貴方「奴隷たちに救済を」【安価スレ】 (1000)

このSSは、奴隷たちを助けていくというシンプルなSSです。
助けた奴隷をどうするかは皆さん次第です。
奴隷は人間、亜人は問いません。そのあたりは自由にお決めください。
次レスから安価を投げていきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487518094

まず最初に貴方の設定です。貴方は男ですか?女ですか?直下にお願いします。

なるほど、貴方は男性なのですね。次に、貴方の年齢を教えてください。これも直下です。

貴方は25歳、大人なのですね。次は、貴方の性格を設定します。↓1~3の範囲で募集後、コンマで判定します。

基本的に感情を表に出さないが内面はかなり感情豊かな性格

冷静沈着で合理的

奴隷制度に無謀にも立ち向かう熱血漢

候補が揃ったので、直下コンマで判定といきましょう。0の場合は下にずらします。

1、4、7:>>8
2、5、8:>>9
3、6、9:>>10

ふむふむ。貴方は無謀にも、奴隷制度に立ち向かっていく熱血漢なのですね。

次に、貴方に家柄はどんな感じなのでしょうか?↓1、2にお願いします。

最高位の大貴族

由緒ある貴族

候補が出そろいましたので、直下コンマ判定を行います。奇数で>>14、偶数で>>15となります。

奇数なので、貴方は最高位に位置する貴族の出身となりました。

最後に、奴隷の設定に入ります。↓1~3に特徴をお願いします。

人魚のハーフ

フェニックス

ドッペルゲンガー

人間の幼女

では、直下コンマで決定をします。0は先ほどと同じく下にずらします。

1~3:>>20
4~6:>>21
7~9:>>22

申し訳ございません。最後と言いましたが、もう少しかかりそうです。

貴方が最初に買う奴隷は人魚と人間のハーフです。性別は男でしょうか?女でしょうか?直下にお願いします。

すみません…。安価がずれていましたね。もう一度直下コンマで判定します。

1~3:>>19
4~6:>>20
7~9:>>21

貴方が最初に購入した奴隷はフェニックス…不死鳥と呼ばれるものです。性別はどちらでしょうか?直下にお願いします。

次に、その奴隷はどれほどの年月を生きてきたのでしょうか?↓2にお願いします。

どうやら、このフェニックスは100年ほど生きているようですね。

さて、そんな彼女はどういう方なのでしょうか?↓1~3にお願いします。

奴隷だけど不死なので奴隷特有の陰鬱としたものがない

主人にべったり
忠誠心高い

転生前の記憶がまだ目覚めておらず、自分の事を今まで人間だと思い込んでいた

候補が揃いましたので、直下コンマで判定します。この後、プロローグへと移ります。

1、4、7:>>38
2、5、8:>>39
3、6、9:>>40

設定なら3つ詰め込んでもいいと思うけどね

>>43、たしかに、その方がいいかもしれませんね。では、三つの設定を全て採用…という形でもよいでしょうか?

では、奴隷の来歴等に関しては三つとも採用する…という形を取っていきます。しばらくお待ちください…。

豪華な料理が、テーブルに整然と並べられている。

傍目から見れば、誰かの誕生日を祝っている、としか思えないほど豪華なものだ。

しかし、今日は特にそういった日ではない。

我々の食事はいつもこのようなものだ。

我々は、この国が発足した頃から存在し続けた、王家と肩を並べるほどの貴族。

すなわち、最高位に位置する貴族であるのだ。

だが、それほどの歴史を持っているということは、それだけ深い闇も知っているわけでもある。

大国、小国問わず、どの国にも奴隷制度というものは存在している。

我々が根を下ろしているこの国も例外ではない。

あらゆる国との貿易をしている都合上、この国に存在する奴隷の数は、他国とは比べ物にならないほど膨大だ。

それ故に貴族の間では、どれほどの奴隷を持つか、どれだけ高額な奴隷を持つかが、一種のステータスとなっている始末である。

だが、この家は、俺は違う。

奴隷が、どれほど辛い生活をしているかを知っている。

奴隷が、全てを、自分の未来さえも放棄し、ただ死が訪れるのを待っていることも知っている。

だから、俺はそんな人を助けたい、その一心でひたすら研鑽を続け、家督を相続するほどになった。

いつからか、そんな俺を熱血漢という人もいるが、そんなものは気にしない。

誰かを助けたい、そう思い、ただそのためにがむしゃらに行動するのがいけないのだろうか?

答えは否、誰にだって、自分の意思で行動する権利を持ち得ているのだ。

それは、奴隷だろうと関係ない、ありとあらゆる人が持っている当然の権利だ。

故に、俺は奴隷制度を継続している国が嫌なのだ。

だから、俺は私財をなげうってでも、彼らを救済しなければならないのだ。

たとえ、国を敵に回すとしても。

彼らにも、未来はあるのだから。

それを繋いでいけるのは、俺しかいないのだから。

「これより、奴隷市場へと赴く。二、三人ほどついてきてくれ」

付き人に指示を出し、奴隷市場へと足を進める。

全ては、奴隷たちの未来を切り開くために。

目的地に到着すると、視線が自分の体へと突き刺さる。

まあ、無理もないだろう。

大貴族の当主が、奴隷市場にいるのだ。

注目されるのも、仕方のないことだ。

自分の傍らを歩く、メイドに指示を出す。

「あのリストは持ってきているな?」

こちらに、と手渡されたのは一冊のファイル。

あらかじめ確認していたものなので、目的のページを簡単に取り出すことはできた。

「種族はフェニックス…。どうしてこのようなものが…」

「どうやら、ハンターたちに捕獲され、こちらに売り渡されたようですね」

それでも解せない。

フェニックスは、幻獣とも言われている伝説上の生き物。

そう簡単に捕獲出来るはずはないのだが。

「幻獣も数には勝てない、ということか」

そのことは本人と話し合えばいいだろう。

ここでコンマ判定です。この子のフェニックス度はどれくらい?1ほど原型に近く、9ほど人間っぽい見た目。

あ…。これだと>>40と矛盾してしまいますね。無視してください。

1だったら完全に獣なのか

>>53そうですね。さすがにそれだったら気付くだろうな…と思いまして。

資料を読んでいると、件の幻獣がいるケージへとたどり着いた。

中には、見目麗しい女性が座っている。

燃え盛る炎のよう長髪、宝石のように透き通った碧眼、臀部から生えた二本の羽根。

この姿を見たら、納得せざるを得ない。

値札には、一般人が生涯働いても稼ぐことができないほどの金額が。

まあ、その程度なら問題なく支払えるのだが。

だが、購入すれば、別の問題が発生する。

先ほども言ったが、彼女は幻獣なのだ。

本気で暴れれば、我々など皆殺しにされるだろう。

だがそれによって、貴族どもが命を危険に晒すことを恐れた結果、今の今まで売り手が付かなかったのだ。

ある意味、儲けものである。

「彼女は俺が買おう。代金は今出した方がいいのか?」

「か、買うんですかい!?あっ、旦那がいいなら構わないんですが…」

売り手は心底驚いたような表情でこちらをみる。

「構わないさ」

幻獣一人救えずして、誰が奴隷全てを救えようか。

売り手は、体を震わせながらケージの鍵を開ける。

鍵が開いたのを確認してから、ケージの中へと入る。

「今日からお前の主人となった。お前の名前はなんだ?」

↓1~3で名前の募集です。

フェルトリア・ロードリウス

鳳姫(おおとりひめ)

アルヴァ

直下コンマで判定します。0は振り直しとなります。

1~3>>55
4~6>>56
7~9>>57

確か夜明けとか日の出とか超自然的存在って意味だっけ

>>61、スペイン語で「夜明け」、ゲルマン語では「超自然的存在」という意味だそうですね。

「私の名前?」

「ああ。いつもお前と呼ぶわけにはいかないだろう」

「んー…。アルヴァ、だよ」

「アルヴァか、いい名前だな」

「褒めてくれるんだ。私は奴隷なのに」

「おかしなことを言うな。奴隷だからといって褒められる資格が無いとは限らないだろう?」

「ふふ、ヘンな人」

こちらを見てクスクス笑うアルヴァ。

こちらは至って大真面目なのだが。

「…たしかにお受け取りしました。では、お気をつけて…」

一礼をしてこの場を立ち去る。

正直、このような場所にいつまでも居たくはない。

「…そういえば、アルヴァは他の人のようにふさぎ込んではいないな」

ただ飼い主を待ちながら檻で過ごす、それが精神にきたす影響は計り知れない。

それなのになぜ、彼女は普通でいられるのだろう。

「たぶん、私は死なないからかな」

「死なない?」

「うん。私は100年くらい生きてるの。きっとすごい長生きさんなんじゃないかな」

100年も生きてる割には、俺より年下にしか見えないが。

これもフェニックスの特性なのだろうか。

とはいえ、自分がどういう存在なのか自覚してくれないと後々困る。

知らないことを教えてやるのも主人の務めだ。

「長生きする理由をアルヴァは知っているか?」

「ううん。まったく」

…彼女は思いのほか鈍感なようだ。

「…お前はフェニックス。不死鳥という幻獣なんだ」

「ふぇにっくす?」

「ああ。この生き物は転生を繰り返し、無限に生き続けるんだ」

「え?じゃあ死なないってこと?」

「…まあ、そうなるかな」

実際には死なないわけではない。

死という概念が無いのではなく、再生スピードが異常なおかげで死に到達しない、というのが真実なのだ。

また、転生する時には記憶はほとんど失う、そう伝えられてもいる。

「へぇ、死なないんだ。それはラッキーかも」

(…ここまで伝える必要はないか)

やがて知ることになるものだ。

その時に伝えるべきだろう。

なぜなら…。

「死なないなら、ずっとご主人様に仕えられるもんね」

…彼女の笑顔を、曇らせたくないからだ。

「ははは、それなら俺が死ぬまで働いてもらわないとな」

「がんばる!」

「ああ、期待しているさ」

――たとえ、この先に困難があろうとも。

――たとえ、絶望することがあろうとも。

――手を取り合い進めば、きっと乗り越えられる。

――そう信じよう。

これでプロローグは終わりです。皆さんが良ければ続けますが、どうでしょうか?

では、今回はこれで終了とさせていただきますね。皆さんもお疲れ様でした。

それでは、今から再開します。

結論からいうと、俺たちは絶賛暇持て余し中だ。

今日は、彼女を買うこと以外の用事はない。

何か仕事を入れると、外に出る暇がなくなるので仕方がないのだ。

チラリ、と横を見れば付き人のメイドたちが静かに命令を待っている。

反対側では、アルヴァが自分の羽根で遊んでいる。

さながら、猫じゃらしを見つけた猫のようだ。

空を見上げれば、太陽は天高く昇り、照り付ける日差しは何とも心地よい。

やはり、春とはいいものだ。

現在の時刻は11時…いわゆるランチタイムだ。

屋敷に戻り、仕事を教えたりするのもいいし、みんなで昼食を取って親交を深めるのもまたよし。

もちろん、遊びに行くのだってかまわない。

さて、どうするべきか。

↓1~3にどうするかをお願いします。

まずは、腹ごしらえをするべきか。

メイドに同行するよう指示を出し、アルヴァの手を引く。

「どこに行くの?」

「昼食を取るのさ。お前も腹が減っているだろう」

「まぁ、ね」

「なら、正直に言ってくれても構わんさ」

高級レストラン…は少々遠いからパスだ。

たまには、普通の料理を食してもいいだろう。

~~~~~~~~~~~~~~~

5分ほど歩いて到着したのは大衆食堂。

まず貴族は利用しない場所である。

だからこそ、この場所を選択した。

正直、他の貴族と話すどころか、視界に入れることすら不愉快なのだ。

「怖い顔してるよ?どうしたの?」

おっと、表情に出ていたようだ。

「何でもない。ただ、何を頼むべきか悩んでいたんだ」

「お前たちも好きなものを頼むといい」

「選んでいいの!?」

「…?ああ、自由にしていいが」

どうして、こんなに驚かれたのだろうか。

まさか、また怖い顔でもしていたか…?

貴方とアルヴァの注文した料理安価です。これもちょっとしたキャラ付けになる…かも?
↓1が貴方、↓2がアルヴァです。注文数は問いません。

しばらく待っていると、注文した料理が運ばれてくる。

メイド二人はサラダのようだ。

女性だから、そういうのには敏感なのだろう。

アルヴァの前には、これでもかというくらいに、肉が持って来られる。

率直に言って、食べる気にならないほどの量である。

こんなのを食べたら、間違いなく一ヵ月は肉を見たくなくなるだろう。

ちなみに、俺が注文したのは激辛カレーである。

もはや、カレーというよりはマグマというべき色合いをしているが、これくらいではないと食べごたえが無いのだ。

「「「いただきます」」」

手を合わせ、食事が出来ることを神に感謝する。

しかし、アルヴァはその行いをせず、ただひたすらに肉を口へと入れている。

「アルヴァ」

ビクッ、と身を震わせるアルヴァ。

何か、悪いことでもしてしまったのではないか?とでも思っているような表情でこちらを見上げる。

「食べる時は、いただきます、だ」

子供をあやすような、優しいトーンで話しかける。

きっと、人間の文化を知らないだけなのだ。

それを厳しく指摘するのは、愚かなことだ。

知らないならば、教えればいい。

そこに厳しさなど、必要ないはずなのだ。

「ごめんなさい…」

悲しげに俯くアルヴァの頭を撫でる。

「これから気を付ければいい」

誰だって、最初は失敗するものだろう。

「さあ、もう一度やろうか」

「…うん!」

「「「「いただきます」」」」

共に食事を出来ること、それがどれだけ尊いことか、それを知ってほしい。

この思いは、届いているだろうか?

黙々と口にカレーを運んでいると、アルヴァが興味深そうな目でこちらを見ている。

どうやら、このカレーが気になるようだ。

別に食べさせてあげてもよいのだが、このカレーは尋常じゃないくらいに辛い。

前に、メイドたちに分けてあげたのだが、一口食べただけで気絶してしまったのだ。

フェニックスとはいえ、痛みとはまた違ったダメージに耐えることは出来るのだろうか?

直下に選択安価です。

1:カレーをあげる(これを選択した場合はそのレスでコンマ判定)。
2:カレーをあげない。

コンマ判定:5 食べても問題はないレベルです。

…まあ、幻獣なら気絶までいくことはないか。

「…食べるか?」

「うん!」

口を開けさせ、その中に一口分だけ入れる。

刹那、アルヴァは口の中に水を流し込んでいく。

「プハッ!こえふごくかりゃいんだけど…!」

「激辛カレーだからな。仕方ない」

「で、美味しいか?」

「たべえなくはにゃい…かな?」

それは結構。

気絶しないだけでも凄いことだ。

料理はまだ半分ほど残っている。

二、三回くらいなら話せそうだ。

↓1~3に話したい相手と内容をお願いします。

アルヴァ
何か楽器や歌などの習い事をする気はあるか

奴隷制度は間違っている、俺はこの制度廃止してもっと平等な社会を築く事を目的としているんだ
でもそのためには同じ志を持つ、同士足りないんだフェニックス俺に力を貸してくれないか、共にこの平等社会築く為に戦おう

アルヴァ
肉以外にも食えるか?

ずれた分も採用しますので、>>81>>82>>86を採用します。

そういえば、俺はアルヴァのことを何も知らない。

何が出来るのか、何が好きなのか、考えたらキリがない。

ここで知っておくのもいいかもしれない。

「アルヴァ」

「なあに?」

「俺の屋敷に住む都合上、お前にも働いてもらう必要がある。それは理解できるか?」

「うん。ご主人様のためだし仕方ないよね」

「だが見たところ、お前が何かを出来るとは正直思えない」

彼女は何も知らない。

故に、何も出来ないのだ。

「そこで…だ。楽器や歌といった、習い事をするつもりはないだろうか?」

「うーん…」

直下コンマが5以上で引き受けます。

忠誠心高:+2

訂正です。前のレスでは、>>81>>82>>86となっていますが、正しくは>>82>>83>>86です。申し訳ありません。

コンマ判定:9 貴方のためなら火の中水の中! クリティカルボーナス!次回よりアルヴァに指示を出す場合は一部強制成功となります。

「嫌なら正直に言ってくれ。無理をさせるつもりはない」

「ううん。頑張るよ」

「私が頑張れば、ご主人様が楽を出来るんでしょ?それなら、本気で頑張らなきゃ!」

どうして、彼女は俺をここまで信頼するのだろうか。

今日、初めて会ったのに。

仮にも、奴隷と飼い主、という関係なのに。

…余計な思考をする必要はない。

頭を軽く振り、思考を戻す。

「分かった。習い事の件は家に帰ってから詳しく話す」

まあ、本人が乗り気ならそれでいい、か。

「…話は変わるが、肉以外に好きなものはあるのか?」

何が好きで何が嫌いか、それを炊事担当に伝えておきたい。

誰だって、嫌いな物ばかり食べさせられるのは嫌だろう。

直下コンマが5以上で好きな食べ物が判明、4以下で嫌いな食べ物が判明します。それが何かは安価で募集します。

コンマ判定:1 嫌いな物が多すぎて、肉以外食べられないレベル。

な ん じ ゃ こ り ゃ

今回は最低値をたたき出してしまったので、安価は無しとなります。

「…肉以外食べられません…」

「Oh…」

想定外の返答に、頭を悩ませる。

フェニックスは、その再生能力を持つが故に、食事が生命維持に必要、というわけではないのだ。

だが、食事を嗜好と捉えているものもいるのだろう。

…汚いが、人間の行う自慰行為も、生命維持に必要というわけではない。

それと同じなのだ。

「…無理なら仕方がない。食事は肉だけにするよう伝えておく」

「ごめんなさい…」

「気にするな。どんな人にも得手不得手がある。好き嫌いもそれと変わらんさ」

「…ご主人様は優しいね」

「そうでもない」

本当に、俺は優しくなどないのだ。

これから為そうとすることは、全てを滅ぼすようなことなのだから。

そんなことをしようとする俺が、優しいはずなどない。

「…もう少し顔を近づけろ」

これから伝えることは、彼女を修羅の道へと突き落としかねないものだ。

他の人には知られたくない。

「なんだか恥ずかしいね…。じっと見られるのって…」

「我慢してくれ」

…そろそろ言ってもいいだろう。

「…奴隷制度がどういうものなのか…。それは身をもって味わっているだろう?」

「…うん…」

「奴隷制度が存在すること、それは間違っていると、俺は思っている」

戦争によって悲しむ者が出てくる…それは仕方のないことだと、俺は思っている。

その戦争は合意によって起きているものが殆どだからだ。

だが、それによってすでに苦しんでいる人に、さらに追い打ちをかける、この制度が存在してはいけない。

そこには、ヒトの尊厳は存在しない。

「だから、俺はこの制度を廃止して、みんなが平等な社会で暮らせるようにしたいんだ」

生まれが不平等になるのは仕方のないことだ。

そこに、自分の力が及ぶことがないのだから。

だが、その先はどうか?

自分の人生は、自分が切り開くものなのだ。

他人が管理していいものでは、断じてない。

「…だが、そんな社会を築くためには、同じ志を持つ人…同志が足りないんだ」

他の人には気づかれない程度に頭を下げる。

「頼む…。俺に…俺たちに力を貸してほしい…」

「平等な社会を築く…そのためには…。お前の力が必要なんだ」

こんな言い方は卑怯だというのは分かっている。

だが、それでもやらなければいけない。

俺は、全ての業を背負っていく覚悟はできているからだ。

「顔を上げて、ご主人様」

「私は、何があってもご主人様の味方だから」

「そんなことを言わないでも、私はご主人様に従うよ?」

顔を上げ、アルヴァを見つめる。

真剣な表情でそう言われては、信じるしかない。

「ありがとう…!」

それは、心から出た感謝の想い。

「こちらこそ、私を買ってくれて、助けてくれてありがとう!」

その時のアルヴァの笑顔は、太陽にさえ勝るほどの輝きを放っていた。

本日は、これで終了となります。残りの安価についてはすみません。次回の更新まで持ち越しとなります。

皆さん、朝からお疲れ様でした。

お待たせしました。今から再開していきます。

昼頃に献血をしてきたので、それを小ネタとして投稿してから本編再開とします。

気分が悪いわけではないのですが、少し頭がぼんやりとしていますので、投稿スピードは遅くなると思われますが、ご了承ください。

蛇足とはなりますが、両親やメイド組にも背景があります。

貴方が変革を為そうとする理由…それが隠されているのかもしれませんよ。

そのあたりは、特定の行動がトリガーとなっていますので、お楽しみに。

シルヴィちゃんについて調べたのですが、可愛いですね…。甘やかしたくなってしまいます。

小ネタ 貴方たちの献血事情

「…明日はアレの日ですね…」

「そうだな」

冷えた水を一杯飲み干す。

心を落ち着かせたいなら、これが一番簡単な方法だ。

「あの…差し出がましいとは思っているのですが…」

「どうした?気にしないから言ってみろ」

もじもじとしているメイド。

もう長い付き合いなのだから、気後れすることはないだろうに。

「…ありがとうございます。あの…その…」

「…眠れるまで、一緒にお話ししてくれませんか…?」

アレの前日は、いつもこうだ。

苦手なら、仕方がないのかもしれないな。

「…現時刻は23時」

「1時間だけなら、問題ない」

「ありがとうございます…」

メイドの隣に座り込み、軽く伸びをする。

寝る前は、どうも体がこりがちになってつらい。

「もう何度も経験してるはずだが、まだ慣れないか?」

「はい…。あんな大きなものが入ってくるなんて…。ううっ…」

紛らわしい言い方をしないでくれ、頼むから。

「前から言っているが、嫌ならしなくていいんだぞ?」

途端に、彼女の顔が険しくなる。

「貴方がしているのに、従者である私がしないわけにはいかないのです…!」

こういう時は何を言ってもダメだ。

従順に見えて、彼女はかなりの頑固者でもあるから困りものだ。

…まあ、そこが可愛いところでもあるのだが。

「…そんな堅苦しい間柄でもないだろうに」

「ですが、事実ではあるでしょう」

「名目上は、な」

「…これは俺からのご褒美だ。やましい意味はないからな。断じて」

ポケットに隠していたお香を渡す。

いつも働いてくれているのだから、これくらいはあげてもいいだろう。

「最近、寝不足なんじゃないかと思ってな。特別に調合した。効果は保証する」

「…おやすみ」

足早に部屋を出ていく。

こういうことには慣れていないのだから、しょうがないだろう。

「…私は幸せ者ですね」

頭にある情景が浮かんでくる。

燃えゆく家、宙吊りになっている大人、煙で霞んだ視界。

そして、必死に物をどかす少年。

「…あの時から、私は貴方のものですよ。当主様」

あのお香のおかげで、ぐっすり眠ることが出来た。

そして明日はやってきた。

みんなもしっかり食事をしているようだ。

「何だかあわただしいね。ご主人様」

まあ、今日はちょっとしたイベントがあるのだ。

我が家限定で。

そして、歩くこと30分。

一人、また一人と部屋に入っていく。

そして10分後、メイドが一人ぶっ倒れた。

「やっぱりな」

そうなることはもう分かっていたので、他の人と連携してソファへと手際よく運ぶ。

「きゅう…」

顔が青ざめているが、気にすることはない。

しばらく横にさせていたら、またいつもの調子に戻るだろう。

さて、いよいよ俺の番だ。

たまには、当主らしいところを見せなければな。

一部抜けてたので訂正です。

そして明日はやってきた。

みんなもしっかり食事をしているようだ。

「何だかあわただしいね。ご主人様」

まあ、今日はちょっとしたイベントがあるのだ。

我が家限定で。

そして、歩くこと30分。

やってきたのは、病院に併設された小さめの建物。

みんな顔なじみのため、チェックを簡単に済ませたら、次々と部屋へと誘導される。

俺の前に立っていた部下たちが一人、また一人と部屋に入っていく。

そして10分後、メイドが一人ぶっ倒れた。

「やっぱりな」

そうなることはもう分かっていたので、他の人と連携してソファへと手際よく運ぶ。

「きゅう…」

顔が青ざめているが、気にすることはない。

しばらく横にさせていたら、またいつもの調子に戻るだろう。

さて、いよいよ俺の番だ。

たまには、当主らしいところを見せなければな。

「うぐぅ…」

…やらかした。

調子に乗って600ml.も抜いてもらうんじゃなかった。

あっこれダメだ。

何も見えない、というか真っ暗だ。

それよりも体が寒くてしょうがない。

今は春のはずなのに、大寒波でもやってきたか?

「無茶はダメだよぉ…。ご主人様ぁ…」

アルヴァが泣いてるのが分かる。

申し訳ない。

本当に申し訳ない。

そして、意識がはっきりするまで二時間。

部下にしこたま怒られた。

解せぬ。

屋敷への帰路の途中、アルヴァが質問をしてきた。

「どうして私は血を抜かなかったの?」

「それはだな…」

「教えてくれないと高い高いするよ?」

やめてくれ、今の俺だと他界他界になりかねないから。

「…お前がフェニックスであるのが原因…。俺にはそうとしか言えないな」

フェニックスは非常に数が少ない。

理由は色々あって、幻獣だというのも関係はしている。

だが、最も大きな理由は乱獲に遭った、というものだ。

フェニックスの再生力は、別のカタチで人間にも作用する。

その血は、万病を治す、不治の病すらも治癒させる第一の奇跡。

その肉は、不老不死を授け、喪失した肉体すらも再生させる第二の奇跡。

そしてその羽根は、死者すらも蘇生させる第三の奇跡。

奇跡を起こすこれらの薬は、皆が喉から手が出るほど欲しがる禁忌でもあるのだ。

たった数本の羽根を巡って、国がいくつも滅ぶ戦争が起きた。

たった一滴の血を求め、辺境の村で大虐殺が行われた。

そんなものを、むやみに提供したらどうなるか。

たった一人を救うために、この世が地獄へと変貌するのだ。

もちろん、そうなってほしくはないので、色々な細工はしてある。

アルヴァの羽根は魔法で我々以外には不可視に、市場のデータも改竄し、申し訳ないが販売していた店員の記憶は操作させてもらった。

「まあ、ご主人様言いたくないなら聞かないよ」

「すまないな…。だが、これはお前を守るためなんだ。そこだけは理解してほしい」

「うん」

人間の力は恐ろしい。

欲望を満たすため、それだけのために、幻獣すらも狩ってしまうのだ。

だから、そんな輩に目を付けられないようにする。

アルヴァの未来が、閉ざされることがないようにするためにも。

小ネタ 貴方たちの献血事情 おしまい

小ネタなのに一時間以上も掛かってしまいました…。ちくせう…。では、本編再開です。

昼食を済ませ、街をのんびりと歩く。

食事後には、少しくらいは運動をしないと眠くてしょうがない。

しばらく歩くと、商店街へ到着した。

商店街といっても、高級品ばかりを取り扱っているセレブ御用達のところなのだが。

セレブというのは、大概頭のおかしい者ばかりだ。

珍しい奴隷を集めるのに執心する者、色々な動物、人のミイラを集める者、武器マニア、考えだしたらキリがない。

無論、俺も頭のおかしい者に含まれているが。

隣を見れば、興味を示したのかガラス越しにある商品に釘付けのアルヴァが。

中で販売されているのは、洋服のようだ。

幻獣とはいえ、彼女も女の子。

オシャレには敏感なお年頃なのだろう。

それに、今のアルヴァは布切れ一枚。

目のやりどころにも困っているのが現状だ。

…現在の所持金は、まだそれなりに残っている。

いくらか買っても問題はないか?

↓2に服を買うかどうかの安価をお願いします。買う場合は、服装安価へと移行します。

では、服装安価へと移行します。一レスに一種類でお願いします。募集は↓1~3までです。

アルヴァの見た目は、彼女の特性上、14、5歳ほどで固定です。これは転生するまで変わりません。参考までにどうぞ。

春に水着を買うとは、意外と貴方はせっかちなようです。


…屋敷では仕事用の服が支給されるとはいえ、プライベート用の服が無いのは寂しいか。

メイドに指示を出し、脱衣所へと連行してもらう。

「かしこまりました」

「え!?ちょっとご主人様ー…!」

凄まじいスピードで連れ去ったメイド。

さすが、仕事のスピードと丁寧さには定評があるのも頷ける。

問題は服の種類だ。

こればかりは、男の俺では対処できない。

女性に聞くのが一番であろう。

「アルヴァに似合いそうな服はあるか?」

「すまんが、私はそういうのに疎くてな」

なんてこった…対処のしようがないではないか。

「主人が自分で考えるのが一番だろうな」

「誰だって、自分を想ってプレゼントをされたら、嬉しいものさ」

「無論、私もな」

なるほど、そういうものなのか。

「いいことが聞けたよ。感謝する」

「そうか、では、私は外で待機しておこう。健闘を祈っているよ」

彼女のアドバイスに従うのが得策だろう。

俺の腕の見せ所だな。

そう意気込み、品物を物色していく。

これは誰なんだろ召使なんだろうけど

>>127、貴方専属のメイドその2です。メイド二人と両親のみ、性格等の設定はしております。名前は後ほど安価で決める予定です。

まずはプライベートの服だ。

100年ほど生きているとはいえ、外見も精神も幼めだ。

だとするならば、あまり装飾の多い物は向かないな。

色々な服を手に取り確認していく。

そうしていたら、一つの服が目に入った。

シンプルな純白のワンピース。

頭の中で全てが繋がったような気がした。

彼女の赤い髪は非常に美しい。

髪自体が、最高級の装飾品とも言っていいだろう。

なので、服に余計な特徴を持たせてしまったら、かえって見栄えが悪くなってしまうだろう。

きっと、この服が一番似合っているはずなのだ。

そう思い、メモ帳へと書き留めていく。

プライベート用が決まれば、次はパーティ用だ。

これは、思いのほか早く決定した。

パーティの会場は、自分を参加者全員に見せるところだ。

他の人に負けてしまえば、印象が悪くなりかねない。

ここは一つ、その髪を活かして同系統の色で統一するのも手だろう。

あまりにごちゃごちゃしていたら、汚くなってしまうのだ。

そしてまた一つ、メモ帳へと書き留める。

そういえば、もうすぐ夏がやってくる。

水着を買ってあげてもいいかもしれない。

あれくらいの外見なら、そこまで派手な物にすることはないか。

ドレスのように、同じ色でまとめておこう。

買う物が全て決まったと同時に、採寸を終えたメイドが戻ってきた。

「採寸は終了しました。データをご覧になられますか?」

「断る。これに書いてある物を買ってきてくれ」

スリーサイズを知るのは、失礼にあたるだろう。

「了解です。5分ほどお待ちください」

また、消えたと錯覚するほどのスピードで移動するメイド。

彼女が人間なのか怪しくなってきた。

言った通り、5分ピッタリで帰ってくるメイド。

有言実行とは恐れ入る。

アルヴァに購入した服を持たせて、脱衣所へと送る。

似合っていればいいが…。

待機していると、中から驚くような声が聞こえてくる。

そんな変な物を選んだつもりはないのだが。

そして、着せ替え人形のように姿を変えるアルヴァ。

アルヴァというモノ自体がいいので、一国のお姫様のようにも見えてきた。

それでいて、幻想的な雰囲気も醸し出している。

自分たち人間とは異なる存在だと、改めて認識した。

アルヴァは気に入ってくれるのだろうか…。

コンマでお気に入り度判定です。↓1がドレス、↓2がワンピース、↓3が水着です。

忠誠心高:+2

コンマ一桁かしら

>>130、コンマ判定は一桁で固定してます。

コンマ判定:8 ドレスはかなりお気に入りのようです。 

コンマ判定:9 ワンピースは今から着ていくほどに好きなようです。

コンマ判定:4 恥ずかしいみたいで、そこまで好きではないようです。

ワンピースに着替えたアルヴァが、脱衣所から出てきた。

どうやら、気に入ってくれたようだ。

「気に入ってくれたか」

「うん!ドレスもワンピースもすっごく可愛いよ!」

どうやら、大人と子供では感性が少し違うようだ。

だが、喜んでくれてなにy…。

「でも、水着はちょっと恥ずかしくて着たくないかも…」

なん…だと…。

がっくりと項垂れる。

何ていうか、その、はっきり言われたら心にくるな…。

「ご主人様!」

「たしかに、水着はちょっとだけ嫌だけど…」

うぐああああああ!

「でもでも!私は嬉しかったよ!」

ああ…、その一言が聞けて良かった…。

「ご主人様ー!死なないでー!」

「…どうしてこんな茶番が始まっているんだ…?」

「…分かりません」

「さて、そろそろ帰るか」

「了解」

「分かりました」

「はーい!」

あまり長く外にいたら、いつ襲撃されてもおかしくない。

いくら護衛がいるといっても、危険が無いとは言い切れない。

それに、アルヴァに仕事を教えるのにもちょうどいいだろう。

特に何かが起きることもなく、我が家へと到着した。

改めて見ると、この家がどれほど凄いのかよくわかる。

敷地内には水源が存在し、すぐそばには王宮がある。

目の前には大通りがあるので、交通の便もよい。

代償として、襲撃される可能性も高くなっているが、そこは探知用の結界があるので問題ない。

結界を無効化する敵がいたら?そんなの知らん。

他にも、飛空艇や船を所有していたり、馬車等の移動手段も完備していたりと、不便な点は全くない。

…いや、不便な点はあるか。

最高位の貴族である都合上、催し物への参加数が多いこと、所有している領地の管理、色々な場所へ視察に出たりといった、面倒な仕事もある。

だが、それを補って余りあるメリットがあるので、仕方のないことだとは思っている。

「さて、アルヴァに与える仕事は何にしようか」

この家に所属している者の仕事は主に三つだ。

まず一つは、この屋敷での雑務だ。

ここまで広いと、管理するのにも手間が掛かってしまう。

なので、雑務をする人は大歓迎なのだ。

二つ目は、色々な店などに派遣して収入を得てくる出稼ぎだ。

貴族だからといって、働きもしないわけにはいかない。

安定した収入を得る必要があるのだ。

我々が所有している会社で働かせるのもよし。

他人の会社で働かせるのもまたよし。

そこは俺の匙加減、と言ったところだろう。

最後は、屋敷や俺の防衛にあたる者たち。

要するに警護である。

これがあるのと無いのでは大きく違う。

俺はぶっちゃけ強くないのだ。

暗殺者にでも襲われたら、あっさり昇天してしまう。

どの仕事をさせようか?

↓2に仕事の番号をお願いします。番号が無ければ下にずらします。

1:雑務組に配属(後で内容安価を出します)
2:出稼ぎ組に配属(後で内容安価を出します)
3:警護組に配属(アルヴァの戦闘力判定を同レスで実施します)

ついでに貴方の戦闘力判定を直下コンマでします。

貴族の英才教育:+1

コンマ判定:5 一般兵と同等の強さです。 戦士でもないなら充分な強さです。

雑務安価を↓2でお願いします。そのレスのコンマで仕事っぷりが判定されます。

例:炊事係、清掃係、馬の調教 だいたいの仕事はそのまま通ります。

コンマ判定:8 ご主人様のためなので、精一杯頑張ったようです。


アルヴァに、服を着替えてから風呂場に来るように伝える。

そして待つこと数分、ドアが勢いよく開かれた。

「お待たせしましたー!」

うん、元気なのはいいことだ。

「それで、どうしてここに呼んだの?」

「お前の仕事が決まったからだな」

「ズバリ、清掃係だ」

「せいそうがかり?」

む、もう少し簡単な言い方をした方がいいか。

「お掃除をしてもらいたいんだ」

「お掃除かぁ」

この家の風呂はかなり大きい。

中心に大きな浴槽(10人は余裕で入るサイズ)があり、壁にはシャワーがいくつも設置されている。

もちろん、個人で入る小さな風呂もあるのだが、それは別の部屋にあるので、今回は除外とする。

この風呂はいつも綺麗なのだが、それは普段の掃除がしっかりしているからこそだ。

風呂は心を休める場所。

だからこそ、常に清潔でなければいけないのだ。

「ふむふむ。つまり、頑張って掃除をしたらいいんだよね!」

「まあ、そうなるな」

「見ててねご主人様!」

「ああ、応援している」

そして、掃除が終了するまでに一時間が経過した。

様子を見ていたが、文句の付け所が無いほどに頑張ってくれていた。

排水口に詰まった髪の毛も処理し、鏡も一つ一つ丁寧に拭いていた。

実際には、5人で掃除をするものなのだが、それを一人でこなしたのだ。

正直、申し訳ない気持ちでいっぱいである。

「よく頑張ったな。偉いぞ」

「えへへっ」

頭を撫でると、アルヴァの頬が緩んでいく。

どうやら喜んでくれたようだ。

「後はゆっくり休んでいてくれ。今日の仕事は終わりだ」

「うん!またねご主人様!」

そう言って走って出ていくアルヴァ。

どうやら、フェニックスは疲れ知らずのようだ。

そろそろ日も暮れる。

外に出るのはやめておいた方がいいだろう。

今日は特に仕事もない。

みんなと話してもよさそうだな。

夜の行動を↓1~3にお願いします。

安価も出揃いましたので、本日はここまでとします。皆さんお疲れ様でした。

それでは、本日も再開していきたいと思います。

備えよう
そういや、メイドさんの名前はいつ決めるよ?

>>153、まだ時間もありますし、今決めてしまいますか。

まずはメイドその一の名前を決めたいと思います。21:05まで質問を受け付けますのでお気軽にどうぞ。

では、メイドその一のデータを開示します。

メイドその一 年齢…20歳 性別…女 種族…人間 使用武器…弓、ナイフ 出身…草原が広がる場所

能力 戦闘…8 清掃…9 炊事…1 馬術…8 

容姿は、金髪ロングのふつパイ娘です。ですが、右足は義足で脇腹には火傷の痕があります。

性格は、仕事熱心な尽くす系女子です。仕事とプライベートでスイッチを切り替える出来る子です。

遅くなってすみません…。他に質問がなければ、次のレスから募集に入ります。

なさそうなので、募集に入ります。↓1~5が、候補となります。

イリス・ローアイアス

エリア・クロディウス

ハンナ・シルヴァニア

アリサ・ブラックウッド

サラ・ワトソン

直下コンマで判定となります。

1、2:>>160
3、4:>>161
5、6:>>162
7、8:>>163
9、0:>>164

一人目の名前はアリサ・ブラックウッドになりました。可愛がってあげましょう。

二人目の設定も開示した方がよさげですね。次回投下までに質問がありましたら、答えられる範囲で答えます。

メイド同士の関係ないとか

>>170、メイド同士は、お互いの境遇を知っているので、普段から友好的です。

メイドその二 年齢…23歳 性別…女 種族…人間 使用武器…刀 出身…本人曰く極東の島国

能力 戦闘…8 清掃…2 炊事…0(規格外) 馬術…8

容姿は、紫がかった黒髪のポニテです。髪はかなり長めです。スタイルはボンキュボーンです。全身には打撲痕が残っています。

性格は、かなりアクティブな性格をしています。自分を女性的では無いと思っているようで、オシャレには興味がありません。

次レスから名前を募集していきます。

↓1~5の名前が候補となります。前回の募集に参加した人も大丈夫です。

ツバキ・ヒサメ

シグレ・ハナヤマ

キャサリン・リリー

カエデ・イズモ

レン・かたね

直下コンマで判定をします。

1、3:>>173
2、4:>>174
5、7:>>175
8、0:>>176
6、9:>>177

二人目の名前はカエデ・イズモになりました。

これまた蛇足ですが、アリサはスタンダードなメイド服、カエデはスカート部分を改造して短くしたメイド服を着用しています。

本編再開までしばらくお待ちください。

二つ質問
アリサの義足はどの辺まで?膝から先?それとも根本から?
あとカエデの炊事0(規格外)ってどっちの意味で?
滅茶苦茶旨い?それとも化学兵器級?

>>182、太ももを残して、それ以外は完全に義足です。このスレでは、0はいい意味での規格外として処理されます。

今日はどんな日か?

それは、新しい家族が出来た日だ。

なら、それを盛大に祝うのは道理だろう。

アルヴァも、ここに住む人も、お互いのことは何も知らない。

これを機に、親密になってほしいものだ。

この屋敷には、使用人が食事をする食堂、俺が食事をしたり会議をしたりする大部屋といった、様々なものがある。

一際目立つのが、一階にあるパーティー会場だろう。

収容人数はおよそ200人、街が一望できるベランダにも繋がっており、まるで神殿にいると思わせるような美しい装飾も施されている。

この国で最も荘厳だからなのか、貴族のパーティーはここで行われる場合が多い。

机の搬入や設置、料理の用意など、やることはたくさんだ。

手際よく進めていこう。

「台所の人手が足りないか…?」

俺の能力では、野菜の皮むき程度しか出来ない。

炊事は基本、カエデに任せっきりなのだが、こういう時に限って武器の手入れ中ときた。

あと数分で終わるらしいが、その数分が命取り。

何とも厳しい状況である。

「あ、それなら私が代理でいたしましょうか?」

「はい却下」

「どうしてですか!?けっこう自信はあるんですよ!?」

カレーを作ろうとして、謎の魔物を錬成した人のセリフとは思えない。

このままでは、この家は死体で埋め尽くされてしまう。

それだけは阻止しなければ。

アリサの肩を掴み、力強く言い放つ。

「お前にしか出来ない仕事がある。お前だけが頼りなんだ」

アリサの目が輝きだす。

「それならそうと言ってくれたらよかったのに~!」

「早とちるのが悪いだろう」

「机を搬入したのはいいが、汚れているものもあるかもしれない。それを綺麗にしてほしい」

「お前に任せた。清掃組のスーパーエース!」

「分かりました!」

雑巾を片手に走り出すアリサ。

見送った瞬間に、全身の力が抜ける。

大災害を未然に防ぐことが出来て、よかった…。

その後に戻ってきたカエデに仕事を引き継がせて、休憩をする。

指が痒くて仕方がない。

だが、手伝うことによって大変さを理解することができた。

毎日料理を作ってくれて感謝である。

そしていよいよ、上下関係完全無視の晩餐会が開かれる。

もちろん、乾杯の音頭を取るのは当主の俺だ。

「今日、俺たちに新しい家族が出来た」

「それを祝わずして、何が当主だ!」

「無論、今回も例によって無礼講だ!好きに騒げ!」

一言言う度に、歓声が上がる。

ノリのいい人たちばかりで、俺も嬉しい。

「今宵の宴が良き思い出になることを願い、乾杯!」

乾杯!とグラスがぶつけられる音が響く。

ある者は酒を飲み、ある者は料理を口にする。

また、ある者は談笑し、ある者は舞踏を披露する。

カエデも張り切ったようで、とんでもない量の料理が机中に並べられている。

この量を一気に作っておきながら、三ツ星シェフにすら勝るほどの美味しさを出す。

まったく、末恐ろしいメイドだ。

↓1に、話をしたいキャラの名前をお願いします。

ワインをグラスに注ぎ味わっていると、お肉に目が釘付けになっているアルヴァが見えた。

肉の種類は色々あるみたいで、ここから見ただけでもすぐ分かるように、丸焼きになっている物もある。

牛肉、豚肉、鶏肉、マトン、ワニ、ドラゴン、ポポ等々…。

ちょっと待て。

何故にドラゴンの丸焼きが存在しているんだ。

というかいつの間に狩っていたんだ。

…そういえば、カエデは武器の手入れをしていた。

深く考えない方が胃に優しいだろう。

「楽しんでるか?」

「うええっ!?あ、ご主人様」

アルヴァの皿には、何も置かれていない。

おそらく、自分が食べていい物じゃないと思っていたのだろう。

「今回の主役はアルヴァだ。好きな物を好きなだけ食べなさい」

「え…?で、でも…」

「その方がカエデも喜ぶ」

「…はい。いただきます」

「この家で遠慮する必要なんかないさ。俺たちは家族なんだからな」

「家族…」

感慨深そうに呟き続けるアルヴァ。

もしや、天涯孤独の身だったのかもしれない。

↓1、2に話したいことがあればお願いします。

アルヴァのやりたいことについての判定を直下コンマでします。5以上であり、4以下で無しです。

忠誠心高:-2

コンマ判定:7 やりたいことがいっぱいあるようです。

↓1~3に、アルヴァのやりたいことをお願いします。

「何か、やりたいこととかはあるのか?」

何年も閉じ込められていたのだ。

きっと、何かやりたいことはあるはずだ。

「うん。いっぱいあるよ」

「そうか。何がしたい?」

「お友達が欲しいの。たくさん」

あまり人と関われなかったのだろう。

フェニックスという時点で、人とは滅多に接触できなかったはずだ。

それに加えて、今日までの奴隷生活。

人と関われ、というのが無理な話だ。

だが、そんな過去とはもうさよならである。

「ここでならいっぱい作れるさ」

「まずは、俺が最初の友達だな」

「うん…!ありがとう!」

彼女なら、すぐにでも打ち解けることができるだろう。

「他には?」

突然、頬を赤く染めるアルヴァ。

恥ずかしいことでもあるのだろうか?

「そのぅ…。毛繕い…してほしいんだ…」

毛繕い…髪を梳かしてほしいのかもしれない。

「別にそれくらいならいいが…」

「ホント!?嬉しいなぁ」

まあ、喜んでいるならそれでいいか。

「まだあるのか?」

「うん」

真剣な顔つきへと変わる。

真面目な話のようだ。

「他の奴隷も助けたいの」

返ってきた答えを聞き、微笑する。

「笑うとは思わなかったよ…」

「すまんな。元々、その為に行動していたからな」

「頼まれなくても、助けるつもりさ」

「…こんなかしこまって言う必要は無かったのかぁ」

「まあな。だが、お前の想いは伝わった」

想うこと、それが世界を変えていくものだと、俺は思っている。

だから、この想いを途絶えることなく紡いでいってほしいものだ。

「アルヴァは、奴隷がどういう扱いを受けているか知りたいか?」

「うーん…」

「…私も奴隷だったし、聞きたいかな」

「…分かった。覚悟してくれ」

「…うん…」

これは、俺が実際に会った奴隷の話だ。

その人はかつて、家族と楽しく過ごしていた。

だが、その平和は勝手な者たちのせいで崩れ去った。

過ごしていた場所を巻き込んだ戦争が始まってしまったのさ。

当然、死にたくないから家族はみんなで逃げ出す。

しかし逃げ切ることは出来ず、捕まってしまったんだ。

まず見せしめに父親は殺された。

その次に、母親は侵略者の慰み者にされ、衰弱死した。

まだ幼かったその人だけは、生き残った。

だけど、この世界は厳しいものだ。

子供一人で生き抜けはしない。

結局、小銭稼ぎのために大人に攫われ、奴隷として売り出された。

そこでの生活は地獄だったそうだ。

朝食を作り、徹底的に嬲られる。

その後に昼食を作り、また嬲られる。

そして夕食を作り、今度は飼い主の友人や上司に道具のように使われた。

そんな生活が何年も続いたそうだ。

「…俺はこの話を聞いてブチ切れたね。尊厳もへったくれもない。ただの道具としか見られない」

「こんな人をこれ以上出したくない。だから俺はこの世界を変えたいのさ」

「…アルヴァはどう思った?」

直下コンマ判定です。

1に近いほどただのお話、9に近いほど憤りを感じます。

元奴隷:+2

コンマ判定:9 アルヴァちゃんはブチ切れました。

「………」

アルヴァは何も答えず、ただ下を向いている。

やはり、かなりショックだったか…。

「しかし、暑いな…」

なぜか、急に暑くなりだした。

まるで、炎でも燃えてるような…。

…炎?

「…ねえ、ご主人様」

「その飼い主って人…どこにいるの?」

ヤバいヤバいヤバいヤバい!

「その人を無性に殺したくなっちゃったんだ」

「教えて?ご主人様」

アルヴァの背中から、長さが2mくらいの羽が生え、火の粉を放出している。

それどころか、アルヴァの体から陽炎が見える。

どうやら怒りが頂点に達しているようだ。

いつもの人懐っこい感じが一切しない。

「落ち着けアルヴァ!」

「ゴメン。さすがにご主人様の命令でも無理かも」

何としてでも止めなければ。

「いいか!俺がこの話をしてるってことはな!」

「その奴隷が生きているってことなんだ!」

「つ!ま!り!」

「飼い主は既に殺されてるんだ!」

「…え?」

周りの温度が急激に下がっていく。

助かった…のか…?

「そっかぁ。そういえばそうだよね」

「そうじゃないと、ご主人様はその話を知らないもんね」

「あ、ああ…」

これから、絶対にアルヴァを怒らせないようにしよう。

直下コンマで料理残量を判定します。5以上でもう一度キャラを指定しての会話ができます。

時間経過:-1

コンマ判定:0 おかわりの時間だオラァ! 会話が二回まで確定しました。

机にある料理も少なくなってきた。

もうそろそろお開きの時間か。

「すまない、少々遅れてしまった」

また山のように大量の料理が運ばれてきた。

いくらなんでも、張り切りすぎではないだろうか。

カエデが過労死しないか心配である。

「この程度で死ぬような、やわな鍛え方はしてないさ」

「まあ、心配してくれてるのは嬉しいがね」

「…カエデ」

「どうした?」

「いつドラゴンを狩った?」

「ここに帰ってきてすぐだな」

「そんな指示出したか?」

「…てへっ☆」

コノヤロォォォォ!

直下に、話したいキャラの名前をお願いします。

アリサ

(ちなみにアルヴァアリサカエデ以外に誰がいるん?)

>>204、(今はいませんね。両親は他界しています。キャラは奴隷を雇ったり、イベントを行うことで増えていきます)

本日はこれで終了とします。お疲れ様でした。それと、進むのが遅くて申し訳ございません。

それでは、更新を再開していきます。

結局、勝手な行動をしたカエデに説教をしようとしたが、逃げられてしまった。

それより、このパフェがクソ美味い。

あと、このチキンもスパイスが効いて美味だ。

なぜか、誰も食べようとはしないが。

むしろ、罰ゲームで食べさせられている人ばっかりだ。

こんなにおいしいものを罰ゲームでなんて、もったいない。

「一杯、いかがですか?」

おっと、スーパーエース様のご登場だ。

「…部屋の掃除、これからはカエデさんにさせましょうか?」

ごめんなさい。

「そういえば、お前はそこまで食べてはいないな」

「アルヴァみたいに、好きなだけ食べればいいじゃないか」

現在のアルヴァはというと、お肉だけを食いつくす機械のようになっている。

ぶっちゃけ、スパイシーな味付けのチキン以外の肉は全滅だ。

フェニックスの食欲、恐るべし。

「スタイルの維持が大変になるので控えています」

「…パフェいるか?」

「少しだけ貰いましょうか」

…全部食べられた…。

↓1、2に会話の内容をお願いします。

直下コンマで、アリサの感情判定です。

高判定:+1

↓2コンマで、アリサのアルヴァに対する印象判定です。

境遇:+2

コンマ判定:6 認めてはいますが、(アリサにしてみれば)まだまだ改善点はあるようです。

コンマ判定:9 どうやらアルヴァに対する印象はかなりいいみたいです。

この屋敷での清掃組のリーダーはアリサである。

アリサは、アルヴァの働きをどう評価しているのだろうか?

「アリサから見て、アルヴァは頑張っている方だと思うか?」

「ええ。初めてにしては充分だと思います」

「ですが、少々時間が掛かりすぎですね」

「あと20分くらいは、短縮してほしいものです」

初日から手厳しい。

「まだ初めてなんだ。そこまで厳しくしないであげてくれ」

アリサが微笑み、返答する。

「そこまで良くなってほしいのは事実ですが、それは最終目標です」

「あの子のペースで上達してくれれば、それで私は満足ですよ」

そんなことを言っているアリサがやがて、清掃組のスーパーエースの座を奪われることに危機感を覚えるのだが、それはまた別のお話。

「それでどうだ?アルヴァとは仲良くできそうか?」

「そうですね…」

アリサは少しの間、口に手を当てて黙考する。

「私としては、是非とも友好的な関係を築きたいものです」

「そうか。なら、お友達になってあげてくれ」

「お友達…ですか?」

「ああ。アルヴァはお友達がほしいらしくてな」

「…分かりました。彼女とは後ほど、交流をしておこうと思います」

「しかし…」

突然虚空を見つめだすアリサ。

何故か、今日は表情を曇らせたりする人が多い気がする。

「正直羨ましく思っています…」

「…どこをだ?」

「あのように、自分の想いをまっすぐ伝えられるところですね…」

昼食時のアレや、服屋でのアレのことだろう。

「大人になると、伝えたりすると羞恥心が出て、難しくなりますから…」

「そういう面では、子供が羨ましく思えます…」

「お前、アルヴァの前でそれは絶対に言うなよ」

アイツは、俺たちの五倍近く生きてる超年上なんだからな。

直下に話したい相手、もしくは行動(ダンスを踊る、外に出て涼む、等々)をお願いします。

直下で特殊コンマ判定です。5以下だと…?

探知結界:+2
貴族の家:+1
悪天候:-1

コンマ判定:6 襲撃はありませんでした。

直下コンマで別の判定を行います。

1~4:なし
5、6:カエデ
7、8:アルヴァ
9、0:アリサ

コンマ判定:3 一人でのんびりと涼むようです。

ホールに人がいるせいか、熱気が多く感じる。

一度ベランダに出て、軽く涼むか。

ベランダには、いくつかの観賞植物が花を咲かせ、並べられている。

いずれも、アリサたちが丁寧に育てている物だ。

あいにく、俺にそういった物を愛でる趣味はない。

だが、一生懸命に育てた物を愚かだと嘲る趣味もない。

毎日、しっかり水やりや虫取りをしていた、アリサたちの努力の賜物だろう。

ちょうど、ネムリ草等の薬草も生えている。

今度、疲れを取るためのお香でも作ってあげよう。

空を見上げると、雲がかかって星があまり見えなくなっている。

まだ季節は春。

天気は変わりやすいものだ。

「…そういえば、親父と最後に話した時も、こんな天気だったな…」

かつては憎んでいた、記憶に残っている唯一の肉親。

彼の考えに賛同できず憎んではいたが、実際にはただの勘違い。

それどころか、俺という存在が彼の足枷になっていた。

(…ダメだ。俺は親父から託されたんだ)

(こんなところで、悔やんでいる暇はない)

(俺は、前を向いて進まないといけないんだ)

偉大なる父の死を、無駄にしないためにも。

直下コンマで料理残量判定です。5以上で晩餐会継続です。

時間経過:-2

コンマ判定:0 これには貴方も苦笑い。行動回数が二回増加しました。

二階からホールを覗くと、皿が片付けられていくのが見える。

さすがに、おかわりすることはもうないか。

「さあ、みんなお待ちかねのスイーツタイムだ」

「もちろん、アルヴァの食べれる物も用意している。お肉はまだまだあるからな。気にしなくていい」

ヒャッハー!スイーツバイキングの時間だぁ!

そして今、一つの戦争が始まった。

直下に話したい相手か、行動をお願いします。

何度目かの調理を終え、深呼吸をしているカエデのところへと向かう。

「お疲れさん」

そして冷たいジュースをプレゼント。

「ああ、頂こう」

一気に飲み干すカエデ。

さすがに、二回も全員分の料理を作るのは堪えるようだ。

「まだ作るつもりか?疲れているならやめてもいいんだぞ」

その返答に、カエデは当然のように言い放つ。

「みんなの胃袋が満たされるまで、とことんやってやるさ」

「それに、美味しそうに食べている人の顔を見ると、俄然作る気が湧いてくるよ」

主人もそういう顔をしている、と言い、こちらを見て笑うカエデ。

ここまで言われたら、止められないではないか。

「すまない。だが、前いた場所では喜ばれることはなかったからな」

「ここでなら喜んでもらえる。だから、こっちも頑張りたくなるのさ」

カエデがここに来るまでに、色々なことがあった。

その過去を知っている自分としては、非常につらい。

「…もっと早く助けることが出来たなら…」

「主人、言いっこなしだぞ」

「私はもう、過去のことなど気にしていない」

「だから、主人も気負うことはないよ」

どうして、彼女はここまで気丈に振る舞えるのだろうか…。

↓1、2に話の内容をお願いします。

アルヴァに対する印象判定に加えて

これから先もずっと腕をふるってほしい。

直下コンマでアルヴァに対する印象判定です。

境遇:+2

↓2コンマで情報開示判定です。7以上で…。

恩人:+2

コンマ判定:9 アルヴァに対する印象はかなりいいみたいです。

コンマ判定:6 知らない過去の話は聞けませんでした。

「しかし、アルヴァは凄いな」

「ん?」

「私もかなりの量を作ったんだが…。まさかあれも全部食べ切れるとはな」

たしかに、彼女の食欲は尋常じゃない。

山盛りになっていたお肉はもう、すっからかんになっている。

「…お前はどう思っているんだ?」

「ふふ…。私に妹が出来た気分さ」

「まあ、妹などいたことが無いがね」

「そうか…。なら安心だな」

ここまで好意的なら、友達になる日も遠くないだろう。

「兄妹がいるってどういう感じなんだろうな?」

「さあな。俺もそんなやつはいなかったから、よくわからんよ」

「そうだったな。変なことを聞いた」

「アルヴァのこと、任せたぞ。お姉さん」

「ああ。心得た。妹を守るのも、姉の使命だ」

料理が得意な姉と、掃除が得意な妹。

案外お似合いの凸凹コンビなのかもしれない。

スタイル的な意味でも。

俺は、カエデの過去を知っている。

だが、それは奴隷になるまでの経緯と、奴隷時代のことだけである。

家族とどういう生活をしていたか、それを知るのもアリかもしれない。

「カエデは極東で産まれたんだよな?」

「ああ。そうだが」

「お前の過去が知りたいんだが」

カエデが首を傾げる。

「知りたいって…。私は既に伝えただろう?」

「生きるために故郷を捨て、逃げ延びた先で両親は死亡した」

「その後にどうなったか…。これも言ったはずだ」

「…それでも言わなければダメか…?」

少し肩が震えている。

あれだけ凄惨なことがあったから、無理もない。

「…俺が聞きたかったのはそこじゃないが…。まあいい」

「言いたくないならいいさ。嫌な記憶を掘り起こしても、な」

「不快にしてすまなかった。ゆっくり休んでいてくれ」

「ああ…。すまない…」

ソファーに横たえて眠るカエデ。

気にしていないという意思と、心に残った傷は別なのだろう。

カエデは本当に救われているのだろうか?

直下に、話したい相手、または行動をお願いします。

とりあえず、カエデは安静にしておいた方がいいだろう。

濡らしたタオルを額に乗せ、その場を離れる。

しばらく休めば、良くなるはずだ。

さて、アルヴァはどれだけ食べたのだろうか。

「んん~!こんなに食べられるなんて幸せ~!」

アルヴァは化け物か。

第一ラウンドから第三ラウンドまで、食べ続けていて、この余裕。

アルヴァの胃袋は異次元へと繋がっているのかもしれない。

「ご主人様!」

こちらを見たとたんに、一気に駆け走ってくるアルヴァ。

なんだろう、無邪気にじゃれてくるわんこを幻視した。

疲れているのかもしれない。

「こんなにいっぱい食べたのは初めてだよ!」

「そうかそうか。それは良かった」

「お肉って色んな物があるんだね!私が食べたので、一番美味しかったのは…」

今度はわんこというより、獲物を捕まえた猫だな。

毛繕いするのもたしかにアリだ。

↓1、2に話の内容、行動をお願いします。

さすがに、この時間は人がいませんね。今回はここで終わりにします。踏んでいる安価は下にずらします。

次回で、作戦会議までは進みたいですね…。まさか0を二回も引き当てるとは思わなんだ…。

>>229の安価を一部捌けてないので、次回でそこも補完します。お疲れ様でした。

古代エジプトの奴隷…というより、ピラミッド建設に携わった奴隷は、現代の肉体労働者のような立ち位置だったそうですね。

むしろ、現代よりもいい身分だったかもしれません。

食事は普通に支給され、酒まで飲めて、体調不良なら休むことも出来る上に休暇もある。

おまけに、一般人との結婚もOKだったみたいです。今だったら考えられないことですね…。それでは再開です。

アルヴァが食べた量は、彼女の体積をゆうに超えている。

それでも見た目が全く変化していないのは、フェニックスの特性によるものだろう。

「それでね!おっきなトカゲみたいなお肉が、すっごい歯ごたえがあって美味しいの!」

「それはよかったじゃないか。それで、不思議に思ったことはないか?」

「不思議に思ったこと?」

「あんなに食べていて、お腹も膨れてないのはおかしくないか?」

「えっ?…あ」

首を傾げながら、服の中に手を突っ込むアルヴァ。

お腹辺りを何度かさすった後に、こちらを見ながら目をぱちくりさせている。

「そういえば…美味しくて気付かなかったけど、すごい食べてたなぁ…」

「どうして太らないんだろ…」

「そればっかりは俺にもわからん」

フェニックスの、幻獣の生態など、ごく僅かにしか解明されていないのだ。

「だが、推測はしているぞ」

「ふぇ?」

フェニックスとは、幻獣であるが故に生物としての構造も、既存の生物とは全く異なっている。

首を切り落とされようと瞬時にくっついてしまう驚異的な再生能力、不定期に肉体を変化させて若返る転生。

この二つが、最も分かりやすい部分だろう。

若返りに関しては、クラゲにそんなことを行う種類があるらしいが、どっちにしろ常識外れな性質である。

話を戻そう。

つまりは、我々の常識が通用しない、と思っていいのだ。

いくらでも食べられる理由…それはたぶん、体内に取り込んだ食物を瞬時に魔力へと変換し、貯蓄しているのだろう。

そう考えれば、本来必要としない食事を行ったりするのも頷ける。

まあ、これはただの推測だ。

当たっているかもしれないし、当たってないかもしれない。

要は、どれだけ食べても大丈夫…ってわけだ。

「どうだ?理解できたか?」

「なるほど…なるほど…?」

うん、分かってないな。

コンマ判定をします。5以上で成功です。直下でお願いします。

コンマ判定:1 さすがにみんなの前では恥ずかしかったみたいです。

「そういえば、毛繕いしてほしいって言ってたよな」

「うん。それがどうかしたの?」

「いや、暇だし今やってもいいんじゃないかと思ってな」

「…えっ!?」

「どうした?」

「いやいやいや!さすがにここでやるのはちょっと…!」

「人がいないところでならいいから、今するのはやめてほしいな…!」

「そうか。ならやめておくか」

人がいなければいいのか。

「わ、私はちょっとお水を飲みにいくね!」

そう言ってダッシュで逃げるアルヴァ。

すぐ隣の机に、水はいっぱい置かれているというのに、どうして遠くの水を注ぎに行ったのだろうか。

直下コンマで、料理残量判定をします。5以上で継続です。

時間経過:-3

コンマ判定:1 すっからかん

どうやら、もう料理は無くなったようだ。

みんなで協力して片付けるとするか。

一時間を掛けて、開催前の状態に戻すことが出来た。

俺は、今もソファーで寝ているカエデのところに向かった。

食器洗い?それくらいならアリサでも出来るだろう。

「う…ん…」

「目覚めたか」

「主人か…。晩餐会は終わったのか…?」

「ああ」

「…それなら、食器を洗わないとな…」

よろめきながら立ち上がるカエデを抑える。

俺が原因でもあるのだが、さすがに働きすぎだ。

「無理はするな。お前が倒れたらみんなが悲しむ」

「もちろん、俺もな」

最初は驚いた顔をしていたが、次第に笑顔に変わっていく。

「…まったく…。いきなりそんなことを言うとは…」

「貴方は…本当に卑怯だよ…」

「む。卑怯とは失礼な」

「…さてと、だいぶ落ち着いたし、私も仕事に戻るか」

「大丈夫か?」

「ああ。どこかの誰かさんのせいで、元気になったよ」

「そうか」

「…カエデ」

「ん?」

振り返るカエデの顔に、疲労の色はない。

たしかに大丈夫なようだ。

「…これからも、ここでその腕を揮ってくれないか?」

間髪入れずに、優しい声音で答えが返ってくる。

「もちろんだ。ここが、私の第二の故郷なのだから」

それに、と言葉が付け加えられる。

「私がいなければ、誰もアリサを止められないだろう?」

「だから、なおさら抜けるわけにはいかないさ」

「お前がここにいること…感謝しているよ」

「私も、さ」

「貴方に出会えて、貴方に救われて、本当に良かったよ」

「私を救ってくれて、ありがとう」

「では、行ってくるよ」

台所へと戻るカエデを見送り、俺はホールを後にした。

「えー…。それでは、今後の方針を検討したいと思います」

「司会は不肖ながら私、アリサ・ブラックウッドが担当させていただきます」

「書記は、カエデ・イズモが担当する」

「………」

「えっと…。アルヴァは進行を担当するね!」

「…それだと被っているだろう」

「たしかにそうですね。では、アルヴァちゃんは参加者その一で」

「はーい」

「………」

「当主様にはこの会議の統括をしてもらいます」

「…一ついいか?」

「何でしょうか?」

「ど う し て こ う な っ た ?」

それは、一瞬の出来事だった。

晩餐会を終え、俺は一人で佇んでいた。

つまりは、余韻に浸っていたのだな。

そうしていたら突然、視界が真っ暗になった。

そして、気が付いたらここにいた…というわけだ。

超スピードとか催眠術とか、そんなチャチなものじゃない。

もっと恐ろしいものの片鱗を味わった。

「あ、それは私の魔法ですね」

「抵抗されると困るので、感覚を一時的に全て遮断しました」

「ここまで運んだのは私だ」

「ふふ。何をしても直立不動の主人はなかなか面白かったぞ?」

やだ、このメイドたち凄く怖い。

「…おふざけはここまでにして、当主様」

ん?

「奴隷制度を無くしたいと言っていますが、具体的にはどういう行動を取るのですか?」

それはお前、アレだよ。

力こそパワーだ。

「…とまあ、頭を打ち付けたか何かをして、壊れてしまった当主様は置いといて」

たぶんお前の感覚遮断の魔法が原因だからな。

今も頭がボーっとしているんだぞ。

「すまない、お姫様抱っこは恥ずかしかったか?」

お前本当にそれで運んだの?

だとしたら当主の面目丸潰れだよチクショウ。

というか、ちょこちょこフリーダム化するのやめてくれ。

ツッコミが追い付かん。

「…真面目に話しますと、奴隷制度…法律を変えると一言に言っても、様々なアプローチ方法があります」

「我々の票を増やしておいて、会議で他のグループに勝利する」

「他にも、敵対しているものを消し去ったり、クーデターを起こしたりして政府を転覆させたり等々…」

「私としては、直接王族を潰したいな」

「それが一番手っ取り早い」

「それもいいかもしれませんね」

「被害は凄まじいことになりそうですが」

脳筋しかこの会議に参加していないのだろうか。

↓1~3に何か作戦がありましたら、お願いします。

奴隷を扱う店、もしくは売買所のような場所を襲撃する

奴隷を買うか奪うかして集めて大きな組織を作り国家転覆を謀る

奴隷商人や他の奴隷保有者を引き込む

「では、意見のある方は挙手を」

「はい!はい!」

ぴょんぴょんと飛び跳ねるアルヴァ。

可愛い。

「どうぞ」

「奴隷を取り扱っている人を仲間にすればいいと思うな!」

「ふむ。奴隷の所有者、商人の引き入れ…と」

「なかなかいい考えじゃないか」

たしかに、その考えは理にかなっている。

ただでさえ、我々は孤立しているのだ。

いくら最上位でも、孤立していたら大立回りをするのは厳しい。

それに、奴隷を扱う人を手元に置けば、発言力も格段に増す。

色々な面で効果がある作戦だ。

「俺としては、一刻も早く奴隷を救出したい」

「なので、俺の考えた作戦は、奴隷市場、または個人販売店を襲撃することだ」

「これなら、お前たちも暴れられて一石二鳥だろう?」

うんうん、とみんなも頷く。

「たしかに、それくらいなら私たちでも簡単に出来ますね」

「まあ、戦力として期待出来るのは私とアリサくらいだがな」

普通、一般兵と互角なだけでも充分凄いことなのだ。

一大隊と同等の戦力のお前たちがおかしい。

お前たちと同レベルの人が、あと八人もいれば国は滅ぶぞ?

「私の意見だが、奴隷を買うなり奪うなりして集め、大きな組織…反乱軍を形成する」

「そして、反旗を翻して国家を転覆させる…というものだ」

脳筋ここに極まれり。

考えが物騒すぎて、もう称賛するレベルだ。

やっぱりこのメイド怖い。

「…どの作戦を選ぶかは、当主様に委ねます」

「私は、どの意見を選択しようと従いますよ」

「私の命は、貴方のために使い果たしますから」

「アリサに同じく」

「あの時から、私は主人のものだ」

「どう使われようが、何も文句は言わんよ」

「私もご主人様に従うよ!」

「だって、ご主人様は私を救ってくれたから!」

「だから今度は、私がご主人様を助ける番だもん!」

みんな、俺を信じているようだ。

俺たちの命運を左右する作戦だ。

後悔することが無いよう、しっかり考えて決めたいものだ。

先に2回選ばれた作戦が、これからの主な方針となります。番号でお願いします。

1:>>253
2:>>254
3:>>255

これからの方針は、奴隷を所有している人…貴族や商人を取り込んで戦力増強になりました。

目標が目標なだけに、堅実に進んでいきたい。

ここは、アルヴァの考えが一番いいか。

「…俺は、アルヴァの案を支持する」

「主人の判断なら、私たちは何も言わないさ」

「では、パイプ作りを主軸にして進めていきましょうか」

「それじゃあ、今日はこれで解散だな」

「ええ。お疲れ様でした」

「ああ」

部屋の外に出て、溜息をつく。

俺の選択は、本当に正しいのだろうか。

決めた後に、いつも不安になってしまう。

決めたことは、決して覆らないというのに。

「ご主人様」

服の裾がクイクイと引かれる。

振り返ると、そこにはアルヴァの姿が。

アルヴァの碧眼が、まっすぐにこちらを見据える。

「大丈夫だよ。ご主人様はきっと正しいから」

「私たちが傍にいるから、だから、ご主人様も自信を持って」

どうやら、俺は感情を隠せないタイプのようだ。

部下を不安にさせるなど、ダメだな俺は。

「すまない…。不安にさせてしまったな」

「もう大丈夫だ。自信が持てたよ」

「そっか。なら嬉しい」

えへへ、とはにかむアルヴァ。

今はただ、自分の正しいと思ったことをするしかない。

一度思い悩んだら、止まることがなくなってしまうこの性格をどうにかしたい。

だが、そう簡単には治らないか。

一度お風呂に入って、すっきりした方が良さそうだな。

とはいえ、あまり裸体を見せたくないものだ。

人に見せられるような、そんな輝かしいところなどない。

むしろ、醜いものを見せて不快にさせてしまうだけだ。

大浴場に行ってもいいが、その場合は時間をずらす必要があるか。

一番楽なのは、俺の部屋に備え付けられている風呂を使うことだ。

まあ、そっちは小さいので、大浴場ほどのんびりとすることは出来ないが。

どちらを使うべきか…。

↓2に、大浴場か個室、どちらを使うかをお願いします。

直下コンマで、入浴しているキャラ判定です。

1~4:誰もいませんよ
5、6:アリサ&カエデ
7、8:カエデ&アルヴァ
9、0:アリサ&アルヴァ
ゾロ目:みんな仲良く入浴中

今日はここまでにします。キャラの設定は交流することで開示されていきます。仲良くしていきましょう。

今回の交流でも、いくつかの情報が出てきます。皆さん、お疲れ様でした。

少し遅れました。今から再開といきましょうか。

やっぱり、大きい方でのんびりするのが精神衛生上良さそうだ。

だが、今は入浴のピークを迎えている。

二時間くらいずらした方がいいだろう。

そんなこんなで二時間後。

脱衣所を確認しても人はいない。

服も置かれてないので、誰も入浴してないはずだ。

「一人風呂はサイコーだぜぇ!」

無人の浴槽へとトリプルアクセルしながらダイブする。

たまにははっちゃけないとやってられないのだ。

「何というか…。見てはいけないものを見てしまいました…」

「ご主人様が壊れちゃった…」

ゲェーッ!何でここにいるんだーッ!?

「魔法で光学迷彩を掛けてたんですよ…。あ、服にも同じのを掛けました」

チクショウ、嵌められた。

「あ」

っていうかヤバい。

一人だと思って油断してた。

早く色々と隠さないと。

「あれ…?」

「ご主人様…背中…どうしたの…?」

なんということでしょう。

出会って初日に隠したかったものがバレてしまいました。

「………」

「………」

気まずい。

ひじょーに気まずい。

俺が原因とはいえ、無言の空間にいるのは凄くしんどい。

一度この領域から離脱しなければ…!

「じゃあ俺は髪とか色々洗うから」

「了解です」

よっしゃ、逃げれるぞ。

「その仕事、私が引き受けました」

あ、了解ってそっちの意味なのね。

「お加減はいかがでしょうか?」

「ああ…問題ない…」

「流しますので、目をつぶってください」

「分かっている…」

結局、アリサに髪を洗うのはのは任せた。

仕方ないじゃん。

断ったら消し飛ぶ気がしたんだもの。

だってアレだよ?

一大隊と同格なんだよ?

要は二千人の兵隊を相手取るのと同じなんだよ?

逆らう気もなくなりますよ。

まあ、美人にしてもらうから悪い気はしないけども。

「…髪は終了しました。では、体の方を」

はいストーップ。

前言撤回。

このまま穏便に進むと期待した俺がバカでした。

やめて、手を股間に伸ばすのはやめて。

「当主様が言ったんじゃないですか」

「『俺の手となり足となり働け』って」

言ったよ?めっちゃ前に言ったけど意味合いが全然違うんだなこれが。

「ねえご主人様」

「どうした?」

「背中に火傷の痕があるのは何でなの?」

聞かないでほしかったなーそこは。

「………」

ほらー、アリサちゃん悲しい顔してるよー。

真面目に言うと、俺がアリサを雇っているきっかけなのでございますよ。

平たく言うと、俺がケガをしたからアリサは生きてる。

そして、アリサが義足だったり脇腹に火傷の痕があるのも同じで、ある事故に巻き込まれたのが原因。

まあ、アリサは巻き込まれたっていうかある人を助けるために犠牲になったわけです。

俺は?…首を突っ込んだからこうなりました。

「えっと…?」

「要は、当主様が私を庇って負った傷なんです」

そういうことです。

だけど、そこは隠してほしかった。

恥ずかしいじゃん。

「んー…?それなら隠さなくてもよくないかな?」

そりゃあアレよ。

たしかにこの傷は俺の誇りだ。

だけど、こんな醜いものを好き好んで見せるわけないでしょ。

グロ注意だよこの傷。

相手を不快にさせたくないからしょうがないのよ。

アルヴァだってこんな気持ち悪いの見たくないでしょ?

「醜くないよ?むしろ、なんでその傷があるか分かったら、カッコよく見えてきたの」

ヤダ、この子超天使。

「…醜いというなら、私の方が醜いでしょう」

「アリサさんって、足無かったんだね…」

「まあ、メイド服のロングスカートで隠れている上に、ニーソックスも穿いていますから」

「風呂以外では見られることなんかめったにないですよ」

「たぶん、私が義足なのを知っている人はほとんどいませんね」

「ともかく、四肢を欠損している私こそ、醜いものだということですよ」

「失ったことを後悔してなどいませんが」

「むしろ、誇りですよ」

「この傷が、義足があること…」

「それは、当主様と巡り合えたことの証左なのですから」

「そうか…」

聞いてたこっちが恥ずかしくなってきた。

「それに、傷とかある方がハードなプレイが出来るじゃないですか」

いい雰囲気をぶち壊すなよ!

アルヴァを見ろ!

ドン引きした顔をして…ないな。

「ハードなプレイってどういうこと?」

知らなくていいぞ。

純粋なアルヴァのままでいてくれ。

あの後、色々駄弁って今日は解散となった。

2人はどんな格好をしてたって?

大丈夫だ、問題ない。

タオルをしっかり巻かせてたから、ポロリも無かった。

俺はタオルを強奪されかけたが、何とか閲覧注意なことになるのは避けられました。

どうやら、混浴になって緊張していたのは俺だけだったようだ。

2人には、隠す以外でテンパっていたところは無かった。

女子はそういうのに耐性があるのかもしれない。

とはいえ、女子の裸は目に毒だ。

息子がスタンディングするのを抑えるので精いっぱいだった。

持ってて良かった精神安定剤。

もうすぐ、日を跨ぐ時間になってしまう。

早く自室に戻らねば。

俺の部屋は、そこまで豪勢ではない。

暇な時に、何か薬を調合するための器具や資料、魔導書や古文書くらいしかない。

自衛用の武器に至っては、親父から譲られた剣一本しか持っていない。

ほら、片手剣ってなんだかカッコいいじゃん?

貰った時はテンション上がったよ。

貰った時は、親父が死ぬ直前だったからアレだけど、今なら言える。

カッコいい剣をくれて、ありがとう。

そもそも、この剣はどういうものなのかさっぱりわからん。

ルーン文字が刻まれているのは分かるが、それ以外は全く持って不明である。

構成物質はアダマンタイトとオリハルコンの合金的なものとしか言えない。

この時点でとんでもない武器だが。

親父がおかしいのか、先祖がおかしいのか、真相は闇の中。

たぶん先祖代々、当主が引き継ぐ証のようなものなのだろうが、こんな代物をホイホイ渡していいのか。

先祖たちの頭が心配である。

っと、鐘の音が聞こえてきた。

もう次の日になってしまったか。

そろそろ休まねばな。

第一週 終了

ちょっとしたコンマ判定です。直下です。

1、2:貴方
3、4:アルヴァ
5、6:アリサ
7、8:カエデ
9、0:???

そうだ、忘れていた。

アリサたちにご褒美のお香を作るんだった。

準備をしなければ。

まずは、薬草を溶媒で煮て成分を抽出…。

ぐつぐつと、液体から泡が出ていく。

この液体が何か?

それは…錬金術とかでよく出てくるアレだ。

えっと…何だったかな…。

そうだ、エーテルだ。

エーテルといっても、麻酔で使ったりしそうな方じゃないぞ。

MPを回復させたりする、ファンタジーチックな方だ。

よし、抽出には成功した。

次に、成分の濃度を高めるために水分をある程度蒸発…。

水分が4割くらい飛んだところで中断し、型へと流し込んでいく。

あとは、冷やして固めればいいのだが…。

直下コンマが5以上で完成します。数は、一桁コンマから4を引いた数です。失敗したら、何かが出来ます。

コンマ判定:6 二つ完成しました。

ふう…。

どうやら、二つは成功したようだ。

残りは残念ながらご臨終です。

固まることなく、蒸発してしまった。

ともかく、完成しただけまだマシだろう。

研究所のように、設備が何でもあるわけじゃない。

あくまで、暇つぶし用の道具だから最低限しかないのだ。

予備で残していた原液は、保管しておこう。

ネムリ草とかが入っているので、鎮痛剤兼回復薬として使えるのだ。

後ほど、というか気分が乗ったときに作成するとしよう。

このお香は申し訳ないが、アルヴァにプレゼントするのはやめておこう。

今回は、いつも頑張っている二人へのプレゼントなのだ。

今度作るから、遠慮してほしい。

さっさと包装して寝るとしよう…!?

蒸発した成分が直接作用したか…!?

めちゃくちゃ眠たい…。

もう…ゴールしちゃっても…いい…よ…ね…?

というわけで一週目は終了です。さすがに一日ずつ進むのはストーリーが進むまでが早すぎるかな…と。

参加できる人がいらっしゃれば、少しだけ再開します。

では、キリが良いのでここで終わりにしましょう。

予定としては、一ヵ月経過ごとに小イベント(貴族同士のパーティー、他国、他地域への視察等々)を行う予定です。

大イベント(貴族及び王族を含めた会議、他国との戦争等々)は三ヶ月ごとの予定となっております。

パーティー時は2人(メイドと奴隷全体から選択)、視察時は一人(メイドと奴隷からそれぞれ選択)連れていけます。

会議時は一人(メイドと奴隷全体から選択)連れていけ、戦争時は任意に選べます(帰還出来ない場合もあります)。

戦争に出す場合は、死亡したり捕虜や奴隷になる場合があるのでよく考えましょう。戦闘力が7以上あれば生還率は高めです。

ちなみに、0だと強さの概念を超えているので生還確定となります(他のキャラも判定次第で強制帰還されます)。

皆さん、お疲れ様でした。

それでは再開します。なお、これからの行動安価は一つずつ採用になります。ご了承ください。

あれから一週間。

色々酷い目に遭わされた。

お香を作った翌日は強盗に襲われ、また次の日は魔物の大群に襲われ、そのまた次の日はジャングルで遭難…。

メイドたちがいなかったら即死だった。

まあ、なんだかんだ生き延びてこれたから、俺もなかなかやるのかもしれない。

「だといいな」

そうですねぇ。

おっ、今日の朝食はパンケーキか。

「今回は試しにチーズを入れてみた。生地がフワフワになっている…はずだ」

…うまい!

「テーレッテレー!」

ノッてくれてありがとう。

「どこぞの駄菓子のCMを彷彿させるな」

「この世界には存在していないが」

メタ発言はおやめください。

「今更な気がするのだが…」

そうだけど、ね?

「で、今日はどうするんだ?主人」

どうしましょうかねぇ…。

↓2の行動を採用します。

何か行動するにしても、情報が無ければ始まらない。

情報収集するにしても、うちのメイド組は優秀すぎて顔バレしてる。

そもそも、貴族の情報は大概あっちが隠してるから、俺たちの能力じゃあ入手なんか到底出来ない。

密偵でも雇いますかね。

「外に出るからついて来てくれ」

「承知した」

アリサとアルヴァは、元気にお掃除中だったから、連れていくには忍びない。

カエデは既に仕込みを終えているらしいので、問題はないだろう。

というか、護衛にしてはオーバースペックなんだよな。

街中で戦闘なぞしたら、100mくらいは更地に大変身だ。

いや、アリサじゃないから更地にはならないか。

敵さんの血で真っ赤に染まるオチになるな。

「勝手に人を猟奇的殺人鬼に仕立て上げないでくれ…」

「しないと言い切れるか?」

「主人に危害を加える者には、決して容赦しないよ」

俺が言ってること正しいじゃないか。

「一撃で仕留めるから、血はそこまで出ないはずだ!」

そんな話は置いといて、密偵探しに出発進行だ。

「まったく…。その変わり身の速さを他に活かしてほしいよ…」

お前が言うな。

ここで人数判定をします。直下コンマです。

1~4:誰も雇えず
5~7:一人雇用
8、9、0:二人雇用

コンマ判定:4 恐怖したのか、誰も引き受ける人はいませんでした。

トボトボと大通りを歩く。

やっぱり、貴族が対象だからみんな身構えるよね…。

「仕方がないさ。彼らは専ら、浮気だとかの軽いものを対象としているんだ」

「それが急に、貴族の内偵とかいうベリーハードな仕事が入ってくるんだ」

「貴族相手に調査などしたら、いつ消されるか分からない」

「それを分かっていながら、引き受ける勇者なんかめったにいないよ」

それに依頼主も貴族だからなぁ。

しかもぶっちぎりで名門の貴族。

警戒しない方がおかしいよなぁ。

「そういうことさ。こういうのは、地道にやっていくしかない」

「主人は悪くないよ。悪いのは、主人の望みも叶えられない私たちだ」

部下に慰められるのはアレだ。

精神に大ダメージだ…。

そうこうしてるうちにお昼時。

心無しか、人通りが多くなっている気がする。

昼飯時にしては、妙に若い人が多いのだ。

それに、商人や貴族の姿もちらほら見受けられる。

貿易船でも到着したのか…?

↓2にお昼の行動をお願いします。

貿易船の安価です。どの国、地域から来たかを↓1、2にお願いします。

おまかせなら、こちらで設定します。

ここは一つ、確認するのもいいだろう。

「カエデ、俺を抱えて最速で港まで行け」

「任務了解。手をしっかり回しておいてくれ」

あいよー、と返事をした刹那、視界が歪む。

どうやら、魔力を放出して空を飛んでいるようだ。

魔力タンク…というより、魔力お化けのカエデだからこそ出来る芸当だ。

今の俺は、おんぶされている形である。

男が女におぶられて恥ずかしくないんですか?

フッ、あの家で裸とか散々二人に見られたから、もう色々と吹っ切れてるよ。

「主人、船が見えたぞ」

さすが、普通に行けば10分かかる道のりを僅か一分で。

あとでご褒美をあげよう。

到着している船は、荷物から予想すると、奴隷大国と海洋貿易連合(複数の島国が提携して設立された貿易グループ)を介して入港したようだ。

となると、荷物は水産物や奴隷、島国特有の薬草や調味料といった物だろう。

薬草や調味料は、是非とも入手したい。

…気のせいか、ゴツいケージもいくらか見受けられる。

魔物でも捕獲しているのだろう。

貴族の中ではペットもステータスだからな。

「主人、どうする?」

「そうだなぁ…」

奴隷大国を介したということは、特殊な奴隷をいくらか回収できる可能性もある。

幻獣はさすがにないだろうが、亡国のお姫様やヴァンパイア、サキュバスとかが含まれる場合は充分にあり得る。

奴隷大国の周りでは戦争が日常茶飯事に起きてるのだ。

理由は単純で、奴隷を生産するためである。

ケンカを吹っ掛けるくせして、無駄に戦力が高いから、尚更たちが悪い。

話が逸れてしまった。

ともかく、他の貴族の手に渡る前に、こちらで保護をするのもいいかもしれない。

↓1~3に、購入するものをお願いします。奴隷を購入する場合は、奴隷とだけ記入してください。

奴隷の安価といきます。まず、人数判定です。これは、購入する奴隷の候補となりますので、ご了承ください。直下コンマです。

1~3:三人
4~7:四人
8、9、0:五人

これ普通の人はどうやって奴隷を制御してるんだろう?
魔法アイテム?

候補となる奴隷は五人です。全員購入できるとは限りません。コンマ神次第です。

まずは、一人目の設定です。↓1~3の種族が候補となります。

悪魔

人間

ゴーレム

>>310、基本的に、奴隷になった時点で首輪が装着されます。その首輪が装着者の行動を制限しますので、一般人でも扱えます。

所有者登録時に血を使うので、本人の命令にだけ従わざるを得なくなります。

では、直下コンマで決定となります。

1~3:>>312
4~6:>>313
7~9:>>314

一人目の奴隷は悪魔のようです。性別を↓2にお願いします。

どうやら、その悪魔は女性のようです。↓1~3に特徴をお願いします。

ふたなり

肌が青い

片角が折られてる

すみません。性格が無いので、↓1~3で性格を募集します。自分が考えると、どうしても偏ってしまいそうなので…。

>>321とこのレスで募集したものから、選択となります。申し訳ございません…。

誇り高い女騎士系

狡猾

傲慢

では、選択を始めます。直下コンマで判定します。

1:>>322
2:>>323
3:>>324
4:>>327
5:>>328
6:>>329
7~9、0:再判定、再度そのレスの直下コンマで判定

次の判定です。性格が矛盾してしまうので、>>328>>329は除外となります。

1~3:>>322
4~6:>>323
7~9:>>324

誇り高さと傲慢さは矛盾するかな

すみません。指定先を忘れていました。直下でお願いします。

>>334、どうでしょう…。誇り高いのと、傲慢なのは両立できないと思っていますが、そこの考え方は人それぞれなのでなんとも…。

では、>>334のコンマを採用します。私の失態です。申し訳ございません…。

最後の判定です。直下コンマで判定です。

奇数:>>322
偶数:>>323

種族性別だけ5人分とってどれか決めてから細かい設定安価したほうがよかったかもね

>>341、そっちのやり方の方が早く終わりそうですね…。そのやり方を採用します。

今回の悪魔の設定は、>>322>>324>>327で採用します。残りの四人を簡単に設定してから進めていきます。

私の不手際で、皆さんに迷惑を掛けてすみませんでした…。

残り四人を設定します。↓1~4に種族をお願いします。

では、性別を設定していきます。

↓1:人魚の性別
↓2:ゴーレムの(外見上の)性別
↓3:雷神の性別
↓4:獣人(と思われている土着神)の性別

では、本編を再開します。誰を買うかは後ほど決めますので、少々お待ちください。

港を歩いていると、ちょこちょこ舌打ちが聞こえてくる。

どうせ、カエデが隣を歩いているのにイラついているのだろう。

もう慣れてるから気にしていない。

視界が滲んでいるが、それはきっと埃が入ったからだ。

泣いてなんかいません。

埠頭には、簡単に作られた市場が形成されている。

人に押しのけられて、海へとダイビングしている人がいるのはご愛嬌だ。

「主人、あまり私から離れないでくれ。カバーしきr…あ」

うごぉッ!?

痛ッ!今顎ぶん殴られたぞ!?

っていうかマズい!

このままじゃ着衣水泳する羽目になる!

親父…生きてた時は色々とゴメンな…。

今からそっちに逝くよ…。

「はあ…私の魔力も、無限にあるわけじゃないんだぞ…」

あれ?生きてる?

「私が、主人を見捨てるわけがないだろう…」

すまん、マジで助かった。

「まあ、生きてて良かったよ…」

さっさと奴隷のところを見て帰ろうか。

ここに長居したら、何回死ぬか分からない。

人混みをかき分け、奴隷売買所へとたどり着く。

ここまで来るのに十回も殴られたが、大丈夫だ。

カエデが全員をフルボッコにしていたからな。

ちょっと不憫に思ったのは内緒だ。

「いらっしゃーい」

列で待機していた貴族どもがいたが、気にせず進み、店へと入る。

文字通り、格が違うからな。

アイツらは何も出来んよ。

カエデがいるのが一番大きいが。

店員からリストを貰い、確認する。

百人ほど載っているが、一目見れば大体どういうものかは分かる。

気になったのは主に五人。

悪魔の女性と、人魚の女性。

それに雷神らしい女性と、女性型ゴーレム。

そして最後に獣人の女性…って女ばっかりだな。

「まあ…主人も男だし、仕方ないのではない…かな…?」

そんな目で見ないで?お願いだから。

さて、最も重要なのはどれくらい買えるか、だ。

それなりに持って来てはいるが、魔法のランプのようにお金が湧き出るわけでもない。

今回は、誰を買うかを決めなければならない。

購入可能な人数の判定をします。直下コンマです。

1、2:一人
3、4:二人
5、6:三人
7、8:四人
9、0:五人

うーんこの
今回選ばれなかった四名にもどこかで再登場のチャンスがあるといいな

安価とったりなんだりする身としては
ぶっちゃけ購入可能人数から決めておけばよかったんじゃねと思う

コンマ判定:1 一人しか買えないみたいです。正反対のコンマで涙が出た…。

…ごめんなさい。

どうやら、たった一人しか救うことは出来ないみたいです。

不甲斐ない貴族でごめんなさい…。

「…主人、誰を買うのかは決めてあるのか?」

正直、どれを買ってもマズい気がする。

全員、奴隷になることが少ないのだ。

最近、そんなやつばかり見ている気がするが、とにかく少ないのだ。

ここでは、貴族だろうと貧乏人だろうと、金を持っている人が正義なのだ。

奴隷を買うには、お金が要る。

だから、金が多い人ほど有利なのだ。

しかし、いくら俺が金持ちでも、ここから出た瞬間、ここにいる奴隷全員の所有権を俺が主張しても意味はない。

購入した奴隷以外を扱う権利は、誰であろうと所有者しか持ち得ない。

そこに階級は関係ないのだ。

金を持とうが、所有権が無ければ意味がないからだ。

長ったらしく言ったが、要は、救いたい人を一人だけ選べ、ってわけである。

他の奴隷も、きっと買い手が付く。

生きている時に逢うことも出来るはずだ。

今はそう思うしかない。

>>378、いちおう、他の貴族の奴隷として再登場も考えています。

>>379、そこは修正点ですね…。もっと簡単に、スムーズに進められるようにしないと…。

では、購入する奴隷を決定します。先に三票入ったキャラを購入します。番号、名前のどちらでもカウントします。

1:悪魔
2:人魚
3:雷神
4:ゴーレム
5:獣人だけど実は神様

買う奴隷は人魚に決定しました。↓2に、年齢をお願いします。

どうやら、まだ十歳の幼女のようです。次に、↓1~3に特徴、性格をお願いします。

人魚って陸上生活どうすんやろ

>>403、瀬戸の花嫁的な感じだと私は思っています。

では、貴方への信頼度です。直下コンマです。

猜疑心:-2
人間不信(弱):-1

個人的に変身はやってほしくないかなあ
せっかくの人魚設定台無し

>>412、あくまで、私が思ってるだけです。ドラクエ的な世界観なので、この世界ではどこでも人魚状態です。

コンマ判定:6 不審に思ってはいますが、言うことはしっかり聞いてくれます。かなり厳しくしたのにこれとは…。

再開していくので、しばらくお待ちください。

難易度の上がり方が本当に親切設計で好き

おっと、名前を決めてなかったですね…。↓1~3が候補となります。

エリー

ミトス

レイス

>>416、性格で補正が掛かることを言ってるなら、親切設計になるのでしょうか…。

では、直下コンマで判定します。

1~3:>>418
4~6:>>419
7~9:>>420

人魚ちゃんの名前は、レイスになりました。しばらくお待ちください…。

もう一度リストのデータを見ると、ヤバいものが見えてしまった。

name:レイス race:人魚 age:10

うんうん、十歳ね。

なるほどなるほど…。

十歳?

おいおいそれはヤバいだろ。

そんなの他の貴族が買ったらとんでもないことになっちゃうよ。

こんなか弱い子供にも乱暴しちゃうバカどもだぜ?

俺が守らずして、誰が守るんだよ。

というわけで、この子に決めた。

「どうせ、わたしをいじめるきでしょ…!」

まあ、そうなりますよね。

普通、初対面の人に仲良く出来るわけないですよね。

アルヴァが異常だったんだよね。

「安心してくれ。俺は決して危害を加えない」

「ぜったいうそだもん…」

「にんぎょのことなんか、みせものにしかおもってないくせに…」

お堅い子…というよりは、ただの人間不信だなこれ。

仕方ない…。

奥の手を出すか。

「レイス…だったか」

「なに…?」

「お前に、酷いことは絶対にしない。それに、毎食にデザートまで付けよう」

奥の手というが、ぶっちゃけ俺の家の食事とかを教えるだけだ。

「それを約束する書類もここにある。それでも信じられないなら、信じなくていい」

とどめに証明書を出せば、どうにかなるはずだ。

「大丈夫だ。主人が粗相をしようとしたら、私が守ってあげるから」

「主人のことが信用できないなら、私を信用してくれないか?」

おい、さりげなく俺をケダモノ扱いしないでくれ。

「………」

じろっ、とこちらを睨みつけるレイス。

あ、何かに目覚めるかもしれない。

「それなら…」

「契約成立だな」

俺の尊厳が傷つけられることで、何とか説得に成功した。

あとは、買い物をしておしまいだ。

「それじゃ、帰るぞ」

「…そういえば、彼女は人魚だから、陸上では何もできなくないか…?」

「え?…あ」

「………」

忘れてた☆

「…仕方ないな」

「きゃっ…!?」

おんぶするしかありませんねこれは。

「やめてよ!さわらないで!」

痛い痛い。

グーで殴るのはやめて。

「ああ、レイスに言い忘れてことがあったよ」

「…?」

首を傾げながら殴るのやめt痛いマジで痛い。

「主人に、君を襲うような度胸はないよ」

「けっこう、彼は奥手だからね」

すっごいディスられた気がするけど、気のせいだろう。

「どうか、私を信じてくれないか…?」

「…わかった。おねえちゃんをしんじる」

良かった、これで俺が殴られることも痛い!

「…さすがに、そろそろ殴るのはやめてあげてくれ。主人がかわいそうになってくる」

「…むぅ」

やっと解放された…。

俺、謀反起こされて死ぬんじゃないかなー。

ちょっとしたコンマ判定をします。↓1、2です。

コンマ判定:2 調味料はあまり買えなかったようです。

コンマ判定:0 めちゃくちゃ買えた上、伝説級の薬草も買えました。

「では、ここから先は戦争だな」

「健闘を祈ってるよ。主人」

「お前もな。お前の成果次第で、メシがどうなるかが決まるんだ」

俺は薬災戦に、カエデは調味料争奪戦に向かう。

これは仁義なき戦いだ。

情けをかけてはいけない。

「突撃だーッ!」

「きゃー!」

人をフッ飛ばして、どうにか店頭までたどり着いた。

他の人は、前方にある大安売りしてある薬草にばかり目が行っている。

フッ、愚か者め。

いい商品は大概、奥にちょこんと置かれているのだよ。

「おっちゃん、そこにある薬草をとにかくいっぱいくれ」

「ほいほい」

手際よく包装していくおっちゃん。

けっこうなベテランのようだ。

だが、おっちゃんの隣の棚から、何かが飛び出てるのはなんだ?

古文書で見たはずなんだが…。

あーッ!?

「おっちゃん、あの草って伝説の…」

「…よく気付いたね。見ただけで分かるとは驚いたよ」

「博識なアンタにプレゼントだ」

「でも、こんなレア物をタダなんて…」

「なぁに、気にしなさんな」

「もともと、誰かに売る気なんかなかったのさ」

「ワシなんかが持ってても、無用の長物だからね」

「アンタは薬の調合をしてるんだろ?買った物を見りゃあ分かるよ」

「…すまない。これは感謝の気持ちだ」

これくらいはあげないと、示しがつかない。

「じゃあな。死なないように気を付けてくれよ」

「アンタもなー」

…驚いた。

まさか、コレを目にする時が来るなんて…。

どうやって使おうか…?

まだ、効能が完全に判明してないからな…。

とんでもない劇薬になるかもしれない。

扱いには要注意だな。

「くさい…」

薬草だらけだから、仕方ないのだ。

「すまん、主人…。すでにほとんどが売り切れていた…」

まあ、買えなかった物は仕方ない。

こっちは大収穫だったんだ。

おあいこだったってことで。

そうこうしてたら、もう夕方じゃないか…。

「そろそろ帰るのが良さそうだな」

ああ、レイスも眠そうだし。

「うみゅ…。ねむくなんかないもん…」

ハハハ、こやつめ。

夕方の行動を↓2にお願いします。ここから、襲撃判定が出ます。

夕方…人通りの少ない時間帯になったので、襲撃判定をします。直下コンマが3以下だと…?

コンマ判定:6 襲撃はされませんでした。

かなり遅くなりましたので、今日はこれで終わりにします。改善点がいくつか見えてきましたね…。反省…。

次回更新まで、数日くらい空くと思います。すみません。皆さん、お疲れ様でした。

かなり間が空きましたが、今から再開します。

「さすがに、少しは計画を進めないとな」

俺たちの目的は一つ。

この国から奴隷制度を無くすことだ。

正直に言うと、この世界から無くしたいのだが、そんなことはまず不可能だ。

俺が生きているうちにせめて、この国だけはまともにしたい。

そのためには、我々が議会で法案を通すか、政府そのものを打倒しなければならない。

武力で訴えるのはあくまで最終手段。

出来る限り、穏便にことを済ませたいものだ。

「むぅ。私も暴れたいのだが」

「お前を失うわけにはいかないんだよ」

アリサの(食事的な意味での)ストッパーがなくなれば、俺たちの未来は消滅する。

というか、家族に死なれるのは堪ったもんじゃない。

あの家にいる人全員が、俺の家族であるのだから。

「家族が死んで喜ぶ人などいるはずがないだろう?」

「まったく…。よく、そんなクサいことを真顔で言えるものだ…」

クサいとか言われようが関係ない。

これこそが、俺の本心なのだから。

「だが、まあ…。嬉しいよ」

照れた顔を背けるカエデ。

「そこまで想ってくれていることがね…」

「従業員としても…。家族としても…な…」

「それは良かった。俺だけがそう思っていたのなら、凄まじく痛いやつだったよ」

「主人が痛いのは昔からだろう」

「なにおう」

「…話がずれたな。今から奴隷市場に向かうので、警備は任せたぞ」

「了解。命に代えても、貴方を守ろう」

お前に死なれては、意味がないのだがな。

「ぜぇ…。ひゅぅ…」

「あー…。その、なんだ…」

「荷物くらいは私に持たせても良かったんじゃないのか?」

ホントだよ。

何であれだけ薬草を買っておいて、それをずっと持ち歩いたんだか。

カエデに持たせるなり、家に預けるなりすればよかったじゃないか。

俺って、ほんとバカ。

荷物を大量に抱えて、全力疾走するなんて。

バカすぎて呆れますね。

「主人が荷物を持つのが当たり前すぎて気付かなかった…。すまない…」

まあ過ぎたことだから仕方ない。

っていうか、俺って貴族なんだよね?

「金持ち、という意味ではな」

ただの金蔓じゃないですかやだー。

「…あなたみたいなマヌケなかねもちがいるもんか…」

10歳の幼女にも罵倒されるとか心折れそう。

「そう言ってやらないでくれ。これでも真面目にやってるんだから」

「いくら主人がどうしようもない間抜けでも、な?」

トドメを刺すな。

「うん…」

そっちも納得しないでね。

俺、これでもそれなりにやるんですよ?

すぐ死にかけるけど。

「ダッサ…」

もう死んでもいいかな?

「主人が死んだら、私たちが路頭に迷う羽目になるが?」

なら生きるわ。

「…わるぐちをいってもなぐらないんだ…」

「そんなのいちいち気にしていたら、すぐ心が壊れるからなぁ」

「そもそも、貴族っていうのは昔から醜いところだ」

「この中で生きていくには、それくらい図々しいのがいいのさ」

「…よくわかんない」

お前は知らなくていいよ。

お前は、お前らしく楽しく生きていけばいい。

その後もちょいちょい罵倒されながら、市場へと到着した。

「おや、いらっしゃいませ…って旦那!?」

「よう、一週間ぶりだな」

「先週はどうも。こちらも儲けさせていただきましたぜ」

彼は、先週アルヴァを提供してくれた商人だ。

色々あって、記憶は弄らせてもらったが、友好的ではある。

弄ったことすら知らないのだから当然だが。

「先週俺が買った奴隷、覚えているか?」

「ええ。14歳くらいの山育ちの子供でしょう」

「種族は何だったか?」

「旦那ァ、それを忘れるわけがないですぜ」

「普通に人間の子供だったじゃありませんか」

やはり、改竄は成功しているようだ。

さすがアリサの魔法だ。

アホみたいによく効く。

「で、こんな時間に何用ですかい?」

「また、奴隷をご所望で?」

そんな下卑た笑顔を見せるな。

レイスが怯えるだろう。

商人との会話の内容を、↓1、2にお願いします。

情報判定その1です。直下コンマが5以上で成功です。

情報判定その2です。↓2コンマが5以上で成功です。

コンマ判定:3 珍しい奴隷は入ってきていないようです。

コンマ判定:9 何やら事件が起きているようです。

↓1、2に、最近起きた事件や出来事をお願いします。判定が9だったので一つボーナスです。

「まあ、奴隷が要らないわけではない」

「店主に聞きたいんだが、何か珍しい奴隷を入荷した…という話は無いか?」

「すみませんが、そんな情報は無いですねぇ」

「そんなのが来ていたら、オークションとかが始まっていますよ」

「それもそうか」

どうやら、仕入れてはいないようだ。

基本的に、店側は情報を隠さない。

隠すメリットはあまりない上、信用も失ってしまうから尚更だ。

例外は、特定の誰かに売る場合くらいか。

ある奴隷が欲しいが、誰にも奪われたくない。

そんな理由がある時は、店に賄賂を渡して情報漏洩を防ぐのだ。

目の前の男は、悠然としている。

嘘をついているようには見えない。

「ああそうだ。旦那は知っていますかい?」

「どうした?」

「どうやら、この国に攻め入っている軍がいるみたいなんですよ」

「それも、亜人の軍がね…」

「なんと…」

これは少々不味いかもしれない。

亜人とは、人間とは多少異なるが、同じ『種』に分類されている。

だが、強い犬種や弱い犬種があるように、強い人種や弱い人種もある。

亜人は、強い人種が特に多いのだ。

魔物のような特徴を持つ種族が多いのが理由である。

そんな者たちが、徒党を組んで襲ってくるのは少し不味いのだ。

いくら、この国が大国とはいえ、末端の土地にも手が行き届いているわけではない。

そこから攻められれば、最悪、中心であるこの街まで来られてもおかしくない。

早急に議会で話し合う必要がある。

「分かった。対策は上と話して決めておくよ」

「すみませんねぇ」

「他に何か事件とかはあったりするのか?」

この言葉を聞いた途端、店主の顔つきが険しくなった。

「それが、ちとマズイことが起きてるんでさぁ…」

「不味いこと、か」

「実は、この市場全体である事件が起きてましてね…」

「通り魔事件でも起きてるのか?」

「まさかぁ…。人が死んでるわけじゃないんですよ」

「…売り物にしてる奴隷が、いきなり消えちまうんです」

「…は?」

俺はオカルトを信じてはいないのだが。

「ホントなんですよ!すでに3人も消えてるんですから!」

「分かった分かった。まず、冷静に話をしてくれ」

目的等が分からなければ、犯人の推測も出来ない。

「姿を消す奴隷は、亜人だけか?」

「いえ、関係はしてねぇです」

「種族は一切関係ない、と」

「発生時刻は?」

「深夜です。見回りをしていて、ちょっと目を離したら消えてた…ってみんなも言ってます」

「なるほど…」

「これだけしかないですね。すいやせん…」

「なぁに、これだけでもある程度は絞れるさ」

犯人には、いくつかの候補が出てきた。

まずは、亜人軍。

これは、単純に戦力の強化が理由だが、ここまで来れるなら強化する必要はない。

そのまま、王宮を攻めればいいのだから。

よって、確率は非常に低い。

二人目は、というか次の候補は貴族だ。

奴隷が欲しいが、お金を使いたくない、というドケチな奴らだ。

それに、貴族と限定すれば、意外と絞れる。

まず、深夜にことを起こすなら、この市場の地理に詳しい人に限られる。

この時点で数人だ。

次に、一瞬で消えるとしたら、空間に干渉するタイプの魔法を使っている可能性が高い。

そんな魔法を使える者はアリサと、あそこの貴族の執事くらいだ。

ぶっちゃけ、犯人は分かった。

「もう充分だ。ありがとう」

「何て言うか、旦那ってお人よしですよね」

「普通、こんなの聞いても貴族はガン無視を決め込みますぜ」

「ホントだな。どうしてこう、俺はすぐ首を突っ込むのか…」

「ともかく、あっしが言えることは一つだけです。どうか、お気を付けて…」

「ああ」

せっかくいい情報が聞けたんだ。

これを基に動くのもいいかもしれない。

↓2に、夜の行動をお願いします。外で行動する場合は襲撃判定を行います。

よし、帰ろう。

そろそろマズい時間だ。

風呂にも入りたいし、メシも食べたい。

「今日の食事は多めにしておくよ」

さすが、話が分かる。

「すぅ…」

おっと、お姫様はお眠りのようですな。

「みたいだな」

…歩くのしんどい。

「仕方ないだろう。私は、アリサのような魔法は使えないのだから」

それどころか、魔法自体使えないよな。

「…魔力を放出したり、物質に纏わせることしか出来ないんだ。許してくれ」

まあ、それだけでも充分強いからなぁ。

俺みたいに中途半端なやつよりはいいよ。

「…そう卑下しないでくれ。貴方は凄い存在なのだから」

「私は、戦うとことしか出来ない」

「だが主人は…貴方は、他者を先導することが出来る」

「戦うだけの能無しより、ずっと素晴らしいことだと思うよ。私は」

そうでもないさ。

先導と言っても、メリットを提示して発破を掛けるだけだ。

俺には、何も出来ないさ。

そう、何もできていない。

今の俺は、何も果たせてないのだ。

家に到着し、すぐにレイスをアリサに預けた。

『当主様はロリコンですか?』

なんて言われたが、心外である。

俺はただ、助けたいと思っただけだ。

「それより、一度風呂に入ってきてください」

「薬草臭いです」

そういうのは、オブラートに包んで言うものだぞ。

「丁重にお断りさせていただきます」

ここに味方はいないのか。

その後、ササッと入浴を済ませ、夕食をたらふく食べさせてもらった。

やっぱり食欲には勝てませんね。

やることは済ませたので、暇な時間が出来てしまった。

アリサは清掃中で、カエデは明日の仕込みに入っている。

レイスは疲れたのか、いまだに眠っている。

アルヴァは休みのはずだ。

お邪魔させてもらおう。

オッスお願いしまーす。

ドアを開けながらこんなことを言ったにも関わらず、アルヴァは笑顔でこう迎えた。

「ご主人様!いらっしゃい!」

天使かこやつは。

他の人にディスられた後だと、この優しさが八面六臂に染み渡る。

流れるように椅子に腰かけ、紅茶を飲む。

その時のアルヴァはというと、その、アレだ。

目のやり場に困る恰好だ。

ワンピースを着てベッドに寝転がる。

ここまではいい。

問題は姿勢だ。

ただでさえガードが甘いのに、こちらに顔を向けながらゴロゴロしたり、足をパタパタさせたりしている。

あと少しで見えるのだ。

彼女には貞節、というのを学んでもらうべきなのかもしれない。

エッチなのはイケナイと思います。

一般教養も、ついでに教えてあげるべきだな。

…俺は教えないぞ?

こういうのは同じ女子の仕事だ。

まだ死にたくないから多少はね?

こちらの苦悩を知っているのか知らないのか、アルヴァはニコニコ笑っている。

「美味しい?」

正直に言うと、渋みが出て美味とは言えない。

だが、そんなことを言ったらアルヴァが泣いてしまう。

だから、俺はこう言うのだ。

美味しいぞ、と。

こうすれば、平和は保たれる。

アルヴァは紅茶を飲めない。

俺が全部飲み干せば、危機を乗り越えることは出来る。

耐えてくれ、俺の舌。

アルヴァとの会話、行動を↓1、2にお願いします。

本日はこれで終了します。お疲れ様でした。

今日の更新は無理そうです。すみません。

お詫びと言ってはなんですが、何か開示してほしい情報や、書いてほしい小ネタがあれば、気軽にどうぞ。

現時点で開示できるものには答えたいと思います。

小ネタも、全てを書けるとは限りませんが、書いていこうと思います。

明日は22時頃に再開します。

少し遅れましたね…。今から再開します。

まず、亜人が持っている土地の文明レベルですが、はっきり言って低いです。

目安としては、室町時代辺りを想像していただけたら。

ごく一部、工業に長けた土地は、産業革命を迎えたヨーロッパくらいです。

人間の土地は、場所にもよりますが基本、産業革命前くらいの文明レベルです。

小ネタ 穢され続けた奴隷から、皆を守るメイドへと

目が覚めると、そこは綺麗な部屋だった。

なぜ、私がここにいるのか、それが理解できない。

私は、客人の子息の接待をしていて、それから…。

「お目覚めのようですね」

…そうだ。

突然、電撃を頸部に受けて気絶したんだ。

その時、彼女が私の首に手を置いていたのが見えた。

…主人は何をしているのだろうか?

「…まず、貴女にいくつか報告したいことがあります」

「…黙れ。私を主人のところに帰せ。さもないと…」

「素手で戦うつもりですか?」

「私よりも幼い貴様には負けんよ」

「そうですか…」

目の前の少女が指を鳴らす。

刹那、全身が何かに縛られる感覚がした。

「なんだ…これは…!」

動かない。

指一本動かすことすらできないのだ。

これでは、どうすることもできない。

「…すみません。貴女に危害を加えないよう命令されています」

「…ので、行動を制限させてもらいました」

「クソッ…。どうせ、貴様たちもあの男たちのように…!」

嫌な記憶が頭の中に甦ってくる。

醜い大人たちに体を殴られ、穢される日々。

ある時は鈍器でも殴られ、ある時は首を絞められたり、鎖で全身を縛られたりした。

たとえ、どんなに許しを乞おうとも、決してそれが中断されることがなかった。

傀儡のようになっていた自分が、本来の自分のままでいられたのは、食事を作っている時だけだった。

だから、自分は料理が好きになり、ひたすらそれに励んだ。

だが、たとえ上質な料理を作ろうと、私に対する仕打ちが優しくなることはなかった。

…いつしか、自己というものを失っていた。

「…思考中のところすみませんが、いくつか言わせてもらいます」

「貴女の主人は、死亡しております」

「…え…?」

思考が真っ白になった。

あのクソみたいな男が死んだだと…?

「…訂正します。私の主様が、殺害しました」

「その時、部屋にいた貴族、商人たちも同様に殺害しております」

「ですので、貴女を縛るものは、現在存在していないことを報告します」

「…どうして殺した…?」

「…怒っているのですか?」

「違う…。不可解なだけだ…」

「私を助けるためだけに、貴族を殺す…?」

「助ける…なんていう大層な理由ではないだろう…?」

「ただ、私を嬲りたいだけだろう…!?」

「私の取柄など、それしかないのだから…」

睨みつける私を見て尚、微笑みながら少女は答える。

「人を助けるためだけに、そんなことを躊躇うことなく実行する人ですよ」

「私の主様は」

ふふっ、と可愛らしく笑う少女を見ても、私の疑問は消えない。

「…それを聞いただけで納得できるか!?」

「いえ、納得してもらいます」

「元奴隷の私も、あのお方に救われたのです」

「ですので、貴女が救われてもおかしくはないでしょう?」

「なっ…!?」

目の前の少女が元奴隷…?

あり得ない。

奴隷にしては、綺麗すぎる。

まるで、精巧に作られた高級な人形のような見た目をしているのに。

そんな彼女が穢れた奴隷であったとは信じられない。

「…これを見れば分かりますよ」

そう言うと、少女はおもむろに服を脱ぎだした。

「…どうです?私も醜いでしょう?」

一糸纏わぬ少女の裸体を見て、私は戦慄した。

少女の右脇腹には、痛々しい火傷の痕があったのだ。

右足の太ももより下は、義足になっていた。

「なぜ…そんな体に…」

その問いに少女は、悲しげに返答した。

「…これだけで済んだだけ、まだマシな方ですよ」

「本来であれば、私は既に死んだ身なのですから」

「…どうして生きてるんだ…?」

天井を見上げ、少女は笑う。

「さっきも言ったでしょう?」

「主様は、人を助けるためならば、命も平気で投げ捨てる方です」

「罪も平気で犯す方です」

「主様は、何の面識もない私のために、命を懸けてくれたのです」

「だから、私は主様を慕っているのです」

「ここまで言っても、信じられませんか…?」

ここまで聞いても、私の心には、まだ疑念が残っていた。

「…どうせ、私を道具のように、欲を満たすためにしか使わないに決まってる」

「そんなことはあり得ません。主様は優しいですし、意外とヘタレですから」

「…どうせ、私のことを醜いと思って捨てるに決まってる」

「醜い私を雇っているのです。それもあり得ません」

自棄になった私の言葉に、冷静に答えを返す少女。

もはや、私に勝ち目は無かった。

「…どうせ」

次に言おうとした言葉がなかなか出てこない。

それどころか、視界が滲んで何も見えなくなった。

「…私を…大切…になんか…してくれないに…決まってる…!」

嫌だ。

自分のことをひたすら貶める自分が嫌だ。

だが、今言った言葉は真実だ。

こんな醜い私を、大切にする人など存在しない。

そう、思っているのだ。

この凍てついた心は、少女の言葉で氷解する。

「大丈夫ですよ」

「あのお方は、決して私たちを見捨てない」

「私たちが死ぬその時まで、大切にしてくれますから」

「…貴女は、何をしたいですか?」

「私…は…」

もう。私の心の堤防は、完全に決壊していた。

「私は…料理を作って…そして…褒められたい…!」

あの家では、誰一人として、褒めてはくれなかったから。

「そして…優しく…抱きしめられたい…!」

あの家には、私を優しく抱きしめる人などいなかったから。

「私を…私として…見てもらいたい…!」

あの家では、私は道具としてしか、見られてなかったから。

「私を…受け入れてほしい…!」

あの家には、私の居場所など存在してなかったから。

「大丈夫ですよ…」

涙で濡れた私を、少女は抱きしめる。

「主様は、貴女を受け入れますから…」

「貴女は…私たちの大切な家族ですから…」

「うう…うあぁぁぁぁ…!」

それから、私が泣き止むまでの間、少女は私を抱きしめ続けた。

「死にたい…」

何という醜態を晒してしまったのだろうか。

こんな恥を抱えたまま生きたくない。

「気にしないでください」

「たぶん、私も同じ状況だったら泣いてます」

慰めてくれてありがとう。

「…そういえば、私の刀はどこにあるんだ?」

「ああ、それでしたら…」

ガチャッと、ドアが開く音が聞こえる。

そこには、高級そうな服を着た青年が佇んでいた。

きっと、彼が私の主人なのだろう。

前の家にいた時、私が接待していた人と同じだからだ。

そういえば、私がズボンのチャックに手を付けようとしたら慌てて拒否していたな。

たしかに、ヘタレなのかもしれない。

「…なぜかバカにされている気がするが、まあいい」

「俺が、これからお前の主人となる。よろしく頼む」

彼が手を差し伸べた瞬間、私の中に前の主人の姿がフラッシュバックした。

それが原因で、私はとっさに手を払いのけた。

「あっ…!」

やらかした。

こんなことをしてしまったら、私は折檻されてしまう。

彼がゆっくりと近づいてきたので、思わず目をつぶった。

平手打ちが飛んでくると思ったが、実際には違った。

彼は、優しく頭を撫でたのだ。

「まあ、仕方ないよな。あんな仕打ちを受けたんだ」

「大丈夫。俺はそんなことはしないさ」

「だからさ、握手し直さないか?」

そして、もう一度手を差し伸べる。

今度こそ私は、おずおずと手を出し、握手をした。

「よ、よろしく…」

「ああ、よろしくな」

その時の彼の手は、大きくて…そして、優しかった。

…父上、母上。

私はやっと、安らげる場所を手にすることができたかもしれない。

だからどうか、天国から見守ってほしい。

私がそこに行くまで。

小ネタ 穢され続けた奴隷から、皆を守るメイドへと  おしまい

…小ネタってなんだっけ?という感じでしたね。ここまで時間を掛けてしまうとは思っていませんでした。

本編の再開といきます。残りの二つも後々消化します。

すみません。コンマ判定を3回します。前の内に取っておけばよかったですね。↓1~3です。

コンマ判定:0 人をダメにする魔性の毛繕い。

紅茶を飲み終えた時、俺の舌は死にかけていた。

もう感覚がなくなりかけてる。

だが、よく耐えてくれた。

そういえば、アルヴァは毛繕いをしてほしいと言っていた。

今なら人はいない。

きっと快諾してくれるはずだ。

「ん?いーよー」

アルヴァを椅子に座っている俺の上に座らせる。

「よっこいしょ」

うーん、軽い。

それに、何だか他人が見たら誤解されそうな見た目だなぁ。

その時はどうしましょ。

「えへへ…」

「こういうのって、恋人みたいだよね…」

恋人かぁ…。

そういうのは考えたことなかったな。

貴族という関係上、資産目当てのクズがワラワラやってくる上、お見合いの話まで出てきてる。

まあ、全部断っているが。

アリサとカエデ?

あいつらは家族みたいなもんだからノーカウントだ。

それに、俺より相応しい人がいるはずだからな。

「…ご主人様?」

おっと、忘れていた。

さて、始めるとするか。

「あっ…!ふぁぁ…やんっ…!」

紛らわしい声を出さないでくれ。

「そんなこと言ったって…。ひゃん!」

やはり、アルヴァも女の子か。

髪がサラサラだから、櫛が通りやすい。

ショートくらいの長さに揃えてあるから、手間も掛からない。

…よし、髪はおしまいだ。

「やっと…終わった…」

次は尾羽根だな。

「ふぇぇ!?そっちは敏感だからしなくていいよぉ!」

まあまあまあ。

ここまできたら最後までいきましょうよ。

「やめ…お願いだから…!やあぁ…!」

お疲れ様でした。

「おつ…かれ…さまぁ…」

グッタリとしているが、どうしたのだろうか。

「それは…ご主人様の毛繕いが…」

むう、お気に召さなかったか。

「気に召さなかったわけじゃないの…。ただ…」

そうか。

では、また今度するとしよう。

「ふぇぇん!しばらくしなくていいのにぃ!」

コンマ判定:4 貴方は不器用ですが、いちおう折ることは出来るようです。

コンマ判定:8 アルヴァは芸術的な物を折れるようです。


次はこれだ。

「紙?」

そう、紙だ。

これを使って遊ぶんだ。

「紙でどうやって遊ぶの?」

折り紙といってだな。

カエデの故郷にある遊びだそうだ。

紙を折って、色々な物を作る遊びなんだとか。

まずは、俺の手順を参考にしてくれ。

「はーい!」

「ここをこうしてこうやって…」

ほい完成。

「出来たー!」

…おかしい。

おかしいと思いませんか!?

だって、折り紙歴5年の私が初めての人にボロ負けしてるんですよ!?

でも、めっちゃ綺麗な鶴だ。

部屋に飾りたい。

「これはご主人様にプレゼントするつもりだったから、ぜひ持って行って!」

アカン、泣きそうや。

「それに、ご主人様のもステキだと思うよ!」

「これ、この部屋に飾ってもいいかな?」

こんな出来の悪いやつでいいなら喜んで。

「ありがとう!」

さて、夜も更けたことだし、早く寝るようにな。

「うん!おやすみなさい!」

ああ、おやすみ。

…この屋敷は広すぎていけないな。

俺の部屋まで5分も掛かるとか勘弁してくれ。

転移魔法とか使えたらなぁ。

アリサに教えてもらおうかな。

…ダメだ。

なぜか爆殺されるビジョンしか見えない。

考えごとをしてたら、部屋に到着した。

今日も色んなことがあったな。

新しい子を買ったし、薬草もいっぱい買えた。

レイスには嫌われているが、この程度ではへこたれない。

いつか、仲良くなってみせる。

第二週 終了

ちょっとした判定です。直下コンマです。

1、2:アリサ
3、4:カエデ
5、6:アルヴァ
7、8:レイス
9、0:???

コンマ判定:3


寝る前のストレッチをする。

その後、冷たい水を一杯だけ飲み、顔を二回洗う。

これが、私が日頃から心掛けているルーティーンだ。

こうすることで、しっかりした睡眠を取ることが出来る。

だが、今日はそれに一つだけ行動が増える。

我が主から戴いたお香、それを使うのだ。

普段の自分だと、そんな行動はしないだろう。

だが、今回は気になることがあったのだ。

港と、ここへの帰路でのことだ。

主人は、非常に悲しそうな顔をしていた。

きっと、全員を救えなかったことを悔やんでいたのだろう。

それに、主人は自分のことを悲観している。

どうせ、自分には何も出来ない、と。

そんなことはないのだ。

主人が動いたことで、どれだけの人が救われたか。

主人が戦うことで、どれだけの愚者が裁かれたか。

主人が行ってきたことにも、しっかりとした意味があるのだ。

だから、自分を愚かだと言わないでほしい。

だから、もっと自分に誇りを持ってほしい。

貴方は本当に、素晴らしい人なのだから。

貴方は、私が唯一、惚れた殿方なのだから。

そして、何でも一人で抱え込まないでほしい。

どうか、私たちを頼ってほしい。

私たちは、家族なのだから。

主人は、自分の信じた道を突き進んでほしい。

障害は、私たちが切り崩す。

私たちは貴方の従者だ。

だから貴方は、未来のために私たちを使い潰してくれ。

「…主人の歩む道に、我が祖先の祝福があらんことを…」

主人の未来が明るいことを、私は切に願っているよ。

これで二週目は終わりです。次は三週目なのですが、今回から視点を変えていこうかと思います。

次の視点を誰にするか、↓2にお願いします。

初めまして、レイスです。

え?文字がひらがなじゃない?

わたしだって勉強したから、漢字だって使えるもん。

あのかいぬしの男の人にぎゃふんと言わせてやるんだ。

…のに、ぜったい悪い人だと思ったのに、悪いことを何もしないのはおかしいと思うの。

てっきり、うらでメイドさんとかをいじめてると思ってたのに、じっさいにはあの人がバカにされてるんだもん。

何でバカにされてるのに、笑ってるんだろ?

人間のことがわかんない。

とにかく!

私がすごいってことをあの人に教えてやるんだ!

え?りくじょうではどうするか?って?

…他の人のおねがいすれば、どうにかなるもん!

私だって、アリサおねえちゃんとかカエデおねえちゃんアルヴァちゃんとか、仲がいい人がいるもん!

あの人とはちがうんだ!

…そういえば、ぎゃふんと言わせるためには、何をしたらいいんだろ?

↓2にレイスの朝の行動をお願いします。なお、レイスには仕事が無いので、自由行動が出来ます。

レイスの歌唱力判定です。直下コンマが7以上だと…?

コンマ判定:9 絶大な歌唱力は、人にも影響を及ぼすようです。

アリサおねえちゃんが言うには、人魚の歌声にはまりょくがあるらしい。

まほうを使ういみでのまりょくじゃなくて、みりょくとか、そんな感じのいみらしいけど、よくわかんない。

…でも、私にも同じ力があるのなら、あの人にぎゃふんと言わせられるはず!

「あー…あー…」

今は、人がいないはずの図書室で発声れんしゅう中。

だれもいないなら、めいわくにもならないはず。

「~~~♪」

小さい時、お母さんが歌ってくれた子守り歌。

それを聞きながら、ねむるのが大好きだった。

お母さんといっしょだったころを思い出すと、なみだが出てくる。

「ひっぐ…ぐすっ…」

もう、お母さんには会えないんだ。

もう、にどと…。

「うぇぇぇん…」

歌いおわったあと、私はないてしまった。

ぜったいになかないって、お母さんとやくそくしたのに、やぶっちゃった…。

悪い私で、ごめんなさい。

「っ!?」

ドサッっていう、何かがたおれる音が聞こえた。

おそるおそる、音のしたばしょに近づくと…。

「カレーを…ケツに入れるな…。やめろって…。ウガァァァァ…!」

かいぬしがねてた。

どういうことなんだろ…?


アナウンス

レイスが、『精神干渉(歌)』を習得しました。

かいぬしは、アリサおねえちゃんに任せて、私は図書室を出た。

私の歌にも、まりょくはあったのかな…?

かいぬしは、何かぶあつい本をいくつか持ってたけど、いったいどんな本だったんだろ?

はっぱの絵や、オモチャみたいな絵がかかれてた気がする…。

あの人の考えてることなんか、どうでもいいからわすれちゃえ。

色んな絵本を見てたら、お昼になっちゃった。

今日のお昼ごはんはハンバーグらしい。

カエデおねえちゃんのごはんはおいしいから大好き!

前そう言ったら、カエデおねえちゃんがなきながらだきしめてきた。

おっぱい、おっきかったなぁ。

お母さんよりおっきかったかも。

…うぇ…。

ハンバーグの中に小さなピーマンが…。

にがいからいやだなぁ…。

でも、のこしたらカエデおねえちゃんがかなしむだろうなぁ…。

…がんばって食べる!

そうしたら、またほめてくれるはず!

それに、かいぬしにもきっといばれるもん!

昼の行動を↓2にお願いします。

本日かこれで終了です。また、2、3日更新が空きます。ご了承ください。夜分遅くまで、ありがとうございました。

予定が変更されましたので、本日も22時頃に再開したいと思います。

突然な変更となりましたが、今から再開します。

レイスの移動方法は、ヒレを使ってぴょこぴょこ跳ねるor手を使って這って動く、の二種類です。

場合によっては、他のキャラに抱っこやおんぶをしてもらい、送ってもらいます。

貴方が行った場合は、ボコスカ殴られはしますが、なんだかんだ言って最後まで送ってもらいます。

下ろしてもらったら、一通りの悪口を言った後に誰にも聞こえない声で「ありがとう」と呟いて、そそくさと逃げていきます。

小ネタ その淡い想いは形となる

いったい、どれほどの人間を焼き尽くしただろう。

溶岩が噴出する火山を登り、有毒ガスが噴き出る大地を越え、どこまでも追ってくる人間には、ある種の尊敬の念を抱く。

そこまで執着出来ることが、素晴らしいとさえ思えてきたのだ。

それほどまでに、妾の血が、肉が、羽根が欲しいのか。

そしてまた、一人の人間が炭へと変わった。

なぜ、フェニックスが人里へと降りてはいけないのか。

妾はただ、人の営みを知りたいだけ、体験したいだけなのに。

なぜ、フェニックスと分かるや否や、血相を変えて殺しに来るのか。

必要な者には、分けてあげるというのに。

他者を殺めてまで富が、権力が欲しいというのか。

…なぜ、人並みの幸せを甘受してはいけないのか。

妾にだって、心はあるのに。

どこにでもいる若き番いのように、一身に他者の愛を受けたいだけなのに。

人ならざる身だから、幸せには決してなれないというのか。

…駄目だ。

どうしても、あの男のことが忘れられない。

妾のことを知りながら、妾のことを想ってくれた男を。

妾を逃がすために、命を捨てた男を。

…どうして、あの男は妾を助けたのだろう。

人ではないと、異端なる存在だと、理解していながら。

もしかすると、妾を騙そうと思っていたのかもしれないし、純粋に好いていたのかもしれない。

だが、それを確かめる術は、もうない。

…あの男の言っていた、最期の言葉。

それは、「妾が幸せになれ」というものだった。

妾には、幸せになる資格があるのだろうか。

ずっと想っていてくれた、一人の男すら守れなかった妾に。

今までも、そして、これからも殺め続けるであろう妾に。

…もう、この体は保たんか。

次の体は、どういう姿になるのだろうな。

それは、誰にも分からない。

それは、誰にも決めることは出来ない。

そして、今どれだけ後悔しようと意味はない。

どうせ、記憶はほとんど消えてしまうのだから。

だが、それでも妾は祈ろう。

次の自分が、穢れを一切知らない、無垢な姿でいられるように、と。

次の自分が、愛を受け取ることが、愛を与えることがあるように、と。

次の自分が、素晴らしき男に、巡り合えるように、と。

そして、その男を守り、共に生き続けることが出来るように、と。

意識が霞んでくる。

もう、この体とも、心ともお別れか。

さようなら、そしてありがとう。

こんな妾を愛してくれて。

こんな妾を想ってくれて。

生きているうちに言えず、すまなかった。

届くことはないだろうが、言わせてほしい。

妾も、そなたのことを愛していた、と。

できることなら、また逢いたい。

だが、それはきっと、今ではないだろう。

逢うべき時はきっと、新たな妾が、そなたの分の幸せを受けた時だろう。

きっと、否、絶対に逢いにいく。

だから、待っていてほしい。

いつか、どこかで。

小ネタ その淡い想いは形となる おしまい

どうしてだろう。時間が掛かってしょうがない。本編を再開します。

アルヴァとの遊びの安価をします。↓1、2です。外出もOKですよ。

散歩の範囲を直下にお願いします。同時に、レイスの折り紙判定も行います。

あっそうか。散歩だから敷地内ですよね。すみません。レイスの折り紙判定だけします。直下です。

コンマ判定:5 可もなく不可もなくといったところです。

お昼ごはんの後は、アルヴァちゃんとあそぶの!

きのうの夜にやくそくしてたから、ぜったいに忘れないもん!

「それじゃ行こっか」

アルヴァちゃんにおんぶしてもらって、お部屋まで行く。

体はほそいのに、けっこう力があってビックリ。

げんじゅうってすごいんだなぁ。

「そうでもないよ」

「荷物とか、ご主人様を運ぶくらいにしか使えないからね」

「あ、ご主人様と一緒にいられるから意味はあるかも」

えへへ…って、顔がにやけるアルヴァちゃん。

あんなやつのどこがいいのかわかんない。

「ご主人様はいい人だから。私たちが生活できるように、毎日お仕事を頑張ってるの」

「だから、私もご主人様のために何かがしたいんだ」

きっと、アルヴァちゃんはやさしいからだまされてるんだ。

あの人は、私たちのことなんか道具にしか思ってない。

どうせ、自分があぶなくなったら、私たちをすててにげるもん。

「ご主人様はそんなことしない」

その時のアルヴァちゃんはこわかった。

でも、アルヴァちゃんがそう言っても、かいぬしのことはしんようできないの。

だって、かいぬしがみすてないっていうしょうこがないから。

私は、かいぬしのどれいだから。

どれいは、さいごにはすてられるってお母さんに教えられたから。

「…今日は遊ぶんだから、こんな湿っぽいお話は終わりにしよっ!」

そうだ。

あんなやつのことを考えたりしなくていいんだ。

今日は、アルヴァちゃんとあそぶんだから。

「えっとね。ここをこう折って、これをこっちに差し込んで、ここをこう開くの」

アルヴァちゃんの手つきはすごかった。

ただの紙が、あっという間に鳥さんになっちゃった。

私もマネするけど、きれいに折ることができない。

どうにか完成したけど、ところどころが曲がっててヘンな鳥さんになった。

「ううん、綺麗に出来てるよ」

「ご主人様より上手かも」

かいぬしと比べられたのはなんかいやだけど、かいぬしより上手って言われるのはうれしかった。

ノックが何回かされたあと、ドアがひらいた。

「ちょっと失礼するぞ」

…何でかいぬしが来たの。

「備品の確認さ。不備があったらお前たちが危ないだろう」

そう言って、ランプとかタンスとかをかくにんしていく。

「…よし。特に問題はなさそうだな」

「そうだ、何か部屋に置きたい物とか要望はあるか?」

「今のままでいいよ!」

「別に遠慮しなくていいぞ」

「…じゃあ、頭を撫でてほしいな!」

「かしこまりました。お嬢様」

そう言って、アルヴァちゃんの頭を撫でるかいぬし。

何でアルヴァちゃんは気持ちよさそうにしてるんだろ。

「レイスは?」

私にも聞いてきた。

なら、私も言いたいことを言っちゃおう。

「私をここから出して」

かいぬしの顔がこわくなった。

「それはできない相談だな」

どうして?

「お前を自由にしたところで、お前の未来はない」

「逆に聞くが、お前は一人でどうやって生きるつもりなんだ?」

むぐ…。

たしかに、どうやって生きればいいかわかんない。

だけど、ここにいてもいいことはないもん。

「そうか。お前は、アリサたちと仲良くなったこともいいことではない、と」

それはちがう!

「何が違う?お前が言っていたことは、そういうことなんだぞ」

おねえちゃんたちはかんけいないの!

「…もう一つ聞くが、ここを出ていくということは、アリサたちとの関係を終わらせる…ということだが、お前はそれでいいのか?」

いや!おねえちゃんたちとはなれたくない!

「なら、ここに残るべきだ」

「…そもそも、お前を買った理由は助けたかったからなんだ」

そんなのしんじられない!

「信じてほしいんだ。俺は、お前を死なせたくない」

「だから、ここから出ていかせたくないんだ」

そんなの…そんなの…!

「…すまん。言い過ぎたかもしれない」

「…ゴメンな」

そう言ってかいぬしはお部屋から出てった。

「と、とりあえず気分転換に散歩しよ?ね?」

…うん…。

「それで、あそこにある建物が厩舎ってところで、お馬さんとかを飼ってるところなの」

せっかくのお散歩なのに、気分がぜんぜんよくならない。

「あっちにはプールがあって、夏には大人気なんだって」

「…あぅぅ…」

アルヴァちゃんがおちこむ。

私がずっと、ふきげんな顔をしてるからなのかもしれない。

…私って悪い人だなぁ…。

「…ねえ、レイスちゃん」

なに?

「一回さ、ご主人様とお話ししてみたら?」

…あんなやつと話したくない。

「…じゃあ、レイスちゃんはご主人様がどんな人か知ってる?」

…そういえば、いつも悪い人だって決めつけてたから、どんな人なのかはわかんない。

「だから…これ」

これは…さっき私が折った鳥さん…。

「実はね、私が鳥さんを折れるのは、ご主人様が教えてくれたからなの」

え…?

「この鳥さんを、ご主人様に見せてみて?」

「その後にお話しして、どんな人なのかをもう一度考えてほしいんだ」

「勝手に悪い人だって決めつけたら、ご主人様がかわいそうだから」

「あの人だって、いっぱい辛いことを経験してるんだ」

「だから、それをまずは知ってほしい」

…私と、お話ししてくれるかな…?

「うん!ご主人様は優しいから!」

「怖がらないで、思い切ってやればいいんだよ!」

…がんばってみる…。

それから、しばらくさがしたけど、かいぬしは見つからなかった。

お部屋にも、しょくどうにも、お風呂にもいなかった。

もしかしてって思いながら、きゅうしゃの方も見たけど、どこにもいなかった。

どうやら、王宮と家とを行ったり来たりしてるみたいで、忙しいようだ。

どんな仕事かはわかんないけど、いっぱい本をよんだり、色んなしょるいをまとめたりしてたからたいへんなんだろう。

…そういえば、私を買った時、家まで送ったのはかいぬしだったんだよね…。

それに、朝ねむらせちゃったのに、何一つおこったりしてなかった。

もしかすると、私はすごくひどいことをしてたのかもしれない。

アルヴァちゃんはお仕事があるみたいで、いっしょにさがすことは出来ない。

アリサおねえちゃんとカエデおねえちゃんも同じ理由でむりだって言われた。

自力で見つけるしかないのかも。

もうすぐ夕方。

そろそろ帰ってくるかもしれない。

玄関で待ってみようかな?

外に出て、さがすのもいいかも。

でも、もしおこられたらどうしよう…。

もう、おこられたくないなぁ…。

夕方の行動を↓2にお願いします。

王宮と家を行き来してるなら、きっとその間の道で会えるはず。

そう思い、私は外へと出る。

家から王宮までは、ほそうされた一本道になっていて、3分くらいでとうちゃくするくらいのきょりだ。

だけど、かはんしんがお魚の私には、とっても長い道で、前にすすむのもたいへんだった。

外ではねるのはやっぱりいたくて、色んなところをすりむいてしまった。

すごくいたい…。

だけど、私がやったこともこれくらいひどいことだったのかも、と思ったら、がまんはできた。

王宮の門には、ばんぺいさんが三人いた。

やりを持っていて、すごくこわかったけど、がんばって聞いてみる。

私のかいぬしはどこですか?って。

そうしたら、ばんぺいさんたちは笑いながら話しかけてきた。

「君はどこの家に仕えているんだい?」

私は小さな声で、貴方という人に買われています、と伝えた。

すると、ばんぺいさんたちはいきなりあわてだして、私をかかえて、あやまりだした。

「あのお方の部下だと知らず、こんな粗相をしてしまい、申し訳ありませんでした!」

「今から主人の下へお送りいたしますので、どうかご内密に…!」

どうしてこんなにあわててるんだろ?

もしかしたら、本当にこわい人なのかもしれない。

そう考えたら、体がふるえてきた。

「大丈夫ですから!悪いことは決してしませんから怯えないでください!」

「おい、これ俺たち殺されるんじゃねぇか…?」

「傍目から見たら、僕たちが悪者だからね…」

「そこの番兵たち、ちょっと止まれ」

「「「ピギィッ!?」」」

ばんぺいさんたちが、いきなりとびはねた。

声のしたところを見たら、かいぬしが立っていた。

何だか、すごくおこってる感じがする。

「どうしてレイスがここにいる?

「まさか…」

かいぬしは、こしに差していたけんにてをかける。

「ち、違います!私たちは、この子が王宮まで来たから貴方のところまでご案内を…!」

「本当か?」

「本当ですぅ!」

「レイス、正直に言いなさい」

私に聞いてきたので、正直に伝える。

「…なるほど。お前たちはただ連れてきただけ…と」

「そ、そうです…」

かいぬしの顔が、こわい表情から、やわらかい表情にかわる。

「…分かった。ご苦労だったな」

「「「た、助かった…」」」

その後、私はかいぬしにだきかかえられる。

「色々聞きたいことはあるが…。まあいい」

「家に帰ってから聞くとするか」

あ、あの…!

「どうした?」

お、お話し…したいことが…。

「…その前に、その傷をどうにかしないとな」

そう言って、かいぬしはきずに手をかざす。

手から、きれいな光が出てきて、きずぐちをつつむ。

少しずつ、いたくなくなってきた。

「何を話したいかは知らないが、この体でここまで来たのか…」

「よく頑張った…が、こんな無茶なことはやめてくれ」

その時のかいぬしの顔は、とてもつらそうだった。

ごめんなさい…。

今の私は、それしか言えなかった。

てっきり、すごくおこられるかと思った。

なのに、おこられることはなくて、ぎゃくにほめられた。

この人のことが、まったくわかんない。

帰り道を歩いてる間、一回も話すことはなかった。

だけど、家に入るまでの間、かいぬしは、私の頭をやさしくなでていた。

ちょっとだけ、気持ちよかった。

夜の行動を↓2にお願いします。

本日かこれで終了にしたいと思います。本日も遅くまでありがとうございました。次回更新までは2日空きます。ご了承ください。

本日の再開は14時頃を予定しています。

直下コンマが5以上だと、ちょっとした安価を再開時に取ります。失敗してもデメリットはありません。

貴族の英才教育:+1

では、再開の前にちょっとした安価です。先ほどのコンマ判定は、貴方に得意な魔法があるか、の判定でした。

今回は成功したので、1種類の魔法に関して、卓越した技術と知識を持っています。

↓1~3で募集後、コンマで決定したいと思います。あくまで、今回の安価は募集です。決定は後ほど行います。

では、判定に移ります。直下コンマです。0の場合は十の位で判定です。もし、00を出した場合は…!?

1、2、3:防御魔法
4、5、6:元素転換魔法
7、8、9:探知魔法

貴方の得意な魔法は探知魔法です。00の場合は、召喚魔法の予定でした。神様とかも喚べるクラスのチート魔法です。

では、最後の小ネタを消化して本編再開にします。

小ネタ 幻獣と添い寝って人類初の快挙なのでは?


あーイライラする。

どうして、他の貴族の大ポカを俺が処理しないといけんのだ。

第一、いくら弱小の国とはいえ、そこのお姫様を攫うとか頭おかしいんじゃないか?

せっかく俺が何度も交渉して、友好関係を築いたっていうのに。

あそこの薬草は高品質なんだぞ。

俺が必死に築いたものを、欲情したからぶち壊すとか…。

あのクソ変態は絶対に許さない。

あとで、あの貴族にはしかるべき処罰を…。

っと、いかんいかん。

仕事のことばかり考えるのは悪い癖だ。

何で昼間っから部屋に呼ばれるのかは分からないが、たぶん大切な用事でもあるんだろう。

ノックはいらない、と言われてるので、到着してすぐにドアを開ける。

「あっ!来てくれたんだ!」

まあ来てくれって言われたし。

気分転換も出来るからいいってことよ。

んで、何をしたいんだ?

「それはね…」

「一緒にお話しした後に、お昼寝したいなぁ…って」

…うん。

たぶん大丈夫なはずだ。

(見た目は)少女と話をして、一緒に寝る。

至ってKENZENなことのはずだ。

憲兵が来ることはあり得ない。

やましい気持ちなんか持っていない。

だからセーフ!セーフです!

「誰に言ってるの?」

どこかにいる憲兵に対してですよ。

さて、何を話すべきか。

やっぱり、聞いてて楽しくなる話の方がいいよな。

話の内容を↓1、2にお願いします。待たせてすみません。

アルヴァの夢、希望判定です。直下コンマが5以上で夢、希望があります。8以上で貴方のために生きること、に固定されます。

忠誠心:+2

…ダメだ。

楽しくなる話ってどういうやつなのか分からん。

そもそも、俺の楽しいとアルヴァの楽しい、つまり、感性が合っているのかも分からない。

外を見ても何か面白いものが…あ。

丁度いいのがあった。

アルヴァ。

「なになに?」

あの雲、お前にはどんな形に見える?

「えっと…」

「お肉!」

何のお肉だ。

「色んなお肉!」

まるで意味が分からんぞ。

じゃああれは?

「フライドチキン!」

普通に鳥って言ってあげような。

見る物全てが食べ物に変わってるだろ。

そこら辺を飛んでるカラスとかを焼いて食べたりするなよ?

「…!」

おい。

「その手があったか!」

みたいな顔はなんだ。

お願いだからやめて。

鳥さんがマジでかわいそうだから。

他にいい話の内容はないだろうか。

内容がないよう、なんていうどこぞの歌姫みたいなことは決して言わない。

こんな寒いギャグは0点だ。

…たしか、アルヴァに前、やりたいことを聞いたな。

あの時は当分の目標のようなものだった。

なら、今度は将来の夢とかを聞くのもアリだな。

なあアルヴァ。

お前は将来、どんなことをしたいんだ?

「どんなこと…かぁ…」

考えるということは、自分が何をしたいのか、を真面目に考えているということだ。

うんうん。もっと考えていいぞ。

「…うん。決めたよ」

ありゃ、まだ掛かると思ってたんだが。

「決めたっていうか、決めてたんだよね。目標は」

ほう、どんなことだ?

「ご主人様のために生きること」

…嬉しいけど、そんなことは言ってほしくなかったな。

「どうして?」

俺はお前を助けた。

そう、助けた〝だけ”なんだ。

だから、お前がその命を俺のために使う必要なんてない。

その命はお前のものだ。

だから、自分のために使ってほしい。

「ううん。だからこそ、だよ」

「ご主人様が助けてくれたから、今の私があるんだ」

「だから、ご主人様のために私は生きる」

「それが、今の私に出来る恩返しだから」

…分からず屋め。

「分からず屋でもいいよ。それに…」

「…そうしなきゃダメだって、心から思ってるんだ」

「どうしてかは分からないけど」

「ああいや、ご主人様のためっていうのは分かってるの」

「ただ、その、なんて言えばいいのかなぁ…」

ああ…なるほどな…。

転生前の記憶と混在しているのか。

「え…?」

じゃあ聞くぞ。

お前は今、何歳だ?

「何歳って…。100歳くらいだけど…」

それじゃあもう一つ質問だ。

「どんな生活、どんな姿で生きてきたか…。それを思い出すことが出来るか?」

「それはもちろん…ってあれ…?」

…気付いたか。

「あれ…?なんで…この姿の記憶しかないの…?」

「残りの90年はどうやって生きてきたの…?」

「ねえご主人様!私…おかしくなったのかなぁ…?」

いや、正常だ。

いいか、フェニックスにとって、最も重要なことは二つだ。

それは、どれほどの時を過ごしてきたか、と、今の自分がどういうものか、だ。

それ以外は、フェニックスにとっては、どうでもいいものなのさ。

…つまり、過去の自分の姿や行動、感情は、転生する時に切り捨てられるんだ。

だが、想いの力っていうのは、時として、常識すらも壊してしまうんだ。

要は、過去のお前が、それだけ強い想いを持っていたってことだ。

大切な人を守りたい…っていう想いをな。

だが、それをお前は自覚することができない。

…難しい言い方をしたが、言いたいことは一つだけだ。

お前が今持っていた感情は、お前のものだ。

お前自身が抱いたものだから、何もおかしくはない。

だから、そう怖がる必要もないんだ。

お前はお前のままでいればいい。

それだけだ。

「ご主人様ぁ…!」

おいおい…。

泣かないでくれよ…。

…ああ、分かった。

これからも傍にいるよ。

だから、今は安心して眠ってくれ。

…ああ、おやすみ。

小ネタ 幻獣と添い寝って人類初の快挙なのでは? おしまい

いったんここで終了です。続きは22時頃からです。三週目までは終わらせたかったんですが…。私の実力不足ですね…。

お疲れ様でした。


>>1のペースでいいのよ、応援してる

>>561、そんな言葉を頂けて恐悦至極です…。それでは再開します。

お家にもどった後、かいぬしは私の部屋まで送ってくれた。

その後「今日はもう休んでいいぞ。話は明日にも出来るはずだからな」って言ってたけど、今じゃないといけない気がした。

私は、お昼に折った鳥さんを持って、かいぬしの部屋へと向かった。

部屋につくまでになんどもころんだけど、鳥さんがいたまないようにがんばった。

ドアを三回ノックすると、中から声が聞こえてくる。

「入っていいぞ」

お邪魔します…。

「…今日は休んでいろと言ったはずだが」

うっ…。

「…まあ、来てしまったものは仕方ない」

「立ち話もなんだ。椅子に座りなさい」

はい…。

「ジュースは何がいい?」

…りんごジュース…!

「かしこまりました。お嬢様」

何だかかいぬしがヘン…。

「…で、いったい何を話しに来たんだ?」

あの…その…。

「…別に悪口を言ってもいいさ。立場上、そういうのには慣れてるからな」

「それでお前の気が紛れるなら、そんな扱いをされてもいい」

「所詮、俺はクズだからな。何も遠慮する必要はないさ」

ちがうの…!

「違う…とは…?」

今回は…悪口を言いに来たんじゃないの…!

「…とすると要望か。何が欲しいんだ?」

それもちがうの!

「…そうか。じゃあ何を言いたいんだ?」

…おこらない?

「いや、何を言われるかが分からないから怒るもなにも…」

「まあ、怒ることは無いから安心しなさい」

…それじゃ言うね…。

「どうぞ」

…私、今まで色んな悪口を言ってきたよね…?

「そうだな」

…どんな感じだったの…?

「どんな感じと言われてもな…」

「…まあ、けっこう堪えたが仕方がないとは思っていたよ」

しかたがない…?

「…お前の境遇はなんとなく分かるからな」

「それに、お前はまだ幼いんだ」

「それなのに辛い目に遭っているんだ」

「そんなお前に厳しく当たることは出来ないし、人間不信になっておかしくないと思っていたんだ」

「だから、仕方がないと思っていた」

…かいぬしが言ってることが本当なのかはわかんない。

だけど、もし本当だったとしたら、私はかいぬしのやさしさにあまえてたってことになる。

もし本当だったなら…私は…。

「…気に病むことはないさ。それだけ辛かったということの証左だからな」

「…それだけか?だったらもう帰っていいぞ」

あ、あとコレ!

「これは…鶴か」

「アルヴァに教えてもらったのか?」

うん…。

それで、コレを教えてくれたのはかいぬしだから、かいぬしにわたしてあげてって…。

「そうか…」

そう言って、かいぬしは鳥さんをながめる。

「…ああ、よく出来てるよ」

「俺よりよっぽど上手いじゃないか。凄いな」

「…そうだ、これをこの部屋に飾っていいか?」

え…!?

う、うん…。

「そうか。ありがとう」

こんなものをほしがるなんてかいぬしはおかしい…。

「…すまない」

「レイスが何を言いたいのかが正直分からないんだが…」

あっ…。

言いたいことを言えてない…。

あの!

「うおっ!?いきなり大声を出されたら驚くぞ…」

ごめんなさい…。

「…よし、言っていいぞ」

…うん…。

…いつも、悪口を言ったり、なぐったりしてごめんなさい!

それと、今日もかってに外に出て、めいわくをかけちゃってごめんなさい!

「…いや、別に殴ったりってのは気にしてないから別にいいんだが」

「どちらかと言えば、勝手に外出するのはやめてほしいな」

「その体じゃ満足に動けないだろうし、それで犯罪に巻き込まれたら不味いからな」

「みんなも心配するぞ?」

「もちろん俺もだが」

「…まあ今までの行いは、これから無断外出をしないと約束するなら許すよ」

はい…。

ごめんなさい…。

…それと、悪いことをしたのに、ゆるしてくれてありがとう!

今日だっていけないことをしたのに、ほめてくれてありがとう!

「あ、ああ…」

「まずいな…。感謝されるとは思ってなかったぞ…」

…その言い方はひどいかも…。

「うっ…すまん…」

…まあ、悪い人じゃなさそうかな…。

直下コンマが5以上で、貴方に対する不信感が消滅します。

今日のイベント:+2

コンマ判定:4 心の傷はかなり深いようです。


…だけど、まだしんようできない。

悪い人じゃないかもしれないけど、それでも、お母さんをころした人間だから…。

私がはこばれてる間も、人間の男の人はわらってた。

だけど、女の人はみんなかなしい顔をしてた。

だから、私は女の人しかしんじない。

男の人なんか、しんじられるもんか。

「…どうした?」

かいぬしが聞いてきたから、私はこう答える。

なんでもない、と。

「そうか…。今日はゆっくり休むんだぞ」

「城まで移動した疲れが溜まってるはずだからな」

そんなの言われなくてもわかってるよ。

ふんだ。

少しつよめにドアをしめる。

どうして私はおこってるんだろ?

もしかして、やさしくされたのがイヤだったから?

考えれば考えるほど、わかんなくなってくる。

…早くおふとんで休もう。

…あ。

かいぬしのことを聞くのわすれてた。

でも、うそをつくかもしれないからいっか。

…おやすみなさい。

第三週 終了

恒例となったのぞき見判定です。直下コンマです。

1、2:貴方
3、4:アルヴァ
5、6:アリサ
7、8:カエデ
9、0:???

コンマ判定:4


ポフッと頭からベッドへとダイブする。

夜になっても、心配が尽きることがない。

「ご主人様と仲良く出来てるかなぁ…」

言いだしっぺとはいえ、もしこれで関係が拗れたらさすがにマズい。

これ以上拗れたらどうなるのかは分からないが。

もしダメだったら…。

「あ~…」

何も考えが思い浮かばない。

だがその時は、私がもっと頑張ればいいはずだ。

これ以上ご主人様が酷い目に遭うのは、正直見てられない。

それに、レイスちゃんだって誰かに甘えたりしたいはずだ。

そういうのは、ご主人様に対してするのが一番だと思っているのだ。

ご主人様は、人の痛みを理解しているから。

その人の過去を、苦しみを知った上で手を差し伸べてくれるから。

…どうか、明日には状況が好転してますように。

では、四週目に入ります。いくつかの条件を達成してますので、昼の貴方の行動は固定されてます。

次は、誰の視点で進めますか?↓2でお願いします。

皆さま、初めまして。

ナイストゥーミートゥー。

貴方のお世話(意味深)を担当しているアリサ・ブラックウッドです。

意味深なんて言葉は付けましたが、下の世話はしておりません。

ピッチピチの処女ですよ。

今は。

え?小ネタの時と全然違う?

あれはプライベートモードですから。

あのモードはめったに使わないので、お忘れしていても構いません。

ちなみに、カエデさんは非処女です。

当主様ともチョメチョメしてるかもしれませんね。

あのヘタレが手を出すとは到底思えませんが。

童貞だけに。

…おふざけはここまでにして、私の能力を簡単に説明します。

ここでの仕事は主に3つです。

まずは清掃。

これは言わずもがななので省略します。

次に教育。

新人や奴隷に、一般教育を叩き込む役割をしております。

そこまでスパルタではないのでご安心を。

魔法の指導も一応やってますので、困った時はぜひ。

最後に、当主様のサポートです。

これは、書類整備だったり国会や視察へ同行したりと、護衛や雑務を担当しているわけです。

護衛は一人でいいのか?

これでも私はそれなりにやりますのでご安心ください。

当主様を傷つけようとする輩はこの世から焼却しますので。

まあ、私の戦闘スタイルは遠距離からの狙撃と、魔法によるいじめです。

魔法も狙撃も、全部魔力頼りではありますが。

いちおう、カエデさんほど化け物ではありませんが、魔力はアホなくらいに貯蔵してるので、切れることはまずないですよ。

魔法もほぼ全ての魔法を網羅してますので、戦力的には使えるかと。

探知、奇襲、支援、妨害、何でもござれです。

でも、白兵戦だけは勘弁願います。

私、そこまで強くないので。

説明をしてたら朝になりましたね。

さて、何をいたしましょうか。

朝の行動を↓2にお願いします。

直下コンマで起こし方の判定をします。1ほど真面目で、9ほどネタっぽく起こします。

コンマ判定:1 クッソ真面目に起こしに来ました。


そろそろ起床時刻なのですが、いまだに当主様は降りて来ません。

おそらく、徹夜で会議用の資料を作成していたのでしょう。

こういう時こそ私たちの出番なのに、当主様は一人でやろうとして…。

…仕方ないですね。

起床する時間が遅くなれば、その後の行動にも響きます。

一度、しっかりと目覚めてもらわなければ。

魔力放出…完了。

座標指定…完了。

魔法陣構築…完了。

転送…開始。

ここまで忠実に手順を踏む必要は無いのですが、魔法を披露するのは初ですので一応。

実際には、次のコマに移った瞬間に移動を完了しています。

…かなり部屋が暗いですね。

カーテンは閉め切って、明かりは入ってこないようです。

肝心の当主様はというと、机に突っ伏して爆睡中です。

こんな格好では辛いでしょうに…。

当主様、朝でございますよ。

…ダメですね。

若干手荒になりますが、魔法で目覚めさせた方が良さそうです。

手を頭に乗せ、意識を集中させる。

そして、魔力を少しだけ流し込む。

ドラク○でいうザメハですね。

あれは杖をピュンピュン振り回せばいいですが、これはSSですので。

本来であれば、部屋ごと爆発させて目覚めてもらうのですが、今回は真面目です。

「うぅ…。…アリサ…か…?」

おはようございます。

「…珍しいな。お前がこの部屋をフッ飛ばさないなんて」

私だって、やる時はやりますから。

「…そうだな」

まだ寝ぼけているようですね。

私の胸でも触って目覚めてください。

「やめろ。俺はプラトニックな、純情なままでいたいんだ」

まったく…。

もう少し野獣になっても良いのですよ?

貴方もやがて、他の女性を娶るのですから。

「…俺にそんな資格はない」

なるほど、襲われるのが趣味でしたか。

「勝手に解釈するな!」

これで完全に目が覚めましたね。

「…こういうのやめない?」

考えておきましょう。

結局、昼まで不機嫌な当主様でした。

女子の胸を揉めたのですから、役得ではないでしょうか?

「俺は純愛を求めてるんだ」

「まだ恋愛関係にもなってないのに、そんなふしだらなことを出来るか」

一緒に風呂に入る仲の人の言うセリフではありませんね。

「俺はそういう目で見てないからな!?」

見てくださいよ。

「お前…。妹をそういう対象として見られるかよ…」

私は兄でも弟でもいけますが?

「10年前の綺麗なアリサはどこに行った…」

私たちの心の中ですよ。

「そういうのいいから」

むぅ。

「…それで、今回はどっちがついて来るんだ?」

一人で行ってくださいよ。

「それじゃ俺が真っ先に殺されるわ」

「けっこうギスギスしてるの知ってるだろ?」

それなりには。

「あいつら身内同士で足を引っ張ったり、争ったりしてるから見苦しいわ」

「それで、あいつらがやらかしたことの処理は俺担当だし」

貴方くらいしか、仕事を真面目にするマトモな人はいませんからね。

貴方が相対的にマトモに見えるだけで、貴方も充分おかしいのですが。

「俺泣いてもいいかな?」

冗談ですよ。

「トーンが一切変わってないのが怖い」

とりあえず、胃薬渡しておきますね。

「…胃薬を頼らなくてもいい会議は出来ないかなぁ…」

…無理ですね。

あのゴミどもを掃除しない限りは。

「だよなぁ…」

貴方の会議に同行するかを、直下にお願いします。断る場合は、カエデが自動的に同行します。

断る場合は、通常の安価に移行します。

では、本日はこれで終了とします。遅くまでありがとうございました。

今日の本編進行は無理そうです…。申し訳ないです…。

今更な気がしますが、今日(今回)は、貴方が所属している国の名前等を設定したいと思います。

次レスに、国の特徴をまとめますので、しばらくお待ちください。

貴方がいる国の特徴


貿易を産業の中心に置く、約千年ほど栄えている大き目の国。

その都合上、複数の貿易ルートがこの国を経由しており、様々な人が訪れる。

南を海、北は平原に面しており、首都(貴方たちが居住している街)は、海の傍に位置している珍しい国でもある。

貿易が中心となっているので首都には、貿易商を労うための娯楽、商業、飲食施設も多く存在する。

仮にも大国なので軍の規模も大きいが、必要に応じて貴族から提供してもらったり、奴隷を徴収する場合がある。

貿易中心なので、物資の量、種類は良く、取り扱っている奴隷の数も多く、珍しいのもチラホラ見受けられる。

政治は安定しているが、それは、貴方を含めたごく一部の貴族と国王の努力、苦労の賜物である。

何か面倒事が起こったら、大体他の貴族のせい。

兵士たちはほとんどが真面目君なのだが、やはり一部は腐敗している。

そろそろ戦争が(貴族のせいで)始まりそう。

こんな感じです。質問があれば受け付けます。なければ、45分から名前決めに移行します。

ハーフエルフのような半亜人はいますか

>>597、亜人と人間が恋に落ちたり、営みを行った場合は充分あり得ます。確率としては低めになりますが…。

では、国の名前を決めていきます。↓1~3で募集後、決定します。

センティール

フランス

ハイランディア

では、決定に入ります。直下コンマで判定します。0の場合は十の位で判定です。

1、2、3:>>599
4、5、6:>>600
7、8、9:>>601

貴方がいる国の名前は『ハイランディア』のようです。では、次に首都の名前です。↓1~3でお願いします。

ルヴィエラ

エルサレティア

レステル

では、判定に入ります。直下コンマでお願いします。

3の倍数-2:>>606
3の倍数-1:>>607
3の倍数:>>608

首都の名前は『レステル』に決定しました。

では、最後の設定です。王様の性別を↓2にお願いします。

国王は女性のようですね。では、特徴を↓1~3にお願いします。矛盾しなければそのまま採用です。

では、名前を決定します。↓1~3でお願いします。同時に直下コンマで好感度判定です。

同じ善人:+2

アイリス・ウィンザー

フィリス・ハイランディア

エリーゼ・ハイランディア

では、決定に入ります。直下コンマです。同時に、直下コンマで戦闘力判定も行っておきます。

1、2、3:>>619
4、5、6:>>620
7、8、9:>>621

無力なお飾りじゃないの?

>>623、政治的な意味でのお飾りだと思ってました…。勘違いだったのなら申し訳ないです…。

コンマ判定:2 一般人鍛えてない一般人といい勝負です。

王様の名前は『アイリス・ウィンザー』になりました。

本日はこれで終了です。お疲れ様でした。明日は多めに更新したいです…。

多めに更新したいと言っておいて、こんな遅くからの再開です…。

リアルがあるゆえ仕方ない
安価参加できないのは辛いがzzz

茶化しておいてなんですが、この人がいなければ私たちは野垂れ死んでいたのです。

なら、意地でも守り通すのが筋というものでしょう。

「今回はアリサが護衛か」

はい。

命に代えても、貴方を守りましょう。

「…そうか」

…けっこういい決めゼリフだったと思うのですが。

「そういうのが台無しにしてるんだよなぁ…」

むむむ、なかなか難しいものですね。

カッコよく見せるのも。

「まあ、なんだ」

「戦ってるお前が一番らしいと思うよ」

女子に言うセリフじゃありませんね。

0点です。

「ぐっ」

でも、まあ…。

貴方の期待に応えられているのなら、それでいいですよ。

…これは貴方には言えません。

凄く恥ずかしいですからね。

昔の自分に戻りたくなりますよ。

…今度、若返りの霊薬でも錬成してみますか。

>>633、もっと投稿速度を上げられたら負担も減らせるのですが…。なかなかうまくいきませんね。


歩くのがめんどくさいので、転移魔法で王宮までひとっ飛びです。

日常生活で使える魔法は特殊なものが多いですからね。

そういうのも使いこなせてこそ、一流の魔法使いなのですよ。

「時代が違えば、お前も賢者だったんだろうな」

まあ、このご時世では賢者自体が存在しませんし。

百年前くらいに、賢者だとかの概念が消滅しましたからね。

今では、凄い魔法使いか否か、くらいの認識しかありませんから。

「お前の才能の一割だけでも欲しいよ。まったく」

貴方の能力では無理かと。

「分かってるよ…。一割でも持て余すのはな…」

「歯がゆいのさ。お前たちに任せっきりなのがな」

人には得手不得手がある。

貴方はそう言いましたよね?

「…ああ」

つまり、そういうことですよ。

たまたま、私には魔法の才能があった。

たまたま、貴方には魔法の才能は無かった。

それだけですよ。

貴方にも、得意な魔法はあるからいいじゃないですか。

「その魔法すらお前より格下なのに、胸を張れるか…」

…なんかごめんなさい。

そんな雑談をしながら、私たちは会議室へと到着しました。

初めてなので、ここで『ハイランディア』の貴族の関係について説明をしましょう。

ここ『ハイランディア』には、20の貴族が存在します。

後ほど説明しますが、この20というのは、会議に参加する資格を有している貴族のことです。

参加権は、上級貴族と特級貴族のみが持ち得ます。

もちろん私たちが使えている、貴方の一族もこの中に含まれています。

そして、貴族の中にも階級が存在します。

まず、下級貴族。

これは、地方で細々と生活している貴族が多いですね。

特に説明するほどの権利もありません。

ただ、人より金があるくらいなのと、大きな家を持つくらいです。

次に、中級貴族。

これは、下級貴族のグレードアップバージョンと思っていただければいいです。

下級貴族が家を持つのに対し、中級貴族は土地を持っているのです。

なので、必然的に地方に属する階級ともいえます。

下級貴族は中級貴族の傘下に置かれている場合がほとんどです。

ある程度の土地を持っているので、それなりの権力を持ち得ています。

そして、上級貴族。

これは、首都『レステル』に身を置く、下級、中級貴族の母体のようなものです。

なので、かなりの権力を持っています。

この国を腐らせている原因でもありますね。

ぶっちゃけ、一人残らず消したいです。

…これから説明するのが、私たちが該当する特級貴族です。

これは、他の貴族と根本的に違う存在です。

下級~上級貴族は、この国が興された後に出現したものです。

ですが特級貴族は、この国が興された時から、王家と共に在る一族のことを示すのです。

なので、特級貴族には上下の繋がりは存在しておりません。

その代わりに、圧倒的な権力…国王と同じくらいの権力を与えられています。

つまり、最高位に位置する貴族なのです。

まあ、それだけの貴族がそこまで存在するはずがないのですが。

会議に参加する貴族の内訳を説明しますと、上級貴族が17、特級貴族が3、となっております。

いずれの特級貴族も、上級貴族全てと同レベルかそれ以上の権力です。

チートですよねチート。

この家に助けられて本当に良かったです。

他の特級貴族がゴミなのかマトモなのかは、コンマ神次第です。

王族については次レスで説明いたします。

「メタ発言をしないでくれないか?」

お断りします。

王族は、言うまでもないですが、この国を統治している一族のことです。

現国王は『アイリス・ウィンザー』様です。

女王様です。

ですが、権力は一切持ち得ていない、お飾りの国王です。

理由はおそらく、『女性だから』かと思われます。

…皆まで言わないでください。

分かっていますとも。

どうして、国の名前を冠していないか、でしょう?

ササーッと説明しますので、お待ちくださいませ。

まず、彼女は王家の血をしっかりと受け継いでおります。

それを理解した上でお願いします。

この国を興した時の国王の名前は、『ハイランディア・ウィンザー』です。

もうお分かりですね。

最初の国王の名前が、国名となったのですから、子孫がその名前を引き継ぐとは限りませんよね。

苗字でもないのに。

まあ、アイリス様は真面目なお方ですよ。

完全な無力ですけど。

それに、アイリス様は大きなお方ですよ。

物理的な意味で。

「そろそろ会議が始まるぞ」

了解です。

これからというところですが、ここで終了とさせていただきます。

次回では、残りの二人の設定をササッと終わらせて進めたいですね…。短かったですが、お疲れ様でした。

遅れまして申し訳ありません。今から再開します。

…そういえば、周りの環境を設定してなかったですね。すみませんでした。設定に入ります。

では、親族等の設定をします。直下コンマです。

1~3:兄妹とか幼馴染、友達なんかいなかった。
4~6:一人いる。
7~9:二人いる。
0、ゾロ目:兄妹は一人で、特級貴族、国王と関係をもっている。

どうやら、二人いるようです。次に、貴方との関係性を設定します。↓1~4が候補となります。

祖父

友達(悪友)

義妹

従妹

揃いましたので、今から決定したいと思います。直下コンマです。二人目はこれの後に行います。

1、2:>>651
3、4:>>652
5、6:>>653
7、8:>>654
9、0:十の位で判定。それもダメなら再試行。

一人目は従妹となりました。では、二人目の設定に入ります。これも直下コンマです。この後に詳しく設定していきます。

1~3:>>651
4~6:>>652
7~9:>>653
0:十の位で判定。それもダメなら再試行。

二人目はおじいちゃんに決定しました。では、従妹の設定に入ります。↓1~3の設定を採用します。

ツンドラ

自分の所有物は大切に扱う主義

>>660、いちおう質問なのですが、ツンドラというのはツンツンドライの略称でいいんですよね…?

従妹の名前を設定します。↓1~3が候補になります。

スジャータ

セルメラ

ルゥ
苗字あるならルゥ・リルル

>>663
それでお願いします

>>668、了解しました。では、決定に移ります。直下コンマです。

1~3:>>664
4~6:>>665
7~9:>>666
0:十の位で判定。それもダメなら再試行。

スジャータ~、スジャータ~(幻聴)

従妹の名前は『スジャータ』に決定しました。何だかフルーツジュースが飲みたくなる名前ですね。

次に、貴方に対する好感度と、戦闘力を判定します。直下が好感度、↓2が戦闘力です。これの次に祖父の設定をします。

フルーツジュースはバヤリースでしたね…。凄い勘違いを…。スジャータはアイスクリームでした…。

好感度:8 態度はツンドラですが、大切に想ってはいるようです。

戦闘力:1 近所の真面目な子供にも負けるくらい弱いです。

忘れていました。年齢を直下にお願いします。

18

スジャータの年齢は18歳です。では、祖父の設定に入ります。↓1~3でお願いします。

貴方と祖父は絶賛対立中のようですね…。次に、名前の候補を募集します。↓1~3でお願いします。

ギムレット

リダリ

ハンス

では、決定に入ります。

1~3:>>683
4~6:>>684
7~9:>>685
0:十の位で判定。それもダメなら再試行。

祖父の名前は『ギムレット』になりました。

↓1で好感度、↓2で戦闘力の判定をします。

可愛い孫:好感度+2

闘病中:-3

主張の対立には補正つかない

>>689、忘れてました…。主張の対立は-3されますので、正しくは6です。

好感度:6 対立してはいますが、孫なので気に掛けています。

戦闘力:4 貴方と戦ったら敗北するくらいの強さです。凡人よりは強いです。

それでも6
なんだかんだで可愛い孫なのだなぁ

最後に、祖父の年齢を直下にお願いします。

…思ったのですが、まだ貴族二人の設定が残ってるんですよね…。時間が掛かりすぎてマズそうです…。

明日(というか今日)は日曜だし、>>1さえ良ければまだまだ付き合うよ

結局、本編を進行できずに今日の更新は終わりです。器量が悪くて申し訳ありません…。

次でキャラメイクを完全に終わらせて、本編を進めないと…。遅くまでありがとうございました。

>>695、すみません…。今日は朝から廃品回収とか法事で忙しいのです…。


用事があるなら仕方ないね、カラダニキヲツケテネ

お待たせしました。今から再開します。

まず、貴族二人の性格の判定です。1に近いほど悪、9に近いほど善です。↓1、2のコンマで判定をします。

性格:4 どちらかというと悪側です。

性格:6 どちらかというと善側です。

次に、陣営の判定をします。1~3は敵、4~6は中立、7~0は味方となります。↓1、2コンマで判定です。

どちらも味方、もしくは中立の場合は、低いコンマの方が敵対します。

悪(弱):↓1コンマ-1

善(弱):↓2コンマ+1

少しだけ悪い方の貴族(判定は6)が敵対し、少しだけいい方の貴族(判定は7)が味方になりました。

なお、二人ともどっちつかずな性格なので、立ち位置が変動する場合があります。

次に、貴方との関係度判定です。コンマが高いほど親密な関係になるので、好感度判定にボーナスが付きます。

↓1、2コンマで判定です。

悪い方との関係度:2 お互いの家を認識している程度です。

いい方との関係度:0 義兄弟の契りを結んでいるか、もしくは恋人等の特殊な関係になっています。

では、悪い方の設定から始めます。性別を↓2にお願いします。

どうやら、敵対している人は男性のようです。↓1~3に性格等の設定をお願いします。

奴隷については触れていただけない方がありがたいです。

次は、この男性の名前の設定をします。↓1~3が候補です。

奴隷についてはなしって書いてあるのに気付かずごめんなさい

リゼル・ロードレア

カーネス・アルドロン

ボーラン=コロルドース

>>726、こちらも言葉が足りませんでした。奴隷に対してどういった感情を持っているか、ということに触れてほしくなかったのです。

奴隷をどう扱っているかについては、気にしていませんのでお気になさらず。

では、直下コンマで決定します。

1~3:>>727
4~6:>>728
7~9:>>729
0:十の位で判定。00の場合は再試行。

男性貴族の名前は『リゼル・ロードレア』になりました。

では、↓1コンマで好感度、↓2コンマで戦闘力の判定をします。

敵対:↓1コンマ-1

貴族の英才教育:↓2コンマ+1

好感度:1 憎しみの塊になってます。和解は不可能でしょう。

戦闘力:4 『ギムレット』おじいちゃんと同等の戦闘力です。負ける心配はないでしょう。

最後に、奴隷制度を継続する理由の判定を直下コンマでします。1に近いほど私情で、9に近いほどやむなく、になります。

悪(弱):-1

奴隷を資源として活用中:-2

中世ヨーロッパの話だけど決闘は代理を雇えるよ

判定:3 私情マシマシです。申し訳ないとは全然思っていません。次は、いい方の貴族の設定です。

>>742、イベントなどで、貴族の抹殺を行う場合があります。その時に利用するための判定です。

もちろん、決闘するのもできますよ。ケンカを吹っ掛けたら気弱でも乗るでしょう。

いい方の貴族の性別を↓2にお願いします。

相手からも狙われますよねそれ。こわい

どうやら、いい方の貴族も男性のようです。設定を↓1~3にお願いします。今回は奴隷関係も大丈夫ですよ。

>>750、もちろんです。ちょこちょこ行っている襲撃判定は全て暗殺関係です。貴方が夜に外に顔を出す場合は常に判定します。

善人なのか疑ってしまいますね。では、彼の名前を↓1~3で募集します。

アーバン・ステラ

ライン・ホークベイン

ガント=カイエン

では、決定に入ります。直下コンマでの判定です。

1~3:>>757
4~6:>>758
7~9:>>759
0:十の位で判定。00なら再試行。

味方の名前は『アーバン・ステラ』になりました。

↓1コンマで好感度、↓2コンマで戦闘力の判定をします。

前回の関係度判定で0:↓1コンマ+2

貴族の英才教育:↓2コンマ「+1

好感度:8 とても親密です。何か事情があるのかも…。

戦闘力:6 一個小隊(一般兵20人)と同格です。貴方より普通に強いです。

これで設定は終了です。しばらくお待ちください。

会議の開始前は、決まって喧しいものです。

親しい間柄の人たちが集まり、雑談をするのですから。

…ちょっとそこのデブたちを撃ち殺してもいいですか?

「抑えろ。俺もぶん殴りたいさ」

「だけど、ここで大乱闘をするのはマズい」

「アイリス様にケガがあったら大変なことになる」

…それも一理ありますね。

握り拳を作りながらあたりを見まわしていると、一人の男性が近づいてくる。

「本日もお麗しいですね」

黙ってください。

それとついでに、紐無しバンジーもお願いします。

「あはは、邪険に扱いますね」

あなたの本質は知ってるので。

アーバン様。

「さん、でいいですよ」

…チッ。

「舌打ちは傷つきますよ」

全然そうは見えないのですが…。

「あー…。すまん。お取込み中のところ悪いんだが」

ナイスタイミングです。

「もう始まるから席に座ってくれ」

「貴方が言うなら従いますよ」

…本当に助かりました。

「ん。まあアイツも悪い人じゃないんだ」

どうしてそう思っているかが気になりますね。

「アーバンにも色々あるのさ」

はぁ…。

けっこう重要なコンマ判定を二つ行います。

↓1コンマが敵軍の規模になります。9に近いほど強大です。

↓2が開戦までの猶予です。コンマを2で割った数が、残りの準備期間となります。最低一週です。

「…それでは、緊急会議を開始します」

「貴方様、今回の議題についての説明をお願いします」

「了解」

当主様は椅子から立ち上がり、書類を片手に説明する。

「今回の議題はたった一つだ」

「現在、『ハイランディア』…いや、『レステル』に侵攻を進めている軍がいる」

その一言をきっかけに、至る所からどよめく声が聞こえてくる。

「黙れ。これは重要なことなんだ。無駄な時間を割きたくない」

「…この軍は厄介なものでな。いわゆるレジスタンスなんだ」

「それも、大半が亜人で形成された、な」

「それに、進軍速度が凄まじい」

「何度も試算したのだが、戦争になるまでの猶予は二週間だ」

「それまでに、こちらも戦力を整える必要がある」

「具体的な敵軍の戦力は何じゃ!?」

「答えるから黙っていろクソ豚。俺は機嫌が悪いんだよ」

あー分かりますその気持ち。

だって元凶が隣にいますものね。

「………」

オラ何とか言えよこのチキン。

いつもの威勢はどこに行ったんですか?ねえ?

そんな震えながらこっちを見ないでください。

不愉快ですので。

「敵軍の戦力はこちらと同等だ」

「人数ではこちらが勝る。だが…」

「相手は亜人だ。個々の実力では相手が上手だよ」

なんてことだ…じゃあないんですよデブども。

あなたたちいっつも遊んでますよね?

職務放棄して当主様に押し付けてますよね?

都合の悪い時に限って被害者ヅラしないでください。

この部屋ごと消滅させましょう。

うんそれがいい。

「…落ち着け」

…分かりました…。

「…とにかく、このままではこの国が敗北する可能性があるわけだ」

「その可能性を無くすために、お前たちには支援をしてもらいたい」

「生きるか死ぬかなんだ。断る理由は無いな?」

「断ってもいいぞ。その場合はそれ相応の罰が待っているが」

苦悶の叫びが聞こえてきますね。

もっと苦しんでほしいものです。

リゼル様もですよ。

あなたの商売が原因なんですからね。

「お、俺が悪いのかよ!?」

はい。

あなたが多数の亜人を拉致して、あんなことをしてるのが悪いんです。

「うぐ」

敵軍の人たちはあなたの行いを知って、ブチ切れてるんですよ。

「うぐぐぐ…」

あなたのやったことの始末は、あなたがやってください。

「………」

「…あーもう分かったよ!」

「俺のキメラを貸し出してやる!それで手打ちにしてやるよ!」

あ゛?

「…手打ちにさせてくださいお願いします…」

…だそうですよ?

「どうやら、大部分の支援はリゼルが行うようだ」

「お前たちもいいところを見せてくれよ?上級貴族諸君」

うわぁ…。

意外とえげつないですね。

豚たちが自棄になって寄付しまくってるじゃないですか。

「こいつらはプライドの塊だ」

「一度逆撫でしてしまえば、簡単に手綱を引けるよ」

…それで、当主様も支援を行うのですか?

重要な安価です。先に3票入った案を採用します。

1:金だけは出してあげる。

2:アリサたちを兵として支給する。

3:金も兵も出す。

4:その他自由安価です。

「まあ、な」

「仮にも特級貴族なんだ。金くらいは出すさ」

「だが、お前たちが戦う必要はない」

はあ…。

大切にしてくれるのは嬉しいのですが、期待されてないのかもしれないと思ったらアレですね…。

「違うさ。俺は、お前たちに死んでほしくないだけだ」

そう…ですか…。

「ああそうだ」

…気遣い感謝します。

「貴方らしいですね」

アーバン様ですか。

「お前は支援するのか?」

「ええ。全面的に支援を行いますよ」

「どうでもいいと言うかと思ったよ」

「だって由々しき事態じゃないですか」

「このままだと貿易での収入が減りますからね」

「早めに終結させる方がいいですよ」

「それに、この戦争に勝ったら敗残兵が出てきます」

「彼らを労働力に利用すれば、もっと利益が増えますよ」

「…利益ばかりを求めていたら、いつかは崩壊するぞ」

「分かっていますよ。引き際は見極めているつもりですから」

「…そうか」

その後、いくつかの注意事項を説明して、会議は終了しました。

まだ人は残っているようです。

誰かと話すのも悪くないかもしれませんね。

直下に、会話をしたいキャラの名前をお願いします。

話の内容を↓1、2にお願いします。

今日の更新はこれで終了にしたいと思います。

キャラメイクの後にも参加していただき、誠にありがとうございました。

夜遅くまでお疲れ様でした。

こんな時間ではありますが、今から再開したいと思います。

コンマ判定を二つ行います。↓1は商品と顧客の度合いです。1に近いほどブラックで、9に近いほどホワイトとなります。

↓2はリゼルの野心への心境判定です。1に近いほど嫌悪しており、9に近いほど称賛しております。

腹黒&利益主義:↓1コンマ-2

絶賛対立中:↓2コンマ-2

コンマ判定:6 いちおうホワイトではあるようです。顧客等は今回はこちらで設定させてもらいます。すみません。

コンマ判定:4 称賛する部分もあるようですが、基本的には嫌っています。

しばらくお待ちください。

「あ」

げ。

ヤバい人に見つかってしまいました。

早く逃げるとしましょう。

「僕を見た瞬間に逃げるって酷くないですか?」

だって嫌ですから。

「むぅ。アリサさんだって、話し相手が欲しかったんでしょう?」

あなたはノーカウントです。

「僕だって、アイリス様とお話ししたかったんですけどねー」

「貴方に先を越されちゃいました」

…ほう…?

アイリス様と当主様が…ですか。

…急用を思い出しました。

「ちょーっと待ってくださーい」

何故ですか?

私は不埒者を成敗しに行くのですが。

「いやー。貴方がボコられるのは見たくないので」

…仕方ないですね。

「まぁ貴方の話が終わるまで、僕と談笑しましょうか」

…チッ。

「また舌打ちをしたー」

あなたのメンタルには驚嘆しますよ。

尊敬する価値は微塵もありませんが。

「褒めていただき光栄です」

褒めてねぇよ。

「口調口調」

…褒めてるわけがないでしょう。

当主様とアーバン様の会話を聞いていたのですが。

「はい。何かありましたか?」

あなたは労働力云々と言っていましたね?

「言ってましたよ」

ぶっちゃけ、あなたはどんなものを取り扱って、誰に提供しているんですか?

「ぶっちゃけると、奴隷を労働力として建設会社に提供したり、義勇軍とかに傭兵として提供したり、ですかね」

わーお。

けっこう黒くてビックリです。

「失敬な。ちゃんとホワイトな使い方もしてますよ」

今、使い方と言ったでしょう。

奴隷でも、物のように扱っている時点でブラックです。

「そう言われると否定できませんね」

…で、ホワイトな使い方とは?

「あ、結局聞くんですね」

気になりますし。

「工場や店の従業員として働かせるんですよ」

「そこで商品を作るので、工場も儲かる」

「その商品を売るので、店も儲かる」

「奴隷たちも働けるから儲かる」

「おまけに、賃金を安くできるから損失をカット」

「…完璧でしょう?」

うーん…。

「あ、もちろん全ての工程に携わる企業は、僕の傘下ですよ」

「でないと、収益が減りますからね」

特級貴族だから出来たこと。

「ですねー」

「まあ、経済を回すためだから仕方がないと思っていますよ」

…ではなぜ、当主様の味方を?

「経済の停滞の阻止、ですかね」

「同じ手法を繰り返していたら、やがて限界を迎えます」

「貴方の変革を機に、一度リセットする必要がある」

「僕はそう思っていますから」

「他の人がどうなろうと知ったことじゃないですよ」

「僕はただ、利益を増やしていきたいだけです」

「その一環として、貴方の目的の支援をしているんですよ」

…その言い方だと、事が終われば切り捨てる、としか思えませんが?

「まぁ否定はできませんね」

「…ですが、貴方がいないと何も成り立ちませんから」

「貴方を失うわけにはいかないんですよ」

「僕も、この国も、ね」

…何か裏がありそうですね。

「少しは信じてほしいなぁ」

「他にはあります?」

あのクソのことはどう思っていますか?

「ああ、リゼルさんですね」

クソって認識は共通なんですね。

「まぁ実際にクソですし」

「あの人の野心は凄いと思っていますよ」

「あそこまで、利益を出すことに執着できるのは、よっぽどのバカか一途な純情少年だけでしょう」

前者ですね。

「そりゃあバカでしょう」

「そのために、わざわざ貴重な亜人を、労働力を使い潰してるんですから」

「その上、内外問わず懸念材料や敵を作りだしている」

「バカ以外にふさわしい言葉はありません」

よく言ってくれました。

「あはは」

「あんなクソ野郎はとっとと死ねばいいのに」

オブラートに包んで、どうぞ。

「あのような産業廃棄物以下の何かは、なるべく早く、この世から焼却されたらいいんですけどね」

うーんこの。

「それじゃ僕はこのあたりで失礼」

貴重な意見をありがとうございました。

「その言葉だけで生きていけそうですよ」

「今度僕の家で働きませんか?」

…前言撤回です。

あと、死んでもあなたの家で働く気はありませんからね。

「ちぇー」

…まったく…。

あの人は軟派すぎて困ります…。

「どうした?そんな疲れた顔をして」

…こんにゃろ。

「痛ッ!足を蹴るな!」

…鼻の下を長くして…。

「長くしてなんかないが…」

絶対長くしてましたー。

…それで、アイリス様と何を話していたんですか?

「仕事が大変だな、とか今度食事でもどうだ?とか」

…オラッ。

「だから蹴るなって!」

カエデさんに報告しておきましょう。

カエデさんの食事よりも、女性と外食する方が好きだ、って。

「おいやめろ」

「…まさか拗ねてるのか…?」

拗ねてません。

「…それじゃあ妬いてるのか?」

…妬いてません。

それ以上言ったら貴方を焼きます。

「ごめんなさい」

「…まだ帰らないから、他の人と話したらどうだ?」

どうしましょうか。

↓2に話す相手、または、行動(貴方と城内を見て回る、等)をお願いします。無ければ、なし、とお願いします。

奴隷二人組は居るのかな?
居るなら彼女らの様子見に行くついでに会話

>>800、今、貴方陣営の中でここにいるのは、貴方とアリサだけです。他にいるのは貴族とアイリスだけです。安価↓。

貴族なのに専属の戦士や騎士がいないとか、マジやばくね

>>804、メイドのアリサとカエデが、その役割を果たしています。一人いたら充分なくらいに彼女たちは強いですから。


…正直、こんなところに長居する気にはなりません。

「そうか」

「まあ、俺も特に用はないからな」

「それじゃ、帰るとしようか」

何で、さっきは帰らない、と言ったんですか?

「それはアレだ」

「お前がまだ話し足りないと思ってたからだ」

もう充分ですよ。

帰りはどうしますか?

転移魔法で送ることもできますが。

「いや、帰りくらいは自力で行くさ」

了解しました。

「…で、アルヴァたちの仕事ぶりはどうだ?」

熱心に働いていますよ。

レイスちゃんは除きますけど。

「レイスは仕方ないだろう」

「あんな体でマトモに働けるとは思えないからな」

では、なぜ彼女を選んだので?

「何て言えばいいか…。…アレだよ」

「今にも壊れそうだったからな。ただ、救ってあげたかった」

「それだけだな」

あらイケメン。

「ところでだな」

なんでしょう。

「アルヴァをどうにかしてくれないか?」

はて?

「最近、俺の服とかまで整理するんだよ」

「いやありがたいんだがな?ちょっと行き過ぎというか…」

「距離が近すぎるっていうか…」

「前だって、一人で湯浴みしてたら急に入ってきたし…」

「それで、俺の背中を洗ったら満足気な顔をして帰っていったし…」

なるほど、惚気話ですか。

爆ぜろ。

「爆撃はやめうわぁぁぁぁぁぁぁ!」

ふんだ。

「ああそうだ。市場の件なんだが」

黒焦げアフロの状態の当主様は何だかシュールですね。

念写しておきましょう。

「やめい」

…分かってますよ。

奴隷攫いの証拠を手に入れればいいのでしょう?

「そうだ。誰が犯人なのか、っていうのは見当がついてるがな」

「証拠が無ければ、押し入ることも出来ない」

とはいえ、相手も転移魔法の使い手ですからね…。

「そこが問題だな。犯行時間が恐ろしく短い」

「それに、深夜に行っているから見つけるのも面倒だ」

まあ、私の実力の見せ所ってわけですね。

「あれから二週間も経過しているからな。早めに決着をつけたい」

…そういえば、市場側からの謝礼はあるのでしょうか?

「謝礼か。たしか…」

直下コンマで謝礼の判定をします。

1~4:お金が貰えるよ!なおこちらの階級。
5~8:珍しい奴隷がいたら、一人だけ優先的に手配するよ!
9、0、ゾロ目:ちょうどいいのがいるから、タダであげちゃうよ!

「…珍しい奴隷を仕入れた場合、一人だけ優先的に手配するらしい」

うーん…。

面倒さの割に、報酬がショボくないですか?

「そう言うな。あちらもそれだけ参っているってことだろう」

まだ被害は少ないらしいですけどねぇ。

「少なくても、盗まれたという事実があるのは、精神的にキツいのだろう」

そういうものですかね。

「そういうものだ」

「…それで、引き受けてくれるのか?」

…まあ、上司からの命令なら断るわけにはいかないでしょう。

「これは命令じゃないのだがな…」

命令してるようなものじゃないですか。

私以外に出来るような仕事じゃないですし。

それをわざわざ、私に向かって言ったのですからね。

「………」

…すみません。

貴方を責めているわけではないのです。

ただ、何でもかんでも引き受けるのは控えてほしいんですよ。

ただでさえ貴方は忙しいのですから、これ以上負担を増やさないようにお願いします。

「…まだまだ許容範囲内さ」

…寝落ちしてた人が偉そうに。

「寝落ちじゃない。終わった後に、気が抜けて眠っただけだ」

ダウト。

「そんなー」

…屋敷に戻ったと思ったら夕方じゃないですか!

「そうだな」

何をすればいいんですか!?

今から市場に張り込んでも早すぎるんですよ!

「そんなことを言われてもだな…」

↓2に、夕方の行動をお願いします。

今日の更新はこれで終わりにしたいと思います。

安価を踏んでいる場合は下にずらします。

夜遅くまでお疲れ様でした。

質問等があれば、次回の更新時にまとめてお答えいたします。


国内外や亜人の文化圏での魔法はそれぞれどれだけ普及している設定なのか気になります
コンマかな?


貴族達に気取られず多数の亜人達を纏め上げるだけの手腕を持つほどの教育を受けていて
亜人達の軍勢を首都に進攻させるほどの物資を流せる資産的余裕を持ったレジスタンスの首謀者やその黒幕は誰なんだろう?
奴隷のヘイトを好きに煽れてキメラの運用実験と宣伝がしたい特級貴族かな?
敗残兵を獲得した上でやがて来る改革の後でも利益が欲しい特級貴族かな?
国を滅ぼしてでも奴隷達の地位を向上したくて戦争には金しか出さない特級貴族かな?

何でもかんでも安価コンマで決めなくてもいいぞ
ひたすらに破綻しやすくなるだけだからな

>>815、どの場所でも、日常生活に利用出来そうな魔法は普及しています。攻撃魔法等は、学校で学んだりする必要がありますね。

ですが、当然例外も存在しますよ。貴族のところは、間違っていないのに、全員凄い悪役臭がしますね…。一応黒幕は内密ということで。

>>816、なるほど。では、コンマ判定の数を減らしていこうと思います。

更新は本日の昼頃を予定しています。事前のアナウンス無しで数日も空けてすみません…。

お待たせしました。今から再開します。今はもう夕方ですね…。

「それじゃあ、下見とか準備をしたらいいんじゃないか?」

その手があったか。

「それに、お前も働いてばかりだろう」

「ちょっとした休暇だと思ってくれ」

そうですねぇ。

ついでに、スイーツでもいくつか食べてきましょうかね。

「領収書は持って来いよ。後で代金を渡すからな」

こういう時くらいは、自分の金を使わせてくださいよ。

そろそろとんでもない金額になりそうなので。

「えー」

…そういえば、なんで私たちにも給料を払ってるんでしょうね?

「お前たちも従業員だろうが」

「不法労働は許しません」

わーすごーい。

かっこいー。

「棒読みなんだよなぁ…」

ああ、そうですそうです。

「どうした?」

もし、良さそうな奴隷がいたらどうしますか?

「お前が買うかどうかの判断をしてくれ」

了解です。

「先に言っておくぞ」

何でしょう?

「乱闘があるからって、そこに参戦するんじゃないぞ!」

…前向きに検討します。

では!

「あっ!お前もやる気だな!」

「絶対にやるなよー!」

その時にならないと分かりませんね!

「…また胃薬の量が増える…」

そんなこんなで市場へと到着。

奴隷市場は、この市場の中の一部区画を借りて、開かれているんですよ。

要は、ショッピングモールみたいなものですね。

だから、色々な物が売ってるんですよ。

あっ、このアイス美味しそう。

すみません、バニラとチョコを一つずつお願いします。

「あいよ。嬢ちゃんはどこのメイドさんだい?」

貴方のところのメイドですよ。

「はは、そうかいそうかい」

「…えっ」

おっと、態度は変えないでくださいませ。

別に、何かをしようとは思っていませんので。

「そ、そうですか…」

むぅ…。

…あ、これ美味しい。

「喜んでいただけてなにより…」

…どうして、そんなに怯えているんですか?

「いやぁ…。だって、特級貴族でしょう?」

「俺たちのことなんか、ゴミとしか思ってないでしょうに…」

…なるほど。

完全に偏見ですね。

そういう人もいるにはいますよ。

「…!なら…!」

ですが、私の主人はそんなことはしません。

私、これでも元奴隷ですので。

「ええっ!?」

ほら、そういうところですよ。

既に、貴族や奴隷に対しての先入観を持ってしまっている。

だから、しっかりとした判断が出来なくなっています。

貴族が総じて愚者だとは限りません。

奴隷がマトモに生きることができないとは限りません。

この世界には『例外』、というものがあるのですからね。

勝手に、そういうものだと思い込まないようにお願いします。

「………」

あ、本当にこのアイスは美味しいですよ。

ありがとうございました。

「あ、ああ…」

…当主様がこういう人じゃなくて良かったです。

でも、本当に品揃えはいいですね。

ふむ…。

リボンはカエデさんに買うとしましょうか。

あ、レイスちゃんにも同じ物を買いますか。

このネックレスは、アルヴァちゃんに似合いそうですね。

当主様には…。

………。

…さて、次はお花も見ましょうか!

とは言っても、大体の花は家にありますからね。

カエデさんの故郷には、『サクラ』という綺麗な花があるらしいです。

なんでも、春には満開になり、それを見ながら楽しく酒盛りをする風習があるとかなんとか…。

楽しそうですねぇ。

…今度、みんなでカエデさんの故郷に行ってみたいものです。

…湿っぽくていけませんね。

そろそろ休暇はおしまいです。

下見を始めるとしましょうか。

直下コンマでイベント判定です。5以上でイベントが発生します。発生するイベントは固定させていただきます。

コンマが4なので、イベントは発生しませんでした。


夕方だというのに、こちらも人が多いですね。

粗方、見物客といったところでしょうが。

一般人は奴隷をあまり買ったりはしないですからね。

安いものでも、数ヵ月分の給料が飛びますし、食費等も工面しないといけませんから。

…まあ、そのあたりは仕事をさせたりすれば、どうにかできる範囲ではありますが。

…やっぱり、奴隷の割合は女性が圧倒的に多いですね。

男性は労働力になりますから、少ないのも納得なのですが…。

女性が多い理由…。

…これ以上考えるのはやめておきましょう。

今は、奴隷の数は少ないですが、あと少しで戦争が始まります。

戦争に勝ったとしたら、大量の亜人が奴隷として流れ込んでくるでしょう。

今回はレジスタンスが相手なので、王族が奴隷にはならないでしょうが…。

国家間の戦争ならば、王女や王子が奴隷になるのは充分ありえます。

国王と王妃は、断罪の証として処刑されるのがほとんどですが。

王女たちが奴隷になったとすれば、オークションはとんでもないことになりますね。

おそらく、上級貴族たちがこぞって争うでしょう。

特級貴族の方は知りません。

たぶん、当主様が動くくらいでしょうね。

あと、戦争じゃなくても、たまに王族は来ますけどね。

革命とか、そういうので滅ぶこともありますし。

貴族とかは、意外と奴隷になりますね。

この世の中は世知辛いですから。

今も、ここにいるかもしれませんねー。

…ここは、荷物も多いから、隠れるのには充分ですね。

夜の張り込みは、このあたりにしましょうか。

探知結界は、後ほど設置すればいいでしょう。

…一回家に戻って、準備をしておきましょう。

いったん、これで終了です。続きは21時頃の予定です。お疲れ様でした。

それでは再開します。

市場から家までひとっ飛び。

便利な転移魔法、あなたも是非習得しましょう。

「無理だ」

あら。

「そんな高等魔法を、ホイホイ覚えることは出来ないだろう」

そうですかね?

「この国で、習得している人が二人しかいない時点で、その難易度は推して知るべし、だろう」

カエデさんはダメダメですからね。

「む…。あんな難しいことが出来るか」

えぇ…。

簡単な魔法も使えないじゃないですか。

「いいですよーだ…。どうせ私は脳筋ですよーだ…」

23歳でそれはちょっと…。

「なぁ、私泣いてもいいか?」

ごめんなさい。

「…それで、どうして厨房に転移してきたんだ?」

これを渡したくてですね。

「これは…リボンか?」

はい。

そろそろ、あなたが使っている物も限界かと思いまして。

「…ああ。たしかに、コレもところどころ破れてはいる」

「だが、私はずっとコレを使うよ」

「主人から初めて貰ったプレゼントだからな」

そう言うと思いました。

「すまない…」

まあ、それなら仕方ないですよね。

ですが、このリボンを貰ってくれないと、こちらのメンツが丸潰れなんですよ。

「そんな言い方は…」

で・す・か・ら、このリボンは予備として持ってもらいます。

もし壊れた時、留める物が無かったら困るでしょう?

「たしかに…」

はい、交渉成立!

ではこれで!

「あ!おい!関係ない物がいくつかあるぞ!」

もう一つのリボンはレイスちゃんに、ネックレスはアルヴァちゃんにお願いします!

私は出かけないといけませんので!

「こういうのは自分が渡すものだろう!」

本当にごめんなさい!

「まったく…。照れているのか、忙しいのか…。判断に迷うな…」

「だが、意地でも自分の手で渡してもらうからな」

うっ、寒気が…。

「大丈夫か?」

あ、はい。

誰かが良からぬ企みをしただけですので。

「心配になるな…」

それで、質問いいですか?

「ああ」

万が一、敵と交戦せざるを得ない状況になったらどうすればいいですか?

相手を捕縛するべきなのか、抹殺するべきなのか、撤退するべきなのか。

「お前の判断に任せるよ」

「今回重要なのは、証拠を入手することだ」

「それさえできれば、他には望まないよ」

了解しました。

もしもの時はぶっ殺しますね。

「あ、ああ」

それでは行ってきます。

「ああ。いってらっしゃい」

…ふう。

さて、盗人さんをボコボコにしますかね。

盗人のコンマ判定です。成功すれば、今日は盗みを働きます。下見ボーナスで、成功した場合は証拠を入手できます。

まだバレてない:+1

お坊ちゃまからの命令:2

直下?

>>835、そうです。指定を忘れていました…。すみません。

下見をしていて正解でしたね。

夜だと、視界が悪くてこの場所を見つけるのも困難でした。

…探知結界の設置も終わりました。

あとは、尻尾を出すのを待つだけです。

………。

………。

………。

いつになったら来るんですか!

もう2時間は経ってますよ!

だいt…っと。

結界に感ありです。

突然の反応ですからね…。

転移魔法を使用したと見て間違いないでしょう。

…あのおじいさんもかわいそうですね。

我儘な人の命令に従ってばっかりで…。

…奴隷に手をかけましたね。

…念写終了。

そろそろ逃げるつもりですね。

ここでとっちめてもいいですし、後ほどカチコミをしてもいい。

どうしましょう。

↓2に、これからどうするかをお願いします。戦うことを選んだ場合は、戦闘となります。相手の戦闘力は、6に設定しています。

…さすがに、ここで手を出すのはマズいですね。

既に証拠はあるんです。

お楽しみは、後にとっておきましょう。

…逃げましたか。

転移魔法の発動までの所要時間は20秒。

長すぎですね。

それでは、報告するとしましょうか。

テレポート。

「痛いっ!」

あ、ごめんなさい。

「確信犯だろう…。どうしたら、俺の背中に転移できるんだよ…」

さあ?

「っていうかどいて。重いから。眠れないから」

あ、犯人は分かりましたよ。

写真は机に置いておきますね。

「あ、ああ。ありがとう」

…それと、乙女に『重い』は禁句です。

反省してください。

「重力魔法はやめて重いぃぃぃ!」

デリカシーが無い人にはお仕置きです。

5分くらいなので、我慢してくださいね。

「ギャアァァァァ!」

…さすがに痛そうなので半分くらいに軽減しておきますね。

おやすみなさい。

四週目 終了

それでは、いつもの判定です。直下コンマです。

1、2:アルヴァ
3、4:レイス
5、6:カエデ
7、8:貴方
9、0:???

あぁ、痛かった。

途中から軽くなったけど、それでも痛かった。

写真には、しっかり写っているようだ。

…やっぱり、俺の見立ては正しかったか。

明後日くらいまでには、勧告しておこう。

もし拒絶するなら…。

…よし。

善は急げ、だ。

さっさと、書類を用意しないとな。

最悪の場合は、戦闘にもなる。

腹を括っておくべきか。

まぁ、その時は2人に任せておけばいいか。

その時は頼んだぞ、アリサ、カエデ。


アナウンス 

次週の夜の行動が、コンマによっては固定されます。

ここで、相手の貴族の判定をします。直下コンマが5以上で、自首済みとなります。失敗した場合は、夜に襲撃を行います。

変身魔法は無い設定ってことか

>>847、変身魔法は、存在はしていますが、ロストテクノロジーのようなものになっています。

コンマが7なので、自首済みです。次回、奴隷市場に行った時に、情報判定をします。成功時には、珍しい奴隷を購入するか選べます。

すみません。一ヵ月経過したので、イベントが発生します。直下コンマで判定をします。

奇数:どこかに視察を行う(一週間消費)
偶数:パーティー開催(夜の行動固定)

奇数なので、視察を行います。どこにするのか、↓2にお願いします。国でも、地域や街でも大丈夫です。

では、同行させるキャラを選択します。↓2に、メイドから選択してください。

次に、奴隷組の中から同行させるキャラを選択します。↓2にお願いします。

では、五週目を進行します。イベントなので、視点は貴方固定となります。

はあ…。

「どうした?溜息なんかついて」

いや…。

だってさ、レジスタンスに破壊されたところに視察だぞ?

亜人の目が心配なんだよ…。

「恐れなくていい」

「亜人だろうが、神だろうが、私が打ち倒すさ」

「私が主人を守るから」

…頼りにしてるぞ。

「ああ」

…それで、あと何キロだ?

「5キロほどかな」

…山道だからか、お尻が痛くなってきた。

「私はそうでもないがな」

お前は馬に乗ってるし?

「慣れてないと、けっこう痛いぞ」

飛ばすことってできる?

「できるが…。死ぬかもしれないぞ?」

…やっぱり普通で。

「了解だ」

「…というかだな。アルヴァに膝枕とかをしてもらえばいいんじゃないか?」

やだよ、恥ずかしい。

「ウェルカムだよご主人様!」

いやいや、俺みたいな奴にすることは無いだろう。

「むー」

「問答無用だー!」

ギャー!

「平和だな…」

見てないで助けてくれよ!

「満更じゃない顔してるからな」

「それに、アルヴァも嬉しそうだし」

「えへへ…。ご主人様に恩返し…」

ヤバい。

何かに目覚めそう。

「それなら止めないとな」

「だが不可能だ」

そんなー!

襲撃判定です。襲撃するのは山賊(戦闘力:3)なので、負けることはありません。5以下で戦闘です。

また忘れてる…。直下でお願いします。

「…主人」

ああ。

お客さんのようだな。

「か、金目のものを出さないと痛い目に遭うぞ!」

なぁ。

プルプル震えてるけど、大丈夫か?

「だひじょうぶでゃあ!」

「うわ…。今のは痛いぞ…」

マジで大丈夫か?

軟膏あるから付けようか?

「う、うるひゃい!やっちまへー!」

で、どうするよ。

「私一人で充分さ」

そうか。

…まっ、当主らしく、俺も戦うとしますかね。

「私も頑張る!」

お前は馬車にいなさい。

「やだ!」

ねえカエデさん。

この子反抗期かしら。

「かもな」

アルヴァの戦闘力を↓1、戦闘判定を↓2で行います。↓2は5以上で成功です。

幻獣:↓1コンマ+3

自覚してから日が浅い:↓1コンマ-1

圧倒的戦力差:↓2コンマ+4

中途半端ですが、ここで終了とさせていただきます。夜遅くまで、ありがとうございました。

一週間ほど顔を出さなくてすみませんでした…。

今日の夜に再開します。

すみません。遅れました…。それでは再開です。

まず、先陣を切ったのはカエデだ。

お得意の魔力放出で急接近し、武器を破壊する。

おそらく、山賊たちは戦闘経験がない。

そんなやつらが、いきなり化け物と相手をするのだから、かわいそうで仕方がない。

「無力化するのはいいが、別に気絶させてしまっても構わんのだろう?」

やめてあげろ。

話を聞きたいから、武器を壊すくらいで充分だ。

「承知した」

「ピギャァァァァア!」

…南無三。

「コノヤロー!」

おっと。

まぁ、こちらもそれなりの教育を受けているんだ。

一般人が振るう剣の太刀筋程度なら、見切れる。

「ぐぬぬ…」

鍔迫り合いも、なかなか面白いものだな。

カエデとやったら、間違いなく俺が吹っ飛ぶが。

直下コンマとの合計が5以上で成功です。

圧倒的戦力差:+4

生け捕り判定?

>>878、いえ、戦闘判定です。今回はチュートリアルも兼ねていますので、合計三回成功で戦闘は終了となります。

また、0を出した場合はいかなる場合でも、勝利が確定します。判定の回数は戦闘毎に異なります。


四合ほど切り合った後、後退した山賊に蹴りを入れる。

よろけた山賊の後ろに回り、力いっぱい持ち上げる。

アルヴァ!

「なぁに?」

こっちに走ってこい!

「…あ!そういうことだね!」

地面を蹴り、高速で向かってくるアルヴァ。

ヤバい。

俺はやらかしてしまったかもしれない。

…ええい、ままよ!

俺とアルヴァの友情パワーを見せてやる!

お願いだから、俺にぶちかますことがないようにな…!

直下コンマとの合計が5以上で、勝利となります。

圧倒的戦力差:+4

接近するアルヴァの右腕が、炎へと変化していく。

何かの本に載っていた技がある。

どんな武術かは知らないが、そこには魅せる技もチラホラあった。

その中で、俺とアルヴァが何度も特訓した技がこれだ。

「ラリアットー!」

チョイサー!

「ブベェッ!?」

アルヴァの燃ゆる右腕が、山賊の首にクリーンヒットする。

痛そうだが問題ない。

たぶん死んだりしないから大丈夫。

今のカエデは、うん…。

なんかめっちゃ楽しそうに暴れてる。

「ハハハハッ!槍を使うなんて何年ぶりだろうな!」

「助けてー!」

「お前たちが武器を振るうには十年早い!」

「基礎からやり直してくるんだな!」

「ヒイー!」

何をしてるかは分からないが、分身してるようにも見える。

どれだけ超スピードで動いているんだ。

「…っと」

「これくらいで充分だろうな」

「竹で作られているとはいえ、槍は槍だ」

「昔に戻れた気がするよ」

…生きてます?

「ああ」

それならいい。

…さて、洗いざらい吐いてもらおうか。

「何をする気だよぅ…」

まずは話を聞きたい。

お前たちの処遇は、その後に決める。

「どうせ死刑ですよ俺たちは」

まだ何も言ってない。

「だってあんたら貴族でしょ…」

「どうなるか予想は付くよ…」

じゃあ、喋らないと死刑な。

「…むぅ…」

それで、見たところお前たちは場慣れしてないな。

山賊を本職にしているわけがないだろう?

どうして、山賊として生きてるんだ?

「…生きるためだよ」

ほう?

「あんたらも知ってるだろ…」

「俺たちは、本来薬師として生活してたんだよ」

「だけど、いきなり亜人の軍勢に襲われて、町はめちゃくちゃにされた」

「仕事なんか到底できる状況じゃないし、薬草も全部燃え尽きた」

「けっこうな人数が殺されたし、怪我人もいっぱいいる」

「…だけど、俺たちは何もできない」

「それどころか、明日食う飯すらも分からない」

「…だから、自分たちが生きる分だけでも確保しようと思って…」

それで、山賊になったわけだ。

で、今回が初めてか?

「…そうだよ」

「…もういいだろ?」

「さっさと憲兵に引き渡すなり何なりしろってんだ…」

ふむ…。

山賊たちをどうするかを、↓1~3にお願いします。なお、雇うことは出来ません。

1:何も起きていないし見ていない。だけど、お金をどこかに落としたみたいだ(不問にして、お金を渡します)。
2:事情は分かったけど、どっちにしろ犯罪だから(憲兵に引き渡します)。
3:その他自由安価です。

>>887が雇ってる内に入らないならそれがいいけど町の領主は今どうなってるんだろう?

>>888、それは、後ほど分かることですので、今は秘密…ということでお願いします。


お前たちのことはよく分かった。

だが、その山賊とやらはどこにいるのだろうなぁ?

「…は?」

カエデ、俺たちは山賊と遭遇したか?

「何を言って…」

「…ああ、そういうことか」

「いや、偶然魔物を見つけただけだな」

そうだ。

偶然、魔物と戦闘になったんだ。

…どうやら、その時にお金を落としてしまったみたいだな。

「それは大変じゃないか」

だが、落としたものは仕方ない。

拾った人にくれてやるとしよう。

「…あんた…こんな大金…」

ん?

俺はただ落とし物をしただけだぞ?

そこを偶然、お前たちが通りかかっただけだ。

「俺たちはあんたを襲ったのに…」

なに、お前たちにやられるほど弱くはない。

これに懲りたら、山賊稼業なんかはしないことだな。

「ああ…ありがとう…」

…とはいえ、お前たちがこうなったのも、俺の知り合いのせいだからな…。

あのクソ野郎のケジメは俺が付けよう。

その町が復興するまで、支援は惜しまないさ。

「至れり尽くせりだな…」

「あんた、本当に貴族か…?」

ああ、特級貴族さ。

さて、俺たちは失礼するよ。

お迎えに来られたら、恰好が付かないのでな。

「気を付けてくれよ…」

お前たちの方が心配だが。

「しょうがないだろ…」

「あの時初めて剣を振るったんだから…」

なら、尚更手を引くべきだ。

「分かってるよ…俺たちには向いてないって」

ではな。

「ああ」

中途半端ですが、今回はここで終了とさせていただきます。次回更新は24時頃を予定しております。

申し訳ありませんが、安価にご協力をお願いしたいと思います。↓1、2に貴方が向かう町の特徴を、↓3に町名をお願いします。

夜遅くまでお疲れ様でした。

西中島南方

遅れましたが、今から再開します。町名は>>893を採用します。

あれから二時間ほど馬車に揺られて、目的地に到着した。

名前は西中島南方…というらしい。

なんでも、温泉で有名な場所なんだとか。

温泉とやらは、カエデの故郷名物のものらしく、そこの文化が入って来たから、このような名前になったのだろう。

辺り一面から湯気が立ち昇り、蒸し暑く感じる。

温泉を管理している宿はマトモではあるが、民家はほとんどが瓦礫と化している。

かなり徹底的に蹂躙されたようだ。

…犠牲者に黙祷を捧げよう。

周りを見渡すと、ガタイの良い男や、ボロボロになった衣服を着た男たちに囲まれていた。

「なあ兄ちゃん…お金を恵んでくれねぇか…?」

すまないが、今はそんな余裕はない。

「そんなことを言わずにさぁ…」

「兄ちゃんは見たところ、貴族みてえじゃねぇか…」

「少しくらいはくれてもいいんじゃねぇかなぁ…?」

少なくとも、自力で生きようとしないやつには一文たりともあげられないな。

「ちぇっ…」

「なあ貴族サンよ」

…なんだ。

「今は俺たちみんな金欠でな」

「アンタがチョコーっとだけでも寄付してくれたら、みんなハッピーになれるんだよなぁ」

断ると言ったら?

「痛い目に遭うかもなぁ」

「そこの女たちは可愛がってやるよ」

「ロリっ子とムチムチ姉ちゃんか…アンタにはもったいないぜ」

「ハハッ、いいケツしてんじゃねえか」

「チッ…黙っていたらいい気になって…」

やめろカエデ。

こんな街中で暴れるのはマズい。

俺たちはまだ、ここの状況を知らないんだぞ。

「しかし…」

だが、カエデの言うことももっともだ。

俺もコイツらをボコボコにしたい。

しかし、今はそんなことを出来る状況ではないのだ。

誰か憲兵でもいないものか…。

「どうした?」

「…む、視察に来た者か」

「クソ…ずらかるぞ」

「命拾いしたな」

そう言って、物乞いと荒くれ者たちは去っていく。

「まずは非礼をお詫びしよう」

「すまなかった」

あ、ああ。

亜人の…おそらくオークとかそのあたりの種族だろう。

野蛮なイメージばかりを持っているが、彼はそんなイメージから離れている。

「私はここに配属された代理の憲兵でな」

「人間たちの兵はもうここにはいないのだ」

「代理としては、些か怪しく思うかもしれないが、我慢してほしい」

「なに、貴殿らに危害は決して加えさせんから、安心してくれ」

「亜人である私が言っても、説得力は皆無だがな」

いや、アンタのことは信じるさ。

ここまで紳士的にされて、邪険に扱うのは失礼だからな。

…それで、この町を管理している人はどこにいるんだ?

「ここからまっすぐ行った先にある屋敷だ」

「…ああ、今の町長は亜人だがな」

…は?

「いやな、ここを占領する時に前町長には消えてもらったのだよ」

「余計なことをされても面倒なだけだからな」

…つまり、この町は完全に亜人側の所有地になっているわけだ。

奪還するには、我が軍がレジスタンスを打ち破り、ここまで進軍する必要があるみたいだ。

「…っと」

「わわっ」

道の右側の空き地には、磔刑にされている人たちがいた。

「うら若き少女には、この光景は見せられんよ」

「え?何があるの?」

…彼らは何をしたんだ?

「…さて、な」

「私には分からないよ」

「全てはボスのみぞ知る…って感じだ」

「貴殿らが聞いてくれ」

「さあ、中に入ってくれ」

そして、俺たちはドアを開け、中へと進んだ。

レジスタンスの黒幕は主人公じゃないんだな

>>899、実は、貴族二人の設定をした時から黒幕は決めていました。


屋敷の中は、思いのほか綺麗だった。

たくさんの亜人に見られるというのは、なかなか新鮮な経験だ。

怨念がこもっている気がするが。

「ねえ、さっきは何があったの?」

お前は知らないでいい。

「むぅ~…ご主人様はいっつもそうだ…」

いいことではないからな。

「貴殿も苦労してるみたいだな」

まあ…な…。

「だが、人種を気にせず、態度を変えずに話す貴殿は快く思えるよ」

「…こういう者ばかりなら、私たちも虐げられはしないのだろうが…」

「どうして、自分と違うだけで排斥しようとするのか…」

「種族以外は、何一つ変わらないというのに…」

「…いや、こんなことを貴殿に対して愚痴っていても意味はない、か」

「不快にさせて申し訳ない」

気にしないでいい。

むしろ、こちらが謝りたいくらいだ。

うちのクソ野郎がすみません。

「…すまない」

「今はボスも留守中のようだ」

「また後で来てほしい」

それなら仕方ないな。

「…ああそうだ」

「人間である貴殿らを恨んでいる者がいないとは限らない」

「くれぐれも、一人で出歩くことがないように」

「できる限りは私も護衛に回るが、対処できないこともあり得るのでな」

忠告感謝するよ。

「それで、これから主人はどうするんだ?」

ぶっちゃけ、視察といっても休暇と変わらないからな。

羽休めをしても、咎められはしないだろう。

…奴隷を買ったりするのは控えておきたいがな。

あいつら、自分たちがやっていることは正当化するくせに、他陣営に対しては姑のようになるからな。

姑がどういう人なのか知らないが。

…まあ、何かあれば捻じ伏せるから、別に買っても問題ないか。

「…主人も大概脳筋だと思うが」

脳筋なんじゃない。

ただ、権力を有効活用しているだけだ。

↓1に朝の行動をお願いします。戦闘が発生したので、今回の行動権は一回となります。昼~夜は、二回の行動権があります。

短いですが、今回はこれで終了とさせていただきます。朝がちょっと早いので…。すみません。

次回更新も、同じ時間になると思います。皆さん、お疲れ様でした。


奴隷を買うことは一般貴族の建前としては良くないのか

乙~
探査魔法のやれることってどの程度なんだ?

>>904、いちおう公務ですからね。何奴隷とか買ってきとんじゃボケってなるんですよ。

なので大概の貴族は、視察地で買ったあと、しばらくそこに残しておいて、後ほど行う物資の回収等でこっそり連れてきてます。

>>906、今回の更新で触れる予定です。…細かいようですが、探『査』魔法ではなくて、探『知』魔法なんですよね…。

一文字違うだけですが、けっこう意味は違っています。それでは再開です。

さて、敵地に来たと言ってもいいこの状況。

まずやるべきことは一つだろう。

そう、地理の把握と退路の確保だ。

地理に明るくないと、何か行動をする時に不便だし、何より万一の事態があったら詰む。

いやマジで。

退路を確保しておけば、行動する時にも幾分か余裕が出てくる。

敵地なら尚更だ。

…まあ、今回泊まる宿すらも決まっていないから、今やっても効果は薄いが。

そこは、泊まる可能性がある宿毎に確保しておけばいいだろう。

こういうのに時間を掛けるのはバカバカしい。

探知魔法で効率よく済ませよう。

本来、地形の認識等には探査魔法を使う。

だがあいにく、そんな魔法を俺は習得してはいない。

はっきり言って、それくらいなら探知魔法を応用すればできるのだ。

探知魔法は読んで字のごとく、対象を探知する魔法だ。

基本、対象となるのは人間や魔物といった生命体である。

ならば、その対象を建築物に置き換えたらどうなるか?

答えは単純で、その建築物そのものを探知することになる。

建築物を探知した範囲を弄れば、どういう形状をしているのかも分かる。

スキャン…と言った方が分かりやすいのかもしれないな。

ともかく、探知魔法を応用すれば、こういったことも出来るというわけだ。

…アリサが言うには、非効率も甚だしいらしいが。

そうこうしていたら、大体の場所を読み取ることができた。

忘れないように、必要ない書類の裏面に書き込んでおく。

これで、どうにかなるだろう。

朝に交戦したからか、もう昼時になってしまっている。

『レステル』なら、活気があるものなのだが、ここはまったく人気がない。

やはり、占領された影響か。

大通りを歩いていると、亜人たちに連れていかれる少女たちが目に映る。

おそらく、どこかへの貢ぎ物か、この町や軍を維持するための資金を捻出するために、奴隷として売りに出されるのだろう。

敗者は決して逆らえない。

それを象徴しているような痛ましい光景だ。

…今回の戦争で、どちらかはこうなるのだ。

我々が負けたらどうなるのかは分からない。

だが、俺はおそらく処刑されるだろう。

意地でも逃げてやる。

まだ、奴隷たちを自由にさせられていないのだ。

目的を達成するまでは死ねない。

殺すなら、その後にしてもらいたい。

亜人たちが敗北した場合、誰が利益を得るのだろうか。

この戦争に、他国が干渉しているのかもしれない。

それに、敗残兵たちをうまく使えるのは誰なのだろうか。

労働力を欲しているアーバンか?

それとも、亜人を使い潰しているリゼルか?

それとも、第三者が関係しているのか…。

何も分からない。

彼らが反旗を翻した本当の理由も。

この戦争に勝つことで得られるものも。

何も分からないんだ。

昼の行動を↓1、2にお願いします。

スジャータに会いに行く

>>911、現在視察中なので、偶然遭遇したということにさせていただきます。

だいたいの安価はそのまま採用しますが、状況に応じて少し変える場合があります。

また、あまりにも逸脱しているものは下にずれる場合があります。ご了承ください。

では、出荷先を直下コンマで判定します。

1~3:亜人側への貢ぎ物
4~6:他の国への輸出
7~9:『ハイランディア』の貴族ども
0、ゾロ目:まさかのアリサさんの暗躍により回収成功

>>915、すみません…。基本的に、書かれた安価をそのまま採用しますので、修正は効かない場合がほとんどだと思ってください。

気付けた場合は出来る限り、それに沿えるようにはしているんですが…。今回は、>>911を採用します。

もし間違えた場合や、取り換えたい場合は、なるべく早めにお教えしてくれたら修正しようと思います。ごめんなさい…。

彼女らがどこに連行されるのかは気になる。

場所によっては、救出できるかもしれない。

「なんだよ?人間風情が話しかけるな」

「…って視察の連中か…」

どこに売り出すんだ?

「どこって決まってるだろ?」

「金払いの良いオッサンがいるからなぁ」

「そいつにくれてやるんだよ」

「あいにくだが、お前がいくら出そうとやれないね」

「軍の維持費を出してくれるなら、それ相応の報酬を支払うもんだろ?」

取り付く島もない、か。

仕方ない。

彼女たちのことは諦めるか。

…クソったれ…。

「主人…あまり気を落とすな」

「きっとチャンスは来るはずだ」

ああ…。

そうだな…。

この日の夜に、近くの山で謎の光が発生し、奴隷を輸送していた亜人が死亡し、奴隷たちは行方不明となる。

その奴隷たちは、後ほど某国の王女が引き取るらしいのだが、それはまた別の話。

不機嫌なまま、団子なる甘味を味わうために、小さな茶屋に立ち入ったら、そこには見知った顔の女性がいた。

「お久しぶり?なのかしら」

あー…うん…。

久しぶり…にはなるか。

…なぜここにいるし。

「ただの休暇よ」

こんなところを選ぶなんて、とんでもない物好きだな。

「そんなの私の勝手でしょうに」

まあそうだが。

それでも、ここは危険だから早めに立ち去る方がいいぞ。

「忠告どうも」

…その袋にある草はなんだ?

「これは…ハーブよ」

「珍しいから買ったのよ」

それにしては、明らかに色がおかしいが…。

まあいい。

爺さんはどうしてる?

「大人しく療養中よ」

「…相変わらず、奴隷制度の撤廃に関しては口うるさいけれど」

…あの人だから仕方ない。

「…たまには会ってあげなさいな」

「結構寂しそうなのよ」

善処する。

…お前はどちらだ?

「あら、それを私に聞くのね」

「私としては、どっちでも気にしないわ」

「制度があろうとなかろうと、私のすることは変わらない」

「コレクションを増やすだけ、よ」

「まあ、家族のよしみもあるしね

「少しくらいは貴方をサポートするけれど」

ありがとう。

「せいぜい、貴方も頑張ってちょうだいな」

「お爺様もそれを望んで…」

「…いや、これは貴方が自分で聞きなさい」

まだ奴隷はコレクションしているのか?

「もちろんよ」

「…だけど、わざわざ傷つけるようなマネはしないわ」

「私はコレクションを壊すような阿呆ではなくてよ?」

…そうか。

時間を取ってしまったな。

またな。

「ええ」

「また会いましょう」

それにしても、ここでスジャータと会うとは思いもしなかった。

護衛を付けてたみたいだが、彼女自身は犬にも劣るほど弱い。

亜人たちに襲われなければいいが。

そういえば、あの草は本当にハーブなのだろうか。

前に港で買ったような気がするのだが…。

…後で調べてみるか。

先ほどの奴隷は、ついさっき出荷されたみたいだ。

オッサンがどんなやつか分かったら粛清してやろう。

奴隷を不当に扱うのはダメ、絶対。

色々なところを見たが、どこも被害が著しいな。

けっこう復興まで時間が掛かりそうだ。

宿も、そろそろ決めておかねば。

…妙な胸騒ぎがするのは何故だ?

具体的には、何か面倒なことがやってくるような…。

…胃薬飲んどこ。

↓1、2に夕方の行動をお願いします。

では、本日の更新はこれで終了とさせていただきます。明日の更新は、朝が早くなるので22時頃を予定しております。

ツンドラを上手く書けているか分かりませんね…。もし、皆さんが思っているものと違うのなら申し訳ないです…。

皆さん、お疲れ様でした。


この町に居た時点でただの休暇ではないはず
群生地がここだったのかな?

>>931、彼女はハーブだと言っていますが、そもそもハーブが温泉で採れるとは考えにくいのです。

そして、お爺ちゃんは闘病中で、山賊は薬師でした。つまり…。再開します。

我々が勝った時に、抵抗をされても面倒だ。

帰る前に、食糧庫を焼いておこう。

古来より「腹が減っては戦は出来ぬ」と言われている。

抵抗できなくさせておけば、無駄な死者が出ることもないだろう。

朝に魔法で調査をしておいて助かった。

簡単に見つけることができたからだ。

木造建築で二階建て、警備の兵は数人ほどか。

直接焼き払うのは無理そうだが、遠くからなら可能だろう。

アルヴァに頼んでみるか。

…彼女が受諾するとは思えないが。

こんな時にアリサがいたら、と思ってしまうが、贅沢は言ってられない。

今できることだけでもやっていこう。

そろそろ、町長も帰ってきている時間だろう。

一目見ておきたいものだ。

「いったい、どんな亜人なのだろうな」

さあな。

だが、人間に対して恨みを持っているのは確定だろう。

当たり前のように処刑するなど、マトモな神経をしてたらあり得ない。

…そう考えると、これから会う俺たちが襲われる気がしてきた。

いくら視察と言っても、絶賛戦争中の敵の陣地に来ているわけだからだ。

おまけに、相手は国ではなくレジスタンス。

要は、一般市民みたいなものだ。

暴徒化してる上に、どこかから支援を受けてるようだから、そうとは言えないが。

ともかく、ぶっちゃけ、ここで俺たちが死んでも何も言えない。

…カエデとアルヴァくらいは助かるかもしれないな。

まぁ、俺も死ぬ気はないが。

カエデ、アルヴァ。

「どうした?」

「なになに?」

…戦う準備をしておいてくれ。

「了解」

「…うん」

屋敷の前に到着したが、心無しか空気がピリピリしている。

「ようこそ」

「…ああ、もし戦闘になったら私は貴殿側になろう」

「こういうのはフェアではないと思うからな」

「恨みを晴らすなら、正々堂々とやりたいのさ」

「私は、な」

…本当に申し訳ないよ。

真面目にあのバカ野郎は処分しないとな。

直下コンマが3以下で、戦闘になります。今回の戦力の目安は、相手側がコンマでいうと6くらいのキャラたちばっかりです。

味方になるオークさんは7です。負ける可能性は低いでしょう。戦闘になった場合は視察が中止されます。

恨みあり:-1

コンマ判定:1 おっふ…。大乱闘じゃないですか…。

ドアを開けた瞬間、目の前から矢が飛んでくる。

「下がれ主人!」

飛んでくる矢全てを、刀で切り払うカエデ。

凄いのだが、頭がおかしいとも思ってしまう。

何でそんな芸当ができるんだ。

「…お前らには悪いが、あいにく俺は人間とかいう猿が大嫌いでな」

「ここで消えてもらうぜ」

町長と思しき亜人…竜人か?が大剣をこちらに向ける。

「…で、どうして貴様はそちら側にいる?」

「…ボスにはすみませんが、彼らを傷つけるのは嫌でしてね」

「人間に対する恨みはあります…」

「…が、それは自力でどうにかします」

「こんな闇討ちなどという卑怯な手を使うのはゴメンです」

「彼らも、卑怯な手で敵を取られても、喜びはしないでしょう」

「チッ…。無駄に騎士道精神なんか持ちやがって…」

「だから貴様は使えないんだよ…」

「…やはり、あなたとは相容れないようですね」

どうやら、話は付いたようだ。

「…貴殿らには申し訳ないが、ボスは私に任せてもらいたい」

「殿は私が引き受ける」

「だから、マズい状況になったら私を捨て逃げろ」

どうしてそこまでする?

「フフフ…ただ、私は貴殿らの可能性に懸けたいだけさ」

「亜人と人間を繋ぐかもしれない貴殿らに、な」

…そうか…。

「主人、命令を頼む」

「ご主人様」

…ああ。

誰一人欠けることなく切り抜けるぞ!

「「了解!」」

「…黙っていたら偉そうによぉ…」

「お前ら全員皆殺しに決まってるだろうが!」

「そんなこと私がさせない!」

「ほざいてやがれ!」

直下コンマとの合計が5以上で成功です。勝利するには3回必要です。

人数差あり:-1

戦力差あり:+2

幻獣あり:+1

また3以上か……

>>941、すみません…。ですが、素のコンマで9を出した時は二回分、0を出した場合は強制勝利となります。

説明してなくてすみませんでした…。

武器を片手に、ボスのところまで特攻するオーク。

かなりの腕前のようで、ボスは傷を増やしていく。

こちらも、アルヴァとカエデのおかげで亜人を無力化は出来た。

だが、敵もなかなか強いので、生かすことは出来なかった。

せめて、その魂が安らげるように、祈りを捧げながら切り抜ける。

カエデも、一撃一撃が必殺の斬撃を放っている。

一人、また一人と首を刎ねていく。

一切躊躇することなく、実行していく様は恐ろしい。

アルヴァも最初は躊躇っていたが、諦めたのか、炎を吐き出したり、弾丸のように撃ち出して応戦する。

その眼からは、涙が零れていた。

殺すことの罪の重さを感じているのだろう。

無垢であるアルヴァに、そんなことをさせている自分が恨めしい。

相手も、戦意を喪失したのか、逃げていく者もいる。

あともうひと押しでどうにかなりそうだ。

直下コンマとの合計5以上で勝利となります。

戦力差:+2

幻獣:+1

斧を振りかぶった亜人に剣を突き刺し、胴体ごと腕を切断する。

やはり、肉を切る感覚には慣れない。

上階を見ると、オークの槍が、町長の頭部から串刺しにされていた。

完全勝利と言っていいだろう。

後味はかなり悪いが。

こんな戦いをしたところに、長居するのはマズいだろう。

早く引き上げよう。

「これで、私も裏切り者か…」

オークはどこか達観した目で天井を見ている。

「主人」

ああ…。

このオークはかなりの腕前だ。

それに、非常に礼儀正しい。

味方に迎え入れても問題ないだろう。

…そもそも、本当にオークなのだろうか。

もしかすると、変身魔法とかを使っているのかもしれない。

変身魔法って存在してたか?

アリサも使えないくらいだから存在しないのだろうが。

うーん…。

「主人」

分かっている。

「分かってないだろう…」

「…馬車を取りに行ってくるから、ここで待機してくれ」

了解。

さて、どうしようか…。

直下に、オーク?を味方にするかどうかをお願いします。味方にする場合は次回で簡単なキャラメイクをする予定です。

では、今回はこれで終了です。もう少し戦闘関係は簡略化した方がいいかもしれませんね…。少し考えてきます。

次回は23時頃を予定しております。お疲れ様でした。

遅れて申し訳ありません。今から再開します。

直下コンマで、本当にオークなのか?の判定です。直下コンマが7以上で、オークではない可能性が出てきます。

このオークは、変身魔法で姿を誤魔化している可能性が出てきました。オーク以外の種族、女性も選択可能になりました。

では、彼(彼女?)の種族を↓1~3にお願いします。

人間の雄

白狐

ゴースト(憑依)

では、判定に入ります。直下コンマです。

1~3:>>957
4~6:>>958
7~9:>>959
0の場合は二桁目で判定。00の場合はさらに下のコンマで判定。

ゴースト(憑依)…。つまり、他人の体を借りて行動するって感じですかね…。

次に、ゴースト(憑依)の性別です。↓2にお願いします。

次に、彼の年齢です。享年でも死後の年齢でも構いません。直下です。

あれ、そもそもゴーストって死んでいるとは限りませんね…。ちょっと待ってください。

お待たせしました。直下コンマで、どういう理由があってゴーストになったのかを設定します。

1~5:諸事情により死亡、その後魂だけの存在になった。
6~0:諸事情により、肉体を捨てた(まだ死んだわけではない)。

では、直下に年齢をお願いします。享年、死後の年齢のどちらでも構いません。

次に、生前の種族を直下にお願いします。

最後に名前を決めます。↓1~3にお願いします。

森の幽霊
生前の名前は呼ばれないので忘れている

ユーユキ

名前を忘却してしまったので主人公達が幽霊だからユウと名付ける

では、決定に入ります。直下コンマで決めます。これが終わったら新スレを立ててきます。

1~3:>>974
4~6:>>975
7~9:>>976

新スレを立ててきます。いちおう、このスレはまだ使おうと思ってますので、埋めるのはお待ちください。

それでは、少しだけ進めてこのスレは終わります。

彼ほどの逸材を野放しにしておくのは惜しい。

スカウトしてみよう。

あー、俺たちと共に戦う気はないか?

「ん…?」

いやな、俺たちは、奴隷たちを救うために活動しているんだ。

だから、お前のその実力を見込んで頼みたい。

どうか、俺たちと共に戦ってほしい。

「…ふむ…」

人質がいて無理だというなら仕方ないが、そうでなければ一緒に来てほしい。

その言葉を聞いたオークは、微笑みながら頷く。

「私はもう、天涯孤独の身でね」

「人質になるような友はもういない」

「…故に、その要請を受け入れよう」

「これより、私は貴殿の剣となる」

「よろしく頼むよ」

ああ、よろしく。

握手をすると感じる。

力強くもあり、優しくもある。

彼という存在の表れだろう。

「すまない、待たせてしまったな」

「さあ、早く乗ってくれ」

それから、俺たちは馬車に乗って数時間ほど進む。

万が一のことがあるので、人が通らないであろう獣道を進んでいる。

食糧庫を焼くのを忘れていたが、もうあの町には亜人はいない。

焼いたとしたら、それはそれで大問題だ。

空を見上げると、星の海が広がる。

まるで、宝石を散りばめたような美しさだった。

周りには、一切光がないので、これほど美しく見えるのだろう。

夜の帳が降りた山というのは、ここまで幻想的な世界を創り出すのか。

新しいことを知ったような気になる。

ふと、近くの森を見ると、一瞬白い光が見えた。

明らかに異常な光だ。

ライトで照らしたようなものではなく、何かが爆発したような光。

魔物同士で争っているのだろうか?

「…主人…」

…慎重に進むぞ。

「了解…」

「なーにが了解ですか」

!?!?!?

「は?え?」

「…同胞か?」

あーっと…。

えっと…。

なぜここにいるし。

「どもども、みんなの頼れるアリサです」

なぜいるんだよ!?

「それは後で説明しますから」

「…で、あなたはいったい誰ですか?」

「…しがない従者さ」

「いやいや、そういうことではなくてですね」

「…あなた自身ですよ」

「どうして、オークの肉体に入り込んでいるんですか?」

は?

どういうことだ?

「とどのつまり、このオークには幽霊が憑りついているんですよ」

な…。

なんだってー!?

「…なぜ気付いた?」

「いや、見知らぬ人がいたら警戒するでしょう」

「だから、あなたの本質を視させてもらいました」

「恐ろしい能力だな…」

「ただの応用ですよ」

何でもその一言で片づけられると思うなよ…。

「はて、何のことでしょう?」

これで、今日の更新は終わりです。キャラメイクに時間が掛かってしまい、申し訳ありませんでした。

もっと簡略化できるよう考えていこうと思います。次回更新は24時頃になると思います。お疲れ様でした。


屋敷に居る戦力じゃなく町の戦力を潰してたのか
4人に潰されたのはレジスタンスの総力が小さいのではなく本隊ではなかっただけのはず

このスレはもう埋めて大丈夫です。次回より新スレで開始します。

>>985、レジスタンスの勢力は非常に大きいですが、町の警備のために割いた戦力はごく僅かなのです。

ボスは、貴方たちを潰すつもりだったので、町中の戦力を屋敷に集めていました。ボロ負けしましたが。

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