響「AC4?」【艦これ×AC4】 (26)

注意

・見ての通りの艦core
・キャラ崩壊
・ぶっちゃけAC4のセリフを艦娘に喋らせるだけのss
・ご都合設定
・フェニックスもといレイブン


それでもよければお付き合いください。

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電「司令官、お荷物が届いていますよ」

提督「ん? あぁ実家からか。すまないがそこに置いておいてくれないか」

電「わかったのです」ドサッ

響「なかなかに重そうな音だね。何が入ってるんだろう」

提督「んー……多分あれかな。開けて見てもいいよ」

響「なら遠慮なく…………これは、ゲーム?」バリバリ

提督「だろうな。大方、母さんが邪魔だからとこっちに送ってきたんだろう。あとで自室に置いとかないと。憲兵に見られたら大目玉だ」

響「ふーん」ガサゴソ

電「いっぱいあるのですね」

提督「昔はかなりしてたからなぁ。今は忙しくてできてないけど。またやってみようかな」

響「ん? これは……ロボットものかな?」

提督「うわ、懐かしいなそれ。アーマード・コアっていうゲームだよ」



響「アーマード……コア」

電「どんなゲームなのですか?」

提督「自分流のロボットを組み合わせて戦闘するっていう奴さ。シナリオが素晴らしいんだ」

響「……提督、これ借りてもいいかい?」

提督「うん? いいが、と言ってもテレビのあるところって食堂くらいだろ。ちゃんと時間を守ってやるんだぞ」

響「うん、任せて。なんだか、とても惹かれるんだ」

電「私も少し見てみたいのです。提督いいですか?」

提督「あぁ、今日は仕事も少ないし、作戦もないしね。一人でゆっくりとするよ」

響「ありがとう。行こう、電」

電「はいなのです!」タタタ

提督「……やっぱり、まだまだ子供だな。ふふ、さて仕事するか」

……甘かった、と言えばそれまでだ。

都合のよい展開は、世界の常であるというのに。




青葉「フンフフンフフーン、なーにか特ダネないですかーっと」

クイックイッ

青葉「ん? 響さんじゃないですか。どうかしましたか?」

スッ

青葉「ゲーム? これが何か」

ダッ

青葉「?」

青葉「なんで一言も喋らなかったんだろう……」

青葉「えっと、アーマード・コア……4?」


数日後

提督「今日の演習は……駆逐艦だけ? しかも一人……」

提督「楽だからいいけど、これじゃ演習の意味が……まぁいいか。じゃあ誰に行かせようかな。さすがに部隊全員ってわけにも……」

ガチャ

電「失礼しますのです。司令官」

響「…………」

提督「二人か、どうした?」

電「演習ですね。響ちゃんにやらせてみてはいかがですか?」

提督「ん? まぁいいけど……やれるか? 響」

響「…………」コクリ

提督「なんで無言なんだ……?」

電「了解です。では、ブリーフィングに入ります」パチンッ

ザーッ

提督「!?」

提督「スクリーンモニターなんていつ付けた!」

電「作戦を確認します。マグリブ鎮守府の演習相手を襲撃し、同組織のイレギュラー艦娘『海洋の狼』こと、若葉を撃破します」

提督「マグリブ鎮守府ってどこだよ。佐世保だよ」

電「若葉は致命的な性格負荷をかける事で、低い艦娘適正を補い、自身の戦闘力を限界以上に高めています。長崎県各地の艦隊勢力からエイユーと称えられるほどの相手です。まともに戦うには、リスクが大きすぎます」

提督「聞いたことないんだがそんな話」

電「彼女は一等駆逐艦初春型の三番艦です。彼女自身の装甲は、決して高くありません。作戦エリア内に入る前に、一気に叩いてください。以上、作戦の確認を終了します」

電「無事の帰還を」

響「…………」コクリ

スタスタスタ

提督「………いや、コクリじゃないんだが」

青葉「どーも、司令官。おはようございまーす」

提督「青葉か。お前、響たちがなんか変なんだが、何か知っているか?」

青葉「あ、あははー、実はですねぇー……ちょっとそのことについて話したくて」

提督「なんだ」

青葉「いえ、あのこの間響さんに一本のゲームを渡されたんですよ」

提督「ゲーム……アーマード・コアか?」

青葉「えぇはい。それでちょっとやってみたんですけど、結構面白くてですね。新聞にオススメとして載せてみたんですよ」

提督「……それで?」

青葉「……いろんな鎮守府の駆逐艦たちがちょーっと、んーかなり? 影響されまして……」

提督「まさか。ごっこ遊びのつもりか」

青葉「司令官さん、大本営からのメール、見ました?」

提督「いや、まだ確認してないが」カタカタ

提督「なんだこれは……『艦娘単体の強化に伴う戦力強化』?」

青葉「っていうの建前で、実は大本営で艦娘たちから要望があったんですよ。『団体の戦争ではなく、個人の決闘がやってみたい』と」

提督「……お前らってそんな戦争に飢えてたっけ」

青葉「腐っても軍艦ですからね。要はスポーツですよ。自身の限界を見極めたいとかそんなんじゃないですかね」

提督「適当な……どうせゲームに影響されたんだろう。大本営もなんでそんな」

青葉「最近は深海棲艦のの大規模な侵攻もないですからね。各々の意欲を高めようとかなんとかもあるんじゃないですか」

提督「さっきから曖昧すぎないか?」

青葉「いいじゃないですか、細かいことは。詰まる所みんな暇なんですよ」

提督「はぁ……まぁいい。飽きたらやめるだろ」

青葉「…………だといいですねぇ」

青葉の言葉は、不吉という一言だった。

どうにも追求する気になれず、そこで置いておいたのは、私の不徳に至る。

ただのゲーム。
娯楽的な利用価値しかない、安全なイベント。
その時はまだ、誰もがそう思っていた。

……私も含めて。




作戦エリア内に入る頃には、もう夕焼けが落ちようとしていた。
綺麗なものだ。これから始まることに比べ、どれほど美しい光景なのだろう。

『目標、作戦エリア内に進入……あっ』

オペレーターの電の声が驚愕に変わる。
すぐに状況を理解する。不測の事態、作戦では奇襲する手はずだったが。

『若葉、すでに臨戦態勢です! そんな…気付かれていた?』

「奇襲か、無駄な策だったな」

私もすぐに高速で海上を行く。
奇襲が失敗した今、こちらも気を引き締めなければ良い的だ。

『お願い、生き残って……!』

電の祈りを耳に残しながら、私は敵を目前に前進して行く。
自然と、口角が上がって行く気がした。

「悪いが、まだ[ピーーー]んのだ。貴様らの所為でな!」

「…………」

「不意打ちとは、犬に相応しい所業だ。容赦せん、行くぞ!」

「!」

敵の弾幕が私目掛けて撃ち放たれる。
急速に横へと推進し回避運動を取りながら、自身の装備である12.7連装砲の引き金を引く。

敵の艦娘は素早く動き回りながら弾を避けて行く。

グルグルと二匹の猫が互いの尻尾を追うように旋回し続ける。

これではキリがない。向こうもそう思ったのだろう。同時に互いの正面へと突っ込んだ。

「理に適った動きだ。フェニックス、侮れんな」

「…………!」

右へ、左へ、そしてまた右にフェイントをかけて前に突っ込みながら主砲を打ち続ける。

「足掻くな、運命を受け入れろ」

若葉が後退する。
追うにも、銃撃が激しく極力被弾しないようにするので精一杯だった。
砲弾に掠りながらも、私は引き離されないよう進む。

「終わらせる」

その言葉と共に、若葉は魚雷を発射させる。
当たれば大打撃が免れないだろう。

「…………」

だが、こんなところで、負けるわけにはいかないのだ。

急速前進。

「前に出るか。面白い」

砲弾が頬を掠める。
まだだ、こんなものでは終わらない。

魚雷が近くで連続に爆発する。
その水しぶきに乗じて、副砲である高角砲を放った。離れたこの距離、撃ち抜くには十分な程だった。

「ぐあっ!」

威力は低いが命中率には主砲より上をいく高角砲。
それを受け怯んだ敵に次は主砲の砲弾を浴びせる。

「ぐっ、押されている?」

「…………」

口数の多い相手だ。
突然の反撃に逃げ惑う敵を撃ち続ける。相手はペースを崩しているのだ。動きが単調になり、その姿はもはや的そのものに等しい。

「消えろ、消えろ、消えろ!」

敵も負けじと反撃を行うが、反射だけで行うが射撃に意味などない。
必要最小限の動きだけで回避できる。

「見えている……のか……?」

「……!!」

「!! 終わりだ、これで、これで!」

再び魚雷を発射させ、私の動きを縛るように包囲射撃を行い始める。

それでも私は、前に進み続けた。

飛ぶように、敵へと。

「神よ……どうして……正義はそれなのに」

それは、無意識に出た言葉なのだろう。

だが何であろうと、言外の敗北宣言に他ならなかった。

最後の一撃、主砲で狙いを定め、タイミングを計り、引き金を引く。

魚雷だ起こす爆音、激しい砲撃、しかし頭の中はとてもクリアだった。

最後に、若葉が何か呟いたように思える。


「その力で、貴様は何を守る……?」


私はこの時、なんて答えただろうか。

ありきたりだったかもしれないし、冗談交じりに奇をてらった回答だったかもしれない。そもそも、答えなど持ち合わしてはいなかった気もする。

私が撃ち出したの砲弾は、敵に直撃し、彼女はそのまま戦闘不可能になった。

「終わりか……あるいは、貴様も……」

その言葉の続きを、終ぞ私は聞くことがなかった。

『ミッション終了。帰還してください」

電の言葉に従い、私は若葉に背を向け、帰還行動に入る。

連装砲を持つ手が、今になって汗を滲み込ませた。
心臓が高鳴る。鼓動が、もっと、もっととさらなる戦いを求めている。

私らしくもない。

だが、悪くはない。いや、快感とすら言うべきだろう。

そんな想いを胸に秘めながら、私は作戦エリアを離脱していった。




提督「………」

青葉「………はは、は?」

提督「何だ……これは」

青葉「か、艦core」

提督「…………」

青葉「あはは……」


続く

書き溜め終わり

スス20回くらい倒したら続き書く

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