佐天「クッキーの作り方ですか?」 (22)

prrrr…

佐天「電話…御坂さんからだ」

佐天「はい、佐天でーす」

『御坂「あ、佐天さん?ごめんね急に電話して…」』

佐天「いえいえ。それで、何かありました?」

『御坂「あー…えーと、ね、ちょっとお菓子でも作ってみようかと思って…」』

佐天「お菓子、ですか?」

『御坂「うん。と言ってもケーキとかじゃなくて、その……クッキー、とか…」』

佐天「ふむふむ…クッキーですか。でもどうして私に電話を?」

『御坂「その……わ、私にクッキーの作り方教えてほしいなって、思って」』

佐天「クッキーの作り方ですか?」

『御坂「ダ、ダメ、かな…?」』

佐天「そんなこと無いですよー!いいですよ、作りましょうよ!」

『御坂「ほ、本当!?ありがとうー!」』

続けろ

佐天「でもこう言っちゃなんですけど、クッキーなんてそんな難しい作り方じゃ無い気がしますけど…」

『御坂「まぁ普通のだったら私も作れるんだけど…もっとこう、高級洋菓子店で売ってるようなのを作りたいのよ」』

佐天「高級洋菓子店で作られてるクッキーなんて私も作れませんよ?」

『御坂「そ、そんなことないわよ。この前作った佐天さんのクッキー、銀○の洋菓子店で買ったクッキーと同じくらい美味しかったし」』

佐天「そんな、褒めすぎですよー」

『御坂「そんなことないわよ。まぁとにかく、普通のじゃなく、もっとおいしいクッキーを作りたいの」』

佐天「まぁその洋菓子店と同じレベルかどうかはわかりませんけど、この前のクッキーでよければ、作り方教えますよ。でも、どうして急にクッキーを作ろうと?」

『御坂「うぇぇっ!?あ、いや、そ、それは……」』

佐天「…!……ははぁーん、さては、誰かにあげるつもりですね~?」

『御坂「っ!?ち、違、べ、別にあいつが欲しいって言ったから作るわけじゃ…!」』

佐天「…あいつ?」

『御坂「あ、えとその、も、もう!誰にあげるかなんていいじゃない!」』

佐天「なんか誤魔化そうとしてますー?」

『御坂「そ、その話はやめやめ!あ、そうだ、佐天さんのところのオーブン、貸して欲しいんだけど…」』

佐天「私の?まぁいいですけど。寮では作らないんですか?」

『御坂「……黒子にバレるとちょっと面倒そうなのよ…そうでなくても、他の寮生も居るし…」』

佐天「あぁー…なーる。わかりました、いいですよ」

『御坂「ありがとう。じゃあ材料買っていくね。なにが必要かな?」』

佐天「材料ならほぼ揃ってるんで大丈夫ですよ?」

『御坂「だ、駄目よ!作り方教えてもらうんだし、キッチン借りるんだし、材料くらい持っていくわよ」』

佐天「そうですかー、んー、じゃあ……薄力粉、無塩バター、粉砂糖、ショートニング、ベーキングパウダー、生卵、板チョコをお願いします」

『御坂「わかった、じゃあ買ったらすぐに行くね」』

佐天「待ってますねー」

‐佐天部屋‐

コンコン

佐天「はーい」ガチャ

御坂「こんにちは、佐天さん」

佐天「いらっしゃーい、ささ、どうぞどうぞ」

御坂「ありがと。これ材料だけどあってる?」

佐天「ええ、大丈夫ですよー」


佐天「さて、手は洗ったし、じゃあ作りましょうか」

御坂「うん」

ん? それクッキー?!
失礼……

佐天「まず、薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるいましょう。あ、粉砂糖もふっておきましょうか」

御坂「両方ふるのね」

佐天「次にボールにバターとショートニングを入れて、泡だて器で混ぜ合わせます」

御坂「ふむふむ」

佐天「ツヤが出てきたら、卵の卵黄と粉砂糖を入れて混ぜます」

佐天「後は、合わせておいたベーキングパウダーと薄力粉を3回に分けてヘラで混ぜます」

佐天「ボールを回しながら、ヘラで生地を縦に切るように混ぜます」

御坂「粉っぽいけど大丈夫?」

佐天「大丈夫ですよ。ボールを何回か回しながら混ぜていけば粉っぽさはなくなりますから」

御坂「あ、本当だ」

佐天「混ぜ終わったら、板チョコを細かく砕いて入れましょう」

佐天「で、生地をラップに入れて、冷蔵庫で1時間くらい寝かします」

御坂「じゃあ待ちましょうか」

みてるぞー凄いみてるぞー

‐1時間後‐

佐天「さて、今日はすでにこちらに1時間前に作ったものをご用意いたしました」

御坂「料理番組じゃないんだから…」

佐天「あはは、すみません、じゃあ続きいきますか」

御坂「そうね」

佐天「では、生地を綿棒で伸ばして、型を取りましょうか。いろいろありますけど、どれ使います?」

御坂「そうね…ゲコ太の型は」

佐天「ゲコ太の型は無いですね」

御坂「うー…じゃ、じゃあ……あっ、これクマさん?これにするわ!」

みてるぞー凄いみてるぞー

佐天「じゃあそれ使いましょうか。他にもありますけどどうします?」

御坂「沢山あるのね…あれ、これは…四葉のクローバー?」

佐天「よくわかりましたね。ハートが四つくっ付いてるのいいですよね」

御坂「じゃあこれも使うわ」

佐天「じゃあ型取りしてっと…さて、じゃあオーブンを余熱しますか」

佐天「150度で使うので3分くらいですかね」

佐天「…余熱したら、後は焼くだけですね。150度のオーブンで30分焼きます」

御坂「完成が楽しみね」

みてるぞー凄いみてるぞー

-30分後-

佐天「はい、完成です」

御坂「美味しそうー!」

佐天「ちょっと味見しましょうか」

御坂「そうね」

パクッ サクッ
御坂「ん~おいしー!」もぐもぐ

佐天「上手に焼けましたねー」もぐもぐ

御坂「ありがとう、佐天さん!これであいつに渡せるわ!」

佐天「あいつ?あいつとは一体誰のことですかー?」ニヤニヤ

御坂「あぅ…い、いや、それは…」

佐天「もーしーかーしーてー、殿方に渡すものですかー?」ニヤニヤニヤ

御坂「だ、だだ誰でもいいじゃないっ!」

コンコン
初春「佐天さーん、いますかー?」

佐天「あれ、初春?どうしたのー?」

初春「新しいゲーム買ったんで一緒にしませんかー?」

御坂「ほ、ほら、初春さん呼んでるし、じゃあ私行くね!」

佐天「あ、御坂さん!」

ガチャ
初春「佐天さーん……あれ、御坂さん?」

御坂「初春さん、こんにちはー!じゃあねー!」タタタッ

初春「あっはい…」

初春「佐天さん、御坂さんどうしたんですか?ってなんですかこれ」

佐天「ちょっとクッキー作ってたんだよー」

初春「クッキーですか?」

紫煙

なんか甘いもの食いたくなってきた

みてるぞー凄いみてるぞー

―――
――


初春「成程ー、そういうことだったんですかぁ」

佐天「そうそうー」

初春「御坂さんが、へぇー」

佐天「寮の厨房だと、いろいろ周りの目がうるさいから、私んちのオーブン貸してーって、もう大騒ぎだったんだからぁ」

初春「それでこんなに。…ふふ、なんか意外ですねー」

佐天「でしょー?…まぁでも、御坂さん元気になったみたいでよかったー」

初春「ですねー。でもいったい誰にプレゼントするんでしょう?」

佐天「それがいくら聞いても教えてくれなかったんだよねぇー」

初春「へぇー?」

佐天「ねぇー?」

初春&佐天「ふふふっ♪」

あ、ホントにそれだけだったんだ…

御坂って上条に惚れてるってだけで魅力9割9分9厘減だよね

それさえなければ素直にブヒれるのにもったいない
やっすい汎用理不尽暴力ツンデレとか誰得だよ



あーさっさと原作で上禁くっつかねーかなー

サテンさんが御坂よりおいしいクッキー作れるとは思えない

御坂って普通に料理上手いよね

このSSまとめへのコメント

1 :  烈風ZZ   2016年08月16日 (火) 19:04:40   ID: o-OpcJSd

最後辛辣w

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