――終業後　事務所


ちひろ「私は嗅ぎ取りました。ここに金の落ちる音がすると!」


――次の日


卯月「プロデューサーさん!ついったーにこんなのが…」


モバＰ「どうしたんだ?――！？」


スマホ『ちっひはばふぁろーずのユニフォームを見つけた！』


スマホ『おや、ちっひのようすが…?』


スマホ『おめでとう！ちっひはばふぁろーずちっひに進化した!』ﾃｯﾃﾃｰ


モバＰ「なんだこれ？」


卯月「なんでしょうか？」

ちひろ「プロデューサーさん!見て頂けましたか!ばふぁろーずちっひ！」


モバＰ「なにやってんすか。アンタ。一介の事務員がこんな出しゃばったまねを」


ちひろ「出しゃばっておりません!ポンタのようになるんですよ!」


卯月「ポンタってなんですか？」


モバＰ「とあるコンビニのタヌキだ。気にするものじゃあない」


ちひろ「ついったーじゃ、３０万の支持者がいるんですよ!これを無視しないわけありますか!」


モバＰ「３０万でも１００人でも良いけど、『アレ』やるの？」


卯月「アレ？ってなんですか？」


モバＰ「負けたら脱ぐ。ユニホームを脱いで全裸だ」


卯月「ぜ、全裸ですか!」


モバＰ「負けた時のそのアホ面が、ついったーで大うけしたんだ。いきなり、０－１０の大敗で、ひもじくなったポンタがでてきてそれがネットで話題になったんだ」

ちひろ「ふっふっふ・・・。その対策もばっちりですよ。なぜなら…」ﾇｷﾞ


卯月「ち、ちひろさんが脱ぎ始めましたよ…」


モバＰ「ちょっと痴女ですかアンタは!やめなさい！」


ﾇｷﾞﾇｷﾞ


ちひろ「じゃーん！負けた時はこれです!」


モバＰ「み、水着！？あんたグラビアのまねごとですか！恥ずかしくないんですか!」


ちひろ「水着だから恥ずかしくありません!」


卯月「――ちひろさん、スタイルいいなぁ…。羨ましいな…」


モバＰ「まあ、別にかまいませんが、ちょっと問題ありますよ。あまりにも過激だと…」


ちひろ「そんな事もあろうと、手は打ってあります!これを見てください!」


モバＰ「？スマホの画面？」

スマホ『ばふぁろーずちっひは会員制です。月額３００ＭＣ／月でサイトのページみ放題。５０００ＭＣ／月でスペシャルちっひサイトが見られますよ!』


モバＰ「なんすか？このスペシャルちっひって？」


ちひろ「…ここでは言えないようなスペシャルなちっひが見られますよ?」


モバＰ「月５０００ＭＣで何が見れるんですか?」


スマホ『ちっひの手ブラ写真』


モバＰ「んほーーー！」


卯月「――どんな写真見たんだろう…」


ちひろ「どうですか？これ？これがもしかしたら試合ごとにみれるんですよ？いかがですか？」


モバＰ「こ、これは…」


スマホ『ちっひの谷間写真』


モバＰ「ん、んほーーー！」

ちひろ「これは成功すると思うんですよ?いかがですか？」


モバＰ「し、しかし…。ここはアイドル事務所…」


ちひろ「１年間、スペシャルちっひサイト見放題」ﾎﾞｿｯ


モバＰ「許可しましょう!」


ちひろ「ありがとうございます♪」


卯月「…」


モバＰ「そこから、ばふぁろーずちっひは爆発的にフォロワーを増やしていった」


モバＰ「フォロワーの９割がスペシャル申込者という狂乱っぷりだ。１０万フォロワーで、通常ちっひと、スペシャルちっひで大きく変わり、なんと…。済まない、俺の口からは言えないくらい過激だった…」


モバＰ「そしてこのばふぁろーずちっひが始まって、とある『不思議な現象』が起きていたんだ…」

テレビ『サードゴロ!コヤノが取って、一塁へ送球!アウト!試合終了!バファローズ破竹の８連勝です!』


モバＰ「今日も勝った!バファローズこのまま優勝や!」


モバＰ「うーん、２位とは１０ゲームも離れて独走中!間もなくマジック点灯だな！」


モバＰ「そう言えば、ばふぁろーずが勝ちまくってるということは、ばふぁちひは脱いでないんだよな…」


ネット『ちっひが脱がないので退会します』


ネット『勝っても脱げ』


ネット『脱がないちっひはちっひではない』


モバＰ「本家と同じようになって来たな…」


ちひろ「プロデューサーさん!どうしましょう…。スペシャルの会員数が激減しているんです…」


モバＰ「なら、勝っても脱ぐしかないでしょう。過激なものが出るなら皆さんＭＣを払ってくれますよ」


ちひろ「それはルール違反です!まけたら脱ぐんですから!」


モバＰ「今年のばふぁろーずは強いです。脱げるように祈っててください」

モバＰ「ちっひの願いもむなしく、ばふぁろーずは勝ち続け…」


テレビ「ばふぁろーず！２×年ぶりのリーグ制覇～!」


モバＰ「バンザーイ！バンザーイ！優勝だ～!」


卯月「やりましたね!プロデューサーさん！」


モバＰ「長かった…。でも、俺はバファローズファンで良かったぞー!」ﾀﾞｷｯ


卯月「ヒャッ！」


モバＰ「あっ！す、すまん…つい…」


卯月「い、いえ…。良いんですよ。あはは…」


モバＰ「今日は宴だ～!吐くまで飲むぞー!朝日が出るまで飲んでやる～!」


卯月「む、無理はしないでくださいね…」


ちっひ「スペシャル会員がもういない…。これは悪い夢だ…。夢に違いない…」


卯月「」ｽﾀｽﾀ


卯月「優勝記念で脱ぐのもありですよ」ﾎﾞｿｯ

ちひろ「はっ！」


卯月「」ﾆｯｺﾘ


ちひろ「今、金が落ちる音がした!やるわよー！」ｸﾞﾙｸﾞﾙ


卯月「――これで一人、消えましたね」


――


モバＰ「日本シリーズ前日に、スペシャルちっひが大量に写真を投稿した。どの写真も際どく、悩殺されそうな写真ばかりだった」


ネット『今回のちっひすごい』


ネット『ロデオマシーンがブルンブルン…』


ネット『スク水ちっひも…ふう…』


ちひろ「フヒヒヒ…。会員数がまた増えた…。今度はどんな企画を…」ｲﾋﾋﾋ


モバＰ「もはやちひろさんは、ばふぁろーず関係なく、過激な写真を撮ってネットにあげるネットアイドルになっていた」