モバP「そうだ、夢ヶ浜いこう」 (17)

ちひろ「……はい?」

P「前々からアイドルの原石を発掘に行きたいと思ってたんですよね。というわけで行ってきます」ガタッ

ちひろ「ちょ、ちょっと待ってください!しかも何であそこに!?」

P「え、ちひろさん夢ヶ浜知ってるんですか?」

ちひろ「あ……いや、知らないです、よ?」

P「Hahaha、変なちひろさんだなぁ」

ちひろ「あ?」

P「なんでもないです」

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ちひろ「……で、よりにもよって何で夢ヶ浜なんですか」

P「いやー。あの辺りって有名な私立の名門校があるじゃないですか。つまり…高スペックで俺のセンサーにティン!と来るような原石がゴロゴロ転がってるんじゃないかと」

ちひろ「そうですか。仕事しましょうね」

P「セイセイセイ、これを見てください」

ちひろ「?……なんですかこのレッスンしか書いてないスケジュールは」

P「向こう一ヶ月は大っきな仕事も無いですし。俺が居ない間でのアイドル達のスケジュールです。一人一人丁寧に作りました」

ちひろ「……それで?」

P「行ってきます」

ちひろ「ダメです」

P「なァんで!?」

ちひろ「そんな事罷り通ると思ってるんですか?」

P「通りますよ、通そうと思えば。今ザッと仕事の量調整してたら本当にこのスケジュール通りにしかさせる事ないんですもん」

ちひろ「いや…ですが…」

P「この一ヶ月事務所に来てみりあとか薫とかありすとかみじゅきとかと遊ぶのもいいですけど。どうせなら新しい可能性を見つけに行きたいんですよね」

ちひろ「でも……夢ヶ浜でしょう?」

P「ちょ…夢ヶ浜の何がそこまでさせるんです」

ちひろ「……わかりました」ハァ

P「おっ」

ちひろ「私も行きます」

P「おっ!?」

ちひろ「異論は認めません」ニコッ

P「いや、流石に事務所空っぽっていうのは…」

ベキッ

パラパラ…

P「」

ちひろ「異論は」

P「…無いです」



ザザーン


P「きたぜ夢ヶ浜……アイドル(予定の子)が俺を呼んでいる…!!」

ちひろ「…まさかこんなに早く来てしまうとは……」ハァ

P「というわけで先ずは腹ごしらえでしょう。おおっと都合よくドーナツ屋さん見っけぇ!!」ダダダダダダ

ちひろ「あ!ちょっと待ってください!……もう」タタタッ



P「こんにちわーっ」

「いらっしゃい」

P「……」ジッ

「……ええっと…?」

P「お姉さん、アイドルとか興味ありませんか」

「え、えぇっ?」

ちひろ「何やってるんですか」ポカッ

P「いてっ」

ちひろ「すいません……【マーブルドーナツ】?」

「はい。この街の名物なんです」

ちひろ「へぇ…知らなかったです」

P「そりゃそうでしょ。この街にはさっき着いたばかりなんですから」

ちひろ「…」

P「じゃあ…このマーブルスクリュー2つと、あと適当に2、3個包んでください」

「ありがとうございます」



P「なかなか美味しいですね、アイドル達にもお土産に買っていってやろうかな」

ちひろ「200人分ですか?」

P「……他のにします」

ちひろ「……」ハァ

P「…ちひろさんはやっぱりこの街を知ってるみたいですね」

ちひろ「えっ」ドキィッ

P「……何かあるんですか?」

ちひろ「……」

P「……」

ちひろ「…何も無いですよ」モグモグ

P「…そうですか」

ちひろ「…」

P「…」

ちひろ「…」

P「ん、何かいい匂いが…」

ちひろ「あぁ…多分あれでしょう」


ジューッ
アハハハ


P「バーベキューか…いやぁ、やった事無いんですけど楽しいんですかね?」

ちひろ「そうなんでふか?…ごくんっ…ふぅ。アイドルと山に行ったりするんでしょう?」

P「情けない話、いつだったか覚えてないんですけど昔から火が苦手だったみたいで…」

ちひろ「…そうですか」

P「ははは…」

P(…いつから苦手なんだっけ…?)

「いい匂いパフー!」

P「ん?」

ちひろ「げっ」

P「犬…?この街のわんこはピンク色なのか…聖來が聞いたらひっくり返りそうだな……」ヨシヨシ

「パフは犬じゃないパフ。【ロイヤルフェアリー】パフ~!」

ちひろ「……」

P「……」

パフ「?」


P「犬が喋った!?」


パフ「!」

ちひろ「喋りますよそりゃ。犬じゃなくて妖精なんですから……あ」

P「妖精ィ!?そんなんいるんですか夢ヶ浜!!」ガタッ

ちひろ「いや、今のは言葉の綾で…」

グゥゥ

P「ん?」

パフ「…お腹減ったパフ…」シュン

P「……えっと、ドーナツ食べるか?」

パフ「美味しいパフ!」モグモグ

P「お前は良く食べるなぁ…で、妖精なんだっけ?」ヨシヨシ

パフ「ロイヤルフェアリーパフ!」エッヘン

P「おぉ?」

ちひろ「…」

パフ「この人から懐かしい匂いがするパフ」クンクン

ちひろ「わわっ、やめてくださいよもう!」バッ

パフ「嫌われたパフ…?」

P「ちひろさんに限ってそれは無いでしょう。パフだっけ?こんなに可愛いのに」ナデナデ

ちひろ「昔から苦手なんですよその、そういう空気というかなんというか…」

P「?」

ちひろ「…ちょっとお花摘んで来ます」

P「あ、はい」

パフ「パフもお花摘みたいパフ!」

ちひろ「お手洗いです!!!!」




パフ「……」モグモグ

P「それでさ、お前はどこから来たの?迷子?」

パフ「パフはホープキングダムから来たパフ」

P「……ヨーロッパ?」

パフ「??」


「パフから離れるロマーーー!!」


P「んぁ?ふごふっ!!!?」ゴッ

「パフ、大丈夫かロマ!?」

パフ「お兄ちゃん!」

P「顔面が………鳥?インコ?」

「鳥じゃないロマ!」

P「インコが喋った!!!」

「インコじゃないロマ!!!!」

P「あぁ、インコは喋るか…」

「だーかーらー、インコじゃないロマ!!!!!!」

.



ちひろ「ふぅ…」

P「あ、お疲れ様です」

ちひろ「お疲れ様とか言わないでください…」

アロマ「……」モグモグ

ちひろ「……また増えてる…」

アロマ「ロマ?」

P「ちょっと聞いてくださいよちひろさん、犬のお兄ちゃんがインコって凄くないですか」

パフ「犬じゃないパフ!!」プンスカ

アロマ「インコじゃないロマ!!」プンスカ

P「あぁ、すまん。妖精だよな、ロイヤル…フェアリー?」

ちひろ「ソウデスネー」モグモグ

P「いや反応薄いですね…そもそも妖精いるって時点でもうなんか」ナデナデ

ちひろ「………というかその妖精さん達はアッサリ正体バラしちゃっていいんですか?」

パフ「…」

アロマ「……ボク達はただの動物ロマ」

P「……」

アロマ「頼むロマ」

P「…えっと…じゃあアイドルに向いてそうな女の子とか知り合いにいないか?教えてくれたら誰にもきみ達の事を言わないでおくから」

パフ「アイドルって何パフ?」

P「そうだな…世界に夢を運ぶ存在…かな」キリッ

アロマ「……」

パフ「…プリンセスプリキュアの事パフ?」

ちひろ「…」ブハッ

アロマ「パフ!それを言っちゃダメロマ!!」

パフ「ご、ごめんなさいパフ…」

P「プリキュア…どっかで聞いたような」

アロマ「あぁ…」

P「まぁなんでもいいけどさ。そのプリンセスプリキュアって子がアイドルに向いてるのか?」

パフ「言えないパフ」

アロマ「ロマ」

P「頼むよ。俺たちの仲じゃないか」

アロマ「まだ出会って2時間も経ってないロマ!」

P「悪いようにはしない、約束するから。ただちょーっと魅力を引き出すお手伝いをしたいだけなんだ」

アロマ「怪しいロマ…」

P「2人(匹?)ともさぁ…ドーナツ食べたよなぁ…?」

アロマ「ぐぐぐ…」

パフ「ずるいパフ!」

P「頼む!会うだけ、会うだけでいいから!」ドゲザ

ちひろ「…」



「パフー!アロマー!」
「あそこよ」
「ていうかさー、あの人たち誰?」


アロマ「タイミングが悪いロマぁ…」

パフ「パフ…」

P「成る程つまり彼女達がプリンセスプリキュアとかいうグループか何かというわけか」ガタッ

アロマ「察しが良すぎロマ!!」


P「おーい」タッタッタッ


「ええっ?」
「はるか、下がりなさい」
「怪しい…」

ちひろ「……」ハァ

P「君たちがプリンセスブルファルァッ!!?!?」ゴシャアッ

「「「……」」」

P「」

ちひろ「失礼しました~」ズルズル




.





P「……ここは…」

ちひろ「宿ですよ」ニッコリ

P「はぁ……って相部屋ですか!?そんな、俺、俺…!」

ちひろ「まさか変な事考えてませんよねぇ?」ニッコリ

P「すみません」

ちひろ「……」

P「そういえば…パッと見ただけだったけどあの3人は中々良いアイドルになりそうだ。ティンとキた……なのに何故その後の記憶が無いんだ…」

ちひろ「…」ニコニコ

P「まぁいいさ。制服って事はあの子達はノーブル学園の生徒という事か……?こうしちゃいらんねぇべらぼうめ。明日にでも早速スカウトに行かなきゃ」

ちひろ「プロデューサーさん。仮にスカウトできてもあそこの学校は全寮制ですよ」

P「え?そうなんですか?」

ちひろ「さっき調べたので」

P「か、通いながら活動してる生徒さんだっているかもしれない!」

ちひろ「はいはい、明日にでも事務所に帰りましょうね」

P「やーだースカウトするー!」

ちひろ「まったく…人の気も知らないで…」ハァ

すみません×プリキュアSSです
スレタイに書くの忘れてた…

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