【ゆるゆり】千歳「今日はウチの誕生日やぁ」 (42)


(教室)


京子「よー千歳、今日誕生日なんだって?」

結衣「おめでとう、池田さん」

千歳「わぁ、二人ともウチの誕生日覚えててくれたんやぁ」

綾乃「・・・」



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京子「ってなわけで、ほい、誕生日プレゼント」

結衣「これは私から」

千歳「わぁ、わざわざありがとうなぁ」

綾乃「・・・」



京子「ん?どうしたの綾乃?」

綾乃「あ、いえ別に」



千歳「ねぇねぇ、開けて見てええ?」

京子「もちろん」

結衣「気に入ってくれるかな」

千歳「わぁ、外国のクッキーと紅茶のセット?お洒落やなぁ」

綾乃「・・・」スッ



千歳「あれ、綾乃ちゃんどこ行くの?」

綾乃「ん?いえちょっと・・・」



千歳「綾乃ちゃん、どうしたんやろ?」

京子「さー、トイレじゃない?それより、良かった。喜んでもらえて」

結衣「そうだね」

京子「紅白饅頭にしようか迷ったんだけどさ」

結衣「誕生日に紅白饅頭ってどうなんだ」



京子「綾乃からの誕生日プレゼントって何だった?」

千歳「あ、まだ貰ってないんや」

京子「ふーん、そうなんだ?」

結衣「杉浦さんからのの誕生日プレゼント、何だろうね」



京子「現金1万円とかだったら嬉しいよねー」

結衣「嫌すぎるだろそんな誕生日プレゼント」

千歳「もう、歳納さん。そんなわけないやんかー」



京子「それとも、すっかり忘れちゃってたりしてー」

結衣「さすがにそれはないだろ」

千歳「あ、あはは、もしそうやったら悲しいなぁ」

―――
――


(生徒会室)


櫻子「池田先輩、お誕生日おめでとうございます!」

向日葵「おめでとうございます、池田先輩」

千歳「二人とも、ありがとうなぁ。綾乃ちゃんも。誕生会まで開いてくれて」

綾乃「・・・」



櫻子「これ、私たちからのプレゼントです!」

向日葵「気に入ってもらえるかどうか、わかりませんけれど・・・」

千歳「わぁ、文房具セット?ホンマ嬉しいわぁ」

綾乃「・・・」スッ



千歳「あれ?綾乃ちゃんどこ行くん?」

綾乃「ん?ああいえ、ちょっとね」



千歳「さっきからどうしたんやろなぁ、綾乃ちゃん」

櫻子「ん?杉浦先輩がどうかしたんですか?」

向日葵「何か気になる事でもあるんですか?」



千歳「それが、誕生日プレゼントの話になるたびにどっかに行ってしもうて」

櫻子「杉浦先輩が?」

向日葵「どうしたんでしょう」



櫻子「・・・あ、私わかっちゃったかも」

千歳「ん?」

向日葵「何がですの?」



櫻子「杉浦先輩、きっと池田先輩の誕生日忘れてたんです!」

向日葵「何をバカなこと言ってるんですの櫻子」

千歳「そ、それはないと思うなぁ」



櫻子「だって池田先輩、杉浦先輩から誕生日プレゼント貰いました?」

千歳「い、いや?まだやけど」

櫻子「ほら、そうじゃありませんか」



櫻子「きっと、誕生日プレゼント買い忘れて気まずくて逃げてるんです!」

向日葵「櫻子!」

千歳「あ、あはは・・・。たぶん違うと思うけどなぁ」


ガラ

綾乃「ただいま」

千歳「あ、綾乃ちゃん」

綾乃「ごめんなさいね、ちょっと用事を思い出して・・・」

櫻子「そうですよね。うっかりど忘れする事って誰でもありますよね」

綾乃「え?何の話?」

向日葵「櫻子、ちょっと・・・」

―――
――



櫻子「それじゃ、お先に失礼しまーす」

向日葵「失礼しますわ」

千歳「二人とも、今日はありがとうなぁ」

綾乃「お疲れ様でした、大室さんに古谷さん」



千歳(・・・はぁ、誕生会は楽しかったけど)

千歳(結局、帰る時間になってもうた)

千歳(・・・綾乃ちゃん、結局、プレゼント忘れてたのかなぁ)

千歳(忘れたなら忘れたでええのに、一言くらい・・・)

綾乃「・・・千歳」



千歳「ん?なぁに綾乃ちゃん」

綾乃「はいこれ。誕生日プレゼント」

千歳「え・・・?」



千歳「な、何やぁ綾乃ちゃん、用意しとったの?ウチ、てっきり・・」

綾乃「ん?てっきり何?」

千歳「あ、ううん、何でも。開けて見てええ?」

綾乃「もちろんよ」



千歳「わぁ、これって・・・」

千歳「チョコレートやん!」

綾乃「ええ。千歳、家で禁止されてて仲々食べられないんでしょ?」



千歳「嬉しいわぁ~、好物なのにめったに食べられへんからなぁ」

千歳「綾乃ちゃん、早速一つ食べてええ?」

綾乃「・・・ええ、いいわよ」



千歳「うん!美味しいわぁ~」

千歳「甘くって、とろけるわぁ~」

千歳「はぁ~・・・ええわぁ・・・」ポワーン・・・

綾乃「・・・」



綾乃(千歳は、チョコレートを食べると酔う性格・・・)

綾乃(だから普段はチョコを禁止されている)

綾乃(そして、酔っ払った千歳は・・・)



千歳「・・・ふぅ、何やら体が」

千歳「熱なって来たなぁ~」

綾乃(きっ、来たわね!)



千歳「綾乃ちゃん、綾乃ちゃんて・・・」トローン・・・

千歳「ホンマ、カワイイ顔しとるなぁ~」

綾乃(酔った千歳は、普段の抑圧から解放されて誰かれ構わずキスをするようになる・・・)



千歳「ねぇ、綾乃ちゃん?」

千歳「チューして、えーえ?」

綾乃「・・・」

綾乃「・・・ええ」

綾乃「いいわよ」



千歳「ホンマに?嬉しいなぁ」

千歳「綾乃ちゃんにキスできるなんて、ウチ幸せやぁ~」

綾乃(くぅ~、ガマンよ、ガマン・・・)

綾乃(お世話になってる千歳だもの、誕生日くらいは解放させてあげるのよ・・・)



千歳「じゃあ、いくで?」

千歳「綾乃ちゃん、目、つぶって?」

綾乃「ちょ、ちょっと恥かしいわよ千歳」



千歳「そうなん?目、開けてた方が恥かしない?」

千歳「まぁ、ええけど。なら見つめ合ったままで・・・はぁ~」

綾乃「くっ、この酔っ払いは・・・!」



綾乃「わ、わかったからほら!目つぶるからちゃっちゃとやっちゃって!」

千歳「もう、綾乃ちゃんはムードがないなぁ」

千歳「まぁええわ。じゃあ、いくで?」



千歳「んっ・・・」

綾乃「んーっ!」

―――
――



千歳「・・・はっ!?」

千歳「何や、記憶が途切れて・・・?」

綾乃「・・・」

千歳「あ、綾乃ちゃん!?どうしたんや?」



千歳「燃え尽きたみたいに真っ白になっとるで!?」

綾乃「・・・千歳。どう?チョコはおいしかった・・・?」

千歳「え?ああ、おいしかったで。何か記憶がボンヤリしとるけど」

綾乃「そう、良かったわ・・・。とにかく・・・」



綾乃「お誕生日おめでとう、千歳・・・」

千歳「あ、ありがとなぁ、綾乃ちゃん」


終わり

池田千歳ちゃんお誕生日おめでとう!
依頼出して来ます

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