男子「白羽さん、俺と付き合ってください!」 ラフィ「えーっと……」 (20)

男子「今日こそ天真さんに告白するぞ……!」 ガヴ「ん?なんだこの手紙」
男子「今日こそ天真さんに告白するぞ……!」 ガヴ「ん?なんだこの手紙」 - SSまとめ速報
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の続きです。男子は同一人物


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-学校のどこか-

男子(はぁ……ゴミ捨て場まで行くのめんどくせぇなあ。なんであそこでグーを出しちゃったんだろう)

男子「次こそはパーを……いやチョキ……」ブツブツ

男子「……ん?」


ラフィ「……」

犬「……」


男子(あそこにいるのは……白羽さん?)


ラフィ「……♪」

犬「……!」


男子(何してるんだろう?もう少し近づいて……)

男子(って、あ、あれは!!)




ラフィ「うふふ、美味しいですか?」

犬「ワンッ!」


男子(犬にメロンパンをあげている!?)


ラフィ「♪」ナデナデ

犬「……」ガツガツ


男子(犬ってメロンパン食っても平気なのか……ってそんなことはどうでもいい!)


ラフィ「本当に美味しそうに食べますねー」ナデナデ

犬「ワン!」


男子(それよりも、あの優しい目!まるで聖母のような……)ガタンッ


男子「!!」

ラフィ「あら?そこに誰か居るんですか?」

男子(や、やばい!)ササッ

ラフィ「……」

男子「……」

ラフィ「……気のせいでしょうか」

男子(って、別にやましい事なんてないのになんで俺は隠れて……!)

ラフィ「さて、そろそろ教室に戻りましょう」

男子(それに、この気持ちはなんだ?どうしてこんなに胸が……)ドキドキ

男子(はっ。ま、まさかこれは……!)




男子「恋!?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-校舎裏-

男子(という訳で、手紙で白羽さんを校舎裏に呼び出して告白することにした)

男子(前回は一目惚れしてすぐに告白しなかったせいで失敗したからな……同じ轍は踏まない)

男子(思い立ったが吉日!鉄は熱いうちに打て!さあ行くぞー!)

男子(さて、そろそろ……)


ザッザッ…ザッザッ…


ラフィ「あの……もしかして、あなたが男子さんですか?」


男子「!!」

男子(キター!!)

男子「は、はいそうです!お待ちしていました、白羽さん!」

ラフィ「はい……それで、話というのは」

男子「あ、それはですね、その……」モジモジ

男子(き、緊張する……けど、ここは思いっきり!)


男子「し、白羽さんっ!俺と付き合ってください!!」バッ

ラフィ「え、ええっ?」

男子(い、言えたぁぁあ!!)


男子「あなたを初めて見たとき、その優しそうな瞳に一目惚れしました!」

男子(あとおっぱい!)

ラフィ「えっと……」

男子「友達からでもいいので、どうか!よろしくお願いします!!」



シーン……



男子(ど、どうだ!?)

ラフィ「……」




ラフィ「……ごめんなさい」ペコリ

男子「」

ラフィ「その、私はあなたのことをよく知りませんし……突然一目惚れをしたと言われても、何がなんだか……」

男子(で、ですよねぇぇぇええ!!)


男子(いや!ここで諦めてたまるか!!意地でも食い下がってやるぞ!)

ラフィ「申し訳ありませんが、この話は無かったことに……」

男子「ま、待ってください!それなら、どうすればあなたの恋人……いえ、友達になれますか!?」

ラフィ「えっ?」

男子「俺、何でもやります!料理でもスポーツでもショッピングでも、白羽さんのためならどんなことだって!」

男子「俺、精一杯頑張りますから!どうか!」

ラフィ「そ、そんなこと言われても……」

男子(頼む!頼む……っ!)

ラフィ「……」



ラフィ「……分かりました」

男子「!!」ガバッ


ラフィ「いいですよ。お友達になりましょう」

男子「ほ、本当ですか!?やったあ!」

ラフィ「ええ。でもその代わりに……」スッ

男子(お、この手はまさか!手をつな……)



ラフィ「お手」

男子「はい?」



ラフィ「ほら、お手」

男子「え、えっと、白羽さん?これはどういう……」

ラフィ「何でもしてくれるんですよね?でしたら、男子さんには犬になって貰います」

男子「い、犬ぅ!?」


ラフィ「ほら、やらないんですか?お手」

男子「うっ……」

男子(な、何でもとは言ったけど、まさかこんなお願いをされるとは)

ラフィ「男子さん?」

男子(でもまあ、お手くらいで友達になれるなら……)

男子「……」ポンッ

ラフィ「はい。おかわり」

男子「……」ポンッ

ラフィ「おすわり」

男子「……」スッ

ラフィ「おまわりさん」

男子「……」クルクルクルッ

ラフィ「はい、よくできました♪」

男子(なんだこれ)



男子「あ、あの、白羽さん……これに一体何の意味が?」

ラフィ「私、犬が好きなんです♪だから、男子さんにも犬になって貰おうかなって」

男子「は、はぁ……なるほど」

男子(そういえば、犬にメロンパンをあげてたな……)

ラフィ「それじゃあ、このままお散歩をしましょう」

男子「あ、散歩ですか?分かりました!俺がエスコートを……」スッ

ラフィ「あ、ダメですよ男子さん」

男子「え?」




ラフィ「犬なんですから、4本足で歩かないと」

男子「」

男子(マジかぁぁぁあああ!!)




男子「え、そ、それは流石に……」

ラフィ「出来ないんですか?」

男子「うぐっ」

男子(が、我慢だ我慢。これも全ては白羽さんと恋人になるため……)

男子「わ、分かりました……」

ラフィ「あと、散歩中は人の言葉を喋っちゃダメですよ?返事は「ワン」です」

男子「……ワン」

ラフィ「はい♪」

男子(我慢……!我慢……!)プルプル

ラフィ「それじゃあ、お散歩を始めましょう。付いて来てください」ザッザッ

男子「ワン」テクテク


男子(うぅ、手と膝が痛い……)

男子(でも、これを乗り切れば俺は白羽さんの……!)



モブA「あれ?男子と……白羽さんじゃん。何やってんの?」

男子「!?」



モブA「あ、ほら。やっぱり男子だ。お前四つん這いで一体何を……」

男子「」パクパク

男子(マ、マズい!!これは非常にマズい!このままじゃ誤解され……)



ラフィ「あ、男子さんは今、私のために犬になってくれているんです♪」

モブA「はあ!?」

男子「」

男子(さらば俺の平凡なスクールライフ)


モブA「い、犬って……」

ラフィ「犬が好きな私のために、男子さんは身体を張ってくれているんですよ♪」

モブA「へ、へぇ……」ドンビキ

男子(あああやめろ……そんな目で俺を見るな)

ラフィ「ほら、男子さん。挨拶してください」

男子「!?」

男子(まさかここで鳴けと!?)

ラフィ「今の男子さんは、声も犬なんですよ♪」

モブA「え、それってまさか……」

ラフィ「ほら、男子さん。言ってあげてください」

男子「……」プルプル

ラフィ「……男子さん?」


男子「……か」





男子「勘弁してくださいいいいいいい!!」ダッ

ラフィ「あっ、男子さん!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-翌朝-

ヴィーネ「ええっ!?ラフィも告白されたの!?」

ラフィ「はい。びっくりしました……」

ヴィーネ「ガヴに引き続いてラフィまで……やっぱり天使ってモテるのかしら?」

ガヴ「まー私は別として、ラフィは見た目は美人だからな。告白されることくらいあるだろ」


サターニャ「ふん、こんな腹黒天使のどこがいいんだか……」

ラフィ「サターニャさん?」ゴゴゴ…

サターニャ「ひっ!?」

ヴィーネ「それで、ラフィはなんて答えたの?」

ラフィ「その、最初はお断りしたんですが、「何でもするから友達にしてください」と言われまして……」

ラフィ「なので、犬のマネをしたまま散歩してもらったら、逃げられちゃいました」

ヴィーネ「鬼かお前は!」

ガヴ「そりゃ逃げるわな」

ラフィ「残念です。面白…楽しそうな方だったのに」

ヴィーネ「そう思うならもうちょっと優しくしてあげなさいよ……」


ラフィ「そうですね……でも」ジッ

サターニャ「な、何よその目は」

ラフィ「いえ、なんでもありません」クスクス









ラフィ(「面白い」は……間に合ってますからね♪)


-おしまい-

ラフィエルは告白慣れしてそうなイメージ

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