夏陽「ここなって砂丘行ったことある?」心菜「ないけど」 (30)

◆ひなビタ♪SSです
◆3/11、12の倉吉おめでとう祭、お疲れ様でした

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夏陽「ないんだ?意外だわ」

心菜「なっちゃんは行った事あるんだ?」

夏陽「うん、ここながいない時にいぶきと」

心菜「……砂丘って何があるの?」

夏陽「砂?」

心菜「それ以外で……海見える?」

夏陽「高いとこ行けば見える」

心菜「ふうん」

夏陽「鳥取の砂丘は広くてね、観光可能な砂丘としては日本最大なの」

心菜「そうなんだ」

夏陽「そもそも砂丘っていうのは岩石が風化して、海岸に集まったものなのよ」

心菜「砂漠とは違うんだね」

夏陽「一応オアシスみたいなのはたまに発生するらしくて、まぁ大きな水溜りみたいな感じ?」

心菜「じゃあラクダさんはいないんだね……」シュン

夏陽「ラクダいるわよ?」

心菜「えっ!ラクダさんいるの!?」

夏陽(急にここなのテンションが上がった)

夏陽「砂丘は砂漠じゃないけど、ラクダは入り口近くで出迎えてくれてね」

心菜「ふんふん」

夏陽「お金を払えば写真も撮れるし、ゆったりと乗って砂丘を遊覧する事も出来るわよ、
   あとロープウェー……というよりゴンドラリフトにも乗れるし」

心菜「ゴンドラリフトって、どこに行くの?」

夏陽「えーっと、入り口と山頂のセンターを繋いでいるんだっけ」

心菜「砂丘の上にゴンドラリフト……すてき……」

夏陽「なんだかスキーする山みたいよね」

心菜「でもゴンドラリフトは他でも乗れるから……やっぱりラクダさん……」

夏陽「あ、やっぱりそっちなんだ」

心菜「……!ここな、ラクダさんに乗りたい……!」

夏陽「そう言うと思ったわ、こういう時は」

纒「呼ばれて飛び出てじゃんじゃじゃ~ん!」バッ

夏陽「まだ呼んでないのに来た」

心菜「お姉さん、地獄耳……」

纒「まあまあ、いいじゃないですか!私もたまにはここなつのお二人と観光とかしたいです!」

心菜「連れて行ってくれる……?」

纒「勿論ですよ!さあ、私の車に乗り込んで!」

夏陽(お姉さん、優しいけど正直便利な人だとも思ってる)

~鳥取砂丘~

纒「空いてたので丘の上の方に車を止めました」

夏陽「なんか曇ってるわね」

心菜「お姉さん、なっちゃん、ゴンドラ……」

纒「丘の上に来た場合はあれに載って下の砂丘まで行くんですよ、片道200円、往復なら300円です」

夏陽「往復ならお得ね!」

纒「あと登ってくる場合はカメラマンさんがいて写真を撮ってくれます、高いですが」

心菜「高いんだ……」

纒「観光地ですしそんなものですよ」

纒「一緒に二人まで乗れますので、ここなつのお二人はどうぞ一緒に」

夏陽「あ、代金は」

纒「もう、そんな事気にしなくても大丈夫ですよ!ほら、心菜ちゃんと一緒に」

心菜「お姉さんもああ言ってるし、なっちゃん、一緒に乗ろ?」

夏陽「勿論よ!お姉さんは悪いけど後ろから」

纒「別に構いませんよー」

心菜「行こ」

夏陽「うん」

纒(ふふふ、仲良しなお二人は最高ですね)

イラッシャイ!

夏陽「二人お願いしまーす」

心菜「む……」

夏陽「どうしたの?」

心菜「こういうリフト、あんまり乗るの得意じゃない……」

夏陽「タイミングが難しいわよね、まぁ係員の人もいるし大丈夫よ」

心菜「うん」

夏陽「まぁ私に任せなさい!こういうの得意……でもないけど、自信はあるから!」

心菜(根拠の無い自信があるなっちゃんかわいい)

心菜「丁寧に係員さんが案内してくれたね」

夏陽「そんなに怖がる必要も無かったわ」

心菜「あんまり見通しは良くない……」

夏陽「それにやっぱり揺れるし」

心菜「……なっちゃん、こわい?」

夏陽「こ、怖くなんかないわよ!下に網もあるし」

心菜「落ちても大丈夫そうだよね」

夏陽「ここなは、どう?」

心菜「うーん……」

心菜「なっちゃん」ギュ

夏陽「あ、もう、ここなったらあ」

心菜「こうした方が、もっと安心……」

夏陽「ふふふ、そうね、ここなあ」

心菜「なっちゃん」

夏陽「なあに?」

心菜「……このリフトの上、寒いよね」

夏陽「まあ、そうね」

纒(ああっ!ここなつが引っ付いてる!シャッターチャンス!)カシャリ!

夏陽「着いたー!」

心菜「着いたね」

纒「あ、そうだ心菜ちゃん夏陽ちゃん」

夏陽「はい?」

纒「砂丘では砂が吹き荒れていますので、髪を纏めておいた方がいいですよ」

夏陽「あ、どうも」

心菜「ありがとうお姉さん」

纒「ほら、髪を団子にしてみました」

夏陽(お姉さんのロングじゃないのってレアかも……)

心菜「私達もお姉さんみたいに髪を丸めておこうね、なっちゃん」

夏陽「ここな、それだと坊主にしたみたいだから……」

心菜「風つよーい」

夏陽「うわあ、砂嵐」

心菜「あとちょっと寒いね?」

夏陽「あんまり天気良くないし……」

心菜「それよりも、ラクダさん……」

夏陽「まぁそんなに急がなくても大丈夫よ……でも」

心菜「でも?」

夏陽「前も思ったんだけど、砂丘を歩いてると靴の中が砂だらけになっちゃうのよね」

心菜「それはしょうがないよなっちゃん」

夏陽「でもねえ」

纒「あ、それなら」

夏陽「何かあるのお姉さん」

纒「下の売店の方で長靴を貸し出してますから、それを履けば良いかと」

夏陽「でもー、お金掛るんでしょ?」

纒「いえいえ、長靴は無料で借りられるんです!ロッカー代は掛かりますけど」

夏陽「へーそうなの!すごーい!」

纒「是非利用してみて下さいね」

心菜「……お姉さん、誰に向かって話してるの……?」

纒「長靴を履きました」

夏陽「ちょっとダサいけど、まぁいいかな」

纒「靴に砂は入っていなかったですか?」

夏陽「私のにはなかったけど」

纒「……私は履く前に確認すべきでした」

夏陽「あー」

心菜「お姉さん、なっちゃん、早く……!」

夏陽「はいはい、今行くからね」

纒「心菜ちゃん、はしゃいでますねー」

心菜「ラクダさん……あ」

夏陽「どうしたのここな?」

纒「あらあら、今日は強風のため乗って砂丘を回る事は出来ないようです」

心菜「しゅん……」

夏陽「こ、ここなぁ!ほら、触ったり写真撮ったり上に乗ったりは出来るから」

纒「ラクダって写真撮るだけでもお金掛るんですよね」

夏陽「そ、そうだった」

纒「ま、まあまあ!ここは私が出しますから!お二人は一緒にラクダに乗って下さい!」

心菜「いいの?」

纒「この纒印一眼レフカメラにしっかりと収めますからね!」

夏陽「お姉さんそういうのほんと好きよね」

纒「じゃあまずラクダに乗ってー」

心菜「よいしょ」

夏陽「っていうか私も乗るんだ……おお、案外ふかふか」

心菜「なっちゃん、ラクダさんは今日寒くないのかな……?」

夏陽「砂漠は気温差が激しい場所だし、大丈夫じゃない?」

心菜「そうかな」

夏陽「きっとそうよ」

纒「はーい、じゃあこっち向いてー!はいチーズ!」パシャッタ!

夏陽「お姉さんは乗らないの?」

纒「私はラクダよりはお二人を写真撮ってる方がいいです!」

心菜「はっきり言ったね、お姉さん」

……

夏陽「本当は砂丘ってね、裸足で歩くと楽しいんだけど」

心菜「今日はちょっと寒いよね」

纒「でも暑い日は足を火傷しそうですが」

夏陽「う……ちょ、ちょうどいい日があるの!今日はそうじゃないだけ!」

纒「そうですか」

心菜「なっちゃん、私、あの一番高い所まで行きたい……」

夏陽「あそこ?いいけど、結構坂が急だし、疲れるのよね」

纒「上からは海がよく見えるらしいです」

心菜「ね、なっちゃん、一緒に行こ?」ギュ

夏陽「あ、わ、分かってるから、引っ張らないでよっ」

纒(自然に手を繋ぐここなつちゃん可愛いなあ)

心菜「結構坂が急だね」

夏陽「砂だから歩きにくいわよ、ゆっくり進みましょう」

心菜「うん」

夏陽「……」ザッザッ

心菜「……」ザッザッ

夏陽「……風ほんと強い」

心菜「あと小降りだけど、少し雨……」

夏陽「こ、これくらいは大丈夫でしょ?」

心菜「うん、ちょっと肌寒いけど、なっちゃんとだから、平気……」

夏陽「そ、そう?なら、一緒に頂上目指しましょうね!」

心菜「うん」

夏陽「うう、やっぱり歩きづらい」

心菜「靴の中じゃりじゃり……」

夏陽「長靴にしてよかったわ」

心菜「お姉さんのおかげだね」

夏陽「うん」

心菜「結構、疲れるね」

夏陽「坂も急だし……」

心菜「でももうちょっとだよ、なっちゃん」

夏陽「うん、あとちょっと……二人だから、少しマシなのかも」

心菜「そうだね」

心菜「なっちゃん、着いた……!」

夏陽「ふう、やっと……うわっ風強っ」

心菜「海が見えるよー」

夏陽「曇ってるから青々としてる、とは言えないけど……」

心菜「あの小島、クジラさんみたい……」

夏陽「ここなもそう思う?私もクジラに似てると思うわ」

心菜「なっちゃん、一緒だねー」ペカー

夏陽(こんな事で満面の笑みを向けてくるここな超かわいい)

夏陽「あれは海士島って言ってね、釣りスポットになってるらしいわ」

心菜「そうなんだー」

夏陽「にしても、ちょっと残念ね」

心菜「?」

夏陽「曇ってて風も強いし、肌寒いし、なんかちょっと中途半端な感じじゃない?ラクダにも乗れなかったし……」

心菜「大丈夫だよなっちゃん」

夏陽「?」

心菜「また晴れた時に、一緒に来ればいいんだよ」

夏陽「ん……それもそうね」

心菜「私となっちゃんと……お姉さん!」

夏陽「ふふふ、お姉さんも一緒がいいわね」

心菜「ところで、お姉さん遅いね」

夏陽「うん」


纒「ふーっ、ふーっ、ふーっ、と、歳の差を感じます……」

……

纒「砂の上を歩いて疲れたのでアイスでも食べましょう」

心菜「ここな、アイスすきー」

夏陽「それでこのつぶつぶのやつ?」

心菜「このアイス、舌を伸ばすとくっついてくる……」

纒「美味しいですよね、○ィッ○○○ッ○アイスクリーム」

夏陽「でも、これ砂丘ならではっていうヤツじゃないよね?」

纒「まあそうですが……」

心菜「なっちゃん、このつぶつぶアイスが売ってるところはちょっと珍しいんだよ」

夏陽「そ、そうなんだ?」

夏陽(会館の中にあったような……でもあんまり入った事ないわねそういえば)

纒「それで砂丘はどうでした?」

心菜「砂がいっぱいだった」

夏陽「まんまじゃない!」

心菜「なっちゃんもそう言ってたよ……?」

纒「まぁ真っ先に浮かぶ事かもしれませんね」

夏陽「う……こ、今度はラクダとかに乗るんだからね」

心菜「そうしよー」

纒「はい!私はそんなお二方を」

夏陽「もう、お姉さんも一緒に乗るの!」

纒「ええ、いいんですか?」

心菜「うん」

纒「しかし3人は流石に重いのでは……」

夏陽「お姉さんは軽いから大丈夫よ!」

心菜「お姉さん、かるい……」

纒「え、う、じゃ、じゃあ今度はそうしましょうかね」

心菜「わあい」

夏陽「折角だしお土産買って帰りましょ」

心菜「何がいいかな」

纒「そうですね、私は辛いモノが食べたい気分なので辛いものなんてどうでしょう」

心菜「お姉さんへのじゃないよ……?」

纒「いや、なんとなく、思いついたので」

夏陽「辛いモノが好きな人ってMって言うけど本当なのかしら?」

纒「んー、私は両方いけるクチですね!」

心菜「しってる」

おわり

お疲れ様でした
ひなビタアルバム「Home Sweet Home」とここなつアルバム「バイナリスター」とバンドスコアは今日発売です

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