男「はっはー!! 嫌がらせしてやるぜー!! 」(97)


男「標的は俺の隣に住むアパートの住人だ......」

男「ちなみに顔は見たことがない」

男「だが、朝早くの物音、夜遅くの物音から、帰ってくる時刻は知っている」

男「さぁ、では嫌がらせを始めよう......」

男「ふふふ......ははははは!!」

ーーーーーーー



女教師「何だこれは? 弁当?」


女教師「学校から帰ってきたら......」

女教師「黒い二階建築のほっそりとした弁当が割り箸を頭に乗せて......」

女教師「私の住むアパートの入り口に......」

女教師「一体誰が......」

グゥゥゥゥゥゥ......

女教師「う......お腹が......」

女教師「......」チラ

二階建築「......」

女教師「......」

女教師「変なものが入ってたら捨てればいいか」ヒョイ

女教師「あ......温かい......」


~男の部屋~

男「あの音は......どうやら取ったようだな......」

男「ふ......さぁ、俺の嫌がらせ<お弁当>で狂い踊るがいい!!」

ーーーーーー

~女教師の部屋~

女教師「う......」

女教師「なんだこれは......う、美味い!!」

女教師「こ、こんなの......初めてだ....../// はぅ///」


男「あの弁当は......」

男「俺の全技術、知識、全神経をもって作りだした芸術だ」

男「一度口にすれば、全細胞、全組織が、活性化し」

男「健康的な体へと変貌する......」

男「さぁ、俺の芸術をとくと味わいやがれぇ!! はっはっはっはっは!!」


女教師「......はぁ、美味しかったな......」

女教師「いつもカップ緬しか食べてなかったからなぁ」

女教師「それになんだろ......心なしか体が調子良いような?」

女教師「手作りなんて久しぶりだし......」チラ

空っぽの二階建築「」

女教師「......ん///」

ーーーーーーーーーーーー


~翌朝~

男「さて学校に行くか」がちゃ

男「お!! あれは俺の弁当箱!!」

二階建築「」

男「ふむ、完食か。余程俺の芸術がお気にめしたと見える」

男「ん? これは、手紙か......どれどれ」


ーお弁当ありがとうございました!!

 とても美味しかったです!!ー 知らない誰かさんへ 女教師より

男「......ふ、隣はあの女教師だったか......」

男「いつもは俺を変態と見下しているのにな」

男「はっはっは!! 弁当の作り主が俺と知ったら
  さぞ、驚くだろうな!?」

男「はっはっはっはっは!!」

隣の隣の部屋「朝からうるせぇ!! 早く学校いきやがれ!!」

男「あ......すいませんでした」

一話 弁当 終了 次回 二話ツンデレ


私の朝は早い。

部活で朝練があるからだ。

みんなが起きるような時間より、少し前に私はベッドから起きる。

そして学校の制服に着替えて、もろもろの準備をし

部活の朝練へと学校へ登校する。

私はこの生活を入学当初から続けている。

あれから何も変わらない、そしてこれからも

この学校生活は変わらないと......

つい最近まで思ってました。

男「ほぅ陸上か!! よし俺もやろうじゃないか!!」


~数日後~

女「先生! 私アイツ嫌いです......」

女教師「そうか、私も半分ほどアイツは嫌いだ」

女「あの奇声を上げながら部活のメニューをこなすアイツが嫌いです」

校庭の男→ ~はっはー!!~

女「そして、二年生で今更部活に入ってきた時点で私は嫌いです」

女教師「うん、女の気持ちはよく分かる」

女「アイツを退部させてください」

女教師「そ、それは無理だ......」

女「......理由は?」


女教師「まずお前に男を退部させる権力はない」

女「......はい」

女教師「それにもしやめさせたら、私の夕飯がなくなってしまう」ボソ

女「何か言いました?」

女教師「い、いやなんでもない!! 女も早く部活に行ってこい!」

女「......はい」





~夜~

女「.....」

私は闇夜を軽快に走り続けていた。

夜のランニングは私の日課だ。

暗い道を走り抜けていくと、底知れない心地さが湧いてくる。

女「......っ」

しかし、今日はそんな心地よさも無い。

女「ムカつく......」

今日、部活で ※タイムトライアル をした。 ※記録測定

男子は100mを計った。

そうしたら男が一位になった。

女「新参者に負けるなんて......」

気にくわないことがあると、好きなことをするのも嫌になる。

女「(はぁ......今日はこのぐらいにしておこう)」

女「(公園でストレッチをしてさっさと......うわ......)」

男「いち に さん しー」グイグイ

女「............」

女「......はぁ」

女「ねぇ......アンタ」

女「ここでなにしてるの?」

男「おお、女! 何って自主トレですが?」

女「いいきにならないでよね」

男「......」

男「......そんなに嫌いか?」

女「ええ」


男「そうか......」

女「......」

男「たしかに、女のように一年から部活してる奴からしたら
  俺はたしかに舐めてるよな」

女「......」

男「でも女、これだけはいっておく」

女「......?」

男「俺の心は真剣だ」

女「......」


女「そんなに言うなら、態度で示して」

男「もちろんだ」

女「......それじゃ」

男「おう」

ーーーーーー

~女の家~

やっぱりアイツはなんかムカつく

いつもはへらへらしてるのに

~俺の心は真剣だ~

女「あんな顔もできるんだ......」

女「......なんでアイツのこと考えてるんだろ?」

女「......寝よう」


~翌日~

女「......」

男「......」

女教師「(むぅ......)」

男「おはよう、女」

女「......おはよう」

男「朝練、俺も入れろよ」

女「......勝手にすれば」

女「 ......ふん」

女教師「なぁ、男......なんでこんなことを......」

男「今晩は先生の大好き親子丼ですよ?」

女教師「む......!!」


男「女ってさ、なんか危ない気がするんだ」

女教師「危ない......」

男「あいつ、いつも一人だし......学校でも部活でも」

女教師「男......」

男「だから、嫌がらせしてるんだよ」ニカッ

女教師「は?」

男「あいつが周りを見るように、俺がさせるんだよ」

女教師「でも、なんでそんなこと......」

男「ふ、そんなの......決まってるよ」

男「俺は誰かに嫌がらせすんのが好きだから」


女教師「いや、それはおせっかい......」

男「はい晩飯抜きー」

女教師「前言撤回する」

男「よろしい、じゃあ、朝練するかぁ」

たったったったった

女教師「............」

女教師「はぁ......アイツはよく分からん」

女教師「でも......」

~女って朝はなに食べんの?~

~............今日はすき焼き食べてきた~

女教師「............いや、まあいいだろう」

たったったったった

女「......ねぇ」

男「ん?」

女「.......」

男「......どした?」

女「なんでもない」

男「そうか......」

女「でも」

男「?」

女「やるからには......手伝いなさいよ?」

男「......へ、もちのろんよ」

女「......そう」

二話 ツンデレ 完  次回三話 ヤンキーな隣りの隣り


~ 深夜 男の部屋~

男「......」←勉強中

トントン

男「......ん? この時間にくる人は......」

男「ヤンさんか」

トントン

男「いまいきますよー」ガチャ

ヤンさん「............」

男「......ヤンさん?」

ヤンさん「男ぉ......男ぉ......」

ヤンさん「男お~~!!」ギュウ

男「おわ! と、とりあえず中に入りますか」


男「はぁ......財布を無くしたと」

ヤンさん「......」コク

男「どこでですか?」

ヤンさん「たぶん......学校の帰り道」

ヤンさん「今日、橋のとこで喧嘩したから......」

男「なるほど、じゃあ探しにいきますか」

ヤンさん「いいのか......?」

男「だから俺の部屋に来たんでしょ?」

男「それに、ヤンさんは泣いてるより笑ってる方が
  俺としては良いんで」ナデナデ

ヤンさん「......そ、そうか///」

ーーーーーーーーーー



~橋の下~

男「う~ん、ないな」ガサガサ

ヤンさん「.......」ガサガサ

ヤンさん「......」チラ

男「多分ここらへんだとは......」

ヤンさん「......///」

ーーーーーーーーーー

~数日前~

ヤンさん「へへ、購買の人気パンをパクッてやったぜ......」

ヤンさん「何が返せだ、盗られる方が悪いっての」

男「へ~そうなんだ~」

ヤンさん「なぁぁぁ!!」ビク!!

男「聞いたぞぉ? 聞いたぞぉぉ!!」

ヤンさん「な、なんだお前は!!」


男「俺はヤンさんの隣りの隣りに住む男です」

ヤンさん「お前だったのかあのうるさい奴は......」

男「実は去年の内に引っ越しの挨拶をしようと思ったのですが」

ヤンさん「いやもう、遅すぎだろ」

男「いえ、面倒なのでやめました」

ヤンさん「しろよ!!」

男「というわけで、ヤンさんには別の用事が」

ヤンさん「な、なんだよ......」

男「いえ大したことではないです」

男「ヤンさんの頭を撫でさせてください」


ヤンさん「......は?」

男「実は俺、髪の毛フェチなんです」

ヤンさん「いや、そんなの聞いてな......」

男「というわけですので撫でさせてください」

ヤンさん「聞いてないって言おうとしたけど、それは説明不足だろ!!」

ヤンさん「大体なんで私が......」

男「ヤンさん、俺がそれだけの理由で女の子を撫でると思ってるんですか?」

ヤンさん「え......それって......」

男「まぁ、それだけの理由ですが......」

ヤンさん「ないのかよ!!」


男「それじゃ、ヤンさんの頭に......乾杯」ポス

ヤンさん「もう、意味わかんねぇ......」

男「よしよし」ナデナデ

ヤンさん「ぁ......(あれ......なんだろ......)」

ヤンさん「ん///(い、嫌じゃない......)」

男「ヤンさん」

ヤンさん「ふぇ?(うわ......変な声でた)」

男「ヤンさんの髪の毛、地毛とは聞いたんですけど」

ヤンさん「そ、そうだよ......こんな金髪で悪いか?」

男「いえ全然、むしろ触り心地がもう最高です」ナデナデ

ヤンさん「なぁ///(は、初めて言われた......)」


~20分後~

ヤンさん「お、おい(や、ヤバい......)」

男「なんですか?」ナデナデ

ヤンさん「そろそろ昼休み終わるぞ......(これ以上されたら......)」

男「ほう、いつも午後の授業をサボるヤンさんが、そんなことを言うとは」

ヤンさん「いやだって、お前は授業受けてるだろ(いいから、早く帰れ......!!)」

男「先生には早退すると言っておきました」

ヤンさん「ふぁ!?(計算されつくした犯行!?)」

男「だから気の済むまでヤンさんをナデナデします」

ヤンさん「そ、そんな(これ以上されたら......)」

男「よしよし」ナデナデ

ヤンさん「ん///(くそ......なんか気持ちよくて......バカ///)」

~二時間後~

ヤンさん「............///」

男「よしよし」ナデナデ

男「そろそろ止めますか」ポンポン

ヤンさん「......ん///」

男「いや~ありがとうございますヤンさん」

ヤンさん「............うるさい///」

男「それでは、今度また撫でさせてくださいね」キリ

ヤンさん「お前また、くるのか......///」

男「あと、財布はちゃんと持っておいた方がいいですよ」ポイ

ヤンさん「あ」キャッチ

世の中を駆ける旅人「......」

男「また落としたら探してあげますよ」

ヤンさん「おま......男」


男「そんじゃ」

たったったったった

ヤンさん「............」チラ

生活費「......」

ヤンさん「......頭撫ですぎだ、バカ......///」

ーーーーーーーーーー

~現在~

男「あったーーー!!!」

ヤンさん「!!」




ーーーーー

~男の部屋~

男「ヤンさん、世の中は等価交換です」

ヤンさん「な、何時間するんだ?」

男「うーん......30分で」

ヤンさん「え......」

男「?」

ヤンさん「いや、なんでもない」

ヤンさん「恩は返す、さっさと撫でろ」

男「それじゃお言葉に甘えて......」ナデナデ

ヤンさん「............///」

男「ヤンさん」

ヤンさん「なんだ......///」


男「延長してもいいんですよ?」ナデナデ

ヤンさん「!!」

ガバッ!!

男「おわ!!」

ヤンさん「............で」

男「はい?」

ヤンさん「い、一時間半延長で......///」

男「......寝不足になりますね」

ヤンさん「......む」

男「だからヤンさんは寝てていいですよ」

ヤンさん「へ......?」

男「はいおやすみー」ギュ......

ヤンさん「ん......///」

ーーーーーーーーーー


~ヤンさんの部屋~

男「ふぅ......」

ヤンさん「すぅすぅ」

男「......おやすみヤンさん」ナデナデ

ヤンさん「ん......」

男「さて、朝練いくか~」

ガチャ バタン

三話 ヤンキーな隣りの隣り 完 次回 図書室の白


~屋上~

男「今日は......嫌がらせをします」

ヤンさん「どうしたよ突然」

男「いえ、なんだか俺らの学年でイジメられている子が
  いるので、俺も便乗しようかと」

ヤンさん「お前ってさ、よく分かんねえよな」

男「よく言われます」ニコ

ヤンさん「だろうな......まぁ勝手にすればいいんじゃね?」

男「そうしますよ」ニコ


~放課後 げた箱~

白子「ま、まただ......」

~白子ちゃんへ~

カワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユス
カワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユス
カワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユス
カワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユスカワユス
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ

                     男より

白子「ひ......ひぃ......」

男「ふははははは......」←物陰にいる


~昼休み~


白子「し、視線が......」

男「............」ジーーー

白子「うぅ............」

ーーーーーー

~授業中~

白子「(ひぃ!!??)」

国語ノート

白子ちゃんハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
・・・・・

白子「(もう、いや......)」


~図書室~

白子「(男さんて誰?)」ガクガク

白子「(こ......怖いよ.......)」ぺら

白子ちゃんへ

これ以上イジメられたくないなら図書室においで
        
               男より

白子「......うぅ」

ガタ!!

白子「ひぅ!?」クルリ

白子「ほ、本が......落ちただけ......か」ホッ

男「それだけかい......?」

白子「......!?」クルリ

男「始めまして白子ちゃん、俺は男」

白子「あ、アナタが......男さん?」

白子「じ、じゃあ、私に嫌がらせをしているのは」

男「うん、俺」ニコ


白子「な、なんで私に......嫌がらせをするんですか?」

男「あ、そのことなんだけど」

男「白子ちゃんに、言わないといけないことがあるんだ」

スタスタスタスタ

白子「え......いや、こないで」

男「......」スタスタ

白子「イヤ............!!(私、この人に何されるの?)」

男「.......」スタ

白子「つ......(最初は女の子に嫌がらせされて......
   今度はこの人に嫌がらせをされて......)」

白子「うぅ......グスン(ただ髪が白いだけでこんな......)」

男「白子ちゃん」

白子「うぅ......えぐ......(もう、イヤ......)」


男「ゴメンな......」ギュウ

白子「......え?」

男「こういう風にしかさ、解決できなかったんだ」

男「俺が女子達に嫌がらせをさせないように
  俺がめちゃくちゃ白子ちゃんに嫌がらせをした」

男「でも白子ちゃんを苦しめたことに変わりはない、ごめん」

白子「......ど、どういう」

男「でも、もう大丈夫......もう白子ちゃんに嫌がらせをする人はいない」

白子「お、男さん......」

男「でも酷いよな......こんなに綺麗な髪を馬鹿にするなんて」ナデナデ

白子「......!!! (え......私の髪が......綺麗?)」


男「うん白子ちゃんの髪、綺麗だ」ナデナデ

白子「!! ///」

ーーーーーーーーー

私の名前は白子

自分の白い髪が嫌いな高校二年生

男「じゃあな白子ちゃん」ポンポン

でも......

男「こんな奴だけど、またなんかあったら
  そんときは言ってくれ」

今日から好きになれそうです

白子「う、うん............///」

男「よしよし、そんじゃあな~」

白子「うん......バイバイ、男さん///」


私の名前は白子

髪が白い高校二年生

私は初めて自分の髪を褒められました

白子「......男さん///」

そして初めて異性を好きになりました
 

図書室の白 完

次回 お嬢様と決闘


~男の部屋~

女教師「はぁ......」

男「ん? どうした先生」

女教師「いや、実はな悩みが......」

男「生理か?」

女教師「ああ、なんかこうイライラする......てちがうぅ......///」

女教師「お嬢についてなんだ」

男「ああ、あのお金持ちさん?」


男「で、お嬢さんがどうしたの?」

女教師「うーん、話すとややこしいんだがな......」

男「うん」

女教師「お嬢って凄い美人だろ?」

男「先生もグラマラスで魅力的ですよ」ニカ

女教師「そ、そうか......うん///」

女教師「で、でだ。結論から言うと......」

女教師「美人すぎて男子から凄いモテている」

男「......それくらい良いじゃないですか?」

女教師「ただし、彼女持ちの男子から特にモテている」

男「おおう、三角や、見事な三角形......」


女教師「それでさらにタチが悪いのが
    お嬢がそれを自覚しているということなんだ」

男「私は悪くないわ!! とられる方が悪いのよ!!
  とか言ってそうですね」

女教師「ううむ、彼氏持ちの女子たちから嘆きの相談をされて
    正直、私はもう疲れた......」

<夢中で~が~んばる君へ~>

男「あ、先生メールが......」

女教師「いやぁぁぁぁぁぁ!!?」

男「......わお」


女教師「男~なんとかできないか?」

男「いや、俺にどうしろと......」

男「............あ」

男「なるほど、このシチュエーションならアレを試せるな......」ぶつぶつ

女教師「ん......?」

男「分かりました先生、俺がなんとかして見せます」

女教師「ホントか!?」

男「はい! まかせてください!」

女教師「あ、ありがとう男~」

男「では見返り期待してますよ」ニコ

女教師「!?」


~翌日~

女「ねぇ男」

男「んー?」

女「あの人の、男の群れは何?」

男「お嬢さんの取り巻き」

女「見ていて鬱陶しい」

男「うん、だからちょっと行ってくる」

女「え......朝練まだ途中......」

男「悪いけど今日はこれでやめる~」

たったったったった

女「......」

女「......む」

女「......私なんでモヤモヤしてるんだろ......?」


お嬢「皆さんおはよう」ニッコリ

男子生徒「お嬢さんおはよう!!!」

~カバン持つよ!!~

~今日も綺麗だね!!~

~どけどけー!! お嬢さんのお通りだー!! ~

お嬢「もう皆さん朝から元気ねぇ」ニコ

男子生徒「おお!! お嬢さんの笑顔ーー!!」

~うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ~


お嬢「あらぁ......ふふふ」ニコニコ

お嬢「(はぁ......男ってなんて単純なんでしょ)」

お嬢「(ちょっと這いよったらこの有り様)」

お嬢「うふふ(ちょろすぎだわ......!!)」

お嬢「(でも、この遊びも最近なんだか飽きてきたし......)」

お嬢「(こんどは別な遊びでも......)」

男子生徒「おい何だお前は!!」

お嬢「(ん......?)」


男「何って、ここを通りたいだけですが?」

男子生徒「この道はお嬢さんが通る道だ!!」

男「お嬢さん? 誰ですそれ?」

男子生徒「な......!! お前お嬢さんを知らないだと......」

~あ、ありえねぇ......~

~マジかよ......~

お嬢さん「(へぇ......)」

お嬢「皆さんちょっと失礼」

男子生徒「あ、お嬢さん」

ザザ!!

男「お」

お嬢さん「ふふ、私を知らないと言ったのはアナタ?」

男「うん、で君がお嬢さん?」

お嬢「ええ、初めまして私がおじょ......」

男「へぇー、大したことねぇーなー」

続く


男子生徒「............!!!!????」

お嬢「......」ビキ

男「みんながちやほや言うから、どんくらい綺麗な人かと思ったけど」

男「なんだ大したことなかったなぁ......」

お嬢「へぇ、言ってくれるじゃない......」

男「おう何度でも言ってやるよ」

男「この(性格)ブス野郎」ニッコリ

お嬢「......へぇ」ビキビキ

お嬢「アナタ名前は?」

男「男だ」


お嬢「そう、男君て言うんだ......」

お嬢「ねぇ男君」

男「なんだブサイク?」

お嬢「」ビキビキ

男子生徒「(ひぃ............)」

お嬢「私、優しい人間なのだけど......」

男「優しい奴は自分のことを優しいなんて言わない」

お嬢「く......まぁ、それはいいわ......」

お嬢「アナタ私と勝負しましょ?」

男「勝負?」


お嬢「そうよ」

男「内容は?」

お嬢「夏休み前の中間テストで合計点数を競うの」

男「へぇ、いいなそれ」

お嬢「えぇ、賛成ということでいいかしら?」

男「乗った」

お嬢「じゃあ私が勝ったら校庭で裸になって踊ってもらおうかしら?」ニッコリ

男「じゃあ、俺が勝ったらアンタは俺の性奴隷な」ニコ

お嬢「」ビキィ!!

男子生徒「(ひぃーーーーー!!??)」

お嬢「えぇ、いいわよ......望むところじゃない......」

男「おう、楽しみにしてるよ」ニコ

お嬢「......っ」ワナワナ



ーーーーーーーーーー

~屋上~

ヤンさん「なぁ男」

男「はーい?」

ヤンさん「お前大丈夫なのか? その、あのお嬢様と勝負するんだろ?」

男「ああ、もちですよ」

ヤンさん「聞いた話あっちは秀才、お前は......」

男「俺はいたって平凡です」

ヤンさん「だろ? まったくお前はホント何考えてんだか......」

男「大丈夫です。策はあります」

ヤンさん「へぇ、どんな?」

男「そろそろ来ますよ」

ヤンさん「え......だれが......」

ガチャ


白子「こ、こんにちは///」

ヤンさん「し、白!?」

男「俺の友達、ホワイトエンジェル白子ちゃんです」

白子「ふぇ!? そうなんですか?」

ヤンさん「え、ちょっとまて男、この頼りなさそうなのが策なのか?」

男「そうですよ~」

白子「た、頼りない......」

男「大丈夫、白子は頼りなくないよ」

男「俺にとって心強い存在だ」

白子「ほ、本当ですか?」

男「ああ、そこのヤンキーな人の言葉は気にするな」

ヤンキー「別に悪気があって言ったわけじゃ......」


白子「あ、あのそれで私はどうすれば......」

男「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた白子ちゃん」ニタ

白子「ふぇ!?」

ヤンさん「顔キモいぞ......」

男「おっと失礼、さてその件について話をしようか」

男「実はね」

ーーーーーーーーーーー

男「というわけで......お嬢さんにテストで勝たないといけない」

白子「な、なるほど」

ヤンさん「負けたら校庭で裸で踊るんだと」

白子「えぇ!?」


白子「お、男さんにそんなことはさせません!!」

男「おお、よくぞ言ってくれたマイエンジェル!!」

男「いや、我らが学年一位よ!!」

ヤンさん「ああ、そういうことね」

白子「私白子、男さんのために協力させていただきます!!」

男「ああ、よろしくな」ナデナデ

ヤンさん「.......!!」

白子「は、はい!! 精一杯頑張ります!!」ニコリ

ヤンさん「......むぅ」


~お嬢様の家~

お嬢「............」

男の顔写真「」

~男「このブス野郎」ニッコリ~

お嬢「あんなこと初めて言われたわ......」

お嬢「人前で初めて恥をかいたわ......」

お嬢「そして、あんな風に言ってきた男性は初めて......」

お嬢「今まで会ってきた男性と違う......」

お嬢「......ふふ」

お嬢「でも、あなたに侮辱されたのは事実」

お嬢「後悔させてあげる....」

ビリビリビリビリ!!

男の顔写真たち「」

お嬢「私を侮辱したことを......!!」

終わり


~ここからはダイジェストでお送りします。~


白子「だれかが、言いました......」

白子「よく遊び、よく学べと......!!」

男「え~とここがこうで......ここがああで......」カキカキ

ーーーーーー

お嬢「勝負と言っても、私はいつも学年上位」

お嬢「あっちは調べてみれば只の凡人」

お嬢「ふふ......それに良いことも知れたわぁ」ニコニコ


白子「男さん、20の力を持つ人は、その力を1あげるのに大変苦労します」

白子「しかし!! 10の力の人が20まで上げることは簡単です!!」

男「よし、頑張る」カキカキ

男「あ、そうだ、言っとかないと」

ーーーーーー

女教師「......え」

<しばらく晩飯作れないから>←男からのメール

女教師「............」ぐううぅぅぅ......


ヤンさん「............」

<勉強に励むので、あれはしばらくお預けでお願いします>←メール男

ヤンさん「ま、まじかよぉお......!?」

ヤンさん「......く、くそぉ、せめて撫でてから励めよぉ......バカァ......」

ーーーーーー

女「聞こえない」

男「いや、だから勉強......」

女「あの白くて小さい子と?」

男「よ、よくご存知で......」

女「......朝練は来れるの?」

男「あ、ああ、放課後は無理だけどな」

女「なら......いい」

男「へ?」

女「......なんでもない」


ーーーーーー

白子「男さん!! たまには息抜きも肝心です!!」

男「まぁ、白子ちゃんには世話になってるからな、分かった」

白子「(やったー!! 男さんとデート!!)」


~そんなこんなで勝負の日~

男「......よぉ、ブサイク」

お嬢「お久しぶり......男君」ビギィ

男「この夏休み前のテスト、楽しくいこうじゃないか」ニコ

お嬢「あらぁ、随分自信があるようね?」

お嬢「でも、そうね......ふふ、本当に楽しみだわ」ニコ

お嬢「本当に......」

~というわけで前期中間テスト開始~

ヤバい寝る








                 そして割愛




                               ~




男「へ......」

お嬢「............」

男=895

お嬢=894


全9教科、九百満点の結果。


男「俺の勝ちだ......!!」

お嬢「......まさか、負けるとは......」


男「というわけでだ」

お嬢「......」

男「お前は今日から俺の......」

お嬢「たしかに!! テストでは負けたわ!!」

男「......?」

お嬢「凄いわぁ、アナタが私に勝つなんて......」

男「あんまり悔しそうに見えないな......」

お嬢「ふふ、正直、私はアナタのこと嫌いじゃないわ」

お嬢「だってアナタみたいな男性初めてなんですもの」

お嬢「私にテストで勝ったのも
侮辱されたことも......私を見て惚れない男も......」

男「そうか......」


お嬢「そしてぇ!! 」

バン!!

男「!!......その写真!!」

お嬢「私はアナタのことが気になって調べたの」

お嬢「アナタ、彼女がいるのね?」

男「............お金持ちってそういうところが嫌われるんだぞ?」

お嬢「ふん、そんなの慣れたわ......」

男「......」

お嬢「さて、本題よ」

お嬢「アナタの彼女、随分と重い病気を患っているわねぇ?」


お嬢「でも手術をすれば治る見込みがある病気」

お嬢「しかし、手術をしない。否、できない」

男「......」

お嬢「貧乏って.......不便ねぇ......」

お嬢「でも......私はお金持ち.....」

男「言いたいこと、さっさと言えよ」

お嬢「ふふ、簡単よ」

お嬢「アナタが校庭で裸になって踊ればいいのよ」

男「......」

お嬢「そうしたらアナタの恋人を手術させるお金、出してもいいのよ?」


男「......そうか、分かった」

お嬢「あらぁ、理解が早いわね、なら早速......」

男「丁重にお断りする」

お嬢「......え」

男「そんなことしなくていい」

お嬢「あ、あら......意外に薄情なのねぇ......」

お嬢「やっぱり、自分が可愛いいのねぇ?」

男「さぁな尽くせるだけは、尽くしたが......」

バッ!!

お嬢「......な!!?」

男「わかるか? この胸の傷跡の意味」

お嬢「ま、まさか恋人に、ぞ、臓器を......」


男「俺に恋人なんていない、もういない......」

お嬢「...........手術したの!? え、でもいないって......まさか」

男「手術に彼女の身体が持たなかった」

お嬢「でも、なんでそこまで.......」

男「好きだからに、決まってんだろ?」

お嬢「............!!」

男「なぁ、お嬢」

お嬢「......つ」

男「お前......本気で誰かを愛したこと......あるか?」

お嬢「............」


男「まぁ無いわな、お前の日頃の振る舞いから見ると......」

お嬢「......」

男「お嬢、お前に一つ言っておく」

男「男を......舐めんなよ?」

お嬢「......!!」


男「さて、話はかわるが......お嬢、お前は俺にテストに負けた」

お嬢「......ひ」

男「たしか俺、性奴隷って言ったっけな?」

お嬢「く......いいわよ、正々堂々と戦ったんですもの」

お嬢「好きにしなさい......」

男「へ、じゃあ好きにさせてもらうよ」ニコ

男「お嬢......今日からお前は......」

男「俺の嫁だ!!」

お嬢「............」

お嬢「..................え」

お嬢「えぇぇぇぇぇ!!!???」


お嬢「は......え? アナタ、気でも違ったの!?」

男「おっと、アナタなんて他人行儀なこと言うなよ」

男「男って言えよ、な?」

お嬢「で、でもいきなり......ふ、夫婦なんて......」

男「まぁ嫁と言ったのは厳密にいうと......」

男「お嬢、お前に俺という男を教えてやるということだ」

お嬢「思考が、追いつかないわ......」

男「つまり男性を知るのには、夫婦になるのが一番だぁ!!」

お嬢「でも何か必要なステップを逃していると思うわ......」

男「うるさい、他力本願糞ビッチ」

お嬢「なぁ......!?」


男「俺もお前のことを多少調べさせてもらった」

お嬢「う......まさか......」

男「えーと、スタイル抜群で成績は学年上位
  しかし、料理ができない、てか家事全般ができない」

男「はい、女性としておわりー」

お嬢「か、家事ができないだけで!?」

男「は?......だけで? 家事ができないだけでだとぉ?」

男「甘えてんじゃねぇ!!」

お嬢「ひいぃ......!?」

男「家事もだが、お前のその他力本願な人格も叩き直す」

男「というわけで、今日から俺の家で住んでもらう」

男「同棲だ」

お嬢「えぇぇぇぇ!!??」


お嬢「こ、こんなセクハラな行為、お父様が許すわけ......」

男「許可は出てる、はい証明書」ピラ

お嬢「お父様ーーー!?」

男「いちいち叫ぶな、ほら、帰るぞー」ガシッ

お嬢「な、ちょ!! 離して......」

男「俺はお前のこと嫌いじゃない」

お嬢「え......なによいきなり」

男「お嬢が彼女持ちの彼氏達を狙っていたことも」

男「よってきた男達の方が悪いと思ってる」

男「俺なら......好きになったら絶対離さない」ギュ......

お嬢「ぁ......」

男「それに......」

お嬢「そ、それに......なによ」

男「俺は嫌がらせすんのが好きだからな!!」ニカ!!

お嬢「!!」

お嬢「......ふふ」

男「ん、なんだよ?」

お嬢「アナタって......男君ってよく分からないわ」

お嬢「でも何でかな......」

お嬢「この手を、振り解きたくなくなっちゃった」

男「俺は離す気ないけどな」ニコ

お嬢「そうね、強引だわ......」

お嬢「男性にこんな風にされるのは初めて」

お嬢「男君っていう男性が初めて」ニコ

男「......そうか」

お嬢「変なことしたら許さないわよ?」

男「へ、するわけないだろ?」

男「それより覚悟しとけよ? みっちり家事を叩き込んでやるぜ!!」

お嬢「ふん、すぐに物にして見せるわよ」

男「あと、布団ひとつしかないから」






                お嬢「!!??」




お嬢様と決闘 完  次回 誰なの?


男「道場破り?」もぐもぐ


お嬢「そうよ、色々な部活に勝負をけしかけてる
   女子生徒がいるらしいわ。おかわり入る?」


男「ふーん。あ、おかわり」スゥ


お嬢「あら、意外に反応が薄いわね。」ペンペン


お嬢「はい」スゥ


男「お、ありがとう」


男「いんや、俺は何でもかんでも突っかからないよ」もぐもぐ


お嬢「あらぁ、私のときはあんなに積極的だったのに、ふふ」


お嬢「やっぱりアナタは変わってるわ」


男「そうかね」


お嬢「今日は部活?」


男「うん、午前中で終わるよ」


お嬢「そう、お昼作ってまってるわ」


男「中々に順応してきたな、お嬢」


お嬢「ふふ、誰のせいかしら?」


男「さぁね、行ってくる」


お嬢「もう、いじわるねぇ......行ってらっしゃい」


~学校~


女「誰アレ?」


男「あれか? 女子生徒だろ」


女「なんで陸上のグランドにいるの?」


男「多分、おの女の子は例の人だな」


女「部活にちょっかい出す人?」


男「うん」


女「今回はちょっかい出さないの?」


男「うん遠慮する」


女「でも、あそこにいられると......」


男「なら女が勝負すればいいじゃん」


女「......分かった」


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