【鉄血のオルフェンズ】厄祭戦(33)

厄祭戦の話を書きました
※独自設定・解釈ありで書いています。

ある程度書き溜めしてから投下していく予定ですので長ーい目で見て頂けると幸いです

私の罪だ・・・

『これでエネルギー問題が解決!?世紀の大発明!エイハブリアクター!!』

私はなんてものを・・・

『またもや大発明!ナノラミネートアーマー!!これで宇宙空間も安全に航行可能!!』

作ってしまったんだ・・・

『世紀の天才!エイハブラム・カイエル博士!!』

新世紀・・・
人類は地球を飛び出て火星へ木星へとその足を延ばしていた
だが・・・それにも拘わらず人類同士の争いをいまだに続けていた・・・
長い戦いが続き各陣営共に疲弊していった中での話である

エイハブラム「軍が何の用だね?」

中佐「単刀直入に申し上げます。軍の為に機動兵器を開発して頂きたいのです」

エイハブラム「断る。私は人殺しの道具を作るつもりはない」

中佐「何を仰います。エイハブリアクターもナノラミネートアーマーも人殺しに使えるのですよ」

エイハブラム「あれはあくまで平和の為の発明だ!」

中佐「分かっておられるのですか博士?」

中佐「博士の研究費の大半は軍が出しているのですよ?」

エイハブラム「うむむ・・・」

中佐「ご協力願えますね?」

そして博士はある機動兵器を完成させた。
のちにMAと呼ばれるその兵器は人類に大きな災厄を招くのであった・・・

大佐「状況はどうなっている?」

兵「はっ!現在パトロール艦隊を月面基地に向けています」

兵「もう少しで状況がつかめるかと」

大佐「早くしろ!」

大佐「くっ、わが軍の秘密兵器生産基地なんだぞ・・・」

月付近:パトロール艦隊

艦長「まだ様子は分からんのか!?」

兵「最大望遠の画像メインスクリーンに映します!」

艦長「これは・・・」

艦長「月面基地が半壊しているだと?」

兵「月面基地よりエイハブウェーブ増大!何か来ます!」

艦長「総員第一種戦闘配置!艦載機は全機上げろ!!」

兵「敵機光学画像出ます!」

艦長「鳥?天使・・・?」

地球司令部

兵「大変です!パトロール艦隊が壊滅しました!」

大佐「なんだと!?敵はどの規模なんだ?」

兵「それが・・・たった一機に壊滅させられました」

兵「艦隊が壊滅する前に敵機の映像を送ってきました。これがそうです」

大佐「これは・・・!」

中将「事態は深刻だな」

大佐「閣下!」

中将「ただちにエイハブラム・カイエル博士を拘束しろ!」

中将「さらに外縁軌道艦隊に通達!」

中将「月面に正体不明の機動兵器が出現、迎撃態勢を採れと!」

兵「はっ!」

外縁軌道艦隊の奮戦によりMAの地球降下は防げたものの
艦隊の半数以上を失うという大きな被害を出した・・・。

カイエル博士は一時拘束されたものの今回の事件とは無関係と判明し釈放、
MAと同時期に計画・設計され競合の結果凍結されていた人型機動兵器の開発に着手する・・・

中将「で今回の事件はなにが原因だったのだね?」

大佐「はっ!月面でのMA量産作業中に工作を行った者がいました!」

大佐「無人AI開発者でありますがMAの暴走により死んだものとみております」

大佐「確認の為、偵察部隊を編成し月面基地跡に向かわせております!」

兵「緊急入電!月面都市がMAの攻撃を受けています!」

大佐「ばかな・・・あの一機だけではなかったのか!?」

中将「ふむ。カエサル博士をここへ」

エイハブラム「なに用だ?」

中将「博士。MAの仕様をお教え頂きたい」

エイハブラム「知っておるだろ?対艦・対機動兵器用だ」

エイハブラム「エイハブリアクターとナノラミネートアーマーの採用」

エイハブラム「対ナノラミネートアーマー用にテイルブレードと脚部クロー」

エイハブラム「宇宙戦闘機迎撃に新開発のビーム兵器を採用した兵器だ」

エイハブラム「特徴として補助兵器であるプルーマ生産能力を有しプルーマによる自機の修理も可能」

エイハブラム「高い継戦能力を獲得した機体となっておる

中将「なるほど・・・」

エイハブラム「ん?なんだ・・・これは!?」

エイハブラム「月面都市が壊滅した・・・だと」

中将「MAに補助兵器生産能力があるのならば同じMAを量産する事も可能なのですか?」

エイハブラム「それは無理だ。エイハブリアクターは容易には製造できないはずだからな」

中将「ならば答えは一つですか・・・月面基地は生きて稼働している」

大佐「では・・・AI開発者が生きていると?」

中将「そうなるな・・・」

中将「外縁軌道艦隊の再編を急がねばな」

中将「博士。MAの有人機はこちらにありましたかな?」

エイハブラム「試作型の物が一機あるな」

中将「大佐それを外縁軌道艦隊に配備しろ。対MAの中核に置く」

大佐「はっ」

中将「博士、有人型人型機動兵器はどうなっていますか」

エイハブラム「搭載可能なサイズにした小型エイハブリアクターが完成したところだ」

エイハブラム「本体設計は終わっているから後は建造するだけだ」

中将「対MA戦が可能ですかな?」

エイハブラム「MAと同じくエイハブリアクターとナノラミネートアーマー装備だ」

エイハブラム「ナノラミネートアーマーならば実弾・ビーム共に高い防御性能を発揮するはずだ」

中将「聞いたな大佐、さっそく建造に入れ」

中将「テストで問題なければ実戦配備用に量産に入れ!」

大佐「はっ!」

この事件により事態は国内外に知れ渡った。

たった一機のMAが引き起こした事に皆恐怖し、混乱は各地に広がった。

軍の上層部は国内外から非難されたが事態は今だ深刻であり処分は行われなかった。

人類はここにいたりようやく一丸になって事態の収束にあたると確認し、各宇宙艦隊の統合し

宇宙統制統合艦隊を発足させる。

その後有人型MAは外縁軌道艦隊に配備され地球の防衛にあたる。

人型機動兵器=MSも量産され外縁軌道艦隊に優先的に配備された。

これにより地球への侵攻は水際で阻止されていたが、

火星圏・木星圏の防衛まで手が回らず火星・木星共にMAによって占拠されてしまった・・・

エイハブラム(軍に強要されたとは言え、私が作ったものが・・・)

エイハブラム(ならばそれを倒すのも私の役目だ!)

エイハブラムはさらなる機体の開発に取り組んでいた。ツインリアクターシステム採用型の機体である

アグニカ「親父どうだ?」

エイハブラム「アグニカか。まだ同調がうまくいかないな」

アグニカ「同調がこの機体のキモだからな」

アグニカ「うっし!俺も見てみるよ」

エイハブラム「ではコックピットから設定数値を変えて行ってくれ」

このころになると外縁軌道艦隊の疲弊はピークに達しようとしていた。

次々と襲来するMAに対しMS・MAを有するとは言え

外縁軌道艦隊はその都度少なくない損害を出していた。

特にパイロットの被害が多く戦闘機上がりの戦い慣れしたパイロットの多くが戦死し

前線には訓練期間が終わった新米まで配備されている・・・

地球軌道上:外縁軌道艦隊

司令「なに、MAが不調?」

整備兵「はっフレームにかなりの疲労が蓄積されています」

整備兵「ですのでオーバーホールの必要性を認めます」

司令「なんとか艦内設備で対応は出来ないのかね?」

整備兵「無理です。戦艦を整備可能なクラスの場所が必要となります」

司令「プルーマシステムが試作型には装備していないのが仇となったか」

整備兵「プルーマを装備していようとも内部構造の整備は難しいかと思います」

司令「了解した。検討してみる」

司令「ふう、ままならんな・・・」

兵「緊急連絡です!司令は今すぐCICにお越し下さい!」

司令「どうした!?」

艦長「司令・・・最大望遠で月基地付近を監視していた艦から緊急連絡が入りました」

司令「月に動き?MA20機が地球方面に移動中だと!?」

艦長「今までは多くても5機ですが今回は・・・4倍です」

艦長「5機ですら多大な損害を出して食い止めた実績から見るとこれは」

司令「・・・だが我らが引く訳にはいかんだろ」

司令「地球へ回線を開け。報告を上げてみる」

司令「我々が壊滅してでも数を減らすか艦隊の保全を優先とするかどうかを・・・」

以上書き溜め終了です

エイハブラム「これよりテストを開始する」

アグニカ「エイハブリアクター稼働開始、並列稼働中・・・同調よし!」

アグニカ「ツインリアクターシステム稼働成功!」

エイハブラム「よし。計算通りだ」

エイハブラム「続いて現用フレームを使っての実働テストに移行する」

エイハブラム「アグニカそのまま演習場に・・」

助手「博士大変です!MAがMAが・・・!」

エイハブラム「どうしたと言う?」

助手「外縁軌道艦隊がMAによって壊滅!MAが地球に降下しています!」

助手「さらに一機がここの近くに・・・早く退避を!」

エイハブラム「なんだと・・・」

アグニカ「センサーに反応。親父来たぞ、早くシェルターに退避しろ!」

エイハブラム「早まるなアグニカ!」

ハシュマル「・・・」

アグニカ「来なすったか!」

守備兵「テストパイロットが一人で先行するな!」

守備兵「ここは連携して・・・ぐあっぁぁぁぁ」

守備兵長「守備兵ぇぇぇぇぇ!くそが!!」

アグニカ「相手は速い!だが、敗けん!!」

助手「戦闘が終わったようです」

エイハブラム「終わった・・・?」

エイハブラム「アグニカ!」

エイハブラムはシェルターを飛び出し半壊した施設から外に出た。

そこには無残に横たわる守備隊のMSの残骸と機能を停止したMAに突っ込んでいる一機、アグニカが乗るMSがあった。

守備隊は全員死亡、アグニカの機体は半壊しておりアグニカも重傷を負っていた。

すぐに緊急手術が行われ一命は取り留めたものの下半身不随という重い障害が残った・・・

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