電「深雪ちゃんはもう司令官さんのおちんちんをしゃぶったのですか?」 (75)

という夢を見たから書くよ。

――母校執務室

深雪「司令官、遠征艦隊が帰還したぜ。深雪様ににかかれば東京急行も楽勝楽勝!」

白雪「報告書、こちらにまとめておきました。ご覧下さい」

電「大成功なのです」

提督「うむ。これで大規模作戦へ向けての燃料の備蓄は整った。皆、ご苦労だったな」

雷「えへへ。も~っと私に頼っていいのよ!」

初雪「疲れた……もう部屋に戻っていい?」

吹雪「初雪ちゃん、その前に補給とお風呂に行かないと」

提督「雷に電、調子はどうだった? 久しぶりに十一駆に混じっての出撃だったが、上手くやれたか?」

雷「もちろんよ! 改二を目指して演習頑張ってる暁と響にみっともない姿は見せられないんだから」

電「足を引っ張らないように頑張ったのです。でも、また深雪ちゃんに衝突しそうになっちゃったのです……」

深雪「いいっていいって。気にしてないからさ!」

吹雪「二人ともしっかりと私たちの動きに合わせてくれましたよ」

提督「そうか、それならば安心だ。演習に行っている者と夜中に帰投する者達を除き、本日の運営はお前たちで最後だ。これでアイスでも食べなさい」

白雪「わあっ、間宮券ですね。司令官、ありがとうございます!」

初雪「アイス……すぐに間宮に行くべきそうすべき……」

吹雪「だから、まずは補給だよ初雪ちゃん……」

提督「ああ、それと深雪。明日の業務について少し話がある」

提督「今晩……そうだな、フタヒトマルマルに執務室に来てくれ。その他の者は自由にしていい。私からは以上だ。退室していいぞ」

深雪「おう、わかったぜ。それじゃ、かいさーん!」



電「……」

――入浴施設


吹雪「ん~、やっぱりお風呂は気持ちいいなあ」

白雪「海は好きですけど、潮風で体中べっとりしちゃいますから」

初雪「シャンプーが目に入った……もうヤダ」

雷「そんなに髪が長いと洗うの大変でしょ。私が手伝ってあげるわ!」ウズウズ

初雪「あう……別にいいから。構わないで……」

雷「そういうことは一人でちゃんと出来るようになってから言うものよ。はーい、流すわね」

初雪「んきゅ……」

電「……」

深雪「ん? どうしたんだ電。黙りこくっちゃってさ」

白雪「このところ暁ちゃんと響ちゃんが出ずっぱりですからね。寂しいんでしょうか?」

雷「あら、そうなの? だったら私に甘えていいのよ?」

電「ありがとうなのです。でも、そうじゃないのです。ただ、久しぶりに深雪ちゃん達と出撃したので、着任したばかりの頃を思い出しちゃって」

吹雪「そういえば電ちゃんが初期艦だったんもんね。懐かしいなあ」

初雪「ここにいるみんな、駆逐艦では最初期の面子」

電「なのです。電の次に深雪ちゃんが着任して、それから白雪ちゃんと初雪ちゃん」

深雪「そうそう。確か天龍さん鳳翔さんを挟んで、雷と吹雪が来たんだったよな」

電「第十一駆逐隊は早い段階で皆さんが揃いましたが、暁ちゃんと響ちゃんの着任が遅かったのでなかなか第六駆逐隊が組めませんでした」

吹雪「駆逐隊や戦隊なんて関係なしに、色んな人たちと艦隊を組んで出撃や遠征をしたもんね」

電「暁ちゃんや響ちゃんが来たのも艦隊全体では早いほうだけど、その頃は戦艦や空母の皆さんが主力になりつつあったので、初期組の私達を除いて前線に出る駆逐艦は限られていました」

雷「練度の釣り合いが取れなくて、なかなか艦艇時代の駆逐隊や水雷戦隊を組んで出撃とは行かなかったわね。阿武隈さんの着任なんてごく最近だし」

初雪「今は毎日スパルタでリランカに繰り出してる……」

白雪「栄えある第一水雷戦隊を復活させるんだって、司令官意気込んでましたね」

電「それはとっても嬉しいのです。でも阿武隈さんは涙目でちょっと可哀想でした」

吹雪「……そういえば司令官、初めての大規模作戦でとても苦労して、それで駆逐艦や軽巡洋艦の重要性が分かったって言ってたっけ」

深雪「対潜哨戒やら輸送作戦やら機動部隊の護衛やら、色んな方面に駆逐艦が駆り出されたもんな。いやー、あの時は散々だったぜ」

雷「練度の低い駆逐艦に無理させなきゃならなくなったって、ものすごーく落ち込んでたわ! 私が頭なでなでしてあげたけど、立ち直るのには時間かかったわね」

初雪「結局、作戦は完遂できなかったし。練度だけじゃなく、資源も装備も足りなかった。どのみち無理な話だった」

白雪「司令官自身が着任して間もなく、南西諸島海域の攻略も終わっていない頃の話ですからね。そのことでとても自信をなくされていました」

電「でもその時の教訓のおかげで、電たち駆逐艦も活躍の場が増えたのです。特に……」チラッ

深雪「ん? 私の手がどうかした……って、あっ」

吹雪「わ。深雪ちゃんの左手の薬指、綺麗に指輪の日焼け痕が出来てる」

初雪「指輪、お風呂の時は外すんだ……知らなかった」

深雪「あちゃー、結構くっきり痕になるもんなんだな。なんだか恥ずかしくなってきたぜ」

白雪「ケッコンカッコカリ……ロマンチックですよね。うっとりしちゃいます」

雷「うーん、深雪が急に大人っぽく見えたわ。いま薬指をさすったのが、すごく人妻って感じがしたもの! ただならぬ色気があったわ」

深雪「人妻って……ケッコンっていっても、カッコカリだし、ガラじゃないし。似合わないだろ」

電「そんなことないのです。司令官さんは深雪ちゃんのことを一番信頼しているのです。初期艦としてはちょっと悔しいですが……」

初雪「ケッコン関連の任務が出されてから、明らかに深雪が旗艦の出撃が増えてたし……」

吹雪「司令官も深雪ちゃんと早くケッコンしたかったんだって、すぐ分かっちゃったんだから」

深雪「あっはは……」テレテレ

雷「司令官のお嫁さんになったんだから、お仕事以外でも司令官の面倒をちゃーんと見るのよ!」

電「あ、そのことで深雪ちゃんに聞きたいことがあるのです」

深雪「ん? 聞きたいこと?」

白雪「それは一体なんですか、電ちゃん」

電「ええとですね……」




電「深雪ちゃんはもう司令官さんのおちんちんをしゃぶったのですか?」





吹雪「」

白雪「」

初雪「」

深雪「」

雷「」


深雪「お、おち……え、ええええええ!?」

白雪「な、な、な、なな、何を……!?」

吹雪「はわ、はわわわわ……///」

初雪「破廉恥……///」

雷「ちょ、ちょっと電、どういうこと! 自分が何言ってるか分かってるの! どこでそんなこと覚えてきたのよ!?」

電「ふええ、待ってください!」

電「あ、秋雲ちゃんが言ってたんです。恋人や夫婦になったら、女の子は好きな男の人のおちんちんをしゃぶるものだって!」

電「キスしたり、お胸を揉んだり、裸で抱き合ったり、色んな所を触ったり舐めたりするんだって」

電「そうすると気持ちよくなって幸せになって、それで絆が深まるんだって……」

電「だから、深雪ちゃんも司令官さんとそういうことしているのかなって、気になったのですが……」

白雪「な、なるほど。秋雲ちゃんの入れ知恵ですか……」

吹雪「秋雲ちゃんって、確かいっつもえっちな絵を描いてる子だよね。えっと、たしか夕雲型の」

初雪「ちがう。陽炎型……」

雷「もう、うちの電に変なこと吹き込むなんて迷惑しちゃうわ。心臓が止まるかと思ったじゃない」

電「や、やっぱり秋雲ちゃんの嘘だったのですか? そうですよね、からかわれたんですよね。そんな恥ずかしいことするわけ……」

初雪「嘘ではないと思う……」ボソッ

白雪「ちょ、初雪ちゃん!?」

雷「そりゃ嘘じゃないかもしれないけど……私達にはまだ早いわよ。そういうことは大人になってからするものだから、今は忘れていいのよ!」

電「そ、そうなのですか。では大人になったら電も……はゃー///」

吹雪「で、でもでも。司令官は大人の男の人だから……もしかしたら、そういうことしたいって思っていたり……」

白雪それは、確かに……。深雪ちゃん、ここだけの話、司令官とはどこまで……あれ、深雪ちゃん?」

深雪「」ポケー

雷「……のぼせてるわね。大丈夫?」

深雪「」ハッ

深雪「あ、ああ。いきなりとんでもないこと言い出すから意識がどっか行ってたぜ……」

電「あの! それで深雪ちゃんは、お仕事以外の時間は司令官さんとどんなことして過ごしているのですか?」

雷「うーん。正直言って、私もそれは気になるわね」

吹雪「実は私も……」

白雪「この際だから、詳しく教えていただけませんか」ワクワク

初雪「白状するべき」

深雪「な、何だよみんなして……どんな感じって言われても、普通にしてるだけだって! 特別なことなんて何もないぞー」

雷「でもデートくらいはしてるんでしょ。こないだも一緒に出かけてたらしいじゃない」

深雪「そりゃ休みの日に散歩に行ったり、外でご飯食べたりはするさ」

吹雪「夫婦らしいことってしないの? たとえば、キ、キキキ……キス……とか」

深雪「そりゃ…………、……する、けど……」

キャーキャー!

電「はわわ。深雪ちゃん大人なのです……!」

雷「もう、特別なことしてるじゃないの! 嘘ついたらダメなんだから」

白雪「ど、どんな状況で何回くらいしたんですか!?」

吹雪「司令官から求められたの? それとも深雪ちゃんから!?」

初雪「味は?」

深雪「あーもー! そんなこっ恥ずかしいこと言えるかよ! 私はもう上がるからな!」ザバッ

電「あ、待ってくださいなのです!」


――執務室前廊下


深雪「うう……電が変なこと言うから顔合わせづらいぜ」

深雪「……そんなことするなんて全然考えたことなかったな。ただ一緒にいるだけで楽しくて、幸せで……」

深雪「手をつないだりキスしたりはするけど、それだけで充実してて満足で……ケッコンってそういうものだと思ってたけど……でも、そうだよな。夫婦って、もっと凄いコトも……するんだよな」

深雪「そういうのが全然頭になかったのは……私が子供だから……なんだろうなあ」ハァ…


――司令官は大人の男の人だから……


深雪(司令官は、どうなんだ? そういうことしたいって……思ってるのかな)

深雪(ケッコンしてから大分経つけど……キス以上のことは求めてこないよな)

深雪「…………」

深雪「やめやめ! こんなの深雪様らしくないぜ。今は忘れよう。おっと、そろそろ時間だな」

コンコン

深雪「しれいかーん。深雪様が来たぜ。入っていいかー?」

提督「うむ。いいぞ、入ってくれ」

ガチャ

深雪「深雪様参上……って、まだ仕事終わってないんだ。お疲れ様だね、司令官」

提督「なに、もうすぐ終わるし、今日やるべきことは既に終わっているさ。だが明日のために、少し進めておこうと思ってな」

深雪「そういえば明日の業務のことで話があるんだよな。何かあるのか?」

提督「いや、すまない。業務というのは方便だ」

深雪「方便? どういうことだ」

提督「先程も言ったが、今日の深雪たちが行ってくれた遠征の完了をもって直近の大規模作戦に対する備蓄ノルマは達成した」

提督「作戦開始までまだ日はあるが、資源は節約する都合上海域攻略は一旦中止。艦隊運営は任務と演習を中心に行い、錬成のための出撃も頻度を下げることになる」

提督「もっとも、遠征もあまり急いで回す必要もなくなったため、当面の間は長時間のものに切り替えてゆくつもりだ。香取に頼んで、練度の低い者達の練習遠洋航海を行う予定になっている」

提督「……あー、つまりだな。しばらくはゆっくり過ごせそうなのだ。さしあたって、明日の過ごし方について話し合おうと思ったというわけだ」

深雪「なーんだ、そういうことか。だったら回りくどいことしないで最初からそういえばよかったのに」

提督「なに、執務時間中に皆の前で話すべきことでもないし、何より冷やかされてはたまらんからな」

深雪「ははっ、それもそうか。司令官も可愛いところあるよな」

提督「……よし、この書類も終わり。本日の業務は終了だ。明日のもな」

深雪「ん。お茶でも淹れようか。それともコーヒーにする?」

提督「む……実は先ほど大淀に淹れてもらったばかりで喉は乾いていないんだ。そうだな、代わりに肩を揉んでもらえるか?」

深雪「おう。お安い御用だぜ、司令官」


モミモミ
グッグッ

提督「あ~……いい感じだ。上手いじゃないか……あぁ~」

深雪「こんな気の抜けた声、艦隊のみんなには聞かせられないよな。普段の提督の凛々しい姿しか知らないから」

提督「お前たち古参の者は右往左往していた頃の私も知っているだろうが、今や大勢の艦娘を指揮する立場となったからな。その分こなさねばならん書類仕事も増えた」

提督「海軍の将校たるもの、常に背筋を正しておらねばならんのだが……こう机に向かっている時間が長くなると、どうしても背中が丸まる。そのせいか肩が凝るのだ」

深雪「猫背になると肩が凝るのか?」

提督「詳しいことは知らんが、頭を支える首周りや肩の筋肉に変な負荷がかかるらしい。他にも腰や内臓にも負担がかかるとかで、疲労が抜けなかったり、慢性的な気怠さの原因になると聞いた」

深雪「へぇ~」

提督「む、もう少し右を……あ、そこだ。いつつつ……」

深雪「おー、筋肉が凝り固まってるのが分かるよ。うりうり」グリグリ

提督「あぁ~……それで深雪。明日のことだが、行きたい場所とか、したいことはあるか? 流石に外泊は無理だからあまり遠出はできんが」

深雪「そうだなあ。疲れが溜まってるようだから、出かけるよりも部屋でゆっくり過ごした方がいいんじゃないか」

提督「私に気を使っているのなら遠慮は無用だ。それに、全く体を動かさないとかえって疲れを感じるものだからな」

深雪「そういうもんか? ん~。急に言われると意外と思い浮かばないな」

提督「まあ、無理に何かをしなくてはならんわけでもない。深雪の言う通り体を休めるのも悪くはないさ……よし、もういいぞ。肩が大分軽くなったようだ。ありがとう」

深雪「へへ。どういたしまして」

提督「せっかくだ。今度は私が深雪の肩を揉んでやろう。その間に明日何がしたいか考えていてくれ」

深雪「わかったよ。さんきゅーな、司令官! ……あ、立たなくていいよ。椅子に座ったままでさ」

提督「む? それでは肩が揉めんが……」

深雪「こうするのさ……えいっ」ポフン

提督(深雪が膝の上に……)

深雪「こうすれば肩が揉めるだろ? ……あ、重くない?」

提督「……うむ、問題ない」

深雪(えへへ……ここんところ忙しかったから、こうやって引っ付くのは久しぶりだぜ)

深雪(服の上からだとそうは見えないけど、こう間近で触れると思ってた以上にガッチリしてるし。やっぱり男の体って女とは作りが全然違うんだよな)

深雪(うん。私はこういうので、十分幸せ――)

提督「では、始めるぞ」

深雪「ん――」

――もう司令官さんのおちんちんしゃぶったのですか?

深雪(――――!)

ピト




深雪「――――ひゃうんっ!?」

提督「」ビクッ

深雪「――――!?!?!?」

深雪(えっ、なに? 今の声! もしかして私が出したのか!?)

提督「み、深雪。今のは……?」

深雪「えっ、あっ、そのっ……考え事してたから、触られてびっくりして、その……」

提督「う、うむ。そうか、すまんな」

深雪「ううっ……」

深雪(今の声、絶対司令官に変に思われたよな。恥ずかしい……・)

グッグッ

提督「……どうだ、痛くないか?」

深雪「うん……んっ」

提督「……」

ギュムギュム

深雪「……あっ……ん……」

提督「……」

深雪「……ふぁ……」

深雪(ううう。なんか司令官に触られてるとこ、メチャクチャくすぐったい)

深雪(どうしよう、変な声が漏れる……)

――司令官さんのおちんちん……

深雪「……っ」

とりあえずここまで。
あんまり長くないけど、続きは夜か明日。

続き投下。
遅れてすまない、昨日は急な出勤要請が入ったんで投稿できんかった。

深雪(肩揉みくらいいつもやってるのに、何で今日に限ってこんな風になるんだ?)

深雪(変に意識したせいで、なんか体中が敏感に……)

――キスしたり、お胸を揉んだり、裸で抱き合ったり、色んな所を触ったり舐めたり――

深雪「んあっ……!」

深雪(電が言ったことが、頭から離れない・・・・・・)

深雪(……もし、だけど)

深雪(肩揉まれてるだけでこんなんなってるのに、もし、他の場所を触られたら、一体どうなっちゃうんだろ……)

深雪「……」ゾクッ

グリグリ

深雪「んっ……やっ……」

提督「深雪、その、大丈夫か? 顔が赤いようだし、調子が悪いようなら、今日はもう休んでも……」

深雪「だ、だいじょうぶ……続けてくれよ」

深雪「ちゃんと、きもちいい、から……」ポーッ

提督「わ、わかった……ならば続けるぞ」

提督(何だというのだ、今日の深雪は。妙に色っぽすぎるぞ……!)

提督(愚息よ、どうかこのまま反応しないでくれ! 膝に乗せているから一発で気づかれてしまう)

深雪「あっ……やんっ……」

深雪(声……勝手に出るし、自分のじゃないみたい……)

深雪(私も、こんな声出るんだ……)

深雪(…………)





『深雪、最高練度への到達おめでとう。今までよく頑張ってくれたな!』

『いつも君の笑顔と明るさに救われてきた。立ち直れないと思った時や、逃げ出したいと考えた時も、正直あった』

『だが深雪が傍にいてくれたから、私も自らを奮い立たせることができたのだ』

『これからもその笑顔で、私を支えて欲しい。私の傍に居て欲しい。だから深雪、どうか君の左手の薬指に、この指輪を嵌めさせてくれ』

『君が好きだ。私と……いや、俺と、ケッコンしてくれ、深雪――』




深雪「……なあ、司令官」

提督「ど、どうした?」

深雪「好きだぜ」

提督「……それは、私もだ」

深雪「だから、キス、しようぜ」

提督「なに……んむっ」

チュッ

提督(顔を赤くした深雪が身を翻し、啄むように私と唇を重ねてくる)

提督(私の膝の上に座っていたから、今はほとんど抱き合うような状態だ)

提督(接吻は既に何度も経験していたが、それは少し気恥ずかしいスキンシップの延長に過ぎなかった)

提督(だが、これは……)

深雪「ん……」チュッチュッ

提督(時おり舌先で私の唇を舐めたり、割り込もうとしている)

提督(おそらく深雪自身にはほとんど知識も意識もないのだろうが、本能だけでそうしているのだろうか)

提督(だが、これだけは自惚れでなく断言できる。この潤んだ瞳、火照った頬……深雪は今――欲情している)

深雪「ぷはっ……」

深雪「やっぱり、凄い。いつもと、全然違う……」

――深雪ちゃんは、もう司令官のおちんちんしゃぶったのですか?

深雪「…………」

提督「深雪、どうしたんだ。先程から様子が……」

深雪「なあ司令官」

提督「な、なんだ」

深雪「ここ……大きくなってるぜ」

提督「ぐっ……! 仕方ないだろう」

提督(好きな女にこんなことされて、反応しない男などいるはずがない)

深雪「もし……もし、さ。これ、舐めたいって言ったら、どうする?」

提督「んなあっ!? 深雪、本当にどうしたんだ。今日のお前は少しおかしいぞ!」

深雪「もしかして、嫌なのか?」

提督「そういうことではない! 気持ちは嬉しいが、お前にはまだ早い!」

提督「だいたい、どこでそういうことを覚えてくるのだ。隊内の風紀が乱れているのではないか? 深雪、お前も普段は秘書艦なのだから、皆の模範となるべく慎みを持ってだな……」

深雪「ぐすっ……」

提督「!?」


深雪「司令官は、そういうこと、したくないのかよ? ケッコンしてるんだぜ私たち」

提督「だから、お前にはまだ早いと……」

深雪「早くない!」

提督「!」

深雪「……私は艦艇時代、実戦を経験することなく沈んだ」

深雪「原因になった電は未いまだに気に病んでるみたいだけど、私はもう気にしていないさ」

深雪「でもな、艦娘に生まれ変わって……昔果たせなかった役目を果たせることが、誰かを守るためにみんなと一緒に出撃できる。そのことだけは何より嬉しくて……そして楽しかったよ」

深雪「色んな奴らと隊を組んで、出撃したり遠征に行ったりして……駆逐艦の本懐を遂げることが出来るのが、ただただ誇らしかった」

深雪「私は特別性能が高いわけでもないけど、そんな私を重用してくれて、主力の戦艦や空母に先駆けて最高練度になるまで使ってくれて、そして……」

深雪「……ケッコンまでしてくれた」

提督「……」

深雪「なあ、司令官。私、幸せなんだよ……」

深雪「そりゃ、私はガサツだし、芋っぽいし、オトコとオンナのことなんて全然分からない子供かもしれないけどさ」

深雪「でもさ、この幸せって、一人で感じていたいものじゃないんだ」

深雪「司令官と一緒に、分かち合いたいんだ。好きな人と……だから、だから……っ!」ポロポロ

ギュッ

深雪「あっ……」

提督「もういい、深雪。すまなかったな」

深雪「しれ…い…」

提督「私は恐れていたのだ、お前とより深い仲になることが」

提督「風紀の乱れには厳しい大本営からも、高い練度を持つ艦娘や、ケッコンした相手とそういった行為を行うことは、事実上黙認されている」

提督「なぜなら、ケッコンカッコカリというシステムは、公私を超えた絆や愛情が艦娘の戦力の限界を引き出すことがあるという仮説が実証されたために実装されたからだ」

提督「たとえ軍籍にあっても私的で肉体的な繋がりを咎めないため……いや、特定の環境下においてはむしろ推奨するための措置として、ケッコンなどという擬似的な夫婦関係を築くような名称が採用された」

提督「だが指輪によって練度を引き上げるということは、裏を返せば、深い愛情を結んだ者を危険な海域に出撃させなくてはならないということでもある」

提督「海の平和を守るために戦うことを存在意義とする艦娘にとっては、愛情と戦力は決して相反する要素ではない。多くの場合はこの二つを両立させ高いモチベーションを保つことができるとされている、と……そう発表されている」

提督「しかし、私は怖かった……」

提督「軍に身を置き部下を指揮する立場である以上、いつか誰かに絶望的な戦いに赴き、死んでこいと命令を下す日が来るかもしれない」

提督「無論それは覚悟していたつもりだったが……」

提督「一度情を交わしてしまえば、ただの部下だけとして死地に向かうことを見送ることなど……私にできないだろう」

提督「だが、そんな私の弱さが、お前を苦しませてしまったのだな……すまなかった」

深雪「司令官……」

深雪「大丈夫だって。私は……沈まないさ。だって、ケッコンしてくれた時『ずっと傍に居てくれ』って言ったの、司令官だぜ」

深雪「それより、司令官がそんなこと考えてたなんて全然知らなくて、暴走しちゃってさ……こっちこそ、ごめんな」

提督「お互い様だ。……私がお前を、お前たちを絶対に沈ませない……その覚悟があれば、最初から誰も苦しむことなどなかったのだ」

ギュッ

深雪「へへ……司令官、温かいな」

提督「深雪も……」

深雪「な、司令官。もういっかい、キスしようぜ……」

提督「ああ。深雪が望むなら何度でも……」

深雪「んっ……もっと……」

深雪(あ。司令官の……また大きくなってる……)

深雪(もう触っても……いいよな……)

スリスリ

提督「! ……」

提督(深雪がそこまで私のことを想ってこうしているのだ。ならば、事ここに至っては、拒むまい)

チュッチュッ

深雪(抵抗……しない。キス、続けてくれる……)

深雪(こんなにズボンの上からでも、熱くなってるのが分かる。えっと、この後は、どうするんだっけ)

――司令官さんのおちんちんしゃぶったのですか?

深雪(そうだ、口で、しゃぶるんだっけ……)

ジーッ

ボロンッ

深雪「おっきい……これが、司令官の……」

深雪(熱くて、血管が浮き出て……これを、口で……)

提督「深雪……本当にいいのか?」

深雪「女にここまでさせておいて、聞くもんじゃないぜそんなこと」

提督「それも、そうだな。……深雪、よろしく頼むぞ」

深雪「ああ、それじゃ、するからな……」

ガチャッ

青葉「司令官! 青葉、ただいま演習先の鎮守府より帰投しま……あ」

提督「あ」

深雪「あ」

青葉「青葉、見ちゃいました……!」

カシャカシャカシャ

提督「ま、待て青葉。その写真をどうするつもりだ!?」

青葉「それはもちろん、真実を伝えるのが報道の使命ですので」ニコッ

提督「おい」

青葉「明日はきっと駆逐寮で赤飯が炊かれることでしょう。それと深雪さん、おめでとうございます! それでは青葉、これにて失礼します!」

提督「おい、青葉! くそ、深雪、すまないが青葉を追わなくては――――うっ」

提督(この状況を青葉に見られたというのに、深雪は何事もなかったかのようにイチモツに舌を這わせている)

深雪「いいじゃんか、司令官。深雪様と司令官はケッコンしてるんだし、今日の仕事も終わったんだろ? なら、知られたって誰も文句言えないだろ」

提督「いや、し、しかしだな……ぬほぉ!」

深雪「司令官。そういえば明日の過ごし方考えててって言ってたよな」

深雪「……したいこと、決まったからさ。明日は一日中部屋で過ごすことに決定な」

提督「そ、それは……」

深雪「決まってるだろ」

深雪「――深雪スペシャルだよ!」

このあと滅茶苦茶深雪スペシャルした。

艦!

エロくなくてすまない、こんな夢を真昼間から見たという話なんだ。
時間が取れたら何か書こうと思うけど、一旦完結の形を取ることにするよ。

深雪って可愛いよね。一緒にいると元気をくれる良い娘だよね。
田舎の中学校でこんな幼馴染と一緒に過ごしたいだけの人生だった。
みんなも深雪使ってあげてね。

ヤマもオチもない余談のようなもの


  半 年 前



大淀『提督、出撃中の艦隊から通信が入っています!』

提督『分かった、すぐに繋いでくれ!』

ガチャッ

ピー

提督『こちら司令部。どうした、何があった!?』

由良『こちら連合艦隊第二艦隊旗艦・由良。敵の空襲に遭い、随伴艦に大破者2名……戦闘続行は不可能です。撤退の許可を。……すいません』

赤城『第一艦隊からも大破者一名。敵は未知の艦載機を用いてきました。攻撃力もさることながら、恐ろしい制空能力です。正直、手持ちの艦載機ではとても……』

白雪『潜水艦も強力な個体が見受けられます。現状の聴音機や爆雷ではどうしても打ち漏らしが増えてしまいます』

三隈『私もモガミンのように航空巡洋艦に改装できれば、航空戦の負担を減らせるのに……悔しいですわ』

提督『……っ。そうか、仕方がない。轟沈者は居ないのならば不幸中の幸いだ。敵に悟られぬよう迅速に撤退してくれ』

大淀『提督、資源がもう底を付いています。この出撃で攻略できなかったとなると、もはや……』

提督『クソッ、前段作戦すらマトモにこなせんというのか私は! これが大規模作戦だというのか!』

提督『連合艦隊による複数艦隊の同時運用と支援艦隊による道中・決戦支援、さらには基地航空隊の派遣……遠征を事実上回せないことを差し引いても、資源の消耗速度は尋常ではない』

提督『しかも航路の確保には特定の艦種のみならず特定の艦が必要だとは。今までの常識が全く通用しない。私が甘かったのだ……知識も、準備も、練度も、装備も、何もかもが足りていなかった……何もかも!』

提督『幾度となく大破者を出させ、資源の備蓄を使い切った挙句に作戦を断念するなど……なんと不甲斐ない……っ!』

大淀『提督、あまり気を落とされませんよう……』



深雪『……ちくしょう、やられちゃったぜ』ボロッ

提督『深雪っ!? 大破者とはお前だったのか』

赤城『申し訳ありません。深雪さんは私を空襲から庇って直撃を……』

深雪『えへへ、私のせいで撤退させちゃってごめんな、司令官……』

提督『何を言う。お前たちはよくやった。全ての責任はお前たちを指揮する私にある。……こちらこそ、すまない』

提督『いや、報告も反省も後だ! とにかく、すぐにドックで治療を……』

大淀『入渠施設は現在全て使用中。高速修復材も枯渇しており、彼女以外の中破大破した艦娘たちも待機している状況です。正直、この状況で駆逐艦を優先するわけには……』

提督『なんだと! そういった場合はまずドックの半分を修理時間の短い艦で回転させながらと……いや、この状況を想定していなかった私のミスか』

提督『……大淀、各員に通達。作戦部隊は全て解散。動ける者たちで遠征艦隊を組み、速やかに出立してくれ。修復材の入手が最優先目標だが、遠征のための資源の考慮を忘れるな。遠征部隊の管理は君に一任する』

大淀『了解しました』


提督『深雪、すまない……ドックが空くのは明朝になるそうだ』

深雪『いいって。実際に戦うのは私達なんだから、しくじったこっちの責任だよ』

提督『そんなことはない。全ては指揮官たる私の力不足だ』

深雪『指揮する人間だからこそ、簡単に部下に謝ったり、情けない姿見せちゃダメだぜ? みんな不安になっちゃうからさ。どーんと構えてくれればいいんだって』

提督『しかし……』

深雪『今回の作戦は失敗しちゃったけど、誰も沈まず帰ってきた。それは司令官のおかげだろ』

深雪『主力空母の護衛で怪我したんなら、駆逐艦にとってはこの上ない名誉の負傷だよ。ほんと、気にしてないからさ』

深雪『それに、沈まなきゃ……生きてれば、また海に出れるから。だから、大丈夫さ!』

提督『……そう、だな』

深雪『あ! それに、司令官のベッドで寝れるのなんてそうそうないからな。駆逐艦寮のベッドと違って、すっごいフカフカだぜ』

深雪『バケツ使って治してたらこんなのは味わえなかったんだし、ある意味ラッキーだよ。ケガのコーミョー? ってヤツ?』

提督『……ふふ。深雪はいつも元気だな。私の方が慰められているようだ』

深雪『それが取り柄だし。……でも、今日は流石に疲れた、かな』

提督『ああ。今夜は私が傍に居よう。だから今はゆっくり休むといい』

深雪『ありがとな、司令官。それじゃ……おやすみ……』

提督『おやすみ、深雪……』


提督「夢、か」

提督(たった半年前のことなのに、もうずっと昔のことのように思える)

提督(思えば、私はあの頃から彼女に惹かれていたのかもしれない)

提督(元気で一生懸命な姿。屈託のない明るさ。使命と責務の重圧に押し潰されそうになることも少なくはない提督業の中で、いつしか彼女の笑顔に安らぎを覚えていた)

提督(私はその時の失敗から立ち直り、装備の開発を進めたり、大型艦に限らぬあらゆる艦種の育成に手をつけた。資源の管理や遠征の効率化、大型建造への挑戦。やることが多すぎて、目まぐるしい毎日だった)

提督(そんな私の心を支えてくれたのが、深雪だった。あの大規模作戦以降、何かと理由を付けて深雪を傍に置き、しばし秘書艦も経験させた)

提督(お世辞にも書類仕事が得意とはいえない彼女だが、何事にも元気一杯に取り組み、上手くいっても失敗しても、裏表のない生き生きとした表情は私の心に活力を与えてくれた)

提督(艦隊運営がなんとか軌道に乗ってきたおり、ケッコンカッコカリなる制度があることを知った)

提督(表向きは練度の限界突破や燃費の向上といった、艦娘の強化のためのシステム。大量に資源を消費する戦艦や空母に指輪を贈るのがセオリーなのだろう)

提督(しかし私はこの話を初めて耳にしたときから、相手はもはや深雪以外に考えられなかった)

提督(幸いにも深雪はプロポーズを快く受け入れてくれた)

提督(しかし夫婦とはいえ相手はまだまだ見目幼い駆逐艦。大本営は黙認の姿勢を取っているものの、私個人の信念としては、やはり節度を持った付き合いを続けるつもりだった。のだが……)


提督「……」チラッ

深雪(全裸)「......zzZ しれ~かぁん……」ムニャムニャ

提督(致してしまった……)


提督「いや、無論後悔はないのだが。罪悪感は凄まじいものがあるな」

提督(それにしても昨日の深雪は凄かった……初心でぎこちないところも可愛いと思っていたのは束の間)

提督(それ以上の行動力と積極性であっという間に要領を掴んでみせた。さすが駆逐艦というべきか、夜戦においてはなかなかの武闘派だ。初めてでこれなのだから末恐ろしい)

提督(私も思わず深雪の吃水下に酸素魚雷を一斉射してしまった……ダメコン積んでないのに)

深雪「うへへ、もう食べられないよ……」ムニャムニャ

提督「……どんな夢を見ているものやら。深雪、起きてくれ」ユサユサ

深雪「ん~。白雪ぃ……あと五分だけ……」

提督「深雪、目を覚ませ。私は白雪ではないぞ」

深雪「んにゃ……? ……、……」

提督「おはよう」

深雪「んぁ……」

深雪「!! し、ししし、司令官、何でここに……ていうか、裸!? ひゃーっ……」アワアワ


提督「落ち着け。落ち着いて昨日の夜のことを思い出すんだ」

深雪「お、おおう。えっと、昨日の夜は……あ」ハッ

提督「思い出したか」

深雪「あ、あはは……やっちゃった」

深雪「えっと、その……おはよう?」

提督「うむ、おはよう。体の調子はどうだ? どこも痛くないか?」

深雪「う~ん。少しヒリヒリする……それに、まだ司令官のが中に入ってるみたい。歩くとき大変そう」

提督「む。そ、そうか……」

深雪「……なんか恥ずかしいな、こういうの」

提督「まったくだ」

深雪「司令官は……どうだった? 私、ちゃんと出来たか? 気持ちよかった?」ウワメヅカイ

提督「深雪……」ギュ

提督「当たり前だ。愛する者との営みは、男にとって最上の悦びだ。……最高だったよ、深雪」

深雪「えへへ、そっか……。なら、よかった」

提督「後片付けは私がやっておこう。先にシャワーを浴びてくるといい。その後で一緒に朝食に行こう」

深雪「うん。サンキューな、司令官」




ざわ……
           ざわ……
  ざわ…… 
              ざわ……



深雪「あれ? 何だあの人だかり」

提督「何やら騒がしいようだが……」



『鬼畜! 幼妻を跪かせて奉仕させる司令官! ケッコン艦の夜の業務はお口で大砲手入れ!?』

『ダメージコントロールなんてさせないぜ!? 飽和雷撃は船底を突き破り大量浸水!』



提督「」

深雪「」

提督「し、しまった! 青葉に見られていたことを忘れていた……っ!」

深雪「やばっ……」


夕立「あーっ、提督さんよ! 深雪も一緒っぽい!」

不知火「朝帰りというやつですね」

漣「ご主人さまー、昨日はお楽しみでしたね。なんちゃって、テヘッ」

睦月「にゃしぃ、にゃしぃ……///」

白雪「執務室に行ったきり部屋に戻ってこないと思ったら……こんなことしていたのですね///」

電「はわわ、やっぱり司令官さんのおちんちんをしゃぶっていたのですね! 仲睦まじいようで電は嬉しいのです」

秋雲「あー次の作品の構想が溢れ出るわー捗るわー。んで、次の予定はいつ?」

提督「な、何たることだ……」

深雪「ごめん、司令官。私のせいだよね。変なテンションで青葉さん止めなかったから……」

間宮「はーい、皆さん。朝ごはんの用意できてますから、席に着いてくださいね。今日はお赤飯にしてみました」

間宮「数の子もありますよ。提督と深雪ちゃんもいかがです? そちらに座ってゆっくりお待ちくださいな、うふふ」

提督「じょ、冗談じゃない! こんな状況で長居など何の拷問だ!」

深雪「弁当でいいよ! なければおにぎりでも構わないから、早く!」

夕立「あー、提督さんが逃げるっぽい!」

漣「追え追え~!」

提督「くっ。深雪、行くぞ!」ギュ

深雪「う、うん」

キャーキャー


――執務室

バタン、ガチャッ

提督「ふうっ、逃げ切れたか」

提督(機密保持の観点から執務室のピッキングは重罪だ。施錠すれば開ける者はいないだろう)

深雪「はぁ、はぁ……走ったら股が痛くなってきた……」

提督「む、大丈夫か? 無理をさせてしまったようだな」

深雪「そんなに酷くはないんだけど、ごめん。ちょっと休ませてくれ。……それにしても、朝ごはん貰い損ねちゃったな」

提督「パックのライスにレトルトのカレーがあるからカレーライスならここでもすぐに作れるぞ。朝からでは重かもしれんが」

深雪「おー、カレーか。いいねえ。夜多めに作って次の朝もカレーなんてよくあるから、朝カレーも全然平気だぜ。それに……」

提督「それに?」

深雪「昨日の夜激しく動いたから、むしろガッツリしたのも食べたいな~、なんて……」

提督「……」

深雪「……」

提督「……うむ、そうだな」

深雪「うん……」カァ


深雪「ごちそうさま。美味しかったぜ」

提督「お粗末さま。こんなものしか出せなくて悪いな」

深雪「そんなことないって。いつも朝はみんなでしっかり食べてる分、こういうのってかえって特別に感じるし。乙なもんだぜ」

提督「ああ、それは分かるぞ。幼い頃、私の両親は共働きだったのだが、母親が仕事で忙しい時期に朝食がレトルトやシリアルになることがあった。世間一般にいえば朝食としては手抜きかもしれんが、子供の私はレトルトの朝食に妙にワクワクしたものだ」

深雪「……そういえばケッコンしてから昼ご飯や夜ご飯を一緒に食べたことは何回もあるけど、朝ご飯を二人でってのは初めてかも」

提督「言われてみればそうだな。食堂で皆と一緒に食べることはよくあるのだが」

深雪「そう考えると、なんだかもっと特別に感じるな……。なあ司令官、休みの日にはさ、また一緒に朝ご飯食べようぜ」

提督「ああ。その時はレトルトではなく、私自ら腕を振るおう」

深雪「あれ、司令官って料理できるのか?」

提督「兵站は基本だからある程度の訓練は受けている。とはいえ簡単なものしかできんし、さすがに間宮や鳳翔の食事と比べられては困るが」

深雪「ふーん、そいつは楽しみだぜ。じゃあ深雪様も料理の練習して、いつか司令官に朝ごはん作ってやるよ」

提督「それこそ楽しみだ。愛する妻が料理を作ってくれるのだからな」

深雪「つ、妻って……なんか恥ずかしいな。照れるぞ」

提督「……実は私もだ」

深雪(妻、か……)

深雪「……」


提督「さて、この後どうしたものか。艦隊の運営は大淀に任せているから大丈夫だが、青葉の奴のおかげでおちおち出歩くことも出来ん」

深雪「……あのさー、司令官」

提督「どうした?」

深雪「もともと、今日は一日部屋で過ごす予定だろ?」

提督「む……」


『したいこと、決まったからさ。明日は一日中部屋で過ごすことに決定な』

『そんなの決まってるだろ――深雪スペシャルだよ!』


提督「いや、しかしだな……」

深雪「……いやか?」

提督「まさか。だが、昨日の今日のだ。まだ痛みも残っているだろう」

深雪「そうだけど……」

提督「深雪、私は今のままでも十分に幸せだ。だから、焦ることなんてないさ」

深雪「そういうことじゃなくてさ。う~……」

提督「?」

深雪「……じゃあ、チューして。それならいいだろ?」

提督「……まあ、よかろう」


深雪「……」

提督(深雪は椅子の背もたれに体重を預け、軽く顎を突き出しながら目を閉じている)

提督(私は深雪の横から近づき、顎をとって深雪の顔をそっと自分の顔に寄せた)

深雪「ん……」

提督(濡れた唇をたっぷりと十秒は重ねると、深雪の口から甘い吐息が漏れた)

提督(僅かに残るカレーの匂い。それがかえって日常と非日常の境界線を強引に破ったかのような、背徳感にも似た興奮を湧かせた)


深雪「しれーかん、もっと……」


提督(唇を離すと、目を閉じたまま名残惜しそうな声を上げて続きをせがむ)

提督(私は先ほどよりも身をかがめ、紅潮した頬に手を這わせて顔を寄せる。手を触れた直後は強張るように震えるものの、体の力は抜いたまま私に身を任せようとしている)

提督(ぷっくりとした唇の間を割って、ゆっくりと舌を差し込んだ)

提督(それを待ちわびていたかのように、深雪の舌が私の舌を迎え入れた)

提督(口内の水分によるものか、舌の粘膜と粘膜が重なり合った瞬間は思いのほかひんやりとした感覚が走る)

提督(しかしピチャピチャと音を立てながら舌を絡めるうちに、すぐさま燃えるような熱さが駆け巡った)

提督(唾液を混ぜ合わせ、交換しながら、貪るように何度も何度もお互いの味を確かめ合った)

提督(窓を吹き抜ける風に揺れるカーテンも、時を刻む時計の針も、周りの音など全て意識の外に追いやり、湿った水音と心臓の音だけがはっきりと響いた)

提督(どれだけの間そうしていただろう。時間にすれば数分足らず。されど、永遠のようにも感じられた)


深雪「……えへへ、しれーかぁん……」


提督(唇を離すと、トロンとした目で、普段の元気な姿からは想像もできないような甘えた声で私を呼ぶ)

提督(その落差から醸し出される色気は、幼さの残る容姿に倒錯的な官能を纏わせていた)

提督(そんな深雪の姿に魅入られながら優しく頭を撫でた)


提督「……これでいいか、深雪」

深雪「うん……でも、もっとしてくれよ」

提督「それは構わんが……」

深雪「今日一日は深雪様に付き合ってくれるんだろ? だからさ……ひゃっ!?」

深雪(お、お姫様だっこ……!)

提督「さすがに身をかがめたまま続けては腰が痛い。……続きはベッドでいいか?」

深雪「……うん」


深雪「ん。来て……」

提督(深雪はベッドで仰向けになると、先ほどと同じように体の力を抜き目を閉じたまま私を誘った)

提督(私は深雪の上に覆いかぶさり、口づけを交わす)

深雪「ふぁ……ん……」

提督(ただし今度は最初から激しく口内を蹂躙する)

提督(深雪も必死に舌を絡めて応えようとするが、それをあえて無視するかのように歯茎や歯茎の裏をなぞるように舌を這わせると、切ないようなくぐもった声が漏れた)

深雪「ぷはっ……んんんっ!?」

提督(たっぷりと時間をかけて責め立て、呼吸のために一瞬唇を離したその直後、再び舌を差し込む)

提督(今度は深雪の望むように、思いっきり舌を絡ませる。舌の表面、側面、裏側、それに先端。あらゆる部分を自分の舌で味わった)

提督(時には強引に舐り、時になぞる様にゆっくりと緩急をつけて責め立てる。快感に翻弄される深雪の眦からはうっすらと涙が浮かんでいたが、舌の動きはむしろ更なる快楽を求めるかのように激しさを増していた)

深雪「司令官、ここも……して」


提督(深雪の肩に添えていた私の手を、自分の胸へと導いた)

提督(決して大きくはないが、掌にすっぽりとおさまるふくらみには、服の上からでも確かな柔らかさと温かさがあった)

深雪「ここは……痛くないから、触っても問題ないよな?」

提督「……そうだな」

深雪「んっ……あっ……」

提督(口づけを続けたまま胸を揉みしだく。最初はくすぐったそうな声。しかし様々な強さや速度、触り方でふくらみを楽しむうちに、その声は次第に艶を帯びてきた)

深雪「あんっ……!」

提督「ほう、これがいいのか?」

深雪「あっ、だめっ……ああっ!」

提督(深雪の反応が明らかに変わったところで、唇を離した。この感触を楽しむのは片手間ではもったいない)

提督(セーラー服をたくし上げスポーツブラを除けて胸を晒すと、露わになった双丘に向けて両の手を伸ばした)

深雪「あっ、やっ、んっ……!」

提督「柔らかいな……それにスベスベだ。ずっとこうしていたい」

深雪「えへへ……司令官の触り方、いやらしいな……でも、嬉しいぜ」

提督「今日の深雪は甘えん坊だな」

深雪「甘えたいっていうか……イチャイチャしたい」

提督「ふむ?」

深雪「司令官がケッコンを申し込んでくれたときさ。ホントはよく分からなかったんだ」

深雪「司令官のことは好きだけど、ケッコンとか夫婦とか言われてもピンと来なくてさ。ただ私を好きになって選んでくれたったのは伝わってきたから、それは素直に嬉しかった」

深雪「パートナーとか相棒とか、そういうものだって思ったらしっくりきたから、そういうものだと思ってた。キスも、特別なスキンシップみたいなものだって」

深雪「でも、昨日電に、司令官のおちんちんしゃぶったかって聞かれてさ」

提督「ちょ、まて、電がそんなこと言ったのか?」

深雪「秋雲に聞いたんだとさ。本人はあんまり意味分かってなかったみたいだぜ」

提督「よかった……! よかった……! 本当によかった……!」

深雪「あはは……とにかくさ、電にそう言われてから、そりゃ夫婦ってそういうこともするよなーって思って」

深雪「今まではお嫁さんとか奥さんとか言われても恥ずかしいだけだったけど、さっき司令官が私のことを妻って言ってくれたとき、すごく嬉しくてさ」

深雪「私も司令官と一緒にいるのが好きで、幸せなんだなって思ったら、ちゃんと夫婦らしいことしてみたくなったんだ」

深雪「えっと、だからさ……いっぱいイチャイチャしようぜ、司令官」

提督「深雪……」

提督「ああ、いいとも……」ギュッ

深雪「あっ……。服、シワになるから……」

提督「いいさ、そんなこと……」

深雪「んっ……」





  揚 陸 し た 物 資 は 敵 部 隊 に よ っ て 破 壊 さ れ ま し た



艦!

矢折れ弾尽きボーキサイトが枯渇してもヒトミちゃんは来てくれません。
絶望しました那珂ちゃんのファンになります。

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