::::::::::::::::::ト<、 〉::ヘ /l::::::::::::::`<⌒v‐Y:.<:>:‐ヘ
                                        i:::Y:::::::::::::::::l `<X:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'`ー'´`´   〉:.〉ヾ
                                         i::::{::::::::::::::::::j   XYV |:::::::::::::::j::ヘ         !:/


         ___
       /      \
      /  ノ   \ \
    /    (●) (●) \
    .|   u.  (__人__)   |    __
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒/⌒   /          孫皓の時代の途中で終わっているお
    (⌒      /     /     /
    i\  \ ,(つ     /   ⊂)
    |  \   y(つ__./,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |



                                        /// : :/:     : /:   .:i    :i : :ヽ  : :\i
                                        {!/ : :/ , : / i: :ハ: .  :|ヽ . :ト、 : :i  : : :ヽ
                                        / / /  i i  Lリ_ | i  l 十i=|=|ト、 |  : : : :i
                                        | イ i . : !ィキラ""_.|/| ,'  ∨__リ ヾト i: : : ハ!

                                        |! | ! . :イ! ∨ィェz   !/  イろfi了ミ | |: : / リ
      はい。                                !j  i: : Y'´ろfi }     弋zソ  | ! /リ
                                          リ∧ト、 ヽ弋zソ        "   レ'//
      その『呉書』は完成してはいるのですが、              .\ト     、       イ-'
      孫皓時代の記述が途中で終わっているので、             .ヘ    、___,     /ミミ.>
      呉が滅びた今、何らかの形で補足する必要があります        .丶、         , ':\
                                                  `ト __  , イi. : : :/

                                                 /|\ _  / |\/: ̄:7
                                                /: :/  / { |    l: : : `V . .、
                                           r-‐ '´:/: : :/  | } |    !: : : ::i: : : : \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .韋昭らが編纂した『呉書』は、
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .後漢後期~二七三年前後までの記述しかなかったと言われている
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────




     ____
   /       \
  /   ─     ―          それを陳寿にやれと?
/     ( ●)  (●)'
|         (__人__)  |        .確かに『史記』も『漢書』も後から補足されてますけど、
\        ` ⌒´ /        .あんまり手を加えたら、全く別物の史書になりませんかお?
/       ー‐  '





                                          |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
                                           !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
                                           ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                          .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

                                          //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                        .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
    そうなるようなら、陳寿殿が『呉書』を書いても構いません。   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
                                               !   ,     ∠ノュ ノ.
    こちらとしては、                                 ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
    完成された呉の史書が欲しいので                        .> 、_ .,.ィ ⊥ォ: : :.Y
                                                ____ ノT゙ ̄/::ヽ: : ム
                                              〃:::/:::}从/:::::/:::::ヾ: : ゙Y
                                              〃-‐ヽノフ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
                                            ,{:{::::::/ //:::::::>〃:::::::::::::}: : :)

                                            /::{::::/ //::::/:::〃 ::::::::::::::i : : ゙ヽ,



     ____
   /       \
  /   ─     ―         .後、陳寿には呉人へのツテがありませんお。
/     ( ●)  (●)'
|         (__人__)  |        そのへんは紹介してもらえるんですかお?
\        ` ⌒´ / 
/       ー‐  '

                                                          / {/⌒ヽ
                                          }ー=ミ,      __/__//⌒'  \
                                          }  \ ^⌒´    /   ミ
                                              丶/ . : : : : : : : : : : : : : : .\
                                             ∨   / : : : : : : : : : :И: .:/ : : : ∧
                                            / : .∨  .: : : : .:|: : : : : : :| :厶 |小: :∧
                                          ′: : :乂 { : : : : |.:|:|:イ|/ |人|/ : 八
                             .              : : : : : : : : : : : :八 :|从:/ 汽   八|/ノ'
                                        | : : : 人: : :| : : : : : Ν′ /)_    { '′
    ええ、勿論です。                            八: :| : : : \| :| : : : : 人  Vク     ー┐
                                           人| : : : : : .:人.: .: : : : .\ 〟
    ひょっとしたら、陳寿殿と話が合うかもしれません         \: \: \. >ミ: : .{⌒   { ̄  八
                                           .个ト \: \_, >     ノ /
                              彡'⌒ミ廴__         ,>介ー{ 〕ト.._  ≧r―‐イ
                               : : ; -{_j: : :└=ミ   __} : / :Lf ̄ミ x.   ー┥     
                               .:/   `¨¨乂: : ノミ/ ;ノ. : : ;ノ.:    .:≫=ミ∧__
                                       入: : .Y : :フ/´     .:′   .:∧{  
                             .              `¨¨⌒^/ |   :   :       .:,
                                                /  :|  .:|  :|      .:∧


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   .
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ     陳寿は『三国志』を編纂するに当たり、
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`               .孫皓時代の人物や出来事を
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、            .呉の人々に取材した旨を『三国志』に記している
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`


/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、

: ::(|:.:.:.:| ‐‐   ‐-│::.:/          何故そうしたのかと言えば、
Ⅵヘ.:.:.:l   _ _   /.:.ノ           当時、孫皓時代を記した史書がほぼ皆無だったからだ。
   \ヽ、 _ , イ!::/ 
  / ヽ{  ト、ヽ l:′           .裴松之が『三国志』の注釈に用いた呉の史書は、

 ∧\  マ三ソ| \            そのほとんどが『三国志』より後に書かれていたりする
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/        /

i: : : :::\::\i../        /                           , ィ ´       `  、
                                           /              \
                                          j  i   /       {    ヽ
                                           ノ  !、,く ,ィニニ二`_ ノ     _ハ
                                         ヽ`≧。}-}くヽー゚―ィ´_    ´r、ヽ
                                          }、ライ/::::} `ー-‐ "    くニ、} i

                                             {  i f::::::ヘ、        ノ  {r‐ ノ
   例えば、私の『呉歴』は、                        ヽ ハr==ー`ヽ  r'   ,_/!
   『三国志』と同時期か、それより少し後に書かれています      ハ´:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:iハ  !    i   i
                                           イ:f 二二  ヽ:i:i\   j   |
                                              i:i    ヽ  〉:i:i:i:ヽ/   i
                                              j:i、_/\_/:i:i:i:i/      !
                                          /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/´ ムェィ==、f-、

                                          `ー-ュ-----≧rィf"´///////! {/:.\
                                            f≦、rイ7/> ´ j/////、_ノ/:.:.:.:.:.:\

                                              晋 尚書郎 胡沖

        -‐…‐-
      / /     \ \
     , : : : {    |∨ | \ 丶
   /. :|    | |⌒八.      :.
  . : . |    | | x芹㍉:: |:..  :.

  i|. :|  | ∨| r ヒツ|:: |: : .  :.
  ||: .  ||___}}⌒""""ト|イ: : :.小j           私の『江表伝』は、
  八 : : . |人 ̄ `     |:| !::| |            元康年間、つまり西晋の恵帝の時代に書いた物です
   \{\:|:.    ' ’  人!| |从|
    八 |:.:.:iト...   /∨八|         
     )从.:.:{:八_|_ / 〉、__ _xへ  
        \{ /  /_\/ニニ| /   \


                        _...._
                     _,.-':::::::::::::`ヽ、
                   ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     __         /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ

     l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
      ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
      ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l

       \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、  ';::::::|

         ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
          / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
         l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

         `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
          '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   .
           rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
           ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`              つまり、孫皓時代の呉に関しては、
            ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、           先行する史書がないため、取材するしかなかった
     ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
   ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ 
   /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l 
.   | :::|      |   lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.  | |     |   |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
   l.  l    ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
    ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ

           7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ

          /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
           /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
       /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`

【紀元280年秋 晋首都 洛陽】

                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 陸 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.喜..||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""

        ____
      /      \
    /   ⌒   ⌒\
  /   ( ●) ( ●)ヽ

  l      ⌒(__人__)⌒ |         ここがその男のハウスかお?
  \     ` ⌒´   /
  /             ヽ

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .逆に言えば、陳寿は孫皓時代に関する情報源を持っていた事になる
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 陸 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.喜..||____________
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  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \       散騎常侍を務めてる呉郡の陸喜。
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /       .元は呉の尚書、あの陸遜の甥っ子で陸抗とは従兄弟同士。
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |        あれ、大物じゃね?
  \ /___ /


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .孫皓と共に洛陽にやって来た呉の重臣たち。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .言わば、孫皓の治世を生き抜いた人々が陳寿の情報源だった
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────



     / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::\
   /:::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ ::::|: \:::::::::\:::::::ヽ
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ '::::::| _\::::::::::::::::::::.
  .::::::::::::::::::::::::::::::|:::::/  | :::|'´   \::::::::::::丶、

  .:::::::::::::::::: /::::::::::|-/   :!::::'      }丶:::::::::::\
 |:::::::::::::::::: |/::::/|/    ::/     __ , ':::::::::::::::: ̄
 |:::i::::::::::::::::| :::::/     /   〃´ ̄` ::::::::::::::::::.、          中書侍郎の陳寿殿やな。
 |:::i::::::::::::::::|::::/   -=ミ       : : : : |ハ::::::::::::::::\
 |八|:::::::::::::| 人 〃     '        jーヘ:::::::::::::::::::\        話は和嶠殿から聞いとるで。
   ヽ ::::::::|/:::::\ : : : :    --,    .イ::::::::::::::::::::::::::::::::\
     \:::i:::::\八     `'ー    ∠::::::::::::::::::\ ::::::::::::::::::\    .何でも諸葛亮の文集をまとめた優れた史官とか
      `i八:::::::::::マ=-  、...._   ∨\:::::::::::::::::\:::::::::::::::::::\

         :::::::::::丶::::/∧     ゙7 >─-  _\:::::::::::::::::::\
             \::::::::::〈  |      /         厂 >、:::::::::::::\
         _,.イ\:::::::\|_  _,′       / // ∨:::::::::::::::\


             晋 散騎常侍 陸喜

                                                    /  ̄ ̄ \
                                                   /ノ  ヽ__   \
                                                 /(―)  (― )   \
                                                 |.  (_人_)   u |
                                                \   `⌒ ´     ,/
               そいつは恐縮ですおー                     /         ヽ
                                             .    / l   ,/  /   i
                                                 (_)   (__ ノ     l
                                                 /  /   ___ ,ノ
                                                 !、___!、_____つ


     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

      :::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
     i::::::::/::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::
     |:::::/::::::::::/:::::::::::/:::::::/:::∧:::::::::::::::::::|
      |:::」_:::::/⌒//:://:::/⌒ヽ:\ :::::::|
     「{./ >:::::≦==ミ  //斗==ァト、:∨|ノ
   -=ニ二 く八  rリ /  rリ ´ /::乂        ウチ、諸葛亮に関心があってなぁ。
      |:\_ハ.  じ    ,  じ  /:|/
      |/| :: :∧ :::  ___  :::: 八|         .呉には諸葛亮を尊敬してる子が意外とおるんよ。
    r<^ァニニニ、:>   ー'   イ ::::ト、
    { {.    }::V{` ーァ≦  |::::::|/}        こっちの話と引き換えに
   /〉/    小::マヘ ̄/ / | ::::| ,′        諸葛亮の話を聞かせてもらえるとありがたいんやけど
   /::{ノ      「 j::}<V>―'´ |:::::|/
  .:::::〈      厂|::|ァ///tー‐'´│::j
 ::::::::∧    /_|::|/////\_,,人::|

                                               ._∩
                                              ./ 〉〉〉

                                              .{  ⊂〉     ____
                                               |   |    /⌒  ⌒ \
     おおっ!                                    |   |  /(●)  (● ) \
                                               |   |/:::⌒(__人__.)⌒:::  \
     丞相を尊敬する人に悪い奴はいませんお。                ヽ   |     |,┬‐ |       |
                                                \.\   `ー ´     /
     じゃあ、こっちは呉と陸氏の話を聞かせてもらうということで……      \       __ ヽ

                                                   ヽ      (____/


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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .陸喜の事績は、『晋書』『陸雲伝』の付伝としてまとめられている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .それによれば、百編に及ぶ書物を著し、
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ       天下統一後に諸葛亮について記した『西州清論』を執筆したという
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                                        γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ

                                         |   よろしくお願いしますお   |
                                         ヽ____________乂


                                                    _ -―
          、_                                   _ -‐

            _ >一ー―――- 、__       , ---―- 、     _ .. -‐
           ̄                }  _ -‐ッ'       `ー--、}
                         「 ̄  「   ,.-、        ',
                         |     }   /  \       、
                           i     jノ ノ    `丶、    ヽ
                        |    `゙´        ヽ     }
                        /               ヽ   |
          : . . .            /ヽ, -‐-、,r"ヽ         丶 .ィ´:、    . : : : :
          : : : : : : : : : : / 〈 ⌒/ ゝ /⌒ヽ    ヽ  ∨ 、: 、. : : : :_ .. -‐  ̄

           ̄ ―-  __: : : : /   `´{  /   ∠、 \  \__ノ  \}_ .. -‐ "
                   ̄ ―┘    `¨´、 /- /丶、 >‐'
                              `゙'、__/`--' ̄


/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|   呉と蜀は唇歯の間柄やもんな   |
\______________/









                                               γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                               |   ところで……  | 
                                               ヽ_______乂

                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 陸 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||  .||
  ___________|   |││││││││││││││││||.喜..||____________
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  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""



     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \        今の呉で一番の人物は、あの薛瑩って人なのかお?
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /        .朝廷から一番最初に叙任受けてた
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /



                                  / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::\
                                /:::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ ::::|: \:::::::::\:::::::ヽ
                                /::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ '::::::| _\::::::::::::::::::::.
                               .::::::::::::::::::::::::::::::|:::::/  | :::|'´   \::::::::::::丶、

                               .:::::::::::::::::: /::::::::::|-/   :!::::'      }丶:::::::::::\
                              |:::::::::::::::::: |/::::/|/    ::/     __ , ':::::::::::::::: ̄
                              |:::i::::::::::::::::| :::::/     /   〃´ ̄` ::::::::::::::::::.、
        ちゃうで。                |:::i::::::::::::::::|::::/   -=ミ       : : : : |ハ::::::::::::::::\
                              |八|:::::::::::::| 人 〃     '        jーヘ:::::::::::::::::::\ 
        ウチや                    .ヽ ::::::::|/:::::\ : : : :    --,    .イ::::::::::::::::::::::::::::::::\
                                  \:::i:::::\八     `'ー    ∠::::::::::::::::::\ ::::::::::::::::::\ 
                                   `i八:::::::::::マ=-  、...._   ∨\:::::::::::::::::\:::::::::::::::::::\

                                      :::::::::::丶::::/∧     ゙7 >─-  _\:::::::::::::::::
                                          \::::::::::〈  |      /         厂 >、::::
                                      _,.イ\:::::::\|_  _,′       / // ∨



     ____
   /     \
  /  ─    ─\
/   ‐=・=‐ ‐=・= \

|       (__人__)    |            自分で言っちゃいますかお?
\     ` ⌒´   ,/







                            ::::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::∨:::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::|
                            ::::::::::::::::::::::::::::7 ∨:::::::::::∨::::::::::::::::::::|::::::::::::::::|
                            :::::::::/:://:::::::,′ ヘ::::::::::::∨:::::::::::::::::i:::::::::::::::::|
                            ::::::/::/ '::::::::/    \::::::::::ヽ::::::::::::::,':::::::::::::::::i
                            :::厶イ'::::::::/`´`ー---`ヽ、::::::::::::::y^ヽ::::::::::::::::ヽ
                            ∧_ ./::::/        _zy  T-x_ヽ、  }::::::::::::::::::::\
 言ってみたかっただけや!          ::::ヘ`ミ、     r≦'_r 、 |:::/ ,-、 {-、:::::::::::::::::::::::>-:............___
                            ヽ::tチ' ´      ̄ ̄`ー' .|:::{,.イ: :--z< ヽ-、:::::::::::::::>xー------:、:::ヽ

 今なら                       : ',八   ,.-   __  |j: : //   ``ヽ. ヘトヽ、:::::::::::::::::::::::>-:...._ ∨ム
 陸氏一門の頭領ヅラできると思うて!!   .: :.V:::> _V: : : : : : : : :)..::::!:ヽ://     ヽ V: : :ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::>
                            ヽイV:::::::', ヽ: ー:Tニニ´/: :,:|:::::y'        \',====-、:::::::::::::::::::::::::::::::::
                            /   V::::::',、 .\: :i   /、イ: :|::::∧         `ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                               ∨::::', \イ ヘ./  ヽ:::!:::{::::ヽ            }:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

      :::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
     i::::::::/::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::
     |:::::/::::::::::/:::::::::::/:::::::/:::∧:::::::::::::::::::|
      |:::」_:::::/⌒//:://:::/⌒ヽ:\ :::::::|
     「{./ >:::::≦==ミ  //斗==ァト、:∨|ノ
   -=ニ二 く八  rリ /  rリ ´ /::乂         けどな。
      |:\_ハ.  じ    ,  じ  /:|/
      |/| :: :∧ :::  ___  :::: 八|           薛瑩殿は優れた文人やけど、
    r<^ァニニニ、:>   ー'   イ ::::ト、          呉で一番の人物かと言われると答えは否や。
    { {.    }::V{` ーァ≦  |::::::|/}   
   /〉/    小::マヘ ̄/ / | ::::| ,′         ウチの五段階評価やと、四番目か五番目やな
   /::{ノ      「 j::}<V>―'´ |:::::|/
  .:::::〈      厂|::|ァ///tー‐'´│::j
 ::::::::∧    /_|::|/////\_,,人::|




                                                     ___
                                                   /      \
                                                 /⌒   ⌒   \
                 とゆうと?                         /(● ) (● )   ヽ
                                                  | ⌒(__人__)⌒      |
                                               \   `⌒ ´     /
                                                   /             \


                         l三ミl

                              l三三l
                            l三三li
               __        l三三li
             ,.ィ'":::::::::::::::`ヽ.       l、三チ'l
             /ァ''" ̄ ̄`ヽ、:::`:.、     l,ー--'゙j.
          //   _,,...--、-.ヽ-、:::..、   lミ三チl
         l::| ,.∠__,,ァ-ヽ、!  }:::::ヽ  |.  ̄ .l
         、:レ'::l:.:.:.:.:.:.l!:i.(:・:)  v:'::::::::::::ヽ |    |
             、:::::l-=__:.:.:.:.:. ,.、 ハ::::::::::::::::::>|    |
              ヽ:::',ヾ,ゞ':.:.:,ィ、. './ ';:::::::lイ「| .|    .i
           `ヾ、,:::`:::::::: ̄´:l  〉:::::|l:|.l .:|    l
              l:::::::::::::::;ィ;r<_/,ヘ::::|l:l.l、 -|    l 、     γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
             .l:::::::::/|/ヾ、_,.ィミ';:|ヾーミ|     .l `.、    |    知っての通り、   |
             l:::::::/ ./三シミ三.'|三三ミ|     |. `.、  .ヽ_________乂
              l::/ -{三ミj,..、l'ミ三彡ミミ|     ト、.  ヽ、
             ,::'   ,ィ゙ヾ彡三三三三三ミ|      :l. ヽ、
            , '   ./:::::::|ヾ三三三三三ミ.|     :l  ヽ
.          , '   .,ィ::::::::::| .l三三三三三ミ|     |
         , '   ,.ィ':::::::::::::|  l三三三三三ミ|      .l
         , '  ,.ィ'::::;:::::::::::;:::| ,'三三三三ミチ"|      l      .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
       ,. ' ., ' l:::/l::::::/ヾ!./三三三ミチ<//:|      |       |   孫皓は暴虐を欲しいままにしてた   |
      ,.' .,. '  l/ l/   /三三三テ'ミ>、ヾ/l      l       ヽ________________乂
     ,.' , '    l   ,.ィ、゙ミ,ア/三,'l三l V//ヾ l.      ,'
    ,.' ,.'      i≦、ミぇ.' /ヾニ; lニ='l. Vミソ   、   ./
   ,.' .〈       ミ三ミt、/ミzニ.l l二ィハ,<´   ヽ、__,.イ
.  l   ヽ、      ヾミ三三i゙ー-'‐゙-‐''" ヽ   ,.ィチツ
.  |   , 〉        ヾミミl.        l/三オツ
   、_ ', {. l           |        l三チ-'´
    `、>'               |          |‐'´

                呉 皇帝 孫皓


        / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \
     .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\

     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
    ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \ :::::::::::::::::::::::i、::::::
   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / : ∧:::::|'⌒ \:::::::丶::::::| ::::|

   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::/::::/ :| :::|  _,,斗‐ァ::: \| ∨

   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/⌒:::::/  |::::   イ芹、/|\::::::\
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: /|::/   ::/   Ⅵハ |:::::∨:厂      そんな御時世に
     '::::::::::::::::::::::::::: ∨:::::::厶斗芹  /    Vソ ∨:::|/        龍や蛇みたいに身を潜めて、
      '::::::::::::::::::::::::::/:::x≪  Ⅵハ     .  : : : Y::|         礼によって沈黙を保って変事に備える人。
     ':::::::::: \:::://\ `   Vソ          /::::!
      ':::::::::::: \ ::::::::::\  : : : .    , ,  .::::::::::、       これが第一

        ':::::::::::::: \ ::::::::::\          イ:::∧::::::::、
         \::::::::::::::\ ::::::::::\ ___.... イ ∨\\::::::、
           ヽ:::::::::::::: \:::::::::: \   { `卞、 ∨| \\::\
           ∨:::::::::::::::\:::::::::: \_/  /\|.」'//ト、 \::\
           |::::::::::::::::::::/\:::::::::: \ \/  Ⅵ//,| ヽ. \::\

           |:::::::::::::::::::   \:::::::::: \__>=r乂//\ }   \::\
           |:::::::::::::::::::|: /⌒\:::::::::: \///∧///\   ) :::)

                                                      ____
                                                    /      \
                                                   /─    ─  \
                                                 / (●)  (●)   \
                                                 |    (__人__)      |
            この国の宣帝みたいな手合いですかお             \   ⊂ ヽ∩     <
                                                   |  |  '、_ \ /  )
                                                   |  |__\  “  /
                                                   \ ___\_/


        / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \
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     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
    ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \ :::::::::::::::::::::::i、::::::
   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / : ∧:::::|'⌒ \:::::::丶::::::| ::::|

   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::/::::/ :| :::|  _,,斗‐ァ::: \| ∨

   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/⌒:::::/  |::::   イ芹、/|\::::::\
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: /|::/   ::/   Ⅵハ |:::::∨:厂
     '::::::::::::::::::::::::::: ∨:::::::厶斗芹  /    Vソ ∨:::|/        尊貴を避けて卑しきに在って、
      '::::::::::::::::::::::::::/:::x≪  Ⅵハ     .  : : : Y::|         先祖代々に孝養を尽くし、
     ':::::::::: \:::://\ `   Vソ          /::::!        .深く静かに約束を守って物事にこだわらん人。
      ':::::::::::: \ ::::::::::\  : : : .    , ,  .::::::::::、

        ':::::::::::::: \ ::::::::::\          イ:::∧::::::::、      これが第二
         \::::::::::::::\ ::::::::::\ ___.... イ ∨\\::::::、
           ヽ:::::::::::::: \:::::::::: \   { `卞、 ∨| \\::\
           ∨:::::::::::::::\:::::::::: \_/  /\|.」'//ト、 \::\
           |::::::::::::::::::::/\:::::::::: \ \/  Ⅵ//,| ヽ. \::\

           |:::::::::::::::::::   \:::::::::: \__>=r乂//\ }   \::\
           |:::::::::::::::::::|: /⌒\:::::::::: \///∧///\   ) :::


                                                      ____
                                                    /      \
                                                   /─    ─  \
                                                 / (●)  (●)   \
                                                 |    (__人__)      |
           隠士とか逸民とか呼ばれてる連中ですかお            \   ⊂ ヽ∩     <
                                                   |  |  '、_ \ /  )
                                                   |  |__\  “  /
                                                   \ ___\_/


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    ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \ :::::::::::::::::::::::i、::::::
   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / : ∧:::::|'⌒ \:::::::丶::::::| ::::|

   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::/::::/ :| :::|  _,,斗‐ァ::: \| ∨

   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/⌒:::::/  |::::   イ芹、/|\::::::\
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: /|::/   ::/   Ⅵハ |:::::∨:厂
     '::::::::::::::::::::::::::: ∨:::::::厶斗芹  /    Vソ ∨:::|/        敢然と礼によって国を治め、
      '::::::::::::::::::::::::::/:::x≪  Ⅵハ     .  : : : Y::|         周囲の目を憚らずに政を執り行える人。
     ':::::::::: \:::://\ `   Vソ          /::::!
      ':::::::::::: \ ::::::::::\  : : : .    , ,  .::::::::::、       それが第三

        ':::::::::::::: \ ::::::::::\          イ:::∧::::::::、
         \::::::::::::::\ ::::::::::\ ___.... イ ∨\\::::::、
           ヽ:::::::::::::: \:::::::::: \   { `卞、 ∨| \\::\
           ∨:::::::::::::::\:::::::::: \_/  /\|.」'//ト、 \::\
           |::::::::::::::::::::/\:::::::::: \ \/  Ⅵ//,| ヽ. \::\

           |:::::::::::::::::::   \:::::::::: \__>=r乂//\ }   \::\
           |:::::::::::::::::::|: /⌒\:::::::::: \///∧///\   ) :::

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                                                    /      \
                                                   /─    ─  \
           立派なのは間違いないけど、                    ./ (●)  (●)   \
           主君や周囲からは目の仇にされる人ですお。          |    (__人__)      |
                                                 \   ⊂ ヽ∩     <
           身を保つのは難しいお                         |  |  '、_ \ /  )
                                                   |  |__\  “  /
                                                   \ ___\_/


        / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \
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     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
    ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \ :::::::::::::::::::::::i、::::::
   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / : ∧:::::|'⌒ \:::::::丶::::::| ::::|

   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::/::::/ :| :::|  _,,斗‐ァ::: \| ∨

   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/⌒:::::/  |::::   イ芹、/|\::::::\
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: /|::/   ::/   Ⅵハ |:::::∨:厂
     '::::::::::::::::::::::::::: ∨:::::::厶斗芹  /    Vソ ∨:::|/      時宜を読み取って、
      '::::::::::::::::::::::::::/:::x≪  Ⅵハ     .  : : : Y::|       .乱に在るのが明らかでも、
     ':::::::::: \:::://\ `   Vソ          /::::!       .忠義を忘れずに世のためになる献策をできる人。
      ':::::::::::: \ ::::::::::\  : : : .    , ,  .::::::::::、 
        ':::::::::::::: \ ::::::::::\          イ:::∧::::::::、     これが第四
         \::::::::::::::\ ::::::::::\ ___.... イ ∨\\::::::、
           ヽ:::::::::::::: \:::::::::: \   { `卞、 ∨| \\::\
           ∨:::::::::::::::\:::::::::: \_/  /\|.」'//ト、 \::\
           |::::::::::::::::::::/\:::::::::: \ \/  Ⅵ//,| ヽ. \::\

           |:::::::::::::::::::   \:::::::::: \__>=r乂//\ }   \::\
           |:::::::::::::::::::|: /⌒\:::::::::: \///∧///\   ) ::

                                                      ____
                                                    /      \
                                                   / ─    ─ \
                                                 /   (●)  (●)  \
                                                 |      (__人__)     |
       自分にできることを精一杯やろうとしている人ですかお         \    ` ⌒´    ,/
                                                  /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
                                                 /      ,⊆ニ_ヽ、  |
                                                /    / r─--⊃、  |
                                                | ヽ,.イ   `二ニニうヽ.


        / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \
     .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\

     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
    ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \ :::::::::::::::::::::::i、::::::
   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / : ∧:::::|'⌒ \:::::::丶::::::| ::::|

   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::/::::/ :| :::|  _,,斗‐ァ::: \| ∨

   i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/⌒:::::/  |::::   イ芹、/|\::::::\
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: /|::/   ::/   Ⅵハ |:::::∨:厂
     '::::::::::::::::::::::::::: ∨:::::::厶斗芹  /    Vソ ∨:::|/ 
      '::::::::::::::::::::::::::/:::x≪  Ⅵハ     .  : : : Y::|        .穏やかで慎み深くて、
     ':::::::::: \:::://\ `   Vソ          /::::!        主に諂わずに従容と寵を保ってる人。
      ':::::::::::: \ ::::::::::\  : : : .    , ,  .::::::::::、 
        ':::::::::::::: \ ::::::::::\          イ:::∧::::::::、      .これが第五や
         \::::::::::::::\ ::::::::::\ ___.... イ ∨\\::::::、
           ヽ:::::::::::::: \:::::::::: \   { `卞、 ∨| \\::\
           ∨:::::::::::::::\:::::::::: \_/  /\|.」'//ト、 \::\
           |::::::::::::::::::::/\:::::::::: \ \/  Ⅵ//,| ヽ. \::\

           |:::::::::::::::::::   \:::::::::: \__>=r乂//\ }   \::\
           |:::::::::::::::::::|: /⌒\:::::::::: \///∧///\   ) ::


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                                                   /(● ) (● )   ヽ
        良く言えばそうなるけど、悪く言えば事勿れ主義ですお         | ⌒(__人__)⌒      |
                                                  \   `⌒ ´     /
                                                      /             \



           _ -─────- 、

           ,. <:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
          , ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; /::::::::ハ__
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          ′:::::::::::;:::::::::::::::;::::::::// l:::::::|:::::::::::::::ヘ
       .:::::::::::::::/:::::::::::/ムイ /  l::::::∧::::::::::l:::::|
         j::::::::::: /:::::,.:r 示云㍉   j::, x=ミ,:::::::::|V:|
        ,':::::::::::厶イ::::| {_,)/i|    /´{)/| |》:::;:::| jリ
      ':/∨::/ |::::::::::| V/;リ       Vリ |::::/}リ         かつての呉ではなぁ。
       ;:/  l::{〈 |::::::::::|             ゙:∧´
      ;/  .|::ゝ l::::::::::',          '    从∧         .第二より上の人らは
      :|   .|::::::::l:::::::::: ',         c   .イ:::::',マ:.        悔やんで死んでいったやろうし……
     {:l    !::::::::l:::::::::::::',> .,      . イ::::::::::::゙ マ:.
      v:.   :r , ̄l:lv:::::::: ',:::::::::::/ ̄:::::::;' ∨::::::∧ マ:.      .第三より下の人らは、
      v:. /:| ′゙ l:!.V:::::::::', 、::: ` <≧=---ミ:: ∧.}:i      .近くに讒言なんかで咎が及んだりしたわけや。
      V:::/,|   '{マV:::::::::',..\_ -─マ. . . .}:Y::::|:/
        /:://.|   ∧`V::::::: ', . ..\    |. . . l:.lv:::|′      世の君子にはこの事を深く知ってほしいんよ
      /:://.:::|     .ヘ ∨:::::::i. . . .∧  |. . .//!゙,::|
     ,::::| |::::/、    ヽV:::::::| ミ . .∧ . |-//:::|_,>!
      !::::| |:::ゝ、 ̄     | l:::::::|≧s。.,L゙ ,j/イ彡' ` 、
    l:::::| | _|      .| .l::::::|─  7::LY::::\    \
     l:::::ヘ , - |      / 〉l::::::|   /::::::',.|::::::::::\   ゙。
.     l::::::::::::::::::|     / |. l::::リ   .′:::::::',マ:::::::::::::\   }
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        ____
      /      \
    /   ⌒   ⌒\
  /   ( ●) ( ●)ヽ         ためになる話を聞かせてもらいましたお。

  .l      ⌒(__人__)⌒ |
  \     ` ⌒´   /         薛瑩殿がどのぐらいの御方かも分かりましたし
  /             ヽ



                                          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
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                                      || i::::/::::>'´ィ_  /:::/:、__  ∨:::::',::::::::::::::::::::::::::!
                                     i!=彳V:::ヘ`rハ`ヽ ,:':/   __ ーV::::ム::::::::,'::::::::::::,'
      とにかく、みんな苦労しとるんよ。            .ヾ V::::i ∨! 彳      Tc:r-z__、::::ヘ::::,':::::::::::::i
                                             V:::!´"   ,:      V:リ   ノ:ヽ::ヽ'::::::::::::::i
      ウチなんか恵まれとる方やで                 .}:人'''''       ´ ̄  7::::::::ト、ヽ::::::::::i
                                           /::::::::::>  = ュ   '''''' ..,':::::::/-、::::::::::::::|
                                        /:::::::ハ::::::',: :>--t:::::::≦ .i/::::::/: / /ヽ:::::::::!
                                       , '::::::::::{ V::::',ヽ: : : :.',、  ,.-/::::::/:.イ,.イ ,i !:::::::',
                                        , ':::::::::::::::!  V::::',、.\: :.', ̄´,':::::::,'彡':/ ,'  |::::::::ヽ
                                       ,:'::/:::::::::::::::!   ヽ:::',::>x' , ,'{:::::::{::::::/  {  |::::::::::∧


  ////////////////////i/.    \//////////////////////j|
  7///////////////i/|// /      \////////////////////j|
  |//////////////// :i//.′    ,.-_,z:::示<////////////////|
  {/////////////// ,'//      〃´ c:゚::ハ :::///////////////j|
  i/jV///////////___/:/       i′   !::::::q:::|///////////////,'!      手始めに、
  Vi|∨///////,:=示=x'          V::::7|:|////////////////i      廬江郡の王蕃の話をしよか。.
  ',:i ∨/////イ,  v:::c            ゞ' !:////////////////∧
   ヾ V///∧   V:::',            i:.!////////////////jム     .孫皓の治世の
      /≠////∧   .ゞi '             ,':.|/////////////////i∧    犠牲者の一人なんやけどな
   ,イ'´  \//jハ               ,':.:,//////////////////,'∧
          {>x/,'i        r-;       /:.イ////////////////////∧
        V// 八      ´   _x<////////////////////////j∧
         |//////>-  _ _ /---------- <: ∨//////////////j∧
         |//////////>'´ `ヽ、:`ヽ、: : : : : : : : : :.∨//////////////j∧


                                                    ____
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                                                (___ノ-'-('___)_ノ


     ├=二_三二_____;:=‐'":::::;:-‐'´ ,/:::/:/ |:::::||:ll::::::::;:::::|
      |:::::::::|::::::|::| ,l ̄|,イ≠=ミ;ニ‐'´ ̄   /:/:/ 、,_|::::||;イ:::::::|l::;:|
     ,|::::::::::l::::::|::| |:::::| |′   rヾ;ミヽ  /:/:/    |`:| |:::::::|レ|:|
      |:::::::::::|::::::|:l |':::::|    ,iイ'jリ′ ,/::::::;/   _    |::| |::::::/,//
    |:::::::::::::|::::::|:||::::::|   /t:;シ _,.-二-‐'´  ,彡=、, |::l,│:::/ l:/
    ,l::::::::::::::l:::::::::|l::::::|   ヒソ′        ,.rリア ,リ! 」:::|,|:::::|,//
   ,|;;___」::::::|:|!:::::|  、、 .、.        /t:;j'′ /;;|;:::l,|::;イ:/
   〔:.:.:.:.:.:.:.:.'|:::::::|:l:::::|             ,  ヒソ′ ,/;;;;;ri':::::|/':/
  ,ト―‐‐-、;」;::::::|:::::lト、_            、. 、 /;;;;;_;:ニ|‐'´川′
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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .陳寿が『三国志』に記した
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .孫皓時代の士大夫の死に様は良くも悪くも生々しい
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 陸 ||
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                                  ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
                                  ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
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                                     ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
                                      / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
                                     l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

                                     `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

     関係者に直接取材したのだから、            '´く.   'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
     当然と言ってしまえば当然なのだろうか?        .rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー--  :::_:ノ
                                       ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.`
                                       ,レ-'⌒:、   ヽ:::::::::::ヽ- 、
                                 ,. -‐、    ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
                               ,r'::::.,.-'   r'´ ::::ヽ   __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
                               /:::::/    |   l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l


                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ

                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 陸 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||  .||
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         ____
      /       \
     /  _,  、_ \
   /  ( ―)三(― ) .\

   |   '" (__人__)"'   |
   \    ` ⌒ ´    /
   /ゝ    "`     `ヽ.
  /              \

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   /.:.:.         \
  /:,:.:.:  /   ヽ    \       .
 /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     .
./!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ      .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }      .そして、陳寿の孫皓評が手厳しい内容になるのも無理もない話だろう
 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j      .
  ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      
    `ヘ:ゝ    .'    小/        
      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         
   _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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_________________ィ‐' ̄`ヽ
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|          新スレ          |:::::::::::::|  ゝ::::|
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          \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
            ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
            | |    ヾN ゞソ    ゞソ//
            | |    >:´|、  -  ,|`:<
            | |     |::::::::| >  イ |::::::::|
            | |     >-、\!  !/::,-<   やる夫が正史を書くようです41
            | |  /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 やる夫が正史を書くようです41 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1503816337/)

            | |   l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
            | |  /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 
           , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
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           / ─    ─ \
          /   (●)  (●)  \
            |      (__人__)     |      実は投下中に意識が飛んでいたのは内緒だお
          \     `⌒´    ,/
          /     ー‐    \


                                      |!-‐== 、-‐: :  ̄ ¨__- 、   _____
                                       !  /: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨フ
                                       ∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧    /
                                      .〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ /

                                      //:/!: : lム⊥_{ W_ヾ:ト、l: : :.Yi
                                    .   l/ |!: :.{ ∨‐    - `メ リ: i :}:リ
                                    .   |! |\ir=ミ   ≠=ミ ノ:.从リ
                                           !::::::: ,   :::::::∠ノュ ノ.
                 こらこら                     ヽ  ┌ ┐   ,.ィ:ァ<.
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