十六夜リコ(19)「不公平よ!」朝日奈みらい(19)「えっ?」 (26)


リコ「じーっ……」

みらい「え、えっと……リコ?どうしたの?さっきから視線がなんか怖いんだけど……」

リコ「じーっ……!」

みらい「も、もしかして、リコ、怒ってる?」

リコ「……別に、怒ってはいないわ。怒っては……」

みらい「えぇぇ、でもリコ、明らかに不機げ……」

リコ「怒ってないって言ってるでしょ!!」







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※注意※

このSSは……


「魔法つかいプリキュア」第49話Bパート以降のネタバレ含みます。

独自解釈および独断と偏見が含まれています。





リコ「じーっ……」

みらい「なんでさっきから私の方見てるの? 私の体になにか付いてるの?」

リコ「………………ねよ」

みらい「えっ?」

リコ「…………胸よ。胸を見てたの」

みらい「胸?胸って私の胸を?」

リコ「そうよ……」

みらい「一体なんで…………、あっ(察し」



リコ「…………」ちょこーん

みらい「…………」ぼいーん



みらい「あっ、その、えっと、ゴメンね? 変なこと聞いちゃって。いくらなんでも不躾過ぎたよね私……」

リコ「お願いだからやめてみらい。 その憐れむような生暖かい視線を私に向けないで!!」






みらい「で、でもリコ、少し気にしすぎだよ! 私、リコが思ってる程成長なんてしてないよ?」

リコ「ウソ、じゃあその胸の膨らみはなんなの?」

みらい「み、見間違いだよ!見間違い! ほら、私の服ってゆったりめだから余計そう見えるだけで……」

リコ「みらいと再会した夜……」

みらい「?」

リコ「また逢えた事が嬉しくてみらいの胸元に飛び込んだあのとき。 確かにあったのよ。中学二年の時には絶対無かった柔らかな感触が……!」

みらい「…………」






リコ「で?いつからなの?」

みらい「えっ?」

リコ「いつぐらいからおっきくなったの?」

みらい「え、えっと……、つ、つい最近だったかな~。あはは……」

リコ「じと~…………」

みらい「…………中三の夏ぐらいからです」

リコ「私たちと別れてから半年後くらいにはおっきくなり始めた、と……」

みらい「はい……」

リコ「やっぱり不公平よ……」

みらい「で、でもリコだって十分魅力的な女性だと思うよ! 綺麗でスレンダーでカッコよくて、まさに大人の女性、って感じで……」

リコ「でもあると無いとじゃあった方が良いと思わない?」

みらい「そ、それは……」

リコ「思うでしょ?」

みらい「…………ごめん」

リコ「謝らないでみらい。大人げなくいちゃもんつけてるのは私の方なんだから……」






みらい「そ、そうだ! リコ、今は魔法学校の先生なんだよね?それなら胸をおっきくする魔法だって……」

リコ「みらい、前に言ったでしょ? なにも“無い”ところから“なにか”を生み出すなんて、魔法でも無理だ、って……」

みらい「あっ……」

リコ「無から有を生み出すなんてデタラメな魔法、出来るとしたらはーちゃんぐらいよ……」

みらい「あー……、確かに。はーちゃんくらいだったね。そんな魔法が出来たのは……」






ことは「はーっ!みらい!リコ! 今、わたしの事、呼んだ?」

リコ「うわぁっ!?」

みらい「はーちゃん!?いつの間にここに?」

ことは「今来たところだよ! それで?なんの話してたの?」

リコ「…………胸の話よ」ずーん

ことは「胸?」きょとん

みらい「そうだ! はーちゃん、リコに魔法かけてよ!胸がおっきくなる魔法!」

ことは「えっ?」

リコ「ッ! そう言えばまだその手が!」






リコ「はーちゃん!お願い!」

みらい「リコの為なの!協力してあげて!」

ことは「胸を……」ちらっ

リコ「…………」ちょこーん

ことは「おっきくする魔法……?」ちろっ

みらい「……?」ぼいーん

ことは「…………」くるっ

ことは「…………」こそこそ

ことは「…………」ささっ

みらい「? はーちゃん?なんで急に木陰に……?」









ことは「フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」ぴかー!






フェリーチェ「…………お待たせしました」

リコ「フェリーチェ? どうしたの?いきなり変身なんてして……」

フェリーチェ「リコ、ちょっとだけ手を借りますね?」

リコ「ちょっ!?手を借りるってなんで胸元に私の手を……ッ!?」

フェリーチェ「……お分かり頂けましたか?」

リコ「…………そ、そんな!?」

みらい「どうしたのリコ?いったい何が……」

リコ「衣装のせいでよく分からなかったけど、フェリーチェ、あなたの胸も……」

フェリーチェ「はい、決して大きいと言える部類ではありません。むしろ慎ましい方かと」

みらい「ええっ!?そうだったの!?」






フェリーチェ「すいません、いらぬ誤解を与えてしまって。 今までその様な話をした事が無かったので言わずにいたのですが……」

リコ「……つまり胸を大きくする事は出来ないのね? もし出来るのならまず自分の胸を大きくする筈だもの……」

フェリーチェ「…………」こくり

フェリーチェ「あまねく生命に祝福を――、生命と言うものは人それぞれ。ありのままの姿を祝福するのが私なのです」

リコ「フェリーチェ……!」

みらい「あれ?でもオーバーザレインボーの時のフェリーチェにはもうちょっとサイズがあったような……」

フェリーチェ「ぎくっ!」






リコ「言われてみれば確かにそうね。それに、最後の戦いですごく大きくなった時にはそれ以上だった気もするわ!」

フェリーチェ「ぎくぎくっ!」

みらい「再会した後もはーちゃんだけ昔のままだったから気がつかなかったけど……」

リコ「フェリーチェの姿ですら成長途中の姿だった可能性がもしかして微粒子レベルで存在する?」

フェリーチェ「ぎくぎくぎくっッ!?」

みらリコ「「はーちゃん!! 本当のところはどうなの!?」」くわっ!




ことは「はー!わたし、モフルンからいちごメロンパンのお使い頼まれてたんだったー!急がないとだからまた後でねー!!」ズドドドド!!




みらい「あっ!逃げた!!」

リコ「図星だったのね……」がっくし






リコ「はぁ、なんだかドッと疲れた気がするわ……」

みらい「え、えっと、り、リコ?」そわそわ

リコ「? どうしたのみらい?」

みらい「話、って言うか提案?が、あるんだけど……」もじもじ

リコ「提案?」

みらい「リコはさ、胸がおっきい方が良いんだよね?」ちらっちらっ

リコ「疲れ過ぎてどーでもいいような気もしてきたんだけど……。まあ、出来るのならなりたいわね」

みらい「だ、だったらさ!リコ……///」

リコ「?」










みらい「わ、私が……揉んであげようか?リコの胸……///」カァァァ










リコ「………………はぁ?」






みらい「ほ、ほら!胸って揉むと大きくなるって良く聞くし、マッサージくらいなら私も協力を……////」あわわっ

リコ「…………」

リコ「…………ぷっ!」

リコ「ふふっ……、あはは……あははは!」

みらい「あっ!ちょっ、リコぉ!笑わないでよ!? 私、こう見えてもいま結構真剣に……!」

リコ「ふふっ……、違うの、違うのよみらい。そうじゃなくて……」




リコ「嬉しかったのよ」





みらい「えっ?」

リコ「昔の私はつまらない事ですぐに意地を張って、それでもみらいは何時だって、真剣に付き合ってくれて……」

リコ「今日だってそう。見た目こそ私もみらいも大人になっちゃったけど、そういう所は昔と全然変わらない……」

リコ「みらいはやっぱり、私のよく知る“朝日奈みらい”なんだ、って、そう思ったらなんだか嬉しくなっちゃって……」

みらい「リコ…………」

リコ「さて、辛気くさい話はこれくらいにして、なにか食べに行きましょう? 色々あってお腹すいちゃったわ」

みらい「…………うん!そうだね、行こう!」






ことは「はー!本当に二人だけで仲直りしちゃった! モフルンの言う通りだったね」

モフルン「当然モフ。それに、みらいとリコは最初からケンカなんてしてないモフ」

ことは「えー、でもさっきの二人、結構気まずい雰囲気がしたよー?」

モフルン「仲が良くても気まずくなる時もあるモフ。みらいとリコは長い間離れ離れだったから余計モフ」

ことは「はー、そんなもんなんだねー……」


リコ「あら?あそこにいるの、はーちゃんとモフルンじゃない?」

みらい「本当だ! はーちゃーん!モフルーン! これからいちごメロンパン食べに行くんだけど、一緒に行くー?」


モフルン「モフ! みらいたちが呼んでるモフ!」

ことは「はー!いちごメロンパンだって! モフルン、早く行こ!」

モフルン「モフー! いま行くから待ってて欲しいモフー!」









みらい「みんなでいちごメロンパン、わくわくもんだぁ!」

リコ「ええ、本当に。わくわくもんよね?みらい……」






【おしまいモフ】



【オマケと言う名の蛇足】


月光さん「十六夜リコ(19)のプリキュア貧乳同盟加盟は絶望的になったようね……」

白鷺さん「だから言ったじゃないですか、所詮大人リコさんは貧乳ネタでは最弱だ、って。どう見ても設定画じゃあるようにも見えるし、グレーゾーンが限度です」

月光さん「流石、無い胸を張る事に定評のある白鷺さんね。相変わらずその慧眼には恐れ入るわ」

白鷺さん「踵ならいつでも落としますよ?胸が静かの海な月光さん?」

月光さん「フォルテッシモで良ければ何時でも相手になるわ、白鷺さん」

心さん「まあまあ二人とも落ち着いて。とにかく今回は縁が無かった、って事で……」

白鷺さん&月光さん「まあ心さんがそう言うなら……」

心さん「話を変えるよ?今度のプリキュア貧乳同盟のターゲットについてなんだけど……」



「スポンジは膨らんでも胸は膨らまない、その名は……」






【今度こそ終われ】

※以下どうでもいい後書き※


49話が衝撃的過ぎたのか一月近く経った今でもムラムラしたので書いた。
(結局この程度の文量にしか膨らませられなかった事に)今では反省している。


なお、リコ先生の名誉の為に補足しておくと、リコ先生(19)はしっかり胸はあります。

印象的過ぎた十六夜の再会シーンでは服装とアングルのせいか慎ましやかな胸に見えてしまいますが、
雑誌に載った設定画の立ち絵などを見るとしっかり膨らむところは膨らんでますので誤解なさらぬように。
寧ろ朝日奈さん(19)の方が本編では誇張ぎみに描かれてる気がするのですが、まあ気のせいです。


あと、蛇足で出て来た方々にも他意はありません。寧ろ皆様大好きです。
いや寧ろその慎ましやかな胸が好(ry



それでは最後に個人的な願掛けを、



キュアップ・ラパパ!大人みらリコよ流行りなさい!



お粗末様でした。

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