開拓者「安価で雪山に町を作る」 (227)

王「開拓者よ。我が国にはかつて開拓に失敗し放置されている土地が点在している」

王「此度そなたを派遣するのは極寒の山地だ」

王「2か月以内に人が住める環境を整えよ」

王「危険な山だ。くれぐれも用心するがよい」

開拓者「ははっ」



開拓者「と、役目を与えられた俺は部下を引き連れ開拓に適した平坦な土地を探して歩いていた」

用心棒「獣の足跡だ。周囲に気を付けろ」

超能力者「雪、歩きにくいなぁ……全部溶かしてしまおうか」

開拓者「国内でも屈指の実力者2人がついているから襲撃や遭難の危険はない」

開拓者「予想より楽な開拓になりそうだな」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492415481

超能力者「そういえばこの山、妖怪が出るって噂があるんだよ」

開拓者「妖怪だと?」

超能力者「前の開拓団は妖怪たちに邪魔されて失敗したんだって、超常現象に詳しい友人が教えてくれたんだ」

開拓者「もしかしてあれが妖怪か?」

ゆきんこ「あははーっ」ポイッ

開拓者「おい、雪玉を投げてきたぞ」

用心棒「悪戯好きの妖怪か。崖から突き落とす等の致命的な事をやらかす可能性もある」

用心棒「労働者たちが到着する前に妖怪共を根絶やしにするべきだと思うが」

開拓者「それで構わない。開拓の支障になるからな」

ゆきんこ「わは?」

用心棒「ガキの姿をしているからとて容赦はしない」

ビュオオオ

用心棒「なんだ? 急に吹雪が」

雪山の神「(Θ_Θ)……」

用心棒「貴様が妖怪の頭領か」

用心棒「探す手間が省けたぞ! くたばれ! 滅神焔圧斬ッ!」

雪山の神「(`Д´)」スッ

用心棒「すり抜けただと……?」

雪山の神「\(`Д´)/」ピカー

用心棒「」ボロボロ

開拓者「用心棒が……!」

超能力者「掴まれ! テレポート!」

開拓者「用心棒が雪に変えられ、崩れてしまった」

開拓者「復活させることは不可能だろうな……」

超能力者「くそぉ……どうしてこんなことに……」

開拓者「今は前向きに考えよう。開拓をするにあたって一番の問題はこの雪だ」

開拓者「これだけ厚く積もっていては耕作できないわけだが、いい対策はないだろうか?」

超能力者「雪……そうだ!」

超能力者「俺の超能力でこの山を雪の降らない温帯の気候にする!」

超能力者「そうすりゃ農業もしやすくなるし、あの化け物もいなくなるに違いない!」

超能力者「善は急げだ! 早速……あっ」

開拓者「そんな事までできるのか。流石だな。……どうした?」

超能力者「あ、あああ、うああああ!!」

超能力者「見てる! あんたの後ろで! 化け物が俺を見てるうああああ!!!」

開拓者「お、落ち着くんだ!」

超能力者「アハハハハハハハ!!」ダッ

開拓者「おい、どこへ行く! そっちは崖だ! 待て!」

開拓者「くっ、やけに足が速くなっている……もう間に合わない」

開拓者「王国で最強クラスの用心棒と超能力者がいとも簡単にやられた……」

開拓者「もう駄目かもしれんな」

ドシン

雪山の神「(ΘДΘ)」

開拓者「……ここまでか」

開拓者「すまない。俺たちが悪かった。二度とこの山には近づかないし誰も近づかせない」

開拓者「開拓もしない。だから見逃してくれないだろうか」

雪山の神「((・_・))×」

開拓者「そうか……。ならばもう好きにしてくれ」

雪山の神「!((・o・))××」

開拓者「違う……? まさか、開拓をしてもいいと言うのか?」

雪山の神「(^_^)」

開拓者「しかし、なんでもしていいってわけじゃないんだろう?」

開拓者「……妖怪に危害を加えない。そして、環境ごと変えようとしない。それでいいか?」

雪山の神「(^o^)◎」

開拓者「……容赦いただき、感謝する」

開拓者「だが、もし妖怪の方から攻撃されたらどうすればいいんだ?」

雪山の神「( `Д´)/……(´_`)◎」

開拓者「懲らしめる分には構わないのか……」



※備考

前回とのネタ被りを避けるため『妖怪対策』『気象操作』を試みる安価は残念な結果になります

前回(対決編)→開拓者達「安価で素敵な町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486966618/)
五回目(魔界編)→開拓者「安価で魔界に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1477723880/)
四回目(高原編)→開拓者「安価で高原に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1476533102/)
三回目(南国編)→開拓者「安価で孤島に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462605431/)
二回目(砂漠編)→開拓者「安価で砂漠に町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454661413/)
初回(森林編)→開拓者「安価で立派な町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448084293/)

1週目

称号:山神と妖怪の領域

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。


第二開拓者「あー、それ、間違いなく神様ですね」

開拓者「そうなのか」

第二開拓者「神様にもいろいろいるんですけどね。開拓者さんが会ったのは土地神様です」

第二開拓者「土地神様は自身の司る土地にいる限り無敵ですよ。とてもじゃないけど逆らえません」

開拓者「ああ……実感した」

第二開拓者「私、そういうものの相手は得意なので交代しましょうか?」

開拓者「いいや、妖怪を抜きにしても厳しい土地だ。新人には任せられないな」

第二開拓者「それならせめて神様との正しい付き合い方をお教えしましょうか。優しく指導しますよ?」

開拓者「遠慮しておく。時間がないものでな」

開拓者「お前も自分の担当している開拓に集中しろ」

開拓者「じゃあな。通信切るぞ」



労働者「なんか変なのいますね。よしよし」

ゆきんこ「きゃー」

開拓者「撫でるのは構わないがくれぐれも危害は加えるんじゃないぞ」

開拓者「開拓地に妖怪が住み着いているようだが、助けには全く期待できない」

開拓者「町作りに利用する事はできそうにないな」

開拓者「さて、一旦妖怪たちの事は忘れよう」

開拓者「今のところ、山の中の平坦な台地にテントが多数張られているだけに過ぎない」

開拓者「いざ、開拓を始めるぞ!」


安価↓1、2、3 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

開拓者「雪をどかし、いちごの種を蒔いた」

開拓者「いちごは寒い土地にも耐え得る数少ない農作物だ」

開拓者「開拓中は特殊な肥料を用いているためすぐに育つ。なお人体に影響はない」

開拓者「そろそろできている頃だろうか」

ゆきんこ「もぐもぐ」

開拓者「お、お前らー! 全部食い尽くしたな!?」

ゆきんこ「わーっ!」ダッ

開拓者「俺のメシが……」


開拓者「こう寒いと風呂が恋しくなるな」

開拓者「というわけで温泉を探すことにした」

開拓者「足元と妖怪には気を付けろよ」

労働者「はい!」

開拓者「では、探索開始!」


コンマ↓1判定 奇数…温泉が沸いていた 偶数…火山じゃなかった

開拓者「お前たち、ご苦労だった」

労働者「温泉、見つかりませんでしたね……」

開拓者「実はだな……地層を見つけて鉱物を観察したのだが」

開拓者「この山は火山じゃない、つまり温泉が湧くわけがなかったようだ」

開拓者「先に調べるべきだったな。すまない、俺のミスだ」


開拓者「なんだこれは」

労働者「丸太小屋ですね」

開拓者「しかも何棟も。お前たちが建てたのか?」

労働者「いえ」

雪山の神「(・ー≦)>」

労働者「うっ、うわあああ」

開拓者「山の神だったか……。2人の命を奪った対価、なのか?」

雪山の神「(_ _)◎」

開拓者「これ以上生贄は与えない。残りの開拓は俺がやる」

雪山の神「(・_・)」

●状況
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・いちご農園……寒さに強いいちごを専門的に栽培している。

●ステータス
生産Lv.0→1
製造Lv.0
商業Lv.0
インフラLv.0→1


開拓者「今回の目標もいつも通り産業を育てることだ」

開拓者「Lv.5でそれなり、Lv.10で国内有数の産業となる」

開拓者「そして、ある社会学者の著書から引用し、インフラLvを導入した」

開拓者「電気ガス水道、交通、医療、教育……産業には直接寄与しないが重要な、暮らしやすさの指標だな」

開拓者「この開拓地は交通の便がすこぶる悪い」

開拓者「故に、専門家を集めるよりも今いる労働者に仕事を教える方が効率的だ」

開拓者「そうして生まれた専門職が働くことで町が発達していくんだ」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

開拓者「小屋は人外が建てたものとは思えないほどいい出来だった」

開拓者「流石は神と言うべきか」

開拓者「暖炉に木をくべて暖をとれるようになったが、あいにく開拓地には娯楽がない」

開拓者「そこでこうして読書で夜を過ごしているわけだ」

開拓者「しかし、この本『人に愛される方法100』は綺麗ごとを言いすぎだ!」

開拓者「ここまで倫理を意識して生きられる人間などそうはいない」

開拓者「むしろ実践できる人間は気持ち悪いくらいだ。そして悪人に騙されて破滅するのがオチだろう」

開拓者「しょうがない。もう寝るか……」


労働者A「わっ、危ない」

労働者B「やっぱり勘でできるものじゃないんだなー」

開拓者「どうした?」

労働者A「せっかくの雪山なんで、スキーにチャレンジしようと思って」

開拓者「何をしているんだ! 危ないじゃないか!」

開拓者「スポーツは整備された場所でするべきだ!」

労働者B「でも雪山の斜面を滑走する映像が……」

開拓者「あれはプロの中のプロだ! 素人が真似するもんじゃない!」

労働者A「どうしたらプロになれますか!?」

開拓者「道は長いが……教本を読んで基礎から学ぶといい」

開拓者「……ついでにこっちの本も読んでおけ。無茶をするな。正しい生き方を知るべきだ」


●住民
・スポーツマン……ウィンタースポーツを愛好する人々。まだプロではない。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。


労働者「えっほえっほ」

善人A「お荷物をお持ちしますよ!!!」


スポーツマン「なんで止めるんだよ! 練習してるのに!」

善人B「ここは滑走禁止ですよ! 植物にぶつかって折れたら可哀想なのであちらで練習しましょう!」


善人C「こんにちは!!!」

ゆきんこ「ひっ」ビクッ


開拓者「……キラキラと輝かしい人間が開拓地にあふれてしまった」

開拓者「悪いことではないのだが……何と言うべきか……」

開拓者「スポーツマンたちはスノーボードとスキーを練習しているようだ」

開拓者「上達が早い者もいるからその内大会に出られるかもしれんな」

使者「あ、美味しいですね、いちご」

開拓者「第一声がそれか、王の使者よ」

使者「大変なことになりましたね。まさかあの用心棒と超能力者が死んでしまうなんて」

開拓者「彼ら、強かったんだろう?」

使者「それはもう。まだ信じられないくらいですよ」

使者「そしてあなただけ生き延びてることが不思議でならないんですが」

開拓者「悪運が強いんだ」

使者「まあ、滞りなく開拓が始まったので王国としては本当に不幸中の幸いなんですがね」

使者「さて、何か助けになれることはありますか?」


安価↓1 王都への要請

次は少し間が空きます
安価なら下

開拓者「農業が可能になったものの、いちごだけではやっていけない」

開拓者「他の農作物も育てられるようにしたいのだが……」

使者「しかしこの極寒の環境ではほとんどの植物が枯れますよ」

開拓者「分かっている。だから品種改良の専門家を派遣してもらいたい」

開拓者「こんな場所で働きたいという物好きがいるかどうかは分からんがな」

使者「では著名な先生方に連絡を取ってみます」

使者「体を壊さないように気を付けてくださいね」



1週目結果

称号:山神と妖怪の領域 → 白銀のいちご畑

~住民の声~
労働者「最近いちごしか食ってねぇ」
善人「私達は妖怪も差別しません」

~来訪者の声~
老人「まさかあんたたち、この山に町を作ろうというのか……。やめなされ……」
猟師「忠告だ。開拓するなら場所を変えた方がいい」

2週目

称号:白銀のいちご畑

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・いちご農園……寒さに強いいちごを専門的に栽培している。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・スポーツマン……ウィンタースポーツを愛好する人々。まだプロではない。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。

●ステータス
生産Lv.1
製造Lv.0
商業Lv.0
インフラLv.1


博士「オホン、ここが開拓地なんだね」

開拓者「貴方が遺伝工学の権威か。よくぞ来てくれた」

博士「オホン、私も寒冷地での品種改良に取り組む所だったのでね。ちょうどよかったね」

博士「より厳しい環境で農業が成立すれば、文明はより進歩し、王国の領域も広がるね。そうだね?」

開拓者「ああ。王国周辺では、歴史的に、人の住んでいない土地を領土と主張している国はない」

開拓者「王国の未来を一手に担う……それが開拓者の仕事だ」

博士「協力させてもらえて光栄だね、オホン」

開拓者「……風邪か?」

博士「癖だね」


※農作物の制限が撤廃され、たとえ熱帯植物でも栽培できるようになりました

労働者「大変だ!」

開拓者「どうした!?」

労働者「見たことない妖怪のせいで、スポーツマンが怪我をした!」

善人「打撲で済んで本当によかったです」

スポーツマン「スキーの練習中に足を掴まれたんだ……」

開拓者「その妖怪はどこに行った?」

労働者「あれだ」

開拓者「……死んでいるな」

スポーツマン「転んだ俺に巻き込まれて、そのまま俺の下敷きになったんだ」

開拓者「……自業自得だな」


●住民
・ゆきころばし……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を掴む、猿に似た妖怪。

開拓者「あくまで勘だが……妖怪は毎週増えるんじゃないだろうか」

開拓者「増えるのなら今まで全く研究されていないのも納得だな」

開拓者「足元に気を付けつつ作業を続けよう」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

開拓者「ふう……」

開拓者「無心になって耕していると寒さも忘れるな」

開拓者「開墾は開拓の基礎だ」

開拓者「俺が最も得意なのは耕す事だと言っても過言じゃない」

博士「オホン。開拓者君、何を植えるつもりなのだね」

開拓者「何でも大丈夫なのか?」

博士「何にせよ品種改良が必要だからね。何でも変わらないね。オホン」


1.いちご農園を拡大する
2.広く浅く栽培する
3.他の作物を専門的に栽培する(その種類も)

安価↓1

開拓者「広く浅く、いろんな種類をお願いしたい」

博士「オホン。数が多いと時間がかかるが良いかね?」

開拓者「ああ。数日中に栽培できなくてもいい。2か月後に結果が出ていればいいんだ」

博士「オホン。ではこの農地は研究に使わせてもらおうかね」


開拓者「ムラムラしてきた」

労働者「どうしたんだいきなり」

スポーツマン「俺もだ」

労働者「お前もかよ」

開拓者「このままでは誰彼構わず襲ってしまいかねない」

スポーツマン「分かるぜ。昨日なんて妖怪相手にやっちまう所だったぜ」

労働者「馬鹿じゃねえの」

開拓者「至急、発散の場が必要だ」

開拓者「建てるぞ! 娼館を!」

●状況
・娼館……売春を行う施設。
・品種改良試験場……農作物を寒冷地に適応させる実験を行っている。後々畑になる。


娼婦「またいらっしゃってくださいね……♪」

開拓者「スッキリした!」

善人「探しましたよ! なんて物を建てているんですか!」

開拓者「……その反応はもっともだが、俺の話を聞いて欲しい」

善人「聞きましょう。話も聞かずに怒るのは良くない事ですから」

開拓者「この開拓地には性欲を発散する場が必要だったのだ」

開拓者「なぜなら、一部の住民が『人を襲うのは犯罪だが妖怪には人権がないんじゃね?』と思いついてしまったからだ」

善人「なんて卑劣な発想……!」

開拓者「もしそれを放置したら、妖怪の親玉が激怒するに違いない」

開拓者「俺たちは全員、生きて山から出ることはできないだろう」

善人「……開拓者さんは皆の命を守るために、娼館を建て、他所から娼婦を招いたという事ですか」

善人「感激しました!!」

開拓者「うむ」

開拓者(ちょろいな)

開拓者「娼館は利用者が少なく、農地はまだ食用の作物ができていない」

開拓者「今は耐え時だな」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

●住民
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。

●ステータス
生産Lv.1→2


民俗学者「ヤマヌシと呼ばれる怪をご存知ですか……?」

民俗学者「これは王国南部の人里離れた寒村に伝わる話なんですがね……」

民俗学者「その村では毎年二人の幼子が選ばれ、山頂のお堂までお守りを納めに行くんですよ」

民俗学者「このお守り、五角形の木箱に収められていましてね」

民俗学者「村民は箱を決して開けてはいけない、と伝えられていました」

民俗学者「ただし例外となるのが男児で、彼がお堂で新しいお守りと古いお守りを入れ替える役目を担います」

民俗学者「ところが、ある年、流行り病によってその村の男児は一人残らず亡くなってしまいました」

民俗学者「村の重役は話し合いの末、女児の一人に男装をさせて山頂へ向かわせ……」

農家A「何の話だあれ」

農家B「この開拓地とは何の関係もない話だろ?」

農家C「ほら、変な妖怪話なんて聞いてないで博士の手伝いに行くよ」

開拓者「妖怪対策になるかと思って民俗学を取り入れてみたが……」

開拓者「まるで駄目だな。民俗学的な価値はともかく、真偽不明で役に立たない知識ばかりだ」

善人「娯楽にはなりますよ。……きっと」

使者「だんだんカオスになってきましたね」ワクワク

開拓者「お前は何に期待しているんだ」

使者「王国に被害が及ばない程度の荒れ模様ですかね」

開拓者「王の使者として問題があるんじゃないか」

使者「もう貴方が失脚しても第二開拓者さんがいますからね」

開拓者「第二開拓者の様子はどうだ?」

使者「……問題ありませんよ」

開拓者「なんだその不自然な間は」


安価↓1 王都への要請

開拓者「王国がこの山の開拓に乗り出すのは今回が初めてではないんだろう?」

使者「はい。過去に二度失敗していますね」

開拓者「失敗の原因はなんだ?」

使者「詳細は覚えていませんが、一度目は災害、二度目は未知の現象、と報告されています」

開拓者「未知の現象は十中八九妖怪に関連するのだろうが、災害が少し気になるな」

開拓者「それらの詳細を調べてきてくれないか?」

開拓者「第二開拓者のバックアップで忙しいかもしれないが、頼む」

使者「了解です」



2週目結果

称号:白銀のいちご畑 → 雪山農業試験場

~住民の声~
農家「悪気はなかったんだ。クワを振り下ろした地面にゆきころばしがいたんだ」
民俗学者「かつて、夜見野村と呼ばれる村が存在していたのですが……」

~来訪者の声~
男性「娼婦のミヤちゃんを追いかけてきました!」
博士「オホン。順調だね。再来週には生産が始められるだろうね」

2週目

称号:雪山農業試験場

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・品種改良試験場……農作物を寒冷地に適応させる実験を行っている。後々畑になる。
・いちご農園……寒さに強いいちごを専門的に栽培している。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・スポーツマン……ウィンタースポーツを愛好する人々。まだプロではない。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばし……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を掴む、猿に似た妖怪。

●ステータス
生産Lv.2
製造Lv.0
商業Lv.0
インフラLv.1


農家「た、助けてください!」

開拓者「妖怪が出たか?」

農家「動物に畑が荒らされているんです!」

開拓者「何だと!?」

ゆきしし「フガフガ」

開拓者「真っ白なイノシシだな。やっぱり妖怪じゃないのか?」

農家「どっちでもいいです。いちごを根っこごと食い漁っているんです」

開拓者「任せろ」

ゆきしし「フガー!」

開拓者「うおっ、表面が冷たい。雪でできているのか? やはり妖怪か!」

開拓者「だが、やることは変わらん! 畑を荒らす害獣は追い払うまでだ!」


●住民
・ゆきしし……真っ白なイノシシの姿をした、畑を荒らす妖怪。

●ステータス
生産Lv.2→1.5

>>41 2週目→3週目



開拓者「今のところ強い吹雪に悩まされるようなことはなく、順調に進んでいる」

開拓者「これも山の神のはからいか?」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

続きは明日、できれば午前中から
安価なら下

ヤギ「……」ガタガタ

開拓者「標高の高い土地で飼う事の多いヤギならば雪山の家畜に適していると思ったが……」

開拓者「いくらなんでも寒すぎたようだな。小屋の中で過ごしてもらおう」

労働者「さ、寒いい……早くしてくれぇ」

開拓者「どうした、変なポーズだな」

労働者「寒くて、腹が……」

農家「トイレの順番を待ってるんです……」

開拓者「確かに、腹を壊しやすい気候だな」

開拓者「トイレの増設を行おう」

労働者「できたら王都のトイレと同じに……」

開拓者「大丈夫だ。抜かりはない」


●状況
・牧場……主に小屋でヤギを飼育している。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。

●ステータス
生産Lv.1.5→2.5
インフラLv.1→2

博士「オホン。人糞なんて肥料にできないね。当然ヤギのも駄目だね」

開拓者「そうか……。研究となると辺境の農業とはわけが違うのだな」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

旅人「た、助かったよ……こんな所に町があったなんて」

開拓者「運が良かったな」

旅人「本当だ。保存食を持った遺体を見つけていなかったら、ここまで辿り着くことも叶わなかった」

開拓者「他にも遭難した者がいたのか」

旅人「旅人の間ではルート上避けられない山なんだ。きっと多いだろうさ」

開拓者「この町の住民もすんでのところで命の危機を免れた者も多い」

開拓者「人命救助のための人員を用意せねばな」


●住民
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。

●ステータス
インフラLv.2→3


レスキュー「はい、消毒終わりです」

スポーツマン「助かったぜ……」

開拓者「レスキューは平常時には医者の代わりに応急処置を行う」

開拓者「重い病気を患った者が出た場合近隣の町に移送することになる」

博士「オホン。君、そこの苗を取ってくれたまえね」

農学者「はい、博士!」

開拓者「研究員が増えているようだが」

博士「オホン。見込みのある農家が手伝ってくれるようになったのでね」

博士「研究が捗るね」

農学者「我々は博士の研究と並行して、集中的な品種改良を行う事ができます」

農学者「今の知識では二週間で一種に取り組むのが限界ですがね……」

開拓者「十分だ。研究、頑張ってくれ」


1.いちごの質を上げてほしい
2.穀物の改良を優先してほしい
3.ヤギを鍛えてほしい
4.他の家畜も導入してほしい

安価↓1選択

開拓者「ならば、いちごの品質向上に取り組んでほしい」

開拓者「この僻地で立派な町を作り上げるには名産品が必要だ」

農学者「承りました。いちごの品種改良を行います」

農学者「吉報をお待ちください」

使者「あ、お手洗いお借りしました」

開拓者「トイレから登場するのかお前は」

使者「中々順調じゃないですか。癒されますね」

開拓者「先週と言ってる事が違うぞ」

使者「気にしないでください。ともかく、この調子なら安泰ですね」

開拓者「妖怪の被害さえどうにかできればな……」

使者「被害を止める分には構わないとの事でしたね」

開拓者「ああ。そこでイノシシ避けの柵をこしらえたんだが」

開拓者「奴らはどうやら柵の内側、畑で発生しているという事がわかった」

使者「やっぱり動物とは違うんですか」

開拓者「雪さえあればどこからでも発生できると思われる」

開拓者「かといって雪を完全にどかすのも無理だ……」

使者「少し食べさせてあげるしかないですねぇ」


安価↓1 王都への要請

開拓者「陰陽師の派遣を頼む」

開拓者「良い妖怪を仲間にし、悪い妖怪と戦う、そんな陰陽師だ」

使者「戦っていいんですか?」

開拓者「陰陽師なら山の神も倒せるだろう」

開拓者「なんたって陰陽師だぞ?」

使者「その陰陽師への信仰はどこから来たんですか」

開拓者「呼べないのか?」

使者「探してみますが、心当たりがないので……」

開拓者「探せばきっと現れる。それが陰陽師だ」

使者「話は変わりますけど、先週依頼された調査の結果を報告します」

開拓者「過去に起きた災害か」

使者「王都の図書館や博物館に残っていた資料から分かったのは『大嵐』が発生したということ」

使者「その年から数十年間、この山を中心に多くの町が雪に沈み……山にいた開拓団はもちろん全滅したそうです」

開拓者「そうか……それはもはや運次第だな」

使者「そうでもありませんよ」

使者「大昔の文献に『山の主が地に伏すとき、全ての生命の敵たる真の怪異が永遠の冬を招くだろう』と書かれていまして」

使者「意味は分かりませんが、関係あるんじゃないですかね」

開拓者「おい、そこの民俗学者。この文を解説してくれ」

民俗学者「ふむ、ふむ……そういうことか……」

民俗学者「もし私達が山の神を倒すと、さらに危険な存在が現れて、王国に甚大な被害を及ぼすことになるということが書かれています!」

開拓者「それくらいは俺でも分かったんだが……」

使者「真の怪異がただの大嵐かどうかというのがポイントなんですがね」



3週目結果

称号:雪山農業試験場 → 雪山のオアシス

~住民の声~
農家「暖房の効いた飼育小屋に入ってきたゆきししが溶けた……」
善人「とうとうゆきんこが懐いてくれました!」

~来訪者の声~
旅人「食事と寝床と夜の相手がいる……ここは天国だ!」
遊牧民「頼まれたから連れてきたけど、ここってヤギちゃんたちには辛い環境じゃないかな」

4週目

称号:雪山のオアシス

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・品種改良試験場……農作物を寒冷地に適応させる実験を行っている。後々畑になる。
・いちご農園……寒さに強いいちごを専門的に栽培している。
・牧場……主に小屋でヤギを飼育している。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・スポーツマン……ウィンタースポーツを愛好する人々。まだプロではない。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばし……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を掴む、猿に似た妖怪。
・ゆきしし……真っ白なイノシシの姿をした、畑を荒らす妖怪。

●ステータス
生産Lv.2.5
製造Lv.0
商業Lv.0
インフラLv.3


民俗学者「あらゆる困難が開拓で解決する、この王国の時代」

民俗学者「人々の閉ざされた心の闇にはびこる魑魅魍魎が存在していた」

民俗学者「開拓の力ではどうしようもできない、その奇怪な輩に立ち向かう……」

民俗学者「神妙不可思議にて胡散臭い男が一人……」

民俗学者「そう、人は彼を、陰陽師と呼ぶ―――!!」

陰陽師「吾輩が陰陽師である」

開拓者「おお、待っていたぞ」

陰陽師「吾輩の手にかかればあらゆる妖怪を手懐け、時には退ける事も容易い」

開拓者「実に理想的な陰陽師だ!」

農家「大変です!」

開拓者「来たな!」

農家「ヤギが妖怪に巻き付かれて大変なんです!」

開拓者「陰陽師、出番だ! 頼む!」

陰陽師「良かろう」

ヤギ「メ゛ェー……」ギュウウ

陰陽師「吾輩には分かるぞ。この綱が妖怪だ」

開拓者「おお、流石だ! 俺にも分かってたが!」

陰陽師「悪しき妖怪よ。吾輩が捕らえてやろう」

陰陽師「キェエエーイ!」ガシッ

陰陽師「冷たッ!?」バッ

開拓者「おい、大丈夫か」

ゆきんこ「きゃはっ」ガクッ

陰陽師「ぬおッ!? この悪童めが! 吾輩に膝カックンを仕掛けるなぞ! 待てい!」

ゆきしし「フガァー!」ドン

ゆきころばし「ヒヒッ」ガシッ

陰陽師「」ドテッ

開拓者「あいつ顔面から転んだぞ」


●住民
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。

開拓者「妖怪の波状攻撃を受けた陰陽師にはお帰り願った」

開拓者「だが、帰らなかった。しばらくはこの地で修行をやり直すらしい……」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

陰陽師「神社を建てなさい」

陰陽師「荒ぶる神を祀ることでその御霊を鎮めるのだ」

労働者「おー!」

農家「これで妖怪の被害とはおさらばだ!」


ゆきんこ「あははー」

善人「こら、悪戯はほどほどに!」

ゆきしし「もぐもぐ」

農家「どうなってるんだ!」

労働者「毎日参拝してるのに何にも変わらないじゃないか!」

開拓者「たぶん妖怪には好きにやらせてるんだろう」

開拓者「それ以前に信仰とかどうでもいいと思ってるんじゃないか?」

陰陽師「ぬう!」

陰陽師「お堀を作りなさい」

陰陽師「妖怪が町に侵入できないよう、結界を張るのだ」

レスキュー「力仕事なら任せろ」

スポーツマン「水は凍るからただ穴を掘るだけでいいんだよな」


ゆきころばし×4「「「「ヒッヒッヒ」」」」

ゆきづな「ギュウ」

農家「いやあああ! ヤギが四本脚と胴体をすべて拘束されてるううう!」

労働者「結界を無視して入ってきてるじゃないか!」

開拓者「妖怪は雪があればどこからでも発生するんだぞ」

開拓者「仮に堀が効果を発揮してもゆきづなは飛べるからな。そして来週からは飛べる妖怪ばかり生まれるだろう」

陰陽師「ぬうう!」

●状況
・堀……町の周囲を囲む深い溝。
・神社……神を祀る場所。


開拓者「神社は、人が増えたら観光地になるかもしれん」

開拓者「堀は、人が増えたら防犯になるかもしれん」

開拓者「……立地が原因なのか、来訪者が少ないのもどうにかしなければな」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

●住民
・巫女……八百万の神々と仲良くなりたい少女たち。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。


巫女「私は雪山の素敵な巫女。仕事は妖怪退治よ」

巫女「でも今日は一旦休み。神社の雪かきをしなくちゃ」

妖怪トレーナー「うぃっす! 巫女!」

巫女「あら、お賽銭箱はあちらよ」

妖怪トレーナー「お賽銭が欲しかったら、妖怪バトルで勝負だ!」

巫女「何よそれ」

妖怪トレーナー「まさか妖怪を持ってないのか? 妖怪はな、この時計で見つけて、このボールで捕まえるんだぜ」

巫女「そんな玉で捕まえられるわけないじゃない。頭打った?」

妖怪トレーナー「ゆきんこ! キミに決めた!」

巫女「トレーナーくんがおかしくなってしまったのは、妖怪のせいなのね! そうなのね!」

開拓者「おい陰陽師、子供たちがゆきんこより面倒な事になってしまったんだが」

陰陽師「吾輩は悪くない」

開拓者「お前たちよりはまだ民俗学者の方が役に立つレベルだ」

陰陽師「そこまで言う必要はなかろう」

開拓者「そうか? 悪かったな。俺は巫女に嫌な思い出があるもんでな」

開拓者「ともかく、妖怪に干渉するのは不可能だ」

開拓者「俺たちに出来るのは生産量を増やす、怪我を治す、そういった対処だけだ」

使者「あれ? 今週は全然進んでいませんね」

開拓者「陰陽師に任せてみたが失敗だった」

開拓者「奴は本物の陰陽師なのか?」

使者「ええ。井戸の神と交渉したり、人面鯉を倒したりといった実績がある本物ですよ」

開拓者「そのレベルの陰陽師がどうにかできるレベルじゃないだろう……」

使者「それは私も思ったんですが、開拓者さんがどうしても陰陽師を連れてきて欲しいと言っていたので」

開拓者「もっと優秀な奴はいないのか」

使者「超能力者さんを発狂させる程の脅威に対処できる人はまずいませんね」

開拓者「そうか……もう無視を貫くしかないのか」


安価↓1 王都への要請

開拓者「周辺の町への交通網の整備を頼む」

使者「開拓者さんはそれどころじゃなさそうですからねぇ」

開拓者「ああ。かなり開拓が遅れている。第二次、第三次産業がいまだに全く存在していない」

開拓者「しかし交通整備は急務だ。足がなければ病人も運ぶこともできない」

開拓者「頼めるか?」

使者「お安い御用です。鉱山の町や高原の町に頼んで列車と道路を整備してもらいましょう」

使者「雪山と言っても中腹より下ですからね。線路も問題なく敷けるでしょう」



4週目結果

称号:雪山のオアシス → 妖怪対策のなんちゃって専門家の村

~住民の声~
農家「ゆきんこの一人がゆきししを追い払ってくれるようになった。いちごと引き換えにね」
スポーツマン「巫女ちゃん……。人は空を飛べないんだ」
博士「最初の三匹を選ばせてくれ? 何の事を言っているのかね」

~来訪者の声~
陰陽師「悪霊退散」
雪山の神「(^o^;)」

今日はここまで
妖怪対策系の人員・設備は、観光客に妖怪対策頑張ってる町感を与える効果ならあります

5週目

称号:妖怪対策のなんちゃって専門家の村

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・堀……町の周囲を囲む深い溝。
・品種改良試験場……農作物を寒冷地に適応させる実験を行っている。後々畑になる。
・いちご農園……寒さに強いいちごを専門的に栽培している。
・牧場……主に小屋でヤギを飼育している。
・神社……神を祀る場所。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・スポーツマン……ウィンタースポーツを愛好する人々。まだプロではない。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・巫女……八百万の神々と仲良くなりたい少女たち。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばし……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を掴む、猿に似た妖怪。
・ゆきしし……真っ白なイノシシの姿をした、畑を荒らす妖怪。
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。

●その他
・遺伝子工学の権威が品種改良の研究を行っている。
・陰陽師が妖怪対策に取り組んでいる(成功するとは言ってない)。

●ステータス
生産Lv.2.5
製造Lv.0
商業Lv.0
インフラLv.3


使者「鉱山の町は交通網の整備を引き受けてくれませんでした」

開拓者「なぜだ?」

使者「今の開拓状況を見てメリットがないと判断したんでしょうね」

開拓者「いちごしかないからな……」

使者「高原の町は条件付きで引き受けてくれました。大きな町から直通ではなく別の路線になります」

開拓者「よほどの物好きでもなければわざわざ来ないだろうな。急いで町を大きくせねば……」

博士「オホン。研究が一段落した事を報告しに来たんだがね」

博士「畑まで足を運んでくれんかね」

開拓者「おお、ついにか」


●状況
・品種改良試験場……農作物を寒冷地に適応させる実験を行っている。後々畑になる。

・畑……穀類・根菜・葉物野菜を栽培しているそこそこの広さの農地。

●ステータス
生産Lv.2.5→3.5


開拓者「小麦に、かぶ、人参、白菜……」

開拓者「まさに畑だ!」

開拓者「期待できる収量は一般的な町の農地と同等といったところか」

博士「力及ばずすまないね」

開拓者「いいや、上出来だ。こんな土地で普通の畑を作るだけでも褒章級の働きだ」

博士「オホン。次は何に取り組めば良いのかね?」

開拓者「そうだな……」


1.今まで通り広く浅く、収量アップ
2.できれば果樹も欲しいところだ
3.羊の品種改良はできないだろうか
4.ブランド品を売りにしていこう(作物を指定)

安価↓1選択

開拓者「雪下野菜をブランドにしていきたい」

開拓者「わざと雪を積もらせて育てたキャベツは甘味を増し、ニンジンは臭みが消えると言うだろう?」

博士「言うね」

開拓者「同じように、風味の向上した、雪の積もる畑により特化した品種を生み出して欲しい」

博士「オホン。野菜の種類を絞れば次はもう少しだけ早く結果が出せそうだね」

博士「君も期待して待っておくと良いね」

農学者「開拓者さん、いちごの品種改良に成功しました」

開拓者「立て続けに朗報だな!」


●状況
・大粒いちご農園……寒さに強い大粒のいちごを専門的に栽培している。

●ステータス
生産Lv.3.5→4


開拓者「農園そのものが大きくなったわけではないから生産量は微増止まりか」

開拓者「だが、町の名物としての価値が上がったぞ」

開拓者「ご苦労だった。次の研究もよろしく頼む」

農学者「前にも申しましたが、我々の知識と経験では二週間に一つの種類にしか手を付けられません」

開拓者「うむ」


1.さらにいちごの質を上げてほしい
2.変わり種のいちごも作ってほしい
3.ヤギを鍛えてほしい
4.他の家畜も導入してほしい

安価↓1選択

開拓者「ヤギ以外の家畜も飼えるようにできないだろうか?」

農学者「可能です。最新の品種改良技術によってごく短期間で変化を起こすことができます」

農学者「ただし運が悪いと良い結果を出すまでに半年以上かかる可能性もありますが……」

開拓者「何? それは困る」

開拓者「この際種類は指定しない。なんでもいいから上手くいった家畜を増やしていこう」

農学者「分かりました」

巫女「とっちめてやりなさい、ゆきわん!」

ゆきわん「ユキッ。ユワン!」

妖怪トレーナー「避けろ、ゆきんこ!」

ゆきわん「ユワオーン!」

ゆきんこ「きゃー」

巫女「じゃれてるわね……」

妖怪トレーナー「ゆきわんは戦うのが嫌いなんだな」

開拓者「何だ、あの犬のような物は」

民俗学者「その姿は120年前の画家キューエィの作品と酷似しており……」

陰陽師「否。神社に現れ出でたる新たな妖怪である」

開拓者「危険は……なさそうだな」

開拓者「マスコットキャラクターのような見た目をしている」

巫女「ちょっとあんた、何食べてるの!?」

妖怪トレーナー「あれ? 何もないぞ?」

ゆきわん「邪霊がこっちを見ていたから退治したでユワン」

ゆきんこ「えらいよゆきわん!」ナデナデ

開拓者「喋れるのか!?」


●住民
・ゆきわん……邪を払う力を持つ可愛らしい霊犬。ライバルは電気ネズミと火ネコ。

ゆきわん「泥棒はいけない事だユワン!」

ゆきしし「フガー!」

農家「大粒いちごは守られた!」

開拓者「……まさか、あの子供たちが間接的に役に立つとは」

開拓者「分からんもんだな……」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

スポーツマンA「スキー場ができたってよ!」

スポーツマンB「これで思いっきり練習できるぜ!」

陰陽師「スキーか、少し興味がある」

博士「やってみるかね?」

労働者「道具類の貸出はこちらです!」

陰陽師「……意外と様々な物が必要になるのか。金が足りぬ」

博士「私が出しておこうかね」


陰陽師「……何とか転ばずに滑り切れたぞ」

博士「そこの君たち、何をしているんだね」

善人「犬と協力してゆきころばしを追い払う仕事です」

ゆきわん「ユワン!」

陰陽師「……お手」

ゆきわん「ガブ!」

陰陽師「ふぐおおお!!」

博士「心の清らかな人にしか懐かないんだね。不思議なものだね」


スポーツマンA「スキーの後はサウナだ!」

スポーツマンB「おおちびっこ共、お前らも入るのか」

ゆきんこ「うん!」

ゆきわん「ユワン!」

ゆきんこ「」ジュウ

ゆきわん「」ジュウ

スポーツマンA「お、おい! 溶けて消えたぞ!」

スポーツマンB「誰に報告すればいいんだ、これ……」

●状況
・スキー場……安全面に配慮して整備された斜面。リフトもある。スノーボードもできる。
・サウナ……全身ぽかぽかに温まって健康になれる施設。

●ステータス
商業Lv.0→1
インフラLv.3→4


開拓者「スキー場とサウナを完備した!」

開拓者「これで何もない町とは言わせないぞ! 来たれ観光客!」

開拓者「ゆきころばし共は犬の嗅覚で探し出して掘り出すことで、被害を未然に防いでいるらしい」

開拓者「ところで博士曰く妖怪の中で人が積極的に関われるのは犬とゆきんこだけ。しかもそれができるのは子供と善人だけだということが分かった」

開拓者「単純に利用できるようになったとは考えない方がいいな」

開拓者「ところで妖怪も住民であるわけだが、労働者教育を施すことはできるか?」

開拓者「答えはノーだ。俺には干渉する事ができない」

開拓者「だが実は、善人かつ農学者という住民がいる。奴に任せればあるいは……?」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

開拓者「サウナに入ったゆきんこと犬が溶けたという報告を受けたんだが」

陰陽師「この山にいる妖怪達は雪でできている。それが理由であろう」キリッ

開拓者「今日は頼りになるな。ついでに聞きたいんだが……」

開拓者「妖怪達の詳しい生態を教えて欲しい」

陰陽師「彼奴らは人知の及ばぬ存在。その在り様を解する事は決してできぬ……」

開拓者「そうか。残念だ」

●住民
・教師……子供たちに学問を教える先生。小屋を教室として使っている。
・スポーツマンⅡ……スキーおよびスノーボードのプロ。

●ステータス
インフラLv.4→5


教師「今日は算数の授業はお休みです」

少女「やった!」

妖怪トレーナー「帰って妖怪を探しにいくぜ!」

教師「代わりに、特別な先生が来てくれました!」

プロスキーヤー「やあみんな! 今日は特別な体育の時間だ!」

少年「体育ひゃっほー!」

巫女「空の飛び方を教えてくれるの!?」

教師「そして、みんなと一緒に体育をするお友達も来ています!」

スポーツマンA「やあ! 大きなお友達だよ!」

スポーツマンB「プロの指導が受けられると聞いて……」

少女「おじさんだ……」

スポーツマンA「違うよ! お兄さんと呼んでね!」

スポーツマンB「気まずいな……」

開拓者「教育・医療・衛生環境の揃った、そこそこ暮らしやすい町になったな」

開拓者「だがまだ村だな……」

使者「ですねぇ。地元の人しかいない感じが特に」

開拓者「どうすれば周辺の大きな町は協力してくれるのだろうか……」

使者「メリットがないからいけないんですよ」

使者「高原の町の生産Lvと商業Lvは10ですからね」

使者「観光に行くにしても作物を仕入れるにしてもまあそっちでいいやってなっちゃうんですよ」

開拓者「工業を育てればいいということか?」

使者「それもありですけど、鉱山の町の劣化にならないように気を付けないといけませんね」

開拓者「難しいな……」


安価↓2 王都への要請

短いですが今日はここまで
安価なら下

開拓者「そうだ。これは友人と雑談した時に知ったのだが」

使者「開拓者さん、ご友人がいらしたんですか!?」

開拓者「驚くんじゃない!」

開拓者「……大都市の小中学校ではスキー研修と称して海外旅行に行くことがあるらしいな」

使者「比較的リッチな家庭に生まれた子供たちだけですがね」

開拓者「そこでだ。この雪山で子供たちのスキー研修を開きたい」

開拓者「そうして子供たちを経由して観光地としての魅力を伝えるんだ」

使者「どちらかというと修学旅行より宿泊学習向きの村ですよね。この、一部の子供たちは退屈で仕方ない感じが」

開拓者「来週すぐ来るわけじゃないだろう。子供たちが来る頃にはもっと大きな町が出来ている」

開拓者「国内で本格的なスキーができる土地は極めて少ない」

開拓者「交通網が発達すればスキーは庶民にも手が届くスポーツになるだろう」

開拓者「そして選手層が厚くなれば国際大会で活躍する者も現れる」

使者「夢がありますね」

開拓者「開拓を通して国の文化に変化を与える。開拓の醍醐味だな」



5週目結果

称号:妖怪対策のなんちゃって専門家の村 → 秘境のスキー村

~住民の声~
農家「ようやく農業が始められる!」
レスキュー「大勢の奇妙な遭難者の遺体が見つかった。何が起きているんだ?」
ゆきんこ「あのねー、あははっ」

~来訪者の声~
娼婦「学校の先生たちの視線が痛いわぁ」
忍者「この状況なら鉄道会社を説得できそうでござる」

6週目

称号:秘境のスキー村

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・お堀……町の周囲を囲む深い溝。
・畑……穀類・根菜・葉物野菜を栽培しているそこそこの広さの農地。
・大粒いちご農園……寒さに強い大粒のいちごを専門的に栽培している。
・牧場……主に小屋でヤギを飼育している。
・スキー場……安全面に配慮して整備された斜面。リフトもある。スノーボードもできる。
・サウナ……全身ぽかぽかに温まって健康になれる施設。
・神社……神を祀る場所。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・スポーツマンⅡ……スキーおよびスノーボードのプロ。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・教師……子供たちに学問を教える先生。小屋を教室として使っている。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・巫女……八百万の神々と仲良くなりたい少女たち。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばし……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を掴む、猿に似た妖怪。
・ゆきしし……真っ白なイノシシの姿をした、畑を荒らす妖怪。
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。
・ゆきわん……邪を払う力を持つ可愛らしい霊犬。神社を縄張りにしている。

●その他
・遺伝子工学の権威が品種改良の研究を行っている。
・陰陽師が妖怪対策に取り組んでいる(成功するとは言ってない)。

●ステータス
生産Lv.4
製造Lv.0
商業Lv.1
インフラLv.5


使者「高原の町から連絡が」

開拓者「なんだ?」

使者「農業生産地および観光地としての差別化ができており、王国および双方の町に利益があると判断し」

使者「鉄道会社を説得した結果、大都市と直通の鉄道を通す事が可能になった……と」

開拓者「朗報だ。返礼が必要だな」

使者「ちなみに連絡は矢文でしたので矢文で返しておきますね」

開拓者「忍者か!?」

ざわざわ

開拓者「何の騒ぎだ」

レスキュー「ああ、開拓者さん」

レスキュー「山の斜面の見回りをしていたところ、凍死した遭難者の遺体を発見したのですが……」

開拓者「……多いな」

レスキュー「20人もの命がごく短期間に失われました」

陰陽師「彼らの魂は吾輩がなだめておいた。祟りの恐れは無い」

レスキュー「原因はおそらく二日前から続いた吹雪」

レスキュー「ほとんどが軽装だったため凌ぎ切れなかったのでしょう」

開拓者「軽装か? いや、持ち物が多いだけか」

レスキュー「カメラや照明器具が多いです。カメラマンなんでしょうか」

開拓者「イエティでも探しに来ていたのか?」

レスキュー「あながち、いないとも言い切れませんね」

開拓者「そうだな」

開拓者「ともかく、妖怪のせいで死んだと思われたらかなりの痛手だ」

開拓者「後始末は使者に任せるとしよう」

開拓者「と、いうわけだ」

使者「なるほど。まあ、ある意味自業自得なんですが」

開拓者「ああ。雪山に軽装で行くのは大間違いだ」

開拓者「それ以前に、素人が雪山を登ってはいけない」

使者「妖怪に出くわす可能性がありますしね」

開拓者「そういう事を言っているわけじゃないんだがな……」

レスキュー「た、大変です開拓者さん!」

レスキュー「例の件、やはり妖怪の仕業かもしれません!」

開拓者「何!?」


スポーツマン「ゆ、油断したぜ……」

開拓者「まさか、あの貧弱なゆきころばしに転ばされたのか!?」

スポーツマン「面目ねえ……雪がクッションになって怪我はしなかったが……」

妖怪トレーナー「ゆきわんが戦闘不能になってしまったんだ!!」

ゆきわん「ユワゥン……」

開拓者「犬にも駆除できないだと?」

ゆきころばし「ウホホッ!」

開拓者「なっ、こ、こいつは……」

開拓者「ゆきころばしがマッシブになっている!!」

レスキュー「いましたね、イエティ……」


●住民
・ゆきころばしⅡ……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を強烈に掴む、ゴリラに似た妖怪。

開拓者「スキー場を作ったから進化したのか……?」

開拓者「そういえば説明していなかったが、施設および住民は増設・教育を重ねるとレベルが上がる」

開拓者「レベルは最大で3だ。……まさか、ゆきころばしは後一回の変身を残しているのか!?」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

●状況
・畑Ⅱ……穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。
・映画館……都市で作られた映画などの映像を大画面で上映できる施設。

●ステータス
生産Lv.4→5
商業Lv.1→2


開拓者「畑の、拡張だ」ザクッ ザクッ

開拓者「うおおおおおおお!」ザクザクザクザザザザザザ

農家「なんて速さだ……」

博士「オホン。素晴らしいね。開拓者の名は伊達じゃないね」

農学者「どちらかというと耕作者ではないでしょうか」


開拓者「こんなものか」

農家「たったの一時間で農地面積が二倍に!」

博士「我々も見習って畑の質を高める研究も急がないといけないね」

農学者「はい! 博士!」

開拓者「子供たちへ娯楽を提供しつつ大人も楽しめて経済効果にも期待できるものとして……」

開拓者「俺が考えたのは映画館だ」

開拓者「技術革新の進む王都の新都心ではVRのコンピュータゲームが人気で、魔法街ではスピリチュアルネットワークなんたらが人気らしいが」

開拓者「俺にはついていけない。そして大多数の子供にもついていけない」

開拓者「やはり堅実なのは映画だ」

ブィーン

開拓者「ああ、このブザー。これぞ映画館だ」

開拓者「ちなみに俺はアクションや冒険、刑事物よりも人間ドラマやコメディが好きだ」

開拓者「スリルを感じるのは仕事の時だけで十分だからな……」

開拓者「……現時点で製造業が全く存在していない」

開拓者「いやこの際、農業と観光に特化して第二次産業を捨てるのもありか」

開拓者「イエティもどきの脅威も何とかしなければな……」


安価↓1、2 労働者に学ばせるテーマ

スタッフA「いらっしゃいませ! いちご農園の入り口はこちらです!」

スタッフB「申し訳ございません。少々お待ちください」

スタッフC「管理者のほうは現在留守ですので代理で私が対応させていただきます」

開拓者「商業を育てるなら必須かもしれない職業、それが接客スタッフだ」

開拓者「正直いるといないとでは大違いだ。今後は最初から労働者と共に連れてくるべきか……」

開拓者「だが一方、あいつらは……」

妖怪マニア「するとそいつは線路の上を逆立ちしながら追いかけてきたんだ」

民俗学者「現代の怪異も奥が深い物ですな」

妖怪トレーナー「恐ろしい妖怪だな、歯の隙間ババア!」

巫女「歯並びって大事なのね!」

開拓者「民俗学者と比較して最近生まれた怪談や都市伝説にも詳しいようだ」

開拓者「だが当然のごとくこの地の妖怪には全く関係ない話だ」


●住民
・妖怪マニア……古今東西の妖怪話に詳しい。
・スタッフ……接客の知識を得た労働者。汎用性の高さに定評がある。

●ステータス
商業Lv.2→3

使者「生産Lv.5。商業Lv.3……」

使者「残り二週間ですが大丈夫ですか?」

開拓者「ま、まま任せておけ」

使者「震え声はやめてください。こちらまで不安になるじゃないですか」

開拓者「最終週までには鉄道が通るだろう? それで一気に産業が活性化するはずだ」

使者「信じていいんですね?」

開拓者「ああ」

使者「あなたが成果を出せないと王国がピンチなんですから。本当、頼みますよ」

開拓者「どういうことだ?」

使者「……今、巷では開拓者不要論が盛んなんですよ」

使者「新しい町を作るより今ある町にもっと大金を寄越せ!とかいった具合で」

開拓者「それは困るな。俺の職が無くなる」

使者「新しい町ができてよかった、と国民に思わせないといけないんです」

開拓者「なるほどな。訪れる観光客だけを満足させるだけでは駄目か」


安価↓2 王都への要請

開拓者「スキー場を売りにしていきたいのだが、大きな問題が発生した」

使者「イエティですか」

開拓者「ああ。今までと違って確実に人を転ばせてくる」

開拓者「相手が子供なら大惨事になりかねん」

使者「しかし妖怪の対策はできない、と」

開拓者「そうだ。あれは自然現象であり超常現象でもある」

開拓者「科学でも魔法でもどうにもならない存在だ」

使者「私どもに手伝えることがあればいいんですが……」

開拓者「あるぞ。第二開拓者を呼び出してもらいたい」

開拓者「意地を張って手伝いを拒否したが、もはや俺の手には負えん状況だ」

開拓者「神や超常の存在の相手が得意だと言っていた彼女なら打開できるかもしれん」

使者「……すいません。無理ですね」

開拓者「なぜだ?」

使者「彼女は今、自由に動ける状態ではありません」

開拓者「……なあ、使者よ」

開拓者「近頃のお前は何か変だ。歯切れが悪いぞ」

開拓者「何か重大な事を俺に隠しているんじゃあるまいな?」

使者「黙秘します」

開拓者「なんだと?」

使者「……王様からも、第二開拓者さんからも口止めされてるんです」

開拓者「ならば仕方ないな」

使者「今のあなたには関係のない事です。まずは町を完成させましょう」

使者「他に何かあるならどうぞ」


安価↓1 王都への要請(無し、でもOK)

開拓者「ヒグマを狩ってもらいたい」

使者「唐突ですね」

開拓者「ヒグマが出るんだ」

開拓者「奴らは、妖怪よりも積極的に攻撃を仕掛けてくる」

使者「危険ではありますけど、ヒグマってそんなに好戦的でしたっけ」

開拓者「理由は分からんが、この山のヒグマは好戦的なんだ」

使者「ヒグマってもうちょっと寒さがマシな所に棲んでませんでしたっけ」

開拓者「だが、いるものはしょうがないだろう」

使者「分かりました。ヒグマ狩りのプロを派遣します」

開拓者「これで鉄道の工事もはかどるだろう」


6週目結果

称号:秘境のスキー村 → 寂れた観光地

~住民の声~
スポーツマン「マジでスキー場使えないぞ……」
スタッフ「映画館ではお静かにお願いします!」
農家「ゆきししが進化しない事を願うばかりです」

~来訪者の声~
工員「線路の工事間に合うか……?」
猟師「クマよりイエティ狩りてぇなぁ……駄目なのか」

7週目

称号:寂れた観光地

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・お堀……町の周囲を囲む深い溝。
・畑Ⅱ……穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。
・大粒いちご農園……寒さに強い大粒のいちごを専門的に栽培している。
・牧場……主に小屋でヤギを飼育している。
・スキー場……安全面に配慮して整備された斜面。リフトもある。スノーボードもできる。
・サウナ……全身ぽかぽかに温まって健康になれる施設。
・映画館……都市で作られた映画などの映像を大画面で上映できる施設。
・神社……神を祀る場所。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。
・スタッフ……接客の知識を得た労働者。汎用性の高さに定評がある。
・スポーツマンⅡ……スキーおよびスノーボードのプロ。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・教師……子供たちに学問を教える先生。小屋を教室として使っている。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・巫女……八百万の神々と仲良くなりたい少女たち。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。
・妖怪マニア……古今東西の妖怪話に詳しい。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばしⅡ……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を強烈に掴む、ゴリラに似た妖怪。
・ゆきしし……真っ白なイノシシの姿をした、畑を荒らす妖怪。
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。
・ゆきわん……邪を払う力を持つ可愛らしい霊犬。神社を縄張りにしている。

●その他
・遺伝子工学の権威が品種改良の研究を行っている。
・陰陽師が妖怪対策に取り組んでいる(成功するとは言ってない)。

●ステータス
生産Lv.5
製造Lv.0
商業Lv.3
インフラLv.5


労働者「たいまつを食らえ!」

ゆきころばし「」ジュウ

労働者「別に反撃はしてもいいらしいし、熱さえあれば退治できるんだけどなぁ」

開拓者「手間がかかる上、一匹でも前もって退治できなければ高確率で事故が起きるか……」

労働者「厄介だなぁ。この山絶対開拓に向いてないよ」

開拓者「それを言ったらおしまいだ」

博士「オホン。雪下で育つ野菜が完成したんだがね」

開拓者「おお、助かるぞ」


●状況
・畑Ⅱ……穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。

・雪下畑Ⅱ……豊かな甘味のある雪下野菜を含む、穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。

●ステータス
生産Lv.5→6


開拓者「ふむ。生でも甘味が感じられる。苦味も少ない」

開拓者「野菜嫌いの者でも食べやすく、かつ甘味が嫌いな者でも問題なく食べられる、ちょうどいい塩梅だ」

開拓者「長く開拓者をやっているがここまで美味しい野菜は無かった」

開拓者「素晴らしい特産品が完成したぞ!」

博士「そこまで褒めてもらえると光栄だね」

開拓者「次の依頼をしたい、が……残りの期間を考えると厳しいか」

博士「いいや、問題ないね。私の腕を信じてほしいね」

博士「オホン。開拓の終了までには間に合わせるからね。心配はいらないね」

開拓者「ありがたい。ならば……」


1.ブランド野菜の品質をさらに向上させて欲しい
2.穀類もブランド化できないだろうか
3.いちごの品質をさらに向上させて欲しい
4.特定の種類の品種改良を頼む(作物を指定)

安価↓1選択

開拓者「大豆の品種改良を頼む」

博士「オホン。構わないがどうして大豆なのだね?」

開拓者「大豆は王国ではマイナーな食材だが、様々な加工が可能だ」

開拓者「そしてマイナーだからこそライバルとなる町が少ない」

博士「そういうことかね。すぐに取り掛からねばね」


農学者「開拓者さん、新しい家畜の導入に成功しました!」

開拓者「よくやった!」

開拓者「色々試してみると言っていたが、どの動物で成功したんだ?」

農学者「はい。それは……」


1…牛
2…豚
3…鶏
4…羊
5…馬
6…ガチョウ
7…ウサギ
8…トナカイ
9…ユキヒョウ
0…な、なんだこの動物は

コンマ↓1末尾判定

●状況
・牧場……主に小屋でブタとヤギを飼育している。


農学者「ブタです!」

開拓者「肉だな!」

農学者「寒冷地にしっかり適応しているので、放牧も可能です」

農学者「代わりにイノシシみたいな外見になってますが……」

開拓者「この気候で裸は辛いだろう。飼いやすければ問題ない」

開拓者「しかしこの町での生産量が大きく増えたとは言い難いな」

農学者「なぜです!」

開拓者「肉だからな。ブタはコスパのいい家畜だがコンスタントに牛乳や鶏卵のような食材を得られないのが難点だ」

開拓者「しかも別に珍しい家畜でもない。経済効果は微増にとどまるだろう」

開拓者「次の依頼をしたいが……流石に厳しいか?」

農学者「はい。我々の知識量では開拓中に結果を出すのは9割方不可能だと、博士に忠告をいただきました」

開拓者「それなら仕方ないな……農家の手伝いをしてやってくれ」

農学者「お役に立てずすみません……」

雪山の神「(ΘoΘ)」

開拓者「な、なんだ!? 驚かせないでくれ!」

雪山の神「……(Θ_Θ)」

開拓者「選択肢の中でお前の一番好きなものは何かと聞かれている気がする」

開拓者「どれを選んでも悪いことは起きないとも言っている気がする」

雪山の神「(^_^)」


1.金!
2.女!
3.暴力!

安価↓1選択

開拓者「金だ!」

開拓者「金があれば女も買える! 金があれば力のある奴も雇える!」

開拓者「正直に話したぞ!」

雪山の神「(・・)(._.)(・・)(._.)」

開拓者「つまり経済が一番大事なのかと聞かれている気がする」

開拓者「そういうことになるな」

開拓者「消えた……。なんだったんだ?」


翌日。

農家「開拓者さん!」

開拓者「どうした。ゆきししがパワーアップしたか?」

農家「その逆です!」

開拓者「ゆきぶたになったのか?」

農家「ゆきししが更生しました!」

ゆきしし「フガフガ」

開拓者「雑草を食べているぞ」

農家「雑草を好んで食べる益獣になったんです!」

開拓者「むっ、遠くにいるゆきししは何をしている?」

農家「あれは……ヒグマを追い立てています!」

開拓者「もはや別物だな……。畑の守護神じゃないか……!!」


●住民
・ゆきししⅡ……真っ白なイノシシの姿をした妖怪。畑の雑草を食べ、害獣を追い払う。

●ステータス
生産Lv.6→7

開拓者「昨日雪山の神に聞かれたのはこういうことだったのか!」

開拓者「しばしば手助けしてくれるな! ありがとう雪山の神よ!」

開拓者「……別のものを選んでいたら、ゆきんこ・ゆきわんが成長していたんだろうか?」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

開拓者「テーマパークを作るぞ!」

開拓者「やはり子供たちは座って映画を見るよりも外で元気に遊びたいものだろう!」

ゆきんこ達「きゃははー」ワイワイ

開拓者「ゆきんこを見ていてそう思った!」


開拓者「テーマパークには何が必要だと思う?」

労働者「雪山の町だし雪を推すのがいいんじゃないでしょうか」

開拓者「雪の像か。氷の像も欲しいが……」

開拓者「職人タイプの住民がてんでいない。見るに堪えないものができないか不安だな」


開拓者「テーマパークに欲しいものを教えてくれ」

巫女「神社への参拝をルートに入れて欲しいわね」

妖怪トレーナー「途中で草むらから妖怪がとびだしてくるといいな!」

開拓者「なるほど、妖怪神社だな」

開拓者「妖怪を象った雪像を参道のわきに配置するか。本物も紛れ込みそうだが」


開拓者「テーマパークに関するアイデアは無いか?」

スポーツマンA「それよりも子供たちにはスキー場で遊んで欲しいぜ!」

スポーツマンB「テーマパークからも入場できるようにしてくれませんか」

開拓者「そうだな。全体をまとめて一つのテーマパークを作るか」


開拓者「テーマパークについて意見があると聞いたが……」

善人「はい。町から離れたところにそんな場所を作ると、危険だと思うんです」

善人「具体的にはゆきころばしに襲われるリスクが上がります」

開拓者「駆除をするにも範囲が広いと手間だな」

開拓者「そうだ。町の中央広場を公園にしよう」

開拓者「入場料は無料で町そのものがテーマパーク。そして町でお金を落としてくれれば目的は達成できる」

開拓者「これでいこう!」

●状況
・スキー場……安全面に配慮して整備された斜面。リフトもある。スノーボードもできる。

〇テーマパーク……老若男女を受け入れるレジャー施設の集合体。
 ・パークエリア……スノーアートや氷の彫刻が目を引く予定の雪の公園。
 ・妖怪エリア……妖怪を象った雪像が点在する通り。たまに本物が交じっている。
 ・スポーツエリア……比較的安全な雪山の斜面。スキーやスノーボードが楽しめる。

●ステータス
商業Lv.3→6


スタッフ「……閑古鳥が鳴いています」

開拓者「列車が通るまでの辛抱だ」

開拓者「試算では今までの倍の利益を得られる事が分かっているからな」

スタッフ「雪像はどうするんですか?」

開拓者「誰も作れる者がいなかったので、訪れた人に自由に作ってもらう形にした」

開拓者「雪が足りなくなることはあり得ないからな」

スタッフ「それはただの公園では……」

開拓者「スノーアートのテーマパーク建設に手を出すのはまだ早かった!」

開拓者「鉄道建設が間に合わないだと!?」

工員「いやー厳しいッス」

開拓者「そこを何とか頼む! 生命線なんだ!」

工員「工員の数が足りないんスよ」

開拓者「鉱山の町が協力してくれていれば……ううむ」


安価↓1、3 労働者に学ばせるテーマ

開拓者「お前が芸術家か。よく来てくれた」

芸術家「……先に言っておくけれど。私は像が専門で絵は描かないわ。そこだけは勘違いしないで」

開拓者「心得た。弟子になりたがっている住民も多いから、よろしくしてやってくれ」

芸術家「……技術は盗むものよ。好きにして頂戴」

開拓者「ああ」

開拓者(氷のように冷たい女だな……)


商人「そこのお兄さん、こんちわ。自分が開拓者言うんか?」

開拓者「ああ、俺が開拓者だ。商人か。道中大変だったろう」

商人「ま、足場悪いんは慣れとるからな」

商人「せや、お近づきの印持ってきたねん。ほいこれ!」

開拓者「水筒か? 別に不足はしていないが」

商人「最近の科学で作られた、スープをアツアツのまま持ち運べるスペシャルな水筒や」

商人「でな、名前が魔法瓶言うねん。いや科学やないんかいってな!」

開拓者「それは便利そうだ。大体どこを開拓していてもぬるま湯を飲む羽目になっていたからな」

商人「自分が欲しがってた、仕入れのルート。それとメーカーさんとのコネも用意しておいたで」

開拓者「助かる。王家および政府の把握していない流通ルートは多いと聞く」

開拓者「この水筒のように、寒冷地で暮らすのに便利な物資が買えるようになれば移住者も増えることだろう」

●住民
・商人……商業を生業にしている。小売よりも流通に長けている。
・芸術家……手先の器用な職人。雪細工および氷細工を専門にしている。

●ステータス
商業Lv.6→8
インフラLv.5→6


開拓者「あの商人は異国にいた期間が長く、現地の言葉が中途半端にうつってしまったらしい」

開拓者「町の商人にはうつっていないようで少し安心した」

開拓者「物資が増えたことで暮らしやすさも向上したようだ」

開拓者「芸術家の弟子曰く、彼女はああ見えて弟子には優しいそうだ」

開拓者「おかげで彼らの上達も早く、町中に芸術がどんどん増えてきた。この町では雪や氷の像が溶けることはない」

開拓者「ところで、塑像と彫像どちらも作れるのはかなり優秀だと思うのだが、実際の所どうなのだろう?」

開拓者「使者よ。その料理はどうした。盛り付けがプロ染みてるが」

使者「芸術家の方が作ってくれました」

開拓者「スタッフや農民よりも料理が上手いのか……」

開拓者「その皿はどうした。やけに質がいいが」

使者「商人の方が販売してましたのでそこで買ったんじゃないですか? 陶芸都市産の名器ですね」

開拓者「その塩はどうした。変なお札が貼られているが」

使者「陰陽師の方曰く清めの塩らしいですが、割と高級な岩塩です」

開拓者「料理人もいないのに豪華なメシだな……」


安価↓1 王都への要請

開拓者「そこそこいい町になってきただろう」

使者「はい。その割に人が少ないですがね」

開拓者「うむ。知名度がなければ人は集まらない」

開拓者「そこで、マスメディアによる王国全土への町の宣伝を依頼したいのだが」

使者「王国全土となると、ネットとテレビは論外、雑誌も読者の範囲が狭いので……」

使者「ラジオでいいんじゃないでしょうか。大きい町なら大抵受信できますし」

開拓者「新聞では駄目なのか? ラジオだと放送を聞き逃す者も多い」

開拓者「新聞なら田舎でも読まれているだろう。数日遅れることもあるが、確実に町の宣伝ができる」

使者「いえ、ラジオがいいです。なぜならすんなり要請を受け入れてくれるので」

開拓者「お前の仕事が楽になるからじゃないか……」

使者「……分かりましたよ。ダメ元で新聞社にも頭下げてきますよ」

開拓者「宣伝はかなり重要なんだ。頼んだぞ」



7週目結果

称号:寂れた観光地 → 準備万全の観光地

~住民の声~
スタッフ「残った問題はスポーツエリアのゆきころばしだけですね……」
巫女「神社中雪像だらけになったんだけど! え、一つも作ってない?」
レスキュー「道路もないのに商人たちはどこから物資を調達しているんだろうな」
農民「ゆきししが家畜をいじめるんだ……。ブタ同士仲良くしてよ!」

~来訪者の声~
工員「あ、もう無理だこれー! 徹夜しても間に合わねーッス!」
メッセンジャー野良妖怪「鉄道は人のものなので我らが主にもどうにもできません」

7週目

称号:準備万全の観光地

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……多目的に使用可能な丸太小屋が建ち並んでいる。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・お堀……町の周囲を囲む深い溝。
・雪下畑Ⅱ……豊かな甘味のある雪下野菜を含む、穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。
・大粒いちご農園……寒さに強い大粒のいちごを専門的に栽培している。
・牧場……主に小屋でブタとヤギを飼育している。
〇テーマパーク……老若男女を受け入れるレジャー施設の集合体。
 ・パークエリア……スノーアートや氷の彫刻が目を引く雪の公園。
 ・妖怪エリア……妖怪を象った雪像が点在する町の通り。たまに本物が交じっている。
 ・スポーツエリア……比較的安全な雪山の斜面。スキーやスノーボードが楽しめる。
・サウナ……全身ぽかぽかに温まって健康になれる施設。
・映画館……都市で作られた映画などの映像を大画面で上映できる施設。
・神社……神を祀る場所。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・労働者……開拓団の人々。専門的な知識・技術を持たない。
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……遺伝子工学博士のサポートとして品種改良に携わる。
・商人……商業を生業にしている。小売よりも流通に長けている。
・スタッフ……接客の知識を得た労働者。汎用性の高さに定評がある。
・スポーツマンⅡ……スキーおよびスノーボードのプロ。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・教師……子供たちに学問を教える先生。小屋を教室として使っている。
・芸術家……手先の器用な職人。雪細工および氷細工を専門にしている。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・巫女……八百万の神々と仲良くなりたい少女たち。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。
・妖怪マニア……古今東西の妖怪話に詳しい。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。見様によっては可愛いと言えなくもない。
・ゆきころばしⅡ……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を強烈に掴む、ゴリラに似た妖怪。
・ゆきししⅡ……真っ白なイノシシの姿をした妖怪。畑の雑草を食べ、害獣を追い払う。
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。
・ゆきわん……邪を払う力を持つ可愛らしい霊犬。神社を縄張りにしている。

●その他
・遺伝子工学の権威が品種改良の研究を行っている。
・陰陽師が妖怪対策に取り組んでいる(成功するとは言ってない)。

●ステータス
生産Lv.7
製造Lv.0
商業Lv.8
インフラLv.6


博士「大豆畑は今週末まで待ってくれたまえね」

開拓者「そちらに関しては心配していない」

開拓者「子供たち、そして観光客を受け入れるために課題は後二つ……!」

開拓者「おい、工事はまだかかりそうなのか」

工員「は、はい……」

開拓者「今週中に間に合うのか!?」

工員「五分五分ッスかねェ……」

工員「助っ人を呼んだのにまだ来ないんスよ」

開拓者「助っ人だと?」

工員「本当は頼りたくなかったんスけど……」

レスキュー「報告だ! この町を目指している労働者のグループが麓で足止めを食らっているようだ!」

開拓者「そいつらか! 助けに行くぞ!」


禍々しいオーラを纏った巨大な毛玉「ヒュィィィィ」ウゾウゾ

開拓者「な、なんだこの化け物は……!」

開拓者「今まで俺が出くわした魔物や妖怪なんぞとは違う、なんておぞましい姿なんだ……」

民俗学者「あれが、以前お話したヤマヌシです!」

開拓者「全く覚えてない! 短く解説頼む!」

民俗学者「最強に近い妖怪、もしくは荒神です……」

開拓者「よし分かった! 逃げるぞ!」

巫女「私の出番ね!」バッ

民俗学者「ま、待ちなさい! ヤマヌシは少女を見ると……」

巫女「イヤーーー!! やめてーーー!!」

民俗学者「厚着をさせて身動きが取れなくしてしまうのです……!」

開拓者「おい、向こうから何かが猛スピードで接近してくるぞ!」

妖怪マニア「線路を走る……まさか!」

歯の隙間ババア「歯並びの悪いガキは、ど~こ~だ~!!」ダダダダ

妖怪トレーナー「うわあああ!」

スポッ

妖怪トレーナー「ババアが歯間に挟まったぁ! 助けてぇ!」

陰陽師「破ァ!!」

巫女「へ……」

妖怪トレーナー「た、助かった……」

陰陽師「二人とも、修行が足りぬ」

開拓者「おお……一撃で。お前、本物の陰陽師だったんだな」

陰陽師「……」ドヤァ


助っ人A「やったあああ!! これで労働ができるぞおおお!!」

助っ人B「働く事こそ私たちの喜び!!」

助っ人C「労働はッ!」

助っ人たち「完璧にこなすッ!」

助っ人C「労働とはッ!」

助っ人たち「幸福であるッ!」

陰陽師「破ァ! ……なぜ退治できぬ!?」

開拓者「こいつらは妖怪じゃない。狂人だ」


開拓者「しかしなぜ作り話に過ぎない妖怪が現れたんだ?」

陰陽師「怪異は、噂をすれば現れるものだ」

開拓者「妖怪マニアと民俗学者のせいか……」

善人「あの……空が……」

レスキュー「非常に巨大な積乱雲だ……。数日中に大嵐が来るぞ」

開拓者「『大嵐』……以前の開拓団を壊滅させた大災害……」

開拓者「なぜだ? 俺たちは雪山の神に危害を加えていない」

開拓者「……まさか、ヤマヌシも山の主の一種だからそれに反応したのか……!?」

民俗学者「これは、どういうことでしょうか」

開拓者「よく聞け」

民俗学者「はい」

開拓者「数日後、俺たちは全滅し、そして高原の町と鉱山の町は豪雪に沈む」

開拓者「お前の妖怪話が原因でな!!!!」


●住民
・ゆきまがかぜ……周囲の全てを雪で覆い潰すまで何年間も暴れ狂う大妖怪。曖昧な伝承のせいで誤って目覚めた。

開拓者「とりあえず交通の問題は解決しそうだ」

開拓者「代わりに最悪の妖怪が目覚めた」

開拓者「だが『大嵐』はやけに進行が遅い」

開拓者「どうせ対処できないのだから無視して開拓を進めていいだろう」

開拓者「なるようになる。俺は俺の物語の主人公なのだから、きっと都合のいい奇跡が起きて万事解決するのだ」


安価↓1、2 施設を作ります(農地・建物・公共施設などなど)

>>164 8週目 です
安価なら下

労働者A「……」

労働者B「……」

善人「……」

開拓者「町に初めての工場が誕生した」

開拓者「皆、黙々といちごをパックに詰めたり、野菜をカットしたりと作業を行っている」

開拓者「暖房が効いているので妖怪も入ってこない」

開拓者「この建物の中だけ見ているとまるで別の町だな……」


善人「はるばるようこそお越し下さいましたー」

ゆきんこ達「ましたー!」

善人「って、あら、開拓者さんでしたか」

開拓者「ゆきんこも旅館で働いているのか?」

善人「手伝い、というか真似して遊んでるだけだと思います」

開拓者「宿泊者に迷惑をかけなければいいが……」

善人「そうですね。勝手に添い寝なんてされたら……」

開拓者「それは嬉しいんじゃないか?」

善人「ありえません!」

開拓者「そうか。雪でできているから冷たいんだったな」

開拓者「だがいくら凍える思いをしてでもゆきんこに抱きつきたい者はいるだろう」

善人「いえ、そうではなく……」

善人「布団の中で溶けてびしょ濡れになると思います……」

開拓者「失念していた……」

●状況
・食品工場……特産品を加工または袋詰めして流通させる役割を担う。
・旅館……ゆきんこのいるお宿。そのためロビーや廊下は寒い。

●ステータス
製造Lv.0→1
商業Lv.8→10


開拓者「ようやく第二次産業が生まれた」

開拓者「加工した特産品は早速商人が他の町に流通させている」

開拓者「そして、ついに商業Lv.10を達成した!」

開拓者「王国を代表する観光地の仲間入りだ!」

開拓者「……まあ、試算だがな」

開拓者「大嵐は無視するとしても、まだイエティもといゆきころばしの対処が済んでいない」

開拓者「最悪、子供はスキー・スノーボード禁止という対応を取らざるを得なくなる」

開拓者「そうなるとスキー研修の話は無かったことになるな……」

開拓者「……ゆきころばしに関しても奇跡を信じて無視してもいいかもしれんが」


安価↓1、3 労働者に学ばせるテーマ

開拓者「おや、今日は卒業式なのか」

教師「ここは一年中雪ですけど、暦の上では春ですから」

教師「子供たちも明日から中学生。人数が少ないので引き続き私が授業するんですけど、区切りって大事です」

開拓者「そうだな。区切りを意識することで、人は自分がまた少し大人になったのだと自覚するのだ」


巫女「はっ!」ビョウ

開拓者「弓道部に入ったのか?」

巫女「ええ。私、この間の一件で夢を見ているだけじゃダメだって気付いたのよ」

巫女「そこで今は本気で巫女修行に取り組んでいるの」

開拓者「巫女は弓を射るのか? まあ、似合っているとは思うが」

巫女「これは破魔矢。邪なるものを退けるやんごとなき武器よ」

開拓者「破魔矢って飾るものじゃなかったか? 俺も詳しくはないが……」


妖怪トレーナー「ふふんふーん♪」サラサラ

開拓者「絵を描いているのか?」

妖怪トレーナー「違うぜ開拓者さん」

妖怪トレーナー「俺、妖怪に頼るのはやめたんだ」

開拓者「偉いぞ」

妖怪トレーナー「そう、これからは俺が自分で戦わないといけないんだ!」

開拓者「なぜそうなる。まあ、体を鍛えておけば後々役に立つだろうな」

妖怪トレーナー「ちっちっち。鍛えるなんてスマートじゃないぜ」

妖怪トレーナー「やっぱり特殊能力を身に付けないとカッコよくないだろ!」

巫女「…………」スゥ

開拓者「こら、あまり町から離れるんじゃない。何をしているんだ」

巫女「自然と一体化する修行。邪魔しないで」

開拓者「神と交信できるようになってもロクなことにならないぞ」

開拓者「世の中には変な神もいるんだ。そいつらに魅入られたら社会の迷惑になる」

巫女「共産神のこと?」

開拓者「何!? 知っているのか!?」

巫女「あれは人々が作り出した仮初の神よ。自然の神々に比べたら些細なものだわ」

開拓者「そ、そうか……」

開拓者(本当にめきめき力を付けているぞ……!)


妖怪トレーナー「止まれ」

開拓者「こら、誰に命令している」

妖怪トレーナー「オレは今結界を張った。悪意あるモノはこの結界を超えることはできない」

開拓者「……いい加減ごっこ遊びはやめたらどうだ」

妖怪トレーナー「それ以上近づくなッ……! オレは魔のモノを爆殺する力を持っている、この力が暴発して粉々になっても知らんぞッ!」

開拓者「魔のモノか……あながち否定できん」

開拓者「とりあえずその結界を解除してくれ。先生と陰陽師を呼ぶぞ」

妖怪トレーナー「フッ、いいだろう」

開拓者「お前は何になったんだ?」

結界師「オレは妖怪トレーナーをやめ、結界師になった」

結界師「妖怪と巫女がオレに寄り付かなくなった……その刹那、オレは自分が結界の能力に目覚めたのだと気づいたね」

開拓者「そっとしておこう」

続きは後で、一旦食事休憩

●住民
・結界師……魔のモノをあまねく封印、爆殺する能力および悪意あるモノを弾く聖域を作り出す能力を自由に行使できる選ばれし存在(自称)。
・巫女Ⅱ……八百万の神々、つまり自然界の不思議なものと対話できるようになった少女。話せるからといって操れるわけじゃない。


雪山の神「(^^)」

巫女「へえそうなの。あんたも苦労してるのね」

結界師「……」

開拓者「うおっ、びっくりだ。巫女がついに雪山の神と話している」

開拓者「……お前も加わりたいのか?」

結界師「フッ、オレは孤高の結界師……奴らとの間は結界で隔てられているんだ」

雪山の神「(`Д´)」

巫女「そうよね! 人間ってたまにムカつくわよね!」

開拓者「……ふむ」

開拓者「彼らの将来のためにいずれ第二開拓者を紹介してやらねばな……」

開拓者「妖怪トレーナーはトレーナーを続けていればもっと妖怪と打ち解けられる存在になっていたんじゃないか?」

開拓者「もしもの話をしても仕方がないか」

巫女「ねえ開拓者さん」

巫女「私、あの大嵐と対話を試みたんだけど」

開拓者「何と言っていた?」

巫女「他の妖怪と違って、言葉が通じないのよ」

開拓者「やはり強力な妖怪、一筋縄ではいかんか」

巫女「それがね、神様も話ができなくて首をかしげてるのよ」

開拓者「どういうことだ?」

巫女「分かんないわよ」

巫女「あれって普段は神様が抑え込んでて、神様に何かあった時に封印が解かれるんでしょ?」

巫女「神様がピンピンしてるのに現れてるのって変な話よね」

使者「うわあ」

開拓者「どうだ。伝説の大妖怪を見た感想は」

使者「なんてもん復活させてんですか」

開拓者「俺のせいじゃないぞ」

使者「というかあれ放置するんですか?」

開拓者「俺は災害を止められるような大層な存在じゃない」

開拓者「第一止められるなら雪山の神が止めてるだろう。どちらかというと味方だからな」

使者「今は人の住んでない未開拓区域の上空にいますけど……」

使者「風向きからして明後日には暴風域に入りますよねぇ」

開拓者「それまでに何とかなるだろう」

使者「楽観的にも程がありますよ……」

使者「一応、最後の依頼、聞きますよ」

使者「あ、王国にはあの妖怪をどうにかする手段はないので、それ以外でお願いします」


安価↓1 王都への要請

開拓者「災害対策に医師の派遣を頼む。医療用の器具もな」

使者「あれ? やっぱり気にしてるんじゃないですか」

開拓者「伝説は誇張されていて、ただの一過性の猛吹雪で済むかもしれないだろう」

開拓者「だがその場合でも風で飛んできた物に当たって怪我をする恐れがある」

開拓者「レスキューの応急処置だけでは間に合わない大怪我もあり得る」

開拓者「楽観的になりすぎて後悔したくはないからな」

使者「分かりました。緊急医療チームを派遣しましょう」

使者「ただ……いざという時は町に残らず逃げてください」

使者「町と心中なんて真似はやめてくださいよ。王様は理不尽な処罰なんてしませんから」

開拓者「ああ、もちろん逃げるとも」



8週目結果

称号:準備万全の観光地 → ???

~住民の声~
善人「せっかくいい町ができたのに、全部吹き飛ばされるなんて嫌です」
スタッフ「ゆきころばしの問題は解決しませんでしたね……」
レスキュー「避難用のルートを複数確保しておきました」
結界師「如何なる大妖怪と言えどもオレの結界の前には無力……だったらいいんだけどな」

~来訪者の声~
博士「大豆を改良する依頼は達成したからね。私は研究室に戻らせてもらおうかね」
工員「助っ人呼んで正解だったッス!」
陰陽師「あの大嵐を祓えば吾輩が伝説となるのであろう?」

安価は以上で終わりです
意外と厳しい縛りの中、皆さんありがとうございました
エピローグは明日以降投下、普通の開拓なので直近の二回ほど長くはないと思います

ところで、第二開拓者編や軍事計画者編って需要あるんでしょうか?
対決編を見ていない読者向けに自己紹介パートは入りますが
反応次第では次回も主人公はいつもの開拓者です

開拓者「大豆畑ができあがっている」

ゆきしし「フガフガ」

開拓者「開拓地用の特別な肥料の効果で大豆もすでに実っているな」

開拓者「質は普通の農村の大豆程度だが……」

開拓者「今すぐにでも工場で大豆製品を製造できるだろう」

開拓者「だが問題は、大豆と相性のいい食材が無いことだな」

開拓者「俺の頭では野菜と煮るくらいしか考え付かん」


●状況
・大豆畑……寒冷地に適応した大豆を栽培している。味はまずまず。


開拓者「博士はどこへ行った?」

農学者「自分の大学がある町へ足早に帰っていきました」

開拓者「早めに避難したか」

開拓者「風が強くなってきたからな……」

ゴオオオオ

ゆきづな「ギャー!」

開拓者「体重の軽い妖怪が吹き飛ばされ始めた」

開拓者「もう長くはもたんぞ……!」


ビュウウウ

結界師「風が騒がしいな……」

少年「おい何してんだよ、早く避難しないとだろ!」

結界師「オレはいい……置いていけ」

結界師「最後まで結界師として戦って死ねるなら本望さ……」

少年「カッコつけてる場合かよ!」

教師「先生が連れてくるから、みんなは先に逃げていて! ほら!」

少女「せんせー……」

教師「結界師くん。あなたが結界を張れるって言うなら張ってみせなさい」

教師「結界を張れなかったら先生が無理やり引きずっていくから!」

結界師「なッ……オレに触れるな!」

カッ

少女「風がやんだ……」

教師「まさか……本当に結界師くんがやったの?」

結界師「……。……ふっ。これがオレの真の力だ」

結界師「本当は、お前たちを巻き込みたくなかったから隠しておきたかったんだけどな……」

少年「うおー! 結界師かっけー!」

教師「私に触られたくなくて結界に成功するなんて……複雑な気分」

巫女「これで堀の内側なら風の影響を受けずに済むわね」

巫女「ねえ、結界を張ったのは神様だって誰にも言っちゃダメよね?」

雪山の神「(^_^)×」

巫女「え? あいつに力を与えたからやったのはあいつだって? へえ」

巫女「でもこの町の堀を介しなかったら無理なんでしょ。やっぱりあいつは結界師じゃないわ」

雪山の神「(・o・;)」


開拓者「神……ではなく結界師の力で大嵐から町を守ることができた」

開拓者「だが、一件落着ではないんだよな」

商人「町から出られへんねん。商売あがったりやで」

使者「あの妖怪、転移魔法を封じるんですね。王都に帰れません」

ガンマン「鉱山の町から救援に来てみたんだがよ。無駄足だったぜ」

近衛兵隊長「忍者殿、やれそうか?」

忍者「……あれは忍術でも倒せぬでござる。無念」

開拓者「無事で済みそうなのはこの町だけだ……。近隣の町には大きな被害が及ぶに違いない」

開拓者「大嵐の妖怪が目の前まで来た時に結界が耐えきれる保証もない」

開拓者「これは……俺も処分を覚悟せねばな」


陰陽師「……」ザッ

開拓者「陰陽師?」

陰陽師「ブツブツ……」

開拓者「何を言っている、もっと大きな声で……む?」

陰陽師「龍虎雀武陣帝在神霊」

陰陽師「九字九神、悪鬼を祓い、平穏を得ん事を、謹んで願い奉る」

陰陽師「急急如律令、ぬんッ!!」バッ

バシュ

開拓者「大嵐が消えた!」

開拓者「やればできるんじゃないか!」

開拓者「その調子でゆきころばしも頼む!」

陰陽師「否。吾輩には妖怪の対処しかできぬ」

開拓者「いや、だからそれを依頼しているんじゃないか」

陰陽師「吾輩の敵は、人の心の闇に巣食うもの――」

陰陽師「人が噂し続ける限り現れ続ける悪鬼悪霊……それらを滅するのが吾輩の使命なり」

開拓者「意味がわからんぞ」

陰陽師「この町の妖怪は妖怪ではない」

開拓者「俺とお前は違うモノを同じ名前で呼んでいたと言うことか……」

開拓者「ではなぜ大嵐を消せたんだ?」

使者「あ、開拓者さん。分かりました」

使者「私が開拓者さんに大嵐の説明をしたから本当に出てきてしまったんです」

使者「この山の主が封じている大妖怪、その偽物が」

開拓者「お前のせいかああああ!!」

使者「ヤマヌシが出現する事知ってたら話しませんでしたって!」


開拓者(思い返すと、妖怪を生んでしまったのは、俺が教育した民俗学者と妖怪マニア)

開拓者(そして俺が過去の災害について調べるよう頼んだ王家の使者だ)

開拓者(一方で陰陽師が関わった堀と神社、巫女と妖怪トレーナーは、期待値こそ大きく下回ったものの立派に働いてくれた)

開拓者(……陰陽師は有能だった)

開拓者「ところで陰陽師よ。今後似たような間違いが起きることのないように、妖怪が現れる条件を民衆に周知させる必要があると思うのだが」

陰陽師「かつて吾輩も同じ考えに至った。だが、仮にそれを行ってしまった場合どうなるかを考え、すぐにその考えは捨てた」

開拓者「……妖怪を使役する悪人が現れる、ということか」

陰陽師「否。吾輩の仕事がなくなるのだ」

~~♪

DJ「ラジオ、お便り発言代理人」

DJ「今週もこの俺、DJ代理人ですヨロシクゥ!」

DJ「この番組は王都プロダクション、就職支援所、カフェ:スマートメイドの提供でお送りします!」

DJ「今日のゲストはこの方、どうぞー!」

アイドル「こんにちはー! 土木アイドルこと○○でーす!」

DJ「アイドルちゃんいらっしゃい、って今日は作業服かよ!」

アイドル「もー、言わないでくださいよー! さっきまで建築現場にいたんですよぉ」

DJ「映らないからいいけどさぁ、俺的にはもうちょっと華やかな恰好して来て欲しかったなぁ」

DJ「さてさて今日は特別企画だ。王国の新しい町を紹介する企画第二弾!」

DJ「雪山の町だ! じゃん!」

アイドル「すごーい! この屋根の傾斜が雪山の家らしくていいですよね!」

DJ「着眼点渋いな! あと、ラジオ聞いてる人には写真見えてないからな!」


DJ「この町の名物はいちご、人参、キャベツだ。おっ、実物が用意してあるぜ」

アイドル「あっ、すごい! ヤバい! このお野菜、寒い土地で育つよう改良されてるのに遺伝子組み換えじゃない!」

DJ「なんで見ただけで分かるんだよ!?」

アイドル「んー! 甘ーい! このいちご、皆さんの想像の二回りくらい大きいですよ!」

DJ「王都各地のデパートでもすでに取り扱いが始まってるんだってよ」


DJ「この町……妖怪!が出るんだってなぁぁぁ!!」

アイドル「へえ、どんな感じですかぁ?」

DJ「怖がって!」

DJ「一応、写真あるぜ。妖怪とは言うが中々愛嬌のある奴らだな」

アイドル「へーえ」

DJ「ちょっとは興味持って! 可愛いだろこの妖怪!」

アイドル「アタシ、町の施設の話がしたいです」

DJ「趣味以外興味無しかよ! 分かった、次行こう!」

開拓者「変な趣向のゲストのおかげで、妖怪のリスクにはあまり触れず、見どころとなるテーマパークの話に集中してくれた」

開拓者「ラジオ放送は成功と言えるだろう」


芸術家「……できたわよ」

妖怪マニア「忠実に再現されてる! この妖怪はくのくぐつと言って」

民俗学者「しーっ!! 口に出してはいけません……」

開拓者「妖怪マニアが雪像のデザイナーとして活躍するようになった」

開拓者「本当に現れると面倒なので妖怪の解説は無い。訪れた人々は想像力を掻き立てられるだろうな」

開拓者「明日、王都の子供たちがスキー研修でやってくる」

開拓者「ゆきころばしはできるだけ頻繁にたいまつで駆除させている。後は被害が無い事を祈るばかりだ……」

先生「みんなー、到着したよー」

子供A「わー、雪だー!」

子供B「早く早く! 外!」

ダメ助(学校は、楽しくない)

ダメ助(修学旅行だって同じだ)

ダメ助(ラジオを聞いても全然わくわくしなかった)

ダメ助(だって僕は……)

ガキ太「雪合戦しようぜ! ダメ助抜きで」

モブ子「仲間はずれはダメだよ。てゆーか先生にイジメだと思われたくないし……」

チビ彦「でもアイツいたらつまんなくなるじゃん」

ダメ助(勉強も運動も遊びも苦手な、いらない奴だから)

善人「ごゆっくりどうぞー!」

ゆきんこ「うぞー!」

モブ子「あっ、かわいい!」

ガキ太「いや、キモいだろ。あっちいけ!」バシ バシ

ゆきんこ「やめてー」

チビ彦「あはは、妖怪よえー!」


ダメ助(僕は苦手な食べ物が多い。だから給食をいつも残す)

ダメ助(旅行先でもそれは変わらなかった)

ゆきんこ「あは?」

ダメ助「うわっ、なに!?」

ゆきんこ「あーん!」スッ

ダメ助「食べないよ!」

ゆきんこ「たべるの!」

ダメ助「んんんー!」パクッ

ゆきんこ「あははははははっ!」

ダメ助「あれ……甘い」

ダメ助「そういえばこの町の人参は他と違うってラジオで言ってたな……」

ダメ助「この町の野菜なら食べられるようになるかもしれない」

ダメ助「ありがとう。おかげで人参が克服できたよ」

ゆきんこ「つまんなーい」

ダメ助「嫌がらせだったの……?」

ゆきんこ「でも、あんたは、えらい!」

ダメ助「そ、そっか」

ゆきんこ「あついのにがて。でも、たべる!」

ダメ助「あっ、スープは冷まさないと」

ゆきんこ「はれー?」ジュウ

ダメ助「うわあああ! 妖怪の顎が溶けたあ!」

ガキ太「妖怪退治パーンチ!」

チビ彦「あっちのも氷じゃなくて雪だから壊せるよ!」

ガキ太「おう! せーの」

ゆきわん「ユワン!」

ガキ太「うわっ!」

ゆきわん「物を壊すのはいけない事だユワン!」

ガキ太「うるさいな! 妖怪のくせに生意気だぞ」

チビ彦「が、ガキ太くん……」

ガキ太「なんだよチビ彦……なっ」

ゆきづな達「イヒヒ」

ゆきしし達「フゴフゴ」

チビ彦「か、囲まれたぁ!」

ガキ太「こ、こわくねーぞ!」

チビ彦「僕らを囲んで踊ってる! きっと踊りが終わったら食べられちゃうんだ!」

ガキ太「変な事言うなよ!」

ゆきわん「ユキッ。助けてやろうかユワン?」

チビ彦「お、お願いしますー!」

ゆきわん「ユキワオーン!!!!」

ガキ太「に、逃げていったな……」

民俗学者「妖怪はいつでも君たちの周りにいるのです……」

チビ彦「ひいっ! 出たぁ!」

民俗学者「物を粗末にすると、物は恨みを持って、傷つけた人が反省するまで目の前で踊り続けるのです」

民俗学者「いつまでも、いつまでも……」

民俗学者「それが妖怪、物の怪……。物の怪は今か今かと動き出すその時を待っている……!」

ガキ太「嘘つけ! ほら、看板を殴っても何もおきねーぞ!」

ゆきのけ「らんらららん♪ らんらららん♪」グルグル

ガキ太「看板が追いかけてくるーーー!!」ダッ

民俗学者「妖怪は噂をすれば現れる……」

民俗学者「彼らが私の話を覚えている限り、悪いことをするたびに、妖怪は彼らにだけ襲いかかるでしょう……」

モブ子「待ってよー!」

ゆきんこ「いーやーだー!」

モブ子「私汚くないよ! なんで逃げるの!」

ゆきんこ「たーすけてー!」

ゆきしし「フガッ」

モブ子「えっ、ちょっと」

ゆきしし「ガーッ!」ダッ

モブ子「い、いやー!」

巫女「はい。そこまで」パシ

ゆきしし「……」シュン

モブ子「た、助かった……」

モブ子「助けてくれてありがとうございます!」

巫女「は? あんたを助けたわけじゃないわよ」

モブ子「え……?」

巫女「あんたから、この子を助けに来たのよ」ナデナデ

ゆきんこ「ひゃー!」

モブ子「な、なんでその人ならいいの!?」

巫女「この子たちは綺麗な心の持ち主にしか心を開かないのよね」

モブ子「それって……」

巫女「あんたの心が真っ黒だってことよ!」

モブ子「ふざけないで! 私は」

雪山の神「(^^)」

モブ子「えっ、ト〇ロ!?」

モブ子「きゃー!」ダキツキ

雪山の神「(`Д´)」サッ

モブ子「なんでぇ……」

巫女「分かってるでしょ?」ニヤニヤ

巫女「あんたがどうしてもって言うなら、ちょっとだけ修行させてあげてもいいけど?」

モブ子「絶対おことわ……はっ!」

ゆきんこ「ことわー?」←上目遣い

雪山の神「(^_^)」←お腹をポンポンと叩いている

モブ子「…………よろしくお願いします」

ガキ太「うひょー! 気持ちいいぜー!」スィー

チビ彦「ダメ助滑らないのかよー!」スィー

ダメ助(運動音痴の僕にはスキーもスノーボードも無理だ)

ダメ助(ゆきんこと一緒に歩き回ってれば十分満足……)

ゆきんこ「いっくぞー!」スィー

ダメ助(滑って行ってしまった……)

善人 兼 スポーツマン「君、どうしたんだい?」

ダメ助「僕は滑れないから」

善人 兼 スポーツマン「だったらお兄さんが教えてあげよう! 一番ゆるい坂があるんだ」

ダメ助「あの……別にいいです」

善人 兼 スポーツマン「遠慮はいらないし、スキー研修で来ているんだろう?」

善人 兼 スポーツマン「滑らないと勿体ないぞぉ!」

ダメ助(こうして押しの強い人に捕まって無理やりスキーに挑戦することになってしまった)

ダメ助(何もできない僕は断るのも苦手なんだ……)


善人 兼 スポーツマン「いいぞ! 飲み込みが早いじゃないか!」

ダメ助(一時間後、僕は初心者用のコースを楽々滑っていた)

ダメ助(別に僕に才能があったわけじゃない。この人の教え方がプロ級なんだ)

善人 兼 スポーツマン「そろそろ向こうの坂でも大丈夫だろう!」

ダメ助「そ、それは無理です!」

善人 兼 スポーツマン「やる前からできないと決めつけるのは損だぞぉ!」

ダメ助「え、ええい!」スィー

チビ彦「ダメ助じゃん!」

ガキ太「転ばせてやろうぜ!」

ダメ助「ガキ太くん、やめてよ!」

ツルッ

ダメ助「あっ……!」

ダメ助(天地がひっくり返った)

ダメ助(もう駄目だ、僕は怪我をして先に旅行から帰ることになるに違いない……)

ダメ助(……おかしい。地面が遠い)

ゆきころばし「ウホホッ」

ダメ助「うわああああ!!」

ダメ助(真っ白な類人猿が僕の足首を掴みあげている!)

善人 兼 スポーツマン「しまった!!」

ゆきころばし「コロバスノ、オレ、ヤクメ。ウホッ」

ガキ太「うぎゃ!」ステン

チビ彦「ぎゃん!」コロン

ゆきころばし達「ウホッ、ホーゥホーゥホーゥッ」

ガキ太「また妖怪か! 畜生、スキーなんてやめてやる!」

チビ彦「ああ、ガキ太くん! ストックを投げるなんてことしたら……」

ゆきのけ「らんらららん♪ らんらららん♪」

ガキ太「また出やがったー!」

ダメ助「あ、あはは……」

ゆきころばし「コロバセガイ ノ アル オトコニナレ」ビシッ

ゆきんこ「いこー!」スィー

ダメ助「う、うん!」スィー


開拓者「呼ばれて来てみたが……」

善人 兼 スポーツマン「……いったい何が起きたのでしょう」

開拓者「もしや、ゆきころばしも子供には優しかったのか?」

善人 兼 スポーツマン「まさか……」

開拓者「いや、よく考えたら奴の被害を受けたのは成人しているスポーツマンだけだ」

開拓者「戦闘不能になったというゆきわんも反撃されただけで死んではいない」

善人 兼 スポーツマン「では、現れても問題ないと……?」

開拓者「盲点だった」

開拓者「……『危険 成人お断り』の看板を立てておこう」

使者「すごく教育にいい町になりましたね」

開拓者「割と偶然の要素が強かった気がするがな」

雪山の神「(^o^)」

開拓者「礼を言わせてもらう。神よ、お前には随分と助けられた」

雪山の神「( ´^_^)ノ.。*゚+.*.゚+..。*゚+」

開拓者「何だ?」

用心棒「ぬっ! ここは一体……」

超能力者「ま、町だ! 俺たち助かったんだよ!」

開拓者「部下達! 生きていたのか!」

雪山の神「(´・_・`)」

開拓者「いや、お前は悪くない」

開拓者「最初に失礼極まりない態度と発言をした俺たちの責任だ」

使者「そういえば何をやらかしたのか聞いてないんですけど」

用心棒「出会いがしらに攻撃を仕掛けた……」

超能力者「雪の降らない土地に変えようとしたんだ」

開拓者「それにゴーサインを出したのが俺だ」

使者「それは怒りますよ……完全に宣戦布告じゃないですか」

用心棒「迂闊な行動は危険だと肝に銘じよう」

超能力者「上には上がいるんだなって思った。これからは気を付ける」

開拓者「……なんにせよ、何もかも丸く収まってよかったな」

数日後。

ダメ助「えぇー! ゆきんこは連れていけないの!?」

モブ子「溶けちゃうんなら保冷剤使えばいいでしょ!」

巫女「単純にこの山から出ると動けなくなるのよ」

ゆきんこ「ごめんねー?」

ダメ助「……また、来るよ」

ゆきんこ「やくそく?」

ダメ助「うん。君たちは僕の親友だ。絶対に会いに来るよ!」

モブ子「次は絶対に抱きしめてやるんだからね!」

ゆきんこ「やだー!」

チビ彦「へへ、これで妖怪とはお別れだ」

ゆきわん「それはどうかユワン?」

チビ彦「お前なんか家に帰ればへっちゃらだよーだ!」

ゆきわん「……枕元に気を付けるといいユワン」

ガキ太「やい妖怪! 次来た時は転ばないからな!」

ゆきころばし「オトナニ ナッタラ ホンキデ アイテシテヤル。ウホッ」


教師「みんな、きっと大人になっても忘れない町だったって言ってました」

開拓者「そうか。スキー研修、大成功だな」

使者「早速別の学校からも合宿の依頼が来ています」

使者「宿泊学習の定番になりそうですね、ここ」

開拓者「そうなって欲しいものだな」

開拓者「子供たちはこの町でのかけがえのない経験を通して大人になるのだ」

町が完成!

称号:雪と不思議のネバーランド

●状況
・雪山……降雪が多く夏でも雪が解け残る山地。
・小屋群……丸太小屋が建ち並んでいる。キャンプに最適。
・水洗トイレ……最新式の便座で快適な排便生活を実現。
・お堀……町の周囲を囲む深い溝。
・雪下畑Ⅱ……豊かな甘味のある雪下野菜を含む、穀類・根菜・葉物野菜を栽培している結構な広さの農地。
・大粒いちご農園……寒さに強い大粒のいちごを専門的に栽培している。
・大豆畑……寒冷地に適応した大豆を栽培している。味はまずまず。
・牧場……主に小屋でブタとヤギを飼育している。
・食品工場……特産品を加工または袋詰めして流通させる役割を担う。
・旅館……ゆきんこのいるお宿。そのためロビーや廊下は寒い。
〇テーマパーク……老若男女を受け入れるレジャー施設の集合体。
 ・パークエリア……スノーアートや氷の彫刻が目を引く雪の公園。
 ・妖怪エリア……妖怪を象った雪像が点在する町の通り。たまに本物が交じっている。
 ・スポーツエリア……比較的安全な雪山の斜面。スキーやスノーボードが楽しめる。
・サウナ……全身ぽかぽかに温まって健康になれる施設。
・映画館……都市で作られた映画などの映像を大画面で上映できる施設。
・神社……神を祀る場所。
・娼館……売春を行う施設。

●住民
・農家……農業従事者。寒冷地に対応している。
・農学者……品種改良や気象学など専門的な知識で農家をサポートする。
・商人……商業を生業にしている。小売よりも流通に長けている。
・スタッフ……接客の知識を得た労働者。観光地で大活躍。
・スポーツマンⅡ……スキーおよびスノーボードのプロ。
・レスキュー……緊急時に人命救助に動くプロフェッショナル。
・教師……子供たちに学問を教える先生。
・芸術家……手先の器用な職人。雪細工および氷細工を専門にしている。
・善人……人として正しい生き方をしようとする人々。模範的住民。
・民俗学者……民間伝承などを研究している専門家。
・巫女Ⅱ……八百万の神々、つまり自然界の不思議なものと対話できるようになった少女。話せるからといって操れるわけじゃない。
・妖怪トレーナー……妖怪を使役したり懲らしめたりしたい少年たち。
・結界師……魔のモノをあまねく封印、爆殺する能力および悪意あるモノを弾く聖域を作り出す能力を自由に行使できる選ばれし存在(自称)。
・妖怪マニア……古今東西の妖怪話に詳しい。
・ゆきんこ……悪戯好きのわらべ妖怪。町のマスコットにしては少し不気味な外見。
・ゆきころばしⅡ……雪の中に隠れ近くを通った人の足首を強烈に掴むゴリラに似た妖怪。転ばせる相手は選ぶ。
・ゆきししⅡ……真っ白なイノシシの姿をした妖怪。畑の雑草を食べ、害獣を追い払う。
・ゆきづな……キンキンに冷えたロープ状の妖怪。宙を漂い絡みついてくる。
・ゆきわん……邪を払う力を持つ可愛らしい霊犬。神社を縄張りにしている。

●ステータス
生産Lv.7
製造Lv.1
商業Lv.10
インフラLv.6

チビ彦「なー、気になってたんだけどさ。なんだろうこの建物?」

モブ子「さあ? なに館?って書かれてるけどわかんない」

ガキ太「中から誰か出てきたぞ」

娼婦「ウフフ。坊やたち、お姉さんと遊ばなぁい?」

娼婦「お嬢ちゃんにも、大人の遊び方を教えてあ、げ、る♪」

ダメ助「行ってみよう! きっと楽しい事が待ってる!」

ガキ太「ダメ助だけずるいぞ!」

モブ子「私たちも遊ぶ!」


使者「PTAの方から苦情の電話が殺到しました」

使者「というわけで、今回の締めの台詞をもう一度お願いします」

開拓者「……子供たちはこの町でのかけがえのない経験を通して大人になるのだ」

教師「最低!」

善人「信じられない!」

巫女「あの子たち、もう妖怪とは仲良くできないわね」

開拓者「なぜだ! どうしてこうなった!」

開拓者「全てが上手くいったと思ったのに!」

雪山の神「(#^_^)」

開拓者「ま、待ってくれ! 娼館は営業停止にするから!」

ゆきんこ「かみさまー」

雪山の神「(・o・)?」

ゆきんこ「このひと、ゆきだるまにして」

雪山の神「(^o^)◎」

開拓者「うおおおお! 俺は逃げるぞ!」

使者「人間に慣れた妖怪にすら見捨てられた男、絶望の逃走劇が始まる!」



おしまい

安価につきあってくれた皆さんお疲れさまでした。読んでくださった皆さんはありがとうございました。
娼館は悪くない、ただオチに使いやすかっただけなんだ……
次回のテーマは自由度アップ。

次スレ立てました → 開拓者「安価でどこかに町を作る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493451944/)
時間に余裕のある方はどうぞ

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