リュウ「格闘技において、呼吸は非常に重要だ」ケン「そうだな」 (24)


リュウ「はあああああっ!」

ケン「でやああああっ!」

バキッ! ドカカッ! バキィッ! ドガッ! ドゴォッ!

リュウ「波動拳!」ボッ

ケン「昇竜拳!」ビュオッ

バチィッ!!!

リュウ「ハァ、ハァ……今日のところはこれくらいにしておくか」

ケン「ハァ、ハァ……ああ、いい汗かいたぜ」


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ケン「ふぅ、やっと息が整ってきたぜ」

リュウ「ところで――」

ケン「ん?」

リュウ「格闘技において、呼吸というのは非常に重要だ」

ケン「まぁ、そうだな。呼吸が乱れると、優勢だったのに一気に逆転されることもあるしな」

リュウ「というわけで、他のファイター達にどんな呼吸法を取り入れてるか聞いてみないか?」

ケン「おお、そりゃためになりそうだな。行ってみようぜ!」


春麗「呼吸法?」

リュウ「ああ、どんな呼吸法を取り入れてるのか、教えて欲しいんだ」

ケン「他人からものを教えてもらうってのも立派な修行だからな」

春麗「二人とも研究熱心ね~」

ケン「特にリュウがな」


春麗「秘伝の部分もあるから、あまり詳しくは教えられないけど、基本的には腹式呼吸ね」

春麗「丹田の部分に力を込めて、そこに気を蓄えるように吸うって感じかしら」コォォ…

春麗「そうすることで、体内の気を効率よく練り、技を繰り出すことができるの」

リュウ「なるほど、空手の“息吹”に似ているな」

ケン「空手は中国拳法に由来してるって説もあるし、似てる部分があるのは当然かもしれないな」

春麗「こんなところでいいかしら?」

リュウ「ああ、どうもありがとう」

ケン「参考になったぜ!」


本田「ほう、呼吸について知りたいと?」

リュウ「ああ、力士はどんな呼吸法を取り入れてるんだ?」

本田「相撲の立ち合いというのは、一瞬の勝負でごわすからな」

本田「思いっきり息を吸って……力を溜めて……」

本田「取り組み開始とともに爆発させる! ……って感じでごわすな!」

ケン「相撲って、ほんの数秒で勝負が決まっちゃうこともあるしな」

リュウ「短期決戦で決めたい時は、有効な方法かもしれないな」


本田「たとえば、こういう風に……」スゥゥッ

本田「それっ!」

本田「ドスコーイッ!!!」ギュオオオオオッ

ケン「うおっ!」サッ

ズガァンッ!!!

本田「ガッハッハ……すまんすまん! ついスーパー頭突きしてしまったでごわす!」

ケン「気をつけてくれよ……ブチ当たってたら、ケガじゃ済まなかったぜ……」

リュウ「壁にヒビが入っている……凄まじい威力だ」


ザンギエフ「オレに質問だと? おう、なんでも聞いてくれ!」

リュウ「プロレスラーはどんな呼吸法を取り入れてるんだ?」

ケン「まあ、お前が呼吸法なんて上品なもんを取り入れてるとも思えないけど」

ザンギエフ「いやいや、そんなことはないぞ!」

ケン「そうなのか?」


ザンギエフ「オレのこの筋肉で暴れまわると、やはりスタミナを激しく消耗する」

ザンギエフ「だから、長時間スタミナをもたせるように呼吸も工夫せねばならんのだ」

ザンギエフ「オレはレスリングだけでなく、マラソンや水泳などあらゆるスポーツの呼吸を研究して」

ザンギエフ「それを実践しているのだ!」

ザンギエフ「オレのパワーを最大限に生かすには、最高の呼吸が必要になるからな!」

リュウ「結構考えてるんだな……」

ケン「さすがモスクワ大学出のインテリだぜ」

ザンギエフ「あと、スタミナをつけるにはやっぱりこれだな!」サッサッサッ

リュウ「これはコサックダンスだな」

ザンギエフ「お前たちもやるか!?」サッサッサッ

ケン「いや……遠慮しとくわ」


ブランカ「ウオッ? なんだ!?」

ケン「ブランカ、お前は戦ってる時、呼吸はどうしてるんだ? なにか気をつけてることとかあるか?」

ブランカ「……とくにキにしたことないな」

ブランカ「イキはすいたいトキにすって、はきたいトキにはく!」

ブランカ「それでジュウブン!」

ケン「……だろうと思ってたよ」


ブランカ「ウオッ、ウオッ、ウオッ!」グルグルグルッ

ブランカ「ウオッ、ウオッ、ウオッ!」ピョンピョン

ケン「相変わらず、とんでもない運動量だな……とてもかなわんぜ」

リュウ「ブランカは野生で育ち、自然と最適な呼吸法を身につけていったんだろうな」

ケン「そうだな、あんだけ激しく動き回っても、息一つ乱れないもんな」

ブランカ「ウオーッ!!!」ギュルルルルルッ


ダルシム「ヨガの呼吸法を知りたい?」

リュウ「ああ、どんな呼吸法を取り入れているんだ?」

ダルシム「それを教えようと思ったら、三日三晩あっても足りないが……」

ケン(さすがヨガだぜ……!)

リュウ「三日三晩かかってもかまわない。教えてくれ」

ダルシム「そうか。では――」

ケン「いやいやいや! そんなヒマないから!」

ダルシム「そうか」


ダルシム「まぁ、いずれにせよ、ヨガの呼吸は“深く”行うことが重要だ」

ダルシム「健康法としてのヨガも、戦闘法としてのヨガも、それは変わらない」

ダルシム「そして、ヨガの呼吸法を極めれば――」

ダルシム「こうして火を噴くこともできるようになる」ボワッ

リュウ「なるほど!」

ケン(なるかなぁ……)


ケン「よう、ガイル!」

ガイル「お前たちか。試合をしようという様子でもないが、俺になにか用か?」

リュウ「実は今、呼吸法についてみんなに聞いて回ってるんだ」

ガイル「ほう……たしかに格闘技において呼吸は重要なファクターだからな」

ケン「で、お前はどういう呼吸法を取り入れてるんだ?」

ガイル「俺の呼吸法? そんなもの決まってるだろう」

ケン「決まってる?」

ガイル「やってみせよう」

ガイル「こうだ」スゥ…


ガイル「ハァ~……」



リュウ「ああ、なるほど……」

ケン「“ため息”か……」










おわり

ガイルはためがないと何も始まらんからな

ナッシュとレミーもか

エドモンドも溜めじゃね?

拳を極めし者には聞かないの?

仮面被ってるバルログはどうやって呼吸してるんだろうな

結構真面目な内容……だと思ったのに!

いいオチだった

陸軍中野予備校的な呼吸勝負かと思ったら違った

すまん

好き

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