楓「高垣楓の日常」 (19)

一話完結形式

飽きるまでやる。

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楓「あ、有香ちゃん! レッスン終わったみたいですね?」

有香「押忍! 楓さんもですか?」

楓「私は暇だったので・・・ジャン! おにぎり作ってみました。これあげます」

有香「あ、ありがとうございます! いただきます」バクッ

楓「中身は何だと思いますか? ・・・ってもう食べちゃいましたか」

有香「す、すみません! ちょうどお腹が空いていた物で・・・」

楓「これじゃあ問題になりませんよね。だって、中のゆかりが見えちゃってますもんね♪」

有香「楓さん・・・?」

楓「フフッ。おいしいですか?」

有香「はい! すごくふんわりしていて!」

楓「それならよかったです。じゃあまた~♪」

有香「ごちそうさまでした!」

楓「あら、舞ちゃん! 探していたんですよ」

舞「こんにちは楓さん! 何かご用ですか?」

楓「いーや。ただ毎日舞ちゃんに会いたかったの。何でかわかるかしら?」

舞「・・・? 何ででしょう?」

楓「だって、福、山ほどもらえそうですから」

舞「それだったら茄子さんの方がいいんじゃ・・・」

モバP「舞は真面目なんだから迷惑かけるなこの二十五歳児」コツン

楓「いたーい。Pさん酷いですね」

舞「えへへ、お二人は仲良しですね♪」

モバP「んー、まあつきあい長いからな」

楓「あ、Pさん。もう仕事の時間ですよ」

P「お前がフラフラしてるから呼びに来たの! はよ行くぞ!」

楓「は~い」

楓「あ、法子ちゃん! おいしそうなドーナツね」

法子「ドーナツはいいよね。心を豊かにしてくれます!」

楓「Pさんも食べてる・・・」

P「法子にもらった」ムグムグ

楓「私も一つ欲しいな~」

法子「じゃあ・・・一つだけ!」

楓「わー。ありがとうございます♪ あら? まだ二つも残ってるけど、両方食べるのかしら?」

法子「これは、後で時子さんと食べるの!」

楓「時子ちゃんもドーナツ好きなのね」

法子「うん! ドーナツはみんなを幸せにする力があるんだよ!」

時子「・・・法子、適当なことを言うのは止めなさい」

法子「あ、時子さん! はい、ドーナツ!」

時子「法子・・・人の話を」

法子「食べないの? おいしいよ?」

時子「・・・」

楓「フフッ。ドーナツを食べないなんて、どーなってるのかしら。時子ちゃん、食べましょう!」

時子「・・・豚! そこで笑ってないでコーヒー入れてきなさい!」

P「あっはっは、仰せの通りに時子様」

時子「ちっ!」

楓「加奈ちゃ~ん、今いるかな~?」

加奈「はいっ! 何でしょうか楓さん!」

楓「次のレッスンスタジオはどこだったかしら?」

加奈「えーっと楓さんは・・・10時からスタジオAでボイスレッスンです!」

楓「ありがとう加奈ちゃん。お礼にエナドリあげちゃおうかな!」

加奈「わあ、いつもありがとうございます!」

ちひろ「・・・楓さん、それいつまでやらせる気ですか」

楓「そうですね・・・これからは今以上にやってもらおうかな、なんて。ふふっ♪」

楓「亜里沙さ~ん、備品のスコップを持ち出してどうされたんですか?」

亜里沙「あ、楓さん。丁度いいところに! これからありさんを捕まえようと思いまして!」

楓「あら、お上手です」

亜里沙「はい? あ、それで、雪美ちゃん達がもうすぐ来るはずなんですが、まだ来てないので、少し様子を見てきてもらえませんか?」

楓「わかりました。少し待っててくださいね~」



楓「年少の子を好きな人は燃焼~♪」

P ビクッ

楓「あ、Pさん。雪美ちゃんたち知りません?」

P「え、あ、えっと、倉庫の方に行ってたかな、確か」

楓「どうしてそんなに怯えてるんですか?」

P「い、いや、何でも無いよ」

楓「ならいいですけど・・・早苗さんに捕まらないようにしてくださいね?」

P「・・・勿論」

楓「みちるちゃんのお口がぱんでみちる」

みちる「フゴフゴ」

楓「・・・大腹にならないように気をつけましょうね。ふふっ」

みちる「フゴフゴ」

楓「あら、前からみくちゃん」

みく「みくの名字は前からじゃないにゃー!」

楓「ええ、わかってますよ? 見くびらないでほしいです!」フンス

みく「そんなことで威張らないで欲しいにゃー! というかただそれが言いたかっただけでしょ!」

楓「さあ? そんなことよりお寿司食べに行きませんか?」

みく「みくはお魚キライにゃー!」

楓「歌鈴ちゃん、どう、名字は?」サクサク

歌鈴「はい?」

楓「珍しい名字だからどうなのかなって。神社の出らしい名字ですよね」ポリポリ

歌鈴「名字はそんなに気になったことはないでつっ! ・・・噛んだ」

楓「あら、そうなの?」サクサク

歌鈴「はい。でも、この家に生まれてよかったと思います。だって、神様がいなかったら私どんなことになってるか・・・とてもアイドルになんてなれませんでしたよ」

楓「そんなことないと思いますよ? 現に今でもたーくさんのファンの方が歌鈴ちゃんを応援してますし。それに、とってもかわいいですから」ポリポリ

歌鈴「あ、ありがとうございましゅっ・・・うぅ」

楓「そういうところが好きな人だって、いますから」サクサク

歌鈴「ほ、ほんとですか!?」

楓「はい、少なくとも私は、そんな歌鈴ちゃんが大好きです」ポリポリ

歌鈴「楓しゃーん!」ダキッ

楓「よしよし、かりんとう食べるかしら?」

楓「Pさ~ん、美世さ~ん!」フリフリ

P「うわ、いきなり花見なんて言い出すからもしやと思ったが・・・」

美世「もうでき上がってるね」

楓「野原だ! 見よ!」

P「見に来たのは桜だろうが」

美世「私も飲みたいけど、車で来ちゃったからな~」

P「お前は酒より車だもんな」

楓「ほら咲け~♪」ダバダバ

P「あんた何やってんだ! もう酩酊してんのか!?」

楓「お酒かけたらもっと花開くと思いまして・・・」

美世「ああ、咲けと酒ね・・・」

杏「ぐぬぬ・・・」ギューッ

楓「あら、杏ちゃん。蓋ば空けられんと?」

杏「え、何その喋り方・・・あ、そういうこと。うん、ちょっとレッスンで疲れてるから空けてくれない?」

楓「お安いご用です。よいしょっと、はいできました」

杏「あ、ありが」

楓 ゴクゴク

杏「ちょっと!?」

楓「エナジードリンクはえ~な~、じーさんになってまうかも!」

杏「・・・のど渇いたから早く返して」

楓「ごめんなさい。飴ちゃんあげるから許してーな。杏ちゃんだけに杏飴♪」スッ

杏「ありがと・・・」

楓「潮干狩りに行きましょう!」

七海「いいれすね!」

P「食いつきが早い!?」

楓「あさりを漁りに行きましょう」

七海「だから七海を誘ったれすね! 何でもいいれす! 行きましょう~」

P「貝はお魚とは違うぞ?」

七海「七海は勝手に釣りしてるからお二人で楽しんでくれればいいれすよ~」

P「・・・俺も行くのか!?」

楓「誰が車を出すというのですか! 車が来るまでくーるくる回って待ってますね?」クルクル

P「・・・普通に待ってろ、酔うから、お願い!」

楓「今日は飲み会! 心ゆくまでお酒が飲める日!」

川島「あんた明日も仕事でしょ? 飲み過ぎちゃだめじゃない」

早苗「というかP君がお酒買ってくるんだからまだ飲めないわよ」

志乃「こんなこともあろうかと、持ってきたわ」ゴクゴク

川島「もう飲むんですか」

志乃「美味しいわよ、飲んでみない?」

楓「いただきます。プロデューサーさんが来るまでこれでしのぐといたしましょう!」

早苗「私はワインみたいなお上品なのは苦手ー」

川島「嘘つきなさい、あんたアルコールなら何でも良いでしょ。なんなら100パーでも」

早苗「死ぬわ!」

楓「さ、萎えてはいるようですが、飲んでみてください。おいしいですよ?」

早苗「それじゃあいただきます」

志乃「ええどうぞ」

瑞樹「じゃあ私も」

~~

P「悪い遅れた・・・何だこの惨状は」

志乃「ふふ、遅いじゃない。もう先に一杯やってるわよ」

P「一杯どころじゃないでしょこれ!」

早苗 スピー

楓「ふふふふふ、プロデューサーさん遅いですよ~」

瑞樹「わからない・・・わ」

P「・・・俺も飲むか」

楓「あら、今日はお二人も早いんですね」

P「ええ。これからカラオケにでも行こうかって話になったんですが、楓さんもいきますか?」

楓「それはいいですね。是非」

ちひろ(ちょっと!)
P(?)
ちひろ(現役アイドルなんて呼んだら歌うの恥ずかしくなっちゃうじゃないですか!)
P(あー・・・ボクがいますから)
ちひろ(・・・はー)
P(何故溜息!?)

楓「ちょっと、お二人さん。内緒話ですか?」

P「ああ、いえ。何でも無いですよ。行きましょう」

~~

P「~♪ ・・・どうでした?」

ちひろ「うーん、このそこそこだけど、上手いと褒めるのは癪っていう微妙なあれ」

P「何ですかそれ!?」

楓「普通にお上手でしたよ。次は私ですね」

ちひろ「この曲は・・・」

P「千の風になって・・・まさか」

楓「千の川に沿って~♪」

P・ちひろ「「やっぱり!」」

P「しかし上手い!」

ちひろ「アイドルの中でも歌唱力トップクラスですからねえ、楓さん・・・」

楓「~♪ 終わりました~」

P「くそう、上手い! 上手すぎる!」

ちひろ「歌上手くて美人とかずるすぎです! こうなりゃヤケだああああ!」

P「パ、パンデミックアローン・・・」

楓「今日はエイプリルフール」

P「は?」

楓「誰がなんと言おうとエイプリルフール・・・そこで詐欺沢文香さんをお呼びしました」

P「何の因果関係が?」

文香「どうも、詐欺沢文香と申します。字はこう書きます」カキカキ

P「あ、そう」

楓「と言うわけで、文香ちゃんに嘘をついてもらいましょう!」

文香「あ、はい。えっと・・・今朝朝ご飯を抜いてきました」

P「・・・え、何この嘘か誠か微妙なラインの。これが嘘?」

文香「い、一応・・・」

楓「ふーむ、文香ちゃんに嘘は難しそうですね」

P「楓さんとは違うので」

楓「むむ、その言い方は何か嫌です。私が文香ちゃんを汚しちゃいます」

P「え」

楓 ゴニョゴニョ

文香「え、ええ!?!?!?!?///」

楓「言ってあげてください」

文香「あ、その/// 私、今下着を・・・はいていません/////」プルプル

P「」ドンガラガッシャーン

P「楓さん!」

楓「あばよとっつぁん!」ダッ

P「逃げられた・・・文香もあんなセクハラ紛いのこと言わなくていいんだからな///」

文香「あ、あの///」

P「ん?」

文香「嘘かどうか・・・確かめてみますか?///」ヒラリ

P「・・・」ゴクリ

楓「じー」

P・文香「!?!?!?!?!?!?」

P「お、おま、いつ戻って来た!?」

文香「あ、あの、これは違うのです!」

楓「わあ文香ちゃん、そんな大きな声出せるんですね」ニコニコ

文香「あ、あの・・・帰ります!///」ダッ

P「・・・楓さん」

楓「今日、呑みに行きませんか?」

P「・・・はい、奢らせていただきます。なので他言無用でお願いします」

楓「わかりました♪」

P「よう、何震えてんだ?」

麗奈「は、はあっ!? このレイナサマが怖がってる訳ないでしょ!?」ビクゥ

P「安心しろ、今日は楓さんの前座。ヤジ飛ばすような人もいないし気楽に行けよ」

麗奈「だから怯えてなんかないわよ!」

P「民衆を魅了しろ。今日はお前にとっていいチャンスだ」

麗奈「わかってるわよ・・・」

P「多くの人に見てもらえれば、お前のファンも少しくらい増えるだろ」

麗奈「・・・このレイナサマが前座だの少しくらいファンが増えるだの、舐めた発言してくれるじゃない!」

P「じゃあ今回のお前の目標は?」

麗奈「今回? アタシは常に愚民どもをひれ伏し崇め奉らせることを目標としてるわ!」

楓「あら、麗奈ちゃん元気そうね」

麗奈「楓! そこで見てなさい! アンタのファン残らずアタシのファンにしてやるから!」
               ・・・
楓「・・・ええ。レイナサマの綺麗な様を是非見せてください」

ダッ

P「・・・失敗したらフォロー頼むぞ」

楓「ふふ、大丈夫ですよ。だってあんなに歓声が聞こえるんですもの」

P「はは、そうだな」

心「や~ん! か~わ~い~い~♪」ギュウ

楓「? 抱きしめているのは・・・”三頭身”の心さんですか?」

モバP「この間アイドルのぬいぐるみを作るっていう企画が持ち上がってな。ほら、お前のもあるぞ」ヒョイ

楓「なんとも愛らしくなったものですね。実年齢より若く見えちゃいます」

心「ほんと! かわいい・・・これが親ばかってやつ?」

モバP「はは」

心「そこ! 乾いた笑いしない!」

楓「子供の頃の私を見ているようで・・・昔に”かえっで”みたくなっちゃいます」

心「あー昔はよかったよね・・・」

モバP「そこ! 遠い目するな。お前らまだまだ若いんだから・・・」

心「プロデューサーの方が若いじゃん!」

瑞樹「これで世の男の人たちはメロメロね!」ババン

P「・・・さあ」

瑞樹「ちょっと~、ノリ悪いんじゃない?」

P「なんでそんなテンション高いのかわかんないです」

楓「瑞樹さん、”水着”、とってもお似合いですよ」

瑞樹「駄洒落のためだけに名前呼ばないでちょうだいよ。しっかし・・・楓ちゃんのスタイル見てると自信なくしちゃうわね」

P「ん~、川島さんのスタイルもいいんですが、楓さんは別格ですね」

瑞樹「そこは私の方が上だって言ってよ」

P「前お世辞言ったら叱られたのに!?」

瑞樹「私の気分を読みなさい」

P「無茶ぶりだ!」

楓「お二人仲いいんですね」

P「あーまあ楓さんよりも付き合い長いですからね」

楓「むう」プクー

瑞樹「ふくれないの」ツン

楓 プシュー

瑞樹「あ、これ楽しいかも」

楓 プク

瑞樹 ツン

楓 プシュー

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