男「女さん」女「あんだよ」 (210)



どうも。日々を過ごしてたらいつのまにか春ですね。


主な登場人物

父 :大手企業を経営するお金持ち。親バカ

母 :元暴走族の頭で、漫画とアニメ大好き。親バカ

幼女 :漢字を覚えた。マイブームはカポエラ。

姉 :色々あって養女で幼女の姉。あだ名はハクちゃん。

詳しくはうまくまとめてくださった、http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/archives/1925235.html#comments
へ。

気が向いたら読んでやってくだせぇ。
では、始まります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489408437



男「ねぇ女さん」


女「あ?」ピコピコ


男「学校にゲームの持ち込みは禁止されてるよ。そんなに堂々とやっていいの?」


女「チッ。ピーチ姫が誘拐されたんだぞ。助けないなんてお前、それでも男かよ」


男「毎回、誘拐されるなんて姫の危機管理能力の乏しさは異常だね。それでも、助けるのかい?」


女「あったり前よ!私が、その乏しさを埋めるってーことよ!」ケタケタ


男「そうかい。それじゃあー僕m」


先生「おい、お前!ゲームを学校に持ってくるなど言語道断だ!職員室までこい!!」


女「…誰が行くかハゲ。ズレてんぞ。」ガタッ


先生「おいこら!待て!ズレるわけないだろ!!これは地毛だ!」タッタッ


男「僕も手伝うよー‥‥って。もういない。」ハァ



ーーーーーーー

男「ねぇ女さん」


女「…」


男「女さん?」


女「…」プルプル


男「女さ~ん」


女「テメー!うるせェェェ!!!崩れちゃうだろ!!」


男「すごい集中してたね。でもね。マッチ棒でタワー作るのは禁止されてるよ」



女「またそれか!ゲームがダメだっつたからマッチタワーなのによォ!禁止って!んな校則ねぇだろーが!」


男「ほらみて。『学校内に火気または、それに類するものの持ち込みを禁ず。』‥‥ね?」ペラッ


女「くそが。頭の硬いヤツは嫌いだわ。」


男「ごめんね?」


女「謝るならどっか行きな。せめて、私の邪魔はすんな」シッシッ


男「…分かったよ。でも、これは没収です。」スタスタ


女「あ、おい!っざけんな!」バンッ!



ーーーーーーー


男「ねぇ女さん」


女「はぁ…今度はなんだ。なにがダメだ?服装か?持ち物か?あ、ロッカーの使い方だったりするか?」


男「これ。持ち込み可になったから返すね」つマッチ棒


女「おぉ…なんだ。正直、いまさらどーでもいいんだけどよォ」パシッ


男「そう…なの?そっか、マッチ棒タワーに結構、集中してたからてっきり。」


女「あ?てっきり、なんだよ?」


男「‥‥。マッチで生計を立ててるのかと。」


女「マッチ売りの少女か私は!」



ーーーーーーー

男「ねぇ女さん」


女「おぉ。お前、生徒会長だったんだな。今まで知らなかったよ」


男「そうなの?」


女「あ?そうだよ。だから納得がいった。私みたいなヤツは気に食わねぇよな。」


男「いや、待って待って。僕はただ、一緒に」


女「オラァ!」ドゴッ!


男「ぐふっ!」


女「あんまちょこまか付いてくんな。見張りたかったら、もっと上手くやんな。鬱陶しいぜ、このクズ!」タッタッ


男「‥‥一緒に帰りたかったな…」イテテ


ーーーーー
次の日


男「ねぇ女さん」ガラッ


男「…あれ、女さんがいない」


クラス女子「お、女さんは、今日学校にきてません」オロオロ


男「そっか、ありがとう。」ニコッ

男 (今日は抜き打ちの持ち物検査があったけど…いないなら大丈夫だな)スタスタ

クラス女子「お、男さんと話しちゃったー!!」ルンルン



ーーーーーー
次の日


ピンポーン!ピンポーン!


男「ねぇ女さん」


ピンポーン!


男「女さんってばー」


シーーーーン


男「‥‥」ピンポンピンポンピピピピ


女「うるせェェェ!!やかましいぞ!このタコ!」ガチャッ


男「やっぱり居るじゃん。最初に出てきてよ」


女「停学中の私がァ‥‥生徒会長のお前に!会いたいと思うか?あぁん!?」



男「思う」


女「馬鹿か!思うわけねぇだろ!即答かよ!頭沸いてんなお前!」


男「まぁまぁ、積もる話もあるだろうから中に入れてよ」


女「勝手に言ってろ」ガチャン


男「‥‥」ピンポンピンポンピピピピ!!!


女「わかった、お前アホだろ。生徒会長のくせにアホなんだろ」ガチャッ


男「なんで昨日、学校に来たのさ。休めば良かったのに遅刻してまで。」


女「あぁ?そりゃお前がウザイからだよ。毎朝会いにきやがって。鬱陶しいから昼から行ったんだよ。まったく」


男「今は昼だよ」


女「あぁ、そうだな。とうとう昼も来るようになったか。いい加減にしろよコノヤロー」


男「持ち物検査は何に引っかかったの?」


女「はぁ‥‥入りな。」スタスタ


男「!お、おじゃまします」スタスタ



きょうはここまで。父と母の馴れ初め話です。
楽しく進めていきますので頑張ってください。



ーーーーーー

家の中


男「ねぇ女さん」


女「なんだ」


男「これは‥‥なんと言うか。ワイルドな…いや、正直に言おう。かなり汚いよ。」


女「住めればいいんだよ。いいから座んなよ。話したいんだろ」ボスンッ


男「あはは‥‥。」ストン


女「んで?何しに来たんだよ」


男「あ、そうだ、女さん。持ち物検査はなにで引っかかったの?」


女「なにってアレだよ。ボールだ。ゲームも、マッチも禁止。なら、ボールくらいいいかなってな。」


男「ボール?どんな?野球ボールとかかい?」



女「ボーリングの玉」


男「そりゃダメだよ。もしかして、それで遊んだりしてないよね?」


女「廊下で遊んでたら、馬鹿どもが先生にチクリやがって。このザマだ。」


男「当たり前だよ‥‥」


女「校則のどっかにボーリングの玉で遊ぶの禁止って書いてあんのか?ねぇだろ!」ケタケタ


男「勉学に関係の無い物を持ってくることを禁ず。コレに当てはまるんじゃない?」ペラッ


女「‥‥はぁ、勘弁してくれ。めんどくせぇ」


男「まぁ、僕が今日来たのはさ。こんな話をしに来たんじゃなくてね。君が元気かなって思t」


女「そーいやーお前、学校はどーした?」


男「‥‥今日は創立記念日でお休みなんだよ」


女「あっちゃー!休みに停学とは!なんか損した気分だな!」



男「ボーリングなんて学校でするからだよ。」


女「はっ!んなら、校則に追加しときな!学校内でのボーリング禁止ってな!」


男「…にしても。」キョロキョロ


女「おい、あんま見んなよ。デリカシーがねぇな。」


男「デリカシー以前の問題だね。ごめん、もう耐えられないよ。」スタッ


女「お、帰るのか?なら、さっさと消えな。」シッシッ


男「そんなもったいないことしないさ。掃除をしよう。」


女「はぁ!?やだね!断る!」


男「なら僕が勝手にやっちゃうよ?」


女「やりたきゃ勝手にやれ。私は漫画でも読んでるよ」


男「あ、僕のカバンの中に今週のジャンプ入ってるよ。」


女「気が利くね。」ペラペラ



ーーーーーー

~30分後~


男「ねぇ女さん」


女「あ、おい!やめろ!触んなって!」


男「ここのタンスに下着入れといたからね。」


女「~~///!!んなことしなくていいんだよ!」


男「勝手にやれって言ったのは女さんだよ。」


女「限度があんだろ!今日は大晦日か!?明日は新年か!?違うだろ!いったい、どこまで掃除する気だ!」


男「へぇ、学校でボーリングしちゃう女さんの口から限度とはね。皮肉にしちゃ自虐ネタすぎるね。」クスクス



女「なんだお前、喧嘩売ってんのか?」


男「ううん、笑いのセンスがいいなって思っただけ。」


女「チッ‥‥、ほら。もういいだろ。帰んな!」シッシッ


男「あ、台所にポトフ作っといたから夜ご飯に食べてね。」


女「なに勝手に作ってんだ!」


男「ゴミ箱見たよ~?カップ麺ばっか。これは没収です。」ガサッ


女「あ、おい!私のカップ麺返せよ!テメー!」ダッ!


男「それじゃあ女さん。また、明日。」ガチャン!!


女「くそがッ!」



ーーーーーー
次の日


男「ねぇ女さん」


女「なんで今日も私の家に来てんだ。しかも朝から。」


男「いやー昨日、カップ麺没収したのはいいものの、もしかしたら朝ごはん食べれないんじゃないかって思ってね」


女「なら返せよ。‥‥いいんだよ、私は朝ごはんとか食べねぇし」


男「ならお昼ご飯作るね。はい、中に入れて?」


女「うっせーよ。昼はコンビニでカップ麺買うんだからいいんだよ。さっさと学校に行きな。」



男「ポトフ食べた?中に入れて?」


女「食べたよ。置いてあったパンと一緒にな。」


男「美味しかった?中に入れて?」


女「あぁ、美味しかったよ。あとお前壊れたコンプか。ぜってー中に入れないからな。」


男「はぁ、仕方ないな。じゃあこれ。お弁当。しっかり食べてね」グイグイ


女「お、おい。あんま押しつけんな。あわよくば中に入ろうとしてないかお前。」パシッ


男「‥‥じ、じゃあね」クルッスタスタ


女「変なヤツ」マジマジ



ーーーーーー
お昼


男「‥‥女さん」ギュルー


男 (お腹減ったな)


クラス男子「おい、男!弁当はどーしたよ!?」


男「ん、あぁ。病み上がりだからね。食欲ないんだ。」


クラス男子「あはは、昨日、急に早退したのは風邪のせいか!」


男「ま、そんなとこかな。ごめん、トイレに行ってくるよ」ガタッ


クラス男子「おぉ、いってらー」


男 (女さん、ちゃんと食べてくれたかな)



ーーーーーーー
放課後


男「ねぇ女さん」


女「今日、会うのは2回目だな」


男「ん?そうだね。」


女「いつもは1日1回だ。お前、増やしてく気じゃないだろうな?」


男「まっさかー。晩ご飯作りに来ただけだよ。」ガサッ


女「へぇ、わりぃな。もう食べちまった!」ケラケラ


男「えぇ!?なんで!あ、もしかしてカップ麺買いに行ったの!?」


女「あったりー!安心しな、お昼はちゃんと弁当食べたからよォ!」


男「そんな~!じゃあ僕の晩ごはんはどーするの?」


女「は?家帰って食えばいいだろ。んなこと私に聞くな。」


男「…もういい。中に入れて。晩ごはん作って女さんの家で食べる。」スタスタ


女「あ、おい!勝手に入んな!」



今日はここまで。
またこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーー

家の中

男「ねぇ女さん」


女「‥‥」


男「ねぇ女さん?」チラッ


女「‥‥」フイッ


男「この台所の汚さは何?」


女「あぁああ!もう!うるせェェェな!!料理の跡だよ!」


男「料理しようとしたの?」


女「あぁ!そうだよ!私はな、反省すると強いんだよ!ちょっとやってみようかなって思ったんだよ!」


男「晩ごはん作ろうとしたの?」


女「そうだよ!」


男「カップ麺じゃなくて?」


女「あ?そうだよ。」


男「最後の質問。さっき、晩ごはん食べたってのは嘘?」


女「テメーみたいなヤツは嫌いだわ。そうだよ!!」プイッ


男「‥‥うぷぷ」


女「おいテメー!なに笑ってんだ!」


男「晩ごはん一緒に作ろ。ね。」グイグイ


女「ちょ、おい!引っぱんな!やだ!私はぜってー作んねーぞ!!」バタバタ



ーーーーー

男「美味しいねぇ女さん」パクパク


女「ま、まぁな。私が作ったからな」モグモグ


男「女さんの料理は美味しいね。うん、すごく美味しい。」


女「もー分かったから黙って食いな!ご飯が冷めるぞ!」テレッ


男「それもそうだね」パクパク



~10分後~

男「ごちそうさまでした」


女「あ~お腹いっぱいだ。」


男「ほら、女さん。ごちそうさまでした。は?」


女「んだよ。そんなんいーんだよ。作ったのは私なんだ。いう必要なんかねぇよ」


男「でも美味しかったでしょ?」


女「当たり前だ。誰が作ったと思ってる」


男「食材が無かったら、その美味しさもなかったんだよ?だからね、敬意を込めて言おうよ。」


女「‥‥ふん!ごちそーさまでした!」


男「ありがとう」ナデナデ


女「ちょっ///勝手に私の頭に触るな!気味が悪い!」バシッ


男「そっか、ごめん。次からは許可を取るよ」


女「次はねぇよ」


男「‥さて、じゃあ僕は帰るね。明日は女さんの停学も無くなるから学校で会おう。」


女「おーう。2度と顔を見せんな。さっさと失せな」シッシッ


男「あ、台所にピザトーストとサラダ作っといたから朝ごはんに食べてね。」


女「また余計なことを。わーたよ、じゃあな。」


男「うん。また明日ね」ガチャン



ーーーーーー
学校

男「ねぇ女さん」


女「朝ごはんなら食べたぞ」


男「あ、ほんとに?どう、美味しかった?」


女「まぁまぁだね。」


男「うーん、やっぱピーマンは入れるべきじゃなかったか」


女「ちょ!なんで知ってんだよ!」ガタッ


男「あ、やっぱりピーマン嫌いなの!?ごめんね!」ニゲッ


女「あ‥‥のヤロー!!ハメやがったな!!待て!」ダッ!



ーーーーーーー
お昼

男「ねぇ女さん」


女「…お前、いつだったか会う回数増やす気ないって言ってなかったか?」


男「んー‥‥覚えてないや。そんなことよりさ、女さんってお昼ご飯どーしてるの?」


女「はぁ…なんだ。昼飯は食わねぇんだよ。」


男「え!でもこの前、朝ごはんも食べないって言ってなかった?」


女「うっせぇな。どーやって学校でカップ麺を食うんだ?マッチで火でも付けて作るか?馬鹿言え。」


男「じゃあ1日1食なの?そいつは大変だ!はい、お弁当。」つ弁当


女「はぁ!?いらねーよ!私は元々あんま食わねーんだよ!ほっとけ!」


男「ダメダメ。ダメだよ。ちゃんと食べてね」グイグイ


女「わ、分かった!わかったから押すなよ、ウゼーな!」


男「いい?絶対食べてねー」スタスタ

男 (はぁ…一緒にお昼ご飯食べたかったな)ギュルー



ーーーーーーー
放課後

男「ねぇ女さん」ガララッ


男「一緒に帰ー‥‥てる。」キョロキョロ


男「なんだ、帰っちゃったのか。」ハァ


クラス女子「あ、あのっ…良かったら、その。一緒にk」


男「帰るかい?」ニコッ


クラス女子「ひゃ、ひゃい!」



ーーーーーー
コンビニ

テロテロテロテローン♪
<アリガトーゴザイマシター


女「ふっふっふ。買ってやったぞ。カップ麺。しかも焼きそば。」


女「いつぶりかなお前を見るのは。最近は1回も食べてなかったからな。今日は奮発して2.5倍増量とか書いてある焼そばカップ麺にしたぞ。」


女「気をつけろ‥‥なにせ量が多いからな‥‥、湯切りはいつも以上に慎重に‥‥かつ大胆…」チョロチョロ


バイク乗り1「でさ~!ソイツが超バカなんだよ!祭りだ、祭りだってうるさくってよ!」ケラケラ

ドン!べちゃっ‥‥


女「にッ…!?」



バイク乗り1「おっと、ごめんな!はは、焼そばが台無しになったか!」ケラケラ


女「‥‥ソイツは馬鹿じゃねぇよ。こりゃ祭りだ。」ギリッ


バイク乗り2「あ?なに言ってんだ?」


女「オラァ!!」ドゴンッ!!


バイク乗り2「ひでぶっ!」


女「何日ぶりだと思ってんだ、このスカタン!ベタなことしやがって!」


バイク乗り1「この女!仲間を殴りやがった!」


女「きな。今日は祭りも祭り。血祭りだ。」クイッ


バイク乗り3「っざけんな!!やっちまえ!」ダッ!



ーーーーーーーー
~10分後~


バイク乗り3「う‥‥っ‥‥」ピクッ


女「セリフが3流なんだよカスが。」


バイク乗り1「な、なんなんだよ‥‥お前。俺らが何か知ら‥‥ねぇのか」


女「興味ないね。財布だしな。」


バイク乗り2「へ、俺らは‥ここら一帯を仕切る…暴走族の‥‥」


女「興味ないって言ってんだろ。」バキッ


バイク乗り2「ぐふっ!」


女「お前らに選択肢を与えてやる。1つ、財布をさっさと出して私のカップ麺を弁償する。2つ、気絶するまで殴られた後に財布を持ってかれる。3つ」


バイク乗り3「ま、まだあんのkグハッ!」バキッ


女「3つ目だ。黙ってきけ。3つ、500円置いてバイクに乗って逃げるか。選びな。」


バイク乗り2「ひ、ひぃぃ」チャリン

バイク乗り1「し、正気じゃねぇよ!」チャリン

バイク乗り3「覚えとけよ!」チャリン

ブロロロロン!!!


女「だから、セリフが3流なんだよお前」ハァ


女「にしても、1人500円も置いてきやがったな。3人で500円のつもりだったんだけど‥‥」ポリポリ


女「ま、いっか」ウィン

<イラッシャイマセー


きょうはここまで。まさか前作を知ってる人がいるとは驚きました。
ママさん あんじゃらほい で登場した父と母の馴れ初め話です。楽しんでいただければと思います。


ではまたこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーー
次の日


男「ねぇ女さん」


女「なに?」


男「昨日は随分と早く帰ったんだね。晩ごはんちゃんと作れた?」


女「お、おう。まぁ、ちょっと時間かかったけど…うまかったよ。」


男「なに作ったの?」


女「や、焼きそば」




男「こないだ新作の2.5倍増量焼きそば出たよね。どーだった?」


女「いや、ありゃ嘘だな。甘く見積もっても1.5ってトコだよ。」


男「よく一昨日出た焼きそばカップ麺の中身を知ってるね」ジトー


女「あ!」


男「まさか!お前またハメたのか!っと言う。」ビシッ


女「まさか!お前またハメたのか!…ハッ!」ガタッ!!!


男「もーちゃんと食べないと体に悪いよ。はい、お弁当!」


女「またか!言ったろ!私はあんま食わねぇって!」


男「食べれなかったら残していいから!ね!ちゃんとお昼ご飯食べるんだよ!」スタスタ


女「‥‥‥‥‥‥。…あ、ありが…ふん!」ベー



ーーーーーーー
お昼


男「ねぇ女さん」


女「…お前暇なのか?」


男「え?いや暇ではないけど。」


女「なら友達が居ないのか?あ?」


男「多くはないけど、一応いるよ?」


女「ならなんで別のクラスの私のとこまでくるんだ!あ、おい!当たり前みたいに前の席座んな!」


男「ねぇ君、この席使う?」ガタガタ


クラス女子「う、ううん!いいよ、使って!」



男「ありがとう」ニコッ


女「いや、だから座んなよ!」


男「だって、ちゃんとお昼ご飯食べてくれるか心配で」カチャカチャ


女「なに私の机で弁当広げてんだ。」


男「一緒に食べよ」


女「冗談キツイぜ、自分のクラスで数少ない友達と食ってこい。」


男「一昨日、一緒に晩ごはんを食べた仲じゃないか。数少ない友達の中に女さんも居るんだよ」パクパク


女「はぁ…。お前、鬱陶しさに拍車がかかったな」


男「なんでだろうね」


女「やれやれだ」モグモグ



ーーーーーーー
放課後

女 (男が来る前にさっさと帰ろ)スタスタ


??「おい、女ァ!」


女 (私‥‥じゃないか。男以外、話しかけてくるヤツなんていねぇし)スタスタ


??「おい!お前だよ!シカトか!?」


女 (頭悪そうな喋り方だな。話しかけられてる人、可哀想に)スタスタ


??「こ‥‥っの!カップ麺女!」ガシッ


女 「‥‥あ?」(私かァァア!!)クルッ



女「‥えっと、誰だお前」


幹部「こないだは、うちのバカが世話になったな!」


女「だから誰だよ。耳あんのか。」


手下1「おいお前!幹部さんにナメた口聞いてんじゃねぇよ!」グイッ


女「触んなカス。お前も誰だよ。知らない人と喋んなって言われてんだ。」ドゴッ!


手下1「ぐえっ!」



幹部「おいおい、いきなり殴るなんて酷かねぇか?」


女「いい加減にしろよお前。こちとら2度も名前聞いてんのに、言わねぇで喋り続けんな」イラッ


幹部「コッチもメンツがあんだ。女1人に何人もやられちゃ笑い話にもならねぇ!」


女「あ、もういいや。名前、言わなくていいぞ。喋れねぇようにしてやる。」


幹部「やってみな!」



ーーーーーー

女「んで?私になんの用だよ」パンパン


幹部「ぐっ‥‥っ…!」


手下2「幹部さんッ!!」

手下3「で、デタラメだコイツッ!」


女「おい、タコ!そこのグズみたいに地面の味を知りたくなかったら答えな!」


手下2「な、なんだよ!やんのか!」


女「はぁ‥‥。話になんねぇ。いいか、なんの用もなく私を襲うなんてバカとしか思えねぇ。なんか理由があんだろ?」



手下3「お、お前がこないだノシたバイク乗ってた奴らがいるだろうが!それのケジメを付けにきたんだよ!」


女「なんだ、アイツらの友達かよ。そりゃ悪いことしたな。」


幹部「く…お前、誰に手を出したか‥‥知らねぇのか」ムクリ


女「なんだ、お前。まだ喋れたのか。んなもん興味ないっての。」


幹部「いいか‥‥俺らはここら一帯を仕切る暴走族なn」


女「興味ねぇって言ってんだろ」ゲシッ


幹部「グッ!」バタン!


手下共「幹部さん!」



女「知りたいことは教えねぇくせに、余計なことはペラペラ喋りやがって。寝てろ。」ペッ


手下2「お、お前!」


女「おい、ポイ捨て禁止だ。そこのゴミ共はちゃんと持って帰りな。」スタスタ


手下2「メチャクチャなヤツだ‥‥」


手下3「か、帰りましょう幹部さん。」グイッ


手下2「手下1‥‥は、気絶してるな」グイグイ



ーーーーーー
次の日 朝


男「ねぇ女さん」ジー


女「なによ」フイッ


男「昨日はちゃんと晩ごはん食べた?」


女「…前から言おうと思ってたんだけどよォ。テメーはちぃとお節介が過ぎるぜ」


男「食べてないんだね?朝ごはんは食べた?」


女「…」


男「あ、ちょうど僕、パン持ってるよ。食べる?」つパン


女「お前、餌付けする気か?」パシッ


男「餌付けでも何でもいいさ。君が元気で居るなら努力を惜しまないよ。」


女「私はいつでも絶好調だよ」パクパク






男「おいしい?」


女「うん」モグモグ








昨日の分、ここまで!
今日もまた夜頃に会いましょ。



ーーーーーー
お昼


男「ねぇ女さん」


女「うーーん…」ナヤミ


男「女さん?どうしたの?」


女「オメーってよォ。生徒会長だったよなァ?」


男「うん、一応ね」



女「な、ならよ。勉強とかもできんのか?」


男「こないだの中間テストは2位だったよ」


女「‥‥くんね?」ボソッ


男「ごめん、聞こえなかったよ」


女「…しえてくんね?」ボソボソ


男「もっと大きな声で。せーのっ!」


女「教えてくんねぇかな!?」


男「もちろん、喜んで」ニコニコ



ーーーーー
放課後


男「ねぇ女さん」


女「な、なんだよ」カキカキ


男「今日は会うの3回目だね」ソコ チガウヨ


女「あぁ、そうだな。」ケシケシ


男「今回、会う回数を増やしたのは君だ。僕じゃあない。」


女「?あぁ、そうだな。」カキカキ



男「これって、これからも増えていってもi」


女「できた!!解けたぞ!」バンッ!


男「‥‥うん、6割方間違ってるね。」


女「クソッタレが。」チッ


男「基本問題は解けてるよ。あとは応用だ。lesson2までクリアって感じかな」


女「これ、全部正解したらよ。どの程度なんだ?」


男「そうだね、この問題は去年の期末テスト問題を参考にしてるからね。全問、難なく解けるようになったなら‥‥」


女「なったなら?」


男「君も晴れてテスト上位者…かな。」


女「...はっ!そりゃチョロいな!なんてことたぁねぇよ!」ケラケラ


男「頑張ろうね」ナデナデ


女「次はねぇっつたろ///!!」バシッ



ーーーーーー
次の日


女 「...ふぁあ‥‥憎たらしい太陽だなァ」マブシッ


女「...」スタスタ


手下2「お、女ァ!」ザッ

手下3「ちょっと来てもらうぞ!」ザッ


女「おいおい、朝っぱらからよしてくれ。お前らと違って私は学校があんだよ。」スタスタ


手下2「ちょっとは話を聞けよ!」グイッ

手下3「頼むから!来てくれ!」



女「‥‥はぁ、勘弁してくれ。朝ご飯食べに行くんだよ。」


手下3「学校に行くんじゃねぇのか!」


女「学校で朝ご飯が出るんだ。お昼ご飯もな。ほら、失せな。」シッシッ


手下2「どんだけVIP待遇なんだお前!!」

手下3「いいから来い!頭がお前を呼んでんだよ!」


女「うるせェよ。ご飯が頭より先に私を呼んでんだよ。」スタスタ


手下2「飯ならカップ麺いくらでも買ってやるよ!!」


女「‥‥」ピタッ スタスタ



手下3「な、なんなら焼きそばにマヨネーズも付けるぞ!」


女「‥‥」ピタッ


手下3「だ、だから一緒に来てくれ。お前を連れていかなきゃ、頭にドヤされる…」


女「キューピーマヨネーズのハーフ&ハーフだ。焼きそばは日清のソース焼きそば。用意しとけ。湯切り時間は2分と35秒。しっかり守れよ。」


手下2「こだわりが凄いな!分かった‥‥!さぁ、行こうぜ!」


女「やれやれだわ」スタスタ



ーーーーーー
学校


男「ねぇ女さん」キョロキョロ


男「あれ、いないや。」


クラス女子「お、女さんならまだ…その、来てません。」オロオロ


男「あ、そうなんだ。いつも教えてくれてありがとう」ニコッ


クラス女子「い!いえ!そんな!」


男 (今日は休みなのかな。前の一件もあるし一応、昼も覗いてみるか)スタスタ


クラス女子「また話しちゃったー!!」キャァ!



きょうはここまで。またこのくらちの時間帯に会いましょ。みみず



ーーーーーーー
廃工場


頭「お前がうちの者をぶん殴った奴か」


女「へ?あぁ、そーいや…暴走族がどーのとか言ってたな」ズルズル


頭「お前、なに食ってんだ」


女「あ?焼きそばだよ。私は焼きそば食べにきたんだ。」ズルズル


頭「‥‥ナメてんのか?」


女「おい!青のりが入ってんじゃねーか!スカタン!この後、学校なんだよ!歯に青のりくっ付いたらどーすんだ!!」バンッ!


手下2「わ、わりぃ」



頭「テメーは何作ってんだ。」


手下3「すいません!頭ァ!この女を連れて来る時に、約束しちゃいまして!」サッサッ


女「しっかり湯切りしろよ。べちゃっとしてたら、お前をべちゃっとするぞ」ズルズル


頭「‥‥おい女。お前、なんでここに連れて来られたか分かってんのか?」


女「おいこらお前。それはちぃと違うな。私は連れて来られたんじゃなくて、自分の意思でカップ麺を食べに来たんだ。それ以上の目的はねぇよ」


頭「お前、俺らのグループのデカさを知ってんのか?いいか、俺らはk」


女「ここら一帯を仕切る暴走族だろ。いい加減、耳タコだぜ。」ズルズル


頭「いい度胸してんなお前。」


女「んじゃあ話は終わったな。私は学校行くよ。お昼ご飯が待ってるんでね」ガタッ



手下2「まだ食うのかよ!焼きそば6個も食っといて!」


女「おぉ、焼きそば美味しかったよ。…ごちそうさま。」スタスタ


手下3「まて、まだ話は始まってすらいねぇよ!」


女「え、なんだ、そうなの?」ピタッ


頭「そうだ。」


女「さっさと話しな。お昼には学校行きたいんだ。正確には、昼休み中にな。」


頭「はぁ‥‥。よく聞け女ァ!テメーは俺らグループの奴らを4人!幹部を1人シメた!こいつは見逃すわけにはいかねぇ!」



女「みみっちぃなお前。たった5人シメたくらいで騒ぐかよ。相当小さな暴走族だな」


頭「俺も下に500人従えてんだ。示しを付けなきゃなんねぇ。」


女「500!?そのうちの5人をシメただけで騒ぎ過ぎんぞテメー!」


頭「そこでだ。タイマンといこうじゃねぇか。」


女「おいおい、焼きそば食ったばっかだぞ私。横っ腹痛くなったらどーすんだ。」


頭「俺が勝ったら、2度とうちの者に手を出すな。いいか。」



女「2度もなにも、元々手を出すつもりなんてねぇよ。勝手に突っかかってきたのはお前らだ。」ペッ


頭「万が一、お前が勝ったr」


女「‥‥なぁ、爪楊枝持ってねぇか?歯に青のりがよォ」ボソッ


手下3「おい、話は終わってねぇよ!爪楊枝なら袋の中にあんだろ!」


女「っバカお前!デリカシーないのか!大きい声で言うなよ!恥ずかしいだろうが!」ガサガサッ


頭「お前が勝ったら、俺の代わりにお前が頭だ!!」


女「は、はぁ…?んなもんなりたくねぇよ。やだね。タイマンなんて。私にメリット0じゃねーか。」イジイジ


手下2「取れたか」ボソッ



女「うっせーよ。テメーが青のり入れたせいで私の女子力ダダ下がりだアホ!」


頭「‥‥相当、ナメられてんな。構えな!タイマンだ!」


女「はぁ‥‥くそが。歯に違和感があんのに取れねぇ!ムカつくぜ!かなりプッツンしてるぞ!いいんだな!?テメーをサンドバックにしてもいいんだなァ!?」ゴゴゴッ!


頭「ふん!」ブンッ!


女「なんだお前。それでよく頭が務まるな」パシッ


頭「な!?」グイグイ


女「腰がなってねぇ。腕も。拳もォ!何一つなってねぇよ!ダボ!」


女「オラァァァ!!」ドゴシャッ!!


頭「ギャパッ!!」ドサッ



女「‥‥オメー漫画は読まねぇのか?」


頭「ぐっ‥‥つ!漫画だぁ?んなもん‥‥よ、読まねぇな…」ムクリ


女「ソイツは残念だ。世の中にはよォ。黄金の回転エネルギーってのがあるんだ。」


頭「何言ってんだお前!」ブンッ!


女「その回転エネルギーは無限を意味する」パシッ


女「私の体は常に!黄金長方形を描き、回転エネルギーを得ているッ!」ググッゴキッ


頭「う、腕が!骨が折れたッ!」



女「ここまで言えば分かるな。私の拳は、お前のそれより遥か高みにあるッ!」パキポキ


頭「ま、まて!くるな!」ズリズリ


女「あめぇよ。お前の負けだ。私の目をみろ。みるんだ。」グイッ


頭「う‥‥あ、」チラッ


女「漆黒の目だ。お前をぶっ潰す。そう決めた覚悟の目が分かるな?」


頭「‥‥くっ、お前の勝ちだ」


女「オラァッ!」メメタァ!!!!


頭「ぐほっばァァァ!!」ドサッ!!


手下 達「か、頭が‥‥やられたッ‥‥!」



女「決ッ着ゥゥゥウ!!!!」ビシッ!!


手下2「圧倒的‥‥だ。」


手下3「人類の夜明けだぜ、これは‥‥」


女「さ‥‥てと。Hey! 何時だ今!」


手下2「じ、12時回ったぜ」チラッ


女「やっべ。昼休みじゃねぇか!学校行かなきゃ!」タッタッタッ



手下共「待ってくれ!俺らはどーしたらいいんだ!」


女「そこで伸びてるヤツを病院に連れてきな!あ、私の名前は出すなよ!テキトーに理由つけとけ!」


手下3「わ、分かった!」


女「おい、バイク借りんぜ!飛ばさなきゃ間に合わねぇ!」ブローンッ!


手下共「おい!あんたが新しい頭だ!一生ついてくぜ!!」


女「…ざけんな、バーカ!」アッカンベー


ブロロローーン!!!!





手下2「‥‥痺れるな」

手下3「あぁ、憧れるよ」






ーーーーーーー
学校 お昼


男「…女さーん」ガラッ


男「あ、やっぱ居ないや。今日は休みかー」シュン


女「弁当!!」ガララッ!!


男「ーなぁっと、来た。」


女「私の弁当!?」ハァハァ


男「はい、ちゃんとあるよ。」つ弁当


女「よっしゃァ!間に合ったぜ!!」ドカッ



男「そんなに急いで学校きたの?遅刻したくせに?」


女「まぁな!ちょっと運動しててよォ!」イタダキマース


男「ふぅーん‥‥」ジー


女「…おい、人が食べてる姿をジロジロみるもんじゃねぇぜ」


男「朝ごはんってなに食べたの?」


女「あ?」


男「…歯に青のりが付いてるよ」


女「あっ///!!!」サッ


男「焼きそばだね?もー。」つ鏡


女「お、おぉ。わりぃ。」イジイジ


男 (明日のお弁当は焼きそばにしよっかな)ウププ


女「なに笑ってんだ」


男「少食ってのは嘘だったんだなってね」ニコッ


女「ハッ!胃が大きくなったんだよ。」



今日はここまで。またこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーーー
放課後


男「おぉ‥‥女さん」


女「‥‥どんな感じだ…」ゴクリッ


男「凄いよ、7割くらい合ってる。」マジマジ


女「よしっ!あともうちょいだな!」


男「そうだね。うん、lesson4だ。敬意を払え。」


女「あ?どーゆーこったよ?」



男「先生の出題傾向を覚えるんだ。問題は7割解けてる。後は、君次第だ。信じろ、君は出来る!」


女「私は出来るゥ?」ハテ?


男「そうだ、授業中の先生をよく見ろ。そこここに出題傾向を示す目印がある。よく見るんだ。」


女「敬意ってそーゆーことか!嫌だね!私は先生ってーのを好きになれない!」ケッ


男「好きになれとは言ってない。話を聞いて、見て、先生の出しそうな問題を推測するんだ。いいね?」ズイッ


女「‥‥わーったよ。だから離れろ。ちけぇよ顔が」グイッ


男「おぉ、そうかい?でも、首を押すのはやめて。喉仏が痛いよ。」




ーーーーーー
次の日


女「‥‥ふぁぁ、ねむ」ガチャッ


「「「「「おはようございます!!!!!!」」」」」


女「‥‥おい、こりゃ何のマネだ。」ジロジロ


手下2「姉貴!あんたが俺らの新しい頭だ!」


女「お、見知ったヤツが居て助かった。言ったろ。私は、んな事知らねぇって。」スタスタ


手下3「それでも俺らはついてくぜ!正直、俺ら暴走族全員!500余りの奴らはあんたしか居ねぇと思ってる!」


女「なに盛り上がってんだ。おい、どけ、邪魔だ。学校行けねぇだろうが」シッシッ



暴走野郎1「学校ですか!送りますぜ姉貴!」ブーン!


女「誰が姉貴だ!うるせェェ!邪魔だ!朝ご飯に遅れちゃうだろうが!!」


手下1「姉貴ィ!あの時はすいません!これ!良かったら!」つカプ麺


女「あ、焼きそば‥‥。」ピタッ


手下1「青のりは抜いてあります!」


女「お、おぅ。あ、でもマヨネーズがn」



暴走野郎2「どうぞ!」つマヨネーズ


女「な、なんなんだよお前ら」ニュルニュル


手下2「お前ら!姉貴を学校に送るぞ!!」ブーン!


「「「「「おう!!!!」」」」」


女「‥‥はぁ。勝手にしろ」ズルズル



今日はここまで。
新入生、新社会人の皆様。おめでとうございます。
やっぱりこの時期は忙しいですね。更新滞ってしまってすいません。
また明日、このくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーー
校門前


男「おはようございまーす」


会計「会長、朝から挨拶運動なんてめんどくさいですね」ボソッ


男「ホントだね。でも、挨拶は大切だ。しっかりやろうね」


書記「そうよ。文句言ってないで挨拶しなって。」


ブロロロロローーン!!キキーッ!!


暴走野郎2「つきましたぜ姉貴!」



女「あ、おお。ホントだ。」フキフキ


暴走野郎2「あ、姉貴!俺の服で顔を拭かないでくれよ!」


女「だったら、もっとゆっくり運転しろタコ!どんっっだけ焼きそばがハネたと思ってんだ!」ポコッ!


暴走野郎2「さーせん!!」


「「「「「「姉貴ィィイ!いってらっしゃい!!!!」」」」」」


女「おーう。安全運転心がけろよー」シッシッ



ざわざわ ざわざわ




「なんなのアレ…姉貴って…」

「…暴走族じゃない」

「バイクの後ろに乗ってた人、服に黒いシミが…」

「もしかして、血ぃ!?」




女「あちゃー。制服にソースが…。落ちんのかコレ」スタスタ


男「姉貴さん、おはようございます」タッタッ


女「うーす。って誰が姉貴だ!」



男「ずいぶん物々しい登校だったね。どうしたの?」


女「あぁ、なんか色々あってよ。懐かれちまった。」ヤレヤレ


男「はぁ…今回ばかりは庇いきれないよ。みてごらん」チラッ


女「あ?」キョロキョロ



先生「おい!なんの騒ぎだ!」タッタッ

生徒「ば、バイクに乗った人達が大勢来て!」

生徒「姉貴って人を、あの、下ろして!」ユビサシ



女「おいおい」


書記「か、会長!マズイですよッ!」ボソッ


会計「誰なんですか、その、女の人は‥‥」ボソボソ


男「‥‥ね?」


先生「おい、君ら!何があったか説明してくれるか!」タッタッ


男「説明も何も。挨拶運動です。」シレッ


先生「それは知ってる!さっき、暴走族みたいな奴らが来ただろう!なにかあったのか!?」



会計「じ、実はですね!」


男「挨拶はしてたら、目が合いまして。それが気に食わなかったようです。すいません。」ペコッ


女「おいお前何言ってんだ」


男「ちょっと黙ってて」ボソッ


先生「ちょっと、詳しく説明してくれ。一緒に来てくれるね?」スタスタ


男「はい。またね、女さん。あ、書記さんと会計さん。今日の挨拶運動はおしまい。教室に戻っていいよ」スタスタ



書記「か、会長~‥‥」


会計「えっと、どうしよっか」


書記「どうって…言われた通り、今日はおしまい。教室に戻るよ。」スタスタ


会計「お、おぉ‥‥」スタスタ



女「……なんだよこれ」ポツーン



今日はここまで。ではではみなさん、またこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーー
お昼


女「…」ソワソワ



クラス女子「朝の騒ぎ、男さんが関係してるってホント?」ボソ


生徒1「あぁ、なんかあの後、先生に連れてかれるの見たよ」ボソボソ

生徒2「あ、姉貴って人がこの学校の生徒で、男の彼女らしくて」ボソッ


男「女さーん」ガラッ


女「!!」ガタッ






ざわざわ!!



クラス女子「お、男さんっ‥‥」ホッ


生徒2「女さんって言ったぞ」ボソッ

生徒1「そいやー仲いいよなあの2人」



男「‥‥なんだか変な空気だね」チラッ


女「うるせェェぞ!お前ら黙ってろ!!」バンッ!



シーーーンッ!



男「さらに居づらくしてどうするの。」


女「‥‥チッ」


男「ほら、行こ。騒がしくしてごめんね。」グイッ


女「…」スタスタ





ガラッ!!ピシャッ!

ざわざわざわざわ!!!!!





ーーーーーーー
校庭


男「いい天気だねぇ女さん」ポカポカ


女「‥‥あのよォ。朝のことなんだけど」


男「あ、うん。ちょっとヤバイよねあれは。」


女「あの後、どーなったんだよ?」チラッ


男「どうって‥‥。職員室に連れてかれて質問責めだよ。それっぽい嘘を言っといたけど、全然信じてないって感じだったな」ハァ



女「‥‥生徒会長の言葉も信じねぇのかアイツら」


男「まぁ生徒会長って言っても1生徒だし。簡単に信じちゃ、そりゃバカだ。」


女「そーゆーもんか?」


男「そんなことより、僕は暴走族に懐かれた理由が知りたいんだけど」ジー


女「んなもん簡単な話だ。因縁付けられてぶん殴ったら相手が暴走族だったって話。」



男「それでどうして懐かれるのさ。」


女「頭を潰したからなァ。アイツら、私が新しい頭だってシツケーのなんの。」ケラケラ


男「はぁ…。いいかい。今日は適当に嘘を付いたから話は終わったけど、きっと明日には君が職員室に呼ばれる。校門前の防犯カメラを見れば1発で分かるんだ。」


女「おいおい、笑えねぇ話だな。」


男「あぁ、そうだよ。笑えないことを君はしちゃったんだ。今度は停学2日じゃ済まないよ。良くて1ヶ月。悪くて退学だ。」


女「退学‥‥ねぇ」フゥ


男「どっちにしても出席日数の関係で今年度の卒業は難しい。分かるかい?」


女「お前、担任みたいだな。良い先生になれるよ」


男「先生は嫌いなんだろ?嬉しくないね。」


女「あぁ、そうだな。」



男「だから僕の話をよく聞いて。明日、職員室に呼ばれたら僕に教えて。いいかい。必ずだ。」


女「必ずか。でもよォ教えるもなにも」




ピンポンパンポーン

校内アナウンス[3年〇組、女さん。3年〇組、女さん。至急、職員室まで来てください。繰り返します‥‥]







女「近くには、いつもお前が居る。」ポン


男「まったくだね」ハァ





今日はここまで!!ではまたこのくらいの時間帯に会いましょ!!



ーーーーーーー
職員室


先生「なんで呼ばれたかは分かるよな」


女「これがトンと分からねぇ。なんかしたっけか?」ハテ?


先生「とぼけるな。あと、なんで君もここに居るんだ生徒会長くん」


男「さぁ、トンと分かりません。何ででしょう?」ハテ?


先生「まぁいい、女さん。朝の騒ぎは君だろ」




男「待ってください。その事なら朝、説明しましたよね」


先生「防犯カメラを確認した。バイクの後ろに彼女が乗ってるのも、連中から姉貴呼ばわりされていることもだ。」


女「で?それがどーした?」


先生「…後日、職員会議で君の処遇を決める。」


男「先生‥‥待ってくださいよ。」


先生「男くん。君が女さんと付き合い初めてから、彼女は大人しくなった。だけどな」




女「おいこらヅラ!いつ私が男と付き合ってることになってんだ!」


先生「ヅラじゃない。先生だ。なんだ、君たち付き合ってるんじゃないのか」


男「僕達はそんな関係じゃありません。確かに、そのようなマジラブな関係もやぶさかではありまs」


先生「とにかく彼女の生活態度には問題がある!度重なる学校の備品の破壊、落書き。校則違反に廊下での危険行為。教師への暴言。それに加えて、今回の件だ。正直、目に余る。」




男「先生、聞いてください。確かにそれらは事実ですが、今はしっかり登校もして放課後には残って勉強もしてます。」


先生「だから言ったろ。最近は大人しくしてたみたいだが、積み重なるものがアウトだと言ってるんだ」


男「ですが、」


女「もーいい男。つまりなにか?停学か退学。そーゆーことか?」



先生「あぁ、つまりはそうだ。」


女「さっさとそう言え。回りくどいんだよ」ガシッ


先生「お、おい!髪の毛を掴むな!」


男「女さん、やめて。」チラッ


女「わりぃな、どうも先生ってのは好きになれねぇんだよッ!」グイッ


先生「あ、おい!やめ、」パサッ…



女「ハッ!やっぱヅラじゃねぇかスカタン!処分が決まったら教えな!」バンッ!


男「女さん、落ち着いて」


女「私はいたってクールだッ!クールだからこそ、そこのハゲをぶん殴らずに居られるんだよッ!」スタスタ


先生「おい待て!話の途中だぞ!」


男「それじゃあ僕も行きますね。女さんの処分が決まったら教えてください。彼女に伝えます。」スタスタ



先生「あ、おい!」


男「それと」ピタッ


男「ありのままの方が違和感なくていいと思いますよ」つカツラ


先生「ーー!!出てけ!」パシッ




ーーーーーーー


男「ねぇー女さーん」タッタッタッ


女「おい、お前!学校はどーしたんだよッ!」


男「女さんこそ今日は早退かい?」


女「あぁそうだよ。しらけちまった。帰ってカップ麺でも食うよ」


男「僕も同じだよ。今日は気分が悪い。早退理由としては十分だ。」


女「ふ、ちげぇねぇ。家、寄ってくか?」クイッ


男「もちろんだよ」



今日はここまで!!またつぎもこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーー
女宅


男「ねぇ女さん」


女「なんだ」


男「玄関にあったゴツいバイクってさ。もしかして‥‥」


女「あぁ、ありゃ借り物だ。返すの忘れてたな」ポリポリ


男「…免許は…持ってないよね」


女「んなもんねぇよ」



男「さすが暴走族の頭だ。おみそれしたよ。」ハァ


女「私もなりたくてなった訳じゃねぇんだけどなァ」


男「そういや、女さんは一人暮らしなの?ご両親とか居ないみたいだけど」


女「親はずいぶん前に死んだ。私がー何歳だったか。とにかく昔だ。」


男「ふぅーん。道理で生活が荒れ放題なわけだ。」


女「オメーは?親は健在か。」


男「お陰様でね。ただ、度の越えた親バカでね。過保護って言うのかな。早退なんかバレたら、明日は病院で精密検査だよ」


女「はっはっは!いいじゃねぇか!お前にお似合いだ!」ケラケラ



男「ふふ、確かに。学校を卒業したら大学行って家業を継げってうるさいんだ」


女「なんだお前。ボンボンか。」


男「いや、小さな会社だ。広告の印刷とかをしてるだけのホントに小さな会社。」


女「ちぃとトゲのある言い方だな。継ぐのが嫌か。」


男「まぁね。僕は絵を描くのが好きなんだ。大学も美大に行きたいんだけど‥‥反対されてて。」


女「けっ!私達ぐらいの歳の奴は、反抗期真っ盛りだと思ってたけどよォ!どうやら違うみたいだな!」



男「女さんは盛り過ぎたよ。大人全員に噛みついちゃダメだよ。」


女「お前こそ、親の言いなりなんてやめて噛みついてやりぁいい!」グイッ


男「‥‥うん。そうだね。もう良い子は辞めだ。全て利用してやる。」ガタッ


女「おぉ?どうしたよ?」


男「2日だ。僕に2日、時間をくれ。」


女「そりゃお前、私は自宅謹慎だろうから時間はたっぷりあるけどよォ」


男「ならいい。大人しくしててくれ。2日間、僕には会えないから寂しいと思うけど。」


女「んなわけあるか!逆に清々するわ!」


男「そっか。じゃあまた、2日後に」ガチャン!



ーーーーーーー

男(女さんを退学なんかにしない。停学にもさせない。一緒に卒業する。これは大前提だ。)


男(ついでに暴走族も抜けさせる。‥‥いや、抜けるのは面倒だな。潰すか。)


男(女さんをいつもの日々に戻すッ!僕が望む幸せな日々のために!覚悟はいいか。僕は出来てるぞ!)



ーーーーーー
男宅


男「ただいま」ガチャン!


母「まぁ!おかえり男さん!今日はいつもより帰りが早いのね」トテトテ


男「色々あってね。父さんはまだ帰ってない?」


母「お父さんなら、いつも通りの時間に帰ってくるはずよ。なにか用でもあるの?」



男「あぁ。とても大事な用だよ母さん。」


母「そ、そうなの。あ、肉じゃが作ったの!味見しない?」


男「ごめん、母さん。部屋で調べることがあるんだ。父さんが帰ったら呼んで。」スタスタ


母「そう?」



ーーーーーーー

コンコン!


父『おーい、帰ったぞー』


男「すぅ‥‥はぁ。‥‥よし。」ガチャッ


父「おぉ、男。話ってなんだ。」


男「大事な…話だよ」



今日はここまで!!さてさて、もうそろそろ終わりが見えてきました。楽しんで書きますので、頑張って着いてきてください。
では、みなさん。また会いましょ。



ーーーーーーー
リビング


父「それで?大事な話だったな」


母「あなた、今日はお酒呑むのやめましょう。男さん真剣よ。」


父「あぁ。もちろんだよ。だから男。話してみろ。」


男「率直に言います。500万僕に投資してださい。」


母「!!」



父「500万…大金だな。何に使う気だ?」


男「言えません。」フルフル


父「親にも言えない使い道に、投資…か。素人のギャンブラーでさえ、そんな馬鹿な話は乗らないぞ。」ハァ


男「でしょうね。だけど、僕には必要なんです父さん。」


母「どういうことなの?詳しく教えてちょうだい!」


男「ですから投資です。」



母「投資…って。」オロオロ


父「メリットはなんだ。これはもう契約だ。父さん達に利点が無ければ、この話はおしまいだ。母さん、肉じゃが作ったのか?」


母「え、えぇ。我ながら上手く出来たと思うけど‥‥」


男「…美大は、諦めます。」


父「!!」


男「家業も…。継ぐよ。大学も今より1つ上の大学に…いや、2つ上だ。2つ上の大学に行く。」


母「本当なの?その話は?」



男「あぁ。本当だし、僕は本気だ。父さん、さっき契約と言ったね。なんなら今言ったことを書類にまとめてサインしたっていい!」バン!


男「僕の魂を賭けるよ」


父「‥‥」


男「‥‥」


父「‥‥ふ。ふはっ!お前、いつの間にか大きくなったな!いいだろう!気にいった!母さん、酒を持ってきてくれ!」


母「あ、はいはい。」トタトタ


男「‥‥じゃあいいんだね?」


父「あぁ。キッチリ500万!お前に投資してやる。だがな男。これは契約だ。しっかり言ったことは守れよ。男同士の約束だ。」



男「もちろんだよ父さん」


父「金は2日後、渡す。銀行の関係ですぐには用意できんぞ。分かってるよな」


男「うん。ありがとう」


父「じゃあ晩ご飯を食べるか!母さーん!肉じゃがまだー!?」


<ハイハーイ


男「ちょ、危なくないかアレ。」


父「おい、母さん!頭に肉じゃがの皿を乗せるんじゃない!」


母「大丈夫‥‥よ。私もお酒呑みたいもの」プルプル



男「だからって両手に一升瓶は‥‥」


父「止まって母さん!ストップ!ほら、お酒渡して。頭から肉じゃが下ろして」


母「いや!これは私のお酒!」サッ


男「母さん!急に動いたら!」


父「ぎゃぁぁあ!!顔に肉じゃががぁぁあ!!!」ベチャッ


男「まったく‥‥うぷぷ。」



ーーーーーー
次の日 女宅前


プパーー!パッパー!


暴走族共「姉貴ー!!今日は学校行かないんすかー!!」


手下2「姉貴ィー!!どーしたんですかー!!」ドンドン


ガラッ!!


手下3「姉貴!窓から顔出して何してるんですか!遅刻しますよ!」


暴走野郎2「馬鹿!今なら飛ばせば余裕で間に合うぜ!」


手下1「馬鹿はお前だ!昨日、安全運転って言わたろ!」



女『朝っぱらからうっせーよ!バーカ!お前らのせいで絶賛自宅謹慎中だ!!とっとと失せろ!!』ガラガラ!ピシャッ!


手下1「おい、聞いたか自宅謹慎中だってよ」


手下2「おう。なんか悪いことしちゃったな」


手下3「走りにでも誘って気分上げてもらおうぜ!」



暴走族共「「「それだ!!」」」



ーーーーーー
女宅

<アネキィー!!
<ハシリニイキマショー!!
<アッネェキー!!


女「あっっっの馬鹿どもがッ‥‥!」プルプル


女「ふん!私はこち亀読み直すのに忙しいんだよ!」



10分後~~


女「‥‥そういや~静かになったな。」パタン


女「‥‥帰ったか?」チラッ


シーーーン


女「ふぅ…帰ったか。これなら今日中にこち亀読み直せるな。」ペラペラ


今日はここまで!!ではでは、またこのくらいの時間帯に会いましょ。



ーーーーーーー
廃工場


男「まったく君たちは。」


手下1「おい!なんだテメーはよォ!」


男「君たちは、こないだ女さんを学校まで送った人達だよね。マズいんだよね、女さんの近くに居られると。」ハァ


手下2「あぁ!?っざけたこと言ってんじゃねぇよ!」


男「ふざけてるのは君達だ。君達が女さんを学校まで送ったから、女さんは自宅謹慎になって、今、停学か退学かの知らせを待ってる。」



手下3「何だ、俺らのせいだって言いたいのかよ!」


男「あぁ!お前らのせいだ!お前らがお前らの頭を苦しめてんだよ!!」バンッ!


男「いいか!よく聞け!このままじゃお前らの大事な大事な頭はなぁ!学校を卒業できねぇんだよ!!」


男「おら!お前らの頭はどんな人だ!言ってみろ!」ユビサシ


暴走野郎1「つ、つえ!!俺らの頭は、化け物みたいにつえ!!」


男「そうだ!強い!次ぃ!!」



手下2「カップ麺が大好きだ!!凄いこだわりがある!!」


男「そうだ!健康面が心配だな!次ぃ!!」


手下1「傍若無人だ!!会ってすぐに殴られた!!」


男「そうだ!理不尽の極みだな!次ぃ!」


手下3「漫画が好きだ!!よくセリフっぽいのを言ってる!!」


男「そうだ!ありゃオタクだ!!他には!あるか!」






元頭「優しいやつだ」ドドン!






手下1「あ、あんた。全治1ヶ月って…」


元頭「あぁ、骨の折り目が綺麗でね。すぐにくっ付いたぜ」プラプラ


男「…そうだ。案外、優しい。」


男「つまりだ。化け物みたいに強くてオタクで、ワガママで理不尽で、優しくてカッコよくて!茶目っ気があってイタズラ好きなカップ麺女がお前らの頭だ!!!」


手下共「おい!結構、主観が入ってんぞ!!」



男「だけどな!今は違う!家に篭って嫌な知らせを、こち亀読みながら待つ可哀想な女の子だ!!」


暴走族共「!!」


男「‥‥だから僕に力を貸してくれ。頼む。一緒に卒業したいんだ。」ペコッ


元頭「‥‥だとよ。どーすんだお前ら!!ここでやらなきゃ男が廃るぞ!!!」


暴走族共「オオォ!!!!」



男「よし、じゃあ明日までに1人1万持ってきてね」


暴走族共「え」


男「あともう一つ頼みがあるんだ」


暴走族共「え、え?」


男「ーーーーーー」


元頭「‥‥面白ぇ。お前の、その黄金のような夢に賭けてやろう。」ニヤッ



ーーーーーーー
事務所


男「おじゃまします」カランコロン


弁護士「おい、坊主。床屋なら2軒先だ」チラッ


男「知ってますよ。僕はあなたに用があってきたんだ。」ストン


弁護士「おいおい、勝手に座んな。坊主に用があっても、俺には無いんだ。」




男「依頼したいことがあります。」


弁護士「依頼ぃ?坊主が俺にぃ?はっ、笑わせんな!」


男「……。…立派な額縁に入ってるアレ。日本と海外の弁護士資格をお持ちなんですねぇ」チラッ


弁護士「だったらなんだ。坊主の依頼は海外の問題か?勘弁してくれ。」


男「…あなたのことを調べました。なんと言うか…率直に言うと悪い噂が絶えませんね」



男「実績はあるものの、結果を出すために法律ギリギリのことをして、相手を陥れるとかなんとか。」


弁護士「おい坊主。何が言いたいんだ。」


男「噂が広まり今じゃ、立派な額縁も埃を被る始末。随分、お暇でしょう?」


弁護士「‥‥」


男「そこでどうでしょう?話くらいは聞いてくれません?いいでしょ?」



弁護士「はぁ…。茶は出さないぞ」


男「ありがとうございます。実は、助けたい人が居ます」


弁護士「へ…。そんなの俺にどーしろっていうんだ」


男「その人は色々あって、自宅謹慎中です。ですが、次。停学を食らえば、今年度は卒業出来ないでしょう。」


弁護士「停学食らいそうなのか?」


男「退学ものの事を仕出かしました。」




弁護士「それを俺に止めて欲しいのか。そりゃ悪いが無理だな!弁護士の俺にはどーすることも出来ないね!」


男「検討違いなのは分かってます。でも、出来るでしょ?意地悪しないで下さいよ。ね?」


弁護士「‥‥まぁ、考え様によっちゃあ‥‥な。」


男「それともう1つ。」


弁護士「なんだ、まだあんのか」



男「僕が助けたい人、暴走族のトップなんですよ。だから暴走族潰してくれません?」


弁護士「!!」ガタッ


弁護士「おい、ヤバい話を持ち込むんじゃねぇよ。」


男「やだなぁ、落ち着いてくださいよ。冷静に話しましょ?」


弁護士「そればっかりは無理だな。暴走族のトップだと?ここらへん一帯を仕切るデカい暴走族が居るが、それじゃねぇよな?」




男「それです。500人くらいの集まりで出来た暴走族です。」


弁護士「勘弁してくれ。どう潰すって言うんだ!馬鹿も休み休み言え!」


男「はぁ‥‥、落ち着けよ。いいから座れ。な?」チラッ


弁護士「…くそっ!」ドカッ


男「潰すって言っても形だけでいいんです。正確には、警察のデータベースから、ココの暴走族が解散して居なくなったと思わせられればいいんです。」



弁護士「…ふん。偽装か。」


男「そうです。できますよね?」


弁護士「まぁ…な。だがな。坊主、高く付くぜ?」


男「ですよね」


弁護士「…さて。まぁまぁ面白い話だったぜ。良い暇つぶしになった!また、来い。そん時は茶ぐらい出すぞ」スタッ





男「1千万」


弁護士「……なんだって?」





男「1千万ご用意しましょう。」


弁護士「……ヤバい話には乗らないことにしてんだ坊ちゃん。」


男「1回の仕事で1千万ですよ。不満ですか?」


弁護士「その金はなんだ。黒い金か」ストン


男「いいえ、正真正銘真っ白い綺麗なお金です。明日にはご用意できます。」



弁護士「依頼内容はさっきの2つか。それ以上はないんだな?」


男「えぇ。もちろんです。」


弁護士「暴走族解散を警察に誤認させるには1度トップが逮捕される必要がある。いいのか?」


男「話は付けてきました。問題ないです。」


弁護士「坊ちゃんも知ってる通り、俺は法律ギリギリのことをするぞ。いいんだな?」



男「ヤクザでも何でも使えるものは使え。必ずやり遂げろ。」


弁護士「ふ‥‥坊ちゃんとは長い付き合いになりそうだな。」


男「僕もそう思います。」


弁護士「決まりだ。引き受けるぜ、その仕事。金はキッチリ1千万。準備できたら持ってきな!」


男「よろしくお願いします」ガタッ


ーーーーーーー
2日後 女宅


男「ねぇ女さん」コンコン


女「おぉ、お前か。なんだよ」ガチャッ


男「What are you doing now?」


女「え、は、はぁ?なんて?」


男「早く制服に着替えて。学校に行くよ」グイグイ


女「ちょ、おい!押すな馬鹿!着替えるから入ってんな!!」バシッ



ーーーーーー
校門前


女「お、おいなんだこりゃ」キョロキョロ



報道陣『ここ○○高校の現校長がー』



男「なんでも校長先生が学校のお金を横領してたんだって」


女「だからこんなにもカメラが来てんのか‥‥」


男「おかげで女さんの処分はウヤムヤになったよ。校長先生が悪いことした上に、暴走族の頭が居るなんて泣きっ面に蜂で、誰も言い出せないだろうし。」


女「都合良すぎないかこれ‥‥」


男「ラッキーだったね」



??「男さん」


男「あ、副会長。どうしたの?」


副会長「どうしたのではありません。なぜ、その女と歩いているのですか。」チラッ


女「あ?」ギロッ


副会長「あら、聞こえましたか。では、あなたにも言っておきます。学校に復帰などせず、暴走族に復帰なされたらどうです?」



女「おいコラ。血が何色なのか体に叩き込んでやろうか。」ダッ!


男「まぁ落ち着いて。僕が自宅謹慎解けたって女さんに朝、言いに行ったんだよ。それで学校まで一緒に来たんだ。」ガシッ


副会長「そうでしたか。男さんは優しいですね。こんな暴走女のために。そこまで。」


女「テメーいい加減にしろよ」


男「だからやめて女さん」ガシッ



男「いい?ここは校門前なんだよ?報道カメラもいっぱいある中で喧嘩でもしてごらん。全国に1発オンエアだ。」


副会長「(σ-`д・´)アッカンベー」


女「あ、おい!後ろみろ!アイツ、私にアッカンベーしてやがる!!」ユビサシ


男「えぇ?」クルッ


副会長「‥‥?」キリッ



男「…いい女さん?もう、君は卒業まで問題は起こせないレッドカードギリギリのラインにいる事を自覚して。」クルッ


女 (チッ)


副会長「‥‥」カキカキ


女「?‥‥?」ジー

男「だからね?これから、できるだけ僕と一緒に…その、学校生活を過ごしてさ。生活習慣も改めて、あ、朝ご飯とかも僕がー」



副会長『いい加減にしろよお前。男さんにこれ以上近づいたら、2度とシャバの空気吸えなくしてやるぞぃ』トンッ



女「やってみろ陰湿ビチグソ女がァ!!」ダッ!


副会長「あらやだ怖いですね。どうしたんですか?」ニゲッ!!


男「ちょっと女さん!?急にどうしたの!話はまだーー‥‥終わってないのに」ポツーン


やっと見つけました。ブクマの大切さを教えられたこの数日、みなさん、いかがお過ごしですか。

始まります。



ーーーーーー
お昼


男「ねぇ女さん」


女「んだよ!今、最高にイラついてんだ。用が無いならサッサっと失せろ!」


男「もー怖いな。朝は副会長と追いかけっこしてて楽しそうだったのに。」つお弁当


女「楽しいだぁ!?やめてくれ、飯が不味くなる!!」パシッ


男「そうなの?仲良くみえたけど…」カチャカチャ


女「悪いがアイツは大ッ嫌いだ。今後、この評価が変わることはまず無いね」パクパク


男「そっか。真面目で生徒会の活動も熱心にやってくれるいい子なんだけどな」モグモグ


女「はッ!どーだか」サッサッ


男「ブロッコリー残しちゃダメだよ」


女「う‥‥。わーてるよ、んな事。」パクッ!


ーーーーーー
放課後


男「ねぇ女さん」


女「ん?」


男「久しぶりの学校はどうだった?」


女「ん、あぁ。…まぁ、いいんじゃね?」


男「そっか、よかった。じゃあ帰ろっk」


校内アナウンス『生徒会長、男さん。生徒会長で、私の男さん』


女「あのウゼェ奴の声だ」チッ


男「副会長の声だね」



校内アナウンス『本日、生徒会会議があります。勝手に帰らないように。生徒の皆様、危険運転をする人にはお気を付けてお帰りください。』プツッ



女「アイツ‥‥私に恨みでもあんのか。」


男「それじゃあ僕は生徒会に出ないといけないから行くね。」スタスタ


女「おぉ、また明日な」フリフリ


女 (‥‥また明日?)


ーーーーーー
女宅前


「「「「「「お勤めご苦労さんです!!!!!」」」」」」


女「うーす。」


手下2「姉貴!大事な話があります!!」


女「あぁ?んだよ、疲れてんだコッチは」


手下3「お願いします!来てください!」


女「またその流れか!今度は誰が呼んでんだ!」


暴走族共「お願いします!!」


女「‥‥わーったよ。行くよ。行けばいいんだろ」ヤレヤレ



ーーーーーー
廃工場


元頭「つーわけで俺ら暴走族は解散だ」ドン!


女「はぁぁぁあ!?」


元頭「別に驚くこたぁねぇよ。もう決まったことだ。」


女「おいおい、決まった事ってお前なァ!」


手下1「姉貴、いいんです…」フルフル


女「いいって…、じゃあお前らコレからどーすんだよ。行く宛あんのか?」



元頭「安心しろ、お前が気にすることじゃねぇよ」


女「タコ!曲がりなりにもコイツらに慕われちまったんだ!気にもなるだろうが!」バンッ!


手下2「姉貴‥‥」


元頭「暴走族が解散することで、お前は頭じゃなくなるし、コイツら全員足抜けできて、晴れてカタギだ。」


元頭「それに3年耐えれば、また集まる。そう言う約束だ。」



女「あぁ?誰とのだよ。」


手下共「それは言えねースッ!」


女「人には言えねぇ約束相手ほど、不信感を煽るものはねぇな。答えな。」パキポキ


元頭「おいおい、俺は病み上がりだぜ?またタイマンか?」


女「別に病んでねぇだろ。ただの骨折だ。まぁ、今度は綺麗に折れる保証はないけどな」


元頭「は、怖い怖い。」


女「言わねぇ気か?」


元頭「あぁ。」


女「どうしても‥‥か?」


元頭「どうしてもだ。」



女「‥‥やめだ。私は帰る。」スタスタ


元頭「…どうしたァ!骨を折るんじゃなかったのか!」


女「…あんたのその目は、覚悟の目だ。骨を折った所で言うようなヤワな覚悟じゃねぇ硬い目をしてやがる。だから…やめだ。」


元頭「‥‥またな」


女「‥‥ざけんな、バーカ」アッカンベー



手下1「‥‥。‥‥行っちゃいましたね」


元頭「あぁ。でも、どーせまた会うさ。」



手下3「3年後」


手下2「呼ばれるのを待つとするか!」




元頭「解ッッッッッ散ッッッッッ!!!!!!」



「「「「「「シャァアア!!!」」」」」」





ーーーーーー


男「ねぇ女さん」


女「あ?」


男「コレをどう思う?」つ香り付き消臭剤


女「どう‥‥て。別になんとも思わねぇよ。」


男「変だと思わない?」


女「?何がよ?」


男「消臭剤のくせに香りが付いてるなんて。臭いを消す薬剤と書いて消臭剤なのに、臭いが付いてるなんて。納得いかないよ。」


女「こまけぇな。そんな矛盾気にしてたらキリがねぇよ!」


男「そうかな。うん、そうだね。女さんが、鶏皮食べれないのに刻んだら食べれるようになる現象と同じで、気にしたら負けだね」


女「アレは噛み切れなくて、おえってなるんだよ///」


男「うん、おえってなるんだよね。ごめん、なんかその言い方可愛いからもう1回言ってくれる?」スチャ


女「その手に持ってる物はなんだ」


男「え?録音機」


女「ぜってー言わねぇ」ヒキッ



ーーーーーー

男「ねぇ女さん」


女「どした」


男「女さんって友達居ないの?」


女「なんだお前、藪から棒だな。藪から棒だぞ。」


男「女さんが休み時間、ほかの誰かと一緒にいる所を見たことないんだけど。」ストン


女「…お前が毎時間きてるせいとは考えねぇのか」ハァ



男「え、僕のせい?」


女「‥‥いんや。私がちゃらんぽらんなせいだろ。誰も悪かねぇよ」


男「僕は友達だよ」ニコッ


女「…勝手に言ってろ」フイッ



ーーーーーー
卒業


男「ねぇ女さん」


女「あん?」


男「卒業式、終わったね」


女「…だな。」


男「どうだった?この学校生活は。」


女「まぁ…楽しかったよ。特に後半。お前が居たからな」


男「僕も…かなり楽しかった。特に後半。女さんと居れたから。」




女「……そーいやーよ。校則、随分変わったなァ。」


男「…そうかな?なにも変わってないと思うよ?」


女「正確には"消えた"だな。色んな禁止項目が消えたよな」


男「皆、ちゃんと守ってるからね。わざわざ書いておく必要は無いと思ったんだ」


女「‥‥お前が何か没収する時は、決まってその後に持ち物検査があったよな」



男「…偶然って凄いね。」


女「自分の弁当を寄越したこともあったな。」


男「…そうだっけ?」


女「創立記念日って嘘ついて私の家まで押しかけた事もあった」


男「うぷぷ‥‥あれはさすがに無理があったかな‥‥」


女「頼んでもないのに勝手に掃除して、勝手にご飯作って帰りやがった」


男「あの汚さは、さすがに耐えれなかったからね…」


女「‥‥お前、大学に進むんだってな。」



男「うん、有名な国公立大学に見事合格だよ。」


女「美大に行きたいとか言ってなかったか?」


男「世の中、堅実が1番ってことだよ。」


女「家業を継ぐらしいな」


男「あれ、なんで知ってるの?」


女「やっぱそうか。」


男「あ、ハメられた!…悔しいっ」




女「それと こないだ、弁護士に会った」


男「!!……へぇ、なにか言ってた?」


女「…暴走族の事と、私の処分の事を言って帰っていったよ」


男「あっっのクソ弁護士がッ……」


女「…嘘」


男「え?…あ!ハメられた!?」





今年はずいぶんと亀さん更新です。
ただ今年中に終わらせたいと思いますので
みなさん、頑張って着いてきてください。

ではでは、またこのくらいの時間に会いましょ。



女「前に2度、私をハメたろ。コレでチャラだ」


男「そ、そんなぁ」ストン


女「‥ほら、もういいだろ。教えてくれ。」


男「‥‥弁護士さんに会ったってのはホント?」


女「あぁ。校門で出待ちされてね。少し話したよ」


男「どんな?」


女「長い付き合いになりそうなんでって名刺寄越して帰ってったよ」


男「‥‥余計なことを…」ギリッ


女「ほら、今度はお前が喋る番だよ」


男「別に…僕は、ただ…君と卒業したかっただけだよ」


女「なぁ、そのためにどんだけお前が頑張ったか知りたいんだよ。」



男「いいのいいの。結果、一緒に卒業できたんだ。そんな事より、前から言おうと思ってたんだけどs」


女「なぁ。もし、もしも。仮定の話だけどよ。」


男「‥‥うん、なに?」シュン


女「…もし、私らが付き合って、結婚して家庭を持ったら。どんな家庭になるのかなって」


女「考えたりしねぇか?」



男「う~ん。もし、もしも。仮定の話だけどね。」


女「あん?」


男「…もし、僕らが付き合って、結婚して、家庭をもったなら。それはきっと幸せを体現したような家庭だと思うよ。」


女「ふぅ~ん///」


男「うん///」ポリポリ







女・男『…付き合ってください!!』






女・男『‥‥ん?』


女「あ~‥‥あ?」


男「あ、いや‥‥返事とかって‥‥」


女「いや、男の方こそ‥‥ん!?」


女・男『え!?はい!』


女・男『ちょ、マネすんな(しないで)よ!!』


女・男『……。』





~~3分経過



女・男『なんか喋れよ!!』


女「オラァ!」ポカッ!


男「ぐはっ!」バタッ


女「~~!!よろしくゥ!!」ダキッ!


男「うっ!うん、よろしく!あっと!」ピタッ


女「?どうしたよ?」


男「‥‥女さん」


女「あんだよ」




男「…撫でていい?」


女「次はねぇよ?」ニヤニヤ




ーー
ーーー
ーーーーー
ーーーーーーーー


母「これが私達の馴れ初め。」アルバムパタン


姉「素敵です…」キラキラ


幼女「父上ー!」ダキッ!


父「幼女ー!!」ギュー


母「離れな、そこはママの場所だ。」グイグイ


姉「その後はどうなったんですか?」ペラペラ




母「あぁ、パパは大学に入ると同時に、会社を継いで、3年で小さな印刷会社を馬鹿みたいに大きくしたわ」


父「いやー大変でした!」エッヘン


母「ほら、この人。この写真の右がパパで左が弁護士さんよ」つアルバム


姉「私の時もお世話になりました」


母「だからって良い人だと思っちゃいけないわ。」


姉「そうなんですか?」


母「あくどいことばっかしてる悪い人よ。パパはこの人と手を組んで、少しでも敵になりそうな会社を潰しまくったの。」



はい!!というわけでみなさん、イヴはどうお過ごしでしたか。
もう年末ですね。今作はまさかの超絶カメさん更新で自分自身チビりましたが
ここまできたら、クリスマスに終わらせようと思います。

ではでは、みなさん。また会いましょ。



姉「パパさん…」サッ

幼女「父上...」スッ


父「こらママ。余計なこと言わないで。娘達の好感度ダダ下がりだよ。」


母「そして、会社が大きくなった3年後、500人の従業員を雇ったわ。約束通り、ね?」チラッ


父「さぁね。それは言えませーーん」フイッ


姉「パパさん!」キラキラ

幼女「父上ー!」ダキッ!



母「ちょ、そこはママの場所だっつたろ!離れなさい!」グイグイ


幼女「ひひうへー!」ギュー


姉「ママさんは!?ママさんは何をしてたんですか?」ワクワク


母「私は…、ちょ!幼女、邪魔!もう!」ゲシゲシ


幼女「父上!あやつが我を蹴ってくる!!」


父「ちょっと、ママ!蹴っちゃダメでしょ!」




母「チッ。私は、パパの家に転がりこんだわ。パパのお父さんは快く受け入れてくれたんだけど、ババアが」ゲシゲシ


父「僕の母さん、つまりハクちゃんと幼女のお婆ちゃんとソリが合わなくてね」イタイヨ、ママ


幼女「我は、ばぁば好きー!」


母「ならママの敵ね。」


姉「た、確かに、急に家に来た人が、暴走族の元頭のママさんだったら怖いかもです。」


父「ま、そのおかげかママの家事スキルは並じゃないよね」




母「あんなババアに負けるなんて悔しいじゃない。」ドヤァ


幼女「ババアがばぁばに勝って喜んでる」クスクス


母「‥‥」ツネッ


幼女「ひたい!ひたい!」


父「今のは幼女が悪いぞ。」


姉「そういえば、パパさんはなんでママさんに話かけたんですか?」


父「!!」




母「それはねぇ。今でもなぜか言わないのよ」ハァ


姉「えぇ!?何でですか!気になるじゃないですか!」


幼女「気になる!気になるー!」ピョンピョン


父「こればっかりは秘密だよー」シーッ!


父「代わりと言っちゃなんだが、ママが大ッ嫌いって言ってた副会長。居たでしょ」


姉「え、えぇ。聞いてて面白い人だなって思いました」



父「あの人ね。秘書さん。」


姉「えぇぇぇぇ!!!マジですか!」


父「マジもマジ。大マジ。」


母「あのヤロー、いい加減にシメるか」パンパン


幼女「OK任せろ、我も手伝うぜ」ギリッ


父「あ、幼女もママと同じで、あんまり好きじゃない感じか。」


幼女「秘書はウラを感じる」



父「あの頃、秘書さんは、学年トップで、いっつもパパは2番。そんな人が副会長だから、頭上がらなかったよ」ハハハ


母「それがますます気に食わないわ。人を馬鹿にすることを生きがいにしてるみたいで腹立たしい。」ギリッ


幼女「なんかムカつく」シュッシュッ


母「幼女、腰がなってないわ。もっと黄金の回転を意識して。黄金長方形を感じるの。」


幼女「こう?」シュッ!


母「違うわ、こうよ」バヒュッ!


幼女「うぉ!なにそれカッけぇ!」


母「向こうで練習しましょう。」スタスタ



幼女「黄金…回転…ッ!」トテトテ


姉「結構、色んな人が昔馴染みなんですね。驚きです」


父「あぁ。人の縁ってのは不思議なものでね。大きな出来事を1回一緒に乗り越えたなら。その人達との縁は一生ものになるんだ。」


姉「‥パパさんはやっぱり凄い人です。」


父「皆が居てこそさ。…はい!昔話はこれにておしまい!ママ達のトコに行こ!」


姉「ママさんが言ってた黄金うんぬんってホントなんですか?にわかに信じられません」クスクス


父「ありゃただの馬鹿力だンゴハッ!」ドサッ



母「聞こえてんだよ」シュルシュル


姉「パパさん!?」


母「ほら幼女。こうやって鉄球に回転をかけるの。それをぶつければ1発KOよ」ヒョイッ


幼女「なるなる…」メモメモ


父「家の中で鉄球投げるの…禁止っ…」バタッ


姉「パパさーーん!!」



母「うぷぷ!またそれか!ボーリングの玉は校則に追加してあったけど、鉄球はなかったでしょ!」


父「‥‥な、なんて常識のない…」


母「なら没収してみな!」ホレホレ


父「くっ…没収です!」バッ


母「‥‥」グイッ




チュッ


母「ありがとう」




幼女・姉『あ!』


父「‥‥ママ」


母「‥‥あんだよ///」


父「これからも一緒にいてくれるかい?」


母「当たり前のことをきくんじゃねーよ。ずっと一緒だタコ」



END


いやーー今年は嬉しいことに多忙で更新が滞ってしまいましたね。
ただ完走できて良かったです。これも丸っと全部読んでくださったみなさんのおかげです。

この家族はきっと今年も幸せに過ごしたことでしょう。
今年、よかった人も、良くなかった人もお疲れ様でした。

では、みなさん。来年の春頃またお会いしましょ。

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