【艦これ】時雨「僕だけを見てほしい…」 (33)


※エログロ描写はありません
※提督はでません
※ソフトな百合です
※ヤンデレではないです

スレが立てられていたら投下します

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ーーーーーーーー 朝 食堂 ーーーーーーーー

時雨(席空いてるかな)キョロキョロ

山城「…」モグモグ

時雨「あ」

時雨(山城が一人で寂しそうにご飯食べてる…)

時雨(ここは僕が元気付けてあげないと!)

時雨「山城、隣座るね」

山城「あら、時雨…」

山城「他に席空いてるじゃない、いいの?」

時雨「僕が隣じゃ、嫌かな…?」ウワメヅカイ

山城「嫌じゃないわよ」シレッ

時雨「つれないなぁ」ムゥ


時雨「…なんか、今日の山城は元気ないね」

山城「いつも元気じゃないわよ」

時雨「いつもよりひどいよ」

山城「そんなかしら」

時雨「僕に対してすごい素っ気ないし」

山城「それはいつもよ」

時雨「自覚ありはひどくない?」

山城「反応が見てて飽きないもの」フフッ

時雨「…」


山城「…なに?」

時雨「山城、笑ったら可愛いんだから、もっと笑えばいいのに」

山城「どうせ私は笑わないと可愛くありませんよーだ」

時雨「わ、笑ってない山城もすごい綺麗だよ、うん」

山城「取って付けたみたいな言い方されてもねぇ」

時雨「…」グスン

山城「…」

時雨「…」グスン

山城「…」ナデナデ

時雨「…!」キラキラ

山城「幻覚かしら…尻尾が見えるわ…」ゴシゴシ


時雨「はっ、そうだ」

山城「いきなりどうしたの」

時雨「僕、山城を元気付けるためにここに座ったんだった」

時雨「ってことで山城、どうしたんだい?」

山城「そんな大したことじゃないわよ」

時雨「いいからいいから」

山城「…最近、駆逐艦の子達に陰口を叩かれてる気がするのよ…」

時雨「すごい大したことだと思うよ、山城」

時雨(でも山城の陰口なんて聞いたことないなぁ…)


山城「たまに私のことを見ながらこしょこしょ話してるのよ…」

山城「私、何かしたかしら…」ハァ

時雨(あ、もしかして)

時雨「それって、不知火とか?」

山城「そうね…不知火もいたかもしれないわ」

時雨(山城のことが好きな子達だ)

時雨(山城は気づいてないみたいだけど、作戦中の山城はすごくかっこいいんだよ…)

時雨(ここは真実を告げるべきか…)

時雨(でもここで言っちゃったら山城が不知火達と仲良くなって僕のことを捨てちゃうんじゃ…)

時雨(そんなの絶対にダメだよ)フルフル


時雨「山城、大丈夫だよ、僕が守ってあげるから」

山城「どうしたのよ、いきなり」

時雨「山城のことを悪く言う子から僕が守ってあげる」

山城「あ、ありがとう…」

時雨「うん、食堂だと駆逐艦の子達もいるから山城の部屋に行ってもいい?」

山城「別にいいわよ」


ーーーーーーーー 山城の部屋 ーーーーーーーー

時雨「広いね」

山城「扶桑姉様がこの鎮守府に来るまでは一人なのよ」

時雨「寂しくないの?」

山城「そりゃあ、寂しいわよ…」

時雨「なら僕が一緒に寝てあげるよ」

山城「話飛びすぎじゃない?」

時雨「全然飛んでないよ!寧ろ順序を踏んでるよ!」

山城「すごい必死ね…」

時雨「こ、こほん…山城を守るのは僕の使命だからね、ずっとそばにいないと」

時雨(危ない危ない、理性が飛びかけたよ)


山城「ずっとこの部屋にいるつもり?」

時雨「そうだよ」

山城「暇じゃないかしら…」

時雨「僕は山城と一緒ならどこでも楽しいよ」キリッ

山城「ならいいのだけれど」

時雨「山城は僕といて楽しい?」

山城「普通よ」

時雨「…」

山城「…」チラッ

時雨「…」ウルッ

山城「…楽しいわよ」ナデナデ

時雨「よ、よかった」キラキラ

山城「今度は耳が見えてきたわ…」ゴシゴシ


時雨「山城、最近疲れてない?」

山城「なんでそう思うの?」

時雨「ため息がすごい多くなったよ」

山城「はぁ…?」

時雨「最近の山城は毎秒1ため息くらいの頻度だよ、はぁはぁって感じだよ!」ハァハァ

山城「お願いだから時雨、少し落ち着いて」

時雨「はっ…ごめん、山城」

時雨(危ない危ない、また理性が飛びかけたよ)



山城「まあ確かに…最近少し疲れてるかもしれないわね…」

時雨「でしょ」

時雨「そんな時はどうすればいいか知ってる?」

山城「マッサージかしら」

時雨「違うよ」

山城「睡眠?」

時雨「違うよ」

山城「…何かしら」

時雨「もう、癒しだよ!癒し!」

山城「絶対わからないわね」

時雨「なんでさ」プンプン


山城「まあまあ…でも、癒しって具体的にどんなことなのかしら」

時雨「よく聞いてくれたね」

時雨「僕を撫でてくれればいい」

山城「…?」

時雨「僕を撫でてくれればいい」

山城「聞こえてるわよ」

山城「具体的にどこが癒しなのか教えてもらいたいわ…」

時雨「山城は僕をなでなでして疲れがとれ、僕は山城になでなでされて疲れがとれる」

時雨「Win-Win!」

山城「私のどこがWinなのよ」

時雨「そう言わずに撫でてみてよ」


山城「仕方ないわね…」ナデナデ

時雨「ふふん」キラキラ

山城「…」ナデナデ

時雨「…山城?」

山城「…」ナデナデ

時雨「山城!」

山城「…!我を忘れていたわ」ナデナデ

時雨「今も十分危ないよ」

山城「思ってたよりくるわね…」キラキラ

時雨「それはよかった」


山城「撫でる以外に何かないのかしら?」

時雨「うーん…山城、正座してくれる?」

山城「正座?」

時雨「そうそう、では失礼します」ゴソゴソ

山城「膝枕?」

時雨「そうだよ、これで山城は僕のことを撫でながら…」

時雨「…」カァァ

山城「時雨?どうしたの?」

時雨(山城のおっぱいが、僕の真上に)

山城「時雨?」

時雨「な、なんでもないよ」カァァ

時雨(抑えろ、僕!おっぱいなんて姉妹のものを毎日見てる…!)


山城「ていうか、また私が撫でるのね…」ナデナデ

時雨「あっ、え?うん、そ、そうだね」

山城「どうしたの?変な時雨」クスッ

時雨(抑えろ!僕!)

山城「いい感じにポカポカしてきたわね」ナデナデ

時雨「う、うん…そうだね」ウトウト

山城「眠いなら寝てもいいわよ」ナデナデ

時雨「嫌だよ、山城との時間を、大切にしない、と…」ウトウト

時雨「うんん…」

山城「おやすみなさい」

時雨「…」スースー


ーーーーーーー 山城の部屋 夕方 ーーーーーーー

?「や、山城さん、いますか?」コンコン

山城「んん…はぁい…」ガチャ

不知火「あっ、お昼寝中でしたか、失礼しました」

山城「し、不知火…どうしたの?」

山城「も、もしかして私を笑いにきたの…?」

不知火「…?なんの話ですか…?」

山城「いつも私のことでこそこそ話してるでしょ…」

不知火「えっ、あ、それは」

山城「やっぱり…」ウルッ


不知火「違うんです、山城さん」

山城「何が違うのよ…」

不知火「実は…駆逐艦の中で山城さんがかっこいいって話が…」

山城「私が…?」

不知火「ええ…それで、その…話しかけようと思ったのですが、恥ずかしくて…」

不知火「気に障ったのなら申し訳ありません…」

山城「あ、ああ…私の勘違い、だったのね…?」

山城「つくづく不幸なのね…」グッタリ

不知火「あの、それでですね…」


時雨「山城は渡さないよ!」

不知火「あ、時雨」

時雨「僕の山城を狙ってるのは知ってるんだ」

時雨「でも、山城は渡さないよ!」

不知火「…?それもよくわかりません…」

時雨「え?だって…」

不知火「不知火は山城さんに憧れを抱いていますが、恋愛感情は…」

時雨「そ、そうなの?」

不知火「はい」

時雨「僕の勘違いだったってこと…?」グッタリ

不知火「ええ、まあ…」


不知火「それで、山城さんにお話が」

山城「ああ…そうだったわね、どうしたの?」

不知火「扶桑さんがこの鎮守府に配属されることになりました」

山城「姉様が!?」ガバッ

不知火「今は工廠にいるらしいので行ってみてはいかがですか?」

山城「ええ、そうさせてもらうわ」

山城「ありがとう、不知火」ニコッ

不知火「はい、それでは」

時雨(不知火がスキップしてる)


ーーーーーーーー 工廠近く ーーーーーーーー

山城「緊張してきたわ」

時雨「山城、ずっと待ってたもんね」

山城「ええ、やっと会えるのね…」

時雨(山城、すごい嬉しそう)

時雨(でも、僕は悲しいよ)

時雨(山城が僕から離れちゃうんじゃないかって…心配だよ…)


山城「そういえば時雨」

時雨「なにかな?山城」

山城「不知火たちが私に好意を抱いてると思ってたのね」

時雨「ま、まあそうだね…」

山城「じゃあ朝は嘘をついたのね」

時雨「…」ギクッ

山城「どうして嘘をついたの?」

時雨「そ、それは…」

山城「私には言えないことなのね…」


時雨「違うよ!…あのね…」

時雨「山城が不知火たちと仲良くなったら…」

時雨「僕のことを捨てちゃうんじゃないかって…」ポロポロ

時雨「僕、山城と離れたくなくて…」ポロポロ

山城「はぁ…そんなことで悩んでいたのね…」ナデナデ

山城「不知火たちと仲良くなったとして、どうして時雨のことをほっとくことになるのよ」

山城「私そんなに人付き合い苦手そうかしら…」

時雨「うん…」

山城「正直ね…」


時雨「でも山城…山城は、扶桑が来ても僕のことをほったらかしにしたりしない…?」

山城「正直わからないわ…」

時雨「やっぱり…」

山城「…姉様と私と時雨、3人でいるっていうのは…ダメかしら?」

山城「私は、姉様も大好きだけど…時雨も同じくらい大好きよ」

山城「だから、わがままを聞いてくれないかしら…」

時雨「しょ、しょうがないね…好きな人の我儘は聞いてあげないと」

時雨「僕も扶桑は大好きだしね」


扶桑「あら、ありがとう、時雨」ナデナデ

山城「姉様!」

時雨「扶桑!」

扶桑「山城も…やっと会えたわね」

山城「はいっ!姉様!」ギュゥ

山城「姉様ぁ」スリスリ

時雨「む…」

扶桑「あの、山城?時雨がヤキモチ妬いちゃってるわよ」

時雨「妬いてなんかないよ」ムスッ


山城「…」チラッ

山城「時雨も」ギュゥ

時雨「わっ、山城っ」

山城「今までの不幸分の幸せが回ってきたのね…」ギュゥ

扶桑「山城は…大袈裟ね」クスッ

時雨(僕が望んだ形ではないけど、これはこれでいいかもな)

時雨「本当に、山城は大袈裟だよ」クスッ


ーーーーーーーーー 翌日 ーーーーーーーーー

山城「む…」

時雨「扶桑扶桑、鎮守府を僕が案内してあげるよ」

扶桑「あら、ありがとう」ナデナデ

時雨「ふふん」キラキラ

山城「時雨が構ってくれない…」

山城「お姉ちゃん離れが早すぎやしないかしら…」


時雨「山城、山城もだよ」グイッ

時雨「僕の気持ちがわかった?」

山城「ええ…もう少し優しくしてみようと思うわ」

時雨「それならいいんだ」

時雨「じゃあ行こっか、山城、扶桑」

山城「姉様!迷子になられては困りますので手を繋ぎましょう!」ギュッ

時雨「なら僕は山城と手を繋ごうかな」ギュッ

山城「両手に花だわ…」


時雨(うーん…結果オーライなのかな…?)

時雨(僕の気持ちに気づいてもらえるのはまだまだ時間がかかりそうだけど)

時雨(その時間も大切にしないとね…)

時雨(こういうことは大切なものを失ってから気づくもんなんだけど)

時雨(艦娘として生まれ変わって、僕はよかったよ…)クスッ

山城「時雨?」

時雨「ううん、なんでもないよ」

山城「変な子ね」クスッ

時雨(艦娘に生まれ変われて本当によかったよ)キュン

~終わり~

とても短かったです。
ありがとうございました。

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