曜「私はまだ千歌ちゃんに本命チョコレートをもらっていないだけ」 (14)


短めに。



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梨子「……え?」

曜「えっ、て?」

梨子「いや……え、ゴメン。待って?どういうこと?」

曜「千歌ちゃんも恥ずかしがり屋だよね。溜めに溜めてまだチョコレートくれないんだよ」

梨子「……………………」

曜「あ、みんなと同じ友チョコはくれたよ?でもまだ本命をもらってないんだよね。千歌ちゃんの照れっぷりにも困ったもんだよ。まぁ、そんなとこと可愛いっていうか~///」ニヤニヤ

梨子「……………………え?」


梨子「ゴメン、曜ちゃん。ちょっといいかな?」

曜「はい?」

梨子「えーっと……………………ダメだわ。どこから話していいのかわからない」

曜「変な梨子ちゃんだ~♪」ケラケラ

梨子「あ、うん。変なのはむしろそっちだけど。一応ね?一応訊かせて?チョコレートって……え、バレンタインの話してる?」

曜「あったりまえじゃーん」

梨子「あ、うん。だよね」


曜「いや~、楽しみだな~♪千歌ちゃんの本命チョコ~♪絶対おいしいに決まってるよね♪絶対口の中で蕩けるよ♪」

梨子「蕩けてるのはむしろ曜ちゃんなんだけど……」

曜「千歌ちゃんも恥ずかしがってないではやく渡してくれればいいのにね。こっちはもう受け取り準備万端だっていうのに」

梨子「ちなみになんだけど、そこにラッピングされてるのは……」

曜「ホワイトデーのお返しっ♪」

梨子「ですよね」

曜「心配しなくても梨子ちゃんのもあるから♪まあ、千歌ちゃんのは特別だけどねっ♪」

梨子「……………………なんか頭痛くなってきた」


曜「ホワイトデーは特別だからね♪はりきりすぎてバレンタイン前から準備してたよ♪」

梨子「そのひたむきさが逆に痛々しいよ……。私へのおかえしの10倍くらい大きいんだけど……」

曜「千歌ちゃんまだかな~♪」ルンルン

梨子「……………………」



梨子(なにをどう間違えたらこんなことに……)ズーン


梨子(バレンタインって一ヶ月前だよ!?一ヶ月前に本命チョコをもらえなかったら……もうないよ!!なにその不屈の精神!!大抵二、三日過ぎたらもう諦めるでしょ!!なんなの曜ちゃん!!)

曜「私ね……信じてるんだ♪千歌ちゃんはきっとチョコレートをくれるって」

梨子(だから友チョコもらったんでしょ!!?それだよ!!それが千歌ちゃんから曜ちゃんへのハッピーバレンタインだよ!!美味しかったでしょ!?)

曜「でも、さすがに一ヶ月は遅すぎかな……」

梨子(そう!!もうないの!!本命を渡す可能性なんて!!気付こう!!未だよ、気付くとしたら今!!)

曜「千歌ちゃん……まさか……」

梨子(そう!!!)

曜「私への告白のセリフを考えてるんじゃ……///」

梨子(この未熟DREAMER!!!)


曜「うわわわっ///そ、その可能性は考えてなかった……///ど、どうしよう……なんて答えれば……///」

梨子(もういっそのこと現実を叩きつけてやろうかな……)

曜「よ、曜ちゃん……あのね……///」(裏声)

梨子(なにか始まった……)

曜「一ヶ月も遅れてゴメン……///これ……バレンタインチョコ……///」(裏声)

曜「うん、ありがとう」(イケボ)

曜「あ、あのね……///その……私……///曜ちゃんに……つっ、伝えたいことが……//////」(裏声)

曜「なに?」(イケボ)

曜「わっ、私……私ね……///曜ちゃんの……ことが……//////」(裏声)

チュッ

梨子(チューした……)

曜「私も好きだよ……千歌ちゃん」(イケボ)

曜「……これだ!!!」

梨子(どれよ!!!黙ってなさい、なんっつってヨーソロー!!!)


曜「梨子ちゃん」

梨子「なに?」

曜「私と千歌ちゃんが付き合っても……梨子ちゃんとの時間を大切にするからね」

梨子「あ、うん……」

梨子「……………………ふぅ」



梨子(はやく現実見せてあげなさい千歌ちゃ――――――――んっ!!!!!)


千歌「うぅ……///曜ちゃんへの本命チョコ……渡せないままホワイトデーになっちゃったよぉ……///」

千歌「ど、どうしよう~///」


おわり。
みんな、ホワイトデーのお返しはちゃんと返せよ。

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