【モバマスSS】  凛「私は貴方の空気清浄機」 (物理) (26)



凛「じゃあ、空気清浄機ならいいでしょ??」



モバP(何度目かの、担当アイドルからの告白。 それを何時もの様に断ると、凛は俺にそんな事を言い始めた)

凛「プロデューサーとアイドルだから一緒に居ちゃいけないなら、家具になれば良いんだよね?
それならずっと一緒の部屋に居られるでしょ。 うん、空気清浄機、悪くないかな」

モバP(凛は真顔でそんな訳の分からん事を言い始めて、一人で納得している…)

モバP(すまない…凛…、俺は其処までお前を追い込んでしまって居たのか……)


モバP(おかしくなってしまった凛をこれ以上追い詰めないように、俺はその提案を承諾した)


モバP(取り合えず話を合わせておいて、時が解決するのを期待したのだが……)


モバP(しかし凛は一旦は大人しく引き下がったものの、仕事が終わると家に帰る俺に歩いて付いて来た)




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モバP「凛…、お前、家に帰らないのか??」

凛「ん?帰ってるよ??」クビカシゲ

モバP「いや…そんな可愛い顔して不思議そうに首傾げられても… こっち俺の家の方だから…、
お前の家、都心の花屋だろ……」

凛「あはは、プロデューサーおかしなこと言うねw
私、プロデューサーの家の空気清浄機なんだから、プロデューサーの家に帰るに決まってるじゃない」


モバP「お、おう・・・そうか・・・」

モバP(刺激しないようにそれ以上触れずにいると、その内に家に着いてしまった)



モバP「まぁ……、狭い所だが…入ってくれ…」

凛「それじゃあお邪魔しまーす」

モバP(凛はそう言うと部屋の隅にトコトコ歩いて行き、そこに座ると大きく深呼吸しはじめた)

モバP(なるほど、空気清浄器と言う訳だ)

モバP(その後、俺が風呂に入ったり持ち帰りの仕事を片付けたりしている間も、
凛はニコニコしながら部屋の片隅で深呼吸していた……)

モバP(流石に食事はするし、トイレにも行くようだが、それ以外はずっと深呼吸……、
何だか雰囲気に凄味を感じて、自分の部屋なのに全く寛げない……)



モバP「じゃ、じゃあ俺は寝るけど…凛はどうするんだ…??」

凛「うん、私は空気を綺麗にしているよ。 空気清浄機だから。 気にしないで」

モバP「お、おう…そうか…(凛の事は、明日ちひろさんに相談しようか……?? いや、マズいか……)」


凛(すーーー、はーーー、すーーー、はーーーー)


モバP(真っ暗な部屋の片隅で、凛がひたすら深呼吸してる… めっちゃ眠りにくい……)

モバP(それでも何とか寝て、夜にトイレに行こうかと思って目を覚ましたら、
部屋の片隅で凛の大きな瞳が二つギラリと輝いていて、見た瞬間漏らしてしまいそうになった事は秘密だ……)





【翌朝】



モバP「…結局一晩居てもらったが…、悔しいが何かいい目覚めだ… 何かいい匂いするし……」

凛「おはようプロデューサー、いい朝だね」

モバP「…凛、寝てないのか……??」

凛「空気清浄機だからね!」

モバP(意味不明の返しをされても答えようがない、俺は長年のプロデューサー経験から、
この件には触れない方が正解だと、判断した)


モバP「お、おう…とりあえず朝飯食べて仕事行くぞ?? 用意してくれ」

凛「私、空気清浄機なのに出掛けなきゃいけないの??」

モバP「……アイドルでもあるだろ……学校もあるし…」

凛「一日中プロデューサーの家に居れるなら、学校辞めてもいいかなぁ…
アイドルも引退して空気清浄機に専念。うん、悪くないかも」

モバP「勘弁してくれ…『空気清浄機になるからアイドル引退します!!』なんて言っても誰も納得する訳ないだろ……」

モバP「それにそんな理由で学校辞められたら、親がプロダクションに怒鳴り込んでくるぞ…」

凛「それもそうだね、じゃあ、携帯用空気清浄機、ってコトで」

モバP「そこは譲らないんだな……」

凛「私のアイデンティティに関わってくるからね!!」




【モバP宅ドア前】


モバP「よし、忘れ物ないな??鍵閉めるぞー」

凛「うん、大丈夫だよ」

モバP「今日、ゴミの日なんだよな、半分持ってくれ、ほい」

凛「もう、空気清浄機使いが荒いなぁ…、まあ、別にいいけど」


モバP(そんなの会話の後、二人でゴミを抱えて門を出ると、
そこにはねじ式みたいなポーズをして暗いオーラを背負って、まゆが仁王立ちしていた)


まゆ「…これはどういう事ですかぁ…??
何で凛ちゃんがプロデューサーさんの部屋から出て来るんですかぁ…??」


モバP「うわぁ……何だかめんどくさい事になってきたぞぉ」

凛「あれっ、まゆじゃない、おはよう」

まゆ「あっ、おはようございます」


まゆ「じゃなくてぇ……挨拶してる場合じゃないんですよぅ…」
まゆ「モバPさんの家の前のゴミ捨て場がゴミの日なんで、漁ゲフンゲフン、
ちゃんと分別できているかどうかチェックしに来たら、何で凛ちゃんが部屋から出て来るんですかぁ…??」
まゆ「まさか、同棲を始めたんじゃないですよねぇ…そんな事言われたら、まゆは…まゆは…」ハイライトオフ

モバP「うーん…何ていったら良いのかな…」

凛「別に同棲って訳じゃないよ?? プロデューサーは空気清浄機を新しくしただけだよ??」

まゆ「……はぁ??どういう事ですかぁ…??」

凛「私、空気清浄機だからね、プロデューサーさんに新しく置いて貰ったの」

まゆ「あの……凛ちゃん、一体何を……」
凛「空気清浄機」

まゆ「アッハイ」



まゆ(ちょっと、プロデューサーさぁん、凛ちゃんどうしちゃったんですかぁ??空気清浄機って……)ボソボソ

モバP(実はカクカクシカジカで部屋に上り込まれてな……あんまり刺激したくないんでそのまま放置してた……)ボソボソ

まゆ(放置って……、言動が明らかに初期不良起こしてるんですけどぉ……大丈夫ですかぁ??)

モバP(まぁ、しばらくは様子を見る意味でそっとしておこう……、
幸い、俺の部屋に居れば監視は容易いしな…)

まゆ(……その間、凛ちゃんはプロデューサーの部屋に居るんですかぁ??)

モバP(ああ、変に刺激すると反応が怖いしな。親御さんには俺の方から連絡しとくよ…)

モバP(合宿って事にしとくけど……あんまり長引くとちひろさん達の方に話が行ってバレそうだな…
早く解決しないと……)


まゆ(そう……ですかぁ……)


モバP「うわっ、そんな事言ってたらこんな時間だ!!オイ、俺は仕事行くぞ!!お前らもちゃんと学校行けよ!!??」

凛「うん、わかったよ 合鍵の場所は把握してるから心配しないで」

まゆ「………」


モバP「いつの間にそんな場所を……。
わっ、やべ、遅刻しちまう!!じゃ、じゃあ、後で仕事場でなっ!!」ダッシュ

凛「はーい、またね」フリフリ

まゆ「………」




【夜・モバP宅前】


モバP「ふぃー…、今日も一日疲れたなぁ……」

モバP「凛も学校には行ったみたいだし、仕事もちゃんと熟しているみたいだ。
空気清浄機とか言い出した時はどうなる事かと思ったが…… まぁ、何とかなりそうだな…」


モバP「…部屋に居るかなぁ…居るんだろうなぁ…空気清浄機だし……」


モバP「やだなぁ…帰りたくないなぁ……」

モバP「いかんいかん、こんな弱気じゃぁ! 今日はキッチリ凛を説得して家に帰さないと!!」

モバP「このままでは担当の女子高生アイドルを部屋に連れ込んでいる変態プロデューサーの汚名を着てしまうぞ」

モバP「よっし、ちょっと強気で行くぞ! なぁに、俺とて100人以上のアイドルを選んでプロデュースする敏腕プロデューサー、
Jkの一人くらい容易く説得してみせるわ!!」クワッ

モバP「凛!! 居るか!? ちょっと話が有る!!」(ドアバァン)


凛「あ、プロデューサー、おかえりー」

まゆ「おかえりなさぁい、プロデューサーさぁん♪」


モバP「………なんでまゆまで居るのん…??」


まゆ「まゆ、全自動炊飯器になりましたぁ」

モバP「全自動炊飯器」


まゆ「はぁい、高性能なんですよぉ??お米研ぐ機能も付いてるんですからぁ♪」ニコニコ


モバP(………増えたっ……)アタマカカエ

凛「まぁまぁ、プロデューサーもそんなところに立ってないでさ、ご飯にしようよ」

凛「まゆ、じゃなかった、全自動炊飯器のご飯とても美味しいよ、
さっきちょっと摘まませてもらったんだけどさ、感動しちゃったよ」

まゆ「うふふ……お米が良いですからぁ、それに愛情たっぷり土鍋炊きですよぉ」

モバP「土鍋って……炊飯器どうしたの??」

まゆ「まゆが居るんだからもう要りませんよねぇ??リサイクルショップに出しちゃいましたぁ」

モバP「マジでか!?あれ結構値段したんだけど!!」

まゆ「まゆが居るから大丈夫ですよぉ…コレからはプロデューサーの食べるご飯は一日三回、まゆが炊きますからぁ」

モバP「ええー……、住み着く宣言きちゃったよ、これぇ……」

凛「そんな事よりさ、みんなでおかず作ろうよ、おかず。 ご飯だけじゃぁ寂しいしさ」

まゆ「うふふ、おかずも作っておいても良かったんですけどねぇ、炊飯器だから自重してましたぁ…、
プロデューサーと一緒ならいいですよねぇ??」


モバP(マジでか…、こいつら全く帰る気を見せないっ…!!)
モバP(一人だけならともかく二人となると……説得は困難だ……)
モバP(取り合えず今晩は大人しく認めるふりをして、翌日、職場等で一人で居る所を各個撃破するしかないか……)

モバP(取り合えず今は見っ……様子見っ……)


凛、まゆ(キャッキャッとはしゃぎながらおかずの用意)


モバP(ちなみにまゆが炊いた米はめちゃくちゃ美味かった……)





【更に翌日、仕事後】




モバP「よし…職場では説得の隙が無かったが、今日はまゆがテレビ番組のロケで遠方に泊まり込みだ」

モバP「このチャンスに凛を何とかして説得して、実家に帰さないとな……」
(コンビニ弁当二つ抱えて)



【モバP宅前】


仁奈「あっ!プロデューサーお帰りですよー!!」

モバP(俺が家に帰ると、この寒空の下のドアの前で、仁奈ちゃんがぶるぶる震えながら、
タライに洗濯板で俺のワイシャツや下着を洗濯していた)

モバP「仁奈ちゃん!? 何してるんだよ、こんな所で!?」

仁奈「せんたくきのきもちになってたですよ!!」

仁奈「仁奈もプロデューサーのお家にすみてーです!!
りんおねーさんやまゆおねーさんみたいに家具のきもちになれば、いっしょにくらせるですよね??」


モバP(アカン、童女が曇りなき眼でキラキラと俺を見つめてくる)

モバP「それにしたってこんな寒い中、外で洗濯しなくても…、ほら、おてて真っ赤じゃないか…、一旦止めて部屋に入ろう??」

仁奈「うう……仁奈、ダメですか……??せんたくきになれねーですか…??」
仁奈「せんたくきになれなかったら、お家においてもらえねーですか??
仁奈、またあの一人ぼっちのお家に帰らなきゃいけねーですか??」ウルウル

モバP「い、いや、洗濯して貰うのがイヤな訳じゃなくてね!!??
洗濯して貰うのはとても有難いけどね? 外は寒いしね!?」

仁奈「でも、おそとじゃねーと泡や水が跳ねるですよ……」

モバP「そ、そうだ!!お風呂場でやって貰おう!!温かくしてね!!」

モバP「ほら、中に入ろう!!」

モバP(仁奈ちゃんの冷たい手を取って部屋に入ると、異様な熱気が俺の顔面に直撃した)

モバP(何だこの熱気は、全開で暖房を付けてもこんな事にはならないぞ、
そう思った次の瞬間、飛び込んできた光景を目の当たりにして俺は総てを理解した)


モバP(俺の部屋の中には所狭しと、十数人のアイドルが俺を待ち構えて居たのだった)

響子「お帰りなさーい!プロデューサーさん。アイロンですよ、アイロンっ!!
スーツにアイロンがけしたらハンガーに吊るしておきますね??」
茜「寒かったですよね!?外!!ハイ!お茶です!!熱いですよ!!あ、私はポットです!!」
アーニャ「アー、仁奈、お風呂場使いますカ?Извините, пожалуйста、
今、水風呂にして冷蔵庫にしていますネ、ゴメンナサイ」


モバP「お前らなんで居るの……」

笑美「まぁまぁ、それは置いといて取り合えず食事にしようや!!ほら、たこ焼き焼けたで!!」
法子「なんかドーナッツ作る機械です!! デザートは勿論ドーナッツですよ!!」

モバP「粉物ばっかりかよ… 他の物食わせろよ……」

みちる「フゴ、フゴフゴ」

モバP「お前はパン焼いた端から勝手に喰ってるんじゃねーよ!!
ホームベーカリーの自覚あんのかよ!!」

志乃「うふふ、まぁ落ち着いて…ほら、まず一杯どう??」

モバP「志乃さぁん、年長者としてコイツ等にビシッと言ってやって下さいよ……(ゴクゴク)
あれ、めっちゃ美味いですね、このワイン」

志乃「一番良い奴だからねぇ、急いで仕舞わないと」

モバP「一番……良い奴…」

モバP(ダダダ、とダッシュで押し入れの前まで走り、開ける)

モバP「アーッ!!ワインセラーがねぇえええ!!!おまけに取って置きの一番高いワインがねぇええええええ!!!」

モバP「コラ!返せ!!戻せ!!この酔っ払い!!!」(力づくで志乃から瓶を取り返そうとする)

志乃「私、ワインセラーだから!仕舞ってるだけだから!!」(瓶を抱え込んで離さない)

モバP「そのワインセラー一方通行だろうが!!いや、出されても困るけどさ!!」

モバP「あー……もう他のワインも出しっ放しでどうすんだよ…
冬だから良かったけど…せめて押し入れの奥の冷暗な場所に置いておくか……」ゴソゴソ


美穂「あ、じゃあ、私が預かりましょうか??」


モバP「…美穂は押し入れの奥で一人で何してんの……??」

美穂「あ、扇風機になったんですけど、今は冬で使わないので押し入れに居ます!!
えへへっ、夏になったら毎日煽いであげますねっ!!」

モバP「……そうか……、よろしく頼む……」(押し入れソッと閉め)


モバP(もう駄目だ……全員普通じゃないっ……)ズーン


モバP(一体、何処からおかしくなったんだ… 凛の提案を受け入れてしまった所からだろうか…
それとも、度重なるアイドル達のモーションを全て拒んできた処からか……)


モバP(絶望に頭を抱え込む俺、そんな時、俺の肩に優しく手を置く一人のアイドルが居た…)


卯月「どうしたんですか??プロデューサーさん、お腹痛いんですか??」


モバP(そう、顔を覗き込んで優しく俺に尋ねて来たのは卯月だった…、俺はそこに救いを見た様な気がしたんだ…)

モバP「卯月ぃ…助けてくれぇ…みんなおかしくなっちまったんだよぉ……みんな、自分が家具とか言い始めたんだよ……」

モバP「卯月は普通だよな??そんな事言わないよな??」

モバP(そう、救いを求める様に聞いた俺に、卯月は申し訳なさそうに首を振ると、こう言った)

卯月「プロデューサーさん……すみません…実は私も家具として家に置いて貰おうかと思って来たんです……」


モバP(そう呟く卯月の声。  俺は何処か遠くでその声を聞いているような気がしていた……)

モバP(嗚呼卯月…、そうか、お前もか……)


モバP(俺がそんな風に落胆していると、卯月は他のアイドルが見守る中、俺のベッドにテクテクと歩み寄ると布団を捲り上げ、
中に入り込み、嬉しそうな声でこう俺に宣言した)


卯月「今日から電気毛布兼電気行火として頑張ります!!プロデューサーさん、よろしくお願いしますね!?♪」


モバP(その瞬間、周りのアイドル達が雷に撃たれた様な表情で固まった)

モバP(彼女達は皆思ったのだろう、『その手が有ったか』と)


モバP(気付くと、部屋に居るすべてのアイドルが血相を変えて、ベッドに寝転ぶ卯月に詰め寄っていた)

凛「卯月、残念だけどその役目は私が兼ねるよ、空気清浄機だけじゃ暇だったんだよね」

卯月「えー、何言ってるんですか?凛ちゃん。電気毛布を兼ねる空気清浄機なんて世界の何処にも売ってないよ??」

凛「来月、○芝から販売されるから。起死回生の為の極秘プロジェクトだから。いいからはよ」

卯月「い、いやです!!凛ちゃんのお願いでも此処は譲れません!!」


まゆ(ドアバァン!!)「話は聞かせてもらいましたぁ!!プロデューサーのご飯炊くために、ロケ先から勝手に帰って来ましたぁ!!
炊飯器の余熱で布団を温めれば良いのでは!?」


モバP「おまっ、勝手にって、何やらかしてくれちゃってんの!!??」


凛「土鍋入れるの??布団が蒸気でぐちゃぐちゃになるでしょ」

卯月「それ以前に食べ物布団の中に入れるのってどうなんでしょう……??」

仁奈「もう家具とかどうでも良いですからおふとんの中に入れて下せ―……、
からだが冷えて凍死者のきもちになりかねねーですよ…」(ガクガク)
アーニャ「ワタシもお願いします…。真冬にお風呂場で水風呂使って、
замораживание…凍え死にそうデス…」(ブルブル)

卯月「わっ、仁奈ちゃんもアーニャちゃんも冷たーい!!」


凛「ちょっと!!どさくさにプロデューサーのお布団に入らないでよ!!もしくは私も入れてよ!!」(グイグイ)

まゆ「そうですよぉ!!プロデューサーのお布団の中に入るのは、まゆの役目ですよぉ!!」(グイグイ)

茜「皆さん落ち着いて!!お茶でも!!どうですかっ!?」
法子「いっそのことお布団の中でドーナッツを作ってみるのはどうかなっ!?」
みちる「フゴ、フゴフゴフゴ!!!!!」
志乃「ベッドサイドにワインが有る生活…、素敵だと思わない…??」
美穂「せ、扇風機!!」


モバP(卯月が掟破りの切り札を切り出してしまったが為に、それを奪い合うアイドル同士の壮絶なキャットファイトが幕を開けた)

モバP(その後、一気に俺の部屋はアイドル同士の大乱闘で大騒ぎになり、目出度く近所の住人から警察に通報)

モバP(大家にも会社にも知れ渡り、大目玉をくらう事になった)

モバP(アイドル達は当然、ちひろさんや常務に説教を喰らう事になり、その後速やかにそれぞれ家へと帰された)



モバP(…それは良いのだが、当然、説教は俺にも及び、しばらくの間、謹慎and大減俸の沙汰が俺に下ったのだった……)



モバP(今では、家具の何もかもが無くなった暖房も布団も無い、まるで断捨離を済ましたかのような部屋でベッドの上で丸くなり、
寒さを堪えながらミニマリストとして一日を過ごしている。強制的に)

モバP(給料も減らされたので、新たに家具を買い直す訳にもいかず、俺はただひたすら)


モバP「寒い……」


モバP(と、色々な意味で凍えながら呟くのだった……)





【完】

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年02月18日 (土) 17:51:08   ID: wS7eleXc

東芝さん…電気毛布を兼ねた空気清浄機なんて作ってるから債務超過になりそうなんですよ…

2 :  SS好きの774さん   2017年12月09日 (土) 03:44:11   ID: n4ukMBPs

不憫なり

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