トール「認識阻害使えば屋外プレイもし放題ですよね」 小林「え」 (48)

~電車~


ガタンゴトン


小林「はぁ……昨日のお酒が残ってるから通勤辛いなあ……」

小林「かと言ってトールに送ってもらうと腰に来るし……」


ザワザワザワ


小林「……」

小林「それにしても、今日はやけに人が多いな」

小林「何かイベントあったっけ……」


ギュウギュウ


小林「うう、カーブの度に人に押されて苦しい……」

小林「早く駅に着かないかな……」


「小林さん」


小林「え?」



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小林「あれ、おかしいな、トールの声がした気がしたんだけど……」


ギュウギュウ


小林「うわっ、また押されて……!」

小林「……あれ、けど今はカーブじゃなかった気が」


「ふふふふふ」


小林「……もしかして、トールいるの?」


「あれ、ばれちゃいましたか」


小林「そりゃばれるって、声が聞こえるんだから」

小林「というか、こんな所で何やってるのさ、窮屈じゃないの?」


「人間の姿のまま認識阻害使ってるので平気ですよ~」


小林「何でそんな事を……」


「……」


小林「トール?」


「ふふふ、ここなら小林さん、逃げられませんよね」


小林「逃げられないって……何言って」ピクッ

小林「……トール?」


「……」サワサワ


小林「な、なにやってるの?」


「……」サワサワ


小林「トール?お尻触るのやめてよ」


「……」サワサワ


小林「……怒るよ?」

「怒ってもいいですけど、独り言言ってる変な人って思われますよ?」


小林「くっ……」


「ふふふ、触り放題ですね、小林さん……」ツー


小林「ちょ、どこ触ってるの……!」


「声、大きいですよ、小林さん……」


小林「うぅっ……」


「小林さんって、どうして男物のスーツ着てるんですか?」


小林「そ、それは、楽だから……」


「ふふふ、ほんとにそれだけですか?」


小林「どういう意味さ」


「ほんとは、えっちな指がここのチャックを開けてくれないか、期待してそんな恰好してたんじゃないですか……」


小林「ば、ばかっ!そ、そんなとこっ……」


「声、周りの事に聞こえちゃいますよ」

小林(くっ、確かにさっきから周りの人達がこっちをチラチラ見てる気が……)

小林(こうなったら、前のチャックだけでも死守しないと!)

小林(両手でガードして……)


「あれ、小林さん前を抑えてどうしたんですか?」

「おしっこを我慢してるのでしょうか?」


小林(その手に乗るか、電車を降りるまで守りきれば私の……)


「じゃあ、こっちを頂きますね?」レロォ


小林「ひゃっ!?」ビクッ


「ふふふ、小林さんの首筋、甘くておいしいです……」レロォ

小林「や、やめろって!」ボソボソ


「んっ、おいしいです、こばやしさぁん♪」ペチャペチャ


小林(うう、こうもしつこくされると、変な気持ちに///)

小林(けど、これ以上身動きできないし、あまり動くと周りの人に気づかれる///)


「あー、手がお留守になっちゃってますよ、小林さん……」


小林「え、あっ」


「開けちゃいま~す♪」ジジジ


小林「お、おい、それ洒落にならないからっ」ボソボソ

「ほらほら、えっちな指が隙間から侵入しちゃいますよ~」

「大丈夫です、じっとしていればすぐ終わりますから、ね?」


小林(だ、駄目だ手でガードしてると首を責められるし、首に気が向くと隙間に指が……)

小林「と、トール?ほんとに止めよ?ね?」


「……」


小林「ちゃんと判ってるからさ、これ冗談だよね、あはは、面白かった、だから、ね?」


「……」


小林「そ、そうだ、これからは毎朝トールに送ってもらうようにするから」

小林「それでいいでしょ?ね?ね?」


「……」

小林「ト、トール?」


「……どうしましょう、小林さん」


小林「な、なにが?」


「私も、ちょっとした悪戯のつもりだったんです」

「ちょっとビックリさらようかなーってだけのつもりだったんです」


小林「そ、そっか、そうだよね」ホッ


「けど……」


小林「え?」


「けど、小林さんが怯えたような声であんな事言うから……」

「縋るかのような声であんな事言うから、私、私……」

「す、凄くゾクゾクして、興奮してきちゃいました……」


小林「は?」


「と、止まりません、すみません、ごめんなさい……」ハァハァ

「小林さん、好きです、大好きです」


小林「う、うわあ、再開するなっ」ボソボソ


「ごめんなさい、小林さんごめんなさい」

「指、入れちゃいますね、チャックの中に入れちゃいますね」


小林「だ、駄目だって、そこはっ///」


「駄目じゃないですよね、だって、だって小林さんも興奮してますよね」

「判りますよ、だって小林さん、汗かいてます」ペロォ

「いっぱい匂いが出てます、この匂いは、発情してる匂いです、ふふふ」レロォ


小林「そ、そんなわけ……んぁぅっ///」


「あははは、小林さん、こんな満員電車の中で発情して、変態みたいです、ふふふふ」

「ほら、声抑えないと、みんな見てますよ、気づかれちゃいますよ」

小林(うう、駄目な兆候だ、変な気持になってきた)プルプル

小林(それに、怖くて周りが見れない、気づかれてるかな、気づかれてないよね)プルプル

小林(何とか声を出さないようにやり過ごさないとっ)プルプル

小林(冷静に、冷静に……)ハーフーハーフー



「小林さんのここ、凄く熱いです、私の指でこんなになってくれてるんですね」ハァハァ

「ねえ、小林さん、姿は見えてないですけど、私は今」ハァハァ

「メイド服ですよ」ハァハァ



小林「……!」ビクン



「ほら、衣擦れの音が聞こえますよね」ハァハァ

「小林さんは、メイドにこんな事されちゃってるんですよ」ハァハァ

「満員電車の中でメイドにこんな事をされてるんですよ」ハァハァ

「メイドのいけない指で……」ハァハァ

「こんな所をさわられてるんですよ……」ハァハァ



小林(あ、やばい、やばいやばいやばい)

小林(これやばい)

「小林さん、メイドにもっといけないことされたいですか」

「だったら、だったら命令してください」

「もっと気持ち良くしてって、命令してください」

「そうしたら、わたし、わたし」


小林「わ、私は///」プルプル


「ほら、言っちゃいましょう、小林さん」チュッ


小林「んっ///」ビクッ



「小林さん、小林さん、小林さん」チュッチュッチュッ

「私は、小林さんのメイドですから、どんな事でも、してあげられますよ」

「どんな事でもです」

「どんな事でも」


小林「あ、う///」


「さあ?」

小林「……と、とーる///」プルプル


「はぁい♪」


小林「わ、私は///」プルプル


「私は?」


小林「///」プルプル


「さあ、小林さん、正直になりましょう?」


小林「///」プルプル


「さあ、さあ、さあ!」


小林「い、今すぐ///」プルプル

小林「私の股間から手を抜いて///」プルプル


「……はい?」

小林(よ、よし、何とか欲求を抑えきった///)

小林(い、今のは危なかった、雰囲気に流されそうになった///)

小林(トールの姿が、メイド服が実際に見えてたら、やばかったかも///)

小林(けど、けどこれでトールも手を引いてくれるはず)ハーフーハーフー

小林(ふー、あとは私の身体のほてりがさめるのを待つだけ……)フー


「……」


小林「……トール、あの、早く手を抜いてくれると」

 


「いやです♪」



 

この時、偶然電車に乗り合わせていたケツァルコアトルはこう語る。


「あの時、小林さんは欲望に流されずトール君を制止したんだよ」

「これは大したものだと思ったね、あの状況だと普通は性欲に流される」

「けど、彼女は自分の理性をはっきりと示して見せた」

「凄いよ」



「え?そのまま諦めるかと思ったかって?トール君が?」

「うーん、やはり君達は判っていない、トール君というドラゴンを」

「そりゃ、あんな返事されてしまうと普通は勝負ありだよね、普通は」

「でもこれはトール君の話だよね」



「トール君はね、その場で小林さんを押し倒したんだよ」

「うん、そうだよ、満員電車の中で」

「もうメチャクチャだよね」

「それからはもう、馬乗りだよ」

「うん、レズレイプみたいに、形振り構わずぺろぺろちゅっちゅと」

「小林さんも流石に声を抑えられなくてね、ヒドいもんだったよ」



「私もドラゴンやってる訳だから、トール君の伝説的行動は色々と聞いてたんだけどね」

「やっぱり実際に見ると鬼気迫るって言うか」

「憧れるよね、同じ種として」

~会社~


小林「……酷い目に合った」

小林「何とか持病の発作で倒れたって事で言い訳しておいたけど……」

小林「うう、恥ずかしくてもうあの時間帯の電車に乗れない……」

小林「……」

小林「はぁ、帰ったらトールをこっぴどく叱らないとね」

小林「取りあえず、仕事するか……」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタ


小林「ふー、何とか一段落……」


「コバヤシー」


小林「え?」

小林「……」キョロキョロ

小林「……」キョロキョロ

小林「気のせいかな、今カンナちゃんの声が聞こえた気が……」

 

クイックイッ


小林「え、誰かがズボンの裾引っ張ってる……」

小林「……」

小林「……」

小林「もしかして、カンナちゃんそこにいるの?」


「いるー」


小林「駄目じゃないか、勝手に会社まで付いてきちゃ……」

小林「というか、カンナちゃんは認識阻害使えないんじゃなかったっけ?」


「おぼえたー」


小林「そ、そっか……うーん、参ったなあ」

小林「会社にいても何も面白い事ないよ?暇なだけだよ?」


「……いい、コバヤシといっしょにいたい」


小林「もう、仕方ないなあ」

小林「じゃあ、なるべく私のそばにいるんだよ?」


「わあいー」

 

「コバヤシのあしー」ペタペタ


小林「はいはい、足だね、足」カタカタカタカタ


「くつぬがすー」ゴソゴソ


小林「別にいいけど、無くさないでね」カタカタカタカタ


「くつしたぬがすー」ゴソゴソ


小林「もう、くすぐったいなあ」カタカタカタカタ


「……」クンクン


小林「……カンナちゃん、きたないよ」カタカタカタ


「……」クンクン


小林「もう、子犬みたいだなあ、カンナちゃんは」カタカタカタ


「……」ペロッ


小林「う……」

小林「カンナちゃん?」


「なにー」


小林「今、何かした?」


「なにもしてないー」


小林「……そっか」

小林(気のせいかな、何か温かい物で足の指を包まれた気が……)


「コバヤシー」


小林「え、なに?」


「コバヤシからトール様の体液の匂いがする……」


小林「う……」


「どうして?」


小林「えーと、それは、話せば長くなるんだよ」


「グルーミング?」


小林「グルーミング……毛繕いか、うん、まあそんな感じだね」


「……わかったー」

「じゃあ、私もコバヤシをグルーミングするー」

「するー」ヨジヨジ


小林「ちょ、カンナちゃん身体によじ登ってこないで」

小林「私、ほら、仕事中だし、降りようね」ムニュッ

小林「……ん?」


「つかまったー」ブラーン


小林「……うーん、気のせいかな、何かむにゅっとした感触が手に」

小林「まさかとは思うけど、カンナちゃん」


「なに?」


小林「……服着てないの?」


「うん、さっき認識阻害使ったら抜けた」

小林「ううーん、そっか、脱げちゃったのか……」


「抜けたー」


小林「まあ、見えないんだから大丈夫……なのかな」

小林「けど、もし誰かとぶつかったりして認識阻害が解除されたら……」

小林「下手すると私は全裸の幼女を会社に連れ込んだ変態って事に……」

小林「かといって、ロッカーとかに閉じ込めるとかは論外だし……」

小林「……」

小林「よし、カンナちゃん、私の膝の上に座ろうか?」


「わーい、コバヤシのおひざー」ヨジヨジ


小林(体制的にちょっときついけど、こうしとけば誰にもぶつからないだろうしね)

「わー、コバヤシの机の上、変なものでいっぱいー」


小林「触っちゃだめだよ、お仕事の道具だからね」カタカタカタカタ


「なに叩いてるの?」


小林「んー、これはね、文字や数字をこの箱の中に記録させる為の道具なんだよ」


「文字や数字を、きろく……日記みたいなもの?」


小林「ああ、まあ、近いかも」

小林「毎日の進捗を記録して最後まで完成したら提出、みたいな感じだね」


「おおー」


小林(うーん、カンナちゃんやっぱり暇なんだろうなあ)

小林(けど、あんまり相手してあげてる時間もないし)

小林(そうだ)

小林「カンナちゃん、お菓子食べる?自販機に幾つか売ってあるから、買ってこようか?」


「いいの?」


小林「うん、私もちょっと休憩入れたかったしね……ちょっと行ってくるから椅子の上で待っててよ」


「わかったー、まってるー」


 

「コバヤシ、いっちゃった」

「……」

「毎日のしんちょくを、きろく」

「日記」

「……うん、覚えた」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ


「ふー」

「これでコバヤシの仕事も少しすすんだはず」

「えっと、きろくは……このボタン?」ポチー

メール宛先:社内All

メール題名:おふろ

メール本文:

私はカンナカムイ、コバヤシの家に住んでいる雌である。

コバヤシは、昨日も私の身体に触れてきた。

その指先は凄く優しくて、私は耐えられず何度も身もだえしてしまう。

逃れようとしてしまう。

けれど、コバヤシは私を逃がさなかった。

容赦なく押さえつけられヌルヌルの液体を体に塗られ、私の火照った身体は隅々まで、余す事無く蹂躙された。

昨日も同じ目にあった。

明日もきっと同じ目に合うのだろう。

最初は戸惑っていたが、最近はすごく気持ちがよくなっている。

楽しみになってきている。



私をこんな気持ちにさせる人間は、コバヤシがはじめてだ。

一緒に居たい。

ずっと一緒に。

だから私は今日、コバヤシの会社に来ている。

コバヤシからは「どうして全裸なの」と笑われてしまった。

けど、コバヤシは許してくれた。

全裸でも許してくれた。

そんな優しいコバヤシが大好きです。

小林「カンナちゃん、チョコしかなかったけど、いいかな?」


「おかえりコバヤシー、チョコすきー」


小林「そっか、じゃあ、はい、もう一度膝においで?」


「うんー」モグモグ


小林「美味しい?」


「甘くておいし、コバヤシも、お口あーんして?」


小林「ん?私にもくれるの?ありがとね」アーン


「んー」チュー


小林「んぐっ!?」


「ちゅっ、ちゅっ、んっ……」


小林「ちょ、カンナちゃ、んぐぐっ」


「ぷはー」


小林「な、なにやってるのカンナちゃん!?」


「え?チョコ、甘くなかった?」


小林「も、もう、口移しはやめようよ……」

小林「取りあえず、仕事に戻ろう……」カタカタカタ


「コバヤシ、がんばれー」


ザワザワザワザワ


小林(……あれ、なんだろ)

小林(何か騒がしい気が……トラブルかな?)

小林(手伝った方がよいかもしれないけど……)

小林「……」チラッ


「……」モグモグ


小林(今日はカンナちゃんがいるから、やめとこっと)

~数時間後~


小林「ふー、これはちょっと長引きそうかも……」カタカタカタ

小林「カンナちゃん、今日はちょっと帰るの遅れそうだけど、お腹は……」カタカタカタ


「……」


小林「カンナちゃん?」

小林「おかしいな、重みは感じるのに返事がない……」

小林「寝ちゃったの?」


「……」zzz


小林「はあ、もう、しょうがないなあ……」

小林「というか、ずっとカンナちゃんを膝に乗せてたから、膝に負担が……」

小林「……」グググ

小林「駄目だ、カンナちゃんを抱きかかえて起き上がろうとしても、腰が動かない……」

小林「まいったなあ、これ……」


「……」モゾ


小林「あれ、カンナちゃん起きた?」

「むにゃむにゃ、コバヤシのにおいー」スリスリ


小林「うう、そんな所に顔こすりつけたらくすぐったいって」


「いいにおい、あんしんする」ポー


小林「寝ぼけてるの、カンナちゃん」


「……コバヤシ」


小林「ん?」


「いれていい?」


小林「え、なにを?」


「しっぽ」


小林「ん、ちょっと待って?え、何処に?」


「コバヤシのにおいがいっぱいするトコロに」

「あのね、私ね、コバヤシの匂いがいっぱいするトコロにしっぽを入れたいのー」

「つんつんしたい」

「私達の種族では、そうしてる」

「好きな人にそうしてる」

「私はコバヤシがすきー」

「コバヤシは私のこと好き?」


小林「いや、私もカンナちゃんは好きだけど……ちょっとだけ落ち着こう?」


「わーい、コバヤシも私の事すきー」

「じゃあ、いれるー」


小林「待った、待って、え、ちょ、あれ、私いつの間にかスラックスのチャックあいてる!?」

小林「い、いたたた……こ、腰が痛くて押しのけられない……」


「そーっと入れるのー」シュルルッ


小林「ひゃっ」

小林(う、わ、スラックスの中に尻尾入ってきた)

小林(カンナちゃんの細長い尻尾が)

小林(く、くすぐったい……)


「コバヤシのにおいー、いいにおいー」ギュー


小林「だ、駄目だってカンナちゃん悪戯したらっ」


「いたずらじゃない、好きだからしてる」


小林「好きなのはわかったから、もうやめとこ?」


「んー……」


小林「ここ、会社だしさ、ね?」


「……」


小林「判ってくれた?」


「……えい」ニュルッ

「次の瞬間、私の下着の中に何かが侵入してきた」

「妙に暖かいそれは何か少し濡れていて」

「にゅるにゅるにゅると下着の中を這って進んだ」


「その事に対して危機感を抱くよりも前に、私の背筋に電流が走った」

「体を折り曲げて、思わずカンナちゃんに密着する」

「……うそ、なにこれ、きもちいい」

「にゅるにゅるが、凄く気持ちいい」

「え、カンナちゃんの尻尾だよねコレ」


「カンナちゃんは言ってた」

「好きな人の匂いのする所を尻尾でつつくって」

「それって、もしかして」

「もしかして」

「交尾?交尾なの?」

「って事は、あの尻尾ってカンナちゃんの生殖器?」

「いや、いやいやいやそれは流石に……」


「そこまで思考した所で、尻尾の先端がピタリと止まった」

「あ、やばい、そこはやばい、そんな所をあのにゅるにゅるで触れられると、私、私は……」

小林「か、かんなちゃん……」


「コバヤシー、身体が熱いの、大丈夫?」


小林「う、うん、だいじょうぶだからさ、も、もう、やめよ?」

小林「カンナちゃんが私のこと好きだってのは凄く良く伝わったから、ね?」

小林「これ以上されたら、わ、わたし、困った事になっちゃうから」


「コバヤシ、ふるえてるー」


小林「うん、ちょっと怖くてふるえてるんだ、ほ、ほら、はじめてだしさ」

小林「カンナちゃんはやさしくてよい子だから、私の言う事聞けるよね?」

小林「ね?」


「……」ゾクゾクッ


小林「あ……」

「それから終業までの時間、私は自分の机で突っ伏して過ごした」

「多分、声は漏れてなかったとは思う」

「ただ、不自然な痙攣はしていたかもしれない」

「何からにゅるにゅると液体が滑るような音も、もしかしたらしていたかも」


「幸い、同僚達は誰もその事には触れないでいてくれた」

「不自然なほど、触れないでいてくれた」


「7回ほど大きな波に襲われて、そこでカンナちゃんは満足してくれた」

「気を失わなかった自分を少し褒めてあげたい気分になった」

~数日後~

~自宅~


トール「小林さーん、まだ怒ってます?」

カンナ「ごめんコバヤシ……あんなに怒るとは思ってなかった……」

小林「……」

トール「もう認識阻害は悪用しませんから……ね?」

カンナ「やくそくするー」

小林「……」

トール「ほら、今日は小林さんが好きなオムライスですよ?ハートマークも書き込んじゃいますっ」

カンナ「私のも食べる?」

小林「……はぁ」

トール「あ」

カンナ「コバヤシ?」

小林「もう、ほんとに今回だけだからね?」

小林「次やったら、本当に絶交だよ?」

トール「はい!」

カンナ「うん!」

小林「じゃ、まあ食事にしよっか」

トール「はい♪」

カンナ「おなかすいたー」

小林「あれ、カンナちゃんの分、随分量が多いね」

トール「そうなんですよ、最近カンナは食べる量が多くて」

カンナ「うん、ひとりぶんじゃないから」

小林「そっか」

トール「はい、小林さんスプーンです」

小林「ありがと」

カンナ「……」モグモグ

小林「……ん?」

トール「どうしましたか、小林さん」

小林「今、カンナちゃん変な事言わなかった?」

トール「え?何か言いましたっけ」

小林「うん、確か1人分じゃないとか……」

カンナ「にんしんしたから、ふたりぶんー」モグモグ

小林「そっか」

トール「はい、小林さんケチャップでハート書いちゃいますよ~」

カンナ「……」モグモグ

小林「……」

トール「……」

トール「え」

小林「え」

カンナ「……?」モグモグ

トール「カンナ、妊娠したんですか?」

カンナ「うん、はらんだー」

小林「だ、誰の子を!?」

カンナ「コバヤシのこどもはらんだー」

トール「……」

小林「……」

カンナ「おいしー」モグモグ

数ヵ月後、カンナは卵を1つ生んだ。

りっぱな卵だった。

卵は小林とカンナに数日間温められ、その卵からは女の子が孵化した。

小さな角を備えた、人間の女の子だった。

カンナ「おんなのこなのー」タカイタカーイ


バブー


小林「うわあ、可愛いなあ……ほら、トールも見てよ」

トール「ええ、可愛いですねえ、けど私が産む子の方がきっと絶対確実に可愛いですよ?」

小林「はいはい……身重なんだから、そうカリカリしない」

トール「だって、最近小林さんは卵ばかり見て私の相手してくれませんでしたし……」ウジウジ

小林「ごめんね、初めてだからちょっと過保護になり過ぎたかも」

トール「うー、だったら私も過保護にしてください」

小林「……うん、判ってるよ」ナデナデ

トール「あ……」

小林「これからは、ちゃんと甘えさせてあげるから、ね?」

トール「はい!」

こうして小林さんちのドラゴン達はお互いの子にも恵まれて末永く幸せに暮らしましたとさ。

めでたし、めでたし。

 


≪愛があれば同性だろうが異種族だろうが妊娠できます!≫







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