【ゆるゆり】綾乃「私の誕生日」 (63)


(生徒会室)


千歳「綾乃ちゃん、お誕生日おめでとお」

向日葵「杉浦先輩、おめでとうございます」

櫻子「杉浦先輩、おめでとうございます!」

綾乃「みんな、ありがとね」



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綾乃「生徒会室も、こうやって飾り付けられるといいものね」

千歳「うふふ、何だかいつもと空気が違う気がするなぁ」

向日葵「先輩に喜んで貰えて良かったですわ」

櫻子「ふふん、そうでしょうそうでしょう」



櫻子「何せ、今日は・・・」

綾乃「ん?」



櫻子「私が企画・プロデュースの、スペシャル誕生会なんですから!」エッヘン

綾乃「え、ええ・・・」

千歳「わぁー、楽しみやなー」

向日葵「杉浦先輩、申し訳ありません・・・」



向日葵「櫻子が、どーしても杉浦先輩の誕生日企画するんだー!と聞かなくて・・・」

綾乃「あ、え、いいのよ別に。後輩に誕生日の企画立ててもらえるなんて、嬉しいわ」

千歳「綾乃ちゃんが慕われてる証拠やねぇ」

櫻子「今日は日ごろの感謝の気持ちを込めて、色々考えてきたんですから!」



千歳「わぁー、楽しみやねぇ綾乃ちゃん」

綾乃「え、ええ、そうね・・・」

向日葵「私にも手伝わせてくれなくて、櫻子が何をする積りなのかわかりませんの」

櫻子「それでは、杉浦先輩の誕生日企画第一弾!」



櫻子「誕生日しりとりー!いえーい!」パチパチパチ

綾乃「た、誕生日しりとり?」

千歳「何やのそれ?」



櫻子「誕生日にまつわる単語のみでやるしりとりです!」

櫻子「負けた人は、バツゲーム!」

綾乃「ば、罰ゲーム?」

向日葵「何だか嫌な予感がしますわ・・・」



櫻子「それでは始めましょー、まずは、私から!」

櫻子「誕生日!『び』です!」

綾乃「び?誕生日にまつわるもので、び・・・」

千歳「うーん、なんやらいきなり難しいなぁ」

向日葵「そんな物ありますかしら?」



櫻子「『ひ』でもいいですよー?」

綾乃「ううーん、誕生日にまつわるもので?ひから始まるもの?」

千歳「アカン、何も思いつかん」

向日葵「ちょっと、難しすぎません櫻子」



櫻子「3、2、1・・・。はーい、時間切れでーす」

綾乃「ああダメ、降参だわ」

千歳「結局、一人も回らんかったなぁ」

向日葵「もっと解答までの時間長くしなさいな」



櫻子「それじゃ、罰ゲームは!」

向日葵「ちょっと、櫻子」

櫻子「ん?なに、向日葵」

向日葵「誕生日にまつわるもので、び、またはひから始まる物って何ですの」

櫻子「そんなの、えーと・・・」

櫻子「・・・」



櫻子「わかんない」

向日葵「自分で出しておいて答えられないなんて、どういう事ですの!」

綾乃「あはは・・・大室さんらしいわね」

千歳「うふふ、出来るかどうか事前に確かめんとなぁ」



向日葵「なら、罰ゲームは櫻子ですわね」

櫻子「何!?私にPPAPのモノマネをやれと!?」

向日葵「そんな事先輩にやらせる気でしたの!?」

綾乃「それが罰ゲームだったの?あ、危なかったわ・・・」

千歳「ウチは、ちょっとだけ綾乃ちゃんのPPAP見たいなぁ」



向日葵「さーあ、言い出しっぺですしやってもらおうじゃありませんの櫻子」

櫻子「う、う・・・」



綾乃「まぁまぁ古谷さん、大室さんも悪気があったわけじゃないし。勘弁してあげて?」

向日葵「え?ええ、先輩がそう言うなら・・・」

千歳「何や、大室さんのPPAP見たかったなぁ」

櫻子「杉浦先輩・・・!あ、ありがとうございます!」



櫻子「それでは気を取り直して、第2段!」

向日葵「立ち直りが早いですわね」


櫻子「続いては、メッセージを探せ!でーす」パチパチパチ

綾乃「メッセージを探せ?」

千歳「それは一体?」



櫻子「ええ、今日の昼休み誰も居ない時に・・・」

櫻子「こうやって、一文字づつメッセージを書いた紙を」ヒョィ

櫻子「生徒会室の中に、あちこち隠しておいたんです」

綾乃「あら、『杉』って一文字書いた紙が机の中から」



櫻子「全部見つけると、杉浦先輩へのメッセージになります!」

綾乃「へぇー、面白そうね」

千歳「私も手伝ってええ?」

櫻子「ええ、ぜひ!」

向日葵「中々考えましたわね、櫻子にしては」



櫻子「それでは、よーい、スタート!」

綾乃「さーて、それじゃ気合い入れて探すわよー!」

千歳「お、机の下に一枚張ってあったで」

向日葵「あら、花瓶の下から一枚見つけましたわ」


~30分後~


向日葵「一体、何枚ありますの!キリがありませんわ!」

櫻子「えーと、全部で100枚くらいかなぁ」

綾乃「い、今見つかったので30枚くらいかしら?」

千歳「これは、全部見つけるのに2時間くらいかかりそうやなぁ」



向日葵「こんな事ずっとやってたら、日が暮れちゃいますわよ」

櫻子「えー?全部集めたら、」

櫻子「杉浦先輩お誕生日おめでとうございます、
いつも優しくしてくれてありがとうございます、
生徒会の仕事は色々大変ですけど頑張りましょう、
私もまだまだですけれど出来る限り力になります、
これからもどうかよろしくお願いしますねってメッセージになるのにー」

綾乃(答え、言っちゃったわね)

千歳(きっと一生懸命考えたんやろなぁ)



向日葵「もう、とにかくこれは中止!今までロクな企画がないじゃありませんの」

櫻子「そ、そんな事ありませんよね杉浦先輩?」

綾乃「え、ええ、とっても楽しいわよ?」

千歳「せやで?なんやかんやでウチも楽しいなぁ」



櫻子「良かった。それじゃ、続いて第3段!」

向日葵「あの、ちょと櫻子・・・」ヒソ

櫻子「ん?なぁに?」



向日葵「さっきから、グダグダ企画ばっかりじゃあありませんの」ヒソ

向日葵「どうせ、次もこんな調子でしょうから中止なさいな」

櫻子「えー?」

綾乃(全部、丸聞こえね・・・)

千歳(ウチはけっこう楽しいんやけどなぁ)



櫻子「じゃあ次の、ごらく部のみんなが合流してお祝いするのは中止ー?」

綾乃「え?」



櫻子「ちぇー。せっかく、あかりちゃんとか歳納先輩とかにお願いしてたのになー」

綾乃「ちょ、ちょっと大室さん、本当に?」

千歳「おや、綾乃ちゃん急に目の色が変わったなぁ」



櫻子「じゃあ、仕方ないか。あかりちゃんに中止って連絡して・・・」

綾乃「ちょちょちょ、ちょっと待って大室さん?」

綾乃「何も、中止なんてする事ないわよ?」

向日葵「いえ杉浦先輩、先輩にこれ以上ご迷惑をおかけするわけにはいきませんわ」

綾乃「迷惑だなんて、そんな・・・」



向日葵「杉浦先輩は優しいですね。こーんな櫻子のグダグダ企画を・・・」

櫻子「何回もグダグダ企画ゆーなー!」

向日葵「ともかく櫻子。これ以上先輩に迷惑かける前に、赤座さんに中止の連絡をして」

綾乃「あ、あうう・・・」

千歳(うふふ・・・)



千歳「まぁまぁ古谷さん、せっかく大室さんがみんなに話をしてくれたみたいやし」

千歳「やらせてあげてもええやない?」

向日葵「・・・池田先輩」



千歳「ごらく部のみんなも、楽しみにしとるかも知れないしなぁ」

千歳(それに、ええ光景が拝めるチャンスやぁ)

向日葵「え、ええ・・・先輩がそこまで仰るなら」

櫻子「そうだぞー、向日葵!池田先輩、もっと言ってやってください!」

向日葵「櫻子はお黙りなさい」



櫻子「じゃあ、さっそくあかりちゃん達に連絡しますね!」

向日葵「全く、池田先輩に感謝しなさいよ」

綾乃(ありがとね、千歳)

千歳(うふふ、ええのよ綾乃ちゃん)


~10分後~


トントン

櫻子「あ、来た!どーぞー!」


ガラ

京子「やーやー綾乃、お誕生日おめでとー」

結衣「杉浦さん、お誕生日おめでとう」

ちなつ「お邪魔しまーす、杉浦先輩、おめでとうございます!」

あかり「おめでとうございまーす、杉浦先輩」

綾乃「と、歳納京子・・・。それに、ごらく部の皆さんも」



京子「ほい、これ、ごらく部から誕生日プレゼント」

綾乃「え?い、いいの?」゙

京子「私から愛を込めて、綾乃へ」

綾乃「ちょっと、恥かしいわよ///」

結衣「こら、みんなで選んだんだろ」

千歳「ええわぁ~」ハナヂ



京子「さらに、ごらく部から歌をプレゼントだ!」

あかり「うん!」

綾乃「え?歌?」

ちなつ「誕生日の歌ですよ」


京子「じゃあいくよ?せーの」


あかり「ハッピバースデートゥーユー♪」

ちなつ「ハッピバースデートゥーユー♪」

京子「ハッピバースデーディア綾乃~♪」

あかり・ちなつ・京子・結衣「ハッピバースデートゥーユー♪」


綾乃「み、皆さん・・・」



京子「綾乃ー、お誕生日おめでとー!」パチパチ

結衣「おめでとう、杉浦さん」パチパチ

ちなつ「おめでとうございます!」

あかり「おめでとうございまーす」


綾乃「ありがとね、本当に嬉しいわ」

千歳「良かったなぁ、綾乃ちゃん」



櫻子「どうですか杉浦先輩?喜んでもらえましたか?」

綾乃「ええ、大室さんありがとう。最高の企画だわ」

櫻子「そうでしょうそうでしょう、次期生徒副会長はぜひ私に!」

向日葵「ちょっと、厚かましすぎですわ櫻子」



京子「ねぇねぇ、ゾンビのコスプレでブワーッて来た方が面白くなかった?」

結衣「何で人の誕生日にゾンビのコスプレなんだよ」

綾乃「うふふ・・・。歳納京子ってば」

ちなつ「止めて正解ですよね?」

あかり「京子ちゃん、それじゃハロウィンだよぉ」



千歳「大室さん、ナイスアイディアや。綾乃ちゃん喜んどるなぁ」

櫻子「そうですか?いやぁ、良かったです!」

向日葵「・・・まぁ、まずまずですわね。櫻子にしては」



櫻子「けれど、ここからさらにスペシャルメッセージが!」

綾乃「え?」

千歳「スペシャルメッセージ?」

向日葵「何ですのそれ?」



櫻子「会長と、西垣先生からのお祝いのメッセージでーす!」

綾乃「あら、会長と先生からも?」

櫻子「ええ、なんと西垣先生特性3Dホログラフィック装置で!」

向日葵「え・・・西垣先生特性3Dホログラフィック装置?」



櫻子「それでは、早速スイッチオン!」

フォォォ・・・

向日葵「ちょ、ちょっと櫻子」



3D西垣『やぁやぁ、映ってるかな?』

3D松本『・・・・・・』

綾乃「う、うぇぇ?」

京子「うおお!?な、何だこれ?」

ちなつ「に、西垣先生と松本会長が空中に!?」



3D西垣『お誕生日おめでとう、杉浦』

3D松本『・・・・・・』

3D西垣『松本もおめでとうと言っている』

綾乃「先生に、会長・・・」

結衣「す、すごい技術だ・・・」



3D西垣『直接お祝いを言っても良かったんだが』

3D西垣『こういう趣向も悪くないだろう?』

松本『・・・・・・』

3D西垣『なに?松本は直接お祝いを言いたかった?そう言うな』

綾乃「なんだかんだ言っても、西垣先生ってやっぱりすごいわね」

千歳「ホンマになぁ」



3D西垣『3Dホログラフィックだから・・・』

3D西垣『こういう事だってできるんだぞ?』

パァァァ・・・

綾乃「わぁ?」

あかり「すごーい、部屋中に花びらが舞い散って・・・」



3D西垣『それから、こんな事も』

ホワワァァ~・・・

綾乃「あら、可愛らしい」

ちなつ「あっ、天使がお誕生日おめでとうって横断幕持ってる!」



3D西垣『喜んでもらえたかな?』

綾乃「ええ、とっても素敵!」

千歳「綾乃ちゃん、良かったなぁ」

京子「こんなに盛大に祝ってもらえて、綾乃は幸せ者だなぁ」

結衣「ああ本当に」



櫻子「どーでしたか?気に入って貰えました?」

綾乃「ええ大室さん、最高だわ!」

千歳「大室さんも、なかなかやるなぁ」

向日葵「・・・まぁ、悪くありませんでしたわ。櫻子にしてはですけど」



櫻子「ふっふーん。向日葵じゃ、こんな企画立てられないだろー」

向日葵「あっ、何ですのその言い方」

綾乃「まぁまぁ、二人とも・・・」

千歳「気持ちだけでも、十分嬉しいもんやで」



綾乃「さぁ、それじゃみんなで一緒にお菓子でも・・・」

3D西垣『喜んでもらえたかな?』

綾乃「ん?」



3D西垣『そして、さらに盛り上がるように』

3D西垣『爆発する仕組みを組み込んでおいた』

櫻子「えっ・・・」

綾乃「え、ええーっ!?」

向日葵「や、やっぱりこうなるんですのね!?」

千歳「西垣先生の、いつもの悪いクセが出たで!」



3D西垣『お誕生日おめでとう、綾乃!』

シュー・・・

向日葵「皆さん、今すぐ避難してください、爆発しますわ!」

京子「うえぇ?」

あかり「ええっ!?」

ちなつ「きゃあ!」

結衣「ま、マジ!?」

千歳「皆さん、早うこっちへ!」


ワーワーキャーキャー




千歳「綾乃ちゃん、綾乃ちゃんも早うこっちに!」

綾乃「・・・」



綾乃「西垣先生・・・」

綾乃「先生なりに、私の誕生日を盛り上げようとしてくれたんですね・・・」

綾乃「ありがとうございます。私、とっても嬉しいです・・・」

千歳「綾乃ちゃーん!」

ピカッ

ドォォーーーン・・・



京子「あ、綾乃ぉー!」

千歳「綾乃ちゃん、何でや・・・」

結衣「・・・きっとさ」



結衣「形は、どうあっても・・・。お祝いしてくれたのを無下にできなかったんだよ・・・」

千歳「そ、そんな・・・」

櫻子「杉浦先輩ー!ちくしょー、一体なんでこんな事に!」

向日葵「誰のせいだと思ってるんですの」



京子「みんな・・・。綾乃の勇姿を、忘れちゃいけないよ・・・」

あかり「杉浦先輩・・・」

ちなつ「ええ、絶対忘れません!」



櫻子「ああ、一生懸命考えたのに・・・」

向日葵「櫻子が企画なんて立てるからこんな事になるんですのよ」

千歳「綾乃ちゃん、最後いい笑顔やったなぁ・・・」


綾乃「ちょっと!勝手に殺さないでよ!」


終わり

1週間以上遅れましたが、杉浦綾乃お誕生日おめでとうございます。

読んでくれた方ありがとうございました

おつ

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