高垣楓「ちょっぴりオトナ風味の、…ウミガメ問題を♪」 (302)

シンデレラガールズのSS
ウミガメ問題の形式になるので、質問など参加要素があります

お付き合い、お楽しみいただければ幸いです

「ルンルン気分の七海ちゃんに問題を出したら、機嫌を損ねちゃいました」

「…楓さん、どうしたんですか急に」

「ようこそ美優さん、辺境の地へ」

「辺境…確かに、事務所からは離れちゃってますけど…」

「ごめんなさいね、こういう場所でしかできないオハナシなので」

「こういう場所で…?」

「はい、と言っても公有の場所ではないですけどね、なんて」

「それで、七海ちゃんに何を話されたのでしょうか」

「実はですね美優さん、いま事務所でウミガメの問題が流行ってるんです」

「ウミ…ガメ?」

「ええ、最近は少し落ち着いてきているようですが」

「はあ…」

「ま、それはともかくとして」

「ウミガメの問題を七海ちゃんに言ったら、急に不機嫌に」

「七海ちゃん…ウミガメはお魚さんとは違うから…?」

「いいえ」

「違いましたか、…それでは、いったい」

「ウミガメだけに、『海』が『目』になりまして」

「…えッ…?」

「ウキウキだった七海ちゃんの、海が目になって、七目ちゃん」

「え、えぇと…楓さん?」

「ご機嫌ナナミちゃんが、ご機嫌ナナメちゃんになった、というわけです」

「えぇ…?」

「とまあ、お茶目なジョークはこのくらいにしまして」

「じょ、ジョーク…ですか」

「美優さんは、ウミガメの問題ってご存知でしょうか」

「…スープを食べた人が、自ら命を絶った謎を解明していく、…でしたっけ?」

「そう、要は簡単に概要を伝えて、出題者に質問しながら推理していくアレです」

「知っているといえば知っていますが、実際にやったことはないですね…」

「あら、でしたらちょうど良いですね美優さん」

「楓さん、…もしかして、とは想いますが」

「はい、ご明察」

 

「私たちも、ウミガメの問題をやってみたいと想いまして♪」

 

問題

ロボ開発のために日夜を通して研究を続ける晶葉ちゃん。
今回はウサちゃんロボにある機能を追加しました。
早速、事務所でテストしてみたは良いのですが…
「これはダメだな、考え直す必要がある」
と、すぐさまその機能を取り外しました。

さて、その機能にはどんな欠点があったでしょうか。

と、いうわけです。
さあ、ここからは私も出題者モードで対応しますね。

「あ、私の参加は確定なのですね…もう…」


私の呼び出しに応じてここへ来た時点で確定しました。

とまあ、こんな風に、イエス・ノー形式で質問に答えていきます。
yがイエスで、ノーのときはnですね。
あとは簡単な補足を付けますから。

なので、必ずイエス・ノーで答えられる質問でお願いしますね。

「その2択を迫る形式が絶対なのですね」

y、その通りです。
雪美ちゃんも雪乃さんも雪菜ちゃんも、自宅に籠っちゃうくらいに大事です。
イエス・ノーだけに、家snow、なんて。

さ、気を取り直して、始めましょうか。

「いつも強引ですね…もう」

「えぇと…欠陥に気付いて取り外すものだから…」

「…」

「自爆機能?」


さすがにそれは搭載しないかと。

「そ、それもそうですね…」

「ロボといえば、自爆だとばかり」

それから美優さん、最初はあまり決め撃ちしない方が良いですよ。
ウミガメ問題は、広い視野が重要になりますから。

「わかりました」

「…そうですね、事務所でテストするくらいなのだから…」

「それは、危険なものでしたか?」

yn
危険といえばそうですし、危険でないといえばそれもまた解です。

と、2択を迫るようお願いしておきながら申し訳ないのですが、
どちらとも言えない回答もあります。

「…でもそれは、裏を返せば大きなヒントにもなりうると」


『断言できないこと』が光明になる場合もありますから。
こう、妙な回答でも捨て鉢にならずにお考えくださいませ。

「さて、危険かどうかは判断が難しいということは…」

「いや、その前に」

「危険に晒される可能性があったのは、事務所のアイドル達ですか?」

yn
アイドル以外にも危険が及ぶ可能性があります。

「つまり事務所に居れば無差別に…」

「の前に、まずは危険がどんなものかの判断が必要…?」

「それは人体に危害を加えるものでしょうか?」


ケガを負う類のものではありませんでした。

「ケガは、しない…?」

「ということは、ドリルやノコギリでもなかったと…」


美優さんの描くロボのイメージってだいぶ偏ってますね。

「い、いいじゃないですかそんなこと!」

「…」

「うーん」

煮詰まってきたら、一旦その情景を想像してみると良いですよ。

「情景を…」

事務所にウサちゃんロボが、ちょこんと居るところから。

「…あ」

「ウサちゃんロボというのは、あのちっちゃい子で間違いないですか」


菜々さんのお月見ライブでお披露目して、
いまではフィギュアまで販売されているあの子です。

「それほど大きくなかった、ですよね?」


上に伸びる耳の先が、美優さんのヒザに届くかどうか、くらいですね。

「火炎放射やミサイルも、あのちっちゃい体には…」

…美優さんは何と戦っているんでしょうか。

「…あッ」

「搭載した機能というのは、…えぇと…」

「何か装備品が追加された、のでしょうか?」

えっと、すみません、質問の意味が。

「ああ、えぇ、その…」

「ば、バズーカを担いだりとか、してました、…か?」

ああ、付属品があったかどうか、という意味ですね。


あくまで、ウサちゃんロボの本体に追加されたといいますか…
そうですね、ロボの外見はいままでと何ら変わりありません。

「ということは、あの大きさに収まる範疇での装置で、可能な機能…」

カノウなキノウ…ふふッ。

「あ、これはそんな意図じゃなくて…!」

知ってます、ふふ♪

「もう…」

「…でも、だいぶ絞れてはきましたね」

「朝、事務所に来ます」

「ちっちゃなウサちゃんロボが出迎えてくれます」

おはようウサー、と手を振ります。

「はい、おはようウサー」

「これで、どんな危険が…」

「…うん?」

「その危険な機能は、常に動いているのですか?」


まあ、だからこそ危険だったわけです。

「近付いてきただけで、危険」

「でも、ケガはしないもの…」

「漏電やバリア状態での体当たり、でもないですね」

ええ、y、それらではありませんね。

「まあ、もしそうだったら、…私が、仁奈ちゃん達を守護らなければ」

あ、それはご心配なく。
仁奈ちゃんなら、きっと大丈夫ですから。

「…えッ?」

…あ、これ大ヒントを言ってしまったかも知れません。
深く考えない発言は失言でしたね、不覚。

「仁奈ちゃんは、大丈夫」

「…」

「危険というのは、年齢によって変わるものですか」


仁奈ちゃんは9歳ですが、同じ年齢の千佳ちゃんは救済されません。

「年齢ではない…」

「では、私は危険ですか?」


トラの恰好をした美優さんはとても危険でしたね。
上は面積の小さいおヘソ丸出しの衣装で、下も丈の短いスカートで、
さらにはトラ耳までしっかり付けて。
それで、『が、がおー…』と恥ずかしそうに吠えてるのが。

「あ、い、今のはそういう意味じゃなくて、ですね…!」

知ってますよ、ふふッ。
そうですね、何といいますか…
美優さんは大丈夫だと想いますが、でも『トラの恰好では危険が及びます』ね。
そういう意味では、yn、です。

「…」

「動物がいけない?」

「いや、でもそれなら、キグルミの仁奈ちゃんが真っ先に危険に」

「…『キグルミ』?」

「…あ…」

あら、どうしました美優さん。
お顔が赤いですよ?

「…」

「危険かどうかは断言できないもので」

「にも関わらず、危害を加えられるものではない」

「…」

「…念のため、ええ、念のため」

そうですね。
導かれたそれが真実と一致しているかどうか、詰めは重要ですから。

「その危険が及んだ場合は、…精神的なダメージを負うものですか」

yn…ですが、ほぼyでしょう。
傷付かない場合もあるかも知れませんが、
良い気分になることはまず在り得ないでしょうね。

「…ですよね…」

「危険かどうか断言できなかったのは、そういうことなのですね…」

あら、もしかして気付かれましたか、美優さん。

「…じ」

じ?

「事務所でウミガメの問題が流行ってるのに、なんで混ざらないのか…」

「そう…」

「こういう場所でしかできないオハナシ、というのは」

ええ、そういう意味かもしれませんね?

「…はぁ…もう…」

さあ美優さん、続きをどうぞどうぞ。

「…」

「…そ、その機能というのは…」

「カメラ、ですね」

y!
みごと、真実に辿り着きましたね。

「うぅ…」

さあそれではこの問題の締めです。
この機能での欠点とは、何だったのでしょうか。

「…す」

「『スカートの、中が、…映って、しまうこと』…です」

y!!!
おめでとうございます、スープ完食です!

というわけで、改めて解説に移りたいと想います。

解説

「ウサちゃんロボの挙動も、だいぶ安定するようになったな」

「そろそろ次の段階へ進んでも良いだろう」

「ウサちゃんロボへの新機能を実装という、ステップアップを!」

「池袋晶葉…まだ、この私の名を世界に知らしめるほどではないが…」

「だが、この1歩がなければ先へ進むことはできまい」

「1つ1つ確実に、技術と知識を私のモノにしていかなくては」

「…そろそろ、事務所に誰か来る頃合いか」

「準備を始めよう」

「外見をそのままに、小型のカメラを装着」

「人間で言えば、おデコの部分だな」

「ウサちゃんロボの可愛さと機能性をそのままに、新機能を搭載」

「その分の軽量化もバッチリだ」

「あとは、カメラを通じて送られてくる映像をチェックするだけ」

「人事は尽くした、あとは天命だけ」

「…まあ、その天命さえも理論で従わせてやろう」

「さあ、テスト開始だ」

「遠隔にて、起動…っと」

「…よし、無事に起動を確認、映像もそれなりに鮮明」

「ノイズだらけだな…映像もラグが非道い」

「やはり事務所とラボとの距離がネックだな…通常の無線規格では難しいか」

「画質を落としては本末転倒だしな、…どうするか」

「ラボでのリアルタイム観測ではなく、鮮明な画像を撮ってデータ化したうえで圧縮を…」

「…む、誰か来たな」

「あの人影は助手…じゃない、ちひろ女史か」

「…いかん、どうしても映像がカクついてしまうな」

「成功と言えば成功だが、これは改良の余地…が…」

「…ッ…!」

『おはようウサちゃん、夜中のお留守番ありがとう♪』

「ち、ちひろ女史にこんな可愛らしい一面が…」

「じゃない、問題はそこじゃない」

「…し、白…」

「ストッキング越しで、み、見えてはいけない白が…!」

「ダメだ、ちひろ女史…近付いてロボを撫でては」

「…いや、そうか」

「こんな機能があると知らないからこそ、何の警戒もせずに…」

「…」

「行ったか…」

「…」

「ば、バッチリ見てしまったな」

「ところどころノイズに隠されながらも、しっかりと」

「ワンポイントの蛍光色リボンまで…」

「…」

「今日の私はオフだからまだ良いが…」

「明日、どんな顔をして、ちひろ女史に会えば良いんだ…!」

『煩わしい太陽ね!』
(おはようございまーす!)

「む、今度は蘭子か」

「…」

「さすがに蘭子の服装なら、丈があるから大丈夫…」

『ご苦労であった、機械仕掛けの守護者:兎型』
(ウサちゃん、お留守番お疲れサマでした)

『褒美をとらせよう、受けとるが良い…我が摩擦の熱指を!』
(エラいエラい、撫で撫で~♪)

「闇が内に抱きし柔かな聖光ッッ!!」

「…はッ、いかんいかん、意識が持っていかれるところだった」

「蘭子よ、しゃがむ時は少しくらいスカートを意識してくれ…」

「ちひろ女史と同じく、無知ゆえの突発的行為であろうが」

「そうでなくとも、蘭子はいやに幼くなる時があるからな…」

「本当に私と同い年か疑わしいほどに」

「…あぁ、蘭子、もう少し足は閉じよう」

「無防備が過ぎて、逆に破壊力を産み出す結果になっている」

「その聖白布は、誰彼に晒してもいけないものだぞ…」

「しかし、なぜ白なんだ…」

「それも柔らかそうなふわっふわの」

「蘭子なれば、闇のような黒を望み求め、纏うものだとばかり」

「…もしや」

「自分1人で買うのはまだ恥ずかしくて」

「でも誰かと一緒に買いにいくのはもっと恥ずかしい」

「こっそりおかーさんに頼んでも買ってくれない」

「それで、仕方なく白を…?」

「…くッ、なんとセツナい話だ」

「闇を纏うことを誰より望みながら、光あれと聖を余儀なくされている」

「…不憫な」

「…って、私は何を考えているんだ」

「蘭子がどんなものを身に着けようが、関係ないだろう」

「ともかく」

「これはダメだな、考え直す必要がある」

「いたいけなヒミツを、容赦なく映し出してくれようとは…」

「危険が過ぎるシロモノだ、こいつは」

「ウサちゃんロボに追加でなく、設計段階から必要か」

「カメラを用いるなら、もう少し背の高いロボでなければ…」

「…いや、そうなると今度は低所の様子が…うーん…」

「ともかく…構造も、機能も、外見も」

「また1から考え直しだな」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「はい、というわけでした」

「…回答とはいえ、あんなことを言わされて…恥ずかしい」

「美優さん泣かない泣かない」

「誰のせいだと想っているんですか…!」

「私です、えっへん」

「決めポーズとらないでください」

「美優さんも、ロングスカートじゃなかったら危険でしたね」

「そうですね」

「まあ、蘭子ちゃんみたく無邪気にしゃがんだりはしないでしょうし」

「…そうですね」

「美優さんはガードが堅いですからね、お酒が入っても」

「…ええ、そうですね」

「美優さん、なんだかお疲れですね」

「ええ、とっても疲れましたから…!」

「あら残念、…ふふッ」

 

『封印しなければならない、危険なモノ』  完

 

 

一旦ここまで、21時頃に再開予定
次より質問を受け付けます
よければご参加ください

先んじて問題だけ置いていきます

問題

こ、この間のオフの日、私たちは幸子ちゃんを探していたんだ。
でも、どこを探しても見つからなくて…。
事務所に来たのは、間違いないのに、…どこにも居ないんだ。

シイタケクンに訊いてみたけど、答えてくれなくて…。
同じくオフで来ていたまゆさんも、答えてくれない。
さてどうしたものかと、途方に暮れていたんだけど…。

でも、あることがきっかけで、
やっと幸子ちゃんを見つけることができたんだ…ホント、良かった。

フヒ…さあ、これからが、スープ。
私たちが幸子ちゃんを発見できた『きっかけ』は、何だったと想う…?

> 『きっかけ』とは知覚的要因ですか?


チカクテキヨウイン…む、難しい言葉だな…。
ただ、『明確にわかる何かが起こって、それがきっかけとなった』、
…という意味でなら、y、だよ。


> 発見したとき幸子に意識はありましたか?


意識は、あったというか、なかったというか、…モウロウとしてたんだ。
まあ、きっかけがきっかけだったから、ね…フヒ…。
念のため言っておくと…『きっかけ』があって、幸子ちゃんの意識が遠のいて、
それから発見できた、という、流れかな…。

> その日は、幸子ちゃんはオフだったのですか?


そう、幸子ちゃんも、私たちと同じく…この日は、オフだったんだ…
だから、『仕事に行こうとして見つかった』とかでは、ないよ。


> 幸子の発見場所は事務所の中でしたか?


その通り…幸子ちゃんを見つけたのは、事務所の中…。
ついでに言うと、幸子ちゃんは、ずっと事務所に隠れていたんだ。

> まゆは知らなかったから答えなかった?

n!
こ、これを答えると、一気に真相に近付くことになるけど…。
まゆさんは、幸子ちゃんがどこに居たか、知っていたんだ。
…知ってて、答えてくれなかったんだ…フ…フヒ…。

> 幸子は誰かに危害を加えられた?


悪意に曝されたりとか、そういうことは、何もなかったんだ。
意識がモウロウとしちゃったのも、まあ、事故みたいなもの、だったし…。
事件とか、警察沙汰とかではないから、…フヒ、そこは、安心して欲しい…。

> 幸子は酸欠状態でしたか?

n!
さ、サンケツにはなってなかったよ。
きっかけが原因で事故みたいになって、それで見つかったんだけど、
『きっかけ』そのものがなければ、サンケツにならずに済んだろうし、
…逆に、『きっかけ』後の事故、その内容によっては、
サンケツにもなりえた可能性は、あったかも知れない。


> 幸子は狭い空間にいたんですか?

y!
狭いところだな…ヒトによっては、入れないかも知れない。
というか、入るという発想が、普通は出てこない場所だな…。

> 幸子は人に言えない行為をしていましたか

yn!
行為らしき行為は、し、してない…よ。
でも…その『狭い場所』に『入る』ということ自体は、
…とてもじゃないけど、言えないんじゃないかな…。

> 狭い場所とは、ロッカーですか?


残念だけど、ロッカーじゃあないんだ…。
幸子ちゃん、ロッカーに隠れてたことがあって、あっさり見つけちゃって、
…それで、新たに『そこ』を隠れ場所と定めた、みたい…。


> ロッカーでなければ事務所の中に一般的に存在するものですか?

yn
い、一般的にというと、…難しい、な…。
存在するときもあるし、しないときもある。
たまたま、その日は、存在していた…と言えば、良いのかな。


> まゆは知っていたということは、まゆは幸子を匿っていましたか?

y!
そう、…まゆさんは、むしろ知っていて、守護っていたんだ。

> まゆは幸子に顔面騎乗してしまいましたか

y!
な、なぜわかったんだ…え、エスパー?
そう、『きっかけ』後の、サンケツになりえたかも知れない事故っていうのが、
フ、フヒ…まさに、これなんだ…。
…お、想い出すだけで、わ、私まで、恥ずかしくなるな…。

> その日まゆは長いスカートをはいていましたか

y!!
そうなんだ…!
まゆさん、ゆったりスラッとした、丈の長いスカートだったんだ…。

そ、そろそろ、真相に近付いてきた…かな…?

> 幸子はPに恋をしていた?

yn
幸子ちゃん、素直じゃない、からな。
この時点で、恋をしてたかどうか、何とも…

ただ1つ言っておくけど、幸子ちゃんのプロデューサーと、
まゆさんのプロデューサーは、べ、別々なんだ。

だから、まゆさんが、幸子ちゃんを幽閉してた…。
というわけでは、ない…かな?

> 『きっかけ』とは「音」や「匂い」など、視覚以外でも気づけるものでしたか?

y!
お、音はしていたな…。
それほど大きな音では、なかったけど…。
あと、ニオイは大丈夫だった、らしいよ。


> もしかしてオナラですか?

n!
まゆさんは、そんなことしない…と、想いたい。
あ、そうじゃなくて…。
お、オナラじゃないけど、…ある意味、かなり近いものではある、かな。

> 幸子は濡れたり汚れた状態で見つかりましたか?

n!
き、キレイな状態だったよ。
…でも、場合によっては、びしょ濡れで発見されてた、…かも知れない。


> トイレにいましたか


残念ながら、トイレではなかったんだ。
隠れていたのは、あくまで、『事務所の中』、だから…。

> 音は複数回聞こえましたか?

yn
複数の音が、き、聴こえてきたから…これに関しては、ちょっと難しい…。
あと、その『きっかけ』の前には、…いま想えば、会話してるような声…、
まゆさんの、慌てたような声が、聴こえてた気がする。


> 幸子の意識が朦朧としていたのは『暑かった』からですか


『風通しは良くない隠れ場所』だったけど、
暑さとかは、大丈夫みたい…フヒ。

> 意識が朦朧とした原因は、何かの物質を体内に取り込んだこと?


そ、そんな物騒なハナシじゃ、ないよ…
ただ、幸子ちゃんには、事故の刺激が強かったみたい…ってだけ。

ゴメン、意識がモウロウってのは、今回の『きっかけ』に関して、
そんなに重要な部分じゃ、ないかも知れない。

> まゆが催しちゃったとか?

y!!!!
そう、まゆさんが、…その、トイレに行こうとした…。
それが、『きっかけ』だったんだ…!

フヒ…そ、それじゃあ、解説に、移る…。
少し、長くなるけど、…付き合ってくれると、嬉しい…な。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

解説

「あら、こんにちわ幸子ちゃん」

「はい、プロデューサーさんのまゆですよ♪」

「せっかくのオフなので、プロデューサーさんに会いに来ました」

「…幸子ちゃんも、今日は確かオフだったような」

「それよりどうしたんです、そんなに息を切らせて…」

「…お、追われている…?」

「輝子ちゃんと、小梅ちゃんに…」

「ああ、もしかして、一緒に映画をみるお誘い、とか」

「…やっぱり」

「小梅ちゃんチョイス、…ホント恐ろしいですからね…」

「それだけ必死に逃げたくなるの、まゆもわかります」

「でも、どうするんです」

「きっとここにも、探しに来ちゃいますよ?」

「隠れられそうな場所…」

「まゆに想い付くのは、机の下ですが」

「輝子ちゃんも小梅ちゃんも、きっと探すでしょうね」

「ロッカーの中も、定番と言えば定番ですし」

「…あ、それは以前に隠れて発見済でしたか」

「うーん…」

「プロデューサーさんが読んでいたマンガだと」

「ソファをひっくり返して、底を切り抜いて隠れてましたね」

「あの中って空洞なんですよね」

「事実、マンガの中でも最後まで見つかりませんでしたし」

「けど、事務所のモノにそんな勝手なことは…」

「それに、時間の問題もありますし」

「困りましたね…」

「…?」

「どうしました、幸子ちゃん」

「まゆに、お願い…?」

「…」

「…ッ…!?」

「…な…」

「だ、ダメですよ…」

「そんな…だって、その…」

「ダメなものは、ダメ…ですから…」

「そ、それが理解っているなら、言わないでくださいよ…!」

「…ん」

「いま、外から輝子ちゃんの声が」

「もうそこまで来ていますね」

「見つかっちゃったら、幸子ちゃんが、コワイ想いを…」

「………」

「……」

「…」

「わ…」

「わかり、ました」

「わかりました、幸子ちゃん」

「でも、1つだけ、まゆからもお願いが」

「あの…」

「ぜ、絶対に」

「眼は瞑っていてくださいね…」

「約束、ですよ?」

「絶対の、絶対ですからね…!?」

「…」

「…はい、どうぞ…」

「…ッ…」

「…あ、あら、輝子ちゃん、こんにちわ」

「どうしたの、そんなに慌てて」

「幸子ちゃんを探しに?」

「そうなんですね」

「まゆは、プロデューサーさんに会いに来たんですよ」

「うふふ…」

「さ、幸子ちゃん、どこに居るのかしらね」

「まゆには、答えられませんね…」

「…え?」

「あ、その、答えられないというのは、その…」

「深い意味は、なくてですね」

「め、眼なんて泳いでませんよぅ…?」

「…そう、幸子ちゃんが来たのは覚えてます!」

「でも、幸子ちゃんが事務所から出ていったのは、見ていません」

「幸子ちゃんが、どこに隠れているのか、まゆには見えてませんから」

「だから、答えられないんです」

「ごめんなさい…」

「…幸子ちゃん、幸子ちゃん、聴こえますか」

「れ、冷静になり切れなくて…」

「ごめんなさい、まゆの失言でした」

「事務所の中で隠れていると、バレちゃいました」

「ウソをついちゃうわけにもいかなくて、うまくフォローが…」

「…いま輝子ちゃん1人で、あちこち探し回ってます」

「ああ、机の下まで念入りに…」

「…」

「でも、安心してください」

「こうなってしまった以上、まゆにも責任がありますから」

「まゆが、幸子ちゃんを守護ります」

「…それとは、別で」

「その、大丈夫、ですか」

「暗かったり狭かったりも、そうなのですが」

「く、空気が、汚れ淀んでいるというか…」

「…」

「…へ、へ、変なニオイとか、し、してません…よね…?」

「大丈夫、ですよね…!?」

「…無理は、しないで、…ね?」

「…あ、輝子ちゃん」

「幸子ちゃんは…その様子じゃ、見つからなかったのね」

「それは残念」

「まゆも、その、…プロデューサーさんを待っているので」

「探すお手伝いはできそうにありませんね…」

「ごめんね、輝子ちゃん」

「…うん?」

「あら、これは…紅茶かしら?」

「違う…あ、紅茶キノコ…そう」

「これを、まゆに?」

「そんな、悪いですよ、まゆは何もできていないのに」

「輝子ちゃんが…と想ったら、輝子ちゃんの分も淹れてあるんですね」

「それじゃあ、いただきますね」

「ありがとう、輝子ちゃん」

「うふふ…♪」

「…幸子ちゃん、幸子ちゃん」

「聴こえますか」

「大丈夫、輝子ちゃんはソファの方に行きましたから」

「幸子ちゃん、大丈夫ですよね?」

「そ、そこに居て、平気ですよね?」

「あと…」

「眼は、ちゃんと瞑ってくれてますよね?」

「良かった…」

「それにしても」

「…紅茶キノコ、都市伝説だとばかり想っていましたが」

「実在するとは、驚きですね」

「それも、なかなかのお味で…」

「健康にも良さそうですし、プロデューサーさんのために、まゆも…」

「…あ、幸子ちゃんの分を考えてませんでした!」

「ごめんなさい、どうしましょう…まゆだけで飲み干しちゃいました」

「おかわりを…と言っても、今のままじゃあ動けないですね」

「輝子ちゃんに給仕させるわけにもいきませんし…」

「…あ、そ、そうですね」

「スカートの中に紅茶カップ突っ込んでたら、何事かと想われちゃいますね」

「あぶない、あぶない…」

「………」

「……」

「…」

「…ッ…」

「…」

「…さ、幸子ちゃん…」

「聴こえ、ますか…?」

「あ、あのですね…」

「…」

「その…」

「まゆ、さっき紅茶をいただいちゃって、ですね…」

「カップ、1杯分ですが、飲んじゃいまして、ね」

「そ、その…」

「…」

「…お、お花を摘みに…」

「…」

「い、いえ、わかってます」

「まだ、輝子ちゃんが探してるので…」

「…」

「しょ、輝子ちゃんが事務所から出たら、急いで行かなきゃ…」

「…」

「…輝子ちゃん…早く他の場所を探してくれませんかねえ…」

「そんなところを探しても、幸子ちゃんは居ませんよ…」

「…」

「…うぅ…」

「…」

「…ッ…」

「…」

「…幸子ちゃん…」

「ごめん、なさい…」

「も…」

「もう、ダメぇ…!」

「ごめん、ね、幸子ちゃん、まゆ、…行かないと」

「い、今なら、輝子ちゃん、向こう、向いてます、から…!」

「このままじゃ、まゆも、幸子ちゃんも、不幸に」

「んぅう…!」

「あ、ダメです、ひ、引っ張っちゃ…あ…ッ」

「…!」

「あいたた、た…ッ!?」

「あ、さ、幸子ちゃんッ!?」

「まゆ、幸子ちゃんのお顔に…!}

「ごめんなさい、大丈夫ですかッ!?」

「つ、潰れちゃってませんか!?」

「幸子ちゃあん…!」

「あ、輝子ちゃん!」

「そうなの、幸子ちゃん、ここに居るのですが」

「幸子ちゃん…何も返事を、してくれなくて…」

「ま、まゆが…」

「幸子ちゃんのお顔を」

「まゆが、お尻に敷いちゃったばかりに…!」

「…ッ…!」

「しょ、輝子ちゃんごめんなさい」

「幸子ちゃんをお願いします」

「まゆは、ちょっと、席を、外します…!」

「…すぐ」

「すぐ、戻りますから…」

「戻りますからぁ!」

…と、こんな感じの、顛末だったんだ、フヒ…ッ。
真っ赤な顔の幸子ちゃんと、そのそばで狼狽える、
涙眼まゆさんを見つけたときは、何事かと想ったけど…。
というか、事実を知っても、信じられなかったな…。

まさか…まゆさんの、スカートの中に隠れていた、だなんて。

ああ、まゆさんはきちんと間に合って、事なきを得た、
そこは、安心して欲しい…んだ。

幸子ちゃんも幸子ちゃんで…少し経ってから、意識を取り戻したよ。
ま、まあ…急に、顔に尻餅を突かれちゃったら…ね。
でも、尻餅というよりは、座りこんだ、って感じだったらしいんだ。
まゆさんも、倒れまいと踏ん張って、それがブレーキになったのかな。
でも、止まり切れずに、…ドスン。

だからね、体重がかかった痛みだとか、頭を打ったとかじゃなく…。
カワイイ顔に、まゆさんのが、ぎゅうぅう…ッ、と密着したこと。
それが、幸子ちゃんには、…気を失っちゃうくらい、刺激が強かったみたい。

フヒ…まあ、気持ちはわかる、かな…。
何せ、まゆさんだからね…幸子ちゃんが隠れてたのは、間違いなく、…天国。
その天国を、顔で受け止めるなんて…フフ、私もきっと…ブッ飛ぶと想う。
隠れようと入る瞬間も、息を潜めている間も、密着したその時も。

すごく、すごく、…イイニオイだった、らしいからね。

あの後、まゆさんは幸子ちゃんに、謝り倒して…。
それでね、幸子ちゃんも、まゆさんに、謝ってた。
まゆさんなら、無理無茶無謀を呑んでくれると、
知ってて要求した、…善意を利用したってことを。
それから。

座り込まれた瞬間に、…眼を瞑っているって約束を、
破っちゃったから、だって。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「ありがとう輝子ちゃん、素晴らしいスープでした!」

「…まゆちゃんと、幸子ちゃんが、そんな…」

「あら美優さん、もしかして羨ましかったりします?」

「しませんよ…!」

「私も騎乗されちゃったら、気丈に振る舞ったりできませんね、きっと」

「そう、ですか…」

「試してみたいので、美優さん、乗ってくれませんか」

「…謹んで、お断りいたします」

「あら、ノリが悪いですね、なーんて」

「でも、まゆちゃんも幸子ちゃんも、助かって良かったですね」

「助かった、のでしょうか…」

「だって美優さん、考えてもみてください」

「何でしょう」

「最悪の場合、…まゆちゃんも驚いたせいで、ガマンが解けちゃって…」

「あ、ああ…」

「幸子ちゃん、水も滴る~、なんて自称していたことがありましたね」

「…そうですね」

「それを考えれば、最悪は免れたわけです」

「まゆちゃん…頑張ったのね、ホント…」

「でも、ゼイタク言えば」

「ゼイタクを言えば?」

「…幸子ちゃんがうまく立ち回れば、助かったかも知れませんね」

「幸子ちゃんが、ですか…?」

「そうですよ、例えば…」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「もう、限界です…まゆは、お花を摘みに…」

「…幸子ちゃん…?」

「え、えぇえ…!?」

「そんなの…そんなの、ダメですッ!」

「これは飲み物じゃないですよぅ…」

「身体に、良くないですし、その」

「…恥ずか…しい…」

「それだけは、ダメです、どうしても!」

「あ、輝子ちゃんッ!?」

「ごめんね、急に大声を出しちゃって」

「な、何でもないですからね、何でも…!」

「はい、幸子ちゃん、見つかると良いですね♪」

「…」

「…ふう…」

「…ね、幸子ちゃん、お願い…」

「…ッ…」

「ちょッ、…幸子ちゃん…ッ」

「ダメ、そんな、強引に、脱がさ…」

「ああッ…!」

「…」

「…うぅうぅう…!」

「め、眼は、開けて、ませんよね?」

「…幸子ちゃん、そんな…」

「ひゃッ!?」

「な、え、い、今のこの、感触は…」

「…く、口を付けちゃ…んッ…」

「零れちゃう、から…?」

「そ、それじゃ、し、仕方ない…です、ね…」

「…うぅ…」

「…」

「幸子、ちゃん?」

「も、もちろん、ガマンも、しますよ」

「だって、だって」

「まゆがいま、力を抜いちゃったら」

「幸子ちゃんに…幸子ちゃんの、お口に…」

「ひゅあぁッ!?」

「な、舐めちゃダメ…」

「…ぁ」

「…ぁああぁ…ッ!」

「…!」

「…ッ…」

「あ、しょ、しょ、輝子、ちゃん?」

「う、うん、何でも、ない、の、ッ」

「何でも、ないから、…ね?」

「まゆの、顔、あ、赤い、です、かぁ?」

「え、ええ、うん、ちょっと、熱が、あるの、かも…」

「だ、だいじょう、ぶ…です、から…」

「はふ…ぅ」

「…はい、まゆは大丈夫です」

「輝子ちゃん、幸子ちゃんは見つかりそうですか?」

「そう、残念、ですね…」

「早く見つかると良いですね♪」

「………」

「……」

「…」

「…幸子、ちゃん?」

「ごめんなさい、咄嗟にガマンできなくて…!」

「まゆの…」

「まゆの、ホントに、…飲んじゃったんですか?」

「…あの、ニオイとか、味とか、…じゃなくて」

「平気ですか?」

「気持ち悪くなったり、してませんか…!?」

「…もう…」

「…幸子ちゃん、体を張るのと、これとは、また別…」

「んにゅあッ!?」

「な、なんで、舐め…」

「それは…ぬ、濡れたままでは、いけませんけど」

「で、でも、それならハンカチとか…」

「まゆのハンカチ、ありますから、それで…」

「みゃうん…ッッ!!」

「え、えッ?」

「しょ、輝子、ちゃん!?」

「…ご、ごめんね、さっきから、様子が、変で」

「うん、まゆ、オフだから、もう、帰るぅ…からッ」

「へ、平気、1人で、帰れ、ましゅ、よぅ」

「…幸子ちゃん、もう、もう大丈夫」

「だから、…だからッ」

「…お願い」

「し、舌を…」

「舌を、止めて…!」

「舐めないでぇ…ッ!」

「え、あッ、ぷ、プロデューサー、さんッ!?」

「いつッ、いつの間、に…ィ」

「はい、え、ええ、あなたの、まゆ、です、よぉ…ッ」

「あ、会いたくて、オフなので、来ちゃって、ええと」

「ごめん、なさい、まゆ、調子が、良くない、みたいで」

「もう、帰り、ます、から、ね、ええ」

「はい、少し、熱っぽい、みたい、で…」

「ひゃわゎ…ッ!!」

「急に、お、おデコを…ッ」

「え、や、やっぱり、熱っぽい、です、か」

「うぅ…」

「か、顔が、近い、…!」

「や、ダメ…」

「いま、いま、…まゆの、頭を、ナデナデ、されちゃったら…」

「しげ、刺激、が…ッ」

 


「…んゃあんッッ!!」


 

「………」

「…ッ…」

「…んふ…ぅ…」

「ふひゅ…はぅ…」

「…ぷ、ぷろりゅーさー、さん?」

「はひ、まゆは、だい、じょうぶ…れす」

「えッ…いま、何か聴こえまひた…?」

「むせたような、カワイイ、咳き込み…?」

「ま、まゆには、聴こえませんでした、ねぇ…」

「…幸子ちゃん、幸子ちゃん」

「ごめん…ごめんね、まゆ、耐えられなくて…」

「いまの、…お口に入っちゃいましたよね?」

「咳き込むカワイイ声が、聴こえちゃいましたよぅ…」

「ダメよ、これは…これも、飲んじゃダメ…!」

「身体に良いモノじゃ、ないんですから」

「それ、吐き出さなきゃ…」

「は、早くペッてしてください、ペッて」

「…ッ…」

「もう、…どうしてそれも飲んじゃうんですか…ぁ」

「しょ、輝子ちゃん、どう、幸子ちゃん、見つか…」

「…え、幸子ちゃんを、諦める…?」

「な、なんで、そんな、遠い眼をして…」

「プロデューサーさん?」

「プロデューサーさんも、なんでまゆから眼を逸らすんですか!?」

「わかった、って、何が、…ですかぁ」

「ご、ごゆっくりって、何を…」

「違います…違うんですよぉ…」

「ああッ、輝子ちゃん、プロデューサーさん、行かないでぇ…!」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「なーんてことになっていれば」

「楓さん、…それ、助かってませんよね?」

「でも美優さん、幸子ちゃんは匿い切れましたよ」

「それと引き換えに、まゆちゃんが失っちゃったものが大きくて…」

「その分、大きな快楽を得られたことでしょう」

「プラスマイナスで両立してませんよ、きっと」

「ところで『ペッてする』は現在進行形だと『ペッティング』なのでしょうか」

「知りませんよ…!」

「だとしたら、国際的なお付き合いのときは大変ですねぇ」

「お付き合い…国際的、な」

「ペッて吐き出して欲しいのに『プリーズ・ペッティング』なんて言っちゃって」

「…むしろそこは『ビー・ペッティング』では」

「止めて欲しいのに舐められ続けて、…って美優さんがノッてくれたッ!?」

「ちが、違いますッ、ノッたわけでは…もう!」

「でも美優さんも、仁奈ちゃんくらいなら匿えそうなロングスカートですね」

「しませんよ、しませんからね?」

「美優おねーさんの中、あったけーでごぜーますよ…」

「仁奈ちゃんを変な子にしないでください!」

「うおぉ、黒のレースとは、すげー大人っぽいです!」

「普通の白いのですッ!」

「へえ、美優さん今日は白のシンプルなやつなんですね」

「あッ、あああ…あぅ…」

「可愛くて、美優さんらしくて、良いと想いますよ…ふふッ」

 

『幸子・イン・ザ・スカート』  完

 

というわけで、本日は一旦ここまで
また明日の21時頃に再開予定です

たくさんの参加ありがとうございましたッ!
もしよければ、明日もご参加いただけると幸い

今回も先んじて問題だけ置いていきます

問題

えへへ…次の出題は、私と…あの子。
幸子ちゃんと、幸子ちゃんのプロデューサーさんなんだけどね…。
実は、仕事の関係だけじゃなくて、
…大事なヒミツを共有する、そんな関係なんだって。

それでね…幸子ちゃんが、いつも通り事務所に来たんだけど…。
その日は、プロデューサーさんが、何か準備をしてたみたい。
それを見て、幸子ちゃんは、いままでの日常が崩れたことを悟って…、
プロデューサーさんに、言ったの。

「お腹の次は、…顔、ですね?」

さあ、ここからが、カワイくて美味しいスープの、始まり。
それまでの日々をブチ砕いた、プロデューサーさんの『準備』って、
いったいどんなモノだったのでしょうか…。

html依頼されてたけど、終わりじゃないよね?

>>134
ありがとうございます
残りは>>130の1問だけですが、まだ終わりじゃないです

> この問題の幸子は妊娠していますか?


妊娠はしていないし、そもそも、
妊娠しちゃうようなことは…していない、よ…。


> 幸子またはプロデューサーに視覚的に分かる変化がありましたか?

y!
幸子ちゃんは、いつも通りだったけど…。
プロデューサーさんの、準備したものは、
…見て、すぐにわかるものだったよ。


> このとき幸子はネガティブな感情を抱いていた?

yn
幸子ちゃん、あんまり表にしないから…
でも、そういう感情は抱いていたのは、確か。
それでいて、それだけじゃ、なかったのも、…確か、だよ。

> プロデューサーの準備してたものに装飾品はありますか?


ううん、装飾品とかでは、なかったの。
その準備したものを、身に付ける…というか、身に纏うことは…、
できるにはできるけど、それは本来の使い方じゃ…ないし、ね。

> 準備というのは何か物質を用意したということですか

y!
そう…いままで、何も使っていなかったのに…。
その日、急に『それ』が『用意されてた』の。

> プロデューサーに悪意はあった?


幸子ちゃんのプロデューサーさんだから…ね。
悪意なんて、なかったし、むしろ…。


> お腹→お尻という順番では不可能なことですか?

yn
不可能、ではない、ことかな。
ただ、その順番というか、お尻に関係する状況には、なっていなかったの。
う、うまく言えなくて、ごめんなさい…。

> お腹と顔はどちらも幸子のものですか?

n!
そう、幸子ちゃんの言ってた、『お腹』も、『顔』も、
幸子ちゃんのじゃ、なかったの…。


> 日常が壊れたことにより幸子は不幸になりましたか?

n!
ううん、むしろ、…幸せに、なれたんだ…!

> プロデューサーは自分自身または幸子のためを想って準備をした?

y!
どっちかと言えば、プロデューサーさんが、自分のために…かな。
幸子ちゃんを、まったく想ってなかったわけじゃ、…ないんだろうけどね。

あ、あんまり悪く言うと、幸子ちゃんに、イヤな想いさせちゃうけど…。
今回の準備は、プロデューサーさんが、欲望を曝け出した、
みたいなもの、だったの。

> この問題に動物は関係ありますか?


残念だけど、動物とかは、関係しないよ…。
今回のオハナシに出る、生物は、
幸子ちゃんとプロデューサーさん、だけ。
あ、生物って言ったけど、…ナキガラとか、ゾンビとかは、出ないから…、
そこは、安心して欲しい…。

> 何かの問題が解決した?

yn
幸子ちゃんにとって、1つの問題が解決したの。
ただ、その『準備によって解決した』、じゃなくて、準備からの行動…。
幸子ちゃんが、「お腹じゃなくて~」の言葉の後に、起こした行動、
それが、解決に至ったの。

…この辺り、ちょっと、説明が難しい…ごめんなさい。

> 幸子は幸子のPに好意を抱いていましたか

y!
うん…言うと、幸子ちゃん、すごく照れて否定するんだけど…。
幸子ちゃん、プロデューサーさんのこと、…すごく。
すごく、好きに、なってたの。
一緒に日常を過ごすうちに、すごく、すごく…。

> 準備はプロデューサーが一人でおこないましたか?

y!
そう、物質…とあるものを、用意するだけだから、
プロデューサーさん1人で、できたんだ。

ついでに言うと、持ち運びとかも、合わせて、
1人で用意できるくらいの、もの…だよ。

> 雪達磨ですか?


残念だけど、雪ダルマじゃないの…。
どっちかというと、…暖かい、もの、かな。

> 準備したものは、幸子が言及したお腹と顔の持ち主ですか?

n…?
ごめんなさい、質問の意図が…。
い、一応、言っておくと、準備した物質は、その辺りのお店で買えるもの…。

わ、私が出題してるけど、今回、たぶん想像してるような、
スプラッタなものでは、ないの…。


> 用意したものの大きさは関係ありますか?


も、もし小さいものだったら、幸子ちゃんは、
その日も『いつも通りの日常』で済んだ、と想う。

まあ、そんな小さいそれを探す方が、難しいとは、想うけど…。

> 準備したものは、プロデューサーの手作り?


ううん、手作りではなかったの。

…もう言っちゃうけど、その日、プロデューサーさんが、買ってきたんだ…。


> ここでいう幸子の日常って、他人に言えないようなものでしたか?

y!
う、うん…正直、誰にも言えないような、ものかな…。
妊娠しちゃうような、そういうことでは、なかったんだけど。

> 準備したものが人形とかで、幸子のセリフはそのお腹と顔を指しているのか?


ごめんね、やっとわかった…。
そういうものじゃ、なかったよ。
準備したものは、それ単品で、『使える』もの、なの。

ごめん、ミス
上のに続けて、お腹と顔の持ち主と、その物質は、別のもの…なんだ。

> お腹と顔とはプロデューサーのお腹と顔ですか?

y!!
そう、プロデューサーさんの、お腹と、顔を指して、
幸子ちゃんは、言ったの。

こ、ここまできたら、もう一息だと想う…!

> この物質を用意した場所は重要ですか

y!
それを用意した場所は、事務所の中…細かく言うと、仮眠用の、個室。
そこに、プロデューサーさんが、それを用意していたの。


> 準備したものは道具?


そう、これ単体で使える、『道具』なんだ…。

> その道具は購入に年齢制限がありますか?


誰でも買えるような、ものだよ。
それも、買うのに抵抗とか、恥ずかしさとかは、要らないようなもの。
ホントに、ホントに、ごくありふれたもの、なの。


> 準備したものを使ったときプロデューサーの視覚に影響はありますか?

yn!
使っている間、その道具が見える、という意味では、y!
視覚に影響があるような使い方をしたか、という意味では、n…。
ごめんなさい、これも、答え方が難しい…。


> 用意したものとはロープですか?


ロープでは、なかったの。

> 日常って、妊娠するような普通のプレイじゃなくて何かマニアックなことしてた?

y!!
ま、マニアックというか、…うん、普通は、やらないことだと想う。
でも、プロデューサーさんも、幸子ちゃんも、…そこに、何かを、見出したの。

> 道具を使うとプロデューサーのお腹と顔は何らか変化がありますか?

y!!n!!
そう、これを使うことで、プロデューサーさんのお腹に、変化があったの…。
でも、顔にはなくて…だからこそ、幸子ちゃんは、次は顔だ、と想うに至ったの。


> 二人のヒミツとはダイエットですか?


ダイエットとか、そんな健全なものじゃ…なかったの、うん。
自然と痩せちゃうようなものでも、ないかな…。


> 準備したものは明るいところと暗いところで使ったときの効果に違いはある?


使うのに、明るさは、関係しない…よ。

> 体毛を剃ること?


ううん、そういうことでは、なかったの。
その道具の使い方っていうのが、説明が難しいんだけど…。

> そこらで買えるのに、準備するまで事務所になかったなら
> 一般的な事務所では使わないもの?

yn!!
い、一般的な事務所が、どういうのか、わかんないけど…。
少なくとも、仮眠をとるような場所なら、普通は、あるハズのもの。

むしろ、それがなかったことが、1番の、発端、なんだ…!


> プロデューサーが使うのは普通じゃなくても
> 幸子が使うとすれば普通のこと?

ny!
幸子ちゃんが使うのも、そうだけど…
プロデューサーさんが、それを使っても、全くおかしくないの…!

> 本来とは異なる使い方をしましたか?

n!!
むしろ、本来の正しい使い方を、していたの…!


> 準備したものって先っぽがふさふさしてたりする?

yn!
先っぽどころか、全体的に、ふさふさしてるよ…!

> 毛布ですか?

y!!!!
そうなの…プロデューサーさんが、買ってまで用意したもの…。
仮眠をとるような場所には、普通はあるもの。

そう、『プロデューサーさんが、毛布を準備していた』んだ…!

そ、それじゃ…解説に、移るね。
私の解説も、長くなっちゃうけど…ごめんね。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

解説

「ああ、起きましたか、プロデューサーさん」

「おはようございます」

「はい、今日も今日とて、カワイイボクです」

「カワイイボクで眼覚めることができるなんて」

「プロデューサーさんは、その幸せをしっかり噛み締めて良いんですよ?」

「ほら、ほら」

「それにしてもプロデューサーさん」

「最近、お疲れ気味だったとはいえ」

「ちょっと、だらしないですよ」

「いくら事務所の仮眠室だからって…」

「お腹を出して寝るのは、良くないんじゃないですか」

「カワイイボクの担当なんですから、しっかりしてください」

「まったく…」

「それに、寝具とか備品もしっかり管理しておいてください」

「布団とか毛布とか、この事務所にはないんですか」

「…あったら泊まり込むから撤去した、って…」

「何ですか、その理由は」

「仕事熱心なのも、ほどほどにしてください」

「はぁ…」

「おかげで、ボクがどれだけ探し回ったか」

「あの時間を返して欲しいですね」

「ホントにもう」

「ボクが居なかったら、お腹が冷えちゃって大変なコトになっていましたよ」

「どうです、温かいでしょう?」

「フフーン!」

「こんなこともあろうかと」

「…とは、これっぽっちも考えませんでしたが」

「ともかく、感謝してくださいね」

「長いスカートで、カワイくキめていた、このボクに!」

「…ん?」

「どうしました、プロデューサーさん」

「わき腹がくすぐったい?」

「何か、当た…」

「…ッ!!」

「フギャアァーーーーッッ!!」

「な、な、な…ッ」

「そ、そりゃ想わず立ち上がっちゃいますよ!」

「ボクはカワイイので!」

「…じゃなくてッ」

「何を考えているんですか!」

「プロデューサーさんは、へ、ヘンタイですねッ!」

「…」

「しょ、しょうがないじゃないですか…」

「お腹にかけるものが何もなくて」

「…」

「…ボ…」

「ボクの、…スカートを、使ったんですから…」

「…わき腹に、お、お尻が当たっちゃうのも」

「…」

「スカートは脱いでませんよ…」

「安心してください、履いてますから」

「…そりゃあ、面積だって限られてますから」

「…」

「…お、お尻くらい、当たっちゃいますよ」

「…へ?」

「当たっていたのは、お尻じゃなくて、…ぱ、パンツの方!?」

「そ、そうでしたか…」

「セーフ…い、いや、アウトです、ギリギリアウト!」

「カワイイ乙女のパンツに触れるのは重罪ですよ」

「ボクの方から押し付けて…って、確かにそうですが…」

「くすぐったかったから、重罪から減刑…って、意味がわかりません!」

「そりゃあ刺繍やフリルいっぱいのカワイイのを履いてますから」

「って何を言わせるんですかあ…ッ!」

「ぷ、プロデューサーさんは、ヘンタイなうえにロリコンだったんですね」

「14歳のボクに、な、何を考えているんでしょうね!」

「…へ?」

「あ、あんまり、好みじゃない…?」

「プリントがついてるような、ふわふわしたのが…」

「って、プロデューサーさんの好みなんて知りませんよ!」

「そんなもの!」

「…なんでそんな、子供っぽいものを…」

「プロデューサーさんは、ホントにロリコンなんですか?」

「そ、…そんなカワイくないパンツ、履きませんよ!」

「いいですか、絶対に絶対ですからねッ!」

「まったく、もう」

「気を遣って、損しちゃいましたよ…」

「…もうボクは帰りますから!」

「もともと、今日は近くに寄ったんで顔出ししただけですし」

「…」

「…良いですか」

「もう、お腹を出してまま寝ないでくださいね!」

「プロデューサーさんに何かあったら…」

「カワイイこのボクが、困るんですから!」

「気を付けてくださいよ!」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「…」

「…ああ、気が付きましたか」

「約束を破るプロデューサーさん」

「また、お腹を出して寝てましたよ」

「もう少し、きちんとしてください」

「今日だって、ボクが居なかったら…」

「…ん?」

「約束は、してない?」

「了承なんてナンセンスです」

「イエス以外の返事が必要な約束事なんて、そもそもしません」

「それくらい、ボクだって理解してますから」

「…わき腹が、どうかしましたか」

「また、何か、当たってる?」

「そうですか、まあ、ボクの知ったことじゃないですね」

「…」

「…ちなみに、どんな感触があるんです?」

「サラッサラでふわふわの、何か…?」

「へえ、…いったい何でしょうねえ」

「どうしたんです、プロデューサーさん」

「いえ、ロリコンさん?」

「息が荒くなりましたよ?」

「まったく」

「…何を考えているんでしょうねえ」

「…」

「…」

「…こういうの」

「好き…なんですよね?」

「そう、ですか…」

「…」

「…そう、かぁ…」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「…また、約束を破ってましたね」

「暖房を入れていようとも、関係ありません」

「ほら、おとなしくしてください」

「…ダメです、それは許可しません」

「強制スカートの刑は、絶対です」

「お腹が冷えちゃ、いけませんから」

「だらしなくお腹を出して寝ている自分を恨んでください」

「…また、わき腹がくすぐったい?」

「フーンだ、知りませんよ」

「ボクだって、まゆさんみたいなフリフリなのを履きたい日だってあります」

「そこはガマンしてください」

「ボクだって、プロデューサーさんの好きなのだけ履く、なんて」

「『約束』してませんからね」

「フフーン!」

「プロデューサーさんは、そうやって」

「約束を破っていれば良いんです」

「お腹を出して、寝ていれば良いんです」

「わき腹の感触だけに、集中していれば良いんです」

「…ボクだけに…」

「ボクの、…だけ、に」

「…」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「今日はまた、豪快にシャツがめくれちゃってますね」

「お腹が出てるどころか、丸出しです」

「…」

「プロデューサーさん、起きてますよね?」

「…あくまで、タヌキ寝入りを続けますか」

「…」

「わかりました」

「いい加減、うんざりしていたんですね、なんて」

「そっちが、その気なら…ッ!」

「…んよいしょッ…」

「よッ、と」

「ふう」

「…ん?」

「ああ、プロデューサーさん」

「起きましたか?」

「フフーン!」

「豪快なお腹の出し方でしたからね」

「いつものじゃ、覆えなかったので」

「なので、逆転の発想です」

「スカートを布団にする以上、ボクが中心なのですから」

「端から反対側へ、裾が届かなければ」

「中心たるボクが、動いてあげれば良いんです!」

「そう、本当に、中心に」

 

「プロデューサーさんの、お腹の、上に…♪」

 

「どうです、…温かいでしょう」

「なんせ、カワイイボクが暖めてあげてるんですから」

「ボクの衣服に包まれて、ボクの温もりを受け取れて」

「プロデューサーさんは、ホント幸せモノですねえ♪」

「もっと喜んで良いんですよ」

「お腹が、気になりますか?」

「カワイイボクは体重管理も完璧なので」

「重くは、ないハズですが…」

「どうです、お腹に乗られた感想は」

「お腹に触れる、…パンツの感触は」

「どんな感じです?」

「スベスベして、柔らかい…?」

「そうですねえ、今日はそういうのですから」

「ふふん!」

「しかし、感触がわかるんですね」

「それも結構な精度で…」

「…それだけ、集中したんですよね」

「お腹に触れる、パンツの感触に」

「ボクの履いてる、パンツに」

「…」

「…やっぱり、ロリコンじゃないですか…♪」

「でも、そうすると今度はわき腹が寂しく…」

「あ、そんなことは、ないと?」

「靴下と、ふ、…ふとももとの、境目が触れてる…」

「…さすがはボク!」

「両方の感触があるなんて、美味しいトコ取りですね!」

「意図しない偶然さえも、プラスに働くなんて、カワイイですよねえ」

「もっと、褒めてくれて良いんですよ?」

「もっと、…堪能しても、良いんですよ…?」

「…まあ、それはさておき」

「ボクが重石とならないのでしたら」

「そのまま、寝てて良いですよ」

「ボクは、ここに居てあげますから」

「ほら」

「お腹に意識を集中して、良いんですよ」

「…色とか、ガラとか、妄想することだって」

「特別に、許可してあげますよ」

「ボクはカワイイので」

「まあ、答え合わせはしませんけど」

「フフーン!」

「…」

「…ふふ」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「…あ、眼が覚めましたかプロデューサーさん」

「手が、痺れて痛い?」

「おかしいですねえ」

「それほど、体重がかかる座り方はしていないハズなんですが…」

「…ん?」

「どうしました、プロデューサーさん」

「柔らかい感触が、手に?」

「そりゃあそうでしょう」

「まだ寝惚けているんですか、プロデューサーさんは」

「まったく…」

「ボクが来てみたら、プロデューサーさんが寝てるじゃないですか」

「それも、しっかりとお腹を隠して」

「本来なら、それが正しいんですけど」

「…今更、ですよ」

「どうして今頃になって、お腹を出して寝ないって約束を」

「律儀に遂行しちゃうんですかねえ…」

「と、そこでボクは考えたんです」

「これはまた、プロデューサーさんからの挑戦だと」

「こういうとき、ボクがどうするか」

「きっと、内心ニヤニヤしながら見てるに違いない…と」

「その手には乗らないカワイイボクです!」

「フフーン!」

「まあ、その」

「その手に、乗っちゃったわけですが」

「元はと言えば、お腹を冷やすことを懸念したんです」

「でも、そのお腹はしっかりと守られている」

「だとしたら」

「…剥き出しの手が、冷たくなりますよね」

「起き掛けに指がかじかんで動かないと、咄嗟の仕事に対応できませんしね」

「暖めてあげたボクを、褒めてください」

「その手の痛みは、ボクにイジワルな挑戦をした罰です!」

「にしても、どうして片方だけ…もう片方は、手袋をつけてるのに」

「あ、これ画面タッチに指先が反応しないタイプのですか」

「…眠る間際まで、タブレットで、お仕事してたんですね」

「…」

「ボクの、ために…」

「…」

「…ぅあッ…」

「ちょ、ちょっと…なんで指を動かすんですか!」

「痺れを治すためだからって、いま動かさないでください!」

「んひゅッ!」

「う、動かさないでくださいってばあ!」

「指が、当たっちゃうんですから…!」

「…」

「…えいッ!」

「おや、どうしましたプロデューサーさん」

「ボクが、グリッてすると、手がビリビリします?」

「…ふふ」

「ふーんだ、ボクの願いを聞き届けなかったバツです!」

「それに、以前に正座して痺れてたボクの足をツンツンしてくれましたし…」

「その因果を、受けてください!」

「えい、とぅ!」

「フフーン、そうですよ」

「手が痺れてるなら、むしろ乗ってるボクには好機じゃないですか」

「さあ、存分にビリビリを味わってください!」

「…ねえ、プロデューサーさん♪」

「ふにゃッ!」

「ちょッ、だから、指は…」

「指は動かしちゃダメ、ですって!」

「痺れで意思に関係なく動く…ってそんなわけないでしょお!」

「んぐ…そ、そこは…ふぎゅッ…」

「…ゃ…」

 

「…んぅん…ッッ!!」

 

「…あ、あッ!」

「…」

「…良かった、染みてないし、指も濡れてな…はッ!?」

「あ、ち、違いますよ!」

「いま、た、立ち上がったのは、ですね…!」

「ふ、フフーン!」

「そう、お、お、お仕置きは、こんなもんで完了にしてあげます!」

「手のビリビリで、もう充分に反省されたようですし!」

「だから、解放してあげたんです!」

「ボクは寛容なので!」

「…そ、それ以外に理由なんてないです!」

「ないんですからあ…ッ!」

「ちょっと…なんで指を嗅ぐんですかッ!」

「そ、そんなことしないでくださいよ!」

「…こ、この、ヘンタイプロデューサーさん!」

「…うぅ…」

「と、ともかく!」

「これはノーカンです、ノーカウントッ!」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「…」

「…そのお腹は、こないだの反省ですか?」

「いえ、根本の解決には至ってないといいますか」

「良くも悪くも、元に戻っただけですね」

「…」

「し、仕方ないですね…!」

「…んッ…」

「…」

「ど、どうです」

「お腹、くすぐったい、ですか」

「柔らかくて、サラサラしてて、でも、細い何かがお腹をくすぐる…?」

「…はい、正解です」

「今日はちょっと長いリボンがカワイイの、ですから」

「やっぱり、お腹だと精度が段違いですね」

「相変わらず、ヘンタイなプロデューサーさん、ですね!」

「…ふふ…」

「それにしても」

「…相変わらず、柔らかいお腹ですね」

「今度、一緒にレッスンでも受けてみませんか」

「そうしたら、いつか腹筋もきっちり割れて…」

「ああ、でも」

「そうなったら、お腹への感触がわからなくなっちゃいそうですね」

「ボクも正直、この座り心地が変わっちゃうのは…」

「あ、その、深い意味ではなくてですね…!」

「…」

「…ぷ、ろ」

「ロリコンなプロデューサーさんが、1番と想う感触」

「…どうせなら」

「そう、どうせなら完璧を目指したいので!」

「カワイイボクは、完璧ですから」

「完璧じゃなきゃ、…カワイイボクじゃありませんから」

「プロデューサーさんが、求めてくれるのでしたら…」

「そのためだったら、ボクは、何だってしますよ」

「何だって、してあげます」

「応えるのも、ボクに課せられた使命、ですから」

「だから、プロデューサーさん」

「…」

「…もっと」

「もっと、ボクを」

「…ボクを、求めても」

「…」

「…良いんですよ…?」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「…」

「…そういうことを、しますか」

「…」

「ねえ、寝たフリをしているんですよね、プロデューサーさん」

「そんな恰好で」

「こんなモノを、用意してまで」

「なんだかんだ言って…」

「結局は毛布を用意してるんじゃないですか」

「雑魚寝が寒くなったからですか?」

「そんな時期じゃないですよね?」

「まったく…」

「以前に、その手に乗ってしまった時とも、また違いますね」

「まあ、あれ以降では乗りませんでしたけども」

「お互いのために」

「それに、どちらにせよあれはノーカンですしね」

「あの時はお腹だけきっちりしまってましたけど」

「今回は全身をすっぽり覆ってますね」

「また随分と大きな毛布を用意したようで」

「両の手さえ、その中、…ですか」

「やれやれ、これじゃあボクの出る幕はありませんね」

「…」

「…いま、少し焦りましたね?」

「表情に少し変化がありましたよ?」

「…」

「…あくまで、タヌキ寝入りを続けるつもりですか」

「まあ、それはそれで良いでしょう」

「それならそれで、独り言でも呟きましょうか」

「ねえ、プロデューサーさん」

「…ボクは、いままで」

「プロデューサーさんに」

「プロデューサーさんの、想いに」

「応えたいと願い、行動してきました」

「いままでお腹を出して寝続けていたのも」

「ボクに、ああいうことを、して欲しかったから」

「ボクに、お腹に、乗って欲しかったから」

「乗り続けて、ボクのパンツを、お腹で感じたかったから」

「そう、自惚れても、良いですよね」

「いままで、どれくらいそうしてきたでしょうか」

「どれくらい、乗ってきたでしょう」

「もう、想い出すことも叶いませんね」

「プロデューサーさんは、覚えていますか」

「ボクが、何回くらい乗ったか」

「…どんなのを、履いていたか」

「覚えられているのも、ちょっとアレですが…」

「でも」

「覚えていてくれたら、…嬉しいですね」

「…ふふん」

「プロデューサーさん」

「ボクは、言いましたよね」

「応えたい、何だってしたい、と」

「その答えが、これなんですね」

「この、毛布を被って眠ることなんですね」

「お腹も、両の手も、全身さえも隠して」

「…いままで、ずっと一緒にいたボクですから」

「だから」

「いま、プロデューサーさんが、何を求めているのか」

「わかります」

「わかる、…つもりです」

「毛布に包まる時、頭まで被る人はあまり居ません」

「普通は、顔だけ、首から上は毛布の外に出しますよね」

「…でも」

「…」

「ねえ、プロデューサーさん」

「これは」

「『そういうこと』、ですよね?」

「…」

「この先に…」

「この先に、進んじゃったら、…きっと、戻れない」

「そう、確信しています」

「…ねえ」

「プロデューサーさん」

「それでも、進みたいと想って、いるんですよね」

「…ボクと、進みたいと想ってくれてるんですよね」

「…」

「ずっと」

「…ずっと、お腹に乗ってきた今までに」

「サヨナラするための、毛布」

「ボクには、わかります」

「わかりますから」

「だから、ボクも」

「プロデューサーさんのお腹に、サヨナラする時、ですね」

「そしてそのサヨナラは、新しい、…はじまり」

「だから、プロデューサーさん」

「どうせ答えてくれないでしょうけど、敢えて問います」

 

「お腹の次は、…顔、ですね?」

 

という、ことだったんだ。
あ…ううん、これは私が見たんじゃなくて…あの子から、聴いたの。
あの子…毎日ではないけど、こっそり、見てたんだって…。

幸子ちゃん、最初はすごく…恥ずかしがってたのに、
その次の日からは、しっかり応えてるし…。
そうして、次の日も、次の日も…と繰り返して、
いつからか、それが幸子ちゃんの『日常』になって、ね。

お、お呪いと同じだね…!
毎日、決まった時間に、決まった行動を起こすことが、
成就への道を、より強くするみたいに。
その、続けることの手間や苦労を、起きて顔を洗うくらいに、
自然な営みにまで、昇華させて…。

でも、だからなの、かな…。
仕方ないけど、プロデューサーさんもね、…慣れちゃっていくの。

ずっと触れて居たいと願う、温もり…。
わき腹に触れる、幸子ちゃんの、パンツの感触。
その次は、お腹に圧し掛かってもらって…
と、次なる刺激を求めちゃった。
そして、…幸子ちゃんも、それに応えようと頑張ったから。
だから、プロデューサーさんも、試したくなっちゃったんだと想う。
新しい刺激と、…幸子ちゃんが、着いて来てくれるか、どうか…。

でも、それは杞憂だったと、プロデューサーさん…気付いたの。
だって…。

 

幸子ちゃんも、プロデューサーさんと、同じ気持ちだったから。

 

幸子ちゃんもね、プロデューサーさんを求めて…ね。
触れているときの感触や、伝わってくる温もり、その時の鼓動や息遣いを。
『幸子ちゃんを求めてる』と、しっかりと、感じたかったみたい。
こういうの、…ウィンウィンな関係、そう言うのかな…。
求めて応えてくれる喜びと、求めて貰えて与えることができる喜びと。
そういう歯車が、がっちり、噛み合ったんだと想う。

ば、爆発すればいいのに、なんて、私も昔は想ったかも知れない。
…でも。
幸子ちゃんだから、…むしろ、頑張れーって、応援したくなる…よね。

 

…そうそう。
この後に起こったことも、あの子、しっかりと教えてくれたんだ。

 

「…プロデューサーさん」

「いま、ボクは、新たな1歩を踏み出しましたよ」

「わかりますよね」

「お顔のすぐ隣で、ボクのカワイイ足音が聴こえましたよね」

「それと」

「衣擦れの、音も」

「…ちょっと、失敗ですね、これ」

「ねえ、プロデューサーさん?」

「だって、ボクからは」

「プロデューサーさんが、見えないんですから」

「想っている以上に、スカートがお顔を覆い尽くしてしまってますね」

「だから、プロデューサーさん」

「いまなら」

「いまなら、眼を開けても、ボクは気付かないでしょうね?」

「なんて」

「寝ているのでしたら、仕方ないですね」

「せっかくボクのを見るチャンスを逃すなんて、可哀想なヒトですね」

「残念ですね」

「いままで、ずっと、お腹で感触を味わうだけでしかなかったものが」

「こうして、…きっと、丸見えになっているというのに」

「…ねえ?」

「さあ、それでは本題ですね」

「そのお顔を、冷えないように、ボクが」

「…温めて、あげますよ」

「ボクは、カワイくて、優しくて、気が利きますから」

「…」

「…ぇぃ…ッ…!」

「あれぇ、おかしいですねえ」

「無防備な睡眠中に、顔に圧力がかかって」

「呼吸も塞がれちゃったら」

「もっと、大慌てするハズなんですけどねえ?」

「随分と落ち着いた呼吸ですね」

「…ホントに、寝ているんですか、ねえ♪」

「あ、今更、呼吸が荒くなりましたね」

「って、荒いというより、ゆっくり深呼吸しているみたいな」

「…面白い寝方をするプロデューサーさんですね」

「まあ、寝ているつもりなら、それで良いですよーだ」

「…ふふん…」

「どんな夢を、見ているのでしょうね」

「こうやって、誰かに、座られちゃう夢なのでしょうか」

「…それは、ボクだったり、するのでしょうかね」

「まあ、夢くらい、…好きなのを、見て欲しいですが」

「…抵抗しないってことは、合っている、のですよね」

「ボクの、選択は」

「間違って、いない、…ですよね」

「ねえ、プロデューサーさん」

「…」

「ボクで、良いんですよね?」

「…こういうことを、求めていたんですよね?」

「き、キモチイイ…ですか?」

「ボクだって、実際に経験しましたから、知ってます」

「…あのときの、まゆさんの」

「すごく、イイニオイで、ふわふわで、ぽにゃぽにゃで」

「…同性のボクでさえ、ドキドキの限界を超えて、ボーッとしちゃいました」

「…ボクは」

「ボクは、あのときの、まゆさんと…同じことが、できているのでしょうか」

「感触はどうですか?」

「ふわふわでぽにゃぽにゃしてますか?」

「ニオイはどうですか?」

「まゆさんのみたいな…って、嗅いだことないですよね」

「あったらあったで、大問題ですが」

「…イイニオイは、しますか」

「呼吸も、苦しくはないですか?」

「圧し掛かる力は」

「お腹では大丈夫でも、お顔だといろいろ変わりますから」

「プロデューサーさん」

「ボクは」

「ボクは、重くないですか?」

「ねえ、プロデュ…」

「フギャアーーーッッ!!」

「な、な…」

「急に、しゃ、喋らないでくださいよッ!」

「う、動きとか、振動が…って、そうじゃなくて!」

「…」

「…あッ…」

「…そんな体制から、ボクの頭を撫でるなんて」

「随分と、器用なことをしますね、プロデューサーさん」

「…何を、謝っているんですか」

「今更、謝らないでくださいよ」

「ボクに、こんなにしておいて」

「ボクを、こんなにしておいて」

「…」

「ボクだって、今更ながら」

「拒絶するわけ、ないじゃないですか」

「…プロデューサーさんを」

「どんなに、お腹を出して寝ていても」

「今日、それ以上のことをしていても」

「…ボクは」

「…」

「でも、やっぱり、起きてたんじゃないですか」

「…違う?」

「やっと、眼覚めた…ですか」

「…なに、格好つけてるんですか」

「ボクのスカートの中に居ながら」

「…♪」

「…」

「…じゃあ、プロデューサーさん」

「小癪にも、このボクを試した、わけですよね」

「それで、ボクは見事に応えました」

「そうですよね」

「だったら」

「…勝者から敗者へ、何か、オシオキが必要ですよね」

「御褒美?」

「プロデューサーさんが、ボクに何をくれると言うんです」

「ナデナデ?」

「そんなのじゃ、1週間くらい撫で続けても足りませんよ」

「カワイイ乙女心をこんなにした分には、到底、足りません」

「だから、御褒美を貰うんじゃなくて、オシオキが必要なんです」

「プロデューサーさん」

「カワイイボクが、命じます」

「…」

 

「カワイイボクに相応しい、高貴な」

「玉座となってください」

「…これから、ずっと」

 

「…どうしたんです?」

「このオシオキに、何か不服でも?」

「…ですよね♪」

「それに、大丈夫、ですよ」

「プロデューサーさんが、この先」

「このオシオキに、慣れてくるようでしたら」

「ボクの方にも、考えがありますから」

「楽しみにしていてください」

「だから、…プロデューサーさん」

「ずっと、ずっと」

「玉座で居てください」

「カワイイボクも、相応しい高貴さを持ちますから」

「もっと、もっと相応しくあるために」

「…今度こそ…」

「今度こそ、…『約束』、ですよ」

「…フフーン!」

…と、いう具合に、ね。

幸子ちゃん、ああ見えて…って言うのは、なんだけど…。
不安とか、そういうの…あんまり、表に出さないの。

だから。
きっと、プロデューサーさんから、直接の言葉を貰えなかったから。
自分の解釈が間違っていたら…とか考えて、すごく、怯えていたの。

でも、もう、大丈夫そう。
プロデューサーさんも、しっかり、『眼覚め』てくれたから。
正面から幸子ちゃんと、言葉を交わしてくれたから。
それから、…ちゃんと、約束も交わしてくれたから。

それにしても…お顔に座られるのって、そんなに良いのかな…。
た、確かに、その、…わからないわけじゃ、ないけど。

あの子に、ちょっとやってみてって頼んだけど…断られちゃった。
すごく、恥ずかしいって…残念。

でも、あれ、便利だと想う。
お顔に座る、押さえ込み方。
ゾンビになっちゃったとき、…とか。

ほら、ゾンビって、ニンゲンのお肉を食べるのが…多いから。
オトコのヒト、生きたヒトを、何とかして、押し倒して…、
それで、お顔に、どすん…ッ。
きっと、興奮とかで、うまく動けないだろうから…。
ふふ、その間に、美味しく、お食事の時間に…なんて。

ああ、でも、肉が腐っちゃったら…感触も、ニオイも、ダメかも…。
しっかりパンツ履いて、腐った肌が触れないような、おっきいのを履いて。
ぐじゅぐじゅな感触も、気にならないように、ふわふわモコモコしたのを選んで。
まゆさんみたいな、イイニオイを保って…。

ゾンビになっても、生前の記憶とか、染み付いた動きは、残る。
最近のだと、そういうの、多いから…。
い、いまのうちに、練習、しておこう、かな。
ちょっと、私も、プロデューサーさんに、相談…してみる。

ゾンビになっちゃったときの、予行演習、みたいなものだって。
理由を、きちんと、説明して。
…幸子ちゃんと、幸子ちゃんのプロデューサーさんみたいに。
お顔に座らせて、ください…って♪

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「はい、美味しいスープをありがとう、小梅ちゃん」

「ま、また顔に…」

「こういうオハナシばかり集まりますね…好きなのでしょうか」

「それは誰への問いかけでしょうか…」

「誰でしょうね、ふふッ」

「さあ、次の問題を…と想いましたが」

「ましたが?」

「どうやら、スープが切れてしまったようですね」

「あら…」

「美優さん、残念ですか?」

「…帰れる喜びと残念さと、半々くらいですね」

「それは嬉しいお言葉」

「それじゃ、せっかくなので今度は美優さんも作ってみてください」

「な、…なぜ、そうなるんです!?」

「面白そうじゃないですか」

「そう…でしょうか」

「美優さんが、赤くなりながらオトナ風味を出そうと頑張る姿は」

「ああ、そういうことでしたか…」

「でも、やってみたいというのは本音ですよ」

「楓さん…?」

「やっぱり、1人では考え付かないような視点だったりしますし」

「うーん…」

「それに、美優さんともっとオハナシできますからね♪」

「…できれば、せめて、健全な世間話を所望したいのですが」

「そんなわけで、今回はこれでお開きにしましょう」

「そう、ですね」

「でも良かったら、美優さんも、みなさんも、何か作っていただけると嬉しいですね」

「…問題を、ですか」

「そうです、それもただのウミガメではなくて…」

 

「ちょっぴりオトナ風味の、…ウミガメ問題を♪」

 

以上で完了になります
たくさんの参加、ありがとうございましたッ!

うまく誘導できないなど、お見苦しい点、失礼しました
楽しんでいただけていれば幸いです

では、html化の依頼を出してきます

以前に書いたもの

佐久間まゆ「記憶喪失のプロデューサーさん…♪」
佐久間まゆ「記憶喪失のプロデューサーさん…♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440581074/)

佐久間まゆ「記憶喪失のまゆと、一緒に…♪」
佐久間まゆ「記憶喪失のまゆと、一緒に…♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440870874/)

白菊ほたる「あなたの『不幸』をプロデュースしますから…!」
白菊ほたる「あなたの『不幸』をプロデュースしますから…!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467035765/)

白菊ほたる「お互いに『幸せ』をプロデュースしましょうね…!」
白菊ほたる「お互いに『幸せ』をプロデュースしましょうね…!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489494975/)

ウミガメ形式ではありませんが、こちらもお読みいただけると幸いです

 

『幸子の腹パンの、更に先へ』  完


最後の最後で、問題タイトル忘れてた…ッ
>>289>>290の間にあるものとして補間してくださいませ

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