アルミン「がんばれサシャ!」 サシャ「はい!!」(28)

~補給所にて~

ジャン「はぁ!?ここまで来て、冗談だろ?!!」

マルコ「そんな……」

ミカサ「くっ……」

コニー「なぁ……補給用のガスタンクがみんな吹っ飛んでるように見えるのは俺の目が悪い訳じゃねぇよな?」

アルミン「おそらく……3メートル級巨人が暴れた拍子にどれかひとつが破裂して、他のも連鎖的に……」

ライナー「呆然としてる場合じゃないだろ。無事なタンクもあるかもしれない、手分けして確認するぞ」

ベルトルト「そうだね。僕は向こう側を見てくる」

サシャ「うっ、ううっ……」

 ・ ・ ・

マルコ「そっちは、どうだった?」

アニ「駄目だね。9番タンクから12番タンクまで、全部どでかい穴が開いてたよ」

アルミン「……ガスが、全滅……」

ライナー「……あるのは大量の備蓄用の芋のみ、か……」

ジャン「……何だよ……ふざけんなよ……あれだけ他人を犠牲にしてこれで終わりって!」

ミカサ「ジャン」

ジャン「ははっ……俺みたいなクソ野郎にはこんな最期がお似合いってわけか――」

ミカサ「ジャン!」 バシッ!

ジャン「つっ! み、ミカサ」

ミカサ「最後まで、生きることを諦めては駄目!」

ジャン「……あ、ああ、そうだな。ミカサは、強いな」

サシャ「うう、うあ……ぁ……ひっく……」

コニー「……サシャ」

サシャ「ひうっ、なんでふ?ぐすっ」

コニー「せっかくだから腹いっぱい芋食っとけ。これで最期かもしれねぇんだ」

ミカサ「コニー!」

コニー「ミカサ……誰もがお前みたいに強くなれる訳じゃねえよ」

サシャ「ひっく、ひっく……パクッ モグモグ」

ベルトルト(あ、食べるんだ)

コニー「諦めなければ助かるっていうのかよ!!」

ミサカ「何かまだ手はあるはず!例えば、そう、外の巨人の隙を付いて走り抜けるとか!」

コニー「いくらあの奇行種がいるからってそれじゃ自殺と同じだ!!俺がバカだと思ってバカにすんなよ!!」

マルコ「落ち着いてよ!今は喧嘩している時じゃない!!」

サシャ「……」 ガツガツ モグモグ

ベルトルト(いつも以上の勢いで食べてる……)

ライナー「何か、ガスの代わりになるようなものはないのか?」

アニ「そんな都合のいいもんがあったらとっくに――」



      プゥ~~ッ!!


一同「……………………………」

サシャ「あ、えっと、その、すみません……食べて安心したら、その、つい」

アニ「……ふっ。長生きするよ、あんた」

コニー「そうだな。長生きしたいもんだな、お互いによ」

アルミン「―――― それだぁぁッ!!!!」

サシャ「ひゃぅ!?」

アルミン「ライナー、ベルトルト、ジャン!!備蓄庫から残りの芋をありったけ持ってきてくれ! コニーとマルコは薪を!!
      ミカサとアニは大鍋に水を張ってくれ!!」

ジャン「お、おいアルミン、何を始める気だ?」

サシャ「あの、私は何をすれば?」

アルミン「サシャ、君はガス担当だ!!ガスの代わりにサシャの放屁を使うんだよ!!」

サシャ「ええっ!!」

マルコ「なるほど!その手があったか!!」

 ・ ・ ・ 

 ガツガツモグモグ パクパクモグモグ ゲホッゲホッ ガツガツガブガブ

アルミン「この作戦の成否は君にかかってるんだ!がんばれサシャ!」

サシャ「はい!!」 ガツガツモグモグ

ジャン「芋第2陣、茹で上がったぞ!」

アルミン「早く持ってきてくれ!そろそろ最初の分を完食する!」

コニー「皮はそのままでいいのか?」

サシャ「かまひはへん!」 パクパクモグモグ

マルコ「芽は?」

サシャ「らいひょうふれふ!!」 ガツガツガブガブ

ライナー「頼もしい限りだな」

ベルトルト(正直引くわ)

サシャ「……っ! ガス第1波、来ます!!」

アルミン「よし!ガス補充班、回収準備!!」

ミカサ「はい!」 スチャッ

アニ「それじゃさっさと尻を出しな」

サシャ「どうぞ!」 スルッ ペロン

ミカサ「これは……エレンに勝るとも劣らない綺麗なお尻」

サシャ「えへへ、なんだか照れますね///」

ミカサ「……! アルミン、問題が発生した!」

アルミン「どうしたの?」

ミカサ「サシャのローゼから出た放屁をどうやってボンベの中に回収すればいいの?」

アルミン「!! くっ、そこまで考えてなかった!」

コニー「そりゃお前、ボンベの先端を穴に突っ込んじまえばいいんじゃねえの?」

ジャン「馬鹿!そんなことしたらサシャのケツが傷んじまうだろうが!」

ライナー「ミカサ!こいつを受け取れ!」 シュッ! パシッ

ミカサ「これは……アナル用ローション!これがあればサシャも傷物にならない!」

ライナー「持ち歩いててよかったぜ」

アルミン「さすがライナー、いざという時に頼りになる」

ベルトルト(…………)

アニ「ローションをボンベの先に塗って、と」 ヌルヌル

ミカサ「サシャの方にも塗っておこう」 ヌルヌル

サシャ「ひゃん、くすぐったいですミカサぁ」

コニー「じゃれてねぇで早くガス詰めろ!」

ミカサ「わかった。それでは――ボンベ接続!」

  ニュルリンコ

サシャ「ほうっ!! が、ガス補充開始しますっ!!」

  シュ…… プスーーーーーーー……プスッ

ミカサ「充填圧70MPa!充填完了!」

アルミン「放屁1回でちょうどボンベ一本満タンか……1分あたり1回のペースで補充したいところだね。
      サシャ、いけるかい?」

サシャ「任せてください!余裕です!!」

 ・ ・ ・

アニ「これが最後の1本だ、頼むよ」 ズブリ

サシャ「はいっ!では、せいっ!!」

  ボフッ!シュゴッ!!

サシャ「一丁上がりです!!」

ジャン「でかしたぞサシャ!!」

マルコ「サシャのお陰で皆助かるぞ!!」

コニー「無事帰りついたらパンおごってやるぜ!!」

ミカサ「サシャ、あなたのお陰で私達は死なずに、エレンを忘れずにいられる。ありがとう」

ライナー「大したもんだぜ。帰ったら胴上げだな」

アニ「その大食いも無駄じゃなかったってことだね」

ベルトルト「っていうかサシャの胃腸ってどうなってるの?」

サシャ「えへへ、そ、そんなに褒めても何も出ませんよ///」 プッ 「あ、出た」

アルミン「サシャの功労会は無事脱出してからだ!早く行こう!!」

ジャン「分かってるって!全員立体機動装置に問題は無いな!」

一同「おう!!」

ジャン「おし、行くぞ!!俺に続けえええぇぇぇ!!!」

 ピシューーッ! ブシュウウウウウウウーーーーーッ




ジャン「って、くっせええええええええええええ!!!」 シュン シューッ

アルミン「だ、脱出するまでは、我慢だよ!!」 シュパーッ ヒューッ

ベルトルト「目に沁みる……うっ」 ヒューーッ シャーーッ

サシャ「あれ?みなさん具合悪いんですか?」 カシュッ シューーーッ

 ・ ・ ・

コニー「よし、もうすぐ着くぞ!っていうかもう臭い気にならなくなってきたな」 シュパーーッ

マルコ「人間の鼻ってのはどんな臭いでも慣れちゃうからね」 ヒューーッ

ミカサ「私はもともと嗅覚すらもコントロール下に置いているから問題ない」 シューーーッ

ライナー「俺はまだ慣れないんだが……くっ」 ヒュゴーーーッ シュルシュル

ベルトルト「僕も……うっぷ」 シュパーーーーッ

コニー「……ん? なあ!なんだか巨人どもの動きが鈍くなってねぇか?」 シューーーッ

ジャン「あ?そんなまさか……」 ヒューーッ

巨人A「ウアアァァ……グゥゥ……」 ヨロヨロ

巨人B「ギウウゥゥゥ……ゥゥゥ」 ヨロヨロ

アルミン「本当だ…それも僕達が移動している近くの個体ばかり……
      !! そうか!!サシャの放屁には巨人の活動を鈍らせる効果があるんだ!これは大発見だぞ!!」 ヒューーッ

アニ「ううっ……キモチワルイ……」 ヒュオオオオオ

ミカサ「……!」 ヒュルルル スタッ

アルミン「! ミカサ!」 スタッ

アルミン「どうしたの、こんなところで止まらないで早く逃げないと」

ミカサ「あの巨人……」

アルミン「あれは……例の巨人を倒す奇行種だね。周りの巨人の動きが鈍くなって無敵状態だけど――」

エレ巨人「ヴアアアァァ……アァ……アア……」 ヨロヨロ

アルミン「あの巨人もだいぶ参ってるみたいだね」

エレ巨人「ア゙ア゙ア゙ア゙……ァッ」 バターーン

アルミン「あ、倒れた。 ……?うなじに何か……」

ミカサ「……!!!」 シュパッ! シュルルルルルル

アルミン「ミカサ!」

 タッタッタッ

ミカサ「はぁ、はぁ、はぁ…!」 ガシッ ダキッ

エレン「……う、うぅ……」

ミカサ「!!! エレン! エレンなのね!?」

エレン「……ミカ……サ? 俺……一体何して……」

ミカサ「エレン……本当にエレンだ……よか、よかっ――」 ウルウル





エレン「―― って、くっせえええええええええ!! ミカサ、お前おならしただろ!!」

ミカサ「」

エレン「うわ、ちょマジくせぇ!! 何食ったらこんなに濃いの出るんだよミカサ!!」

ミカサ「え、あ……違う、これはサシャの放屁で」

エレン「お前そのネタ2度目だぞ? 分かった分かった、そういうことにしといてやるよ」

ミカサ「あの……」

エレン「わりぃな、誰だってする生理現象なのに大げさに嫌がっちまって……いや、にしてもこれは酷いな」

ミカサ「」

その後、エレンの巨人の力、そしてサシャの放屁の力という武器を手に入れた人類は、

巨人に対して初めての勝利を収めることになる。

だが、これから待ち受ける運命の波乱を、彼らはまだ知らない――――



                                ~Fin~

サシャが大好きなのですがこのSSでは魅力の2割も描写できませんでした
いずれリベンジしたいです

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