穂乃果「萌え属性変換装置?」真姫「えぇ」 (94)

ーアイドル研究部室ー


真姫「ネーミングセンスは皆無だけどこの装置の実力は本物よ?この装置は、」

ガチャ

ことり「...」スタスタスタ...

穂乃果「あっ!ことりちゃーん」トテトテトテ...ムギュー

ことり「...」ペシッ

穂乃果「え...?」

ことり「...着替えて先に屋上行ってるね」ヌギヌギ...

真姫「あの態度からしてことりが対象者ってわけね...あのことりでさえも装置による力には逆らえないとは...ふむふむ...」カキカキカキ...

ことり「じゃあね」テクテクテク…

穂乃果「こ、ことりちゃんが冷たい...」ウルウル...

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ー数時間前・職員室ー


穂乃果「すいません...」ペコッ

教師「まぁそこまで成績悪いってわけでもないからね?居眠りなんかして成績落としちゃダメよ?」

穂乃果「はい...」

教師「じゃあ今日も練習頑張って。今度のライブも出来るだけ見に行くからねー」

穂乃果「失礼しました...」テクテクテク…

穂乃果「(うぅ...昨日遅くまでA-RISE の動画見るんじゃなかった...居眠りで怒られるなんて...早く教室戻って海未ちゃんとことりちゃんと部室行かなきゃ)」テクテクテク…

穂乃果「2人ともおまたせー...っていない?」キョロキョロ

穂乃果「(先に部室行っちゃったのかな?でも置いてくなんて酷いよまったく...けど最近ことりちゃんと海未ちゃん仲良いからなぁ...はぁ...)」ショボン

ヒデコ「穂乃果?練習行かないの?」スタスタスタ...

穂乃果「行こうと思ってたんだけど海未ちゃんとことりちゃんがいなくて...」

フミコ「途中で会わなかったの?海未が弓道部に行くって言って...ことりがなんだっけ?」

ミカ「理事長のとこ行くんだってさ」

フミコ「そうそう。だから先に部室行っておいてって」

穂乃果「そうだったんだ。3人ともありがとう!」

ヒデコ「そういえば穂乃果ぁ~...ことりとはどうなったの?」ニヤニヤ

穂乃果「えっ!?べ、別にどうもないよ///」アセアセッ

フミコ「最近海未とことりよく2人で話してるの見るから早くしないと取られちゃうかもよー?」ニヤニヤ

穂乃果「そ、そんなんじゃないってば!私部室行くからねっ!」タッタッタッタ...

フミコ「素直じゃないねぇあの3人は」

ミカ「そこがいいんだよ。ほら、帰りどっか寄ってこうよ」テクテクテク…

ヒデコ「そうだねー」スタスタスタ...

ー10分後・アイドル研究部室ー


穂乃果「あーあ。暇だなぁ...」グデー

穂乃果「(部室来てみたら誰もいないし...はぁ...ことりちゃんと海未ちゃん早く来ないかなぁ)」

穂乃果「(...海未ちゃんとことりちゃん仲良いんだ...この前も2人だけでどこか遊びに行ってたし...って私嫉妬してるのかな...最悪だ...)」ドヨーン

穂乃果「(好きって伝えたらどうなるんだろ...両想いだったらいいなぁ///でも断られたら...ことりちゃん優しいから私を傷付けないように断るのかな...)」

穂乃果「...ことりちゃん、私の事どう想ってるんだろ...はぁ。はーやく誰か来ないかなー...ん?」チラッ

穂乃果「(パソコンの前に何か置いてある...何だろあの四角いモノ...液晶の画面とボタンがたくさん付いてて..ボタンに『デレ』とか『クー』とか書いてある...)」スタスタスタ...ヒョイ

穂乃果「(『デレ』って言えば漫画でいうツンデレとかの『デレ』だよね。『クー』は...なんだろわかんないや。まぁとにかく...)」

穂乃果「...えいっ」ポチッ

デジタル画面『クーデレ』

穂乃果「画面に文字が出ただけ?...何にもなんないや。つまんないのー」

ガチャ...!

穂乃果「っ?」フリムキッ

真姫「はぁ...はぁ...」ゼェゼェ

穂乃果「真姫ちゃんだー。そんなに急いでどうしたの?」

真姫「ちょっとね...ってまさかそれ触ってないわよね!?」ゼェゼェ

穂乃果「え?これ?ボタン押しちゃったんだけど...」オロオロ...

真姫「どのボタンっ!」タッタッタッタ...

穂乃果「この『クー』ってボタン。もしかしてこの四角いモノ、真姫ちゃんの?」

真姫「えぇ、私のよ。けど...クーデレぐらいなら被害はなさそうね」ボソボソッ

穂乃果「真姫ちゃん、これってなんなの?」

真姫「ふふっ、よくぞ聞いてくれたわ。ウチの財力と英知の結集...その名も『萌え属性変換装置』よ!まだ試作品だけど」

穂乃果「真姫ちゃん家の英知って結構しょぼいね!あと病院なのにこんなの作ってるの!?」

真姫「ネーミングセンスは皆無だけどこの装置の実力は本物よ?この装置は、」

ガチャ

ことり「...」スタスタスタ...

穂乃果「あっ!ことりちゃーん」トテトテトテ...ムギュー

ことり「...」ペシッ

穂乃果「え...?」

ことり「...着替えて先に屋上行ってるね」ヌギヌギ...

真姫「あの態度からしてことりが対象者ってわけね...あのことりでさえも装置による力には逆らえないとは...ふむふむ...」カキカキカキ...

ことり「じゃあね」テクテクテク…

穂乃果「こ、ことりちゃんが冷たい...」ウルウル...

真姫「お、落ち着きなさい穂乃果。あれはことりであってことりじゃないわ。この装置のせいなのよ」

穂乃果「え?そうなの?」

真姫「そう。この『萌え属性変換装置』に付いてるボタンを押すと書いてある属性になるのよ」

穂乃果「書いてある属性?」

真姫「さっきどのボタン押したか覚えてる?」

穂乃果「多分『クー』って書いてあるボタンだったはず」

真姫「やっぱりね。穂乃果が押したのはクーデレになるボタンよ。ことりがクールになってたでしょ?」

穂乃果「言われてみれば...!という事は後でデレるって事だよね!すごい!この装置どうやって作ったの!?」キラキラッ

真姫「穂乃果に言ってもわからないと思うけど一応説明するわ。カクカクシカジカよ」

穂乃果「おぉ、全然何言ってるかわかんなかったよ」

真姫「だから言ったじゃないの」

穂乃果「真姫ちゃんの言う事難しくてわかんないや...そうだ、他のボタンは?」

真姫「穂乃果がさっき押した『クー』の他には、『デレ』、『ツン』、『姉』、『妹』と...」

穂乃果「この黒いボタンは?」

真姫「それは...わからないわ」

穂乃果「え?作ったのにわからないの?」

真姫「試作品だから開発チームが遊びで変なボタン足したみたいなのよ。何が起こるかわからないから押さないようにしてるの」

穂乃果「ふーん...でもどうしてことりちゃんの属性が変わっちゃうの?」

真姫「この装置は最初にボタンを押した人によって対象が決まるのよ。ボタン押す時にことりの事でも考えていたんじゃない?」

穂乃果「そ、そうだけど...真姫ちゃんは持ち主なのにボタン押してなかったの?」

真姫「うちの開発チームが作ったとは言えこんな怪しい試作品触るわけないじゃないの。持って帰ろうとしてたのに穂乃果が押しちゃうし」

穂乃果「ふーん...じゃあ海未ちゃんの事考えてボタン押したら海未ちゃんがクーデレになるの?」

真姫「話聞いてる?まぁいいわ。属性が変わる対象は初めに決めた1人だけよ。ほら、説明も終わったしそろそろ返して」

穂乃果「んー...ちょっと待ってよ...」

真姫「はぁ?」

穂乃果「これってことりちゃんに害とかってある?」

真姫「ないわよ...多分」

穂乃果「そっかぁ...真姫ちゃん、この装置少し貸して欲しいなぁって」ウワメヅカイ

真姫「ダメよ。この装置はまだ実験段階で被験者を探している途中なの」

穂乃果「じゃあ...ことりちゃんを被験者にしちゃおうよ!」

真姫「ことりを...ってダメ!何かあったらどうするのよ!」

穂乃果「そこをなんとか!すんごい頭の良くて可愛くてにこちゃんにお似合いの真姫ちゃん!お願い!」

真姫「お、おだてたってダメよ!」アセアセッ

穂乃果「むぅ...あっ!窓の向こうに全裸のにこちゃんが走っていったよ!」

穂乃果「(...ってさすがに気をそらすにしても現実味がなさすぎるよねぇ)」チラッ

ガチャ...ダダダダダダダ...ニコチャンマッテェェエエエエエエエエ!

穂乃果「えぇ...けどラッキーだよね」

穂乃果「(これがあれば...いろんなことりちゃんが楽しめるのかぁ...///それにずっと恥ずかしくて聞けなかった事も聞けるのかも...///)」

ー5分後・屋上ー


ことり「...はぁ...ここでっ...ターンッ...!」

穂乃果「...」コソコソッ

穂乃果「(ことりちゃんが1人でダンス練習してる...『クー』のボタン押したから真面目かつクールになったのかな...けどクールなことりちゃんもキリッとしてていいなぁ///)」ニヤニヤ

穂乃果「(でも冷たいことりちゃんは寂しいよね。いつになったらデレるのかな...一応声かけてみよっと)」スタスタスタ...

穂乃果「こ、ことりちゃーん?」

ことり「...何?」チラッ

穂乃果「あー、えっと、先に練習してるなんてすごいなぁって...」オロオロ...

ことり「...皆は?まだ来ないの?」

穂乃果「うん。今日は皆忙しいのかも、」

ことり「穂乃果ちゃんっ」ギュッ

穂乃果「わひっ///!?」

ことり「いつも冷たくしちゃってごめんね...ことり本当は穂乃果ちゃんの事大好きなんだよ?」

穂乃果「い、いつもってわけじゃないけど...///」

ことり「皆の前じゃ少し恥ずかしくて冷たくしちゃうの...」

穂乃果「そうなんだ...ことりちゃんも大変だね」

穂乃果「(これはもしかして漫画でよく見る、皆の前ではクールだけど2人っきりだと超甘えるタイプのクーデレかな?)」

ことり「だから2人きりの時はいっぱい穂乃果ちゃんに甘えたくて...迷惑かなぁ...?」ウルウル...

穂乃果「そ、そんな事ないよ///!私もことりちゃんの事、」

ことり「...あうぅ...」ヨロッ...ペタリッ

穂乃果「こ、ことりちゃん?大丈夫?どうしたの?」ユサユサッ

ことり「うぅ...あれ...ここどこぉ...?」フラフラ...

穂乃果「ありゃ...元に戻っちゃった?...ちょっと物足りないから...『デレ』押しちゃえ」ポチッ

デジタル画面『デレデレ』

ことり「ぅっ...」ビクンッ

穂乃果「ことりちゃん。私の事...どう思ってる?」

ことり「大好きぃいいいいいいいい///!」ガバッムギュー

穂乃果「えへへぇ///最高ぉ///」ニヤニヤ


ー30分後・屋上ー


真姫「まったく...裸のにこちゃんなんてどこにもいないじゃないの」テクテクテク…

真姫「(穂乃果に騙されたなんて一生の恥ね...部室に戻ったら皆着替えて屋上に行ってるし...散々だわもう!)」ガチャ...

絵里「あぁ真姫、遅かったわね」

真姫「ごめんなさい...けどあれ何やってるの?」ジーッ

希「さぁ...ウチらが屋上に来たらあんな感じで...」

花陽「ことりちゃん...」ジトー

にこ「こらことり!いい加減離れなさいっての!」ガシッ

凛「ことりちゃん練習やろーよー!」

海未「ことりいい加減に...全然離れませんね」

穂乃果「助けてうみぢぁ...」ウルウル...

ことり「穂乃果ちゃーん///」ガッチリホ-ルド

穂乃果「うひぃっ!?」

ことり「あぁ何でこんなに可愛いのぉ///可愛すぎて生きてくのが辛いよ!どう責任取るの///え!?結婚して責任取ってくれるの///いいの!?やったー///」ナデナデナデナデ

穂乃果「勝手に話進めてる!?」

ことり「穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん穂乃果ちゃぁぁああああああ///あぁ穂乃果ちゃんの匂い最高///ほっぺもプニプニしててすごい///生きてるだけで素晴らしいよ穂乃果ちゃん///!」

穂乃果「怖い!このことりちゃん怖い!」アセアセッ

ことり「あぁ穂乃果ちゃんが息吸ってるってだけで幸せ...///生まれ変わったら酸素になりたいなぁ///」スリスリスリスリ

穂乃果「(デレデレっていくらなんでも激しすぎるよ!)」

ことり「穂乃果ちゃんっ!」

穂乃果「は、はい!」

ことり「好き///大好き///愛してる///結婚して下さい///幸せにします///穂乃果ちゃんがいればもう何にもいらない!」ニコニコ

穂乃果「は、恥ずかしいよぉ...///」カァァァ

ことり「照れてる穂乃果ちゃんも可愛いぃぃいいいい!」ナデナデスリスリナデナデスリスリ

海未「一体何がどうして...穂乃果、心当たりないのですか?」

穂乃果「...」アセアセッ

凛「穂乃果ちゃん?心当たりあるのかにゃ?」

穂乃果「...さぁー?」アセアセッ

にこ「海未!凛!とにかくもう1度ことりを引き離すわよ。せーのっ!」グイ-

凛「うぬー...!」グイ-

海未「ぐぬぬ...!」グイ-

ことり「例えどんな障害が立ちふさがったってことりと穂乃果ちゃんの愛は引き裂かれないよ!」ムギュー

穂乃果「いい加減離れてよー!」

ことり「ふふっ、穂乃果ちゃんとことりは一心同体だもーん」ムギュー

穂乃果「こ、ことりちゃん!離れてー!」ジタバタ

ことり「やだー...っ...!」パッ

凛「離れた!」

海未と「にこっ!今です、ことりを取り押さえて下さい!」

にこ「やっと離れたわねことり!」ガシッ

穂乃果「練習前なのに疲れたぁ...」ゼェゼェ

ことり「...あれ?ことりどうして屋上に...?」

海未「何を言っているのですか。30分ほど穂乃果に抱き着いていたのですよ?」

ことり「抱き着いてた///!?こ、ことりが!?」アセアセッ

凛「穂乃果ちゃーん、ってほっぺスリスリしてたよ」

ことり「えぇぇ!?」

にこ「こっちが聞いてて恥ずかしくなるような事連発してたわよ」

ことり「は、恥ずかしくなる事!?」

海未「まさか覚えてないのですか?」

ことり「う、うん...」

絵里「けど元に戻ったみたいでよかったじゃないの。ことり、大丈夫?」スタスタスタ...

ことり「少しぼぉっとするけど大丈夫。皆ありがとう...」

希「それにしてもあんなことりちゃん初めて見たね。普段溜まってるものが爆発したんちゃう?」ニヤニヤ

花陽「でも爆発しすぎだったよね」

希「何でやろなぁ...ってあれ?真姫ちゃんどこ行ったん?」キョロキョロ

海未「穂乃果もいつの間にかいなくなってますね...2人してどこに...」キョロキョロ

にこ「ったく...皆!これ以上遅れるわけにはいかないわ!2人は置いといて練習始めるわよ!」

凛「探しに行かなくていいのー?」

にこ「どうせすぐ帰ってくるわよ」

絵里「だといいけど...」

海未「ことり、立てますか?」

ことり「ありがとう海未ちゃん...けど私どうしちゃったんだろ...」オロオロ...

ー階段踊り場ー


真姫「ちょっと穂乃果!『デレ』のボタンまで押したわね!?」プンスカ

穂乃果「だって可愛いことりちゃんも見たかったんだもん。それにしてもあそこまでとは思わなかったね」アセアセッ

真姫「思わなかったじゃないわよ!いい?これは試作品でとても危険なの!もしことりが元に戻ってなかったどうするのよ」

穂乃果「それはそれでありだけど...でもちゃんと戻ってたよね」

真姫「それはそうだけど...」

穂乃果「もう『クー』も『デレ』も試しちゃったんだしさ、このまま実験としてやっちゃわない?ね?」ニヤニヤ

真姫「そ、それは...」アセアセッ

穂乃果「さっきのでも十分データが取れたんだしもう後戻りは出来ないよ?」

真姫「そうだけど...」

穂乃果「これ貸してぇ...///?おーねーがーいー」ウワメヅカイ

真姫「...じゃあ、危ない事しないって約束して。あとことりについて逐次報告する事。あとで装置の詳しい説明書送るからちゃんと読んでよ?わかった?」

穂乃果「わかったありがとう先に屋上戻ってるねー!」ダダダダダダダ...!

真姫「絶対わかってないでしょ...とにかくことり、悪いけどデータ取らせてもらうわよ...」スタスタスタ...

ー練習後ー


ことり「今日も疲れたねぇ」ノビ-

穂乃果「もう立てないよぉ~ことりちゃんおんぶー」

凛「凛も凛もー」

ことり「もう凛ちゃんと穂乃果ちゃんったら...1人づつだよー?」

海未「こら2人とも。ことりは疲れているのですよ?離れなさい」ガシッグイ-

穂乃果「うひゃー...」ズルズルズル...

凛「にゃー...」ズルズルズル...

花陽「凛ちゃん大丈夫?私でよかったらおんぶしようか?」

海未「花陽も凛を甘やかさないで下さい」ジトー

凛「じゃあにこちゃんに甘えちゃおーっと」トテトテトテ...ムギュー

にこ「暑いから抱き着くなー」ペシペシッ

真姫「...」ポチポチ...

花陽「真姫ちゃん?にこちゃん取られそうだけどいいの?」

真姫「今ちょっと忙しいのよ...花陽、代わりににこちゃん守って」ポチポチ...

花陽「えぇ...」オロオロ...

絵里「ことりがああなって一時はどうしようかと思ったけど、普通に練習出来て良かったわね」

希「ねー。にしてもあれなんやったんやろね」

絵里「それは希の方が詳しいんじゃないの?幽霊とかスピリチュアルとか得意じゃないの」

希「んー...カードには何にも出てへんし...ウチにもわからない事もあるんよ」

絵里「不思議ねー」

穂乃果「じゃあことりちゃん!だっこ!」

海未「赤ちゃんですか」ペシッ

ことり「海未ちゃん、ことりは大丈夫だから...」アセアセッ

海未「大丈夫なんかじゃないでしょう。一時的に意識を失っていたのですよ?普通なら練習も不参加にして、」

ことり「わ、わかったから!ことりすぐ帰って休むから...ね?」

海未「...わかってくれたならいいのですが...」ジトー

穂乃果「(むぅ...海未ちゃんってばいくらことりちゃんの事好きだからってお節介焼きすぎだよ)」ムスー

穂乃果「ことりちゃんが大丈夫って言ってるんだから大丈夫だよ。ことりちゃん、帰ろっか」

ことり「うん」

海未「...そうですね」テクテクテク…

ティロリロリンッ♪

穂乃果「ん...」ササッポチッ

穂乃果「(真姫ちゃんからだ...そういえば装置の説明書送るとか言ってたなぁ。見てみよ)」ポチポチ...


『萌え属性変換装置の簡易説明書』

穂乃果「(これだけ覚えてれば良さそうだね。えっーと...)」


『・ボタンを押すと属性が変わる
・属性が変わっている間の記憶は元に戻っても引き継がれない
・最初に押した人が頭に思い浮かべていた人が属性変換の対象者になる
・その後誰がボタンを押しても対象者は変わらない
・ボタンによる属性の重ね掛け不可
・一定時間で元に戻る
・装置が破壊されると属性は強制的に元に戻る
・黒いボタンは絶対押さないように!』


穂乃果「(多いなぁ...けど覚えないと)」

海未「穂乃果!スマホなんか見てないで帰りますよー!」

穂乃果「ま、待ってよー!」タッタッタッタ...

ー15分後ー


海未「では私はこっちなので。ことり、明日は無理せず休んでも良いのですよ?」

ことり「海未ちゃん大丈夫だってば」アセアセッ

穂乃果「海未ちゃん心配性だね」

海未「大丈夫と言って倒れた人を知ってますので」

穂乃果「うっ...」アセアセッ

ことり「明日の朝キツそうだったら無理しないから。ありがとう海未ちゃん」ニコッ

海未「気をつけて下さいね?...では」スタスタスタ...

穂乃果「海未ちゃん過保護だなぁ。きっと私が朝起きられないのは海未ちゃんが過保護なせいだよきっと」

ことり「そ、そうかなぁ...」

穂乃果「そうそう」

ことり「...じゃあこっちだから行くね。また明日穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん。ばいばーい」

ことり「ばいばい」テクテクテク…

穂乃果「...明日なら聞けるかなぁ」

穂乃果「(...ことりちゃんが誰を好きなのか...)」

ー翌日・お昼休憩時間ー


穂乃果「やっとお昼...授業長かったねぇ」グデー

ことり「穂乃果ちゃん大丈夫?」ナデナデ

穂乃果「うん...」

海未「でも今日は災難でしたね。いきなり抜き打ちテストだなんて」

穂乃果「抜き打ちなんて卑怯だよね!ちゃんと前日に教えてほしいよ!」

海未「教えないからこその抜き打ちなんですよ」ジトー

ことり「でも半分解けたんでしょ?大丈夫だよー」ナデナデ

穂乃果「えへへぇ...///」ニコニコ

海未「まったく...そういえばことり行かないのですか?」

ことり「え?」

海未「購買ですよ。今日はパン食べるのでしょう?」

ことり「そうだった!ちょっと行ってくる!」タッタッタッタ...

穂乃果「ことりちゃんは慌てん坊だねぇ」ニコニコ

海未「...」ジトー

穂乃果「海未ちゃんどうしたの?」

海未「いや、穂乃果は何も食べないのですか?」

穂乃果「...私も購買でパン買ってこなきゃ!」タッタッタッタ...

海未「まったくあの2人は...ん?」
チラッ

海未「(穂乃果のカバンから何かがはみ出てますね...ボタン...のようですが...)」

海未「誰かがカバンに足を引っ掛けて中身が出ても危ないですし...閉まっておきましょう」ガシッポチッ

海未「(ん?今何か押したような...まぁ気のせいでしょう。まったく穂乃果はカバンも閉めないでもう...)」プンスカ

ー購買ー


穂乃果「ことりちゃん早く早く!」

ことり「うぅ...人が多すぎるよぉ~進めない~」アセアセッ

穂乃果「お昼は戦争なんだよ!ことりちゃん頑張って!」

ことり「そう言われてもぉ...うひゃっ...!」ビクンッ

穂乃果「しょ、しょうがないなぁ...ことりちゃん、引っ張ってあげるよ!」ガシッ

ことり「...」

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「...ど、どこ触ってるの///!」

バチ-ンッ...!

ー10分後・教室ー


海未「...遅いですねぇ」ソワソワ

ガラガラッ

ことり「...」テクテクテク…

穂乃果「...」トボトボトボ...

海未「やっと来ましたか...穂乃果!遅いです...よ?」ジーッ

穂乃果「うぅ...」ヒリヒリ

海未「頰が真っ赤になってますけど...誰かに叩かれたのですか?」

穂乃果「...」ユビサシッ

ことり「ふんっ」プイッ

海未「またそんな嘘を。ことりが叩くわけないでしょう」

穂乃果「ビンタされたんだよぉ...ひどいよことりちゃん...」

ことり「急に手を掴んでくる方が悪いもんっ」

海未「と、という事は本当なのですか?ことりがどうして...」オロオロ...

ことり「別にどうだっていいでしょっ。早くご飯食べよっ」テクテクテク…

海未「穂乃果何をしたんですかっ。あそこまでことりを怒らせるなんて」ボソボソッ

穂乃果「だから手を掴んだだけなんだって...!私何もしてない!」ボソボソッ

海未「という事は日頃の行いが悪いせいですよ。それにさっきカバンから何かはみ出してましたし。いつも整理整頓して下さいと、」

穂乃果「はみ出し...もしかして触った!?」

海未「はい。誰かがカバンに足をかけて転んだ際に中身が散らばっても危ないと思って」

穂乃果「もしかして...!」ガサゴソガサゴソ...

デジタル画面『ツンデレ』

穂乃果「(あぁぁああああ!『ツン』のボタンが押されてるぅうううう!)」

ことり「ちょっと穂乃果ちゃん。そんな所に立っていたら皆の邪魔だよ?早く座らなきゃ」

穂乃果「は、はいっ」テクテクテク…ストンッ

海未「(ことりが穂乃果を叱っている...珍しい...いえ、初めてですよ!)」

穂乃果「...頂きまーす」パクパク...

ことり「...」チラッ

穂乃果「んぅ~!今日もパンが美味い!」ニコニコ

海未「ゆっくり食べないと詰まらせますよー?」モグモグ...

ことり「...」ジーッ

穂乃果「ん?」チラッ

ことり「っ...」サッ

穂乃果「ことりちゃん?私の事見てなかった?」

ことり「み、見てないよ!気のせい!」アセアセッ

穂乃果「そう?あーもしかして見惚れてたんじゃないのぉ?」ニヤニヤ

ことり「ち、違うよ///!どうしてことりが穂乃果ちゃんの事見なきゃならないのっ!」プンスカ

穂乃果「そこまで怒らなくてもいいのに...」ムスー

海未「なんだかことり、にこや真姫みたいになってませんか?」

ことり「あんなチョロい人達と一緒にしないでっ」プイッ

穂乃果「あ、今の似てたね」

海未「真姫寄りなんですね」

ことり「どっちでもいいもん」パクパク...

穂乃果「ことりちゃん、そのパンちょっとちょーだいっ」

ことり「こ、これ?」

穂乃果「うん。私のも食べていいから」

ことり「ま、まぁ、穂乃果ちゃんが食べたいっていうなら...しょうがなくだよ///」スッ

穂乃果「ありがとー」パクッ

ことり「...どう?」

穂乃果「美味しいね...次これ買ってみようかな。はい、ことりちゃんも食べてみて」スッ

ことり「...あむっ」パクッ

穂乃果「あ...///」アセアセッ

海未「おぉ...」

ことり「な、何?」ジトー

穂乃果「だってその...えっと...か、間接キス...」モジモジ

海未「いつものことりなら穂乃果のかじった部分など食べないはずですが...大胆ですね」ニコニコ

ことり「っ///ち、違うもん!いいいい今のは偶然!ただ何となくかじったら穂乃果ちゃんが同じとこかじってただけなのっ///」カァァァ

穂乃果「とか言ってるけど顔真っ赤だよことりちゃん...」

ことり「うぅぅ///穂乃果ちゃんのバカっ///!」タッタッタッタ...

海未「恥ずかしくなると逃げるのも真姫そっくりです」

穂乃果「たしかに...でもあんなことりちゃん見た事ないから新鮮で楽しいね」ニコニコ

海未「えぇ。ですがいくらなんでも変わりすぎです。さすがに今日の練習は出ない方がいいと思うのですが...」

穂乃果「うーん...まぁ大丈夫じゃない?」

海未「どうしてそう思うのですか?」キョトン

穂乃果「(一定時間で元に戻るなんて言えないよね...)」

穂乃果「何となく。練習するまでには戻ってるよ。幼馴染の勘ってやつかな」

海未「その勘が当たるといいのですが...」

ー放課後・アイドル研究部室ー


海未「...」

穂乃果「...」

凛「ねぇねぇことりちゃん」

ことり「何?」

凛「穂乃果ちゃんの事好きなの?」

ことり「な、何言ってるの凛ちゃん///!」カァァァ

凛「おぉー!真姫ちゃんそっくりだにゃー!」ニヤニヤ

真姫「どこがよ!」

希「真姫ちゃんってにこっちの事好きなんよね?」

真姫「ヴェェェッ!?何言ってるのよ希///!」カァァァ

花陽「完全に一致してるね」

にこ「なーにしてんだか。くっだらない」ジトー

絵里「本当は真姫ちゃんのあの反応見て嬉しいんじゃないの?」ニヤニヤ

にこ「べ、別に...///」プイッ

凛「あー!にこちゃんも一緒だ!」

ことまき「にこちゃんと一緒にしないで!」クワッ

にこ「一緒にしないでってどういう意味よ!」

ワ-ワ-ギャ-ギャ-!

海未「...穂乃果」

穂乃果「...」

海未「勘外れましたね」

穂乃果「うん...」

穂乃果「(でも放課後になっても『ツン』の効果が続いてるとは...元に戻る時間もバラバラって事かな)」

絵里「けどこんな状態で練習なんか出来るのかしら...ことり、どこか痛む場所とかある?」

ことり「いつも通りだよ」

絵里「そう...海未、どうする?」

海未「私は休ませた方がいいと思います。何かあった後では遅いと思いますし...現におかしくなってますが」

ことり「なってないよ!」プンスカ

絵里「真姫とにこは?」

真姫「まぁ本人がやれるって言ってるんだしいいんじゃない?」

にこ「何言ってるのよ。完全におかしいことりなんか危なっかしくて集中出来ないわ。中止よ中止」

絵里「花陽と希と凛はどう?」

希「ウチはことりちゃんに任せるよ。1番本人がわかってるやろうし」

花陽「私はやめといた方がいいと思うけど...」

凛「凛も休んだ方がいいと思うにゃー」

絵里「そう...リーダー、どうする?」

穂乃果「んー...」

穂乃果「(まぁ真姫ちゃんが言うには害はないんだし...変わったのは属性だけだよね)」

穂乃果「...ことりちゃんがいいって言うなら大丈夫だと思う」

海未「ですが...」

絵里「まぁ1度、穂乃果がああなったの見てるんだし、ことりも自己管理くらい出来るわよね?」

ことり「うん」

絵里「じゃあ練習始めちゃいましょ。キツかったらすぐ言うのよー」

ことり「わかった」スタスタスタ...

にこ「本当に大丈夫かしら...」

凛「にこちゃん心配しすぎだって。大丈夫大丈夫」

にこ「だといいけど...それにしてもあれはいつ治るのかしらね」

ー練習後・ことり宅付近ー


穂乃果「海未ちゃん大丈夫かなぁ」テクテクテク…

真姫「凛と希に誘われたんだからユニットの話し合いでもあるんじゃないの?」スタスタスタ...

ことり「ことりは別に海未ちゃんいなくてもいいけど」プイッ

穂乃果「真姫ちゃんは花陽ちゃんと一緒じゃないんだね」

真姫「ことりの事が気になってね。あの後いろいろボタン押してるみたいだし」ボソボソッ

穂乃果「『クー』と『デレ』と『ツン』押したけどことりちゃんに変わった様子はまだないよ」ボソボソッ

真姫「そう...くれぐれも気を付けてね?何度も言うけどあれはまだ試作品で、」

ことり「...」グイッ

穂乃果「わわっ、ことりちゃん?」

ことり「...真姫ちゃんとだけ仲良くしないでっ」ムスー

穂乃果「あっ、ご、ごめんね」アセアセッ

真姫「ツンデレしてるわね」

穂乃果「真姫ちゃんも普段こうだよ?」

真姫「私が?そんな事ないわよ」

穂乃果「はいはいそうだね」

真姫「話聞いてないでしょ」ジトー

穂乃果「そういえばそろそろことりちゃんのお家だね」

ことり「...」ピタッ

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「...穂乃果ちゃんウチくる?」

穂乃果「今日は...いいや」

ことり「...本当は?」

穂乃果「また今度お邪魔しようかな」アセアセッ

ことり「...寂しい」ギュッ

穂乃果「これってもしかしてデレてるの?」アセアセッ

真姫「そうみたいね」

穂乃果「ツンとデレの格差がすごい...ことりちゃん、また明日会えるから、ね?」

ことり「...」フルフル

穂乃果「えぇ...どうしたら離れてくれるの?」

ことり「...キス///」

穂乃果「えぇ!?ちょ、真姫ちゃん!?ツンデレって甘える時こんななの!?」

真姫「私に聞かないでよ///」

穂乃果「一緒じゃん...」

ことり「...うっ!」ビクンッ...ペタリッ

穂乃果「あれ?ことりちゃん?」オロオロ...

真姫「この反応...元に戻ったんじゃない?」

ことり「あれ...お昼は...?」キョロキョロ

穂乃果「そういえばお昼ご飯の時にボタン押したんだっけ...」アセアセッ

真姫「そんな時間に何してんのよ...」

穂乃果「海未ちゃんが間違って押したんだもん」

真姫「じゃあしょうがないけど...『ツン』は結構長く属性変換されるのね...」カキカキカキ...

穂乃果「早速データ取るんだ...ことりちゃん大丈夫?」

ことり「わかんない...でもいつの間に夜になってたの?」オロオロ...

穂乃果「ことりちゃん、今日はずっとぼぉっとしてたからね」アセアセッ

ことり「そう...なんだ」

真姫「どこか痛む?」

ことり「痛いところはないけどなんかすごく疲れた...」

真姫「痛みなどはないが疲労感が残る...と」カキカキカキ...

ことり「2人ともごめんね...」

穂乃果「ん?何が?」

ことり「ほら、昨日みたいに何か迷惑かけてない...?」アセアセッ

真姫「迷惑っていうか...穂乃果にツンツンしてたわよ」

ことり「ツンツン?」

真姫「その後デレデレしてた」

ことり「デレデレ?」アセアセッ

真姫「キス要求してたわね」

ことり「キス...///!?」カァァァ

穂乃果「あー...気にしないで。しょうがないよ」

ことり「でも恥ずかしい事しちゃったし...穂乃果ちゃん嫌だったよね...嫌いになっちゃったよね...」ショボン

穂乃果「そんな事で嫌いにならないよ?私、ことりちゃんの事好きだもん」

ことり「えっ...///」

穂乃果「お、幼馴染なんだから当然でしょ?」ニコニコ

ことり「あ、そうだね...」

穂乃果「(ありゃ...?軽く告白してみたんだけど、違う意味で取られちゃったかな?ことりちゃん、デレの時は好きってたくさん言ってくれたけど本当はどうなんだろ...)」

穂乃果「...ボタン押したら本当の事聞けるかな...」ササッ

真姫「ちょっと、まだ装置試す気?」

穂乃果「だってまだ『姉』と『妹』が残ってるよ?」

真姫「1日何回も属性なんか変えたらことりが疲れちゃうじゃない。また明日にして」

穂乃果「けどぉ...」

真姫「なら、もう好き勝手やるのは終わり。返しなさい」ガシッグイッ

穂乃果「ま、まだダメっ!」ガシッ

真姫「何がダメなのよ!これが完成したら穂乃果にも貸してあげるから!」ガシッ

穂乃果「で、でもダメなの!」

ことり「ふ、2人ともどうしたの?いきなり喧嘩なんて...」オロオロ...

真姫「ことりには関係あるけど関係ないのよ?穂乃果、いいから離しなさいって...!」グイッ

穂乃果「やーだー!」グイッ

真姫「離しなさい!」グイッ

ほのまき「うぅ...!」グイ-...!

ポロッ

ほのまき「あっ...!」

ポチッ

デジタル液晶『姉』

ことり「ぅぁっ...」フラフラ...パタンッ

穂乃果「あぁー!」

真姫「どっ、どうすんのよ!」アセアセッ

穂乃果「ま、真姫ちゃんが離さないから...」

真姫「押し付けあってる場合じゃないでしょ!『姉』って事は...どうなるのかしら...」

穂乃果「作った本人なのに知らないの!?」

真姫「だから私はただ開発チームに、いろんなにこちゃんを楽しめる装置作ってって頼んだだけよ!」

穂乃果「あー!やっぱりにこちゃん目的だったんだ!」ジトー

真姫「わ、私はこれ以上知らないからねっ!明日の朝どうなったか教えてよねー!」ダダダダダダダ...!

穂乃果「ちょ、逃げないでよぉー!」タッタッt

ガシッ...

穂乃果「ひっ...!」フリムキッ

ことり「穂乃果ちゃん?どこ行くの?」

穂乃果「ま、真姫ちゃんを追いかけに...」アセアセッ

ことり「もう暗いから明日にしよ?ほら、お家帰んなきゃ」グイッテクテクテク…

穂乃果「え?ちょ、ことりちゃん!?ことりちゃんのお家あっちだよ!?どこ行くのー!?」ズルズルズル...

ー10分後・穂乃果宅ー


雪穂「おかーさーん。お姉ちゃんまだ帰ってこないの?」テクテクテク…

穂乃果母「最近練習遅くまでやってるみたいだから...先食べちゃいましょうか」

雪穂「そうだねー」

穂乃果父「」イタダキマス

ガラガラッ...

穂乃果母「あら、噂をすれば帰ってきたわね」

雪穂「私見てくるよ」テクテクテク…

穂乃果父「」ウマウマ

穂乃果母「お父さんは相変わらずねぇ」

ー玄関ー


雪穂「お姉ちゃん遅いよ...ってあれ?」スタスタスタ...

穂乃果「た、ただいまー」

雪穂「おかえり...ことりさんも?」

ことり「ただいま雪穂ちゃんっ」ニコッ

雪穂「えっ?」

穂乃果「あはは...」アセアセッ

雪穂「お帰りなさいことりさん...今日泊まりですか?」

ことり「泊まりって自分の家なんだよ?雪穂ちゃんも変な事言うねぇ」ニコニコ

雪穂「...?」キョトン

穂乃果「きょ、今日泊まるんだって!ほらことりちゃん!部屋行こう!」グイッタッタッタッタ...

雪穂「お姉ちゃん!?夕飯どうするのー!」

穂乃果「今日はいいー!」タッタッタッタ...ガチャン

穂乃果母「あれ?穂乃果は?」テクテクテク…

雪穂「いらないとか言って部屋に行っちゃった」

穂乃果母「まーた穂乃果ったら外で食べてきたのね...」

雪穂「ことりさんも一緒だったよ。なんか泊まる的な事も言ってたけど...」

穂乃果母「どうしたの?」

雪穂「...ここってことりさんのお家じゎないよね?」

穂乃果母「まぁ...よく泊まりにきてるから第2の実家なんじゃないの?」

雪穂「あ、そういう意味だったんだ、なーんだ。ご飯食べよっと」テクテクテク…

ー穂乃果部屋ー


ガチャ

穂乃果「早くことりちゃん!」グイッ

ことり「そんなに急いでどうしたの?夕ご飯食べないの?」

穂乃果「いやだって...ここ私の家だよ?」

ことり「そうだよ?」

穂乃果「だったらことりちゃんはお家に、」

ことり「ことりのお家でもあるよ?」

穂乃果「そうじゃなくて...ことりちゃんは私のお姉ちゃんじゃないんだよ?」

ことり「ぇ...?」

穂乃果「私が押したボタンのせいで、」

ことり「穂乃果ちゃんの方がお姉ちゃんなの...!?」

穂乃果「違うよ!そうじゃないの!」

ことり「じゃあことりがお姉ちゃんだよー」ナデナデ

穂乃果「(たしかに『姉』のボタン押しちゃったけど本当のお姉ちゃんになるなんてやり過ぎだよぉ...!どうすんのさー!)」アセアセッ

ことり「でもお腹減っちゃったね。お母さんに何かないか聞いてくるね」スタッ

穂乃果「待って待って!わ、私が取ってくるから!」

ことり「大丈夫大丈夫。ことりお姉ちゃんに任せて」

穂乃果「いいから!私取ってくるよっ!」

穂乃果「(たしかカップラーメンあったような...それとことりちゃんのお母さんにも電話しないと...)」ガチャ...テクテクテク…

ことり「あらら...穂乃果ちゃんったら」ニコニコ

ー30分後ー


穂乃果「(なんか疲れた...)」グデー

ことり「久しぶりにカップラーメン食べると美味しいねー」ニコニコ

穂乃果「そ、そうだね...」

穂乃果「(もうこれ以上何かされたらカバー出来ないよ...今日は早く寝てもらおう...)」

穂乃果「こ、ことりちゃん?そろそろ休もうか?」

ことり「え?もう?まだ7時過ぎだよ」

穂乃果「今日は疲れちゃって...お願いっ」

ことり「そっかぁ...うん。わかった」

穂乃果「(やったっ!)」

ことり「課題全部終わらせてからね?」ニコニコ

穂乃果「( ゚д゚)」

ことり「ことりと一緒にやれば出来るよ。頑張ろうね」ニコニコ

穂乃果「う、うん...」

ことり「じゃあ準備しようねー」

コンコンッ

穂乃果「はーい」

雪穂「ことりさーん...」ガチャ...

ことり「ん?どうしたの雪穂ちゃん」

雪穂「その、宿題で少しわからない所がありまして...よかったら教えてほしいなぁと思って...」モジモジ

ことり「そんな他人行儀にしないでいいのに。ほら、おいでよ」

雪穂「ありがとうございます!ここなんですけども...」テクテクテク…

ことり「ここは...この数式を使って、こうしてこう。ちょっと難しい応用だね」

雪穂「おぉー!やっぱりことりさんはすごいです!お姉ちゃんより役に立ちますね!」キラキラッ

穂乃果「それどういう意味ー?」ジトー

雪穂「そのまんまだよ。お姉ちゃんももう少し勉強出来たら、」

ことり「雪穂ちゃんっ」

雪穂「は、はい」アセアセッ

ことり「姉妹喧嘩はダメだよ?穂乃果ちゃんには穂乃果ちゃんにしかない良い所もあるんだからね?仲良くしなきゃ」

雪穂「ご、ごめんなさい」アセアセッ

ことり「それと...ことりとも仲良くしてねーっ」ムギュー

雪穂「こ、こここことりさん///!?」

穂乃果「ことりちゃん!?何してんの!?」

ことり「穂乃果ちゃんもむぎゅー」ムギュー

穂乃果「苦しいよぉ...」ジタバタ

ことり「3人姉妹なんだから皆仲良くしよーねー」ニコニコ

雪穂「はぃ...///って3人?」

穂乃果「(もうやだぁ...真姫ちゃん助けてぇ...)」

ー30分後ー


ことり「やっと課題終わったねー」

穂乃果「そだね...」グデー

穂乃果「(課題も終わった...やっと休める...)」

ホ-ノカ-!オフロワイテルワヨ-!

穂乃果「っ!」アセアセッ

ことり「お風呂沸いてるってね」

穂乃果「そうだね...いやでも今日は入らなくてもいいと思うよ!?明日の朝入ろうよ!」アセアセッ

ことり「メッ!女の子なんだからちゃんと毎日お風呂に入らないと」

穂乃果「わかったよ...」

ことり「そうだ、よかったら一緒に、」

穂乃果「ひ、1人で入るからいいっ!」ダダダダダダダ...!

穂乃果「(ことりちゃんがお姉ちゃんなんて破壊力凄すぎるって...最高のシチュエーションだけどこんなの耐えられないよぉ...)」

ことり「もぅ、照れ屋さんなんだから///」

ー数分後・お風呂場ー


穂乃果「ふひゃあ...暖かい...///」

穂乃果「(いろんな事があったから、お風呂に浸かると余計癒されるねぇ...幸せぇ...)」ポケー

...チャ-ン...ホノカチャ-ン...

穂乃果「(あぁ、こんな時でもことりちゃんの声が聞こえる...気のせいだろうけど)」ポケ-

ホノカチャン...ホノカチャン...!

穂乃果「(幻聴が近付いてる気がする...私相当疲れてるのかもなぁ...)」

ことり「穂乃果ちゃん!」ガチャ

穂乃果「わひゃぁぁああっ!?こ、ことりちゃん!?な、ななな何してるの///!?」

ことり「一緒にお風呂入ろうと思って。外から穂乃果ちゃんに声かけたけど反応なかったから入って来ちゃった」ニコニコ

穂乃果「いやいやいや!ダメだって///!」

ことり「どうして?」

穂乃果「どうしても!そ、それに恥ずかしいよぉ...///」モジモジ

ことり「家族だから大丈夫だよー」ニコニコ

穂乃果「よくないの!わ、私先に出るからっ」ササッ

ことり「...ぅっ...ぅぐっ...」ウルウル...

穂乃果「こ、ことりちゃん...?」オロオロ...

ことり「穂乃果ちゃん...ことりの事そんなに嫌いなの...?お姉ちゃんの事嫌になっちゃった...?」ウルウル...

穂乃果「ち、違うよ!ことりちゃんの事は好きだけど...!」

ことり「じゃあ...一緒に入ろ?」ウワメヅカイ

穂乃果「うぅ...いや...けど...」

ことり「っ...」ウルウル...

穂乃果「泣かないでよぉ...」オロオロ...

ー穂乃果宅・居間ー


雪穂「...っ///」コソコソッ

穂乃果母「何してんの雪穂?」

雪穂「っ!?お、お母さんいきなり声かけないでよ!」アセアセッ

穂乃果母「だって雪穂がお風呂場の方向いてニヤニヤしてるから...あ、もしかして久しぶりに穂乃果と入りたいとか思ってるじゃないでしょうねぇ?」ニヤニヤ

雪穂「そんなんじゃないよ!それにお風呂は今...」

穂乃果母「どうしたの?」

雪穂「...お姉ちゃんとことりさんが一緒に入ってる」

穂乃果母「( ゚д゚)」⁉︎

雪穂「...くっ付いちゃうのかな」

穂乃果母「まさかとは思ってたけど穂乃果そっち方面の子だったのね...いやでもことりちゃん可愛いし...けどそうしたら孫の顔が見れない...」ブツブツ

雪穂「何ブツブツ言ってるの?」

穂乃果母「...雪穂、孫は任せたわよ」

雪穂「は?」

穂乃果母「ちょっと父さんと話をしてくるからね。大事な話だから...」スタスタスタ...

雪穂「お母さんなんの話してたんだろ。それにしても...ことほのかぁ」ドキドキ

ー風呂場ー


ことり「ちょっと狭いけどなんとか入れたねー」ニコニコ

穂乃果「そ、そうだね...///」モジモジ

穂乃果「(こ、ことりちゃんと一緒にバスタブに...///心臓が破裂しそう...)」ドキドキ

ことり「んー?穂乃果ちゃんどうして目瞑ってるの?」

穂乃果「こ、ことりちゃんが近いからだよ!なんで私達向かい合ってるの!?」

ことり「背中合わせだと寂しいからね」ニコニコ

穂乃果「えぇ...」

ことり「でも穂乃果ちゃんと一緒にお風呂入るなんて久しぶりな気がするなぁ。家族なのにどうしてだろうね」

穂乃果「(家族じゃないからだよ...)」

ことり「昔はよく入ってた気がするのにね。いつの間にか穂乃果ちゃんも大人になっちゃったねー」ナデナデ

穂乃果「っ///」

ことり「今度雪穂ちゃん誘って一緒に入ろっか?あ、でも3人も入んないし...銭湯でも行けたらいいねぇ」

穂乃果「そ、そうだね...私そろそろ出、」

ことり「まだダメでーす。2千数えるまで出ちゃダメ」

穂乃果「多いなぁ...」

ことり「ふぅ...」

穂乃果「...」

ことり「...穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん」

ことり「...好きな人とかいるの?」

穂乃果「っ...急にどうしたの?」

ことり「何となく聞いてみただけだよ」

穂乃果「そっか...」

ことり「うん」

穂乃果「...」

ことり「...」

穂乃果「...いるよ///」ボソボソッ

ことり「っ...」

穂乃果「...」モジモジ

ことり「...もしかして海未ちゃん?」

穂乃果「...こ、ことりちゃんこそどうなの?」

ことり「ことり?ことりはぁ...ふふっ」ニコニコ

穂乃果「笑って誤魔化さないでよー」

ことり「...じゃぁっ」グイッ

穂乃果「わっ、ちょ、ことりちゃんっ...」

ことり「誤魔化さないから...ことりの事ちゃんと受け止めてね...?」グイグイッ

穂乃果「や、やだなぁことりちゃん。そんな冗談、」

ことり「本気だよ」グイッ

穂乃果「こ、ことりちゃ...っ、ダメ...私達姉妹なんだよ...///」アセアセッ

ことり「部屋ではお姉ちゃんじゃないって言ってたよね...穂乃果ちゃんは...ことりの事嫌い?」

穂乃果「そうじゃ...ないけど...///」カァァァ

ことり「じゃあいいよね...穂乃果ちゃん...んー...///」グイッ...

穂乃果「ことり...ちゃん...///」

ことり「本当に嫌なら...抵抗してね...」グイッ

穂乃果「...や、やっぱりダメっ!」ガシッ

ことり「...っ!どう、して...」ウルウル...

穂乃果「...クールなことりちゃんもデレてくれることりちゃんもツンデレなことりちゃんもお姉ちゃんなことりちゃんも全部可愛いけど...けどやっぱり私は普通のことりちゃんが好きなの!」

ことり「普通のことり...?穂乃果ちゃん言ってる意味わかんないよ...ことりはことりだよ?」

穂乃果「そうじゃなくて!」

ことり「穂乃果ちゃ...ぅっ...!」ビクンッ

穂乃果「ことりちゃん...?」アセアセッ

ことり「うぅ...あれ...ここ...ぇぇええええ!?」アセアセアセアセッ

穂乃果「ま、まさか元に戻ったの!?」

ことり「ほ、ほほほ穂乃果ちゃん!?えぇ!?どうして裸なの!?」アセアセッ

穂乃果「どうしてって...お風呂だからだけど」

ことり「お風呂///!?...はぅっ」バタンッ...ブクブクブク...

穂乃果「え、ことりちゃん?ことりちゃん!?」ユサユサッ

ことり「ふひゃぁ...///は、裸のハノケチャ...///」

穂乃果「もぅ!なんでこんな時に元に戻るの!」

ガチャ...

雪穂「お姉ちゃーん...?何か悲鳴聞こえたけど...」チラッ

ことり「はぅぁ...///」ポケー

穂乃果「あっ」

雪穂「あっ」

穂乃果「...雪、」

雪穂「お母さぁぁぁああああん!お姉ちゃんが大人になってるよぉおおおおおお!」ダダダダダダダ...!

穂乃果「違うよ誤解だって///待って雪穂ぉぉおおおおお///!」カァァァ

ー1時間後・穂乃果部屋ー 


ことり「うぅ...ハノケチャ...」

穂乃果「あんなに迫ってたくせに元に戻ったらこうだよ...はぁ...」

穂乃果「(逃げた雪穂を呼び戻して一緒に部屋まで運んで...もうやだ疲れた...)」ハァ

ことり「...ん...あれ...穂乃果ちゃん...?」ムクリッ

穂乃果「よかった...ほら、お水飲んで」スッ

ことり「ありがとう......っぷはぁ...美味しい...」

穂乃果「ごめんねいろいろと...」ペコッ

ことり「穂乃果ちゃんがどうして謝るの?迷惑かけてるのはことりだよ...学校で迷惑かけたりお風呂場で...///」アセアセッ

穂乃果「あれは...あはは...」

ことり「ことり...病気なのかなぁ...」ショボン

穂乃果「...病気じゃないよ」

ことり「穂乃果ちゃん?もしかして何か知ってるの?」

穂乃果「それは...その...」オロオロ...

穂乃果「(装置を使ってことりちゃんで実験してたなんて言ったら怒るよね...もしかしたら嫌われるかもしれないし...)」

穂乃果「...わかんない」

ことり「そっか...」

穂乃果「...でも安心してっ!きっと大丈夫だから!」

ことり「...」

穂乃果「根拠なんてないけど...けど、」

ことり「穂乃果ちゃんっ」ギュッ

穂乃果「わっ...///」

ことり「穂乃果ちゃんが大丈夫って言うなら大丈夫だよ。ことり...信じてるから」ニコッ

穂乃果「...ありがとう」

穂乃果「(...これ以上不安がってることりちゃんを実験にするなんて出来ないよね...明日真姫ちゃんに装置返して謝らなきゃ。あと...)」チラッ

ことり「あっ...お母さんに泊まるって連絡したのかな...どうしよ...」オロオロ...

穂乃果「(ことりちゃんに本当の事言って謝らないと)」

穂乃果「ことりちゃんのお母さんには私から連絡しておいたから大丈夫だよ。それより2人きりでお泊まりなんて久しぶりだね」ニコニコ

ことり「言われてみれば...海未ちゃんと泊まりに来ても早く寝ちゃって夜遅くまで話出来なかったもんね」

穂乃果「じゃあ今日は夜中までガールズトークだよっ!」

ことり「うんっ!」

ー翌朝ー   


ことり「......zZZ」

穂乃果「......zZZ」

チッチッチッチッ...ジリリリリリリリッ!

穂乃果「んぅ...うるしゃ...」ガサガサッ

ジリリリリリリリリリリ...!

穂乃果「ぁれ...目覚まし時計どこ...」ガサガサッ

ジリリリリリリリリリリ...!

穂乃果「んぅ...ぁれ...?」ガサガサッポチッガサガサッポチッ

シーン...

穂乃果「やっと止まった...あと5分...」ウトウト

ー30分後ー


穂乃果「...ん...ふぁぁ...もう朝かぁ...」ムクリッ

穂乃果「...学校行くの面倒だなぁ」チラッ

ことり「......zZZ」

穂乃果「(おぉ...!初めてことりちゃんより早起きしちゃった!昨日いろいろあったし疲れてたのかな...)」

穂乃果「ことりちゃん。ことりちゃん、朝だよー」ユサユサッ

ことり「うぅ...もうちょっと...」ゴロンッ

穂乃果「学校行く時間だよー。ねぇってばー」ユサユサッ

ことり「まだ眠いよぉ...」ムクリッ

穂乃果「おはよう。昨日はよく眠れた?」

ことり「あんまりー」

穂乃果「そっかぁ。私、先に顔洗ってくるね」スタッ...テクテクテク…

ことり「うん。いってらっしゃい...」

穂乃果「(やっとあの装置を真姫ちゃんに返せる...やっといつも通りに、やっと普通のことりちゃんに、)」

ことり「...お姉ちゃん」ウトウト

穂乃果「...え?」フリムキッ

ことり「どうしたのお姉ちゃん?」

穂乃果「こ、ことりちゃん?どうしたの?」アセアセッ

ことり「どうしたのって何が?」

穂乃果「お、お姉ちゃんって...」

ことり「お姉ちゃんはお姉ちゃんでしょ?」

穂乃果「...まさかっ...!」ササッガサゴソ

デジタル画面『妹』

穂乃果「嘘...!どうして...あっ」

穂乃果「(そういえば2度寝する前に目覚まし時計止めようとして何か押したような...その時って事?)」アセアセッ

ことり「早く顔洗わないの?」

穂乃果「い、行くよ。ことりちゃんも早く起きて来てね」ガチャ...スタスタスタ...

穂乃果「(しまった...!ちゃんと片付けないで枕元にポーンと置いてたんだ!私のバカ!いつも海未ちゃんや雪穂に片付けなさいって言われてるのに!)」

穂乃果「...とにかく顔洗ってこなきゃ」テクテクテク…

ー15分後・居間ー


穂乃果「...」アセアセッ

雪穂「...」ポカーン

穂乃果母「ことりちゃん?おかわりどうぞっ」スッ

ことり「ありがとうお母さんっ!」パクパク...

穂乃果母「ことりちゃんったら。ゆっくり食べないとダメよー?」ニコニコ

穂乃果父「...」ウマウマ

ことり「お父さんっ!」

穂乃果父「っ!?」ビクンッ

ことり「今日もお仕事頑張ってねっ!」ニコッ

穂乃果父「っ///」カァァァ

穂乃果母「あらー、お父さんが照れるなんて珍しい。私にもあんまり照れないのにねぇ...」ゴゴゴゴゴゴ...!

穂乃果父「...」アセアセッ

雪穂「...お姉ちゃん。私夢見てるのかな」

穂乃果「いや、現実だと思うよ。多分」

雪穂「じゃあなんで目の前でことりさんが私達の両親をお父さんお母さん呼びしてるのかな」

穂乃果「...そういうお年頃なんだよ」

雪穂「何それ...昨日あんな事あったんだしお姉ちゃん何か知らないの?」

穂乃果「さ、さぁ...?」

雪穂「もしかしてもう家族ぐるみの仲なの?私聞いてないんだけど?」

穂乃果「勝手に話進めないでよ...はぁ...」

ー30分後・待ち合わせ場所ー


海未「まったく...」ソワソワ

海未「(穂乃果はともかくことりまでも遅いなんて...いや待って下さい。もしかして休んだのでは?ことりのお家に連絡してみますかね)」ポチポチ...

穂乃果「海未ちゃーんっ!おっはよー!」タッタッタッタ...

海未「穂乃果...毎朝毎朝何度言えば...ってことり!?」

ことり「あ、おはよー」テクテクテク…

海未「よかった...今日は休むのかと思っていましたよ」

ことり「ことりはいつも元気だよー。海未お姉ちゃんも元気一杯みたいだねー」ニコニコ

海未「ええ。私はいつでも...えっ」

ことり「どうしたの?」

海未「いえ、聞き間違いのようです...」アセアセッ

海未「(今、『海未お姉ちゃん』と聞こえたような...いやそんなわけありませんよね)」

穂乃果「それより早く学校行こうよ。海未ちゃんのせいで遅刻になっちゃうよ?」

海未「誰を待っていたと思ってるんですか...まぁいいです。ことり、行きますよ」テクテクテク…

ことり「うん!海未お姉ちゃん」

海未「っ...?」

ことり「どうしたの?」

海未「な、何でもないです」

ことり「そう?なんだか今日の海未お姉ちゃん変だね」

海未「それですよ!穂乃果!一体どういう事ですか!」クワッ

穂乃果「ひぃっ!?わ、私何かした!?」

海未「何かした?じゃありせん!どうしてことりが私の事を『海未お姉ちゃん』と呼ぶのですか!明らかにおかしいでしょう!」

穂乃果「け、けど可愛いからいいんじゃない?」

海未「可愛いのは認めますがこんなのことりじゃありません。ことり、今から病院に行きますよ」グイッスタスタスタ...

穂乃果「海未ちゃん!?」アセアセッ

ことり「ぇ...病院...?やだ...!」ジタバタ

海未「あっ、ちょっ、暴れないで下さい!」アセアセッ

ことり「うぅ...!やだ...!」ウルウル...

海未「っ...!」パッ

ことり「海未お姉ちゃんがイジワルする...」トテトテトテ...ムギュー

穂乃果「大丈夫だよことりちゃん...」ナデナデ

海未「穂乃果...本当は何か知っているんじゃないですか?」

穂乃果「(...もう隠しきれない...か)」

穂乃果「...今日の放課後...皆に話すから...それまで待ってもらっていい?」

海未「...わかりました。ことり」

ことり「っ...」ウルウル...

海未「どうやら私の勘違いだったようです。ほら、一緒に学校行きましょう」ニコッ

ことり「...うんっ」トテトテトテ...

海未「(妹のようなことりも悪くありませんが...やはり元に戻って欲しいですね)」スタスタスタ...

ー昼休憩時間・裏庭ー


真姫「...」ソワソワ

スタスタスタ...

真姫「っ...やっと来た」チラッ

穂乃果「おまたせ真姫ちゃん...」スタスタスタ...

真姫「急に来て欲しいなんか言うからびっくりしたわよ。どうしたの?」

穂乃果「これ...返そうと思って」スッ

真姫「...昨日あんなに駄々こねてたのに?」

穂乃果「やっぱりさ、普通のことりちゃんが1番だって気付いたの」

真姫「普通の...ねぇ」

穂乃果「こんなボタンでことりちゃんに好き好き言われてもちょっと困っちゃうし。今みたいな関係が1番いいよ」ニコニコ

真姫「ふーん...して、昨日はどうだったの?お姉ちゃんなことりは楽しめた?」

穂乃果「な、中々積極的で...///」アセアセッ

真姫「ふむ...お姉ちゃんなにこちゃんは積極的になると...それじゃあ結局『妹』のボタンは試してないの?」カキカキカキ...

穂乃果「あー...今朝間違えて押しちゃって...」

真姫「しょっちゅう間違えて押すじゃないの。じゃあ今もことりは妹状態なのね?」

穂乃果「その通りです...」ショボン

真姫「まぁいいわ。これでことりの実験は終わりよ。ありがとね」

穂乃果「真姫ちゃん、この実験の事なんだけど...」

真姫「...皆とことりに話すって言うんでしょ?」

穂乃果「っ!どうしてそれを?」

真姫「まぁことりがあんな感じになっちゃったしそろそろ隠し通せないしね。皆とことりに正直に話せばわかってくれるはずよ」

穂乃果「ありがと...けど皆怒るよねぇ...」ショボン

真姫「そりゃそうよ。けど穂乃果は1人じゃない。これを作った私も付いて一緒に謝ってあげるから安心しなさい」ニコッ

穂乃果「真姫ちゃん...!」ウルウル...

真姫「...にこちゃんに怒られる覚悟しなきゃね」ハァ

穂乃果「私も海未ちゃんに怒られる覚悟しなきゃ...」ハァ

ー放課後・アイドル研究部室ー


穂乃果「...」オロオロ...

にこ「ちょっと穂乃果、話があるって聞いたんだけど?まだなの?」

穂乃果「も、もう少しだけ待って!真姫ちゃんがまだ来てないから...」

絵里「凛、花陽。真姫はどうしたの?」

花陽「たしか委員会に出てから向かうって行ってたよね」

凛「話し合いだからすぐ済むとかなんとか言ってたにゃ」

穂乃果「(真姫ちゃん付いて来てくれるって言ったのに...ううん。これは私の問題なんだよね。私1人でも謝らないと...)」

希「ことりちゃん、今日は大丈夫みたいやね」

ことり「そうでもないよぉ...朝からお昼までの記憶がないし、ことり何か変な事してないか不安で不安で...」ショボン

希「そっか...海未ちゃん。ことりちゃん変な事してなかった?」

海未「変ではないですが可愛かったですよ?」

ことり「か、可愛...///」

希「いつも通りって事やん」

穂乃果「...皆、私の話を聞いて欲しいの」

海未「...ことりについてですね」

にこ「ことり...って最近おかしくなってるやつ?」

絵里「穂乃果何か知ってたの?」

穂乃果「...」コクンッ

凛「知ってたのに黙ってたのかにゃ?」

穂乃果「...ごめんなさい」

花陽「凛ちゃん。今から話してくれるみたいだから、ね?」

穂乃果「...実は...」

ー10分後ー


穂乃果「...って事なの。全部私が...やった事なんだ。ごめんなさい!」

にこ「そ、そんな話信じろっての?」アセアセッ

絵里「たしかに現実味がないけど...ことりの様子見てる限り信じるしかないわよにこ」

にこ「それもそうね...けど真姫ちゃん何て物作ってんのよ!」プンスカ

穂乃果「いろんなにこちゃんを見たいからって開発チームに頼んだらこうなったんだって」

にこ「え?私?」

希「まったく...素直じゃない真姫ちゃんも困ったもんやね。両想いなのに」

にこ「どどどどぅわぁれがよ///!何で私が真姫ちゃんと...両想い...///ほ、本当なの?本当に?ねぇってば希...?」ソワソワ

希「今そこ食い下がるとこやないって。つまり穂乃果ちゃんはことりちゃんの...属性?を変えて遊んでたって事やね」

穂乃果「うん...」

凛「属性...じゃあその装置使ったらかよちんもクールになったりツンツンしちゃうの?」

花陽「わ、私が?」アセアセッ

穂乃果「そうなる...のかも」

凛「ツンデレかよちん...凛はどんなかよちんでも好きだけどねー」ムギュー

花陽「凛ちゃん...///」ニコニコ

海未「...穂乃果」

穂乃果「...はい」

海未「...ただのイタズラでここまでやったのですか?」

ことり「海未ちゃん、そこまで怒らなくても...」オロオロ...

希「海未ちゃん言い過ぎやって...」オロオロ...

海未「いいえ、イタズラでは済まされませんからね。穂乃果、答えて下さい」

穂乃果「...確かめたかったの」

海未「確かめる...?」

穂乃果「...その、ことりちゃんが...」アセアセッ

海未「...」

穂乃果「...私の事どう想ってるのか」

ことり「え...?」

穂乃果「今言っていいのかわからないけど...私、ことりちゃんの事が...好きなの///」モジモジ

ことり「っ///」カァァァ

穂乃果「だけどここ最近海未ちゃんと仲良かったからことりちゃんは私の事どう想ってるのか知りたくて、そしたら偶然真姫ちゃんの装置見つけて...いろいろ試してたらこんな事に...」

海未「まったく...本当にあほのかですね」

穂乃果「あ、アホじゃないもん!これでもいろいろ悩んで、」アセアセッ

海未「いいえアホです!あほのかですよあなたは!どうして気持ちをはっきり伝えないのですか!」

穂乃果「そ、そんなの海未ちゃんに関係ないじゃん!それに海未ちゃんだって好きってはっきり言えないくせに!」

海未「っ...言えますよ」

穂乃果「じゃあ言えばいいじゃん!それで2人なんか付き合っちゃえば、」

海未「穂乃果、好きです」

穂乃果「...えっ?」

海未「...勘違いしないで下さい。私が好きなのは...穂乃果なんですよ///」カァァァ

穂乃果「えっ、ちょ、いや、う、海未ちゃん!変な事言ってる場合じゃないんだよ?私の事が好きって...」

海未「穂乃果がはっきり言えと言ったじゃないですか!」モジモジ

穂乃果「そ、そんなの嘘だよ!じゃあなんで最近2人だけで仲良くしてたのさ!」

海未「穂乃果の可愛さを語り合ってたのですよ!ねぇことり?」チラッ

ことり「そ、そうだけど...」オロオロ...

海未「だそうですよ?」

穂乃果「じゃあ...私の勘違いって事?」

海未「まったく...穂乃果のあほのかさには呆れてきますね」

穂乃果「で、でもまさか海未ちゃんが私の事、」

にこ「ちょっとー?」ジトー

希「ウチらいる事忘れてへん?」ジトー

海未「え?居たのですか?」

絵里「さっきまで会話してたじゃないの!」

にこ「まったく何なの?いきなり3人で揉めたかと思ったら告白合戦?あーやだやだ」

穂乃果「ご、ごめん...って凛ちゃんと花陽ちゃんは?」

にこ「あんた達の話が終わる前に真姫ちゃん連れてくるって言って出て行ったわよ」

ことり「そうなんだ...えっと、穂乃果ちゃん...?さっきのなんだけど...///」モジモジ

穂乃果「さっきの?」

ことり「ほら...ことりの事が好きっていうやつ...その...嬉しい」ニコニコ

穂乃果「っ///」

ことり「けど勝手にことりの事実験してたのは...許せないかなぁ」ムスー

穂乃果「ごめんなさい...」ペコッ

ことり「じゃあ...許すには1つだけ条件があります」

穂乃果「な、何!?何でもするっ!言って言って!」

ことり「...ずっとそばにいて下さい///」カァァァ

穂乃果「ことりちゃん...///」カァァァ

海未「ちょっと待って下さい!私の告白忘れてませんか!?」

穂乃果「え?あー...ごめ、」

海未「ま、ままま待って下さい!何も考えずに決めるのは早計ですよ!」アセアセッ

穂乃果「いやでも、」

ことり「穂乃果ちゃーん」ムギュー

絵里「...帰っていいかしら」ジトー

希「いやいや、真姫ちゃんからも話きかんと」

にこ「それにしても2人とも戻ってくるの遅いわねー」

ー1年教室ー


真姫「早く部室行かないと...」スタスタスタ...

真姫「(なんでこう話し合い程度が長引くかしらね...穂乃果に付き合うって行った手前遅れちゃったし...しかも装置を教室に忘れるなんて最悪...)」タッタッタッタ...

真姫「ロッカーの奥にっと...」ヒョイ

真姫「(間違えてボタン押さないように紙袋に入れてロッカーの奥に入れてたのが仇になったわね...早く行かなきゃ)」タッタッタッタ...

バンッ!
 
真姫「いたっ...!」ペタンッ

凛「んにゃっ!?真姫ちゃん大丈夫?」

真姫「あいてて...凛の方こそ大丈夫?ごめん、急いでて...」スタッ

凛「凛の方こそごめんなさい...怪我はない?」

真姫「大丈夫よ。それよりこんな所で何してるのよ」

凛「穂乃果ちゃんの話を聞いてたんだけど...なんだか揉め始めたからかよちんと一緒に真姫ちゃんを探しに来たの」

真姫「そうだったの。じゃあ装置の事は聞いてるのね?」

凛「うん。ことりちゃんも大変だねー」

真姫「...そういえば装置が入ってた紙袋は!?」キョロキョロ

凛「あそこだけど...紙袋から出ちゃってるね。穂乃果ちゃんが言ってた装置ってこれの事?」ヒョイ

真姫「ええ、ありが...えっ!?」

凛「真姫ちゃん?」キョトン

花陽「ふーたりーともー!」トテトテトテ...

凛「かよちんだー。真姫ちゃん見付けたよー」

花陽「教室にいたんだね。真姫ちゃん真っ青になってるけどどうしたの?」

真姫「大変よ...早く部室に戻らないとっ!」タッタッタッタ...

凛「ま、真姫ちゃん待ってぇぇぇえええ!」タッタッタッタ...

花陽「ま、また走るのぉ...」トテトテトテ...

ーアイドル研究部室ー


真姫「ことりっ!」ガチャ...

ことり「え?」キョトン

凛「真姫ちゃん待ってよー」テクテクテク…

花陽「ひゃぁ...ほへぇ...つ、つかれちゃ...」ヨロヨロヨロ...

絵里「3人ともそんなに急いでどうしたのよ」

真姫「穂乃果!ことりに何かなかった?」

穂乃果「何かって...別に何もなかったけど...」

真姫「そんなはずは...皆にもあの話したのよね?」

穂乃果「装置の事?したけど...」

真姫「なら話が早いわ。これを見て」ササッ

デジタル画面『???』

にこ「これが穂乃果の言っていた『萌え属性変換装置』?なんかクイズ番組で見る早押しボタンみたいね」

希「これを押すとことりちゃんが...ってこれ、はてなマーク表示されてるけどなんなん?」

穂乃果「え!?真姫ちゃんボタン押しちゃったの!?」

海未「という事はことりの属性が変わるのですか?」

真姫「廊下で凛とぶつかってね...」

凛「ご、ごめんなさい...」ペコッ

真姫「凛は悪くないわよ。それで急いで来たんだけど...本当に変わりないの?」

海未「先ほどまで話してましたが...特に変化などは見られませんよ?」

真姫「そんなはずは...」

絵里「真姫、間違って押したのは何のボタンなの?」

真姫「1番端にある黒いボタンよ...何の属性かは私にもわからないの」

にこ「作った張本人なのにダメダメじゃないの」ジトー

真姫「私は開発チームに頼んだだけだし...」オロオロ...

希「まぁまぁ両想い同士で喧嘩せんの」

真姫「え?そうなの?両想いなの?ちょ、希、本当?ねぇ」ガシッ

希「反応まで似てるなんてどこまで似た者同士なん...」アセアセッ

ことり「2人とも仲良しだねー」

花陽「ことりちゃん?本当に何ともないの?」

ことり「んー大丈夫だよ?痛いところもないし...あっ」

穂乃果「な、何!?」アセアセッ

ことり「穂乃果ちゃんの事...もっと大好きになっちゃったかも///」ニコニコ

穂乃果「へ?...もぅ!ふざけてる場合じゃないよ!」プンスカ

ことり「怒ってる穂乃果ちゃんも可愛いー///」ムギュー

穂乃果「ことりちゃんったら...」

真姫「呼び方も態度もいつも通り...じゃああのボタンは一体なんだったの...」

海未「見ての通りことりはいつも通りですし...試作品なのですから黒いボタンは故障していたのでは?」

真姫「そうならいいんだけど...一応持ち帰って調べてみるわ。穂乃果、海未。ことりの様子ちゃんと見ててよね」

穂乃果「うん。任せて」

海未「わかりました。ではそろそろ...練習はどうしますか?」

絵里「んー...なんだか色々あったしねぇ」

希「せやね。それに海未ちゃんは練習してる場合とちゃうんやない?」ニヤニヤ

海未「私がですか?」

希「穂乃果ちゃん取り返さんでいいの?」

海未「そうでしたっ!穂乃果!もう1度私の話を聞いて下さい!」

穂乃果「いやでも...」

ことり「穂乃果ちゃんはことりのだよー」ムギュー

穂乃果「ことりちゃん...///」カァァァ

海未「ことり!離してください!」

にこ「ま、真姫ちゃん...その...両想いって聞いたんだけど...」モジモジ

真姫「そ、それはこっちのセリフよ!にこちゃんこそどうなの?」

にこ「私は別に...き、嫌いじゃない///」カァァァ

真姫「っ///」

にこ「真姫ちゃんはどうなのよ!」

真姫「...嫌いじゃないし...むしろ...好きよ///」アセアセッ

にこ「っ///」カァァァ

凛「まったく...部室でイチャイチャするなんてどうかしてるにゃ」

花陽「ねー。そういえば凛ちゃん、今日の帰りご飯食べていかない?」

凛「いいねいいね!どこ行くの?」

花陽「こないだ行った所は?」

凛「えー?でも高くないかにゃ?」

花陽「実は...今日カップルは割引の日なの...///」

凛「かよちん...///」

絵里「...練習休みでいいのよね?」

希「いいんじゃない?」ニコニコ

ー数日後・待ち合わせ場所ー


海未「...」ムスー

海未「(ここ最近ことりと穂乃果が遅れてくるのが当たり前になってきましたね...待たされる身にもなってほしいものです)」

真姫「おはよう。海未」テクテクテク…

海未「ま、真姫?どうしてここ?」

真姫「ほら、数日前に装置を調べてみるって言ったでしょ?調査結果が出たのよ」

海未「あー...そんな事もありましたね」

真姫「何よ、人がせっかく調べてきたのに」

海未「ありがたいのですが、特にことりに変化は見られませんしやはり故障だったのでしょう?」

真姫「それなんだけど、」

穂乃果「海未ちゃーん!真姫ちゃーん!」タッタッタッタ...

ことり「待ってよ穂乃果ちゃんっ!」トテトテトテ...

穂乃果「おはよう!真姫ちゃんはどうしてここに?」

真姫「おはよう。海未に用事があってね」

海未「やっと来ましたか...2人とも、もう少し早く来れないのですか?」

穂乃果「私は早く出ようって言ったんだけどことりちゃんが...」チラッ

ことり「だって穂乃果ちゃんと少しでもイチャイチャしてたいんだもーん///」ムギュー

海未「はぁ...ノロケ話はいいです。行きますよ」スタスタスタ...

穂乃果「ことりちゃん、朝から抱き着かないでよー」ジタバタ

ことり「じゃあいつならいいの?」

穂乃果「...お、お家帰ってから///」

ことり「我慢出来るかなぁ...」

真姫「相変わらずねぇ...海未はもう諦めたの?」

海未「私だって最初は穂乃果を振り向かせる為に頑張っていましたが...その...」オロオロ...

真姫「どうしたのよ」

海未「...ことりが怖くて」ボソボソッ

真姫「どういう事?」

海未「私が穂乃果と2人きりでどこかに誘おうとすると真顔でいつどこに何時から何時まで行くのかと聞いて来たり...穂乃果が言うには1日に送ってくるメールや電話の数がすごいとか...」

真姫「こ、怖いわね」アセアセッ

海未「普通に穂乃果と仲良くするには別に何も言わないのですが...少しでも距離を縮めようとするとすぐことりが怒るので...」

真姫「まぁ好きな人を取られまいって焦ってるんじゃないの?」

海未「それだけだとは思わないのですが...」チラッ

ことり「穂乃果ちゃーん...あれ、なんだか雪穂ちゃんの匂いがする...」クンクン

穂乃果「今朝雪穂に抱き付いちゃったからね。ありがとーってつい」

ことり「...ことり以外にハグしちゃ...やいちゃうかも」

穂乃果「大丈夫だって!私が好きなのはことりちゃんだから///」

ことり「...しか...のかな...」ボソボソッ

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「ううん。なんでもないよー」ニコニコ

真姫「...」ジーッ

海未「ところで調査結果というのは?」

真姫「あぁ、忘れてわ。あの黒いボタンなんだけど、他のボタンのように属性変換じゃなかったのよ」

海未「じゃあなんのボタンだったのですか?」

真姫「開発チームが言うには、対象者に眠っている属性を活性化させるボタンだったらしいわ」

海未「ことりの眠る属性...なんなのでしょうね」

真姫「んー...母性とかじゃない?」

海未「たしかに前より穂乃果の世話を焼きたがってますし...そうかもしれませんね」

穂乃果「そういえば海未ちゃん海未ちゃん!昨日ことりちゃんと一緒に駅前に行ったんだけどね?洋菓子のお店が新しく出てたの」

海未「洋菓子ですか?」

穂乃果「うん。とっても美味しかったから今度3人で行かない?」

海未「ぜひ。行く時には声かけて下さいね」ニコッ

穂乃果「うん!それと他にも面白いお店たくさんあったんだよー」ニコニコ

ことり「...」ニコニコ

真姫「(ことりの母性...わざわざ調査するまでもなかったかもね。さてと...3人の邪魔になりそうだし先に学校行って、」

ことり「...ことりの...なのに...」ボソボソッ

穂乃果「ことりちゃん?何か言った?」キョトン

ことり「ううん。なーんでもなーい」ニコニコ

真姫「.........まさかね」

乙したー

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