提督「男耐性がない艦娘ばかりの鎮守府」 (93)

提督「ここが俺の着任する鎮守府か」

提督「軍に入ってから十年。まだまだ若輩者だが初めて任されたんだ」

提督「立派に勤めることを心がけよう」

提督「さて、もうそろそろ案内してくれる艦娘がやってくるはずだが」

電「……」

提督「あれ……もしかして君が案内をしてくれる艦娘かな」

電「…………あっ……そ……」ボソッ

提督「……」

電「……」

提督「…………えーと」ポリポリ

電「…………そう……なのです」

提督「そ、そうか。うん、提督がこんな若い奴で不安もあると思うが、よろしくお願いしたい」

電「…………は、は、はい……なのです」

提督(……)

提督(うわぁー……めっちゃ目そらしてるじゃん……)

提督(たまにチラチラ見てすぐ目をそらされるし…)

提督(俺、第一印象から嫌われたのか…?)ハァ


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電「こ、こ、ここが執務室、な、なのです」ガクブル

提督(めっちゃ震えながら緊張してるー……)

提督(ヤバない!? これ客観的に見たら俺が脅して連れてきてるように見えない!?)

電「え……あ、あの……」

電「その……」

電「……」

電「……すみません、なのです」

提督(謝っちゃったぁああ! なんもしてないのに謝っちゃったぁああ!!)

提督(俺もこの子もなんも悪いことしてないのに!!)

提督「いや、あの、君は何も悪いことしてないよ?」

電「急に黙っちゃったので……お気に召さなかったのかと思ったのです……」

提督「あ、あー、そうか! うん、こちらこそすまない。一人で考え込んでしまう癖があるもので」

提督「次やってしまったら気軽に指摘してくれていいからね」

提督「なんならパーンと頭をはたいてもいいからさ」

提督「ははっ」

電「……」

電「…………」ブルブル

提督「…………」

提督(はい、完全に滑ったぁあああ!!)

提督(やっちまったぁあ! この子、下向いて震えてるし!!)

提督(何がパーンと頭をはたくだよ!)

提督(パワハラか!? 新手のパワハラか!? 俺ぇえええ!!?)

提督(相手は小さい女の子だぞ! 反省しろ!! バカッ!)

電「……」

電「……すみません」

提督(また謝られたぁああ!!)

提督「えーと……」

提督「そのー、怖がらせてしまっていたなら申し訳ない」

提督「だが、私はこの海域、ひいてはこの世界を平和にしたいと心から思っている」

提督「そのために全力で己の任務に励むつもりだし、君たちとも信頼関係を築いていきたいと思ってる」

提督「気に入らないことがあったら何でも言ってほしい。真摯に向き合うよ」

提督(フランクに接するのが駄目なら、真面目に接した方がいいのかもしれない)

提督(この子はもしかしたら、職場でのドライな関係を望んでいるかもしれないし)

提督(上司になれなれしくされるのが嫌な女子かもしれない)

提督(ならば、なるべくきちっとした上官として接した方がいいのでは)

電「…………」

電「…………こ、こ、こちらこそ、なのです」

提督「っ!!」

提督「うん、是非とも一緒に頑張ろう!」ガシッ

電「っ!?」ビクッ

提督「あっ……」

電「あ……あ……」フラフラ

電「ご、ごめんなさいなのです!」ピュー

提督(あっ、どっか行っちゃった……)

提督「……」

提督(って、俺のバカァアアアアアアア!!)

提督(真摯に向き合うとか言っていきなり手を握るとか!!)

提督(最低のセクハラ野郎じゃねえかぁああ!!)

提督(あー……終わった……)

提督(…………)

提督(……しかし)

提督(もしかしたらあの子、男性恐怖症なのかもなあ……)

提督(だとしたら俺は相当ひどいことをしたことになる)

提督(許されることはないだろうが、あとで会ったらきっちり謝ろう)


提督(それにしても)テクテク

提督「案内役が(俺のせいで)いなくなってしまったから」

提督「とりあえず自分の力で鎮守府内を見て回らなくてはな」

提督「とりあえず工廠に向かおうか」

提督「えーと、図によるとこちらの方かな」

提督(――ん?)

?「もう全部脱いでてさー」

提督(廊下の向こうから歩いてくるのは島風と雪風か?)

提督(先ほどは目も当たられぬ失態をしでかしたが、次こそは)


島風「それでねっ! あの漫画でね――」

雪風「ええ!? それじゃあ新しい提督も、そんなだったら―――」


提督(よし、さっそく挨拶だ)

提督「初めまして、新しくこの鎮守府に着任した提督だ」

提督「いろいろと至らぬ点もあるだろうが、よろしくお願いしたい」

島風「え、あっ!」

雪風「っ!!」

島風「……」

島風「よろしくお願いします、提督」プイッ

提督「……」

提督「……うむ」

提督(あれー? 島風ってこういう感じだっけ?)

提督(もっと「ねえ駆けっこしよう!」だとか、「挨拶するのおっそーい!」とか)

提督(とにかく明るい感じじゃないのか!?)

提督(なぜ敬語!? すっごい距離を感じる! いや、軍隊としてはこれぐらいがいいんだろうけど!)

提督(ていうか、全力で顔をそらされたのだが。すごい気まずい空気を感じる……)

提督(俺、なにかした?)

雪風「あ、あ、ごめんなさい! ごめんなさい!」

提督(……雪風に至ってはなぜ謝ってんの……?)




提督(あの後すぐに二人は走って行ってしまった)

提督(島風は何やらスカートを押さえて前を隠していたが)

提督(俺も男だから無意識にちらちらとみてしまって、恥ずかしかったのかもしれない)

提督(だとしたらまたセクハラをしてしまったことになる)

提督(本当に気を付けなければ。ここは女性しかいないんだ)

提督(常に意識して気を付けないと、不快な思いをさせることになってしまう)

提督(やはりこういう場所は、難しいものだな)

提督(大本営からも「男性と接したことのない者が多いからくれぐれも気を付けてくれ」と念を押されている)

提督(もう割れかけのガラスに触れるくらいの感覚で常に神経を使っていなければ)

提督(でも……)

提督(それだったら島風もあんな恰好をしなければいいのに……)



提督「ここが工廠か」

提督「明石という名の艦娘がいると聞いているが」

提督「あの子かな」

明石「……」ガチャガチャ

提督「やあ、君が明石かな」

明石「……っ!」ビクッ

明石「あ、あれ、提督……さんですか?」

提督「ああ、この鎮守府に着任した提督だ。よろしく頼む」

明石「あの、その、きょ、今日はいい天気ですね!!」


提督(……ん?)

提督(俺のあいさつは、スルー……されたのか?)

提督「ああ。そうだな。曇り空もなかなか風情はあるかもしれない」

明石「あっ……。いや、そうですねー。あはは」

提督「……」

明石「……」


提督(もしや言外に、早くどこかへ消えてくれと言っているのだろうか)

提督(お前との会話なんて天気の話題しかねーよ、みたいな)

提督(……先ほどから艦娘とのコミュニケーションがほとんど成功しないな)

提督(すでに心が折れそうだ……)

提督「とりあえず、今日からここでみんなと共に頑張ろうと思ってる」

提督「気になることがあったら何でも言ってくれて構わないから」

明石「……なんでもですか?」ギラリ

提督「あ、ああ」

明石「……」ブツブツ

提督(な、なんだろう。何でもは言いすぎたかな)

明石「じゃ、じゃあ提督の上――」

夕張「ああ! 新しい提督さんですか!?」

提督「ん?」

明石「っ!」

夕張「やったあ! 初めて生で見れたあ! みんなに自慢できちゃうな!」

夕張「あの! 握手してもらっていいですか!?」

夕張「あっ、手汚いですかね? さっきまで作業してたもので」

夕張「あの、洗ってきますから! 待っててください!」

提督「……」ポカーン

明石「……!」

明石「あ、あの提督! わ、私も! 洗ってきます!」

提督「え?」

提督「二人ともどっか行っちゃった……」

提督「それにしても……」

提督「マッチョなお兄さんのポスターばっか貼ってあるが、ああいう趣味なのか……?」



三分後

夕張「お待たせしました!」

明石「遅くなってすみません!」

提督「いや、いいんだが……握手くらい手を洗ってなくてもするよ?」

夕張「えええ!? そんな綺麗な手を汚させるわけにはいきませんよ!」

明石「ほかの艦娘から殺されてしまいます!」

提督(えー……。だとしたら殺伐としすぎだろ……)

提督「じゃあ、とにかく、はい。握手」スッ

夕張「あっ、手袋を取ってもらっていいですか?」

提督「……? なんでだ?」

提督(疑うようなことはしたくないが……どのような意図で手袋を外させるのだろう?)


明石「だって、さっき何でもするって言いましたよね?」スッ

明石「さっき何でもするって言いましたよね!!」ドンッ

提督(なぜ二回も言った……。しかも何でも言ってくれとは言ったが、何でもするとは言ってないし……)

提督「まあ、手袋を外すくらいだったら」スッ

夕張「うぉほおおおお!!」

明石「おおっ……!」

提督「……?」

提督(何だこのリアクションは? 毛深い手とかじゃないんだが……馬鹿にされてるのかな)



明石「じゃ、じゃあ私から」スッ

明石「お願いします」ギュッ

明石「~~~~~~!!!」キュン

提督(いきなり顔真っ赤にして悶え始めたんだが……)

明石「はぁ、はぁ、ありがとうございます」

夕張「はい! はい! つぎ私です!」

夕張「ずっとファンでした!!」ギュ

提督「ファン?」

夕張「~~~~~~~~~!!!!」キュン

夕張「」ヘニャ

提督「おっと大丈夫か!?」ガシッ

夕張「っ~~~~~~~///」

夕張「ダ、ダイジョブです! あの、太ももに手が触れてますけど、大丈夫ですか?」

提督「え、ああ!? すまん! いや、そんなつもりじゃなかったんだ!」

提督(なんでこんなに軽々セクハラをしてしまうんだ俺は!)

提督(あっちから指摘してもらうなんて俺は最低の屑じゃないか!)

夕張「そ、そうですよね! 事故ですよね! うん!」

提督(くっ、夕張に大人の対応をさせてしまった)

提督(本当に申し訳ないな……)

提督「もし問題だったら憲兵にでも」

夕張「憲兵!?? ま、待ってください!!!」

明石「じ、事故なんです!! 夕張はちょっと貧血気味で!! 私が無理をさせすぎたんです!!」

夕張「提督に触ってもらおうだとか! 変な意図があったわけではないんです!!」

提督(変な意図? ああ、痴漢冤罪とかかな?)

提督(ともかく、二人とも大事にはしたくないから内輪で解決しようとしてくれてるのか)

提督(確かに着任早々、憲兵を呼んでの騒ぎになったら彼女たちにもつらい思いをさせる)

提督(なにより混乱の中でここが攻撃でもされたら一大事。俺の責任問題どころではなくなる)

提督(彼女たちの器の大きさに感謝しなければ)

提督「本当にすまない。ありがとう」

夕張「……え?」

明石「むしろこちら側がありがとうなのですが」

提督「……?」




提督(工廠では少しばかり騒ぎを起こしてしまったが)

提督「気を取り直して、食堂にでも向かおうかな」

提督「お、廊下を歩いているのは……加賀かな?」

提督(彼女はまじめな艦娘だと聞く。紳士な態度であいさつをした方がいいな)

提督「初めまして加賀。今日この鎮守府に着任した提督です。よろしくお願いします」

加賀「……」チラ

加賀「……っ!!」

加賀「……」スッ

提督「あっ……」

提督(行ってしまった……)

提督(無視するほど嫌われるって、第一印象が良くないのかなあ……)

加賀「……」コソッ

加賀「……」ジーッ




天龍「ふふっ、そこで俺は言ってやったんだよ。俺を怒らせると魔力が暴走するぜ、と」

木曽「ふ、組織のやつも俺らの力を見たら退かざるを得ないからな」

天龍「ふふっ、怖いか?」

木曽「ああ、俺たちの力が怖い」

天龍・木曽「ふふふふ」

提督(おっ、今度は天龍と木曽か。彼女たちはとっつき難いが良い子たちと聞いている)

提督(特に天龍は、面倒見のいいお姉さんとして駆逐艦にも慕われているらしい)

提督(今度こそ嫌われないようにしなければ)

提督「君たち」

天龍・木曽「っ!!!??」

提督「驚かせて済まない。本日この鎮守府に着任したんだ。いろいろと教えてもらうこともあるかもしれないが、よろしくお願いする」

天龍「え、あ、その」オドオド

木曽「……//」モジモジ

提督「先ほど熱心に話していたが、海域での戦闘のことかな。もしよろしければ私にも教えてくれないだろうか」

天龍「いや、あの、その」オドオド

木曽「……」モジモジ

天龍「あの、俺……あ、私たち、その」

木曽「男が話しかけるんじゃねえ」ボソボソ

天龍「……木曽! お、おまえ格好をつけんなよ!」オドオド

木曽「お、男は女に守られる存在なんだからな、おとなしくしてればいい」ボソボソ

天龍「いや、あの提督、すみません……! こいつ馬鹿なんです! 処女で妄想癖があって、男の人が苦手で……」

木曽「お、お前もじゃねえか! いざ提督を前にしたらヘタレて会話できねえじゃねえか!」

天龍「お前だって格好つけてモジモジしてただけじゃねえか!」

木曽「なにをおおお!!」



提督「喧嘩はやめるんだ!!」

天龍・木曽「ッ!」ビクッ

提督「いや……怒鳴って済まない。でも同じ鎮守府の仲間なんだ。相手を傷つけるようなことは言ってはいけないよ」ナデナデ

天龍「あ……」

木曽「すみません……」

提督「分かればよろしい」ニコッ

提督「では私は食堂の方へ向かうので、失礼」


天龍・木曽「……」

天龍「提督、めっちゃいい匂いだったな」

木曽「ああ」



提督(さっき一瞬、処女がどうとか言ってなかったか? 聞き間違えたかな)



食堂



提督「ここが食堂か。ふむふむ。なかなか広いな」

?「男なんて押せばイチコロよ」

?「バーニングなラブでアタックするデース!」

提督(ふむ、重巡たちが集まっているようだな)

提督(資料でしか見たことないが、金剛、比叡、那智、足柄、そして高雄に愛宕……かな)

提督(……)

提督(みんな身体つきエロすぎじゃね!?)

提督(……と、こんなこと考えるから無意識にセクハラをしてしまうんだ)

提督(俺は真面目な提督、真面目な提督……)

提督(よし、今度こそ)

提督「やあ、休憩中かな」ニコッ

一同「!?」

高雄「も、もしかして、提督……ですか?」

提督「ああ、そうだ。みんな、よろしく頼む」

一同「……」

一同「……」ギラリ

金剛「ヘイ! テイトーク!」ダキッ

提督「うぉっと」ヒョイ

金剛「ちっ」

提督(いきなり抱き着いてきた!? 思わず避けてしまったが役得だったのでは?!)

那智「むっ、貴様ぁ! いきなりセクハラはやめろと言っておいただろう! 発情猿め!」

提督(っ!?)ビクッ

提督「ご、ごめん――――」オドオド

比叡「ひえぇええ! お姉さま、さすがにいきなり男の人に抱き着いたら大問題です!」

金剛「オー! バーニングなラブがあふれてしまったネー!」テヘヘ

提督(ん? さっきの那智の言葉は俺に言ったんじゃないのか?)



那智「まったく貴様という艦娘は! 性欲でしか物を考えられないのか!」ガミガミ

金剛「むっつりに言われたくないネー!」ムッ

那智「なっ……///」

金剛・那智「あーだこーだ」ガヤガヤ

提督「……」ポカーン

提督「ちょっと二人とも、そこらへんで――」

提督「……ん?」

提督(左腕に柔らかい感触が……)

愛宕「ふふっ、ねえ提督? こちらでゆっくりお話ししましょう? 鎮守府のことをいろいろと教げるわよ?」

提督(うぉぉおおおお! 押し付けられてる!?)

高雄「なっ、抜け駆け……っ! コホン。私も姉妹艦として付いていかなければならないわわね。姉妹艦として!」

足柄「はーい! はい! 提督! まずは宴会よね! ほら、交流を深めるというか! 例えば提督のスリーサイズとか、、体のどこから洗うかとか、か、彼女はいるのかとか! ちなみに王様ゲームの用意もばっちりよ!!」

那智「ん、目を離していれば……足柄! がっつきすぎだ! さっきみんなで話し……」シュバッ

那智「うわっ!」ガシャン

水の入ったコップ「バシャッ……!」

提督「ん…?」

提督「うおっ! 上着に水が!」

那智「……」

那智「」

那智「」カオマッサオ

高雄「きゃっ、提督!? 大丈夫ですか?」

愛宕「びしょ濡れじゃない!」

提督「あー……ははっ」

提督「大丈夫だ。ほら脱いで乾かせば済むことだしな」ヌギッ

一同「!??」

提督「ほら、肌着も着てることだし」

提督「って、肌着まで染みてる……こっちも乾かした方がいいかな」

一同「……」ゴクリ

提督「?」



金剛「て、テイトーク……誘ってるデース?」ハァハァ

足柄「その……透けちゃってるわよ?」マジマジ

提督「ん? ああ、気持ち悪いものを見せてしまったな。すまない。ただ着替えの場所がわからないんだ、誰か――」

愛宕「わ、私が案内を――」シュバッ

金剛「ノォオオ!!!! 私がするデース!! 私にやらせろぉおお!!」ギラギラ

足柄「なっ、この処女ども……提督! 私が案内するわ! こいつらはやましい欲望の塊だから――」

比叡「足柄さんに言われたくないですよ! 提督! 私なら絶対に変なことはしません! ちょっと触れるくらいなら」ゴニョゴニョ

高雄「いいえ、わた――」

那智「私 だ !!!!!!」バンッ

那智「私が迷惑をかけたんだ」

那智「わ た し が 連れていく」

那智「い い な」ギロリ

一同「……」ブルリッ

金剛「オー……わかったネー……」

足柄「ま、まあ那智が言うのなら仕方がないわね……」

提督(なんなんだ今の争いは……)ビクビク





廊下

那智「本当に済まない」ドゲザ

提督「いや、気にしないでくれ。ちょっとした不注意ぐらい誰にでもあるんだから」

那智「いや、解体されても文句は言えないくらいの失態だ……」

提督「大げさだって」

提督「とにかく着替えはどこにあるのかな」

那智「たしか提督の寝室に用意されているのではなかったか?」

提督「んー。鍵がなくとも入れるのかな」

那智「確かに……執務室あたりに大淀がいるかもしれない。彼女なら持っているはずだ」チラチラ

提督「そうなのか? さっき執務室に行ったんだがなあ」

那智「すれ違いになったのかもしれないな」チラチラ

提督(那智がさっきから胸元を見てくるのだが、筋肉フェチなのか?)

今日はとりあえずこの辺で

てす

お待たせしてすみません。続きを書いたので投下していきます。


提督「確かここが執務室だったな」

那智「ああ」

提督「入るぞ」ガチャ

大淀「……」クンカクンカ

提督「……」

那智「……」

大淀「……」クンカクンカ ←提督の着用予定シャツ

提督「……」

那智「……おっ」

那智「大淀ぉおおお!!!! 貴様もかああああああ!!」

大淀「那智さん。そんな大きな声を出してはいけませんよ」

那智「貴様のせいだろ!?」

提督「えーと……大淀、だよな? なにやってたんだ?」

大淀「提督に着用して頂くシャツに変な匂いがついていないかを確認しておりました」

那智「本当か!? そんなことまでする必要あるか!?」

大淀「当たり前です」シレッ

那智「くっ……普段は真面目だから変態なのかどうかわからない……」

提督「いやー、別にそんな細かい確認までしなくてもいいんだけどなあ」

大淀「私の仕事ですから」



大淀「ところで、提督はなぜ肌着一枚という扇情的な格好をなさっているのですか?」

提督「ああ、ちょっと服を汚してしまってね」

大淀「では、さっそくお着替えなさってください」

提督「ああ、さっそく着替えるか」ヌギッ

那智「……ッ!??」

大淀「ええ……ッ!?」

那智「て、て、提督!? 女性の前でそのような行動は……っ!」

大淀「」ハァハァ

提督「ああ、すまない。これじゃあセクハラだな」

那智「い、いえ。その、我々にとってはご褒美ですが……提督は」

提督「ははは、ご褒美って。那智も冗談を言うんだな。まさか男の体が大好きなのか?」

大淀「大好きに決まってるでしょうが!!!」バンッ

提督・那智「!??」

大淀「あっ、すみません」コホン

那智(真面目といえども大淀もやはり女なんだな……)

提督(そういうもんなのかな?)キョトン




提督「さて、着替え終わったところで、君が大淀でいいんだな?」

大淀「はい、鎮守府の経理、任務の管理、その他雑務を承らせていただきます、大淀です」

提督「鼻血がすごいけど大丈夫?」

大淀「刺激が強すぎました」

提督「?」

那智「いや、女性の前でいきなり上半身裸になってみろ。勘違いで襲われても仕方がないぞ」

提督「お前らさっきから何を言ってるんだ?」

那智「は?」

大淀「え?」

提督「俺の体なんて見ても面白くもなんともないだろう」

那智・大淀「…………」


那智(なあ、大淀。これはもしや……)ヒソヒソ

大淀(ええ、提督は恐らく……)ヒソヒソ

那智・大淀(貞操観念が小学生のまま止まっているのでは!?)



那智(どうする? さすがにこのままでは軍の規律に乱れが生じるかもしれないが)

大淀(確かに金剛さん愛宕とかは危険ですね)

那智(なにより興味津々の駆逐艦、軽巡の前で変なことをされても困る)

大淀(わ、私たちがしっかり教えてあげた方がいいかもしれませんね)ムラムラ

那智(あ、ああ! 規律のためだ! 規律のためなんだ!)ムラムラ


提督「二人して、こそこそどうした……?」

提督(何かを相談しているのか?)

提督(……はっ!? もしや今のセクハラで俺を憲兵に報告しようとしているのか!?)

提督(那智も大淀もまじめで規律にうるさい艦娘だ)

提督(男の裸を見せられたということで、ハラスメントを受けたと感じたのでは!?)

提督(まずい……! 許してもらえるかはわからんが謝らなければ!)

大淀「ていと――」

提督「すまない!!」

那智・大淀「?」

提督「こんな裸を見せてしまって……」

那智「……え?」

提督「言い訳にしか聞こえないだろうが、悪気はなかったんだ」

提督「だがやはり、こんな体を見せつけられては、不快だっただろうな……」

那智(ど、どうしたんだ提督は!?)

大淀「ふむ、今の発言から察するに……」

那智(察するに?)

大淀(提督はもしかしたらビッチなのかもしれません)

那智(!?)



大淀(今の発言を見ると悪気はなく体を見せつけたものの、私たちが満足していないと受け取ったようです)

那智(なっ……! し、しかし、夢にまで見ていた男の体をいきなり見させられて、あれ以上の反応をどうしろと!?)

大淀(もし提督がビッチなら、私が胸を触っても怒らないはずです)

那智(なっ、なんだそのぶっ飛んだ理論は!? さすがにそれはさせないぞ!?)

大淀(おや、那智さん。ご自分でやりたいのですか?)

那智(ばっ!? 馬鹿者! 私は軍人としてそのような軟派な――)

大淀(那智さん、足柄さんの合コンについて行ってるらしいですね)

那智(!?? どうしてそれを!?)ビクッ

大淀(そんな狼さんが規律がどうとか、説得力がないのですが)

那智(くっ……だ、だが、いきなり男性の胸を触るなんて、最悪解体ものの厳罰だぞ)

大淀(覚悟のうえです)

那智(貴様、提督の胸を触りたいだけだろ!?)

大淀(当たり前じゃないですか!!)

提督「な、なあ君たち。何か返事をしてほしいのだが……」




大淀「て、提督! 失礼ながらお体に触らせてもらってよろしいでしょうか?」

那智(こ、こいつ!!)

提督「へ?」

大淀「で、ですから、その」

提督「あ、ああ、もしかして身体検査か?」

那智・大淀「!?」

提督(そっか、セクハラだけでなく危険物を持っているかもしれないと疑われているのだな)

提督(確かに新任の若い男がいきなり入ってきて、彼女らも信用できないのだろう)

提督(少しでも彼女らの不安を取り除けるならば、快く応じようじゃないか)

提督「もちろんここに入ってくるまでにしっかり検査は受けたが、君たちに疑われているならこちらも応じる」

大淀「ほ、本当ですか!?」

大淀(那智さん! やりましたよ!)

那智(ま、まさか本当に『びっち』なのか?)ゴクリ




大淀(これはきっと、身体検査というシチュエーションでプレイすることを望まれているのです!)

那智(待て! 本当か!? 本当なのか!?)

大淀「提督! 失礼しますっ!」スッ

那智(おおよどぉおおおおお!?)

提督「ん……」ピクンッ

提督「すまない、変な声が出てしまった」アセアセ

大淀(んほぉおおおおおお)ビクビクビクン

那智(な、なんだ今の色っぽい声は!! 濡れてしまうじゃないか!!)

提督(まさか、いきなり胸を触られるとは思わなかった……くすぐったくて変な声が出てしまった)テレテレ

那智・大淀「……」




大淀(な、那智さん! 提督が顔真っ赤にして恥ずかしがってますよ! どうやら私のテクでイカせてしまったようですね!)

那智(大淀……さすがにそれはないと思うぞ……)

提督「あ、あの、もういいかな?」

大淀「あ、は、はい! すみません!」

提督(これでセクハラの件は保留してもらえるだろうか? 訊いてみよう)

提督「あ、あの先ほどのあれは、セクハラ――」

大淀・那智「ひぃいいいいいいいいいいっ!!!」ビクッ

提督「っ?」

大淀「す、すみませんでした!!」ドゲザ

那智「わ、私の監督不行き届きだ! 責任は私にある! どうか大淀に寛大な処置を!!」ドゲザ

提督(え……なにこれ?)ドンビキ



那智(だから言っただろう大淀! いくら『びっち』でもいきなり触られたらそれはセクハラだぞ!)

大淀(ふえーん、那智さそんなこと一言も言ってなかったじゃないですかぁ!)

提督「な、なにを謝っているのか知らないが、セクハラの件については保留にしていただけないだろうか?」

提督「虫がいいのはわかるが、私も着任したばかりで……」

提督「もちろん君たちが罰を望むというのなら、それでも――」

大淀・那智「こちらこそそれでお願いします!!!!」ドゲザー

提督「え、あ、うん」

提督(なんか知らないが許されてた)



大淀(那智さん。提督って)

那智(ああ、やはり)

那智・大淀(ビッチだ)


執務室


大淀「さて。いろいろありましたが、いろいろと説明したり決めなければならないことがあるので、話を進めさせていただきます」

提督「ああ、すまない」

那智(半分くらい大淀のせいなのだが……)

大淀「とりあえず提督のお仕事は、基本的にこの執務室で行っていただきます」

提督「ああ」

大淀「作戦の立案、計画、出撃命令、それから補給に関することや、日々の任務など」

大淀「こなさなければならない仕事はたくさんあり、提督の負担も非常に重くなっております」

大淀「そこで数年前から艦娘が秘書官となり、提督のお仕事を手伝うという制度ができました」

大淀「こちら基本的には一人となっていますが、多すぎなければ何人選んでも構わないです」

提督「ふむ。ちなみに君は秘書官ではないのか?」

大淀「そうですね。役割として被る部分は多くありますし、もちろん提督のお仕事の手伝いもさせていただきますが」

大淀「執務室を離れた仕事も多く請け負っておりますので、申し訳ないことに常にお手伝いできる立場ではないのです」

大淀「ですので、執務室で一緒にお仕事をしていただくパートナーという感覚で、秘書官を決めていただきたいのです」

提督「ふむふむ。説明ありがとう」


提督「では、秘書官は那智にしよう」

那智「わ、私か!?」アセアセ

提督「ああ、責任感もありそうだし、規律に厳しく、仕事も出来そうだ」ニコリ

提督「私の方がいろいろ教えてもらいそうだな、ははは」

那智(くっ、男の人にこんなに褒められるだなんて……///)テレテレ

那智(顔が真っ赤になっていないだろうか///)

那智(いや、社交辞令なのは判っているが、しかし男に免疫がない私にとっては……///)

那智「……」ジッ

提督「……?」ニコッ

那智(かわいすぎるぅううううう!!)

那智(こ、こんなかわいい男の人と一緒に仕事するとか!!)

那智(だ、ダメだ! 軍人として恋をするわけには……)

那智(で、でも……あんなスタイルが良くて……顔立ちが良くて……///)

提督「……那智?」

那智「あ、ああ! お受けシュル!!」

提督「しゅる?」キョトン

那智「お受けする!!!」ダンッ

提督「あ、ああ。すまない」ビクッ

大淀「ブフォッ」

那智「笑うなぁ!!!」


大淀「ま、まあ。とにかく那智さんはいい選択だと思います」

大淀「駆逐艦の子たちでも仕事はできますが、やはりまだお仕事に慣れていない提督ですと、しっかりサポートをしてくれる女性の方がいいでしょうし」

大淀「もちろん交代するといったことも可能ですので、その際はお申し付けください」

提督「いや、そんな気に入らないから交代だなんてことは絶対にしないから安心してくれ」

那智(かわいいのに、かっこいい!!!)


とりあえずここまで。

後でまた更新するかも。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年04月18日 (火) 00:30:59   ID: RR4DRHaf

期待

2 :  SS好きの774さん   2017年04月21日 (金) 21:49:00   ID: rcYTVk5G

男耐性どうのこうのより、どすけべむっつり艦娘なだけなんじゃ…

3 :  SS好きの774さん   2017年04月22日 (土) 02:28:41   ID: 76b_5K6-

すごく期待

4 :  SS好きの774さん   2017年04月22日 (土) 08:13:16   ID: wzYTr8kI

期待

5 :  SS好きの774さん   2017年04月22日 (土) 15:27:14   ID: 6bWYkmpW

チラチラ ハヤクハヤクー

6 :  SS好きの774さん   2017年05月01日 (月) 06:55:45   ID: JsMezTiL

逆転ものもっと増えてくれ

7 :  SS好きの774さん   2017年05月04日 (木) 14:41:21   ID: u1wv-kD7

おぅ、あくしろよ。

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