フレデリカ「フレンチバトルドームごっこ」 (19)


これはモバマスssです

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フレデリカ「ふんふんふふーん、フランスー」


杏「それ言った事なかったっけ?」


フレデリカ「無かった気がするんだよねー、多分」


文香「それで…今日は、フランスに行くのですか?」


肇「あ、私パスポート持ち歩いてますよ」


杏「なんでさ」


フレデリカ「ざんねーん、フランスには行きたいけどお仕事があるからねー」


杏「どうしたの?フレデリカちゃんがまともな事言ってるぞ?」


文香「では、フランス流の焼肉を…」


肇「フランス流って何なんでしょう…」




フレデリカ「だからねー、みんなにフランスの雰囲気を楽しんでもらう為にこれ持ってきたんだー」ドンッ


杏「こっ、これは!」


文香「まさか…!」


肇「かの有名な、超エキサイティンなゲーム!」


フレデリカ「そー!フレンチバトルドーム!」


杏「うわなっつかしいなぁ。よくCMやってたよね」


文香「まさか、この年になって再び目にするとは…」


肇「人生、何があるか分かりませんね」


杏「…ん?アメリカンじゃないの?」


文香「何をおっしゃっているんですか?フランス気分なのですからフレンチで問題ありませんが…」


杏「いやゲーム名自体の話だよ」




フレデリカ「えっとねー、フランスはとっても優雅でほわーって感じの国なんだー多分」


杏「アバウト」


肇「つまり、このゲームも優雅にほわーっとしなければならない、と?」


フレデリカ「そのとーり!」


杏「何で分かるのさ」


文香「では…より、ほわほわしている方が勝ちになるのでしょうか?」


肇「ふふ、どうやら私の勝利のようですね」


フレデリカ「まー普通のバトルドームなんだけどねー」


杏「フランス要素は?」


フレデリカ「ないよ?」



肇「確か、ボールを相手のゴールにシューッ!すればいいんですよね?」


文香「ボールの色によって、点数が違ったような…」


杏「まぁルールなんててきとーでいいでしょ」


フレデリカ「力入れ過ぎると台が動いちゃうから気をつけてねー」


文香「…縦にして私のゴールを上にすれば、絶対負けないのでは…?」


杏「それ楽しい?」


肇「その場合他の三人から狙われますよ?」


文香「…平等にいきましょうか」


フレデリカ「じゃー…開始!」



ヴォォォォォン


杏「……」バシーンバシーン


文香「…くっ…」バシーンバシーン


肇「……あっ…」バシーンバシーン


フレデリカ「よっ……」バシーンバシーン


杏「……」バシーンバシーン


文香「……よしっ」バシーンバシーン


肇「…むっ…」バシーンバシーン


フンフンフフーン「そいやっ…」バシーンバシーン



杏「絵にならない」


肇「奇遇ですね、同じ事を考えていたところです」


文香「流石に、子供用のゲームを10代後半の四人でやっても…あまり、面白くありませんね」


フレデリカ「まったくエキサイティンじゃないねー」


杏「もっとこう、熱くなるようなのがいいね」


フレデリカ「あ、じゃーバトルドームごっこやるー?」


杏「バトルドームごっこ、とは」


文香「事務所の庭にゴールを四つセットして、バトルロイヤル式のサッカーかと」


肇「ゴール、事務所にあるんですか?」


フレデリカ「ねーねー、肇ちゃん」


文香「ないのなら…作ればいいのです」




文香「ふぅ。ネットは容易に用意出来ました…んふっ」


杏「漁業やった事あってよかったねー」


フレデリカ「え?アイドルが漁業を?!」


肇「実際やった事あるから何も言えないんですよね…」


杏「枠組みはどーする?」


肇「でしたら、部屋の端に沢山積まれている炬燵の足を使いましょうか」


フレデリカ「ゴールの所に少し穴掘ってくるねー」


文香「ボーリング経験が活きてきましたね」


杏「私達色々やってるなぁ…」



肇「よし…完成です!」


フレデリカ「ボールはどーする?」


杏「あ、やば。一番大事なの忘れてた」


文香「…ボールは作った事がありませんからね…」


肇「茄子さんが大量に懸賞で当てて持ってきてくれるとありがたいのですが…」


杏「フラグ建てようにも、茄子さん達は昨日からロケ行っちゃってるからなぁ」


フレデリカ「じゃーそれこそさっきのバトルドームのボール使うー?」


杏「まぁそれでいっか…よくないよ」


肇「50個も芝生にばら撒いたら失くしそうですね…」


文香「無いのですから、仕方ありません…始めましょう」




杏「よっ…ほっ…あ、見失った」


フレデリカ「あれー、ボールがないなー」


肇「きゃっ!」すってーん


文香「踏むと転んでしまいそうですね…気をつけなけれあっ!」すってーん


杏「ボールお尻で踏むと痛そうだなぁ」


フレデリカ「ねー杏ちゃん、ボールどこにあるか知らない?」


杏「探せ、この芝生の何処かに置いてきた」


肇「よし…文香さんのゴールにシューッ!」


文香「ディフェンス!…出来ませんでした…」


杏「地味過ぎる」



フレデリカ「楽しくないねー?」


杏「まぁボール小さいし見失うし蹴りずらいしね」


肇「やっぱり普通のサイズのボールを買ってくるべきですって」


文香「ですが…50個もとなると、金額が嵩みますから…」


杏「他に何か代用できそうな物ないかね」


肇「泥だんごで…私達の脚力ですと、直ぐに崩れてしまいそうですね」


フレデリカ「あ、ボウリング玉ならあるよー?」


杏「怪我したいの?」



杏「事務所の他の人達から何かそれっぽいもの借りる?」


フレデリカ「他の人達に迷惑かけちゃダメだよ?」


杏「…おぉう」


肇「でしたら、レッスンルームからバランスボールでも借りてきましょうか?」


杏「まぁそれでいっか」


文香「では、直ぐに借りてまいります」


肇「真面目な印象を持たれている私と文香さんが行くのが得策でしょうね」


杏「おい」




肇「ただいまもどりましたー」


杏「うぉう、バランスボール50個もあったんだね」


フレデリカ「壮観だねー」


文香「代車に乗せるのが大変でした…」


フレデリカ「よく運べたねー、すごーい」


杏「これなら蹴りやすいね」


文香「それでは、始めましょう」



杏「えいっ!…とんでった」


フレデリカ「痛…くない!」


文香「それっ…楽しいですね」


肇「バランスボール、蹴ると爽快ですね」


フレデリカ「そいやっ!」ばいーん


杏「シュッーッ!」ばいーん


肇「やあっ!」


フレデリカ「とうっ!」


杏「あはははは、あはははは」


フレデリカ「たーのしー!」




杏「ねぇ」


肇「…はい、そうですね」


杏「ボールデカくてゴールに入らない」


家にありました
一人でも割と楽しいです
お付き合い、ありがとうございました

肇の前日譚も投稿し始めたので、よろしければ

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