【艦これ】提督「神通力」 (68)

じんつうりょく【神通力】

川内型軽巡洋艦二番艦である神通の振る舞いや表情を数値化したもの。

基本的に十段階で表され、数値が高いほど神通を愛でたい衝動に駆られやすくなる。

―『鎮守府用語辞典 第五版』より抜粋―

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1486878845

提督「今回の海域はこの作戦で行こうと思う。異論はあるか?」

神通「いいえ、問題ありません」

提督「そうか。じゃあ次に、これが俺の考えた編成なんだが……」

神通「……私が旗艦、ですか」

提督「ああ。やはり重要な場面では君の力が必要なんだ。やってくれるか?」

神通「もちろんです。この作戦、必ずや完遂してみせます」

提督「ありがとう。神通がそう言ってくれると心強いよ。じゃあ、頼んだぞ」

神通「はい」

【神通力:1】

提督「……」ズズズ

神通「……」

提督「……ふう、やっぱり神通の淹れたお茶は美味いな」

神通「ありがとうございます」

提督「何かコツでもあるのか?」

神通「コツ、ですか?」

提督「たまに自分で淹れることもあるんだが、正直言って微妙なんだ。お茶を美味しく淹れる秘訣があれば聞かせてもらいたい」

神通「いえ、特に何もしていませんが……」

提督「そうか……」

神通「気分の問題なのでは?」

提督「気分?」

神通「料理は愛情と言いますから、それと同じだと思います」

提督「なるほど、愛情ね……ん? つまり神通の淹れるお茶には……」

神通「提督のためですから、毎回愛情を込めていますよ」ニコッ

提督「……」

提督(あれ? これ俺さりげに恥ずかしいこと言われてね?)

その日の夜、川内型の部屋

神通「~~~~~っ!!///」ゴロゴロ

※よくよく考えたらものすごく恥ずかしいことを言っていることに気が付いて布団の上で転がってる

那珂「じ、神通ちゃんどうしたの……?」

神通「い、いえ……別に……ただ沈みたくなることがあっただけです……」

那珂「えぇ……沈みたくなるって、一体何があったの……」

川内「大丈夫? 夜戦する?」

【神通力:2】

食堂前廊下

神通「……少し早かったでしょうか」

「あっ、おーい」

神通「……そうでもありませんでしたね」

提督「おーい」タッタッタッ

神通(ふふっ、無邪気に手を振って……まるで少年のようですね)

提督「おーーい」タッタッタッ

神通(……私も振り返した方がいいでしょうか)フリフリ

提督「おーーい」タッタッタッ

神通「提督? そんなに走らなくても私は逃げません」















提督「おーーい」スーーッ

神通「……よ……?」










提督「おーい、明石ー」

明石「えっ、あっ、こっちですか」

神通「」

提督「明石、明日装備の改修を頼む。リストは持っていくから」

明石「は、はい、了解です……いや、それより提督?」

提督「何だ?」

明石「神通さんに謝った方がいいんじゃないですか? ほら」

神通「……」ポツーン

明石「あそこで一人すごく悲しそうな表情で立ち尽くしているじゃないですか。見ていた艦娘は私含めて全員神通さんのところに行くものだと思ってましたよ? ねえ」

夕張「う、うん……こっちに来るなんて毛ほども思わなかった」

提督「悪い悪い、明石達が丁度神通の近くにいたから利用させてもらった」

明石「は?」

提督「これは神通に対するイタズラだ。今からネタばらししてくる」

夕張「えぇ……」

提督「じゃあな。巻き込んじまってすまん」スタスタ

明石「……行っちゃった」

夕張「私、時々提督のことが分からなくなるなあ……」

明石「私も……」

神通「……」

提督「神通、どうした? 世界が終わる直前みたいな表情して」

神通「……」

提督「さては俺の明石に対する呼びかけを自分へのものだと勘違いしたんだろう?」

神通「……!」

提督「……どうやら図星のようだな」

神通「……」コクリ

提督「自分だと思ったのに自分じゃなかった。手まで振り返してそれは恥ずかしいな」ニヤニヤ

神通「……//」カァッ

提督「だが安心してくれ、神通。全て俺の狙い通りだ」

神通「……?」

提督「これは神通へのドッキリだ。プラカードは作ってないがな」

神通「……!?」ガーン

提督「神通の恥ずかしがる顔が見たかった。後悔はしていない」

神通「……」

提督「気が向いたらまたやるかも知れないな。はっはっは」

神通「……る」ボソッ

提督「ん?」

神通「……意地悪」

【神通力:3】

提督「……ってことがあったんだよ。いやーあれは辛かった」スタスタ

神通「それは災難でしたね」スタスタ

提督「しかもその後……」ピタッ

神通「提督、どうされましたか?」

提督「シッ……何か聞こえないか?」

神通「え……?」

ニャー…

提督「……やっぱり聞こえる。猫の鳴き声だ」

神通「確かに……でもどこから……?」

ニャー…

提督「……あっちからだな。行ってみるか」

神通「はい」

ガサガサ

猫「ニャー」

提督「おっ、いた」

神通「恐らく野良猫ですね。迷い込んでしまったのでしょうか?」

猫「ニャー」

提督「……しかし、俺達が来ても全然逃げようとしないな」

神通「随分人慣れしていますね」

猫「ニャ」スリスリ

神通「……」

提督「……懐かれちまったな」

猫「ニャー」スリスリ

神通「……」ナデナデ

猫「ニャー」

神通「……」

猫「ニャー」

神通「……にゃー」

猫「ニャー」

神通「にゃー」

猫「ニャ」

神通「にゃ」

猫「ニャゴニャゴ」

神通「にゃごにゃご」

猫「ニャー」スリスリ

神通「にゃー」ナデナデ

猫「ゴロゴロ」

神通「ふふっ……にゃー♪」

提督(……何だこれは。あれか、神通は俺を殺す気なのか。死ぬぞ。あと数秒で俺は萌え死ぬぞ)

神通「……かわいいですね、この子♪」ナデナデ

提督「俺からすれば神通の方がかわいいと思う」(そうだな)

神通「え……?//」

提督「しまった、本音と建前が逆になってしまった」

神通「もう、提督ったら……//」

【神通力:4】

提督「……」カリカリ

神通「……」

提督「神通」カリカリ

神通「……」

提督「……神通?」チラッ

神通「あっ、はい、何でしょうか」

提督「そこの棚に資材の備蓄管理表があるから、取ってくれないか」

神通「分かりました」

提督「……」

提督(気のせいだろうか、神通がこちらをじっと見つめていたような……)

提督「神通、この資材管理表、元の場所に戻しておいてくれ」カリカリ

神通「……」

提督「……」ピタッ

神通「……」

提督「神通」チラッ

神通「あっ、はい」

提督「……今俺が言ったこと、聞いてたか?」

神通「……」

提督「……」

神通「……すみません、聞いてませんでした」

提督「おいおい、どうした? ぼーっとするなんて神通らしくないな。何か考え事か?」

神通「いえ……その……」

神通「提督を……ずっと……見つめていました……」

提督「……」

神通「……」

提督「……俺をずっと見ていた、とな?」

神通「……」コクリ

提督(さっき神通の視線を感じたのは気のせいじゃなかったのか……)

提督「そりゃまたどうして」

神通「……」












神通「……提督の、真摯な表情も……素敵だな……と……//」

提督「……」

神通「……つい、見とれてしまいました……//」

提督(何でも正直に言ってくれるのは神通のいいところだが、こうもはっきり言われるとそれはそれで反応に困るな……どうしよう)

神通「……本当に申し訳ありません。提督の執務に支障をきたすようなことを……」

提督(……よし)

提督「神通、こっち来て」

神通「……はい」

提督「んー、もうちょっと近くに」

神通「はい」

提督「……」ジーッ

神通「……」

提督「……」ジーッ

神通「あ、あの……提督?」

提督「何だ?」ジーッ

神通「一体、何を……?」

提督「神通はさっき俺の顔を見つめていたんだろう?」

神通「は、はい」

提督「なら俺にも神通の顔を見つめる権利があるはずだ」ジーッ

神通「……」

提督「……やはりいつ見ても神通はかわいいな」ジーッ

神通「っ……//」

提督「おっと、目を逸らしちゃダメだぞ。神通もこっち見て」

神通「うぅ……提督、やっぱり意地悪です……//」

提督「……」ジーッ

神通「……」

提督「……なあ神通」

神通「……はい」

提督「キスしていいか?」

神通「……どうぞ//」

提督「……」

神通「……んっ//」

チュッ

提督「……」

神通「……//」

提督「……よし、気が済んだ。ありがとう」

神通「……はぁ……//」

提督「神通も満足したか?」

神通「……これ以上ないくらいに//」

【神通力:5】

一旦ここまで。後半は夜書きます。

私事ですが、前スレで「神通の人」という書き込みがあったのを見てすごく嬉しくなりました。
神通の人か……いい響きだな、嫌いじゃない

どうも、>>1です。
それでは続きを投下していきます。

提督「やりたいことがある」

神通「やりたいこと……ですか」

提督「神通にも協力してほしい。なに、簡単なことだ。時間は取らせない」

神通「はあ……分かりました、お手伝いします」

提督「よし、じゃあ神通は向こう向いてて」

神通「……」

提督「そんな怪訝そうな顔をしないでくれ。これは必要なことなんだ」

神通「……これで、よろしいですか?」

提督「オーケー、バッチリだ。じゃあ行くぞ」

神通(提督は一体、何をするおつもりなんでしょう……)

ギュッ

神通「……え?」

提督「ふむ、なるほど……こんな感じなのか」

神通「あの、提督……これは……?」

提督「あすなろ抱きだ」

神通「あすなろ抱き……」

提督「後ろから抱きしめることを、巷ではそう呼ぶらしい」

神通「……これが、したかったんですか?」

提督「今まで正面から抱きしめたことはあるが、後ろからはなかっただろう? たまにはこういうのもいいんじゃないかと思ったんだ」

神通「……」

提督「気分はどうかな?」

神通「……悪くないです//」

提督「それはよかった。ああ、それと……後ろからならこういうこともできる」

神通「……?」









提督「君を愛している。世界中の、誰よりも」ボソッ

神通「~~~~っ!!///」カァァァッ

提督「おーおー、耳まで赤くなっちゃって。かわいいなあ」

神通「て、提督……もう、放して下さいっ……//」

提督「ダメ。もうちょっとこのままで」

神通「そ、そんな……//」

提督「こんなかわいい神通を近くで見られるというのに、放すはずないだろう」

神通「いつまでこうしているおつもりですか……?//」

提督「そうだな、あと30分ぐらいかな」

神通「長過ぎですっ!//」

提督「そうか? 放してって言ってる割に全然嫌がる素振りを見せないから大丈夫かと思ったんだが」

神通「っ……そ、それは……」

提督「もうっ! 照れ隠しに離れようとする神通かわいいっ! でも放してあげないからな!」ギューッ

神通「……//」

【神通力:6】

ガヤガヤ

提督「街に出るのなんて久し振りだなー」

神通「そうですね」

提督「たまの休日、ずっと鎮守府にいるのもなんだからと来てみたが……これはいい気分転換になりそうだ」

神通「そう言っていただけると、私もお誘いした甲斐があります」

提督「さて、じゃあ色々見て回るか」

神通「はい」

提督「おっ、こんな所に洋服屋があるぞ。入ってみるか」

神通「洋服ですか。いいですね」

提督「そうだ! 俺が神通に似合う服を選んでやろう」

神通「提督が、私の服を……ですか?」

提督「神通、あまり私服持ってなかっただろう?」

神通「まあ……着る機会があまりないものですから」

提督「もったいない……実にもったいない! 神通に似合う服なんて星の数くらいあるだろうに!」

神通「……」

提督「さあ、行くぞ! 俺が必ず似合う服を見つけてやるからな!」

神通「は、はい」

店内

提督「どれがいいかな……」

神通「これなんかいかがですか?」

提督「ん? うーん……悪くはないが……何か違うな」

神通「そうですか……」

提督「……むっ!?」

神通「見つかりましたか?」

提督「……これだ! これがいい!」スッ

神通「……これ、ですか」

提督「これは間違いなく神通に似合う! 早速試着してくれ!」グイグイ

神通「て、提督……そんなに押さなくても……」

提督「それを着た神通が早く見たいんだ! ほらほら!」グイグイ

神通「わ、分かりましたから……」

数分後

神通『提督、着替え終わりました』

提督「おおっ、終わったか! じゃあ……いや、ちょっと待ってくれ」

神通『提督?』

提督「すぅぅーー……はぁぁーー……」

神通『あの……何故深呼吸を……?』

提督「いや、今の神通を見てうっかり昇天してしまわないように、心の準備をな」

神通『もう……大げさなんですから』

提督「……よし。出てきていいぞ、神通」

神通『はい』

シャーッ







神通「ど、どうですか……? 似合って、いますか……?」

E:純白のワンピース





提督「……」

神通「……」

提督「……」

神通「……」

提督「……」

神通「……提督?」

提督「……」

神通「……」

提督「……」

神通「あの、提督……何故、無反応なんですか……?」

提督「……」

神通「……」

提督「……」ダキッ

神通「!?」

提督「……」ギューッ

神通「て、提督……?」

提督「……天使だ」

神通「……え?」

提督「君は、この世界に舞い降りた、天使だ」

神通「……」ポカーン

提督「……すまない、あまりの美しさにそれしか言葉が出てこなかった。見る前に深呼吸しておいて正解だった」

神通「そ、そうですか……ありがとうございます//」

提督「……とりあえずその服は確定として、あと何着か追加で買っておこう」

神通「分かりました」

提督「時に神通、一つ相談があるんだが」

神通「何でしょうか?」

提督「鎮守府でもその格好でいてくれないか」

神通「そ、それはちょっと……//」

【神通力:7】

神通は白い衣装が特に映えると思うんですよ。
ウェディングドレスとか絶対似合う(確信)

提督「やりたいことがある」

神通「またですか……もう恥ずかしい思いはあまりしたくないのですが」

提督「いや、今回はそこまででもないと思う。だから安心していいぞ」

神通「はあ……それで、私は何をすれば?」

提督(何だかんだ言いつつ付き合ってくれる神通ほんと好き)

提督「じゃあ、ここに壁を背にして立って」

神通「分かりました」

提督「……よし、行くぞ」

神通(さて……今度はどんなことをされるのでしょうか……)









ドンッ

神通「!」

提督「……」

神通(これは……)

提督「……」

神通(俗に言う……)

提督「……」

神通(壁ドン……でしょうか……?)

提督「……」クイッ

神通「……!」

神通(て、提督に……顎を……//)

提督「……」

神通(ああ……近い……近いです……//)




提督「お前は俺のものだ。他の誰にも、渡しはしない」


神通「っ!? ……っ!!//」バッ

提督「おいおい、まだ終わってないぞ神通。ここからキスする流れになるんだ」

神通「……」

提督「ほら、そっぽ向いて顔を隠してないで」

神通「だ、ダメです!」フルフル

提督「どうして?」

神通「提督に、今の私の顔は……見せられません……」

提督「どんな顔だ?」




神通「頬の緩みが、抑えられなくて……笑っているのが、自分でも分かります……//」


提督「……」

神通「提督に、こんな表情を見られるのは……ダメです、恥ずかしすぎます//」

提督「……」

神通「せめて、表情が戻るまで待って下さい……」

提督「……分かった、神通がいいと言うまで待っていよう」

神通「……ありがとうございます」

ギュッ

神通「……!」

神通(ま、またあすなろ抱きを……//)

提督「俺はこうしてるから、ゆっくり気持ちを落ち着けてくれ」

神通「そ、それもダメです//」

提督「何故だ?」

神通「今そんなことをされたら……余計に時間がかかってしまいます//」

提督「じゃあ、俺がこうしていられる時間も長くなるわけだな。大丈夫だ、問題ない」

神通「もう……あなたは本当に……意地悪な人ですね//」

【神通力:8】

提督「神通」

神通「はい」

提督「今夜は一緒に寝ようか」

神通「っ……//」

提督「ん? どうした?」

神通「提督……その言い方は、ちょっと……//」

提督「いや、俺も結構考えたんだがな……他にどう表現すればいいんだ?」

神通「……」

提督「ほら、そうなっちゃうだろ? こういうのは変に回りくどい言い方をするより、ストレートな方がいいんだよ」

神通「……それにしても、速過ぎて戸惑ってしまいます」

提督「神通の初々しい反応が見たいからな。その様子だと、効果は覿面のようだな」

神通「……//」

神通「……失礼致します」モゾモゾ

提督「どうぞどうぞ」

神通「……」

提督「いやー、今日も何事もなく終わって良かったな」

神通「……あの、提督」

提督「ん?」

神通「もう少し、大きいサイズの布団を買われた方がいいのではないですか?」

提督「どうして?」

神通「こうして私が入ると、窮屈になってしまうのではないかと」

提督「なるほど。まあ、買うこと自体は別にいいんだが」

神通「でしたら……」

提督「でも、布団が大きくなるとその分君と離れてしまいそうでな」

神通「あっ……」

提督「今は普通サイズだからこうして身を寄せ合っているけど、それをしなくなってしまうかも知れない」

神通「……」

提督「君がそれを望むなら、検討しよう」

神通「……このままがいいです//」

提督「そうだな、俺もそう思うよ」

神通「……提督」

提督「はいはい、何でしょう」

神通「……お願いがあります」

提督「神通が? 俺に?」

神通「はい」

提督「珍しいこともあるもんだ」

神通「よろしいですか?」

提督「もちろん。俺にできることなら何でも言ってくれ」

神通「ありがとうございます」

提督「それで、お願いっていうのは?」

神通「その……」




神通「ギュって……して下さい……//」


提督「……」

神通「あなたの、一番近くで……眠りたい……です……//」

提督「……」

神通「……ダメ、ですか?」

提督「……神通」

神通「……はい」

提督「……君は時々、恐ろしいほど的確に俺の心を打ち抜くな」ギュッ

神通「あっ……提督……//」

提督「……」

神通「……んっ//」

チュッ

提督「もう離さない。絶対に」

神通「……はい//」

【神通力:9】

提督「神通、ちょっといいか?」

神通「はい、何でしょうか」

提督「えー……あー……」

神通「……?」

提督「……はい、これ」スッ

神通「……これは?」

提督「まあ、その……なんだ、早い話が……プレゼントだ」

神通「プレ、ゼント……」

提督「考えてみれば、君とは今までずっと一緒に過ごしてきたが、何か贈り物をしたことなんてなかったよな」

提督「だから、日頃の感謝も込めて、それを君に贈るよ」

提督「今までありがとうな。俺がこうして提督を続けているのも、君のおかげだと言っても過言じゃない。本当に感謝してる」

提督「それから……色々と迷惑をかけるだろうけど、これからもよろしく頼む。君は俺にとって、唯一にして最高のパートナーだ」

提督「愛しているよ、神通。これからも、ずっと」

神通「……」

提督「……」

神通「……っ……」ポロッ

提督「……神通?」

神通「うぅ……ぐすっ……」ポロポロ

提督「お、おいおい……大丈夫か」

神通「は、はい……大丈夫……です……っ……」ポロポロ

提督「とてもそうは見えないが……」

神通「提督の……言葉に……感極まった……だけです……」ポロポロ

提督「そ、そうか……」

神通「提督……私からも……いい、ですか……?」ポロポロ

提督「ん? ああ」

神通「あなたと一緒に過ごすようになってから……私の生活は、180度変わりました」

神通「艦娘……兵器でしかなかった私に、人を愛することの素晴らしさ、人に愛されることの喜びを、あなたは教えてくれました」

神通「あなたには感謝しています。あなたに出会っていなかったら、私はこんな感情を抱くこともなかったかも知れません」

神通「提督、ありがとう……そして、これからも宜しくお願い致します。あなたのためなら、私は何だって出来ます」

神通「愛しています、提督。これからも、ずっと」

提督「……」

神通「……」

提督「いやー……何だか照れくさいな」

神通「……普段もっと恥ずかしいセリフを私に言っているのにですか?」

提督「言うのはいいが、言われるのは慣れてないんだよ」

神通「そういうものなんですか」

提督「そういうものなんです」

神通「……ところで提督、この箱には何が?」

提督「まあ、開けてみてくれよ」

神通「あ、はい」

パカッ

神通「……これは……」

提督「ペンダントだ。君に似合うだろうと思ってな」

神通「……とても、素敵です」

提督「ちなみに、ぶら下がっている部分は開閉式なんだ。開けてみて」

神通「……はい」

カチャッ

神通「……! 私と、提督の、写真が……」

提督「あー……これはかなり自分勝手な理由なんだが……俺がいつでも、君と一緒にいられるように、ってな」

神通「……」

提督「それを君が身に着けていてくれれば……どんな時も、君の傍にいられる。そんな気がしたんだ」

神通「……ダメです、提督……」ポロッ

提督「ん?」

神通「私……また、涙が……」ポロポロ

提督「……それは、どんな感情から出る涙なんだ?」

神通「……嬉しさ、です……決まっているじゃないですか……」ポロポロ

提督「……そうか。それ……受け取ってくれるか?」




神通「……はいっ、もちろんです! 一生、大事にします!」パァッ










































青葉「」カシャッ

提督「……」

神通「……」

青葉「いやー、相変わらずのアツアツっぷりですねえお二人とも! 青葉、もう甘いものはいりませんよ!」

提督「……」

神通「……」

青葉「糖分だけに、当分はいいかなー……なんて!」

提督「……青葉」

青葉「はいっ、何でしょう司令官?」

提督「……さっき、何を撮った?」

青葉「あっ、写真見ます?」

提督「……見せてもらおうか」

青葉「ほら、今まで見たことがない最高の笑顔を浮かべてる神通さん」

提督「……」

神通「……」

青葉「いやー、我ながら会心の一枚になりましたよ!」

提督「……青葉」

青葉「はい!」

神通「……」












提督「よくやった」b

神通「……え?」

青葉「やっぱりいい写真ですよね? 流石司令官、話が分かりますねー!」

提督「その写真、後でデータくれ」

青葉「了解です! 司令官なら絶対欲しがると思ってました!」

提督「当たり前だ」

青葉「それでは、青葉は一旦退散します! 新聞の記事を書かなきゃいけないので!」

提督「写真、忘れるなよ? 絶対だぞ? フリじゃないからな?」

青葉「もーっ、分かってますよ!」タッタッタッ

神通「あの……提督」

提督「ん?」

神通「あの写真を手に入れて……どうなさるおつもりですか?」




提督「現像して、額縁に入れて執務室に飾る」

神通「お願いですからやめて下さいっ!//」

【神通力:10】


このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom