P「えっ?じゃあキスしてって頼んだら」 芳乃「お安いごようでしてー」(チュッ (18)

クソSSです。短いです。心の広い方は是非見て行って下さい。

P「突然だけど、芳乃ってアイドルになる前は何してたんだ?」

芳乃「はてー? わたくしが拝み屋の家系であることは、常々お話していたように思いますがー?」

P「いや、その具体的な内容までは聞いたことが無かったなと思ってさ。拝み屋って実際にはどんなことをするんだ? 名前から察するに、お祓いとかそういうのか?」

芳乃「いえー。わたくしの家ではむしろそういったことはあまりせず、お悩み相談のようなことを多く行っておりましたー。基本的には、頼まれればどんなことでもやっておりましたねー」

P「ん? 今なんでもって……ってことは、結婚して欲しいって頼んだら結婚してくれたりするのか? なんつって「はい、よいですよー」

P「……は?」

芳乃「その求婚、お受けいたしましょうー。これも拝み屋の血筋としての使命でしてー」

P「……いやいや、そんな……エイプリルフールはもう過ぎたぞ?」

芳乃「わたくしは至ってマジでしてー。そなたは忘れているかもしれませんが、わたくしはじゅうろくさい。法の上でも婚姻可能な年齢ですー。どこに問題がー?」

P「そういう話じゃなくて……え? じゃあキスしてって頼んだらしてくれるの?」

芳乃「お安いごようでしてー」(チュッ

P「……えっ」

芳乃「……………………」(カァァ

P「えっ、よし、芳乃さん今なんばしよっと? え? キスした? え?」

芳乃「そなたがしろとー」



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P「えっいやでもだって……えっちょっと待って、普通頼まれたからってそんなことする? えっ!?!?」

芳乃「そなたがせーゆうたんやろがー」

P「芳乃さん!?」

杏「ううん……うるっさいなぁ人が寝てる上で……」(ニュ

P「どわぁ!? 杏お前何処で寝てんだよ!」

杏「アンダーザデスクに対抗してアンダーザソファを結成しようかと思って」

P「ユニットメンバーお前と斧男ぐらいしかいないぞ?」

杏「斧男はソファじゃなくてベッドだよ?」

P「ああ、そうだった……ってそんなことはどうでもいい! それより助けて杏老師!」

杏「まぁ担当アイドルにキスはまずいね」

P「見てたのかよ! なら止めに入ってくれよ!」

杏「止める間も無かったじゃん……」

P「今芳乃とゴールインを迎えたら俺の283人同時攻略の夢が潰えちまう! どうにかこの場を収めてくれ杏!」

杏「色んな意味で屑過ぎる……ってそれ攻略対象に男も入ってない……? ……まぁ良いや、とりあえず芳乃に話を聞こうか」(面白そうだし)

芳乃「わたくしはただーこの方の求めに応えただけでしてー」

杏「杏も芳乃の趣味が人助けなのは知ってるけど、キスは流石に度を越してない?」

P「そ、そうだぞ芳乃! お前はなんて柔らかい唇をしてるんだ! もういっかいチューして!」

芳乃「うけたまわりましたー」(チュー

P「んっ……」

杏「……!!!!??????? えっなにやってんの!!!!!!!!?????」

P「……はっ、俺は何を……?」

杏「俺は何を……? じゃないよ! 聞きたいのはこっちだよ! なんでさっきより接触時間(婉曲表現)長くなってんのさ!」

芳乃「かすかに照れを制御できるようになってきたのでしてー」

杏「林檎みたいな頬してそんなこと言っても説得力無いってそうじゃなくて! なんで二回目いっちゃってんの!!!?????」

芳乃「わたくしはただ、この方の求めに杏「それはもう良い!」

杏「PもPだよ! なんでもっかいチューしてとか言ってんの!」

P「いや、芳乃の唇が柔らか過ぎて……あと唾液から桜餅みたいな匂いした……」

杏「唾液とか言うんじゃねぇ!!!!! っていうか、え、マジで何考えてんの? 基本達観ポジの杏がノリツッコミ連発しちゃうレベルの事件だよこれは!?」

P「いやだから、芳乃の唇が……とりあえずもっかいちゅーして貰って良い?」

芳乃「はいはいでしてー」(チュゥゥー

杏「やめろっつってんだろ!!! 確実に濃厚になっていってるよキスが!!!!」

P「ぷはっ…………芳乃って、歯並びすごい良いよな」

杏「今の行為の後でその台詞はやめろ!!! 舌までは入ってなかっただろ!!!」

芳乃「そなたー、今後おたばこは控えて貰えるとー」

P「ああごめん、する前にはなるべく吸わないようにするよ」

杏「だから生々しい会話やめろ!!!!!」

杏「……はぁ……はぁ……」

杏「……そもそも! 一番悪いのは芳乃だよ芳乃! 普通頼まれたからって婚約とかキスとかする!? しないでしょ!?」

P「……はっ! そうだ、それが言いたかったんだよ俺は!……けど、その話の前にもう一回だけちゅ杏「お前はもう黙ってろ!」

芳乃「そう言われましてもー、拝み屋とは人々の願いに応える存在ー。故に、求められればわたくしはそれを拒めないのですー」

杏「それにしたって限度ってものがあるでしょ限度ってものが……それに今の芳乃は拝み屋じゃなくてアイドルでしょ?」

芳乃「いえー、そうではありませんー。拝み屋とは職業ではなく、いわば生き様のようなものー。拝み屋の家に生まれ、拝み屋として育てられ、拝み屋として生きる使命を帯びたわたくしは、その生き方からは決して逃れられないのでしてー」

芳乃「あいどるになったのも、この方がそう望まれたがゆえー。あいどるを続けているのも、ふぁんの方々がそう望んでいるがゆえー。わたくしは、わたくしへの願いを叶えつづけるしかないのですー」

P「……それは違うんじゃないか?」

芳乃「はてー? 違う、とはー?」

P「俺は芳乃の家のこととか使命とか、良く分かんないけどさ。でも今の話を聞いてると、なんか、芳乃には自分の望みを叶える権利がないみたいに聞こえる。だとしたら、それは絶対違うよ」

芳乃「……そのように言っていただけるのはとてもうれしくー。ですが、わたくしが何を望もうと、それは他者の願いには関係がないのですー」

芳乃「初詣の行列に並ぶ人々が、願い先の神の都合を忖度するでしょうか? 七夕祭りの日、短冊に願いを書き綴る人々が、織姫と彦星の逢瀬の邪魔をせぬようにと気を回すでしょうか?

芳乃「望むものと望まれるものとの関係に、わたくし個人の意思を差し挟む余地など、一髪ほどの隙間もないのでしてー」

P「芳乃……」

杏「えっ、なんかシリアスっぽい空気?」

P「そんな訳ない、芳乃だってなんでも好きな事をして良いんだ……なんてことは、俺には言えないよ。芳乃だって、その使命とやらに何かの誇りや矜持を持ってるんだろうし。捨てろと言われて捨てられるような『生き様』なら、言われる前に捨ててるだろって話だからな。……だから、さ」

P「それなら、俺が願うよ。芳乃が人の願いを叶えるっていうなら、俺が願う」

芳乃「なにをー?」

P「芳乃の幸せを。芳乃、『お願い』だ。教えてくれ。お前はどうすれば幸せになれる?」

芳乃「……わたくしは、そなたと居られれば、それだけでー」

P「そか。じゃ、もう一個お願いだ。――――俺と結婚してくれ、芳乃」


芳乃「――――はい、よいですよー」



杏「エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

きらり「ウエイアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

P「ウウウウウウオオオオオルウエイズラブユウウウウウウウウウウウ」



二人はこの後滅茶苦茶幸せになった。おしまい。

思った以上に短かった。ジーニーに「君を自由に」って言える人って実際どのぐらい居るんですかねっていうシリアスなSSでした。過去ログ申請は直ぐ出してきます。

芳乃の歌う祈りの花本当に最高なんで、CDまだ買ってない人は今すぐ買って下さい。もう買った人は保存用と布教用にもう二枚買ってください。よろしくお願いします。

ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。

あ、マジだ。っていうか芳乃もフルネームじゃない……うっかりしてました。次回から気を付けます。すみません。

乙下さったみなさんありがとうございます。モバについては、まぁ不文律として割と存在していることな気がするので、やっぱり守らないといけなかったかなぁと。寛大なお言葉ありがとうございます。

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