希「真姫ちゃんは可愛い性格しとるなぁ」 (49)

穂乃果「いやぁ、今日も練習疲れたねぇ」

凛「凛もくたくたにゃ~。帰りにラーメン食べて帰るにゃ」

海未「私はだいぶ楽になりましたよ?絵里先輩と希先輩がμ'sに入ってくれたおかげで」

絵里「そんな…私は何も…」

海未「本当に助かっているんです。流石は三年生です」

にこ「にこも三年生なんですけど」


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凛「え?そうなの?てっきりにこ先輩は同級生かと思ってたにゃ」

にこ「なんでよっ!?いつの間にか敬語じゃなくなってるし」

穂乃果「それだけ仲良くなったって事だよ!さあ、皆んなでラーメン食べて帰ろ?」

凛「凛は今日は味噌ラーメンにしようかな?かよちんは?」

花陽「え、えっと…私は醤油かな」

海未「それにしてもことりはここの所ずっと忙しいみたいですね」

穂乃果「そう言えばそうだね…」

凛「ねえ?早くしないとラーメン屋さん閉まっちゃうにゃ」

にこ「そんなわけないでしょ」

絵里「ごめんなさい?私と希はまだ学校に用事があって」

穂乃果「そうなの?」

希「また一緒に行こうね?その時は…にこっちの奢りで!」

にこ「なんでよ」

希「だって先輩なんでしょ?」

にこ「あんたは同級生でしょ」

穂乃果「それじゃあ、また行こうね?お疲れ様~」

絵里「ええ。お疲れ様」

希「ほなね」

絵里「さて、生徒会室に戻りましょうか?」

希「別にこのまま部室でやればええやん。すぐ終わるんやし」

絵里「それも…そうね」

ガチャ

真姫「あっ」

希「ん?真姫ちゃん?」

絵里「あら?今日は練習はお休みって聞いてたけど?」

真姫「ちょっと、学校の近くで用事があったから…別に…あの…皆んながまだ居るかなとか思った訳じゃないですから…」

絵里「さっきまで皆んないたんだけど」

真姫「だ、だから別に…」

希「ふふっ」

真姫「な、何がおかしいんですか?」

希「何でもないよ」

絵里「あれだったら電話で連絡してくれれば良かったのに。皆んなも少しくらいなら待ってくれたかもしれないし」

真姫「だ、だからそんなんじゃないって言うか…それに……」

絵里「え?」

真姫「いや…連絡って言っても…」

絵里「あっ!西木野さん…真姫とはまだ連絡先交換出来てなかったのよね?」

真姫「え、ま、まあ」

絵里「今携帯持ってる?」

真姫「…」コクッ

絵里「私の連絡先送るわね?」

真姫「う、うん」

絵里「遅れたかしら?」

真姫「え、ええ」

絵里「真姫の連絡先も送ってね?」

真姫「…」コクッ

絵里「ふふっ」

真姫「…」チラッ

希「ん?どしたん?」

真姫「い、いえ…」

希「そう?」

絵里「さて、」

真姫「ど、どこいくの?帰るの?」

絵里「帰りたいのは山々なんだけどもう少しね。ちょっと御手洗に行って来るだけ?」

希「今のうちに行かないと廊下が暗くなるもんね?」

絵里「な、何のことかしら?」ガチャ

真姫「…」チラッ

希「どしたん?さっきから熱い視線を感じるんやけど?」

真姫「な、なんでもないわ」

希「そう?そういえば真姫ちゃんは最新のスマホ使ってたんやね?」

真姫「え、ま、まあね」

希「へえ」

真姫「え?」

希「ん?」

真姫「いえ…」

希「どしたん?」

真姫「な、その」

希「えりちの連絡先ちゃんと登録しといてあげてな?」

真姫「え、ええ」

希「そっか」

真姫「の、希先輩のれんらくさき…」ゴニョゴニョゴニョ

希「ん?何?」

真姫「な、なんでもないわ」

希「あ?もしかしてウチの連絡先知りたかった?」

真姫「べ、別に…」

希「そうなん?」

真姫「え?」

希「そっか。真姫ちゃんはウチの連絡先はいらないかぁ」

真姫「誰もそんな事は言ってないわ」

希「それじゃあ、ウチの連絡先しりたいのかな?」

真姫「知りたいと言うか…同じグループのメンバーなんだし…その…知っておいた方が後々…」

希「ん?結局ウチの連絡先…知りたいの?それともいらんの?」

真姫「その…」

希「どっちかな?」

真姫「ほ、ほし…」

希「んんん?」

真姫「私帰る」ガチャ

絵里「キャアアア。ま、真姫?」

希「あちゃ~。やり過ぎちゃったかな?」

絵里「なあに?意地悪したの?」

希「可愛かったからついね。えりち、真姫ちゃんの連絡先を送ってくれない?」

絵里「全く…意地悪はやめなさいよ?」

001

真姫「…」ジィー

希「まーきちゃん?」

真姫「の、希先輩?」

希「何してるん?携帯の画面をジッと見つめて?」

真姫「べ、別に…」

希「なんか気になる事でもあったん?」

真姫「ま、まあ…そんな所…」

希「ふーん。そうなんや?」

真姫「そ、それで?なんか用なんですか?」

希「いや…電話帳がそんなに気になるのかなって思ったんよ」

真姫「え?」

希「だってそれ電話帳の画面やろ?」

真姫「…」

希「あっ!もしかして誰かに電話しようとしてたとか?」

真姫「そ、そんな所よ」

希「へえ」

真姫「…」

希「そう言えば真姫ちゃんはウチに電話とか全然してくれへんね?」

真姫「別に…」

希「あ?もしかしあれかな?先輩に電話するのが緊張するとか?そっかそっか。真姫ちゃんもなかなか可愛いなぁ」

真姫「そ、そんな事ないわよ。ただ、用事もないし…」

希「それもそうやね」

真姫「え?」

希「まあ、何もないのに電話する必要もないもんね?電話代もタダやないしね?」

真姫「そうね……」

ー夜ー

真姫「さて、明日の宿題も終わったしそろそろ」

プルルルル

真姫「え?こんな時間に電話?」

着信:東城希

真姫「はい、もしもし…」

希『あ?真姫ちゃん?』

真姫「希先輩…何か用ですか?」

希『ん~たいした用事やないんやけど』

真姫「なんですか?」

希『着信履歴に真姫ちゃんの名前が欲しかっただけよ?』

真姫「な、何ですかそれ?」

希『ん?迷惑やった?』

真姫「そ、そんな事は…ないけど。だ、だいたい希先輩から電話掛けてきたら着信履歴に私の名前はのらないでしょ?」

希『確かに!真姫ちゃんの言う通りやね。って事は真姫ちゃんから電話して貰わなきゃいけないね?』

真姫「な、なによそれ…」

002.5

希「で、どうしようか?」

絵里「そうねぇ。花陽なんかもまだ私に対して緊張してる所もあるみたいだし」

希「先輩後輩関係がそうさせるんやろうね?」

003

真姫「…皆んな遅いわねぇ」

ガチャ

希「あれ?真姫ちゃんは早いね」

真姫「希…一人だけ?」

希「うん。そうやね」

真姫「そうなの。いつもはにこちゃんが一番にいるんだけど…」

希「そうなん?」

真姫「そうね。だから、よく二人きりに…」

希「あっ!もしかして真姫ちゃんはにこっちと二人きりなりたくて早く来たとか?」

真姫「なっ…そんなわけないでしょ?」

希「」

希「ほんとかな~」

真姫「なんで私がにこちゃんと二人きりになりたいのよ」

希「そう言えば真姫ちゃんはにこっちの事だけ呼び方が違うんやね?」

真姫「は?」

希「にこちゃんって。他は呼び捨てなのに」

真姫「別に深い意味はないわよ」

希「ほんとに?」

真姫「ほんとよ」

希「ふ~ん」

真姫「なんなのよ、希…」

真姫「ウチの事は特別な呼び方してくへんの?」

真姫「は?」

希「のんたんって呼んでくれてええんよ?」

真姫「なんで私が…」

希「あー、やっぱりにこっちだけが特別なんや!そうなんやそうなんや!」

真姫「だ、だから」

希「ウチとは遊びの関係やったんや。夜遅くまであんなに電話したのに!」

真姫「や、やめなさいって」

希「もう、皆んなに言いふらしちゃおうかな?真姫ちゃんはにこっちが大好きだからウチとの」

真姫「も、もう…分かったわよ。呼ぶから」

希「え?何?」

真姫「呼ぶから大きな声を出さないでよ」

希「ん?何をなんて呼ぶのかな?」

真姫「希をその…あの…」ゴニョゴニョ

希「聞こえないなぁ?」

真姫「のんたんって呼べばいいんでしょ!!」

希「もう一回」

真姫「最後だからね…のんたん…これで満足?もう言わないから」

ぴろりん

希「うん。録音出来たしもうええよ」

真姫「な、なんですって?」

希「さてと。これを着信音に設定してと」

真姫「や、やめなさいよ」

希「え~どうしようかなぁ?だってもう二度と言ってくれないんやろ?寂しいから録音で我慢するしかないやん」

真姫「な、なんでそうなるのよ」

希「やめて欲しいの?」

真姫「当たり前じゃない」

希「そっか。はい、ウチのスマホ。消去してええよ」

真姫「え?」

希「どしたん?」

真姫「いえ…てっきり何かの脅迫とかに使われるかと思ったから」

希「ま、真姫ちゃんはウチの事どんな風に思ってるん?」

真姫「タチの悪い人」

希「それは傷つくなぁ」

真姫「まあ、いいわ。えっと…希…あなたねぇ…ロック掛かってるじゃない」

希「解除してええよ?」

真姫「暗証番号は?」

希「なんやと思う?」

真姫「知るわけないじゃない」

希「えー、真姫ちゃんなら分かると思ったんやけどなぁ。ウチショック」

真姫「な、何を言ってるのよ」

希「…本当に分からない?」

真姫「ああ…わかったわよ。どうせあれでしょ?0609……あれ?違うじゃない」

希「あっ!ウチの誕生日知っててくれたんや?ウチ嬉しいなぁ」

真姫「た、たまたまよ」

希「でも、ウチの誕生日やないんよ。ウチのじゃ」

真姫「もしかして…」ぴっぴっぴっ

希「ん?」

真姫「や、やっぱり。0419って…」

希「そ!実はウチ…真姫ちゃんの事…」

真姫「え?え?」

希「真姫ちゃんの事を」

真姫「ち、ちょっと…私達女の子どうしだし…私はそう言うのは違うというか、あの」

希「どうして?女の子どうしだとそういう風に思ったらあかんの?真姫ちゃんはウチの事嫌い?」

真姫「の、希の事は好きだけど…そう言う好きじゃなくって…その…」


希「ウチは真姫ちゃんの事を…」

真姫「だ、ダメよ。それ以上は言わないで」

希「可愛い妹みたいやなって思ってるよ?」

真姫「え?」

希「ん?なんやと思ったの?」

真姫「か、からかったわね?」カアア

希「ん~なんの事かなぁ?」

真姫「もう知らない」バタン

希「あらら、やり過ぎちゃったかな?」

ガチャ

絵里「おはよう」

希「あっ、えりち?」

絵里「今真姫が顔を真っ赤にして屋上に向かって行ったけど?またからかってたんでしょ?」

希「ん~そんな事はないよ?」

004

バーン

穂乃果「ふふーん」

凛「穂乃果ちゃん強いにゃ~」

希「チャンピオンは穂乃果ちゃんで決まりかな?」

穂乃果「腕相撲なら海未ちゃんにも負けないかもしれないよ!」

海未「ほう。では…」

穂乃果「や、やっぱりやめようかな…」

ガチャ

真姫「お疲れ様…」

凛「あっ!真姫ちゃん来たにゃ~」

真姫「…何やってるのよ?」

花陽「まだ全員集まってないから腕相撲大会を」

真姫「どういう経緯でそうなるのよ。海未まで…」

凛「穂乃果ちゃんが強いんだよ?」

真姫「あっそ」

穂乃果「真姫ちゃんも勝負しようよ」

真姫「嫌よ」

穂乃果「え~」

真姫「やらないわよ」

希「あ?もしかして真姫ちゃん負けるのが怖いとか?」

凛「きっとそうにゃ~」

真姫「は?」

希「負けるのが怖いから最初からやらないんやろ?」

真姫「や、やってやろうじゃない」

希「それじゃあ先ずはウチと」

真姫「え?穂乃果とじゃないの?」

穂乃果「ふふーん。穂乃果はチャンピオンだからね。いきなりチャンピオンには挑戦出来ないんだよ」

希「そういう事」

真姫「なによそれ」

希「さっ、それじゃ」ニギッ

凛「二人とも準備はいいかにゃ~」

希「うん、ええよ」

凛「レディーゴー」

真姫「ふんっ」

希「ふっ」

穂乃果「お~意外といい勝負」

花陽「二人とも頑張れ~」

真姫「ぐぬぬっ…」

希「真姫ちゃん?」ジィー

真姫「な、何よ」

希「こうやって手を繋いで見つめ合ってると何だか照れちゃうね」

真姫「なっ」かぁぁ

希「今や!」

バシン

真姫「あっ」

凛「希ちゃんの勝ちにゃ~」

希「ふふん。ウチの勝ちやなぁ」

真姫「ひ、卑怯よ」

希「ん?何がどう卑怯だったんかな?」

真姫「そ、それは…」

希「ん?」

真姫「な、何でもないわよ。私の負けよ」

海未「では希。次は私とやりましょか?」

希「う、海未ちゃんとは遠慮しておこうかな」

005

希「ん~」

真姫「あら?希…一人で何してるのかしら?」

希「なるほど」

真姫「…」ジー

希「なあに?」

真姫「え?あっ、気付いてたの?」

希「うん」

真姫「だったらもっと早く言ってよ」

希「それはこっちの台詞やん?」

真姫「ま、まあ…」

希「今ウチが何していたかって言うと」

真姫「聞いてないけど…」

希「ウチのお願いが叶うか占ってたんよ」

真姫「そうなの。希も女子高生らしい所あるのね」

希「と言うか女子高生なんやけどね」

真姫「ふ~ん」

希「気にならない?」

真姫「え?」

希「ウチのお願い」

真姫「べ、別に」

希「教えてあげようか?」

真姫「ま、まあ言いたいんなら勝手に言えば?」

希「ウチのお願いって言うのはね?」

真姫「うん」

希「やっぱりやめた」

真姫「なっ、ええ?なんなのよ」

希「普通に言ってもつまらないやん」

真姫「はあ?」

希「当ててみてよ?」

真姫「なんでよ」

希「いいから」

真姫「…健康とか?」

希「ぶー」

真姫「違うの?それじゃあ…学業が上手くいきますようにとか?」

希「ぶっぶー」

真姫「なによ。分かんないわよ」

希「ヒントはね~ある人との事かなぁ」

真姫「え?ある人?」

希「ほら、早く当てて?」

真姫「えっと…それって絵里?」

希「ん~」

真姫「にこちゃんなの?」

希「…」

真姫「二年生の誰かとか?」

希「…」

真姫「もしかして男の子…とか?」

希「違うよ。真姫ちゃんもよく知ってる人だって」

真姫「よく知ってるって…花陽…凛?」

希「ん~」

真姫「もしかして…その…あの…」

希「そのもしかして」

真姫「そ、そんな…」

希「ずっと一緒にいれますようにって」

真姫「そ、そんなお願いしなくったって私はその…別に希の事は嫌いじゃないって言うか…ずっと友達だし…だから…」

希「真姫ちゃんを含むμ’sの皆んなと」

真姫「へ?」

希「ん?」

真姫「…」カァァ

希「どうしたん?」

真姫「知らないわよっ」ガチャ バタン

希「あ~またついついやっちゃったなぁ」

希「ん?」

ガチャ

凛「あーー!」

花陽「ぴゃあ」

真姫「き、急に大きな声出さないでよ」

凛「希ちゃんの今日の髪型可愛いにゃ~」

花陽「本当だ!いつもと雰囲気も違うね。何かあったの?」

希「ん?ただの気分転換よ?」

凛「そっかぁ。凛はいつもなの希ちゃんも今日の希ちゃんもどっちも好きにゃ」

希「そっかぁ。ありがと凛ちゃん」

凛「えへへ。かよちんもそうだよね?」

花陽「うん」

希「そっか。…で?」ジィー

花陽「ん?」

凛「にゃ?」

真姫「な、何よ?」

希「真姫ちゃんは何も言ってくれんの?」

真姫「べ、別に…」

希「別になに?」

真姫「凛と花陽が言ったんだからいいじゃない」

希「なんて?」

真姫「よ、よく似合ってるって」

希「何が?」

真姫「か、髪型がよ」

希「ありがと」

真姫「ふ、ふん」

希「真姫ちゃんも今日も可愛いよ」

真姫「え?あっ…」カァァァ

凛「あ~真姫ちゃん赤くなってるにゃ~。トマトみたいだにゃ~」

真姫「う、うるさい」

凛「お、怒られちゃったにゃ」

007

真姫「でも、希にあんな一面があったなんて」

絵里「意外でしょ?」

真姫「そうね。面倒な性格してるわよね」

絵里「それは真姫もでしょ?案外似た者同士なのかもね」

真姫「それは…絵里もね」

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