みほ「最近、大洗女子学園に訪れる人が多いです」 (101)


概要
全長7.6km、高さ約450mの学園艦、大洗女子学園。
学園艦存続の為、全国大会、大学選抜との激闘があり、無事に廃艦になる事は免れた。数日後、平穏が戻ってきた大洗女子学園では戦車道関連で様々な人達が見学に訪れていた…

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このサイトでは初投稿です。

注意
ノリと勢いで書いています

キャラの性格はギャグより(残念なお姉さん、腹黒妹など)

勝手に追加した設定など(ミカは元島田流みたいな)が平気ならお読みください。

一応完結してますが、後半からは投げっぱなしジャーマンみたいなオチなので注意。

着港、大洗町


学園艦、簡単に説明すると船の上に学校を乗っけた物である。

こういうとざっくりしているが、実際の所大洗の学園艦の船の大きさは全長が7.8kmで高さが450m近くある。しかも、お店や住宅などもあるため最早一つの町だ。それが様々な場所に移動できるので、技術の進歩は凄まじいものとなっている。

普段は海上で生活するのだが、一ヶ月に一度地元の大洗町に1週間ほど着港する。この期間中を利用して買い物に行く人もいれば、家に帰る者もいる。息抜きにはもってこいという事だ。

さて、少しだけ説明が長くなったが、今から始まるお話は、大洗女子学園の元に様々な人達が訪れるお話である…

大洗女子学園、放課後教室にて

優花里「いや~、今週もあっという間でしたね西住殿!」

クラスは違うのだが、放課後になると必ずと言っていいほどくる秋山優花里。今日もテンションが高い。

みほ「う、うん。そうだね。なんか今でも現実味がないよね」

沙織「学園廃艦の危機を私達が救ったからね!今では毎日戦車道の見学に人が来るもんね!」

優花里「そういえば最近武部殿は戦車道中そわそわしておりますなー」

沙織「あ、わかる?わかっちゃう?いやさほら、これだけ毎日見学に来るからそろそろモテ始める頃かなーって!」

優花里「えぇ、モテモテですよ!うちの学園女子しか居ませんが」

沙織「それは言わないでよ…」

みほ「まぁまぁ、沙織さん最近雑誌に載るようになりましたしきっと男性の方からもモテますよ」

沙織「だよねだよね!みぽりんも雑誌に載ってるからそのうちモテ始めるよ!」


キャッキャッ!

放課後3人でワイワイしていると、いきなり教室の扉が開き、つかつかととある人物が入ってきた。

ちょっとエラーが多いから一旦試しの書き込みを…

ガラララッ…

杏「おつかれちゃーん!西住ちゃん居るよねー?」

みほ「あっ、はい。ここにいますー」ふりふり…

杏「居たね、よし。ちょっと悪いんだけどさ、今日の戦車道の練習で聖グロが見学に来るんだよね」

みほ「えっ!?聖グロが?」

杏「うん。丁度大洗寄港地に聖グロが停泊しててさーついでに見学するそうなんだよねー」

優花里「あー…、そういえば先ほど船がきてましたけど聖グロの学園艦だったんですね」

杏「本当なら練習試合でもしようかなーって思ってたけど、向こうの都合が悪くてさ、できなかったんだよね」

優花里「それは残念です…、我ら大洗の唯一勝っていない学校なんで今回こそはリベンジできると思ったんですが…」

沙織「まぁまぁ、向こうには都合があるからね、仕方ないよ」

優花里「なんかあっさりした感想ですね武部殿」

沙織「えっ?べ、別に普通じゃないかなぁ?」そわそわ…

優花里「怪しい…!…ん?武部殿。鞄からはみ出てる紙はなんですか?」


沙織「あっ、いやそのこれ…
シュパッ!

杏「謎の紙取ったり~」

沙織「会長ぉ!?」

杏「んー、何かなぁ?…聖グロリアーナのパンフレット?」

優花里「なんでこんな物を持ってるんですかね?」

沙織「えーと…、そのぉ。明日の土曜日に聖グロの船に遊びに行こうと思って…」

優花里「聖グロの船は今日の夕方停泊したんですよ、なんで大洗に停泊するのを知ってたんですかねぇ?」

沙織「聖グロのツイッターで…」

優花里「ツイッター…、ふむ。確かにツイートされてますね」

杏「でも、遊び行くのは分かるけど聖グロのパンフレットを手に入れてるのはおかしいよね武部ちゃーん?」

沙織「と、取り寄せたんですよ!」

杏「そっか、まー。これ以上詮索するのはよそうかな。…あ、そうそう。聖グロの先生はイケメンだけど既に結婚しているからねー」

沙織「ぐはっ!?」

優花里「もしや…、男を探しに聖グロに行くつもりだったんですね!わざわざパンフレットを取り寄せて!あっ!!最近武部殿がそわそわしてたのは聖グロの事なんですね!!」


沙織「うわぁあああ!!?バレたよぉ!?」

みほ「あはは…沙織さんらしいですね」

沙織「みぽりん少し引いてるよね?!」

みほ「いえ、全然」ズリ…

沙織「なんで後ろに下がるの!?」


杏「じゃ、武部ちゃんの事情は分かったし、練習しに行こうか、今日は的当てだったね。こりゃあ河嶋が大変だぁ~」スタスタ…

杏はカラカラと笑うと、みほ達のいる教室を後にした。


沙織「うぅ…、やっぱり聖グロに行っても彼氏はできないのかなぁ…」

優花里「まー、お姉様とかなら言われそうですけどねぇ」

沙織「結局女の子じゃん!!もーやだぁ!!」

みほ「沙織さん、そのうち、そのうちできますよ!」

沙織「うん…」

みほ「では、私達も練習に向かいましょう!」



3人「パンツァーフォー!!」

【お姉ちゃんとのやり取り】


練習場、森林フィールドに向かってる道中…



新着メッセージが届いています。

みほ「あっ、お姉ちゃんからだ…」


まほ『おい』


まほ『見てるだろ?』


みぽりん『うん。何お姉ちゃん?』


まほ『今度、見学に来る。お土産も楽しみにしてろ』


みぽりん『来ないでください』


まほ『楽しみだな』


みぽりん『いや、来させませんよ?』


まほ『みほの部屋でパジャマパーティを一度してみたかったんだ』


みぽりん『泊まる気なの?!』


まほ『ダメなのか?』


みぽりん『ダメだよぅ…、絶対お姉ちゃん私の部屋を滅茶苦茶にするに決まってるよぅ…』

まほ『大丈夫だ。みほグッズを持ち帰るだけだ』


みぽりん『やめて』


まほ『具体的には…』


みぽりん『語らないで』


まほ『わかった』


みぽりん『とにかく、お姉ちゃんは見学来ないでください』


まほ『そうか…、残念だ。だが、お土産は手渡ししたいんだが』


みぽりん『諦めてください』


まほ『じゃあこのお土産は私の物にするか。たまたま懸賞で当たった、足の筋ピキボコ…』


みぽりん『心の底から見学を待ってます!!だから!そのボコは持ってきてね!!』


まほ『わかった。楽しみにしてろ』


みぽりん『大好きだよお姉ちゃん!』(ボコを持ってくるお姉ちゃんが)


まほ『私もだ』


みぽりん『じゃあね!』


まほ『ああ』



黒森峰女学園、3階戦車道資料室



まほ「ふぅ…、なんとか大洗には見学に行けそうだ」

エリカ「えっ!?いつ行くんですか?聞いてませんけど」

まほ「ああ、今日だ。今日のうちに大洗に行って泊まり、明日に見学しようと思う」

エリカ「今日!?どうやって!!」

まほ「…?ヘリでだが」クビカシゲ

エリカ「ヘリは黒森峰の私物であって隊長の私物ではありません!しかも、明日は土曜日です。戦車道の練習は休みですよ!」

まほ「心配するな。大洗の練習見学は二の次だ」

エリカ「一番にしてください!!」

まほ「………」

エリカ「な、なんですか。急に黙って…」



ガタッ…

エリカ「させませんよ!今からヘリで大洗に向かうつもりですよね?作業が終わるまでこの部屋から出させませんからね!」

まほ「………」ギロリ…

エリカ「睨んでもダメです!」

まほ「………はぁ」

スタスタ…

エリカ「な、なんですか?ち、近っ…」

まほ「なぁエリカ。今からみほのモノマネをするぞ」

エリカ「は?」

まほ「ぱんつぁーふぉー」ゲシッ!!

エリカ「グフゥ!?」

まほ「ちっ、鳩尾を的確に狙ったのに扉からは退かないか…」

エリカ「何してんですかっ!?そこまでして行きたいんですか?!」

まほ「…このままでは埒があかないな…」

スタスタ…

エリカ「そうです。最初から席に着けば…ん?」


まほはしばらくするとエリカとは反対方向の場所へ行き、窓を開けはじめた。

ガラガラガラ…

エリカ「ああ、窓を開けて空気の入れ替えですか…」

まほ「じゃあ。後の資料はよろしく」ガタッ…

シュタ…



エリカ「…………えっ?窓をから飛び降りた…?ここ、3階よね?……隊長おおおおおおお!!!??」ガタッ!?


いきなりのまほの行動にしばらく呆然としていたエリカだったが、正気に戻り急いでまほの飛び降りた窓に向かい外を見た。
そこには地面に叩きつけられたまほの姿はなく、外でヘリがある場所に走るまほの姿があった…


エリカ「隊長!?う、嘘…3階から飛び降りたのになんで平然と走ってるのよ?!と、ともかく逃がしませんから!!」

ガチャ…バタンっ!!

まほは窓から飛び降りたのに対して、エリカは窓から飛び降りずに扉から出た。

窓から飛び降りた直後の事…


スルスルスルスル……

まほ「…うん。前々から雨どいを使って降りる練習をしといて良かった」


スタッ…

まほ「待っていろ、みほ」






大洗、森林フィールド

みほ「」ブルッ…

優花里「どうしました西住殿?」

みほ「ちょっと悪寒が…」

優花里「だ、大丈夫ですか?一応体温計がありますが」

みほ「いや、そういう寒さじゃないんだよね」

優花里「あぁ…、察しました」

沙織「そろそろみんなと合流するよー」

みほ「あっ、了解です」




桃「遅い!あんこうチームが一番遅かったぞ!」

みほ「あはは…、すいません。少し会長と練習についてお話を…」

桃「で、その会長は何処にいるんだ?」

みほ「あれ?先に教室を出たのでてっきりもう着いているのかと」

桃「私はまだ会長の姿を見ていないぞ?」

みほ「うーん…。あっ、向こうに見えるのは…」


スタスタスタ…

杏「でさー、裁判で妻が言ったのよ。夫に毒入りコーヒーのお代わりをせがまれた事には心苦しかったって!」

アッサム「ぷっ…、くく。それは傑作です」

ダージリン「こんな格言を知ってるかしら?『すべての異物は毒であり、毒でないものは存在しない』その用量次第で毒にもなり、毒ではなくなるものよ?」

オレンジペコ「パラケルススですね」



みほ「あっ、会長さんがいましたね」

桃「仲良く談笑してるな」



ダージリン「あら、みほさん。お会いしたかったわ」

みほ「あっ、はい。こちらもです!」

ダージリン「今日は交流試合を行ないたかったけれど、メンバーが集まらなくて」

みほ「あ、いえ。こちらも同じですので」

ダージリン「どんな練習か楽しみね。もし宜しければ、大洗の戦車を借りて練習に参加してもよろしいかしら?」

みほ「はい!大歓迎です!」


アッサム「まぁ、練習するのは私達なんですがね」

オレンジペコ「確かに、そうですよね」



沙織「麻子!練習始まるよ起きてー!」

麻子「んぁー…、あと2時間…」

沙織「そんなに寝たら練習終わっちゃうよ!!」

麻子「うぅ…、まだ眠いのに…」



華「みほさん。今日の練習は射撃訓練と聞きましたが…」

桃「げっ…」

みほ「はい。なんと、今回は射撃の的を風船にしています!」

華「風船ですか!?」

みほ「はい!戦車も常に止まっているわけではありません。時には動いている戦車も狙わなければなりません。ですので、安価かつ手頃な風船を用意してきました!」

梓「流石隊長です!」

みほ「今回の射撃訓練のメンバーはあんこうチーム、麻子さん。カメさんチームは」

杏「河嶋ぁ。やれ」

桃「うっ…、わかりました」

みほ「アヒルさんチームは休み。カバさんチームも休み。カモさんチームが休みも珍しいですね…」

杏「あぁ、あいつらは取り締まりで忙しいからなー」

みほ「仕方ありませんね、では、レオポンさんチームはスズキさんお願いします!」

スズキ「あ、ちょっと質問良い?」

みほ「はい、なんでしょう?」

スズキ「全国大会が終わったから実質私達引退じゃないの?練習する意味は…」

みほ「そのうちまた廃校騒ぎになります!劇場版2に期待しましょう!」

スズキ「う、うん…。でも、どうせならツチヤに練習させた方が良いと思うけど」

みほ「そうですね。ではツチヤさんに砲手の練習を教えてあげてください」

ツチヤ「ドリフトはできる!?」

みほ「ドリフトはちょっと…」

ツチヤ「それは残念」

みほ「なんか、すいません…。最後にうさぎさんチームですが。…丸山さんが砲手をするそうですね?」

紗希「…」コクリ…


みほ「なにか困ったらなんでも聞いていいからね!」

紗希「…」コクリ。

みほ(大丈夫かな…)


みほ「それでは練習開始です!」




ねこにゃー(アリクイさんチームも居るんだけどな…、存在感薄いのかなボク…)

射撃訓練開始です!





優花里「ところで西住殿。肝心の風船ですが…、あの形。どうみてもボコですよね?」

みほ「あっ、気付いてくれた?良いよねボコ。ボコられグマのボコシリーズが風船になったときは驚いたんだよ!だってクマの形の風船ってただでさえ難しいのにきちんと形になっているし、あのボコられ具合も見事に再現しているんだよ?あのふらふら揺れている風船を見ているとボコボコにされてふらふらになっているように見えるよね!やっぱりボコは最高だよぉ…。今から射撃訓練に使ってしまうけど問題ないよ、だってボコはボコだから!なんどボコられても立ち上がるんだから!」

優花里「いや、あの…。風船なんで割れたら立ち上がれませんよね?」

みほ「………はい?」

優花里「(あっ、これツッコミしたらマジでキレるやつですね…)いえいえいえ!流石西住殿です!ボコの風船を使って練習をするなんて!最高っだぜぇええええ!!」

みほ「だよね!秋山さんもそう思うよね!」

優花里「はい!マジでそう思います!!」



麻子「なぁ、そろそろ練習しよう。早く終わらせて寝たいし」

みほ「そうですか…、では、こうしましょう。風船を沢山撃破した人から帰って良いですよ!」


麻子「よし、任せろ」

沙織「麻子は操縦手しかしてないけどできるの?」

麻子「やり方さえ分かれば砲手もするさ、説明書貸せ。今から覚える」




ダージリン「なるほど。風船を使った射撃訓練ね…」

アッサム「風により不規則に動きますからね。稜線射撃の練習にはなりそうですね」

オレンジペコ「では、私達も練習に参加させていただきましょうか」

みほ「では、聖グロのみなさんはアヒルさんの八九式に乗ってください」

オレンジペコ「初めて操縦しますけど大丈夫でしょうか…」

ダージリン「習うより慣れよって諺もあるわ」

アッサム「まぁ、ダージリン様は車内で紅茶を飲むのが仕事ですしね簡単に慣れますよね」

ダージリン「何か言ったかしら?」

アッサム「いえ、特に」



ズドォオオオン!!?

バゴォオオオン!!



桃「うりゃあああ!!当たれぇええ!!」

柚子「桃ちゃん5mはズレてるよー」

桃「たった5mだ!!」

杏「いやいや、結構なズレだよそれ」



ボンッ!?


華「あっ、やっと当たりましたね」

沙織「うーん。なんか砲弾の風圧で結構ズレるね風船」

麻子「しかも、風向きも読まないといけない。戦車の練習にしては厳しいな」

みほ「がんばれーボコー!負けるなー!」

優花里「西住殿は風船を割られたくないのか割られたいのか分かりませんね…」

麻子「大丈夫だ。その気持ちはみんな同じだ」


みほ「戦車の練習としては失敗でしたけどこれはこれで…」

麻子「しかも、失敗も認めたぞ…」

華「みほさんが楽しんでいるから、良しとしましょう」

みほ「あっ、そういえばうさぎさんチームはどうしているんでしょう」



桂梨奈「紗希ちゃん紗希ちゃん!もう少し左だよ!!」

紗希「…」コクリ。

あゆみ「いやいや、右側で良いと思うよ?」

優季「と、みせかせて左側?」

沙希「…」

梓「右上辺りに狙った方が良いかも…」

沙希「…」

桂梨奈「ひだりひだりひだりぃ!!」


沙希「…」チッ…

優季「沙希が舌打ちした!?」


ドォオオン!? パァン!

ドガァ!! パァン!!


あや「で、でも風船に当たりはじめてる!」

桂利奈「すごいよ沙希ちゃん!!」


沙希「…」チッ…



梓(でも、まだ怒ってるよ…)

シュルルルル…

アッサム「中々当たりませんね」


オレンジペコ「使う戦車が違いますから…」


アッサム「いえ、私のデータによると八九式を操作して20発以内で当たる確率は82%と出ています」


ダージリン「ちょうどさっきので20発目だったわね」


オレンジペコ「調子が悪いんでしょうかね…」


アッサム「確かに調子も影響しているでしょうね」


ダージリン「調子というのは常に良いわけではないものね。ところでこんな格言を知っているかしら?」


アッサム「あ、知っているから結構です」


ダージリン「…。調子が悪い時こそ全力でプレーするのが大事」


アッサム「言うと思いましたよ…、データを使わなくても分かりますし」


オレンジペコ「あはは…、イチローの格言ですね」


ダージリン「調子が悪い時には調子が悪いなりの戦い方もあるの。上手くいかないからって手を抜くんじゃなくて、全力を出してカバーするものよ」


オレンジペコ「そ、そうですよね。頑張ります!」


アッサム「では、次弾装填を行いますね」


ダージリン「ふふ、期待しているわよ」




ガタガタガタ…


ホシノ「ちょっとツチヤ!砲手のスコープを改造するなよ!」


ツチヤ「あれ?駄目だったっけ?」


ホシノ「駄目に決まってるだろ…」


ツチヤ「いやぁ、ほら。ウチらって自動車をいじるから機械を改造するのが癖になってるからつい…」


ホシノ「エンジンとか足回りは構わないけどさ、みんなが使うような所は改造しないって決めただろ?」


スズキ「えっ、そんなの初めて聞いた!」


ホシノ「いやいや、言ってたじゃんナカジマが」


ナカジマ「…?…んー…。あー…、え。言ったかな?」


ホシノ「言ってたから!はっきりと聞いたよ!」


スズキ「えっ、私、装填場所改造してほぼ自動で砲弾装填できるようにしたんだけど」


ホシノ「改造するなよ!じゃああんた装填手の仕事しなくていいじゃん!何のために戦車に乗ってるのよ!?」


スズキ「いやいや、ほぼ自動って言ったじゃん。ここにあるボタンを押さないと自動で動かないんだよ?だから私は必要」


ホシノ「ボタンを押すくらいだれでもできるわ!」


ツチヤ「私も最近操縦席にドリンクホルダーつけたんだよね~」


ホシノ「要らないだろ!タダでさえ安定しないのに走らせたら溢れるだろうが!」


ツチヤ「聖グロみたいに溢さずに走ろうかと…」


ホシノ「どうでもいい所で張り合うなよ!とにかく、全員今日中に改造したところを戻す!いいね?」

スズキ「はーい」


ツチヤ「了解でーす」


ナカジマ「分かったよ…」


ホシノ「ん?ナカジマも改造してたのか?」


ナカジマ「あ、うん。車長の席をマッサージチェアにね」


ホシノ「いっちばん要らない改造だ!?ってか、自動車部なのになんでそんな改造できんのよ」


ナカジマ「機械弄りをさせたらウチらは最強だからねー」


ホシノ「なんでも機械弄れるから。で片付けるなよ…」




様々なチームが悪戦苦闘しつつも、徐々に風船を破壊していき、着実に狙いを定めることができた…


2時間後…


みほ「みなさん、練習お疲れさまでした!…えーと、まだ練習しているチームもいますが…」



桃「ゆ、柚子ちゃあああん!!!最後の一個が当たらないよぉ!!」


柚子「最後の一個って…、私達が破壊した風船のほとんどは会長が破壊したでしょ。会長も呆れてるよ?」


杏「河嶋ぁ、まだー?もうさ、干し芋しゃぶり過ぎてもう干し芋がびっちゃびちゃなんだけどー」ビチョオォ...


柚子「会長、見せなくていいですから…」


杏「あと5分で当てなかったらお仕置きだよ~」


桃「り、了解しましたぁああ!!!」



ドォオオウン!ドォン!?



みほ「…えーと。カメさんチームはあと5分で練習終了ってことで」


梓「あのー、ところで先輩のチームはどこに?」


みほ「みんなは1時間弱で風船を破壊してしまったから先に帰ってるよ」


梓「流石先輩ですね…」


あや「ちょっと、沙希機嫌直しなよー。みんながバラバラの指示したのは謝ってるしさ、ね?」


沙希「…」ムスッ…


桂利奈「ご、ごめんね沙希ちゃん…。後できんつばとこぶ茶ご馳走するから!」


沙希「…!」


あゆみ「あっ、機嫌直った」



みほ「今日は聖グロのみなさんもお疲れさまでした。今日の練習どうだったでしょうか?」

ダージリン「そうね、やっぱり他の学校の練習をするのは新鮮味があって良いわね。とても楽しかったわ」


みほ「そういってもらえると嬉しいです!」



アッサム「…ダージリン様はいつも通り紅茶飲んでただけでしょ」ボソッ…


ダージリン「何?」


アッサム「何も」


オレンジペコ「ええと、大洗のみなさんに練習に参加させていただいた御礼にお菓子を持ってきました。どうぞ、お召し上がりください」


みほ「ありがとうございます。わぁ、マカロンとマーマレードの詰め合わせだ」


ダージリン「聖グロがティータイムによく頂くものだから、味は確かだと思うわ」


みほ「そうなんですか?食べるのがとても楽しみです!」

ダージリン「では、私達は船に帰りますわ」


みほ「え、でも。乗り物は…」


ダージリン「アッサム」


アッサム「はい、そろそろ到着します」


ドゥルルル…
ギギギィイイイイ!!?



みほ「あ、あれは!」


ツチヤ「聖グロのクルセイダー部隊だねー」


ローズヒップ「ダージリン様!只今お迎えに来ましたわ!…あぁ!!大洗の自動車部の皆様!ご機嫌ようですわ!!」


ツチヤ「どうもー、クルセイダーのエンジンの調子はどう?」


ローズヒップ「バッチリですわ!自動車部の整備と改造のお陰でドリフトもスムーズですわね!」


ツチヤ「ドリフト、ドリフトォ?」

ローズヒップ「ドリフト、ドリフト!」



みほ「仲がいいですね」


ダージリン「交流も大切だものね。…では、大洗女子学園の皆様、ご機嫌よう」


みほ「今日は本当にありがとうございましたー!」



ブロロロロ!!!



みほ「ふぅ。…あ、そういえばカメさんチームは?」



桃「うぅ…、ぐすっ、…ひっぐ…」


柚子「桃ちゃんよしよーし」なでなで…


杏「泣いてもお仕置きはあるからねー」




みほ「あはは…、今終わったようですね。では、カメさんチーム、うさぎさんチーム、レオポンさんチームもお疲れ様でした!」



ねこにゃー「ぬるぽ」

みほ「がっ」



ねこにゃー「あっ!ちょっ、西住さん今がっ、って!僕たちが居たの気づいていたのにワザと無視したんだね!」



みほ「えー、みなさんそろそろ暗くなりますので直ぐに森林フィールドから出ましょうね」


ねこにゃー「無視しないでほしい!」


ももがー「酷いなり!私達も活躍したのだ!」


ぴよたん「心が傷ついたってばよ!」



ワーワーワーワー!!




みほ「アリクイさんチームうるさいです!!大体チームが多すぎるんですよ!台詞とか登場するのとか大変なんですよ!」


ねこにゃー「えぇ…」


みほ「とにかく、アリクイさんチームは荷物を纏めてください。早く!」


ねこにゃー「は、はいぃ!!」ダダダ!


prrrrrr!


杏「ん?電話だ。…もしもーし、なんだそど子ちゃんかぁ。…うん。…へー、分かったよー、直ぐに行くよー」プチッ…



みほ「どうしました会長?」


杏「はーい、みんなー。今から緊急で学校に帰るよー」


優季「なんでですかー?」


杏「なんかさ、学園の前に無許可で出店を出してる学校がいてさー。アンツィオ高校って名前なんだけど」



みほ「な、なんでアンツィオ高校が学園艦に?!」


杏「さぁ?それを今から聞きに戻るんだよ。あと、ついで晩御飯も頂こうかー、学園の目の前で出店とは良い度胸してるよねぇ?これはもう、がっつり出店の食べ物を頂くしかないよねぇ?」ニヤリ…


みほ(うわぁ…、小悪魔的な微笑みをしてるよぉ…)




そうして、学園前にある出店の料理をたかる為に、みんなは自宅に帰る前に学園前に戻ることになった。


寝てからまた更新します。見てるか知らないけど。

【アンツィオの放浪出店】




午後7時、大洗女子学園前…

リンゴーン?リンゴーン?
ワァアアア!!

ざわ…ざわ…!



みほ「うわぁ…!すごく賑やかで明るい」

杏「何これ、祭?」




桂利奈「わぁい!お菓子もあるー!!」タタタッ!

あや「乗るしかない、このビッグウェーブに!!」タタタッ!

梓「あっ、桂利奈ちゃん、あや走ったら危ないから!…もう」




みほ「うさぎさんチーム駆け足で出店に行きましたね…」

杏「だねー、干し芋の屋台はないかなぁ?」キョロキョロ…



らっしゃーい!!らっしゃーい!!

みほ・杏「…ん?」スタスタ…





ジュウゥゥ…!


ペパロニ「ヘイ!そこの彼女、モッツァレラとトマトのサラダとか鉄板ナポリタンとかあるよー!」


杏「へぇ?じゃあ、大洗女子学園全員分頂こうかなぁ?」


ペパロニ「えっ、マジで!?凄い儲かるぞこれは!!…あっ、材料足りねーや。……ん?なんか何処かであったような」


杏「あった事あるのは当たり前じゃーん!戦車道の大会で戦ったし」


ペパロニ「…あっ、お前大洗女子の生徒会長!!」


杏「やぁやぁ。でさ、ここさ、ウチの学校の目の前なんだけど何してるのかなぁ?許可は取ったの許可は?」


ペパロニ「ふっ…、ウチは各地を移動する出店なんだぜ!すぐに転々とするから許可を取るわけがない!!というか、取り方とか知らん!」




ピポパポ…

杏「もしもーし、こちら大洗女子学園の生徒会長です。現在見知らぬ高校に土地を占拠されているので撤去の為に学園機動隊を派遣して欲しいのですがー」



ダダダッ!!


アンチョビ「ちょっ、やめろぉおおお!!!私達が悪かったから!!とりあえず大洗女子の生徒は半額にするから、撤去は、出店の撤去だけはやめてくれぇ!?」



みほ「あ、アンチョビさんも居た…」


杏「……。あっ、すいません。なんか占拠していた高校が爆散したんで撤去の件は無かったことに…、はい。失礼しましたー」ブチッ…


ペパロニ「良いんすか姐さん!大洗女子の生徒だけ半額にしたら売り上げがただ下がりっすよ?!」

アンチョビ「仕方ないだろ!撤去されたら儲けが完全に潰れるだろ!」


杏「いや、チョビ子さーなんでウチの学校でするのかなぁ…、大洗港でやれば良いじゃん」


アンチョビ「アンチョビだ!…大洗港。そうか!大洗港でも出店を出せるじゃないか!!わざわざ学園艦にこだわらなくて良かったな!」


杏「本当にチョビ子は馬鹿だなー」


アンチョビ「う、うるさい!色んな学園艦を巡ってたからその発想をしてなかっただけだ!」


みほ「あの、疑問なんですけど…、何故アンツィオ高校がここに?」


アンチョビ「いや、だから稼ぎに」


みほ「出店で稼ぐのは分かってます。なんでここに来れるんですか?学園艦は?」


アンチョビ「ん?アンツィオは先週から夏休みに入ってるから、休みを使って各地を回ってるけど?」


みほ「えっ!?私達の学園は来週から夏休みなのに…」



アンチョビ「まぁ、その代わり終わるのは8月下旬だし。だけど、他の学校が夏休みに入る前のこの数日が我がアンツィオ高校にとっての稼ぎ時!放課後はお腹が空くから学校前に出店を出せばガンガン売れるんだ!!」


ペパロニ「流石アンチョビ姐さんっす!ほら、お前らもあそこを見てみろ!大量に買っている生徒が見えるだろ!」




華「このパスタ美味しいですねぇ~」もぐもぐ…


麻子「五十鈴さん…、それで4杯目なんだが…」もぐもぐ…



杏「西住ちゃーん。西住ちゃんのチームってアンツィオに貢献するのが好きなんだね~」


みほ「チームの責任にして私を巻き込まないでくださいよ!?」



スタスタ…

優花里「あっ、西住殿ー!来てたんですね!丁度ピザを買ったんですよ、一緒に食べませんか?」もぐもぐ…


杏「はい、あんこうチーム3人目の貢献者~」


みほ「うぐぐ…」


杏「武部ちゃんも出店で食べ物を買っていたら激アツだねぇ」


みほ「何が?!」



杏「おっ、噂をすれば近くにいるじゃん」


みほ「えっ?」キョロキョロ…



沙織「やだもー、こんなに美味しいものが沢山あったら太るよー」もぐもぐ…



杏「食べてるね」

みほ「…食べてますね」




杏「はぁ…、こりゃ見廻り決定!行くよ西住ちゃーん!これ以上大洗女子にアンツィオの売り上げを貢献したらP40修理されちゃうし」


みほ「うっ…。そ、そうですね…」



アンチョビ「いや、それは良いだろ!!うちの学校は貧乏だから仕方ないだろ!」


杏「いやいや、チョビ子。それはこっちも同じだから。試合で不利になる前に先に潰しておかないとねー?」


アンチョビ「笑顔でなんつー事言ってるんだ!?」


杏「ほら、さっさと見廻りいくよー西住ちゃん、チョビ子」



みほ「は、はい」


アンチョビ「私も!?」


優花里「あ、あのー。私も何気に着いて行きますね」




ザッザッザッ…



アンチョビ「なんだこれ…、なんで私は縦一列に並んでしかも大洗女子の背後を着いていってるんだ…」


優花里「なんかRPGみたいですねー、あっ、RPG-7の事じゃないですからね」


アンチョビ「それくらい分かるわ!」




杏「よーし、西住ちゃん。とりあえず戦車道メンバーを見つけたよ」


みほ「本当ですか?」


ガチャガチャ…


カルパッチョ「はぁい。ラザニアを二つですね。たかちゃん、ラザニア二つ~」


カエサル「ああ、分かったよひなちゃん!」


カルパッチョ「次のお客さんご注文はなんでしょうか?」


杏「干し芋パスタ1つね」


みほ「じゃあ私はマスカルポーネで」


優花里「では私はシーザーサラダを!」



カルパッチョ「干し芋パスタだけはちょっとありませんね…」


杏「は?なんで?」


カルパッチョ「いや、その…」


杏「おかしくない?マスカルポーネとシーザーサラダはあるのに干し芋パスタがないのはおかしくなーい?」



みほ「普通はないですけどね干し芋パスタ…」ボソボソ…


優花里「会長は干し芋を常にキメないと禁断症状が出るんでしょう…」ボソボソ…



カルパッチョ「ど、どうしましょう…」


杏「おうコラ、責任者は誰だコラー」



アンチョビ「なんつー棒読み…。ていうか、責任者はここに居るけどな」


みほ「カルパッチョさんは会長と話していてアンチョビさんに気づいていませんもんね…」



カルパッチョ「た、たすけてたかちゃん!」


ガタガタ!!


カエサル「どうしたひなちゃん!店を荒らしてるやつがいるのか?!」


杏「よっ、たかちゃん」


カエサル「…あ、か、会長」

干し芋ってしゃぶるもんじゃなくね?



杏「いやぁ驚いたよ。今日の練習を休んでアンツィオ高校の出店を手伝ってるとはねー」


カエサル「いや、これはですね。バイトとかそういうのじゃなくて親友のお手伝いで…」


杏「はいはい。詳しい話は向こうの飲食テーブルで聞くよー」


カエサル「あー、いや。別の所が良いんじゃないですか?」


杏「どうしてさ?」


カエサル「向こうは人が多いから話が聞き辛いかと…」


みほ「大して多くないと思いますけど?」


カエサル「多いですよ!ええもう多いですはい!」


優花里「カエサル殿。なんか怪しくないですかね?」


カエサル「別に…(言えない。カバさんチームで向こうに出店を出してお金を稼いでいるなんて言えないぞ…!)」




…タタタタタ!



左衛門佐「おーい!カエサルーついに我々の作った信玄餅が完売したぞぉおおお!!」


カエサル(あのバカ門佐…!)



杏「へー。そりゃおめっとさん杉山ちゃーん?」


左衛門佐「…えっ!?なんで会長がここに!練習後に帰るはずじゃ…」


杏「あー、帰ろうとしたらそど子ちゃんが学園前で出店してるって報告が来たから寄ってみたんだよね」


左衛門佐「くっ…。あのおかっぱ…今度練習中に背後から砲撃してやる…」


杏「それよりもさ、まさか大洗女子のしかも戦車道メンバーが出店しているとはねぇ」


左衛門佐・カエサル「ぐっ…」

>>34

まぁ、ほとんど齧って食べると思いますがその時はあまりにも会長が暇すぎて別の食べ方をしてたんですよ(-_-;)

杏「どうしよっかなぁ?」


左衛門佐「ど、どうか武士の情けを!!」


カエサル「もう諦める前提なのか…」



杏「なぁんてね。私はそこまで鬼じゃないよー別に出店しただけで退学に追い込んだりしないって」


左衛門佐「ほ、本当か会長!?」


杏「会長嘘つかなーい。出店は見逃してあげるよ」


左衛門佐・カエサル「…ほっ」



杏「で・も!!出店の売り上げの一部は生徒会が回収します!」


左衛門佐「一部か…、それならまぁ」


カエサル「ちなみにどれくらいですか?3割くらいか?」
杏「5割だけど?」



左衛門佐「半分じゃないか!!?一部じゃないぞ!!」


カエサル「半分は取りすぎなのでは…?」



杏「え?学園の場所を占領して出店だしてるのに?戦車道の練習を今日サボったのに?やっぱ撤きょ…」


左衛門佐「半分で結構です!!」ドゲザッ!!



左衛門佐が見せた土下座は、それはそれは綺麗な土下座であった…




杏「んじゃ、ガンガン稼いでね~」もぐもぐ…



カエサル「…はい」


左衛門佐「ぐ…私の躑躅ヶ崎城模型購入計画が…、この夢半ばで終わるのはまるで織田信長だな…」


カエサル「それこそユリウス・カエサルだろ…」


左衛門佐「あぁ…、それだ…」





杏「これで干し芋が買えるね西住ちゃーん」


みほ「えっ、戦車のパーツとかの資金に回さないんですか?」


優花里「そうですよ!ポルシェTの履帯の買い替えとかもしないと!!」


杏「どうせ雑に扱われてすぐに壊されるオチだよ」


優花里「確かに!!」


みほ「納得するのはやいよ?!」



わーわー!!

3人が騒がしくしている一方で…




マルデェ...トウメイニィ ナァッタァ...



存在を途中から忘れ去られたアンチョビが後ろにいた…




アンチョビ「やっぱり、私いらなかっただろ…」






みほ、帰宅…。そして





夜9時過ぎ、みほの自宅玄関前…



みほ「あれから20分近く話し合いになるとは思わなかった…、でも苦労だけじゃない。こうしてアンツィオ高校の料理も持って帰れたし…、よし。今日のご飯は豪華だね!」



ガチャ…



みほ「はぁ…、疲れた…」



まほ「おかえりみほ。遅くまで練習してたんだ…

バタンッ!!!





みほ「あれぇ…。お、おかしいなぁ…、今お姉ちゃんが家の中にいたような…。わ、私が疲れてるだけだよね、うん…」



……ガチャ



まほ「…?どうしたのみほ」


みほ「…幻覚じゃなかった」


まほ「あぁ、私は幻覚じゃなくて本物の…
ガシッ!!

みほ「なんでいるの!?しかも家に!!答えてよ!!」



まほ「ぐぐっ!?む、胸倉を掴まないでくれ…!」



ドタドタドタ!!
エリカ「隊長!?ちょっとあんた隊長に何してんのよ!」


みほ「エリカさんこそ何してんですか!?私の家にはプライバシーはないんですか!!」ガシガシ!


まほ「ちょ…ゆら…頭がっ!!苦し…っ!」



エリカ「あっ、いやこれはその…。あーもう!とにかく隊長の胸倉掴んでないで離しなさい!!」




………。


みほの自宅、居間


みほ「で。なんで来たの?あとエリカさんが居る理由。あとどうして家の鍵を掛けたのに入れたの?」


まほ「質問が多くないか?」


みほ「質問に質問で返すなぁ!!疑問文に疑問文で返すって黒森峰で教わったんですか?!」


まほ「いえ…教わっておりません…」


エリカ(みほ怖っ…、そういえばガチギレした時のみほって隊長でも頭が上がらなかったわね…)



みほ「で。先ほどの質問の返答をしてください」


まほ「えーと、その。昼にメッセージを送っただろ?今度見学に来るって」


みほ「はい」


まほ「…今度が待ちきれず、今日来たんだ。で、明日見学しようかと」


みほ「明日戦車道の練習は休みですが?」


まほ「そ、そうですね…」


みほ「馬鹿だね」


まほ「ぐっ…」ガクッ…


みほのあっさりとした罵倒がまほの心に突き刺さり、机の上に突っ伏してしまった。


エリカ「た、隊長!?」



みほ「次はエリカさんですね…。なんで、お姉ちゃんと一緒に居るんですかね?」


エリカ「えと、あと、その…」ダラダラ…


みほ「…」ジーッ…



エリカ(隊長の睨みと同じ目をしている…)ダラダラ…


エリカ「その…、隊長が大洗に向かって追いかけたのは良いのだけれど、帰りの燃料を積んでなくて…」

みほ「は?」

エリカ「まさか私が運転するヘリが燃料少ないとは思わなかったのよ!!」

みほ「普通運転前に確認しますよね?」


エリカ「いつもなら…、だ、だって隊長が3階から飛び降りてヘリに向かったのよ!燃料とか考える気もなかったわよ!」


みほ「…なにしているんですかお姉ちゃん」


まほ「いや、エリカが部屋から出さないから…」


エリカ「はぃ!?私の所為ですか?!」


まほ「エリカが私を部屋からださないから仕方なく窓から出たんだろうが!!」


エリカ「窓から出るという発想が信じられません!しかも3階から!!」



みほ「もういいです!!…で、最後の質問の私の家に何故入れたかについて聞きますから」



エリカ・まほ「「…」」ダラダラ…


みほ「な、なんですか。その汗の量は…」


エリカ「その…ね」


まほ「私達が開けたわけじゃない」



みほ「はい?2人以外に誰がいるんですか?」



エリカ「そ、それは…」


まほ「ちょっと名前が…」



みほ「…はぁ、呆れました。もう少しましな言い訳をしてほしかったです。私はお風呂を沸かしますからその間にちゃんと理由を考えておいてください」スタスタ…



エリカ・まほ「「…」」ダラダラ…



ガチャ…

みほ「全く…、お姉ちゃんは…」


ジャアアア…

みほ「…?なんでお風呂場から水の音が聞こえるんだろう…」


ガラガラガラ…


ミカ「やぁ」


みほ「」


ミカ「お風呂というのは良いものだね。汗と疲れを流してくれるから…

ビシャン!!


みほ「なんでなんでなんでなんでなんで…」



ダダダダダッ!!


みほ「お姉ちゃん!!本当になんばしよっと!?」


まほ「みほ。方言がでとるよ」


エリカ「隊長もですよ…」


みほ「いや、そんなのどうでもいいけんはよ答えて!!」



まほ「大洗に向かう途中で島に狼煙が上がっててな。気になって向かったら」


みほ「ミカさんが居たと?」


まほ「ああ」


みほ「なんで連れてきたの!?」


まほ「いや、助けるだろ普通」


みほ「そこは正しいよ、正しいけど!なんで私の家に居るんですか!?」



まほ「届けるつもりだったんだが、学園艦が熊本にあるって聞いたから仕方なくみほの家に泊めてあげようとだな…」



みほ「その発想がおかしいでしょうが!宿泊施設にでも泊めてあげれば良かったでしょ!」


まほ「金がなかったから仕方ないだろ!」


みほ「お姉ちゃんの馬鹿ぁ!!」


エリカ(本当ごめんみほ…)


スタスタ…


ミカ「今、上がったよ」ポロロン?


まほ「バスタオル一枚でカンテレを弾くとは斬新だな」



みほ「あなたですか!私の家の鍵を勝手に開けたのは!」


ミカ「君の家の扉がね、開けて欲しいって囁いたのさ…」ポロ~ン…?


エリカ「意味不明な事を…」


みほ「どうやって開けたんですか!」


ミカ「家に鍵なんて本当に必要な事かな?」つ針金


みほ「また器用な事を…」




ミカ「少し悪かったと思ってるよ。だから、お詫びに料理を作っておいたよ」


みほ「…ん?」


ミカ「君の家の冷蔵庫からトマトを使わせてもらったよ。さ、召し上がれ」


みほ「全然悪いと思ってないでしょう?!人の家の冷蔵庫勝手に開けてるよこの人!!」




まほ「美味しいな流石熊本県産のトマトだ」もぐもぐ…


みほ「さりげなく食べるな!!」


まほ「だって、夕方からなにも食べてない…」


みほ「お姉ちゃんが後先考えずにお金を持って来なかったからでしょう!」


まほ「こんなことになるとは予想していなかったんだ…」


みほ「戦車道では滅茶苦茶予想できるのに日常生活でなんで活かせないのかなぁ!」


まほ「うう…」


エリカ「それに関しては同意するわ…」


まほ「エリカにまで言われた…、ところでエリカ。お前はお腹は空かないのか?」


エリカ「ええ、カロリーメイトを先ほど食べていたので」


まほ「お前!食料を持っていたのか!何故言わなかったんだ」


エリカ「聞かれなかったもので」


まほ「ぐぬぬ…!」



ミカ「まぁまぁ、そんなに怒鳴るとお腹が減るよ?」もぐもぐ…


まほ「誰のせいだと思ってるんだ!!」


みほ「お姉ちゃんだよ!!」


まほ「」



エリカ「そうね、発端は隊長よね。というかミカさん」


ミカ「なんだい?」もぐもぐ…


エリカ「なんであんたがお詫びに作った料理を自分で食べてるのよ!?」


ミカ「人間は空腹には逆らえないのさ…」もぐもぐ…



みほ「ミカさんはあれですよね。なんやかんやでクズキャラですよね」


ミカ「どうしてそんな事をいうのかな…」もぐもぐ…


みほ「いや、ドラマCD聴きましたけど。酷くないですか?」


エリカ(ドラマCD…?)



ミカ「良いかい?大洗の隊長さん。確かに私は色んな事をミッコとアキにしたよ。だけど最終的には結果論になるのさ…。あそこで食べなければ、ここで話しておけば、そんな起きたことを後から言っても仕方ないんじゃないかな」ポロロン?


エリカ(こ、こいつ。自分で作った料理を自分で全部食べたわ…)


みほ「後からというより最初から起きるのを知っててそういう事をしましたよね」


ミカ「……そうかもしれないね」ポロロン?


みほ「やっぱりこの人クズですよ!!」



エリカ(ドラマCDを聴かないと分からないことが分かったわ)


まほ「みほ。お腹空いた」


みほ「なんで私に言うの?エリカさんにカロリーメイトもらえば良いでしょ」


まほ「エリカ、カロリー」


エリカ「じゃあ、シチュー味で」


まほ「やだ、チョコレート味がいい」


エリカ「ワガママ言わないでくださいよ!」



みほ「私はアンツィオの料理を…」


まほ「ちょっと待て、みほはそれを食べるのか?」


みほ「そうだけど?」


まほ「私達には?」


みほ「あるわけないでしょ!!」



ミカ「私は別にいいよ、充分食べたさ。だからそこで寝る準備をするよ」ポロ~ンッ?


エリカ「隊長、もう諦めてカロリーメイトを食べましょう。完全にこちらが悪いですし」


まほ「ふふふ…、ふはははは!」


みほ「?」


まほ「私にはまだ打開策がある!みほ、取引だ!」


みほ「取引?」


まほ「お前はなにか忘れているだろう?」


みほ「…なにかあったっけ」


まほ「みほへのお土産だ」


みほ「…!」


エリカ「ああ、そういえばこの小包ってみほへのお土産だったのね」


みほ「そ、その中にボコが居るんだね!?」ハァハァ…


エリカ「隊長。みほの目つきが怖いんですが」


まほ「みほはボコが好きだからな。新作のボコなら獲物を狩るような目で見てくるぞ」


エリカ「私狩られませんよね?」


まほ「心配するな、普通に渡せば死にはしないさ」


エリカ「えっ、私いま命が掛かってる状況なんですか!?」




みほ「エリカさん。早くその小包をこちらに、無駄な抵抗をした場合即刻ボコします」


エリカ「ボコしますって…」


みほ「グーで」


エリカ「恐ろしいわよ!分かったから、ほら!」


バッ!


みほ「わぁい、ボコ~」ゴソゴソ…


エリカ「ひったくるように取っていったわね…」



みほ「わぁ…!可愛い!この足の筋ピキ具合といい、この痣といい最高だよぉ…」



エリカ「隊長。足の筋ピキってなんですか?」


まほ「さぁ?足の筋がピンと伸びてるんじゃないのか?」



みほ「お姉ちゃんありがとう!」


まほ「礼には及ばない。だが、その料理は…」


みほ「あげないよ」


まほ「は?」


みほ「だって私へのお土産なんでしょ?しかも、私別にお土産もらったら料理をあげるなんて言ってないし」


まほ「おい…おい!話が違うじゃないか!」


みほ「いや話し、してませんし…」


エリカ「隊長、諦めてください」


まほ「料理…」


エリカ「諦めてください!!ほら、カロリーメイトのチョコ味あげますから」


まほ「納得いかないが、それで手を打つとするか…」


エリカ「なんで上から目線なんですか…」



みほ「あの、そろそろ一つ言いたい事があるんですが」


まほ・エリカ「「なんだ?(何?)」」


みほ「いや、あなた達ではないです」


ミカ「…」ポロロン?


みほ「いつまでバスタオル姿でいるつもりなんですか?」


ミカ「それは私に裸になれと言うことかな?」ポロ~ン…


みほ「違います。服を着てください」


ミカ「私の服は全て洗濯済みだね」


みほ「ああ、そうですか畜生!この人は洗濯機まで勝手に使ってたんですね!」


ミカ「大丈夫だよ、私はバスタオルのままでも寝れるから」


みほ「こちらが大丈夫じゃないんですよ!私の服を貸しますから、服を着てください!」


………。



ミカ「こんな素敵な服をありがとう」


みほ「あげませんからね?」


ミカ「でも、服があるとありがたいね。私の胸が苦しいよ…」ポロロン?


みほ「それ、嫌味ですか?」


ミカ「この服、サイズが小さいね。バストとか」


みほ「やっぱり嫌味でしたね」


エリカ「あの、みほ?」


みほ「なんですか」


エリカ「少しニュースが観たいんだけれど」


みほ「テレビですか?まぁ、良いですよ」さっ…


エリカ「ありがとう。えーとニュースは…」ピッ…ピッ…




本日のニュース。大学選抜最年少選手、島田愛里寿選手、高校で戦車道をするため継続高校に転入が決定。



ミカ「!?」ポロロロロ!?


みほ「うわっ!いきなりなんですか!」


ミカ「ちょ、ちょっとそのニュース私にも見せてくれないかな」


まほ「珍しく取り乱してるな」



先日から様々な高校に見学をしていた島田選手。数ある高校から何故継続高校を選んだのか、本番組の記者のインタビューに島田選手は次のように答えた


愛里寿「黒森峰、大洗を倒すのと、この継続高校で探している人が居るかもしれないので」

黒森峰、大洗というと西住流である2人が…





ミカ「ま、まさか気づかれたのか…!ま、マズい…」


まほ「なに1人でボソボソ言っているんだお前」


ミカ「いや、その…愛里寿は私の……で」


みほ「え。聞こえないんですけど…」


ミカ「私の……とで」


エリカ「口を開けてハキハキと喋らないと分からないわよ」


ミカ「愛里寿は私の妹だよ!」



3人「………えっ」





ええええええ!!!??



みほの家では、色々な驚きの声があったが、この事実で3人の驚きが部屋の中で一番響いたそうだ…

【大洗、サンダースの打ち合わせ】



時は進んで、日曜日。
大洗女子学生の生徒会室では次の練習試合の打ち合わせが行われていた…



杏「今週の水曜日に練習試合とかどうよ?おケイー?」


ケイ「んー?どうだったかな。ナオミ、水曜日のスケジュールは?」


ナオミ「サンダースのチームでバーベキューだね」


ケイ「ahー…、じゃあ火曜日か木曜日かな」


杏「え、水曜日にバーベキューはダメだよダメ!」


ケイ「え、なんで?」


杏「どうせなら火の勢いがありそうな火曜日にした方が良いじゃん?」


柚子「どういう根拠ですかそれ…」


杏「小山ぁ。干し芋持ってきて~」




ケイ「あっ、いいねそれ!そのアイデア頂き!ナオミ、バーベキューは火曜日よ」


ナオミ「いや、あの。急に予定を変えられたら都合が悪い人も居るし、火曜バーベキューの水曜練習試合は流石に…」


ケイ「それもそうかー、困ったわねぇ」


桃「バーベキューを来週に回すという考えはないのか?」


アリサ「うちの隊長は早めにイベントを消化するタイプなのよ。後回しは嫌いですし」



ケイ「ナオミ。この隣にいるそばかすガールは誰?」


アリサ「えっ」

申し訳ない…用事ができたから出掛けてきますわ。
日曜日なのに…


ナオミ「ははは、ケイはこの子の事を忘れたのかい?オーケーオーケー。今教えてあげるよ、で、君は誰だい?」


アリサ「扱い酷すぎでしょう!?」


杏「ちょっとちょっと~、おケイ。チームメイトを虐めたらダメじゃーん」もぐもぐ…


アリサ「大洗の生徒会長…!優しいですねありがとうござい…」


杏「誰だてめぇ」もぐもぐ…


アリサ「」




ケイ「あっはははは!今のは面白かったわ!」


柚子「会長、流石にそれは言い過ぎです…」


アリサ「どうせ…、どうせ私なんて…」


柚子「ほら、自分の殻に閉じこもってしまいましたよ」



杏「放っておいて良いんじゃない?どうせ重要なキャラじゃないし」


柚子「メタ発言はちょっと…」

杏「メタ発言で思い出したけど、ガルパンアニメ続編おめでとー!パチパチパチー!」


柚子「会長。その続編は私達は出るんですか?」


杏「さぁ?なんか、新生徒会も発足されるし。大体3年生は引退してるしー」


ケイ「ま。でても大会以外よね」


ナオミ「じゃあ私が隊長か…」


ケイ「気がはやいわねー、まぁナオミが隊長の可能性はあるわね」


ナオミ「副隊長は2人だが、隊長は1人しか認めないよ」


アリサ「じゃあ来年も私は副隊長か…」


ナオミ「おいおいそばかすガールに副隊長をさせると思ってるのかい?」


アリサ「そのそばかすガールって名前やめろ」


ケイ「まぁ無線傍受をしたスパイガールはねー…」


アリサ「うっ…」


ケイ「来年の副隊長はあのジーザス言ってた子にしようかしら?」


アリサ「ぽっと出のキャラに副隊長を任せないでください!」


杏「おー、シット!そばかすガールが嫉妬してるねぇ」


ケイ「あっはははははは!!!」バンバンッ!


アリサ「クッソつまらないギャグを言ってんじゃないですよ!あと、隊長も笑わないでください!」




柚子「なんかお話が脱線してるね桃ちゃん」


桃「桃ちゃん言うな。練習試合は多分来週になるんだろう」


柚子「スケジュールが噛み合わないしね」



杏「ガルパン最終章は2クール(24~26話)が良いなー!」


ケイ「確かに。1クール(12~13話)で纏めるのはキツイものね」


杏「これ以上廃校騒ぎになるのは勘弁ですなぁ」


ケイ「それは分からないわね」




柚子「完全にアニメの話になってる…」


※2016年のあんこう祭で最終章は映画と発表。全6章で構成を予定しているそうです。




脱線する会話、河嶋の言う通り練習試合は来週になるであろう。
というか、練習試合の事はどうでもよくなってるようだ…
あらかたガルパンの話題をした後(ガルパンキャラがガルパンを語る謎)また生徒会長こと角谷杏は別の話題に切り替える。




杏「ところで最近何かあった?」


ケイ「唐突ね」


杏「いや、話題を繋げるのって大体そういうところからじゃん?」


ケイ「まぁね。でも、アンジーもよく話題を見つけれるわね!」



杏「私って意外と話し好きだからさー、誰とでもベラベラと喋るもんね。ほら、生徒会長の仕事上喋ることより作業で忙しいし?集会とかさ、こちらが一方的に話す側だから聞くことないじゃん。だからね、時間が空いたときは他の生徒と喋るのが私の休息になるんだよねー」


桃「では、私がいつでも話し相手になりますが」


杏「別にいいよー、河嶋の話は面白くないし、後くどい」


河嶋「ぐふっ!」グサァ…


ケイ「critical hitね!」


杏「河嶋と話すより丸山ちゃんと話す方がまだ良いわー」


桃「丸山はあまり喋らないのに私よりどう面白いんですか!?」バンッ!


柚子「ちょっと桃ちゃん机を叩かない!お茶が溢れるでしょ!」


桃「桃ちゃん言うな!後、ケイも爆笑した際に机を叩いてただろ!」


柚子「お客様は神様ですから」


桃「ここは飲食店か何かか…」



杏「河嶋は丸山ちゃん知らねーの?あれ凄い聞き上手なんだよ、いやマジで」


桃・柚子(聞き上手…?)


杏「ちゃんと話してる時に反応するし」



ケイ「ところでその丸山って誰?」


アリサ「うさぎチームにいる無口な副砲装填手です」


ケイ「さすが無線傍受してるスパイガール。他校の情報もバッチリね!」


アリサ「それ褒めてるんですかね…?」



杏「あいつはねー、私の話をちゃんと聞く!あっこれ面白くないわーって話題もきちんと聞いてるからね」




囘想

杏「丸山ちゃん丸山ちゃん。ガンモってどっちが裏なんだろうねぇ?」


沙希「…」ふるふる…


杏「丸山ちゃんでも分からないかー」





杏「丸山ちゃんって蕎麦派うどん派?とーぜんうどん派だよねぇ?」


沙希「…」こくり…


杏「やっぱりそうだよね!あの太さが良いよね。うどん屋で私注文する時さ冷やかお湯があるけど断然冷やなんだよねー」


沙希「…」こくこく。


杏「おー。丸山ちゃん話が分かるじゃーん!今度一緒にうどん屋行こうかー、あっ、でも私はうどんを頼む時は冷やしか頼まないから!冷やだとうどんのダシが美味いからね。冬も冷やだよねぇ」


沙希「…」クビカシゲ…


杏「あっ、そこは微妙な所かー。いやぁ丸山ちゃんは本当話が弾むわー」


沙希「…」ゆらゆら…




囘想終わり



杏「こんな感じ」


桃「えっ、私はそんなのより会話が面白くないんですか!?」


柚子(丸山さん適当に相槌打ってるだけじゃあ…)



ケイ「私のところも面白い子沢山いるわよ!」


杏「ケイの面白いって当てにならないんだよねぇ…」


ケイ「なんでよ!?そんなことないわよね?アリサ、ナオミ!」



ナオミ「…」クチャクチャ…(ガム音


アリサ「…」ピッピッピ…(携帯音



ケイ「オーマイガー!!露骨に無視されたわ!」


桃「答えでてるじゃないか…」


柚子「しっ、桃ちゃん失礼だよ…」


杏「まっ、元気出せー、干し芋食べるぅ?」


ケイ「フライドポテトなら食べてたわ」


杏「なにをー、干し芋なめんなよー」シュッシュッ!



ナオミ「なかなかキレのあるシャドウボクシングをしてますね」


杏「僕さぁ、ボクサーを目指しているんだよねー。ま、する気は無いけど」


ケイ「あっははっ!!ボクサーのダジャレ!面白いっ!あはははは!」バンッバン!


杏「な、河嶋ぁこいつの面白いって当てにならないだろー?」


桃「確かに」




アリサ「隊長…!これ以上はうちの学校の恥ですのでくだらない事で笑うのは勘弁してください!」


ケイ「うっ…、結構面白かったのに」


ナオミ(やれやれだ…)クチャクチャ…




打ち合わせは終わったが、まだまだ脱線した話は続きそうだ…


【島田愛里寿の姉】




時は少し戻り土曜日。昨夜、みほの自宅で衝撃の発言があった…


『島田愛里寿はミカの妹』


その発言に動揺隠せなかった3人は朝になり次第、ミカにその事を問い詰めた…



朝8時…

みほ「あの…ミカさん?」


ミカ「なんだい?」


みほ「昨日夜に言いましたよね。愛里寿ちゃんがミカさんの妹って」


ミカ「……言ったね」


みほ「本当なんですか?」


まほ・エリカ「「…」」



ミカ「…本当だね」



エリカ「あり得ないわね…」


ミカ「あり得ないことはないんじゃないかな?ほら、目元とか、可愛らしさとか愛里寿と似てるだろ?」


みほ「目元は認めたとして。可愛らしさは違いますね」


まほ「そうだな。可愛らしさと言うのは私とみほのことを言うんだ」


みほ「お姉ちゃんは少し黙ろうか」


まほ「…」


ミカ「正直な所。私としては愛里寿を妹としては見ていないんだよ」


みほ「というと?」


ミカ「赤の他人さ」


エリカ「はぁ?妹を赤の他人扱いってふざけてるの?」


ミカ「ふざけてはないさ。私は自分からあの場所から離れたからね、島田ミカって名前ももう無いのさ…」


エリカ「離れたのは島田流の家?」


みほ「じゃあ大学選抜の時にすぐに帰ったのも…」


ミカ「愛里寿と島田流家元に会いたくなかったからだね。というか、あったら私が不味い」


エリカ「どう不味いのよ」


ミカ「そうだね。多分拉致監禁されるんじゃないかな?」


みほ「そんなに?!」


ミカ「そりゃそうだよ。昔は島田流の次の家元の候補だった娘だよ?その娘が急に家出したんだ。見つけ次第捕まって酷い目に遭うのに違いないよ…」


みほ「というか急に家出をしたのはなんでですか」


ミカ「家元になるのが嫌だから」


まほ「…」


みほ「それは…」




ミカ「私は自分にとって必要なものを見つけたいんだ。その為には自由を手に入れなければいけない。島田流の家元になれば束縛される日々を送るはず…、だから私は家出をしたんだ…」


みほ「そのおかげで愛里寿ちゃんがその責任を負うんですね。まだ中学生なのに」


ミカ「…そうだね。合わす顔がないよ」


みほ「そうですよね、合わす顔がないですよねぇ…?」


ミカ「…な、なんだい?その不気味な笑みは?」



ピンポーン…



みほ「あっ、ちょっと出てくるね」






エリカ「隊長は西住流の家元になる予定なんですよね?大丈夫なんですか?」


まほ「…覚悟は出来てるさ。私は自分よりみほを自由にしたいと思ってるからな」


ミカ「君は強いんだね。ただのシスコンかと思ってたよ」


まほ「私は強いシスコンだからな!!」


エリカ「隊長。雰囲気ぶち壊しですよ…」




みほ「戻ってきたよー」


愛里寿「おじゃまします」


ミカ「お邪魔しま…
ダッ!!


エリカ「逃がすかっ!!」ガシッ!!


ミカ「離してくれぇえええ!!」


まほ「全く…」

みほ「良かったね愛里寿ちゃん。愛里寿ちゃんが探してた人に会えて!」


ミカ「くっ!大洗の隊長さんは悪魔だったんだね!!」


エリカ(否定は出来ないから困る…というか、みほはいつの間にこいつを呼んだのよ…)



愛里寿「…お姉ちゃん?」


ミカ「」ビクッ…ガタガタ…


愛里寿「やっと会えた!」ギュッ!


ミカ「っつ…え?怒らないのかい?」


愛里寿「…?なんで?」


ミカ「だって…、私は愛里寿に黙って家出したし…、しかも家元の座も背負わせてしまったし…」


愛里寿「気にしてないよ。確かに大変だけどお姉ちゃんの為に頑張るから!」




エリカ「まるで隊長みたいですね」


まほ「幼いのにしっかりしてるな。全く、そこの姉はダメだな」


愛里寿「お姉ちゃんを馬鹿にするな!」ゲシッ!


まほ「痛ぁたああああ!?こ、こいつ足の小指を踵で思いっきり踏んだぞ!!」


エリカ「いや、その発言は思ってもいったらダメでしょう…」


愛里寿「心の中で思っているならまだしも。それを口にしたら…戦争でしょ…!」


エリカ(カイジかなにか?)


みほ(修羅場を期待して愛里寿ちゃんを呼んだのに…。思ってたのと違うよぉ…)



みほ「はぁ…」


エリカ「どうしたのよ、ため息なんかついて」


みほ「別に…」ハァ…



愛里寿「お姉ちゃんも見つけたし、早くお家に帰ろう?」


ミカ「拒否するよ」ポロロ~ン



まほ「なんでだよ!」バンッ!


エリカ「なんで隊長がキレるんですか…」


みほ「お姉ちゃん。私の家具を叩かないでくれるかな?出禁にするよ?」


まほ「ごめんなさい」




愛里寿「な、なんで?お母様もお姉ちゃんの帰りを楽しみにしているんだよ!」


ミカ「愛里寿のお母さんが楽しみにしてても私はきっと楽しくないと思うな。あと、私のお母さんは西住しほさ」ポローン…




まほ「おい、このクズキャラ人様の母親を持ち出してきたぞ」


みほ「私もあんな姉がいたら苦労が増えるよ…」


まほ「確かに」



愛里寿「どうしても帰らないの?」


ミカ「ああ、どうしても帰らないよ。私はこれからも学園艦で暮らすのさ…」


愛里寿「…分かった。お姉ちゃんがそこまで言うなら家に連れて行くのはやめる」


ミカ「助かるよ」



エリカ「というか、この部屋にどれだけ濃い面子が揃っているのよ…」


まほ「ちょっとしたパーティーだな」


みほ「とりあえずお姉ちゃんとエリカさんはご退場してくれません?」


まほ「な、何故だ!?」


みほ「何故もなにも戦車道の練習は休みだから!ほら、見学の目的は無くなったから早くヘリで帰ってください!」


エリカ「いや、燃料がないから途中で墜落するんだけど…」


みほ「私は別に構いませんよ?」


エリカ「構いなさいよ!?」


まほ「エリカの言う通りだ。我々には現在ヘリの燃料があまり無い。このままでは黒森峰に帰ることができないな」


エリカ(原因を作った張本人が真面目な顔で何ほざいてんだか…)



みほ「じゃあ、戦車の燃料をあげますからそれで帰ってください」


まほ「戦車とヘリの燃料は違うだろ!」




愛里寿「ヘリの燃料がないの?」


エリカ「…まぁ」


愛里寿「予備の燃料を船に積んでるけど借りる?」


エリカ「えっ、いいの?」


愛里寿「来月までに返してね」


エリカ「わ、分かってるわよ!」


ミカ「船って学園艦かい?」


愛里寿「違うよ。家の船だよ!」




みほ「島田流の船…」


ミカ「えーと…、誰が運転しているのかな?」


愛里寿「最初はお手伝いさんが運転してたけど、途中で遭難してる2人が無人島に居て、助けたから御礼にって途中からミッコさんって人に運転してもらってる」


・・・。


ミカ「…ちょっと急用が!」ダッ!!



まほ「あっ!?逃げたぞ!!」


エリカ「どんだけ後めたい事があるのよあいつ…」


みほ「良いの愛里寿ちゃん?ミカさん外に出ちゃったけど?」


愛里寿「大丈夫。…それよりも、みほさん今日はボコのBDを持ってきたよ!」


みほ「そ、それは!ボコられグマのボコ24時間ボコられ鬼ごっこ!!観よう!今すぐ観よう!?」



………。



ダダダッ!!


ミカ「とりあえず大洗女子学園に匿ってもらおう…!この十字路右に曲がれば…」



バッタリ。



ミッコ「よっ」


ミカ「」


ミッコ「元気してた?」


ミカ「あ、あぁ、ああ…」ガクガク…


ミッコ「愛里寿ちゃんが乗ってる船が偶然にも無人島を横切ってる時に助けてもらってさ、どこに行くのか尋ねたらミカの所っていうからついでに大洗に来ちゃったよ」


ミカ「そ、そうかい…」ダラダラ…


ミッコ「いやぁ、探したよーミカ。無人島で1人だけ黒森峰のヘリに救出されてどっか行った時は本気で殺意が沸いたけど、見つかって良かった。いやぁ良かった」パキッ、パキッ…


ミカ「な、何のことかな?私は黒森峰に連れ去られてね…」


ミッコ「んな言い訳通じるかぁ!!死ねやボケぇええええ!!!」



うわぁあああああ!!!?




エリカ「今、遠くで断末魔が聞こえなかったかしら?」チラッ…



みほ「ボコが!ボコがハリセンで叩かれてる!!」


愛里寿「タイキックを食らうボコ…良い…!」



エリカ「…聞いてないし。所詮はどちらも子供ね…なんでこんなワケのわからない物が好きなんだか…」チラッ…



まほ「頑張れボコぉおおお!!その程度で倒れるんじゃあない!」


エリカ「隊長!?」


まほ「どうしたエリカ?」


エリカ「……いえ、ちょっと散歩に行ってきます」


まほ「お土産を期待してるからな!」


エリカ「あるわけないでしょう!?」


ガチャ…バタン。

【エリカの受難】


大洗女子学園グラウンド…



エリカ「…散歩と言いつつなんで大洗女子に来たのかしら…戦車道は休みなのに」


サーブの角度が浅いよ!!


はっ!申し訳ありません!!


ブロックブロック!!


背が低いので無理であります!?


そんなの根性で押し切れぇ!!




エリカ「なんか脳筋みたいな奴らの声が聞こえるわね…」クルッ…


嫌な予感がし、回れ右をしようとした直後。



???「ああっ!!?あれは黒森峰の狂犬だ!!」


エリカ「はぁ!?誰が狂犬よ!!…あっ」


誰かの根の葉もないあだ名を聞いて思わず後ろを振り向き吠えるエリカ。
そのまま無視すれば良かったと完全に後悔していた。





絹代「お久しぶりです狂犬殿!」


典子「良かったら君もバレーボールをしない?」



出たよ…バレーボール。
どうせ断れないと悟り…



エリカ「分かったわよ…」


嫌々応じるエリカであった。



典子「じゃあ、私が審判するからよろしくね!そうすれば3対3になるからね」



アヒルさんチーム
佐々木あけび
西 絹代
近藤 妙子



狂犬さんチーム
逸見エリカ
河西 忍
福田(知波単の小さい子)



あけび「頑張って狂犬さんチームを倒しましょー!」


絹代・妙子「「おー!!」



エリカ「狂犬さんって言っても可愛くないから!黒森峰はどんな事においても全力、絶対倒すわよ!!」


忍「1人盛り上がってるところ悪いけど、戦力的に無理でしょ」


エリカ「はぁ?」


忍「こっちは初心者2人にしかも1人は身長が低い。向こうは全員背も高いし実力もある。やってられないわよ」


福田「うぅ…、アヒルA殿の言う通り…」


忍「アヒルAって私?!」




エリカ「…だからなによ。背が低いと負けるスポーツなのこれ?」


忍「いや、そうじゃないけど…」


エリカ「実際にやらないと分からないでしょ。それともあれ?あんたは実力も胸もないから戦うのが怖いのかしら?」



…ブチッ。
忍「んな訳ないでしょうがぁ!!やってやるわよオラァ!」


福田「じ、自分も全力で戦います!!」




妙子「忍ちゃん完全にキレたね」


あけび「忍ちゃんは胸の事は禁句だしねー」



典子「場も温まって来たし始めるよー、えーと途中からだから狂犬さんチームのサーブで今3-7ね」


エリカ「はぁあああああ!??0-0からじゃないの!?しかも負けてるわよ!!」



典子「0-0からの描写から始めたら時間掛かるからね。点数は飾りなんだよ!」



エリカ「意味わかんない事言ってんじゃないわよ!……ああ、もう!その点数でやるわよ!」




忍「行くわよ、…せーの!」タッタッ…


バシュゥ!!
やはりバレーといえば助走を付け打つジャンプサーブ。


忍はあひるさんチームの中で一番背が高く、しかもパワーもある。そんな彼女から繰り出されるジャンプサーブの威力は凄まじく、返すので精一杯になる。



あけび「うわっ!?」バチィ!


とっさに返そうとしたあけびであったが、レシーブが上手くいかなかった為ボールが審判の方へと飛んでしまった。



妙子「もう少し左だったね、どんまいどんまい!」


典子「ナイス忍!4-7」




忍「あまり親しくないのに下の名前で呼ぶ?」


エリカ「いいのよそんなことは!なんで西にボールを打たないのよ!」


福田「どういう事でありますか?」


エリカ「西はバレーは初心者。しかも、バレーのルールダブルタッチもある。なら必然的に西を狙うでしょ!!」


絹代「自分は苗字でありますか…」


福田「ダブルタッチとはなんでありますか?」


典子「ダブルタッチとは同じ人が連続でボールを触ること。自分がボールを触れたら必ず別の人にボールをパスしないといけないんだよ、反則になるからね」


福田「なるほど、そうでありますか!ありがとうございますあひる隊長殿!」


エリカ「だから、一回目に西に触れさせる事でバランスを崩し、二回目であけびか妙子がフォロー。そして三回目のリターンで西かもう1人がリターンする」


忍「なるほど、リターンをまともに返せるのはあけびか妙子だから警戒する人物が絞られるってことね」


福田「でも、二回目でリターンもあり得るのでは?」


エリカ「西がまともにレシーブできればね」


忍「でも、その作戦は一つ問題があるわ」


エリカ「なによ?」


忍「私にはサーブコントロールがない」


エリカ「致命的じゃないの…!」



忍「サーブ行くわよ!」


エリカ・福田「了解!」



あけび「西さんは最初のサーブの時はコートに出てください」


妙子「私たちが取るんで、西さんは二回目のトスに専念してください」


絹代「了解です」


エリカ「えっ、そんなのあり!?」


典子「あまり良くはないかな。ま、これ公式試合じゃないし、一応戦術としてはアリだと思うよ」


福田「どちらにせよ我々の作戦は成功しないでありますか…」



忍「ぐちぐち言っても仕方ないわよ。…はっ!!」バシュゥ!!




あけび「来たっ!」バシッ!


絹代「トスであります!」パスッ!


妙子「アタック!」バシッ!?



福田「わわっ!?」バチィ!?


典子「8-4だね。なんかマリオの最終面っぽいよね」


絹代「そのネタはファミコン世代でないと伝わらないネタでありますな!」




エリカ「ねぇ、忍」


忍「なによ」


エリカ「ぶっちゃけて良い?」


忍「どうぞ」


エリカ「これ、負ける展開しか見えないんだけど」


忍「奇遇ね、私もよ」


福田「どうしてでありますか!?試合は最後まで分からないであります!!」


エリカ・忍「「…」」



いや、無理でしょ…


狂犬チームが努力するも、あっけなくゲームはあひるチームの勝利となった。


典子「いやー、狂犬チームナイスファイト!でも書き起こせるような描写は無かったね」


エリカ「最初からバレーしなきゃ良かったわよ…。っていうか、なんでグラウンドにバレーコートがあるのって話よ」



典子「そりゃテニスコートがあるんだからバレーコートもあるよ」


エリカ「あっ、本当ね…ん?それ理由になってないわよね?」


典子「さぁて、コート整備~」


エリカ「逃げた…」



忍「ま、経験と身長が物を言うわね、結局の所」


福田「申し訳ないであります…」


忍「構わないわよ。練習をすれば今度は分からないわ」


福田「あひるA殿…!」


忍「その名前やめない?」

あけび「そうそう、忍ちゃんも最初はサーブなんて本当に飛ばすだけだったよね」


妙子「サーブがキャプテンの顔面に当たった事もあったっけ?」


忍「う、うるさいわね!最初はみんなそんなもんよ!」




典子「あれは痛かったなぁ、ま。それはそうと、試合は終わったから握手握手。あ、整備するから握手はコート外でね」



ぎゅっ…

絹代「ありがとうございました!」


エリカ「…ありがと」


典子「知波単はこれからどうする?」


絹代「はっ、あひる殿のバレー練習に参加したいです!」


典子「おっ、根性あるね!私は好きだよそのストイック!」



エリカ「ところでなんでこいつらここに居るわけ?」


忍「いやあんたもなんだけど」


エリカ「わ、私は…、隊長の迎えに…」


忍「黒森峰の隊長?なんで隊長もいるの?」


エリカ(しまった。考えてなかった!こ、こうなったら適当に誤魔化すしかない)


エリカ「お、大洗の隊長を迎えに来たのよ!黒森峰の時期隊長として!」


忍「いや、まだ黒森峰には隊長の姉がいるでしょ…、あんた言ってることおかしいって」


エリカ「代わりに黒森峰の隊長をあげるわよ!!」


あけび「えっ!?本当に!!」


妙子「すごーい!大洗もさらに強くなるね!」


エリカ(こいつらが馬鹿でよかった…、普通に信じるから)






福田「えー、ちなみに。自分達が大洗にいる理由は、あひる隊長殿にバレー部の助っ人要員となる為に呼ばれたであります!」






絹代「やはり、バレーでも突撃は必要でしょうか!?」


典子「いいかい。バレーに大切なのは1%の才能と99%の根性だよ!」


あけび「キャプテン変な名言を作らないでください」


絹代「突撃は…、突撃は要らないのでありますか?!それだと我々の存在意義が!」


典子「じゃあこうしよう。バレーの試合で私が突撃と言ったら突撃してね」


絹代「えーと、どこにでしょうか?」


典子「………」


絹代「………」


典子「それはおいおい…」


絹代「は、はぁ」


典子(まず、突撃自体言わないと思うけど)




エリカ「そ、そろそろ大洗の隊長を迎えに行こうかしら?」


典子「学校休みだから多分隊長は家にいると思うよ」


エリカ「家ね、あー学校に居なかったのねー(棒)」


忍「普通休日に学校に居るわけないでしょ、部活も休みだし」


エリカ「そ、そうね。うっかりしてたわ」


典子「家の場所はわかる?なんなら送るよ!」


エリカ「大丈夫よ。家の場所は知ってるから」


典子「そうなの?じゃあ隊長をよろしくね」


エリカ「え、ええ…」




苦しい言い訳をした後、エリカはそそくさとみほの家に戻ることにした。
大洗女子学園で1時間以上時間を潰したのでそろそろボコの動画も終わっているはずだろう…

みほの家



ガチャ…


エリカ「ただいま」



シーン…



エリカ「…ん?」



愛里寿「…すぅ…すぅ…」


みほ「…Zzz」


まほ?????( ?ω? )?????スヤァ…



エリカ「ね、寝てるわね…こんだけ部屋がごちゃごちゃしてるなら相当暴れたわね。全く…」ガサガサ…


とりあえず寝てる3人は放っておいて、エリカは1人黙々と片付けを始めた。
エリカは割と綺麗好きである。他人の部屋が汚かったら片付けずには居られない体質なのだ。



エリカ「この片付けが終わったら隊長を連れて帰ろう…」


みほ「…Zzz」


エリカ「みほ感謝しなさいよね、私が片付けてやってるんだから…」


みほ(当たり前だよぅ…、片付けるの面倒だし)


みほだけ寝たふりをしてエリカに片付けを任せたのであった。黒森峰時代にエリカの性格を知っているので利用することにしたのだ。


西住みほは相変わらずの腹黒である…

【歴女とプラウダのアウトレットモール】



大洗リゾートアウトレットにて…



日曜日、14時前。



カエサル「ふむ。集合場所に5分ほど早く着いてしまった…」



おりょう「丁度良いぜよ。早く着いた所で待つだけぜよ」



エルヴィン「あとは集合場所に来ていないのは左衛門佐だけか」



カエサル「集合場所には来ていないな」



おりょう「どういうことぜよ?」



カエサル「ほら、あそこ」チラッ…



エルヴィン・おりょう「…ん?」チラッ…







左衛門佐「…遅い。そろそろ集合時刻だぞ…」


カエサル達がチラッと視線をやると、中央広場に1人ぽつんと座る左衛門佐の姿があった。
ただ、ベンチなどに座っていれば良かったのだが『広場のど真ん中で、しかも戦国武将が戦場本陣で座るような椅子で』カエサル達を待っているようだ…


エルヴィン「うわぁ…」


カエサル「おりょう、おまえ友達だろ?迎えに行って来ていいぞ」


おりょう「いやいや、歩行者があんなに二度見してる所に迎えに行くのはちょっと…」


カエサル「でも、迎えに行かないとなぁ…。行きたくないなぁ…」


エルヴィン「救いは私服で座っているところか」


カエサル「あれで鎧とか着てたら確実に無視してショッピングしてたがな」


おりょう「はぁ…」



カエサル達はいやいや左衛門佐を迎えに行くことにした。




左衛門佐「おぉ!やっときたか!」


カエサル「ちょっと静かにしようか…」


エルヴィン「あと、バカ門佐その椅子をしまえ」


左衛門佐「バカ門佐とはなんだ!」


おりょう「早くしまえ、バカ。もう一度言うぜよ左衛門佐、バカ」


左衛門佐「な、なんだよみんな揃って…」


みんなの威圧に押され、渋々椅子をしまう左衛門佐であった。


カエサル「ま、なにはともあれこれで全員集合だな」




プラウダside

某日某時モール内…


カチューシャ「ふん。わざわざなんで大洗のアウトレットモールに来たのよノンナ?」


ノンナ「ここには大洗にしかない服とかがあるんですよ。…あんこうスーツとか」


カチューシャ「はぁ!?あれ売ってたの!!しかも買うの?!」

ノンナ「ありませんよ、買いませんよ」


カチューシャ「さらっと嘘をつかないでくれるかしら…」


ノンナ「冗談と言ってほしいですね」


カチューシャ「あんまり変わらないじゃない!…ん?あの後ろ姿は…ミホーシャ!?」ダダダッ!


ノンナ「あっ、カチューシャ!?」


ノンナはカチューシャを追おうとしたが、店内は少し混んでおり、通り抜けるのに時間がかかってしまい体格の小さいカチューシャをすぐに見失ってしまった…



ノンナ「こ、困りましたね…。仕方ありません」カチャ…

アプリ【トーク】


ノンナ『西住みほさん』



みぽりん『あっ、ノンナさん珍しいですね』



ノンナ『私のカチューシャを返してください』




みぽりん『…?』




ノンナ『とぼけないでください。貴方が大洗のアウトレットモールに居ることは分かってます!』



みぽりん『えーと、私自宅に居ますよ?』



ノンナ『証拠は?』





みぽりん『証拠?うーん…』



画像を送信しました。




ノンナ「これは…」


みほから送られた画像には現在の時刻が書かれた紙と、何故か愛里寿とツーショットで部屋で一緒に写っていた。



ノンナ「では、あの西住さんはいったい…」


歴女side


屋内モールにて


左衛門佐「こ、これは!和風メイド服!?」


おりょう「おお、綺麗ぜよ。けど、どう考えても明治時代の服だな」


エルヴィン「確かに、明治の女子学生が着てそうな感じだな」


左衛門佐「べ、別に今日は歴史関係ないぞ!純粋に服として欲しいだけだ!」


カエサル「いやメイド服を普段着とか…」


おりょう「あれか?左衛門佐、お前は我々を辱しめたいのか?」


左衛門佐「部屋着で使うから!出かける時に着るわけないだろ!」


エルヴィン「どうだか。モールの広場中央で床机椅子に座って待つお前の事だから分からん…」


左衛門佐「うっ…」



スタスタ…



カエサル「…ん?あれ、隊長じゃないか?」


エルヴィン「え、どこに?…確かに。あの髪の毛と背の高さは隊長だな」


カエサル「ちょっと声をかけてみるか」


エルヴィン「だな」



そういってカエサルとエルヴィンは早足でみほ?に声をかけようと歩み寄る。

ポンッ。


カエサル「どうも、隊長。奇遇で……」


エルヴィン「どうした?なんで固まっ…て……え?」


みほ?「……ど、どうもー」


カエサル・エルヴィン「「ええええ!!?」」」



肩を叩き、みほ?の顔を見た2人は驚きの声をあげる。それがただの人違いなら良かったのだが、問題は…



優花里「こ、これは奇遇ですねお二人とも…」


みほのコスプレをしていた秋山優花里だったからだ…




左衛門佐「おお、隊長じゃ…誰だお前!?」


おりょう「隊長のコスプレか?中々挑戦者ぜよ」



優花里「うう…うわぁああんん!?」モシャモシャ!


優花里はみほ風髪型を速攻でモシャモシャと髪型を元に戻した。だが、髪の色はそのままである。


エルヴィン「そういや、グデーリアンと隊長の身長は1cm違いだったな」


カエサル「なるほどな、そりゃ似てたわけだ」



ドンッ!?

カチューシャ「ミホーシャ!!」


優花里「ゲフゥ!?」グシャ!?



おりょう「うわー…痛そうぜよ」


左衛門佐「後ろから抱きつかれて、そのまま地面に吹き飛ばされたな」




カチューシャ「ここで会うとは思わなかったわ!ミホーシャ…誰よあんた!」ベチンッ!


優花里「ふぎゃあ!?」



エルヴィン「ビンタ喰らったぞ…」


カエサル「抱きついた挙句ビンタは酷いな…」



優花里「あ、秋山優花里ですよ!ほら、あんこうチームの!」


カチューシャ「ああ、装填手の…ってなんであんたがミホーシャの姿してんのよ!!」


優花里「ええと、これはですね、その、あの」


エルヴィン「大方憧れの隊長の姿をしたかったんだろうな。自宅でしとけば良かったものを…」


優花里「こ、このことは西住殿には秘密を!!」


カエサル「まぁ、このことバレたら大体想像つくな」



みほ『えっ?秋山さんが私のコスプレを?……気持ち悪いよぅ』


優花里『ぐ、ぐふぅ…』



カエサル「まぁ。黙っておいておくよ」


優花里「あ、ありがとうございますぅ!!」


カチューシャ「…あほらし。ノンナの所に戻…」


ここで、カチューシャあることに気づく



カチューシャ「ノンナ置いてきちゃった…」


カエサル「なんだノンナも居たのか」


カチューシャ「さ、探さないと…」


カエサル「ノンナを探す良い方法を教えてあげようか?」


カチューシャ「えっ?そんな方法あるの!?」


カエサル「ああ、迷子センターに連絡だ!」


カチューシャ「なんで迷子センターに連絡しないといけないのよ!?」


左衛門佐「そりゃかっちゃんとノンナがどちらが迷子って言ったら……んー……まぁ。かっちゃんだな」


カチューシャ「明らかに私の身長を見て言ってるでしょ!!」


おりょう「ノンナはかっちゃんの保護者だから仕方ないぜよ」


カチューシャ「いつから決めたのよそれ!?」


エルヴィン「とりあえず迷子センターには連絡しといてやるから、待っててくれ」


カチューシャ「勝手にそんなこと決めないでよ!!こら!待ちなさいよー!!」


優花里(…大洗アウトレットは広さ的に迷子センターはなかったような…)


プラウダside(ノンナ視点)


ノンナ「とりあえず一階に来ましたが…」


人が多くて見つけるのに時間かかりそうですね…


ノンナ「カチューシャのスマホを持ってきて、スマホにアプリを入れておけば良かったですね」


スマホ探しアプリ。それさえあれば何処に居るのか手に取るようにわかりますからね。


ポロン♪

ノンナ「ん?」



トークにメッセージが届いています。


みぽりん『ノンナさんは今どこに居ますか?』


ノンナ『モール1階食料品売り場ですかね?』


みぽりん『あっ、そこですか。少し待っててもらえますか?私も今からモールに来るんで』


ノンナ『はぁ。分かりましたが私は今もカチューシャを探しているのでまた着いた時に連絡をしてほしいのですが』


みぽりん『分かりました。愛里寿ちゃんと来るのでよろしくお願いしますね』




ノンナ「愛里寿さんもですか…」


ピンポンパンポーン!

大洗リゾートアウトレットから迷子のお知らせです。北海道からお越しのノンナさん、北海道からお越しのノンナさん。
迷子センターでお子様を預かっております。一階案内所までお越しください。



ノンナ「カチューシャ!」


放送を聞いてすぐに私は案内所に走り出しました。私のカチューシャが案内所に居る。保護者として一刻も早く迎えに行きました…



そこに居たのはカチューシャと…


みほ&愛里寿side


アウトレットモールに向かう道中にて…



みほ「愛里寿ちゃんはどんなボコが好きなの?」


愛里寿「眼帯ボコかな…」


みほ「眼帯ボコかぁ。なかなかのセンスがあるけどやっぱり全身複雑骨折ボコかな!!」


愛里寿「えっ」


みほ「やっぱりボコはボコボコにされているところが良いよね。だってさ、ボコだよ?名前の通りにボコられてないと折角の名前が名前負けしてしまうもんね。他の人達は怪我をしてないボコが好きとかほざくけど全然分かってない。一回ボコの気持ちになりきってボコボコになれば良いのに…、これだからただのファンは…、もし生半可なボコファンが居たら教えてねそんなボコの知識のない人なんて説教だよ!私ね、ボコを売ってるお店の人達からプロのお客様って呼ばれてるんだけど当然だよね。私はプロのボコファンだよ?多分検定とかあったら一級すぐ取れると思う。大体さ…」


愛里寿「長くなる、それ?」


みほ「あ、ごめんね愛里寿ちゃん。長い話はあまり好きじゃなかった?」


愛里寿「別に。…でも他の話題がしたいなって(みほさん怖い…、ボコの話し中目が笑ってないし)」



みほ「そっか…、もう少し話したかったけどこれ位にしておくね。愛里寿ちゃんって買い物ってする?」


愛里寿「ん…。コンビニくらいなら」


みほ「コンビニかぁ、愛里寿ちゃん。コンビニって楽しくない?」


愛里寿「楽しい?」


みほ「うん。同じ店でも商品が違うし色んな物が置いてあるから30分くらい見ても飽きないよね!」


愛里寿「そ、そうだね(コンビニに5分以上居たことないけど…)」

みほ「コンビニといえば唐揚げ。お店によって唐揚げの味が違うけど、どこのコンビニの唐揚げが好きかな?」


愛里寿「からあげくん。脂っこくないし、柔らかい」


みほ「なるほど。私はファミチキかな?肉汁が溢れるくらいのあの感じが好きなんだよね」


愛里寿「…からあげクンを想像したらよだれが…」



みほ「あっ、あとどのお店も新作単行本や週刊誌が置いてあるからタダで読めて最高だよぅ…」


愛里寿「みほさん。漫画くらい買おうよ…」


みほ「と話してる間にアウトレットモールに着いたね!」


愛里寿(さりげなく話題を逸らした…)


みほ「じゃ、またノンナさんにトークを送らないと」


愛里寿(そういえば、友達と買い物に来たのはメグミ、アズミ、ルミ以外だと初めてだ…)


みほ「…なるほど!一階案内所の迷子センター、愛里寿ちゃんまずは迷子センターに行こっか!」


愛里寿「えっ!?な、なんで?」


みほ「ノンナさんが迷子センターで子供を迎えに行ってるからね」


愛里寿「子供…?」


みほ「まっ、行けば分かるから行こっ!」


愛里寿「うん。…引っ張らなくても良いから。行くよ」




こうしてみほ、歴女+α、プラウダのメンバーがアウトレットモールで集結することになる。



…迷子センターでだが。


案内所近くの迷子センターにて


ノンナ「カチューシャ!!」ガシッ!?


カチューシャ「ちょっと!?ノンナいきなり抱きつかないでよ!!見てるから!周りの人達すごい見てるから!!」


ノンナ「カチューシャ、私はとても心配しましたからね。…母お…保護者として」


カチューシャ「言い直したけどさほど変わらないから!!」



おりょう「まるで最終回の隊長と生徒会長の抱きつきシーンみたいぜよ」


エルヴィン「抱きつく側がノンナじゃなければな」


左衛門佐「身長的に膝立ちで抱きついているしな」


優花里「でもこの抱きつくシーンどこかで見たような…なんでしょうね…」


カエサル「まるでドラエもんとのび太の抱きつきシーンみたいだな」


4人「「「「それだ!!」」」」



カチューシャ「あんたらは見てないでノンナをひき離しなさいよ!」ギリギリ…


優花里「了解であります!」グイッ…

ノンナ「まだカチュニウムが補給できてませんから!!」ギュゥウ!


カチューシャ「カチュニウムてなんなのよ!!?」ギリギリ…


カエサル「馬鹿な事言ってないでそろそろ離してくれ」グィイイイ!




みほ「あっ、ノンナさん達がいたね。えーと…修羅場?」

愛里寿「…」


…ダキッ。


みほ「ん?愛里寿ちゃん。なんで抱きついてるの?」


愛里寿「…なんとなく」


みほ「ふふっ、そうなんだ」



左衛門佐「あっ。隊長なんでここに?」


みほ「左衛門佐さん、カバさんチームと一緒だったですね。えーと、私達はノンナさん達がショッピングモールいるって知ってたから一緒に来たんですよ」


おりょう「なるほど…、秋山さんの事じゃないんだな」


みほ「秋山さん?あれ、そういえば秋山さんがいる。…なんで髪の色が違うんだろ」


おりょう「ま、まぁ彼女にも色々とあったぜよ」


みほ「はぁ」



ノンナ「補給もばっちりですね…!」キラキラ…


エルヴィン「…おいカエサル。ノンナの肌がツヤツヤしてるぞ」


カエサル「カチュニウムの所為だろ」



カチューシャ「うぅ…もう恥ずかしいわよ…」


優花里「ふぅ…やっと離してくれましたね。……ん?に、西住殿ぉ!??」


カチューシャ「えっ、ミホーシャ!?なんでここに?!」


みほ「カクカクシカジカです」


愛里寿「…」コクコク…



カチューシャ(なんで大学選抜の隊長がいるのかしら…)


優花里(しかも腕に抱きついて!羨ま…私でもそんなことしたことないですよ!!)


みほ「さてと、たくさん集まっているのでみんなで買い物をしましょう!」


カチューシャ「ミホーシャと一緒に買い物…良いわね!」


優花里「最っ高だぜぇええええ!!」



カエサル「テンション高いなー」


ノンナ「そうですね。私にはあまり見せないテンションの高さですね…」


カエサル「へぇ。それだけ珍しいってことなのか」


ノンナ「はい。…羨ましすぎて憎みたくなるくらいです」


カエサル「ノンナが言うと冗談に聞こえないから困る…」


ノンナ「…」


カエサル「冗談だよな?」


ノンナ「…ええ」ニコリ




カチューシャ「ミホーシャはどこに行きたいの?このカチューシャが直々について来てあげるわ!」


みほ「ボコショップ!!」


愛里寿「ボコショップは良いよね!」


カチューシャ「あー…、あのクマのぬいぐるみ…」



左衛門佐「…うっ!ちょっ…と、トイレに…」ダダダ!



ノンナ「急にどうしたんですか?


カエサル「色々とあるんだよ…」


ノンナ「はぁ…。では、ボコショップに行ってみましょうか」

『ボコショップ』


みほ「わぁ…!今日はボコグッズ50%offだって!」


愛里寿「流石大洗のショッピングモール…!」



エルヴィン「…なぁ、グデーリアン。この店前も50%offしてたぞ?」ヒソヒソ…


優花里「…そりゃ、西住殿の好きなボコられグマのボコは表面下で浮上しかけるくらい人気なので…」ヒソヒソ…


エルヴィン「…人気ないだろそれ…」ヒソヒソ…


みほ「んー。この松葉杖ボコはもう少しボコられてれば買うんだけど…」


愛里寿「このボコ可愛い…」


カチューシャ「………」


ノンナ「どうしましたカチューシャ?」


カチューシャ「ミホーシャ。私もその…ボコってぬいぐるみを買いたいけどどれがオススメかしら?」


ノンナ「…え?正気ですかカチュ…」


ガシッ!?


カエサル「んー?どうしたノンナー!」


おりょう「おっと思わず口を塞いでしまったぜよー」


ノンナ(な、なんですかいきなり…)


カエサル「隊長の前でボコの否定だけはやめてくれ…」ヒソヒソ…


ノンナ(な、何故?)


おりょう「以前左衛門佐が隊長の前でボコを全否定したら隊長に戦車倉庫裏に連れていかれて…」ヒソヒソ…


ノンナ「…」


カエサル「左衛門佐がボコボコにされてな…」ヒソヒソ…


ノンナ(なるほど。通りで左衛門佐さんはトイレに直行したんですね…)



その頃左衛門佐は…


左衛門佐「オロロロロロッ!」


完全にトラウマになっていてトイレで吐き続けていた…



愛里寿「最初はスタンダードがおすすめ」


カチューシャ「なんであんたがおすすめするのよ。...ま、まあこのボコ買うけど」


愛里寿「...良かった」


カチューシャ「...」


愛里寿「...」




カチューシャ・愛里寿((この子苦手なタイプだ))


みほ「スタンダードの値段はすごく安いよ!!みんなに買ってもらうためなんだろうね。いつも定価の70%offで売られているんだよね」


ノンナ(多分それ投げ売りだと思いますが黙っておきましょう)


カチューシャ「なるほどね。プラウダでも冬以外にアイスを値引きすれば良いのに」


ノンナ(納得するカチューシャも大概ですが)



カチューシャ「じゃあスタンダードボコにするわ」


みほ「わぁい、これでボコ仲間が増えたね!」


愛里寿「チームメイトにも紹介してね…」


カチューシャ「わ、わかってるわよ」


みほ「一人紹介するごとにボコのストラップをあげるからね!」


愛里寿「私とみほさんはシルバー会員だから沢山ストラップを持ってるよ」


ノンナ(…マルチ商法)



カチューシャ「なるべく頑張ってみるわ」


みほ「私達の目的は大体完了したし、次はどこに行こっか」


ノンナ「では、洋服を見に行きましょう」


優花里「丁度良かったです!私も服が欲しかったんですよー」


エルヴィン「服か…さっき見たな」


カエサル「別に服屋は沢山あるし、見るに越したことはないだろ」


エルヴィン「…そうだな」

『ファションショップ』




左衛門佐「た、ただいま…」


おりょう「おお、おかえりぜよ」


左衛門佐「吐いたから大分空気が軽く感じるな…、ところでおりょう。ハンカチを持ってないか?」


おりょう「あるぜよ」さっ…


左衛門佐「ありがと」フキフキ…



おりょう「ちょっお前っ…」


左衛門佐「口の周りが少し濡れてたからな」


おりょう「こなくそ…、人のハンカチで何をしてくれとるんじゃ…」





みほ「えっ…、あんこうスーツって売ってるんだ…」


カチューシャ「しかも1980円安い…」




優花里「やっぱり服と言ったらこれです!迷彩柄!」


ノンナ「赤とか白とか緑とか色々な色がごちゃ混ぜになっているんですが…」


優花里「迷彩柄ですからね!」


ノンナ(迷彩だからカモフラージュしないといけないのですが)



愛里寿「…フリフリ」


カエサル「見事にフリフリだな」


愛里寿「うん」


カエサル「…」


愛里寿「…」ジーッ…


カエサル「欲しいのか?」


愛里寿「…!」


カエサル「欲しそうな目をしてたぞ。あまりここに来れないんだから欲しいと思った時に買った方が良いぞ?」


愛里寿「…そうする」


カエサル「素直でよろしい」





楽しい時間は過ぎ…

夕方


優花里「いやぁ~、楽しい時間はあっという間ですね!」


みほ「そうだね!ボコのファンも増えたし!!」


カチューシャ「良かったわね。2人も増えて」



ノンナ「2人?」


カチューシャ「私とノンナよ」


ノンナ「えっ」




愛里寿「良かった良かった」


カチューシャ「ところで、あの4人は何処に行ったのかしら?」


優花里「明日、朝から宿題片付けるから早めに帰りましたよ?」


カチューシャ「普通休日で片付けるでしょ…」


優花里「休日をフルに使いたいそうで…」


愛里寿「…高校ってそんなものなの?」


みほ「いや、あの人達だけだと思うよ」



カチューシャ「…こほん。きょ、今日はありがとねミホーシャ!」


みほ「うん。また遊びに来て良いからね!」


カチューシャ「ええ!」




こうして、カチューシャとノンナは満足し、プラウダの方に帰っていった。
愛里寿も何故かボロボロのミカを連れて船に帰った…

みほの家



みほ「この二日間色々な事があったけど、楽しかったなぁ…、またいつかこんな事があれば良いなぁ…」


ピピッ…


『メッセージが届きました』


みほ「ん?なんだろ?」



まほ『おいみほ』


みほ『なに?』


まほ『みほの家に帽子を忘れた』


みほ『忘れたっていってもどうするの?』


まほ『来週また来る』


みほ『明日郵送します』


まほ『え、いや、ちょっ』



パタン…


みほ「お姉ちゃんの事に関してはなかったことにしよう」


こうして、みほの二日間の休日は終わった。またこんな楽しい事があれば良いなと思い就寝の準備をした…

プチおまけ


島田家の船にて…


ミカ「あっ」


愛里寿「どうしたのお姉ちゃん?」


ミカ「うん。どうやら私は忘れ物をしたようだ」


愛里寿「なにを?」


ミカ「帽子とカンテラだね」


愛里寿「じゃあ、来週また大洗に行こうね」


ミカ「そうだね」


ミッコ(郵送してもらえば良いのに)


ミカ「また大洗でタダで御飯が食べられるね」


ミッコ「おい」





おしまい。

これで、おしまいです。こうやって写すとレス100もいかないですねー。500レスとか書いてる人が凄いです。

しばらくしたあとHTML?っていうのをしておきます。

拙い文章でしたが、読んでいただいた方に感謝ですm(__)m

オレッチは無職ニートでヒマやねん。
だから暇つぶしに、このSSの地の文についていったい何が問題なのかを考えてみた。

<学園艦、簡単に説明すると船の上に学校を乗っけた物である。 >

開幕クソや。
何がくそかってーと「簡単に説明すると」。これがもうクソ。
「説明」とはそもそも「簡単」ではない。
であれば、口語ではまだしも文章表現としてこの二つの単語を何の装飾もなしに接続させるのはおかしい。
この時点でほとんどの人が無意識的にあるいは感覚的に「ん?」となる。(そしてそういう引っかかりが読者にとってはもっとも苦痛やで。)
どうしても<簡単に説明する>と文章表現したいのならば、他の付随情報がいる。<『あえて』簡単に説明「を」す「るならば」』>etc...
もう一転、簡単に説明をしているのに、末尾に「である」という断定がくるのもおかしい。

早くも説明がメンドクサくなってきたのでもうやめるけど、「船の上に学校をのっけたもの」とう日本語もクソ。

ていうかそれ以前に、「学園艦について」なんか誰でも知っている事やろ。地の文あえて学園艦に言及するのなら、読者が知り得ない「情報」を提供するものでなければならない。それが地の文の役割。
である以上、この一行にはそもそも存在する価値がない。意味がない。無駄な労力をどくしゃにあたえてる。書く側のマナー違反やで。

こんな事ばかり指摘されるとコマかいつっこみだなぁと思うかもしれないが、それは大きな間違い。SS作品において、文字や、文章は読者にとってそれが全てなんやで。文章だけが、読者に提供できる唯一の情報伝達経路。細かいだなんて勘違いもいいろころ、それが、「すべて」なんや。
下手な文章をよませるってのは、クソ不味い料理を、まぁいいから食えや、って相手強制しているようなもの。そんなのを喜ぶやつは変態しかいない。

いっちが中学生かおっさんかおばはんかは知らん。だけど文章を書き始めてまだ日はあさいやろう。誰でも最初はこんなもんや。
少しづつ勉強していけばいいんや。頑張り屋。おもしろい話を期待しとるで。
あぁ「おもしろい話」の仕組みについても勉強せなあかんで。つまりは、人間が「おもしろい」「興味を惹かれる」とはどういうことなのか。人間についてを学ばないかん。頑張りや。勉強しだすと、楽しいで、創作は。

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