奏「ふいうち」 (35)

???「だ~れだ♪」

モバP「・・・そういうのって首に腕回して抱き着くんじゃなくて目を隠すんじゃないのか?奏さん?」

奏「あら?そうだったかしら?」

モバP「で?突然後ろから不意打ちして来た理由は?」

奏「そうね・・・デートのお誘いかしら」

モバP「いや、駄目に決まってるだろ」

奏「ふふっ、冗談よ」

モバP「(遊ばれてんなぁ・・・)」

奏「次の仕事のイメージを決めたいから一緒に付き合ってくれるかしら?」

モバP「あぁ、あの水族館のか・・・。ん?俺が行かなくてもいいじゃん。誰か友達でも誘って・・・」

奏「でも女の子だけじゃ絵にならないでしょ?それに」

奏「いざという時のボディーガード。必要でしょ?」

モバP「絵になったらいけないんだけどなぁ・・・まぁ変装してくるなら」

奏「ふふっ、それじゃあ今度の休日・・・ね」

モバP「はいはい」















美嘉「・・・マジ?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491663339

奏「・・・」














志希「こちらスリッピー異常無ーし」(ザザッ)

フレデリカ「こちらファルコ、目標クリスタルに異常ナーシ!どうぞ♪」(ザザッ)

美嘉「こちらペッピー・・・何これ?」(ザザッ)

周子「こちらフォックス、お腹すいたーん」(ザザッ)

美嘉「というかさ」

美嘉「こんなに近くにいるのに無線いらなくない?というかそもそも無線自体いらないと思うんだけど」

志希「いやいや~こういうのは雰囲気だよ~」

フレデリカ「折角だから亜季ちゃんから借りて来たしね~」

美嘉「壊さないでよ?多分すっごく怒られるから」

周子「というかこれなんなん?」

志希「美嘉ちゃんが奏ちゃんがデートするー!って騒ぐからねー」

フレデリカ「面白そう・・・ケフンケフン・・・心配だし着いていこうってことに」

周子「バレたらめっちゃ怒られると思うけどね」

美嘉「アタシは止めたからね・・・」

志希「着いてきてる時点で同罪だよ♪」

フレデリカ「にしても気合入った勝負服ですね~。どう見ますか!実況のカリスマギャル的に?」

美嘉「あれは相当勝負かけてるね。胸元も見せて肩出しルック、露骨にインナーも露出してるのがヤバイね。アタシも着るのに勇気がいるレベルだわ」

周子「ところで・・・もうかれこれ40分は待ってるけどいつ待ち合わせなんだろ?」

美嘉「(気合い入ってるなぁ)」










奏「・・・」(腕時計チラッ)

モバP「おはよう奏・・・早いな」

奏「おはよう。そうでもないわ。プロデューサーさんが遅いのよ」

モバP「待ち合わせ時間10分前なのに!?」

奏「女の子待たせてる時点で失格よ。ふふっ、お詫びにクレープでもご馳走してもらおうかしら」

モバP「まぁそれくらいなら構わんよ。随分待たせたみたいだしな」

奏「・・・待ってないわ」

モバP「そうか?見た時随分暇そうにしてたから結構待ってたんだろ?」

奏「・・・そういうところよく見てるのね」

モバP「仕事柄だよ」

奏「ふふっ、じゃ行きましょうか」

ギュッ

モバP「お、おい」

奏「ほーら、暴れないの。今日は一日エスコートよろしくね」

モバP「(やわらかいのがやわらかいのがやわらかいのがー!!)」












フレデリカ「あ!目標クリスタルに動きあり!行くよ!」

志希「待ちかねた★★★」

美嘉「(いいなー)」

周子「美嘉ちゃーん行くよー?」

モバP「で?どれにする?」

奏「あら?本当にご馳走してくれるの?」

モバP「これくらいはな」

奏「じゃあストロベリーホイップを貰おうかしら」

モバP「俺はチョコバナナで」

奏「意外ね。甘い物は嫌いだと思ってたわ」

モバP「甘すぎるのはな。前に里美に付き合った時は大変だったよ。あいつ・・・」

奏「ダメよ」

モバP「ん?」(モグモグ)

奏「女の子とデートしてる時に他の子の話はNGよ」

モバP「そりゃ失礼しました」

奏「あと・・・」(チョイッ)

モバP「む・・・」

奏「チョコレート・・・付いてたわよ」(ペロッ)

美嘉「ああああああああ!!!」

周子「美嘉ちゃん!バレちゃうから!」

志希「ここで志希ちゃんの秘密兵器~!サーモグラフィー!」

フレデリカ「わーい、何それー!」

志希「これはねー、普段ポーカーフェイスな奏ちゃんが恥ずかしい時だけ体温が上がるのを利用して体温が見えるように用意した装置だよー!」

フレデリカ「わーお!でもお高いんでしょ?」

志希「いえいえー!今日は特別価格でハスハス一年分でフレちゃんも付けちゃうお得な価格!」

フレデリカ「お安ーい!フレちゃん買っちゃう!電話番号どこー?」

周子「いつまでボケ倒すねーん。はよせんかーい!」

志希「はいはーい。目標の体温分析完了。モニターに出すよ」

ピピッ

4人「「「「(うわっ・・・真っ赤っか)」」」」

奏「じゃあまずは映画でも見ましょうか」

モバP「ん?水族館は?」

奏「いいじゃない。ちょっとくらい寄り道しましょ。見たかった映画があるのよ」

モバP「ん・・・まぁいいか。どれだ?」

奏「これね」

モバP「・・・明らかに恋愛映画なんだがお前苦手じゃなかった?」

奏「そうね・・・でも今日はそういう気分なの。今まで敬遠してた世界を塗り替えて新しい幕を開けて新たな物語を紡ぎたいの」

奏「その物語の演出・・・お願いできる?」

モバP「あぁ任せておけ(言ってることは良く分からんが!)」









美嘉「良い雰囲気」(モグモグ)

周子「あ、あたし照り焼きチキンサラダ」

志希「ピザソースうまぁ・・!」(モグモグ)

フレデリカ「あ、美嘉ちゃんそのキャラメルシフォンパフェとアタシのイチゴカスタードパフェ交換しよー♪」

奏「・・・」

モバP「・・・」








美嘉「この映画・・・」

周子「ん?美嘉ちゃん何か知ってるの?」

美嘉「前に伊吹ちゃんと奏と一緒に観に行ったんだけどその時”甘ったる過ぎて見てられないわ”って言ってたやつだ・・・」

志希「・・・」

フレデリカ「・・・」

4人「「「「(ガチに落としにかかってるやつだこれ!?)」」」」

モバP「大人一人と学生一人」

奏「あら?大人2人でもいいのよ?」

モバP「?」

奏「大人の世界で男女が2人恋愛映画を見る・・・さぁて、他人から見たらどう見えるかしら?」

モバP「・・・友人」

奏「ふふっ、まぁそういうことにしておくわ。現実はどうかしら?試してみる?」

モバP「止めてくれ」

奏「そうね。私もまだアイドルはやっていたいからね」









フレデリカ「フレちゃん一枚♪」

周子「フレちゃーん、店員さんがわからん!さっぱり、わからん!って顔してるから」

志希「美嘉ちゃん映画で泣いちゃダメだよ~?」

美嘉「そんな映画で泣かないってば☆」

モバP「ん、中々良い映画だったな」

奏「そう?」

モバP「あぁ」

奏「そうね。プロデューサーさんも・・・悲しい恋が好きそうよね。映画みたいに」

モバP「そうかな?」

奏「そう見えるわ」

モバP「そんな気は無かったんだけどなぁ」

奏「自分の事は自分がよく分かるって言う人もいるけど自分で作った仮面が剥がせない人もいるものよ。ましてや人の事ばっかり考えてる御人好しの人は」

奏「プロデューサーさんは私たちのことばっかりで自分を大切にしないからね」

モバP「気を付けるよ。ところで奏さん?」

モバP「いつまで腕組んでるの?」

奏「嫌かしら?」

モバP「流石に立場上バレると不味いから止めてくれ」

奏「あら?立場上の理由が無ければよかったのかしら?」

モバP「奏」

奏「ふふっ、分かってるわ」











美嘉「あ゙あ゙あ゙あ゙ぅえ゙っぐ・・・ヒック・・・」

志希「ペッピー戦線離脱でーす」

周子「・・・」

フレデリカ「あれ?周子ちゃんも泣いてる?大丈夫?フレちゃんの胸貸す?」

周子「な、泣いてへんし!」(グスッ)

眠いので今日はここまでです

奏「そろそろ本命、行ってみる?」

モバP「そうだな、水族館が本来の目的だったし」

モバP「・・・あれ?本来の目的って何だっけ?」

奏「ふふっ、じゃあそろそろ行きましょうか」

モバP「お、おう(あれ?目的なんだっけか?)」












美嘉「グスッ・・・」

フレデリカ「おー、よしよし」(ポンポン)

志希「2人共行くよー」

周子「(目元赤ぁなってへんかなぁ?)」

奏「綺麗・・・幻想的ね」

モバP「奏はこういうの好きだよな」

奏「そうね。幻想的な雰囲気に隠れた愛らしい海の生物。薄いガラスの中で踊る魚達・・・まるで私たちみたいじゃない?」

モバP「お前たちは見世物じゃない。魅せる者だから」

奏「魅せる者・・・ね。上手い言い回しね」

奏「私は魅せられてるのかしら?同じ水槽で隣り合わせの人を」

モバP「・・・」

奏「いつまでもプロデューサー面させないわよ、私は。・・・ねえ、プロデューサーさん。今日はどこまで行く?」

モバP「・・・どこまでとは?」

奏「ご想像にお任せするわ」









フレデリカ「(///)」

志希「フレちゃん顔赤いよ~?何考えたのかにゃ~?」

フレデリカ「な、なんでもないよ!?」

周子「フレちゃんやらし~」

美嘉「(まさか!?キスまで!?そんなの!子供出来ちゃうじゃん!)」

奏「あら?イルカのショーもあるみたいよ」

モバP「時間的に次の公演が最後みたいだが・・・行ってみるか?」

奏「そうね、幻想的な世界もいいけど、たまには光に照らされる世界も見てみたいわ」

モバP「んじゃ、行ってみるか」









美嘉「(いやいやいやいや、そんなキスまでなんてそんなことするわけが・・・いやでも奏のことだからあるいは・・・?でも子供出来ちゃったらアイドルもさすがに難しいだろうし・・・専業主婦!?家に帰ってご飯作っておかえりって言ってその・・・あの・・・何かする!)」

周子「美嘉ちゃーん、帰って来てー」

奏「イルカのショー・・・人に飼われて安定を得る生活と大きな海原で自由とスリルを得る生活・・・どちらが幸せなのかしら?」

モバP「奏はどっちが良いと思うんだ?」

奏「束縛は嫌いよ。でもそれは扱う人によって変幻自在に変わるわ」

奏「あなたになら飼われてもいいかもね・・・ふふっ」

モバP「他所でそんなこと軽く言うんじゃないぞ」

奏「あなたにしか言わないし、これでも軽く言ったつもりはないんだけど?」

モバP「(おいおいおい、今日の奏どうしたんだよ!?随分グイグイ来るんだけど!?)」







バッシャーン!


志希「ん~♪水しぶき気持ちいい~♪」

美嘉「こらこら、志希ちゃん。ちゃんとレインコート着ないとダメだって」

バチッバチッ・・・

フレデリカ「ん?あれ?そういえば志希ちゃん無線機は?」

志希「・・・あ」

周子「こわれている・・・」

モバP「そろそろいい時間だし飯にしようか」

奏「そうね、丁度いい時間だし・・・どこにしよっか?」

モバP「確かこの施設内にパスタの美味しい店があったはずだ」

奏「あら?乗り気じゃなかったのにしっかり調べて来てるのね」

モバP「・・・いい絵の撮れるとこ探してたら偶然見つけただけだよ」

奏「本当に?」

モバP「・・・行くぞ」

奏「あっ、待って」








志希「どうしよどうしよどうしよ・・・無線機壊しちゃった・・・亜季ちゃんに怒られる・・・というか怒られる程度で済めばいいんだけど・・・あ、あたし天才だしここで機械の知識がバーン!!って爆発してきっと直せるはず!!」


バーン!!


周子「見事に爆発したねー」










奏「(さっきから何やってるのかしらあの4人?)」

モバP「(モグモグ)」

奏「今日一つ分かったことがあるわ」

モバP「ん?」

奏「プロデューサーさんって意外と子供っぽいのね。食事の趣味とか」

モバP「やかましい、明太子パスタ美味いだろ」

奏「そうね、下手に気取ってるよりよっぽどいいわ。素のあなたが見れたみたいで少し嬉しかったの」

モバP「まぁ事務所では少し格好つけてるとこもあるからな。頼りない奴に人はついてこないからな」

奏「私もついてこなくなると思わないの?」

モバP「俺と奏の仲だ。少しくらい自分見せてもいいだろ?ん?」

奏「あら?んっ・・・」(フキフキ)

モバP「口元ホワイトソース付いてたぞ。折角の自慢の唇白くしてちゃ台無しだ」

奏「・・・」

奏「前言撤回するわ。プロデューサーさんは充分大人の人だったわ」









美嘉「かな!かなかなかなかなかなかな!!」

志希「おー、サーモグラフィー真っ赤っか・・・美嘉ちゃんも。あたしのパスタみたいにタバスコ入れすぎちゃったかにゃ~?」

周子「いや~あれは照れるって。どっちかと言うとお砂糖入れすぎかな?」

フレデリカ「ん~♪このパスタ祖国の味がする~♪イタリア産かな?」

モバP「そろそろ帰るか」

奏「ねぇ、最後にもう一回アクアリウムを見に行っていいかしら?」

モバP「ん~・・・」

奏「すぐ終わるわ・・・だから・・・ね?」

モバP「まぁ少しくらいならいいか」









志希「あれれ?」

フレデリカ「どしたの~?」

志希「ん~・・・奏ちゃんの体温がずっと高いの。壊れたのかな?」

周子「そろそろ決めるつもりかもね~」

美嘉「決める!?(決めるって一体何を・・・・・・・・・うわうわうわ・・・)」

奏「ナイト・アクアリウム・・・。幻想的ね。夜の蒼とイクオリンの白と・・・。私たちは、付かず離れずのコバルトフィッシュ。で、それに惹かれたエンゼルたち・・・。夜に迷い込んだのは・・・どっち?」

モバP「???」

奏「気づいてなかった?あそこよあっち」

モバP「あっち?」(クルッ)

奏「隙だらけよ・・・」


チュッ


モバP「な!?」















4人「「「「!?」」」」

美嘉「あわわあわわわわわわわわわ」

志希「美嘉ちゃん落ち着いて!」

周子「」

フレデリカ「フォックスー!!」











奏「ふふっ、顔が真っ赤なのが約一名・・・と意外と初心なのが1名。ふふっもっと思わせぶりにしてみる?」

モバP「はぁ・・・」

奏「ん?どうしたの?あっ、髪かき分けられると耳の後ろゾクッって・・・え?ちょっと近・・・待っ・・・んっ」







美嘉「」

フレデリカ「美嘉ちゃんがー!!!」

~翌日~


奏「どうして呼び出されたか分かるわよね?」

4人「「「「・・・」」」」

奏「はぁ・・・尾行しようって言い出しっぺは誰かしら?」

志希「はい!志希ちゃんです!だから他の3人は関係ありません!!」

奏「そう・・・」

志希「・・・」

奏「じゃあ志希ちゃんには1週間ご馳走して貰おうかしら」

志希「えっ!?そこは許してくれるとこじゃないの!?こう・・・感動した!許してあげよう!的な!」

奏「私はそこまで甘くないの」

志希「酷いっ!亜季ちゃんにも怒られたし散々だー!」

美嘉「(妥当だと思うけどなぁ)」

奏「さて、後は・・・」

伊吹「奏!!」

奏「伊吹ちゃん?」

伊吹「お前子供出来たんだって!?」

奏「!?」

周子「(美嘉ちゃん?)」(ヒソヒソ)

美嘉「(えっ?だってキスしたら子供出来ちゃうんじゃ・・・)」(ヒソヒソ)

フレデリカ「(美嘉ちゃんには保健体育の授業追試だね~)」(ヒソヒソ)

奏「そ、そんなこと誰から?」

伊吹「美嘉から聞いたよ!奏に子供が出来ちゃうって!!」

奏「そう・・・。ねぇ美嘉?」

美嘉「(ゾッ)」

奏「・・・あなたどこまで見たの?」

美嘉「へ?」

奏「答えなさい!あなたどこまで見たの!あの後まだ尾行してたの!?」

周子「(あっ・・・)」

志希「(キュピーン)」

フレデリカ「あ~あ・・・」

美嘉「へ?何々?なんのこと!?」

奏「・・・?」

美嘉「えっ?アタシ倒れた後すぐ帰ったんだけど何かあったの?え?」

奏「!」


ガシッ


志希「奏ちゃんプロデューサーとあの後何かあったんだぁ♪」(にやぁ)

奏「何のことかしら?」

周子「シューコちゃんも気になるなぁ」

伊吹「奏・・・まさか・・・」

奏「・・・(迂闊だったわ)」

志希「ちょーっとそこのカフェで詳しいこと聞こうか~♪大丈夫、あたしの奢りだよ!」

奏「(いつも通り誤魔化して・・・)」

周子「志希ちゃん、噓発見器ってこれでいい?」

奏「(ごめんなさいプロデューサーさん。年貢の納め時かもね)」

美嘉「結局?何だったの?」

フレデリカ「何だったんだろうねー。あ、美嘉ちゃんはアタシとお勉強だよ」

美嘉「はぁ・・・」

おわり




SSRの奏を引いたのでずっと書こうと思ってたらこんなに時間かかりました・・・LiPPS書くの難しい
フレちゃんルートも考えてありましたがこれは押し入れに仕舞っておきます
それでは読んでくださってありがとうございました

今までのアア、オワッタ・・・・・・!作品



亜季「ふいうち」

飛鳥「ふいうち」

ありす「ふいうち」

友紀「ふいうち」

伊吹「ふいうち」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom