咲「新しいお姉ちゃんを探して仲良くしよう、安価で」 (167)

咲「結局、全国大会でお姉ちゃんと麻雀で語り合っても関係を修復することは出来なかった……」

咲「でもお姉ちゃんに甘えたい、お姉ちゃんと仲良くしたいって欲求は膨らむばかり」

咲「だから>>2さんにお姉ちゃんになって貰ってとことん甘えるよ!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361374282

哩「全身全霊を賭けたインターハイが終って数ヶ月、優勝ばできんかったけど、全力を出しきれたし悔いはなか」

哩「部長の引き継ぎも完了したし、今度は受験に向けて頑張らんと……ん?」




咲「……」トボトボ




哩「あれは確か宮永照の妹の……宮永咲? なんで福岡に居ると? しかもあんなに俯きがちに」



咲「——うっ、うう……お姉ちゃんっ……」



哩「って、泣いとる!? な、なにがあったと——はっ!」



 その瞬間だった! 突然現れた大型トラックが咲の元に猛スピードで突っ込んでいくではないか!?

 咲は俯きながら涙を流している為に気づいていない! トラックの運転手も道に歩く咲に気づいていないのかスピードは緩まず進路は依然変わりなく!


哩「危ない!」

咲「——え?」




 キキ-


          ドン


 キャー!

       ジコヨー! 
              キュウキュウシャヨンデ-!

 オンナノコガハネラレタ!

                フクオカジャニチジョウサハンジバイ

——数日後

哩「いや、奇跡ってあるもんやね」ハハハ

姫子「トラックに跳ねられて軽い打撲で済んだって、奇跡を遙かに超えとりますよ」

煌「何にしても部長が無事ですばら! ——なのはいいんですけど」チラ



咲「ごめんなさい! ごめんなさい、私のせいで、私のせいで……!」




煌(部長が身を挺して助けたと仰ってた人がまさか和のチームの大将とは……)

姫子(こっちまで痛ましくなるくらい謝っとうと……)

哩「そんなに謝らんでもよかよ。お互いにこうして無事やった、それで全部終わりぞ。そうも泣かんと」

咲「でも、でも……!」

哩(こりゃ収集つかんな……)

咲「うあぁ……ひっぐ、うぐ……」

哩「……安心するよって」アタマナデナデ

咲「——っ!」

哩「良い子やで、泣き止むと」ナデリナデリ

咲「!!! ——は、はい……」



煌(泣き止んだ! さすが部長、泣く子も泣き止む聖母のような慈愛オーラが溢れています!)スバラ!

姫子(羨ましかー……私もぶちょーに撫でて欲しい……)

哩「よかよか。そういえばちゃんとした自己紹介がまだやったとね。私は新道寺女子高校三年の白水哩。そして、横にいるのが二年の鶴田姫子と花田煌ぞ」

煌「初めまして、自己紹介預かりしました花田煌です!」

姫子「同じく、鶴田姫子と。よろしくね」

咲「は、初めまして! 私、長野の清澄高校一年生の宮永咲っていいます!」

哩「おー、やっぱりあの全国で大活躍しとった宮永やったと」

咲「知ってたんですか!? そ、そんな。私なんて全然……優勝だって——出来なかった、のに……」

姫子(……?)

煌(何やら、様子がおかしいですね)

哩「……何か、悩み事でもあると? 良かったら相談にのるけんよ」

咲「え、でも、命の恩人にまた迷惑を……」

哩「構わん構わん。そんな顔しとって気にするなと言う方が無理やけん。ここでこうしとるのも何かの縁、私に何が出来るかはわからんし——なんというか、ほとんど初対面の人間にこう言うのもおかしな話やけんど」





哩「宮永に、そんな暗い顔は似合わんと」ニコ




咲「!!!!!!!!」

咲「」プルプル



煌(おや?)

姫子(なにやら、小刻みに震えとう)

咲「……ください」

哩「——ん? すまんが声が小さくて聞こえなかったけん、もう少し大きな声で頼めると?」

咲「お願いします! 私の……私の!」





咲「私のお姉ちゃんになってください! 白水哩さん!!」




哩「……へ?」

というわけでこのスレは哩を咲のお姉ちゃんにすることに決定しました
小説を書くのは始めてなので色々と不備があると思いますがよろしくお願いします
明日の夜辺りの次回から安価やります。それにしても九州弁って難しい…

——数週間後

仁美「おっ、ツモ。8000オール」

美子「またやられた……どうしたとね仁美、最近ちょっと強すぎやけん」

仁美「円安で景気が少しずつ回復しとう。私の雀力もそりゃあがる。なんもかんも政治がいい……」

美子「日本経済の影響で仁美の雀力の良し悪しが変わる意味がわからんと……」

仁美「もしも今がバブル経済の絶頂期やったら私は小鍛治プロにも勝てる」

美子「絶対嘘やろ!?」

仁美「まあそれはさておき——」チラリ




咲「えへへ、哩お姉ちゃん……」スリスリ

哩「これ咲、そうひっつかれたら麻雀が打ちにくか」テレテレ




仁美「あの2人、日に日に仲睦まじくなっとるけんね。なあ姫子」

姫子「私の、私のぶちょーが……」ブワッ

美子「今は姫子が部長やろ。しかし驚きやねぇ、あの全国を騒がせた宮永照の妹がここに転校してくるとは……」

煌(そう、部長——あ、今は姫子が部長なので元部長というのが正しいのですが、私の中で部長は永遠の部長なので部長と呼ばせていただきます。
  とにかく、咲さんが放ったあの『私のお姉ちゃんになってください』宣言後から数週間、清澄から転校してきた咲さんと部長はまるで本当の姉妹のように仲良くなってしまいました)

煌(こんな半端な時期に咲さんが新道寺に転向して来た理由は、尋ねても何やら表情に影を落として言い淀むので詳しいことは不明ですが色々あったのでしょう。
  無理に聞き出すのはすばらくない。いつか当人から話をしてくれることを待ちましょう——それよりも私は強大なライバルにして最強のチームメイトが現れたことに何よりも感謝したい)スバラ

煌(最終的には宮永照さんに敗したとはいえ、最強の高校生である彼女と互角の戦いが出来たのは彼女ただ一人なのですから。
  それがどのような意味を持つのかは、同じく宮永照さんと戦った私にはとてもよくわかります。それに話をしてみると、咲さんは少し引っ込み思案ですがとても可愛らしい淑女のようなお人でした。部長が出会って間もないというのに可愛がるのもわかる気がします)

姫子「ぶちょー、ぶちょー……」

煌(……姫子には少し可哀相な気もしますが。しかしながら部長と咲さんの間にあるのはあくまで姉妹愛のような情でしょう。姫子にとっては雀士としてのライバルではあっても恋のライバルにはなりえないと思うので、あとでフォローしたほうがいいですかねー)

煌(何にしても、来年の新生新道寺——とんでもないことになる予感がバリバリしますね!)



咲「んー」スリスリ

哩「まったく、咲は甘えんぼさんやね」ナデナデ




煌(目の保養やいろんな意味で、すばら!)




咲「ねえお姉ちゃん」

哩「どしたと?」

咲「私、お姉ちゃんと>>24がしたい!」

リ ザ ベ ー シ ョ ン

煌「すばらっ!?」

姫子「!?」ガタッ



哩「リ、リザべージョンと?」

咲「うん!」

哩「いや、あれは、そのな……」

咲「……」ウルウル

哩「」キュン

哩(まずい、この小動物のような潤んだ瞳はで見つめられると、なんでもしてあげたい気分になってしまう!)

哩(けどリザベーションはまずくなか? 姫子のこともあるし、少なくとも私を姉と慕う咲に使うような技じゃ——)

咲「哩お姉ちゃん……」




咲「駄目、かな」ナミダメ



哩「」

哩「」

哩「」ニコ

哩「リザベーション、1翻!」

咲「んんっ」ビク

哩「リザベーション、2翻!」

咲「ひゃん!」ビビク

哩「リザベーション、3翻!」

咲「あんっ!」ビビクン

哩「リザベーション、4翻!」

咲「ああ、あ……!」ビクビク

哩「」ゾクゾクゾクゾク

哩「リザベーション、5翻!」

哩「リザベーション、6翻!」

哩「リザベーション、7翻!」

哩「ええい、まどろっこしい! リザベーション、39は——!」

煌「三倍満!? 部長ストップ! ストップ! 死んじゃいます! 咲ちゃん死んじゃいますから!? 天に登ってしまいますから!!」

咲「……」ピクピク ウットリ

哩「……はっ!? 私は一体なにをやっとると!? 咲、咲ー!?」




姫子「むぐー! むぐー!」バタバタ

仁美「落ち着け姫子、ただの姉妹の戯れやなか」オサエコミ

美子(……今更やけんど、何ぞこの麻雀部……)

本日はここまでにします
執筆速度が遅すぎて申し訳ない……

——数ヶ月前

照『……』

咲『待って、待ってよお姉ちゃん! お願いだから、何か言ってよ……』

照『……』

咲『私は、ただ、お姉ちゃんと昔みたいに仲良くなりたくて……』

照『——何度も言わせないで』

照『私に……』





照『妹なんていない』





——新道寺保健室

哩「咲、咲! 目を覚ますと!」ユサユサ

咲「——っ!?」ガバ

哩「おお、良かった。目が覚めたと? さっきから凄くうなされとったけん、心配したとよ」

咲「……お姉ちゃん、哩お姉ちゃんっ」ギュ

哩「よしよし、怖い夢でもみたんか? それと……さっきはごめんばい、調子に乗りすぎたと」

咲「いいの。私がお願いしたんだもん……ねえ、お姉ちゃん」

哩「ん?」

咲「……私、迷惑になってないかな。いきなり押しかけて、いきなり妹にしてなんて言って」

哩「……」

咲「ううん、迷惑に、なってないわけ、ないよね。だったら、私……」

哩「リザベーション1翻!」

咲「ひゅん!?」ビク

哩「いきなり何を言い出すかと思えば……今更とね。そりゃ、最初は驚いたし多少の抵抗もあったけん、でもな」

哩「今は、咲が妹で毎日が楽しかよ」ニコ

咲「——う、うあああぁ……」ポロポロ

哩「咲は本当によう泣く子やねぇ」ナデナデ

咲「ごめんなさい……泣き虫で、ごめんなさい……」

哩「謝らんと。そこも咲の可愛いとこばい……やけん、やっぱり咲には笑顔が似合おうと」

哩「よし、哩お姉ちゃんが>>39して咲を笑顔にしようかね」

亦野をいたぶって

亦野(あの全国大会から数ヶ月……)

亦野(チーム自体は優勝できたとはいえ、私がチームの足を引っ張ってしまったことは事実)

亦野(こんな体たらくでは来年もまた同じことを繰り返すだろう。だから私は自分を鍛え直す為に全国へ武者修行の旅へ出た)

亦野(私は王者白糸台のレギュラーなんだ! 例え淡のような牌に愛されるような素質がなくても、努力で高みへ至ってみせる!)

亦野(弘世先輩や宮永先輩、それ以前の先輩達が作り上げてきた名誉を汚さない為にも!)

亦野(というわけで私は各地を転々として現在は九州最強と言われる新道寺高校へやって来たのだが……)

仁美「ロン、12000」

哩「悪いな仁美——頭ハネと」

亦野(メゲルわ……何この2人、超強い……)ナミダメ

咲「お姉ちゃんかっこいい!」

姫子「ぶちょー頑張っとです!」

煌「皆さんすばらっ!」

哩(わざわざ白糸台のレギュラーが新道寺に足を運んできたのは嬉しかと、咲に格好良い所をみせんとあかんけんね、悪いが——いたぶらせて貰う!)キリッ

亦野「ぐすっ……」ツモギリ

哩「ロン!」

亦野「」




哩「ツモ!」

哩「ロン!」

哩「もいっこロンと!」

仁美「ツモ。ダブリー、一発」

哩「ロン!」

哩「ロン!!」

哩「ロン!!! リザベーション達成!」

姫子「」ビビクン

咲「」ビビクン

哩「ツモ!」

哩「更にツモ!」

仁美「ロン、国士無双」

  ロン!       ツモ!

       ロン!

 ツモ!     ツモ!

               ロン!
ナンモカンモセイジガイイ…

……



哩「おっと、もうこんな時間とね」←とんでもなくプラス

仁美「そろそろ終わろうか。いい試合だったばい」←とんでもなくプラス

亦野「」チーン ←とんでもなくマイナス

亦野「ア、アリガトウゴザイマシタ」ガタガタガタ



咲「お姉ちゃん、お疲れ様!」タオル

哩「おう、すまんばい——咲、さっきの私、どうやったと?」

咲「うん! さっきのお姉ちゃん、とっても、とっても——」




咲「かっこよかった!」ニパー

哩(……やっぱり咲には、笑顔が一番と)







仁美「」 ←とんでもなくマイナス

哩「おっと、もうこんな時間とね」←とんでもなくプラス

仁美「そろそろ終わろうか。いい試合だったばい」←とんでもなくプラス

亦野「」チーン ←とんでもなくマイナス

亦野「ア、アリガトウゴザイマシタ」ガタガタガタ



咲「お姉ちゃん、お疲れ様!」タオル

哩「おう、すまんばい——咲、さっきの私、どうやったと?」

咲「うん! さっきのお姉ちゃん、とっても、とっても——」




咲「かっこよかった!」ニパー

哩(……やっぱり咲には、笑顔が一番と)







美子「」 ←とんでもなくマイナス

——亦野、帰り支度

亦野「」ガタガタ

咲「あの、亦野さん……」

亦野「」ビクッ

亦野「って、君は……宮永先輩の妹の……宮永咲ちゃん!? あれ、何で新道寺に?」

咲「っ……色々、ありまして」

亦野「へー……あ、そういえば何か用事でも?」

咲「その、おね……宮永照さんは、全国大会が終わった後、どうでしたか? 元気そうでした、か」

亦野「宮永先輩かー。全国で団体戦と個人戦で優勝してからというものテレビやプロの関係者に毎日取り囲まれて大変そうにしていたよ」ハハハ

亦野「まっ、いつも通りだったかな。うん、元気にしてたと思う」

咲「——そう、ですか。ありがとうございました。道中、お気をつけてお帰りくださいね」ペコ

亦野「うん、ありがとう」






亦野(…………そういえば、宮永先輩。大会中も、大会が終わった後も)

亦野(あれだけ姉妹対決だなんだって騒がれてたのに、全く妹さんの事ー……)




咲「」トボトボ



亦野(……口にも、出してなかったな)

終了です、安価クソワロタ
次回もよろしくお願いします

——新道寺部室

咲「カン。もいっこ、カン! ——ツモ、嶺上開花」

姫子「くっ、また止められんかったと……」

煌「相変わらずお見事な咲き乱れ、すばらです咲さん!」スバラッ

咲「えへへ」

姫子「悔しかけど、咲は本当に強い。どうしたらそんなに強くなれるとね?」

咲「……そんなこと、ありませんよ。私は皆が思っているほど、強くなんて……」ウツムキ

煌(うーむ、咲さんが転校してきてから数ヶ月。大分仲良くなれたと自負しますが、どこか一部分だけ壁を感じますね)

姫子(やっぱり全国大会が終ってからなにかあったみたいやね。新道寺に急に転校して来たのも気になるけん)

姫子(……よし、ここは新部長として咲と仲良くなって悩みを解決せんとあかんな)

姫子(最初はぶちょーのことで嫉妬したりしたこともあったけん、花田に相談して、落ち着いて観察してみればそれが勘違いやとようわかった)

姫子(咲とぶちょー間にあるものは私が部長に思い描くものと一緒じゃない。上手くはいえんが、花田がいうように姉妹愛や家族愛に近いものやと思う)

姫子(だから、私は全力で咲の味方になると。なぜならば——)




姫子(私がぶちょーと付き合ったら咲は私の義妹やけんね!)



姫子「よし、咲!」

咲「は、はい?」

姫子「今日は私と>>57をしようと!」

ウィンドウショッピング

咲「鶴田部長とウィンドウショッピング、ですか?」

姫子「うん! 街に繰り出して麻雀部の親睦を深めようとね。花田も一緒にいかんか?」

煌「勿論ご一緒させて貰いますよ! どうでしょうか咲さん?」

咲「……はい、是非連れて行ってください!」ニコ

姫子「」ドキッ

姫子「よ、よし! 今日は本当は麻雀部も休みやったし、先輩達も受験の講習でこれんけん、今すぐ行こうと!」ダッシュ

咲「あ、待ってください〜」タタタ

煌(……姫子、咲さんの笑顔をみて顔が赤くなってましたね。うーん、あの笑顔を日頃独占している部長が、少しばかり羨ましいものです)スバラ

——某都市

咲「あ、これ可愛い」

姫子「どれどれ……おー、ほんまとね」

煌「このデザインすばらー」

キャッキャ

ウフフ

姫子「おー……なあ咲、これ試着してみんと?」つ ボーイッシュナフク

咲「これですか? 構いませんけど、私には似合わないと思いますよ?」

煌「いえいえ、わかりませんよー。服は着て初めて似合うかどうかわかるものです。というわけで、是非試着を!」

咲「わかりました……」


——試着中


姫子「どうとね、咲ー」

咲「——着ましたけど……あの、全然似合ってなくても、笑わないでくださいね?」

姫子「笑わん笑わん」

煌「笑いませんよー」

咲「……」カーテンオープン

咲「ど、どうでしょうか」ボーイッシュフウサキサン

姫子「っ!?」

煌(こ、これは!?)

姫子(栗色のショートヘアーがすっぽりと収まったニット帽!)

煌(小柄な体と一見ミスマッチなようでいて完全に調和仕切ったデニムジャケット&ジーンズ!)

姫子(存在感を放ちながら決して自己主張し過ぎない洒落たアクセ!)

煌(ボーイッシュでありながら!)

姫子(可愛さを失わない中性的なこの姿!)

煌&姫子(( 目 が 離 せ な く な る く ら い に す ば らー ! ))

姫子「」ドキドキドキドキ

煌「」ドキドキドキドキ

咲「そんなに見つめられると——は、恥ずかしいです」テレテレ

姫子「」

煌「」

煌&姫子「「店員さん、これください」」

店員「マイドー」

咲「ええ!? あの、私持ち合わせが……!」

姫子「安心すると、奢るに決まっとる」

咲「そんな、悪いですよ!」

煌「いえ! ここは先輩のささやかなプレゼントだと思って受け取ってください」

咲「え、えー……」

煌&姫子((今度遊びに誘う時はこれを着て貰おう、絶対))

——その後もなんやかんやあって

咲「今日は本当にありがとうございました。鶴田部長、花田さん。服まで買って貰っちゃって……」

姫子「私もこんなに楽しかったのはひさしぶりやったけん。あ、それと咲——私のことは名前で呼んでほしいと」

煌「私も咲さんには名前で呼んで欲しいですね!」

咲「いいんですか?」

姫子「勿論!」

煌「寧ろ是非にでも!」

咲「……はい。姫子部長! 煌さん!」

姫子「名前を呼ばれただけなのに」テレテレ

煌「何やらとても新鮮ですね」テレテレ

咲「——本当は、心配だったんです」

姫子「……?」

咲「こんな私が知り合いも友達もいない新しい場所で上手くやっていけるかって……でも、哩お姉ちゃんがいてくれて、姫子部長がいてくれて、煌さんがいてくれて——」

咲「良かった……新道寺に転校してきて、皆と出会え……て……こんなに、楽し……くて……う、うっ……」ポロポロ

姫子「咲」ギュー

煌「咲さん」ギュー

咲(——あったかい。和ちゃん、優希ちゃん、恭ちゃん、部長、染谷先輩 。新道寺は、とってもあったかいよ……)

………

……

——翌日

姫子「今日は絶対に負けんとね!」

煌「ええ、お姉ちゃん達の面目躍如と行きましょう、姫子!」

咲「私も、負けないよ! 姫子お姉ちゃん! 煌お姉ちゃん!」







哩「なんだあれは……なんだあれは……咲のお姉ちゃんは私とよ……?」ガタガタガタガタ

仁美「ふう、世話のやける元部長と……仕方ないけん、私がちょっと行ってくるばい」

哩「た、頼むたい仁美……」ガタガタガタガタ






仁美「咲、私のことも仁美お姉ちゃんと呼んでくれ」

哩「仁美いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃ!?」

本日は以上
時間がかかって上に名前まで間違ってすみません
安価が初めて平穏でよかったとです

——更に数カ月後、冬 江崎邸

仁美「そろそろ私達はセンター試験の時期ばい」コタツヌクヌク

美子「時が流れるのは早か。あの全国がつい昨日のことのようと」コタツヌクヌク

仁美「全国か……本当、おしかったとうね。もう少し早く政治がようなっとれば……」

美子「私も、あん時もっと頑張っとればね——」

仁美「……勝ちたかったと。皆で優勝したかった」グス

美子「全国の後あれだけ泣いてまだ泣くとね」

仁美「私が、マイナス30000点も……」ポロポロ

美子「……」ポンポン

仁美「うっ、うっ……」

美子「私達がやれんかったことは、私達の自慢の後輩がきっとやってくれるばい」

美子「——なあ。姫子、花田……咲……」

——花田邸

煌「ところで姫子は、いつ部長に告白するの?」

姫子「……」

煌「もう、先輩達はあと数ヶ月で卒業しちゃうんだよ?」

姫子「……」

煌「安河内先輩や江崎先輩は地元に残るっていってたけど、部長は——」

姫子「——怖かと。告白してもし振られたらって考えたら、今までのような関係にも戻れんって考えたら……怖くて、怖くて」

煌「姫子……大丈夫、自信もって。私も咲も、応援してるんだから」

姫子「うん……うん……」

煌(——例え好きな人を幸せにするのが私で無くとも、好きな人が何よりの幸せであることが私には大切だから)

煌(だから姫子。勇気を出して、幸せを勝ち取ってね。それはとっても、すばらなことだから)

——某都市

哩「……」トコトコ

咲「……」トコトコ

哩「——すっかり、冷え込んできたとねぇ」

咲「うん、そろそろ雪がふりそう……」

哩「……」トコトコ

咲「……」トコトコ





哩「咲」

咲「なに? お姉ちゃん」

哩「私は高校を卒業したら、プロになりに東京に行く」

咲「っ」

哩「インターミドル、インターハイ。そのどちらも私はいいところまでいったのに優勝を逃してきたと」

哩「いつも銅や銀ばかりとで、一度も金はなか」

哩「私は麻雀が好き。大好きやけん」

哩「だから、その大好きな麻雀で、何か1つでも大きなことを成し遂げたか」

咲「……今みたいに、毎日は、会えなくなっちゃうんだね」

哩「……」

咲「姫子お姉ちゃんのことは、どうするの?」

哩「——」

咲「姫子お姉ちゃんは、哩お姉ちゃんのことが好きなんだよ? 私の好きとは違う、好き」

哩「……知っとった。姫子は私の大切なパートナーやけん。それにあれだけ好意を寄せられ取ったら、気付かんわけなか」アハハ




咲「それでも、行くの」

哩「それでも、行くと」

咲「……」ポロポロ

哩「なんや、咲と出会ってから泣かれっぱなしとね」ギュ

咲「お、お姉ちゃんの……せいだもん……」

哩「……すまんとね」

咲「ねぇ、お姉ちゃん——>>80して……」

ほっぺにキス

哩「——もう、仕方なかねぇ」スッ

チュ

咲(えへへ、ごめんね、姫子お姉ちゃん)

咲(でも、どうしてもして欲しかったから)

咲(お姉ちゃんとの、繋がりが、欲しか、った、から……)ポロポロ

咲「……嫌だよぉ、もう、お姉ちゃんが私から離れていっちゃうのは、嫌だよ……」

哩「咲……」

咲「わが、ままで、ごめんなざい、お姉ちゃん……」ポロポロ

哩「咲、私は強くなる。宮永照よりも、プロの誰よりも」

哩「咲が宮永照と何があったかは、私からはきかん」

哩「けど、咲が今でも宮永照に会いとう思ってるのは、よくわかっとるから」

哩「プロになったら同じくプロになるやろう宮永照とも話す機会もあると。そしたら、出来るだけ咲とわだかまりをとかすよう言うてみるつもりやけん」

哩「2人には、仲良くして欲しいと。なんせ私は——」






哩「咲の姉やから、照とも姉妹やけんね」ニコ

咲「——」ブワッ

咲「お姉ちゃん! お姉ちゃん——」

哩「うん、うん」ポロポロ

咲「哩お姉ちゃん……私は」








咲「哩お姉ちゃんの事が、大好きだよ!」

——1年後

アナウンサー「さあ今年もやって来ました全国麻雀部インターハイ! 優勝という名の栄光を手にするのは果たしてどのチームなのか!」



煌「昨年、涙を流した先輩達の為にも負けませんよ!」

姫子「愛しのぶちょーの為にも絶対に優勝すると!」

咲(哩お姉ちゃん……)




 咲が顔を上げて見つめた場所。そこに居たのは、白熱する実況者と、その隣に腕を組んで佇む——。





アナウンサー「本日の実況と解説は私、新人アナウンサーと! 本年度全日本新人王決定戦で優勝候補の宮永照や天江衣を打ち破り見事優勝を収めました!」




アナウンサー「白水哩プロが、お送りします!」




咲(私、頑張る!)


哩(頑張ると、咲!)





咲「私のお姉ちゃんになってください! 白水哩さん!!」編、カン!

咲「衣ちゃんは、その……哩お姉ちゃん編では三年生にならずにプロに行ったんだよ、多分」(震え声)

咲「それと哩お姉ちゃん編では、全国大会が終わった時のことや私がさらっと清澄から転校したことの設定がぶん投げで終ってしまってごめんなさい」

咲「他のお姉ちゃんだと明かされる展開もあると思うから、それまでは内緒ということで」

咲「ああ、いい忘れてたけど新しいお姉ちゃんを探すのは照お姉ちゃんを除いた女の人なら年齢問わず誰でもOK」

咲「ギバード桜子ちゃんでもいいし、熊倉トシさんでもいいよ」

咲「ただ、あまりにも原作で活躍が少ない人が対象だと話を作るのが難しくてさくっと終わっちゃうこともあるから注意してね」

咲「それじゃ、前置きが長くなっちゃったけど——今度は>>100さんにお姉ちゃんになって貰ってとことん甘える!」

霞さん

——永水女子高校一年生教室

  ワイワイ
            ガヤガヤ
 エーホントニー?

モブA「ねぇ滝見さんは聞いた? 今日、このクラスに転校生が来るんだって」

モブB「しかも凄い有名人だよ!」

春「……へー」コクトウポリポリ

春(転校生なんて珍しい)

春(しかも有名人がまたなんで鹿児島に)

春(……有名人なんて大して興味ないから私の知らない人だろうけど)

春(黒糖好きかな、その人)







咲「な、長野から来ました、宮永咲です。よろしくお願いします」ペコリ

春「」

——本殿

初美「ひ、姫様! 大変なのですよー!」

小蒔「どうしたんですか? そんなに慌てて」

初美「み、み、宮永咲が永水に転校して来たそうですー!」

霞「え? あの清澄の?」

初美「はるる情報だから間違いないですー」

小蒔「それは素晴らしい!」パアアァ

小蒔「宮永さんとは全国でお会いしてから、一度ゆっくり話をしてみたいと思っていたんですよ!」

初美「個人戦でも姫様と宮永咲とは直接対決できませんでしたからねー」

小蒔「はっ! そうとわかれば善は急げです! 宮永さんをここにご招待しましょう!」

巴(姫様は相変わらずだなー)



霞(宮永、咲か)

霞(どこか似てるのよねぇ。うちの小蒔ちゃんと——)

霞(——だからかな。全国で負けて悔しいって思うより、いつのまにか頑張れって応援する気持ちの方が大きくなったのは)

霞(私も、出来れば話をしてみたいわねぇ)

——教室

モブA「それじゃ咲ちゃん! また明日!」

モブB「今度一緒に遊びに行こうよ! じゃあね!」

咲「うん、ばいばい」フリフリ



咲「——つ、疲れた。質問攻めがとんでもなかったよ……」

春「……お疲れさま」

咲「」ビクッ

咲「って、あなたは……」

春「久しぶり。覚えてる?」

咲「は、はい。勿論です。部長と対戦した、滝見春さんですよね」

春「覚えてもらってて嬉しい」

咲「忘れるわけありませんよ」アハハ

咲「あの大会が、忘れられるわけ……」

春「……?」

咲「」ハッ

咲「そういえば、私に何か御用ですか?」

春「姫様——神代小蒔があなたを神殿にご招待したいと言っている」

咲「神代さんが、私を?」

春「急な話で申し訳無い」

咲「け、けど私を招待なんて」

春「遠慮なさらず」

咲「でも……」

春「——これ」つ黒糖

咲「え?」

春「これ」つ黒糖

咲「え? あ……ありがとう?」イ、イタダキマス

春「……」

咲「……」モグモグ

咲「あ、これ凄く美味しい……」

春「——よかった」ニコ

春「というわけで、是非」

咲「え?」

春「」ス つ黒糖 ズイ

咲「え」

春「」つ黒糖 ズズイ

咲「……え?」

——本殿

春「というわけで、宮永さんを連れてきた」

咲「お、おじゃまします」

咲(無言と黒糖の重圧に耐え切れなかった……)

小蒔「ようこそいらっしゃいました、宮永咲さん。まずは、急なお誘いをお詫び申し上げます」スッ

咲「い、いえ! と、とても光栄に思っていまひゅ!」

巴(噛んだ)

初美(噛んだですよー)

春(神様だけに)ポリポリ

霞(ふふっ、可愛い)クスクス

咲「あ、うぅ////」

小蒔「そう御緊張なさらずに、自分の家だと思ってくつろいでいってくださいね」

咲「は、はい……」

咲(こんな如何にも格式とか高そうな場所でくつろぐなんて無理だよー)

——それから少し後

小蒔「私、全国で宮永さんを見た時から一度ゆっくり話してみたかったんです!」

咲「実は、私も神代さんとは一度麻雀を打ってみたかったんですよ。個人戦も、対戦出来る機会はありませんでしたし」

小蒔「それは奇遇ですね! 後で絶対打ちましょう! 絶対ですよ、絶対!」

咲「はい」アハハ

咲(良い人だなー、神代さんって。喋っててほんわかする……それに、お胸も和ちゃん並で、しかも)チラ

霞「……」ニコニコ

咲(相変わらず石戸さんはすばらなおもちをお持ちだし……永水凄すぎだよー、いろんな意味で!)






巴(姫様、とても楽しそう)

初美(ああ見えて私達以外の友達少ないですからねー)

春(友達になれるといいね)ポリポリ

咲「……」モジモジ

咲「あ、あのすいません。おトイレはどちらに……?」

小蒔「トイレですか? 今、案内しますね!」

霞「私が案内するわ。小蒔ちゃんはお茶菓子のおかわりを持ってきてくれる?」

小蒔「そうでうか? ならお願いします!」

咲「あ、お構いなく!」

小蒔「いえ、お構います!」タッタッタ

咲「行っちゃった……」

霞「——」クスクス

霞「じゃあ、こっちよ」

咲「は、はい……って、わわ!」

 その時だった! 咲が躓いた! 出っ張りも、減っこみも、障害物すら何もない虚空の場所で!

 それはもはや芸術感すら感じる躓きで、重力に囚われた咲の体は地面に容赦なく向かっていく!

霞「っ!」

 瞬時にフォローに入ったのは霞! ドジっ子の扱いなど小蒔で慣れきっているのであろうその動きはまさに本家の守護者たる六女仙!

咲「わふっ!」

 そうして咲がぶつかったのは硬い地面などではなかった——そう、それはとてもたわわな2つの乳房!

 母性オブザ母性と言っても過言ではない、全ての頂点に君臨するであろう石戸霞の胸に、咲は事故とはいえ全力で飛び込んでしまった!

 すっぽりと咲の頭を包み込む天然のエアバック! かといって無機物には存在しえないであろう暖かな人肌! 甘く艷やかな香りが鼻孔をくすぐる!

霞「ふう、危なかったわね——大丈夫? 咲ちゃん」

咲「!!!!!!」

 いつもの癖が出てしまったのか、知らず知らずの名前呼び!

 ああ、この瞬間に全ての条件は——整った!

咲「……ください」

霞「?」

咲「お願いします! 私の……私の!」





咲「私のお姉ちゃんになってください! 石戸霞さん!!」

霞「……あらあら」ニコニコ





春(——何この急展開)ポリポリ

本日は以上です。
意外と少ないですよね咲×霞さんって。
次回もよろしくおねがいします。

——数週間後

春「私のサトウキビ畑が順調すぎる」ウットリ

初美「うわー、神社の無駄に広い裏庭一面に綺麗なサトウキビがいっぱいですー……って馬鹿! はるるの馬鹿!」

初美「最近神社に甘い匂いが蔓延してると思ったらいつのまにこんなサトウキビ畑なんて作ってたんですか!? 勝手に農業なんてしてたら怒られますよー!? 」

春「大丈夫、姫様に許可は取った」

初美「取れたの!?」

春「無事に収穫出来たら黒糖にして一部献上する手筈」

初美「姫様超現金です!」

春「それにほら、あれをみて」

初美「あれって……」チラ

咲「いい匂いだねー、霞お姉ちゃん」

霞「ええ。余すとこなく春ちゃんの愛が込められていて、みんな元気に育っているわ」ニコニコ

咲「そういえば本で知ったんだけど、サトウキビの花言葉は平和なんだって。穏やかなこの場所にはぴったりだね」キ

霞「そうなの? 咲は物知りねぇ」ナデナデ

咲「えへへ」ポヤー



春「あれ、サトウキビ畑の妖精」

初美「どうみても霞ちゃんと咲ちゃんですよ!?」

春「絵になるよね、あの2人」

初美「えぇ……? う、うん、まあ、どことなく似てますからねー。ああして腕組なんかして歩いてると、姉妹にしか見えませんよー」

小蒔「——ずるいです!」

初美「うわっ!? 居たんですか姫様!?」

小蒔「霞ちゃんだけ咲ちゃんと仲良しなんてずるいですー! 私も仲良くしたいのに!」

初美(そういえば姫様も似てるんですよねぇ、咲ちゃんと)

春(ひょっとしたら生き別れの三姉妹だったりするかもしれない)

初美(こいつ直接脳内に……!? )

小蒔「ずるいー!」ジタバタ



咲「ねえお姉ちゃん」

霞「なあに? 咲」

咲「私>>129がしたいな!」

おもち枕

霞「おもち、枕……?」

咲「うん!」

霞「う、うーん……そうねぇ……」

咲「……駄目?」ウルウル

霞「」キュンキュン

霞「——もう、仕方ないわねぇ」ニコ

霞「おいで、咲」ポンポン

咲「わーい!」



初美「どこからともなく取り出したピクニックシートを床に敷いて!?」

春「そのまま座り込み、誘うように自分の胸を叩いた——!?」

小蒔「咲ちゃん、私も! 私も出来ますよ胸枕!」ポヨンポヨン

春「私も頑張れば出来るかも」ヨセアゲ

初美(——くっ、このおっぱい共がっ……!)

霞「うふふ」ニコニコ

咲「」ムギュー

咲「モチモチで、プヨプヨで、暖かくて、気持よくて……」ムギュムギュ

霞(もう、こんなに気持ちよさそうにして)ニコニコ

咲「ああ、死んでもいいかも……ううん、ここで[ピーーー]るなら本望……」カオウズメ

咲「楽園は、ここにあったんだ……」

咲「……」



咲「」

霞「……あら?」



小蒔「?」

初美「?」

春「……ひょっとして」



春「窒息してない?」



霞「!?」

小蒔「!?」

初美「!?」



霞「咲、咲ー!?」ユサユサ

咲「」テンゴク

コテつけ忘れ
それと今日は終わりです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月22日 (土) 22:20:41   ID: HLZq-jHP

失踪してんのに完結タグいれるな
紛らわしい

2 :  SS好きの774さん   2016年09月09日 (金) 19:02:36   ID: U0AQdYXK


イッチの人生は終わったんだよ。 察しろ

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