女「男君が血溜りで倒れてる」【ギャグファンタジーミステリ】 (21)



女「そんな、いったい誰がこんなことを……」

男友「俺たちはこの首につけられたチョーカーの効果で魔法が使えないってのに……」

ネコ「そんな……」




・短編

・オチだけ決めてる

・トリックわかってもスルーして


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タチ「迎えが来るのは三日後。それまでこの館から動けないのに……」

女友「男君が……どうして……」

女「とりあえず女友。回復してあげて」

女友「はい」パァァァ

ネコ「えっ」

タチ「どうしたのよ」

男「ううぅ……」



女「いったん状況を整理しましょう」

男友「通信魔法も使えねえ。このチョーカー外せないのかよ」

タチ「だめね。外部から決められた人じゃなきゃ外せないのは知ってのとおりでしょ?」

ネコ「いや、あの」

女友「男君の傷は刺し傷でした。幸い急所は外していたようです。今は綺麗に治って眠っています」

女「そう。ありがとね、女友」

女友「いえ。それにしてもいったい誰が……」

ネコ「……」ビシビシ

タチ「なによ」


登場人物

男   食堂で血溜りのなか発見される。後ろから刺されたような傷。凶器は不明。よくもてる。

男友  男の友人。魔法使えない合宿(仮称)の発案者。男がやられたのでハーレム状態。

女   探偵役。みんなから親しまれやすい人物。貧乳。

女友  女の友人。食事とか家事とか担当。男のことを片思いしてる。巨乳。

ネコ  ロリ枠。常識人。タチと相部屋。

タチ  クサレ。ネコと相部屋。



女友「外部の犯行とかじゃないんでしょうか」

女「館のドアも窓も全部鍵がかかってたんでしょ?」

男友「ああ。昨晩からこの館に入ったのは誰もいねえし、この館にいるのは俺たちだけだ」

タチ「そうなると、犯人はやっぱり」

女「……この中にいるんじゃないかしら。信じられないけどね」

女友「そんな……!」


女「まずは、そうね。みんなのアリバイを聞きましょうか。犯行予想時間は大体六時頃。その時間みんななにしてた?」

男友「その時間は、確かまだ部屋で寝てたぜ」

女友「私は厨房で食事の用意をしていました」

ネコ「……タチと一緒に部屋にいた」

タチ「ネコと一緒に部屋にいたわね」

女「私は部屋でシャワーあびてたわ。そうなると明確なアリバイがあるのはネコちゃんとタチちゃんだけね。まあ、二人が共犯じゃなければだけど」


女「あとは動機……かしら」

男友「動機?」

女「ええ。男君をこんな目に合わせるだけの理由。まさか理由もなしにってわけじゃないでしょうに」

女友「そんなの……男君は優しくて、かっこよくて、恨まれるような人じゃないですよ」

タチ「まあ、妬み。とかはあり得るんじゃない?」

ネコ「……妬み」

男友「そこで俺見んなよ。あいつは友人だし、そりゃ羨ましいとは思ってるけど俺は俺で好きな人いるからなあ」

女「……!」

男友「なんだよ」

女「な、なんでもないけど。えっと、そうね。動機はなにかあるんでしょ。それはまだ私たちにわかるものじゃないわ」


女「今のところの考えだけど、犯人は食堂に男を呼びつけて物陰とかに隠れてたのよ。そして不意をついて魔法の剣とかでグサッと」

タチ「魔法の剣って言うのは?」

女「凶器が見つからないことと、隠蔽の高さ。それに男君に抵抗の跡がなかったからね」

男友「でも魔法は誰も使えないんだよな」

女「ええ。だから犯人はチョーカーの機能を何らかの方法でOFFにしたってことね」

タチ「そんなこと可能なの?」

女友「なんともいえません。開発に携わってきたのでよく知っていますが、このチョーカーは素人が適当にいじったところで簡単に機能をOFFにはできません」

女「じゃあ犯人はその方法を何らかの形で知ってる者、ってことかしら」

女友「恐らくですけど……」

女「いったい誰が……」

ネコ「……えっ」

タチ「どうしたのよ」


女友「あの、私。男君のところ。様子を見に行ってきますね」

女「一人で大丈夫?」

女友「はい。男君は私がまもりますね!」タタタタ・・・

男友「・・・・・・あんないい子に想われるとか。男が羨ましいわ」

女「・・・・・・へー。そう。あんな子がいいんだ」

男友「なんだよつっかかって」

女「別にー」

タチ「微笑ましいわね」

ネコ「・・・・・・動機」

タチ「何かいったかしら」

ネコ「なんでもにゃい」


 一日目 終了


 二日目

女友「キャアアアアアアアアアアアア!!」

女「どうしたの!?女友ちゃん!」バタン

女友「男君が・・・・・・また!」

男友「何が・・・・・・!って。また男が血溜りの中で倒れてやがる!」

女「傷は浅いわ。女友!」

女友「は、はい!」パアアア

男友「まだ血が固まってないって事は!」

女「ええ。犯人がまだ近くにいる可能性があるわね。女友。何か見なかった?」

女友「い、いえ。私が食堂に来たときには既に・・・・・・」

タチ「どうしたのよ」

ネコ「・・・・・・ねむ」

女「二人とも!男君がまた・・・・・・!なにか怪しい人影を見なかったかしら」

タチ「怪しい人影・・・・・・?いえ、まったく見かけなかったわ。ねえネコ」

ネコ「うん。でも寝ぼけた頭だから詳しくは見てないかも・・・・・・」

男友「食堂に他に出られる場所はないぜ。出入り口はそこだけだ」


女「・・・・・・男君の様子は?」

女友「今のところは何ともないですね。治療が早かったので変なばい菌とかも入っていませんでした」

男友「食堂内を調べてみたけど隠れられそうなところに人はいなかったぜ」

タチ「出入り口も昨日の今日だからしっかり施錠してあるし、外部の犯行と言う点はもう考えられないわね」

ネコ「姿を見えなくする魔法でもここまで痕跡残さずは無理」

女「そうなると、ほんとにこの中にしか考えられないわね・・・・・・」

女友「で、でも・・・・・・私は皆さんを疑いたくはないです・・・・・・」

男友「女友・・・・・・」

ネコ「・・・・・・」

タチ「ネコ?」

ネコ「・・・・・・なんでもない」


女「とりあえずひとりひとりに話を聞いてみることにしたわ」

男友「で、まずは俺からと」

女「まあ、嫉妬とかそういうことじゃないけど、男友と話したかったのも事実だもん」

男友「俺は男と普通にいい信頼関係築けてると思うん、だがなあ」

女「でもこの前お菓子とられたーって騒いでたじゃない」

男友「いや、そんなことでぶっ刺すやつに見えるのかよ!」

女「冗談よ」クスクス

男友「お前なあ・・・・・・」

女「それで朝は今日の朝は何やってたのよ」

男友「いや、なんか早起きしちまって。シャワーでも浴びようかと思ったら悲鳴が聞こえたもんですぐ部屋飛び出して見に行った」

女「ああ。だからあなたにしては早かったのね」

男友「結局間に合わなかったもんだけどな。しかし、男を刺すような奴か・・・・・・」

女「心当たりでもあるの?」

男友「んー・・・・・・悪い。俺あんま頭良くねえからわかんねえや」

女「そう。じゃあ次女友呼んできて貰える?」

男友「うい」


女友「呼ばれました」

女「呼びました」

女友「話聞くって・・・・・・その」

女「別に犯人だ、って疑ってるわけじゃないわよ。手がかりが欲しいだけ」

女友「そ、そうですか」

女「男君が刺された、って言うか。今日も刺し傷だったわけ?」

女友「はい。昨日と同じように後ろから、グサリと」

女「女友は犯人を見なかったのかしら」

女友「私が来たときには倒れていたので、その・・・・・・」

女「いいのよ。むしろ女友が無事で安心したわ」

女友「女さん・・・・・・!」

女「さんづけじゃなくていいわ。私もいつの間にか女友って呼んでるし」

女友「あ、じゃあ。女ちゃん・・・・・・」

女「うん。じゃあ次はタチちゃん呼んで来てちょうだい」

女友「はい!」


タチ「きたわ」

女「じゃあ、早速で悪いんだけど・・・・・・」

タチ「そうね。私も早く解決してネコで遊びたいもの」

女「・・・・・・で?」

タチ「そうね。私も早く解決してネコと遊びたいもの」

女「なんか今聞こえた気が・・・・・・」

タチ「気のせいよ」

女「そ、そうよね。じゃあ、えっと。なにか手がかりとか・・・・・・」

タチ「無いわね」

女「そんなバッサリ!?」

タチ「いえ、私ずっとネコと一緒だったし、それに男君をどうにかしたいわけじゃないから」

女「まあ、嫉妬とかとは無縁そうだもんね」

タチ「ネコを取るとかいったらこんなものじゃ済まさないし」

女「あれ!?もしかしてタチちゃん一番怪しいんじゃない!?」

タチ「なんでよ」

女「なんでじゃないと思うんだけどなあ!」

タチ「そうね。私なりの予想だけど」

女「うん?」

タチ「犯人なんていない、ってのもあるんじゃないかしら」

女「・・・・・・いない?」

タチ「じゃあ次はネコよね。呼んでくるわ」

女「あ、うん。お願い」

タチ「可愛いからってだめよ?」

女「なにを!?」

タチ「そりゃナニを」

女「!!?」

タチ「冗談よ」

女「そ、そうよね・・・・・・」

タチ「八厘冗談よ」

女「はあ・・・・・・!??あの人ほとんど本気だ!!?」


ネコ「・・・・・・来ました」

女「あ、うん・・・・・・座って」

ネコ「えっと、疲れてます?」

女「いえ、大丈夫よ」

ネコ「無理はしないでくださいね。あんなことがあったんですから」

女「・・・・・・確かに惚れそう」

ネコ「・・・・・・?」

女「なんでもないわ。えっと、なにか手がかりとか知ってる?ネコちゃん」

ネコ「たぶんタチから聞いた以上の情報は出てこないですよ」

女「それはそうだけど、でもネコちゃん自身の意見を聞きたいなって」

ネコ「はあ」

女「それで、何かないかしら」

ネコ「・・・・・・女友さんのチョーカーとかはスルーなんですか」

女「・・・・・・?何か言ったかしら。小声だったからちゃんと聞き取れなかったんだけど」

ネコ「・・・・・・ナンデモナイデス」

女「そう。じゃあ、ネコちゃんなりの推理とかあるかしら」

ネコ「・・・・・・推理、ってわけじゃないけど」

女「なにかしら?」

ネコ「こういうとき第一発見者が怪しいとかミステリーの定番ですよね」

女「第一発見者・・・・・・ね」

ネコ「まあ、たいして参考にはならなさそうですが」

女「そんなことないわよ。ありがとね、ネコちゃん」

ネコ「・・・・・・別に。あの、それでなんですけど」

女「どうしたのかしら?」

ネコ「なんで椅子に座らないで、私の目の前にしゃがんで話をされているんでしょう」

女「ああそれは、小さい子と話すときは目線より下で話して――――」

ネコ「先に戻ってますね」

女「ああ待ってネコちゃん!悪気は無いの!!」

二日目 終了

犯人は誰なんでしょうかー
いやー、謎ですねー
・・・続きは後日

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