サターニャ「特訓よヴィネット」 (34)

ヴィーネ「突然どうしたの?」

サターニャ「ヴィネットには悪魔らしさが足りないわ」

ヴィーネ「確かにガヴとかラフィからよく言われるけどどうして特訓?」

サターニャ「あなたが悪魔らしくないからよ」

ヴィーネ「さっき聞いたわよ」

サターニャ「あなた最近仕送りが減ったらしいじゃない?」

ヴィーネ「そ、それは・・・」

サターニャ「このままじゃ仕送りが減るどころか魔界に強制送還なんてこともあるかもしれないわね」

ヴィーネ「なっ!?」

サターニャ「そんなヴィネットのために私が特訓してあげようというの感謝しなさい」

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ヴィーネ(悪いことなんてしたくないけどガヴに会えなくなるのは嫌だし・・・)

ヴィーネ「分かったわ特訓してサターニャ」

サターニャ「聞こえないわね特訓してくださいサターニャ師匠でしょ?」

ヴィーネ「くっ特訓してくださいサターニャ師匠」

サターニャ「そこまで頼まれたら仕方ないわねこの大悪魔サタニキア様があなたを立派な悪魔にしてあげようじゃない」

ヴィーネ(なんでこんなことに・・・)

ヴィーネ「えとサターニャまずはは・・・」

サターニャ「師匠!」

ヴィーネ「さ、サターニャ師匠悪魔はどんな悪いことをすればいいんですか?」

サターニャ「ふふっまずはそこからねそれと悪いことではなく悪魔的行為(デビルズアクション)よ復唱しなさい」

ヴィーネ「で、でびるず・・・あくしょん・・・」

サターニャ「声が小さい!」

ヴィーネ「でっ・・・悪魔的行為(デビルズアクション)!」

サターニャ「なかなかの出来ねその調子で次に行くわよヴィネット」

サターニャ「じゃあ手始めに教科書に落書きをしてもらうわ授業中にね」

ヴィーネ「なっ!?そんなこと出来るわけないじゃない」

サターニャ「これくらいは悪魔として出来て当然のことよそれとも立派な悪魔になることは諦めるのかしら?」

ヴィーネ「分かったやるわよやればいいんでしょ!」

ー授業中ー

ヴィーネ(とはいったもののなにをどうやればいいのかわからない・・・)

ヴィーネ(どうすれば立派な落書きを・・・)

ー昼休みー

ガヴリール「ヴィーネ食堂に・・・どうしたの?」

ヴィーネ「私は授業中になんてことを・・・」

サターニャ「へぇなかなかの落書きじゃない褒めてあげるわ」

ガヴリール「落書き?」

ヴィーネ「ち、違うのよガヴこれは立派な悪魔になるために仕方なくやったことで・・・」

サターニャ「誇りなさいヴィネットあなたは悪魔としてなかなかの素質を持っているわ」

ガヴリール「いや落書きくらいで悪魔もなにもないような」

サターニャ「それはそうとガヴリールあなたは落書きをしたことがあるのかしら?」

ガヴリール「したことないけど」

サターニャ「ふふっ所詮天使ってことね結局私たち悪魔に天使が敵うわけないのよ」

ラフィエル「そうですね流石サターニャさんです」

サターニャ「ちょっとあんたいつからそこに!?」

ラフィエル「サターニャさんのいるところが私のいるところですから」

サターニャ「答えになってないんだけど」

ラフィエル「それよりもガヴちゃんとヴィーネさん学食に行っちゃいましたよ」

サターニャ「え?」

ー食堂ー

サターニャ「師匠を置いていくなんていい度胸じゃないヴィネット」

ヴィーネ「いやなんか話し込んでたし・・・」

ガヴリール「師匠?」

サターニャ「そうよ私はヴィネットの師匠なの」

ガヴリール「ヴィーネも大変だな」

サターニャ「それどういう意味よ」

ガヴリール「そんなことよりもまた間違えてまとめ買いすんなよ」

サターニャ「あれは間違えたんじゃないって言ってるでしょ」

ラフィエル「流石ですサターニャさん」

サターニャ「なにがよ」

ヴィーネ「迷惑になるからはやく選んじゃなさいよ」

サターニャ「そ、それもそうね」

ラフィエル「相変わらずヴィーネさんは悪魔らしくないですねっほんとは天使じゃないんですか?」

ヴィーネ「!?」

ガヴリール「ヴィーネが天使なのはいつものことじゃん」

ヴィーネ「やっぱり私は悪魔失格なのね・・・」

ガヴリール「ヴィーネが死んだ魚の目をしてるとこなんて初めて見た」

サターニャ「初めての落書きを成功させて浮かれていたようねヴィネット」

ヴィーネ「別に浮かれてなんかないんだけど」

サターニャ「私も初めて落書きをした時には・・・」

ガヴリール「あ、ヴィーネあそこの席空いてる」

ヴィーネ「じゃあ行きましょ」

ラフィエル「そうですね」

サターニャ「ってちょっと聞いてるの?!」

ー放課後ー

サターニャ「さてヴィネット次の悪魔的行為(デビルズアクション)を始めるわよ」

ヴィーネ「落書きより簡単なのがいいんだけど」

サターニャ「ええ今度のは簡単よなにせ何にもしなくていいんだから」

ヴィーネ「なんで何にもしないことが悪いことなの?」

サターニャ「宿題をやらないということよ」

ヴィーネ「そ、それは駄目よ!宿題やらないと先生に怒られるしガヴに見せてあげれないじゃない」

サターニャ「ガヴリールを甘やかしすぎよ!」

ヴィーネ「だってこっちの学校じゃ留年っていうのがあるわけで・・・それにガヴと違う学年になるのは嫌だし」

サターニャ「とにかく!宿題をやらないようにわかった?」

ヴィーネ「やってみるわ」

ー次の日ー

ガヴリール「ヴィーネさーん宿題を見せてもらえませんかねー」

ヴィーネ「ご、ごめんねガヴ昨日宿題するの忘れちゃって・・・」

ガヴリール「ヴィーネが?」

ヴィーネ「う、うん昨日はいろいろあって」

ガヴリール「じゃあ今から一緒にやらない?まだ時間あるわけだし」

ヴィーネ「そ、それは・・・そう!プリントを無くしちゃって・・・」

ガヴリール「それじゃ仕方ないか」

ヴィーネ「でも手伝ってあげるくらいはできるわよ」

ガヴリール「え?でも・・・」

ヴィーネ「いいからいいから」

ガヴリール(どうしたんだヴィーネ・・・)

「宿題を提出しろー」

ヴィーネ「宿題はやっていません」

ヴィーネ(やっちゃった・・・怒られるっ・・・)

「そうか次からは気をつけろよ」

ヴィーネ「へ?」

サターニャ「宿題?そんなものこの大悪魔サタニキアがやるわけないじゃない」

「またか胡桃沢廊下に立ってなさい」

サターニャ「なんでよ!」

ガヴリール「またやってる」

ー昼休みー

サターニャ「贔屓よ贔屓!なんで私だけ怒られるのよ」

ガヴリール「いつもやってこないからだろ」

サターニャ「それはそうとヴィネットあなたもなかなか悪魔らしくなってきたわね」

ヴィーネ「宿題をわざとやらない日が来るなんて・・・」


ガヴリール「え?ヴィーネわざとやらなかったの?」

ヴィーネ「実は・・・ーーということがあって」

ガヴリール「悪魔も大変だなぁ」

ヴィーネ「そんな他人事みたいに・・・私が魔界に強制送還されてもいいの?」

ガヴリール「それはいやだけどさ」

サターニャ「まあこの私に教えてもらえるのだからそんなことにはならないわ」

ガヴリール「いやそもそもサターニャに教えてもらうのは無いだろ」

サターニャ「なんですって?このカリスマ大悪魔のどこに駄目なところがあるのかしら?」

ガヴリール「いつも先生に怒られて泣きながら廊下に立ってたり犬に昼飯取られたり・・・」

サターニャ「あー!もう、うるさいわね!とにかく私についてこれば立派な悪魔になれるの分かったかしらヴィネット」

ヴィーネ「う、うん(不安しかないけど)」

ー放課後ー

サターニャ「街に出るわよヴィネット悪逆の限りを尽くしにね」

ヴィーネ「相変わらずいきなりね」

サターニャ「さあ行くわよ!弟子に拒否権はないわ」

ヴィーネ「ちょ、ちょっとそんなに急がないでも付いていくから引っ張らないでっ」

ガヴリール「・・・」

ガヴリール「と言うことがあってさ」

ラフィエル「あらあら~それは面白そうなことになってますね当然尾行するんですよねガヴちゃん」

ガヴリール「気になるけど今日はバイトあるからラフィエルに任せた」

ラフィエル「任されましたガヴちゃんの分まで楽しんできますねっ」

ー尾行中ー

ラフィエル(サターニャさんはいつも騒がしいので見つけやすくて助かりますねっ)

サターニャ「今日の私はいつもと一味違うわこのカリスマ大悪魔の行動を見逃さないことねヴィネット」

ラフィエル(今日は一段と張り切ってますね)

サターニャ「まずは買い食いをするわよ」

ヴィーネ「え、でも学校帰りの買い食いって禁止されてたような・・・」

サターニャ「だからこそやる価値があるんじゃない行くわよ」

ラフィエル(相変わらずサターニャさんは悪事のスケールが小さいですね)

サターニャ「流石の私も買い食いは初めてだから緊張したわね」

ヴィーネ「これが・・・買い食い・・・」

サターニャ「ふふっやっぱりこのメロンパンは最高ね」

ラフィエル(あの犬を連れてくるべきだったと後悔して・・・あっサターニャさんのメロンパンがカラスに持っていかれましたね)

サターニャ「なっ私のメロンパンが持っていかれた!わ、私のメロンパン・・・」

ヴィーネ「お、落ち込まないでサターニャ私の肉まん分けてあげるから」

サターニャ「ヴィネットぉぉぉ」

ラフィエル(どっちが師匠なんでしょうか)

サターニャ「買い食いの次はカラオケよ」

ヴィーネ「学校帰りのカラオケは・・・」

サターニャ「だからやる価値が!付いて来なさい」

ラフィエル(不味いですね流石に一緒の部屋にまでは入れませんし・・・とりあえずは隣の部屋あたりに入りましょうか)

ラフィエル(都合よく隣の部屋に入れたのはいいですがなにも聞こえませんねこんなに完璧な防音とは・・・)

ラフィエル「とりあえず歌いましょうか!」

ラフィエル(カラオケとはなかなか楽しいものですね・・・!そういえば尾行のことすっかり忘れてました)

ラフィエル(とりあえず外の様子を見ないと・・・)

ヴィーネ「カラオケって楽しいわね今度ガヴやラフィも誘ってみんなで来たいかも」

サターニャ「そうでしょう私の選択に間違えなんてないのよ・・・ってラフィエル?」

ラフィエル「あー見つかってしまいましたか」

サターニャ「なんであんたがここにいんのよ」

ラフィエル「サターニャさんのいるところが私の・・・」

サターニャ「それは前も聞いたわよ!」

ラフィエル「ガヴちゃんにお二人が面白いことをしてると聞いたので付いて来ちゃいましたっ」

サターニャ「ガヴリールのやつぅ」

ヴィーネ「そ、それでいつから見てたの?」

ラフィエル「学校から出てすぐですね」

ヴィーネ「じゃあ聞きたいんだけど今日の私どうだった?」

ラフィエル「どう・・・とは?」

ヴィーネ「今日の私は悪魔らしかった?」

ラフィエル「(ヴィーネさんにしては)悪魔らしかったかもしれないと言えなくもないですね」

ヴィーネ「なにその曖昧な答え・・・」

サターニャ「おしゃべりはそこまでよヴィネット、ラフィエルそれと最後に行かなくちゃいけないところがあるの付いて来なさい」

ー喫茶店ー

ヴィーネ「あれここって・・・」

サターニャ「あれヴィネットここ知ってるの?」

ヴィーネ「うん、たまに来てるくらいだけど」

ガヴリール「へいらっしゃ・・・げっサターニャまた来たのか」

サターニャ「相変わらず失礼な店員ね」

ガヴリール「安心しろ私がこんな態度とるのはお前だけだ」

ヴィーネ「ガヴ?!まさかガヴが働いてるの?」

サターニャ「知らなかったの?週一でこの時間帯この曜日に働いてるのよ」

ヴィーネ「そうだったんだへぇガヴが働くなんてね教えてくれればよかったのにそれと似合ってるわよ」

ガヴリール「別に言うほどのことでもないし似合ってるとかどうでもいいし」

ガヴリール「(ちょっとラフィエルなんでここに来てんの?尾行してたんじゃ)」

ラフィエル「(いろいろありましてー成り行きでこんな感じに)」

サターニャ「なにこそこそ話しているの?はやくお客様を案内しなさいガヴリール」

ガヴリール「へいへい」

ヴィーネ(あのガヴの働くを見れるなんて今日は最高の一日ね)

ー仕送り日ー

ヴィーネ「今月はかなり悪魔らしくできたし、もしかしたら仕送り額が増えてるかも」

ヴィーネ「全然変わってないんだけど・・・」

ヴィーネ「はぁガヴと一緒のところでバイト始めようかなぁ」

終わり

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